JP2009021657A - 放収音装置、および放収音システム - Google Patents

放収音装置、および放収音システム Download PDF

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Abstract

【課題】コンパクトな筐体でありながらマイク指向性、スピーカ指向性を制御することができる放収音装置を提供する。
【解決手段】筐体中心に無指向性マイク13と、双指向性マイク12Aおよび12Bを設置し、筐体中心から等距離に、120度ずつ回転してスピーカ11A〜11Cを設置する。各マイクが収音した音声信号の増幅量、および位相を制御して筐体全周方向に複数の収音指向性を設定する。また、スピーカ11A〜11Cのうち、いずれか2つのスピーカを駆動させ、これらのスピーカに供給する音声信号の増幅量、および遅延量を設定して、放音指向性を設定する。
【選択図】図2

Description

この発明は、音声を収音するとともに音声を放音する放収音装置、およびこの放収音装置をネットワーク接続してなる放収音システムに関する。
従来、3つのマイクを用い、騒音の大きな環境下で良好なインターホン通話が可能な装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。また、マイクアレイで発話者の方向を検出し、スピーカアレイで発話者の方向に指向性を向ける装置も提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開平10−336306号公報 特開2006−270876号公報
しかし、特許文献1の装置は、マイク指向性やスピーカ指向性を制御することができなかった。
また、特許文献2の装置では、多数のマイクやスピーカをある程度の間隔をあけて配列しなければならないため、筐体が大きくなってしまうという問題があった。
そこで、この発明は、コンパクトな筐体でありながらマイク指向性、スピーカ指向性を制御することができる放収音装置、および放収音システムを提供することを目的とする。
この発明の放収音装置は、単一指向性マイクまたは無指向性マイクと、1または複数の双指向性マイクと、からなる収音部と、複数のスピーカを近接配置してなる放音部と、前記収音部の各マイクが収音した音声信号のレベルおよび位相を制御することで装置本体周囲に収音指向性を設定する収音指向性制御部と、近接した複数のスピーカに供給する音声信号のレベルおよび遅延量を制御することで放音指向性を制御する放音指向性制御部と、を備えたことを特徴とする。
この構成では、複数のマイクの収音した音声信号のレベル、位相を制御することで収音指向性を制御する。例えば、無指向性マイクと双指向性マイクの収音した音声信号のレベルを同一にして合成すると、位相が同一の領域では収音レベルが最も高くなり、指向性が形成される。ここで双指向性マイクの収音した音声信号の位相を反転させると逆方向に指向性を形成する。さらに、複数の双指向性マイクを備えることで複数方向に指向性を形成することができる。
また、近接して設置したスピーカにより放音指向性を制御する。なお、放音指向性とは、特定の方向に高レベルの音声を放音することを意味し、装置周囲の特定の位置に放音の焦点を結ぶように放音特性を制御する概念や、仮想的に特定の位置に音源を形成するように放音特性を制御する概念を含むものである。
無指向性マイクや双指向性マイクを用いてレベルや位相を制御し、近接したスピーカを用いてレベルや遅延を制御するため、コンパクトな筐体でありながらマイク指向性、スピーカ指向性を制御することができる。
また、この発明は、さらに、前記放音部の複数のスピーカは、前記収音部を中心として収音部の周囲に等角度に回転するように配置され、前記放音指向性制御部は、放音指向性を制御する範囲の中心軸と直交する方向に並行して設置されている2つのスピーカに供給する音声信号のレベルおよび遅延量を制御することを特徴とする。
この構成では、複数のスピーカが収音部を中心として等角度に回転して設置されている。これらのスピーカのうち2つを駆動させ、放音指向性を制御する。駆動させるスピーカを選択することで装置周囲の複数の方向に放音指向性を設定することができる。
この発明の放収音装置は、筐体上面の中心位置に設けられた無指向性マイクと、収音領域が直交する2つの双指向性マイクと、からなる収音部と、前記筐体の中心位置から等距離に配置され、互いの距離が近接する複数のスピーカからなる放音部と、前記無指向性マイクが収音した音声信号のレベルを設定するとともに、前記2つの双指向性マイクのいずれか一方、または両方で収音した音声信号のレベルを前記無指向性マイクが収音した音声信号のレベルと同一に設定し、かつ、前記2つの双指向性マイクのいずれか一方、もしくは両方で収音した音声信号の位相を反転させてから、または両方の音声信号をそのままの位相で合成することで前記筐体周囲に収音指向性を設定する収音指向性制御部と、近接した複数のスピーカに供給する音声信号のレベルおよび遅延量を制御することで放音指向性を制御する放音指向性制御部と、を備えたことを特徴とする。
この構成では、筐体の中心に無指向性マイクと収音領域が直交した2つの双指向性マイクを設置する。ここで各マイクの収音した音声信号のレベル、位相を制御することで筐体全周方向に複数の収音指向性を設定することができる。例えば、全マイクが収音した音声信号のレベルを同一にして合成すると、全ての音声信号の位相が同一となる領域では収音レベルが最も高くなり、この方向(例えば筐体背面右側方向)に指向性を形成する。ここで2つの双指向性マイクのうち、1つの双指向性マイクが収音した音声信号の位相を反転させると90度傾いた方向(例えば筐体背面左側方向)に指向性を形成する。また、いずれか一方の双指向性マイクが収音した音声信号のみ無指向性マイクが収音した音声信号のレベルと同一とすることで、その間(例えば筐体背面方向)に指向性を形成する。
また、近接して設置したスピーカにより放音指向性を制御する。
無指向性マイクや双指向性マイクを用いてレベルや位相を制御し、近接したスピーカを用いてレベルや遅延を制御するため、コンパクトな筐体でありながらマイク指向性、スピーカ指向性を制御することができる。
また、この発明は、さらに、前記複数のスピーカは、筐体中心の周囲に等角度に回転するように配置され、前記放音指向性制御部は、放音指向性を制御する範囲の中心軸と直交する方向に並行して設置されている2つのスピーカに供給する音声信号のレベルおよび遅延量を制御することを特徴とする。
この構成では、複数のスピーカが筐体中心の周囲に等角度に回転して設置されている。これらのスピーカのうち2つを駆動させ、放音指向性を制御する。駆動させるスピーカを選択することで装置周囲の複数の方向に放音指向性を設定することができる。
この発明の放収音システムは、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の放収音装置を、ネットワークを介して複数接続してなる放収音システムであって、前記放収音装置は、前記収音指向性制御部で合成された音声信号を他装置に送信し、他装置から音声信号を受信して前記放音指向性制御部に供給する通信部を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、複数のマイクが収音した音声信号のレベル、位相を制御するとともに、近接したスピーカに供給する音声信号のレベル、遅延量を制御することで、コンパクトな筐体でありながらマイク指向性、スピーカ指向性を制御することができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施形態である放収音システムについて説明する。図1は放収音システムの構成を示すブロック図である。図2は、同システムに用いられる端末の外観を示す図であり、図3は、同端末の構成を示すブロック図である。この放収音システムは、PLC(Power Line Communications)ネットワークを介して接続される複数の端末により実現される。なお、本発明におけるネットワークの態様はPLCに限るものではない。なお、本実施形態においてはA/Dコンバータ、D/Aコンバータ等を省略し、特に記載なき場合、装置内を伝達する音声信号は、全てデジタル音声信号とする。また、図2において、紙面上側を端末の背面方向、紙面下側を端末の正面方向、紙面右側を端末の左面方向、紙面左側を端末の右面方向とする。
図1において、この放収音システムは、複数の端末1A〜1Dを備えている。端末1A〜1Dは、それぞれ部屋A〜Dに設置されている。端末1A〜1Dは全て同じ構成、機能を有しており、図2および図3においては、代表して端末1Aの構成を示す。
この端末1Aは、スピーカ11A、スピーカ11B、スピーカ11C、マイク12A、マイク12B、マイク13、収音処理部3、エコーキャンセラ4、制御部5、放音処理部7、入出力インタフェース(I/F)9、および操作部15を備えている。
端末1Aは、上面から見た形状が1辺15cmほどの正方形(または長方形)である直方体形状のコンパクトな筐体からなり、マイク12A、マイク12B、およびマイク13はメッシュ状の鋼板に覆われて筐体の上面の中心位置に設けられている。スピーカ11A、スピーカ11B、およびスピーカ11Cは、筐体の上面において筐体中心から等距離に、120度ずつ回転して設けられている。なお、図示はしていないが、スピーカ11A、スピーカ11B、およびスピーカ11Cもメッシュ状の鋼板に覆われている。
操作部15は、筐体の上面のうち正面側の端部付近に設けられており、ユーザが行った操作に応じて操作信号を制御部5に送信する。制御部5は、入力された操作信号に応じて種々の動作を行う。例えばユーザが操作部15を操作して音量設定の変更を行うと、この制御信号に応じて制御部5が放音処理部7の音量(音声信号の増幅量)を設定する。
入出力I/F9は、筐体正面に設けられており、電源ケーブルや音声入力端子等を有する。この端末は、PLCによりネットワーク通信を行う端末であるため、家庭内のコンセントに接続される電源ケーブルがネットワークI/Fとなる。端末1Aは、これらのI/Fから音声信号を入出力する。図1において端末1Aは、入出力I/F9を介して、ネットワーク内の他の端末と所定のプロトコルに準じた音声情報として音声信号を送受信する。なお、この端末1Aは、入出力I/F9の音声入力端子から音声信号(アナログ、またはデジタル音声信号)を入力し、スピーカ11A〜11Cを用いて放音することができるが、無論この構成は本発明において必須ではない。なお、操作部15や入出力I/F9の配置は図2に示す例に限るものではない。
マイク12Aおよびマイク12Bは、双指向性マイクである。また、マイク13は、無指向性マイクである。これらのマイクが収音した音声信号は、収音処理部3に入力される。収音処理部3は、マイク12Aが収音した音声信号を増幅する増幅器32A、マイク12Bが収音した音声信号を増幅する増幅器32B、マイク13が収音した音声信号を増幅する増幅器33、各増幅器で増幅された音声信号を加算して後段のエコーキャンセラ4に出力するポストプロセッサ35を備えている。
各増幅器の増幅量、およびポストプロセッサ35の加算態様は、制御部5により設定される。制御部5がこれらの設定を行うことで、端末1Aの筐体周囲に複数方向の収音指向性を持たせることができる。この指向性の態様を図5を用いて説明する。図5は、各マイクの収音指向性を示した図である。
まずマイク12Aは、筐体の背面方向に収音領域121A、および筐体の正面方向に収音領域122Aを有する。収音領域121Aで収音した音声信号と収音領域122Aで収音した音声信号とは位相が反転している。マイク12Bは、筐体の左面方向に収音領域121B、および筐体の右面方向に収音領域122Bを有する。収音領域121Bで収音した音声信号と収音領域122Bで収音した音声信号とは位相が反転している。マイク13は、筐体周囲に均等な収音領域131を有する。収音領域131は、収音領域121A、収音領域122A、収音領域121B、および収音領域122Bの領域を全てカバーしている。
制御部5は、これらの収音領域から収音した音声信号の増幅量および位相を制御することで指向性を制御することができる。図6は、増幅量および位相と、指向性との関係例を示した図である。同図において、所定の位相を「+」と示し、所定の位相から反転した位相を「−」と示す。
まず、同図(A)は、収音領域121A、収音領域121B、および収音領域131で収音した音声信号が全て同じ位相「+」である場合の例を示すものである。収音領域121Aと収音領域131が重なる領域で収音された音声信号は、同じ位相であるため加算すると強調される。同様に、収音領域121Bと収音領域131が重なる領域で収音された音声信号も同じ位相であるため加算すると強調される。また、収音領域121Aと収音領域121Bが重なる領域で収音された音声信号も加算すると強調される。したがって、これら全てが重なる収音領域151で収音される音声信号が最も強調される。そのため、増幅器32A、増幅器32B、増幅器33の増幅量を同一に設定し、ポストプロセッサ35で全音声信号を同位相で加算するように設定すると、収音領域151(筐体左側の背面)に指向性が設定されることとなる。
ここで、ポストプロセッサ35で、マイク12Aとマイク12Bの収音した音声信号を反転させてから加算するように設定すると、同図(B)に示すように、収音領域121A、収音領域122A、収音領域121B、および収音領域122Bにおける位相が同図(A)に対して反転する。そのため、収音領域122A、収音領域122B、および収音領域131が全て重なる収音領域152で収音される音声信号が最も強調され、収音領域152(筐体右側の正面)に指向性が設定されることとなる。
同様に、図示はしていないが、マイク12Aの収音した音声信号のみ同図(A)に対して位相を反転すると、収音領域122A、収音領域121B、および収音領域131が全て重なる領域(筐体左側の正面)に指向性が設定される。また、マイク12Bの収音した音声信号のみ位相を同図(A)に対して反転すると、収音領域121A、収音領域122B、および収音領域131が全て重なる領域(筐体右側の背面)に指向性が設定される。
次に、同図(C)は、同図(A)においてマイク12Aが収音した音声信号とマイク13が収音した音声信号の増幅量を同一に設定し、マイク12Bの増幅量をゼロとした場合の例を示すものである。同図(C)の例では、収音領域121Aと収音領域131が重なる領域(収音領域153)で収音された音声信号が同位相であるため、加算すると強調される。したがって、増幅器32Aと増幅器33の増幅量を同一に設定し、増幅器32Bの増幅量をゼロとし、ポストプロセッサ35で全音声信号を同位相で加算するように設定すると、収音領域153(筐体背面方向)に指向性が設定されることとなる。
同図(D)は、同図(C)においてマイク12Aが収音した音声信号の位相を反転させてから加算するように設定した場合の例である。同図(D)に示すように、収音領域121Aおよび収音領域122Aにおける位相が反転する。そのため、収音領域122Aと収音領域131が重なる領域(収音領域154)で収音された音声信号が同位相であるため、加算すると強調される。したがって、増幅器32Aと増幅器33の増幅量を同一に設定し、増幅器32Bの増幅量をゼロとし、ポストプロセッサ35でマイク12Aの収音した音声信号を反転させてから加算するように設定すると、収音領域154(筐体正面方向)に指向性が設定されることとなる。
同様に、図示はしていないが、増幅器32Bと増幅器33の増幅量を同一に設定し、増幅器32Aの増幅量をゼロとし、ポストプロセッサ35で全音声信号を同位相で加算するように設定すると、筐体左面方向に指向性が設定されることとなる。また、増幅器32Bと増幅器33の増幅量を同一に設定し、増幅器32Aの増幅量をゼロとし、ポストプロセッサ35でマイク12Bの収音した音声信号を反転させてから加算するように設定すると、筐体右面方向に指向性が設定されることとなる。
なお、本実施形態の端末1Aでは、増幅器32Aおよび増幅器32Bの増幅量をゼロに設定すると、無指向性マイクであるマイク13が収音した音声のみ後段に出力されることとなるため、筐体の上面方向についても収音することができる。
ここで、制御部5は、微少時間内で各マイクの収音した音声信号の増幅量および位相を変化させ、筐体全周囲方向(9方向)からの発生音を収音する。そして最もレベルの高い音声信号を収音信号として後段であるエコーキャンセラ4に出力する。
図3において、エコーキャンセラ4は、放音処理部7からスピーカ11A、11B、11Cに供給される音声信号を入力する。これらの入力信号をそれぞれフィルタ処理し、収音信号から減算することでエコー成分を除去する。図4にエコーキャンセラ4の構成を示す。
エコーキャンセラ4は、スピーカ11A、11B、11Cに供給される音声信号をそれぞれ入力するエコーキャンセラ4A、4B、4C、およびエコーキャンセラ4A、4B、4Cの出力した信号を加算する加算器43を備えている。エコーキャンセラ4A、4B、4Cは全て同じ構成、機能を有する。以下、代表してエコーキャンセラ4Aの構成、機能を説明する。エコーキャンセラ4Aは、適応型フィルタ41A、および加算器42Aを含み、放音処理部7から入力されたスピーカ11Aに供給される音声信号を適応型フィルタ41Aに入力する。適応型フィルタ41Aは、この音声信号をフィルタ処理し、スピーカからマイクに回り込む回帰音声信号を擬似した擬似回帰音信号を生成する。加算器42Aは、この擬似回帰音信号を収音信号から減算することでエコー成分を除去する。エコー成分を除去された収音信号は、加算器43に入力される。同様にして、エコーキャンセラ4B、4Cにおいても収音信号からエコー成分が除去され、加算器43に入力される。加算器43は、これらの信号を加算して入出力I/F9を介して他の端末に送信する。なお、エコー成分を除去した収音信号は、適応型フィルタ41Aに入力され、フィルタ係数の更新に用いられる。
なお、エコーキャンセラ4は、本発明において必須の構成要素ではないが、エコーキャンセラ4によりエコー成分を除去するため、複数の端末を用いて音声会議等を行う場合に好適である。
次に、放音処理部7は、ディレイ71A、ディレイ71B、ディレイ71C、増幅器72A、増幅器72B、および増幅器72Cを備えている。各ディレイの遅延量、および各増幅器の増幅量は制御部5により設定される。制御部5がこれらの設定を行うことで、端末1Aの筐体周囲に複数方向の放音指向性を持たせることができる。なお、本実施形態において放音指向性とは、特定の方向に高レベルの音声を放音することを意味し、装置周囲の特定の位置に放音の焦点を結ぶように放音特性を制御する概念や、仮想的に特定の位置に音源を形成するように放音特性を制御する概念を含むものである。
この放音指向性の態様を図7を用いて説明する。図7は、スピーカの放音特性を示した図である。同図の例では、スピーカ11Bおよびスピーカ11Cを駆動する。すなわち、増幅器72Aの増幅量をゼロに設定する。そして、ディレイ71Bおよびディレイ71Cの遅延量と、増幅器72Bおよび増幅器72Cの増幅量を制御することで、2つの近接したスピーカの中心線上(筐体正面方向)に存在するユーザ101の位置において、同図に示すような複数の仮想音源51〜54を形成する。なお、同図に示す仮想音源は一例に過ぎない。近接した2つのスピーカに供給する音声信号の遅延量、および増幅量を制御し、両耳に到達する音声の時間差、音量差をつけることでさらに多数の仮想音源を設定することもでき、同時に複数の音源も形成することができる。これにより、立体音響を形成することができる。
本実施形態の端末1Aは、駆動するスピーカを変更することで異なる方向のユーザに対し、上記のような指向性を設定することができる。図8は、スピーカの放音特性の別の例を示した図である。同図の例では、スピーカ11Aおよびスピーカ11Bを駆動する。すなわち、増幅器72Cの増幅量をゼロに設定する。そして、ディレイ71Aおよびディレイ71Bの遅延量と、増幅器72Aおよび増幅器72Bの増幅量を制御することで、2つの近接したスピーカの中心線上(筐体背面左側方向)に存在するユーザ102の位置において、同図に示すような複数の仮想音源61〜64を形成する。同様に、スピーカ11Aおよびスピーカ11Cを駆動することで筐体背面右側方向に存在するユーザに対しても仮想音源を形成することができる。
また、本実施形態の端末1Aによれば、遅延量と音量を制御することで、ある程度スピーカの中心線上から離れた領域に存在するユーザに対しても仮想音源を形成することもできる。
なお、スピーカの数、および配置の態様はこの例に限るものではない。例えばスピーカ11Bおよびスピーカ11Cのみ設置し、筐体背面右側、筐体背面左側に対して仮想音源を形成しないようにしてもよい。スピーカ11Aを省略し、コストを抑えることも可能である。
また、スピーカの数を4つ以上にすることもできる。スピーカを4つ備えることで、マイクの収音指向性と同様に装置周囲の8方向に対して仮想音源を形成することができる。図9は、応用例に係る端末のスピーカの放音特性を示した図である。図10は、応用例に係る端末の構成を示すブロック図である。なお、端末1Aと共通する構成、機能については同一の符号を付し、その説明を省略する。
この端末2Aは、4つのスピーカ91A〜91Dを備えている。なお、端末2Aでは、4つのスピーカを備えているため、エコーキャンセラ4にはそれぞれのスピーカに供給される音声信号が入力される。スピーカ91A〜91Dは、筐体の上面において筐体中心から等距離に、90度ずつ回転して設けられている。なお、この応用例においても図示はしていないが、スピーカ91A〜91Dもメッシュ状の鋼板に覆われている。
放音処理部7は、ディレイ71A〜71D、増幅器72A〜72Dを備えている。各ディレイの遅延量、および各増幅器の増幅量は端末1Aと同様に制御部5により設定される。
応用例に係る端末2Aにおいて、いずれか2つのスピーカを駆動させることで8つの方向に対して仮想音源を形成することができる。例えば、図9の例では、スピーカ91Aおよびスピーカ91Cを駆動させる例、およびスピーカ91Cおよびスピーカ91Dを駆動させる例を示している。
スピーカ91Aおよびスピーカ91Cを駆動させると、これらのスピーカの中心線上である装置正面右側方向に存在するユーザに対し、仮想音源を形成することができる。同様に、スピーカ91Cおよびスピーカ91Dを駆動させると、これらのスピーカの中心線上である装置正面方向に存在するユーザに対し、仮想音源を形成することができる。このように、スピーカの駆動態様により、8つの方向に対して仮想音源を形成することができる。
以上のように、本実施形態の端末によれば、コンパクトな筐体でありながらマイク指向性、スピーカ指向性を制御することができる。すなわち、近接して設置した2つのスピーカを駆動させて仮想音源を形成し、無指向性マイクと2つの双指向性マイクにより端末全周方向に収音指向性を設定することで、マイクアレイやスピーカアレイにより指向性を制御する場合に比較して非常にコンパクトな筐体とすることができる。
なお、本実施形態では、無指向性マイクと2つの双指向性マイクにより9方向に収音指向性を制御する例を示したが、指向性を制御する方向が少なくてよい場合は、単一指向性マイクと双指向性マイクにより収音指向性を制御するようにしてもよい。
放収音システムの構成を示すブロック図である。 端末の外観を示す図である。 端末の構成を示すブロック図である。 エコーキャンセラ4の構成を示すブロック図である。 各マイクの収音指向性を示した図である。 増幅量および位相と、指向性との関係例を示した図である。 スピーカの放音特性を示した図である。 スピーカの放音特性の別の例を示した図である。 応用例に係る端末のスピーカの放音特性を示した図である。 応用例に係る端末の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1−端末
9−入出力I/F
12A、12B、13−マイク
11A、11B、11C−スピーカ
15−操作部

Claims (5)

  1. 単一指向性マイクまたは無指向性マイクと、1または複数の双指向性マイクと、からなる収音部と、
    複数のスピーカを近接配置してなる放音部と、
    前記収音部の各マイクが収音した音声信号のレベルおよび位相を制御してから合成することで装置本体周囲に収音指向性を設定する収音指向性制御部と、
    近接した複数のスピーカに供給する音声信号のレベルおよび遅延量を制御することで放音指向性を制御する放音指向性制御部と、
    を備えた放収音装置。
  2. 前記放音部の複数のスピーカは、前記収音部を中心として収音部の周囲に等角度に回転するように配置され、
    前記放音指向性制御部は、放音指向性を制御する範囲の中心軸と直交する方向に並行して設置されている2つのスピーカに供給する音声信号のレベルおよび遅延量を制御する請求項1に記載の放収音装置。
  3. 筐体上面の中心位置に設けられた無指向性マイクと、収音領域が直交する2つの双指向性マイクと、からなる収音部と、
    前記筐体の中心位置から等距離に配置され、互いの距離が近接する複数のスピーカからなる放音部と、
    前記無指向性マイクが収音した音声信号のレベルを設定するとともに、前記2つの双指向性マイクのいずれか一方、または両方で収音した音声信号のレベルを前記無指向性マイクが収音した音声信号のレベルと同一に設定し、
    かつ、前記2つの双指向性マイクのいずれか一方、もしくは両方で収音した音声信号の位相を反転させてから、または両方の音声信号をそのままの位相で合成することで前記筐体周囲に収音指向性を設定する収音指向性制御部と、
    近接した複数のスピーカに供給する音声信号のレベルおよび遅延量を制御することで放音指向性を制御する放音指向性制御部と、
    を備えた放収音装置。
  4. 前記複数のスピーカは、筐体中心の周囲に等角度に回転するように配置され、
    前記放音指向性制御部は、放音指向性を制御する範囲の中心軸と直交する方向に設置されている2つのスピーカに供給する音声信号のレベルおよび遅延量を制御する請求項3に記載の放収音装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の放収音装置を、ネットワークを介して複数接続してなる放収音システムであって、
    前記放収音装置は、前記収音指向性制御部で合成された音声信号を他装置に送信し、他装置から音声信号を受信して前記放音指向性制御部に供給する通信部を備えた放収音システム。
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