JP2009029580A - エレベーターの防犯運転装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】既設のエレベーターにも簡単に適用できると共に、容易に操作でき、しかも誤操作の惧が少ないエレベーターの防犯運転装置を提供する。
【解決手段】乗りかご1内に、非常通報釦(インターホン釦)を含む非常通報設備を持つエレベーター操作盤4を備えたエレベーターにおいて、前記かご操作盤4上の非常通報釦を所定時間(1秒程度)以内の短時間だけ操作することにより、乗りかご1を最寄階に停止させる手段73,74を備えた。所定時間以上操作されれば、通信接続手段75により管理人室または監視室8とかご1内をインターホンで接続し、通話可能とする。
【選択図】図2
【解決手段】乗りかご1内に、非常通報釦(インターホン釦)を含む非常通報設備を持つエレベーター操作盤4を備えたエレベーターにおいて、前記かご操作盤4上の非常通報釦を所定時間(1秒程度)以内の短時間だけ操作することにより、乗りかご1を最寄階に停止させる手段73,74を備えた。所定時間以上操作されれば、通信接続手段75により管理人室または監視室8とかご1内をインターホンで接続し、通話可能とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、エレベーターの乗りかご内における防犯のための防犯運転装置および方法に関する。
防犯目的でエレベーターを最寄階に停止させる装置として、まず、特許文献1に開示されているように、操作盤に特定の操作釦を設け、この操作釦が押されたときに最寄階に停止させる案がある。また、特許文献2に開示されているように、開釦を所定時間内に所定回押したとき、最寄階に停止させる案が提案されている。
しかし、操作盤に特定の操作釦を設けることは、既設のエレベーターには適用が難しいという問題がある。また、既設の釦である開釦を所定時間内に所定回数押す方式にすると、開釦が日常的に頻繁に使用される釦であるために、誤操作が起きやすいという問題が発生する。このため、犯罪に遭遇した状況で使用することが難しいという問題がある。
本発明は、既設のエレベーターにも簡単に適用できると共に、容易に操作でき、かつ、誤操作の惧も少ないエレベーターの防犯運転装置や方法を提供することを目的とする。
本発明の望ましい実施態様においては、乗りかご内にかご操作盤と、非常通報釦を含む非常通報設備を備えるエレベーターにおいて、前記かご操作盤上の非常通報釦を所定時間以内の短時間だけ操作することにより、前記乗りかごを最寄階に停止させる。
また、本発明の望ましい実施態様においては、前記非常通報釦が、前記所定時間を超えて操作されたことを検出したとき、前記最寄階停止を阻止するとともに、前記非常通報設備を外部と接続し通話可能状態とする。
さらに、本発明の望ましい実施態様においては、前記かご操作盤上の非常通報釦を所定時間以内で操作することにより、前記乗りかごを最寄階に停止させると共に、管理人室または監視室への警報を発報する。
エレベーター乗りかご内で犯罪等の非常事態が発生し、エレベーター乗客が一刻も早く乗りかごの外へ脱出したい場合、非常通報釦を所定時間以内だけ操作することによって、即座にエレベーターを最寄階に停止させる。これにより、乗客は、乗りかごの外へ脱出することができ、防犯効果を高めることができる。
また、管理人室または監視室に通報した場合には、管理人等に速やかに、かご内が危険な状況にあることを知らせることができ、さらに防犯効果を高めることができる。
本発明のその他の目的と特徴は、以下に述べる実施形態の中で明らかにする。
以下本発明を図面に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態によるエレベーターの防犯運転装置を備えたエレベーターの全体概略構成図である。エレベーターの乗りかご1は、シーブ2を経由してカウンターウェイト3と繋がれる。乗りかご1は、シーブ2に連結された巻上機により昇降路内を移動する。乗りかご1内には、エレベーター操作盤4が設置されている。この操作盤4には、行先階を登録するための行先階釦、戸の開閉を制御する戸開釦および戸閉釦等、運転に必要なスイッチ類のほか、外部への情報伝達手段であるインターホン釦など非常通報釦を含む非常通報設備が備えられている。各階のホールには、ホールに乗りかごを呼ぶためのホール釦5が設置されている。ホール釦5やかご上制御装置6と接続され、エレベーター全体を制御する制御盤7が、機械室等に設置されている。
乗りかご1内を監視する管理人室または監視室8は、乗りかご1内の非常通報釦が操作されることによって、かご上制御装置6から制御盤7へ情報が伝達され、制御盤7に繋がる通信用端末9を通して、かご1内との通話が可能である。
エレベーターは、図1に示すホール釦5やかご内操作盤4に設置される行先階釦により目的階が決定され、かご位置データと照らし合わせて制御盤内のマイクロコンピュータ10により起動信号、停止信号、上昇信号、下降信号、および速度指令等が生成される。これらの信号に基づいて巻上機に対する駆動指令が発生する。
なお、11はエレベーターホールの乗り場側ドア、12は、そらせ車の回転を検出するロータリーエンコーダである。
図2は、本発明の一実施例によるエレベーターの防犯運転装置の機能ブロック図で、特に、制御盤7内の検出,判断あるいは処理機能をもつ手段として示している。図2に示すように、非常通報釦の操作時間検出手段71にて検出したインターホン釦等の非常通報釦の操作時間の短長に基き、最寄階停止または通信接続判断手段72により、最寄階停止または通信接続の判断を行う。その結果に基き、最寄階停止処理手段73、ドア開閉処理手段74、または通信接続処理手段75により、管理人室または監視室8のインターホンとの通話路の接続を行う。
図3は、本発明の一実施例によるエレベーターの防犯運転装置の構成概略図である。特に、制御盤7内の検出,判断あるいは処理機能をもつ手段として示している。図2に示すように、エレベーターは、制御盤7に設けたエレベーター運転制御部31から、巻上機やドアなどに対して駆動指令を行うことで運転制御を行っている。かご呼32とホール呼33とによって決定される目的階34と、かご位置データ35の情報をもとに、前記エレベーター運転制御部31で乗りかごの運転方向や速度を決定する。これにより、エレベーター運転制御部31から巻上機駆動制御部36に駆動指令を送り、乗りかご1を目的階へ移動させる。乗りかご1が目的階で停止した後、ドア開閉制御部37へと駆動指令を送り、戸開および戸閉させている。
本実施例においては、前記制御盤7に「最寄階停止または通信接続」判断部38を設ける。この「最寄階停止または通信接続」判断部38では、タイマ39によって測定した非常通報釦40の操作時間と運転状態データ41を基に、最寄階停止を行うか通信接続を行うかの判断を行う。「最寄階停止または通信接続」判断部38による判断結果情報に基いて、エレベーター運転制御部31に最寄階停止させるか、または通信接続制御部42に通信接続をさせるかにより、本実施例の機能を達成することができる。
図4は、本発明の一実施例による運転制御処理のフローチャートである。
以下、図3と図4に基づき、具体的なエレベーターの防犯運転動作について説明する。
本実施例は、通常運転中であることが前提であるので、まず、図3の「最寄階停止または通信接続」判断部38で、運転状態データ41を基に通常運転中であるか、もしくは各種管制運転中であるかの判定を行う(ステップ401)。各種管制運転中の場合は、各種管制運転が優先されるため、現在の管制運転を継続して行う(ステップ402)。ステップ401において通常運転中と判定した場合は、ステップ403に移行する。通常運転中に、かご内乗客が非常通報釦40を操作した場合、タイマ39により検出した非常通報釦40の操作時間と所定時間(例えば1秒)とを比較し、最寄階停止を行うか通信接続を行うかを判断する(ステップ404)。非常通報釦40の操作時間が所定時間を超える場合は、通常の非常通報釦呼応答である通信回路の接続を行う(ステップ405)。したがって、乗客は、通常運転中に通常の非常通報釦呼応答を行いたい場合は、非常通報釦を所定時間以上操作すればよい。この通信回路接続が通信終了すると(ステップ406)、引き続き通常運転を行う(ステップ407)。
前記非常通報釦40の操作時間と所定時間とを比較し(ステップ404)、非常通報釦40の操作時間が所定時間以内の短時間だけである場合、即座に管理人室または監視室への非常通報を行い(ステップ408)、同時にエレベーターを最寄階に停止させる。したがって、乗客が犯罪に遭遇し、または緊急事態により、通常運転中にエレベーターを最寄階に停止させたい場合は、非常通報釦を短く操作すればよい。
このように、非常通報釦が短時間だけ操作された場合、エレベーター運転制御部31では、以下の手順により最寄階停止およびドア開閉処理を採る。
まず、運転状態データ41によりエレベーターが走行中かどうかを判断し(ステップ409)、エレベーターが走行中であれば、現在のかご位置から最も短い時間で到着することのできる階(最寄階)へ移動し停止する(ステップ410)。エレベーターが停止している状態で戸開を行い(ステップ411)、乗客をかご外へ避難させる。乗客がかご外へ避難するのに十分な所定時間(例えば20秒)経過後(ステップ412)、戸閉を行い(ステップ413)、その後、通常運転を再開する(ステップ407)。
前記非常通報釦が短時間だけ操作されたことを検知したとき、ステップ409において、乗りかご1が停止中であると判定した場合には、ステップ411に飛んで、即座にドアを開き、乗客の脱出を可能にする。
このように、本実施例によれば、既存の非常通報釦の操作時間をカウントし、しきい値と比較するだけのソフト処理の追加だけで、既設エレベーターにも簡単に適用でき、容易に操作でき、また、誤操作の惧も少ないエレベーターの防犯運転装置を提供できる。
1…乗りかご、2…シーブ、3…カウンターウェイト、4…エレベーター操作盤、5…ホール釦、6…かご上制御装置、7…制御盤、8…管理人室または監視室、9…通信用端末、10…マイクロコンピュータ、11…乗り場ドア、12…ロータリーエンコーダ。
Claims (8)
- 乗りかご内に、かご操作盤と、非常通報釦を含む非常通報設備を備えたエレベーターの防犯装置において、前記非常通報釦が、所定時間以内の短時間だけ操作されたことを検出する短時間操作検出手段と、この短時間操作検出手段の作動に応じて、前記乗りかごを最寄階に停止させる最寄階停止手段を備えたことを特徴とするエレベーターの防犯運転装置。
- 請求項1において、前記短時間操作検出手段が短時間だけ操作されたことを検出したとき、乗りかごが停止中であれば、即時にドアを開く即時戸開手段を備えたことを特徴とするエレベーターの防犯運転装置。
- 請求項1または2において、前記非常通報釦が、前記所定時間を超えて操作されたことを検出する長時間操作検出手段と、この長時間操作検出手段の作動に応じて、前記最寄階停止手段の作動を阻止するとともに、前記非常通報設備を外部と接続し通話可能状態とする非常通報手段を備えたことを特徴とするエレベーターの防犯運転装置。
- 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記短時間操作検出手段の作動に応じて、管理人室または監視室へ警報を発する警報手段を備えたことを特徴とするエレベーターの防犯運転装置。
- 乗りかご内に、かご操作盤と、非常通報釦を含む非常通報設備を備えたエレベーターの防犯運転方法において、前記非常通報釦が、所定時間以内の短時間だけ操作されたことを検出する短時間操作検出ステップと、この短時間操作検出ステップでの検出に応じて、前記乗りかごを最寄階に停止させる最寄階停止ステップを備えたことを特徴とするエレベーターの防犯運転方法。
- 請求項5において、前記短時間操作検出ステップで短時間だけ操作されたことを検出したとき、乗りかごが停止中であれば、即時にドアを開く即時戸開ステップを備えたことを特徴とするエレベーターの防犯運転方法。
- 請求項5または6において、前記非常通報釦が、前記所定時間を超えて操作されたことを検出する長時間操作検出ステップと、この長時間操作検出ステップによる検出に応じて、前記最寄階停止ステップの作動を阻止するとともに、前記非常通報設備を外部と接続し通話可能状態とする非常通報ステップを備えたことを特徴とするエレベーターの防犯運転方法。
- 請求項5〜7のいずれかにおいて、前記短時間操作検出ステップによる検出に応じて、管理人室または監視室へ警報を発する警報ステップを備えたことを特徴とするエレベーターの防犯運転方法。
Priority Applications (1)
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JP2007195987A JP2009029580A (ja) | 2007-07-27 | 2007-07-27 | エレベーターの防犯運転装置および方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104310134A (zh) * | 2013-09-05 | 2015-01-28 | 尹一植 | 电梯的紧急呼叫装置及紧急运行方法 |
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-
2007
- 2007-07-27 JP JP2007195987A patent/JP2009029580A/ja active Pending
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