JP2009021496A - 露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】露光装置の性能の低下、稼動率の低下を抑制して、基板を良好に露光できる露光装置を提供する。
【解決手段】露光装置は、極端紫外域の露光光で基板を露光する。露光装置は、露光光をパルス状に発光する光源装置と、露光光が進行するほぼ真空状態の第1空間を形成する第1部材と、露光光が通過するように第1部材の少なくとも一部に形成された第1開口と、発光と同期して第1開口を開閉する開閉機構とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板を露光する露光装置、及びデバイス製造方法に関する。
フォトリソグラフィ工程で用いられる露光装置において、例えば下記特許文献1に開示されているような、露光光として極端紫外(EUV:Extreme Ultra-Violet)光を用いるEUV露光装置が案出されている。
特開2005−32510号公報
EUV露光装置においては、露光光が進行する所定空間が真空状態に調整される。その所定空間に外部のガスが入り込むと、例えば露光光が減衰したり、所定空間に配置されている光学素子(多層膜反射鏡等)が汚染したりする等、露光装置の性能が低下する可能性がある。また、所定空間に外部のガスが入り込むと、例えばその所定空間を真空状態に再調整するための処理に時間がかかり、露光装置の稼動率が低下する可能性がある。
本発明は、露光装置の性能の低下、稼動率の低下を抑制して、基板を良好に露光できる露光装置、及びその露光装置を用いるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明を例示する各態様としては実施の形態に示す各図に対応付けした以下の構成を採用している。但し、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
本発明の第1の態様に従えば、極端紫外域の露光光(EL)で基板(P)を露光する露光装置であって、露光光(EL)をパルス状に発光する光源装置(3)と、露光光(EL)が進行するほぼ真空状態の第1空間(6S)を形成する第1部材(6、8、22)と、露光光(EL)が通過するように第1部材(6、8、22)の少なくとも一部に形成された第1開口(11、22、41)と、発光と同期して第1開口(11、22、41)を開閉する開閉機構(12、60、42)と、を備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、上記態様の露光装置(EX)を用いて基板(P)を露光することと、露光された基板(P)を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明によれば、装置の性能の低下、稼動率の低下を抑制して、基板を良好に露光できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら例示的に説明するが、本発明はこれに限定されない。なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置EXを示す概略構成図である。図1において、露光装置EXは、パターンが形成されたマスクMを保持しながら移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持しながら移動可能な基板ステージ2と、露光光ELを発生する光源装置3と、光源装置3からの露光光ELでマスクMを照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置4とを備えている。基板Pは、半導体ウエハ等の基材の表面に感光材(レジスト)等の膜が形成されたものを含む。マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。
本実施形態の露光装置EXは、極端紫外光で基板Pを露光するEUV露光装置である。極端紫外光は、例えば波長5〜50nm程度の軟X線領域の電磁波である。以下の説明において、極端紫外光を適宜、EUV光、と称する。一例として、本実施形態では、波長13.5nmのEUV光を露光光ELとして用いる。
本実施形態において、マスクMは、EUV光を反射可能な多層膜を有する反射型マスクである。露光装置EXは、多層膜でパターンが形成されたマスクMの表面(反射面)を露光光EL(EUV光)で照明し、そのマスクMで反射した露光光ELで感光性を有する基板Pを露光する。
本実施形態の露光装置EXは、露光光ELが進行する所定空間を真空状態に調整する真空システムを含むチャンバ装置5を備えている。本実施形態において、チャンバ装置5は、本体チャンバ6と、光源チャンバ7と、本体チャンバ6と光源チャンバ7とを接続する中間チャンバ8とを含む。本体チャンバ6によって形成される内部空間6Sと、光源チャンバ7によって形成される内部空間7Sとは、中間チャンバ8によって形成される内部空間8Sを介して接続されている。本実施形態においては、本体チャンバ6に第1真空システム9が接続され、光源チャンバ7に第2真空システム10が接続されている。制御装置4は、第1、第2真空システム9、10を用いて、内部空間6S、7S、8Sを含む、露光光ELが進行する所定空間をほぼ真空状態(例えば、1×10−4Pa程度の減圧雰囲気)に調整する。
本実施形態において、少なくともマスクステージ1、照明光学系IL、及び投影光学系PLは、本体チャンバ6の内部空間6Sに収容される。また、光源装置3の少なくとも一部は、光源チャンバ7の内部空間7Sに収容される。光源装置3から発生した露光光ELは、光源チャンバ7の内部空間7Sを進行し、中間チャンバ8の内部空間8Sを進行した後、本体チャンバ6の内部空間6Sを進行する。
また、本実施形態の露光装置EXは、露光光ELが通過するように本体チャンバ6の一部に形成された第1開口11と、第1開口11を開閉する開閉機構12とを備えている。開閉機構12が第1開口11を閉じることによって、内部空間6Sはほぼ密閉された状態となる。また、開閉機構12が第1開口11を開けることによって、露光光ELは第1開口11を通過可能である。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置、所謂スキャニングステッパである。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。露光装置EXは、基板Pを投影光学系PLの投影領域に対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明光学系ILの照明領域に対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、マスクMを露光光ELで照明し、そのマスクMからの露光光ELを基板Pに照射して、その基板Pを露光する。
光源装置3は、露光光ELを発生する。本実施形態において、光源装置3は、露光光EL(EUV光)をパルス状に発光する。本実施形態の光源装置3は、ターゲット材料にレーザー光を照射して、そのターゲット材料をプラズマ化し、EUV光を発生させるレーザ生成プラズマ光源装置、所謂LPP(Laser Produced Prasma)方式の光源装置である。
光源装置3は、ターゲット材料を励起させるためのレーザ光を発生するレーザ装置13と、光源チャンバ7の内部空間7Sにターゲット材料を供給する供給口14を有する供給部材15と、レーザ装置13からのレーザ光を集光する集光光学系16と、発生したEUV光を含む光を反射して集光する集光ミラー(コンデンサ)17とを含む。本実施形態において、供給口14から供給されるターゲット材料は、キセノン(Xe)ガスを含む。なお、ターゲット材料が、すず(Sn)を含むものであってもよい。
本実施形態において、レーザ装置13は、光源チャンバ7の外側に配置されている。光源チャンバ7の一部には、レーザ光を透過可能な透過窓18が配置されている。レーザ装置13から射出されたレーザ光は、透過窓18を介して、光源チャンバ7の内部空間7Sに配置されている集光光学系16に入射する。レーザ装置13から射出され、集光光学系16で集光されたレーザ光は、供給部材15の先端の供給口14から供給されるターゲット材料に照射される。レーザ光がターゲット材料に照射されることによって、ターゲット材料がプラズマ化される。これにより、EUV光を含む光(露光光EL)が発生する。このように、本実施形態においては、供給部材15の先端の供給口14近傍において、ターゲット材料がプラズマ化され、EUV光(露光光EL)が発生する。以下の説明において、ターゲット材料がプラズマ化され、EUV光が発生する供給部材15の先端(供給口14)の近傍の一部の領域(空間)を適宜、発光部19、と称する。発光部19は、光源チャンバ7の内部空間7Sに配置される。
本実施形態において、レーザ装置13は、レーザ光をパルス状に発光する。図2は、レーザ装置13の発光状態を説明するための模式図である。図2に示すパルス波形のように、レーザ装置13は、所定の周期Tで、レーザ光をパルス状に発光する。レーザ光の発光時間(パルス幅)T1は、レーザ光が発光しない時間T2に比べて十分に小さい。
レーザ装置13のレーザ光の発光のタイミングに応じて、発光部19においてEUV光(露光光EL)がパルス状に発光する。このように、本実施形態においては、光源装置3は、レーザ装置13の発光のタイミングに応じたタイミングで、露光光ELをパルス状に発光する。
図1において、発光部19で発光した光は、集光ミラー17で反射し、集光される。集光ミラー17は、EUV光を反射可能な多層膜を備えた多層膜反射鏡を含む。多層膜は、例えばMo/Si多層膜を含む。集光ミラー17で反射した光は、中間集光点(IF:Intermediate Focus)20に集められる。
本実施形態において、集光ミラー17は、中間チャンバ8の内部空間8Sに中間集光点20を形成する。中間チャンバ8の内部空間8Sには、フィルタ21と、露光光ELを通過させるための開口22を有するプレート部材23とが配置されている。フィルタ21は、極端紫外域の光を透過させ、例えば可視光、紫外光等、極端紫外域以外の光の透過を遮る。フィルタ21は、例えばジルコニウム(Zr)、ベリリウム(Be)、シリコン(Si)等で形成可能である。
開口22は、円形(ピンホール)であり、中間集光点20は、開口22の近傍(内側)に形成される。発光部19より発光され、フィルタ21を通過したEUV光(露光光EL)は、本体チャンバ6の内部空間6Sに配置されている照明光学系ILに入射する。
照明光学系ILは、本体チャンバ6の内部空間6Sに配置されている。照明光学系ILは、光源装置3からの露光光ELでマスクMを照明する。照明光学系ILは、複数の光学素子を含み、マスクM上の所定の照明領域を均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明光学系ILの光学素子は、EUV光を反射可能な多層膜を備えた多層膜反射鏡を含む。光学素子の多層膜は、例えばMo/Si多層膜を含む。
マスクステージ1は、本体チャンバ6の内部空間6Sに配置されている。マスクステージ1は、マスクMを保持した状態で、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つ方向に移動可能である。本実施形態においては、マスクステージ1は、マスクMの表面(反射面)とXY平面とがほぼ平行となるように、マスクMを保持する。また、本実施形態においては、マスクステージ1は、マスクMの反射面が−Z方向を向くように、マスクMを保持する。本実施形態においては、マスクステージ1(マスクM)の位置情報を計測可能なレーザ干渉計(不図示)、及びマスクMの反射面の面位置情報を検出可能なフォーカス・レベリング検出システム(不図示)が設けられており、制御装置4は、レーザ干渉計の計測結果及びフォーカス・レベリング検出システムの検出結果に基づいて、マスクステージ1に保持されているマスクMの位置を制御する。
投影光学系PLは、本体チャンバ6の内部空間6Sに配置されている。投影光学系PLは、複数の光学素子を含み、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で基板Pに投影する。投影光学系PLの光学素子は、EUV光を反射可能な多層膜を備えた多層膜反射鏡を含む。光学素子の多層膜は、例えばMo/Si多層膜を含む。
基板ステージ2は、本体チャンバ6の内部空間6Sの外側に配置されている。基板ステージ2は、基板Pを保持した状態で、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つ方向に移動可能である。基板ステージ2は、内部空間6Sの外側の外部空間24で移動可能である。本実施形態においては、基板ステージ2は、基板Pの表面(露光面)とXY平面とがほぼ平行となるように、基板Pを保持する。また、本実施形態においては、基板ステージ2は、基板Pの表面が+Z方向を向くように、基板Pを保持する。本実施形態においては、基板ステージ2(基板P)の位置情報を計測可能なレーザ干渉計(不図示)、及び基板Pの表面の面位置情報を検出可能なフォーカス・レベリング検出システム(不図示)が設けられており、制御装置4は、レーザ干渉計の計測結果及びフォーカス・レベリング検出システムの検出結果に基づいて、基板ステージ2に保持されている基板Pの位置を制御する。
第1開口11は、内部空間6Sに収容されている投影光学系PLから射出された露光光ELが入射可能な位置に形成されている。第1開口11を通過した露光光ELは、内部空間6Sの外側の外部空間24に射出される。基板ステージ2は、内部空間6Sの外側で、基板Pを保持しながら第1開口11と対向する位置に移動可能である。第1開口11と対向する位置に、基板ステージ2に保持されている基板Pが配置されることによって、投影光学系PLから射出され、第1開口11を通過した露光光ELが、基板Pに照射される。
本実施形態において、本体チャンバ6(チャンバ装置5)の外側は、大気空間である。したがって、基板ステージ2は、大気空間に配置されている。
次に、開閉機構12について説明する。図3は、開閉機構12の近傍を示す図である。図3において、露光装置EXは、第1開口11と、第1開口11を開閉する開閉機構12とを備えている。開閉機構12は、光源装置3のパルス状の発光と同期して、第1開口11を開閉する。開閉機構12は、光源装置3が露光光ELを発光しているときに、第1開口11を開け、光源装置3が露光光ELを発光していないときに、第1開口11を閉じる。
開閉機構12は、第1開口11の近傍で第1開口11に対して移動可能であり、第1開口11よりも大きいプレート部材25と、プレート部材25を移動する駆動装置26とを有する。本実施形態において、プレート部材25は、本体チャンバ6に対して内部空間6Sの外側に配置されている。具体的には、プレート部材25は、本体チャンバ6と基板ステージ2(基板P)との間に配置されている。また、駆動装置26も、本体チャンバ6に対して内部空間6Sの外側に配置されている。
本実施形態において、プレート部材25は、露光光ELが通過可能な第2開口27を有する。第2開口27は、第1開口11よりも基板Pに近い位置に配置されている。第2開口27は、基板P上における露光光ELの照射領域(露光領域、投影領域)を定める。
図4は、本体チャンバ6及びプレート部材25を模式的に示す平面図である。図4に示すように、第1開口11は、XY平面内において円弧状である。第2開口27も、XY平面内において円弧状である。本実施形態においては、第2開口27は、第1開口11とほぼ同じ大きさ及び形状を有する。なお、第2開口27は、第1開口11より小さくてもよい。
プレート部材25の上面及び下面は、平坦であって、XY平面とほぼ平行である。また、プレート部材25の上面と対向する本体チャンバ6の下面も、平坦であって、XY平面とほぼ平行である。駆動装置26は、例えばピエゾ素子を含み、プレート部材25の上面と本体チャンバ6の下面とを接近させた状態で、プレート部材25をXY方向に移動可能である。
図3に示すように、第1開口11と第2開口27とが一致するようにプレート部材25がY軸方向に移動することによって、第1開口11が開けられる。これにより、投影光学系PLからの露光光ELは、第1開口11及び第2開口27を介して、外部空間24に射出可能である。
一方、図5に示すように、第1開口11と第2開口27とがずれるようにプレート部材25がY軸方向に移動することによって、第1開口11がプレート部材25で覆われ、第1開口11が閉じられる。また、本実施形態において、プレート部材25の上面と本体チャンバ6の下面との間隙(ギャップ)G1は十分に小さい。これにより、内部空間6Sは密閉された状態となり、外部空間24(大気空間)のガス(空気)が、内部空間6Sに入り込むことが抑制される。なお、例えばプレート部材25の上面と本体チャンバ6の下面との間に、磁性流体等を含むシール部材を設けることができる。
なお、プレート部材25は、内部空間6Sと外部空間24との圧力差によって変形、破損しない程度に十分な強度を有しており、内部空間6Sを良好に密閉できる。
次に、上述の構成を有する露光装置EXの動作の一例について説明する。
内部空間6S、7S、8Sを含む、チャンバ装置5の内部空間は、第1、第2真空システム9、10等によって、真空状態に調整される。また、基板Pの露光処理が実行されていないときには、図5に示したように、開閉機構12は、第1開口11を閉じる。これにより、本体チャンバ6の内部空間6Sを含む、チャンバ装置5の内部空間の真空状態が維持される。
マスクMがマスクステージ1に保持されるとともに、基板Pが基板ステージ2に保持された後、制御装置4は、基板Pの露光処理を開始する。マスクMを露光光ELで照明するために、制御装置4は、光源装置3の発光動作を開始する。
上述のように、本実施形態においては、光源装置3は、パルス状に露光光ELを発光する。制御装置4は、開閉機構12を用いて、光源装置3の露光光ELの発光と同期して、第1開口11を開閉する。制御装置4は、光源装置3が露光光ELを発光しているときに、第1開口11を開けるように、開閉機構12を制御する。また、制御装置4は、光源装置3が露光光ELを発光していないときに、第1開口11を閉じるように、開閉機構12を制御する。本実施形態においては、光源装置3の発光に同期して、開閉機構12のプレート部材25がY軸方向に往復するように移動する。
光源装置3の発光動作により光源装置3から射出された露光光ELは、本体チャンバ6の内部空間6Sに配置されている照明光学系ILに入射する。照明光学系ILに入射した露光光ELは、その照明光学系ILを進行した後、本体チャンバ6の内部空間6Sに配置されているマスクステージ1に保持されているマスクMに入射する。マスクステージ1に保持されているマスクMは、光源装置3より射出され、照明光学系ILを介した露光光EL(EUV光)で照明される。マスクMの反射面に照射され、その反射面で反射した露光光ELは、本体チャンバ6の内部空間6Sに配置されている投影光学系PLに入射する。投影光学系PLに入射した露光光ELは、その投影光学系PLを進行した後、第1開口11に供給される。
第1開口11は、本体チャンバ6の内部空間6Sを進行した露光光ELが入射可能な位置に形成されている。また、光源装置3が発光しているとき、第1開口11は開いている。また、外部空間24において、第1開口11と対向する位置には、基板ステージ2に保持されている基板Pが配置されている。したがって、光源装置3から射出され、照明光学系IL、マスクM、及び投影光学系PLを介した露光光ELは、第1開口11と第2開口27とを介して基板Pの表面(露光面)に照射される。
一方、光源装置3が発光していないとき、第1開口11は閉じている。これにより、外部空間24(大気空間)のガス(空気)が、内部空間6Sに入り込むことが抑制され、内部空間6Sの真空状態、環境が維持される。
制御装置4は、光源装置3の発光と同期して第1開口11の開閉動作を実行しつつ、マスクMのY軸方向への移動と同期して、基板PをY軸方向に移動しつつ、マスクMを露光光ELで照明する。これにより、基板Pは露光光ELで露光され、マスクMのパターンの像が基板Pに投影される。
以上説明したように、本実施形態によれば、基板Pに照射するための露光光ELが発光されているときだけ、第1開口11を開け、露光光ELが発光されていないときには、第1開口11を閉じるようにしたので、内部空間6Sに外部空間24のガス(空気)が入り込むことを抑制することができる。したがって、内部空間6Sを進行する露光光ELが減衰したり、外部空間24のガスが内部空間6Sの多層膜反射鏡に影響を及ぼしたりすることを抑制でき、基板Pを良好に露光することができる。
また、本実施形態においては、基板Pが内部空間6Sの外側に配置されているので、基板Pが内部空間6Sに影響を及ぼすことを抑制できる。例えば、基板Pから感光材(レジスト)等に起因する汚染物質(有機物)が発生する可能性がある。汚染物質が内部空間6Sに入り込むと、例えば内部空間6Sの多層膜反射鏡に影響を及ぼし、露光装置EXの性能が低下する可能性がある。本実施形態によれば、基板Pが内部空間6Sの外側に配置されているので、基板Pに起因する汚染物質による露光装置EXの性能の低下を抑制できる。
また、本実施形態においては、基板ステージ2が内部空間6Sの外側に配置されているので、基板ステージ2が内部空間6Sに影響を及ぼすことを抑制できる。例えば、基板ステージ2に設けられている各種部材(例えばケーブル類)から、脱ガス等、汚染物質が発生する可能性がある。その汚染物質が内部空間6Sに入り込むと、例えば内部空間6Sの多層膜反射鏡に影響を及ぼし、露光装置EXの性能が低下する可能性がある。本実施形態によれば、基板ステージ2が内部空間6Sの外側に配置されているので、基板ステージ2に起因する汚染物質による露光装置EXの性能の低下を抑制できる。
また、基板ステージ2を外部空間24に配置することによって、その基板ステージ2の調整処理、メンテナンス処理等を円滑に実行することができる。基板ステージ2が内部空間6Sに配置されている場合、基板ステージ2のメンテナンス処理等を実行するために、内部空間6Sの真空状態を一旦解除しなければならない可能性が高くなる。その場合、そのメンテナンス処理等の終了後、内部空間6Sを真空状態に再調整するための処理が必要となる。そのような処理は時間がかかり、その結果、露光装置EXの稼動率が低下する可能性がある。本実施形態においては、基板ステージ2が外部空間24に配置されているので、内部空間6Sの真空状態を維持したまま、基板ステージ2の調整処理、メンテナンス処理等を円滑に実行できる。したがって、露光装置EXの稼動率の低下を抑制できる。
なお、本実施形態においては、露光光EL(EUV光)は、第1開口11と基板Pの表面との間において、空気中を進行することになるが、その空気中を進行する距離を抑えることによって、露光光ELの減衰を抑えることができる。
図6は、波長13.5nmのEUV光が所定空間を進行するときの、所定空間の圧力(空気の密度)と、透過率と、進行距離(光路長)との関係を導出したシミュレーション結果を示す図である。光路長が10μm、100μm、1mm、1cm、10cm、1m、10mそれぞれにおける、圧力と透過率との関係を導出した。図6に示すように、圧力が高い(空気の密度が高い)場合でも、光路長が十分に短ければ、透過率の低下を十分に抑制することができる。例えば圧力が1×10〔Pa〕である場合、光路長を100μm程度にすることによって、50%程度の透過率を維持することができる。
すなわち、第1開口11と基板Pの表面との距離(光路長)を十分に短くすることによって、許容レベルの光量の露光光ELで基板Pを露光することができる。また、第1開口11を開ける時間、第1、第2真空システム9、10による単位時間当たりの排気量等を調整することによって、内部空間6Sに外部空間24のガス(空気)が入り込む量を許容レベルに抑えることができる。
一例として、本実施形態においては、第1開口11(第1開口11の下端)と基板Pの表面との距離は、100μm程度に調整されている。開閉機構12で第1開口11を閉じているとき、基板Pの表面の近傍は大気圧であるが、第1開口11を開けたとき、内部空間6Sへの空気の流入により、基板Pの表面の近傍は、大気圧よりも減圧された状態となる。これにより、EUV光の減衰が抑制される。
また、第1開口11を開けると、内部空間6Sに空気が流入するが、その流入する空気が内部空間6Sの圧力(真空度)に及ぼす影響は、以下のように概算することができる。なお、以下の説明は、「堀越源一、真空技術第2版、東京大学出版会、1983」の記載に基づく。
第1開口11に入射する気体の分子は、
Figure 2009021496
で与えられる。これを体積で表現すると、
Figure 2009021496
となる。
T=293K(20℃)、M=29(空気)とすると、
Figure 2009021496
となる。
第1開口11の幅を2mm、長さを26mmとすると、面積は、約0.5cmとなる。したがって、第1開口11を通過して内部空間6Sに流入する単位時間あたりの空気の量は、約5.8〔l/s〕となる。
また、光源装置3(レーザ装置13)のパルス波形の周期Tを、0.2ms、パルス幅(発光時間)T1を、10nsとすると、デューティー比(周期Tに対する発光時間T1の比)は、5×10−5となる。したがって、1回の開口動作で、第1開口11を通過して内部空間6Sに流入する空気の量は、約2.9×10−4〔l/s〕となる。すなわち、1回の開口動作で、一気圧(約1×10〔Pa〕)の空気が、約2.9×10−4〔l/s〕だけ内部空間6Sに流入することとなる。これを圧力を考慮した表現にすると、約29〔Pal/s〕となる。このように、発光時間T1が小さい場合、第1開口11が開いている時間も短くなり、内部空間6Sに流入する空気の量を十分に抑制することができる。
第1、第2真空システム9、10による内部空間6Sからの単位時間当たりの排気量を、50000〔l/s〕とすると、第1開口11を介して流入する空気による内部空間6Sの圧力の上昇量は、6×10−4〔Pa〕となる。例えば、内部空間6Sの圧力の許容値が、1×10−2〔Pa〕である場合、内部空間6Sの圧力を十分に許容レベル以下に抑えることができる。
なお、本実施形態においては、光源装置が、LPP方式の光源装置である場合を例にして説明したが、所定ガス中で放電を発生させて、その所定ガスをプラズマ化し、EUV光を発生させる放電生成プラズマ光源装置、所謂DPP(Discharge Produced Prasma)方式の光源装置であってもよい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図7は、第2実施形態に係る開閉機構12Bの近傍を示す図である。図7に示すように、本実施形態においては、開閉機構12Bのプレート部材25は、内部空間6Sの内側に配置されている。また、駆動装置26も、内部空間6Sの内側に配置されている。本体チャンバ6に形成されている第1開口11は、プレート部材25の第2開口27よりも基板Pに近い位置に配置されている。本実施形態においては、第1開口11が、基板P上における露光光ELの照射領域(露光領域、投影領域)を定める。
本実施形態においても、内部空間6Sに外部空間24のガス(空気)が入り込むことを抑制して、基板Pを良好に露光することができる。また、本実施形態によれば、駆動装置26等を基板Pから離すことができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図8は、第3実施形態に係る開閉機構12Bの近傍を示す図である。上述の第2実施形態と同様、開閉機構12Bのプレート部材25及び駆動装置26は、内部空間6Sの内側に配置されている。
本実施形態においては、本体チャンバ6と基板ステージ2(基板P)との間に、第1開口11と接続されるバッファ空間30Sを形成する中間部材30が設けられている。中間部材30は、第1開口11と一致する第3開口31と、基板Pの表面と対向可能な第4開口32とを有する。第2開口27及び第1開口1を通過した露光光ELは、第3開口31を介してバッファ空間30Sに入射し、第4開口32を介して、基板Pの表面に入射する。
また、本実施形態においては、バッファ空間30Sの圧力を調整する圧力調整装置33が設けられている。圧力調整装置33は、バッファ空間30Sの圧力を、少なくとも大気圧より低くなるように調整する。本実施形態においては、バッファ空間30Sは、大気圧よりも低く、内部空間6Sの圧力よりも高い圧力に調整される。
本実施形態においても、内部空間6Sに外部空間24のガス(空気)が入り込むことを抑制して、基板Pを良好に露光することができる。また、本実施形態によれば、本体チャンバ6の下面と基板Pの表面との間(中間部材30の横)に空間が形成されるので、その空間に、例えばFIA方式のアライメント装置等、所定の機器を配置することができる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図9は、第9実施形態に係る露光装置EXを示す図である。上述の第1〜第3実施形態においては、基板ステージ2が外部空間24に配置される場合を例にして説明したが、本実施形態の特徴的な部分は、マスクステージ1が外部空間24に配置される点にある。なお、本実施形態では、基板ステージ2も外部空間24に配置される。
図9に示すように、本実施形態に係る露光装置EXは、本体チャンバ6の所定位置に形成された第5開口41と、光源装置3の発光と同期して、第5開口41を開閉する開閉機構42とを備えている。開閉機構42は、上述の実施形態で説明した開閉機構12と同等の構成を有する。開閉機構42は、第5開口41の近傍で、第5開口41に対して移動可能であり、第5開口41よりも大きいプレート部材43と、プレート部材43を移動する駆動装置44とを備えている。プレート部材43には、第6開口45が形成されている。
第5開口41は、内部空間6Sに収容されている照明光学系ILから射出された露光光ELが入射可能な位置に形成されている。第5開口41を通過した露光光ELは、内部空間6Sの外側の外部空間24に射出される。マスクステージ1は、内部空間6Sの外側で、マスクMを保持しながら第5開口41と対向する位置に移動可能である。第5開口41と対向する位置に、マスクステージ1に保持されているマスクMが配置されることによって、照明光学系ILから射出され、第5開口41を通過した露光光ELが、マスクMに照射される。
発光装置3から露光光ELが発光されるとき、開閉機構42は、第5開口41を開ける。これにより、照明光学系ILより射出された露光光ELは、第5開口41及び第6開口45を通過して、マスクMに照射される。本実施形態においては、マスクMの反射面に入射して、その反射面で反射した露光光ELは、第6開口45及び第5開口41を通過して、内部空間6Sに入射する。内部空間6Sに入射した露光光ELは、投影光学系PLに入射する。投影光学系PLに入射され、その投影光学系PLを進行した露光光ELは、第1開口11及び第2開口27を介して、基板Pに照射される。
本実施形態によれば、マスクステージ1が外部空間24に配置されているので、例えば内部空間6Sの真空状態を維持したまま、マスクステージ1のメンテナンス処理等を円滑に実行でき、露光装置EXの稼動率の低下を抑制できる。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図10は、第5実施形態に係る露光装置EXを示す図である。図10に示すように、本実施形態においては、露光装置EXは、照明光学系ILの射出面と接続された第1チャンバ51と、投影光学系PLの入射面に接続された第2チャンバ53と、投影光学系PLの射出面に接続された第3チャンバ55とを備えている。第1チャンバ51の内部空間、第2チャンバ53の内部空間、及び第3チャンバ55の内部空間のそれぞれは、不図示の真空システムによって、真空状態に調整される。
本実施形態においては、照明光学系ILの複数の光学素子(多層膜反射鏡)は、密閉され、真空状態に調整されている鏡筒(チャンバ)の内部空間に収容されている。投影光学系PLの複数の光学素子(多層膜反射鏡)は、密閉され、真空状態に調整されている鏡筒(チャンバ)の内部空間に収容されている。
第1チャンバ51、第2チャンバ53、及び第3チャンバ55のそれぞれは、パイプ状の部材である。照明光学系ILの射出面より射出された露光光ELは、第1チャンバ51を通過し、第1チャンバ51の開口52より射出される。開口52より射出された露光光ELは、マスクステージ1に保持されているマスクMの反射面に照射される。マスクMの反射面に照射され、そのマスクMの反射面で反射した露光光ELは、第2チャンバ53の開口54より第2チャンバ53に入射する。第2チャンバ53を通過した露光光ELは、投影光学系PLの入射面に入射し、投影光学系PLの射出面より射出される。投影光学系PLの射出面より射出された露光光ELは、第3チャンバ55を通過し、第3チャンバ55の開口56より射出される。開口56より射出された露光光ELは、基板ステージ2に保持されている基板Pの表面に照射される。
本実施形態の露光装置EXは、発光装置3の発光と同期して、第1、第2チャンバ51、53の開口52、54を開閉する開閉機構42Cを備えている。開閉機構42Cは、開口52、54に対して移動可能なプレート部材43Cと、プレート部材43Cを移動可能な駆動装置(不図示)とを含む。プレート部材43Cは、開口45Cを有する。第1、第2チャンバ51、53の開口52、54とプレート部材43Cの開口45Cとが一致するように、プレート部材43Cが移動することによって、マスクMの反射面に露光光ELを照射でき、マスクMの反射面で反射した露光光ELを投影光学系PLに入射させることができる。
また、本実施形態の露光装置EXは、発光装置3の発光と同期して、第3チャンバ55の開口56を開閉する開閉機構12Cを備えている。開閉機構12Cは、開口55に対して移動可能なプレート部材25Cと、プレート部材25Cを移動可能な駆動装置(不図示)とを含む。プレート部材25Cは、開口27Cを有する。第3チャンバ55の開口56とプレート部材25Cの開口27Cとが一致するように、プレート部材25Cが移動することによって、基板Pの表面に露光光ELを照射できる。
本実施形態においても、基板Pを良好に露光できるとともに、マスクステージ1、基板ステージ2のメンテナンス処理等を円滑に実行でき、露光装置EXの稼動率の低下を抑制できる。
<第6実施形態>
次に、第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図11は、第6実施形態に係る露光装置EXを示す図である。本実施形態の特徴的な部分は、光源装置3からの露光光ELが入射可能な位置に形成されている開口22を、光源装置3の発光と同期して開閉する開閉機構60を設けた点にある。
図11において、露光装置EXは、中間集光点20の近傍に配置される開口22を開閉する開閉機構60を備えている。開閉機構60は、開口22の近傍で開口22に対して移動可能であり、開口22よりも大きいプレート部材61と、プレート部材61を移動する駆動装置(不図示)とを含み、光源装置3の発光に同期して、開口22を開閉する。開閉機構60は、発光装置3が露光光ELを発光しているとき、開口22を開け、発光装置3が露光光ELを発光していないとき、開口22を閉じる。
プレート部材61は、露光光ELが通過可能な開口62を有する。開閉機構60の開口62と、中間集光点20の開口22とが一致するように、プレート部材61が移動することによって、光源装置3からの露光光ELは、開口62、22を通過可能である。
光源装置3においては、プラズマ化されたターゲット材料(キセノンガス)により、例えば供給部材15がスパッタリングされ、汚染物質(異物)が発生する可能性がある。その汚染物質が本体チャンバ6の内部空間6Sに侵入すると、照明光学系IL、投影光学系PLの光学素子(多層膜反射鏡)等に影響を及ぼす可能性がある。
また、光源チャンバ7の内部空間7Sにおけるプラズマ発生時に、ターゲット材料から粒子(デブリ)等の汚染物質が飛散する可能性もある。その汚染物質が本体チャンバ6の内部空間6Sに侵入すると、照明光学系IL、投影光学系PLの光学素子(多層膜反射鏡)に影響を及ぼす可能性がある。特に、ターゲット材料としてすず(Sn)等を用いた場合、汚染物質(デブリ)が発生する可能性が高くなる。
本実施形態によれば、開閉機構60によって、光源装置3で発生した汚染物質が、本体チャンバ6に侵入することを抑制できる。したがって、本体チャンバ6の内部空間6Sが汚染されることを抑制し、照明光学系IL、投影光学系PLの光学素子(多層膜反射鏡)の状態を良好に維持できる。
また、光源装置3において、汚染物質(上述の異物、デブリ等を含む)を除去するために、例えばハロゲンガス等のクリーニング用ガスを光源チャンバ7の内部空間7Sに供給する場合、そのクリーニング用ガスが、本体チャンバ6の内部空間6Sに侵入すると、照明光学系IL、投影光学系PLの光学素子(多層膜反射鏡)に影響を及ぼす可能性がある。また、そのクリーニング用ガスによって、本体チャンバ6の内部空間6Sの真空度が低下する可能性もある。本実施形態によれば、開閉機構60を用いて、クリーニング用ガスが本体チャンバ6の内部空間6Sに侵入することを抑制できる。なお、クリーニング用ガスが、光源装置3の集光ミラー17に影響を及ぼす可能性があるときには、集光ミラー17に代えて、単層膜の筒状ミラー、所謂ボルターミラーを用いるとよい。
また、例えば、照明光学系IL、投影光学系ILの光学素子(多層膜反射鏡)をクリーニングするために、露光光ELを照射しながら、本体チャンバ6の内部空間6Sに微量の酸素ガスを供給する場合、その酸素ガスが光源装置に流入すると、光源装置の性能が低下する可能性がある。例えば、光源装置として、DPP(Discharge Produced Prasma)方式の光源装置を用いた場合、酸素ガスによって、放電電極等が腐食する(錆びる)可能性がある。光源装置の光源チャンバと、照明光学系IL及び投影光学系PLが配置されている本体チャンバとの間に開閉機構を設けることによって、上述のような酸素ガスが光源装置に流入することを抑制できる。したがって、光源装置の性能の低下を抑制できる。
なお、上述の各実施形態においては、開閉機構は、プレート部材を、そのプレート部材の表面と平行な方向へ移動することによって、第1開口等を開閉させているが、例えば、開口が形成された円板を回転することによって、第1開口等を開閉させてもよい。また、開閉機構が、ヒンジ部(回動部)を有していてもよい。
なお、上述の各実施形態においては、開閉機構のプレート部材が開口を有している場合を例にして説明したが、開口は無くてもよい。
なお、上述の各実施形態においては、外部空間24が大気圧の大気空間である場合を例にして説明したが、大気圧より低い圧力であってもよいし、高い圧力であってもよい。また、外部空間24が、空気以外の気体、例えば窒素ガスで満たされた空間であってもよい。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスク又はレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
さらに、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光してもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば米国特許第6,611,316号に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。
また、本発明は、米国特許6,341,007号、米国特許6,400,441号、米国特許6,549,269号、米国特許6,590,634号、米国特許6,208,407号、米国特許6,262,796号などに開示されているような複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
更に、例えば特開平11−135400号公報(対応国際公開第1999/23692号パンフレット)、米国特許第6,897,963号等に開示されているように、基板を保持する基板ステージと基準マークが形成された基準部材及び/又は各種の光電センサを搭載した計測ステージとを備えた露光装置にも本発明を適用することができる。また、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置にも適用することができる。計測ステージを、内部空間6Sの外側で、第1開口11と対向する位置に移動させることによって、計測ステージによる露光光ELの計測処理を実行できる。また、計測ステージの調整処理、メンテナンス処理等を円滑に実行できる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
以上のように、本願実施形態の露光装置EXは、本願請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図12に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態に従って、マスクのパターンの像で基板に露光すること、及び露光した基板を現像することを含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
なお、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置等に関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
なお、上述のように本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述した全ての構成要素を適宜組み合わせて用いる事が可能であり、また、一部の構成要素を用いない場合もある
第1実施形態に係る露光装置の一例を示す概略構成図である。 レーザ装置の発光状態を示す模式図である。 第1実施形態に係る開閉機構の近傍を示す側断面図である。 第1実施形態に係る開閉機構を模式的に示す平面図である。 第1実施形態に係る開閉機構の動作を説明するための図である。 圧力と透過率と光路との関係を導出したシミュレーション結果を示す図である。 第2実施形態に係る開閉機構の近傍を示す側断面図である。 第3実施形態に係る開閉機構の近傍を示す側断面図である。 第4実施形態に係る露光装置の一例を示す概略構成図である。 第5実施形態に係る露光装置の一例を示す概略構成図である。 第6実施形態に係る露光装置の一例を示す概略構成図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
符号の説明
1…マスクステージ、2…基板ステージ、3…光源装置、6…本体チャンバ、6S…内部空間、7…光源チャンバ、7S…内部空間、8…中間チャンバ、8S…内部空間、11…第1開口、12…開閉機構、19…発光部、22…開口、24…外部空間、25…プレート部材、27…第2開口、30…中間部材、30S…バッファ空間、33…圧力調整装置、EL…露光光、EX…露光装置、IL…照明光学系、M…マスク、P…基板、PL…投影光学系

Claims (18)

  1. 極端紫外域の露光光で基板を露光する露光装置であって、
    前記露光光をパルス状に発光する光源装置と、
    前記露光光が進行するほぼ真空状態の第1空間を形成する第1部材と、
    前記露光光が通過するように前記第1部材の少なくとも一部に形成された第1開口と、 前記発光と同期して前記第1開口を開閉する開閉機構と、を備えた露光装置。
  2. 前記第1空間に、照明光学系及び投影光学系の少なくとも一方が配置される請求項1記載の露光装置。
  3. 前記第1開口は、前記第1空間を進行した後の前記露光光が入射可能な位置に形成されている請求項1又は2記載の露光装置。
  4. 前記第1空間の外側で移動可能な可動部材を備え、
    前記可動部材は、前記第1開口と対向する位置に移動可能である請求項3記載の露光装置。
  5. 前記可動部材は、前記露光光が照射される物体を保持しながら移動可能である請求項4記載の露光装置。
  6. 前記物体は、前記基板を含む請求項5記載の露光装置。
  7. 前記物体は、パターンが形成されたマスクを含む請求項5記載の露光装置。
  8. 前記第1空間の外側は、大気空間を含む請求項4〜7のいずれか一項記載の露光装置。
  9. 前記第1部材と前記可動部材との間に、前記第1開口と接続される第2空間を形成する第2部材を備える請求項4〜8のいずれか一項記載の露光装置。
  10. 少なくとも大気圧より低くなるように前記第2空間の圧力を調整する圧力調整装置を備える請求項9記載の露光装置。
  11. 前記第1開口は、前記光源装置からの前記露光光が入射可能な位置に形成されている請求項1又は2記載の露光装置。
  12. 前記第1開口と接続される第3空間を形成する第3部材を備え、
    前記光源装置の少なくとも一部は、前記第3空間に配置されている請求項11記載の露光装置。
  13. 前記光源装置は、ターゲット材料がプラズマ化される発光部を有し、
    前記発光部は、前記第3空間に配置されている請求項12記載の露光装置。
  14. 前記開閉機構は、前記第1開口の近傍で前記第1開口に対して移動可能であり、前記第1開口よりも大きい所定部材を含む請求項1〜13のいずれか一項記載の露光装置。
  15. 前記所定部材は、前記第1空間の外側に配置されている請求項14記載の露光装置。
  16. 前記所定部材は、前記第1空間の内側に配置されている請求項14記載の露光装置。
  17. 前記所定部材は、前記露光光が通過可能な第2開口を有する請求項14〜16のいずれか一項記載の露光装置。
  18. 請求項1〜17のいずれか一項記載の露光装置を用いて基板を露光することと、
    露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。
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