JP2009036764A - 2波長同時観察光学装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型で扱い易く、光学的知識の乏しい使用者でも蛍光顕微鏡を用いた2波長観察を容易にできる、簡単な構成、かつ低コストの2波長同時観察光学装置を実現する。
【解決手段】2波長同時観察光学装置Bは、観測対象から発せられる2つの異なる波長の蛍光を同時観測するための2波長分離ミラーボックス10と、2つのCCDカメラ11、13と、モニタ分割器と、を備え、異なる2波長の蛍光により生じる色収差は、前記2つのCCDカメラ11、13に別々に投影されるため、それぞれの光路距離をスペーサー12、14により微調整することにより補正可能であり、蛍光顕微鏡に付設されて使用される。
【選択図】図1
【解決手段】2波長同時観察光学装置Bは、観測対象から発せられる2つの異なる波長の蛍光を同時観測するための2波長分離ミラーボックス10と、2つのCCDカメラ11、13と、モニタ分割器と、を備え、異なる2波長の蛍光により生じる色収差は、前記2つのCCDカメラ11、13に別々に投影されるため、それぞれの光路距離をスペーサー12、14により微調整することにより補正可能であり、蛍光顕微鏡に付設されて使用される。
【選択図】図1
Description
本発明は、顕微鏡の技術に関するものであり、試料から発せられる2種類の蛍光を簡便に同時観測が可能となり、顕微鏡の小型化が可能な2波長同時観察光学装置に関するものである。
従来、蛍光顕微鏡において、光源とカメラの間の光路中にフィルターを設け、2波長観察を可能とする技術は公知である(特許文献1〜4参照)。
そして、蛍光顕微鏡における2波長観察は、光源とカメラの間の光路中にフィルターホイールを配し、これを同期制御させることで行われている。
一方、既に市販されている2波長同時観察光学ユニットとして、2つの蛍光をダイクロイックミラーで分離後、再び一つのCCD受光面上に別々に投影させるものがある。
上記従来のフィルターホイールを同期制御させて2波長同時観察する技術は、制御システムはフィルター交換に500ミリ秒以上かかるためビデオレート程度の高速撮影には用いることができない。さらに、シャッター制御系と動画記録系の両方をコントロールするソフトおよびパソコンが必要となる。
そして、従来の2波長同時観察する技術は、光学ユニットは受光面が一つのため2つの異なる蛍光によって生じる色収差の解消のため装置の複雑化と巨大化が避けられない。しかも、従来の2波長同時観察する技術では、光学ユニットは受光面が一つのため、2つの異なる蛍光の蛍光強度が大きく異なる場合では、それぞれの蛍光強度に合わせたCCDカメラの感度調節が不可能である。
本発明は、上記従来技術の問題を解決することを目的とするものであり、構造が簡単で、小型化が可能な2波長同時観察光学装置を実現することを課題とする。
本発明は上記課題を解決するために、蛍光顕微鏡に付設されて使用される2波長同時観察光学装置であって、観測対象から発せられる2つの異なる波長の蛍光を同時観測するための2波長分離ミラーボックスと、2つのCCDカメラと、モニタ分割器を備えた構成を特徴とする2波長同時観察光学装置を提供する。
前記異なる2波長の蛍光により生じる色収差は、前記2つのCCDカメラに別々に投影されるため、それぞれの光路距離をスペーサーにより微調整することにより補正する構成とすることが好ましい。
2波長分離ミラーボックスを、着脱可能なダイクロイックミラーを装着したミラーボックスとし、該ミラーボックスを交換することにより、組み合わせの波長に対応可能な構成としてもよい。
前記2つのCCDカメラからの画像を、モニタ分割器を使用することにより統合する構成としてもよい。
前記ミラーボックスに、さらにミラーを含んだミラーボックスを追加した構成としてもよい。
リレーレンズ系を用いない単純かつ小型であることを特徴とする2波長同時観察光学装置。
本発明に係る2波長同時観察光学装置によれば、次のような顕著な効果が生じる。
(1)容易に異なる2つの蛍光を同時に観察できる。
(2)従来の2波長同時観察光学装置に較べて、小型で扱い易く、光学的知識の乏しい使用者でも蛍光顕微鏡を用いた2波長観察を容易にできる。
(1)容易に異なる2つの蛍光を同時に観察できる。
(2)従来の2波長同時観察光学装置に較べて、小型で扱い易く、光学的知識の乏しい使用者でも蛍光顕微鏡を用いた2波長観察を容易にできる。
(3)本発明の2波長同時観察光学装置の構成部品は、それぞれ市販されている民生品を利用すれば良いので低コストで提供できる。
(4)市販ビデオ、モニタに繋ぐだけで画像記録・観察が可能となるため、別途制御ソフト、画像編集ソフトの購入を必要としない。
(4)市販ビデオ、モニタに繋ぐだけで画像記録・観察が可能となるため、別途制御ソフト、画像編集ソフトの購入を必要としない。
本発明に係る2波長同時観察光学装置を実施するための最良の形態を実施例に基づいて図面を参照して、以下に説明する。
本発明の2波長同時観察光学装置の特徴は、ダイクロイックミラーを含む2波長分離ミラーボックスに2つのCCDカメラを接続し、観測対象から発せられる2つの異なる波長からなる蛍光像は、ダイクロイックミラーで分割され、各蛍光像は2つのCCDカメラに別々に投影される構成とした点である。
このように、蛍光波長からなる画像を2つのCCDカメラに分離して投影するため、蛍光強度の異なる画像をそれぞれのCCDカメラに投影されるため、各蛍光像は最適な感度で撮影することが可能となる。
そして、それぞれのCCDカメラからの画像はモニタ分割器によって一つの画像として統合し、画像記録を行う。また、ミラーを含んだミラーボックスを追加することで、ダイクロイックミラーの分割により生じた鏡像と正像を両方とも鏡像または正像とすることも可能である。
本発明に係る2波長同時観察光学装置の実施例1〜3を、図1〜3に基づいて、以下に説明する。
図1は、本発明に係る2波長同時観察光学装置の実施例1を説明する図である。蛍光顕微鏡Aに、本発明の波長同時観察光学装置Bが適用される。図1に示す蛍光顕微鏡Aの構成は、あくまでも、蛍光顕微鏡の基本的な構成である。
この蛍光顕微鏡Aにおいて、光源1より入射した光は、励起フィルター2により特定波長に限定された励起光となる。この励起光は、ダイクロイックミラー5により反射され、対物レンズ4を介して観察対象3を励起し、これより発せられた蛍光像は、ダイクロイックミラー5、吸収フィルター6を透過後、ミラー7によって反射され、本発明の2波長同時観察光学装置Bに導入される。
可変スペーサー8は、蛍光顕微鏡Aからの蛍光をCCDカメラ11、13の受光面に最適な条件で像を結ばせるものであり、蛍光顕微鏡Aと2波長同時観察光学装置B間の距離を調節できる可変スペーサーである。
ダイクロイックミラー9の入ったミラーボックス10は、交換が容易である。あらかじめ目的の波長に合わせたダイクロイックミラーを装着したミラーボックスを取り替えることで、あらゆる組み合わせの2波長同時観察が可能である。
ミラーボックス10に装着されたダイクロイックミラー9によって分割された各蛍光は、それぞれCCDカメラ11、13の受光面に像を結ぶ。波長の異なる2つの像によって生じる色収差は、それぞれのCCDカメラ11、13の直前に配されている可変スペーサー12、14の厚みを変えることによって解消する。
図2は、本発明に係る2波長同時観察光学装置の実施例1を説明する図である。この実施例2の2波長同時観察光学装置Bは、実施例1と同様の構成の蛍光顕微鏡Aに適用される。また、可変スペーサー7は、実施例1と同様に、蛍光顕微鏡Aからの蛍光をCCDカメラ11、13の受光面に最適な条件で像を結ばせるものである。
実施例2の特徴的な構成は次の点である。図2において、ミラーボックス10に設置されているダイクロイックミラー9を透過してきた正像を鏡像とするためにミラー15を内蔵したミラーキューブ16をミラーボックス10に接続している。
そして、CCDカメラ11、13に投影される像の焦点の調整と色収差の解消を行う可変スペーサー12、14、17を設けている。
図3は、本発明に係る2波長同時観察光学装置の実施例3を説明する図である。この実施例3の2波長同時観察光学装置Bは、実施例1と同様の構成の蛍光顕微鏡Aに適用される。また、可変スペーサー8は、実施例1と同様に、蛍光顕微鏡Aからの蛍光をCCDカメラ11、13の受光面に最適な条件で像を結ばせるものである。
実施例3の特徴的な構成は次の点である。図3において、ミラーボックス10に設置されているダイクロイックミラー9を反射してきた鏡像を正像とするためのミラー18を内蔵したミラーキューブ19をミラーボックス10に接続している。
そして、CCDカメラ11、13に投影される像の焦点の調整と色収差の解消を行う可変スペーサー12、14、20を設けている。
(使用例)
図4は、本発明に係る2波長同時観察光学装置23の使用例を説明する図である。蛍光顕微鏡等の鏡体21の側面に接続した2波長同時観察光学装置からの画像はビデオケーブル24を介してモニタ分割器25で統合され録画装置(ビデオ、ハードディスクレコーダ)26に録画され、モニタ27に映し出されるような構成としている。22は光源である。
図4は、本発明に係る2波長同時観察光学装置23の使用例を説明する図である。蛍光顕微鏡等の鏡体21の側面に接続した2波長同時観察光学装置からの画像はビデオケーブル24を介してモニタ分割器25で統合され録画装置(ビデオ、ハードディスクレコーダ)26に録画され、モニタ27に映し出されるような構成としている。22は光源である。
以上、本発明に係る2波長同時観察光学装置を実施するための最良の形態を実施例に基づいて説明したが、本発明はこのような実施例に限定されることなく、特許請求の範囲記載の技術的事項の範囲内で、いろいろな実施例があることは言うまでもない。
1、22 光源
2 励起フィルター
3 観測対象
4 対物レンズ
5 ダイクロイックミラー
6 吸収フィルター
7、15、18 ミラー
8 顕微鏡との可変スペーサー
9 ダイクロイックミラー
10、16、19 ミラーボックス
11、13 CCDカメラ
12、14、17、20 可変スペーサー
21 蛍光顕微鏡等の鏡体
22 光源
23 2波長同時観察光学装置
24 ビデオケーブル
25 モニタ分割器
26 ビデオ/ハードディスクレコーダ
27 モニタ
A 蛍光顕微鏡
B 2波長同時観察光学装置
2 励起フィルター
3 観測対象
4 対物レンズ
5 ダイクロイックミラー
6 吸収フィルター
7、15、18 ミラー
8 顕微鏡との可変スペーサー
9 ダイクロイックミラー
10、16、19 ミラーボックス
11、13 CCDカメラ
12、14、17、20 可変スペーサー
21 蛍光顕微鏡等の鏡体
22 光源
23 2波長同時観察光学装置
24 ビデオケーブル
25 モニタ分割器
26 ビデオ/ハードディスクレコーダ
27 モニタ
A 蛍光顕微鏡
B 2波長同時観察光学装置
Claims (6)
- 蛍光顕微鏡に付設されて使用される2波長同時観察光学装置であって、
観測対象から発せられる2つの異なる波長の蛍光を同時観測するための2波長分離ミラーボックスと、2つのCCDカメラと、モニタ分割器と、を備えていることを特徴とする2波長同時観察光学装置。 - 前記異なる2波長の蛍光により生じる色収差は、前記2つのCCDカメラに別々に投影されるため、それぞれの光路距離をスペーサーにより微調整することにより補正する構成としたことを特徴とする請求項1記載の2波長同時観察光学装置。
- 2波長分離ミラーボックスを、着脱可能なダイクロイックミラーを装着したミラーボックスとし、該ミラーボックスを交換することにより、組み合わせの波長に対応可能な構成とすることを特徴とする請求項1又は2記載の2波長同時観察光学装置。
- 前記2つのCCDカメラからの顕微鏡画像を、モニタ分割器を使用することにより統合することを特徴とする請求項1記載の2波長同時観察光学装置。
- 前記ミラーボックスに、さらにミラーを含んだミラーボックスを追加した構成であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の2波長同時観察光学装置。
- リレーレンズ系を用いない単純かつ小型であることを特徴とする2波長同時観察光学装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008178586A JP2009036764A (ja) | 2007-07-10 | 2008-07-09 | 2波長同時観察光学装置 |
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JP2008178586A JP2009036764A (ja) | 2007-07-10 | 2008-07-09 | 2波長同時観察光学装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2011052425A1 (ja) * | 2009-10-30 | 2011-05-05 | 浜松ホトニクス株式会社 | 撮像ユニット |
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-
2008
- 2008-07-09 JP JP2008178586A patent/JP2009036764A/ja active Pending
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