JP2009053480A - 投射型映像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高輝度化が進むにつれて、偏光ガラスで吸収される光量が増大するため、偏光ガラスの温度が上昇する。この高温の環境下で、映像表示素子への熱的影響を低減させることにより、偏光素子の信頼性を高め、さらに色ムラなどの光学特性を向上させた投射型映像表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】光を出射する光源ユニットと、光源ユニットからの光を光学像に変調する映像表示素子と、映像表示素子の入射側に配置された入射側偏光素子と、映像表示素子の出射側に配置され、入射側偏光素子とクロスニコル状態を構成する出射側偏光素子と、出射側偏光素子からの光を投射する投射レンズユニットとを備え、出射側偏光素子は、映像表示素子からの光が入射される第1の主面に偏光層が設けられ、第1の主面に対向し、光を出射する第2の主面には偏光層を有しない投射型映像表示装置を特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光源からの光を映像表示素子に照射し、前記映像表示素子で形成した光学像である画像を投射レンズで投射する投射型映像表示装置に関する。
光源からの光を液晶表示素子に照射し、映像信号に応じて液晶表示素子上に偏光方向の回転作用を利用して光学像を形成し、形成した光学像を投射レンズで拡大して投射する投射型映像表示装置の光学系には、少なくとも1枚の液晶表示素子と、その前後に配置された1対の偏光素子が用いられる。
高輝度化が進むにつれて偏光素子において吸収される光量が増大することにより、この偏光素子の温度が上昇する傾向にある。
従来、この偏光素子には樹脂製の偏光フィルムが用いられている。しかし、この偏光フィルムは熱膨張率が高く、光源からの光を吸収して発熱した際に変形するので、一般には粘着材によりガラス等の透明基板に貼り合わせて用いられる。高輝度化が進むにつれて、偏光素子の温度が上昇するため、特許文献1に記載のように、偏光フィルムで発生した熱を放熱する役割を果たしている透明基板に、熱伝導率が高いサファイアが、最近では用いられるようになってきている。
また、偏光フィルム自体の熱伝導率を高め、熱収縮性を低減するために、特許文献2には、液晶表示素子の入射側もしくは出射側の少なくとも何れか一方に偏光板を備え、該偏光板に金属粒子を含有する偏光ガラスを用いることにより偏光素子の耐熱温度を高め、信頼性の高い投射型液晶表示装置が開示されている。
特開平11−337919号公報 特開2004−77850号公報
上述したように、高輝度化が進むにつれて、偏光ガラスで吸収される光量が増大するため、偏光ガラスの温度が上昇する。例えば、G光路の映像表示素子の出射側に配置された偏光ガラスの温度は200℃になる場合がある。
従って、樹脂製の偏光フィルムを用いた場合、この偏光フィルムは透過軸以外の偏光方向成分を吸収して発熱するため、熱膨張を引き起し温度分布に伴う面内での特性ムラが生じ、これが画像の色ムラおよび輝度ムラとなる。また、偏光フィルムは使用するにつれて熱により劣化し偏光度が低下していく。これは高温であるほど劣化の進行が早く進むという課題が生じる。
発熱による熱膨張性を低減するために、偏光素子を複数個設けて、一素子当たりの発熱量を緩和する方法も用いられているが、部品点数が増大するなどの製造コスト面での問題がある。
上記の特許文献2に記載の偏光ガラスにおいては、この高温の環境下で使用しても偏光ガラス自体の性能劣化はほとんど起こらないが、初期性能としての黒斑(ムラ)が悪化する懸念事項が考えられる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、映像表示素子への熱的影響を低減させることにより、偏光素子の信頼性を高め、さらに色ムラなどの光学特性を向上させた投射型映像表示装置を提供することを目的とする。
本発明の主なものは、光を出射する光源ユニットと、光源ユニットからの光を光学像に変調する映像表示素子と、映像表示素子の入射側に配置された入射側偏光素子と、映像表示素子の出射側に配置され、入射側偏光素子とクロスニコル状態を構成する出射側偏光素子と、出射側偏光素子からの光を投射する投射レンズユニットとを備え、出射側偏光素子は、映像表示素子からの光が入射される第1の主面に偏光層が設けられ、第1の主面に対向し、光を出射する第2の主面には偏光層を有しない投射型映像表示装置を特徴とする。
本発明によれば、偏光素子の信頼性を向上させるとともに、映像表示素子への熱的影響を低減させ、色ムラなどの光学特性を向上させた投射型映像表示装置を提供できる。
以下、実施例について図面を用いて説明する。
図1は、実施例1の映像表示素子部を示す図であり、図2は、図1の配置を用いた投射型表示装置を示す図である。
最初に、図2を用いて、実施例1の投射型映像表示装置の全体について説明する。
図2において、2は略白色光を出射する光源ユニットである。光源ユニット2は、ランプ2aと、例えば、回転方物面鏡であるリフレクタ2bとを含む。ランプ2aから出射した白色光は、リフレクタ2bで反射して、平行光に変換され、光源ユニット2から出射する。
光源ユニット2から出射された光(白色光)は、色分離ユニットに入射する。色分離ユニットは、光源ユニット2からの光の照度分布の一様化(均一化)を図るとともに色分離して映像表示素子19(19R,19G,19B)に照射する光学系で、第1のアレイレンズ3からコンデンサレンズ13(13R,13G,13B)までの光路に配置された光学素子を含む。光源ユニット2を出射した光は、まず第1アレイレンズ3に入射する。第1アレイレンズ3は、入射した光をマトリックス状に配設された複数のレンズセルで複数の光に分割して、効率よく第2のアレイレンズ4と偏光変換素子5を通過するように導く。即ち、第1アレイレンズ3はランプ2aと第2アレイレンズ4の各レンズセルとが互いに物体と像の関係(共役関係)になるように設計されている。第1アレイレンズ3と同様に、マトリックス状に配設された複数のレンズセルを持つ第2アレイレンズ4は、レンズセルのそれぞれが対応する第1アレイレンズ3のレンズセルの形状を映像表示素子19(19R,19G,19B)に投影する。この時、偏光変換素子5で、第2アレイレンズ4からの光は所定の直線偏光光(ここではS偏光光)に揃えられ(所定の偏光方向に統一され)、そして、第1アレイレンズ3の各レンズセルの投影像は、それぞれ集光レンズ6、反射ミラー7およびコンデンサレンズ13(13R,13G,13B)、リレーレンズ15,リレーレンズ16により各映像表示素子19(19R,19G,19B)上に重ね合わせられる。なお、第2アレイレンズ4とこれに近接して配設される集光レンズ6とは、第1アレイレンズ3と映像表示素子19(19R,19G,19B)とが、互いに物体と像の関係(共役関係)になるように設計されているので、第1アレイレンズ3で複数に分割された光は、第2アレイレンズ4と集光レンズ6によって、映像表示素子19(19R,19G,19B)上に重畳して投影され、実用上問題のないレベルの均一性の高い照度分布の照明が可能となる。
その過程で、集光レンズ6で集光されたS偏光光の白色光は、反射ミラー7で反射されて、ダイクロイックミラー11に入射する。そして、ダイクロイックミラー11により、R光は反射されG光およびB光は透過されて2色の光に分離され、更に、G光とB光はダイクロイックミラー12によりG光とB光に分離される。
ダイクロイックミラー11で反射されたR光は、反射ミラー10で反射されて光路方向を変更され、コンデンサレンズ13Rを介してR光用の入射側偏光素子18Rに入射し、さらにR光用の映像表示素子19Rに照射される。映像表示素子19Rでは、上記R光のS偏光光が透過時に映像信号に基づいて変調され、R光のP偏光光の光学像を形成した光学像光として出射される。映像表示素子19Rから出射されたR光の光学像光は、出射側偏光素子21Rを透過し、ダイクロイックプリズム22に入射される。ダイクロイックプリズム22では、そのダイクロイック面で反射され、投射レンズユニット23に入る。
一方、ダイクロイックミラー11を透過したG光及びB光のS偏光光は、さらに、ダイクロイックミラー12に約45゜の入射角で入射し、ダイクロイックミラー12で、G光のS偏光光は反射され、B光のS偏光光は透過される。反射されたG光のS偏光光は、コンデンサレンズ13Gを介してG光用の入射側偏光素子18Gに入射し、さらにG光用の映像表示素子19Gに照射される。映像表示素子19Gでは、上記G光のS偏光光が透過時に映像信号に基づいて変調され、G光のP偏光光の光学像を形成した光学像光として出射される。映像表示素子19Gから出射されたG光の光学像光は、出射側偏光素子21Gを透過し、ダイクロイックプリズム22に入射する。ダイクロイックプリズム22では、そのダイクロイック面を透過し、投射レンズユニット23に入る。
また、ダイクロイックミラーB12を透過したB光のS偏光光は、リレーレンズ15を経て反射ミラーC8で反射され、さらにリレーレンズB16を経て反射ミラーD9で反射され、コンデンサレンズ13Bを介してB光用の入射側偏光素子18Bに入射し、さらにB光用の映像表示素子19Bに照射される。映像表示素子19Bでは、上記B光のS偏光光が透過時に映像信号に基づいて変調され、B光のP偏光光の光学像を形成した光学像光として出射される。映像表示素子19Bから出射されたB光の光学像光は、出射側偏光素子21Bを透過し、ダイクロイックプリズム22に入射する。ダイクロイックプリズム22内において上記B光のP偏光光はダイクロイック面で反射され、投射レンズユニット23に入る。
上記のように、ダイクロイックプリズム22からは、映像信号により変調されたR光、G光と、B光の光学像光とが互いに色合成された状態で出射され、白色光の光学像光として投射レンズユニット23に入り、投射レンズユニット23によりスクリーンなどに映像光として拡大投射される。
また、100は駆動回路、27はファン、28は冷却用空気の流路である。
駆動回路100は、映像表示素子19R、19G、19Bを映像信号に基づき駆動するものであり、ファン27は装置外部などから冷却用空気を取り入れて、偏光変換素子5や入射側偏光素子18、映像表示素子19、出射側偏光素子21などの温度が高くなる光学部品を冷却している。流路28は、ファン27から上記光学部品までの冷却用空気が流れる流路である。
光源1から投射レンズユニット23までの上記諸要素は、投射型表示装置における光学ユニットを構成している。
なお、図2では、偏光変換素子5からは、偏光変換の結果、S偏光光が出射されるようにしたが、これに限らず、P偏光光が出射されるようにしてもよい。この場合は、R、G、B各色光のP偏光光がそれぞれ、各入射側偏光素子18R、18G、18Bを透過し、対応する映像表示素子19R、19G、19Bに照射され、映像表示素子19R、19G、19Bにおいて、透過時に映像信号に基づいて変調され、R、G、B各色光のS偏光光となって出射され、ダイクロイックプリズム22で色合成される。
次に、映像表示素子19まわりについて、図1を用いて詳細に説明する。
26は、光であり矢印方向(図中右方向)に進み、光学素子に対して光が入射する側を光入射側、光が出射する側を光出射側とする。
入射側偏光素子18において、18bは偏光性を持たないガラス基板であり、例えば白板透明基板、水晶透明基板、サファイア透明基板、酸化マグネシウム透明基板である。18aはフィルムタイプの偏光素子層であり、その透過軸と同じ偏光方向のみの光を透過させるものである。図に示すように偏光素子層18aがガラス基板18bに貼り付けられた状態で使用する。
なお、本実施例では、ガラス基板上に偏光素子層18aが貼り付けられた素子を用いているが、入射側偏光素子18として、下記に述べる出射側偏光素子21を用いることもできる。この場合は、下記の偏光層は、映像表示素子19に対向する側に設けられている。
出射側偏光素子21において、21bは金属粒子を含有する偏光層であり、その透過軸方向の偏光光のみを透過し、それ以外を吸収する特性を持っている。
図1における偏光層21bは、映像表示素子19を透過した偏光光が入射され側に設けられている。
なお、本実施例では、出射側偏光素子21に設けられた偏光層の配置と、その光学特性について検討したが、その詳細は説明の都合上後述する。
図1で示す19は、偏光方向の回転作用を利用して映像信号に基づく光強度変調を行い、光学像を形成する映像表示素子である。
ここで、以下の説明を容易とするために右手直角座標を導入する。光26の方向をZ軸とし、Z軸に直交する面内で、紙面に平行な方向をX軸とし、図1紙面に垂直で表側から裏側に向かう軸をY軸とする。そして、入射側偏光素子18に入射する光26の偏光方向は、前述したように偏光変換素子5により所定偏光方向(ここではS偏光)に揃えられており、入射側偏光素子18の透過軸(図示せず)と同じで、X軸方向とする。従って、出射側偏光素子21の透過軸はY軸方向となる。
上記構成において、入射側偏光素子18に入射する光26は、入射側偏光素子18の透明基板18bを通過して、偏光素子層18aに入射する。偏光素子層18aは、偏光光のうち偏光素子層18aの透過軸に平行なS偏光方向成分すなわちX軸方向の成分を通過させる。偏光素子層18aを通過したS偏光光は、映像表示素子19に照射される。ここで、入射側偏光素子18を映像表示素子19の光入射側に配置しているのは、偏光変換素子5を透過してしまうわずかなP偏光光を吸収させ、映像表示素子19に入射する光26の偏光度を高めるためである。ここで、入射側偏光素子18に入射する光は、上記したようにその吸収軸方向の光(P偏光光)はわずかであるため、入射側偏光素子18の不要光吸収による温度上昇はそう高くないため、フィルムタイプの偏光素子層18aを使用することができる。
映像表示素子19では、照射されたS偏光光は映像信号の階調に基づき変調され、偏光方向が回転して楕円偏光光とされる。そして、変調された色光の楕円偏光光は、出射側偏光素子21に入射する。映像表示素子19を通過した偏光光には、除去されなければならない不要偏光光であるS偏光光成分がまだ多く残されている。出射側偏光素子21は、その内、透過軸に平行な偏光方向成分(P偏光光成分)すなわちY軸方向の成分を通過させ、透過軸に直角な吸収軸方向の偏光光成分(S偏光光成分)を吸収する。出射側偏光素子21を透過した偏光光は次の光学系(投射レンズユニット23)に入射する。
先に述べたように、本実施例では、出射側偏光素子21に設けられた偏光層の配置と、その光学特性について検討したので、その結果を以下に述べる。
なお、以下に示す結果は、図2においてダイクロイックミラー12で分離された光、すなわち、G光路に出射側偏光素子21を適用した場合を示す。
上記の図1における偏光層21bは、映像表示素子19を透過した偏光光が入射側に設けられている。
図3には、別の出射側偏光素子21を示す。ここでは、偏光層21bは、映像表示素子19を透過した偏光光が入射され出射側偏光素子21の出射側に設けられている。
さらに、図4には、別の出射側偏光素子21を示す。ここでは、偏光層21bは、映像表示素子19を透過した偏光光が入射される出射側偏光素子21の入射側および出射側の両面に設けられている。
図5に、上記の3種類の出射側偏光素子21の特徴を比較一覧表にしてまとめて示す。すなわち、図4に示す出射側偏光素子21は両面還元で、タイプAとして表示し、図3に示す出射側偏光素子21は片面還元で、タイプBとして表示し、図1に示す出射側偏光素子21は片面還元で、タイプCとして表示している。
図5に示すように、入射側偏光素子18と出射側偏光素子21とは、クロスニコル状態になるように構成されている。入射側偏光素子18と出射側偏光素子21との間には、タイプA(両面還元)およびタイプB(片面還元)では、ホウケイ酸ガラスからなる複屈折体が介在する。一方、タイプC(片面還元)では、空気のみが介在し、複屈折体は介在していない。なお、図5の注1に示すように、図中のdは、クロスニコルに配置された複屈折体の厚さを示している。
また、出射側偏光素子21は、ホウケイ酸ガラスの両面またはいずれか一面に偏光層が形成されている。その層の厚さは、タイプAでは両面のそれぞれが50μmで、タイプB、Cでは、いずれも100μm形成された場合を示している。
図5で示す偏光層は、ホウケイ酸ガラス層の所望の表面に形状異方性を有する金属粒子が配向して分散され、偏光特性を有する。本実施例で用いる偏光層は、Ag(銀)を含む金属ハロゲンロッドを還元して形成される還元層である。
図6は、図5で示す3種類の出射側偏光素子21の実機での評価結果を示す。評価項目は、G単色照度、黒斑(ムラ)および黒画面である。G単色照度は、画面のコーナーと中心部との照度の比を取っている。なお、この測定結果は、黒信号入力で、RB光路は遮断された状態で行っている。また、図に示すΔyとは、スクリーン上中心とコーナーのy値の差である。ここで、y値とは、CIE(Commission Internationale de l'Eclairage、国際照明委員会)標準表色系として各表色系の基礎となっているYxy座標系(Yは照度、x及びyは色を示す)のyの値である。
図6から、タイプCがいずれの評価項目においても、タイプAもしくはタイプBと有意差をもって光学特性が改善されていることが明確にわかる。すなわち、映像表示素子19から入射される光を受光する側に偏光層を設けた構造(還元面入射)が、出射側に設けた構造(ガラス面入射)あるいは、両面に設けた構造(両面還元)より良好な光学特性を示している。
これは、出射側偏光子21面内の温度差が発生することにより、ガラス層コーナー部に熱応力が誘発される。これにより、ガラス層コーナー部の分子密度が変化し、複屈折が起こり、結果として色ムラなどの光学特性が悪化する。この複屈折による光学性能の悪化は、クロスニコルに複屈折体が配置されるほど感度が高くなる。
タイプCでは、複屈折体がない構造となっており、複屈折の要因が低減されている効果であると考えられる。これにより、色ムラなどの光学特性が改善されている。
本実施例では、G光路に、本願発明になる還元面入射(タイプC)を適用したが、R光路、あるいはB光路に適用することもできる。ただし、その際には、偏光層を形成する金属粒子の材料の最適化は必要である。
図7は、偏光層の厚さと、偏光素子を透過する光束量およびコントラストとの関係をプロットした図である。ここで、光束量を示す測定データは、○印でプロットされ、コントラストを示すデータは、□印でプロットされている。また、点線は、目標とする光学特性の最小値を示す。すなわち、コントラストおよび光束量のいずれもがこの目標値以上となるような、偏光層の厚さが必要であることを示している。
本図より、偏光層の厚さが厚くなるに従って、コントラストは大きくなり、一方、光束量は逆に減少することが分かる。この図から、偏光層の厚さが、100μm付近で、コントラストおよび光束量の双方を最大限に満足する。従って、実施例1では、この厚さ、すなわち、100μmの偏光層厚を用いて実施した例を示している。
ただし、この偏光層の厚さは、コントラストを重視する用途、あるいは光束量を重視する用途により使い分けることができる。コントラスト重視する場合は、偏光層の厚さは、100μmより厚くすることが好ましい。
また、光束量を重視する場合は、偏光層の厚さは100μmより薄くすることが好ましい。
偏光素子の偏光層は、異方性を有する金属粒子を含有するガラス層、たとえば、AgCl結晶を含むガラス材料を水素により還元して形成される。すなわち、延伸方向の揃った金属粒子を含有するガラス層の表面を還元して金属粒子を析出させることにより、偏光機能をもたせている。
なお、本実施例では、波長がGの場合に適用し、Agを用いたが、偏光層を透過させる光の波長に応じて、他の金属Cuなどを用いることもできる。
第1の実施例で示す映像表示素子部の構成図である。 第1の実施例で示す投射型映像表示装置の構成図である。 第1の実施例で示す別の映像表示素子部の構成図である。 第1の実施例で示すさらに別の映像表示素子部の構成図である。 第1の実施例で示す3種の出射偏光素子の構造を比較する図である。 第1の実施例で示す3種の出射偏光素子を適用した場合の実機評価を示す図である。 偏光層の厚さに対する光束量およびコントラストを示す図である。
符号の説明
2…光源ユニット、3…第1のアレイレンズ、4…第2のアレイレンズ、5…偏光変換素子、6…集光レンズ、7,8,9,10…反射ミラー、11,12…ダイクロイックミラー、13R,13G,13B…コンデンサレンズ、15,16…リレーレンズ、19,19R,19G,19B…映像表示素子、19b…入射側防塵ガラス、19c…TFT基板、19d…液晶層、19e…カバーガラス、19f…出射側防塵ガラス、18,18R,18G,18B…入射側偏光素子、18a…偏光素子層、18b…ガラス基板、20b…ガラス基板、21,21R,21G,21B…出射側偏光素子、21a…偏光ガラス、21b,21c…AR(反射防止)フィルタ、22…ダイクロイックプリズム、23…投射レンズユニット、26…光、27…ファン、28…冷却用空気の流路、100…駆動回路。

Claims (6)

  1. 光を出射する光源ユニットと、
    前記光源ユニットからの光を光学像に変調する映像表示素子と、
    前記映像表示素子の入射側に配置された入射側偏光素子と、
    前記映像表示素子の出射側に配置され、前記入射側偏光素子とクロスニコル状態を構成する出射側偏光素子と、
    前記出射側偏光素子からの光を投射する投射レンズユニットとを備え、
    前記出射側偏光素子は、前記映像表示素子からの光が入射される第1の主面に偏光層が設けられ、前記第1の主面に対向し、前記光を出射する第2の主面には偏光層を有しないことを特徴とする投射型映像表示装置。
  2. 請求項1に記載の投射型映像表示装置において、
    前記偏光層は、ガラス層に設けられた金属粒子を含有する還元層であることを特徴とする投射型映像表示装置。
  3. 請求項1に記載の投射型映像表示装置において、
    前記出射側偏光素子は、金属ロッドを含有する偏光層を一主面に有するガラス層であることを特徴とする投射型映像表示装置。
  4. 請求項3に記載の投射型映像表示装置において、
    前記金属粒子が、Ag(銀)であることを特徴とする投射型映像表示装置。
  5. 請求項1に記載の投射型映像表示装置において、
    前記偏光層は、方向の揃ったハロゲン化金属ロッドを含有するガラス層表面を、還元して金属ロッドを析出させることにより形成された還元層からなることを特徴とする投射型映像表示装置。
  6. 請求項1に記載の投射型映像表示装置において、
    前記入射側偏光素子と前記出射側偏光素子との間に介在する複屈折体が空気であることを特徴とする投射型映像表示装置。
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