JP2009054967A - 電子部品収納用パッケージおよび電子装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高圧雰囲気でも内部を気密に保持することができ、電子部品を正常に作動させることが可能な電子部品収納用パッケージまたは電子装置を提供すること。
【解決手段】 電子部品収納用パッケージは、上側主面に電子部品3が収納される凹部1eを有するセラミック基体1と、凹部1e内に設けられた接続パッド1bおよび接続パッド1bからセラミック基体1の外側にかけて形成された接続導体1a,1c,1bとを含み、凹部1eは、底面が円形または楕円形であるとともに、底面よりも上方に内側接続パッド1bが配置される段差面1dを有している。
【選択図】 図1
【解決手段】 電子部品収納用パッケージは、上側主面に電子部品3が収納される凹部1eを有するセラミック基体1と、凹部1e内に設けられた接続パッド1bおよび接続パッド1bからセラミック基体1の外側にかけて形成された接続導体1a,1c,1bとを含み、凹部1eは、底面が円形または楕円形であるとともに、底面よりも上方に内側接続パッド1bが配置される段差面1dを有している。
【選択図】 図1
Description
本発明は、高圧雰囲気内で使用される電子部品を収納する電子部品収納用パッケージおよび電子装置に関する。
従来の電子装置の一例としての温度センサーを図5に示す。図5は従来の電子部品としてサーミスタを内蔵した温度センサーの一例を示す断面図である。101はセラミック基体、102は包囲ガラス、103は電子部品としてのサーミスタであり、主にこれらにより温度センサーが構成される。
図5の温度センサーは、四角板状のセラミック基体101の上側主面に幅狭い周縁部は残してサーミスタ103を設けるとともにサーミスタ103の左右側に内側接続パッド101bを夫々設け、セラミック基体101の下側主面の内側接続パッド101bが設けられる部位の直下に外側接続パッド101aが設けられ、外側接続パッド101aと内側接続パッド101bとがセラミック基体101の内部に設けられる内部導体101cを介して電気的に接続されて成るものである。
セラミック基体101はアルミナ(酸化アルミニウム,Al2O3)質焼結体等のセラミックスから成る四角板状のものである(下記の特許文献1参照)。
この構成により、サーミスタ103の受熱面積が広くなって、精度が向上し、小型に形成できる効果がある。
特開平11−183272号公報
しかしながら、図5に示した上記従来の温度センサーにおいて、サーミスタ103の上部および側部は包囲ガラス102で覆われる構成であるため、高圧雰囲気内で用いる場合、包囲ガラス102に大きな応力が作用し、包囲ガラス102にクラック等の破損が生じてしまう場合があった。その結果、サーミスタ103を気密に保護することができず、サーミスタ103が誤作動等してしまうという問題点があった。
また、サーミスタ103の上部および側部は包囲ガラス102で覆われ、サーミスタ103の下部はセラミック基体101に覆われるため、サーミスタ103の上部および側部と、下部とでは異なる伝熱特性を有する部材で覆われることとなる。そのため、サーミスタ103の周囲の温度分布が異なることとなり、精確な温度測定が難しいという問題点もあった。
従って、本発明は上記問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、高圧雰囲気でも内部を気密に保持することができ、電子部品を正常に作動させることが可能な電子部品収納用パッケージまたは電子装置を提供することにある。
本発明の電子部品収納用パッケージは、上側主面に電子部品が収納される凹部を有するセラミック基体と、前記凹部内に設けられた接続パッドおよび該接続パッドから前記セラミック基体の外側にかけて形成された接続導体とを含む電子部品収納用パッケージであって、前記凹部は、底面が円形または楕円形であるとともに、該底面よりも上方に前記内側接続パッドが配置される段差面を有していることを特徴とする。
本発明の電子部品収納用パッケージにおいて、好ましくは、前記段差面は、前記凹部の内周面の一部を外側に広げるようにして設けられていることを特徴とする。
本発明の電子部品収納用パッケージにおいて、好ましくは、前記段差面は、平面視において前記内周面側が外側より幅が狭いことを特徴とする。
本発明の電子部品収納用パッケージにおいて、好ましくは、前記段差面を取り囲む壁面は曲面になっていることを特徴とする。
本発明の電子装置は、上記構成の電子部品収納用パッケージと、該電子部品収納用パッケージ内に封入されかつ前記内側接続パッドに電気的に接続された電子部品と、前記凹部を覆うように設けられた蓋体とを具備して成ることを特徴とする。
本発明の電子装置において、好ましくは、前記電子部品がサーミスタであり前記電子装置が温度センサーとして機能することを特徴とする。
本発明の電子部品収納用パッケージは、上側主面に電子部品が収納される凹部を有するセラミック基体と、凹部内に設けられた接続パッドおよび該接続パッドからセラミック基体の外側にかけて形成された接続導体とを含み、凹部は、底面が円形または楕円形であるとともに、該底面よりも上方に内側接続パッドが配置される段差面を有していることから、円形または楕円形の凹部の外形形状によってセラミック基体を耐圧性に優れたものとすることができ、電子部品収納用パッケージを高圧雰囲気内で用いても、その内部を所定の圧力雰囲気に保持させることができる。従って、電子部品に高い圧力が作用するのを防止することができる。
また、段差面に配置された内側接続パッドに電子部品の端子を当接させて電子部品を接続することができ、電子部品の端子と内側接続パッドとの接続の作業性が向上する。
本発明の電子部品収納用パッケージにおいて、好ましくは、前記段差面は、凹部の内周面の一部を外側に広げるようにして設けられている場合、内周面の一部が外側に広げるように設けられた段差面に電子部品の端子を落とし込むようにして載置することで、電子部品の端子を内側接続パッドに対して位置ずれすることなく容易に接続することができる。従って、電子部品の端子の内側接続パッドへの接続の作業性を改善することができる。
本発明の電子部品収納用パッケージにおいて、好ましくは、段差面は、平面視において、前記内周面側が外側より幅が狭い場合、段差面において電子部品の端子を内側接続パッドにロウ材や半田等を介して接続するために、ロウ材や半田等のプリフォームを段差面に設置する際に、ロウ材や半田等のプリフォームが段差面から凹部の内側に落ちにくくできる。従って、電子部品の端子の内側接続パッドへの接続の作業性を大幅に改善することができる。
本発明の電子部品収納用パッケージにおいて、好ましくは、段差面を取り囲む壁面は曲面になっている場合、セラミック基体の段差面における耐圧性を悪化させないようにできる。
本発明の電子装置は、上記構成の電子部品収納用パッケージと、電子部品収納用パッケージ内に封入されかつ内側接続パッドに電気的に接続された電子部品と、凹部を覆うように設けられた蓋体とを具備して成ることから、電子部品が上記構成の電子部品収納用パッケージで覆われる構成となり、電子装置を高圧雰囲気内で用いても、電子部品を所定の雰囲気に保持することができ、電子部品を正常に作動させることができ、高圧雰囲気内においても正常に作動する電子装置となる。
本発明の電子装置は、好ましくは、電子部品がサーミスタであり電子装置が温度センサーとして機能することから、サーミスタが高圧の雰囲気においても正常に機能し、高圧雰囲気内においても使用可能な温度センサーとなる。
また、サーミスタの上部,側部および下部はセラミック基体とセラミック蓋体に覆われるため、サーミスタの上部,側部および下部とでは同じ伝熱特性を有する部材で覆われることとなる。そのため、サーミスタの周囲の伝熱特性を一定とすることができる温度センサーとなる。
本発明の電子部品収納用パッケージおよび電子装置について以下に詳細に説明する。図1(a)は本発明の電子装置の実施の形態の一例を示す断面図であり、図1(b)は図1(a)に示す電子装置の蓋体2を透視した状態の透視平面図である。図2(a)は本発明の電子装置の実施の形態の他の例を示す断面図、図2(b)は図2(a)に示す電子装置の蓋体を外した状態の透視平面図である。図3(a)は本発明の電子装置の実施の形態のさらに他の例を示す断面図、図3(b)は図3(a)に示す電子装置の蓋体を外した状態の透視平面図である。なお、図1(a),図2(a)および図3(a)は、それぞれ図1(b),図2(b)および図3(b)の中心線X−X’における断面図を示す。図4(a),図4(b),図4(c)は、それぞれ段差面1dの実施の形態の他の例を示す要部拡大平面図である。
これらの図において、1は凹部1eを有するセラミック基体、2はセラミック蓋体、3は電子部品であり、セラミック基体1には、外側接続パッド1aと下部貫通導体11,上部貫通導体12および内層導体層13から成る内部導体1cと内側接続パッド1bとから成る接続導体が形成されている。凹部1eおよび接続導体1a,1c,1bが形成されたセラミック基体1によって電子部品が収納される本発明の電子部品収納用パッケージが構成され、この電子部品収納用パッケージに電子部品3を蓋体2によって気密に封入することによって本発明の電子装置が構成される。
本発明の電子部品収納用パッケージは、図1の実施の形態例に示すように、上側主面に電子部品3が収容される凹部1eを有するセラミック基体1を備えている。セラミック基体1の凹部1eは、電子部品3の本体部が収容され、平面視における外形形状が円形または楕円形の第1凹部10aと、第1凹部10aの上部に配置され、内周面の径が第1凹部10aの内周面の径より大きい第2凹部10bとから成る。そして、第1凹部10aの内周面と第2凹部10bの内周面とは段差面1dによって接続されている。これら第1凹部10aと第2凹部10bとは、電子部品収納用パッケージ内部の電子部品3が収納される空間10を構成する。
また、セラミック基体1の第1凹部10aおよび第2凹部10bの間の第2凹部10bの低面位置に段差面1dが形成される。凹部1eの開口と第1凹部10aの底面との間に段状の段差部が形成され、この段差部の上面となる段差面1dには、内側接続パッド1bが形成され、セラミック基体1の外側主面に形成された外側接続パッド1aに、セラミック基体1の内部に形成された内部導体1cを介して接続される。
本発明の電子部品収納用パッケージは、好ましくは、図2の実施の形態例に示すように、段差面1dは、セラミック基体1の凹部1eの上部外周部において内周面の一部を放射方向に外側に切り欠くように広げて設けられている構成を有する。すなわち、凹部1eは、平面視において円形または楕円形の第1凹部10aの上部に、平面視において中央部が第1凹部10aと同じ円形または楕円形で、外周部が四角形状の第2凹部10bが組み合わされた形状を有しており、この第1凹部10aの内周面と第2凹部10bの内周面との間の第2凹部10bの四角形状底面部に段差面1dが形成される構成を有している。
また、本発明の電子部品収納用パッケージは、好ましくは、図3の実施の形態例に示すように、段差面1dは、平面視において凹部1e(第1凹部10aの内周面)側の開口1fの幅が凹部1eの外側部より狭くされている構成を有する。
本発明の電子部品収納用パッケージにおいて、好ましくは、図3の実施の形態例に示すように、段差面1dは平面視形状が円弧状の曲面になっており、段差面1dを取り囲む壁面が曲面になっている。
本発明の電子装置は、上記構成の電子部品収納用パッケージと、電子部品収納用パッケージ内に封入されかつ内側接続パッド1bに電気的に接続された電子部品3と、凹部1eを覆うように設けられた蓋体2とを具備している。
本発明の電子装置は、サーミスタ等の電子部品3を搭載し、例えば、電子装置が温度センサーとして機能するものである。
なお、図1,図2,図3において、電子部品3を外部電気回路へ接続するための接続端子として、外側接続パッド1aに接続された外側接続端子4を有している構成を示す。外側接続端子4により、外部電気回路への電気的接続を容易なものとすることができるとともに、外部電気回路とセラミック基体1との間に熱膨張差が生じた場合においても外部接続端子4が熱膨張差を吸収し、セラミック基体1にクラック等の破損が生ずるのを防止する。
本発明の電子部品収納用パッケージおよび電子装置において、セラミック基体1およびセラミック蓋体2はAl2O3質焼結体や窒化アルミニウム(AlN)質焼結体等のセラミックスから成り、セラミック基体1は外側平面視形状が三角形,四角形,五角形,六角形,八角形等の多角形の中央部に平面視において円形または楕円形等の凹部1eを有する多角柱状のものである。セラミック蓋体2は外側平面視形状が三角形,四角形,五角形,六角形,八角形等の多角形の板状のもので、通常、セラミック基体1と同じ外側平面視形状とされる。なお、図1,図2,図3においては、セラミック基体1が直方体状となっており、セラミック蓋体2が四角板状となっている例を示す。以下、セラミック基体1およびセラミック蓋体2の平面視における外径形状が四角形であり、空間10(凹部1e)の平面視形状が円形である場合を例にして説明する。
セラミック基体1は、その凹部1eに内側接続パッド1bが形成されるとともに外側の例えば下側主面に外側接続パッド1aが形成される。さらに内側接続パッド1bと外側接続パッド1aとを電気的に接続するための内部導体1cが形成されている。
これら外側接続パッド1a,内側接続パッド1b,内部導体1cはタングステン(W),モリブデン(Mo),マンガン(Mn)等の高融点金属から成るメタライズ層によって形成される。メタライズ層はW,Mo,Mn等から成る金属ペーストをセラミック基体1の表面に帯状に塗布、または内部導体1cとなるセラミック基体1に形成された貫通孔に充填し、高温で焼成することによって形成される。
図1,図2,図3において、内部導体1cは下部貫通導体11と上部貫通導体12と内層導体層13とから成り、上部貫通導体12と下部貫通導体11とは互いに中心軸が一致しないように位置を前後左右にずらして設けられている例を示す。
この構成において、具体的には、セラミック基体1の内側に形成された内側接続パッド1b、セラミック基体1の下面に形成された外側接続パッド1a、外側接続パッド1aと内側接続パッド1bとの間のセラミック基体1の内層に形成された内層導体層13とは、それぞれの部位となるセラミックグリーンシート表面にW,Mo,Mn等の高融点金属から成る金属ペーストをスクリーン印刷法等により印刷塗布し、これらセラミックグリーンシートを積層した後に高温で焼成して形成される。下部貫通導体11と上部貫通導体12とは、セラミックグリーンシートに予め貫通孔を設けるとともにこの貫通孔にW,Mo,Mn等の高融点金属から成る金属ペーストを充填しておき、セラミックグリーンシートを積層した後に、この積層体を約1600℃の温度で焼成することにより形成される。
セラミックグリーンシートの作製方法について説明する。まず、Al2O3,SiO2,MgO,CaO等の原料粉末に適当な有機バインダ,溶剤等を添加混合してスラリーと成す。このスラリーをドクターブレード法やカレンダーロール法によってセラミックグリーンシートと成し、所要の大きさに切断することによって作製される。
または、Al2O3,SiO2,MgO,CaO等の原料粉末に適当な有機バインダ,溶剤等を添加混合してセラミック顆粒体と成し、このセラミック顆粒体を金型成形することにより所望の形状に作製される。
上部貫通導体12と下部貫通導体11とは互いに中心軸が一致しない位置に設けられている構成により、内部導体1cとセラミック基体1との間の内部導体1cとセラミック基体1とが接合されている接合力の弱い接合部を通じて外部の高圧流体が内部に侵入しようとしても、互いに中心軸が一致しない位置に設けられた上部貫通導体12および下部貫通導体11と内層導体層13との接続部によって遮断され、接合部を介してセラミック基体1内部に高圧流体が侵入しにくくすることができる。
セラミック蓋体2は、Al2O3質焼結体やAlN質焼結体等のセラミックスから成る平面視形状がセラミック基体1と同様の四角形で、板状または断面形状が逆凹状(板材の外周部下面に枠状の突出部を設けた形状)の部材である。断面形状が逆凹状の場合、セラミック蓋体2の下側主面の中央部に凹部が設けられる。セラミック蓋体2は、セラミック基体1の上側主面の外周部に金(Au)−錫(Sn)ロウ等の封着材を介して気密に接合される。これにより、セラミック基体1とセラミック蓋体2とで密閉空間10が形成される。
セラミック蓋体2とセラミック基体1とをロウ等の封着材を介して接合する場合は、セラミック基体1とセラミック蓋体2との接合部に、W,Mo,Mn等の高融点金属から成るメタライズ層を形成しておくとよい。この構成により、セラミック基体1とセラミック蓋体2との接合部における封着材の濡れ性を良好なものとし、両者の接合強度を強固なものとすることができる。
ここで、空間10の平面視における外形形状は円形または楕円形であるのがよい。セラミック基体1とセラミック蓋体2の平面視における外形形状が四角形であるとともに、空間10の平面視における外形形状が円形または楕円形となることから、セラミック基体1とセラミック蓋体2の平面視における四隅に厚肉部が形成されることとなり、セラミック基体1とセラミック蓋体2とが外部から圧力を受けても、セラミック基体1とセラミック蓋体2とが厚肉部によって補強され破損し難くなる。同時に、空間10の平面視における外径形状が円形または楕円形であることから、セラミック基体1とセラミック蓋体2とが外部から圧力を受けても、圧力が空間10の円または楕円の周方向に分散されるので、セラミック基体1とセラミック蓋体2とが圧力によって破損しにくくなる。これにより、電子部品収納用パッケージを耐圧性に優れたものと成すことができ、電子部品収納用パッケージを高圧雰囲気内で用いても、内部を所定の雰囲気に保持させることができる。そして、本発明のパッケージ電子部品収納用パッケージによれば、パッケージ内外の圧力差が100MPa以上となっても好適に用いることができるものとなる。
また、四角外形の各辺の中央部において、円形または楕円形の空間10との間のセラミック部材の肉厚を比較的薄くしても圧力に耐える構造とできるので、外部雰囲気の温度変化や圧力変化等を空間10側に伝えやすくすることができる。従って、内部にセンサー等の電子部品3を収納する電子部品収納用パッケージとして好適なものとできる。
セラミック蓋体2は、セラミックグリーンシートに所定の形状の打ち抜き加工を施して積層し、この積層体を約1600℃の温度で焼成することにより形成される、または、セラミックスの原料粉末にポリビニルアルコール等のバインダを添加混合するとともに、これを所定形状のプレス型(金型)内に充填し、所定の圧力でプレスすることにより板状または凹状のプレス成形体を得、しかる後、このプレス成形体を約1600℃の温度で焼成することにより形成される。
セラミック基体1の内側には、セラミック基体1の空間10の壁部に段差面1dが形成されている。例えば、図1に示すように、セラミック基体1の凹部1eに、凹部1eの深さが深くなる方向へ行くに従って内径が小さくなるように、凹部1eの内面全周にわたって段差面1dが形成され、段差面1dにより空間10の中央部では空間10高さが高くなっており、空間10の外周部では空間10高さが低くなっている。この構成により、電子部品収納用パッケージ内部の空間10を確保できる。また、段差1dを縦断面において円または楕円等の曲面に外接するように形成することにより、外部からの力がこの曲面の周方向に分散されることとなる。これにより、セラミック基体1とセラミック蓋体2とを縦方向の外部からの圧力に対してもより強いものとすることができる。従って、電子部品収納用パッケージの外部からの圧力に対する耐圧性が向上し、より高圧の雰囲気においても使用可能なものとなる。
また、内側接続パッド1bの形成された段差面1dに電子部品3の端子3aを載せることで、電子部品3の端子3aを内側接続パッド1bに当接させて接続させることができ、電子部品3の端子3aと内側接続パッド1bとの接続の作業性を向上させることができる。
好ましくは、図2,図3に示すように、段差面1dは端子3aが内側接続パッド1bにロウ材を介して接合される部位のみがセラミック基体1の凹部1eの外周部を外側に切り欠くように設けられているのがよい。この構成により、端子3aを段差面1dに落とし込むだけで、端子3aを内側接続パッド1bに対して位置ずれすることなく所定の位置に容易に設置することができる。
また、段差面1dにおいて電子部品3の端子3aを内側接続パッド1bにロウ材や半田等を介して接続する際に、ロウ材や半田等のプリフォームが内側接続パッド1bに対し位置ずれするのを防止することができる。従って、電子部品3の端子3aの内側接続パッド1bへの接続の作業性を改善することができる。なお、図2(b),図3(b)の平面図において判りやすくする目的で内側接続パッド1bにクロスハッチングを付しているが、これは断面を示すものではない。
好ましくは、図3に示すように、段差面1dは凹部1eの内側の開口1fが幅狭とされているのがよい。段差面1dの種々の例を図4(a),図4(b),図4(c)に要部拡大平面図で示す。このように開口1fが幅狭とされていることにより、段差面1dにおいて電子部品3の端子3aを内側接続パッド1bにロウ材や半田等を介して接続する際に、ロウ材や半田等のプリフォーム5が段差面1dから凹部1eの底面に落ちてしまいにくくできる。特に、開口1fの大きさよりも大きい外形寸法を有するプリフォーム5を用いることで、プリフォーム5が工程途中で落ちてしまうのを防止することができる。従って、電子部品3の端子3aの内側接続パッド1bへの接続不良を低減することができる。
また、開口1fが狭いことにより、ロウ材や半田等のプリフォーム5を溶融させた際に、溶融したロウ材や半田等が段差面1dより凹部1e側に流れ出にくくすることもでき、電子部品3の端子3aと内側接続パッド1bとの間に良好なロウ材や半田等のフィレットを形成させて、強固に接合することができる。
好ましくは、図4(a)に示すように、凹部1eの外周部を外側に円弧状に切り欠くようにして段差面1dを設けるのがよい。即ち、段差面1dは平面視形状が円弧状になっていて、壁面が曲面で構成されているのがよい。この構成において、段差面1dの開口1fは段差面1dの最大寸法よりも小さくなっている。そのため、電子部品3の端子3aと内側接続パッド1bとを接合する際に、段差面1dに形成された内側接続パッド1bにロウ材や半田等のプリフォーム5を載置し、その上に電子部品3の端子3aを載置してロウ付け炉中に投入する。この工程途中でロウ材や半田等のプリフォーム5を開口1fから凹部1e底面に落ちにくくすることができる。また、段差面1dの壁面が平面視形状において図4(a)に示すような曲面であることにより、耐圧性に優れた構造となる。
図4(b)は、凹部1eの外周部を外側に四角形状に切り欠くようにして段差面1dを設けた例である。この例において、段差面1dの開口1fは段差面1dの最大寸法よりも小さくなっている。そのため、電子部品3の端子3aと内側接続パッド1bとを接合する際に、段差面1dに形成された内側接続パッド1bにロウ材や半田等のプリフォーム5を載置し、その上に電子部品3の端子3aを載置し、ロウ付け炉中に投入した場合に、ロウ材や半田等のプリフォーム5を開口1fから凹部1eに落ちにくくすることができる。
図4(c)は、凹部1eの外周部を外側に五角形状に切り欠くようにして段差面1dを設けた例である。この例において、段差面1dの開口1fは段差面1dの最大寸法よりも小さくなっている。そのため、電子部品3の端子3aと内側接続パッド1bとを接合する際に、段差面1dに形成された内側接続パッド1bにロウ材や半田等のプリフォーム5を載置し、その上に電子部品3の端子3aを載置し、ロウ付け炉中に投入した場合に、ロウ材や半田等のプリフォーム5を開口1fから凹部1eに落ちにくくすることができる。
また、ロウ材や半田等のプリフォーム5の形状は、図4(a),図4(b)に示すような四角形状であってもよいし、図4(c)に示すような円形状であってもよく種々の形状とすることができる。
グリーンシート積層法にてセラミック基体1を形成する場合は、各グリーンシートの中央部に内径の異なる円または楕円の開口を設け、これを内径の小さなものから順に上へ積層することによって、上記凹部1eの内面に段差面1dを容易に形成することができる。
なお、セラミック基体1を金型成形にて形成する場合は、凹部1eの内面を所定の曲面として形成すればよく、この場合は段差面1dの側面が互いに連続するような曲面として形成されたものと考えることができる。
外側接続端子4はFe−Ni−Co合金,Fe−Ni合金,SUS等の金属から成る円柱状や角柱状の線材であり、電子部品3を外部電気回路に電気的に接続するための端子として機能する。外側接続端子4は角柱状であってもよいが、外側接続端子4が円柱状であることにより、セラミック基体1にクラック等の破損が発生し難い。従って、少なくとも外側接続端子4のセラミック基体1が接合される部分は円柱状とするのがよい。また、外側接続端子4は電子部品3を外部電気回路へ接続するための接続端子として機能するものである。
この外側接続端子4が設けられない場合、外側接続パッド1aが半田等の導電性接着剤を介して外部電気回路に直接接合される。
また、外側接続端子4は、その表面にNiから成るめっき金属層を1〜10μmの厚みに被着させておくと外側接続端子4が酸化腐食し難くすることができる。従って、外側接続端子4の表面にはNiから成るめっき金属層を1〜10μmの厚みに被着させておくことが好ましい。
電子装置は、上記構成の電子部品収納用パッケージと、電子部品収納用パッケージ内に封入されかつ内側接続パッド1bに電気的に接続された電子部品3と、蓋体2とを具備していることにより、電子部品3が本発明の電子部品収納用パッケージで保護され、電子装置を高圧雰囲気内で用いても、電子部品収納用パッケージ内部を所定の雰囲気に保持することができる。電子部品3は、外部雰囲気から気密に保護され、高圧雰囲気内においても正常に作動する電子装置とすることができる。
この電子装置にサーミスタを電子部品3として搭載した場合、電子装置を温度センサーとして機能させることができる。電子部品3としてのサーミスタは、高圧の雰囲気においても正常に機能し、高圧雰囲気内においても使用可能な温度センサーとなる。
また、電子部品3としてのサーミスタの上部,側部および下部はセラミック基体1とセラミック蓋体2に覆われるため、サーミスタの上部,側部および下部とでは同じ伝熱特性を有する部材で覆われることとなる。そのため、サーミスタの周囲の温度分布が一定となり、精確な温度測定ができる温度センサーとなる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を施すことは何等差し支えない。例えば、外側接続端子4は銅(Cu),Ag等の電気抵抗値の小さい金属で形成してもよく、この構成により、外側接続端子4を伝送する電気信号が外側接続端子4において生じる電気損失を少なくできる。特に外側接続端子4に大電流が流れる場合において、外側接続端子4で発熱するのを防止できる。
また、本発明の電子部品収納用パッケージは、高圧外部雰囲気下での使用に好適であると説明したが、電子部品収納用パッケージの内部雰囲気に対して外部雰囲気が高圧であればよく、例えば、常圧環境下で電子部品収納用パッケージ内部が真空に近い圧力で用いられる場合でも好適に使用できるものである。また、内部に封入される電子部品3はセンサーに限られることはない。例えば、電子部品が半導体回路部品でもよく、電子部品収納用パッケージの伝熱特性が均一であることを利用して、電子部品収納用パッケージ内部の発熱部品を外部から冷却するという目的にも好適に使用できるものである。
また、上記実施の形態例の説明において前後上下左右という用語は、単に図面上の位置関係を説明するために用いたものであり、実際の使用時における位置関係を意味するものではない。
1:セラミック基体
1a:外側接続パッド
1b:内側接続パッド
1c:内部導体
1d:段差面
1e:凹部
1f:開口
2:セラミック蓋体
3:電子部品
10:空間
10a:第1凹部
10b:第2凹部
1a:外側接続パッド
1b:内側接続パッド
1c:内部導体
1d:段差面
1e:凹部
1f:開口
2:セラミック蓋体
3:電子部品
10:空間
10a:第1凹部
10b:第2凹部
Claims (6)
- 上側主面に電子部品が収納される凹部を有するセラミック基体と、前記凹部内に設けられた接続パッドおよび該接続パッドから前記セラミック基体の外側にかけて形成された接続導体とを含む電子部品収納用パッケージであって、前記凹部は、底面が円形または楕円形であるとともに、該底面よりも上方に前記内側接続パッドが配置される段差面を有していることを特徴とする電子部品収納用パッケージ。
- 前記段差面は、前記凹部の内周面の一部を外側に広げるようにして設けられていることを特徴とする請求項1記載の電子部品収納用パッケージ。
- 前記段差面は、平面視において前記内周面側が外側より幅が狭いことを特徴とする請求項2記載の電子部品収納用パッケージ。
- 前記段差面を取り囲む壁面は曲面になっていることを特徴とする請求項3記載の電子部品収納用パッケージ。
- 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電子部品収納用パッケージと、該電子部品収納用パッケージ内に封入されかつ前記内側接続パッドに電気的に接続された電子部品と、前記凹部を覆うように設けられた蓋体とを具備して成ることを特徴とする電子装置。
- 前記電子部品がサーミスタであり前記電子装置が温度センサーとして機能することを特徴とする請求項5記載の電子装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007222903A JP2009054967A (ja) | 2007-08-29 | 2007-08-29 | 電子部品収納用パッケージおよび電子装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007222903A JP2009054967A (ja) | 2007-08-29 | 2007-08-29 | 電子部品収納用パッケージおよび電子装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009054967A true JP2009054967A (ja) | 2009-03-12 |
Family
ID=40505743
Family Applications (1)
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JP2007222903A Pending JP2009054967A (ja) | 2007-08-29 | 2007-08-29 | 電子部品収納用パッケージおよび電子装置 |
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JP (1) | JP2009054967A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017010216A1 (ja) * | 2015-07-15 | 2017-01-19 | 株式会社村田製作所 | 電子部品 |
WO2021014529A1 (ja) | 2019-07-22 | 2021-01-28 | 株式会社Fuji | テープフィーダおよび実装装置 |
-
2007
- 2007-08-29 JP JP2007222903A patent/JP2009054967A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2017010216A1 (ja) * | 2015-07-15 | 2017-01-19 | 株式会社村田製作所 | 電子部品 |
JPWO2017010216A1 (ja) * | 2015-07-15 | 2018-04-12 | 株式会社村田製作所 | 電子部品 |
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