JP2009007364A - キナゾリン誘導体 - Google Patents

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Laurent Francois Andre Hennequin
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Andrew Peter Thomas
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Abstract

【課題】脈管形成および/または増加した血管透過性に関連した疾患状態(例えば、癌、糖尿病、乾癬、関節リウマチ、Kaposi肉腫、血管腫、急性および慢性腎障害、アテローム、動脈性再狭窄、自己免疫疾患、網膜血管増殖による急性炎症および眼球疾患)の処置における価値ある特性として、VEGFの効果を著しく阻害する化合物を提供すること。
【解決手段】本発明は、式(I)のキナゾリン誘導体およびその塩;それらの調製プロセス、ならびに活性成分としての式(I)の化合物およびその薬学的に受容可能な塩を含有する薬学的組成物に関する。式(I)の化合物およびその薬学的に受容可能な塩は、癌および関節リウマチを含む多くの疾患状態の処置における価値ある特性として、VEGFの効果を阻害する。
【選択図】なし

Description

本発明は、キナゾリン誘導体、それらを調製するためのプロセス、活性成分としてそれらを含有する薬学的組成物、脈管形成および/または増加した血管透過性に関連した疾患状態の処置方法、およびヒトのような温血動物における抗脈管形成および/または増加した血管透過性を低減する効果の産出における使用のための医薬の製造におけるそれらの使用に関する。
通常の脈管形成は、胚発生、創傷の治癒および女性の生殖機能のいくつかの要素を含める多様なプロセスにおいて、重要な役割を担う。所望されないまたは病理学的な脈管形成は、糖尿病性網膜症、乾癬、癌、関節リウマチ、アテローム、Kaposi肉腫および血管腫(非特許文献1;比特許文献2)を含める疾患状態に関連する。血管透過性の交替は、通常のおよび病理学的な生理学的プロセスの両方において役割を担うと考えられる(非特許文献3;非特許文献4)。インビトロで内皮細胞成長促進活性を有するいくつかのポリペプチドは、酸性および塩基性の繊維芽細胞成長因子(aFGFおよびbFGF)および血管内皮成長因子(VEGF)を含めて同定されている。その受容体の限定された発現によって、VEGFの成長因子活性は、FGFのものに比べて、内皮細胞に対して比較的特異的である。最近の証拠は、VEGFは、通常のおよび病理学的な脈管形成(非特許文献5;非特許文献6)および血管透過性(非特許文献7)の両方の重要な刺激物であることを示す。抗体を用いるVEGFの除去によるVEGF活性の拮抗作用は、腫瘍成長の阻害をもたらし得る(非特許文献8)。
チロシンキナーゼ受容体(RTK)は、細胞の形質膜を横切る生化学的なシグナルの伝達において重要である。これらの膜通過分子は、特徴的に、形質膜中のセグメントを介して細胞内チロシンキナーゼドメインに連結された細胞外リガンド結合ドメイン(extracellular ligand-binding domain)からなる。リガンドの受容体に対する結合は、受容体および他の細胞内分子の両方のチロシン残基のリン酸化を導く、受容体関連(receptor-associated)チロシンキナーゼ活性の刺激をもたらす。チロシンのリン酸化におけるこれらの変化は、多様な細胞応答を導くシグナリングカスケード(signalling cascade)を開始させる。今日までに、アミノ酸配列のホモロジーにより定義した、少なくとも19の異なるRTKサブファミリーが同定されている。これらのサブファミリーの1つは、現在、fms様チロシンキナーゼ受容体(FltまたはFlt1)、キナーゼ挿入ドメイン含有受容体(KDR)(Flk-1ともいわれる)、および別のfms様チロシンキナーゼ受容体(Flt4)により包含される。これらに関連したRTKの2つ(FltおよびKDR)は、高いアフィニティーでVEGFを結合させることが示されている(非特許文献9;非特許文献10)。非相同細胞において発現したVEGFのこれらの受容体に対する結合は、細胞のタンパク質およびカルシウム流動の、チロシンのリン酸化状態における変化に関連する。
上皮細胞成長因子(EGF)受容体チロシンキナーゼに対する良好な活性を有する化合物は、特許文献1に開示されている。本発明は、脈管形成および/または増加した血管透過性に関連した疾患状態(例えば、癌、糖尿病、乾癬、関節リウマチ、Kaposi肉腫、血管腫、急性および慢性腎障害、アテローム、動脈性再狭窄、自己免疫疾患、網膜血管増殖による急性炎症および眼球疾患)の処置における価値ある特性として、VEGFの効果を著しく阻害する化合物の発見に基づいている。本発明の化合物は、EGF受容体チロシンキナーゼに対するよりも、VEGF受容体チロシンキナーゼに対してより高い効力を有する。さらに、本発明の化合物は、EGF受容体チロシンキナーゼまたはFGF R1受容体チロシンキナーゼに対するよりも、VEGF受容体チロシンキナーゼに対して実質的により高い効力を有する。従って、試験された本発明の化合物は、VEGF受容体チロシンキナーゼに対する活性を有し、その結果、VEGF受容体チロシンキナーゼを阻害するのに十分な量で使用され得る。その一方、本発明の化合物は、EGF受容体チロシンキナーゼまたはFGF R1受容体チロシンキナーゼに対する有意な活性を示さない。
欧州特許第0566226号明細書 Fanら,1995,Trends Pharmacol.Sci.16:57-66 Folkman,1995,Nature Medicine 1:27-31 Cullinan-Boveら,1993,Endocrinology 133 829-837 Sengerら,1993,Cancer and Metastasis Reviews,12:303-324 Jakemanら,1993,Endocrinology,133:848-859 Kolchら,1995,Breast Cancer Reseach and Treatment,36:139-155 Connollyら,1989,J.Biol.Chem.264:20017-20024 Kimら,1993,Nature 362 841-844 De Vriesら,1992,Science 255:989-991 Termanら,1992,Biochem.Biophys.Res.Comm.1992,187:1579-1586
脈管形成および/または増加した血管透過性に関連した疾患状態(例えば、癌、糖尿病、乾癬、関節リウマチ、Kaposi肉腫、血管腫、急性および慢性腎障害、アテローム、動脈性再狭窄、自己免疫疾患、網膜血管増殖による急性炎症および眼球疾患)の処置における価値ある特性として、VEGFの効果を著しく阻害する化合物を提供すること。
本発明は、上記課題を解決するために、例えば、以下の手段を提供する。
(項目1)以下の式Iのキナゾリン誘導体およびその塩:
Figure 2009007364
[ここで:
Y 1 は、-O-、-S-、-CH 2 -、-SO-、-SO 2 -、-NR 5 CO-、-CONR 6 -、-SO 2 NR 7 -、-NR 8 SO 2 -または-NR 9 -を表す(ここで、R 5 、R 6 、R 7 、R 8 およびR 9 は、それぞれ独立して、水素、C 1〜3 アルキルまたはC 1〜3 アルコキシC 2〜3 アルキルを表す);
R 1 は、水素、ヒドロキシ、ハロゲノ、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシ、C 1〜3 アルキルチオ、またはNR 10 R 11 を表す(ここで、R 10 およびR 11 は、同じであるかまたは異なり得、それぞれ独立して、水素またはC 1〜3 アルキルを表す);
R 2 は、水素、ヒドロキシ、ハロゲノ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシ、トリフルオロメチル、シアノ、アミノ、またはニトロを表す;
mは、1〜5の整数である;
R 3 は、ヒドロキシ、ハロゲノ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシ、C 1〜3 アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、シアノ、アミノ、またはニトロを表す;
R 4 は、以下の8つの群の1つから選択される:
1)X 1 (ここで、X 1 は、ピリドン基、フェニル基またはO、NおよびSから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員の芳香族ヘテロ環基を表し、このピリドン基、フェニル基またはヘテロ環基は、ハロゲノ、アミノ、C 1〜4 アルキル、C 1〜4 アルコキシ、C 1〜4 ヒドロキシアルキル、C 1〜4 アミノアルキル、C 1〜4 アルキルアミノ、C 1〜4 ヒドロキシアルコキシ、カルボキシ、シアノ、-CONR 12 R 13 および-NR 14 COR 15 から選択される5つまでの置換基を有し得る(ここで、R 12 、R 13 、R 14 およびR 15 は、同じであるかまたは異なり得、それぞれ独立して、水素、C 1〜4 アルキルまたはC 1〜3 アルコキシC 2〜3 アルキルを表す));
2)C 1〜5 アルキルX 1 (ここで、X 1 は、上記に定義した通りである);
3)C 2〜5 アルケニルX 1 (ここで、X 1 は、上記に定義した通りである);
4)C 2〜5 アルキニルX 1 (ここで、X 1 は、上記に定義した通りである);
5)C 1〜5 アルキルY 2 X 1 (ここで、Y 2 は、-O-、-S-、-SO-、-SO 2 -、-OCO-、-NR 16 CO-、-CONR 17 -、-SO 2 NR 18 -、-NR 19 SO 2 -または-NR 20 -を表し(ここで、R 16 、R 17 、R 18 、R 19 およびR 20 は、それぞれ独立して、水素、C 1〜3 アルキルまたはC 1〜3 アルコキシC 2〜3 アルキルを表す)、およびX 1 は、上記に定義した通りである);
6)C 2〜5 アルケニルY 3 X 1 (ここで、Y 3 は、-O-、-S-、-SO-、-SO 2 -、-OCO-、-NR 21 CO-、-CONR 22 -、-SO 2 NR 23 -、-NR 24 SO 2 -または-NR 25 -を表し(ここで、R 21 、R 22 、R 23 、R 24 およびR 25 は、それぞれ独立して、水素、C 1〜3 アルキルまたはC 1〜3 アルコキシC 2〜3 アルキルを表す)、およびX 1 は、上記に定義した通りである);
7)C 2〜5 アルキニルY 4 X 1 (ここで、Y 4 は、-O-、-S-、-SO-、-SO 2 -、-OCO-、-NR 26 CO-、-CONR 27 -、-SO 2 NR 28 -、-NR 29 SO 2 -または-NR 30 -を表し(ここで、R 26 、R 27 、R 28 、R 29 およびR 30 は、それぞれ独立して、水素、C 1〜3 アルキルまたはC 1〜3 アルコキシC 2〜3 アルキルを表す)、およびX 1 は、上記に定義した通りである);および
8)C 1〜3 アルキルY 5 C 1〜3 アルキルX 1 (ここで、Y 5 は、-O-、-S-、-SO-、-SO 2 -、-NR 31 CO-、-CONR 32 -、-SO 2 NR 33 -、-NR 34 SO 2 -または-NR 35 -を表し(ここで、R 31 、R 32 、R 33 、R 34 およびR 35 は、それぞれ独立して、水素、C 1〜3 アルキルまたはC 1〜3 アルコキシC 2〜3 アルキルを表す)、およびX 1 は、上記に定義した通りである);Zは、-NH-、-O-、-S-または-CH 2 -を表す;ただし、R 4 が、上記1)、2)および5)の群のうちの1つから選択され、かつX 1 が、非置換のフェニル、またはハロゲノ、C 1〜4 アルキルおよびC 1〜4 アルコキシから選択される1〜2つの置換基によって置換されたフェニルである場合、mは3〜5の整数であり、および/またはZは、-O-、-S-または-CH 2 -である]。
(項目2)前記R 1 が、水素、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシまたはエトキシを表す、項目1に記載のキナゾリン誘導体。
(項目3)前記R 2 が、水素である、項目1または2に記載のキナゾリン誘導体。
(項目4)前記(R 3 m を有するフェニル基が、以下の式IIa:
Figure 2009007364
(ここで、
R a は、水素、メチル、フルオロまたはクロロを表す;
R b は、水素、メチル、メトキシ、ブロモ、フルオロまたはクロロを表す;
R c は、水素またはヒドロキシを表す;および
R d は、水素、フルオロまたはクロロを表す)である、項目1〜3のいずれか1項に記載のキナゾリン誘導体。
(項目5)前記Zが、NHである、項目1〜4のいずれか1項に記載のキナゾリン誘導体。
(項目6)前記Y 1 が、-O-、-S-、-CH 2 -、-NR 5 CO-、-NR 8 SO 2 -または-NH-を表す(ここで、R 5 およびR 8 は、それぞれ独立して、水素、C 1〜2 アルキルまたはC 1〜2 アルコキシエチルを表す)、項目1〜5のいずれか1項に記載のキナゾリン誘導体。
(項目7)前記R 4 基のX 1 部分が、ピリドン基またはO、NおよびSから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員の芳香族ヘテロ環基を表し、該ピリドンまたはヘテロ環基は、所望であるならば、項目1に定義したように置換され得る、項目1〜6のいずれか1項に記載のキナゾリン誘導体。
(項目8)前記X 1 部分が、ピリドン基、ピリジル基、イミダゾリル基、チアゾリル基、チエニル基、トリアゾリル基またはピリダジニル基を表し、それらは、所望であるならば、項目1に定義したように置換され得る、項目7に記載のキナゾリン誘導体。
(項目9)前記R 4 が、X 1 -Y 6 -(CH 2 n -基を表し、該Y 6 が、-O-、-S-または-NH-に直接結合し、nは、1〜3の整数であり、そしてX 1 が、項目1、7および8のいずれか1項に定義した通りである、項目1〜8のいずれか1項に記載のキナゾリン誘導体。
(項目10)以下から選択される、項目1に記載のキナゾリン誘導体およびその塩:4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-ピリジルオキシ)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-[2-(4-オキソ-1,4-ジヒドロ-1-ピリジル)エトキシ]キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(4-ピリジル)プロポキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-ピリジル)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-((4-ピリジル)メトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(2-メチルイミダゾール-1-イル)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(1-メチルイミダゾール-2-イルチオ)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(N-(4-ピリジル)アミノ)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(1-メチルイミダゾール-2-イル)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-((2-シアノ-4-ピリジル)メトキシ)-6-メトキシキナゾリン。
(項目11)以下から選択される、項目1に記載のキナゾリン誘導体およびその塩:4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(4-ピリジルメトキシ)キナゾリン
4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-ピリジルメトキシ)キナゾリン
4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(1-メチルイミダゾール-2-イルメトキシ)キナゾリン
4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-メチルチアゾール-4-イルメトキシ)キナゾリン
7-(2-アセトアミドチアゾール-4-イルメトキシ)-4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリン
4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(4-ピリジルプロポキシ)キナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(4-ピリジルプロポキシ)キナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(4-ピリジルメトキシ)キナゾリン
7-ベンジルオキシ-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリン
7-ベンジルオキシ-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルフェノキシ)-6-メトキシキナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-((2-メチルチアゾール-4-イル)メトキシ)キナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-7-(4-ピリジルメトキシ)キナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-((1-メチルイミダゾール-2-イル)メトキシ)キナゾリン
7-((2-アセタミドチアゾール-4-イル)メトキシ)-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリン
7-ベンジルオキシ-4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(4-ピリジル)プロポキシ)キナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-ピリジル)エトキシ)キナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-チエニルメトキシ)キナゾリン
4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-((1-メチルベンズイミダゾール-2-イル)メトキシ)キナゾリン
7-((2-クロロ-6-メチル-4-ピリジル)メトキシ)-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロフェノキシ)-6-メトキシ-7-((4 ピリジル)メトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシ-7-((4 ピリジル)メトキシ)キナゾリン
7-((2-クロロ-4-ピリジル)メトキシ)-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリン
7-(3,4-ジフルオロベンジルオキシ)-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシ-7-((1-メチルイミダゾール-2-イル)メトキシ)キナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-7-((1-メチルイミダゾール-2-イル)メトキシ)キナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-7-(2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシ-7-((3-チエニル)メトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-ピリジル)エトキシ)キナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-7-((4-ピリジル)カルボキサミド)キナゾリン。
(項目12)以下から選択される、項目1に記載のキナゾリン誘導体およびその塩:4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-ピリジルメトキシ)キナゾリン
4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-チエニルメトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(2-ピリジルオキシ)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-[(N-メチル-N-(4-ピリジル)]アミノエトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-[2-(2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1-ピリジル)エトキシ]キナゾリン
7-(4-シアノベンジルオキシ)-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(2-メチルイミダゾール-1-イル)プロポキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-((2-メチル-4-ピリジル)メトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1-ピリジル)プロポキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(1-メチルイミダゾール-2-イルチオ)プロポキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(4-ピリジルオキシ)プロポキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-ピリジルチオ)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(3-ピリジルオキシ)エトキシ)キナゾリン
7-ベンジルオキシ-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)キナゾリン
7-ベンジルオキシ-4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシ-7-((2-メチルチアゾール-4-イル)メトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-((3-チエニル)メトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(N-メチル-N-(ピリダジン-4-イル)アミノ)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(N-メチル-N-(6-メチルピリミジン-4-イル)アミノ)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-(3,5-ジメチル-[1,2,4]-トリアゾール-4-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-(2,4-ジメチルイミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-(2,5-ジメチルイミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン
4-(3-ヒドロキシアニリノ)-7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(1,2,4-トリアゾール-4-イル)エトキシ)キナゾリン
4-(4-ブロモ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-([1,2,4]-トリアゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン。
(項目13)薬学的に受容可能な塩の形態である、項目1〜12のいずれか1項に記載のキナゾリン誘導体。
(項目14)項目1で定義した式Iのキナゾリン誘導体またはその塩の調製プロセスであって、該プロセスは以下の工程:
(a)以下の式IIIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R 1 、R 2 、R 4 およびY 1 は、項目1に定義した通りであり、そしてL 1 は、置換可能な基を表す)と、式IVの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、Z、R 3 およびmは、項目1に定義した通りである)とを反応させ、該反応により式Iの化合物およびその塩を得る工程;
(b)式Iの化合物およびその塩であって、ここで、以下の式IIbの基:
Figure 2009007364
(ここで、R 3 およびmは、項目1に定義した通りである)が、1つ以上のヒドロキシ基を有するフェニル基を表す場合、該化合物およびその塩を調製するために、以下の式Vの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、Y 1 、m、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 およびZは、項目1に定義した通りであり、Pは、フェノール性ヒドロキシ保護基を表し、そしてp 1 は、保護されたヒドロキシ基の数と等しい1〜5の整数であり、その結果、m-p 1 は、保護されたヒドロキシではないR 3 置換基の数と等しくなる)を脱保護する工程;
(c)前記置換基Y 1 が-O-、-S-または-NR 9 -(ここで、R 9 は、項目1に定義した通りである)である式Iの化合物およびその塩を調製するために、以下の式VIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、m、Y 1 、R 1 、R 2 、R 3 およびZは、項目1に定義した通りである)と、以下の式VIIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R 4 は、項目1に定義した通りであり、そしてL 1 は、上記に定義した通りである)とを反応させる工程;
(d)以下の式VIIIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R 1 、R 2 、R 3 、Zおよびmは、項目1に定義した通りであり、そしてL 1 は、上記に定義した通りである)と、以下の式IXの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R 4 およびY 1 は、項目1に定義した通りである)とを反応させる工程;
(e)式Iの化合物およびその塩であって、ここで、R 4 が、C 1〜5 アルキルX 2 、[ここで、X 2 は、以下の3つの群の1つから選択される:
1)X 1 (ここで、X 1 は、項目1に定義した通りである);
2)Y 7 X 1 (ここで、Y 7 は、-O-、-S-、-SO 2 -、-NR 47 CO-、-NR 48 SO 2 -または-NR 49 -を表し(ここで、R 47 、R 48 およびR 49 は、それぞれ独立して、水素、C 1〜3 アルキルまたはC 1〜3 アルコキシC 2〜3 アルキルを表す)、そしてX 1 は、項目1に定義した通りである);および
3)Y 8 C 1〜3 アルキルX 1 (ここで、Y 8 は、-O-、-S-、-SO 2 -、-NR 50 CO-、-NR 51 SO 2 -または-NR 52 -を表し(ここで、R 50 、R 51 およびR 52 は、それぞれ独立して、水素、C 1〜3 アルキルまたはC 1〜3 アルコキシC 2〜3 アルキルを表す)、そしてX 1 は、項目1に定義した通りである);]である、該化合物およびその塩を調製するために、以下の式Xの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、Y 1 、R 1 、R 2 、R 3 、Zおよびmは、項目1に定義した通りであり、L 1 は、上記に定義した通りであり、そしてR 53 は、C 1〜5 アルキルを表す)と、以下の式XIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、X 2 は、上記に定義した通りである)とを反応させ、式Iの化合物を提供する工程;
(f)置換基R 1 がNR 10 R 11 により表され、ここで、R 10 およびR 11 の1つまたは両方がC 1〜3 アルキルである、式Iの化合物およびその塩を調製するために、置換基R 1 がアミノ基である式Iの化合物と、アルキル化剤とを反応させる工程;
(g)置換基R 1 、R 2 またはR 3 の1つ以上がアミノ基である、式Iの化合物およびその塩を調製するために、キナゾリン環および/またはフェニル環の対応する位置(単数または複数)の置換基(単数または複数)が、ニトロ基(単数または複数)である、式Iの対応する化合物を還元する工程;および式Iのキナゾリン誘導体の薬学的に受容可能な塩が必要とされる場合、得られた化合物と、酸または塩基とを反応させ、該反応により所望の薬学的に受容可能な塩を得る、工程
を包含する、プロセス。
(項目15)薬学的に受容可能な賦形剤またはキャリアと共に項目1に定義した通りである式Iのキナゾリン誘導体またはその薬学的に受容可能な塩を活性成分として含む、薬学的組成物。
(項目16)抗脈管形成および/または血管透過性を低減する効果を、そのような処置が必要とされる温血動物において引き起こすための方法であって、該動物に項目1に定義した通りである式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩の有効量を投与する工程を含む、方法。
本発明の1つの局面によれば、以下の式Iのキナゾリン誘導体およびその塩が提供される:
Figure 2009007364
[ここで:
Y1は、-O-、-S-、-CH2-、-SO-、-SO2-、-NR5CO-、-CONR6-、-SO2NR7-、-NR8SO2-または-NR9-を表す(ここで、R5、R6、R7、R8およびR9は、それぞれ独立して、水素、C1〜3アルキルまたはC1〜3アルコキシC2〜3アルキルを表す);
R1は、水素、ヒドロキシ、ハロゲノ、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシ、C1〜3アルキルチオ、またはNR10R11を表す(ここで、R10およびR11は、同じであるかまたは異なり得、それぞれ独立して、水素またはC1〜3アルキルを表す);
R2は、水素、ヒドロキシ、ハロゲノ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシ、トリフルオロメチル、シアノ、アミノ、またはニトロを表す;
mは、1〜5の整数である;
R3は、ヒドロキシ、ハロゲノ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシ、C1〜3アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、シアノ、アミノ、またはニトロを表す;
R4は、以下の8つの群の1つから選択される:
1)X1(ここで、X1は、ピリドン基、フェニル基またはO、NおよびSから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員の芳香族ヘテロ環基を表し、このピリドン基、フェニル基またはヘテロ環基は、ハロゲノ、アミノ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アミノアルキル、C1〜4アルキルアミノ、C1〜4ヒドロキシアルコキシ、カルボキシ、シアノ、-CONR12R13および-NR14COR15から選択される5つまでの置換基を有し得る(ここで、R12、R13、R14およびR15は、同じであるかまたは異なり得、それぞれ独立して、水素、C1〜4アルキルまたはC1〜3アルコキシC2〜3アルキルを表す));
2)C1〜5アルキルX1(ここで、X1は、上記に定義した通りである);
3)C2〜5アルケニルX1(ここで、X1は、上記に定義した通りである);
4)C2〜5アルキニルX1(ここで、X1は、上記に定義した通りである);
5)C1〜5アルキルY2X1(ここで、Y2は、-O-、-S-、-SO-、-SO2-、-OCO-、-NR16CO-、-CONR17-、-SO2NR18-、-NR19SO2-または-NR20-を表し(ここで、R16、R17、R18、R19およびR20は、それぞれ独立して、水素、C1〜3アルキルまたはC1〜3アルコキシC2〜3アルキルを表す)、およびX1は、上記に定義した通りである);
6)C2〜5アルケニルY3X1(ここで、Y3は、-O-、-S-、-SO-、-SO2-、-OCO-、-NR21CO-、-CONR22-、-SO2NR23-、-NR24SO2-または-NR25-を表し(ここで、R21、R22、R23、R24およびR25は、それぞれ独立して、水素、C1〜3アルキルまたはC1〜3アルコキシC2〜3アルキルを表す)、およびX1は、上記に定義した通りである);
7)C2〜5アルキニルY4X1(ここで、Y4は、-O-、-S-、-SO-、-SO2-、-OCO-、-NR26CO-、-CONR27-、-SO2NR28-、-NR29SO2-または-NR30-を表し(ここで、R26、R27、R28、R29およびR30は、それぞれ独立して、水素、C1〜3アルキルまたはC1〜3アルコキシC2〜3アルキルを表す)、およびX1は、上記に定義した通りである);および
8)C1〜3アルキルY5C1〜3アルキルX1(ここで、Y5は、-O-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR31CO-、-CONR32-、-SO2NR33-、-NR34SO2-または-NR35-を表し(ここで、R31、R32、R33、R34およびR35は、それぞれ独立して、水素、C1〜3アルキルまたはC1〜3アルコキシC2〜3アルキルを表す)、およびX1は、上記に定義した通りである);Zは、-NH-、-O-、-S-または-CH2-を表し;ただし、R4が、上記1)、2)および5)の群のうちの1つから選択され、かつX1が、非置換のフェニル、またはハロゲノ、C1〜4アルキルおよびC1〜4アルコキシから選択される1〜2つの置換基によって置換されたフェニルである場合、mは3〜5の整数であり、および/またはZは、-O-、-S-または-CH2-である]。
有利には、Y1は、-O-、-S-、-CH2-、-NR5CO-、-NR8SO2-または-NR9-を表す(ここで、R5、R8およびR9は、それぞれ独立して、水素、C1〜2アルキルまたはC1〜2アルコキシエチルを表す)。
好ましくは、Y1は-O-、-S-、-CH2-、-NR5CO-、-NR8SO2-または-NH-を表す(ここで、R5およびR8は、それぞれ独立して、水素、C1〜2アルキルまたはC1〜2アルコキシエチルを表す)。
より好ましくは、Y1は-O-、-S-、-CH2-または-NH-を表し、特に-O-を表す。
本発明の別の実施態様においては、Y1は-O-、-NR5CO-または-NR8SO2-を表す(ここで、R5およびR8は、それぞれ独立して、水素またはC1〜2アルキルを表す)。
本発明のさらなる実施態様においては、Y1は-NHCO-である。
本発明の1つの実施態様においては、R1は水素、ヒドロキシ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシ、C1〜3アルキルチオまたはNR10R11を表す(ここで、R10およびR11は、上記に定義した通りである)。しかし、簡便には、R1は水素、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシまたはアミノを表す。
R1は、有利には、水素、ヒドロキシ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシまたはアミノを表す。
R1は、好ましくは、水素、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシまたはエトキシであり、より好ましくは、水素、ヒドロキシ、メチルまたはメトキシであり、特に水素、メチルまたはメトキシであるが、特に、メトキシである。
本発明の別の実施態様においては、R1は水素、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、メチル、エチル、メトキシまたはエトキシである。
R2は、有利には、水素、ハロゲノ、アミノまたはニトロである。
R2は、好ましくは、水素、クロロまたはニトロであるが、特に、水素である。
本発明の1つの実施態様においては、R3はヒドロキシ、ハロゲノ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシ、トリフルオロメチル、シアノ、アミノまたはニトロを表す。
有利には、本発明の別の実施態様においては、1つのR3置換基は、メタヒドロキシであり、もう1つのまたはそれ以上のR3置換基は、それぞれ、ハロゲノおよびメチルから選択される。
本発明の別の実施態様においては、(R3mを有するフェニル基が、以下の式IIa:
Figure 2009007364
(ここで、
Raは、水素、メチル、フルオロまたはクロロを表す;
Rbは、水素、メチル、メトキシ、ブロモ、フルオロまたはクロロを表す;
Rcは、水素またはヒドロキシを表す;
Rdは、水素、フルオロまたはクロロ、特に水素またはフルオロを表す)である。
本発明のさらなる実施態様においては、(R3mを有するフェニル基は、好ましくは、式IIaであり、ここで:
Raは、水素、メチル、フルオロまたはクロロを表す;
Rbは、水素、メチル、メトキシ、ブロモ、フルオロまたはクロロ、特に水素、メチルまたはクロロを表す;
Rcは、水素またはヒドロキシを表す;そして
Rdは、水素を表す;
ただし、Ra、RbおよびRcは、それぞれ水素を表さない。
好ましくは、(R3mを有するフェニル基は、3-ヒドロキシ-4-メチルフェニル基、2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルフェニル基、2-フルオロ-4-ブロモフェニル基、2-フルオロ-4-クロロ-5-ヒドロキシフェニル基または4-クロロ-2-フルオロフェニル基である。
本発明の特定の局面においては、(R3mを有するフェニル基は、3-ヒドロキシ-4-メチルフェニル基であり、特に2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルフェニル基である。
本発明のさらなる実施態様においては、(R3mを有するフェニル基は、4-クロロ-2-フルオロフェニル基である。
有利には、Y2は-O-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR16CO-、-NR19SO2-または-NR20-を表す(ここで、R16、R19およびR20は、それぞれ独立して、水素、C1〜2アルキルまたはC1〜2アルコキシエチルを表す)。
好ましくは、Y2は-O-、-S-、-SO-、-SO2-または-NR20-を表す(ここで、R20は水素、C1〜2アルキルまたはC1〜2アルコキシエチルを表す)。
より好ましくは、Y2は-S-、-O-または-NR20-を表し(ここで、R20は水素またはC1〜2アルキルを表す)、しかし、最も好ましくは、-O-または-NR20-を表す(ここで、R20は、上記に定義した通りである)。
有利には、Y3は-O-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR21CO-、-NR24SO2-または-NR25-を表す(ここで、R21、R24およびR25は、それぞれ独立して、水素、C1〜2アルキルまたはC1〜2アルコキシエチルを表す)。
有利には、Y3は-O-、-S-、-SO-、-SO2-または-NR25-を表す(ここで、R25は水素、C1〜2アルキルまたはC1〜2アルコキシエチルを表す)。
より好ましくは、Y3は-O-または-NR25-を表す(ここで、R25は水素、C1〜2アルキルを表す)。
有利には、Y4は-O-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR26CO-、-NR29SO2-または-NR30-を表す(ここで、R26、R29およびR30は、それぞれ独立して、水素、C1〜2アルキルまたはC1〜2アルコキシエチルを表す)。
好ましくは、Y4は-O-、-S-、-SO-、-SO2-または-NR30-を表す(ここで、R30は水素、C1〜2アルキルまたはC1〜2アルコキシエチルを表す)。
より好ましくは、Y4は-O-または-NR30-を表す(ここで、R30は水素またはC1〜2アルキルを表す)。
有利には、Y5は-O-、-S-、-SO-、-SO2-または-NR35-を表す(ここで、R35は水素、C1〜2アルキルまたはC1〜2アルコキシエチルを表す)。
好ましくは、Y5は-O-、-S-または-NR35-を表す(ここで、R35は水素、C1〜2アルキルまたはC1〜2アルコキシエチルを表す)。
mは、好ましくは、2または3である。
Zは、例えば、-NH-または-O-であり得、しかし、Zは、好ましくは、-NH-を表す。
X1は、好ましくは、ピリドン基またはO、NおよびSから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する5員または6員の芳香族ヘテロ環式基を表す。これらのピリドン基またはヘテロ環式基は、上記に定義したように置換され得る。
X1が、5員または6員の芳香族ヘテロ環式基である場合、それは、好ましくは、O、NおよびSから選択される1または2個のヘテロ原子を有し、より好ましくは、1つはNであり、そして上記に定義したように置換され得る。
X1は、特にピリドン、ピリジル、イミダゾリル、チアゾリル、チエニル、トリアゾリルまたはピリダジニル基であり、これらの基は、上記に定義したように置換され得、より好ましくは、ピリドン、ピリジル、イミダゾリル、チアゾリルまたはトリアゾリル基であり、特にピリドン、ピリジル、イミダゾリルまたはトリアゾリル基であり、これらの基は、上記に定義したように置換され得る。
R4が、C1〜5アルキルX1、C2〜5アルケニルX1、C2〜5アルキニルX1またはC1〜3アルキルY5C1〜3アルキルX1であり、そしてX1が、窒素を含有する6員の芳香族ヘテロ環式基である場合、この基は、有利には、X1の炭素原子を介してアルキル部分、アルケニル部分またはアルキニル部分に結合し、この基は、窒素原子が炭素原子に対してパラ位置であるように、アルキル部分、アルケニル部分またはアルキニル部分と結合する。C1〜5アルキル部分は、所望ならば、-(CH2n-であり得る。
R4-Y1が、X1-(CH2n-Y1-であり、nが、0〜5の整数であり、Y1が、-O-、-NH-、-S-または-CH2-であり、そしてX1が、窒素を含有する6員の環芳香族ヘテロ環式基である場合、この基は、有利には、X1の炭素原子を介して-(CH2n-Y1-に結合し、この基は、窒素原子が炭素原子に対してパラ位置であるように、-(CH2n-Y1-と結合する。
目的の別の実施例においては、X1はピリミジンであり、これは、上記に定義したように置換され得る。
本発明の1つの実施態様においては、X1はピリドン、フェニルまたはO、NおよびSから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する5員または6員の環芳香族ヘテロ環式基であり、この基は、上記に定義した通りであるような置換基から選択される、好ましくは、2つまでの置換基、より好ましくは、1つまでの置換基を有し得る。
X1の定義においては、簡便には、置換基はハロゲノ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシおよびシアノから選択され、より簡便には、置換基はクロロ、フルオロ、メチルおよびエチルから選択される。
簡便には、R4は以下の8つの群の1つから選択される:
1)X1(ここで、X1は、上記に定義した通りである);
2)C1〜5アルキルX1(ここで、X1は、上記に定義した通りである);
3)C3〜5アルケニルX1(ここで、X1は、上記に定義した通りである);
4)C3〜5アルキニルX1(ここで、X1は、上記に定義した通りである);
5)C1〜5アルキルY2X1(ここで、Y2およびX1は、上記に定義した通りである);
6)C3〜5アルケニルY3X1(ここで、Y3およびX1は、上記に定義した通りである);
7)C3〜5アルキニルY4X1(ここで、Y4およびX1は、上記に定義した通りである);および
8)C2〜3アルキルY5C1〜2アルキルX1(ここで、Y5およびX1は、上記に定義した通りである)。
有利には、R4は以下の8つの群の1つから選択される:
1)X1(ここで、X1は、上記に定義した通りである);
2)C1〜5アルキルX1(ここで、X1は、上記に定義した通りである);
3)1-X1プロプ-1-エン-3-イル、1-X1ブト-2-エン-4-イル、1-X1ブト-1-エン-3-イル、1-X1ペント-2-エン-4-イルまたは2-X1ペント-3-エン-5-イル(ここで、X1は、上記に定義した通りであり、ただし、R4が、1-X1プロプ-1-エン-3-イルの場合、X1は、炭素原子を介してアルケニル基と結合する);
4)1-X1プロプ-1-イン-3-イル、1-X1ブト-2-イン-4-イル、1-X1ブト-1-イン-3-イル、1-X1ペント-2-イン-4-イルまたは2-X1ペント-3-イン-5-イル(ここで、X1は、上記に定義した通りであり、ただし、R4が、1-X1プロプ-1-イン-3-イルの場合、X1は、炭素原子を介してアルキニル基と結合する);
5)C1〜5アルキルY2X1(ここで、Y2およびX1は、上記に定義した通りである);
6)1-(X1Y3)プロプ-1-エン-3-イル、1-(X1Y3)ブト-2-エン-4-イル、1-(X1Y3)ブト-1-エン-3-イル、1-(X1Y3)ペント-2-エン-4-イルまたは2-(X1Y3)ペント-3-エン-5-イル(ここで、Y3およびX1は、上記に定義した通りである);
7)1-(X1Y4)プロプ-1-イン-3-イル、1-(X1Y4)ブト-2-イン-4-イル、1-(X1Y4)ブト-1-イン-3-イル、1-(X1Y4)ペント-2-イン-4-イルまたは2-(X1Y4)ペント-3-イン-5-イル(ここで、Y4およびX1は、上記に定義した通りである);および
8)C2〜3アルキルY5C1〜2アルキルX1(ここで、Y5およびX1は、上記に定義した通りである)。
好ましくは、R4は以下の8つの群の1つから選択される:
1)X1(ここで、X1は、上記に定義した通りである);
2)C1〜5アルキルX1(ここで、X1は、上記に定義した通りである);
3)1-X1ブト-2-エン-4-イル(ここで、X1は、上記に定義した通りである);
4)1-X1ブト-2-イン-4-イル(ここで、X1は、上記に定義した通りである);
5)C1〜5アルキルY2X1(ここで、Y2およびX1は、上記に定義した通りである);
6)1-(X1Y3)ブト-2-エン-4-イル(ここで、Y3およびX1は、上記に定義した通りである);
7)1-(X1Y4)ブト-2-イン-4-イル(ここで、Y4およびX1は、上記に定義した通りである);および
8)エチルY5メチルX1(ここで、Y5およびX1は、上記に定義した通りである)。
より好ましくは、式(I)の化合物は、以下の式(Ia)の化合物である:
Figure 2009007364
(ここで、R1、R2、R3、m、X1、Y1およびZは、上記に定義した通りであり、nは0〜5の整数であり、そしてY6は直接結合、-O-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR36CO-、-CONR37-、-SO2NR38-、-NR39SO2-または-NR40-を表す(ここで、R36、R37、R38、R39およびR40は、それぞれ独立して、水素、C1〜3アルキルまたはC1〜3アルコキシC2〜3アルキルを表す))。
有利には、Y6は直接結合、-O-、-S-、-SO-、-SO2-または-NR40-を表す(ここで、R40は水素、C1〜2アルキルまたはC1〜2アルコキシエチルを表す)。
好ましくは、Y6は直接結合、-O-、-S-または-NH-である。
より好ましくは、Y6は直接結合である。
nは、有利には、0〜3、好ましくは、1〜3の整数である。
従って、例えば、本発明の特定の実施態様においては、式Iの化合物は、式Iaの化合物およびその塩であって、ここで:
[Y1は-O-、-NH-、-S-または-CH2-を表す;
nは0〜5の整数である;
X1はフェニル基またはO、NおよびSから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する5員または6員の環芳香族ヘテロ環式基を表し、このフェニル基またはヘテロ環式基は、ハロゲノ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4ヒドロキシアルコキシ、カルボキシ、シアノ、-CONR41R42-および-NR43COR44-から選択される5つまでの置換基を有し得る(ここで、R41、R42、R43およびR44は、同じであるかまたは異なり得、それぞれ独立して、水素またはC1〜4アルキルを表す);
R1は、水素、ヒドロキシ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシ、C1〜3アルキルチオ、またはNR45R46を表す(ここで、R45およびR46は、同じであるかまたは異なり得、それぞれ独立して、水素またはC1〜3アルキルを表す);
R2は、水素、ヒドロキシ、ハロゲノ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシ、トリフルオロメチル、シアノ、アミノまたはニトロを表す;
mは、1〜5の整数である;
R3は、ヒドロキシ、ハロゲノ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシ、C1〜3アルカノイルオキシ、トリフルオロメチル、シアノ、アミノまたはニトロを表す;
Zは、-NH-または-O-を表す;および
Y6は、直接結合である;
ただし、X1が、非置換のフェニル、またはハロゲノ、C1〜4アルキルおよびC1〜4アルコキシから選択される1〜2つの置換基によって置換されたフェニルである場合、mは3〜5の整数であるか、あるいはZは-O-である]。
本発明の好ましい化合物は、以下の化合物およびその塩(特にその塩酸塩)である:
4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-ピリジルメトキシ)キナゾリン
4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-チエニルメトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(2-ピリジルオキシ)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-[(N-メチル-N-(4-ピリジル)]アミノエトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-[2-(2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1-ピリジル)エトキシ]キナゾリン
7-(4 シアノベンジルオキシ)-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(2-メチルイミダゾール-1-イル)プロポキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-((2-メチル-4-ピリジル)メトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1-ピリジル)プロポキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(1-メチルイミダゾール-2-イルチオ)プロポキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(4-ピリジルオキシ)プロポキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-ピリジルチオ)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(3-ピリジルオキシ)エトキシ)キナゾリン
7-ベンジルオキシ-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)キナゾリン
7-ベンジルオキシ-4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシ-7-((2-メチルチアゾール-4-イル)メトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-((3-チエニル)メトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(N-メチル-N-(ピリダジン-4-イル)アミノ)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(N-メチル-N-(6-メチルピリミジン-4-イル)アミノ)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-(3,5-ジメチル-[1,2,4]-トリアゾール-4-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-(2,4-ジメチルイミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-(2,5-ジメチルイミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン
4-(3-ヒドロキシアニリノ)-7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(1,2,4-トリアゾール-4-イル)エトキシ)キナゾリン
4-(4-ブロモ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-([1,2,4]-トリアゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン。
本発明の以下の化合物およびその塩(特にその塩酸塩)は、特に好ましい:
4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(4-ピリジルメトキシ)キナゾリン
4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-ピリジルメトキシ)キナゾリン
4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(1-メチルイミダゾール-2-イルメトキシ)キナゾリン
4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-メチルチアゾール-4-イルメトキシ)キナゾリン
7-(2-アセタミドチアゾール-4-イルメトキシ)-4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリン
4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(4-ピリジルプロポキシ)キナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(4-ピリジルプロポキシ)キナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(4-ピリジルメトキシ)キナゾリン
7-ベンジルオキシ-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-ピリジルオキシ)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-[2-(4-オキソ-1,4-ジヒドロ-1-ピリジル)エトキシ]キナゾリン
7-ベンジルオキシ-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルフェノキシ)-6-メトキシキナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-((2-メチルチアゾール-4-イル)メトキシ)キナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-7-(4-ピリジルメトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-((1-メトキシイミダゾール-2-イル)メトキシ)キナゾリン
7-((2-アセタミドチアゾール-4-イル)メトキシ)-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリン
7-ベンジルオキシ-4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(4-ピリジル)プロポキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(4-ピリジル)プロポキシ)キナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-ピリジル)エトキシ)キナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-チエニルメトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-ピリジル)エトキシ)キナゾリン
4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-((1-メチルベンズイミダゾール-2-イル)メトキシ)キナゾリン
7-((2-クロロ-6-メチル-4-ピリジル)メトキシ)-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロフェノキシ)-6-メトキシ-7-((4 ピリジル)メトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-((4-ピリジル)メトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(2-メチルイミダゾール-1-イル)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシ-7-((4-ピリジル)メトキシ)キナゾリン
7-((2-クロロ-4-ピリジル)メトキシ)-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(1-メチルイミダゾール-2-イルチオ)エトキシ)キナゾリン
7-(3,4-ジフルオロベンジルオキシ)-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシ-7-((1-メチルイミダゾール-2-イル)メトキシ)キナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-7-((1-メチルイミダゾール-2-イル)メトキシ)キナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-7-(2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシ-7-((3-チエニル)メトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-ピリジル)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)エトキシ)キナゾリン
4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-7-((4-ピリジル)カルボキサミド)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(N-(4-ピリジル)アミノ)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(1-メチルイミダゾール-2-イル)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-((2-シアノ-4-ピリジル)メトキシ)-6-メトキシキナゾリン。
これらのなかでは、以下の化合物およびその塩(特にその塩酸塩)が特に好ましい:
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-ピリジルオキシ)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-[2-(4-オキソ-1,4-ジヒドロ-1-ピリジル)エトキシ]キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(4-ピリジル)プロポキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-ピリジル)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-((4-ピリジル)メトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(2-メチルイミダゾール-1-イル)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(1-メチルイミダゾール-2-イルチオ)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(N-(4-ピリジル)アミノ)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(1-メチルイミダゾール-2-イル)エトキシ)キナゾリン
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-((2-シアノ-4-ピリジル)メトキシ)-6-メトキシキナゾリン。
目的の別の化合物は、4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(4-ピリミジニルメトキシ)キナゾリンおよびその塩、特にその塩酸塩である。
疑義を避けるために、本明細書中で基が、「上記に定義した」により認定される場合、この基は、第1に生じ、かつ、その基について最も広範囲な定義、ならびに、それぞれのおよびすべての好ましい定義を含むことが理解される。
本明細書において、用語「アルキル」は、直鎖および分岐鎖のアルキル基の両方を含むが、「プロピル」のような個々のアルキル基に対する参照は、直鎖形のみを特定する。アナログの変換は、他の一般的な用語に対して適用される。他に記載しない限り、用語「アルキル」は、1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する鎖を有利に参照する。本明細書中で使用する用語「アルコキシ」は、他に記載しない限り、「アルキル」-O-基を含み、この「アルキル」は、上記に定義した通りである。本明細書中で使用する用語「アリール」は、他に記載しない限り、C6〜10アリール基を参照して含み、これは、所望ならば、ハロゲノ、アルキル、アルコキシ、ニトロ、トリフルオロメチルおよびシアノ(ここで、アルキルおよびアルコキシは、上記に定義した通りである)から選択される1つ以上の置換基を有する。本明細書中で使用する用語「アリールオキシ」は、他に記載しない限り、「アリール」-O-基を含み、この「アリール」は、上記に定義した通りである。本明細書中で使用する用語「スルホニルオキシ」は、アルキルスルホニルオキシおよびアリールスルホニルオキシ基を参照し、この「アルキル」および「アリール」は、上記に定義した通りである。本明細書中で使用する用語「アルカノイル」は、他に記載しない限り、アルキルC=O基を含み、この「アルキル」は、上記に定義した通りである(例えば、エタノイルは、CH3C=Oを参照する)。本明細書において、他に記載しない限り、用語「アルケニル」は、直鎖および分岐鎖のアルケニル基の両方を含むが、2-ブテニルのような個々のアルケニル基に対する参照は、直鎖形のみを特定する。他に記載しない限り、用語「アルケニル」は、2〜6個の炭素原子、好ましくは4〜5個の炭素原子、を有する鎖を有利に参照する。本明細書において、他に記載しない限り、用語「アルキニル」は、直鎖および分岐鎖のアルキニル基の両方を含むが、2-ブチニルのような個々のアルキニル基に対する参照は、直鎖形のみを特定する。他に記載しない限り、用語「アルキニル」は、2〜6個の炭素原子、好ましくは4〜5個の炭素原子、を有する鎖を有利に参照する。
式Iにおいて、上記に定義したように、水素は、キナゾリン基の2および8の位置に存在する。
本発明の範囲内で、式Iのキナゾリンまたはその塩は、互変異性の現象を示し得、そして本明細書の範囲内の図式は、可能な互変異性形態の1つのみを表し得ることが理解される。本発明は、VEGF受容体チロシンキナーゼ活性を阻害する任意の互変異性形態を含み、そして図式の範囲内で利用される(utilise)任意の互変異性形態の1つのみに限定されないことが理解される。
式Iの特定のキナゾリンおよびその塩は、溶媒和形態ならびに溶媒和ではない形態(例えば、水和形態)で存在し得ることもまた理解される。本発明は、VEGF受容体チロシンキナーゼ活性を阻害する全てのこのような溶媒和形態を含むことが理解される。
疑義を避けるために、Y1が、例えば、式-NR5CO-の基である場合、これはキナゾリン環に結合したR5基、およびR4に結合したカルボニル(CO)基を有する窒素原子であり、ここでY1が、例えば、式-CONR6-の基である場合、これはキナゾリン環に結合したカルボニル基およびR4に結合した、R6基を有する窒素原子であることが理解される。同様の変換がY1連結基(例えば、-NR8SO2-および-SO2NR7-)の他の2つの原子に適用できる。Y1が、-NR9-である場合、これはキナゾリン環およびR4に連結したR9基を有する窒素原子である。類似の変換は、他の基に適用される。Y1が、-NR9-を表し、そしてR9が、C1〜3アルコキシC2〜3アルキルである場合、これはY1の窒素原子に連結したC2〜3アルキル部分であり、そして類似の変換が、他の基に適用されることがさらに理解される。
疑義を避けるために、式Iの化合物において、R4が、例えば、式C1〜5アルキルY5C1〜5アルキルX1の基である場合、これはY1に結合する末端C1〜5アルキル部分であり、同様にR4が、例えば、式C2〜5アルケニルX1の基である場合、これはY1に結合する末端C2〜5アルケニル部分であり、そして類似の変換が、他の基に適用されることが理解される。R4が、基1-X1プロプ-1-エン-3-イルである場合、これは基X1に結合した第1の炭素であり、そしてこれは、Y1に連結した第3の炭素であり、同様にR4が、基2-X1ペント-3-エン-5-イルである場合、これは基X1に結合した第2の炭素であり、そしてY1に連結した第5の炭素であり、そして類似の変換が、他の基に適用されることがことが理解されるべきである。
疑義を避けるために、X1が、C1〜4アミノアルキル置換基を有する場合、これはX1に結合したC1〜4アルキル部分であり、ここでX1が、C1〜4アルキルアミノ置換基を有する場合、これはX1に結合したアミノ部分であり、そして類似の変換が、他の基に適用されることがことが理解される。
本発明は、上記に定義したような式Iの化合物ならびにその塩に関する。薬学的組成物における使用のための塩は、薬学的に受容可能な塩であるが、他の塩は式Iの化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩の生成に有用であり得る。本発明の薬学的に受容可能な塩には、例えば、このような塩を形成するのに十分に塩基性である、上記に定義したような式Iの化合物の酸付加塩が挙げられる。このような酸付加塩としては、例えば、無機酸(例えば、ハロゲン化水素、特に塩酸または臭化水素酸、特に好ましくは塩酸)との塩または硫酸もしくはリン酸との塩ならびに薬学的に受容可能なアニオンを生じる有機酸(例えば、トリフルオロ酢酸、クエン酸またはマレイン酸)との塩が挙げられる。さらに、式Iの化合物が十分に酸性である場合、薬学的に受容可能な塩は、無機物質または薬学的に受容可能なカチオンを生じる有機塩基によって形成され得る。このような塩としては、例えば、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩またはカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩またはマグネシウム塩)、アンモニウム塩、または例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリンまたはトリス-(2-ヒドロキシエチル)アミンとの塩が挙げられる。
式Iの化合物、またはその塩、および本発明の他の化合物(以下に定義した)は、化学的関連化合物の調製に適切である公知の任意のプロセスにより調製され得る。このようなプロセスとしては、例えば、欧州特許出願番号第0520722号、同第0566226号、同第0602851号および同第0635498号に例示されているものが挙げられる。このようなプロセスは、本発明のさらなる特徴として提供され、そして以下に記載される。必要な出発物質は、有機化学の標準手順により得られ得る。このような出発物質の調製は、添付の限定されない実施例の中で記載する。あるいは、必要な出発物質は、例示したものと類似の、有機化学の通常の技術の範囲内である手順により得られ得る。
従って、以下のプロセス(a)〜(g)および(i)〜(v)は、本発明のさらなる特徴を構成する。
式Iの化合物の合成
(a)式Iの化合物およびその塩は、以下の式IIIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R1、R2、R4およびY1は、上記に定義した通りであり、およびL1は、置換可能な基である)と、式IVの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、Z、R3およびmは、上記に定義した通りである)との反応により調製され得、これにより式Iの化合物およびその塩が得られる。簡便な置換可能な基L1は、例えば、ハロゲノ、アルコキシ(好ましくはC1〜4アルコキシ)、アリールオキシまたはスルホニルオキシ基であり、例えば、クロロ、ブロモ、メトキシ、フェノキシ、メタンスルホニルオキシまたはトルエン-4-スルホニルオキシ基である。
この反応は、酸かまたは塩基かのいずれかの存在下で有利にもたらされる。このような酸は、例えば、無水無機酸(例えば、塩酸)である。このような塩基は、例えば、有機アミン塩基(例えば、ピリジン、2,6-ルチジン、コリジン、4-ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、モルホリン、N-メチルモルホリンまたはジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン)、あるいは例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のカーボネートまたは水酸化物(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、または水酸化カリウム)である。あるいは、このような塩基は、例えば、アルカリ金属の水素化物(例えば、水素化ナトリウム)、またはアルカリ金属またはアルカリ土類金属のアミド(例えば、ナトリウムアミドまたはナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド)である。この反応は、好ましくは不活性溶媒または不活性希釈剤(例えば、アルカノールまたはエステル(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールまたは酢酸エチル)、ハロゲン化溶媒(例えば、塩化メチレン、トリクロロメタンまたは四塩化炭素)、エーテル(例えば、テトラヒドロフランまたは1,4-ジオキサン)、芳香族溶媒(例えば、トルエン)、または2極性の非プロトン性溶媒(例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン-2-オンまたはジメチルスルホキシド)の存在下でもたらされる。この反応は、簡便には例えば、10〜150℃の範囲の温度で、好ましくは20〜80℃の範囲でもたらされる。
本発明の化合物は、このプロセスから遊離塩基の形態で得られ得るか、あるいは式H-L1(ここで、L1は、上記に定義した通りである)の酸との塩の形態で得られ得る。塩から遊離塩基の形態を得ることが所望される場合、塩は、従来の手順を使用して上記に定義したような塩基で処理され得る。
(b)以下の式IIbの基:
Figure 2009007364
(ここで、R3およびmは、上記に定義した通りである)が、1つ以上のヒドロキシ基を有するフェニル基を表す場合、式Iの化合物およびその塩は、以下の式Vの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、Y1、m、R1、R2、R3、R4およびZは、上記に定義した通りであり、Pは、フェノール性ヒドロキシ保護基を表し、そしてp1は、保護されたヒドロキシ基の数と等しい1〜5の整数であり、その結果、m-p1は、保護されたヒドロキシではないR3置換基の数と等しくなる)の脱保護により調製され得る。フェノール性ヒドロキシ保護基Pの選択は、標準の有機化学者の知識の範囲内にあり、例えば、標準のテキスト(例えば、「Protective Groups in Organic Synthesis」T.W.GreeneおよびR.G.M.Wuts、第2版、Wiley(1991)に含まれるものである。これには、エーテル(例えば、メチル、メトキシメチル、アリルおよびベンジル)、シリルエーテル(例えば、t-ブチルジフェニルシリルおよびt-ブチルジメチルシリル)、エステル(例えば、アセテートおよびベンゾエート)およびカーボネート(例えば、メチルおよびベンジル)が含まれている。このようなフェノール性ヒドロキシ保護基の除去は、標準テキストに示されたこれらの反応条件(例えば、上記に示されたもの)を含めて、このような変換のための任意の公知の手順により、または関連手順によりもたらされ得る。反応条件は、ヒドロキシ誘導体が、出発化合物または生成化合物の範囲内の他の部位において所望でない反応が生じずに、生成されるようなものが好ましい。例えば、保護基Pがアセテートである場合、変換は、好ましくはプロトン性溶媒または共溶媒(例えば、水またはアルコール(例えば、メタノールおよびエタノール))の存在下で、上記に定義したような塩基(これには、アンモニア、およびモノおよびジアルキル化誘導体)によるキナゾリン誘導体の処理により簡便にもたらされ得る。このような反応は、上記に定義したようなさらなる不活性溶媒または希釈剤の存在下で、そして0〜50℃の範囲の温度で、簡便には20℃または20℃付近でもたらされ得る。
(c)上記置換基Y1が、-O-、-S-または-NR9-であるこれらの式Iの化合物およびその塩の生成は、以下の式VIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、m、Y1、R1、R2、R3およびZは、上記に定義した通りである)と、以下の式VIIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R4およびL1は、上記に定義した通りである)との、簡便には上記に定義したような塩基の存在下での反応により得られ得る。L1は、置換可能な基、例えば、ハロゲノまたはスルホニルオキシ基(例えば、ブロモまたはメタンスルホニルオキシ基)である。この反応は、好ましくは塩基(上記プロセス(a)に定義した)および有利には不活性溶媒または不活性希釈剤(上記プロセス(a)に定義した)の存在下で、有利には例えば、10〜150℃の範囲の温度で、簡便には50℃または50℃付近でもたらされる。
(d)式Iの化合物およびその塩は、以下の式VIIIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、L1、R1、R2、R3、Z、mおよびY1は、すべて上記に定義した通りである)と、以下の式IXの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R4およびY1は、上記に定義した通りである)との反応により調製され得る。この反応は、簡便には塩基(上記プロセス(a)に定義した)および有利には不活性溶媒または不活性希釈剤(上記プロセス(a)に定義した)の存在下で、有利には例えば、10〜150℃の範囲の温度で、簡便には100℃または100℃付近でもたらされ得る。
(e)式Iの化合物およびその塩であって、ここで、R4が、C1〜5アルキルX2、[ここで、X2は、以下の3つの群の1つから選択される:
1)X1(ここで、X1は、上記に定義した通りである);
2)Y7X1(ここで、Y7は、-O-、-S-、-SO2-、-NR47CO-、-NR48SO2-または-NR49-(ここで、R47、R48およびR49は、それぞれ独立して、水素、C1〜3アルキルまたはC1〜3アルコキシC2〜3アルキルを表す)およびX1は、上記に定義した通りである);および
3)Y8C1〜3アルキルX1(ここで、Y8は、-O-、-S-、-SO2-、-NR50CO-、-NR51SO2-または-NR52-(ここで、R50、R51およびR52は、それぞれ独立して、水素、C1〜3アルキルまたはC1〜3アルコキシC2〜3アルキルを表す)、およびX1は、上記に定義した通りであるが、ただし、Y1は-CH2-ではない);]である、化合物は、以下の式Xの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、L1、Y1、R1、R2、R3、Zおよびmは、上記に定義した通りであり、そしてR53は、C1〜5アルキルを表す)と、以下の式XIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、X2は、上記に定義した通りである)との反応により調製されて、式Iの化合物を与え得る。この反応は、簡便には塩基(上記プロセス(a)に定義した)および有利には不活性溶媒または不活性希釈剤(上記プロセス(a)に定義した)の存在下で、そして例えば、0〜150℃の範囲の温度で、簡便には約50℃でもたらされ得る。
(f)置換基R1がNR10R11により表され、ここで、R10およびR11の1つまたは両方がC1〜3アルキルである式Iの化合物およびその塩の生成は、置換基R1がアミノ基でる式Iの化合物と、アルキル化剤との反応により、好ましくは上記に定義したような塩基の存在下で、もたらされ得る。このようなアルキル化剤は、上記に定義したような置換可能な部分(例えば、C1〜3アルキルハライド(例えば、C1〜3アルキルクロライド、ブロマイドまたはヨーダイド))を有するC1〜3アルキル部分である。この反応は、好ましくは不活性溶媒または不活性希釈剤(上記プロセス(a)に定義した)の存在下で、そして例えば、10〜100℃の範囲の温度で、簡便には室温付近でもたらされる。
(g)置換基R1、R2またはR3の1つ以上がアミノ基である式Iの化合物およびその塩の生成は、キナゾリン環および/またはフェニル環の対応する位置(単数または複数)の置換基(単数または複数)が、ニトロ基(単数または複数)である、式Iの対応する化合物の還元によりもたらされ得る。還元は、簡便には以下のプロセス(i)に記載するようにもたらされ得る。キナゾリン環および/またはフェニル環の対応する位置(単数または複数)の置換基(単数または複数)がニトロ基(単数または複数)である式Iの化合物の生成は、上記および以下のプロセス(a〜e)および(i〜v)に記載するプロセスにより、キナゾリン環および/またはフェニル環の対応する位置(単数または複数)の置換基(単数または複数)が、ニトロ基(単数または複数)である式(I〜XXVII)の化合物から選択されるキナゾリン化合物を使用して、もたらされ得る。
中間生成物の合成
(i)式IIIの化合物およびその塩は、本発明のさらなる特徴を構成する。このようなL1がハロゲノである化合物は、例えば、式XIIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R1、R2、R3およびY1は、上記に定義した通りである)をハロゲン化することにより調製され得る。
簡便なハロゲン化剤には、無機酸ハライド(例えば、塩化チオニル、塩化リン(III)、オキシ塩化リン(V)および塩化リン(V))が挙げられる。ハロゲン化反応は、簡便には不活性溶媒または不活性希釈剤(例えば、ハロゲン化溶媒(例えば、塩化メチレン、トリクロロメタンまたは四塩化炭素)、または芳香族炭化水素溶媒(例えば、ベンゼンまたはトルエン))の存在下でもたらされる。この反応は、簡便には例えば、10〜150℃の範囲の温度で、好ましくは40〜100℃の範囲でもたらされる。
本発明のさらなる特徴を構成する式XIIの化合物およびその塩は、例えば、式XIIIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R1、R2およびL1は、上記に定義した通りである)と、上記に定義した式IXの化合物とを反応させることにより調製され得る。この反応は、簡便には塩基(上記プロセス(a)に定義した)および有利には不活性溶媒または不活性希釈剤(上記プロセス(a)に定義した)の存在下で、有利には例えば、10〜150℃の範囲の温度で、簡便には100℃または100℃付近でもたらされ得る。
式XIIの化合物およびその塩はまた、式XIVの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R1、R2、R4およびY1は、上記に定義した通りであり、そしてA1は、ヒドロキシ、アルコキシ(好ましくは、C1〜4アルコキシ)またはアミノ基である)を環化する(cyclising)ことにより調製され得、これにより式XIIの化合物またはその塩を形成する。この環化は、A1がヒドロキシまたはアルコキシ基である式XIVの化合物と、環化(cyclisation)をもたらすために有効なホルムアミドまたはその等価物とを反応させることによりもたらされ得、これにより式XIIの化合物またはその塩(例えば、[3-(ジメチルアミノ)-2-アザプロプ-2-エニリデン]ジメチルアンモニウムクロライド)が得られる。この環化は、簡便には溶媒としてのホルムアミドの存在下または不活性溶媒または不活性希釈剤(例えば、エーテル(例えば、1,4-ジオキサン(dioxan)))の存在下でもたらされ得る。この環化は、簡便には高温、好ましくは80〜200℃の範囲でもたらされ得る。式XIIの化合物はまた、A1がアミノ基である式XIVの化合物と、環化をもたらすために有効なギ酸またはその等価物とを反応させることによりもたらされ得、これにより式XIIの化合物またはその塩が得られる。環化をもたらすために有効なギ酸の等価物としては、例えば、トリ-C1〜4アルコキシメタン(例えば、トリエトキシメタンおよびトリメトキシメタン)が挙げられる。この環化は、簡便には触媒量の無水酸(例えば、スルホン酸(例えば、p-トルエンスルホン酸))の存在下または不活性溶媒または不活性希釈剤(例えば、ハロゲン化溶媒(例えば、塩化メチレン、トリクロロメタンまたは四塩化炭素)、エーテル(例えば、ジエチルエーテルまたはテトラヒドロフラン)、芳香族溶媒(例えば、トルエン)の存在下でもたらされる。この環化は、簡便には例えば、10〜100℃の範囲の温度で、好ましくは20〜50℃の範囲の温度でもたらされる。
本発明のさらなる特徴を構成する式XIVの化合物およびその塩は、例えば、式XVの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R1、R2、R4、Y1およびA1は、上記に定義した通りである)のニトロ基の還元により調製され得、上記に定義した式XIVの化合物を得る。このニトロ基の還元は、簡便にはこのような変換について公知の任意の手順によりもたらされ得る。
このニトロ基の還元は、簡便にはこのような変換について公知の任意の手順によりもたらされ得る。この還元は、例えば、ニトロ化合物の溶液の水素化により、上記に定義したような不活性溶媒または不活性希釈剤の存在下、金属触媒(例えば、パラジウムまたは白金)の存在下で行われ得る。さらなる還元剤は、例えば、活性化金属(例えば、活性化鉄(例えば、塩酸のような酸の希釈溶液で鉄粉末を洗浄することにより生成される)である。従って、例えば、還元は、ニトロ化合物と活性化金属との混合物を、溶媒または希釈剤(例えば、水と
アルコール(例えば、メタノールまたはエタノール)との混合物)の存在下で、例えば、50〜150℃の範囲の温度、簡便には70℃または70℃付近に加熱することによりもたらされ得る。
本発明のさらなる特徴を構成する式XVの化合物およびその塩は、例えば、式XVIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R1、R2、L1およびA1は、上記に定義した通りである)と、上記に定義した式IXの化合物とを反応させることにより調製され式XVの化合物を得る。この式XVIおよび式IXの化合物の反応は、簡便には上記プロセス(d)に記載するような条件下でもたらされる。
式XVの化合物およびその塩はまた、例えば、式XVIIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R1、R2、Y1およびA1は、上記に定義した通りであるが、ただし、Y1は-CH2-ではない)と、上記に定義した式VIIの化合物とを反応させることにより調製され得、上記に定義した式XVの化合物を得る。この式XVIIおよび式VIIの化合物の反応は、簡便には上記プロセス(c)に記載するような条件下でもたらされる。
式IIIの化合物およびその塩はまた、例えば、式XVIIIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R1、R2およびY1は、上記に定義した通りであるが、ただし、Y1は-CH2-ではなく、そしてL2は、置換可能な保護基を表す)と、上記に定義した式VIIの化合物とを反応させることにより調製され得、これにより、L1がL2により表される式IIIの化合物を得る。
式XVIIIの化合物では、L2がフェノキシ基(所望であるならば、ハロゲノ、ニトロおよびシアノから選択される5つまでの置換基、好ましくは2つまでの置換基を有する)を表すものが簡便に使用される。この反応は、簡便には上記プロセス(c)に記載するような条件下でもたらされ得る。
上記に定義した式XVIIIの化合物およびその塩は、例えば、式XIXの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R1、R2、P、Y1およびL2は、上記に定義した通りである)を脱保護することにより調製され得る。脱保護は、文献で周知の技術によりもたらされ得、例えば、Pがベンジル基を表す場合、脱保護は、水素化分解すなわちトリフルオロ酢酸による処理によりもたらされ得る。
式IIIの1つの化合物は、所望であるならば、L1部分が異なる別の式IIIの化合物へと変換され得る。従って、例えば、L1がハロゲノ以外(例えば、必要に応じて置換されたフェノキシ)の式IIIの化合物は、式IIIの化合物(L1がハロゲノ以外である)の加水分解により、L1がハロゲノである式IIIの化合物へと変換され得、上記に定義したような式XIIの化合物を得、続いて式XIIの化合物にハライドが導入され、従って上記に定義したように得られ、L1がハロゲンを表す式IIIの化合物を得る。
(ii)式Vの化合物およびその塩は、本発明のさらなる特徴を構成し、そして例えば、上記に定義したような式IIIの化合物と、式XXの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R3、m、p1、PおよびZは、上記に定義した通りである)との反応により調製され得る。この反応は、例えば、上記プロセス(a)に記載するようにもたらされ得る。
式Vの化合物およびその塩はまた、式XXIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R1、R2、L1、Z、R3、m、p1およびPは、上記に定義した通りである)と、上記に定義した式IXの化合物とを反応させることにより調製され得る。この反応は、例えば、上記プロセス(d)に記載するようにもたらされ得る。
式Vの化合物およびその塩はまた、式XXIIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R1、R2、R3、Y1、Z、P、p1およびmは、上記に定義した通りであるが、ただし、Y1は-CH2-ではない)と、上記に定義した式VIIの化合物とを反応させることにより調製され得る。この反応は、例えば、上記プロセス(c)に記載するようにもたらされ得る。
式XXIの化合物およびその塩はまた、式XXIIIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R1、R2、およびL1は、上記に定義した通りであり、4-位および7-位のL1は、同一かまたは異なり得る)と、上記に定義した式XXの化合物とを反応させることにより調製され得る。この反応は、例えば、上記(a)に記載されるようなプロセスによりもたらされ得る。
式XXIIの化合物およびその塩は、上記(a)に記載するような条件下で、上記に定義したような式XIXの化合物と式XXの化合物とを反応させることにより製造され得、式XXIVの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R1、R2、R3、P、Z、Y1、p1およびmは、上記に定義した通りであるが、ただし、Y1は、-CH2-ではない)を与え、次いで例えば、上記(i)に記載するように式XXIVの化合物を脱保護する。
(iii)上記に定義したような式VIの化合物およびその塩は、式XXVの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、R1、R2、R3、P、Z、Y1およびmは、上記に定義した通りである)を脱保護することにより、例えば、上記(i)に記載するプロセスにより製造され得る。式XXVの化合物およびその塩は、上記(a)に記載する条件下で、上記で定義したような式XIXの化合物と式IVの化合物とを反応させることにより製造され得、式XXVの化合物またはその塩を得る。
(iv)上記に定義したような式VIIIの化合物およびその塩は、上記に定義したような式XXIIIの化合物と式IVの化合物とを反応させることにより製造され得、この反応は、上記(a)に記載するプロセスによりもたらされ得る。
(V)上記に定義したような式Xの化合物およびその塩は、例えば、上記に定義したような式VIの化合物と式XXVIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、L1およびR53は、上記に定義した通りである)とを反応させることにより製造され得、式Xの化合物を得る。この反応は、例えば、上記(c)に記載するプロセスによりもたらされ得る。
式Xの化合物およびその塩はまた、例えば、式XXVIIの化合物:
Figure 2009007364
(ここで、L1、R53、Y1、R1、R2、R3、P、mおよびp1は、上記に定義した通りである)を脱保護することにより、例えば、上記(b)に記載するプロセスにより製造され得る。
式XXVIIの化合物およびその塩は、例えば、上記(c)に記載する条件下で、上記に定義したような式XXIIの化合物と式XXVIの化合物とを反応させることにより製造され得る。
式Iの化合物の薬学的に受容可能な塩が必要とされる場合、これは、従来の手順を使用して、例えば、上記化合物と、例えば、酸との反応により得られ得る。
上記に定義した多くの中間生成物は、新規であり(例えば、式III、V、XII、XIVおよびXVの中間生成物)、そしてこれらは、本発明のさらなる特徴として提供される。
式VIII、X、XXI、XXII、XXIV、XXVおよびXXVIIの中間生成物はまた、本発明のさらなる特徴として提供される。
VEGF受容体(例えば、Fltおよび/またはKDR)に関連するチロシンキナーゼ活性を潜在的に阻害し、かつ脈管形成および/または増加した血管透過性を阻害する化合物の同定は、所望されており、そして本発明の目的である。これらの特性は、例えば、以下に記載する1つ以上の手順を使用して評価され得る。
(a)インビトロ受容体のチロシンキナーゼ阻害試験
このアッセイは、試験化合物のチロシンキナーゼ活性を阻害する能力を決定する。VEGF受容体または表皮成長因子(EGF)受容体の細胞質ドメインをコードするDNAは、全遺伝子合成(Edwards M、International Biotechnology Lab 5(3)、19〜25、1987)またはクローニングにより得られ得る。次いで、これらは、適切な発現系において発現され得、チロシンキナーゼ活性を有するポリペプチドが得られ得る。例えば、昆虫細胞(insect cell)において組換えタンパク質の発現により得られたVEGF受容体およびEGF受容体の細胞質ドメインが、固有のチロシンキナーゼ活性を示すことが見出された。VEGF受容体Flt(Genbank取得番号X51602)の場合、大部分の細胞質ドメインをコードする1.7kbのDNAフラグメントであり、メチオニン783から始まり、かつ終止コドンを含み、Shibuyaら(Oncogene,1990,5:519-524)に記載されているDNAフラグメントを、cDNAから単離し、そしてバキュロウイルストランスプレースメントベクター(baculovirus transplacement vector)(例えば、pAcYM1(Baculovirus Expression System:A Laboratory Guide,L.A.KingおよびR.D.Possee,Chapman and Hall,1992を参照のこと)またはpAc360またはpBlueBacHis(Invitrogen Corporationから入手可能))にクローニングした。この組換え構築物を、ウイルスDNA(例えば、Pharmingen BaculoGold)と共に昆虫細胞(例えば、Spodoptera frugiperda 21(Sf21))に共トランスフェクトし、組換えバキュロウイルスを調製した(組換えDNA分子のアセンブリ方法の詳細および組換えバキュロウイルスの調製および使用は、標準のテキスト(例えば、Sambrookら、1989、Molecular cloning-A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Harbour Laboratory Press、およびO’Reillyら、1992、Baculovirus Expression Vectors-A Laboratory Manual、W.H.Freeman and Co、New York)に見出され得る。他のチロシンキナーゼについてアッセイにおける使用のために、メチオニン806から開始する細胞質フラグメント(KDR、Genbank取得番号L04947)およびメチオニン688から開始する細胞質フラグメント(EGF受容体、Genbank取得番号X00588)は、同様の方法でクローニングおよび発現され得る。
cFltのチロシンキナーゼ活性の発現のために、Sf21細胞をプラークピュア(plaquepure)cFlt組換えウイルスによって感染多重度3で感染させ、そして48時間後に収集した。収集した細胞を、氷冷したリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)(10mM リン酸ナトリウム(pH7.4)、138mM NaCl、2.7mM KCl)で洗浄し、次いで氷冷したHNTG/PMSF(20mM Hepes(pH7.5)、150mM NaCl、10%(v/v)グリセロール、1%(v/v)Triton X100、1.5mM MgCl2、1mM エチレングリコール-ビス(βアミノエチルエーテル)N,N,N’,N’-四酢酸(EGTA)、1mM PMSF(フェニルメチルスルホニルフルオライド);PMSFは、新しく調製したメタノール中の100mM溶液から、使用する直前に添加した)に、1000万個の細胞当たり1mlのHNTG/PMSFを使用して再懸濁した。懸濁液を4℃にて13,000rpmで10分間遠心分離し、上清(酵素ストック)を取り出し、そして-70℃でアリコート中にストックした。新しいストック酵素の各バッチを、酵素希釈剤(100mM Hepes(pH7.4)、0.2mM Na3VO4、0.1%(v/v)Triton X100、0.2mM ジチオトレイトールによる希釈液を用いて、アッセイにおいて力価を測定した。代表的なバッチについて、ストック酵素は、ストック酵素1に対し2000の酵素希釈剤で希釈し、希釈した酵素の50μlを各アッセイウェルについて使用する。
基質溶液のストックを、チロシンを含有するランダム共重合体(例えば、ポリ(Glu、Ala、Tyr)6:3:1(Sigma P3899)から調製し、1mg/mlのストックとしてPBS中に-20℃で保存し、そしてプレートをコーティングするために、ストック1に対し500のPBSで希釈した。
アッセイの前日に、100μlの希釈した基質溶液を、密閉されたアッセイプレートの全てのウェル(Nunc maxisorp 96ウェル免疫プレート)に分配し、そして終夜4℃で放置した。
アッセイの当日に、基質溶液を除去し、そしてアッセイプレートウェルをPBST(0.05%(v/v)Tween 20を含有するPBS)で1回、そして50mM Hepes(pH7.4)で1回洗浄した。
試験化合物を10%ジメチルスルホキシド(DMSO)で希釈し、そして25μlの希釈した化合物を洗浄したアッセイプレート中のウェルに移した。「全」コントロールウェルは、化合物の代わりに10%DMSOを含んだ。8μMのアデノシン-5’-三リン酸(ATP)を含有する25μlの40mM MnCl2を、ATPを含まないMnCl2を含んだ「ブランク」コントロールウェルを除いて、全ての試験ウェルに添加した。反応を開始するために、50μlの新しく希釈した酵素を各ウェルに添加し、そしてプレートを室温で20分間インキュベートした。次いで、液体を分離し、そしてウェルをPBSTで2回洗浄した。抗体1に対し6000の0.5%(w/v)ウシ血清アルブミン(BSA)を含有するPBSTで希釈した、マウスIgG抗ホスホチロシン抗体(Upstate Biotechnology Inc.製品05-321)100μlを、各ウェルに添加し、そしてプレートを、液体を分離してウェルをPBSTで2回洗浄する前に、1時間室温でインキュベートした。抗体1に対し500の0.5%(w/v)BSAを含有するPBSTで希釈した、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)-結合ヒツジ抗マウスIg抗体(Amersham製品NXA 931)100μlを添加し、そしてプレートを、液体を分離してウェルをPBSTで2回洗浄する前に、1時間室温でインキュベートした。新しく調製した50mMリン酸-クエン酸緩衝液(pH5.0)+0.03%過ホウ酸ナトリウム(蒸留水100mlあたり過ホウ酸ナトリウム(PCSB)カプセル(Sigma P4922)を有するリン酸クエン酸緩衝液1mlによって製造された)50ml中の50mgのABTS錠剤(Boehringer 1204 521)1つを使用して新しく調製した、2,2’-アジノ-ビス(3-エチルベンズチアゾリン-6-スルホン酸)(ABTS)溶液100μlを、各ウェルに添加した。次いで、プレートを、プレートリーディング分光光度計(plate reading spectrophotometer)を使用して405nmで測定した、「全」コントロールウェルの光学密度の値がおよそ1.0になるまで、20〜60分間室温でインキュベートした。「ブランク」(ATPを含まない)および「全」(化合物を含まない)コントロールの値は、酵素活性の50%阻害を与える試験化合物の希釈範囲を決定するために使用した。
(b)インビトロのHUVEC増殖アッセイ
このアッセイは、試験化合物のヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)の成長因子で刺激した増殖を阻害する能力を決定する。
HUVEC細胞をMCDB 131(Gibco BRL)+7.5%(v/v)ウシ胎児血清(FCS)中に単離し、そしてMCDB 131+2%(v/v)FCS+3μg/mlヘパリン+1μg/mlヒドロコルチゾン中で、96ウェルプレート中に1000細胞/ウェルの濃度でプレートアウト(plate out)(通過(passage)2〜8で)した。最低4時間後に適切な成長因子(すなわち、VEGF3ng/ml、EGF3ng/ml、またはb-FGF 0.3ng/ml)および化合物を投与した。次いで、この培養物を4日間37℃にて7.5%のCO2でインキュベートした。4日目に、培養物を1μCi/ウェルのトリチウム化チミジン(Amersham製品TRA 61)でパルス(pulse)し、そして4時間インキュベートした。この細胞を、96ウェルプレートハーベスター(96-well plate harvester)(Tomtek)を使用して収集し、次いでトリチウムの導入をベータプレートカウンター(Beta plate counter)でアッセイした。この放射活性の細胞への導入(cpmで表される)を、成長因子で刺激した細胞増殖の化合物による阻害を測定するために使用した。
(c)インビボのラット子宮水腫(uterine oedema)アッセイ
この試験は、エストロゲン刺激後の最初の4〜6時間に発生するラットの子宮の重量の急激な増加を低減する、化合物の能力を測定する。この早期の子宮重量の増加は、子宮の脈管構造の透過性の増加に起因する水腫によるものとして長い間知られてきた。最近、Cullinan-BoveおよびKoos(Endocrinology,1993,133:829-837)は、子宮におけるVEGF mRNAの発現の増加との近接した時間の関係を示した。本発明者らは、重量の増加は実質的にVEGFにより媒介されることを確認して、VEGFに対するモノクローナル抗体を無力化することによって、子宮の重量の急激な増加を有意に低減するラットの前処理を見出した。
20〜22日齢のラットの群を、溶剤中のエストラジオールベンゾエート(2.5μg/ラット)の単一の皮下的用量で、または溶剤のみで処理した。後者は、刺激されなかったコントロールとして供した。試験化合物を、エストラジオールベンゾエートの投与前に、経口的に種々の時間にて投与した。エストラジオールベンゾエートの投与の5時間後、ラットを安楽死させ、そしてそれらの子宮を切除し、ブロット(blot)し、そして重量を測定した。試験化合物およびエストラジオールベンゾエートで処理した試験群の子宮の重量の増加と、エストラジオールベンゾエートのみで処理した試験群の子宮の重量の増加とを、Student T試験を使用して比較した。エストラジオールベンゾエートの効果の阻害は、p<0.05の場合に有意と考えた。
本発明のさらなる局面によれば、式Iの化合物を含む薬学的組成物、あるいは薬学的に受容可能な賦形剤またはキャリアに関連する、上記に定義されるようなその薬学的に受容可能な塩が提供される。
組成物は、経口投与(例えば、錠剤またはカプセル)、無菌溶液、懸濁液または乳剤としての非経口的注射(これには、静脈内注射、皮下注射、筋肉内注射、脈管内注射または輸液が含まれる)、軟膏またはクリームとしての局所的投与あるいは座薬としての直腸投与に適切な形態であり得る。一般に、上記組成物は、従来の方法で従来の賦形剤を使用して調製され得る。
本発明の組成物は、有利には単位用量形態で存在する。化合物は、通常、動物の身体領域(m2)あたり5〜5000mgの範囲内の単位用量(すなわち、およそ0.1〜100mg/kg)で、温血動物に投与される。単位用量の範囲は、例えば、1〜100mg/kgであり、好ましくは1〜50mg/kgであると考えられ、そしてこれは通常治療的有効用量で提供される。単位用量形態(例えば、錠剤またはカプセル)は、通常、例えば、1〜250mgの活性成分を含む。
本発明のさらなる局面によれば、療法によるヒトまたは動物の身体の処置方法における使用のための、上記に定義した式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩が提供される。
ここで、本発明者らは、本発明の化合物が、VEGF受容体チロシンキナーゼ活性を阻害し、従って抗脈管形成効果および/またはその血管透過性の低減をもたらす能力のために興味深いものであることを見出している。
従って、本発明のこの局面によれば、ヒトのような温血動物における抗脈管形成および/または血管透過性の低減効果の産出における使用のための医薬の製造における、式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩の使用が提供される。
本発明のさらなる特徴によれば、上記に定義した式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩の有効量を投与することを含むような処置が必要な温血動物(例えば、ヒト)の抗脈管形成および/またはその温血動物において血管透過性の低減効果を産出するための方法が提供される。
先に記載したように、特定の疾患状態の療法的または予防法的処置のために必要とされる用量の大きさは、処置された宿主、特定の投与経路および処置される病気の重篤性に依存して必然的に変化する。好ましくは、毎日の用量は、1〜50mg/kgの範囲が用いられる。しかし、毎日の用量は、処置された宿主、投与経路および処置される病気の重篤性に依存して必然的に変化する。従って、最適用量は、任意の特定の患者を処置する開業医により決定され得る。
上記に定義した抗脈管形成および/または血管透過性の低減処置は、単独の療法として適用され得るか、または本発明の化合物に加えて、1つ以上の他の物質および/または処置を含み得る。このような共同の処置は、同時の、継続的なまたは分離した、処置の個々の要素の投与として達成され得る。医療腫瘍学の分野において、癌を有する各々の患者を処置するために、異なる形態の処置の組合せの使用は、通常の実施である。医療腫瘍学において、上記に定義した抗脈管形成および/または血管透過性の低減処置に加えて、このような共同の処置の他の要素(単数または複数)は、外科的療法、放射線療法または化学療法であり得る。このような化学療法は、治療用薬剤の3つの主要な分類を包含し得る。
(i)上記に定義したものと異なる機構により作用する他の抗脈管形成剤(例えば、リノミド(linomide)、インテグリンαvβ3作用のインヒビター、アンギオスタチン(angiostatin)、ラゾキシン(razoxin)、サリドマイド);
(ii)細胞増殖抑制剤(例えば、抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロキシフェン、ヨードキシフェン(iodoxyfene))、プロゲストゲン(例えば、酢酸メゲストロール)、アロマターゼインヒビター(例えば、アナストロゾール(anastrozole)、レトラゾール(letrazole)、ボラゾール(vorazole)、エグゼメスタン(exemestane))、抗プロゲストゲン、抗アンドロゲン(例えば、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、酢酸シプロテロン)、LHRHアゴニストおよびアンタゴニスト(例えば、酢酸ゴセレリン、ルプロリド(luprolide))、テストステロン5α-ジヒドロリダクターゼのインヒビター(例えば、フィナステリド)、抗侵襲剤(例えば、マリマスタット(marimastat)のようなメタロプロテイナーゼインヒビターおよびウロキナーゼプラスミノーゲンアクチベーターレセプター作用のインヒビター)および成長因子作用のインヒビター(このような成長因子は、例えば、EGF、FGF、血小板誘導成長因子および肝細胞成長因子を含み、このようなインヒビターは、成長因子抗体、成長因子受容体抗体、チロシンキナーゼインヒビターおよびセリン/トレオニンキナーゼインヒビターを含む);および
(iii)医療腫瘍学において使用されるような抗増殖細胞/抗新生細胞薬物およびその組合せ(例えば、抗代謝剤(例えば、メトトレキサートのような抗葉酸剤、5-フルオロウラシルのようなフルオロピリミジン、プリンおよびアデノシンのアナログ、シトシンアラビノシド(arabinoside);抗腫瘍抗生物質(例えば、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシンおよびイダルビシンのようなアントラサイクリン、マイトマイシン-C、ダクチノマイシン、ミトラマイシン;白金誘導体(例えば、シスプラチン、カルボプラチン);アルキル化剤(例えば、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル(chlorambucil)、ブスルファン(busulphan)、シクロホスファミド(cyclophosphamide)、イホスファミド、ニトロソ尿素(nitrosourea)、チオテパ);抗有糸***剤(例えば、ビンクリスチン(vincristine)のようなビンカ(vinca)アルカロイドおよびタキソール(taxol)のようなタキソイド(taxoid)、タキソテル(taxotere);トポイソメラーゼ(topoisomerase)インヒビター(例えば、エトポシドおよびテニポシド、アムサクリン、トポテカン(topotecan)のようなエピポドフィロトキシン(epipodophyllotoxin))。
先に記載したように、本発明で定義した化合物は、その抗脈管形成および/または増加した血管透過性を低減する効果のために興味深いものである。本発明のこのような化合物は、癌、糖尿病、乾癬、関節リウマチ、Kaposi肉腫、血管腫、急性および慢性腎障害、アテローム、動脈性再狭窄、自己免疫疾患、網膜血管増殖による急性炎症および眼球疾患を含む、広範囲の疾患状態に有効であると予想される。特に、本発明のこのような化合物は、例えば、結腸、胸部、前立腺、肺および皮膚の最初のおよび再発の固体腫瘍の増殖を有利に遅滞させると予想されている。より詳細には、本発明のこのような化合物は、VEGFに関連した最初のおよび再発のこれらの固体腫瘍、特に、その増殖および拡張のためにVEGFに有意に依存するこれらの腫瘍(例えば、結腸、胸部、前立腺、肺、陰門および皮膚の特定の腫瘍を含む)の増殖を阻害すると予想されている。
治療用医薬におけるそれらの使用に加えて、式Iの化合物およびその薬学的に受容可能な塩もまた、新しい治療薬剤の研究の部分として、実験動物(例えば、ネコ、イヌ、ウサギ、サル、ラットおよびマウス)におけるVEGF受容体チロシンキナーゼ活性のインヒビターの効果の評価の試験系の開発および標準化において、薬理学的ツール(tool)として有効である。
本明細書中のいずれかの場所で使用する用語「エーテル」は、ジエチルエーテルを示すことは、理解されるべきである。
ここで、本発明は、他に記載しない限り、以下の限定されない実施例において例示される:
[(i)エバポレーションは、ロータリーエバポレーションにより真空中で行い、後処理手順は、残留固体(例えば、乾燥剤)の除去後にろ過により行った;
(ii)操作は、不活性ガス(例えば、アルゴン)の雰囲気下で18〜25℃の範囲の室温で行った;
(iii)カラムクロマトグラフィー(フラッシュ(flash)手順による)および媒体加圧(medium pressure)液体カラムクロマトグラフィー(MPLC)を、E.Merck,Darmstadt,Germanyから入手したMerck Kieselgelシリカ(Art.9385)またはMerck Lichroprep RP-18(Art.9303)逆相シリカで行った;
(iv)収率は、例示のみのために与え、必ずしも最大の獲得可能なものではない;
(v)融点は校正しておらず、そしてMettler SP62自動融点測定装置、油浴装置またはKofflerホットプレート装置を使用して決定した;
(vi)式Iの最終生成物の構造は、核(一般には、プロトン)磁気共鳴(NMR)およびマススペクトル技術;プロトン磁気共鳴の化学シフトの値は、δスケールで測定し、そしてピークの多重度を以下のように示した;s,シングル;d,ダブレット;t,トリプレット;m,マルチプレット;br,ブロード;q,クォーテット;
(vii)中間生成物は、一般に完全には特徴付けせず、そして純度は、薄層クロマトグラフィー(TLC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、赤外(IR)またはNMR分析により評価した;
(viii)以下の略号を使用した:
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
NMP 1-メチル-2-ピロリジノン
THF テトラヒドロフラン
TFA トリフルオロ酢酸。]
実施例1
メタノール(6ml)および塩化メチレン(3ml)の混合物中の4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(4-ピリジルメトキシ)キナゾリン(93mg,0.2mmol)の溶液に、2Mの水酸化ナトリウム水溶液(0.3ml,0.6mmol)を室温で添加した。この混合物を室温で10分間撹拌し、溶媒を部分的にエバポレートした。残渣に水を添加し、そしてこの溶液を0.1M塩酸でpH6に酸性化した。沈殿物をろ過で除去し、水で洗浄し、そして真空下で乾燥し、4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(4-ピリジルメトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(67mg,87%)を得た。
m.p.249-251℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.13(s,3H);4.01(s,3H);5.40(s,2H);7.05(br s,2H);7.24(s,1H);7.34(s,1H);7.51(d,2H);7.92(s,1H);8.44(s,1H);8.63(d,2H);9.34(s,1H);9.47(br s,1H)
MS-ESI:389[MH]-
元素分析: 実測値 C 61.4 H 5.3 N 12.8
C22H20N4O3 1.8H2O,0.2HCl 計算値 C 61.7 H 5.6 N 13.1%。
この出発物質を以下のように調製した:
2-アミノ-4-ベンジルオキシ-5-メトキシベンズアミド(10g,0.04mol)、(J.Med.Chem.1977、第20巻、146-149ページ)、およびジオキサン(100ml)中のGold’s試薬(7.4g,0.05mol)の混合物を撹拌し、そして還流下24時間加熱した。この反応混合物に、酢酸ナトリウム(3.02g,0.037mol)および酢酸を添加し、そしてさらに3時間加熱した。この混合物をエバポレートし、水を残渣に加え、固体をろ過で除去し、水で洗浄し、(MgSO4で)乾燥した。酢酸からの再結晶を行い、7-ベンジルオキシ-6-メトキシ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(8.7g,84%)を得た。
7-ベンジルオキシ-6-メトキシ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(2.82g,0.01mol)、塩化チオニル(40ml)およびDMF(0.28ml)の混合物を撹拌し、そして還流下1時間加熱した。この混合物をエバポレートし、残渣をトルエンに吸収させ、そして乾燥状態までエバポレートして、7-ベンジルオキシ-4-クロロ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(3.45g)を得た。
7-ベンジルオキシ-4-クロロ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(2.18g,6.47mmol)、3-アセトキシ-4-メチルアニリン(1.32g,8mmol)およびイソプロパノール(50ml)の混合物を撹拌し、そして還流下1時間加熱した。この混合物を室温まで冷却した。沈殿をろ過で除去し、イソプロパノールおよびエーテルで洗浄して、4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-7-ベンジルオキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(2.69g,89%)を得た。
4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-7-ベンジルオキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(2.68g,5.75mmol)、メタノール(50ml)中の木炭担持10%パラジウム触媒(0.27g)、DMF(12ml)およびトリクロロメタン(50ml)の混合物を、室温で水素雰囲気下(1.5気圧)で30分間撹拌した。この触媒をろ過で除去し、そしてろ液をエバポレートした。残渣の固体をエーテル中で粉末化(trituration)し、ろ過して除去し、そして真空下で50℃で乾燥し、4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(2.1g,100%)を得た。
DMF(16ml)中の4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(375mg,1mmol)の溶液に、炭酸カリウム(415mg,3mmol)および4-(ブロモメチル)ピリジンヒドロブロミド(J.Org.Chem.1958、第23巻、575ページ、278mg,1.1mmol)を室温で添加した。この反応混合物を60℃で2時間加熱した。この混合物をエバポレートし、残渣を酢酸エチルと水との間で分配した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そしてエバポレートした。この残渣を、塩化メチレン/メタノール(95/5)で溶出させるカラムフラッシュクロマトグラフィー(column flash chromatography)で精製し、4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(4-ピリジルメトキシ)キナゾリン(93mg,22%)を得た。
m.p.201-202℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.12(s,3H);2.34(s,3H);4.02(s,3H);5.40(s,2H);7.27(s,1H);7.30(d,1H);7.51(d,2H);7.62(s,1H);7.65(d,1H);7.91(s,1H);8.47(s,1H);8.63(d,2H);9.53(s,1H)
MS-ESI:453[MNa]-、431[MH]+
元素分析: 実測値 C 65.4 H 5.5 N 12.7
C24H22N4O4 0.6H2O 計算値 C 65.3 H 5.3 N 12.7%。
出発物質として使用した3-アセトキシ-4-メチルアニリンを以下のように調製した:
2-メチル-5-ニトロフェノール(2.5g,16.3mmol)および1M水酸化ナトリウム水溶液(24.5ml)の混合物に、無水酢酸(1.9ml,20.3mmol)を室温で添加した。この混合物を40分間撹拌し、固体をろ過で除去し、そしてろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そしてエバポレートして2-アセトキシ-4-ニトロトルエン(3.1g,100%)を得た。この物質(3.1g,15.9mmol)および酢酸エチル(50ml)中の木炭担持10%パラジウム触媒(0.12g)の混合物を、水素雰囲気下で室温で2時間撹拌した。この触媒をろ過で除去し、そしてろ液をエバポレートし、3-アセトキシ-4-メチルアニリン(2.45g,94%)を得た。
実施例2
実施例1の出発物質に関して記載されたものと類似の手順を用いて、4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(750mg)を、3-(ブロモメチル)ピリジンヒドロブロミド(Can.J.Chem.1978,56巻、3068ページ)(378mg)と反応させ、4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-ピリジルメトキシ)キナゾリン(293mg,34%)を得た。
m.p.113-115℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.09(s,3H);2.30(s,3H);3.94(s,3H);5.32(s,2H);7.27(d,1H);7.32(s,1H);7.43-7.46(m,1H);7.58(s,1H);7.59-7.63(m,1H);7.85(s,1H);7.89-7.92(m,1H);8.45(s,2H);8.57(dd,1H);8.71(d,1H);9.48(s,1H)
MS-ESI:453[MNa]+、431[MH]+
元素分析: 実測値 C 64.4 H 5.7 N 11.7
C24H22N4O4 0.85H2O 計算値 C 64.7 H 5.4 N 12.6%。
実施例3
実施例2で合成した化合物を、実施例1に記載されたものと類似の手順を用いて、アセトキシ保護基の塩基性開裂にさらにかけて、4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-ピリジルメトキシ)キナゾリン(215mg,83%)を得た。
m.p.258-259℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.12(s,3H);3.94(s,3H);5.34(s,2H);7.05(s,2H);7.32(s,1H);7.35(s,1H);7.46-7.49(m,1H);7.88(s,1H);7.93-7.95(m,1H);8.43(s,1H);8.60(dd,1H);8.74(d,1H);9.33(s,1H);9.35(s,1H)
MS-ESI:411[MNa]+、389[MH]+
元素分析: 実測値 C 59.2 H 5.5 N 12.6
C22H20N4O3 0.07HCl 計算値 C 59.4 H 5.9 N 12.6%。
実施例4
4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-ピリジルメトキシ)キナゾリン(170mg,0.39mmol)を、実施例1に記載されたものと類似の手順を用いて、アセトキシ保護基の塩基性開裂にかけて、4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-ピリジルメトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(58mg,38%)を得た。
m.p.236-238℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.30(s,3H);3.97(s,3H);5.34(s,2H);7.02(s,2H);7.23(s,1H);7.33(s,1H);7.36-7.39(m,1H);7.56(d,1H);7.84-7.88(m,1H);7.87(s,1H);8.39(s,1H);8.91(d,1H);9.32(s,2H)
MS-ESI:389[MH]+
元素分析: 実測値 C 55.8 H 5.5 N 11.8
C22H20N4O3 3H2O 0.75HCl 計算値 C 56.2 H 5.7 N 11.9%。
この出発物質を以下のように調製した:
実施例1の出発物質に関して記載されたものと類似の手順を用いて、4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(376mg)を、2-(クロロメチル)ピリジンハイドロクロライド(328mg)と反応させ、4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-ピリジルメトキシ)キナゾリン(170mg,40%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.12(s,3H);2.34(s,3H);4.00(s,3H);5.37(s,2H);7.29(s,1H);7.31(s,1H);7.39-7.42(m,1H);7.58-7.66(m,3H);7.87-7.90(m,1H);7.91(s,1H);8.47(s,1H);8.64(d,1H);9.52(s,1H)。
実施例5
4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(ピリミジン-4-イルメトキシ)キナゾリン(496mg,1.15mmol)は、実施例1に記載されたものと類似の手順を用いて、アセトキシ保護基の塩基性開裂にかけて、4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(ピリミジン-4-イルメトキシ)キナゾリン(278mg,62%)を得た。
m.p.290-291℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.13(s,3H);4.02(s,3H);5.43(s,2H);7.05(s,2H);7.24(s,1H);7.35(s,1H);7.67(d,1H);7.92(s,1H);8.41(s,1H);8.89(d,1H);9.24(s,1H);9.36(d,1H);9.38(s,1H)
MS-ESI:390[MH]+
元素分析: 実測値 C 58.8 H 5.4 N 16.3
C21H19N5O3 2.2H2O 計算値 C 58.8 H 5.5 N 16.3%。
この出発物質を以下のように調製した:
実施例1の出発物質に関して記載されたものと類似の手順を用いて、4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(560mg)を、ヨウ化カリウム触媒の存在下で4-(クロロメチル)ピリミジン(375mg)と反応させ、4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-ピリミジン-4-イルメトキシ)キナゾリン(496mg,74%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.13(s,3H);2.35(s,3H);4.03(s,3H);5.44(s,2H);7.27(s,1H);7.31(d,1H);7.62-7.68(m,3H);7.93(s,1H);8.47(s,1H);8.89(d,1H);9.24(d,1H);9.54(s,1H)。
4-(クロロメチル)ピリミジンを以下のように合成した:
四塩化炭素中の4-メチルピリミジン(2g,21.2mmol)、N-クロロコハク酸イミド(4.26g,31.9mmol)および過酸化ジベンゾイル(500mg)の混合物を、80℃で2時間加熱した。冷却した後、この混合物をろ過し、そしてろ液をエバポレートした。生じたオイルを、溶出液として塩化メチレンを用いたフラッシュクロマトグラフィーで精製し、橙色のオイルとして4-(クロロメチル)ピリミジン(1g,37%)を得た。
実施例6
DMF(15ml)中の4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(400mg,1.06mmol)(実施例1の出発物質に関して記載したように調製した)、2-クロロメチル-1-メチルイミダゾールハイドロクロライド(354mg,2.12mmol)および炭酸カリウム(585mg)の溶液を、60℃で15時間加熱した。室温に冷却した後、この反応混合物を酢酸エチルと水との間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そしてエバポレートした。残渣をメタノール(20ml)で希釈し、そして2M水酸化ナトリウム(1ml)を添加した。1時間撹拌した後、この反応混合物を水(20ml)で希釈し、そして2M塩酸(3ml)を添加した。生じた固体をろ過で除去し、水で洗浄し、そして真空下で乾燥して、4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(1-メチルイミダゾール-2-イルメトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(150mg,29%)を得た。
m.p.257-260℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.17(s,3H);3.95(s,3H);4.03(s,3H);5.68(s,2H);7.02(dd,1H);7.16(s,2H);7.64(s,1H);7.72(s,1H);7.80(s,1H);8.42(s,1H);8.8(s,1H);9.7(s,1H);11.38(s,1H)
MS-ESI:392[MH]+
元素分析: 実測値 C 51.7 H 5.5 N 14.2
C21H21N5O3 1.65H2O 1.9HCl 計算値 C 51.4 H 5.4 N 14.3%。
実施例7
DMF(15ml)中の4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(400mg,1.06mmol)(実施例1の出発物質に関して記載したように調製した)、4-クロロメチル-2-メチルチアゾールハイドロクロライド(390mg,2.12mmol)、炭酸カリウム(438mg)およびヨウ化カリウム(40mg)の溶液を、60℃で15時間加熱した。室温に冷却した後、この反応混合物を酢酸エチルと水との間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そしてエバポレートした。残渣をメタノール(10ml)で希釈し、そして2M水酸化ナトリウム(2ml)を添加した。1時間撹拌した後、この反応混合物を水(20ml)で希釈し、そして2M塩酸(3ml)を添加した。生じた固体をろ過で除去し、水で洗浄し、そして真空下で乾燥して、4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-メチルチアゾール-4-イルメトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(300mg,59%)を得た。
m.p.243-245℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.17(s,3H);2.7(s,3H);4.0(s,3H);5.35(s,2H);7.0(dd,1H);7.12(d,1H);7.16(d,1H);7.58(s,1H);7.75(s,1H);8.3(s,1H);8.8(s,1H);9.5-9.8(br s,1H);11.3(s,1H)
MS-ESI:409[MH]+
元素分析: 実測値 C 51.9 H 5.0 N 11.6 S 6.8
C21H20N4O3S 1H2O 1.7HCl 計算値 C 51.6 H 4.9 N 11.5 S 6.6%。
実施例8
塩化メチレン/メタノール(1/1)(20ml)中の4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-チエニルメトキシ)キナゾリン(200mg,0.45mmol)の溶液に、2M水酸化ナトリウム水溶液(0.67ml,1.35mmol)を添加した。この混合物を室温で35分間撹拌し、溶媒をエバポレートし、残渣に水を加え、そしてその溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、次いで(MgSO4で)乾燥し、そしてエバポレートして白色固体を得た。次いで、この固体をメタノール(10ml)中の塩酸飽和溶液に溶解し、そして10分間撹拌した。固体生成物をろ過し、そして真空下で乾燥して、4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-チエニルメトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(127mg,66%)を得た。
m.p.246-248℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.15(s,3H);3.98(s,3H);5.32(s,2H);6.98(dd,1H);7.10(s,1H);7.14(d,1H);7.25(d,1H);7.40(s,1H);7.61(dd,1H);7.70(d,1H);8.12(s,1H);8.74(s,1H);9.60(s,1H)
MS-ESI:394[MH]+
元素分析: 実測値 C 58.3 H 4.8 N 9.4 S 7.3 Cl 7.5
C21H19N4O3S 0.2H2O
0.95HCl 計算値 C 58.4 H 4.8 N 9.7 S 7.4 Cl 7.8%。
この出発物質を以下のように調製した:
実施例1の出発物質に関して記載されたものと類似の手順を用いて、4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(400mg)を、ヨウ化カリウム触媒の存在下で3-(クロロメチル)チオフェン(Journal of the Chemical Society 1958,4202)(168mg)と反応させ、4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-チエニルメトキシ)キナゾリン(210mg,46%)を得た。
m.p.201-203℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.11(s,3H);2.32(s,3H);3.95(s,3H);5.27(s,2H);7.23(dd,1H);7.28(d,1H);7.32(d,1H);7.58-7.66(s,4H);7.85(s,1H);8.46(s,1H);9.49(s,1H)
MS-ESI:436[MH]+
元素分析: 実測値 C 63.0 H 5.2 N 9.1 S 7.3
C23H21N3O4S 0.3H2O 計算値 C 62.7 H 5.0 N 9.5 S 7.3%。
実施例9
7-(2-アセトアミドチアゾール-4-イルメトキシ)-4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリン(220mg,0.44mmol)を、実施例8に記載されたものと類似の手順を用いてアセトキシ保護基の塩基性開裂にかけて、7-(2-アセトアミドチアゾール-4-イルメトキシ)-4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(41mg,19%)を得た。
m.p.202-204℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.16(s,3H);2.17(s,3H);4.01(s,3H);5.31(s,2H);6.98(dd,1H);7.10(d,1H);7.17(d,1H);7.34(s,1H);7.47(s,1H);8.22(s,1H);8.80(s,1H);9.68(br s,1H)
MS-ESI:452[MH]+
元素分析: 実測値 C 47.1 H 4.7 N 12.5 S 5.8 Cl 12.2
C22H21N5O4S 2H2O
2HCl 計算値 C 47.2 H 4.9 N 12.5 S 5.7 Cl 12.7%。
この出発物質を以下のように調製した:
実施例1の出発物質に関して記載されたものと類似の手順を用いて、4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(400mg)を、ヨウ化カリウム触媒の存在下で2-アセトアミド-4-クロロメチルチアゾール(252mg)と反応させ、7-(2-アセトアミドチアゾール-4-イルメトキシ)-4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリン(220mg,42%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.13(s,3H);2.15(s,3H);2.35(s,3H);3.97(s,3H);5.24(s,2H);7.24-7.31(m,2H);7.37(s,1H);7.63-7.66(m,2H);7.87(s,1H);8.48(s,1H);9.50(s,1H)
MS-ESI:494[MH]+
実施例10
4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-7-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イルメトキシ)-6-メトキシキナゾリン(342mg,0.76mmol)を、実施例8に記載されたものと類似の手順を用いてアセトキシ保護基の塩基性開裂にかけて、4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-7-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イルメトキシ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(209mg,62%)を得た。
m.p.252-254℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.20(s,3H);2.29(s,3H);2.52(s,3H);4.03(s,3H);5.23(s,2H);7.03(dd,1H);7.15(d,1H);7.19(d,1H);7.44(s,1H);8.22(s,1H);8.82(s,1H);9.67(s,1H)
MS-ESI:407[MH]+
元素分析: 実測値 C 59.1 H 5.4 N 12.6 Cl 8.0
C23H21N3O4S 0.3H2O 計算値 C 59.1 H 5.3 N 12.5 Cl 7.9%。
この出発物質を以下のように調製した:
実施例1の出発物質に関して記載されたものと類似の手順を用いて、4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(400mg)を、ヨウ化カリウム(16mg)の存在下で4-クロロメチル-3,5-ジメチルイソキサゾール(177mg)と反応させ、4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-7-(3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イルメトキシ)-6-メトキシキナゾリン(342mg,72%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.18(s,3H);2.33(s,3H);2.35(s,3H);2.46(s,3H);3.98(s,3H);4.98(s,2H);7.00(s,1H);7.15(s,1H);7.22-7.25(m,1H);7.32(s,1H);7.43(dd,1H);7.51(s,1H);8.66(s,1H)。
実施例11
DMF(15ml)中の4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(400mg,1.06mmol)(実施例1の出発物質に関して記載したように調製した)、4-(3-クロロプロピル)ピリジルハイドロクロライド 410mg,2.1mmol)、炭酸カリウム(438mg)およびヨウ化カリウム(40mg)の溶液を、60℃で15時間加熱した。室温に冷却した後、この反応混合物を酢酸エチルと水との間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そしてエバポレートした。残渣をメタノール(20ml)で希釈し、そして2M水酸化ナトリウム(2ml)を添加した。1時間撹拌した後、この反応混合物を水(20ml)で希釈し、そして濃塩酸(1ml)を添加した。生じた固体をろ過で除去し、そして溶出液として一定勾配のメタノール/水(0%〜80%)を用いた分離用C18 HPLCによって精製した。メタノールをエバポレートした後、濃塩酸(0.3ml)を添加し、そしてこの溶液を乾燥するまでエバポレートした。アセトンで粉末化(trituration)した後、固体をろ過で除去し、そして真空下で乾燥し、4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(4-ピリジルプロポキシ)キナゾリンハイドロクロライド(305mg,59%)を得た。
m.p.278-282℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.15(s,3H);2.3(m,2H);3.1(m,2H);3.96(s,3H);4.24(t,2H);6.98(dd,1H);7.15(m,2H);7.44(s,1H);7.96(d,2H);8.31(s,1H);8.77(s,1H);8.81(d,2H);9.7(br s,1H);11.34(s,1H)
MS-ESI:417[MH]+
元素分析: 実測値 C 57.3 H 5.4 N 11.0
C24H24N4O3 0.7H2O 1.95HCl 計算値 C 57.6 H 5.5 N 11.2%。
この出発物質を以下のように調製した:
塩化チオニル(1.6ml)を、0℃に冷却したトリクロロメタン(20ml)中の4-ピリジンプロパノール(2g,14.5mmol)の溶液に添加した。室温で1時間、次いで60℃で1時間撹拌した後、溶媒をエバポレートし、そして残渣をエーテルで粉末化(triturate)し、白色固体として4-(3-クロロプロピル)ピリジルハイドロクロライドを得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.15(m,2H);3.02(t,2H);3.69(t,2H);7.96(d,2H);8.84(d,2H)。
実施例12
DMF(15ml)中の4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(410mg,1.00mmol)、4-(3-クロロプロピル)ピリジルハイドロクロライド(480mg,2.5mmol)、炭酸カリウム(480mg)およびヨウ化カリウム(40mg)の溶液を、60℃で15時間加熱した。室温まで冷却した後、この反応混合物を酢酸エチルと水との間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そしてエバポレートした。残渣をメタノール(10ml)で希釈し、そして2M水酸化ナトリウム(2ml)を添加した。1時間撹拌した後、この反応混合物を水(20ml)で希釈し、そして濃塩酸(0.5ml)を添加した。生じた固体をろ過で除去し、そして溶出液として一定勾配のメタノール/水(0%〜80%)を用いた分離用C18 HPLCによって精製した。メタノールをエバポレートした後、濃塩酸(0.3ml)を添加し、そしてこの溶液を乾燥するまでエバポレートした。アセトンで粉末化した後、固体をろ過で除去し、そして真空下で乾燥し、4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(4-ピリジルプロポキシ)キナゾリンハイドロクロライド(243mg,48%)を得た。
m.p.246-248℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.16(s,3H);2.30(m,2H);3.09(t,2H);3.95(s,3H);4.26(t,2H);6.90(d,1H);7.11(d,1H);7.41(s,1H);7.94(d,2H);8.3(s,1H);8.77(s,1H);8.80(d,2H);9.7(br s,1H);11.46(s,1H)
MS-ESI:435[MH]+
元素分析: 実測値 C 55.3 H 5.3 N 10.2 Cl 13.0
C24H23N4O3F 0.9H2O
1.95HCl 計算値 C 55.3 H 5.2 N 10.7 Cl 13.3%。
この出発物質を以下のように調製した:
酸化白金(IV)(300mg)を含むエタノール(60ml)中の(4-フルオロ-2-メチル-5-ニトロフェニル)メチルカルボネート(3g,13mmol)の溶液(EP 0307777 A2の記載と同様に調製した)を、水素下で0.3気圧で1時間撹拌した。ろ過および溶媒のエバポレートをした後、2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリンを固体(2.6g,100%)として単離した。
1H NMRスペクトル:(CDCl3)2.07(s,3H);3.87(s,3H);6.52(d,1H);6.80(d,1H)。
イソプロパノール(20ml)中の7-ベンジルオキシ-4-クロロ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(800mg,2.4mmol)(実施例1の出発物質に関して記載したように調製した)および2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリン(570mg,2.89mmol)の溶液を、2時間還流した。室温に冷却した後、固体をろ過し、イソプロパノールで洗浄し、そして真空下で乾燥し、7-ベンジルオキシ-4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(1.0g,87%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6;CF3COOD)2.2(s,3H);3.85(s,3H);4.0(s,3H);5.37(s,2H);7.3-7.55(m,8H);8.13(s,1H);8.86(s,1H)
MS-ESI:464[MH]+
DMF(10ml)、メタノール(10ml)および木炭担持10%パラジウム(100mg)を含有トリクロロメタン(10ml)中の7-ベンジルオキシ-4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(700g,1.45mmol)の溶液を、水素雰囲気下で1時間撹拌した。ろ過および溶媒のエバポレートをした後、残渣をエーテルで粉末化し、ろ過をし、そして真空下で乾燥し、4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(570mg,98%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.23(s,3H);3.87(s,3H);4.01(s,3H);7.37(s,1H);7.45(d,1H);7.5(d,1H);8.20(s,1H);8.77(s,1H);11.35(s,1H);11.79(s,1H)
MS-ESI:374[MH]+
実施例13
エーテル含有塩化水素(ethereal hydrogen chloride)(2ml)とイソプロパノール(5ml)との混合物中の4-クロロ-6-メトキシ-7-(4-ピリジルメトキシ)キナゾリン(35mg,0.1mmol)および2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリン(15mg,0.1mmol)の撹拌溶液を、還流下で4時間加熱した。沈殿した生成物をろ過によって集め、アセトンで洗浄し、そして真空下で乾燥し、4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(4-ピリジルメトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(23mg,47%)を得た。
m.p.257-260℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.15(s,3H);4.08(m,3H);5.60(s,2H);6.90(d,1H);7.07(d,1H);7.47(s,1H);7.93(br d,2H);8.74(s,1H);8.89(br d,2H);9.62(br s,1H);11.46(s,1H)
MS-ESI:407[MH]+
元素分析: 実測値 C 52.8 H 4.6 N 10.9
C22H19N4O3F 1H2O
2HCl 計算値 C 53.1 H 4.6 N 11.3%。
この出発物質を以下のように調製した:
水素化ナトリウム(パラフィン油中の80%懸濁液で400mg,13.3mmol)を、乾燥N-メチルピロリドン(20ml)中のフェノール(1.26g,13.3mmol)の溶液に添加し、そしてこの混合物を10分間撹拌した。次いで、7-ベンジルオキシ-4-クロロ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(1.69g,4.7mmol)(実施例1の出発物質に関して記載したように調製した)を添加し、そしてこの反応混合物を110℃で2時間加熱した。この混合物を冷却し、水を添加し、そしてこの混合物を酢酸エチルで抽出した(3×100ml)。次いで、合わせた抽出物を、2M水酸化ナトリウム溶液、水およびブラインで洗浄した。真空下で溶媒を除去し、黄色固体として7-ベンジルオキシ-6-メトキシ-4-フェノキシキナゾリン(1.6g,95%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)3.98(s,3H);5.37(s,2H);7.25-7.6(m,11H);7.60(s,1H);8.54(s,1H)
MS-ESI:359[MH]+
TFA(3ml)中の7-ベンジルオキシ-6-メトキシ-4-フェノキシキナゾリン(160mg,0.44mmol)を、30分間還流下で加熱した。溶媒をエバポレートして除去し、そして残渣を炭酸水素ナトリウム水溶液で処理した。沈殿した生成物をろ過することにより回収し、水で洗浄し、そして乾燥して7-ヒドロキシ-6-メトキシ-4-フェノキシキナゾリン(105mg,88%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)4.00(s,3H);7.20(s,1H);7.25-7.35(m,3H);7.4-7.55(m,2H);7.58(s,1H);10.73(s,1H)
MS-ESI:269[MH]+
DMF(5ml)中の7-ヒドロキシ-6-メトキシ-4-フェノキシキナゾリン(95mg,0.35mmol)、4-クロロメチルピリジンハイドロクロライド(120mg,0.74mmol)および炭酸カリウム(200mg,1.4mmol)の混合物を、80℃で2時間加熱した。この反応混合物を冷却し、水を添加し、そしてこの混合物を酢酸エチルで抽出した(3×50ml)。次いで、合わせた抽出物を水で洗浄し、そして(MgSO4で)乾燥した。溶媒をエバポレートして除去し、そして残渣を酢酸エチル/ヘキサン混合液で粉末化して、6-メトキシ-4-フェノキシ-7-(4-ピリジルメトキシ)キナゾリン(44mg,35%)を白色固体として得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)4.02(s,3H);5.47(s,2H);7.25-7.35(m,3H);7.45(s,1H);7.4-7.55(m,4H);7.62(s,1H);8.52(s,1H);8.63(dd,2H)
MS-ESI:360[MH]+
2M塩酸(15ml)中の6-メトキシ-4-フェノキシ-7-(4-ピリジルメトキシ)キナゾリン(200mg,0.56mmol)の溶液を、還流下で90分間加熱した。この反応混合物を冷却し、そしてアンモニア水でpH6〜7に中和した。沈殿生成物をメタノール/塩化メチレン(1:9)で抽出し、抽出液を(MgSO4で)乾燥した。溶媒をエバポレートして除去し、6-メトキシ-7-(4-ピリジルメトキシ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(90mg,57%)を灰色固体として得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)3.93(s,3H);5.35(s,2H);7.18(s,1H);7.48(s,1H);7.50(m,2H);8.04(s,1H);8.62(m,2H)
MS-ESI:284[MH]+
オキシ三塩化リン(0.1ml)を、トルエン(5ml)中の6-メトキシ-7-(4-ピリジルメトキシ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(81mg,0.29mmol)およびN,N-ジメチルアニリン(0.1ml)の混合物に添加し、そしてこの混合物を還流下で1時間加熱した。揮発性物質をエバポレートして除去し、そして残渣を塩化メチレンとアンモニア水との間に分配した。有機抽出物を分離し、(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去した。残渣をシリカクロマトグラフィーで精製し、溶出液を酢酸エチルからメタノール/塩化メチレン(1/9)へと極性を高めた混合物に進めて溶出し、4-クロロ-6-メトキシ-7-(4-ピリジルメトキシ)キナゾリン(40mg,41%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)4.04(s,3H);5.47(s,2H);7.46(s,1H);7.50(d,2H);7.53(s,1H);8.60(d,2H);8.85(s,1H)
MS-ESI:302[MH]+
この出発物質のアニリンを以下の記載のように調製した:
クロロギ酸メチル(6.8ml,88mmol)を、0℃で6%水酸化ナトリウム水溶液中の4-フルオロ-2-メチルフェノール(10g,79mmol)の溶液に30分にわたって添加した。この混合物を2時間撹拌し、次いで酢酸エチル(100ml)で抽出した。この酢酸エチル抽出物を水(100ml)で洗浄し、そして(MgSO4で)乾燥し、溶媒をエバポレートして除去し、オイルとして4-フルオロ-2-メチルフェニルメチルカルボネート(11.4g,78%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.14(s,3H);3.81(s,3H);7.05(m,1H);7.1-7.25(m,2H)。
濃硝酸(6ml)および濃硫酸(6ml)の混合物を、濃硫酸(6ml)中の4-フルオロ-2-メチルフェニルメチルカルボネート(11.34g,62mmol)の溶液に、反応混合物の温度を50℃未満に保持するように穏やかに添加した。この混合物を2時間撹拌し、次いで氷/水を添加し、そして沈殿生成物をろ過により回収した。粗生成物をシリカクロマトグラフィーで精製し、溶出液をメタノール/ヘキサンからメタノール/塩化メチレン(1/19)へと極性を高めた混合物に進めて溶出し、4-フルオロ-2-メチル-5-ニトロフェノール(2.5g,22%)を固体として得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6;CD3COOD)2.31(s,3H);7.38(d,1H);7.58(d,1H)
MS-ESI:171[MH]+
水(40ml)中の4-フルオロ-2-メチル-5-ニトロフェノール(2.1g,13mmol)、鉄粉(1g,18mmol)および硫酸鉄(II)(1.5g,10mmol)の混合物を、4時間還流した。この反応混合物を冷却し、2M水酸化ナトリウム水溶液で中和し、そして酢酸エチル(100ml)で抽出した。この酢酸エチル抽出物を(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去し、2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリン(0.8g,47%)を固体として得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)1.94(s,3H);4.67(s,2H);6.22(d,1H);6.65(d,1H);8.68(s,1H)
MS-ESI:142[MH]+
実施例14
1M水酸化ナトリウム(1.6ml)を含むメタノール(15ml)中の7-ベンジルオキシ-4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(259mg,0.54mmol)(実施例12の出発物質に関して記載したように調製した)の溶液を、室温で1時間撹拌した。水(15ml)の添加後、濃塩酸(1ml)を添加し、そしてこの混合物を室温で15分間撹拌した。メタノールをエバポレートした後、沈殿物をろ過し、水で洗浄し、そして真空下で乾燥して、7-ベンジルオキシ-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(192mg,80%)を得た。
m.p.294-298℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.2(s,3H);4.05(s,3H);5.35(s,2H);6.9(d,1H);7.12(d,1H);7.35-7.5(m,4H);7.55-7.6(m,2H);8.25(s,1H);8.8(s,1H);9.7(s,1H);11.35(s,1H)
MS-ESI:406[MH]+
元素分析: 実測値 C 62.3 H 4.9 N 9.3
C23H20N3O3F 0.16H2O
1HCl 計算値 C 62.1 H 4.8 N 9.5%。
実施例15
DMF(25ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(200mg,0.63mmol)、2-(2-クロロエトキシ)ピリジンハイドロクロライド(120mg,0.61mmol)および炭酸カリウム(260mg,1.9mmol)の混合物を、90℃で16時間加熱した。この混合物を水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。この抽出物を(MgSO4で)乾燥し、溶媒をエバポレートして除去した。残渣を、酢酸エチル/メタノール混合液(100/0から90/10に変化させる)で溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製し、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(2-ピリジルオキシ)エトキシ)キナゾリン(20mg,7%)を灰白色の固体として得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)3.99(s,3H);4.35(t,2H);4.42(t,2H);6.22(t,1H);6.40(d,1H);7.42(s,1H);7.55(d,2H);7.71(d,1H);7.85(t,1H);8.55(d,1H);9.62(s,1H)
MS-ESI:441[MH]+
この出発物質を以下のように調製した:
イソプロパノール(40ml)中の7-ベンジルオキシ-4-クロロ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(1.34g,4mmol)(実施例1の出発物質に関して記載したように調製した)および4-クロロ-2-フルオロアニリン(444μl,4mmol)の溶液を、1、5時間還流した。冷却した後、沈殿物をろ過で回収し、イソプロパノール、次いでエーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥し、7-ベンジルオキシ-4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(1.13g,64%)を得た。
m.p.239-242℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)4.0(s,3H);5.36(s,2H);7.39-7.52(m,9H);8.1(s,1H);8.75(s,1H)
MS-ESI:410[MH]+
元素分析: 実測値 C 59.2 H 4.3 N 9.4
C23H20N3O3F 0.16H2O
1HCl 計算値 C 59.2 H 4.1 N 9.41%。
TFA(10ml)中の7-ベンジルオキシ-4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(892mg,2mmol)の溶液を、50分間還流した。冷却した後、この混合物を氷上に注いだ。沈殿物をろ過で回収し、メタノール(10ml)に溶解し、そしてアンモニア水でpH11まで塩基性にした。エバポレートして濃縮した後、この固体生成物をろ過で回収し、水、次いでエーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥して、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(460mg,72%)を黄色固体として得た。
m.p.141-143℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)3.95(s,3H);7.05(s,1H);7.35(d,1H);7.54-7.59(m,2H);7.78(s,1H);8.29(s,1H)
MS-ESI:320-322[MH]+
塩化チオニル(0.55ml,7.55mmol)を、5℃のトリクロロメタン(20ml)中の2-(2-ヒドロキシエトキシ)ピリジン(700mg,5.04mmol)(J.Org.Chem.1977,42,1500)の溶液に添加した。この混合物を5℃で1時間撹拌し、室温まで加温し、そしてさらに1時間撹拌した。揮発性物質を、エバポレートおよびトルエンとの共沸によって除去し、2-(2-クロロエトキシ)ピリジンハイドロクロライド(970mg,99%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)3.90(t,2H);4.20(t,2H);6.22(d,1H);6.40(d,1H);7.44(dd,1H);7.64(d,1H)
MS-ESI:158[MH]+
実施例16
トリフェニルホスフィン(5.5g,21mmol)、次いで、2-[N-メチル-N-(4-ピリジル)]アミノエタノール(1.49g,9.8mmol)(EP0359389A1に記載のように調製した)を、塩化メチレン(60ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(2.23g,7mmol)(実施例15の出発物質に関して記載したように調製した)の撹拌溶液に、窒素雰囲気下で添加した。次いで、ジエチルアゾジカルボキシレート(3.65g,21mmol)を滴下し、そしてこの混合物を室温で2時間撹拌した。酢酸エチル(200ml)を添加し、そしてこの混合物をさらに2時間撹拌した。固体生成物をろ過で回収し、酢酸エチルで洗浄し、真空下で乾燥させ、そして塩化メチレン/メタノール(75/25、次いで60/40、そして50/50)を用いて溶出させるカラムクロマトグラフィーで最終精製し、白色固体を得た。精製された生成物を塩化メチレン/メタノール中に溶解し、そして不溶物をろ過で除去した。エーテル含有塩化水素(3Mの溶液10ml)をろ液に添加し、そして揮発性物質をエバポレートして除去した。残渣をエーテルで粉末化し、そして固体生成物をろ過で回収し、そして真空下で乾燥して、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-[N-メチル-N-(4-ピリジル)]アミノエトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(2.75g,75%)を白色固体として得た。
m.p.222-227℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6;CD3COOD)3.29(s,3H);3.95(s,3H);4.16(t,2H);4.48(t,2H);7.05(br s,1H);7.37(s,2H);7.42(d,1H);7.58(t,1H);7.65(dd,1H);8.18(s,1H);8.28(br s,1H);8.86(s,1H)
MS-ESI:454[MH]+
元素分析: 実測値 C 51.2 H 4.8 N 12.9
C23H21N5O2ClF 0.9H2O
2HCl 計算値 C 50.9 H 4.6 N 12.9%。
実施例17
NMP(20ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(300mg,0.94mmol)(実施例15の出発物質に関して記載したように調製した)、4-(2-クロロエトキシ)ピリジンハイドロクロライド(155mg,0.79mmol)および炭酸カリウム(260mg,1.9mmol)の混合物を、90℃で2時間加熱し、室温まで冷却し、そしてさらに18時間撹拌した。この混合物を水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール混合物(100/0から95/5に変化させる)を用いて溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製し、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-ピリジルオキシ)エトキシ)キナゾリン(20mg,7%)を得た。
m.p.200-202℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)3.90(s,3H);4.50(s,4H);7.04(d,2H);7.26(s,1H);7.33(dd,1H);7.5-7.6(m,2H);7.80(s,1H);8.35(s,1H);8.39(d,2H);9.52(s,1H)
MS-ESI:441[MH]+
この出発物質を以下のように調製した:
塩化チオニル(0.75ml,10mmol)を、5℃のトリクロロメタン(20ml)中の4-(2-ヒドロキシエトキシ)ピリジン(0.9g,6.5mmol)(J.Chem.Soc.Perkin II,1987,1867)の溶液に添加した。この混合物を5℃で1時間撹拌し、室温まで加温し、そしてさらに2時間撹拌した。揮発性物質を、エバポレートおよびトルエンと共沸して除去し、4-(2-クロロエトキシ)ピリジンハイドロクロライド(1.3g,100%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)4.03(t,2H);4.62(t,2H);7.58(d,2H);8.77(d,2H)
MS-ESI:158[MH]+
実施例18
DMF(30ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(300mg,0.94mmol)(実施例15の出発物質に関して記載したように調製した)、1-(2-クロロエチル)-1,2-ジヒドロ-2-ピリドン(175mg,1.11mmol)(J.Am.Chem.Soc.1951,73,3635)および炭酸カリウム(260mg,1.9mmol)の混合物を、80℃で3時間加熱し、室温に冷却し、そしてさらに18時間撹拌した。この混合物を水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール/トリエチルアミン混合物(100/0/0から70/30/0.5に変化させる)を用いて溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製し、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-[2-(2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1-ピリジル)エトキシ]キナゾリン(50mg,12%)を得た。
m.p.209-211℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)3.94(s,3H);4.35(t,2H);4.41(t,2H);6.22(dd,1H);6.40(d,1H);7.14(s,1H);7.35(dd,1H);7.42(ddd,1H);7.5-7.6(m,2H);7.70(d,1H);7.80(s,1H);8.35(s,2H);9.53(s,1H)
MS-ESI:441[MH]+
実施例19
塩化メチレン(4ml)中の1-(3-ヒドロキシプロピル)-1,4-ジヒドロ-4-ピリドン(220mg,1.44mmol)、次いで1,1’-(アゾジカルボニル)ジピペリジン(720mg,2.86mmol)を、塩化メチレン(20ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(300mg,0.94mmol)(実施例15の出発物質に関して記載したように調製した)およびトリブチルホスフィン(0.69ml,2.8mmol)の撹拌溶液に、窒素下、5℃で添加した。この混合物を5℃で3時間撹拌し、室温に加温し、そしてさらに18時間撹拌した。溶媒をエバポレートして除去し、そして残渣を、酢酸エチルと水との間に分配した。有機相を分離し、(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール/トリエチルアミン混合物(100/0/0から70/30/0.5に変化させる)を用いて溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製し、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-[3-(4-オキソ-1,4-ジヒドロ-1-ピリジル)プロポキシ]キナゾリン(48mg,11%)を得た。
m.p.>250℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)3.56(m,2H);4.00(s,3H);3.54(t,2H);4.38(t,2H);7.42(d,1H);7.5-7.65(m,5H);8.43(s,1H);8.65-8.75(m,4H)
MS-ESI:455[MH]+
この出発物質を以下のように調製した:
水素化ナトリウム(50%鉱油懸濁液946mg,19.7mmol)を、DMF(50ml)中の4-ヒドロキシピリジン(1.88g,19.7mmol)の溶液に添加し、そしてこの混合物を30分間撹拌した。2-(3-ブロモプロポキシ)テトラヒドロピラン(4.0g,17.9mmol)(J.Chem.Soc 1963,3440)を添加し、そしてこの混合物を100℃で3時間加熱した。この反応混合物を冷却し、水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール混合液(100/0から95/5に変化させる)で溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製し、1-[3-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)プロピル]-1,4-ジヒドロ-4-ピリドン(1.5g,35%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)1.35-1.75(m,6H);1.95(t,2H);3.35-3.5(m,2H);3.65-3.8(m,2H);4.12(t,2H);4.57(s,1H);6.95(s,2H);7.94(s,2H)。
酢酸(8ml)、THF(4ml)および水(4ml)中の1-[3-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)プロピル]-1,4-ジヒドロ-4-ピリドン(0.75g,3.16mmol)の溶液を50℃で4時間加熱した。揮発性物質をエバポレートして除去し、1-(3-ヒドロキシプロピル)-1,4-ジヒドロ-4-ピリドン(480mg,99%)を灰白色の固体として得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)1.9-1.95(m,2H);1.97-2.05(m,2H);4.0-4.1(m,2H);6.91(m,2H);8.36(m,2H)
MS-ESI:154[MH]+
実施例20
1-(2-ヒドロキシエチル)-1,4-ジヒドロ-4-ピリドン(221mg,1.6mmol)を、塩化メチレン(20ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(2.23g,0.7mmol)(実施例15の出発物質に関して記載したように調製した)およびトリブチルホスフィン(0.53ml,2.1mmol)の撹拌溶液に、窒素雰囲気下、5℃で添加した。1,1’-(アゾジカルボニル)ジピペリジン(552mg,2.2mmol)を、10分間にわたって分割して添加し、そしてこの混合物を5℃で2時間撹拌し、室温に加温し、そしてさらに18時間撹拌した。この混合物をエーテルで希釈し、不溶物をろ過で除去し、そして溶媒をろ液からエバポレートして除去した。残渣を、酢酸エチルと水との間に分配し、有機相を分離し、そして(MgSO4で)乾燥し、エバポレートして溶媒を除去した。残渣をアセトンに溶解し、そしてエーテル含有塩化水素(3M溶液1.2ml)を添加した。この混合物を15分間静置し、そして沈殿生成物をろ過で回収し、エーテルで洗浄し、そして乾燥して、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-[2-(4-オキソ-1,4-ジヒドロ-1-ピリジル)エトキシ]キナゾリンハイドロクロライド(54mg,16%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)3.98(s,3H);4.63(dd,2H);4.83(dd,2H);7.42(d,1H);7.50(s,1H);7.56(d,1H);7.6-7.65(m,3H);8.39(s,1H);8.77(s,1H);8.80(s,2H)
MS-ESI:441[MH]+
この出発物質を以下のように調製した:
水素化ナトリウム(50%鉱油懸濁液1.27g,26.4mmol)を、DMF(50ml)中の4-ヒドロキシピリジン(2.5g,26mmol)の溶液に添加し、そしてこの混合物を30分間撹拌した。2-(2-ブロモエトキシ)テトラヒドロピラン(5.0g,23.9mmol)(J.Am.Chem.Soc 1948,70,4187)を添加し、そしてこの混合物を80℃で3時間加熱した。この反応混合物を冷却し、水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール混合液(100/0から97/3に変化させる)で溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製し、1-[2-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)エチル]-1,4-ジヒドロ-4-ピリドン(1.5g,28%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)1.39-1.68(m,6H);3.39-3.44(m,1H);3.64-3.78(m,2H);3.86-3.92(m,1H);4.20(t,2H);4.64(s,1H);6.95(d,2H);8.36(d,2H)
MS-ESI:224[MH]+
酢酸(4ml)、THF(2ml)および水(1ml)中の1-[2-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)エチル]-1,4-ジヒドロ-4-ピリドン(500mg,2.23mmol)の溶液を、45℃で4時間加熱した。揮発性物質をエバポレートして除去し、1-(2-ヒドロキシエチル)-1,4-ジヒドロ-4-ピリドン(221mg,71%)を灰白色の固体として得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)3.70(t,2H);4.06(t,2H);6.95(d,2H);8.37(d,2H)。
実施例21
ピリジン(2ml)中の7-ベンジルオキシ-4-クロロ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(132mg,0.4mmol)(実施例1の出発物質に関して記載したように調製した)および2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルフェノール(96mg,0.48mmol)の溶液を、還流下で3時間加熱した。この混合物を室温に冷却した後、溶媒をエバポレートして除去し、残渣を酢酸エチルと水との間に分配した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去した。この残渣を、塩化メチレン/エーテル混合液(70/30)で溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた固体を塩化メチレンおよびメタノールから再結晶し、7-ベンジルオキシ-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルフェノキシ)-6-メトキシキナゾリン(120mg,64%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.15(s,3H);3.98(s,3H);5.35(s,2H);6.75(d,1H);7.13(d,1H);7.37(d,1H);7.45(t,2H);7.48-7.56(m,3H);7.58(s,1H);8.54(s,1H);9.65(br s,1H)
MS-ESI:454[MH]+
元素分析: 実測値 C 67.8 H 4.9 N 6.9
C23H19N2O4F 0.1H2O 計算値 C 67.7 H 4.7 N 6.9%。
この出発物質を以下のように調製した:
エタノール(60ml)中の(4-フルオロ-2-メチル-5-ニトロフェニル)メチルカルボネート(8g,35mmol)(EP 0307777 A2)および酸化白金(IV)(174mg)の混合物を、水素下で1.3気圧で1.5時間撹拌した。けい藻土でのろ過により触媒を除去し、そして溶媒をエバポレートで除去した。残渣を、石油エーテル/酢酸エチル混合液(7/3)で溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製し、2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリン(6.56g,94%)を結晶化したオイルとして得た。
1H NMRスペクトル:(CDCl3)2.09(s,3H);3.66(br s,2H);3.90(s,3H);6.54(d,1H);6.83(d,1H)。
水(19ml)および氷(48g)中の硝酸ナトリウム(1.63g,23mmol)の溶液を、35%硫酸(48ml)中の2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリン(3.93g,20mmol)の溶液に、0℃で滴下した。この反応混合物を0℃で30分間撹拌し、そして硝酸銅(II)三水和物(467g,1.93mol)の水溶液(780ml)、次いで酸化銅(II)(2.65g,18mmol)を添加した。この溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去した。残渣を、石油エーテル/酢酸エチル混合液(8/2)で溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製し、2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルフェノール(2.13g,53%)を黄色固体として得た。
1H NMRスペクトル:(CDCl3)2.13(s,3H);3.91(s,3H);5.11(br s,1H);6.78(d,1H);6.93(d,1H)。
実施例22
DMF(15ml)中の4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(470mg,1mmol)、4-クロロメチル-2-メチルチアゾールハイドロクロライド(368mg,2mmol)、炭酸カリウム(414mg,3mmol)およびヨウ化カリウム(40mg)の混合物を、60℃で24時間加熱した。この混合物を冷却し、酢酸エチルと水との間で分配した。有機層を水およびブラインで洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去した。残渣をメタノール(15ml)に溶解し、そして1M水酸化ナトリウム(2ml)を添加し、この混合物を30分間撹拌した。濃塩酸(0.3ml)を添加した。溶媒をエバポレートして除去した。残渣を、水系での一定勾配のメタノール(0〜70%)で溶出させる逆相HPLCにより精製した。濃塩酸(0.3ml)を、合わせた純粋生成物の画分に添加し、そして溶媒をエバポレートして除去した。残渣をアセトンで粉末化し、ろ過により回収し、アセトンで洗浄し、そして真空下55℃で乾燥して、4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-((2-メチルチアゾール-4-イル)メトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(225mg,48%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.17(s,3H);2.69(s,3H);4.00(s,3H);4.7(br s,1H);5.34(s,2H);6.91(d,1H);7.1(d,1H);7.60(s,1H);7.74(s,1H);8.33(s,1H);8.79(s,1H);11.5(s,1H)
MS-ESI:427[MH]+
この出発物質を以下のように調製した:
エタノール(60ml)中の(4-フルオロ-2-メチル-5-ニトロフェニル)メチルカルボネート(3g,13mmol)(EP 0307777 A2)および酸化白金(IV)(300mg)の混合物を、水素下で0.3気圧で1時間撹拌した。けい藻土でのろ過により触媒を除去し、そして溶媒をエバポレートで除去して、2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリン(2.6g,100%)を固体として得た。
1H NMRスペクトル:(CDCl3)2.07(s,3H);3.87(s,3H);6.52(d,1H);6.80(d,1H)
イソプロパノール(20ml)中の7-ベンジルオキシ-4-クロロ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(800mg,2.4mmol)(実施例1の出発物質に関して記載したように調製した)および2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリン(570mg,2.89mmol)の溶液を、還流下で2時間加熱した。この混合物を室温に冷却し、沈殿した固体をろ過で回収し、イソプロパノールで洗浄し、そして真空下で乾燥し、7-ベンジルオキシ-4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(1.0g,77%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6;CF3COOD)2.2(s,3H);3.85(s,3H);4.0(s,3H);5.37(s,2H);7.3-7.55(m,8H);8.13(s,1H);8.86(s,1H)
MS-ESI:464[MH]+
DMF(10ml)、メタノール(10ml)およびトリクロロメタン(10ml)中の7-ベンジルオキシ-4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(700g,1.4mmol)および木炭担持10%パラジウム(100mg)の混合物を、水素下1気圧で1時間撹拌した。けい藻土でのろ過により触媒を除去し、そして溶媒をエバポレートで除去した。残渣をエーテルで粉末化し、ろ過で回収し、そして真空下で乾燥して、4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(570mg,98%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.23(s,3H);3.87(s,3H);4.01(s,3H);7.37(s,1H);7.45(d,1H);7.5(d,1H);8.20(s,1H);8.77(s,1H);11.35(s,1H);11.79(s,1H)
MS-ESI:374[MH]+
実施例23
イソプロパノール(15ml)中の4-クロロ-7-(4-ピリジルメトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(350mg,1mmol)と2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリン(155mg,1.1mmol)(実施例13の出発物質に関して記載したように調製した)との混合物を、還流下で1時間加熱した。得られた沈殿物をろ過で回収し、そして水系で一定勾配のメタノール(0〜75%)を用いる逆相HPLCにより精製した。濃塩酸(0.5ml)を、合わせた純粋生成物の画分に添加し、そして溶媒をエバポレートして除去して、4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-7-(4-ピリジルメトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(140mg,28%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.16(s,3H);5.69(s,2H);6.19(d,1H);7.1(d,1H);7.48(d,1H);7.66(dd,1H);8.06(d,2H);8.84(s,1H);8.86(d,1H);8.90(d,2H);9.7(br s,1H);11.71(s,1H)
MS-ESI:377[MH]+
元素分析: 実測値 C 50.9 H 4.9 N 11.1
C21H17N4O2F 2.4H2O
2HCl 計算値 C 51.2 H 4.9 N 11.4%。
この出発物質を以下のように調製した:
水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁液0.72g,18mmol)を、THF(30ml)中の4-ヒドロキシメチルピリジン(4g,36mmol)の溶液に添加し、そしてこの混合物を還流下で15分間加熱した。7-フルオロ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(1g,6mmol)(J.Chem.Soc.section B 1967,449)を添加し、THFをエバポレートして除去し、そしてこの混合物を120℃で30分間加熱した。この混合物を冷却し、水(40ml)で希釈し、そして濃塩酸でpH8に調整した。得られた沈殿物をろ過で回収し、水、次いでエーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥して、7-(4-ピリジルメトキシ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(1.12g,71%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)5.35(s,2H);7.15-7.22(m,2H);7.5(d,2H);8.05(d,1H);8.07(s,1H);8.6(d,2H)
7-(4-ピリジルメトキシ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(320mg,1.26mmol)、DMF(1滴)および塩化チオニル(10ml)の混合物を、60℃で1時間加熱した。揮発性物質をエバポレートして除去し、残渣をエーテルで粉末化し、ろ過で回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥して、4-クロロ-7-(4-ピリジルメトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(435mg,98%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)5.7(s,2H);7.32(s,1H);7.35(d,1H);8.1-8.2(m,3H);8.62(s,1H);9.0(d,2H)
MS-ESI:272[MH]+
実施例24
塩化メチレン(5ml)中の1,1’-(アゾジカルボニル)ジピペリジン(378mg,1.5mmol)の溶液を、塩化メチレン(8ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(160mg,0.5mmol)、トリブチルホスフィン(303mg,1.5mmol)および2-(イミダゾール-1-イル)エタノール(67mg,0.6mmol)(J.Med.Chem.1993,25,4052-4060)の懸濁液に滴下し、そしてこの混合物を室温で3時間撹拌した。酢酸(60mg,1mmol)を添加し、そして溶媒をエバポレートして除去した。固体残渣をシリカ上に吸着させ、そして塩化メチレン/メタノール(9/1次いで8/2)で溶出させるカラムクロマトグラフィーにより精製した。得られた白色固体を塩化メチレン/メタノールに溶解し、そしてイソプロパノール中の5Mの塩酸の溶液を添加した。溶媒をエバポレートして除去し、固体をエーテルで粉末化し、ろ過し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥して、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(180mg,74%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)4.01(s,3H);4.62(t,2H);4.76(t,2H);7.44(dd,1H);7.48(s,1H);7.59(t,1H);7.66(dd,1H);7.72(s,1H);7.84(s,1H);8.41(s,1H);8.78(s,1H);9.22(s,1H)
MS-ESI:414[MH]+
元素分析: 実測値 C 48.3 H 4.1 N 14.0
C20H17N5O2ClF 0.4H2O
2HCl 計算値 C 48.6 H 4.0 N 14.2%。
この出発物質を以下のように調製した:
イソプロパノール(40ml)中の7-ベンジルオキシ-4-クロロ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(1.2g,3.6mmol)(実施例1の出発物質に関して記載したように調製した)および4-クロロ-2-フルオロアニリン(444μl,4mmol)の溶液を、還流下で15時間加熱した。この混合物を冷却し、沈殿物をろ過で回収し、イソプロパノール、次いでエーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥して、7-ベンジルオキシ-4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(1.13g,71%)を得た。
m.p.239-242℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)4.0(s,3H);5.36(s,2H);7.39-7.52(m,9H);8.1(s,1H);8.75(s,1H)
MS-ESI:410[MH]+
元素分析: 実測値 C 59.2 H 4.3 N 9.4
C22H17N3O2ClF HCl 計算値 C 59.2 H 4.1 N 9.4%。
TFA(10ml)中の7-ベンジルオキシ-4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(892mg,2mmol)の溶液を、還流下で50分間加熱した。混合物を冷却し、次いで氷上に注いだ。沈殿物をろ過で回収し、メタノール(10ml)に溶解し、そしてアンモニア水でpH11に塩基性化した。この混合物をエバポレートして濃縮した後、得られた固体生成物をろ過で回収し、水、次いでエーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥して、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(460mg,72%)を黄色固体として得た。
m.p.141-143℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)3.95(s,3H);7.05(s,1H);7.35(d,1H);7.54-7.59(m,2H);7.78(s,1H);8.29(s,1H)
MS-ESI:320[MH]+
実施例25
DMF(10ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(448mg,1.4mmol)(実施例1の出発物質に関して記載したように調製した)および炭酸カリウム(676mg,4.9mmol)の混合物を、室温で10分間撹拌した。4-クロロメチル-2-メチルチアゾールハイドロクロライド(310mg,1.68mmol)を添加し、そしてこの混合物を70℃で3.5時間加熱した。この反応混合物を冷却し、そして酢酸エチルと水との間に分配した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去した。固体残渣を、塩化メチレン/アセトニトリル/メタノール混合物(50/45/5から50/40/10に変化させる)を用いて溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた精製固体を塩化メチレン/メタノール中に溶解し、そしてイソプロパノール(1ml)中の5M塩化水素の溶液を添加した。部分的にエバポレートすると、白色固体が沈殿した。この固体をろ過で回収し、そして真空下で乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-((2-メチルチアゾール-4-イル)メトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(240mg,35%)を得た。
m.p.220-225℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.68(s,3H);4.0(s,3H);5.36(s,2H);7.46(dd,1H);7.54(s,1H);7.61(t,1H);7.7(d,1H);7.71(s,1H);8.26(s,1H);8.83(s,1H)
MS-ESI:431[MH]+
元素分析: 実測値 C 49.3 H 4.0 N 11.3
C20H16N4O2ClFS 0.3H2O
1.5HCl 計算値 C 48.9 H 3.7 N 11.4%。
実施例26
実施例25に記載されたものと類似の手順を用いて、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(224mg,0.7mmol)(実施例24の出発物質に関して記載したように調製した)と、2-クロロメチル-1-メチルイミダゾールハイドロクロライド(140mg,0.8mmol)とを化合させて、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-((1-メチルイミダゾール-2-イル)メトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(150mg,44%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)3.94(s,3H);4.02(s,3H);5.69(s,2H);7.44(dd,1H);7.6(t,1H);7.64(s,1H);7.67(dd,1H);7.72(d,1H);7.81(d,1H);8.46(s,1H);8.81(s,1H)
MS-ESI:414[MH]+
元素分析: 実測値 C 48.7 H 4.6 N 13.6
C20H17N5O2ClF 0.5H2O 2HCl
0.25イソプロパノール 計算値 C 48.8 H 4.3 N 13.7%。
実施例27
DMF(15ml)中の4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(470mg,1mmol)(実施例22の出発物質に関して記載したように調製した)、2-クロロメチル-1-メチルイミダゾールハイドロクロライド(335mg,2mmol)、炭酸カリウム(414mg,3mmol)およびヨウ化カリウム(20mg)の溶液を、60℃で2時間加熱した。この混合物を室温に冷却し、そして酢酸エチルと水との間で分配した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去した。この粗生成物をメタノール(20ml)に溶解し、そして2M水酸化ナトリウム(1ml)を添加し、そしてこの混合物を15分間撹拌した。濃塩酸(0.5ml)を添加し、そして溶媒をエバポレートして除去した。この粗生成物を、メタノール/水(1/1)で溶出させる逆相クロマトグラフィーにより精製した。この純粋生成物を含む画分を合わせ、そこに濃塩酸(0.3ml)を添加し、そして溶媒をエバポレートして除去して、4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-((1-メチルイミダゾール-2-イル)メトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(100mg,21%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.17(s,3H);3.95(s,3H);4.01(s,3H);5.70(s,2H);6.92(d,1H);7.12(d,1H);7.63(s,1H);7.77(s,1H);7.83(s,1H);8.43(s,1H);8.82(s,1H);9.7(br s,1H);11.62(br s,1H)
MS-ESI:410[MH]+
実施例28
実施例27に記載されたものと類似の手順を用いて、4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(470mg,1mmol)(実施例22の出発物質に関して記載したように調製した)と、2-アセトアミド-4-クロロメチルチアゾール(381mg,1.68mmol)とを化合させて、7-((2-アセトアミドチアゾール-4-イル)メトキシ)-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリン(135mg,25%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6;CF3COOD)2.16(s,3H);2.19(s,3H);4.00(s,3H);5.33(s,2H);6.91(d,1H);7.12(d,1H);7.33(s,1H);7.49(s,1H);8.16(s,1H);8.82(s,1H)
MS-ESI:470[MH]+
元素分析: 実測値 C 51.5 H 4.5 N 13.8
C22H20N5O4FS 0.4H2O
0.95HCl 計算値 C 51.7 H 4.3 N 13.7%。
実施例29
イソプロパノール(5ml)中の7-ベンジルオキシ-4-クロロ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(169mg,0.5mmol)(実施例1の出発物質に関して記載したように調製した)および4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリン(97mg,0.6mmol)(EP 061741 A2)の懸濁液を、還流下で2時間加熱した。得られた沈殿物をろ過で回収し、イソプロパノールおよびエーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥して、7-ベンジルオキシ-4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(197mg,85%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)4.0(s,3H);5.36(s,2H);7.15(d,1H);7.4-7.5(m,4H);7.52(s,1H);7.54(d,2H);8.23(s,1H);8.8(s,1H);10.6(s,1H);11.39(br s,1H)
MS-ESI:426[MH]+
元素分析: 実測値 C 57.1 H 4.2 N 8.9
C22H17N3O3ClF 0.15H2O 1HCl
0.4イソプロパノール 計算値 C 56.8 H 4.0 N 9.0%。
実施例30
塩化メチレン(15ml)中の1,1’-(アゾジカルボニル)ジピペリジン(1.06g,4.2mmol)を、塩化メチレン(15ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(448mg,1.4mmol)(実施例1の出発物質に関して記載したように調製した)、トリブチルホスフィン(848mg,4.2mmol)および4-(3-ヒドロキシプロピル)ピリジン(322mg,2.4mmol)の溶液に滴下し、そしてこの混合物を室温で3時間撹拌した。酢酸(126mg,2.1mmol)を添加し、そして溶媒をエバポレートして除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール(95/5)で溶出させるクロマトグラフィーで精製した。精製物をエーテルで粉末化し、得られた固体を回収し、そして塩化メチレン(20ml)に溶解した。5M塩化水素のイソプロパノール溶液(0.7ml)を添加し、この溶液をイソプロパノール(5ml)で希釈し、そして溶媒を、全体積が4mlになるまでエバポレートして濃縮した。エーテルを添加し、得られた固体をろ過で回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥し、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(4-ピリジル)プロポキシ)キナゾリンハイドロクロライド(520mg,73%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.30(m,2H);3.09(t,2H);3.97(s,3H);4.27(t,2H);7.42(s,1H);7.44(d,1H);7.59(t,1H);7.67(dd,1H);7.95(d,1H);8.34(s,1H);8.8(s,1H);8.82(d,2H)
MS-ESI:439[MH]+
元素分析: 実測値 C 53.6 H 4.8 N 10.7
C23H20N4O2ClF 0.5H2O 2HCl
0.1イソプロパノール 計算値 C 53.1 H 4.6 N 10.6%。
実施例31
2M水酸化ナトリウム水溶液(1.5ml,3mmol)を、メタノール(13ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(4-ピリジル)プロポキシ)キナゾリン(1.28g,2.5mmol)の溶液に添加し、この混合物を室温で2時間撹拌した。水を添加し、この混合物を2M塩酸でpH7に調整した。得られた沈殿物をろ過で回収し、水で洗浄し、そして真空下で乾燥した。この固体を塩化メチレン(30ml)およびメタノール(5ml)に溶解し、イソプロパノール(2.5ml)中の5M塩化水素溶液を添加した。この溶液をイソプロパノールで希釈し、総体積が10mlになるまで真空下で濃縮した。得られた固体をろ過で回収し、イソプロパノール、次いでエーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥して、4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(4-ピリジル)プロポキシ)キナゾリンハイドロクロライド(924mg,70%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.3(t,2H);3.12(t,2H);4.0(s,3H);4.28(t,2H);7.18(d,1H);7.4(s,1H);7.52(d,1H);7.95(d,2H);8.32(s,1H);8.82(s,1H);8.84(d,1H);10.65(d,2H);11.65(br s,2H)
MS-ESI:455[MH]+
元素分析: 実測値 C 51.9 H 4.5 N 10.7
C23H20N4O3ClF 0.55H2O
1.9HCl 計算値 C 51.5 H 4.7 N 10.5%。
この出発物質を以下のように調製した:
塩化メチレン(10ml)中の1,1’-(アゾジカルボニル)ジピペリジン(2.52g,10mmol)を、塩化メチレン(25ml)中の4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(1.38g,3.5mmol)(実施例22の出発物質に関して記載したように調製した)、トリブチルホスフィン(2g,10.5mmol)および4-(3-ヒドロキシプロピル)ピリジン(720mg,5.25mmol)の溶液に滴下し、そしてこの混合物を室温で2.5時間撹拌した。溶媒をエバポレートして除去し、残渣を石油エーテルで粉末化した。この固体生成物をろ過で回収し、そして塩化メチレン/メタノール(95/5)で溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製し、4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(4-ピリジル)プロポキシ)キナゾリン(1.2g,67%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.18(m,2H);2.84(t,2H);3.90(s,3H);3.97(s,3H);4.2(t,2H);7.21(s,1H);7.3(d,2H);7.72-7.82(m,3H);8.41(s,1H);8.47(d,2H);9.67(s,1H)
MS-ESI:513[MH]+
実施例32
2M水酸化ナトリウム水溶液(0.3ml,6mmol)を、メタノール(5ml)中の4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン(257mg,5.5mmol)の溶液に添加し、この混合物を40℃で1時間撹拌した。水および1M塩酸(0.6ml)を添加し、そしてこの混合物を半分の体積になるまでエバポレートして濃縮した。得られた固体を、ろ過で回収し、塩化メチレン/メタノールに溶解し、そしてイソプロパノール(0.4ml)中の7M塩化水素溶液を添加した。揮発性物質をエバポレートして除去し、固体残渣をエーテルで粉末化し、ろ過で回収し、そして真空下で乾燥して、4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(160mg,60%)を得た。
m.p.195-220℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.16(s,3H);4.0(s,3H);4.63(t,2H);4.76(t,2H);6.90(d,1H);7.1(d,1H);7.44(s,1H);7.72(s,1H);7.83(s,1H);8.31(s,1H);8.76(s,1H);9.20(s,1H);9.7(s,1H);11.4(br s,1H)
MS-ESI:410[MH]+
元素分析: 実測値 C 52.3 H 5.1 N 13.7
C21H20N5O3F 0.3H2O 1.9HCl
0.22イソプロパノール 計算値 C 52.3 H 4.9 N 14.1%。
この出発物質を以下のように調製した:
ジエチルアゾジカルボキシレート(160mg,1.4mmol)を、塩化メチレン(5ml)中の4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(261mg,0.7mmol)(実施例22の出発物質に関して記載したように調製した)、トリフェニルホスフィン(376mg,1.4mmol)および2-(イミダゾール-1-イル)エタノール(94mg,0.84mmol)(J.Med.Chem.1993,25,4052-4060)の溶液に添加し、そしてこの混合物を室温で1時間撹拌した。酢酸(42mg,0.7mmol)を添加して、溶媒をエバポレートして除去した。残渣をエーテルで粉末化し、固体をろ過で回収し、真空下で乾燥し、そして塩化メチレン/メタノール(9/1次いで8/2)で溶出させるクロマトグラフィーで精製し、4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン(250mg,76%)を得た。
実施例33
THF(560μl,0.56mmol)中のテトラブチルアンモニウムフルオライドの1M溶液を、THF(5ml)中の4-(4-クロロ-5-ジフェニル-t-ブチルシリルオキシ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン(186mg,0.28mmol)懸濁液に添加し、この混合物を40℃で1時間撹拌した。水を添加し、そして有機溶媒をエバポレートして除去した。得られた沈殿物をろ過で回収し、水で洗浄し、そしてエタノールで共沸させて乾燥した。固体を塩化メチレン/メタノールに溶解し、そしてイソプロパノール(0.5ml)中の5M塩化水素溶液を添加した。揮発性物質をエバポレートして除去し、そして残渣をイソプロパノール(1ml)に溶解し、エーテルを添加した。得られた沈殿物をろ過で回収し、エーテルで洗浄し、真空下で乾燥して、4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(110mg,78%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)4.01(s,3H);4.63(t,2H);4.75(t,2H);7.17(d,1H);7.46(s,1H);7.51(d,1H);7.72(s,1H);7.83(s,1H);8.36(s,1H);8.79(s,1H);9.21(s,1H);10.63(br s,1H);11.6(br s,1H)
MS-ESI:430[MH]+
元素分析: 実測値 C 45.7 H 3.9 N 12.8
C20H17N5O3ClF 1H2O 2HCl 計算値 C 45.8 H 4.1 N 13.1%
0.09イソプロパノール 0.09塩化メチレン。
この出発物質を以下のように調製した:
DMF(10ml)中の7-ベンジルオキシ-4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシキナゾリン(2.35g,7mmol)(実施例29に記載したように調製した)、イミダゾール(1.2g,17.5mmol)、t-ブチルジフェニルシリルクロライド(2.1g,7.7mmol)および4-(ジメチルアミノ)ピリジン(20g,0.16mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。水(100ml)および酢酸エチル(30ml)を添加し、得られた沈殿物をろ過で回収し、水で洗浄し、そして真空下で乾燥して、7-ベンジルオキシ-4-(4-クロロ-5-ジフェニル-t-ブチルシリルオキシ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシキナゾリン(2g,43%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)1.09(s,9H);3.86(s,3H);5.25(s,2H);7.04(d,1H);7.23(s,1H);7.32-7.5(m,11H);7.58(d,1H);7.65-7.72(m,5H);8.1(s,1H);9.25(br s,1H)
MS-ESI:663[MH]+
DMF(20ml)、メタノール(20ml)および酢酸エチル(20ml)中の7-ベンジルオキシ-4-(4-クロロ-5-ジフェニル-t-ブチルシリルオキシ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシキナゾリン(2g,3mmol)および、木炭担持10%パラジウム触媒(400mg)の混合物を、水素下1.7気圧で2時間撹拌した。この触媒をろ過で除去し、そして溶媒をエバポレートして除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール混合物(95/5から90/10に変化させる)を用いて溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製した。精製物をエーテル中で粉末化し、ろ過して回収し、そして真空下で乾燥し、4-(4-クロロ-5-ジフェニル-t-ブチルシリルオキシ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(1.65g,95%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)1.09(s,9H);3.87(s,3H);7.00(s,1H);7.07(d,1H);7.4-7.5(m,6H);7.55(d,1H);7.62(s,1H);7.7(m,4H);8.04(s,1H);9.15(br s,1H);10.34(br s,1H)。
ジエチルアゾジカルボキシレート(174mg,1mmol)を、塩化メチレン(5ml)中の4-(4-クロロ-5-ジフェニル-t-ブチルシリルオキシ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(288mg,0.5mmol)、トリフェニルホスフィン(262mg,1mmol)および2-(イミダゾール-1-イル)エタノール(62mg,0.55mmol)(J.Med.Chem.1993,25,4052-4060)の溶液に添加し、そしてこの混合物を室温で1時間撹拌した。酢酸(30mg,0.5mmol)を添加して、揮発性物質をエバポレートして除去した。残渣をエーテルで粉末化し、固体をろ過で回収し、そして真空下で乾燥し、4-(4-クロロ-5-ジフェニル-t-ブチルシリルオキシ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン(186mg,55%)を得た。
MS-ESI:668[MH]+
実施例34
メタノール(6ml)中の4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-ピリジル)エトキシ)キナゾリン(300mg,0.63mmol)および2M水酸化ナトリウム水溶液(0.38ml,0.76mmol)の懸濁液を、室温で2時間撹拌した。水を添加し、そしてこの混合物を、2M塩酸を用いてpH7に調整した。沈殿物をろ過で回収し、水で洗浄し、そして真空下で乾燥した。固体を塩化メチレン/メタノール中に溶解し、そしてイソプロパノール(0.5ml)中の5M塩化水素溶液を添加した。この混合物をイソプロパノールで希釈し、そして塩化メチレンおよびメタノール溶媒をエバポレートで除去した。得られた沈殿物をろ過で回収し、塩化メチレンで洗浄し、そして真空下で乾燥して、4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-ピリジル)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(270mg,94%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.16(s,3H);3.5(t,2H);3.99(s,3H);4.57(t,2H);6.89(d,1H);7.12(d,1H);7.44(s,1H);7.98(d,2H);8.24(s,1H);8.78(s,1H);8.81(d,2H);9.7(br s,1H);11.38(br s,1H)
MS-ESI:421[MH]+
元素分析: 実測値 C 55.5 H 5.3
C23H21N4O3F 0.3H2O 1HCl
0.3イソプロパノール 計算値 C 55.6 H 5.1。
この出発物質を以下のように調製した:
ジエチルアゾジカルボキシレート(244mg,1.4mmol)を、塩化メチレン中の4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(261mg,0.7mmol)(実施例22の出発物質に関して記載したように調製した)、トリフェニルホスフィン(367mg,1.4mmol)および2-(4-ピリジル)エタノール(104mg,0.84mmol)(Zhur.Obshchei.Khim.1958,28,103-110)の懸濁液に添加し、そしてこの混合物を室温で30分間撹拌した。溶媒をエバポレートして除去した。残渣をエーテルで懸濁し、次いでエーテルをデカントした。得られた粗製オイルを、塩化メチレン/メタノール(90/10)で溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製し、4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-ピリジル)エトキシ)キナゾリン(300mg,90%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.18(s,3H);3.16(t,2H);3.84(s,3H);3.92(s,3H);4.44(t,2H);7.24(s,1H);7.29(d,1H);7.40(d,2H);7.79(s,1H);8.35(s,1H);8.49(d,2H);9.51(s,1H)
MS-ESI:501[MNa]+
実施例35
実施例34に記載されたものと類似の手順を用いて、4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-チエニルメトキシ)キナゾリン(220mg,0.47mmol)を、2M水酸化ナトリウム水溶液(0.47ml)で処理し、4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-チエニルメトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(180mg,86%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.17(s,3H);3.98(s,3H);5.34(s,2H);6.89(d,1H);7.15(d,1H);7.27(d,1H);7.47(s,1H);7.65(dd,1H);7.75(s,1H);8.18(s,1H);8.77(s,1H);9.7(br s,1H)
MS-ESI:412[MH]+
元素分析: 実測値 C 55.5 H 4.5 N 9.0
C21H18N3O3FS 0.2H2O 1HCl
0.09イソプロパノール 計算値 C 55.9 H 4.4 N 9.2%。
この出発物質を以下のように調製した:
実施例34の出発物質に関して記載されたものと類似の手順を用いて、4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(261mg,0.7mmol)(実施例22の出発物質に関して記載したように調製した)を、3-チオフェンメタノール(96mg,0.84mmol)と化合させ、塩化メチレン/メタノール(98/2)で溶出させるフラッシュクロマトグラフィーで精製した後、4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-チエニルメトキシ)キナゾリン(220mg,67%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.18(s,3H);3.85(s,3H);3.93(s,3H);5.27(s,2H);7.23(d,1H);7.30(d,1H);7.32(s,1H);7.40(d,1H);7.59(dd,1H);7.66(s,1H);7.81(s,1H);8.35(s,1H);9.53(s,1H)
MS-ESI:492[MNa]+
実施例36
DMF(5ml)中の4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(187mg,0.75mmol)(実施例22の出発物質に関して記載したように調製した)、4-ブロモメチルベンゾニトリル(147mg,0.75mmol)および炭酸カリウム(173mg,1.25mmol)の混合物を、50℃で1時間加熱した。メタノール(5ml)および炭酸カリウム(138mg,1mmol)を添加し、そしてこの混合物を65℃で2時間撹拌した。溶媒をエバポレートで除去し、残渣に水を添加して、この混合物を2M塩酸でpH7に調整した。得られた沈殿物をろ過で回収し、水で洗浄し、そして真空下で乾燥した。固体を塩化メチレン/メタノール(95/5)で溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製した。精製物をエーテルで粉末化し、ろ過で回収し、そして乾燥した。固体を塩化メチレン/イソプロパノールに溶解し、そしてイソプロパノール(0.5ml)中の塩化水素5M溶液を添加した。この混合物をエバポレートして濃縮し、そして得られた沈殿物をろ過で回収し、塩化メチレンで洗浄し、そして真空下で乾燥して、7-(4-シアノベンジルオキシ)-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(60mg,25%)を得た。
m.p.265-270℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.17(s,3H);4.02(s,3H);5.47(s,2H);6.89(d,1H);7.11(d,1H);7.38(s,1H);7.71(d,2H);7.93(d,2H);8.23(s,1H);8.75(s,1H);9.67(s,1H);11.24(br s,1H)
MS-ESI:431[MH]+
元素分析: 実測値 C 61.2 H 4.5 N 11.7
C24H19N4O3F 0.1H2O 1HCl 計算値 C 61.5 H 4.3 N 12.0%。
実施例37
ジエチルアゾジカルボキシレート(315μl,2mmol)を、塩化メチレン(7ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(319.5mg,1mmol)(実施例24の出発物質に関して記載したように調製した)、トリフェニルホスフィン(524mg,2mmol)および2-(4-ピリジル)エタノール(160mg,1.25mmol)(Zhur.Obshchei.Khim.1958,28,103-110)の溶液に滴下した。この混合物を室温で1時間撹拌し、そして溶媒をエバポレートして除去した。残渣をエーテルで粉末化し、固体をろ過で回収し、そして塩化メチレン/アセトニトリル/メタノール(85/10/5)で溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した固体生成物を、塩化メチレン(50ml)とメタノール(50ml)との混合物に溶解し、イソプロパノール(0.5ml)中の5M塩酸を添加した。イソプロパノール(20ml)で希釈した後、この混合物をエバポレートして濃縮した。沈殿した固体をろ過で回収し、そして真空下で乾燥して、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-ピリジル)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(125mg,25%)を得た。
m.p.189-191℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6:CF3COOD)3.55(t,2H);3.99(s,3H);4.64(t,2H);7.46(s,1H);7.48(d,1H);7.62(t,1H);7.67(dd,1H);8.16(d,2H);8.17(s,1H);8.88(s,1H);8.94(d,1H)
MS-ESI:425[MH]+
元素分析: 実測値 C 52.0 H 4.3 N 11.1
C22H18N4O2ClF 0.5H2O 1.95HCl 計算値 C 52.3 H 4.2 N 11.1%。
実施例38
3-(クロロメチル)ピリジンハイドロクロライド(328mg,2mmol)を、DMF(25ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(319.5mg,1mmol)(実施例24の出発物質に関して記載したように調製した)、炭酸カリウム(442mg,3.2mmol)およびヨウ化カリウム(33mg,0.2mmol)の混合物に室温で添加し、次いで、この反応混合物を80℃で2.5時間加熱した。この混合物を冷却し、そして揮発性物質をエバポレートして除去した。この残渣を、酢酸エチル(19ml)とメタノール(1ml)との混合物に溶解し、そして不溶物をろ過で除去した。溶媒をエバポレートしてろ液から除去し、そして残渣を、塩化メチレン/アセトニトリル/メタノール(50/45/5)で溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製した。精製物を熱塩化メチレンに溶解し、そして飽和エーテル含有塩化水素を添加した。この混合物をエバポレートして半分の体積まで濃縮し、得られた沈殿物をろ過で回収し、そして70℃での真空下で乾燥し、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-((3-ピリジル)メトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(103mg,25%)を得た。
m.p.216-221℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)4.03(s,3H);5.48(s,2H);7.47(d,1H);7.54(s,1H);7.65(t,1H);7.7-7.8(m,2H);8.25(d,1H);8.35(s,1H);8.75(d,1H);8.84(s,1H);8.90(s,1H);11.65(br s,1H)
MS-ESI:411[MH]+
元素分析: 実測値 C 51.9 H 4.2 N 11.4
C21H16N4O2ClF 0.8H2O 1.6HCl 計算値 C 52.2 H 4.0 N 11.6%。
実施例39
実施例38に記載されたものと類似の手順を用いて、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(319.5mg,1mmol)(実施例24の出発物質に関して記載したように調製した)を、2-(クロロメチル)ピリジンハイドロクロライド(310mg,1.9mmol)と反応させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-((2-ピリジル)メトキシ)キナゾリン(146mg,33%)を得た。
m.p.215-218℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)3.98(s,3H);5.4(s,2H);7.3(s,1H);7.32-7.42(m,2H);7.52-7.62(m,3H);7.85(s,1H);7.90(t,1H);8.35(s,1H);8.65(d,1H);9.6(s,1H)
MS-ESI:411[MH]+
元素分析: 実測値 C 59.7 H 3.9 N 13.1
C21H16N4O2ClF 0.5H2O 計算値 C 60.1 H 4.1 N 13.3%。
実施例40
ジエチルアゾジカルボキシレート(128μl,1.5mmol)を、塩化メチレン(4ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(250mg,0.78mmol)(実施例24の出発物質に関して記載したように調製した)、トリフェニルホスフィン(410mg,1.5mmol)および2-(1-メチルイミダゾール-2-イル)エタノール(147mg,1.15mmol)(EP0675112A1)の溶液に滴下し、そしてこの混合物を室温で30分間撹拌した。さらに、トリフェニルホスフィン(143mg,0.52mmol)およびジエチルアゾジカルボキシレート(85μl,1mmol)を添加し、そしてこの混合物を室温で1時間撹拌した。固体生成物をろ過で回収し、そして塩化メチレンで洗浄した。固体を、塩化メチレン(25ml)とメタノール(25ml)の混合物に溶解し、2.9Mエーテル含有塩化水素溶液(2ml)を添加した。この混合物をエバポレートして濃縮し、そして得られた沈殿物をろ過で回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥して、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(1-メチルイミダゾール-2-イル)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(133mg,34%)を得た。
m.p.224-229℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)3.62(t,2H);3.94(s,3H);4.0(s,3H);4.59(t,2H);7.43(d,1H);7.46(s,1H);7.6(t,1H);7.6-7.7(m,3H);8.41(s,1H);8.78(s,1H);11.75(br s,1H)
MS-ESI:428[MH]+
元素分析: 実測値 C 48.8 H 4.4 N 13.4
C21H19N5O2ClF 1H2O 2HCl 計算値 C 48.6 H 4.5 N 13.5%。
実施例41
DMF(20ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(319.5mg,1mmol)(実施例24の出発物質に関して記載したように調製した)、 炭酸カリウム(414mg,3mmol)、ヨウ化カリウム(16mg,0.1mmol)および4-クロロメチルピリミジン(257mg,2mmol)の混合物を、80℃で2時間加熱した。溶媒をエバポレートして除去し、そして残渣を水で粉末化した。固体をろ過で回収し、そして真空下で乾燥した。この固体を塩化メチレン/メタノール(95/5)で溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製した。精製された白色固体をメタノール(25ml)に懸濁し、そしてメタノール(20ml)中の7.5M塩化水素溶液を添加した。得られた固体生成物をろ過で回収し、メタノール、次いでペンタンで洗浄し、そして真空下で乾燥して、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-((ピリミジン-4-イル)メトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(172mg,42%)を得た。
m.p.237-239℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6:CF3COOD)4.07(s,3H);5.53(s,2H);7.40(s,1H);7.46(dd,1H);7.65(t,1H);7.68-7.72(m,2H);8.26(s,1H);8.85(s,1H);8.91(d,1H);9.25(s,1H)
MS-ESI:412[MH]+
元素分析: 実測値 C 49.5 H 3.6 N 14.1
C21H16N4O2ClF 0.8H2O 1.6HCl 計算値 C 49.2 H 3.7 N 14.3%。
この出発物質を以下のように調製した:
四塩化炭素(100ml)中の4-メチルピリミジン(2g,21.2mmol)、N-クロロコハク酸イミド(4.26g,31.9mmol)および過酸化ベンゾイル(500mg,2.1mmol)の混合物を、80℃で2時間加熱した。この混合物を冷却した後、不溶物をろ過で除去し、そして溶媒をエバポレートして、ろ液から除去した。残渣を、塩化メチレンで溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製し、4-クロロメチルピリミジン(257mg,10%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)4.81(s,2H);7.70(d,1H);8.88(d,1H);9.12(s,1H)。
実施例42
2M水酸化ナトリウム水溶液(900μl)を、メタノール(15ml)および塩化メチレン(12ml)中の4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-((1-メチルベンズイミダゾール-2-イル)メトキシ)キナゾリン(290mg,0.6mmol)の溶液に添加し、この混合物を室温で25分間撹拌した。溶媒をエバポレートして除去し、そして残渣を酢酸エチルと水との間に分配した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去した。この固体残渣を、塩化メチレン/メタノール(97/3および95/5)で溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製した。精製された白色固体をメタノール(20ml)に懸濁し、そしてメタノール(2当量)中の7.5M塩酸溶液を添加した。この固体をろ過で回収し、メタノール、次いでペンタンで洗浄し、そして50℃での真空下で乾燥して、4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-((1-メチルベンズイミダゾール-2-イル)メトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(106mg,37%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6:CF3COOD)2.17(s,3H);4.04(s,3H);4.15(s,3H);6.01(s,2H);7.0(dd,1H);7.11(d,1H);7.18(d,1H);7.6-7.75(m,3H);7.89(d,1H);8.05(d,1H);8.27(s,1H);8.86(s,1H)
MS-ESI:469[MNa]+
この出発物質を以下のように調製した:
1-メチルベンズイミダゾール(2.5g,19mmol)(J.Chem.Soc.1929,2820-2828)とパラホルムアルデヒド(2g)との溶液を、165℃で30分間加熱した。追加のパラホルムアルデヒド(1g)を添加し、そして2時間加熱し続けた。この混合物を冷却し、そして塩化メチレン、次いで塩化メチレン/メタノール(95/5)で溶出させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、2-ヒドロキシメチル-1-メチルベンズイミダゾール(1.34g,45%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)3.84(s,3H);4.73(s,2H);5.57(br s,1H);7.19(t,1H);7.25(t,1H);7.54(d,1H);7.60(d,1H)
MS-ESI:185[MNa]+
塩化チオニル(10ml)中の2-ヒドロキシメチル-1-メチルベンズイミダゾール(1.1g,6.7mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌し、次いで還流下で15分間加熱した。揮発性物質をエバポレートして除去し、そして残渣を、塩化メチレン/メタノール(95/5)で溶出させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、2-クロロメチル-1-メチルベンズイミダゾール(506mg,36%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6;CF3COOD)4.07(s,3H);5.38(s,2H);7.6-7.7(m,2H);7.9(d,1H);8.05(dd,1H)
MS-ESI:181[MH]+
DMF(12ml)中の4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(240mg,0.64mmol)、(実施例1の出発物質に関して記載したように調製した)、炭酸カリウム(310mg,2.25mmol)、ヨウ化カリウム(10mg,0.064mmol)および2-クロロメチル-1-メチルベンズイミダゾール(153mg,0.7mmol)の混合物を、65℃で3時間加熱した。追加の2-クロロメチル-1-メチルベンズイミダゾール(90mg,0.41mmol)および炭酸カリウム(165mg,1.2mmol)を添加し、そして2時間加熱を続けた。溶媒をエバポレートして除去し、そして残渣を酢酸エチルと水との間で分配した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そしてエバポレートして溶媒を除去した。残渣を水で粉末化し、そして固体生成物をろ過で回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥し、4-(3-アセトキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシ-7-((1-メチルベンゾイミダゾール-2-イル)メトキシ)キナゾリン(292mg,95%)を得た。
MS-ESI:506[MNa]+
実施例43
2M水酸化ナトリウム水溶液(700μl,1.4mmol)を、メタノール(10ml)中の7-((2-クロロ-6-メチル-4-ピリジル)メトキシ)-4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリン(360mg,0.7mmol)の5℃に冷却した懸濁液に添加し、次いでこの混合物を室温で30分間撹拌した。溶媒をエバポレートして除去し、残渣を水(10ml)で希釈し、そしてこの混合物を1M塩酸でpH7に調整した。得られた固体をろ過で回収し、水およびエーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥した。この固体をメタノール(5ml)に溶解し、そしてメタノール(3ml)中の7M塩化水素溶液を添加した。沈殿物をろ過で回収し、メタノールで洗浄し、そして真空下で乾燥して、7-((2-クロロ-6-メチル-4-ピリジル)メトキシ)-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(273mg,74%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6;CF3COOD)2.18(s,3H);2.50(s,3H);4.04(s,3H);5.42(s,2H);6.9(d,1H);7.12(d,1H);7.35(s,1H);7.38(s,1H);7.42(s,1H);8.21(s,1H);8.81(s,1H)
MS-ESI:455[MH]+
元素分析: 実測値 C 49.8 H 4.8 N 10.0
C23H20N4O3ClF 1.5H2O 1.9HCl 計算値 C 50.1 H 4.6 N 10.2%。
この出発物質を以下のように調製した:
エタノール(100ml)および濃硫酸(10ml)中の2-クロロ-6-メチル-4-ピリジンカルボン酸(2g,12mmol)の溶液を、還流下で2時間加熱した。揮発性物質をエバポレートして除去し、そして残渣を塩化メチレンに溶解した。この溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/9)で溶出させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、エチル2-クロロ-6-メチル-4-ピリジンカルボキシレート(2g,86%)を得た。
1H NMRスペクトル:(CDCl3)1.41(t,3H);2.6(s,3H);4.40(q,2H);7.63(s,1H);7.69(s,1H)
MS-ESI:200[MH]+
元素分析: 実測値 C 54.4 H 5.3 N 7.0
C9H10NO2Cl 計算値 C 54.1 H 5.0 N 7.0%。
水素化アルミニウムリチウム(350mg,9.26mmol)を、THF(40ml)中のエチル2-クロロ-6-メチル-4-ピリジンカルボキシレート(1.85g,9.26mmol)の0℃に冷却した溶液に分割して添加した。この混合物を0℃で15分間撹拌し、そして酢酸(2ml)を添加した。この混合物を酢酸エチルと水との間で分配し、水層を、5%炭酸水素ナトリウム水溶液でpH7.5に調整した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去した。残渣を酢酸エチル/石油エーテル(35/65)で溶出させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、2-クロロ-4-ヒドロキシメチル-6-メチルピリジン(1.28g,88%)を得た。
1H NMRスペクトル:(CDCl3)1.92(t,1H);2.53(s,3H);4.70(d,2H);7.06(s,1H);7.16(s,1H)
MS-ESI:157[MH]+
元素分析: 実測値 C 53.1 H 5.3 N 8.7
C7H8NOCl 計算値 C 53.3 H 5.1 N 8.9%。
ジエチルアゾジカルボキシレート(296μl,1.88mmol)を、塩化メチレン(30ml)中の4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(350mg,0.94mmol)(実施例22の出発物質に関して記載したように調製した)、トリフェニルホスフィン(492mg,1.88mmol)および2-クロロ-4-ヒドロキシメチル-6-メチルピリジン(178mg,1.12mmol)の溶液に添加し、そしてこの混合物を室温で30分間撹拌した。溶媒をエバポレートして除去し、残渣を、酢酸エチル/塩化メチレン(75/25)で溶出させるカラムクロマトグラフィーにより精製した。この精製物をエーテルで粉末化し、固体をろ過で回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥し、7-((2-クロロ-6-メチル-4-ピリジル)メトキシ)-4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリン(373mg,78%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)2.15(s,3H);2.5(s,3H);3.85(s,3H);3.98(s,3H);5.35(s,2H);7.25(s,1H);7.3(d,1H);7.35(s,1H);7.4(m,2H);7.85(s,1H);8.35(s,1H);9.58(s,1H)
MS-ESI:513[MH]+
実施例44
DMF(2ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロフェノキシ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(112mg,0.35mmol)、炭酸カリウム(138mg,1mmol)および4-(クロロメチル)ピリジンハイドロクロライド(59mg,0.36mmol)の混合物を、80℃で1時間加熱した。この混合物を冷却し、そして酢酸エチルと水との間で分配した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去した。この残渣を、塩化メチレン/メタノール(95/5)で溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製し、4-(4-クロロ-2-フルオロフェノキシ)-6-メトキシ-7-((4-ピリジル)メトキシ)キナゾリン(115mg,80%)を得た。
m.p.197-198℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)4.03(s,3H);5.46(s,2H);7.45(d,1H);7.49(s,1H);7.5(d,2H);7.58(t,1H);7.62(s,1H);7.72(dd,1H);8.58(s,1H);8.65(d,2H)
MS-ESI:412[MH]+
元素分析: 実測値 C 59.5 H 3.9 N 9.6
C21H15N3O3ClF 0.8H2O 計算値 C 59.2 H 3.9 N 9.9%。
この出発物質を以下のように調整した:
4-クロロ-2-フルオロ-フェノール(264mg,1.8mmol)を、ピリジン(8ml)中の7-ベンジルオキシ-4-クロロ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(506mg,1.5mmol)(実施例1の出発物質に関して記載したように調製した)の溶液に添加し、そしてこの混合物を還流下で45分間加熱した。溶媒をエバポレートして除去し、残渣を酢酸エチルと水との間で分配した。有機層を0.1M塩酸、水およびブラインで洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去した。この固体残渣を石油エーテルで粉末化し、粗生成物をろ過で回収し、そして塩化メチレン/エーテル(9/1)で溶出させるフラッシュクロマトグラフィーで精製し、クリーム状の固体として7-ベンジルオキシ-4-(4-クロロ-2-フルオロフェノキシ)-6-メトキシキナゾリン(474mg,77%)を得た。
m.p.179-180℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)3.99(s,3H);5.36(s,3H);7.35-7.5(m,4H);7.55-7.65(m,5H);7.72(d,1H);8.6(s,1H)
MS-ESI:411[MH]+
元素分析: 実測値 C 63.4 H 4.1 N 6.8
C22H16ClFN2O3 0.06H2O 0.05CH2Cl2 計算値 C 63.6 H 3.9 N 6.7%。
TFA(4.5ml)中の7-ベンジルオキシ-4-(4-クロロ-2-フルオロフェノキシ)-6-メトキシキナゾリン(451mg,1.1mmol)の溶液を、還流下で3時間加熱した。この混合物をトルエンで希釈し、揮発性物質をエバポレートして除去した。残渣を塩化メチレンで粉末化し、ろ過で回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥して、4-(4-クロロ-2-フルオロフェノキシ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(320mg,90%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)4.0(s,3H);7.27(s,1H);7.43(dd,1H);7.56(t,1H);7.57(s,1H);7.72(dd,1H);8.5(s,1H)
MS-ESI:321[MH]+
実施例45
DMF(15ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(320mg,1mmol)(実施例24の出発物質に関して記載したように調製した)、炭酸カリウム(414mg,3mmol)、ヨウ化カリウム(40mg)および4-(クロロメチル)ピリジンハイドロクロライド(250mg,1.5mmol)の溶液を、60℃で2時間加熱した。この混合物を室温まで冷却した後、酢酸エチルと水との間で分配した。有機層を分離して、水およびブラインで洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去した。残渣をエタノール(20ml)で懸濁し、そして濃塩酸(0.5ml)を添加した。揮発性物質をエバポレートして除去し、固体残渣をトルエンと共沸させた。固体生成物をイソプロパノールから再結晶し、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-((4-ピリジル)メトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(335mg,70%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)4.1(s,3H);5.69(s,2H);7.46(dd,1H);7.52(s,1H);7.62(t,1H);7.69(dd,1H);8.03(d,2H);8.55(s,1H);8.83(s,1H);8.93(d,2H)
MS-ESI:411[MH]+
元素分析: 実測値 C 51.0 H 3.9 N 11.2
C21H16N4O2ClF 0.5H2O 1.95HCl 計算値 C 51.4 H 3.9 N 11.4%。
実施例46
ジエチルアゾジカルボキシレート(261mg,1.5mmol)を、塩化メチレン(5ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(160mg,0.5mmol)(実施例24の出発物質に関して記載したように調製した)、トリフェニルホスフィン(393mg,1.5mmol)および2-(N-(2,6-ジメチル-4-ピリジル)-N-メチルアニリノ)エタノール(125mg,0.7mmol)の懸濁液に滴下し、そしてこの混合物を室温で2時間撹拌した。メタノール(10滴)を添加し、そしてこの混合物を中性酸化アルミニウム(neutral alminium oxide)のカラムに注ぎ、生成物を、塩化メチレン/アセトニトリル/メタノール(60/35/35)で溶出させることにより分離した。精製固体生成物をエーテルで粉末化し、ろ過によって回収した。この固体を塩化メチレン/メタノールに溶解し、そして3Mエーテル含有塩化水素(1ml)の溶液を添加した。固体をろ過で回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥して、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-(N-(2,6-ジメチル-4-ピリジル)-N-メチルアミノ)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン(170mg,61%)を得た。
m.p.208-212℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6;CF3COOD)2.52(s,6H);3.26(s,3H);3.98(s,3H);4.12(t,2H);4.46(t,2H);6.8(br s,1H);7.1(br s,1H);7.38(s,1H);7.46(dd,1H);7.62(t,1H);7.67(dd,1H);8.18(s,1H);8.89(s,1H)
MS-ESI:482[MH]+
元素分析: 実測値 C 52.2 H 5.2 N 12.2
C25H25N5O2ClF 1H2O 2HCl 計算値 C 52.4 H 5.1 N 12.2%。
この出発物質を以下のように調製した:
2-(メチルアミノ)エタノール(1.35g,18mmol)および3Mエーテル含有塩化水素(3滴)中の4-クロロ-2,6-ジメチルピリジン(849mg,6mmol)(J.Het.Chem.1990,1841)の溶液を、140℃で1時間加熱した。この反応混合物を冷却し、そして水で希釈した。不溶物をろ過で除去し、水性ろ液を、酢酸エチル(100ml)中の硫酸マグネシウム(50g)の懸濁液に注いだ。不溶物をろ過で除去し、そしてろ液を(MgSO4で)乾燥し、溶媒をエバポレートして除去した。固体残渣をエーテルで粉末化し、ろ過で回収し、そして50℃での真空下で乾燥して、2-(N-2,6-ジメチル-4-ピリジル)-N-メチルアミノ)エタノール(960mg,90%)を得た。
m.p.139-144℃
1H NMRスペクトル:(CDCl3)2.4(s,6H);3.0(s,3H);3.51(t,2H);3.81(t,2H);6.26(s,2H)
MS-ESI:181[MH]+
実施例47
ジエチルアゾジカルボキシレート(261mg,1.5mmol)を、塩化メチレン(8ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(160mg,0.5mmol)(実施例24の出発物質に関して記載したように調製した)、トリフェニルホスフィン(393mg,1.5mmol)および2-(N-(4-ピリジル)アミノ)エタノール(97mg,0.7mmol)の懸濁液に滴下し、そしてこの混合物を室温で2時間撹拌した。この混合物を酢酸エチル(5ml)で希釈し、固体生成物をろ過で回収し、そして塩化メチレン/アセトニトリル/メタノール(60/35/5)で溶出させる中性酸化アルミニウムのカラムクロマトグラフィーで精製した。精製固体をエーテルで粉末化し、ろ過によって回収した。この固体を塩化メチレン/メタノール混合物に溶解し、そして3Mエーテル含有塩化水素(0.5ml)を添加した。揮発性物質をエバポレートして除去し、固体残渣をエーテルに懸濁し、ろ過で回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥して、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(N-(4-ピリジル)アミノ)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(95mg,37%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6;CF3COOD)3.87(t,2H);4.00(s,3H);4.43(t,2H);6.97(dd,1H);7.15(dd,1H);7.43(s,1H);7.46(dd,1H);7.66 (t,1H);7.68(dd,1H);8.12(d,1H);8.21(s,1H);8.34(d,1H);8.89(s,1H)
MS-ESI:440[MH]+
元素分析: 実測値 C 50.0 H 4.3 N 13.2
C22H19N5O2ClF 0.8H2O 2HCl 計算値 C 50.0 H 4.3 N 13.2%。
この出発物質を以下のように調製した:
実施例46の出発物質に関して記載されたものと類似の手順を用いて、4-クロロピリジン(3g,20mmol)をアミノエタノール(6.1g,0.1mol)で処理し、2-(N-(4-ピリジル))アミノエタノール(400mg,25%)を得た。
m.p.110-111℃
1H NMRスペクトル:(CDCl3)3.3(m,2H);3.81(m,2H);4.94(br s,1H);6.44(d,2H);8.13(d,2H)
MS-ESI:138[MH]+
実施例48
実施例47の出発物質に関して記載されたものと類似の手順を用いて、3-(N-メチル-N-(4-ピリジル)アミノ)プロパノール(116mg,0.7mmol)を、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(160mg,0.5mmol)(実施例24の出発物質に関して記載したように調製した)で処理し、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(N-メチル-N-(4-ピリジル)アミノ)プロポキシ)キナゾリンハイドロクロライド(150mg,55%)
m.p.243-248℃
1H NMRスペクトル:(DMSOd6;CF3COOD)2.2(t,2H);3.21(t,3H);3.82(t,2H);4.0(s,3H);4.31(t,2H);6.95(br s,1H);7.2(br s,1H);7.39(s,1H);7.46(dd,1H);7.62(t,1H);7.68(dd,1H);8.2(s,1H);8.3(br s,2H);8.87(s,1H)
MS-ESI:468[MH]+
元素分析: 実測値 C 51.4 H 5.1 N 12.9
C24H23N5O2ClF 1.2H2O 1.95HCl 計算値 C 51.4 H 4.9 N 12.5%。
この出発物質を以下のように調製した:
実施例46の出発物質に関して記載されたものと類似の手順を用いて、4-クロロピリジン(885mg,59mmol)と3-(メチルアミノ)プロパノール(2.1g,0.23mmol)(Tetrahedron Lett.1994,35,1545-1548)とを8時間加熱し、3-(N-メチル-N-(4-ピリジル)アミノ)プロパノール(979mg,61%)を得た。
1H NMRスペクトル:(CDCl3;CD3COOD)1.8-1.9(m,2H);3.16(s,3H);3.6-3.75(m,4H);6.8(br s,2H);8.30(d,2H)
MS-ESI:166[MH]+
実施例49
ジエチルアゾジカルボキシレート(261mg,1.5mmol)を、塩化メチレン(8ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(160mg,0.5mmol)(実施例24の出発物質に関して記載したように調製した)、トリフェニルホスフィン(393mg,1.5mmol)および1-(2-ヒドロキシエチル)-2-メチルイミダゾール(88mg,0.7mmol)(Chem.Abs.1964,60,2949)の懸濁液に滴下し、そしてこの混合物を室温で2時間撹拌した。この混合物をエーテル(8ml)で希釈し、固体生成物をろ過で回収した。固体を塩化メチレン/メタノールに溶解し、3Mエーテル含有塩化水素(0.5ml)を添加した。得られた沈殿物をろ過で回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥して、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(2-メチルイミダゾール-1-イル)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(180mg,72%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6;CF3COOD)2.79(s,3H);4.02(s,3H);4.59(t,2H);4.72(t,2H);7.40(s,1H);7.45(d,1H);7.60(s,1H);7.62(t,1H);7.67(dd,1H);8.23(s,1H);8.89(s,1H)
MS-ESI:428[MH]+
元素分析: 実測値 C 47.9 H 4.7 N 13.3
C21H19N5O2ClF 1.4H2O 2.1HCl 計算値 C 47.6 H 4.6 N 13.2%。
実施例50
ジエチルアゾジカルボキシレート(295μl,1.8mmol)を、塩化メチレン(4ml)中の1-(3-ヒドロキシプロピル)イミダゾール(102mg,0.81mmol)(EP0060696A1)、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(200mg,0.62mmol)(実施例24の出発物質に関して記載したように調製した)およびトリフェニルホスフィン(492mg,1.8mmol)の溶液に滴下し、そしてこの混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒をエバポレートして除去し、そして残渣を、塩化メチレン/アセトニトリル/メタノール(60/35/5)で溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した固体を塩化メチレン/メタノールに溶解し、5Mエーテル含有塩化水素(2ml)を添加した。揮発性物質をエバポレートして除去し、固体残渣をエーテルに懸濁し、ろ過で回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥して、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-(3-(イミダゾール-1-イル)プロポキシ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(114mg,36%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6;CF3COOD)2.5(m,2H);3.99(s,3H);4.32(t,2H);4.45(t,2H);7.39(s,1H);7.45(dd,1H);7.61(t,1H);7.66(t,1H);7.71(s,1H);7.84(s,1H);8.19(s,1H);8.77(s,1H);9.20(s,1H)
MS-ESI:428[MH]+
元素分析: 実測値 C 48.2 H 4.5 N 13.2
C21H19N5O2ClF 1.2H2O 1.9HCl 計算値 C 48.6 H 4.5 N 13.5%。
実施例51
7-(2-ブロモエトキシ)-4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシキナゾリン(98mg,0.23mmol)を、DMF(1ml)中の4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-チオール(40mg,0.34mmol)およびカリウム-t-ブトキシド(36mg,0.32mmol)の溶液に添加し、そしてこの混合物を40℃で30分間加熱した。この反応混合物を冷却し、塩化アンモニウムと酢酸エチルとの間に分配した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去した。残渣を、一定勾配の塩化メチレン/メタノール(95/50〜80/20)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製した。精製固体生成物をエーテルで粉末化し、ろ過で回収した。この固体を、塩化メチレン/メタノールに溶解し、そして3Mエーテル含有塩化水素(0.5ml)を添加した。揮発性物質をエバポレートして除去し、残渣を塩化メチレンおよびエーテルから再結晶した。固体をろ過で回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥して、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イルチオ)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(90mg,79%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6;CF3COOD)3.78(s,3H);3.81(t,2H);3.99(s,3H);4.57(t,2H);7.40(s,1H);7.46(dd,1H);7.62(t,1H);7.67(dd,1H);8.16(s,1H);8.89(s,1H);9.68(s,1H)
MS-ESI:461[MH]+
元素分析: 実測値 C 43.7 H 3.9 N 14.9
C20H18N6O2ClFS 1H2O 2HCl 計算値 C 43.5 H 4.0 N 15.2%。
この出発物質を以下のように調製した:
1,2-ジブロモエタン(725mg,4mmol)を、DMF(5ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(320mg,1mmol)(実施例24の出発物質に関して記載したように調製した)と、炭酸カリウム(552mg,4mmol)との混合物(35℃に加熱した)に、30分ごとに70μlずつ添加した。添加の終了後、この混合物をさらに30分間撹拌し、次いで酢酸エチルと水との間に分配した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、(MgSO4で)乾燥し、そして溶媒をエバポレートして除去した。残渣を石油エーテル/エーテルで粉末化し、固体をろ過で回収し、そして真空下で乾燥して、7-(2-ブロモエトキシ)-4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシキナゾリン(200mg,47%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6)3.89(t,2H);3.96(s,3H);4.51(t,2H);7.23(s,1H);7.35(dd,1H);7.55(dd,1H);7.59(t,1H);7.83(s,1H);8.36(s,1H);9.57(s,1H)
MS-ESI:428[MH]+
実施例52
実施例51の出発物質に関して記載されたものと類似の手順を用いて、7-(2-ブロモエトキシ)-4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシキナゾリン(98mg,0.23mmol)(実施例24の出発物質に関して記載したように調製した)を、5-メルカプト-1-メチルテトラゾール(40mg,0.35mmol)で処理し、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(1-メチルテトラゾール-5-イルチオ)エトキシ)-キナゾリンハイドロクロライド(50mg,44%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6;CF3COOD)3.8(t,2H);3.97(s,6H);4.57(t,2H);7.35(s,1H);7.46(dd,1H);7.62(t,1H);7.70(dd,1H);8.12(s,1H);8.87(s,1H)
MS-ESI:462[MH]+
元素分析: 実測値 C 45.1 H 3.7 N 19.3
C19H17N7O2ClFS 0.5H2O 1HCl 計算値 C 45.0 H 3.8 N 19.3%。
実施例53
ジエチルアゾジカルボキシレート(295μl,1.8mmol)を、塩化メチレン(4ml)中の2-メチル-1-(3-ヒドロキシプロピル)イミダゾール(131mg,0.93mmol)(EP0060696A1)、トリフェニルホスフィン(492mg,1.8mmol)および4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(200mg,0.62mmol)(実施例24の出発物質に関して記載したように調製した)の溶液に滴下し、そしてこの混合物を室温で2時間撹拌した。追加の2-メチル-1-(3-ヒドロキシプロピル)イミダゾール(43mg,0.31mmol)、トリフェニルホスフィン(82mg,0.31mmol)およびジエチルアゾジカルボキシレート(50μl,0.31mmol)を添加し、そしてこの混合物をさらに3時間撹拌した。揮発性物質をエバポレートして除去し、そして残渣を、塩化メチレン/メタノール(93/7)で溶出させるカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した固体を塩化メチレンに溶解し、3Mエーテル含有塩化水素(2ml)を添加した。揮発性物質をエバポレートして除去し、固体残渣をエーテルに懸濁し、ろ過で回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥して、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(2-メチルイミダゾール-1-イル)プロポキシ)キナゾリンハイドロクロライド(104mg,32%)を得た。
1H NMRスペクトル:(DMSOd6;CF3COOD)2.4(t,2H);2.60(s,3H);4.0(s,3H);4.3-4.4(m,4H);7.41(s,1H);7.46(dd,1H);7.58(s,1H);7.62(t,1H);7.67(dd,1H);7.70(s,1H);8.21(s,1H);8.88(s,1H)
MS-ESI:442[MH]+
元素分析: 実測値 C 49.8 H 5.0 N 12.5
C22H21N5O2ClF 1H2O 2HCl
0.23エーテル 計算値 C 50.1 H 5.0 N 12.7%。
実施例54
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-メチルアミノエトキシ)キナゾリンハイドロクロライド水和物(135mg,0.3mmol)および2-クロロピリミジン(66mg,0.6mmol)のN,N-ジイソプロピルエチルアミン(2ml)溶液を還流下で1時間加熱した。この混合物を、冷却し、そしてエーテルで粉末化した。固体生成物を、濾過によって回収し、そして塩化メチレン/メタノール(95/5)で溶出する、カラムクロマトグラフィーによって精製した。精製した油状物質をエーテルから結晶させ、固体を濾過によって回収した。この固体を塩化メチレン/メタノール中に溶解し、そして3M エーテル含有の塩化水素(0.5ml)を添加した。懸濁液を、エーテルで希釈し、固体生成物を濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥し、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(N-メチル-N-(ピリミジン-2-イル)アミノ)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(52mg,33%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd:CFCOOD)3.36(s,3H);3.9(s,3H);4.22(t,2H);4.51(t,2H);6.94(t,1H);7.36(s,1H);7.46(d,1H);7.63(t,1H);7.66(dd,1H);8.08(s,1H);8.62(d,2H);8.9(s,1H)
MS-ESI:455[MH]
元素分析: 実測値 C 49.8 H 4.4 N 15.9
C22H20NOClF 1.1HO 1.5HCl 理論値 C 49.9 H 4.5 N 15.9%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
ジ-t-ブチルジカルボネート(4.52g,20mmol)のTHF溶液(10ml)を、水(10ml)およびTHF(10ml)中の2-(メチルアミノ)エタノール(1.5g,20mmol)の溶液に添加し、そしてこの混合物を室温で18時間撹拌した。有機溶媒をエバポレーションによって除去し、そして残渣を水とエタノールとの間に分配した。有機層を分離し、0.1M 塩酸とブラインとで洗浄し、乾燥し(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去し、油状物質として2-(N-メチル-N-t-ブトキシカルボニルアミノ)エタノール(3g,85%)を得た。
H NMRスペクトル:(CDCl)1.46(s,9H);2.92(s,3H);3.39(t,2H);3.74(t,2H)
MS-ESI:176[MH]
2-(N-メチル-N-t-ブトキシカルボニルアミノ)エタノール(116mg,0.7mmol)の塩化メチレン(1ml)溶液を、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(160mg,0.5mmol)(実施例24の出発物質に関して記述したように調製した)およびトリフェニルホスフィン(393mg,1.5mmol)の塩化メチレン(5ml)懸濁液に添加した。次いで、ジエチルアゾジカルボキシレート(261mg,1.5mmol)を滴下し、そしてこの混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物をシリカカラムに注ぎ、そして一定勾配の塩化メチレン/アセトニトリル/メタノール(70/30/0〜70/20/10)で溶出した。部分的に精製生成物を、一定勾配の塩化メチレン/エーテル/メタノール(60/40/0〜60/10/30)で溶出するカラムクロマトグラフィーによってさらに精製した。。純粋な油状物質をエーテルから結晶させ、濾過によって回収し、そしてエーテルで洗浄し、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(N-メチル-N-t-ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ)キナゾリン(450mg,63%)を得た。
融点 194-196℃
H NMRスペクトル:(CDCl)1.46(s,9H);3.05(br s,3H);3.72(br s,2H);4.02(s,3H);4.27(br s,2H);7.0(s,1H);7.2-7.3(m,3H);8.54(t,1H);8.69(s,1H)
MS-ESI:499[MNa]
元素分析: 実測値 C 57.2 H 5.7 N 11.5
C23H26NOClF0.3HO 理論値 C 57.3 H 5.6 N 11.6%。
TFA(4ml)を、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(N-メチル-N-t-ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ)キナゾリン(390mg,0.82mmol)の塩化メチレン(4ml)溶液に添加し、そしてこの混合物を室温で2時間撹拌した。トルエンを添加し、そして揮発性物質をエバポレーションによって除去した。残渣を塩化メチレンに溶解し、そして3M エーテル含有塩化水素(1ml)を添加した。得られた沈殿物を濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-メチルアミノ)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド水和物(290mg,79%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd:CFCOOD)2.74(s,3H);3.53(t,2H);4.05(s,3H);4.53(t,2H);7.46(d,1H);7.47(s,1H);7.6-7.7(m,2H);8.24(s,1H);8.91(s,1H)
MS-ESI:377[MH]
元素分析: 実測値 C 45.8 H 5.0 N 12.0
C18H18NOClF 1.1HO 2HCl 理論値 C 46.0 H 4.8 N 11.9%。
実施例55
イソニコチノイルクロライド(36mg,0.2mmol)を、塩化メチレン(3ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(メチルアミノ)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド水和物(90mg,0.1mmol)(実施例54の出発物質に関して記述したように調製した)の懸濁液に添加し、次いでトリエチルアミン(80mg,0.8mmol)を滴下した。この混合物を室温で30分間撹拌し、次いで溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を酢酸エチルと水との間で分配し、有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を塩化メチレン/メタノールに溶解し、そして3M エーテル含有塩化水素(0.5ml)を添加した。この懸濁液をエーテルで希釈し、沈殿物を濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、真空下で乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(N-メチル-N-(4-ピリジルカルボニル)アミノ)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(75mg,67%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd:CFCOOD:95℃)3.1(s,3H);3.8-3.9(br s,2H);4.1(s,3H);4.4-4.6(br s,2H);7.4-7.45(m,2H);7.55(dd,1H);7.65(t,1H);7.9-8.0(br s,2H);8.28(s,1H);8.8(s,1H);8.95(s,2H)
MS-ESI:482[MH]
元素分析: 実測値 C 51.7 H 4.6 N 12.0
C24H21NOClF 1HO 1.7HCl 理論値 C 51.5 H 4.6 N 12.3%。
実施例56
7-(4-ピリジルチオ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(100mg,0.4mmol)、塩化チオニル(20ml)およびDMF(0.1ml)の混合物を、還流下で1.5時間加熱した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、そして残渣をトルエンと共沸させた。3-ヒドロキシ-4-メチルアニリン(53mg,0.04mmol)のイソプロパノール(10ml)溶液を、この固体残渣に添加し、そして還流下で2時間加熱した。この混合物を冷却し、そして沈澱生成物を濾過によって回収し、イソプロパノールで洗浄し、そして乾燥させ、4-(3-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-7-(4-ピリジルチオ)キナゾリンハイドロクロライド(103mg,73%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)2.17(s,3H);7.05(dd,1H);7.17(d,1H);7.19(s,1H);7.64(d,2H);8.00(d,1H);8.20(s,1H);8.66(d,2H);8.92(s,1H);9.05(d,1H)
MS-ESI:361[MH]
元素分析: 実測値 C 53.2 H 4.6 N 11.8
C20H16NOS 1HO 2HCl 理論値 C 53.2 H 4.4 N 12.4%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
2-アミノ-4-フルオロ安息香酸(3g,19.3mmol)のホルムアミド(30ml)溶液を、150℃で6時間加熱した。この反応混合物を氷/水(1/1)(250ml)上に注いだ。沈澱した固体を濾過によって回収し、水で洗浄し、そして乾燥させ、7-フルオロ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(2.6g,82%)を得た。
水素化ナトリウム(50%鉱油懸濁液3.3g、69mmol)を、4-メルカプトピリジン(8.12g,73mmol)のDMF(100ml)溶液に添加し、そしてこの混合物を30分間撹拌した。7-フルオロ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(1.5g,9mmol)を添加し、そしてこの反応物を100℃で4時間加熱した。この混合物を冷却し、水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。この有機抽出物を水とブラインとで洗浄し、乾燥し(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール(97/3)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、7-(4-ピリジルチオ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(500mg,6%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSO)7.24(d,2H);7.54(dd,1H);7.70(d,1H);8.10(s,1H);8.14(d,1H);8.44(d,2H)
MS-ESI:256[MH]
実施例57
イソプロパノール(10ml)およびエーテル含有の塩化水素(5ml)中の4-クロロ-2-フルオロ-3-ヒドロキシアニリン(118mg,0.7mmol)(EP 061741A2)および4-クロロ-6-メトキシ-7-((4-ピリジル)メトキシ)キナゾリン(200mg,0.7mmol)(実施例13の出発物質に関して記述したように調製した)の混合物を、80℃で2時間加熱し、そしてこの混合物を冷却した。沈澱生成物を濾過によって回収し、イソプロパノールで洗浄し、そして乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシ-7-((4-ピリジル)メトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(110mg,31%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.96(s,3H);5.38(s,2H);7.14(d,1H);7.24(s,1H);7.38(d,1H);7.48(d,2H);7.82(s,1H);8.32(s,1H);8.58(d,2H);9.48(s,1H)
MS-ESI:427[MH]
実施例58
7-((2-クロロ-4-ピリジル)メトキシ)-6-メトキシ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(150mg,0.47mmol)、ホスホリルクロライド(0.2ml)およびN,N-ジメチルアニリン(0.2ml)のトルエン(5ml)混合物を、還流下で1時間加熱した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、そして残渣を酢酸エチルと飽和炭酸ナトリウム溶液との間に分配した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。イソプロパノール(10ml)中の2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリン(67mg,0.47mmol)(実施例13の出発物質に関して記述したように調製した)の溶液を固体残渣に添加し、そしてこの混合物を還流下で2時間加熱した。この混合物を冷却し、そして沈澱生成物を濾過によって回収し、アセトンで洗浄し、そして乾燥させ、7-((2-クロロ-4-ピリジル)メトキシ)-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(70mg,30%)を得た。
融点 245-250℃
H NMRスペクトル:(DMSOd)2.30(s,3H);4.10(s,3H);5.45(s,2H);6.90(d,1H);7.10(d,1H);7.35(s,1H);7.50(d,1H);7.65(s,1H);8.25(s,1H);8.45(d,1H);8.75(s,1H);9.60(br s,1H);11.30(s,1H)
MS-ESI:441[MH]
元素分析: 実測値 C 53.7 H 4.0 N 10.9
C22H18NOFCl 1HO 1HCl 理論値 C 53.4 H 4.3 N 11.3%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
シュウ酸クロリド(0.3ml)を、4-(2-クロロピリジン)カルボン酸(950mg,6mmol)およびDMF(0.05ml)の塩化メチレン(20ml)混合物に添加し、そしてこの混合物を室温で1時間撹拌した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、そしてエタノール(10ml)を残渣に添加し、そしてこの混合物を室温で18時間撹拌した。水を添加し、そしてこの混合物を酢酸エチルで抽出した(3×25ml)。この抽出物を合わせ、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去し、褐色油状物質としてエチル4-(2-クロロピリジン)カルボキシレート(700mg,63%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)1.30(t,3H);4.73(q,2H);7.80(m,2H);8.60(d,1H)。
エーテル(10ml)中の4-(2-クロロピリジン)カルボキシレート(700mg,3.8mmol)の溶液を0℃で撹拌溶液に、水素化リチウムアルミニウム(1M エーテル溶液5ml、5mmol)を0℃で滴下した。この混合物を室温まで加温し、エーテルおよび2M 水酸化ナトリウム溶液(2ml)に浸した(wet)。不溶性物質を濾過によって除去し、有機相を分離しそして水相をエーテルで抽出した(3×25ml)。この抽出物を合わせ、乾燥し(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去し、静置して結晶化させた褐色油状物質として2-クロロ-4-ヒドロキシメチルピリジン(180mg,33%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)4.55(s,2H);5.50(br s,1H);7.32(d,1H);7.20(s,1H);8.30(d,1H)。
2-クロロ-4-ヒドロキシメチルピリジン(180mg,1.25mmol)およびチオニルクロリド(0.2ml)のトルエン(10ml)混合物を室温で1時間撹拌した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、2-クロロ-4-クロロメチルピリジンハイドロクロライド(180mg,0.9mmol)を得た。7-ヒドロキシ-6-メトキシ-4-フェノキシキナゾリン(268mg,1mmol)(実施例13の出発物質に関して記述したように調製した)、炭酸カリウム(680mg,5mmol)およびDMF(10ml)の混合物を、この粗生成物に添加し、そしてこの混合物を90℃で1時間加熱した。この混合物を冷却し、水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した(3×70ml)。この抽出物を合わせ、水(×3)とブラインとで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去し、7-((2-クロロ-4-ピリジル)メトキシ)-6-メトキシ-4-フェノキシキナゾリン(260mg,66%)を固体として得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)4.00(s,3H);5.45(s,2H);7.30(m,3H);7.42(s,1H);7.4-7.5(m,3H);7.60(s,1H);7.62(s,1H);8.44(d,1H);8.52(s,1H)
MS-ESI:394[MH]
7-((2-クロロ-4-ピリジル)メトキシ)-6-メトキシ-4-フェノキシキナゾリン(260mg,0.7mmol)と2M 塩酸(15ml)との混合物を、85℃で2時間加熱した。この混合物を冷却し、そして炭酸水素ナトリウム溶液でpH 6-7に調整した。得られた沈殿物を濾過によって回収し、そして乾燥させ、7-((2-クロロ-4-ピリジル)メトキシ)-6-メトキシ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(160mg,76%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.90(s,3H);5.36(s,2H);7.18(s,1H);7.45(m,2H);7.46(s,1H);7.59(s,1H);8.42(d,1H)
MS-ESI:318[MH]
実施例59
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(950mg,3mmol)(実施例24の出発物質に関して記述したように調製した)、2-ブロモ-4-ブロモメチルピリジン(765mg,3mmol)および炭酸カリウム(2.38g,17mmol)のDMF(10ml)混合物を、80℃で2時間加熱した。この混合物を冷却し、水に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去し、そしてトルエンと共沸させた。残渣を酢酸エチル/ヘキサンで粉末化し、そして固体生成物を濾過によって回収し、酢酸エチル/ヘキサンで洗浄し、そして7-((2-ブロモ-4-ピリジル)メトキシ)-4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシキナゾリン(647mg,44%)を得た。
融点 210-212℃
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.98(s,3H);5.40(s,2H);7.25(s,1H);7.30(d,1H);7.50(s,1H);7.50(d,1H);7.55(m,2H);7.74(s,1H);7.86(s,1H);8.35(br s,1H);8.42(d,1H);9.56(s,1H)
MS-ESI:489[MH]
元素分析: 実測値 C 52.0 H 3.2 N 11.2
C21H15NOBrClF 理論値 C 51.5 H 3.1 N 11.4%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
2-ブロモ-4-メチルピリジン(12.2g)、N-ブロモスクシンイミド(30g)および2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)(100mg)の四塩化炭素(200ml)混合物を、還流下で2.5時間加熱した。この混合物を冷却し、そして不溶性物質を濾過によって除去した。溶媒を濾液からエバポレーションによって除去し、そして残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(10/1)で溶出するシリカパッドを介した濾過によって精製し、2-ブロモ-4-ブロモメチルピリジンを得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)4.65(s,2H);7.50(d,1H);7.42(s,1H);7.70(s,1H);8.35(d,1H)
MS-ESI:250[MH]
実施例60
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(600mg,2mmol)(実施例24の出発物質に関して記述したように調製した)、4-クロロメチル-2-シアノピリジン塩酸塩(620mg,3mmol)および炭酸カリウム(1.0g,7mmol)のDMF(8ml)混合物を、80℃で30分間加熱した。この混合物を冷却し、水に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去し、そしてトルエンと共沸させた。残渣を酢酸エチル/ヘキサンで粉末化し、固体生成物を濾過によって回収し、そして酢酸エチルで溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、塩化メチレン/ヘキサン(99/1)で溶出するクロマトグラフィーによってさらに精製した。精製した生成物を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-((2-シアノ-4-ピリジル)メトキシ)-6-メトキシキナゾリン(35mg,4%)を得た。
融点 209-213℃
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.98(s,3H);5.44(s,2H);7.26(s,1H);7.34(dd,1H);7.53(s,1H);7.58(d,1H);7.80(d,1H);7.85(s,1H);8.27(s,1H);8.35(s,1H);8.80(d,1H);9.60(s,1H)
MS-ESI:436[MH]
元素分析: 実測値 C 60.3 H 3.4 N 16.1
C22H15NOClF 理論値 C 60.6 H 3.5 N 16.1%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
テトラブチルフッ化アンモニウム(1M THF溶液9ml、9mmol)を、2-シアノ-4-ジメチル-t-ブチルシリルオキシメチルピリジン(1.4g,5.6mmol)(J.Het.Chem.1993.30.631)のTHF(15ml)溶液に添加し、そしてこの混合物を室温で2時間撹拌した。水を添加し、そして揮発性物質をエバポレーションによって除去した。残渣を酢酸エチルと水との間で分配した。有機層を分離し、そして水層を酢酸エチルで抽出した。この抽出物を合わせ、乾燥し(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去し、2-シアノ-4-ヒドロキシメチルピリジン(0.55g,73%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)4.65(s,2H);5.70(t,1H);7.70(d,1H);7.95(s,1H);8.75(d,1H)
2-シアノ-4-ヒドロキシメチルピリジン(0.51g,3.8mmol)と塩化チオニル(0.6ml)とのトルエン(20ml)混合物を、室温で1時間撹拌した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、そして残渣をトルエンと共沸させ、4-クロロメチル-2-シアノピリジンハイドロクロライド(620mg,86%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)4.75(s,2H);7.75(dd,1H);8.05(s,1H);8.34(d,1H)。
実施例61
7-((6-クロロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド-4-イル)メトキシ)-6-メトキシ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(190mg,0.4mmol)、塩化チオニル(5ml)およびDMF(0.1ml)の混合物を、還流下で2時間加熱した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、そして残渣をトルエンと共沸させた。4-クロロ-2-フルオロアニリン(1ml)のイソプロパノール溶液(15ml)を固体残渣に添加し、そしてこの混合物を還流下で3時間加熱した。この混合物を冷却し、そして沈澱生成物を濾過によって除去し、イソプロパノールで洗浄し、そして乾燥し、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-((6-クロロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド-4-イル)メトキシ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(110mg,41%)を得た。
融点 271-273℃(分解点)
H NMRスペクトル:(DMSOd)4.08(s,3H);5.35(s,2H);6.70(s,1H);7.00(s,1H);7.30(s,1H);7.40(d,1H);7.60(m,2H);8.30(s,1H);8.75(s,1H)
MS-ESI:461[MH]
この出発物質を以下のようにして調製した:
2,6-ジクロロ-4-ヒドロキシメチルピリジン(1.72g,16mmol)および40%水酸化ナトリウム水溶液(5ml)のメタノール(50ml)混合物を、還流下で24時間加熱した。この混合物を冷却し、そして揮発性物質を濾過によって除去した。残渣を酢酸エチルで抽出し、そして溶媒をエバポレーションによって抽出物から除去した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶させ、2-クロロ-4-ヒドロキシメチル-6-メトキシピリジン(490mg,28%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.80(s,3H);4.45(d,2H);5.45(t,1H);6.70(s,1H);6.98(s,1H)
塩化チオニル(1.0ml)を、2-クロロ-4-ヒドロキシメチル-6-メトキシピリジン(0.9g,5.2mmol)のトルエン(10ml)溶液に添加し、そしてこの混合物を室温で1時間加熱した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、残渣をトルエンと共沸させ、そして真空下で乾燥させ、2-クロロ-4-クロロメチル-6-メトキシピリジンハイドロクロライド(0.88g,74%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.85(s,3H);4.70(s,2H);6.90(s,1H);7.15(s,1H)
7-ヒドロキシ-6-メトキシ-4-フェノキシキナゾリン(1.1g,4.1mmmol)(実施例13の出発物質に関して記述したように調製した)、2-クロロ-4-クロロメチル-6-メトキシピリジンハイドロクロライド(0.88g,3.9mmol)および炭酸カリウム(2.0g,14mmol)のDMF(20ml)混合物を、80℃で1時間加熱した。混合物を冷却し、水で希釈し、そして沈澱した生成物を濾過によって回収し、水で洗浄し、そして乾燥させ、7-((2-クロロ-6-メトキシ-4-ピリジル)メトキシ)-6-メトキシ-4-フェノキシキナゾリン(1.38g,79%)を得た。
H NMRスペクトル:(CDCl)3.95(s,3H);4.04(s,3H);5.20(s,2H);6.70(s,1H);6.95(s,1H);7.18(m,3H);7.30(t,1H);7.40(t,2H);7.58(s,1H);8.52(s,1H)
MS-ESI:424[MH]
7-((2-クロロ-6-メトキシ-4-ピリジル)メトキシ)-6-メトキシ-4-フェノキシキナゾリン(400mg,0.95mmol)および2M 塩酸(20ml)の混合物を、還流下で3時間加熱した。この混合物を冷却し、そしてアンモニア水溶液でpH 6-7に調整した。得られた沈殿物を濾過によって回収し、水で洗浄し、そして乾燥させ、7-((6-クロロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド-4-イル)メトキシ)-6-メトキシ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(190mg,60%)を得た。
実施例62
塩化チオニル(0.6ml)を、4-ヒドロキシメチル-2-メトキシピリジン(0.59g,4.2mmol)のトルエン(10ml)溶液に添加し、そしてこの混合物を室温で1.5時間加熱した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、そして残渣をトルエンで共沸させ、そして真空下で乾燥させ、粗4-クロロメチル-2-メトキシピリジンハイドロクロライド(0.50g,2.6mmol)(これは、直接使用した)を得た。次いで、この生成物を、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(420mg,1.3mmol)(実施例24の出発物質に関して記述したように調製した)および炭酸カリウム(1.0g,7mmol)のDMF(8ml)混合物に添加し、得られた混合物を75℃で2時間加熱した。この混合物を冷却し、水で希釈し、そして沈澱した固体を濾過で回収し、水で洗浄し、そして乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-((2-メトキシ-4-ピリジル)メトキシ)-6-メトキシキナゾリン(140mg,25%)を得た。
融点 202-204℃
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.85(s,3H);3.98(s,3H);5.35(s,2H);6.88(s,1H);7.05(d,1H);7.24(s,1H);7.35(dd,1H);7.54(dd,1H);7.58(t,1H);7.84(s,1H);8.11(d,1H);8.35(s,1H);9.58(br s,1H)
MS-ESI:441[MH]
元素分析: 実測値 C 59.9 H 4.1 N 12.4
C22H18NOClF 理論値 C 59.9 H 4.1 N 12.7%。
この出発物質を以下のように調製した:
エチル 2-ヒドロキシ-ピリジン-4-カルボキシレート(1.0g,6mmol)(Chem.Abs.1957,8740c)、ヨウ化メチル(1ml)および炭酸銀(I)(1.64g)のトルエン(20ml)混合物を、還流下で2時間加熱した。この混合物を冷却し、そして不溶性物質を珪藻土を介して濾過によって除去し、そしてパッドを酢酸エチルで洗浄した。この濾液を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去し、2-メトキシ-ピリジン-4-カルボキシレート(0.93g,86%)を黄色油状物質として得た。
H NMRスペクトル:(CDCl)1.30(t,3H);3.90(s,3H);4.30(q,2H);7.24(s,1H);7.35(d,1H);8.20(d,1H)
MS-ESI:182[MH]
エチル 2-メトキシ-ピリジン-4-カルボキシレート(0.93g,5mmol)のエーテル溶液(5ml)を、5℃に冷却したエーテル(10ml)中の水素化リチウムアルミニウム(0.3g,8mmol)に添加し、そしてこの混合物を2時間撹拌した。水を添加し、混合物を珪藻土を介して濾過し、そしてパッドを酢酸エチルで洗浄した。この濾液を酢酸エチルで抽出し、そして合わせた抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去し、4-ヒドロキシメチル-2-メトキシピリジン(0.64g,89%)を黄色油状物質として得た。
H NMRスペクトル:(CDCl)3.86(s,3H);4.62(s,2H);6.65(s,1H);6.76(d,1H);8.05(d,1H)
MS-ESI:140[MH]
実施例63
塩化チオニル(0.3ml)を、4-ヒドロキシルメチル-2-メチルピリジン(240mg,1.9mmol)のトルエン(10ml)溶液に添加し、そしてこの混合物を室温で2時間撹拌した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、残渣をトルエンと共沸させ、そして真空下で乾燥させ、粗4-クロロメチル-2-メチルピリジンハイドロクロライド(これは直接使用した)を得た。次いで、この生成物を、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(510mg,1.6mmol)(実施例24の出発物質に関して記述したように調製した)および炭酸カリウム(1.4g,10mmol)のDMF(8ml)混合物に90時間かけて添加した。この混合物を水で希釈し、そして沈澱固体を濾過によって回収し、水で洗浄し、そして乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-((2-メチル-4-ピリジル)メトキシ)キナゾリン(290mg,43%)を得、試料を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶させた。
融点 221-224℃
H NMRスペクトル:(CDCl)2.50(s,3H);4.00(s,3H);5.20(s,2H);6.98(s,1H);7.15(d,1H);7.2(m,4H);8.45(m,2H);8.60(s,1H)
元素分析: 実測値 C 61.7 H 4.2 N 13.2
C22H18NOClF 理論値 C 62.2 H 4.3 N 13.2%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
シュウ酸クロリド(1.9g,15mmol)を、2-クロロ-6-メチル-ピリジン-4-カルボン酸(1.7g,10mmol)の塩化メチレン(30ml)溶液に添加し、そしてこの混合物を2時間撹拌した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、そしてメタノール(20ml)を残渣に添加した。この混合物を1時間撹拌し、そして揮発性物質をエバポレーションによって除去し、メチル 2-クロロ-6-メチル-ピリジン-4-カルボキシレート(1.85g,100%)を灰白色の固体として得た。
H NMRスペクトル:(CDCl)2.55(s,3H);3.99(s,3H);7.55(s,1H);7.60(s,1H);
MS-ESI:186[MH]
メチル 2-クロロ-6-メチル-ピリジン-4-カルボンキシレート(1.8g,10mmol)および木炭担持の10%パラジウム触媒(10% palladium-on-charcoal catalyst)(200mg)のメタノール(100ml)混合物を、5気圧、水素下で撹拌した。この触媒を濾過によって除去し、そして揮発性物質をエバポレーションによって濾液から除去した。残渣を10%水酸化ナトリウム水溶液で処理し、そしてエーテルで抽出した(3×30ml)。合わせた抽出物を乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去し、メチル 2-メチル-ピリジン-4-カルボキシレート(800mg,53%)を油状物質として得た。
メチル 2-メチル-ピリジン-4-カルボキシレート(800mg,6mmol)のエーテル(5ml)溶液を、5℃に冷却したエーテル(10ml)中の水素化リチウムアルミニウム(340mg,9mmol)に添加し、そしてこの混合物を2時間撹拌した。水を添加し、この混合物を珪藻土を介して濾過し、そしてパッドを酢酸エチルで洗浄した。濾液を酢酸エチルで抽出し、そして合わせた抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去し、4-ヒドロキシメチル-2-メチルピリジン(240mg,38%)を黄色油状物質として得た。
H NMRスペクトル:(CDCl)2.48(s,3H);5.44(s,2H);7.00(d,1H);7.10(s,1H);8.40(d,1H)
MS-ESI:124[MH]
実施例64
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(350mg,0.9mmol)(実施例24の出発物質に関して記述したように調製した)、2-(2-クロロエチルチオ)-1-メチルイミダゾールハイドロクロライド(203mg,0.95mmol)および炭酸カリウム(303mg,2.2mmol)のNMP(20ml)混合物を、90℃で2時間加熱した。この混合物を冷却し、水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール(100/0から増加させて90/10まで)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(1-メチルイミダゾール-2-イルチオ)エトキシ)キナゾリン(75mg,17%)を固体として得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.46(s,3H);3.93(s,3H);4.39-4.44(m,4H);7.13(dd,2H);7.23(s,1H);7.31(dd,1H);7.49-7.60(m,2H);7.79(s,1H);8.37(s,1H);9.51(s,1H)
元素分析: 実測値 C 52.8 H 4.0 N 14.3
C21H19NOClFS 1HO 理論値 C 52.8 H 4.4 N 14.7%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
2-クロロエタノール(3g,37mmol)を、2-メルカプト-1-メチルイミダゾール(3.45g,30mmol)の2M 水酸化ナトリウム水溶液(30ml)の溶液に添加し、そしてこの混合物を100℃で2時間加熱した。この混合物を冷却し、そして酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去し、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-1-メチルイミダゾール(3.9g,82%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.04(t,2H);3.30(s,3H);3.54(t,2H);5.00(s,1H);6.87(s,1H);7.20(s,1H)
塩化チオニル(1.41ml,19mmol)を、2-(2-ヒドロキシエチルチオ)-1-メチルイミダゾール(1.81g,11mmol)のトリクロロメタン(20ml)溶液に、5℃でゆっくりと添加した。この混合物を5℃で1時間撹拌し、次いで室温で3時間撹拌した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、そして残渣をトルエンと共沸させ、2-(2-クロロエチルチオ)-1-メチルイミダゾールハイドロクロライド(1.5g,77%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.58(t,2H);3.78(s,3H);3.80(t,2H);7.78(d,1H);7.83(d,1H)。
実施例65
塩化チオニル(0.55ml,7.5mmol)を、1-(3-ヒドロキシプロピル)-1,2ジヒドロ(dihyro)-2-ピリドン(770mg,5mmol)のトリクロロメタン(15ml)溶液に5℃で添加した。この混合物を5℃で1時間撹拌し、次いで室温で2時間撹拌した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、残渣をトルエンと共沸し、そして真空下で乾燥させ、粗1-(3-クロロプロピル)-1,2-ジヒドロ-2-ピリドン(500mg)(これは直接使用した)を得た。次いで、この生成物の一部(206mg,1.2mmol)を、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(350mg,1.0mmol)(実施例24の出発物質に関して記述したように調製した)および炭酸カリウム(303mg,2.2mmol)のNMP(20ml)混合物に添加し、そしてこの反応混合物を90℃で2時間加熱した。混合物を冷却し、水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール混合物(100/0から増加させて95/5まで)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(2-オキソ-1,2-ジヒドロ-1-ピリジル)プロポキシ)キナゾリン(194mg,50%)を得た。
融点 216-218℃
H NMRスペクトル:(DMSOd)2.18(m,2H);3.90(s,3H);4.06(t,2H);4.15(t,2H);6.18(t,1H);6.38(d,1H);7.15(s,1H);7.30-7.42(m,2H);7.50-7.64(m,3H);7.79(s,1H);8.34(s,1H);9.50(s,1H)
MS-ESI:455[MH]
元素分析: 実測値 C 59.4 H 4.6 N 12.1
C23H20NOClF0.5HO 理論値 C 59.6 H 4.6 N 12.1%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
水素化ナトリウム(50%鉱油懸濁液1.31g、27mmol)を、2-ヒドロキシピリジン
(2.35g,24mmol)のDMF(50ml)溶液に添加し、そしてこの混合物を30分撹拌した。2-(3-ブロモプロポキシ)テトラヒドロピラン(5.0g,22.5mmol)(J.Chem.Soc.1963,3440)を添加し、この混合物を100℃で3時間加熱し、次いで室温で18時間撹拌した。この反応混合物を水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール混合物(100/0から増加させて97/3まで)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、1-(3-(2-テトラヒドロピラニルオキシ)プロピル)-1,2-ジヒドロ-2-ピリドン(1.6g,30%)
H NMRスペクトル:(DMSOd)1.39-1.75(m,6H);1.85(m,2H);3.24-3.42(m,3H);3.58-3.74(m,2H);3.90(t,2H);4.52(s,1H);6.18(t,1H);6.35(d,1H);7.38(dd,1H);7.60(dd,1H)
MS-ESI:238[MH]
および
2-(3-(2-テトラヒドロピラニルオキシ)プロピルオキシ)ピリジン(1.43g,27%)
H NMRスペクトル:(DMSOd)1.38-1.70(m,6H);1.90(m,2H);3.30(m,3H);3.34-3.50(m,2H);3.62-3.80(m,2H);4.30(t,2H);4.52(s,1H);6.78(d,1H);6.92(dd,1H);7.64(m,1H);8.15(dd,1H)
MS-ESI:238[MH]
を得た。
酢酸(8ml)、THF(4ml)および水(2ml)中の1-(3-(2-テトラヒドロピラニルオキシ)プロピル-1,2-ジヒドロ-2-ピリドン(1.0g,4.5mmol)の溶液を、50℃で4時間加熱した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、そして残渣をトルエンと共沸させ、1-(3-ヒドロキシプロピル)-1,2-ジヒドロ-2-ピリドン(680mg,99%)を灰白色の固体として得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)1.74(m,2H);3.38(m,2H);3.90(t,2H);4.58(s,1H);6.18(dd,1H);6.38(d,1H);7.38(m,1H);7.60(dd,1H)。
実施例66
塩化チオニル(0.80ml,11mmol)を、2-(3-ヒドロキシプロピルチオ)-1-メチルイミダゾール(1.25g,7.3mmol)のトリクロロメタン(25ml)溶液に5℃で添加した。この混合物を5℃で1時間撹拌し、次いで室温で2時間撹拌した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、残渣をトルエンと共沸させ、そして真空下で乾燥させ、粗2-(3-クロロプロピルチオ)-1-メチルイミダゾールハイドロクロライド(1.0g)(これは直接使用した)を得た。この生成物の一部(226mg,1.0mmol)を、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(350mg,1.0mmol)(実施例24の出発物質に関して記述したように調製した)および炭酸カリウム(303mg,2.2mmol)のNMP(20ml)混合物に添加し、そしてこの混合物を90℃で2時間加熱した。この混合物を冷却し、水で希釈し、そしてアセテートで抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を塩化メチレン/メタノール(100/0から増加させて95/5まで)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(1-メチルイミダゾール-2-イルチオ)プロポキシ)キナゾリン(29mg,6%)を得た。
融点 199-201℃
H NMRスペクトル:(DMSOd)2.22(m,2H);3.44(s,3H);3.94(s,3H);4.10(m,4H);7.10(d,2H);7.30(dd,1H);7.50-7.60(m,2H);7.79(s,1H);8.34(s,1H);9.50(s,1H)
MS-ESI:474[MH]
元素分析: 実測値 C 50.9 H 4.8 N 13.2
C22H21NOClFS 2.5HO 理論値 C 50.9 H 5.1 N 13.5%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
水素化ナトリウム(50%鉱油懸濁液0.95g、20mmol)を、2-メルカプト-1-メチルイミダゾール(2.26g,19mmol)のDMF(100ml)溶液に添加し、そしてこの混合物を30分撹拌した。2-(3-ブロモプロポキシ)テトラヒドロピラン(5.0g,22.5mmol)(J.Chem.Soc.1963,3440)を添加し、そしてこの混合物を100℃で3時間加熱し、次いで室温で18時間撹拌した。この反応混合物を水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を塩化メチレン/メタノール混合物(100/0から増加させて97/3まで)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、1-メチル-2-(3-(2-テトラヒドロピラニルオキシ)プロピルチオ)イミダゾール(2.5g,5.5%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)1.38-1.72(m,6H);1.80(m,2H);3.0(t,2H);3.36-3.43(m,2H);3.58(s,3H);3.62-3.78(m,2H);4.50(s,1H);6.90(s,1H);7.21(s,1H)。
酢酸(8ml)、THF(4ml)および水(2ml)中の1-メチル-2-(3-(2-テトラヒドロピラニルオキシ)プロピルチオ)イミダゾール(2.0g,7.8mmol)の溶液を、50℃で4時間加熱した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、そして残渣をトルエンと共沸させ、2-(3-ヒドロキシプロピルチオ)-1-メチルイミダゾール(1.3g,100%)を灰白色の固体として得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)1.68(m,2H);2.98(t,2H);3.42(t,2H);3.57(s,3H);4.10(s,1H);6.90(d,1H);7.20(d,1H)。
実施例67
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(350mg,1.0mmol)、(実施例24の出発物質に関して記述したように調製した)、4-(3-クロロプロポキシ)ピリジンハイドロクロライド(206mg,1.0mmol)および炭酸カリウム(303mg,2.2mmol)のNMP(20ml)混合物を、90℃で2時間加熱した。この混合物を冷却し、水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を塩化メチレン/メタノール(100/0から増加させて95/5まで)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(4-ピリジルオキシ)プロポキシ)キナゾリン(257mg,56%)を得た。
融点 138-140℃
H NMRスペクトル:(DMSOd)2.25(m,2H);3.92(s,3H);4.24(t,2H);4.30(t,2H);6.98(dd,2H);7.20(s,1H);7.31(dd,1H);7.55(dd,2H);7.79(s,1H);8.32-8.38(m,3H);9.50(s,1H)
MS-ESI:455[MH]
元素分析: 実測値 C 58.4 H 4.7 N 11.8
C23H20NOClF 1HO 理論値 C 58.4 H 4.7 N 11.8%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
4-クロロピリジン(7g,47mmol)、エチレングリコール(17.9g,235mmol)および水酸化ナトリウム(4.67g,195mmol)のDMSO(80ml)混合物を、100℃で24時間加熱した。ほとんどの溶媒をエバポレーションによって除去し、そして残渣を水で希釈した。この水性混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を合わせ、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール混合物(100/0から増加させて97/3まで)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、4-(3-ヒドロキシプロポキシ)ピリジン(3.2g,45%)を得た。
塩化チオニル(2.2ml,30mmol)を、4-(3-ヒドロキシプロポキシ)ピリジン(3.1g,20mmol)のトリクロロメタン(40ml)溶液に、5℃でゆっくりと添加した。この混合物を5℃で1時間撹拌し、次いで室温で2時間撹拌した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、残渣をトルエンと共沸させ、真空下で乾燥させ、4-(3-クロロプロポキシ)ピリジンハイドロクロライド(3.81g,91%)を固体として得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)2.22(m,2H);3.80(t,2H);4.42(t,2H);7.55(d,2H);8.72(d,2H)
MS-ESI:172[MH]
実施例68
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(350mg,1.0mmol)(実施例24の出発物質に関して記載したように調製した)、4-(2-クロロエチルチオ)ピリジンハイドロクロライド(252mg,1.2mmol)および炭酸カリウム(454mg,3.3mmol)のNMP(30ml)混合物を、90℃で2時間加熱した。この混合物を冷却し、水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、酢酸エチル/メタノール混合物(100/0から増加させて75/25まで)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-ピリジルチオ)エトキシ)キナゾリン(13mg,3%)を得た。
融点 182-186℃
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.58(t,2H);3.90(s,3H);4.40(t,2H);7.20(s,1H);7.32(d,1H);7.40(d,2H);7.50-7.60(m,2H);7.80(s,1H);8.32(s,1H);8.38(d,2H);9.57(s,1H)
MS-ESI:457[MH]
この出発物質を以下のようにして調製した:
水素化ナトリウム(50%鉱油懸濁液890mg、19mmol)を、4-メルカプトピリジン(2.34g,21mmol)のDMF(75ml)溶液に添加し、そしてこの混合物を30分撹拌した。2-(2-ブロモエトキシ)テトラヒドロピラン(4.0g,19mmol)(J.Am.Chem.Soc.1948,70,4187)を添加し、そしてこの混合物を100℃で3時間加熱し、次いで室温で18時間撹拌した。この反応混合物を水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール混合物(100/0から増加させて97/3まで)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、4-(2-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)エチルチオ)ピリジン(2.8g,56%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)1.35-1.64(m,6H);3.35-3.42(m,1H);3.58-3.82(m,3H);4.60(s,1H);7.30(dd,2H);8.33(dd,2H)
酢酸(8ml)、THF(4ml)および水(2ml)中の4-(2-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)エチルチオ)ピリジン(2.73g,11mmol)の溶液を、50℃で4時間加熱した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、そして残渣をトルエンと共沸し、4-(2-(ヒドロキシエチルチオ))ピリジン(1.39g,79%)を灰白色の固体として得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.10(t,2H);3.60(q,2H);5.00(t,1H);7.22(d,1H);7.22(d,2H);8.30(d,2H)
塩化チオニル(0.98ml,13.5mmol)を、4-(2-(ヒドロキシエチルチオ))ピリジン(1.39g,9.0mmol)のトリクロロメタン(25ml)溶液に5℃でゆっくりと添加した。この混合物を5℃で1時間撹拌し、次いで室温で2時間撹拌した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、残渣をトルエンと共沸し、そして真空下で乾燥させ、4-(2-クロロエチルチオ)ピリジンハイドロクロライド(500mg,26%)を固体として得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.65(t,2H);3.90(t,2H);7.90(d,2H);8.60(d,2H)
MS-ESI:174[MH]
実施例69
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(350mg,1.0mmol)(実施例24の出発物質に関して記述したように調製した)、3-(2-クロロエトキシ)ピリジンハイドロクロライド(234mg,1.2mmol)および炭酸カリウム(456mg,3.3mmol)のNMP(20ml)混合物を、90℃で2時間加熱した。この混合物を冷却し、水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そしてエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール混合物(100/0から増加させて95/5まで)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(3-ピリジルオキシ)エトキシ)キナゾリン(95mg,20%)を得た。
融点 188-190℃
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.90(s,3H);4.45(m,4H);7.24(s,1H);7.18(dd,1H);7.42-7.60(m,3H);7.80(s,1H);8.20(d,1H);8.35(s,2H);9.50(s,1H)
MS-ESI:441[MH]
元素分析: 実測値 C 55.0 H 3.9 N 11.8
C22H18NOClF 2HO 理論値 C 55.4 H 4.6 N 11.7%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
水素化ナトリウム(50%鉱油懸濁液1.02g、42mmol)を、3-ヒドロキシピリジン(2.01g,21mmol)のDMF(50ml)溶液に添加し、そしてこの混合物を30分撹拌した。2-(2-ブロモエトキシ)テトラヒドロピラン(4.0g,19mmol)(J.Am.Chem.Soc.1948,70,4187)を添加し、そしてこの混合物を100℃で3時間加熱し、次いで室温で18時間撹拌した。この反応混合物を水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール混合物(100/0から増加させて97/3まで)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、3-(2-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)エトキシ)ピリジン(2.28g,48%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)1.38-1.65(m,6H);3.40(m,1H);3.65-3.79(m,2H);3.85-3.95(m,1H);4.20(t,2H);4.62(s,1H);7.30(dd,1H);7.39(dd,1H);8.15(d,1H);8.28(d,1H)
MS-ESI:224[MH]
酢酸(8ml)、THF(4ml)および水(2ml)中の3-(2-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)エトキシ)ピリジン(1.54g,7mmol)の溶液を、50℃で4時間加熱した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、そして残渣をトルエンと共沸させ、3-(2-ヒドロキシエトキシ)ピリジン(820mg,86%)をオフホワイトの固体として得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.70(t,2H);4.50(t,2H);4.85(s,1H);7.25(dd,1H);7.37(dd,1H);8.10(d,1H);8.24(d,1H)
MS-ESI:140[MH]
塩化チオニル(0.89ml,12mmol)を3-(2-ヒドロキシエトキシ)ピリジン(1.13g,8mmol)のトリクロロメタン溶液(20ml)に5℃でゆっくりと添加した。混合物を5℃で1時間撹拌し、次いで室温で2時間撹拌した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、残渣をトルエンと共沸させ、そして真空下で乾燥させ、3-(2-クロロエトキシ)ピリジンハイドロクロライド(300mg,19%)を固体として得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.99(t,2H);4.42(t,2H);7.82(dd,1H);8.05(dd,1H);8.62(s,1H)。
実施例70
2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリン(170mg,1.2mmol)(実施例13の出発物質に関して記述したように調製した)を、7-ベンジルオキシ-4-クロロキナゾリンハイドロクロライド(370mg,1mmol)の2-ペンタノール(5ml)溶液に添加し、そしてこの混合物を120℃で2時間撹拌した。この混合物を冷却し、そして得られた沈殿物を濾過によって回収し、イソプロパノールで洗浄し、次いでエーテルで洗浄し、そして真空下、70℃で乾燥させ、7-ベンジルオキシ-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)キナゾリンハイドロクロライド(331mg,80%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)2.16(s,3H);5.36(s,2H);6.88(d,1H);7.12(d,1H);7.3-7.65(m,7H);8.68(d,1H);8.82(s,1H);9.68(s,1H);11.4(s,1H)
MS-ESI:376[MH]
元素分析: 実測値 C 63.7 H 4.8 N 10.0
C22H18NOF 1HCl 理論値 C 64.2 H 4.7 N 10.2%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
ナトリウム(368mg,16mmol)をベンジルアルコール(10ml,96mmol)に添加し、そしてこの混合物を148℃で30分間加熱した。7-フルオロ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(656mg,4mmol)(J.Chem.Soc.B節 1967,449)を添加し、そしてこの混合物を148℃に24時間維持した。この反応混合物を冷却し、溶液を水(170ml)上に注ぎ、そして水溶性混合物を濃塩酸でpH3に調整した。沈殿物を濾過によって回収し、水とエーテルとで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、7-ベンジルオキシ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(890mg,89%)を白色固体として得た。
融点 267-269℃
H NMRスペクトル:(DMSOd:CFCOOD)5.32(s,2H);7.25(d,1H);7.32-7.52(m,6H);8.12(d,1H);8.99(s,1H)
MS-ESI:252[MH]
元素分析: 実測値 C 71.4 H 4.9 N 10.7
C15H12NO 0.04HO 理論値 C 71.2 H 4.8 N 11.1%。
7-ベンジルオキシ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(800mg,3.17mmol)およびDMF(100μl)の塩化チオニル(20ml,0.27mmol)混合物を、還流下で3時間加熱した。過剰の塩化チオニルをエバポレーションによって除去し、そして残渣をトルエンと共沸し、そして真空下で乾燥させ、7-ベンジルオキシ-4-クロロキナゾリンハイドロクロライド(835mg,86%)を乳脂固体として得た。
融点 131-132℃
H NMRスペクトル:(DMSOd;CFCOOD)5.32(s,2H);7.29(d,1H);7.34-7.52(m,6H);8.12(d,1H);9.03(s,1H)
MS-ESI:270[MH]
実施例71
実施例70に記載の類似の手順を用いて、7-ベンジルオキシ-4-クロロキナゾリンハイドロクロライド(300mg,1mmol)(実施例70の出発物質に関して記述したように調製した)を4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリン(193mg,1.2mmol)(EP 061741 A2)で処理し、7-ベンジルオキシ-4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)キナゾリンハイドロクロライド(407mg,94%)を得た。
融点 253-257℃
H NMRスペクトル:(DMSOd)5.37(s,2H);7.16(d,1H);7.32-7.5(m,4H);7.54(s,1H);7.56(d,2H);7.59(dd,1H);8.73(d,1H);8.86(s,1H);10.63(br s,1H);11.6(br s,1H)
MS-ESI:396[MH]
元素分析: 実測値 C 57.8 H 3.8 N 9.7
C21H15NOClF 0.3HO 1HO 理論値 C 57.6 H 3.8 N 9.6%。
実施例72
実施例36に記載の類似の手順を用いて、4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(240mg,0.6mmol)(実施例22の出発物質に関して記述したように調製した)を4-ブロモメチル-1,2-ジフルオロベンゼン(149mg,0.72mmol)で処理し、7-(3,4-ジフルオロベンジルオキシ)-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(90mg,31%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)2.17(s,3H);4.0(s,3H);5.33(s,2H);6.88(d,1H);7.11(d,1H);7.38(s,1H);7.41(m,1H);7.55(m,1H);7.62(m,1H);8.17(s,1H);8.75(s,1H);9.68(s,1H);11.15(s,1H)
MS-ESI:442[MH]
元素分析: 実測値 C 58.0 H 4.3 N 8.7
C23H18NOF 0.9HCl
0.08イソプロパノール 理論値 C 58.3 H 4.1 N 8.8。
実施例73
テトラアンモニウムフルオライド(1M THF溶液563μl、0.62mmol)を、5℃に冷却したTHF(5ml)中の4-(4-クロロ-5-ジフェニル-t-ブチルシリルオキシ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-((1-メチルイミダゾール-2-イル)メトキシ)キナゾリン(207mg,0.31mmol)の溶液に添加し、そしてこの混合物を室温で1時間撹拌した。水を添加し、そして揮発性物質をエバポレーションによって除去した。固体残渣を塩化メチレン/メタノール中に溶解し、そして5M 塩酸のイソプロパノール(0.3ml)溶液を添加した。溶媒をエバポレーションによって除去し、固体残渣をエーテル中に再懸濁し、濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、真空下で乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシ-7-((1-メチルイミダゾール-2-イル)メトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(99mg,63%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.93(s,3H);4.01(s,3H);5.67(s,2H);7.16(s,2H);7.52(d,1H);7.58(s,1H);7.70(s,1H);7.78(s,1H);8.31(s,1H);8.8(s,1H);10.58(s,1H);11.35(br s,1H)
MS-ESI:430[MH]
元素分析: 実測値 C 45.8 H 4.3 N 12.9
C20H15NOClF 1.4HO 2HCl 理論値 C 45.5 H 4.2 N 13.3%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
アゾジカルボン酸ジエチル(219μl,1.4mmol)を、0℃に冷却した塩化メチレン(12ml)中の4-(4-クロロ-5-ジフェニル-t-ブチルシリルオキシ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(400mg,0.7mmol)(実施例33の出発物質に関して記述したように調製した)、2-ヒドロキシメチル-1-メチルイミダゾール(82mg,0.83mmol)(J.Chem.Soc.1927,3128-3136)およびトリフェニルホスフィン(365mg,1.4mmol)の溶液に滴下した。この混合物を室温で1時間撹拌し、追加の2-ヒドロキシメチル-1-メチルイミダゾール(68mg,0.69mmol)、トリフェニルホスフィン(91mg,0.34mmol)およびアゾジカルボン酸ジエチル(54μl,0.34mmol)を添加した。この混合物を室温で1時間撹拌し、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール(94/6)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、4-(4-クロロ-5-ジフェニル-t-ブチルシリルオキシ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-((1-メチルイミダゾール-2-イル)メトキシ)キナゾリン(116mg,25%)を得た。
H NMRスペクトル:(CDCl)1.16(s,9H);3.75(s,3H);3.93(s,3H);5.28(s,2H);6.84(s,1H);6.91(s,1H);7.02(s,1H);7.17(d,1H);7.32-7.48(m,8H);7.78(2d,4H);8.08(s,1H);8.18(d,1H)。
実施例74
4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシキナゾリンハイドロクロライド(400mg,0.98mmol)、2-クロロメチル-1-メチルイミダゾールハイドロクロライド(210mg,1.25mmol)、炭酸カリウム(580mg,4.2mmol)およびヨウ化カリウム(17mg,0.1mmol)のDMF(20ml)混合物を、65℃で4.5時間撹拌し、次いで室温で17時間撹拌した。溶媒をエバポレーションによって除去し、そして残渣を酢酸エチルと水との間に分配した。有機層を分離し、水とブラインとで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。固体残渣を、塩化メチレン/メタノール(97/3)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、黄色固体を得た(258mg)。この固体をメタノール(5ml)中に溶解し、そして1M 水酸化ナトリウム水溶液(660μl,0.66mmol)を添加した。この混合物を15分間撹拌し、次いで水を添加し、そして混合物を濃塩酸でpH7に調整した。この水性混合物を酢酸エチルで抽出し、そして合わせた有機抽出物を水とブラインとで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。固体残渣を、塩化メチレン/メタノール(95/5)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。精製した固体生成物をメタノール中に溶解し、そしてメタノール含有塩化水素(7.5M 溶液1.5ml)を添加した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、固体残渣をペンタン中に懸濁し、濾過によって回収し、ペンタンで洗浄し、真空下で乾燥させ、4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-7-((1-メチルイミダゾール-2-イル)メトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(105mg,44%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)2.16(s,3H);3.92(s,3H);5.71(s,2H);6.90(d,1H);7.1(d,1H);7.52(d,1H);7.64(d,1H);7.71(s,1H);7.78(s,1H);8.77(d,1H);8.82(s,1H);9.7(br s,1H);11.45(br s,1H)
MS-ESI:380[MH]
元素分析: 実測値 C 52.2 H 5.0 N 15.9
C20H18NOF 0.9HO 1.8HCl 理論値 C 52.1 H 4.7 N 15.2%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
ナトリウム(368mg,16mmol)をベンジルアルコール(10ml,96mmol)に添加し、そしてこの混合物を148℃で30分間加熱した。7-フルオロ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(656mg,4mmol)(J.Chem.Soc.B節 1967,449)を添加し、そしてこの混合物を148℃で24時間維持した。この反応混合物を冷却し、溶液を水(170ml)上に注ぎ、そして水溶性混合物を濃塩酸でpH3に調整した。沈殿物を濾過によって回収し、水とエーテルとで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、7-ベンジルオキシ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(890mg,89%)を白色固体として得た。
融点 267-269℃
H NMRスペクトル:(DMSOd:CFCOOD)5.32(s,2H);7.25(d,1H);7.32-7.52(m,6H);8.12(d,1H);8.99(s,1H)
MS-ESI:252[MH]
元素分析: 実測値 C 71.4 H 4.9 N 10.7
C15H12NO 0.04HO 理論値 C 71.2 H 4.8 N 11.1%。
7-ベンジルオキシ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(800mg,3.17mmol)およびDMF(100μl)の塩化チオニル(20ml,0.27mmol)混合物を、還流下で3時間加熱した。過剰の塩化チオニルをエバポレーションによって除去し、そして残渣をトルエンと共沸し、そして真空下で乾燥させ、7-ベンジルオキシ-4-クロロキナゾリンハイドロクロライド(835mg,86%)を乳脂固体として得た。
融点 131-132℃
H NMRスペクトル:(DMSOd;CFCOOD)5.32(s,2H);7.29(d,1H);7.34-7.52(m,6H);8.12(d,1H);9.03(s,1H)
MS-ESI:270[MH]
2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリン(883mg,4.4mmol)(実施例12の出発物質に関して記述したように調製した)を、7-ベンジルオキシ-4-クロロキナゾリンハイドロクロライド(1g,3.7mmol)の2-ペンタノール溶液(15ml)に120℃で添加し、次いでこの混合物を還流下で4時間加熱した。この混合物を冷却し、そして沈殿物を濾過によって回収し、イソプロパノールで洗浄し、次いでエーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、7-ベンジルオキシ-4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)キナゾリンハイドロクロライド(1.65g,97%)を乳脂固体として得た。
融点 219-220℃
H NMRスペクトル:(DMSOd)2.22(s,3H);3.86(s,3H);5.37(s,2H);7.30-7.60(m,9H);8.60(d,1H);8.88(s,1H);11.2(s,1H)
MS-ESI:434[MH]
元素分析: 実測値 C 60.1 H 4.9 N 8.5
C24H20NOF 1HCl 0.5HO 理論値 C 60.2 H 4.6 N 8.8%。
メタノール(75ml)、DMF(6ml)およびトリクロロメタン(30ml)の混合物中の7-ベンジルオキシ-4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)キナゾリンハイドロクロライド(1.53g,3.25mml)および木炭担持の10%パラジウム触媒(180mg)を水素下、1.5気圧で45分間撹拌した。この触媒を珪藻土を介して濾過によって除去し、そして溶媒を濾液からエバポレーションによって除去した。残渣をエーテルで粉末化し、得られた固体を濾過によって回収し、そして真空下で乾燥させ、4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシキナゾリンハイドロクロライド(1.23g,84%)を橙色固体として得た。
融点 205-210℃
H NMRスペクトル:(DMSOd)2.22(s,3H);3.85(s,3H);7.24(d,1H);7.35(dd,1H);7.42(d,1H);7.45(d,1H);8.58(d,1H);8.81(s,1H);11.40(s,1H);11.76(s,1H)
MS-ESI:344[MH]
実施例75
アゾジカルボン酸ジエチル(244mg,1.4mmol)を、4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(261mg,0.7mmol)(実施例22の出発物質に関して記述したように調製した)、トリフェニルホスフィン(367mg,1.4mmol)および2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)エタノール(95mg,0.84mmol)(Ann.Pharm.Fr.1977,35,503-508)の塩化メチレン(5ml)懸濁液に滴下した。この混合物を室温で1時間撹拌し、追加のトリフェニルホスフィン(184mg,0.7mmol)、2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)エタノール(63mg,0.56mmol)およびアゾジカルボン酸ジエチル(122mg,0.7mmol)を添加した。この混合物をさらに2.5時間撹拌し、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣をメタノール(5ml)中に溶解し、そして2M 水酸化ナトリウム水溶液(2ml)を添加した。この混合物を20分撹拌し、そして混合物をエーテルと水との間に分配した。水相を2M 塩酸でpH7に酸性化し、そして得られた沈殿物を濾過によって回収し、水で洗浄し、そして真空下で乾燥させた。得られた固体を塩化メチレン/メタノール中に溶解し、そして5M 塩化水素のイソプロパノール(0.5ml)溶液を添加した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、固体をエーテルに再懸濁し、濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-7-(2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(180mg,56%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)2.16(s,3H);3.97(s,3H);4.59(t,2H);4.74(t,2H);6.9(d,1H);7.10(d,1H);7.37(s,1H);8.03(s,1H);8.23(s,1H);8.62(s,1H);8.79(s,1H);9.7(br s,1H);11.4(s,1H)
MS-ESI:411[MH]
元素分析: 実測値 C 53.2 H 4.8 N 18.5
C20H19NOF 0.1HO 1.2HCl 理論値 C 52.7 H 4.5 N 18.4%。
実施例76
テトラブチルフッ化アンモニウム(1M THF溶液608μl、0.67mmol)を、5℃に冷却したTHF(5ml)中の4-(4-クロロ-5-ジフェニル-t-ブチルシリルオキシ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-((3-チエニル)メトキシ)キナゾリン(224mg,0.33mmol)の溶液に添加し、室温で1時間撹拌した後、水を添加した。THFをエバポレーションによって除去した。沈殿物を濾過によって回収し、そしてエタノールと共沸させることで乾燥させた。固体を塩化メチレン/メタノール中に溶解し、そして5M 塩酸のイソプロパノール溶液を添加した。揮発性物質をエバポレーションによって除去した。残渣をエーテルに懸濁し、濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシ-7-((3-チエニル)メトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(132mg,85%)を得た。
融点 277-281℃
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.99(s,3H);5.34(s,2H);7.15(d,1H);7.26(d,1H);7.49(s,1H);7.53(d,1H);7.61(m,1H);7.75(s,1H);8.22(s,1H);8.8(s,1H);10.59(s,1H);11.38(br s,1H)
MS-ESI:432[MH]
元素分析: 実測値 C 51.0 H 3.5 N 8.9
C20H15NOClFS 0.1HCl 理論値 C 51.1 H 3.5 N 8.9%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
アゾジカルボン酸ジエチル(274μl,1.7mmol)を、0℃に冷却した塩化メチレン(12ml)中の4-(4-クロロ-5-ジフェニル-t-ブチルシリルオキシ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(400mg,0.7mmol)(実施例33の出発物質に関して記述したように調製した)、3-チオフェンメタノール(119mg,1mmol)およびトリフェニルホスフィン(456mg,1.7mmol)の溶液に滴下した。この混合物を室温で2時間撹拌し、溶媒をエバポレーションによって除去し、そして残渣を塩化メチレン/エーテル(95/5)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。精製した生成物をエーテル/酢酸エチル(8/2)で粉末化し、そして固体生成物を濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、4-(4-クロロ-5-ジフェニル-t-ブチルシリルオキシ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-((3-チエニル)メトキシ)キナゾリン(223mg,47%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)1.09(s,9H);3.85(s,3H);5.23(s,2H);7.04(d,1H);7.21(d,1H);7.25(s,1H);7.4-7.5(m,6H);7.58(m,2H);7.62-7.75(m,6H);8.1(s,1H);9.22(br s,1H)。
実施例77
アゾジカルボン酸ジエチル(274mg,1.7mmol)を、0℃に冷却した塩化メチレン(12ml)中の4-(4-クロロ-5-ジフェニル-t-ブチルシリルオキシ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(400mg,0.7mmol)(実施例33の出発物質に関して記述したように調製した)、トリフェニルホスフィン(456mg,1.7mmol)および2-(4-ピリジル)エタノール(128mg,1mmol)(Zhur.Obshchei.Khim.1958,28.103-110)の溶液に滴下した。この混合物を室温で2時間撹拌し、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール(97/3)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、白色固体(416mg)を得た。この固体の一部(390mg)をTHF(6ml)中に溶解し、この溶液を0℃に冷却し、そしてテトラブチルアンモニウムフルオライド(1M THF溶液1.1ml、1.1mmol)を添加し、そしてこの混合物を室温で2時間撹拌した。水を添加し、有機溶媒をエバポレーションによって除去し、そして得られた沈殿物を濾過によって回収した。固体を塩化メチレン/メタノール中に溶解し、そして5M 塩化水素のイソプロパノール(0.5ml)溶液を添加した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、固体をイソプロパノールに再懸濁し、そして濾過によって回収し、イソプロパノールとエーテルとで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(4-ピリジル)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(123mg,42%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd:CDCOOD)3.49(t,2H);3.99(s,3H);4.6(t,2H);7.16(d,1H);7.41(s,1H);7.51(d,1H);8.05(br s,2H);8.19(s,1H);8.84(s,1H);8.86(br s,2H)
MS-ESI:441[MH]
元素分析: 実測値 C 50.4 H 4.7 N 10.0
C22H18NOClF 1.1HO 1.8HCl
0.23イソプロパノール 理論値 C 50.5 H 4.5 N 10.4%。
実施例78
実施例77に記載のものと類似の手順を用いて、4-(4-クロロ-5-ジフェニル-t-ブチルシリルオキシ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(300mg,0.52mmol)(実施例33の出発物質に関して記述したように調製した)を、4-ヒドロキシメチル-2-メチルチアゾール(100mg,0.87mmol)で処理し、4-(4-クロロ-2-フルオロ-5-ヒドロキシアニリノ)-6-メトキシ-7-((2-メチルチアゾール-4-イル)メトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(132mg,52%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)2.68(s,3H);4.00(s,3H);5.35(s,2H);7.17(d,1H);7.52(d,1H);7.56(s,1H);7.72(s,1H);8.29(s,1H);8.83(s,1H);10.63(br s,1H);11.58(s,1H)
MS-ESI:447[MH]
元素分析: 実測値C 48.2 H 3.7 N 11.2
C20H16NOClFS 0.6HO 1.2HCl 理論値C 47.9 H 3.7 N 11.2%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
水(9ml)および濃塩酸(2ml)中の4-クロロメチル-2-メチルチアゾール(1.84g,10mmol)の溶液を、還流下で20時間加熱した。この混合物を冷却し、そして2M 水酸化ナトリウム水溶液でpH5に調整し、そして混合物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水とブラインとで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール(97/3)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、4-ヒドロキシメチル-2-メチルチアゾール(800mg,54%)を得た。
H NMRスペクトル:(CDCl)2.72(s,3H);2.92(br s,1H);4.73(s,2H);7.03(s,1H)。
実施例79
アゾジカルボン酸ジエチル(197μl,1.2mmol)を、0℃に冷却した塩化メチレン(6ml)中の4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(200mg,0.6mmol)(実施例24の出発物質に関して記述したように調製した)、3-チオフェンメタノール(107mg,0.93mmol)およびトリフェニルホスフィン(328mg,1.2mmol)の溶液に滴下した。この混合物を室温で2時間撹拌し、追加のトリフェニルホスフィン(157mg,0.57mmol)、3-チオフェンメタノール(107mg,0.93mmol)およびアゾジカルボン酸ジエチル(98.5μl,0.59mmol)を添加した。この混合物を室温で2時間撹拌し、溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を酢酸エチル中に溶解し、そしてこの溶液を水とブラインとで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/アセテート(4/6)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。精製した油状物質をエーテル中に溶解し、そして5M 塩化水素のイソプロパノール溶液(1ml)を添加した。得られた沈殿物を濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-((3-チエニル)メトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(59mg,20%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.99(s,3H);5.34(s,2H);7.25(d,1H);7.43(d,1H);7.45(s,1H);7.58-7.63(m,2H);7.7(dd,1H);7.72(dd,1H);8.17(s,1H);8.78(s,1H)
MS-ESI:416[MH]
元素分析: 実測値 C 53.5 H 3.7 N 9.0
C20H15NOClFS 0.95HCl 理論値 C 53.3 H 3.6 N 9.3%。
実施例80
4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(250mg,0.78mmol)、(実施例24の出発物質に関して記述したように調整した)、2-アセトアミド-4-クロロメチルチアゾール(164mg,0.86mmol)および炭酸カリウム(216mg,1.5mmol)のDMF(5ml)混合物を、40℃で7時間撹拌した。この混合物を酢酸エチルと水との間に分配し、そして水層を2M 塩酸でpH7に調整した。有機層を水とブラインとで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール(95/5)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。精製した固体を、塩化メチレンとメタノールとの混合物中に溶解し、そして5M 塩化水素のイソプロパノール(1.0ml)溶液を添加した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、固体を得、これをエーテルで粉末化し、濾過によって回収し、そして真空下で乾燥させ、7-((2-アセトアミドチアゾール-4-イル)メトキシ)-4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(96mg,24%)を得た。
融点 194-202℃
H NMRスペクトル:(DMSOd)2.14(s,3H);4.0(s,3H);5.31(s,2H);7.34(s,1H);7.45(dd,1H);7.52(s,1H);7.60(t,1H);7.68(dd,1H);8.30(s,1H);8.81(s,1H)
MS-ESI:416[MH]
元素分析: 実測値 C 46.9 H 3.8 N 13.2
C21H17NOClFS 1.1HO 1.1HCl 理論値 C 47.3 H 3.8 N 13.1%。
実施例81
アゾジカルボン酸ジエチル(295μl,1.8mmol)を、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(300mg,0.93mmol)(実施例24の出発物質に関して記述したように調製した)、2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)エタノール(159mg,1.4mmol)、(Ann.Pharm.Fr.1977,35,503-508)およびトリフェニルホスフィン(492mg,1.8mmol)の塩化メチレン(10ml)溶液に滴下した。この混合物を室温で2時間撹拌し、追加のトリフェニルホスフィン(246mg,0.9mmol)とアゾジカルボン酸ジエチル(147μl,0.9mmol)とを添加した。この混合物を室温で1時間撹拌し、そして得られた沈殿物を濾過によって回収し、塩化メチレンとエーテルとで洗浄し、そして真空下で乾燥させた。この固体を塩化メチレン/メタノール中に懸濁し、そして塩化水素の5M イソプロパノール(0.1ml)溶液を添加した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、残渣をエーテルで粉末化した。得られた固体を濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(219mg,52%)を得た。
融点 169-174℃
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.99(s,3H);4.60(t,2H);4.74(t,2H);7.43(d,1H);7.45(s,1H);7.59(t,1H);7.67(dd,1H);8.06(s,1H);8.41(s,1H);8.68(s,1H);8.83(s,1H)
MS-ESI:416[MH]
元素分析: 実測値 C 47.0 H 4.3 N 16.5
C19H16NOClF 1.61HO 1HCl
0.35イソプロパノール 理論値 C 47.0 H 4.4 N 16.4%。
実施例82
アゾジカルボン酸ジエチル(295μl,1.8mmol)を、1-(3-ヒドロキシプロピル)-[1,2,4]-トリアゾール(119mg,0.93mmol)(EP0060696 A1)、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(200mg,0.62mmol)(実施例24の出発物質に関して記述したように調製した)およびトリフェニルホスフィン(492mg,1.8mmol)の塩化メチレン(4ml)溶液に滴下し、そしてこの混合物を室温で3時間撹拌した。この混合物を、塩化メチレン/アセトニトリル/メタノール(60/32/8)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。精製した生成物を、ペンタンとエーテルとの混合物で粉末化し、濾過によって回収し、そして真空下で乾燥させ、白色固体を得た。この固体を塩化メチレン/メタノール中に溶解し、そしてエーテル含有塩化水素(5M 溶液1ml)を添加した。揮発性物質をエバポレーションによって除去した。固体残渣をエーテル中に懸濁し、濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロポキシ)キナゾリンハイドロクロライド(121mg,39%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd:CFCOOD)2.44(t,2H);4.0(s,3H);4.3(t,2H);4.5(t,2H);7.32(s,1H);7.47(dd,1H);7.62(t,1H);7.70(dd,1H);8.08(s,1H);8.41(s,1H);8.87(s,1H);9.10(s,1H)
MS-ESI:429[MH]
元素分析: 実測値 C 47.8 H 4.2 N 16.6
C20H18NOClF 0.2HO 2HCl 理論値 C 47.5 H 4.1 N 16.6%。
実施例83
アゾジカルボン酸ジエチル(209μl,1.2mmol)を、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(128mg,0.4mmol)(実施例24の出発物質に関して記述したように調製した)、トリフェニルホスフィン(314mg,1.2mmol)および2-(N-メチル-N-(ピリダジン-4-イル)アミノ)エタノール(80mg,0.52mmol)の塩化メチレン(5ml)溶液に滴下し、そしてこの混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒をエバポレーションによって除去し、残渣をエーテルで粉末化し、そして得られた固体を濾過によって回収した。この固体を、塩化メチレン/メタノール(9/1から8/2まで)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、白色固体を得た。この固体を塩化メチレン/メタノール中に溶解し、そしてエーテル含有塩化水素(4M 溶液0.5ml)を添加した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、残渣をエーテルで粉末化し、濾過によって回収し、そして真空下で乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(N-メチル-N-(ピリダジン-4-イル)アミノ)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(110mg,60%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.11(s,3H);3.89(s,3H);3.94(t,2H);4.37(t,2H);6.85(dd,1H);7.21(s,1H);7.35(dd,1H);7.55(dd,1H);7.59(t,1H);7.8(s,1H);8.36(s,1H);8.59(d,1H);8.90(d,1H);9.57(s,1H)
MS-ESI:429[MH]
元素分析: 実測値 C 47.2 H 4.6 N 14.7
C22H20NOClF 1.5HO 2.15HCl 理論値 C 47.2 H 4.5 N 15.0%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
4-ブロモ-3,6-ジクロロ-ピリダジン(1.11g,5mmol)(J.Chem.Soc.,Perkin Trans I,1974,696)および2-(メチルアミノ)エタノール(0.75g,10mmol)のイソプロパノール(10ml)溶液を、還流下で30分間加熱した。溶媒をエバポレーションによって除去し、残渣を塩化メチレンと水との間に分配し、そして水層を固体炭酸カリウムでpH9に調整した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣をエーテルで粉末化し、濾過によって回収し、そして真空下で乾燥させ、2-(N-(3,6-ジクロロピリダジン-4-イル)-N-メチルアミノ)エタノール(1g,90%)を得た。
H NMRスペクトル:(CDCl)2.1(br s,1H);3.09(s,3H);3.71(t,2H);3.93(t,2H);6.8(s,1H)
MS-ESI:221[MH]
エタノール(15ml)、メタノール(5ml)およびアンモニア水(15ml)中の2-(N-(3,6-ジクロロピリダジン-4-イル)-N-メチルアミノ)エタノール(444mg,2mmol)と木炭担持10%パラジウム触媒(150mg)との混合物を、水素下、3気圧で4時間撹拌した。この触媒を濾過によって除去し、そして溶媒を濾液からエバポレーションによって除去した。残渣を塩化メチレン中に溶解し、不溶性物質を濾過によって除去し、そして溶媒を濾液からエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール(95/5から90/10まで)で溶出する中性の酸化アルミニウム上のカラムクロマトグラフィーによって精製した。精製した生成物を石油エーテルで粉末化し、固体生成物を濾過によって回収し、そして真空下で乾燥させ、2-(N-メチル-N-(ピリダジン-4-イル)アミノ)エタノール(275mg,91%)を得た。
H NMRスペクトル:(CDCl)3.06(s,3H);3.57(t,2H);3.89(t,2H);6.52(dd,1H);8.48(d,1H);8.54(d,1H)
MS-ESI:153[MH]
実施例84
2M 水酸化ナトリウム水溶液(560μl,1.1mmol)を、0℃に冷却したメタノール(7ml)中の4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-((4-ピリジル)カルボキシアミド)キナゾリン(250mg,0.56mmol)の溶液に添加し、次いでこの混合物を室温で1時間撹拌した。この混合物を水で希釈し、そしてこの混合物を2M 塩酸でpH6に調整した。得られた固体を濾過によって回収し、水で洗浄し、真空下で乾燥させた。固体を塩化メチレン/メタノール中に溶解し、そしてイソプロパノール含有塩化水素(5M 溶液0.7ml)を添加した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、固体残渣をエーテルで粉末化し、濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシ-4-メチルアニリノ)-7-((4-ピリジル)カルボキサミド)キナゾリンハイドロクロライド(241mg,93%)を得た。
MS-ESI:390[MH]
H NMRスペクトル:(DMSOd;CFCOOD)2.2(s,3H);6.94(d,1H);7.13(d,1H);8.18(d,1H);8.53(d,2H);8.68(s,1H);8.77(d,1H);8.94(s,1H);9.20(d,2H)
元素分析: 実測値 C 52.0 H 4.3 N 14.3
C21H16NOF 1.2HO 1.95HCl 理論値 C 52.3 H 4.3 N 14.5%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
塩化チオニル(50ml)およびDMF(1ml)中の7-ニトロ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(J.Chem.Soc.1950,1104-1111)(5g,26mmol)の混合物を、還流下で1.5時間加熱した。過剰の塩化チオニルをエバポレーションによって除去し、そして残渣をトルエンと共沸した。この残渣をエーテルに懸濁し、濾過によって回収し、そして真空下で乾燥させ、4-クロロ-7-ニトロキナゾリンハイドロクロライド(6.4g,100%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)8.26(dd,1H);8.36(d,1H);8.40(s,1H);8.42(dd,1H)
MS-ESI:209[MH]
4-クロロ-7-ニトロキナゾリンハイドロクロライド(2.46g,10mmol)および2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリン(2.2g,11mmol)(実施例12の出発物質に関して記述したように調整した)のイソプロパノール(25ml)溶液を、50℃で1時間加熱した。この混合物を冷却し、沈澱した固体を濾過によって回収し、塩化メチレン/メタノール/イソプロパノールから再結晶させ、4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-ニトロキナゾリンハイドロクロライド(1.8g,45%)を黄色固体として得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)2.21(s,3H);3.86(t,3H);7.40(d,1H);7.46(d,1H);8.49(dd,1H);8.63(s,1H);8.84(s,1H);8.89(d,1H)
MS-ESI:373[MH]
元素分析: 実測値 C 50.0 H 3.6 N 13.8
C17H13NOF 1HCl 理論値 C 50.0 H 3.5 N 13.7%。
エタノール(100ml)、エタノール含有塩化水素(7M 溶液1.8ml)およびメタノール(20ml)中の4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-ニトロキナゾリンハイドロクロライド(5.3g,13mmol)および木炭担持10%パラジウム触媒(1g)の混合物を、水素下、1.7気圧で75分撹拌した。この触媒を、珪藻土を介した濾過によって除去し、そして濾過パッドを塩化メチレン、メタノール、およびエーテルで徹底的に洗浄し、溶媒を濾液からエバポレーションによって除去し、7-アミノ-4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)キナゾリンハイドロクロライド(4.8g,97%)を黄色固体として得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)2.22(s,3H);3.87(s,3H);6.77(s,1H);7.08(dd,1H);7.15(m,2H);7.41(m,2H);8.35(d,1H);8.63(s,1H);11.03(s,1H)
MS-ESI:343[MH]
7-アミノ-4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)キナゾリンハイドロクロライド(0.45g,1.2mmol)および塩化イソニコチノイルハイドロクロライド(296mg,1.66mmol)のピリジン(15ml)溶液を、室温で2時間撹拌し、次いで40℃で1時間撹拌した。追加の塩化イソニコチノイルハイドロクロライド(84mg,0.46mmol)を添加し、そしてこの混合物を40℃で2時間撹拌した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、この混合物を水で希釈した。この水性混合物をpH7に調整し、酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール(95/5から92/8まで)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。精製した固体をエーテルで粉末化し、濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、4-(2-フルオロ-5-メトキシカルボニルオキシ-4-メチルアニリノ)-7-((4-ピリジル)カルボキシアミド)キナゾリン(264mg,49%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)2.49(s,3H);3.86(s,3H);7.31(d,1H);7.45(d,1H);7.92(d,2H);7.98(d,1H);8.31(s,1H);8.43(d,1H);8.47(s,1H);8.83(d,2H);9.78(br s,1H);10.89(br s,1H)。
実施例85
4-クロロ-2-フルオロアニリン(77mg,0.53mmol)を、4-クロロ-6-メトキシ-7-(2-(N-メチル-N-(6-メチルピリミジン-4-イル)アミノ)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(140mg,0.35mmol)のイソプロパノール(5ml)溶液に添加し、そしてこの混合物を還流下で1時間加熱した。溶媒をエバポレーションによって除去し、そして残渣を酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液との間に分配した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール(95/5)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。精製した固体を塩化メチレン/メタノールに溶解し、エーテル含有塩化水素(5M 溶液1ml)を添加した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、残渣をエーテルで粉末化し、濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(N-メチル-N-(6-メチルピリミジン-4-イル)アミノ)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(75mg,39%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd;CFCOOD)2.46および2.47(2s,3H);3.55および3.42(2s,3H);3.97および3.98(2s,3H);4.2(br s,1H);4.3(br s,1H);4.5(br s,2H);7.05および7.3(2s,1H);7.4および7.5(m,2H);7.62(t,1H);7.7(d,1H);8.25(br s,1H);8.8および8.9(2s,2H)
MS-ESI:469[MH]
この出発物質を以下のようにして調製した:
水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁液1.44g,36mmol)を、20分間にわたって、7-ベンジルオキシ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(8.46g,30mmol)(実施例70の出発物質に関して記述したように調製した)のDMF(70ml)溶液に少しずつ添加し、そしてこの混合物を1.5時間撹拌した。クロロメチルピバレート(5.65g,37.5mmol)を滴下し、そしてこの混合物を室温で2時間撹拌した。この混合物を酢酸エチル(100ml)で希釈し、そして氷/水(400ml)および2M 塩酸(4ml)に注いだ。有機層を分離し、そして水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、エーテルと石油エーテルとの混合物で粉末化し、固体を濾過によって回収し、そして真空下で乾燥させ、7-ベンジルオキシ-6-メトキシ-3-((ピバロイルオキシ)メチル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(10g,84%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)11.1(s,9H);3.89(s,3H);5.3(s,2H);5.9(s,2H);7.27(s,1H);7.35(m,1H);7.47(t,2H);7.49(d,2H);7.51(s,1H);8.34(s,1H)。
酢酸エチル(250ml)、DMF(50ml)、メタノール(50ml)および酢酸(0.7ml)中の7-ベンジルオキシ-6-メトキシ-3-((ピバロイルオキシ)メチル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(7g,17.7mmol)および木炭担持10%パラジウム(700mg)の混合物を、水素下、大気圧で40分撹拌した。この触媒を濾過によって回収し、そして溶媒を濾液からエバポレーションによって除去した。残渣をエーテルで粉末化し、濾過によって回収し、そして真空下で乾燥させ、7-ヒドロキシ-6-メトキシ-3-((ピバロイルオキシ)メチル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(4.36g,80%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)1.1(s,9H);3.89(s,3H);5.89(s,2H);7.0(s,1H);7.48(s,1H);8.5(s,1H)。
アゾジカルボン酸ジエチル(679mg,3.9mmol)を、7-ヒドロキシ-6-メトキシ-3-((ピバロイルオキシ)メチル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(918mg,3mmol)、トリフェニルホスフィン(1g,3.9mmol)および2-(N-メチル-N-(t-ブチルカルボニル)アミノ)エタノール(682mg,3.9mmol)(下記のようにして調製した)の塩化メチレン(20ml)懸濁液に滴下し、そしてこの混合物を室温で1時間撹拌した。追加の2-(N-メチル-N-(t-ブチルカルボニル)アミノ)エタノール(105mg,0.6mmol)、トリフェニルホスフィン(786mg,3mmol)およびアゾジカルボン酸ジエチル(522mg,3mmol)を添加し、そしてこの混合物を室温で30分撹拌した。この混合物をエバポレーションによって半分の容量まで濃縮し、そして塩化メチレン/エーテル(7/3から増加させて1/1まで)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、6-メトキシ-7-(2-(N-メチル-N-(t-ブチルカルボニル)アミノ)エトキシ)-3-((ピバロイルオキシ)メチル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(1.3g,98%)を得た。
H NMRスペクトル:(CDCl)1.2(s,9H);1.45(s,9H);3.05(br s,3H);3.72(br s,2H);3.98(s,3H);4.25(br s,2H);5.95(s,2H);7.1(br s,1H);7.6(s,1H);8.2(s,1H)。
塩化メチレン(4ml)およびTFA(4ml)中の6-メトキシ-7-(2-(N-メチル-N-(t-ブチルカルボニル)アミノ)エトキシ)-3-((ピバロイルオキシ)メチル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(1.39g,3mmol)の溶液を、室温で1時間撹拌した。トルエンを添加し、そして揮発性物質をエバポレーションによって除去した。残渣をエーテルで粉末化し、そして得られた固体を濾過によって回収した。この固体を水に溶解し、炭酸水素ナトリウムを添加し、そしてこの水溶性混合物を塩化メチレンで抽出した。有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣をエーテルで粉末化し、そして固体を濾過によって回収し、6-メトキシ-7-(2-(メチルアミノ)エトキシ)-3-((ピバロイルオキシ)メチル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(800mg,73%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd:CFCOOD)1.13(s,9H);2.72(s,3H);3.45(br s,2H);3.95(s,3H);4.5(t,2H);5.94(s,2H);7.31(s,1H);7.6(s,1H);8.47(s,1H)
MS-ESI:364[MH]
6-メトキシ-7-(2-(メチルアミノ)エトキシ)-3-((ピバロイルオキシ)メチル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(363mg,1mmol)および4-クロロ-6-メチルピリミジン(257mg,2mmol)(J.Het.Chem.,1969,6,879)のN,N-ジイソプロピルエチルアミン(2m)溶液を、還流下で30分加熱した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、そして残渣をエーテルと水との間に分配した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール(95/5)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、6-メトキシ-7-(2-(N-メチル-N-(6-メチルピリミジン-4-イル)アミノ)エトキシ)-3-((ピバロイルオキシ)メチル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(365mg,80%)を得た。
H NMRスペクトル:(CDCl)1.19(s,9H);2.36(s,3H);3.18(s,3H);3.95(s,3H);4.09(t,2H);4.34(t,2H);5.9(s,2H);6.3(s,1H);7.14(s,1H);7.63(s,1H);8.17(s,1H);8.5(s,1H)
MS-ESI:456[MH]
6-メトキシ-7-(2-(N-メチル-N-(6-メチルピリミジン-4-イル)アミノ)エトキシ)-3-((ピバロイルオキシ)メチル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(365mg,0.8mmol)のメタノール含有アンモニア溶液(3M 溶液30ml)を、室温で16時間撹拌した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、残渣をエーテルで粉末化し、固体を濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、6-メトキシ-7-(2-(N-メチル-N-(6-メチルピリミジン-4-イル)アミノ)エトキシ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(250mg,92%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd:CFCOOD)2.44(s,3H);3.32および3.39(2s,3H);3.86および3.87(2s,3H);4.12(t,1H);4.25(t,1H);4.42(m,2H);7.02および7.23(2s,1H);7.24(t,1H);7.50(s,1H);8.55および8.8(2m,1H);8.78および8.80(2s,1H)
MS-ESI:342[MH]
塩化チオニル(5ml)およびDMF(0.1ml)中の6-メトキシ-7-(2-(N-メチル-N-(6-メチルピリミジン-4-イル)アミノ)エトキシ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(250mg,0.73mmol)の混合物を、還流下で1時間加熱した。この混合物をトルエンで希釈し、そして揮発性物質をエバポレーションによって除去した。残渣を塩化メチレン/エーテルで粉末化し、固体を濾過によって回収し、そして真空下で乾燥させ、4-クロロ-6-メトキシ-7-(2-(N-メチル-N-(6-メチルピリミジン-4-イル)アミノ)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(260mg,90%)を得た。
2-(N-メチル-N-(t-ブチルカルボニル)アミノ)エタノールを以下のようにして調製した:
ジ-t-ブチルカルボニル(4.52g,20mmol)のTHF溶液(10ml)を、水(10ml)とTHF(10ml)との混合物中の2-(N-メチルアミノ)エタノール(1.5g,20mmol)の溶液に添加した。この混合物を室温で18時間撹拌し、THFをエバポレーションによって除去し、そして水溶性の残渣をエーテルと水との間に分配した。有機層を水とブラインとで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そしてエバポレートし、2-(N-メチル-N-(t-ブチルカルボニル)アミノ)エタノール(3g,85%)を得た。
H NMRスペクトル:(CDCl)1.46(s,9H);2.92(s,3H);3.39(t,2H);3.75(t,2H)
MS-ESI:176[MH]
実施例86
アゾジカルボン酸ジエチル(295μl,1.8mmol)を、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(200mg,0.62mmol)(実施例24の出発物質に関して記述したように調製した)、2-(3,5-ジメチル-[1,2,4]-トリアゾール-4-イル)エタノール(114mg,0.81mmol)(EP 0329357 A1)およびトリフェニルホスフィン(492mg,1.8mmol)の塩化メチレン懸濁液(4ml)に滴下し、そしてこの混合物を室温で1時間撹拌した。沈澱した固体を濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させた。この固体を塩化メチレン/メタノール中に溶解し、そしてエーテル含有塩化水素(4.5M 溶液2ml)を添加した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、残渣をエーテルに懸濁し、濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-(3,5-ジメチル-[1,2,4]-トリアゾール-4-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(184mg,54%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd:CFCOOD)2.78(s,6H);4.03(s,3H);4.57(t,2H);4.75(t,2H);7.37(s,1H);7.46(d,1H);7.64(t,1H);7.66(d,1H);8.31(s,1H);8.87(s,1H)
MS-ESI:443[MH]
元素分析: 実測値 C 48.0 H 4.6 N 16.1
C21H20NOClF 1HO 1.85HCl 理論値 C 47.7 H 4.6 N 15.9%。
実施例87
アゾジカルボン酸ジエチル(295μl,1.8mmol)を、2-(2,4-ジメチルイミダゾール-1-イル)エタノールと2-(2,5-ジメチルイミダゾール-1-イル)エタノール(114mg,0.81mmol)との75/25混合物、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(200mg,0.62mmol)(実施例24の出発物質に関して記述したように調製した)およびトリフェニルホスフィン(492mg,1.8mmol)の塩化メチレン(4ml)溶液に滴下し、そしてこの混合物を室温で4時間撹拌した。追加のトリフェニルホスフィン(49mg,0.18mmol)、上記イミダゾールエタノール類の混合物(26mg,0.18mmol)およびアゾジカルボン酸ジエチル(29ml,0.18mmol)を添加し、そしてこの混合物を1時間撹拌した。沈澱した固体を濾過によって回収し、塩化メチレンで洗浄し、そして真空下で乾燥させた。この固体を塩化メチレン/メタノール中に溶解し、そしてエーテル含有塩化水素(4.5M 溶液1.5ml)を添加した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、固体残渣をエーテルに懸濁し、濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-(2,4-ジメチルイミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライドと4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-(2,5-ジメチルイミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライドとの75/25混合物を得た(159mg,48%)。
H NMRスペクトル:(DMSOd:CFCOOD)2.23および2.43(2s,3H);2.73および2.76(2s,3H);4.02(s,3H);4.6(br s,2H);4.6および4.75(m,2H);7.3-7.5(m,3H);7.61(t,1H);7.68(d,1H);8.24(s,1H);8.88(s,1H)
MS-ESI:442[MH]
元素分析: 実測値 C 49.9 H 4.6 N 13.3
C22H21NOClF 1.1HO 1.85HCl 理論値 C 50.1 H 4.8 N 13.3%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
2,4-ジメチルイミダゾール(1.5g,15.6mmol)を、水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁液936mg,23mmol)のDMF(8ml)懸濁液に少しずつ添加し、そしてこの混合物を室温で30分撹拌した。2-ブロモエタノール(1.66ml,23mol)を添加し、そしてこの混合物を100℃で16時間撹拌した。溶媒をエバポレーションによって除去し、そして残渣に濃塩酸(1ml)を添加した。得られた固体を塩化メチレンで粉末化し、濾過によって回収し、そして真空下で乾燥させた。この固体を、塩化メチレン/メタノール(97/3)で溶出する中性アルミナ上のカラムクロマトグラフィーによって精製し、次いで塩化メチレン/メタノール(93/7に続いて90/10)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、2-(2,4-ジメチルイミダゾール-1-イル)エタノールと2-(2,5-ジメチルイミダゾール-1-イル)エタノールとの75/25混合物(650mg,29%)を得た。
MS-ESI:140[MH]
実施例88
アゾジカルボン酸ジエチル(236μl,1.5mmol)を、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(160mg,0.5mmol)(実施例24の出発物質に関して記述したように調製した)、トリフェニルホスフィン(393mg,1.5mmol)および2-(3-ピリジル)エタノール(86mg,0.7mmol)(J.Heterocycl.Chem.1992,29,1663)の塩化メチレン(6ml)懸濁液に滴下し、そしてこの混合物を室温で4時間撹拌した。この混合物をシリカカラム上に直接注ぎ、そして塩化メチレン/アセトニトリル/メタノール(60/35/5)で溶出した。精製した固体を塩化メチレン/メタノール中に溶解し、そしてエーテル含有の塩化水素(4.5M 溶液1.5ml)を添加した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、固体残渣をエーテルに懸濁し、濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(3-ピリジル)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(154mg,52%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd;CFCOOD)3.45(t,2H);4.01(s,3H);4.56(t,2H);7.44(s,1H);7.46(d,1H);7.61(t,1H);7.67(d,1H);8.13(t,1H);8.19(s,1H);8.71(d,1H);8.88(s,1H);8.9(d,1H);9.01(s,1H)
MS-ESI:425[MH]
元素分析: 実測値 C 52.7 H 4.3
C22H18NOClF 0.8HO 1.8HCl 理論値 C 52.3 H 4.3%。
実施例89
アゾジカルボン酸ジエチル(236μl,1.5mmol)を、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(160mg,0.5mmol)(実施例24の出発物質に関して記述したように調製した)、トリフェニルホスフィン(393mg,1.5mmol)および2-(6-メチル-2-ピリジル)エタノール(96mg,0.7mmol)(J.Chem.Soc.A,1971,388)の塩化メチレン(6ml)懸濁液に滴下し、そしてこの混合物を室温で16時間撹拌した。混合物をシリカカラム上に直接注ぎ、そして塩化メチレン/メタノール(95/5)で溶出した。精製した固体を塩化メチレン/メタノール中に溶解し、そしてエーテル含有塩化水素(4.5M 溶液1.5ml)を添加した。この混合物をエーテルで希釈し、そして得られた沈殿物を濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(6-メチル-2-ピリジル)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(97mg,34%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd;CFCOOD)2.78(s,3H);3.64(t,2H);3.98(s,3H);4.67(t,2H);7.46(s,1H);7.48(br s,1H);7.62(t,1H);7.68(dd,1H);7.85(d,1H);7.94(d,1H);8.19(s,1H);8.48(t,1H);8.88(s,1H)
MS-ESI:439[MH]
元素分析: 実測値 C 52.7 H 4.5 N 10.7
C23H20NOClF 1HO 1.8HCl 理論値 C 52.9 H 4.6 N 10.7%。
実施例90
イソプロパノール(3ml)およびイソプロパノール含有塩化水素(5M 溶液0.2ml)中の4-クロロ-7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン(49mg,0.16mmol)と3-ヒドロキシアニリン(21mg,0.19mmol)との混合物を、80℃で1時間撹拌した。沈澱した固体を濾過によって回収し、イソプロパノールとエーテルとで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、4-(3-ヒドロキシアニリノ)-7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(56mg,93%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd;CFCOOD)4.01(s,3H);4.64(t,2H);4.78(t,2H);6.71(d,1H);7.1(m,2H);7.28(t,1H);7.41(s,1H);7.74(s,1H);7.83(s,1H);8.21(s,1H);8.87(s,1H);9.22(s,1H)
MS-ESI:378[MH]
元素分析: 実測値 C 52.7 H 4.9 N 15.1
C20H19NO30.6HO 1.85HCl 理論値 C 52.7 H 4.9 N 15.4%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
アゾジカルボン酸ジエチル(435μl,2.5mmol)を、7-ヒドロキシ-6-メトキシ-3((ピバロイルオキシ)メチル)-3,4-ジヒドロキシキナゾリン-4-オン(612mg,2mmol)(実施例85の出発物質に関して記述したように調製した)、2-(イミダゾール-1-イル)エタノール(280mg,2.5mmol)(J.Med.Chem.1993,25,4052-4060)およびトリフェニルホスフィン(655mg,2.5mmol)の塩化メチレン懸濁液(10ml)に5℃で添加した。この混合物を5℃で10分撹拌し、次いで室温で1時間撹拌した。この混合物をシリカカラム上に直接注ぎ、そして塩化メチレン/メタノール(95/5)で溶出し、7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシ-3-((ピバロイルオキシ)メチル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(640mg,80%)を得た。
H NMRスペクトル:(CDCl)1.99(s,9H);3.98(s,3H);4.34(m,2H);4.45(m,2H);5.94(s,2H);7.02(s,1H);7.07(s,1H);7.11(s,1H);7.64(s,1H);7.67(s,1H);8.17(s,1H)
MS-ESI:423[MH]
元素分析: 実測値 C 58.3 H 6.4 N 13.9
C20H24NO 0.7HO 理論値 C 58.2 H 6.2 N 13.6%。
7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシ-3-((ピバロイルオキシ)メチル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(640mg,1.6mmol)の飽和メタノール含有アンモニア(10ml)溶液を、室温で15時間撹拌した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、固体をエーテルで粉末化し、濾過によって回収し、そして真空下で乾燥させ、7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(412mg,90%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.89(s,3H);4.4-4.5(m,4H);6.9(s,1H);7.16(s,1H);7.28(s,1H);7.47(s,1H);7.7(s,1H);7.99(s,1H)
MS-ESI:287[MH]
元素分析: 実測値 C 57.8 H 5.2 N 19.3
C14H14NO 0.3HO 理論値 C 57.7 H 5.1 N 19.2%。
7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシ-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(412mg,1.44mmol)、塩化チオニル(5ml)およびDMF(0.2ml)の混合物を、還流下で1時間加熱した。この混合物をトルエンで希釈し、そして揮発性物質をエバポレーションによって除去した。残渣を塩化メチレンに懸濁し、0℃に冷却し、そして炭酸水素ナトリウム水溶液を添加した。得られた沈殿物を濾過によって回収し、そして真空下で乾燥させ、4-クロロ-7-(2-(イミダゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン(258mg,59%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)4.01(s,3H);4.47(m,2H);4.53(m,2H);6.89(s,1H);7.27(s,1H);7.41(s,1H);7.49(s,1H);7.70(s,1H);8.88(s,1H)
MS-ESI:327[MNa]
実施例91
アゾジカルボン酸ジエチル(220μl,1.4mmol)を、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(150mg,0.47mmol)(実施例24の出発物質に関して記述したように調製した)、2-(1,2,4-トリアゾール-4-イル)エタノール(64mg,0.56mmol)およびトリフェニルホスフィン(369mg,1.4mmol)の塩化メチレン(5ml)溶液に添加し、そしてこの混合物を室温で30分撹拌した。追加の2-(1,2,4-トリオゾール-4-イル)エタノール(164mg,0.14mmol)、トリフェニルホスフィン(37mg,0.14mmol)およびアゾジカルボン酸ジエチル(22μl,0.14mmol)を添加し、そしてこの混合物を室温で1時間撹拌した。沈澱した固体を濾過によって回収し、塩化メチレンとメタノールとで洗浄し、そして真空下で乾燥させた。固体を塩化メチレン/メタノール中に溶解し、そしてエーテル含有塩化水素(2.2M 溶液1.5ml)を添加した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、固体残渣をエーテル中に懸濁し、濾過によって回収し、エーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(2-(1,2,4-トリアゾール-4-イル)エトキシ)キナゾリンハイドロクロライド(93mg,40%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd;CFCOOD)4.02(s,3H);4.66(t,2H);4.85(t,2H);7.41(s,1H);7.46(dd,1H);7.62(t,1H);7.69(dd,1H);8.11(s,1H);8.89(s,1H);9.55(s,2H)
MS-ESI:415[MH]
元素分析: 実測値 C 45.9 H 3.7 N 17.1
C19H16NOClF 0.5HO 2HCl 理論値 C 45.9 H 3.9 N 16.9%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
N,N-ジメチルホルムアミドアジン(1g,7mmol)(J.Chem.Soc.C,1967,1664)、p-トルエンスルホン酸(45mg)およびエタノールアミン(4.3g,70mmol)のベンゼン(15ml)溶液を、還流下で8時間加熱した。この混合物を冷却し、溶媒を、エバポレーションによって除去し、そして残渣を塩化メチレン/メタノール(90/10から85/15まで)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、2-(1,2,4,-トリアゾール-4-イル)エタノール(328mg,41%)を得た。
H NMRスペクトル:(CDCl)3.97(t,2H);4.11(t,2H);4.9(br s,1H);8.06(s,2H)
MS-ESI:113[MH]
実施例92
1,1’-(アゾジカルボニル)ジピペリジン(480mg,1.9mmol)を、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(200mg,0.63mmol)、3-ベンジルオキシプロパノール(150μl,0.95mmol)およびトリブチルホスフィン(459μl,1.86mmol)の塩化メチレン(20ml)混合物に、5℃で少しずつ添加した。この反応系を5℃で1時間撹拌し、次いで室温で18時間撹拌した。この混合物をエーテルで希釈し、そして15分間撹拌した。不溶性物質を濾過によって除去し、そして揮発性物質を濾液からエバポレーションによって除去した。残渣を酢酸エチルと水との間に分配し、そして有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。1M エーテル含有塩化水素溶液を残渣に添加し、得られた溶液をエバポレーションによって容積を減らし、そして得られた沈澱物を濾過によって回収し、そして乾燥させ、7-(3-ベンジルオキシプロポキシ)-4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(90mg,31%)を得た。
H NMRスペクトル:(CDCl)2.12(t,2H);3.62(t,2H);4.00(t,3H);4.28(t,2H);4.45(s,2H);7.21-7.38(m,6H);7.42(d,1H);7.60(t,1H);7.64(dd,1H);8.22(s,1H);8.80(s,1H)
MS-ESI:468[MH]
実施例93
1,1’-(アゾジカルボニル)ジピペリジン(840mg,3mmol)を、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(315mg,1mmol)、エチル4-ヒドロキシメチル-2-ピリジンカルボキシレート(250mg,1.4mmol)(J.Het.Chem.1993,30,631-635)およびトリブチルホスフィン(800μl,3mmol)の塩化メチレン(50ml)混合物に、0℃で少しずつ添加した。この混合物を2時間かけて室温に加温し、不溶性物質を濾過によって除去し、そして濾液を水とブラインとで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール(10:0から増加させて9:1まで)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。精製した生成物を塩化メチレン/ヘキサンから再結晶させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-エトキシカルボニルピリド-4-イル)メトキシ-6-メトキシキナゾリン(285mg,60%)を得た。
融点 212-214℃
H NMRスペクトル:(DMSOd)1.30(t,3H);3.96(s,3H);4.35(q,2H);5.45(s,2H);7.14(s,1H);7.35(dd,1H);7.5-7.6(m,2H);7.85(s,1H);8.15(s,1H);8.35(s,1H);8.75(d,1H);9.55(s,1H)
元素分析: 実測値 C 58.9 H 4.4 N 12.0
C24H20ClFNO 0.5HO 理論値 C 58.7 H 4.4 N 11.5%。
実施例94
1,1’-(アゾジカルボニル)ジピペリジン(1.68g,6mmol)を、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(640mg,2mmol)、4-ヒドロキシメチル-2-(メチルアニリノ)ピリジン(385mg,2.8mmol)およびトリブチルホスフィン(1.6ml,6mmol)の塩化メチレン(50ml)混合物に、0℃で少しずつ添加した。この混合物を2時間かけて室温に加温し、不溶性物質を濾過によって除去し、そして濾液を水とブラインとで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール(10:0から増加させて9:1まで)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。精製した生成物をアセトン/メタノール中に溶解し、そして1M エーテル含有塩化水素溶液を添加した。得られた沈殿物を濾過によって回収し、そして乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-(メチルアミノ)ピリド-4-イル)メトキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(395mg,45%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)2.95(d,3H);4.05(s,3H);5.42(s,2H);6.90(d,1H);7.15(s,1H);7.40(d,1H);7.44(s,1H);7.58(t,1H);7.62(dd,1H);7.95(d,1H);8.46(s,1H);8.75(s,1H);9.06(br s,1H);11.83(br s,1H)
MS-ESI:440[MH]
この出発物質を以下のようにして調製した:
2-クロロ-4-ヒドロキシメチルピリジン(1.0g,7mmol)(実施例58の出発物質に関して記述したように調製した)およびメチルアミン(30mlの30%エタノール溶液)の混合物を、Carius管で200℃で16時間加熱した。この混合物を冷却し、そして混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と酢酸エチルとの間に分配した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、そして揮発性物質をエバポレーションによって除去した。残渣を、酢酸エチルで溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、4-ヒドロキシメチル-2-(メチルアミノ)ピリジン(440mg,46%)を黄色油状物質として得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)2.72(d,3H);4.35(d,2H);5.15(t,1H);6.30(br s,1H);6.35(d,1H);6.38(s,1H);7.85(d,1H)。
実施例95
1,1’-(アゾジカルボニル)ジピペリジン(1.68g,6mmol)を、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(640mg,2mmol)、4-ヒドロキシメチル-2-(メチルアミノ)ピリジン(426mg,2.8mmol)およびトリブチルホスフィン(1.6ml,6mmol)の塩化メチレン(50ml)混合物に0℃で添加した。この混合物を2時間かけて室温に加温し、不溶性物質を濾過によって除去し、そして濾液を水とブラインとで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール(100:0から増加させて95:5まで)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。精製した生成物をアセトン/メタノール中に溶解し、そして1M エーテル含有塩化水素溶液を添加した。得られた沈殿物を濾過によって回収し、そして乾燥させ、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-ジメチルアミノ)ピリド-4-イル)メトキシ-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(305mg,30%)を得た。
融点 290℃
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.05(s,6H);4.05(s,3H);5.45(s,2H);6.95(d,1H);7.35(s,1H);7.42(dd,1H);7.56(t,2H);7.62(dd,1H);8.00(d,1H);8.55(s,1H);9.80(s,1H);11.95(br s,1H)
MS-ESI:454[MH]
元素分析: 実測値 C 47.2 H 4.9 N 12.1
C23H21ClFNO 3HCl HO 理論値 C 47.6 H 4.5 N 12.1%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
2-クロロ-4-ヒドロキシメチルピリジン(1.0g,7mmol)(実施例58の出発物質に関して記述したように調製した)およびジメチルアミン(30mlの30%エタノール溶液)の混合物をCarius管中で200℃で16時間加熱した。この混合物を冷却し、そして混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と酢酸エチルとの間に分配した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、そして揮発性物質をエバポレーションによって除去した。残渣を、酢酸エチルで溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、4-ヒドロキシメチル-2-(ジメチルアミノ)ピリジン(1g,94%)を黄色油状物質として得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.00(d,6H);4.40(d,2H);5.20(t,1H);6.45(d,1H);6.55(s,1H);7.96(d,1H)
MS-ESI:153[MH]
実施例96
4-(3-ヒドロキシプロプ-2-エン-1-イル)ピリジン(180mg,1.3mmol)および塩化チオニル(0.3ml)のトルエン(10ml)混合物を、室温で2時間撹拌した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、粗4-(3-クロロプロプ-2-エン-1-イル)ピリジンハイドロクロライド(180mg,0.94mmol)を得た。この生成物を、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-7-ヒドロキシ-6-メトキシキナゾリン(500mg,1.6mmol)および炭酸カリウム(500mg,4.9mmol)のDMF(20ml)混合物に添加し、そして100℃で1時間撹拌した。この反応混合物を冷却し、そして酢酸エチルと水との間に分配した。有機層を分離し、水とブラインとで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール(100/0から増加させて95/5まで)で溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、次いで、メタノール/水(30/70から増加させて50/50まで)で溶出する逆相(C18)HPLCによって精製し、4-(4-クロロ-2-フルオロアニリノ)-6-メトキシ-7-(3-(ピリド-4-イル)プロプ-2-エン-1-イルオキシ)キナゾリン(15mg,4%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)4.00(s,3H);5.05(d,2H);6.93(d,1H);7.11(dt,1H);7.40(s,1H);7.40-7.43(m,2H);7.60(t,1H);7.65(d,1H);7.80(m,2H);8.05(s,1H);8.70(br s,2H)
MS-ESI:437[MH]
この出発物質を以下のようにして調製した:
n-ブチルリチウム(1.6M ヘキサン溶液25ml,40mmol)を、2-ヒドロキシエチルトリフェニルホスフォニウムブロミド(7.74g,20mmol)の撹拌されたTHF(50ml)懸濁液に-70℃で滴下し、そしてこの混合物を-30℃に加温し、そして2時間撹拌した。得られた赤色溶液に4-ピリジンカルボキシアルデヒド(2.16g,20mmol)を添加し、そしてこの混合物を-30℃で1時間撹拌し、次いで-70℃に冷却した。n-ブチルリチウム(1.6M ヘキサン溶液12.5ml,20mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を-70℃で1時間撹拌した。この混合物をイソプロパノールでクエンチし、そして室温に加温した。飽和塩化アンモニウム水溶液を添加し、有機層を分離し、そして水相を酢酸エチルで抽出した(3×50ml)。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、そして乾燥させ(MgSO)、そして揮発性物質をエバポレーションによって除去した。残渣を、酢酸エチルで溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製し、4-(3-ヒドロキシプロプ-2-エン-1-イル)ピリジンを得た。
MS-ESI:136[MH]
実施例97
イソプロパノール含有塩化水素(5M 溶液1ml)およびイソプロパノール(5ml)中の、4-クロロ-7-(2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリン(214mg,0.7mmol)および4-ブロモ-2-フルオロアニリン(160mg,0.84mmol)の懸濁液を、80℃で1時間加熱した。この混合物を冷却し、沈殿物を濾過によって回収し、イソプロパノールで洗浄し、次いで真空下、70℃で乾燥させ、4-(4-ブロモ-2-フルオロアニリノ)-7-(2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)エトキシ)-6-メトキシキナゾリンハイドロクロライド(55mg,15%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.99(s,3H);4.62(t,2H);4.75(t,2H);7.37(s,1H);7.5-7.7(m,2H);7.81(d,1H);8.04(s,1H);8.24(s,1H);8.63(s,1H);8.84(s,1H);11.52(s,1H)
MS-ESI:459[MH]
元素分析: 実測値 C 41.8 H 3.4 N 15.6
C19H16BrFN6O2 0.8H2O 1.9HCl 理論値 C 42.0 H 3.6 N 15.5%。
この出発物質を以下のようにして調製した:
アゾジカルボン酸ジエチル(1.1ml,7mmol)を、5℃に冷却した7-ヒドロキシ-6-メトキシ-3-((ピバロイルオキシ)メチル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(1.7g,5.55mmol)、2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)エタノール(791mg,7mmol)(Ann.Pham.Fr.1977,35,503-508)およびトリフェニルホスフィン(1.8g,7mmol)の溶液に滴下した。この混合物を室温に加温し、そして1時間撹拌した。この混合物をシリカのカラム上に直接注ぎ、そして塩化メチレン/メタノール(95/5)で溶出し、6-メトキシ-3-((ピバロイルオキシ)メチル)-7-(2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)エトキシ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(1.64g,74%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd,CFCOOD)1.12(s,9H);3.87(s,3H);4.57(t,2H);4.74(t,2H);5.92(s,2H);7.24(s,1H);7.51(s,1H);8.36(d,1H);8.41(s,1H);9.02(d,1H)
MS-ESI:424[MNa]
元素分析: 実測値 C 56.5 H 6.0 N 17.6
C19H23N6O5 理論値 C 56.9 H 5.8 N 17.%。
6-メトキシ-3-((ピバロイルオキシ)メチル)-7-(2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)エトキシ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(1.6g,4mmol)の飽和メタノール含有アンモニア(25ml)溶液を、室温で2日間撹拌した。揮発性物質をエバポレーションによって除去し、固体残渣をエーテルで粉末化し、濾過によって回収し、真空下で乾燥させ、6-メトキシ-7-(2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)エトキシ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(1.11g,98%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.84(s,3H);4.51(t,2H);4.65(t,2H);7.16(s,1H);7.44(s,1H);7.89(s,1H);7.99(s,1H);8.55(s,1H)
MS-ESI:287[M]
元素分析: 実測値 C 53.9 H 4.6 N 24.6
C13H13N5O3 理論値 C 54.4 H 4.6 N 24.4%。
6-メトキシ-7-(2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)エトキシ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-4-オン(1.11g,3.86mmol)およびDMF(0.6ml)の塩化チオニル(15ml)溶液を、還流下で1時間加熱した。この混合物を冷却し、トルエンを添加し、そして揮発性物質をエバポレーションによって除去した。残渣を塩化メチレンと水との間に分配し、そして水相を飽和炭酸水素ナトリウムでpH8.5に調製した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして溶媒をエバポレーションによって除去した。残渣を、塩化メチレン/メタノール(95/5)で抽出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。精製した固体をエーテルで粉末化し、濾過によって回収し、水で洗浄し、次いでエーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させ、4-クロロ-6-メトキシ-7-(2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)エトキシ)キナゾリン(756mg,65%)を得た。
H NMRスペクトル:(DMSOd)3.97(s,3H);4.65(dd,2H);4.70(dd,2H);7.39(s,1H);7.52(s,1H);7.99(s,1H);8.57(s,1H);8.89(s,1H)
MS-ESI:306[MH]
実施例98
式Iの化合物、またはヒトにおける治療または予防のための薬学的に受容可能なそれらの塩(本明細書中の以下では組成物X)を含む、代表的な薬学的投与形態を、以下に例示する:
Figure 2009007364
Figure 2009007364
注意
上記製剤は、医薬分野において周知である従来の方法で得られる。錠剤(a)−(b)は、従来の手法によって腸溶性被覆して、例えば、酢酸フタル酸セルロースのコーティングを提供してもよい。

Claims (1)

  1. 本明細書中に記載のキナゾリン誘導体。
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