JP2009039027A - 魚釣用電動リール - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は魚釣用電動リールに関し、歯車の噛合音共鳴の低減を図った電動リールを提供することを目的とする。
【解決手段】 リール本体に回転自在に支持されたスプールを巻取り駆動し、リール本体に設けたモータケース内に収容された正逆両方向へ回転可能なスプール駆動のモータと、該モータの出力部と該出力部の回転をスプールに伝達する動力伝達機構との間に連結され、モータの回転方向の切換えで前記スプールへのモータの動力伝達を、高速動力伝達状態と低速動力伝達状態とに切り換える機械式変速機構とを備えた魚釣用電動リールに於て、前記モータケース内に、第1壁部と該第1壁部より軸方向に離間して第2壁部を設け、第1壁部と第2壁部の間に、モータの回転を減速させる遊星歯車減速機構を装着し、該第2壁部に遊星歯車減速機構の遊星歯車を支持する遊星歯車支持体を支持すると共に、前記遊星歯車支持体に、前記機械式変速機構の入力歯車に噛合する出力歯車を一体的に取り付けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リール本体に回転自在に取り付くスプールを巻取り駆動するスプール駆動モータを備えた魚釣用電動リールに係り、詳しくは該スプール駆動モータの回転方向を正逆両方向へ切り換えることにより、巻取り速度の変速を行う機械式変速機構を備えた魚釣用電動リールに関する。
船釣り等、深場の魚層を対象とした魚釣りを行う場合、魚釣用電動リール(以下、「電動リール」という)が広く使用されているが、釣場の状況変化に対応した電源巻き上げ操作を幅広く行えるように、正逆両方向へ回転可能なスプール駆動モータ(以下、「モータ」という)のモータ出力部と、モータの駆動力をスプールに伝達する動力伝達機構との間に、ギヤ比の異なる高速用歯車伝達機構と低速用歯車伝達機構とを動力伝達可能に連結し、変速スイッチの操作で、モータの回転方向を正逆両方向へ切り換えることにより高速用歯車伝達機構と低速用歯車伝達機構のいずれか一方を選択的に動力伝達可能として、スプールの巻取り速度を高速状態と低速状態とに切り換える機械式変速機構を備えた電動リールが特許文献1に開示されている。
そして、特許文献2には、前記電動リールに改良を加えて高速駆動時の静音化を図るため、モータのモータ出力部と機械式変速機構の入力部との間に遊星歯車減速機構を装着したものが開示されている。
而して、この電動リールによれば、モータの回転(回転速度)を前記遊星歯車減速機構で一度減速させて機械式変速機構に入力させるため、特許文献1の電動リールに比し高速駆動時の歯車の噛合音が低減できて静音化が図れることとなった。
特開2001−148978号公報 特開2006−325481号公報
しかし乍ら、特許文献2に開示された電動リールは、遊星歯車減速機構と機械式変速機構を、反ハンドル側のリール本体内に設けた単一の空間内に収容配置しているため、相互の歯車の噛合音が共鳴してしまい、リール本体のハウジング面の静音の点で課題を残している。
また、既述したように前記電動リールは、モータの回転を遊星歯車減速機構で一度減速させた後、機械式変速機構に入力させるが、高速巻取り駆動状態と低速巻取り駆動状態のいずれの場合に於ても、高速用歯車伝達機構と低速用歯車伝達機構の噛合伝達機構を介して最終的に一つの出力軸から動力伝達機構へスプールの駆動力を伝達させる構造上、モータの回転を遊星歯車減速機構で減速して噛合音共鳴の抑制を図っても、介在する歯車数が多く、結果として動力伝達部を効果的に静音化できていないのが実情で、構造も複雑であった。
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、前記電動リールに改良を加え、歯車の噛合音共鳴の低減を図った電動リールを提供することを目的とする。
斯かる目的を達成するため、請求項1に係る発明は、リール本体に回転自在に支持されたスプールを巻取り駆動し、リール本体に設けたモータケース内に収容された正逆両方向へ回転可能なモータと、該モータの出力部と該出力部の回転をスプールに伝達する動力伝達機構との間に連結され、モータの回転方向の切換えで前記スプールへのモータの動力伝達を、高速動力伝達状態と低速動力伝達状態とに切り換える機械式変速機構とを備えた電動リールに於て、前記モータケース内に、第1壁部と該第1壁部より軸方向に離間して第2壁部を設け、該第1壁部と第2壁部の間に、モータの回転を減速させる遊星歯車減速機構を装着し、該第2壁部に遊星歯車減速機構の遊星歯車を支持する遊星歯車支持体を支持すると共に、前記遊星歯車支持体に、前記機械式変速機構の入力歯車に噛合する出力歯車を一体的に取り付けたことを特徴とする。
そして、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電動リールに於て、前記機械式変速機構は、出力歯車が取り付く高速用及び低速用出力軸と、該高速用出力軸と低速用出力軸に取り付く一方向クラッチと、該一方向クラッチの外輪に取り付く入力歯車とを備え、該入力歯車に、前記遊星歯車支持体に取り付く出力歯車が噛合することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の電動リールに於て、前記高速用出力軸と低速用出力軸に取り付く高速用出力歯車と低速用出力歯車は噛合し、いずれか一方の出力歯車が、前記動力伝達機構の連結歯車に噛合することを特徴とする。
各請求項に係る発明によれば、モータケース内を第1壁部と第2壁部とで区画して、この間に遊星歯車減速機構を収納したため、従来に比し遊星歯車減速機構や機械式変速機構等の歯車の収納空間が分割されて、効果的に歯車同士の噛合音共鳴の抑制,低減が図られることとなった。
また、請求項2に係る発明によれば、低速用出力軸と高速用出力軸の2つの出力軸を設けて、夫々の出力軸から動力伝達機構へモータの駆動力を出力させた構造上、従来に比し介在する歯車数が減少して構造が簡素化し、効果的に静音化を図ることができる利点を有する。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1乃至図4は請求項1乃至請求項3に係る電動リールの一実施形態を示し、図1に於て、1,3はフレーム5の左右に取り付く側板で、両側板1,3とフレーム5とで本実施形態に係る電動リール7のリール本体9が構成され、両側板1,3間にスプール軸11を介してスプール13が回転可能に支持されている。
スプール軸11はスプール13の軸心を貫通し、その側板1側の一端が、フレーム5に一体的に取り付くセットプレート(支持板)15に軸受17を介して回転可能に支持されている。そして、スプール軸11の側板1側に、動力伝達機構19のスプール軸駆動歯車21が回り止め嵌合されている。
スプール13は、モータ23の駆動とハンドル25の巻取り操作で巻取り方向へ回転して釣糸が巻回され、モータ23は、スプール13前方のフレーム5に一体形成された筒状のモータケース27内に収納されている。
そして、側板1側のモータケース27内とリール本体9に、第1の遊星歯車減速機構29と機械式変速機構31,前記スプール軸駆動歯車21を含む動力伝達機構19が、モータ23のモータ軸(モータの出力部)33とスプール軸11との間に順次装着されており、モータ23の回転速度が遊星歯車減速機構29,機械式変速機構31で減速/変速されて、動力伝達機構19からスプール軸11に伝達されるようになっている。
図2は遊星歯車減速機構29,機械式変速機構31及び動力伝達機構19の拡大断面図、図3は遊星歯車減速機構29と機械式変速機構31の拡大断面図、更に図4は機械式変速機構31と動力伝達機構19の動力伝達経路の模式図を示し、図2中、35はモータ軸33に回り止め嵌合された遊星歯車減速機構29の太陽歯車で、モータ23は正逆両方向へ回転可能に構成され、これに伴い太陽歯車35も正,逆両方向へ回転する。
そして、モータケース27の反ハンドル側の内周に、環状の支持部材が圧入されてモータ23の軸受37を支持する第1壁部39が形成されると共に、該第1壁部39から軸方向へ離間して第2壁部41がモータケース27内に一体形成されており、第2壁部41の中央には、モータ軸33を中心軸として筒状の支持部43が設けられている。
図2及び図3に示すように遊星歯車減速機構29は、前記第1壁部39と第2壁部41との間に装着されており、該遊星歯車減速機構29は、前記太陽歯車35と、第1壁部39と第2壁部41とで区画形成された収納部45の内周に形成された内歯47(金属材で別体形成して、モータケース27内に一体化することが好ましい)と、該内歯47と太陽歯車35とに噛合する複数の遊星歯車49とで構成されている。そして、前記遊星歯車49は、支軸51を介して断面略Y字状に形成された遊星歯車支持体53に回転可能に支持され、該遊星歯車支持体53は、軸受55,56を介して第2壁部41の支持部43とモータ軸33とに回転可能に支持されている。
そして、モータ23が正転(時計回りの回転;以下、同様)して太陽歯車35が同方向へ回転すると、遊星歯車49が反時計回りに自転し乍ら太陽歯車35の周囲を公転して、遊星歯車支持体53を時計回りへ回転させるようになっている。
また、モータ23が逆転(反時計回りの回転;以下、同様)して太陽歯車35が同方向へ回転すると、遊星歯車49が時計回りに自転し乍ら太陽歯車35の周囲を公転して、遊星歯車支持体53を反時計回りに回転させるようになっている。
そして、前記支持部43に支持された遊星歯車支持体53の突出端側に出力歯車57が一体的に取り付き、該出力歯車57に、低速用歯車伝達機構59の低速用入力歯車(機械式変速機構31の入力部)61と高速用歯車伝達機構63の高速用入力歯車(機械式変速機構31の入力部)65が噛合しており、機械式変速機構31は、この低速用歯車伝達機構59と高速用歯車伝達機構63とで構成されている。
図2及び図3に示すように、低速用入力歯車61と高速用入力歯車65は外径が同一で前記出力歯車57とのギヤ比が同一に設定されており、低速用入力歯車61は、第1の支軸(低速用出力軸)67に装着された一方向クラッチ69の外輪71に回り止め嵌合され、高速用入力歯車65は、第2の支軸(高速用出力軸)73に装着された一方向クラッチ75の外輪77に回り止め嵌合されている。
そして、一方向クラッチ69,75は、力を伝達するその回転方向が互いに逆向きに設定されており、低速用入力歯車61側の支軸67に装着された一方向クラッチ69は、モータ23が逆転して低速用入力歯車61が正転すると、その楔作用で低速用入力歯車61の回転力を支軸67に伝達し、モータ23が正転して低速用入力歯車61が逆転すると、その回転力を支軸67に伝達しない(支軸67が空回りする)ように構成されている。
一方、高速用入力歯車65側の支軸73に装着された一方向クラッチ75は、モータ23が逆転して高速用入力歯車65が正転すると、その回転力を支軸73に伝達せず(支軸73が空回りする)、モータ23が正転して高速用入力歯車65が逆転すると、その楔作用で高速用入力歯車65の回転力を支軸73に伝達させるようになっている。
尚、図3に示すように支軸67,73は、夫々、モータケース27の反ハンドル側開口部を閉塞する蓋体75と、該蓋体75を覆ってフレーム5に取り付くセットプレート15、そして、前記支持部43の外周とモータケース27の内周との間に夫々装着された軸受78,79,81等で回転可能に支持されている。そして、蓋体75の中央に突設した筒状の支持部83内に、遊星歯車支持体53の突出端がメタル軸受85で支持され、また、該蓋体75に設けた2つの筒状の支持部87の外周に、前記低速用入力歯車61と高速用入力歯車65が、夫々、軸受88で支持されている。
そして、図3に示すように前記蓋体75から突出する支軸67に、低速用歯車伝達機構59の小径な低速用出力歯車89が回り止め嵌合され、蓋体75から突出する支軸73に、高速用歯車伝達機構63の大径な高速用出力歯車91が回り止め嵌合されており、図3及び図4に示すようにこれらは互いに噛合している。そして、図2及び図4に示すように前記高速用出力歯車91に、動力伝達機構19の連結歯車93が噛合している。
図1及び図2に示すように動力伝達機構19は、前記スプール軸駆動歯車21と、該スプール軸駆動歯車21と前記高速用出力歯車91との間に配置されてこれらに噛合する連結歯車93とで構成されている。そして、図2に示すように連結歯車93は、セットプレート15に支軸95を介して取り付く一方向クラッチ97の外輪99に回り止め嵌合されて、該セットプレート15に軸受101で回転可能に支持されており、ハンドル25の巻取り操作時に、一方向クラッチ97の楔作用で連結歯車93の回転が阻止されて、その反力でハンドル25の駆動力が、後述する遊星歯車減速機構(動力伝達機構)103を介してスプール13に伝達されるようになっている。
そして、図1に示すようにスプール軸11は、スプール13の中央を貫通してその他端側が側板3内に突出し、その突出端に、モータ23の駆動力とハンドル25操作の回転力をスプール13に伝達させる第2の遊星歯車減速機構103が装着されている。
従来と同様、遊星歯車減速機構103は、スプール軸11の突出端に回り止め嵌合された太陽歯車105とこれに噛合する複数の遊星歯車107、そして、スプール13の一端に装着された内歯歯車109を備え、内歯歯車109と太陽歯車105に遊星歯車107が噛合している。そして、遊星歯車107は支軸111を介して遊星歯車支持体113に取り付けられており、遊星歯車支持体113はスプール13に取り付けたブラケット115に嵌合し、軸受117を介してピニオン軸119に回転可能に支持されている。
また、図1中、25は既述した釣糸巻取り操作用のハンドルで、該ハンドル25は側板3に回動可能に挿着したハンドル軸121の側板3外突出端に連結されており、ハンドル軸121にはラチェット123が側板3内で固着され、更にドライブギヤ125が回転可能に取り付けられている。そして、ドライブギヤ125とハンドル軸121は、ハンドル軸121に装着した周知のドラグ装置127で摩擦結合されており、ドラグ力調節レバー129の操作でドラグ装置127のドラグ力が調節できるようになっている。
そして、既述したようにハンドル25の巻取り操作時に、前記一方向クラッチ97の楔作用でスプール軸駆動歯車21に噛合する連結歯車93の回転が阻止されるため、ハンドル25の回転力が遊星歯車減速機構103からスプール13に伝達されて、スプール13が巻取り方向へ回転するようになっている。
また、図示しないが前記ラチェット123には、ばねで付勢された周知の係止爪が係止しており、斯様にラチェット123に係止爪が係止してスプール13の逆転止めが図られている。
尚、このラチェット123には、図示しないが公知のクラッチ復帰用突部が設けられ、ハンドル25の回転による公知のクラッチ復帰機構が構成されている。また、ハンドル軸121と側板3との間には、更に一方向クラッチKが設けられてハンドル軸121の逆転防止機構を構成している。
更に、図示しないが本実施形態の電動リール7には、既述した機械式変速機構31に加え、特許第2977978号公報で開示された電動リールと同様の電気式変速機構が装着されており、ハンドル25側の側板3の側部前方に、レバー形状のモータ出力調節体(以下、「パワーレバー」という)が、リール本体9の前後方向へ所定の角度(例えば、120°の範囲)に亘って回転操作可能に取り付けられている。
パワーレバーは、側板3に内蔵されたポテンショメータの操作軸に連結され、パワーレバーの回転操作によるポテンショメータの抵抗値の変化が、リール本体9上部の図示しない公知の制御ボックス内に装着したマイクロコンピュータに入力されている。
そして、マイクロコンピュータは、パワーレバーの変位量に応じたパルス信号のデューティ比として、モータ駆動電流通電時間率をモータ23のモータ駆動回路中に接続したスィッチング素子で可変制御して、モータ23のモータ出力を増減調節するようになっている。
更にまた、スプール13後方の側板1,3間には、側板3内に装着された周知のクラッチ機構131を操作するクラッチレバー133が下方向へ押圧操作可能に取り付けられており、該クラッチレバー133の押圧操作で、クラッチ機構131がクラッチON状態からクラッチOFF状態に切り換わるようになっている。そして、このクラッチOFF状態でハンドル25を巻取り方向へ回転させると、既述したクラッチ復帰機構を介してクラッチ機構131がクラッチON状態に復帰するように構成されており、このクラッチレバー133とハンドル25のクラッチON/OFFの切換え操作で、スプール13が釣糸巻取り状態とスプールフリー状態とに切り換わって、スプール13へのモータ23やハンドル25の回転力が伝達/遮断されるようになっている。
また、図1中、135はスプール13の回転数とその回転方向を検出する回転検出手段で、該回転検出手段135は、セットプレート15に装着されたホール素子やリードスイッチからなる磁気センサ137と、これに対向してスプール13の一端側周縁部に固着された複数のマグネット139とで構成されており、磁気センサ137はマイクロコンピュータに接続されている。
而して、マイクロコンピュータのCPUは、特開平5−103567号公報で開示された糸長計測プログラムと同様、磁気センサ137から出力されるスプール13の正転,逆転の判定信号を取り込んで釣糸の繰出しか巻取りかを判定すると共に、磁気センサ137から取り込むスプール13の回転パルス信号をカウントして、この計数値を基にマイクロコンピュータのROMに記憶された糸長計算式を演算実行するようになっている。
そして、マイクロコンピュータは、この演算結果(糸長)を制御ボックスの操作パネル上に設けた表示器(図示せず)に表示させるようになっており、釣人は斯かる表示を確認し乍ら、所定の水深に仕掛けを繰り出したり、ハンドル25やパワーレバーの操作で釣糸を巻き取ることが可能となる。
更に、リール本体9上部の図示しない操作パネル上には、表示器に隣接して図示しない変速HI/LOWスイッチが装着されており、変速HI/LOWスイッチはマイクロコンピュータに接続されている。そして、変速HI/LOWスイッチを押圧操作すると、マイクロコンピュータは先ず、モータ23を正転させ、以後、変速HI/LOWスイッチの押圧操作に応じ、モータ23の回転を正逆両方向へ交互に切り換えるように構成されており、このモータ23の正転,逆転への切換制御で、機械式変速機構31が、低速用歯車伝達機構59による低速動力伝達状態と高速用歯車伝達機構63による高速動力伝達状態とに交互に切り換わるようになっている。
そして、変速HI/LOWスイッチによる機械式変速機構31の高速動力伝達状態と低速動力伝達状態の切換え制御に応じ、前記表示器に「HI」,「LOW」の文字が表示されるようになっている。
本実施形態に係る電動リール7はこのように構成されており、クラッチレバー133のクラッチOFF操作で釣糸がスプール13から繰り出され、また、ハンドル25の巻取り方向への回転操作やクラッチレバー133のクラッチON操作でクラッチ機構131がクラッチON状態に復帰し、パワーレバーによるモータ23の巻取り駆動やハンドル25の巻取り操作でスプール13に釣糸が巻回され、釣糸の繰出しや巻取りに伴い、回転検出手段135の検出値を基に糸長が計測されて表示器に表示されるが、パワーレバーの操作で駆動制御されるモータ23の回転が、遊星歯車減速機構29で減速されて機械式変速機構31に伝達される。
そして、変速HI/LOWスイッチの押圧操作で、機械式変速機構31が、低速用歯車伝達機構59による低速動力伝達状態と高速用歯車伝達機構63による高速動力伝達状態とに切り換わる。
即ち、変速HI/LOWスイッチが操作されると、マイクロコンピュータは先ず、モータ23の回転を高速用歯車伝達機構63を介してスプール13に伝達させるべく、モータ駆動回路に指令を送出してモータ23を正転させる。
このとき、モータ23は、パワーレバーの操作量に応じたモータ出力で回転駆動し、パワーレバーがモータ停止状態にあるとき、変速HI/LOWスイッチを操作してもモータ23は駆動しない。
而して、斯様にモータ23が正転すると、遊星歯車減速機構29の太陽歯車35が同方向へ回転し、遊星歯車49が反時計回りに自転し乍ら太陽歯車35の周囲を公転して遊星歯車支持体53を正転させる。
そして、遊星歯車支持体53の正転によって出力歯車57が同方向に回転するため、これに噛合する低速用入力歯車61と高速用入力歯車65が共に逆転し、高速用歯車伝達機構63側の一方向クラッチ75の楔作用で、高速用入力歯車65の回転が支軸73に伝わる。一方、低速用歯車伝達機構59側の一方向クラッチ69は、低速用入力歯車61の回転を支軸67に伝えず、支軸67とこれに取り付く低速用出力歯車89は空回り状態となる。
斯様に高速用入力歯車65の回転が支軸73に伝わると、これに回り止め嵌合された高速用出力歯車91が回転し、支軸73の駆動力が動力伝達機構19の連結歯車93とスプール軸駆動歯車21からスプール軸11へと伝達されて、スプール13が高速動力伝達状態で駆動する。このとき、高速用出力歯車91に噛合する低速用出力歯車89は空回りして、低速用歯車伝達機構59は機能しない。
そして、この高速動力伝達状態で変速HI/LOWスイッチが操作されると、マイクロコンピュータは、モータ駆動回路に指令を送出してモータ23を一旦停止させた後、モータ23を逆転させる。
而して、斯様にモータ23が逆転すると、遊星歯車減速機構29の太陽歯車35が同方向へ回転し、遊星歯車49が時計回りに自転し乍ら太陽歯車35の周囲を公転して遊星歯車支持体53を反時計回りに回転させ、これと一体の出力歯車57が同方向へ回転する。
出力歯車57の逆転に伴い、これに噛合する低速用入力歯車61と高速用入力歯車65が共に正転し、低速用歯車伝達機構59側の一方向クラッチ69の楔作用で低速用入力歯車61の回転が支軸67に伝わる。そして、高速用歯車伝達機構63側の一方向クラッチ75は、高速用入力歯車65の回転を支軸73に伝えず、支軸73とこれに取り付く高速用出力歯車91は空回り状態となる。
このように低速用入力歯車61の回転が支軸67に伝わると、これに回り止め嵌合された低速用出力歯車89が回転し、これに噛合する空回り状態の高速用出力歯車91を介して、支軸67の駆動力が動力伝達機構19を経てスプール軸11へと伝達されて、スプール13が低速動力伝達状態で駆動する。
以後、機械式変速機構31は、変速HI/LOWスイッチの押圧操作に応じ、高速用歯車伝達機構63による高速動力伝達状態と、低速用歯車伝達機構59による低速動力伝達状態とに交互に切り換わることとなる。
そして、反ハンドル側のモータケース27内を、第1壁部39と第2壁部41とで区画して収納部45を形成し、該収納部45内に遊星歯車減速機構29を収納した構造上、特許文献2の従来例に比し遊星歯車減速機構29や機械式変速機構31等の歯車の収納空間が分割されて、歯車同士の噛合音共鳴が抑制,低減されることとなる。
また、特許文献2の従来例は、高速用歯車伝達機構と低速用歯車伝達機構の噛合伝達機構を介して最終的に一つの出力軸から動力伝達機構へスプールの駆動力を伝達させる構造上、介在する歯車数が多く動力伝達部を効果的に静音化できていなかったが、本実施形態は、低速用歯車伝達機構59の支軸67と高速用歯車伝達機構63の支軸73という2つの出力軸を設けて、夫々の出力軸から出力させた構造上、介在する歯車数が減少して静音化が図られる。
このように本実施形態は、特許文献2に開示された従来例と同様、モータ23とスプール軸11との間に、遊星歯車減速機構29,機械式変速機構31,動力伝達機構19を順次配置して、モータ23の回転駆動力をスプール軸11に伝達させるに当たり、先ず、遊星歯車減速機構29で一度モータ23の回転を減速させて機械式変速機構31に入力させるように構成したので、特許文献2の従来例と同様、所期の目的を達成することができるが、既述したように本実施形態は、更に、反ハンドル側のモータケース27内を第1壁部39と第2壁部41とで区画して収納部45を形成すると共に、該収納部45内に遊星歯車減速機構29を収納したため、特許文献2の従来例に比し遊星歯車減速機構29や機械式変速機構31等の歯車の収納空間が分割されて、効果的に歯車同士の噛合音共鳴の抑制,低減が図られることとなった。
また、特許文献2の従来例は、高速用歯車伝達機構と低速用歯車伝達機構の噛合伝達機構を介して最終的に一つの出力軸から動力伝達機構へスプールの駆動力を伝達させる構造上、介在する歯車数が多く動力伝達部を効果的に静音化できていなかったが、本実施形態は、低速用歯車伝達機構59の支軸67と高速用歯車伝達機構63の支軸73という2つの出力軸を設けて、夫々の出力軸から動力伝達機構19へモータ23の駆動力を出力させた構造上、介在する歯車数が減少して構造が簡素化し、効果的に静音化を図ることができる利点を有する。
請求項1乃至請求項3の一実施形態に係る電動リールの要部切欠き平面図である。 遊星歯車減速機構と機械式変速機構,動力伝達機構の拡大断面図である。 遊星歯車減速機構と機械式変速機構の拡大断面図である。 機械式変速機構と動力伝達機構の動力伝達経路の模式図である。
符号の説明
1,3 側板
5 フレーム
7 電動リール
9 リール本体
11 スプール軸
13 スプール
19 動力伝達機構
21 スプール軸駆動歯車
23 モータ
25 ハンドル
27 モータケース
29,103 遊星歯車減速機構
31 機械式変速機構
33 モータ軸
39 第1壁部
41 第2壁部
43 支持部
45 収納部
53,113 遊星歯車支持体
57 出力歯車
59 低速用歯車伝達機構
61 低速用入力歯車
63 高速用歯車伝達機構
65 高速用入力歯車
67 第1の支軸
69,75,97 一方向クラッチ
73 第2の支軸
89 低速用出力歯車
91 高速用出力歯車
93 連結歯車
127 ドラグ装置
131 クラッチ機構
133 クラッチレバー
135 回転検出手段
137 磁気センサ
139 マグネット

Claims (3)

  1. リール本体に回転自在に支持されたスプールを巻取り駆動し、リール本体に設けたモータケース内に収容された正逆両方向へ回転可能なスプール駆動モータと、該スプール駆動モータの出力部と該出力部の回転をスプールに伝達する動力伝達機構との間に連結され、スプール駆動モータの回転方向の切換えで前記スプールへのスプール駆動モータの動力伝達を、高速動力伝達状態と低速動力伝達状態とに切り換える機械式変速機構とを備えた魚釣用電動リールに於て、
    前記モータケース内に、第1壁部と該第1壁部より軸方向に離間して第2壁部を設け、
    該第1壁部と第2壁部の間に、スプール駆動モータの回転を減速させる遊星歯車減速機構を装着し、該第2壁部に遊星歯車減速機構の遊星歯車を支持する遊星歯車支持体を支持すると共に、
    前記遊星歯車支持体に、前記機械式変速機構の入力歯車に噛合する出力歯車を一体的に取り付けたことを特徴とする魚釣用電動リール。
  2. 前記機械式変速機構は、出力歯車が取り付く高速用及び低速用出力軸と、
    該高速用出力軸と低速用出力軸に取り付く一方向クラッチと、
    該一方向クラッチの外輪に取り付く入力歯車とを備え、
    該入力歯車に、前記遊星歯車支持体に取り付く出力歯車が噛合することを特徴とする請求項1に記載の魚釣用電動リール。
  3. 前記高速用出力軸と低速用出力軸に取り付く高速用出力歯車と低速用出力歯車は噛合し、いずれか一方の出力歯車が、前記動力伝達機構の連結歯車に噛合することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の魚釣用電動リール。
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