JP2009044942A - アーマチュアおよびその巻線端部処理装置 - Google Patents

アーマチュアおよびその巻線端部処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】巻線の始線および終線端部の他のものへの接触を防止すると共に、扁平モータにおいて軸線方向長さをより一層短くする。
【解決手段】ライザ8をコンミテータ4から半径方向外側に延出しかつコンミテータ側に折り返して形成し、コア3にライザ8に臨む軸線方向貫通孔5を形成する。巻線用ワイヤWをフッキングし、その始線および終線端部がフッキングされたライザに対して、軸線方向貫通孔5に挿通した台座部材12と、コンミテータ側に設けられたカッタ・かしめ部材29とによりライザをコンミテータの軸線方向にかしめて、始線および終線端部を保持し、はみ出した部分のライザ近傍をカッタ・かしめ部材により切断する。はみ出しを短くすることができるため、巻線端末が隣のライザや渡り線と接触することを無くすことができると共に、半径方向延出ライザによりコンミテータの軸線方向長さを短くし得る。
【選択図】図2

Description

本発明は、ライザにおける巻線の始線端部および終線端部が係止されたものに対するかしめを行うアーマチュアおよびその巻線端部処理装置に関するものである。
従来、モータのアーマチュアにコンミテータを有するものにあっては、そのコンミテータに設けられたライザに巻線の始線端部および終線端部を係止するために、ライザをかしめるようにしているものがある。そのようなライザにあっては、コンミテータの軸線方向端部でコンミテータの外周面側に折り返された形状に形成されているものであった(例えば特許文献1参照)。
特開2001−211612公報
アーマチュアの巻線にあっては、所定のライザに巻線の始線端部をフッキングして所定の2つのスロットに渡って巻回し、所定のライザに終線端部をフッキングして終了する。そして、次のヒュージング工程に搬送し、始線及び終線端部がフッキングされているライザをヒュージングする。その搬送中にフッキングが外れるのを防ぐためにはフッキングされた端部を長めにしておくことが考えられる。
しかしながら、巻線のライザからのはみ出し長さが長いと、隣のライザや巻線途中でライザにフッキングされた渡り線に接触する虞が生じる。そのため、ヒュージング後に巻線の接触チェックなどを行うと、製造工程が煩雑化するという問題があった。
一方、モータの軸線方向長さを短くした扁平モータにあっては、軸線方向長さをできるだけ短かくする要求に対応し得るものである。しかしながら、従来の上記したようなライザの形状にあっては、コンミテータの外周面に重なるように折り返されてかしめられるため、その折り返しの長さの分だけコンミテータの軸線方向長さが必要になり、その分に相当する長さだけ軸線方向に長くなってしまうという問題がある。
このような課題を解決して、巻線の始線および終線端部の他のものへの接触を防止すると共に、扁平モータにおいて軸線方向長さをより一層短くし得ることを実現するために本発明に於いては、半径方向外向きに延出する複数のティースを有するコアと、前記コアの軸線方向一端部に同軸かつ一体的に設けられた前記コアより小径のコンミテータと、前記複数のティースにより形成された複数のスロットの所定の一対のスロット間に巻回された巻線とを有するアーマチュアであって、前記コンミテータに設けられるライザが、前記コンミテータの外周面から半径方向外向きに延出しかつ折り返されて形成され、前記ライザにおける前記巻線の始線端部および終線端部が係止されたものが、前記ライザの折り返された部分を前記コンミテータの半径方向外向き延出部分に対して前記コアの軸線方向にかしめられているものとした。
あるいは、モータのアーマチュアが、半径方向外向きに延出する複数のティースを有するコアと、前記コアの軸線方向一端部に同軸かつ一体的に設けられた前記コアより小径のコンミテータと、前記複数のティースにより形成された複数のスロットの所定の一対のスロット間に巻回された巻線とを有し、前記コンミテータに設けられるライザが、前記コンミテータの外周面から半径方向外向きに延出しかつ折り返されて形成され前記コアが、前記ライザに臨むように設けられた複数の軸線方向貫通孔を有し、前記ライザにおける前記巻線の始線端部および終線端部が係止されたものに対して、前記前記ライザの折り返された部分を前記コンミテータの半径方向外向き延出部分に対して前記コアの軸線方向にかしめるべく、前記ライザの半径方向外向き延出部分に当接するように前記軸線方向貫通孔に貫通状態に設けられた台座部材と、前記台座部材に対向しかつ前記ライザの折り返し部分に接離自在に設けられたかしめ部材とを有するものとした。特に、前記始線端部および前記終線端部を切断するべく前記台座部材に対向しかつ前記台座部材に接離自在に設けられたカッタ部材を有すると良い。
このように本発明によれば、コンミテータのライザをコンミテータから半径方向外向きに延出しかつ折り返して形成したことから、そのかしめ方向はコンミテータの軸線方向となり、それによりコンミテータのライザの折り返し部分に取られる長さが無くなるため、アーマチュアの軸線方向長さを短くすることができ、扁平型モータにとって有効である。そのかしめ作業の台座部材を配置するためにコアに軸線方向貫通孔を設けることにより、コンミテータよりコアの方が大径のアーマチュアにあっても、何等問題なくライザをコンミテータの軸線方向にかしめることができる。また、かしめに用いる台座部材にカッタ部材を接離させて巻線端部の切断を行うことにより、ライザ近傍で切断することができ、巻線端部のライザからのはみ出しを短くすることができるため、巻線端末が隣のライザや渡り線と接触することを無くすことができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は本発明が適用された巻線装置の全体を模式的に概略示す図である。本装置の巻線対象となるアーマチュア1は、図に示されるように軸線方向が外径に比べて短い扁平モータに適用される扁平型である。
アーマチュア1は、図2および図3に併せて示されるように、シャフト2に同軸に配置されかつ固定された薄型大径のコア3と小径のコンミテータ4とを有する。図示例のコア3にあっては、鋼板を積層して形成されるものであって良く、半径方向略中間点を通る円周上に円環状壁が形成され、円環状壁の内側にコア3の軸線方向に貫通する複数の軸線方向貫通孔5が周方向に等ピッチに設けられていると共に、円環状壁の外側に所定数となる複数のT型ティース6が周方向に等ピッチに設けられている。なお、各ティース6間には巻線を受容するための各スロット7が形成されている。
コンミテータ4にあっては、コア3に対して軸線方向に間隔をあけて同軸に設けられており、その軸線方向一端側となるコア側の縁部には、コンミテータ4の外周面に配設された所定数の各セグメントに連続する各ライザ8が設けられている。ライザ8は、コンミテータ4の外周面から半径方向外向きに延出し、延出端にて外周面に向けて(図示例では上側に)折り返された形状に形成されている。
巻線装置にあっては、図1に示されるように、セット位置にあるアーマチュア1のコンミテータ4側とは相反する側となる図における下側には、それぞれ一対のチャック11および台座部材12が設けられ、コンミテータ4側にはそれぞれ一対の始線押さえ部材13および癖付け部材14が設けられている。また、アーマチュア1の側方には、アーマチュア1を径方向に挟んで対峙するようにされた一対の可変ガイド部材15が配設されている。なお、図では一方のみを示し、他方を図示省略している。同様に、上記一対設けられているものに関しても、同じ動きをするものについては特に断らない限り一方を代表して説明し、他方の説明を省略する。
上記可変ガイド部材15は可動ガイド部材16により支持されている。その可動ガイド部材16は、アーマチュア1の外周面に対して径方向に接離するように図示されないアクチュエータにより駆動される。なお、その駆動機構はシリンダやモータを用いた公知のアクチュエータであって良く、その図示及び説明は省略する。また、他の駆動機構についても、直線運動及び回転運動については特に断らない限り同様とする。
可変ガイド部材15は、可動ガイド部材16の移動方向(図4の前後方向)と同じく、アーマチュア1の外周面に対して径方向に接離自在に、上記したように可動ガイド部材16によりスライド支持されている。そのスライド支持構造は、例えば可変ガイド部材15に軸部を設け、その軸部が挿入される孔を可動ガイド部材16に設けるものであっても良い。
可変ガイド部材15には、コア3の外周面の所定の円弧範囲に当接する円弧面を有する円弧溝15aと、円弧溝15aの左右上下側となる4箇所に配設されかつ巻線対象となる一対のスロット7に向けてコア3の外周面側からワイヤWを導く斜面を有するガイド部15bとが設けられている。なお、各ガイド部15bにはコア3の軸線方向両端面にも向かう斜面が形成されており、また、上下の各左右一対のガイド部15b間には図4の前後方向に開放された凹部15cが形成されている。
可動ガイド部材16には、アーマチュア1のコンミテータ4側には左右一対の角状の上側ガイド部16aと、コンミテータ4側とは相反する側には顎状の下側ガイド部16bとが設けられている。各ガイド部16a・16bは、上記凹部15cに受容されると共に、コア3の軸線方向両端面3a・3bに沿いかつ可変ガイド部材15の前端から前側(コア3の内側)に延出するように設けられている。
そして、可変ガイド部材15と可動ガイド部材16との間には左右一対の圧縮コイルばね17が介装されている。これにより、可変ガイド部材15の円弧溝15aがコア3の外周面に当接した後さらに可動ガイド部材16を前側に移動することにより、圧縮コイルばね17が圧縮変形し、可動ガイド部材16すなわち上下の各ガイド部16a・16bがアーマチュア1の半径方向内側に突出することができる。
また、可動ガイド部材16の左右一対の上側ガイド部16a間には先細り形状のフッキング部材18が配設される。フッキング部材18は、支持部材19を介して可動ガイド部材16に組み付けられていると共に、図示されない駆動装置により、可動ガイド部材16に対して前側に突出し得るようにされている。なお、その突出方向は、突出端がライザ8に接近する斜め下向きである。
可動ガイド部材16を支持する巻線装置の主軸21には、可動ガイド部材16の外周側を同軸に回転するようにされたフライヤ22が設けられている。主軸21およびフライヤ22の適所に複数のプーリ23が配設されており、それらプーリ23により、図示されないワイヤ貯蔵箱から繰り出されかつ巻線となるワイヤWがフライヤ22の先端に向けてガイドされている。そして、フライヤ22の先端のプーリ23からワイヤWが巻線のために繰り出されるようになっている。
アーマチュア1の軸線方向であってコンミテータ4とは相反する側には、主軸21に直交する軸線方向に変位可能でありかつ軸線回りに回動可能な台座支持体24が配設されている。上記したチャック11は、図5に併せて示されるように、台座支持体24の軸線に沿う棒状に形成され、かつ中間部を枢支されて、アーマチュア1の径方向に傾動自在に設けられている。チャック11のアーマチュア1側となる上側の突出端部は軸線方向貫通孔5に受容される大きさに形成されている。なお、本図示例にあっては、図3に示されるように、軸線方向貫通孔5はアーマチュア1の半径方向内側に狭くなる略台形断面形状に形成されており、チャック11の突出端部も略相似形に形成されている。
チャック11の図5における下端部にはカムフォロア25が設けられていると共に、カムフォロア25の下方にはカムフォロア25に当接する斜面を有すると共に台座支持体24の軸線方向に変位可能なチャック駆動部材26が設けられている。チャック駆動部材26がカムフォロア25側に変位することにより(図5の二点鎖線)、チャック駆動部材26の斜面によりカムフォロアが台座支持体24の半径方向外向きに押し出され、一対のチャック11の突出端部同士が互いに近付く向き(図5の矢印A)に傾動するようになっている。
上記した台座部材12は、図6に併せて示されるように、台座支持体24に例えばねじ止めにより固設されている。台座支持体24が所定角度回動することにより、台座部材12も図3の矢印Bに示されるようにアーマチュア1の周方向に位置を変えることができるようになっている。
アーマチュア1の軸線方向であってコンミテータ4側には、主軸21に直交する軸線方向に変位可能でありかつ軸線回りに回動可能なライザ用アクセス部材支持体27が配設されている。ライザ用アクセス部材支持体27は、互いに独立して軸線回りに回転可能な二重軸構造になっており、その内側軸部材に上記した始線押さえ部材13が組み付けられている。始線押さえ部材13にあっては、ライザ用アクセス部材支持体27の軸線に沿って長い形状に形成され、その先端部13aがライザ用アクセス部材支持体27の半径方向外側に向けて例えば直角に曲折されている。
また、始線押さえ部材13は、先端部13aがライザ用アクセス部材支持体27の半径方向に傾動し得るように、長手方向中間部の適所を枢支されていると共に、先端部13aを半径方向外側に押し出す向きに付勢するコイルばね28が設けられている。なお、一対の始線押さえ部材13はライザ用アクセス部材27の径方向に対称に配設されており、コイルばね28は両始線押さえ部材13間に介装されている。
また図7に示されるように、ライザ用アクセス部材支持体27の外側軸部材に上記癖付け部材14がねじ止めにより固設されている。なお、ライザ用アクセス部材支持体27はその軸線回りに回転可能に設けられ、かつ図示されないアクチュエータにより正逆転駆動されるようになっている。癖付け部材14の下端部には、始線押さえ部材13の先端と略同一高さとなる下端を有しかつ始線押さえ部材13を外囲し得る円弧状裾拡がり形状のスカート部14aが設けられている。スカート部14aの内周面は、ライザ8におけるコンミテータ4の半径方向外側となる外周面に対して所定の隙間をもって外囲する大きさおよび形状に形成されている。
さらに、ライザ用アクセス部材支持体27には、その軸線方向に延在しかつ外周面に沿って、一対の始線押さえ部材13同士の周方向の各間隔に臨むようにされたカッタ部材およびかしめ部材としての一対のカッタ29・かしめ部材30が配設されている。カッタ29の図の下端部となる先端部には、上記台座部材12と共に巻線の始線端部および終線端部を切断する刃先が設けられ、かしめ部材30の先端部には、同じく台座部材12と共にライザ8をかしめる平坦面が形成されている。また、カッタ29またはかしめ部材30を対応する位置に選択的に位置させるように、図示例ではカッタ29・かしめ部材30はその長手方向の軸線回りに所定角度回転駆動されるようになっている。
このようにして構成された巻線装置による巻線要領について以下に示す。まず、巻線対象となるアーマチュア1を図示されないアーマチュア供給装置により巻線装置の所定の位置に位置させ、図2の矢印Cに示されるように台座支持体24をアーマチュア1の下方からアーマチュア1側に変位させる。この時、アーマチュア1の軸線方向貫通孔5とチャック11との位置を合わせる。そして図2に示されるように、両チャック11の各先端部をアーマチュア1の各軸線方向貫通孔5に挿入し、上記したチャック駆動部材26を駆動して、カムフォロア25がチャック駆動部材26の斜面を上ることにより、両チャック11の各先端部が互いに近付く向きに両チャック11が傾動する。この両チャック11の傾動により、図8に示されるように、アーマチュア1は両チャック11の先端部により把持されてセット位置に保持される。なお、アーマチュア供給装置は離脱する。
次に、図9に示されるように、ワイヤWの始線側を把持しているワイヤ把持部材31によりワイヤWを2つの隣り合うライザ8に渡って係合させる。ワイヤ把持部材31は、例えばコンミテータ4に側方から近接離反かつ軸線方向に変位自在であって良く、それらの動きと、回動可能な台座支持部材24によるインデックス処理とを組み合わせることにより、上記ワイヤWのライザ8への係合を行うことができる。
次に、図10(a)に示されるように、始線押さえ部材13を下降させて、そのL字形先端部13aをワイヤWが渡された両ライザ8間に位置させる。先端部13aはワイヤWのコンミテータ4側に位置する。その状態でライザ用アクセス部材支持体27をワイヤ把持部材31側(図10(a)の矢印方向)に所定角度回動させ、先端部13aをライザ8のコンミテータ4側に位置させて、図10(b)に示されるように、ライザ8の曲折内側部と先端部13aとの間にワイヤWを挟持する。なお、ライザ用アクセス部材支持体27の上記回動はサーボモータにより行うものであって良く、それにより、台座支持体24と同期させて回転させることができる。
始線押さえ部材13は、上記したようにコイルばね28のばね力により先端部13aを半径方向外側に押し出す向きに付勢されており、ライザ用アクセス部材支持体27と一体的に回動することにより、ばね力に抗して先端部13aがワイヤWにガイドされるようにコンミテータ8側に変位し得る。それにより、図10(b)の矢印Dに示されるように、ワイヤWを先端部13aでライザ8の曲折内側部に向けて押さえ付けることができる。このように、特別なアクチュエータを用いることなく、先端部13aによりワイヤWの始線端部をライザ8の折り曲げられた内側部分に向けて押圧して固定することができ、構造を簡略化することができる。
その状態で台座部材12を、図11に示されるように、ワイヤWが渡された両ライザ8間であってワイヤWの下部に位置させると共に、カッタ29をワイヤWが渡された両ライザ8間に図11の矢印Eに示されるように下降させる。それにより、両ライザ8間のワイヤWを切断し、そのライザ8側が始線端部となる。
始線押さえ部材13でワイヤWの始線端部を対応するライザ8に押さえつつ、図12に示されるようにアーマチュア1をガイド部材15・16に対して所定角度回転させて位置させ、その位置で可変ガイド部材15の円弧溝15aをコア3の外周面に押し当て、図のFに示されるようにフライヤ22を回転させる。上記したように可変ガイド部材15は圧縮コイルばね17を介して可動ガイド部材16に対して相対変位自在であることから、可変ガイド部材15がコア3に当接した後も可動ガイド部材16をコア3側に変位させることができる。
本図示例では、連続する3つのスロット7の両端の2つのスロット7に渡ってワイヤWを所定数巻回し、アーマチュア1を周方向に所定角度回転して、次の対象となる2つのスロット7に渡る巻回を行っていく。さらに最初に巻回した同じ2つのスロット7に対して、そのコア外周側にも改めて所定数巻回する。したがって、同じ2つのスロット7に対してコア内周側とコア外周側との二重に巻回するようにしており、そのためには、最初に巻回する巻線をできるだけコア3の中心寄りで巻回することが望ましい。
可動ガイド部材16すなわち上側ガイド部材16aおよび下側ガイド部材16bをコア3側に変位させた図12の実線に示される状態で22により巻回することにより、ワイヤWを両ガイド部材16a・16bによりスロット7のコア内周側に巻回することができる。コア3の外周側に巻回する場合には、可動ガイド部材16を後退させて、図12の二点鎖線に示されるように位置させることができる。それにより、ワイヤWを、可変ガイド部材15のガイド部15bによりガイドして相対的にコア外周側に巻回することができる。なお、図2に示すようにコアの軸線方向のそれぞれの両端面と両ガイド部材16a・16bとを離間して配置させることにより、フライヤ22の回転によりワイヤWを巻回する際に両ガイド部材16a・16bとの接触から外れたワイヤWが、スロット7のフライヤ22の軌跡上に安定して巻回させることができる。
なお、上側ガイド部材16aおよび下側ガイド部材16bを可動ガイド部材16の本体に対してコア3側への突出量を調節可能に取り付けることができる。それにより、巻線対象に仕様違いなどに応じてワイヤガイド位置を任意に設定することができ、巻線率を変えたりする設計に容易に応じることができる。
巻線工程にあっては、上記2つのスロット7に渡って所定巻き数巻回した後には、所定角度アーマチュア1を回転して、次の2つのスロット7に渡って同様に巻回し、以後それを繰り返す。その場合に対応するライザ8にワイヤWを略1回りとなるα掛けによるフッキングを行ってから次の2つのスロット7に渡る巻回を行う。
そのワイヤWのα掛けフッキング処理について図13を参照して示す。フッキングする場合には、フッキング部材18をアーマチュア1側に押し出して、図13(a)に示されるように、フッキング部材18の先端を対応するライザ8に近接させる。上記スロットに渡って巻回終了してスロット7から繰り出されているワイヤWは、図のW1の状態からフライヤ22の回転に伴ってフッキング部材18の背部の斜面を滑ってライザ8側へ案内される。
図13(a)に示されるようにライザ8にワイヤWが係合した状態でフッキング部材18を後退させて元の位置に戻したら、癖付け部材14を図13(b)の矢印Gに示されるように所定角度回転させる。この回転により、ワイヤWの癖付け部材14のスカート部14aに摺接する部分は下方(コア3側)に押され、その状態でフライヤ22を図の矢印の向きに逆転させる。
上記逆転により、ワイヤWはスカート部14aの縁にガイドされるようにしてスロット7から繰り出されている部分に交差するようになる。これにより、ワイヤWにおけるライザ8に対する渡り線Wfがα字状に巻き掛けられ、その後、癖付け部材14を逆転して元に戻す。
このようにしてライザ8にα字状にフッキングすることができる。従来のコンミテータの縁部折り返されているライザにあっては、フッキングキャップと呼ばれるコンミテータを外囲する筒状体を用いるなどしてライザにフッキングすることができたが、本願発明の対象のようにコンミテータ4の外周面から半径方向外向きに延出させたライザ8に対するフッキングにあっては、単純にコンミテータを外囲する筒状体を用いてのフッキングは困難である。
それに対して、上記したようにライザ8をコンミテータ4の半径方向外側から外囲する円弧状スカート部14aを設けた癖付け部材14を設け、ワイヤWをライザ8に反転状態に係合させた後、癖付け部材14を所定角度回転させることにより、そのスカート部14aにワイヤWを係合させることができる。それにより、フライヤ22の回転させるだけの簡単な動作で、ワイヤWをライザ8にα字状に巻き掛けることができる。
この時、スカート部14aのコア3側となる縁によりワイヤWのコア軸線方向に対する位置が規制されるため、例えばスカート部14aの縁14bをライザ8の半径方向延出部分8aとコア軸線方向に対して略同一位置にするとことにより、図14(a)に示されるようにα巻きされたワイヤWにおけるライザ8の外側部分に位置するα巻き外側部分Woutを、ライザ8の折り返し部分に係合するα巻き内側部分Winに対してコア3側に位置させることができる。同時に、スカート部14aによりα巻き外側部分Woutを図14の位置に保持し得るような癖付けを行うことができる。
これにより、図14(b)に示されるように、次工程で、ヒュージング部材52によりライザ8を折り曲げるようにヒュージングする場合に、α巻き外側部分Woutが癖付けされた位置に保持され得るため、ヒュージング部材52との干渉が回避される。このようにして、確実なヒュージングを行うことができる。
α巻き掛けが終わったら、図15に示されるようにコア3を所定角度回転させて、ガイド部材15・16を次の巻回対象の2つのスロット7間に位置させ、フライヤ22を図の矢印Fに示されるように回転させて、所定巻き数の巻回動作を行い、その巻回動作が終了したら、次の対象となるライザ8へのα巻き掛けを行う。このようにして、各ライザ8へのα巻き掛けとスロット7への巻回を繰り返し行って、全ての巻回を行う。
対象となる全てのスロット7への巻回が終わったらワイヤWの終線端部のライザ8へのフッキングを行う。この終線端部のフッキングにあっては、上記α巻き掛けの図13(a)と同じであって良い。
ワイヤWの終線端部のフッキングが終わったら、ワイヤガイド(可変ガイド部材15・可動ガイド部材16)を後退させてアーマチュア1から離し、始線押さえ部材13による始線端部の押さえ状態を解除する。
図16(a)に示されるように、ワイヤWの始線端部Wsおよび終線端部Weがフッキングされているライザ8の下部に台座部材12を位置させると共に、かしめ部材30を下降してライザ8をかしめる(図16(b))。この始線端部Wsおよび終線端部Weのライザ8をかしめるのは、後工程のヒュージング装置まで搬送する際に外れてしまうことを防止するためである。
なお、台座部材12にあっては、かしめを行う時には図2の二点鎖線で示される位置に位置させると良く、その場合には、コア3の各軸線方向貫通孔5間に形成されている半径方向壁部3cと干渉することを防止し得るように、台座部材12の軸部12aが台座となる頭部12bに対してコア3の周方向に偏倚している。
始線端部Wsおよび終線端部Weがフッキングされたライザ8のかしめを行ったら、始線端部の切断と同様に、台座部材12をワイヤWの終線端部の下部に位置させると共に、カッタ・かしめ部材29のカッタ部29aを下降させて、ライザ8へフッキングされたワイヤWの終線端部のフライヤ22側を切断する。
ワイヤWの上記した始線端部およびこの終線端部にあっては、ライザ8のフッキングされたものと隣のものとの間にカッタ29を下降させて切断することができるため、フッキングされたライザ8からはみ出す部分の長さが短い。また、カッタ29がライザ8の隣り合うもの同士の中間点でワイヤWを切断するようにすることができ、ワイヤWの始線端部および終線端部が隣のライザ8に接触する虞がない。
フッキングされた端末が長い場合にはライザから外れ難いが、隣り合うライザ間が短い場合には接触する虞がある。フッキングされた端末が短い場合には接触する虞は無いが、外れる可能性がある。本発明によるワイヤWの端末処理によれば、そのような問題を解決することができる。
巻線完了したアーマチュア1は次のステージへ搬出される。次のステージでは例えばかしめられたライザ8のヒュージングを行う。
このように本発明によれば、ライザ8がコンミテータ4から半径方向外向きに延出した後コンミテータ4側に折り返されていることから、ライザ8のかしめをコンミテータ4の軸線方向に行うことができ、巻線工程からヒュージング工程に向かう間の始線側および終線端部のライザ8への係合状態を確実に保持することができるため、各端部をライザ8の近傍で切断して、ライザ8からはみ出す部分を短くすることができる。それにより、巻線端部が隣のライザや渡り線と接触することを確実に防止することができる。
発明が適用された巻線装置の全体を模式的に概略示す図である。 コアにガイド部材を当接させた状態を示す要部破断側断面図である。 アーマチュアを軸線方向に見た平面図である。 ガイド部材を示す分解組立斜視図である。 チャックおよび台座部材を示す要部破断側面図である。 図5の矢印VI−VI線に沿って見た図である。 始線押さえ部材、カッタ・かしめ部材、癖付け部材を示す側面図である。 チャックによりアーマチュアを支持した状態を示す要部破断側面図である。 ワイヤの始線端部をライザに掛けた状態を示す要部拡大斜視図である。 (a)は始線押さえ部材をライザ間に位置させた状態を示す要部拡大正面図であり、(b)はワイヤ押さえの要領を示す側面図である。 巻線の始線端部の切断要領を示す要部拡大正面図である。 巻線要領を示す要部平面図である。 (a)はα掛けの初期段階を示し、(b)は癖付け部材をセットした状態を示し、(c)はα掛けの終了状態を示す図である。 (a)は癖付け部材によるワイヤのα巻き部分の癖付け要領を示す要部拡大側断面図であり、(b)はヒュージング状態を示す図である。 α掛け後のスロットへの巻回要領を示す平面図である。 かしめの要領を示す要部拡大正面図である。
符号の説明
1 アーマチュア
2 シャフト
3 コア
4 コンミテータ
5 軸線方向貫通孔
6 ティース
7 スロット
8 ライザ
11 チャック
12 台座部材
13 始線押さえ部材
14 癖付け部材
15 可変ガイド部材
16 可動ガイド部材
18 フッキング部材
19 支持部材
24 台座支持体
29 カッタ
30 かしめ部材
31 ワイヤ把持部材

Claims (3)

  1. 半径方向外向きに延出する複数のティースを有するコアと、前記コアの軸線方向一端部に同軸かつ一体的に設けられた前記コアより小径のコンミテータと、前記複数のティースにより形成された複数のスロットの所定の一対のスロット間に巻回された巻線とを有するアーマチュアであって、
    前記コンミテータに設けられるライザが、前記コンミテータの外周面から半径方向外向きに延出しかつ折り返されて形成され、
    前記ライザにおける前記巻線の始線端部および終線端部が係止されたものが、前記ライザの折り返された部分を前記コンミテータの半径方向外向き延出部分に対して前記コアの軸線方向にかしめられていることを特徴とするアーマチュア。
  2. モータのアーマチュアが、半径方向外向きに延出する複数のティースを有するコアと、前記コアの軸線方向一端部に同軸かつ一体的に設けられた前記コアより小径のコンミテータと、前記複数のティースにより形成された複数のスロットの所定の一対のスロット間に巻回された巻線とを有し、
    前記コンミテータに設けられるライザが、前記コンミテータの外周面から半径方向外向きに延出しかつ折り返されて形成され、
    前記コアが、前記ライザに臨むように設けられた複数の軸線方向貫通孔を有し、
    前記ライザにおける前記巻線の始線端部および終線端部が係止されたものに対して、前記ライザの折り返された部分を前記コンミテータの半径方向外向き延出部分に対して前記コアの軸線方向にかしめるべく、
    前記ライザの半径方向外向き延出部分に当接するように前記軸線方向貫通孔に貫通状態に設けられた台座部材と、前記台座部材に対向しかつ前記ライザの折り返し部分に接離自在に設けられたかしめ部材とを有することを特徴とするアーマチュアの巻線端部処理装置。
  3. 前記始線端部および前記終線端部を切断するべく前記台座部材に対向しかつ前記台座部材に接離自在に設けられたカッタ部材を有することを特徴とする請求項2に記載のアーマチュアの巻線端部処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104037999A (zh) * 2014-06-24 2014-09-10 上虞市薪人机电科技有限公司 利用自动转子绕线机的转子绕线方法
CN105119439A (zh) * 2015-09-16 2015-12-02 河南凯邦电机有限公司 绕组线修整装置

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