JP2009035067A - 走行制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より安全なウェット走行を可能とする走行制御装置を提供する。
【解決手段】自車水抵抗減速度算出部131は、ドライ走行データ取得部111が取得したドライ走行データとウェット走行データ取得部112が取得したウェット走行データとの差分から、路面上の水の抵抗により自車両が減速する度合である自車水抵抗減速度を算出し、車線保持走行計画生成部151は、路面が湿潤状態のときに、自車水抵抗減速度算出部131が算出した自車水抵抗減速度に基づいて自車両の走行計画を生成する。このため、路面上の水の状態に基づいて自車両をより安全にウェット走行をさせることが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は走行制御装置に関し、特に、運転者による自動車の運転を支援するために、自動車の走行を自動的に制御する走行制御装置に関するものである。
従来、運転者による自動車の運転を支援するために、自動車の走行を自動的に制御する走行制御装置が開発されている。例えば、特許文献1には、車間制御型定速走行システムとレーンキープシステムを備えた車両用走行制御装置において、車間制御型定速走行システムの作動状態でのみレーンキープシステムを作動させると共に、作動しているシステムの解除条件において、前後及び横制御の両方を同時に運転者に受け渡さない様に、各システムの解除条件を車速低下条件やブレーキ操作条件やACCキャンセルスイッチ操作条件等により設定することにより、前後及び横制御の両方を運転者が同時に対応しなければならない場面を防止し、運転者の運転負荷を低減した走行制御装置が提案されている。
特開2000−168395号公報
しかしながら、上記のような走行制御装置は、あくまでも晴天時に路面が乾燥している状態でのドライ走行を想定して設計されているものであり、雨天時等に路面が湿潤している状態でのウェット走行を想定して設計されているものではない。そのため、ウェット走行においても、ハイドロプレーニング現象やスリップを防止して、より安全なウェット走行を可能とする走行制御装置が望まれている。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、より安全なウェット走行を可能とする走行制御装置を提供することにある。
本発明は、路面が乾燥状態のときの自車両の走行に関するドライ走行データを取得するドライ走行データ取得手段と、路面が湿潤状態のときに自車両の走行に関するウェット走行データを取得するウェット走行データ取得手段と、ドライ走行データ取得手段が取得したドライ走行データとウェット走行データ取得手段が取得したウェット走行データとの差分から、路面上の水の抵抗により自車両が減速する度合である自車水抵抗減速度を算出する自車水抵抗減速度算出手段と、路面が湿潤状態のときに、自車水抵抗減速度算出手段が算出した自車水抵抗減速度に基づいて、自車両の走行計画を生成する走行計画生成手段と、を備えた走行制御装置である。
この構成によれば、自車水抵抗減速度算出手段は、ドライ走行データ取得手段が取得したドライ走行データとウェット走行データ取得手段が取得したウェット走行データとの差分から、路面上の水の抵抗により自車両が減速する度合である自車水抵抗減速度を算出し、走行計画生成手段は、路面が湿潤状態のときに、自車水抵抗減速度算出手段が算出した自車水抵抗減速度に基づいて自車両の走行計画を生成するため、路面上の水の状態に基づいて自車両をより安全にウェット走行をさせることが可能となる。
この場合、走行計画生成手段は、路面上において自車水抵抗減速度算出手段が算出した自車水抵抗減速度が現時点以下に小さくなる方向に自車両を走行させる走行計画を生成することが好適である。
この構成によれば、走行計画生成手段は、路面上において自車水抵抗減速度算出手段が算出した自車水抵抗減速度が現時点以下に小さくなる方向に自車両を走行させるため、路面の轍など水がたまり自車水抵抗減速度が大きくなる場所を避けて走行することができ、ハイドロプレーニング現象やスリップなど、路面が湿潤状態のときに起こり得る危険な事態を回避することができる。
一方、路面上の水の抵抗により他車両が減速する度合である他車水抵抗減速度を取得する他車水抵抗減速度取得手段と、自車両の路面との単位面積あたりの接地荷重を取得する自車接地荷重取得手段と、他車両の路面との単位面積あたりの接地荷重を取得する他車接地荷重取得手段と、をさらに備え、走行計画生成手段は、自車水抵抗減速度算出手段が算出した自車水抵抗減速度と他車水抵抗減速度取得手段が取得した他車水抵抗減速度とが閾値以上の自車両及び前記他車両について、自車接地荷重取得手段及び他車接地荷重取得手段が取得した接地荷重が大きい自車両及び他車両から順に隊列をなす走行計画を生成することが好適である。
この構成によれば、走行計画生成手段は、自車水抵抗減速度算出手段が算出した自車水抵抗減速度と他車水抵抗減速度取得手段が取得した他車水抵抗減速度とが閾値以上の自車両及び他車両について、自車接地荷重取得手段及び他車接地荷重取得手段が取得した接地荷重が大きい自車両及び他車両から順に隊列をなす走行計画を生成するため、ハイドロプレーニング現象が生じ難い接地荷重の大きい車両が路面上の水を弾いた後に、接地荷重の小さい車両が走行することになり、接地荷重の小さい車両でのハイドロプレーニング現象を防止することができる。
また、路面上の水の抵抗により他車両が減速する度合である他車水抵抗減速度を取得する他車水抵抗減速度取得手段と、他車両の路面との単位面積あたりの接地荷重を取得する他車接地荷重取得手段と、他車両の速度を取得する他車速度取得手段と、他車水抵抗減速度取得手段が取得した他車水抵抗減速度と、他車接地荷重取得手段が取得した他車両の接地荷重と、他車速度取得手段が取得した他車両の速度とに基づいて、他車両の走行により水しぶきが発生する度合を推測する他車水しぶき発生度推定手段と、をさらに備え、走行計画生成手段は、他車水しぶき発生度推定手段が推定した他車両の走行により水しぶきが発生する度合に基づいて自車両の走行計画を生成することが好適である。
この構成によれば、他車水しぶき発生度推定手段は、他車水抵抗減速度取得手段が取得した他車水抵抗減速度と、他車接地荷重取得手段が取得した他車両の接地荷重と、他車速度取得手段が取得した他車両の速度とに基づいて、他車両の走行により水しぶきが発生する度合を推測し、走行計画生成手段は、他車水しぶき発生度推定手段が推定した他車両の走行により水しぶきが発生する度合に基づいて自車両の走行計画を生成するため、例えば、他車両の走行による水しぶきにより自車両の視界が遮られて視界が不良になることを防止することが可能となる。
あるいは、自車両の路面との単位面積あたりの接地荷重を取得する自車接地荷重取得手段と、自車両の速度を取得する自車速度取得手段と、自車水抵抗減速度取得手段が取得した自車水抵抗減速度と、自車接地荷重取得手段が取得した自車両の前記接地荷重と、自車速度取得手段が取得した自車両の速度とに基づいて、自車両の走行により水しぶきが発生する度合を推測する自車水しぶき発生度推定手段と、をさらに備え、走行計画生成手段は、自車水しぶき発生度推定手段が推定した自車両の走行により水しぶきが発生する度合に基づいて自車両の走行計画を生成することが好適である。
この構成によれば、自車水しぶき発生度推定手段は、自車水抵抗減速度取得手段が取得した自車水抵抗減速度と、自車接地荷重取得手段が取得した自車両の前記接地荷重と、自車速度取得手段が取得した自車両の速度とに基づいて、自車両の走行により水しぶきが発生する度合を推測し、走行計画生成手段は、自車水しぶき発生度推定手段が推定した自車両の走行により水しぶきが発生する度合に基づいて自車両の走行計画を生成するため、例えば、歩道の歩行者や自転車、対向車線をすれ違う他車両に水しぶきをかけることを防止することが可能となる。
さらに、ドライ走行データ取得手段及びウェット走行データ取得手段は、自車両のエンジンが駆動輪に接続されていないニュートラル走行時にそれぞれドライ走行データ及びウェット走行データを取得することが好適である。
この構成によれば、ドライ走行データ取得手段及びウェット走行データ取得手段は、自車両のエンジンが駆動輪に接続されていないニュートラル走行時にそれぞれドライ走行データ及びウェット走行データを取得するため、自車水抵抗減速度の推定の誤差が生じる原因となるエンジン出力の誤差、ギア等の伝達効率の変化等の駆動力誤差の影響がなくなり、自車水抵抗減速度の推定の精度を向上させることができる。
この場合、走行計画生成手段は、自車両にニュートラル走行をさせる走行計画を生成することが好適である。
この構成によれば、走行計画生成手段は、自車両にニュートラル走行をさせる走行計画を生成するため、ニュートラル走行における運転者の負担を軽減することができる。
本発明の走行制御装置によれば、より安全なウェット走行が可能となる。
以下、本発明の実施の形態に係る走行制御装置について添付図面を参照して説明する。図1は、実施形態に係る走行制御装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態の走行制御装置1は、雨滴センサ11、ワイパ12、車速センサ21、ヨーレイトセンサ22、設置荷重センサ23、レーダ31及びカメラ32のセンサ類と、GPS41、車車間通信部42及び路車間通信部43の通信機器類と、ディスプレイ51、アクセルアクチュエータ52、ブレーキアクチュエータ53、トランスミッションアクチュエータ54及びステアリングアクチュエータ55の表示機器及びアクチュエータ類とが走行制御ECU100に接続されている。本実施形態の走行制御装置1は、自車両あるいは他車両に搭載され、雨天等のウェット走行時において運転者の運転を支援し、安全性を確保した走行制御を行うことができるように構成されている。
雨滴センサ11は、自車両外部の雨量を検出するためのものである。ワイパ12は、運転者の操作によるワイパの動作の有無により、自車両外部の降雨の有無を検出するためのものである。
車速センサ21は、自車両の車軸の回転数から自車両の車速を検出するためのものである。車速センサ21は、特許請求の範囲に記載の自車速度取得手段として機能する。ヨーレイトセンサ22は、コリオリの力を利用して、自車両の車体の向きを角速度で表わしたヨーレイトを検出するためのもので、音叉型、三角柱型、円筒型等のいずれも適用することができる。接地荷重センサ23は、自車両のサスペンションに係る荷重から、自車両の単位面積あたりの接地荷重を検出するためのものである。接地荷重センサ23は、特許請求の範囲に記載の自車接地荷重取得手段として機能する。
レーダ31は、ミリ波レーダ、レーザレーダ等を適用でき、電磁波を他車両、歩行者、路側物等の対象物に向けて発し、その反射波を測定することにより、対象物までの距離や形状を検出するためのものである。カメラ32は、単眼カメラ、ステレオカメラ、赤外線カメラ等を適用でき、他車両、歩行者、路側物等の対象物を撮像することにより、自動車周囲の状況を取得するためのものである。レーダ31及びカメラ32は、特許請求の範囲に記載の他車速度取得手段として機能する。
GPS41は、人工衛星を利用して自車両の位置を測定する他、道路の勾配、路面の質等の道路に関する情報を取得するためのものである。車車間通信部42は、他車両と通信を行い、他車両の走行特性、他車水抵抗減速度、他車の単位面積あたりの接地荷重等の他車の情報を取得するためのものである。路車間通信部43は、ビーコン等の道路施設から天候等の情報を入手するためのものである。
走行制御ECU100は、ドライ走行データ取得部111、ウェット走行データ取得部112、自車諸元格納部121、他車諸元格納部122、自車水抵抗減速度算出部131、他車水抵抗減速度算出部132、自車水しぶき発生度推定部141、他車水しぶき発生度推定部142及び走行計画生成部150を有している。
ドライ走行データ取得部111は、雨滴センサ11、ワイパ12、車速センサ21、ヨーレイトセンサ22、接地荷重センサ23、GPS41及び路車間通信部43からの情報に基づいて、路面が乾燥状態のときの自車両の走行に関するドライ走行データを取得するためのものである。ドライ走行データ取得部111は、特許請求の範囲に記載のドライ走行データ取得手段として機能する。
ウェット走行データ取得部112は、雨滴センサ11、ワイパ12、車速センサ21、ヨーレイトセンサ22、接地荷重センサ23、GPS41及び路車間通信部43からの情報に基づいて、路面が湿潤状態のときに自車両の走行に関するウェット走行データを取得するためのものである。ウェット走行データ取得部112は、特許請求の範囲に記載のウェット走行データ取得手段として機能する。
自車諸元格納部121は、ドライ走行データ取得部111により取得されたドライ走行データや、自車両の走行特性、自車両の単位面積あたりの接地荷重等の自車両の情報を記録するためのものである。他車諸元格納部122は、車車間通信部42により取得された他車両の走行特性、他車水抵抗減速度、他車両の単位面積あたりの接地荷重等の他車両の情報を記録するためのものである。車車間通信部42及び他車諸元格納部122は、特許請求の範囲に記載の他車接地荷重取得手段として機能する。
自車水抵抗減速度算出部131は、ドライ走行データ取得部111により取得されたドライ走行データと、ウェット走行データ取得部112により取得されたウェット走行データとの差分から、路面上の水の抵抗により自車両が減速する度合である自車水抵抗減速度を算出するためのものである。自車水抵抗減速度算出部131は、特許請求の範囲に記載の自車水抵抗減速度算出手段として機能する。
他車水抵抗減速度取得部132は、車車間通信部42により取得された他車両の情報と、他車諸元格納部122に記録された他車両の情報と、レーダ31及びカメラ32により取得された他車両の情報とに基づき、路面上の水の抵抗により他車両が減速する度合である他車水抵抗減速度を取得するためのものである。他車水抵抗減速度算出部132は、特許請求の範囲に記載の他車水抵抗減速度取得手段として機能する。
自車水しぶき発生度推定部141は、自車水抵抗減速度取得部131が取得した自車水抵抗減速度と、接地荷重センサ23が検出した自車両の接地荷重と、車速センサ21が取得した自車両の前記速度とに基づいて、自車両の走行により水しぶきが発生する度合である水しぶきの到達範囲、水しぶきの量を推測するためのものである。自車水しぶき発生度推定部141は、特許請求の範囲に記載の自車水しぶき発生度推定手段として機能する。
他車水しぶき発生度推定部142は、他車水抵抗減速度取得部132が取得した他車水抵抗減速度と、他車諸元格納部122に記録された他車両の接地荷重と、レーザ31及びカメラ32が取得した他車両の速度とに基づいて、他車両の走行により水しぶきが発生する度合である水しぶきの到達範囲、水しぶきの量を推測するためのものである。他車水しぶき発生度推定部142は、特許請求の範囲に記載の他車水しぶき発生度推定手段として機能する。
走行計画生成部150は、車線保持走行計画生成部151、隊列走行計画生成部152、N走行計画生成部153を含む。車線保持走行計画生成部151は、路面が湿潤状態のときに、自車水抵抗減速度算出部131が算出した自車水抵抗減速度に基づいて、自車水抵抗減速度が小さくなる方向に自車両を走行させる走行計画を生成するためのものである。また、車線保持走行計画生成部151は、自車水しぶき発生度推定部141が推定した自車両の走行により水しぶきが発生する度合に基づいて、自車両の走行により発生する水しぶきが、他車両及び歩行者にかかる量を少なくする走行計画を生成するためのものである。さらに、車線保持走行計画生成部151は、他車水しぶき発生度推定部142が推定した他車両の走行により水しぶきが発生する度合に基づいて、他車両の走行により発生する水しぶきが自車両にかかる量を少なくする走行計画を生成するためのものである。
隊列走行計画生成部152は、自車水抵抗減速度算出部131が算出した自車水抵抗減速度と他車水抵抗減速度取得部132が取得した他車水抵抗減速度とが閾値以上の自車両及び他車両について、接地荷重センサ23が取得した自車両の接地荷重及び他車諸元格納部122に記録された他車両の接地荷重が大きい順に隊列をなす走行計画を生成するためのものである。
N走行計画生成部153は、エンジンが駆動輪に接続されていないニュートラル走行を自車両にさせる走行計画を生成するためのものである。
走行計画生成部150は、生成した走行計画に従って、ディスプレイ51に運転者を当該走行計画に沿って走行するように誘導する表示をする。また、走行計画生成部150は、生成した走行計画に従って、アクセルアクチュエータ52、ブレーキアクチュエータ53、トランスミッションアクチュエータ54及びステアリングアクチュエータ55を駆動し、自車両に当該走行計画に沿った走行をさせる。走行計画生成部150は、特許請求の範囲に記載の走行計画生成手段として機能する。
以下、本実施形態の走行制御装置の動作について説明する。
(処理手順1−車線保持制御)
以下、本実施形態の走行制御装置における車線保持制御の動作について説明する。図2及び3は、実施形態に係る車線保持制御の動作を示すフロー図である。なお、以下の処理は、自動車のエンジンが始動されてから停止されるまで10〜100msの周期で連続して行われる。
まず、図2に示すように走行制御装置1は、以下の手順により、ウェット走行を行う前にドライ走行での自車両の推進力を取得する。ドライ走行データ取得部111は、自車諸元格納部121に記録された自車両のエンジン特性、ギア特性、走行抵抗値等の自車両の特性値を取得し、速度、スロットル開度、ギア段、道路勾配等が指定された場合に、自車両の推進力を推定することができる準備を行う(S101)。ドライ走行データ取得部111は、雨滴センサ11の検出値、ワイパ12の動作、あるいは路車間通信部43が取得した天気情報から、路面が乾燥状態であることが推定される状況において、ステップS101で取得した自車両の特性値から推定される数値と、実際に車速センサ21、ヨーレイトセンサ22等から検出される数値とを一般的な力学的手法により比較し、自車両の各特性値の修正を実施する(S102)。
走行制御装置1は、以下の手順により、ウェット走行時における自車両の水抵抗減速度を算出する。ワイパ12が無作動の状態が例えば10分以上の長時間継続しており(S103)、後述する手法により算出される水抵抗減速度が0の状態も同様に例えば10分以上の長時間継続している場合には、自車水抵抗減速度算出部131は水抵抗減速度を0として(S105)、以下の処理を実施しない。GPS41や路車間通信部43等からの情報から道路が排水性舗装区間であることが判明している場合には(S104)、自車水抵抗減速度算出部131は、路面上の水の水深が0であり、水抵抗減速度を0として(S105)、以下の処理を実施しない。
自車両の前方に先行する他車両が存在し、例えば、他車両と自車両とがそのままの状態では衝突するまでの時間であるTTC(Time to Collision)が2秒以内と近接しており、当該先行する他車両から車車間通信部42によって他車両の水抵抗減速度を取得することができる場合には(S106)、自車水抵抗減速度算出部131は、当該先行する他車両の水抵抗減速度を自車両の水抵抗源速度とする(S107)。
自車水抵抗減速度算出部131は、ステップS102でドライ走行データ取得部111が取得した自車両の各特性値から、GPS41又は路車間通信部43により取得した自車両が現在走行している路面の勾配情報を考慮して自車両のドライ走行での加速度を計算する(S108)。自車両のドライ走行での加速度は、例えば、以下の式により算出される。
加速度=エンジンの予想トルク×ギア比×(1−各損失)×(1−縦断勾配比)
これにより、図4に示すような自車両200のドライ走行での加速度Dが算出される。
自車水抵抗減速度算出部131は、ステップS108で算出した自車両200のドライ走行での加速度Dと、ウェット走行データ取得部112が実際に検出した自車両のウェット走行での加速度とを比較し、ドライ走行での加速度からウェット走行での加速度を減算した値を、図5に示すような自車両200の水抵抗減速度Rとして算出する(S109)。
図3に示すように、GPS41及び路車間通信部43が取得した情報から自車両200が走行している道路が直線路であることが判明しており(S110)、ハンドルを直進状態に保持しているにも関わらず、ヨーレイトセンサ22がヨーレイトを検出している場合は、車線保持走行計画生成部151は、車輪の左右の一方が図6に示すような轍Tに乗っていると考え、当該ヨーレイトを水抵抗ヨーレイトと設定する(S111)。
走行制御装置1は、以下の手順により、ウェット走行時における路面の水深を考慮した安全な自動運転を実施する。まず、車線保持走行計画生成部151は、車線に対する車線保持制御の目標を車線の中心とせず、例えば±30cmの範囲内において1cm刻みで左右にずらす横偏差を加えた目標を設定する(S112)。車線保持走行計画生成部151は、当該横偏差を加えて設定した目標ごとに車線保持制御を行う(S113)。
自車水抵抗減速度算出部131は、ステップS112で設定した横偏差を加えた目標ごとにステップS103〜S109の手順によって自車水抵抗減速度を算出する(S114)。GPS41及び路車間通信部43が取得した情報から自車両200が走行している道路が直線路であることが判明しており(S115)、ハンドルを直進状態に保持しているにも関わらず、ヨーレイトセンサ22がヨーレイトを検出している場合は、車線保持走行計画生成部151は当該ヨーレイトを水抵抗ヨーレイトと設定する(S116)。
車線保持走行計画生成部151は、ステップS112で設定した横偏差を加えた目標の中で自車水抵抗減速度算出部131により算出された自車水抵抗源速度が最も高い横偏差の箇所が轍Tであると判定し、ステップS112で設定した横偏差を加えた目標の中で自車水抵抗減速度算出部131により算出された自車水抵抗源速度が最も低い横偏差の箇所を目標とする車線保持制御を行う(S117)。
車線保持走行計画生成部151は、自車水抵抗減速度算出部131が算出した自車水抵抗減速度が例えば規定値とした0.1Gよりも大きい場合には(S118)、車速を1km/h刻みで低下させる走行計画を生成して、自車水抵抗減速度算出部131が算出する自車水抵抗減速度が規定値以下となるように減速をおこなう(S119)。
車線保持走行計画生成部151は、推定された水抵抗ヨーレイトが0でない場合には(S120)、当該ヨーレイトを相殺する修正舵角を車速センサ21から検出される車速から算出して、操舵制御を実施する(S121)。
(処理手順2−隊列走行制御時)
以下、本実施形態の走行制御装置における隊列走行制御時の動作について説明する。図7は、実施形態に係る走行制御装置の隊列走行制御時の動作を示すフロー図である。図7に示すように、自車水抵抗減速度算出部131及び他車水抵抗減速度取得部132は、上述の処理手順1に従って自車水抵抗減速度及び他車水抵抗減速度を算出する(S201)。自車水抵抗減速度算出部131及び他車水抵抗取得部132による自車水抵抗減速度及び他車水抵抗減速度が例えば規定値とした0.1G以下である場合には(S202)、以下の処理を実施しない。
走行制御装置1は、以下の手順により、自車両周辺の各他車両の単位面積当りの接地平均荷重を以下の手順により推定する。まず、レーダ31及びカメラ32により、隊列走行計画生成部152は、自車両周辺の各他車両のサイズ、車種を検出する(S203)。隊列走行計画生成部152は、他車諸元格納部122に記録されている他車両の情報あるいは路車間通信部43から取得した他車両の情報から、レーダ31及びカメラ32により検出した各他車両に対応する各々のタイヤ接地面積の合計を導出する(S204)。
隊列走行計画生成部152は、他車諸元格納部122に記録されている他車両の重量あるいは路車間通信部43から取得した他車両の重量に対して、実際にレーダ31及びカメラ32により検出した各他車両の動作を考慮して補正を行い、各他車両の実際の重量を推定する(S205)。隊列走行計画生成部152は、ステップS205で推定した各他車両の重量に対してステップS204で導出したタイヤ接地面積に基づいて、各他車両の単位面積当りの接地平均荷重を算出する(S206)。
隊列走行計画生成部152は、自車両に対しても、自車諸元格納部121に記録されている自車両の情報と接地荷重センサ23からの検出値に基づいて、ステップS203〜S206と同様の処理を実施し、自車両の各他車両の単位面積当りの接地平均荷重を算出する(S207)。
隊列走行計画生成部152は、図8に示すように、周辺の他車両202に自車両201の接地荷重Wよりも大きい接地荷重Wの他車両202が存在している場合は(S208)、当該他車両に追従走行を行う走行計画を生成する(S209)。一方、隊列走行計画生成部152は、周辺の他車両202に自車両201の接地荷重Wよりも小さい接地荷重Wの他車両202が存在している場合は(S210)、当該他車両に先行走行を行う走行計画を生成する(S211)。
なお、車群内の車両の全てが本実施形態の走行制御装置1を搭載している場合は、車群内の全車両が上記ステップS201〜S210の処理を行ない、接地荷重の大きい車両から接地荷重の小さい荷重に順に走行する隊列が形成される(S212)。
(処理手順3−他車両の水しぶきを避ける動作)
以下、本実施形態の走行制御装置における他車両の水しぶきを避ける動作について説明する。図9及び10は、実施形態に係る走行制御装置の他車両の水しぶきを避ける動作を示すフロー図である。まず、図9に示すように走行制御装置1は、以下の手順により、先行車両の発生する他車水しぶき発生度を推定する。
他車水抵抗減速度取得部132及び他車水しぶき発生度推定部142は、上述の処理手順1に従って、先行車両の他車水抵抗減速度を取得する(S301)。他車水しぶき発生度推定部142は、上述の処理手順2と同様に先行車両の単位面積あたりの接地荷重を求める(S302)。他車水しぶき発生度推定部142は、レーダ31及びカメラ32により先行車両の走行速度を計測する(S303)。なお、このステップS303の処理は、ステップS301又はS302の処理に含めても良い。
他車水しぶき発生度推定部142は、上記ステップS301〜S303の結果から、例えば、以下の式によって先行車両の水しぶき発生度を算出する(S304)。
他車水しぶき発生度=他車水抵抗減速度×速度×接地荷重
あるいは、他車水しぶき発生度推定部142は、他車水しぶき発生度を水しぶきの到達距離として、以下の式によって算出しても良い。なお、下式において、車輪接地荷重=(推定される他車の重量)/(他車の車輪数)であり、kは所定の係数である。
水しぶきの到達距離=k×他車水抵抗減速度×車輪接地荷重×(速度)
車線保持走行計画生成部151は、以下の手順に従い、先行車両が発生させた水しぶきの影響を受けない先行車との車間距離を設定する。車線保持走行計画生成部151は、GPS41からの情報により自車両がトンネルを走行中であることを認識した場合、路車間通信部43からの情報により天候が雨天ではないことを認識した場合、あるいはワイパ12が例えば10分間以上未作動あることを認識した場合には、路面が乾燥していると判断し(S305)、先行車両に対して一般的な追従走行を行う走行計画を生成する(S306)。
車線保持走行計画生成部151は、路面が湿潤状態にあると判断した場合は(S305)、他車水しぶき発生度推定部142が推定した他車水しぶき発生度に応じた車間距離となる車間時間を目標車間時間とする追従走行を行う走行計画を生成する(S306)。この目標車間時間は、例えば、以下の式によって算出する。なお、下式において係数lは、実際の走行試験により決定する。係数lは0より大きい値となる。以上のようにして、図11に示すように、自車両201は先行する他車両202に対して、他車両の発生する水しぶきを考慮した車間距離dをとって追従走行を行う。
目標車間時間=通常のTTC+他車水しぶき発生度×係数l
先行車両に対して追い越しを行う場合は、車線保持走行計画生成部151は、以下の手順に従い、先行車両の水しぶきの影響を受けない追い越し時期を判定する。車線保持走行計画生成部151は、GPS41からの情報により自車両がトンネルを走行中であることを認識した場合、路車間通信部43からの情報により天候が雨天ではないことを認識した場合、あるいはワイパ12が例えば10分間以上未作動あることを認識した場合には、路面が乾燥していると判断し(S308)、速やかに先行車両に対して追い越しを行う走行計画を生成する(S309)。
一方、図10に示すように、追越を予定している走路の例えば300m前方において、本実施形態の走行制御装置1を搭載した他車両が上述の処理手順1のような水抵抗減速度の算出を行ってプローブカーとしての役目を果たし、当該他車両から車線保持走行計画生成部151が車車間通信部42を介して水抵抗減速度が例えば0.3G以上に高いとの情報を得た場合には(S310)、車線保持走行計画生成部151は、図11に示すように、自車両201は自車水抵抗減速度が高い区間S1を走行しており、追い越しの際の車線変更は車両の安定性において危険であると判断し、先行する他車両202に対して追い越しは行わず、以下の処理も行わない(S315)。
なお、車線保持走行計画生成部151は、追い越しを行う走行計画を生成する際に、レーダ31及びカメラ32からの情報により先行車両の走行パターンを予測した上で走行計画を生成する(S311)。
他車水しぶき発生度推定部142は、ステップS304の処理と同様に先行車両が発生する他車水しぶき発生度を算出する(S313)。推定された他車水しぶき発生度が規定値以内であるときは、車線保持走行計画生成部151は、図11に示すように、自車両201は自車水抵抗減速度が低い区間S2を走行しており、水しぶきにより視界が遮られる恐れも少ないと判断して、追い越しを行う走行計画を生成する(S314)。一方、推定された他車水しぶき発生度が規定値を超えているときは、車線保持走行計画生成部151は、追い越しを中止する(S315)。この場合の規定値は、実際の走行試験により決定する。
(処理手順4−自車両の水しぶきによる周囲への被害を避ける動作)
以下、本実施形態の走行制御装置における自車両の水しぶきによる周囲への被害を避ける動作について説明する。図12は、実施形態に係る走行制御装置の自車両の水しぶきによる周囲への被害を避ける動作を示すフロー図である。図12に示すように、車線保持走行計画生成部151は、自車両の走行制御計画を生成する(S401)。自車水しぶき発生度推定部141は、ステップS401で生成された走行制御計画に基づき、上記処理手順3のステップS304と同様の処理を自車両に行うことにより、自車両の現時点から例えば規定時間である10秒後までの自車両が発生する水しぶきの自車水しぶき発生度を例えば100ms刻みごとに予測する(S402)。
車線保持走行計画生成部151は、レーザ31及びカメラ32により、図13に示すような前方の歩道等に存在する歩行者Mを検知し、その動きを観察する(S403)。車線保持走行計画生成部151は、レーザ31及びカメラ32により取得した歩行者Mの動きの情報から規定時間である例えば10秒間の歩行者Mの動きを予測する(S404)。ステップS401で生成した走行制御計画における各時刻の自車両200の位置と、ステップS404で予測した歩行者Mの各時刻の位置とが規定範囲内である例えば10m以内でない場合は(S405)、車線保持走行計画生成部151は、ステップS401で生成した走行制御計画を採用し、以下の処理を実施しない(S407)。
ステップS401で生成した走行制御計画において、歩行者Mの付近を通過する時刻において、当該時刻における自車水しぶき発生度が試験等により設定した規定値以内である場合は(S406)、車線保持走行計画生成部151は、ステップS401で生成した走行制御計画を採用し、以下の処理を実施しない(S407)。
図13に示すように、センターライン側に10cm移動する等の回避軌跡Rにより、歩行者Mの存在する側を回避する走行計画を生成することが出来る場合には、車線保持走行計画生成部151は、ステップS401から走行制御計画を生成しなおす(S408)。歩行者Mに水しぶきをかけないように回避する走行計画を生成する自由度が残っていない場合には、最も回避した目標軌跡において、走行速度を例えば1km/h刻みで徐々に低下させていき、自車水しぶき発生度を規定値以下とする(S409)。
(処理手順5−ニュートラル走行時の動作)
以下、本実施形態の走行制御装置におけるニュートラル走行時の動作について説明する。図14は、実施形態に係る走行制御装置のニュートラル走行時の動作を示すフロー図である。以下の処理では、上述の処理手順1の自車水抵抗減速度の算出をする前に、エンジンが駆動輪に接続されていないN(ニュートラルギア)走行区間を意図的に含めた走行計画を、N走行計画生成部153が、事前のドライ走行時と実際の雨天等におけるウェット走行時に生成する(S501)。
N走行によって得られた自車水抵抗減速度の値は精度が高いため、N走行計画生成部153は、本実施形態の走行制御装置1を搭載した他車両が上述のステップS501のようなN走行による水抵抗減速度の算出を行ってプローブカーの役割を果たしている場合は、道路の各区間について当該情報を収集する(S502)。この場合、携帯電話機経由等で、このような情報を集め、本実施形態の走行制御装置の機能を有する情報センターで情報を収集するようにしても良い。自車水抵抗減速度算出部131及び情報センターでは、N走行により得られた情報を優先的に収集し、N走行による値がない区間については、通常の駆動・制動区間も予測精度が低いものとして取り扱う(S503〜S505)。
自車水抵抗減速度算出部131及び情報センターでは、各区間での水抵抗減速度の平均を求め、地域内の水抵抗減速度の分布図(マップ)を作成し、各車両に配信する(S506,S507)。自車水抵抗減速度算出部131及び情報センターでは、水抵抗減速度の分布図の降雨等による増加率を求めて、例えば一定増加と仮定する等の増加予測に関する情報も各車両に配信する(S508,S509)。
自車水抵抗減速度算出部131及び情報センターでは、同一道路の進行方向の違いによって、平均の水抵抗減速度(勾配の影響は除かれている)に差が見られ、気象情報においても強い風が観測されている場合には、風力による誤差であると判定し、その旨の情報を各車両に対して配信する(S510)。この場合の風力による風力加速度は以下の式により推測することができる。
風力加速度=|往路の水抵抗減速度−復路の水抵抗減速度|/2
自車両及び上記情報を受信した他車両の走行計画生成部150は、上記情報による走行計画の補正を実施し(S511)、上記ステップS506〜S509によって取得した情報において、水抵抗減速度の低い地域を各時刻において優先的に通行するように走行計画を生成する(S512)。
本実施形態によれば、自車水抵抗減速度算出部131は、ドライ走行データ取得部111が取得したドライ走行データとウェット走行データ取得部112が取得したウェット走行データとの差分から、路面上の水の抵抗により自車両が減速する度合である自車水抵抗減速度を算出し、車線保持走行計画生成部151は、路面が湿潤状態のときに、自車水抵抗減速度算出部131が算出した自車水抵抗減速度に基づいて自車両の走行計画を生成するため、路面上の水の状態に基づいて自車両をより安全にウェット走行をさせることが可能となる。
また、車線保持走行計画生成部151は、路面上において自車水抵抗減速度算出部131が算出した自車水抵抗減速度が現時点以下に小さくなる方向に自車両を走行させるため、路面の轍など水がたまり自車水抵抗減速度が大きくなる場所を避けて走行することができ、ハイドロプレーニング現象やスリップなど、路面が湿潤状態のときに起こり得る危険な事態を回避することができる。
一方、隊列走行計画生成部152は、自車水抵抗減速度算出部131が算出した自車水抵抗減速度と他車水抵抗減速度取得部132が取得した他車水抵抗減速度とが閾値以上の自車両及び他車両について、接地荷重が大きい自車両及び他車両から順に隊列をなす走行計画を生成するため、ハイドロプレーニング現象が生じ難い接地荷重の大きい車両が路面上の水を弾いた後に、接地荷重の小さい車両が走行することになり、接地荷重の小さい車両でのハイドロプレーニング現象を防止することができる。特に、本実施形態の走行制御装置1を隊列中の全車両が搭載している場合は、上記の処理を行う車両の台数が増えるため、結果的に接地荷重の大きい車両が先頭になり接地荷重の小さい車両が最後尾となる隊列が形成でき、ハイドロプレーニング現象等の不具合を隊列全体で回避することができる。
さらに、他車水しぶき発生度推定部142は、他車水抵抗減速度取得部132が取得した他車水抵抗減速度と、他車両の接地荷重と、他車両の速度とに基づいて、他車両の走行により水しぶきが発生する度合を推測し、車線保持走行計画生成部151は、他車水しぶき発生度推定部142が推定した他車両の走行により水しぶきが発生する度合に基づいて、自車両の走行計画を生成するため、例えば、他車両の走行による水しぶきにより自車両の視界が遮られて視界が不良になることを防止することが可能となる。
あるいは、自車水しぶき発生度推定部141は、自車水抵抗減速度取得部131が取得した自車水抵抗減速度と、自車両の前記接地荷重と、自車両の速度とに基づいて、自車両の走行により水しぶきが発生する度合を推測し、車線保持走行計画生成部151は、自車水しぶき発生度推定部141が推定した自車両の走行により水しぶきが発生する度合に基づいて自車両の走行計画を生成するため、例えば、歩道の歩行者や自転車、対向車線をすれ違う他車両に水しぶきをかけることを防止することが可能となる。
さらに、N走行計画生成部153は、自車両にニュートラル走行をさせる走行計画を生成し、ドライ走行データ取得部111及びウェット走行データ取得部112は、自車両のエンジンが駆動輪に接続されていないニュートラル走行時にそれぞれドライ走行データ及びウェット走行データを取得するため、ニュートラル走行における運転者の負担を軽減しつつ、自車水抵抗減速度の推定の誤差が生じる原因となるエンジン出力の誤差、ギア等の伝達効率の変化等の駆動力誤差の影響がなくなり、自車水抵抗減速度の推定の精度を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。
実施形態に係る走行制御装置の構成を示すブロック図である。 実施形態に係る走行制御装置の車線保持制御時の動作を示すフロー図である。 実施形態に係る走行制御装置の車線保持制御時の動作を示すフロー図である。 ドライ走行時に車両に係る力を示す図である。 ウェット走行時に車両に係る力を示す図である。 車線保持制御時の車両を示す平面図である。 実施形態に係る走行制御装置の隊列走行制御時の動作を示すフロー図である。 単位接地荷重が大きい車両と小さい車両とを示す図である。 実施形態に係る走行制御装置の他車両の水しぶきを避ける動作を示すフロー図である。 実施形態に係る走行制御装置の他車両の水しぶきを避ける動作を示すフロー図である。 他車両の水しぶきを避けつつ追い越しを行う動作を示す平面図である。 実施形態に係る走行制御装置の自車両の水しぶきによる周囲への被害を避ける動作を示すフロー図である。 歩行者に水しぶきがかからないようにする動作を示す平面図である。 実施形態に係る走行制御装置のニュートラル走行時の動作を示すフロー図である。
符号の説明
1…走行制御装置、11…雨滴センサ、12…ワイパ、21…車速センサ、22…ヨーレイトセンサ、23…設置荷重センサ、31…レーダ、32…カメラ、41…GPS、42…車車間通信部、43…路車間通信部、51…ディスプレイ、52…アクセルアクチュエータ、53…ブレーキアクチュエータ、54…トランスミッションアクチュエータ、55…ステアリングアクチュエータ、100…走行制御ECU、111…ドライ走行データ取得部、112…ウェット走行データ取得部、121…自車諸元格納部、122…他車諸元格納部、131…自車水抵抗減速度算出部、132…他車水抵抗減速度算出部、141…自車水しぶき発生度推定部、142…他車水しぶき発生度推定部、150…走行計画生成部、151…車線保持走行計画生成部、152…隊列走行計画生成部、153…N走行計画生成部、200,201…自車両、202…他車両。

Claims (7)

  1. 路面が乾燥状態のときの自車両の走行に関するドライ走行データを取得するドライ走行データ取得手段と、
    路面が湿潤状態のときに前記自車両の走行に関するウェット走行データを取得するウェット走行データ取得手段と、
    前記ドライ走行データ取得手段が取得した前記ドライ走行データと前記ウェット走行データ取得手段が取得した前記ウェット走行データとの差分から、路面上の水の抵抗により前記自車両が減速する度合である自車水抵抗減速度を算出する自車水抵抗減速度算出手段と、
    路面が湿潤状態のときに、前記自車水抵抗減速度算出手段が算出した前記自車水抵抗減速度に基づいて、前記自車両の走行計画を生成する走行計画生成手段と、
    を備えた走行制御装置。
  2. 前記走行計画生成手段は、路面上において前記自車水抵抗減速度算出手段が算出した前記自車水抵抗減速度が現時点以下に小さくなる方向に前記自車両を走行させる走行計画を生成する、請求項1に記載の走行制御装置。
  3. 路面上の水の抵抗により他車両が減速する度合である他車水抵抗減速度を取得する他車水抵抗減速度取得手段と、
    前記自車両の路面との単位面積あたりの接地荷重を取得する自車接地荷重取得手段と、
    前記他車両の路面との単位面積あたりの接地荷重を取得する他車接地荷重取得手段と、
    をさらに備え、
    前記走行計画生成手段は、前記自車水抵抗減速度算出手段が算出した前記自車水抵抗減速度と前記他車水抵抗減速度取得手段が取得した他車水抵抗減速度とが閾値以上の前記自車両及び前記他車両について、前記自車接地荷重取得手段及び前記他車接地荷重取得手段が取得した接地荷重が大きい前記自車両及び前記他車両から順に隊列をなす走行計画を生成する、請求項1又は2に記載の走行制御装置。
  4. 路面上の水の抵抗により他車両が減速する度合である他車水抵抗減速度を取得する他車水抵抗減速度取得手段と、
    前記他車両の路面との単位面積あたりの接地荷重を取得する他車接地荷重取得手段と、
    前記他車両の速度を取得する他車速度取得手段と、
    前記他車水抵抗減速度取得手段が取得した前記他車水抵抗減速度と、前記他車接地荷重取得手段が取得した前記他車両の前記接地荷重と、前記他車速度取得手段が取得した前記他車両の前記速度とに基づいて、前記他車両の走行により水しぶきが発生する度合を推測する他車水しぶき発生度推定手段と、
    をさらに備え、
    前記走行計画生成手段は、前記他車水しぶき発生度推定手段が推定した前記他車両の走行により水しぶきが発生する度合に基づいて前記自車両の走行計画を生成する、請求項1又は2に記載の走行制御装置。
  5. 前記自車両の路面との単位面積あたりの接地荷重を取得する自車接地荷重取得手段と、
    前記自車両の速度を取得する自車速度取得手段と、
    前記自車水抵抗減速度取得手段が取得した前記自車水抵抗減速度と、前記自車接地荷重取得手段が取得した前記自車両の前記接地荷重と、前記自車速度取得手段が取得した前記自車両の前記速度とに基づいて、前記自車両の走行により水しぶきが発生する度合を推測する自車水しぶき発生度推定手段と、
    をさらに備え、
    前記走行計画生成手段は、前記自車水しぶき発生度推定手段が推定した前記自車両の走行により水しぶきが発生する度合に基づいて前記自車両の走行計画を生成する、請求項1又は2に記載の走行制御装置。
  6. 前記ドライ走行データ取得手段及び前記ウェット走行データ取得手段は、前記自車両のエンジンが駆動輪に接続されていないニュートラル走行時にそれぞれ前記ドライ走行データ及びウェット走行データを取得する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  7. 前記走行計画生成手段は、前記自車両に前記ニュートラル走行をさせる走行計画を生成する、請求項6に記載の走行制御装置。
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