JP2009050921A - ハンドリング装置 - Google Patents

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亮 二瓶
Shinsuke Sakakibara
伸介 榊原
Shunichi Otaka
俊一 尾高
Isao Kariya
功 仮屋
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Abstract

【課題】視覚センサを要せずに、把持前の予備計測と、把持後の本計測を実行できるハンドリング装置。
【解決手段】パラレルリンク型ロボットのアーム先端に、光電センサを設ける。Z位置が既知の載置面上に仮止めされたワークWの2辺について、センシングビームBMをよぎらせ、よぎり時のロボット位置・姿勢から、ワークWの仮止め位置(2次元)を求める。基準仮止め位置・姿勢とのずれを補償するロボット位置・姿勢の補正を行い、ワークWを把持/ピックアップする。次いで、把持されたワークWの複数辺または複数コーナを、既知の突き当て辺または突き当て面に突き当て、その際のロボットの位置・姿勢を用いて把持位置・姿勢を求め、基準把持位置・姿勢とのずれを補償するロボットの位置・姿勢の下で別ワークへの組み付けを行う。
【選択図】図7

Description

本発明は、少なくとも一部が平板状領域を形成しているようなワーク(例えば、平板状の形状にいくつかの突起部を付加した形状を持つワーク)を、ロボットに装着したハンドで把持して、組み立て作業等のために移動させるハンドリング装置に関する。
種々の装置の組み立て作業にロボットを利用することは周知である。その際に基本となるのは、組み立て作業に用いられるワークのハンドリングであり、通常、それはロボットに装着されたハンドによるワークの把持と、ワークを把持した状態でのロボット移動によって行われる。組み立て作業に含まれる典型的な動作としては、1つのワークを別のワークの穴に差し込む「嵌合」の動作がある。
その例は、携帯電話に代表される小型電子機器の組立作業に含まれる「フレキシブルケーブルをコネクタの穴に差し込む作業」である。ところが、現在のところ、この作用はほとんど人手により行われている。その理由としては、携帯電話の部品が小型軽量で元々人が得意とする作業分野であること、組立方向が必ずしも一方向ではないこと、マウンタによる自動化が難しい等が考えられるが、最も大きな理由は、ロボットを用いた場合にハンドによる部品(ワーク)の把持状態のばらつきに関連する問題に対する現実的な対応が困難であることである。
即ち、後述する実施形態で説明するように、嵌合部品であるフレキシブルケーブルは、治具の載置面上に仮止めされた状態で「所定位置」に供給されてくるために、「所定位置」が正確であってもフレキシブルケーブル自身の供給位置、特に、載置面上での2次元位置にはある程度のばらつきが避けられない。
これがハンドによる把持状態のばらつきの原因となる。把持状態のばらつきの問題を解決しないままコネクタに接近し、嵌合作業を行おうとすると、コネクタが正確に位置決めされていても、嵌合部品(フレキシブルケーブル)と被嵌合部品(コネクタ)の嵌合にずれが生じ、嵌合作業に支障をきたすことになる。
このような問題に対する周知の解決策として、視覚センサを利用する方法がある。この方法は大きく次の2つのタイプに分けられる。
(1)ハンドによる把持に先だって、被把持ワークの位置や姿勢のずれ(基準となる位置や姿勢からのずれ)を検出し、その結果に基づいてロボットの位置及び姿勢を補正して把持を行う。
(2)ハンドによる把持を行った後に、被把持ワークの把持位置や把持姿勢のずれ(基準となる把持位置や把持姿勢からのずれ)を検出し、その結果に基づいてロボットの位置及び姿勢を補正して、嵌合作業を行う。
また、嵌合部品と被嵌合部品の間にある程度の位置ずれがあってもこれを吸収してしまうという手法も知られている。例えば下記特許文献1には、ロボットのアーム先端にコンプライアンス機構を取付け、位置姿勢の誤差を機械的に吸収しながら嵌合を行うことが説明されている。
更に、嵌合作業に関連して、ハンドに把持された嵌合ワークがロボットの移動によって他の物体(嵌合ワーク)につきあたったことを検出する技術として、ロボット制御装置内部で得られる情報(ロボット駆動軸への供給電流、その指令値)や、各軸に取付けられたトルクセンサからの信号)から検出する手法も周知である(例えば下記特許文献2参照)。
特開平11−123683号公報 特開2005−28532号公報
上述したように、ハンドを装着したロボットにより組み立て部品等のワークをハンドリングする際の把持状態のばらつきの問題は、視覚センサを利用すれば一応は解決できる。しかし、視覚センサを利用する場合、カメラや、場合によってはスリット光投光器、スポット光投光器などにより必要スペースとコストが増大する。特に、ロボットにそれら機器を装着する場合には、ハンドとの並設となり、干渉の可能性も大きくなる。
また、上記(2)の手法だけでは、把持状態の安定化(一定化)は図れない。即ち、把持状態のずれに応じたロボットの位置及び姿勢の補正はできても、把持状態自体のずれが開放される訳ではない。逆に、上記(1)の手法だけでは、把持状態の安定化は図れるが、把持動作(ハンドの開閉)に伴って生じるかも知れない微妙なずれに対処できない。
本発明の基本的な目的は、ロボットに装着されたハンドで把持されるワークが、平板状領域と、該平板状領の表裏面の内の少なくとも一方と平行な平坦面を持ち、所定の位置に供給される保持部材のワーク載置面上に、前記平板状領域の少なくとも一部(被把持部)を該保持部材から該ワーク載置面に沿った方向に突出させるとともに前記平坦面を前記ワーク載置面に接しさせた状態で仮止めされるものである場合に、その形状条件を利用して、視覚センサを要することなく、ハンドによる把持状態の安定化(一定化)のみならず、把持後の把持状態の検出も可能なロボットハンドリングシステムを提供することにある。
上記の問題を解決するために、本発明では、ハンドによる把持前に仮止めされたワークの2次元位置及び2次元姿勢を計測する「予備計測手段」と、ハンドによって把持されたワークについて、ロボットまたはハンドに対するワークの相対把持位置及び相対把持姿勢を計測する「本計測手段」を設ける。「予備計測手段」としては、ハンド上に設置され、ロボットに対する相対位置及び相対姿勢が既知のセンシングビームを持つ光電センサを利用する。
また、「本計測手段」には、ロボット移動による「位置姿勢が既知の突き当て辺または突き当て面」への複数回の突き当てが利用される。そして、予備計測の結果は、把持前のロボット位置・姿勢の補正に利用され、本計測の結果は、把持後のロボット位置・姿勢の補正に利用される。
より具体的に云えば、本発明は先ず、「ロボットと、該ロボットに取付けられ、平坦な把持面を夫々持つ少なくとも2つの指部を備えるとともに、前記ロボットに対する相対位置及び相対姿勢が既知であるハンドと、前記ロボットの動作及び前記ハンドの開閉を制御する制御装置とを備え、
第1の辺と、該第1の辺に対して非平行に延在して既知の角度をなす第2の辺とを含む少なくとも2つの辺を提供する平板状領域を含むとともに該平板状領域の表裏面の内の少なくとも一方の面と平行に延在する少なくとも1つの平坦面を有し、且つ、所定の位置に供給される保持部材のワーク載置面上に、前記第1の辺の少なくとも一部及び前記第2の辺の少なくとも一部が該保持部材から、前記ワーク載置面に沿った方向に突出するとともに前記平坦面を前記ワーク載置面に接しさせた状態で仮止めされる第1のワークを、前記ハンドで把持し、前記ロボットを用いて前記保持部材からピックアップして移動させる、ハンドリング装置」に適用される。
そして、本発明の特徴に従えば、上記ハンドリング装置は、
前記ワーク載置面上における前記第1のワークの基準仮止め位置及び姿勢を記憶する第1の記憶手段と、前記ハンドによる前記第1のワークの把持について、前記ロボットまたは前記ハンドに対する基準把持位置及び基準把持姿勢を記憶する第2の記憶手段と、
前記第1のワークが前記ハンドによって把持される前に、前記保持部材上に仮止めされた前記第1のワークに対して予備計測を実行する予備計測手段と、
前記第1のワークが前記ハンドによって把持され、前記保持部材からピップアップされた後に、前記ハンドによって把持された前記第1のワークに対して本計測を実行する本計測手段とを備え、前記予備計測手段は、前記ハンドに設置され、前記ロボットに対する相対位置及び相対姿勢が既知のセンシングビームを出力する投光器と、前記センシングビームを受光する位置に設けられた受光器とを含む光電センサと、
前記ハンドに設置され、前記ロボットに対する相対位置及び相対姿勢が既知のセンシングビームを出力する投光器と、前記センシングビームを受光する位置に設けられた受光器とを含む光電センサと、
前記センシングビームの光路が前記第1の辺を、該第1の辺上の第1の位置及び該第1の位置とは異なる第2の位置の少なくとも2箇所でよぎるように、前記ロボットを移動させる第1のロボット移動手段と、前記センシングビームの光路が前記第2の辺を、該第2の辺上の少なくとも第3の位置の1箇所でよぎるように、前記ロボットを移動させる第2のロボット移動手段と、
前記センシングビームのオン/オフを切り替えるビーム出力切替手段と、
前記第1の位置を前記光路が通過する第1の時点、前記第2の位置を前記光路が通過する第2の時点、及び、前記第3の位置を前記光路が通過する第3の時点を前記受光器の出力に基づいて検出する通過時点検出手段と、
該通過時点検出手段によって検出された、前記第1の時点における前記ロボットの第1の位置及び姿勢、前記第2の時点における前記ロボットの第2の位置及び姿勢、及び、前記第3の時点における前記ロボットの第3の位置及び姿勢に基づいて、前記第1のワークの前記載置面上での2次元位置及び姿勢を求める2次元位置・姿勢算出手段とを含む。
一方、前記本計測手段は、位置及び姿勢が既知の突き当て辺を有する第1の突き当て手段と、
前記ハンドで把持されたワークの前記少なくとも2つの辺に含まれる第3の辺の互いに異なる少なくとも2箇所が、前記突き当て辺に、順次、突き当たるように、前記ロボットを移動させる第3のロボット移動手段と、前記ハンドで把持されたワークの前記少なくとも2辺に含まれ、前記第3の辺とは非平行に延在して既知の角度をなす第4の辺が前記突き当て辺に突き当たるように、前記ロボットを移動させる第4のロボット移動手段と、
前記第3のロボット移動手段によるロボット移動中及び前記第4のロボット移動手段によるロボット移動中に、前記第3の辺及び前記第4の辺による前記突き当て辺への突き当りを検出する第1の突き当り検出手段と、
該第1の突き当り検出手段によって前記突き当りが検出された各時点における各ロボット位置に基づいて、前記ロボットまたは前記ハンドに対する前記第1のワークの相対把持位置及び相対把持姿勢を求める第1のワーク把持状態計算手段とを含む。
なお、ここで、「第1の辺及び第2の辺」を利用する予備計測と、「第3の辺及び第4の辺」を利用する本計測とは、互いに独立して実行される計測である。従って、第3の辺が、第1の辺または第2の辺の何れかと重複する場合もあり得る。同様に、第4の辺が、第1の辺または第2の辺の何れかと重複する場合もあり得る。
そして、前記制御装置は、前記2次元位置・姿勢算出手段によって求められた前記第1のワークの2次元位置と、前記第1の記憶手段によって記憶された基準仮止め位置及び姿勢との比較を行い、該比較の結果に基づいて前記ロボットの位置及び姿勢を補正する第1のロボット位置補正手段と、
前記第1のワーク把持状態計算手段によって求められた前記把持位置及び前記把持姿勢と、前記第2の記憶手段によって記憶された基準把持位置及び基準把持姿勢との比較を行い、該比較の結果に基づいて前記ロボットの位置及び姿勢を補正する第2のロボット位置補正手段とを備える。
次に、本発明は、「ロボットと、該ロボットに取付けられ、平坦な把持面を夫々持つ少なくとも2つの指部を備えるとともに、前記ロボットに対する相対位置及び相対姿勢が既知であるハンドと、前記ロボットの動作及び前記ハンドの開閉を制御する制御装置とを有し、
第1の辺と、該第1の辺に対して非平行に延在して既知の角度をなす第2の辺とを含む少なくとも3つの辺を提供する平板状領域を含み、該少なくとも3つの辺に含まれる少なくとも1つの辺の両端に、いずれも凸であり相互の離隔距離が既知である第1のコーナ及び第2のコーナが形成されているいるとともに該平板状領域の表裏面の内の少なくとも一方の面と平行に延在する少なくとも1つの平坦面を有し、且つ、所定の位置に供給される保持部材のワーク載置面上に、前記第1の辺の少なくとも一部及び前記第2の辺の少なくとも一部が該保持部材から、前記ワーク装置面に沿った方向に突出するとともに前記平坦面を前記ワーク載置面に接しさせた状態で仮止めされる第1のワークを、前記ハンドで把持し、前記ロボットを用いて前記保持部材からピックアップして移動させる、ハンドリング装置」に適用される。
本発明の特徴に従えば、このハンドリング装置は、
前記ワーク載置面上における前記第1のワークの基準仮止め位置及び姿勢を記憶する第1の記憶手段と、
前記ハンドによる前記第1のワークの把持について、前記ロボットまたは前記ハンドに対する基準把持位置及び基準把持姿勢を記憶する第2の記憶手段と、
前記第1のワークが前記ハンドによって把持される前に、前記保持部材上に仮止めされた前記第1のワークに対して予備計測を実行する予備計測手段と、
前記第1のワークが前記ハンドによって把持され、前記保持部材からピップアップされた後に、前記ハンドによって把持された前記第1のワークに対して本計測を実行する本計測手段とを備え、
前記予備計測手段は、前記ハンドに設置され、前記ロボットに対する相対位置及び相対姿勢が既知のセンシングビームを出力する投光器と、前記センシングビームを受光する位置に設けられた受光器とを含む光電センサと、
前記ロボットに対する相対位置及び相対姿勢が既知のセンシングビームを出力する投光器と、前記センシングビームを受光する位置に設けられた受光器とを含む光電センサと、
前記センシングビームの光路が前記第1の辺を、該第1の辺上の第1の位置及び該第1の位置とは異なる第2の位置の少なくとも2箇所でよぎるように、前記ロボットを移動させる第5のロボット移動手段と、前記センシングビームの光路が前記第2の辺を、該第2の辺上の少なくとも第3の位置の1箇所でよぎるように、前記ロボットを移動させる第6のロボット移動手段と、
前記センシングビームのオン/オフを切り替えるビーム出力切替手段と、
前記第1の位置を前記光路が通過する第1の時点、前記第2の位置を前記光路が通過する第2の時点、及び、前記第3の位置を前記光路が通過する第3の時点を前記受光器の出力に基づいて検出する通過時点検出手段と、
該通過時点検出手段によって検出された、前記第1の時点における前記ロボットの第1の位置及び姿勢、前記第2の時点における前記ロボットの第2の位置及び姿勢、及び、前記第3の時点における前記ロボットの第3の位置及び姿勢に基づいて、前記第1のワークの前記載置面上での2次元位置及び姿勢を求める2次元位置・姿勢算出手段とを含む。
一方、前記本計測手段は、位置及び姿勢が既知の突き当て面を有する第2の突き当て手段と、
前記ハンドで把持されたワークの前記第1のコーナ及び前記第2のコーナの夫々が、夫々1回以上、且つ、合計3回以上、順次、前記突き当て面に対して突き当たり起すように前記ロボットを移動させる第7のロボット移動手段と、
前記第7のロボット移動手段によるロボット移動中に、前記第1コーナ及び前記第2コーナによる前記突き当て面への突き当りを検出する第2の突き当り検出手段と、
該第2の突き当り検出手段によって前記突き当りが検出された各時点における各ロボット位置に基づいて、前記ロボットまたは前記ハンドに対する前記第1のワークの相対把持位置及び相対把持姿勢を求める第2のワーク把持状態計算手段とを含む。
なお、ここでも、「第1の辺及び第2の辺」を利用する予備計測と、「第3の辺及び第4の辺」を利用する本計測とは、互いに独立して実行される計測である。従って、第3の辺が、第1の辺または第2の辺の何れかと重複する場合もあり得る。同様に、第4の辺が、第1の辺または第2の辺の何れかと重複する場合もあり得る。
そして、前記制御装置は、前記2次元位置姿勢算出手段によって求められた前記第1のワークの2次元位置と、前記第1の記憶手段によって記憶された基準仮止め位置及び姿勢との比較を行い、該比較の結果に基づいて前記ロボットの位置及び姿勢を補正する第1のロボット位置補正手段と、
前記第2のワーク把持状態計算手段によって求められた前記把持位置及び前記把持姿勢と、前記第2の記憶手段によって記憶された基準把持位置及び基準把持姿勢との比較を行い、該比較の結果に基づいて前記ロボットの位置及び姿勢を補正する第3のロボット位置補正手段とを備え、
前記第7のロヌット移動手段による、前記第1のコーナによる前記突き当て面への突き当て、及び、前記第2のコーナによる前記突き当て面への突き当ての内の少なくとも一方により、前記第1のワークの前記平板状領域の善哉面に対応する仮想平面と前記突き当て面との交線が少なくとも2本互いに非平行に形成される。
ここで、前記突き当て面は曲面であっても良い。その場合、前記第1のコーナによる前記突き当て面への突き当て、及び、前記第2のコーナによる前記突き当て面への前記突き当ては、いずれも少なくとも2回行われ、
前記第1のコーナによる前記突き当て面への突き当てにより、前記第1のワークの前記平板状領域の延在面に対応する仮想平面と前記突き当て面の交線が少なくとも2本互いに非平行に形成されるとともに、
前記第2のコーナによる前記突き当て面への突き当てにより、前記第1のワークの前記平板状領域の延在面に対応する仮想平面と前記突き当て面の交線が少なくとも2本互いに非平行に形成される。
上記いずれのケースにおいても、前記ロボットとしてパラレルリンク型のロボットを用いることができる。また、前記制御装置は、前記第2のロボット位置補正手段または前記第3のロボット位置補正手段により前記ロボット位置を補正して、前記ロボットに、前記第1のワークを、所定位置に位置決めされた第2のワークに対して組み付ける動作を行わせるものであって良い。
その場合に、前記第2のワークの位置決めは、前記ロボットとは別のロボットにより行なうこともでき、その「別のロボット」としてパラレルリンク型のロボットを用いることもできる。
本発明によれば、ロボットに装着されたハンドで把持されるワークが、平板状領域と、該平板状領の表裏面の内の少なくとも一方と平行な平坦面を持ち、所定の位置に供給される保持部材のワーク載置面上に、前記平板状領域の少なくとも一部(被把持部)を該保持部材から該ワーク載置面に沿った方向に突出させるとともに前記平坦面を前記ワーク載置面に接しさせた状態で仮止めされるものである場合に、その形状条件を利用して、視覚センサを要することなく、ハンドによる把持状態の安定化(一定化)のみならず、把持後の把持状態の検出も可能であり、更に、把持後の把持状態の検出結果に基づいて、ロボットの位置及び姿勢を補正することも可能なロボットハンドリングシステムを提供することができる。また、それを、フレキシブルケーブルのコネクタへの差込み等の組み立て作業に、スペース増大、コスト増大等を伴うことなく利用することができるようになる。
図1は、本発明の1つの実施形態について、全体配置の概略を説明する図である。先ず、供給手段1は、ワーク1を載置面上に仮止めした保持部材を所定の保持部材供給位置(既知の位置)に供給する手段で、例えばベルトコンベア、搬送ロボット(図示されているロボットとは別のロボット)等の周知の搬送手段を利用することができる。保持部材の具体例、ワーク1の仮止め載置態様等については後述する。
本発明に係るハンドリング装置では、この所定の保持部材供給位置の供給された保持部材の載置面上に仮止めされたワーク1のハンドリングを行う。そのために、周知の態様でハンドを装着したロボットが、保持部材供給位置の周辺の適所に設置される。本発明の特徴の1つは、このハンドに光電センサが設けられていることである。光電センサは、ハンドによるワーク1の把持に先だって「予備計測」を行うためのものである。光電センサを設けたハンドの例及びそれを用いた予備計測の詳細については後述する。
突き当て辺/面提供部材は、ワーク1をハンドで把持した状態で、ワーク1の把持状態(ロボットまたはハンドに対するワーク1の相対位置及び相対姿勢)を検出する「本計測」で使用されるもので、保持部材供給位置と組み立て位置(ワーク1を組み付ける相手となるワークが位置決めされている位置)の間の適所に配置される。突き当て辺/面提供部材の具体例及びそれを用いた本計測の詳細については後述する。
ロボット動作の制御は、ロボット制御装置によって行われる。また、ロボット制御装置は、ハンドの開閉動作制御装置や光電センサの制御(投光器のオンオフ)及び検出出力の解析等を行う機能も有している。それらの機能を果たすために、ロボット制御装置は、通常の態様でCPU、メモリ、ロボット本体(機構部)の各軸をサーボ制御する軸制御器、ハンド駆動軸制御器、外部信号の入出力のためのインターフェイス等を備える。また、メモリには、ロボット動作、ハンド開閉、光電センサによる検出と解析等、一連のシステム全体の制御に必要なプログラムデータが、諸パラメータとともに格納されている。なお、通常のケースと同様に、ロボット制御装置には教示操作盤(図示略)が接続され、周知の態様での手動操作、教示、教示データの修正等が行えるようになっている。
更に、ロボット制御装置は供給手段1、2と例えば通信回線で結ばれ、ハンドリング及び組み立てに必要な情報をやりとりできるようになっている。以下、図1に示した配置の下で、本実施形態に係るハンドリング装置(以下、単に「システム」とも云う)の動作について述べる。
先ず、ロボット制御装置が供給手段1の外部信号出力部(例えばコンベア制御装置の外部信号出力部)から保持部材供給の信号を受けると、予備計測から組み立て付けに至る一例の動作を実行するための処理を開始する。図2のフローチャートはその大略を示したもので、これらの処理を実行するためのプログラムデータ(諸パラメータを含む)は、予めロボット制御装置のメモリに記憶されている。各ステップの要点は次の通りである。
●ステップS1;所定の保持部材の供給位置へ供給された保持部材の載置面上に仮止めされたワーク1について、2次元位置(載置面上での位置)を計測する。これを「予備計測」という(詳細は後述)。
●ステップS2;予備計測によって検出されたワーク1の2次元位置(仮止め位置)に基づいて、基準仮止め位置からのずれを計算する。基準仮止め位置のデータは、諸パラメータの1つとして、予めロボット制御装置のメモリに記憶されている。
●ステップS3;ステップS2で計算された仮止め位置のずれに基づいて、ロボットの位置及び姿勢を補正して、ワーク1をハンドで把持し、保持部材からピックアップする。
●ステップS4;ハンドに把持されたワーク1について、把持状態(ロボットまたはハンドに対するワーク1の相対把持位置及び相対把持姿勢)を求める。これを「本計測」といい、そのために、ロボット移動による突き当て辺/面提供部材の突き当て辺あるいは突き当て面へのワーク1の突き当てが行われる(詳細は後述)。
●ステップS5;本備計測によって検出されたワーク1の相対把持位置及び相対把持姿勢に基づいて、基準把持位置・姿勢からのずれを計算する。基準把持位置と基準把持姿勢のデータは、諸パラメータの1つとして、予めロボット制御装置のメモリに記憶されている。
●ステップS6;ステップS5で計算された基準把持位置・姿勢からのずれに基づいて、ロボットの位置及び姿勢を補正して、ワーク1をワーク2に組み付ける動作を実行する。
以下、各ステップについて詳述する。また、その中で、システム各部、ワーク1、2の具体例等についても説明する。
[予備計測(ステップS1)について]:
■保持部材とその載置面上に仮止めされたワーク1の例等について;
先ず、本実施形態で用いられる保持部材とその載置面上に仮止めされたワーク1の例等について、図3を参照して説明する。図3において、保持部材は符号1で示されている。保持部材1はいわゆる「治具」を構成する部材で、ワーク(図2中ではワーク1と表記;以下、同じ)Wを装置するための台2を有している。符号3は台2の上面で、上面3の一部(ワークWが載置される箇所)に両面テープ4が貼付されている。
保持部材1の位置決めは、周知の適当な手段で行うことができるが、ここでは「突き当て」を利用する。図3は、保持部材1が搬送手段(例えばベルトコンベア)により、保持部材1を突き当てするためのL型の立体12に押し付けられ、保持部材1の突き当て部である凸コーナ部(図4における符号13)が、前記L型の立体12の凹コーナ部に突き当てられている状態を表している。
なお、このような位置決め手法自体は周知なので詳細説明は省略する。
本実施例では、ワークWとして携帯電話の一部品としてのフレキシブルケーブルを取り上げる。この部品の全体形状は、一般に、平板形状(多角形abcdefghを形成する平板)に「部分的な凸部(場合によっては凹部)」を付加したような形状を有している。図3中に描かれたワーク(第1のワーク)Wでは、この「部分的な凸部(場合によっては凹部)」の一例を凸部8で表現している。
但し、これはあくまで一例であり、一般には、以下に説明するワーク載置面上への仮止め、予備計測、ハンドによる把持及び本計測が実行できる形状であれば良い。具体的に云えば、ワークWは、「予備計測で利用される複数の辺を提供する平板状領域」と、「この平板状領域の表裏面の少なくとも一方と平行に延在し、保持部材上の仮止め時にワーク載置面(ここでは両面テープ4の上面)と接する平坦面」と、本計測で利用できる複数の辺あるいは複数のコーナを有している。
このような形状を有していれば、基板部材上に段違い状の実装部を形成したコネクタ(例えば、本実施形態で想定しているケーブル(ワークW)が差込まれるコネクタ)をワークWとして、本発明を実施することも可能である。
図3中に示したワークWの場合、「平坦面」はワークWの下面によって提供されており、「平板状領域」は凸部8の形成された部分を除くワークW全体となっている。平板状領域の上面は、平坦面と平行に延在している。
図3において、ワークWは後述の方法により簡易的に位置決めされて台2の上面3上に設置された両面テープ4上に配置され、仮止めされる。なお、辺ghの端点hはL型突起5の陰になっているので、括弧を付けて(h)で表記した。同様に、辺deの端点eはワークWの凸部8の陰になっているので、括弧を付けて(e)で表記した。
ワークの簡易的な位置決め方法について、図4、図5を参照図に加えて説明する。図4、図5は、ワークの載置面上への仮止めについて説明するための斜視図及び上面図で、図3の状態に先行して、図3の供給位置の上流側で行われるワークWの保持部材1(載置面)上への載置が行われた直後の状態を示す。
図3〜図5で符号5、6が付されたL型突起と符号7が付された柱状突起は、ワークWの簡易的位置決めに使用するテンプレート14を位置決めするための枠として機能するものである。テンプレート14は外形が図4および5に示すような板状の部材で、外形は図3でXY平面に垂直な方向から見たときに、L型突起5、6の各コーナおよび各辺と、柱状突起7のL型突起に対向する辺を含む矩形を僅かに(例えば0.5mm程度)縮小した形状である。(厚みはワークよりも厚ければよい。例えば5倍程度)
また、テンプレート14には、前記の方法によりテンプレート14を台2上に位置決めした時に、基準位置に置かれたワークの外形を僅かに(例えば0.5mm程度)拡大した形状と一致する切り欠き15が設けられている。これらにより、テンプレート14を前述の方法で台2上に位置決めし、その後にテンプレート14の切り欠き15内にワークを収めれば、ワークはテンプレート14とL型突起5、6および柱状突起7の間のガタと、テンプレートの切り欠きとワーク外形のガタを合計した範囲内で位置決めされることになる。なお、このようなテンプレートを用いたXY位置の仮止め時の付加規制は、適宜省略することも可能である。
さて、このようにして、本実施形態では、この両面テープ4の上面が「ワーク載置面」となる。このワーク載置面の高さ位置は既知とする。ここで、L型突起5、6から台2の先端面(辺ab側)までの距離は、後述する予備計測に十分な程度突出した先端部10が確保されるように設計されている。また、この先端部10は、ワークWの平板状領域に属している。また、この先端部10に対応して、ワークWの上面側にプラスチック製の補強板11が設けられている。補強板11の主たる機能は、後述する、ワーク(フレキシブルケーブル)Wの組み付け(コネクタの穴への挿入)時に変形を防止することにある。
上記したように、ワーク載置面のZ位置は既知で、このZ位置は、仮止めされているワークW(下面位置)のZ位置とみなすことができる。以後、このZ位置を「Z0」で表わす。一方、仮止めされているワークWの載置面上での2次元の位置及び姿勢については、前述の範囲でばらつきがあることが予想される。即ち、ワークWは載置面上の正確な位置決めなしで仮止めされているだけなので、例えば辺abの位置と方向にはばらつきがある。但し、理想的乃至標準的な仮止め位置・姿勢を予め適当に定めることは可能である。
今、図3に示されている状態でワークWが理想的な仮止め位置・姿勢をとっているものとする。また、ワールド座標系(原点OWで図示)のZ軸方向はワーク載置面に垂直上向きで、且つ、Y軸方向が辺abの方向に一致するものとする。この状態で、コーナa(ワークWの下面側)を原点とし、ワールド座標系と同姿勢の座標系を考えれば、この座標系で、ワークWの「基準仮止め位置及び姿勢」を表現できる。そこで、本実施形態ではこの座標系(aが原点)の位置と姿勢をワールド座標系上で表現する同次変換行列(以下、Σ0と表記)のデータをロボット制御装置のメモリに予め記憶させておく。
■光電センサを装備したハンドとそれを利用した予備計測等(ステップS1、S2)について;
上述したことから、結局、実際に供給されるワークWは「基準仮止め位置及び姿勢に近い位置と姿勢」を持つことになる。但し、Z位置については、実質的に位置決めされているとみることができるので、実際にばらつくのはワーク載置面上での2次元位置及び2次元姿勢のみとみることができる。予備計測では、この2次元位置及び2次元姿勢が計測される。
図6は、本実施形態で用いられる、光電センサ付のハンドについて説明する図で、同ハンドがロボットのアーム先端部に装着されている状態が描かれている。なお、ハンドを取付けるロボット自体は周知のもので良く、シルアルリンク型あるいはパラレルリンク型いずれも採用可能である。軸数(運動自由度)は、6軸(自由度6)を基本とするが、予備計測、本計測を含めた作業で必要となる動作に支障が無い限り、軸数を減らすことを妨げない。
また、ハンドリング対象のワークWが本例で想定しているフレキシブルケーブルのように小型軽量の場合、高速動作の適性を考慮して、パラレルリンク型ロボットを採用することが望ましい。そこで、ここではロボットは6自由度のパラレルリンク型ロボット(以下、単に「ロボット」という)とする。
図6では、ロボットの全体描示は省略され、最終軸のアクチュエータ20から先の部分のみが示されている。ハンドHは、アクチュエータ20で回転駆動される手首21に対して図示された姿勢で取付けられている。即ち、今、手首21が真下向き(ワールド座標系の−Z方向)に延びるロボット姿勢において、ハンドHは第1の指H1、第2の指H2が水平に延びるように装着されている。(本例では指部は2つだが、必ずしも限定されるものではない。)
ハンドHの開閉は、ロボット制御装置(図1参照)からの指令により指H1と第2の指H2の間のギャップGPを増減させることで達成される。本例では指H1が可動で指H2が固定の例を示している。そして、指H1と指H2の各先端側には、投光器を装備した投光器部31と受光器を装備した受光器部32からなる光電センサが設けられている。なお、便宜上、以下の説明では投光器31、受光器32などと表記する。また、本例では光電センサの投光器と受光器を指先端部に設置しているが、センシングビームのロボットに対する相対位置及び相対姿勢が既知であればよく、これに限定されるものではない。また、本例では指H1が可動で指H2が固定としているが、ワーク把持面の位置と姿勢をロボット制御装置から監視できれば限定されるものではない。
ロボット制御装置からの指令で投光器31が点灯されると、そこから細径のセンシングビームBMが受光器32に向けて投射される。受光器32の出力はロボット制御装置内で解析され、受光レベルの高低変化(しきい値以上→しきい値未満への変化あるいはしきい値未満→しきい値以上への変化)に基づき、センシングビームBMを遮断する物体の有無が判定される。このような投光器31と受光器32を組み立てた光電センサ自体は周知で、光源には例えばLED、半導体レーザ等が使用される。センシングビームBMの投射方向は、指H1の動作方向(図6において上下方向)である。
指H1、H2の投光器31、受光器32に対応する部分の内側面は、平坦な把持面33、34を提供している。ここで、指H2がハンド上で不動であることを考慮して、把持面34上に固定されたハンド座標系を考える。説明を簡単にするために、その原点はセンシングビームBMの入射点OHに対応する把持面34上の位置とする。そして、z軸はセンシングビームBMに対応させる(投光器31側が+z方向)。y軸は指H2の延在方向に対応させる(指H2の根元側が+y方向)。
そして、ハンド座標系の設定情報(即ち、ロボットの位置・姿勢を代用する座標系(例えばハンドHの取付面に固定されたメカニカルインターフェイス座標系)に対する位置及び姿勢を表わす行列のデータ)は、ロボット制御装置のメモリに予め記憶される。なお、この種のハンド座標系の設定の仕方自体は周知なので詳細説明は省く。なお、点OHをツール先端点と考える場合は、このハンド座標系はツール座標系でもある。
さて、上記したハンド座標系の設定により、次の状況(イ)、(ロ)が保証される。
(イ)センシングビームBMの3次元位置と方向は、ロボットの3次元位置・姿勢から随時計算可能である。
(ロ)ワークWがハンドHに把持された状態では、把持面34に密着するワーク面(ここでは下面)は、把持面34と実質同一の面であり、その延在面(ワークWが乗っている仮想面)の3次元位置・姿勢は、ロボットの3次元位置・姿勢から随時計算可能である。また、前記ワーク面と平行な面についてもオフセット量が既知であれば、前記と同様にその延在面の3次元位置・姿勢は随時計算可能である。但し、同仮想面上でのワークWの把持状態が既知となるまでは、2次元位置・姿勢は、ロボットの位置・姿勢だけでは判らないことに注意されたい。ワークWの把持状態は、後述する本計測により求められる。
予備計測は、図3に示した仮止め状態に置かれたワークWを把持する前に、ハンドHを開いた状態でワークWに接近し、ワークの少なくとも2辺の計3箇所以上をセンシングビームBMで検出する動作によって行われる。図7は、予備計測時の様子を示した図で、一例として、辺abの略中央部をBMがよぎる直前の状態が描かれている。
図8(a)は、センシングビームBMによるワークWの辺のよぎりを実現するためのロボットの教示経路の一例を示している。図8(a)において、点Q0、Q1、Q2、Q3は4つの教示点で、順に、予備計測アプローチ点、第1進入点、中途退避点、第2進入点と呼ぶことにする。なお、ツール先端点は前述したハンド座標系の原点OHと一致させ、ツール先端点により教示を行う。但し、既述の通り、仮止め状態におけるワークWのZ位置は既知で一定なので、ここで表現されているのは、ワールド座標系上でのXY位置のみである。
各教示点におけるZ位置は、ワークWの先端部10が開いた指H1、H2間のギャップGPに安全に入っていくような適値とすれば良い。また、教示姿勢について、本例では、センシングビームBMがZ方向に一致し、且つ、ハンドHの先端側がワークWの先端部10を挟み込むような姿勢を教示するものとする。
このような教示の下で、教示点Q0→Q1→Q2→Q3にロボット(ツール先端点)を移動させれば、辺1(例えば辺bcに対応)を1回、辺2(例えば辺abに対応)を2回、センシングビームBMがよぎることになる。この間(少なくともよぎり時)、光電センサをオンさせ、遮断の有無を監視すれば、「よぎり」の時点(よぎり位置はP1〜P3)を特定することができる。そして、各時点のロボット位置から、各時点におけるセンシングビームBM位置が判るので、よぎり位置P1〜P3が判る。ここで、P1〜P3のZ位置については、既述の条件から既知(Z=Z0)と考えることができる。即ち、P1〜P3はワーク載置面が乗る仮想面(既述の通り、ワールド座標系のXY平面と平行な面でZ=Z0で表わされる面である)上の点と考えることができる。
一方、ワークWが仮止め状態であるため、XY面内での位置と姿勢には図8(b)に示したようなばらつきがある。図8(b)において符号Wは基準仮止め状態のワークを表わし、W’、W”は基準仮止め状態からずれた仮止め状態を表わしている。しかし、このばらつきの程度は、仮止め精度に対応して実質的な上限がある。従って、それを見越して進入点Q1、Q3の位置を教示すれば、予備計測に支障は生じない(センシングビームBMが辺を確実にまたぐ経路の教示が可能である)。
以上の前提の下で、予備計測(ステップS1)とそれに続く仮止めずれの計算(ステップS2)における処理の概要を、図16のフローチャートに示した。各ステップの要点を記せば、下記の通りである。なお、処理開始時にハンドHは開いた状態にあるものとする。
●ステップS10;予備計測を行うためのアプローチ点Q0へロボット(ツール先端点、以下同義)を移動させる。
●ステップS11;光電センサをオン状態とする。
●ステップS12;第1進入点Q1へ向けて移動開始。
●ステップS13;センシングビームBMによる辺のよぎりを検出したか否か判断する。未検出ならステップS14へ進み、検出成功ならステップS15へ進む。
●ステップS14;第1進入点Q1への未到達/既到達を判断する。未到達ならステップS13へ戻る。既到達なら、異常発生(例えばワークWの不在)とみなし、アラームを出力して処理を終了する。
●ステップS15;よぎり検出時のロボットの位置・姿勢を記憶する。
●ステップS16;第1進入点Q1でロボットを一旦停止させる。
●ステップS17;中途退避点Q2へ向けて移動開始。
●ステップS18;センシングビームBMによる辺のよぎりを検出したか否か判断する。未検出ならステップS19へ進み、検出成功ならステップS20へ進む。
●ステップS19;中途退避点Q2への未到達/既到達を判断する。未到達ならステップS18へ戻る。既到達なら、異常発生(例えばワークWの不在)とみなし、アラームを出力して処理を終了する。
●ステップS20;よぎり検出時のロボットの位置・姿勢を記憶する。
●ステップS21;退避点Q2でロボットを一旦停止させる。
●ステップS22;第2進入点Q3へ向けて移動開始。
●ステップS23;センシングビームBMによる辺のよぎりを検出したか否か判断する。未検出ならステップS24へ進み、検出成功ならステップS25へ進む。
●ステップS24;第2進入点Q3への未到達/既到達を判断する。未到達ならステップS23へ戻る。既到達なら、異常発生(例えばワークWの不在)とみなし、アラームを出力して処理を終了する。
●ステップS25;よぎり検出時のロボットの位置・姿勢を記憶する。
●ステップS26;第2進入点Q3でロボットを一旦停止させる。また、光電センサはオフにする。
●ステップS27;ステップS15、S20、S25で記憶したロボットの位置・姿勢に基づいて、よぎり点P1〜P3の位置を求める。即ち、各よぎり点P1〜P3は、各よぎり時のセンシングビームBMが表わす直線(ここではハンド座標系のz軸と一致)と、ワーク載置面が乗る仮想面(Z=Z0)との交点位置として求められる。なお、各よぎり時のセンシングビームBMが表わす直線(ハンド座標系のz軸)は、既述の通り、ロボットの位置・姿勢から随時計算できる。
●ステップS28;点P1〜P3の位置からワークWの2次元位置・姿勢を定める。ここでは、一例として、次の計算を行う。
(1)辺2上の2点P2,P3の位置から、辺2に対応する直線の方程式を求める。
(2)辺2と既知の角度θ(一般には0<θ<180度で、ロボット制御装置のメモリに予め記憶)で交わる直線の内、点P1を通る直線を求めれば、それが辺1に対応する直線である。
(3)辺1、2に対応する直線の交点位置と、同交点位置から点P1へ向かう単位ベクトルを求める。
●ステップS29(=ステップS2);予め記憶されている基準仮止め位置・姿勢(2次元)のデータと比較し、ずれを求める。ずれの表現法は種々あるが、例えば基準仮止め位置・姿勢(2次元)のデータとして、上記交点位置の基準値と、同交点位置から点P1へ向かう単位ベクトルを記憶しておけば、上記交点位置のずれ量(2次元量)と、辺1の方位のずれ(角度)を計算することができる。本実施形態ではこれらを記憶する。以上で予備計測(ステップS1)と仮止めずれ計算の処理(ステップS2)は完了する。
なお、云うまでもないことであるが、辺1、辺2のよぎりの回数を増やして取得データを増やしても良い。例えば、辺1のよぎりも2点で行い、辺1が対応する直線を、辺2が対応する直線と同様に求めるようにしても良い。また、データに冗長度がある場合(例えば各辺上の3点の位置を計測)した場合には、最小2乗法等を適用して測定の信頼性を向上させることもできる。
また、本例ではQ0〜Q3の各点間の移動経路は直線的に表しているが、各経路は曲線的であっても構わない。その場合、各経路と辺との交差が1回しか起こらないようにすればよい。
■予備計測に基づいて求められた仮止め位置・姿勢のずれに基づくロボットの位置・姿勢補正とワーク1の把持(ステップS3)について;
ロボット(ロボット制御装置)には、既述の態様で仮止めされたワークWの把持のための動作が教示されている。把持動作の教示自体は周知であるから詳細は省略するが、通常は、アプローチ点と進入点(ロボットを停止させて、ハンドHを閉める位置・姿勢)が予め教示される。本実施形態では、センシングビームBMの位置が把持面33、34に対応しているので、図8(a)中にQ0、Q1で示した点を把持のためのアプローチ点及び把持のための進入点にも兼用する(もちろん別途定めても良い)。
把持のための処理の概要を、図17のフローチャートに示した。各ステップの要点を記せば、下記の通りである。なお、本処理のスタート時点において、ロボットはQ3(図8(a))で停止し、ハンドHは開いたままである。また、光電センサはオフ状態である。
●ステップS30;把持を行うためのアプローチ点Q0を、前述したステップS2で求められた仮止め位置・姿勢のずれを補償できるように補正した点にロボットを移動させる。本実施形態で必要な補正は、上記した辺1、2に対応する交点位置のずれ量(2次元量)と同等のXY位置の補正、及び、辺1の方位のずれ(角度)と同等のZ軸回りの姿勢補正である。なお、一般には、把持しようとするワークの位置・姿勢のずれを補償するロボット位置・姿勢の補正法は周知であるので、詳細説明は省略する。
●ステップS31;把持を行うための進入点Q1を、前述したステップS2で求められた仮止め位置・姿勢のずれを補償できるように補正した点にロボットを移動させる。本実施形態で必要な補正は、上記したQ0に対するものと同じである。但し、この時点では、この「前述のQ1を補正した点」のZ座標(ワールド座標系上でのZ位置)は、Q1(補正前)のZ位置と同じなので、ハンドの固定指H2の把持面34上にあるツール先端点(本実施形態では、既述の通り、ハンド座標系の原点と一致)OHのZ座標(ワールド座標上)は、ワークWの載置面よりも小距離δ(δ>0;例えばδ=数ミリ程度)だけ低い位置にある。
従って、このままハンドを閉めるとワークWが把持面34側に移動した後に把持され、適切な把持動作が行われなくなる可能性がある。従って、これを避けるための「小距離ロボット移動」を追加することが好ましい。この小距離ロボット移動は、Z位置をZ=Z0とする+Z方向の移動を予め教示しておくことで実行できる(例えば、教示点Q1の次に教示点Q1'を追加しておく。この教示点Q1'のZ位置はZ=Z0とし、XY位置及び姿勢は教示点Q1と同一とする。そして、上記の「仮止め位置・姿勢のずれを補償できるように補正されたQ1への移動」に次いで、「Q1の補正と同等の補正をQ1'について点への移動」(+Z方向への並進移動)を行えば良い。
●ステップS32;ハンドHを閉めて、ワークWを把持する。図9はこの状態を例示した図である。
●ステップS33;ワークWを把持したまま、予め教示した適当な退避点までロボットを退避させる。なお、この退避点について、例えば図8(a)中に示したQ2を転用しても良い。以上で把持(ステップS3)までの処理(ステップS2)は完了する。
■突き当て部材を利用した本計測等(ステップS4)について;
ここまでの処理により、ハンドHによるワークWの把持は完了し、しかも、その把持状態も正確である(基準把持状態と一致している)筈である。しかし、実際には、把持時にワークWが微妙にずれたりして、若干のずれが生じている可能性を否定できない。
そこで、作業の信頼性をより一層向上させるために本計測を実行する。この本計測は、把持状態を検出するもので、より具体的に云えば、ハンドHによって把持状態にあるワークWについて、ハンド(ハンド座標系で代表)あるいはロボット(ロボット座標系=例えばメカニカルインターフェイス座標系)に対する相対的な位置・姿勢を検出するものである。
なお、ロボットに対するハンドの位置・姿勢が既知(ハンド座標系が設定済み)を前提とするので、ハンドに対する相対的な位置・姿勢と、ロボットに対する相対的な位置・姿勢の間には、実質的な意味の相違はない。また、既述の通り、把持されたワークWの一面は把持面34(ハンド座標系のxy面)に密着しているので、残された自由度は、3(ハンド座標系のxy面上での2次元姿勢とz軸回りの姿勢)である。
そこで、このハンド座標系のxy面上での2次元姿勢とz軸回りの姿勢を表わすデータを予めロボット制御装置のメモリに記憶しておく。このデータが、「基準把持状態(準把持位置及び準把持姿勢)のデータ」である。本計測では、ステップS1〜S3を経てハンドHに把持されたワークWを意図的に突き当て辺/面提供部材に突き当てて、突き当り時のロボットの位置・姿勢に基づいて、把持状態を検出する。突き当て方式として、次の2タイプが考えられる。
(タイプ1)=ワークWの複数の辺を、計3回以上既知の突き当て辺に突き当てる方式。図10はその例を表わし、突き当て辺/面提供部材40が提供する突き当て辺41に被把持ワークWの一辺が突き当てられた状態が描かれている。突き当て辺41が表わす直線は既知で、ここではワールド座標系のZ軸と平行である。また、突き当て辺41は、ワールド座標系のX軸に平行な面と、ワールド座標系のY軸に平行な面との交線にもなっている。
(タイプ2)=ワークWの少なくとも1辺(長さ既知)の両端コーナを、計3回以上既知の突き当て面に突き当てる方式。図12はその例を表わし、突き当て辺/面提供部材50が提供する突き当て面51に被把持ワークWの一つのコーナが突き当てられた状態が描かれている。突き当て面51が乗っている(仮想)平面は既知で、ここではワールド座標系のYZ平面に平行である。
上記タイプ1を採用した場合の処理の概要(一例)を、図18のフローチャートに示す。また、上記タイプ2を採用した場合の処理の概要(一例)を、図19のフローチャートに示す。なお、図18、図19のいずれの処理においても、スタート時点において、ロボットは適当な退避点(例えば図8(a)中に示した点Q2)で停止し、ハンドHはワークWを把持した状態にあるものとする。また、光電センサはオフ状態である。
先ず、図18に示したフローチャート(タイプ1方式1)に関連して、予めロボット(ロボット制御装置)に行っておく経路教示について、図11を参照図に加えて説明する。タイプ1では、図10に示したように、ワークWの辺を突き当て辺41に突き当てる訳であるが、その箇所は少なくとも2辺で計3箇所以上である。そこで、一例として隣り合う辺1、辺2(図8(a)の同じ2辺で良い)について、辺1で2箇所、辺2で1箇所の突き当て動作の教示を予め行っておく。
教示の仕方は種々考えられるが、ここではプレイバック方式を利用した次のような手順で教示を行っておく。オペレータは、先ず、教示操作盤を操作して、ロボットを図10に示したような突き当て状態の直前の状態(例えば約1cm手前)とする。この時のロボットの位置・姿勢を(突き当て用の)アプローチ点1として教示する。次いで、このアプローチ点1の教示位置データをワールド座標系の+X軸方向及び+Y軸方向へ適距離(突き当て辺41に確実に当たる距離;例えば+X軸方向へ2cm、+Y軸方向へ約2cm)修正した位置を食い込み点1として教示する。ロボット姿勢については、アプローチ点1での姿勢と同じで良い。
同様の手順での教示を、突き当て点が適距離(例えば長さ辺1の長さの5分の1程度)ずれるように教示する。これにより、アプローチ点2と食い込み点2が教示される。次いで、ロボット姿勢を手動操作で隣りの(辺2)が突き当て辺41に突き当たる直前の状態(例えば約1cm手前)とする。この時のロボットの位置・姿勢を(突き当て用の)アプローチ点3として教示する。
次いで、このアプローチ点1の教示位置データをワールド座標系の+X軸方向及び+Y軸方向へ適距離(突き当て辺41に確実に当たる距離;例えばX軸方向へ2cm、+Y軸方向へ約2cm)修正した位置を食い込み点3として教示する。最後に、ロボットを突き当て辺41から十分離して適当な退避点(突き当て後退避点)を教示する。なお、以上と同様の経路教示を、オフライン教示で行っても良い。
以上の前提で、図18に示したフローチャート(タイプ1)について、各ステップの要点を記せば、下記の通りである。
●ステップS40;光電センサをオンする。
●ステップS41;センシングビームBMの遮断をチェックする。遮断されていればステップS42へ進む。遮断されていなければ、ワーク不在等の異常とみなし、アラームを出力して処理を終了する。
●ステップS42;アプローチ点1へ移動する(一旦停止)。
●ステップS43;食い込み点1へ低速で移動開始。
●ステップS44;突き当て辺41への突き当たり(衝突)を検出したらロボットを停止させる。突き当たり(衝突)の検出には、種々の周知技術が路用できる。例えば、ロボットの各軸の駆動電流(あるいは電流指令)をチェックし、突き当たり(衝突)を検出する(前述した特許文献2を参照)。ロボットの各軸にトルクセンサが装備されている場合には、その出力に基づいて突き当たり(衝突)を検出しても良い。突き当たり(衝突)の検出方法としては更に、力センサを介してハンドをロボットに装着し、その力センサによって突き当たり(衝突)時に発生する力を検出する方法もあり、それを利用しても良い。これら突き当たり(衝突)の検出方法自体はいずれも周知なので、詳細説明は省略する。
●ステップS45;ロボットの位置・姿勢を記憶する。
●ステップS46;ロボットをアプローチ点2へ移動させる。
●ステップS47;食い込み点2へ低速で移動開始。
●ステップS48;突き当て辺41への突き当たり(衝突)を検出したらロボットを停止させる。突き当たり(衝突)の検出の仕方は既述の通りである。
●ステップS49;ロボットの位置・姿勢を記憶する。
●ステップS50;ロボットをアプローチ点3へ移動させる。
●ステップS51;食い込み点3へ低速で移動開始。
●ステップS52;突き当て辺41への突き当たり(衝突)を検出したらロボットを停止させる。突き当たり(衝突)の検出の仕方は既述の通りである。
●ステップS53;ロボットの位置・姿勢を記憶する。
●ステップS54;突き当て後退避点へロボットを移動させる。
●ステップS55;ステップS45、S49、S53で記憶したロボットの位置・姿勢に基づいて、各突き当たり点の位置を求める。ここでは、図11に例示したように、辺1(ワークWの把持面34に密着)上の2点R1、R2と辺2(ワークWの把持面34に密着)上の1点R3の位置(ハンド座標系上)を求める。例えば、突き当り点R1は、突き当り時の把持面34(ハンド座標系のxy平面)上の点であり、且つ、既知の突き当て辺41が表わす直線上の点でもある。従って、この直線の方程式をハンド座標系上での表現に変換し、z=0と置けば、ハンド座標系上での点R1の位置が求められる。ハンド座標系上での点R2、R3の位置についても同様に計算される。
●ステップS56;点R1〜R3の位置(ハンド座標系上)から、ワークWのハンド座標系上での2次元位置・姿勢を定める。ここでは、次の計算を行う。なお、この計算は、P1〜P3から仮止め位置・姿勢を計算する先述の計算と同様である。
(1)辺1上の2点R1、R2の位置(ハンド座標系上)から、辺1に対応する直線の方程式(ハンド座標系上)を求める。
(2)辺1と既知の角度θ(一般には0<θ<180度で、ロボット制御装置のメモリに予め記憶)で交わる直線の内、点P3を通る直線を求めれば、それが辺2に対応する直線である。
(3)辺1、2に対応する直線の交点位置と、同交点位置から点R1へ向かう単位ベクトルを求める。
●ステップS57;(=ステップS5);予め記憶されている基準把持位置・姿勢と比較し、ずれを求める。ずれの表現法は種々あるが、例えば基準把持位置・姿勢(2次元)のデータとして、上記交点位置の基準値と、同交点位置から点R1へ向かう単位ベクトルについての基準ベクトルを記憶しておけば、上記交点位置のずれ量(2次元量)と、辺1の方位のずれ(角度)を計算することができる。本実施形態ではこれらを記憶する。
次に、図19に示したフローチャート(タイプ2)に関連して、予めロボット(ロボット制御装置)に行っておく経路教示について、図13を参照図に加えて説明する。タイプ2では、図12に示したように、ワークWの辺を突き当て面51に突き当てる訳であるが、その箇所は少なくとも1辺の両端で計3箇以上である。ここでは、一例として、図13中にコーナCN1、CN2(辺1の両端のコーナ)について、コーナCN1で2回、CN2で1回の突き当て動作の教示を予め行っておく。
教示の仕方は種々考えられるが、ここではプレイバック方式を利用した次のような手順で教示を行っておく。オペレータは、先ず、教示操作盤を操作して、ロボットを図12に示したような突き当て状態の直前の状態(例えば約1cm手前)とする。この時のロボットの位置・姿勢を(突き当て用の)アプローチ点4として教示する。次いで、このアプローチ点4の教示位置データをワールド座標系の+X軸方向適距離(突き当て面51に確実に当たる距離;例えば+X軸方向へ3cm)修正した位置を食い込み点4として教示する。ロボット姿勢については、アプローチ点4での姿勢と同じで良い。
次に、アプローチ点4の位置を維持し、X軸回りで適当な角度(例えば20度)回転(向きは任意)させ、この時のロボットの位置・姿勢をアプローチ点5として教示する。次いで、このアプローチ点5の教示位置データをワールド座標系の+X軸方向適距離(突き当て面51に確実に当たる距離;例えば+X軸方向へ3cm)修正した位置を食い込み点5として教示する。姿勢については、アプローチ点5での姿勢と同じで良い。
更に、オペレータは、教示操作盤を操作して、コーナCN2が突き当て状態の直前の状態(例えば約1cm手前)とする。この時のロボットの位置・姿勢をアプローチ点6として教示する。次いで、このアプローチ点6の教示位置データをワールド座標系の+X軸方向適距離(突き当て面51に確実に当たる距離;例えば+X軸方向へ3cm)修正した位置を食い込み点6として教示する。ロボット姿勢については、アプローチ点6での姿勢と同じで良い。最後に、ロボットを突き当て面51から十分離して適当な退避点を教示する。なお、以上と同様の経路教示を、オフライン教示で行っても良い。
以上の前提で、図19に示したフローチャート(タイプ2)について、各ステップの要点を記せば、下記の通りである。
●ステップS60;光電センサをオンする。
●ステップS61;センシングビームBMの遮断をチェックする。遮断されていればステップS62へ進む。遮断されていなければ、ワーク不在等の異常とみなし、アラームを出力して処理を終了する。
●ステップS62;アプローチ点4へ移動する(一旦停止)。
●ステップS63;食い込み点4へ低速で移動開始。
●ステップS64;突き当て面51へのコーナCN1の突き当たり(衝突)を検出したらロボットを停止させる。突き当たり(衝突)の検出については既述の通りであるので、繰り返し説明は省く。
●ステップS65;ロボットの位置・姿勢を記憶する。
●ステップS66;ロボットをアプローチ点5へ移動させる。
●ステップS67;食い込み点5へ低速で移動開始。
●ステップS68;突き当て面51へのコーナCN1の突き当たり(衝突)を検出したらロボットを停止させる。突き当たり(衝突)の検出については既述の通りである。
●ステップS69;ロボットの位置・姿勢を記憶する。
●ステップS70;ロボットをアプローチ点6へ移動させる。
●ステップS71;食い込み点6へ低速で移動開始。
●ステップS72;突き当て面51へのコーナCN2の突き当たり(衝突)を検出したらロボットを停止させる。突き当たり(衝突)の検出の仕方は既述の通りである。
●ステップS73;ロボットの位置・姿勢を記憶する。
●ステップS74;退避点(教示済み)へロボットを移動させる。
●ステップS75;ステップS65、S69、S73で記憶したロボットの位置・姿勢に基づいて、各突き当たり点(コーナCN1、CN2)のハンド座標系上での位置を求める。その計算方法は次の通りである。先ず、ステップS65で記憶されたロボットの位置・姿勢で起った第1回目のコーナCN1の突き当て面51への突き当り時について、ハンド座標系のxy平面(ワークWの把持面34への密着面が乗っている)と、突き当て面51の交線(直線)が形成されると考えることができる。
今、これをハンド座標系上のxy平面上で表わしたものが図14中のf1で表わすものとする。同様に、ステップS69で記憶されたロボットの位置・姿勢で起った第2回目のコーナCN1の突き当て面51への突き当り時について、ハンド座標系のxy平面(ワークWの把持面34への密着面が乗っている)と、突き当て面51の交線(直線)が形成されると考えることができる。これをハンド座標系上のxy平面上で表わしたものをf2とすると、このf2はf1と平行ではない。なぜならば、衝突時のロボット姿勢がX軸(突き当て面51に垂直)回りで異なっている(ここでは20度程度)からである。
その結果、ハンド座標系上で交点F12を持つ。この交点F12のハンド座標系上での位置が、コーナCN1の位置(ハンド座標系上)を表わしている。ここで、交線f1は、ステップS65で記憶されたロボット位置・姿勢から計算される(交線f1のワールド座標系上での表現をハンド座標系上での表現に変換すれば良い)。同様に、交線f2は、ステップS69で記憶されたロボット位置・姿勢から計算される(交線f2のワールド座標系上での表現をハンド座標系上での表現に変換すれば良い)。ハンド座標系上での位置F12(CN1の位置)は、両交線の交点として直ちに求められる。
一方、コーナCN2については、突き当て面51への1回の突き当り時に形成される交線(ハンド座標系のxy平面と、突き当て面51の交線で、f3と表記)だけが求められる。ここで、コーナCN1、CN2間の距離d(予めロボット制御装置のメモリに記憶)は既知なので、CN2の位置は、交線f3上にあり、且つ、xy平面上でCN1から距離dにある点(半径dの円上)として求められる。
より厳密に云えば、半径dの円と交線f3の交点は一般には2つあり片方は偽物であるが、偽物はCN1を挟んで本物の反対側にあるので、ハンド座標系の原点OHから各交点へ向かう2つベクトルを求め、各ベクトルと、原点OHからCN1へ向かうベクトルの外積を計算すれば、一方は正、他方は負となる。一方、OHからCN2へ向かうベクトルと、原点OHからCN1へ向かうベクトルの外積の符号は予め決っているので、これをロボット制御装置のメモリに記憶させておけば、偽物は排除できる。
●ステップS76;コーナCN1、CN2の位置(ハンド座標系上)から、ワークWのハンド座標系上での2次元位置・姿勢を定める。ここでは、CN1の位置(ハンド座標系上)とCN1からCN2へ向かうベクトルのデータを記憶する。
●ステップS77;(=ステップS5);予め記憶されている基準把持位置・姿勢と比較し、ずれを求める。ずれの表現法は種々あるが、ここでは、基準把持状態におけるCN1の位置(ハンド座標系上)と、CN1からCN2へ向かう単位ベクトルを記憶し、上記CN1位置の基準値からのずれ量(2次元量)と、上記2つのベクトルの方位のずれ(角度)を計算することができる。本実施形態ではこれらを記憶する。
なお、突き当て面51を曲面(例えば滑らかな凸面あるいは凹面)とすることも不可能ではない。但し、その場合は、突き当ては複数コーナについて各2回以上とする。上記の例で云えば、例えばCN2について突き当てをCN1と同様の2回に変更する。そして、各突き当てで、上述したと同様の手法で2交線のハンド座標系上での交点位置を求めれば、CN1、CN2の位置となる。
ここで、突き当て面51が曲面である場合、図14(b)に例示したように、交線(ハンド座標系のxy面と突き当て面との交線)k1、k2は、直線とならないが、交点K12を持たせることは2回の突き当て時のロボット姿勢を適当に相違させることで十分可能である(交点をもたないようにするには特別の姿勢相違が要求され、それ以外の条件では交点ができる)。
なお、これまでの実施例では、ハンド座標系の原点を指H2の把持面34にセンシングビームが入射する点にとっていたが、ハンド座標系の原点を別の既知の位置に定義しても本発明の実施は可能である。例えば、指H1の把持面33や指H2の把持面34以外の平面上にハンド座標系の原点を取ることも、勿論可能である。
■本計測に基づいて求められた把持位置・姿勢のずれに基づくロボットの位置・姿勢補正とワーク2への組み付け(ステップS6)について;
ロボット(ロボット制御装置)には、既述の態様でワークW(ワーク1)のワーク2への組み付けのための動作が教示されている。各種組み付け(例えば、穴への挿入)のための教示自体は周知であるから詳細は省略するが、通常は、アプローチ点といくつかの作業実行点が予め教示される。
また、これらアプローチ点と作業実行点について、ロボット位置・姿勢を補正して作業を実行する各種工程も周知である。そこで、一般的な処理の概要を、図20のフローチャートに示した。各ステップの要点を記せば、下記の通りである。
●ステップS90;組み付け作業を行うためのアプローチ点を、前述したステップS5(ステップS57またはS77)で求められた仮止め位置・姿勢のずれを補償できるように補正した点にロボットを移動させる。なお、一般に、被把持ワークの位置・姿勢のずれを補償するロボット位置・姿勢の補正法は周知であるので、詳細説明は省略する。
●ステップS91;組み付けを行うための各教示点を、前述したステップS5(ステップS57またはS77)で求められた把持位置・姿勢のずれを補償できるように補正した点にロボットを順次移動させながら、組み付け作業を実行する。
図15には、組み付け作業の例を示した。図15において、ロボットRB1は、上記実施形態で説明したロボットに対応するパラレルリンク型ロボットである。即ち、ワークW(W1)は、フレキシブルケーブルで、ステップS1〜ステップS5を経て、ステップS6に入った状態にある。ワークW2(ワーク2の例)は、フレキシブルケーブルを差し込む穴60を持つコネクタで、別のパラレルリンク型ロボットRB2で所定の位置・姿勢に位置決めされている。このパラレルリンク型ロボットRB2は、前述した供給手段2(図1参照)の一例である。
これに対して、ステップS6に入った状態にあるロボットRB1の位置・姿勢は、上述した通り、ハンドHによる把持位置・姿勢のずれ(基準把持位置・姿勢との相違)を補償するように補正されている。
即ち、穴60への挿入のためのアプローチ点や、挿入開始点、挿入終了点に対応する教示点について、上記した把持状態のずれを補正した点へロボットRB1が順次移動するように、ロボット制御装置により経路補正が行われる。従って、多少の把持のずれがあっても、挿入作業に支障をきたさない。
本発明の実施形態について、全体配置の概略を説明する図である。 実施形態で実行される処理の大略を記したフローチャートである。 本実施形態で用いられる保持部材とその載置面上に仮止めされたワーク1を示した斜視図である。 ワークの載置面上への仮止めについて説明する斜視図である。 ワークの載置面上への仮止めについて説明する上面図である。 本実施形態で用いられる、光電センサ付のハンドについて説明する斜視図である。 予備計測の様子を示した斜視図である。 予備計測を行うための経路教示について説明する図で、(a)は教示経路の例を示し、(b)は教示に関連して、仮止めワークの位置・姿勢のばらつきを例示した図である。 ワークの把持時の様子を示した斜視図である。 本計測のついて説明する図で、突き当て辺/面提供部材が提供する突き当て辺に被把持ワークWの1つの辺が突き当てられた状態が描かれている。 突き当て辺への突き当て点の例を示した図である。 本計測のついて説明する図で、突き当て辺/面提供部材が提供する突き当て面に被把持ワークWの1つのコーナが突き当てられた状態が描かれている。 突き当て面への突き当て点(コーナ)の例を示した図である。 突き当て面への突き当てで形成される交線について説明する図で、(a)は突き当て面が平面の場合、(b)は突き当て面が刻曲面の場合を例示している。 組み付け作業の例を示した図である。 予備計測(ステップS1)とそれに続く仮止めずれの計算(ステップS2)における処理の概要を記したフローチャートである。 把持のための処理の概要を記したフローチャートである。 突き当てについてタイプ1を採用した場合の本計測の処理の概要を説明するフローチャートである。 突き当てについてタイプ2を採用した場合の本計測の処理の概要を説明するフローチャートである。 ロボット位置・姿勢を補正して作業を実行する際の一般的な処理の概要について説明するフローチャートである。
符号の説明
1 保持部材
2 ワーク載置台
3 ワーク載置台の上面
4 両面テープ
5、6 L型突起
7 柱状突起
8 ワークの凸部
10 (ワークWの)先端部
11 補強板
12 保持部材のコーナを突き当てる物体
13 保持部材のコーナ
14 テンプレート
15 切り欠き
20 アクチュエータ
31 投光器(部)
32 受光器(部)
33、34 把持面
40、50 突き当て辺/面提供部材
41 突き当て辺
51 突き当て面
60 コネクタ(ワークW2)の差込み穴
BM センシングビーム
GP ギャップ
H、HD1、HD2 ハンド
H1、H2 指
P1〜P3 よぎり点(よぎり位置)
Q0〜Q3 教示点(アプローチ点/第1進入点/退避点/第2進入点)
W、W1 ワーク(第1のワーク)
RB1、RB2 パラレルリンク型ロボット
W2 ワーク(第2のワーク)

Claims (7)

  1. ロボットと、該ロボットに取付けられ、平坦な把持面を夫々持つ少なくとも2つの指部を備えるとともに、前記ロボットに対する相対位置及び相対姿勢が既知であるハンドと、
    前記ロボットの動作及び前記ハンドの開閉を制御する制御装置とを備え、
    第1の辺と、該第1の辺に対して非平行に延在して既知の角度をなす第2の辺とを含む少なくとも2つの辺を提供する平板状領域を含むとともに該平板状領域の表裏面の内の少なくとも一方の面と平行に延在する少なくとも1つの平坦面を有し、且つ、所定の位置に供給される保持部材のワーク載置面上に、前記第1の辺の少なくとも一部及び前記第2の辺の少なくとも一部が該保持部材から、前記ワーク載置面に沿った方向に突出するとともに前記平坦面を前記ワーク載置面に接しさせた状態で仮止めされる第1のワークを、前記ハンドで把持し、前記ロボットを用いて前記保持部材からピックアップして移動させる、ハンドリング装置であって、
    前記ワーク載置面上における前記第1のワークの基準仮止め位置及び姿勢を記憶する第1の記憶手段と、
    前記ハンドによる前記第1のワークの把持について、前記ロボットまたは前記ハンドに対する基準把持位置及び基準把持姿勢を記憶する第2の記憶手段と、
    前記第1のワークが前記ハンドによって把持される前に、前記保持部材上に仮止めされた前記第1のワークに対して予備計測を実行する予備計測手段と、
    前記第1のワークが前記ハンドによって把持され、前記保持部材からピップアップされた後に、前記ハンドによって把持された前記第1のワークに対して本計測を実行する本計測手段とを備え、
    前記予備計測手段は、
    前記ハンドに設置され、前記ロボットに対する相対位置及び相対姿勢が既知のセンシングビームを出力する投光器と、前記センシングビームを受光する位置に設けられた受光器とを含む光電センサと、
    前記センシングビームの光路が前記第1の辺を、該第1の辺上の第1の位置及び該第1の位置とは異なる第2の位置の少なくとも2箇所でよぎるように、前記ロボットを移動させる第1のロボット移動手段と、
    前記センシングビームの光路が前記第2の辺を、該第2の辺上の少なくとも第3の位置の1箇所でよぎるように、前記ロボットを移動させる第2のロボット移動手段と、
    前記センシングビームのオン/オフを切り替えるビーム出力切替手段と、
    前記第1の位置を前記光路が通過する第1の時点、前記第2の位置を前記光路が通過する第2の時点、及び、前記第3の位置を前記光路が通過する第3の時点を前記受光器の出力に基づいて検出する通過時点検出手段と、
    該通過時点検出手段によって検出された、前記第1の時点における前記ロボットの第1の位置及び姿勢、前記第2の時点における前記ロボットの第2の位置及び姿勢、及び、前記第3の時点における前記ロボットの第3の位置及び姿勢に基づいて、前記第1のワークの前記載置面上での2次元位置及び姿勢を求める2次元位置姿勢算出手段とを含む一方、
    前記本計測手段は、位置及び姿勢が既知の突き当て辺を有する第1の突き当て手段と、
    前記ハンドで把持されたワークの前記少なくとも2つの辺に含まれる第3の辺の互いに異なる少なくとも2箇所が、前記突き当て辺に、順次、突き当たるように、前記ロボットを移動させる第3のロボット移動手段と、
    前記ハンドで把持されたワークの前記少なくとも2辺に含まれ、前記第3の辺とは非平行に延在して既知の角度をなす第4の辺が前記突き当て辺に突き当たるように、前記ロボットを移動させる第4のロボット移動手段と、
    前記第3のロボット移動手段によるロボット移動中及び前記第4のロボット移動手段によるロボット移動中に、前記第3の辺及び前記第4の辺による前記突き当て辺への突き当りを検出する第1の突き当り検出手段と、
    該第1の突き当り検出手段によって前記突き当りが検出された各時点における各ロボット位置に基づいて、前記ロボットまたは前記ハンドに対する前記第1のワークの相対把持位置及び相対把持姿勢を求める第1のワーク把持状態計算手段とを含み、
    前記制御装置は、前記2次元位置 姿勢算出手段によって求められた前記第1のワークの2次元位置と、前記第1の記憶手段によって記憶された基準仮止め位置及び姿勢との比較を行い、該比較の結果に基づいて前記ロボットの位置及び姿勢を補正する第1のロボット位置補正手段と、
    前記第1のワーク把持状態計算手段によって求められた前記把持位置及び前記把持姿勢と、前記第2の記憶手段によって記憶された基準把持位置及び基準把持姿勢との比較を行い、
    該比較の結果に基づいて前記ロボットの位置及び姿勢を補正する第2のロボット位置補正手段とを備えることを特徴とする、前記ハンドリング装置。
  2. ロボットと、該ロボットに取付けられ、平坦な把持面を夫々持つ少なくとも2つの指部を備えるとともに、前記ロボットに対する相対位置及び相対姿勢が既知であるハンドと、前記ロボットの動作及び前記ハンドの開閉を制御する制御装置とを有し、
    第1の辺と、該第1の辺に対して非平行に延在して既知の角度をなす第2の辺とを含む少なくとも3つの辺を提供する平板状領域を含み、該少なくとも3つの辺に含まれる少なくとも1つの辺の両端に、いずれも凸であり相互の離隔距離が既知である第1のコーナ及び第2のコーナが形成されているいるとともに該平板状領域の表裏面の内の少なくとも一方の面と平行に延在する少なくとも1つの平坦面を有し、且つ、所定の位置に供給される保持部材のワーク載置面上に、前記第1の辺の少なくとも一部及び前記第2の辺の少なくとも一部が該保持部材から、前記ワーク装置面に沿った方向に突出するとともに前記平坦面を前記ワーク載置面に接しさせた状態で仮止めされる第1のワークを、前記ハンドで把持し、前記ロボットを用いて前記保持部材からピックアップして移動させる、ハンドリング装置であって、
    前記ワーク載置面上における前記第1のワークの基準仮止め位置及び姿勢を記憶する第1の記憶手段と、
    前記ハンドによる前記第1のワークの把持について、前記ロボットまたは前記ハンドに対する基準把持位置及び基準把持姿勢を記憶する第2の記憶手段と、
    前記第1のワークが前記ハンドによって把持される前に、前記保持部材上に仮止めされた前記第1のワークに対して予備計測を実行する予備計測手段と、
    前記第1のワークが前記ハンドによって把持され、前記保持部材からピップアップされた後に、前記ハンドによって把持された前記第1のワークに対して本計測を実行する本計測手段とを備え、
    前記予備計測手段は、
    前記ハンドに設置され、前記ロボットに対する相対位置及び相対姿勢が既知のセンシングビームを出力する投光器と、前記センシングビームを受光する位置に設けられた受光器とを含む光電センサと、
    前記センシングビームの光路が前記第1の辺を、該第1の辺上の第1の位置及び該第1の位置とは異なる第2の位置の少なくとも2箇所でよぎるように、前記ロボットを移動させる第5のロボット移動手段と、
    前記センシングビームの光路が前記第2の辺を、該第2の辺上の少なくとも第3の位置の1箇所でよぎるように、前記ロボットを移動させる第6のロボット移動手段と、
    前記センシングビームのオン/オフを切り替えるビーム出力切替手段と、
    前記第1の位置を前記光路が通過する第1の時点、前記第2の位置を前記光路が通過する第2の時点、及び、前記第3の位置を前記光路が通過する第3の時点を前記受光器の出力に基づいて検出する通過時点検出手段と、
    該通過時点検出手段によって検出された、前記第1の時点における前記ロボットの第1の位置及び姿勢、前記第2の時点における前記ロボットの第2の位置及び姿勢、及び、前記第3の時点における前記ロボットの第3の位置及び姿勢に基づいて、前記第1のワークの前記載置面上での2次元位置及び姿勢を求める2次元位置姿勢算出手段とを含む一方、
    前記本計測手段は、
    位置及び姿勢が既知の突き当て面を有する第2の突き当て手段と、
    前記ハンドで把持されたワークの前記第1のコーナ及び前記第2のコーナの夫々が、夫々1回以上、且つ、合計3回以上、順次、前記突き当て面に対して突き当たりを起すように前記ロボットを移動させる第7のロボット移動手段と、
    前記第7のロボット移動手段によるロボット移動中に、前記第1のコーナ及び前記第2のコーナによる前記突き当て面への突き当りを検出する第2の突き当り検出手段と、
    該第2の突き当り検出手段によって前記突き当りが検出された各時点における各ロボット位置に基づいて、前記ロボットまたは前記ハンドに対する前記第1のワークの相対把持位置及び相対把持姿勢を求める第2のワーク把持状態計算手段とを含み、
    前記制御装置は、前記2次元位置 姿勢算出手段によって求められた前記第1のワークの2次元位置と、前記第1の記憶手段によって記憶された基準仮止め位置及び姿勢との比較を行い、該比較の結果に基づいて前記ロボットの位置及び姿勢を補正する第1のロボット位置補正手段と、
    前記第2のワーク把持状態計算手段によって求められた前記把持位置及び前記把持姿勢と、前記第2の記憶手段によって記憶された基準把持位置及び基準把持姿勢との比較を行い、該比較の結果に基づいて前記ロボットの位置及び姿勢を補正する第3のロボット位置補正手段とを備え、
    前記第7のロボット移動手段による、前記第1のコーナによる前記突き当て面への突き当て、及び、前記第2のコーナによる前記突き当て面への突き当ての内の少なくとも一方により、前記第1のワークの前記平板状領域の善哉面に対応する仮想平面と前記突き当て面との交線が少なくとも2本互いに非平行に形成されることを特徴とする、前記ハンドリング装置。
  3. 前記突き当て面は曲面であり、
    前記第1のコーナによる前記突き当て面への突き当て、及び、前記第2のコーナによる前記突き当て面への前記突き当ては、いずれも少なくとも2回行われ、
    前記第1のコーナによる前記突き当て面への突き当てにより、前記第1のワークの前記平板状領域の延在面に対応する仮想平面と前記突き当て面の交線が少なくとも2本互いに非平行に形成されるとともに、
    前記第2のコーナによる前記突き当て面への突き当てにより、前記第1のワークの前記平板状領域の延在面に対応する仮想平面と前記突き当て面の交線が少なくとも2本互いに非平行に形成される、請求項2に記載のハンドリング装置。
  4. 前記ロボットはパラレルリンク型のロボットである、請求項1〜請求項3の内のいずれか1項に記載のハンドリング装置。
  5. 前記制御装置は、前記第2のロボット位置補正手段または前記第3のロボット位置補正手段により前記ロボット位置を補正して、前記ロボットに、前記第1のワークを、所定位置に位置決めされた第2のワークに対して組み付ける動作を行わせる、請求項1〜請求項4の内のいずれか1項に記載のハンドリング装置。
  6. 前記第2のワークの位置決めは、前記ロボットとは別のロボットにより行われる、請求項5に記載のハンドリング装置。
  7. 前記別のロボットはパラレルリンク型のロボットである、請求項6に記載のハンドリング装置。
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