JP2009001842A - プレス成形用アルミニウム合金板 - Google Patents
プレス成形用アルミニウム合金板 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009001842A JP2009001842A JP2007162367A JP2007162367A JP2009001842A JP 2009001842 A JP2009001842 A JP 2009001842A JP 2007162367 A JP2007162367 A JP 2007162367A JP 2007162367 A JP2007162367 A JP 2007162367A JP 2009001842 A JP2009001842 A JP 2009001842A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- aluminum alloy
- press forming
- less
- deformation
- alloy plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)
Abstract
【解決手段】最終圧延方向に対して、0°方向、45°方向、90°方向の加工硬化指数n値(公称ひずみ0.15及び0.20の2点で算出)が全て0.25以上である。プレス成形用アルミニウム合金板は、Al−Mg−Si系アルミニウム合金板よりなることが好ましい。プレス成形用アルミニウム合金板は、Si:0.2〜2.0%(質量%、以下同様)、Mg:0.2〜1.5%を含有し、残部は不可避的不純物及びアルミニウムよりなることが好ましい。
【選択図】図1
Description
例えば、Al−Mg−Si系アルミニウム合金板の集合組織において、少なくともCube方位の方位密度をプレス成形の種類に応じて制御することにより、該プレス成形性に合わせた改善を行うことができることが提案されている(特許文献1)。
上記加工硬化指数n値(n)の計算は、公称ひずみeaの時の荷重Paと公称ひずみebの時の荷重Pbから次式を用いて計算することができる。
また、製造方法については、今後の種々の方法が開発されると考えられ、上記加工硬化指数n値特性を具備する限り、特定の方法に限定する必要はない。
この場合には、特に、ベークハード性を必要とする自動車用ボディパネルに好適な材料とすることができる。
Siは、ベークハード性を得るために必要であり、Mg2Si等のMg−Si系化合物を形成して強度を高めるよう機能する。
Siの含有量は、更に好ましくは0.8〜1.2%である。
Mgの含有量が0.2%未満の場合には、耐力が低く、十分なベークハード性を得ることができないおそれがある。一方、Mgの含有量が1.5%を超える場合には、成形加工時の耐力が高くなりスプリングバックが大きくなるおそれがある。また、Mgの含有量が0.2%未満もしくは1.5%を超える場合には、加工硬化指数n値が小さくなりやすく、成形性が劣化するおそれがある。
Mgの含有量は、更に好ましくは0.3〜0.7%である。
Znは、表面処理時のリン酸亜鉛処理性を向上させるよう機能する。Znの含有量が0.5%を超える場合には、耐食性が劣化するおそれがある。
Ti、Bは、鋳造組織を微細化して成形性を向上させるよう機能する。Ti、Bの含有量が、上述の範囲を超える場合には、加工硬化指数n値が小さくなり易く、成形性が劣化するおそれがある。
本例は、本発明のプレス成形用アルミニウム合金板にかかる実施例及び比較例として、プレス成形用アルミニウム合金板(試料E1〜試料E7、及び試料C1〜試料C7)を製造した。これらの実施例は、本発明の一実施態様を示すものであり、本発明はこれに限定されるものではない。
以下、これを詳説する。
まず、表1に示す組成を有し、残部が不可避的不純物とアルミニウムとからなる鋳塊(合金A〜合金G)をDC鋳造法(Direct Chill Casting Process)と呼ばれる半連続鋳造方法により造塊した。得られた鋳塊に対し550℃で8時間の均質化処理を行った後、室温まで冷却した。
続いて、図1(a)に示すように、熱間圧延方向(矢印A)に対して0°方向(矢印B)、あるいは図1(b)に示すように、熱間圧延方向(矢印C)に対して90°方向(矢印D)で冷間圧延を行って1.0mmの冷間圧延板とした。
表2に、上記試料E1〜試料E7、及び試料C1〜試料C7について、用いた合金の種類、熱間圧延方向に対する冷間圧延方向を示す。
加工硬化指数n値(n)は、最終圧延方向に対して0°方向、45°方向、90°方向のJIS5号試験片を採取し、公称ひずみ0.15及び0.20のときの荷重より、次式を用いて算出した。
成形性は、等二軸変形、平面ひずみ変形、及び一軸変形の破断限界ひずみを測定することにより評価した。
(等二軸変形)
等二軸変形の破断限界ひずみは、φ6.35mmのスクライブドサークルを転写したブランクを用い、パンチ径:φ50mm、成形速度:2mm/s、ブランクサイズ:100mm×100mmの成形条件にて成形試験を行った後、破断限界ひずみの測定を行った。
潤滑剤として、高粘度鉱油を両面に塗布したビニールシートを、パンチとブランクの間に挿入して用いた。
破断限界は0.40以上を合格とし、0.40未満を不合格とした。
平面ひずみ変形は、上記等二軸変形の破断限界ひずみ測定方法の、潤滑剤を変更し、低粘度鉱油をブランクに塗布して行った。その他の成形条件は上記等二軸変形の破断限界ひずみ測定方法と同様にして行った。
破断限界は0.30以上を合格とし、0.30未満を不合格とした。
一軸変形での破断限界ひずみは、φ6.35mmのスクライブドサークルを転写したJIS5号試験片を用い、引っ張り試験を行った後、破断限界ひずみの測定を行った。
破断限界は0.40以上を合格とし、0.40未満を不合格とした。
また、引張強さ、耐力、伸びを併せて示す。
(評価)
成形性は、等二軸変形、平面ひずみ変形、一軸変形のいずれにおいても合格である場合を合格(評価○)とし、いずれか一つでも不合格がある場合を不合格(評価×)とした。
そして、上記試料E1〜試料E7は、成形性及び引張強さ、耐力、伸びについても良好な結果を示した。
これにより、本発明によれば、等二軸変形、平面ひずみ変形、及び一軸変形での破断限界を高めて、プレス成形に適したプレス成形用アルミニウム合金板を得ることができる。
Claims (4)
- 最終圧延方向に対して、0°方向、45°方向、90°方向の加工硬化指数n値(公称ひずみ0.15及び0.20の2点で算出)が全て0.25以上であることを特徴とするプレス成形用アルミニウム合金板。
- 請求項1において、上記プレス成形用アルミニウム合金板は、Al−Mg−Si系アルミニウム合金板よりなることを特徴とするプレス成形用アルミニウム合金板。
- 請求項2において、上記プレス成形用アルミニウム合金板は、Si:0.2〜2.0%(質量%、以下同様)、Mg:0.2〜1.5%を含有し、残部は不可避的不純物及びアルミニウムよりなることを特徴とするプレス成形用アルミニウム合金板。
- 請求項3において、上記プレス成形用アルミニウム合金板は、さらに、Cu:0.1%以下(0%を含まず、以下同じ)、Mn:1.0%以下、Zn:0.5%以下、Cr:0.3%以下、V:0.2%以下、Zr:0.2%以下、Ti:0.1%以下、B:0.005%以下のうち1種又は2種以上を含有することを特徴とするプレス成形用アルミニウム合金板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007162367A JP2009001842A (ja) | 2007-06-20 | 2007-06-20 | プレス成形用アルミニウム合金板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007162367A JP2009001842A (ja) | 2007-06-20 | 2007-06-20 | プレス成形用アルミニウム合金板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009001842A true JP2009001842A (ja) | 2009-01-08 |
Family
ID=40318546
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007162367A Pending JP2009001842A (ja) | 2007-06-20 | 2007-06-20 | プレス成形用アルミニウム合金板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009001842A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05279820A (ja) * | 1992-03-31 | 1993-10-26 | Furukawa Alum Co Ltd | 成形性に優れるアルミニウム合金板材の製造方法 |
-
2007
- 2007-06-20 JP JP2007162367A patent/JP2009001842A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05279820A (ja) * | 1992-03-31 | 1993-10-26 | Furukawa Alum Co Ltd | 成形性に優れるアルミニウム合金板材の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5354954B2 (ja) | プレス成形用アルミニウム合金板 | |
JP5882380B2 (ja) | プレス成形用アルミニウム合金板の製造方法 | |
JP3558628B2 (ja) | マグネシウム合金板およびその製造方法 | |
JP6301095B2 (ja) | 自動車パネル用Al−Mg−Si系アルミニウム合金板及びその製造方法 | |
JP5709298B2 (ja) | 塗装焼付硬化性および成形性に優れたAl−Mg−Si系アルミニウム合金板の製造方法 | |
US20210010121A1 (en) | High-Strength Aluminum Alloy Extruded Material That Exhibits Excellent Formability And Method For Producing The Same | |
JP5148930B2 (ja) | プレス成形用Al−Mg−Si系アルミニウム合金板の製造方法、及びプレス成形用Al−Mg−Si系アルミニウム合金板 | |
JP2013011013A (ja) | プレス成形性と強度のバランス、及び耐食性に優れた純チタン板、並びにその製造方法 | |
JP4799294B2 (ja) | 高成形性Al−Mg系合金板の製造方法 | |
JP6316747B2 (ja) | ブロー成形用アルミニウム合金板およびその製造方法 | |
JP5376507B2 (ja) | 優れた冷間成形性を有するマグネシウム合金板材及びその製造方法 | |
JP4306547B2 (ja) | マグネシウム合金板及びその製造方法 | |
JP2000282163A (ja) | 張出し成形性及び曲げ成形性に優れたAl−Mg−Si系合金板 | |
JP5247071B2 (ja) | プレス成形用アルミニウム合金板 | |
JP2012025976A (ja) | 塗装焼付硬化性および成形性に優れ、室温時効抑制効果を有するAl−Mg−Si系アルミニウム合金板の製造方法 | |
JP2008006484A (ja) | 高成形性Al−Mg−Si系合金板の製造方法 | |
JP2009001842A (ja) | プレス成形用アルミニウム合金板 | |
JPS6339661B2 (ja) | ||
JP5203773B2 (ja) | アルミニウム合金板のプレス成形方法 | |
JP2014156625A (ja) | 成形性に優れるアルミニウム合金板、異周速圧延方法およびアルミニウム合金板の製造方法 | |
JP3234511B2 (ja) | 高速成形用Al合金板の製造方法及びAl合金板の高速成形方法 | |
JP2004211177A (ja) | 成形性、塗装焼付け硬化性及び形状に優れたアルミニウム合金板並びに製造方法 | |
JP4035465B2 (ja) | 高速超塑性成形用Al−Mg系アルミニウム合金板 | |
JP2019085635A (ja) | アルミニウム合金板及びその製造方法 | |
JP2009215605A (ja) | 角筒深絞成形性に優れたアルミニウム合金板およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20100326 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110322 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20120417 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120807 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121002 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130219 |