JP2009035621A - シリコーン塗料組成物とその製造方法 - Google Patents

シリコーン塗料組成物とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シリコーン系塗装皮膜が持つ本来の特長、即ち耐熱性、耐候性、撥水性、電気絶縁性、屈曲性や柔軟性、透明性に優れた特長を損なうことなく、しかも短時間で速やかに硬化皮膜化することができ、また銀を抗菌成分として含有させる場合に、抗菌作用が大きく、且つ長期にわたって安定した抗菌効果を持続させることができ、特にオルガノシロキサンの硬化を促進させる触媒作用と抗菌性を発揮させる抗菌作用との2つの作用を同時に発揮させることができるシリコーン塗料組成物とその製造方法の提供を課題とする。
【解決手段】主鎖両末端をアルコキシ基で封鎖すると共に側鎖の少なくとも一部にアルコキシ基を持つ加水分解性オルガノポリシロキサンを主成分とし、該加水分解性オルガノポリシロキサンの加水分解と脱水反応による硬化を促進するための触媒として酢酸銀を添加する。
【選択図】 なし

Description

本発明はシリコーン塗料組成物とその製造方法に関する。
シリコーンを用いた塗料は、シロキサン結合を主鎖とすることから、一般に耐熱性、耐候性、撥水性、電気絶縁性に優れ、また屈曲性や柔軟性、更には透明性にも優れることから、広く使用されている。
シリコーンにアルコキシ基を導入することで、アルコキシ基の加水分解によりシラノールが生成され、更に縮合反応による脱水が行われて硬化、固体化させることができる。従って、このような材料を塗料として部材の表面に塗布することで、硬化し、安定した塗装薄膜を得ることが可能となる。
しかしながら、アルコキシ基を有するオルガノシロキサンの前記加水分解、縮合による硬化を、自然条件だけにたよる場合には長時間を有し、塗料としての性能を充分に果たすことができない。
このため、従来よりオルガノシロキサンの加水分解、縮合反応による硬化を促進させる試みが種々なされている。
またこれらのシリコーン塗料に銀等の抗菌成分を含有させたものも提供されている。
特開平5−230375号公報(特許文献1)には、オルガノシロキサンに架橋剤として、液状ケイ素、チタン又はジルコニウムの有機化合物を加えるようにした加熱型の無溶剤無触媒オルガノシロキサン組成物が提供されている。この組成物では、比較的低い加熱温度でもって硬化が充分に行えるようにしたものである。
特開平5−247347号(特許第2137192号)公報(特許文献2)には、オルガノシロキサンに架橋剤として、アルミニウム、ホウ素、ケイ素、チタン、ジルコニウムの有機金属化合物を用い、更に触媒として亜鉛、コバルト、アルミニウム、錫を含む含金属有機物を用いる無溶剤の常温硬化型オルガノシロキサン組成物が提供されている。
特開平9−24335号公報(特許文献3)には、抗菌性無機塗料塗装物及びその製造方法の発明として、ケイ素化合物を含有する無機塗料に加える触媒として金属塩、アミン塩、アンモニウム塩、アミン類、アミン系シランカップリンング剤、アルミニウ化合物、アルカリ触媒、チタニウム化合物、ハロゲン化シランを含有させるようにしたものが提供されている。また抗菌剤として、銀、銅、亜鉛、ニッケル、パラジウム、白金、金、カドミウム、水銀、コバルト、ロジウム、第4級アンモニウム塩、有機ハロゲン含有化合物、塩素含有化合物、ヨード化合物等を含有させるものが提供されている。
特開2003−3068号公報(特許文献4)には、抗菌、妨かび性を有する硬化性組成物及びその硬化物の発明として、硬化性有機珪素化合物に加える硬化触媒として酸や有機金属塩等が用いられたものが提供されている。また抗菌性を付与するために、銀イオンを含む抗菌性ゼオライトを含有させるようにしたものが提供されている。
特開2005−139426号公報(特許文献5)には、側鎖として1個以上の炭素数1〜5のアルコキシ基を有するオルガノポリシロキサンとシランカップリング剤とを含有する無溶剤の常温硬化型シリコーン樹脂塗料組成物が開示されている。
特開平5−230375号公報 特開平5−247347号公報 特開平9−24335号公報 特開2003−3068号公報 特開2005−139426号公報
しかしながら、上記の特許文献1に開示の無溶剤無触媒オルガノシロキサン組成物の場合は、架橋剤として有機金属化合物等をかなりの量で含有させなければばらない問題がある。
また特許文献2の常温硬化型オルガノシロキサン組成物の場合は、使用する硬化触媒が含金属有機化合物であり、かなり多量を含有させる必要があることから、人体への影響もあって日用品等への適用に問題が生じる懸念がある。また多量に含有される触媒による製品の均質化の問題や、得られたシリコーン塗料膜における本来の特長である耐熱性、耐溶剤性等の劣化の問題が懸念される。
また特許文献3の抗菌性無機塗料塗装物の場合は、触媒を用いる対象が、オルガノシランのシリカ分散オリゴマー溶液と、シラノール基を含有するポリオルガノシロキサンとの2種類の成分からなる塗料成分であり、これら2種類の塗料成分と触媒との3者を混合させることが必要となる。
また抗菌成分の銀は、塗料による塗装を行った後に、別作業として後から抗菌材を上塗りしなければならない問題がある。
また特許文献4の抗菌、防かび性を有する硬化性組成物の場合は、抗菌成分として銀イオンを含むゼオライトを含有させるようにしているが、ゼオライトでは抗菌性を発揮するのに必要な含有量が多くなり、シリコーン膜の透明性や機械的強度を低減させる問題がある。
また特許文献5の常温硬化型シリコーン樹脂塗料組成物では、シランカップリング剤を使用する必要がある。
そこで本発明は上記従来の問題点を解消し、オルガノシロキサンの加水分解と脱水縮合反応を促進させる触媒として、少量で効果的な効き目を奏すると共に、塗料膜の性質の悪影響を与えることが少なく、また日常品等に適用しても人体等への悪影響が生じないものを提供し、これによってシリコーン系塗装皮膜をそれが持つ本来の特長、即ち耐熱性、耐候性、撥水性、電気絶縁性、屈曲性や柔軟性、透明性に優れた特長を損なうことなく、しかも短時間で速やかに硬化皮膜化することができるシリコーン塗料組成物の提供、及びシリコーン塗料組成物の製造方法の提供を課題とする。
また銀を抗菌成分として含有させる場合に、抗菌作用が大きく、且つ長期にわたって安定した抗菌効果を持続させることができるシリコーン塗料組成物の提供、及びシリコーン塗料組成物の製造方法の提供を課題とする。
特に本発明では、オルガノシロキサンの硬化を促進させる触媒作用と抗菌性を発揮させる抗菌作用との2つの作用を同時に発揮させることができるシリコーン塗料組成物とその製造方法の提供を課題とする。
上記課題を達成するため、本発明のシリコーン塗料組成物は、主鎖両末端をアルコキシ基で封鎖すると共に側鎖の少なくとも一部にアルコキシ基を持つ加水分解性オルガノポリシロキサンを主成分とし、該加水分解性オルガノポリシロキサンの加水分解と脱水反応による硬化を促進するための触媒として酢酸銀を添加することを第1の特徴としている。
また本発明のシリコーン塗料組成物は、上記第1の特徴に加えて、酢酸銀の添加量を1〜15重量%とすることを第2の特徴としている。
また本発明のシリコーン塗料組成物の製造方法は、主鎖両末端をアルコキシ基で封鎖すると共に側鎖の少なくとも一部にアルコキシ基を持つ加水分解性オルガノポリシロキサンを主成分とする液に、酢酸銀を溶かしたアルコール系液を添加、攪拌することを第3の特徴としている。
請求項1に記載のシリコーン塗料組成物によれば、加水分解性オルガノポリシロキサンに対して、酢酸銀を添加することにより、酢酸基(CHCOO)が反応触媒となって、加水分解性オルガノポリシロキサンの加水分解、脱水反応を短時間で促進させることができる。よって、加水分解性オルガノポリシロキサンの硬化及び膜化を速やかに短時間で完了させることができる。
しかも酢酸銀を添加することにより、銀イオンが塗料膜に分散して存在することが可能となり、銀イオンによる抗菌性、消臭性のある塗膜を提供することができる。
また酢酸銀は、多量に添加させなくても、所望の触媒性能と抗菌性能を発揮させることができるので、得られるシリコーン塗料膜が持つ本来の特長、即ち耐熱性、耐候性、撥水性、電気絶縁性、屈曲性や柔軟性、透明性に優れた特長を損なうことがない。
請求項2に記載のシリコーン塗料組成物によれば、上記請求項1に記載の構成による効果に加えて、酢酸銀の添加量を1〜15重量%とすることで、触媒効果を充分に発揮して、加水分解性オルガノポリシロキサンの加水分解、脱水反応をより一層効果的に促進し、速やかなる固化、膜化を達成させることができると共に、銀イオンによる抗菌作用、消臭作用も良好に発揮させることができる。
勿論、必要以上の量を添加させないので、形成される塗膜に欠陥も生じない。
請求項3に記載のシリコーン塗料組成物の製造方法によれば、主鎖両末端をアルコキシ基で封鎖すると共に側鎖の少なくとも一部にアルコキシ基を持つ加水分解性オルガノポリシロキサンを主成分とする液に、酢酸銀を溶かしたアルコール系液を添加、攪拌するようにしたので、
酢酸基を触媒として加水分解性オルガノポリシロキサンの加水分解、脱水による硬化、膜化に長期間を要することなく塗装ができるシリコーン塗料組成物を得ることができる。と同時に、銀イオンが導入されて、塗料膜に抗菌性と消臭性を付与させることができる。
酢酸銀を溶かしたアルコール系液を用いることで、硝酸銀を加水分解性オルガノポリシロキサンに容易に分散させることができる。これによって酢酸銀を容易に、取り扱いよく加水分解性オルガノポリシロキサンを主成分とする液に均一に分散させて、速やかなる触媒効果を発揮させることができる。また抗菌性、消臭性を発揮させることができる。
勿論、酢酸銀は触媒及び抗菌成分としては多量に添加させる必要がないので、耐熱性、耐候性、撥水性、電気絶縁性、屈曲性や柔軟性、透明性を損なうことのない塗膜を得ることができるシリコーン塗料組成物を提供できる。
先ず、本発明のシリコーン塗料組成物に係る実施形態を説明する。
本発明の実施形態に係るシリコーン塗料組成物は、加水分解性オルガノポリシロキサンに酢酸銀を触媒として且つ抗菌成分として添加したものである。
前記加水分解性オルガノポリシロキサンは、主鎖にSi−Oのシロキサン結合構造を持ち、側鎖にメチル基を持つシリコーンオリゴマーとフェニル基を持つシリコーンオリゴマーとから基本液を作る。メチル基だけのシリコーンオリゴマーの選択もあるが、メチル基だけでは得られる塗膜の硬度が上がりすぎる。塗膜の硬度調整剤としてフェニル基のシリコーンオリゴマーを混合する。
前記加水分解性オルガノポリシロキサンの製造は、メチル系シリコーンオリゴマー165部にフェニル系シリコーンオリゴマー120部を加え、更にメチルトリメトキシシラン15部を加え、60℃で90分攪拌して行う。これによって分子の両端がアルコキシ官能基Rで封鎖された3次元構造の加水分解性オルガノポリシロキサンが得られる。
なお前記メチル系シリコーンオリゴマーとフェニル系シリコーンオリゴマーとの比率は、165部対120部に限定されない。塗膜の硬度を硬くする場合にはメチル系シリコーンオリゴマーの量を多くし、塗膜の硬度を柔らかくする場合には、その程度に応じてフェニル系シリコーンオリゴマーの量を多くしてゆく。またメチルトリメトキシシランの量も必ずしも15部である必要はない。加水分解性オルガノポリシロキサンの側鎖にアルコキシ基をどの程度の割合で導入するかによって、適当な割合が選択される。ただし、メチルトリメトキシシランの量は5部〜30部とする。5部未満であれば、後述する触媒を加えても実質上、加水分解反応が生じない。また30部を超えると、やはり加水分解反応がうまく進まない。好ましくは12部〜18部とする。
得られた加水分解性オルガノポリシロキサンの化学構造式を化学式1に示す。
Figure 2009035621
化学式1において、RとRはフェニル基またはメチル基によって選ばれた同一基または異なる基を示し、Rはメチル基またはフェニル基、或いは炭素数1〜5のアルコキシ基より選ばれる同一または異なる基を示し、n個のRは最低1個のアルコキシ基を示す。nは2〜10の数を示す。
得られた加水分解性オルガノポリシロキサンは有効成分が100%であり、水分がなければ安定して存在する。しかしアルコキシシラン基が付加されたことで、このオルガノポリシロキサンは、常温下で空気に触れると空気中の湿気と反応し、アルコキシシラン基(Si−OR)が加水分解され、シラノール基(Si−OH)が生成される。そして更に、このシラノール基の脱水反応によって硬化される。この硬化速度はアルコキシ基の加水分解反応速度と比例する。加水分解から脱水反応を経て、結果として透明な薄いシロキサン結合の膜が形成される。この薄膜は、塗布であれば1〜40ミクロン程度まで厚みを調整することができる。
得られる塗膜は光沢性に富み、透明性は90%を超える。また硬度は鉛筆硬度で3Hまで上がり、シリコーンの構造上において珪素と酸素の結合エネルギーが1モル当たり106キロカロリーと大きいために酸性雨にも耐えうる性質を持つ。
ただし前記の加水分解性オルガノポリシロキサンは、そのままの自然条件下であれば、含有するアルコキシ基の加水分解の速度はかなり遅く、脱水硬化に長時間を要する。
このため本発明では、前記加水分解性オルガノポリシロキサンの加水分解反応を促進させるため、研究と実験を繰り返した結果、酢酸銀(AgCHCOOH)を触媒として加えるのが最適であることを見出した。
そして酢酸銀として銀イオンを導入することで、触媒作用の他に抗菌作用も同時的に発揮させることができることを見出した。
酢酸銀の添加量は、1〜15重量%とする。1重量%未満の場合には、触媒としての効果が薄く、また銀による抗菌効果も薄い。一方、15重量%を超えると、塗膜の性質が劣化し、機械的強度が低下すると共に、透明性等も悪くなる。
酢酸銀の添加量は、触媒としては一般的に多くを必要としない。一方、抗菌作用をもたらす酢酸銀の添加量としては、多いのに越したことはない。しかし、酢酸銀の量が多すぎると塗膜の性質が劣化する。
酢酸銀の添加量は、より好ましくは、1.5〜2重量%とするのがよい。
酢酸銀は、その粉末をアルコール系溶媒に入れて溶かす。そしてこの酢酸銀を溶かしたアルコール系液を加水分解性オルガノポリシロキサンに加え、攪拌することで、酢酸銀を加水分解性オルガノポリシロキサンに均一に分散させる。
前記アルコール系溶媒は、典型的にはアルコールそのものであり、鎖式または脂環式の炭化水素の水素原子を水酸基で置換したヒドロキシ化合物である。しかし、それ以外に、水酸基以外に官能基を持つアルコール誘導体、エステルを含むものとする。具体的には低級アルコールが扱いやすく、危険性も少ないので好ましい。
前記酢酸銀を添加した加水分解性オルガノポリシロキサンを攪拌することで、触媒作用が開始される。
酢酸基の存在により、アルコキシ基の加水分解が大幅に促進され、脱水反応も速まる。その結果、硬化時間は大幅に短縮され、80〜100℃の加熱下で、およそ30分〜60分程度で薄膜の表面が硬化する。硬化すれば、水中のような過酷な条件のところで使用しても亀裂、剥離などが生じず、耐久性、耐候性が高い。
前記酢酸銀を添加し、攪拌した塗料組成物は素早くエアーガンのカップに投入し、できるだけ短時間で対象物に塗布する。対象物の種類は金属、樹脂、その他、種類を問わない。
塗布直後に、表面にシロキサン結合の透明な光沢性のある薄膜を形成することができる。酢酸基の触媒でシロキサン結合が弱められることもなく、抗菌性のある、無溶剤型で、一液性、常温湿気硬化するシロキサン結合薄膜が短時間で形成される。薄膜は7日程度で鉛筆硬度3Hまで硬化し、曲げに対する追従性もある。
特筆すべきことは、酢酸銀を添加することで、上記触媒の作用効果の他に、同時に塗料組成物に抗菌性と消臭性をも付与させることができることである。そしてその2つの機能を塗料組成物にもたらすのに、複数工程を必要とすることなく、酢酸銀を添加するという一工程で全て達成できるということである。
酢酸銀を加水分解性オルガノポリシロキサンに添加、攪拌することにより、銀イオンが常温硬化した薄膜の表面に分散した状態となり、抗菌作用、消臭作用を発揮する。
銀を直接的に添加するのではなく、酢酸銀として添加するので、銀単体そのものを原料として購入、管理する必要もないし、微粉末に加工したり、銀の分散液を調整する必要もない。よってまた製造工程も短縮でき、製造コストの低減も図れる。
薄膜は1〜40ミクロン程度までの厚みを調整することができる。また一度塗布したあとから再度上塗りして厚みを調整することもできる。
塗膜は抗菌性、耐候性、耐水性、耐熱性、耐薬品性、耐衝撃性、屈曲性、透明性に優れる。
本発明の塗料組成物は、金属石鹸(石鹸の形をした金属製品)、樹脂石鹸(樹脂やシリコーンで石鹸の形をした製品)、キッチンのゴミ受け用品、歯ブラシの保存容器、口をゆすぐコップ、入れ歯の保存容器、風呂用洗面器、風呂用品(シャンプー入れ、石鹸入れ、その他の全ての風呂用小物製品)、及び浴槽用蓋、風呂の排水フィルター、水を入れるだけで部屋の消臭ができるボトル、水を入れるだけで体臭が消臭できるボトル、爪楊枝を入れる保存器、その他の種々の細菌や臭いが発生する部分、場所に塗布して効果をあげることができる。
(実施例1)
信越化学工業株式会社製のメチル基シリコーンオリゴマー165部、信越化学工業株式会社製のフェニル基シリコーンオリゴマー120部、信越化学工業株式会社製のメチルトリメトキシシラン15部を混合して、フラスコ内で60℃に加熱し、90分攪拌調整することで、アルコキシ基を持つオルガノポリシロキサンを得た。このオルガノポリシロキサンの平均分子量(Mn)は950、粘度は75、アルコキシ基量は15重量%であった。
三津和化学薬品社製の酢酸銀1.5重量%をアルコール系液に溶かしたものを、オルガノポリシロキサンに加えて攪拌し、得られたシリコーン塗料組成物をエアーガンで被塗装面上に約10ミクロンの厚さに塗装し、120〜200℃の熱風で1〜2時間乾燥させてシリコーン樹脂塗膜を得た。
(比較例1)
鈴木産業株式会社製「セラトンNP」を用いた。この「セラトンNP」は常温硬化型オルガノシロキサン塗料組成物で、上記特許文献2に基づいて、液状オルガノポリシロキサン、架橋剤、有機金属化合物の硬化触媒を用いた塗料組成物である。この塗料組成物を用いて、上記実施例1と同様の条件で塗膜を得た。また塗料組成物に、銀の微粉末を1.5重量%を直接添加して攪拌したものを用いて、同様の条件で塗膜を得た。
(比較例2)
新興ペイント株式会社製「シンコースーパーセラ」を用いた。この「シンコースーパーセラ」は常温硬化型シリコーン樹脂塗料組成物で、上記特許文献5に基づいて、側鎖として1個以上の炭素数1〜5のアルコキシ基を有するオルガノポリシロキサンとシランカップリング剤とを含有する塗料組成物である。この塗料組成物を用いて、上記実施例1と同様の条件で塗膜を得た。また塗料組成物に、銀の微粉末を1.5重量%を直接添加して攪拌したものを用いて、同様の条件で塗膜を得た。
(比較試験)
実施例1、比較例1、2について、速乾性、耐熱性、耐溶剤性、表面硬度、密着性、分散性、タックフリー時間を試験した。結果を表1に示す。
ここで速乾性は、塗料組成物を被塗装面上に積層した後、120〜200℃の熱風で1〜2時間乾燥させて、塗膜が乾いたか否かを判断した。
耐熱性は、JIS K5400−7−1により、200℃で30分間加熱後、室温まで放冷し、塗膜のクラック、膨れ等を観察し、その有無を判断した。
耐溶剤性は、キシレンに30分間浸漬した後の剥離、膨れ等を観察し、その有無を判断した。
表面硬度は、JIS K5400−6−14による。
密着性は、JIS K5400−6−15の碁盤目試験法に従って行った。
分散性は、塗膜中の銀微粉末の分散具合を拡大レンズで観察して判断した。
タックフリー時間は、塗料組成物を被塗装面上に積層した後、120〜200℃の熱風で乾燥させたときに、表面に指で軽く触っても塗料が付着しない状態になるまでの時間を測定した。
Figure 2009035621
表1で明らかなように、比較例1のものは即乾性、タックフリー性に劣るものであった。事実、比較例1のものは塗料が乾燥するのに数日を要した。また比較例1、比較例2に銀微粉末を直接添加する場合には、銀の均一的な分散は実質的にできないことがわかった。

Claims (3)

  1. 主鎖両末端をアルコキシ基で封鎖すると共に側鎖の少なくとも一部にアルコキシ基を持つ加水分解性オルガノポリシロキサンを主成分とし、該加水分解性オルガノポリシロキサンの加水分解と脱水反応による硬化を促進するための触媒として酢酸銀を添加することを特徴とするシリコーン塗料組成物。
  2. 酢酸銀の添加量を1〜15重量%とすることを特徴とする請求項1に記載のシリコーン塗料組成物。
  3. 主鎖両末端をアルコキシ基で封鎖すると共に側鎖の少なくとも一部にアルコキシ基を持つ加水分解性オルガノポリシロキサンを主成分とする液に、酢酸銀を溶かしたアルコール系液を添加、攪拌することを特徴とするシリコーン塗料組成物の製造方法。
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