JP2009000638A - 濁水の浄化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】豪雨などの場合のように沈降槽に流入する濁水の流入速度が速くなっても、先に沈降した沈降物を巻き上げることがない、河川越流水、河川堆積濁水および海洋堆積濁水のいずれかの難沈降性粒子を懸濁成分に含む濁水の浄化方法を提供することを目的としている。
【解決手段】河川越流水、河川堆積濁水および海洋堆積濁水のいずれかの難沈降性粒子を懸濁成分に含む濁水を沈降槽内に導入し、沈降槽内で易沈降性粒子を沈降させたのち、沈降槽内の難沈降性粒子を含む上澄水を浄化処理する濁水の浄化方法であって、前記沈降槽が貯水空間を有し、平面視略正方形の板状をして一方に傾斜する傾斜板部を有する充填部材が、傾斜板部と傾斜板部との間に隙間を形成し、易沈降性粒子が傾斜板部の傾斜面に沿って前記貯水空間の底に向かって流下するように上下方向に複数段積み重ねられた状態に前記貯水空間内に充填されていることを特徴としている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば、赤土などの極微粒で沈降しにくい難沈降性粒子を含む濁水を浄化する方法に関する。
河川流域では一般に雨が降ると、地面に浸透しきらない雨水は下水道を流下或いは地表面を流れ河川に流れ込む。その中で特に一般家庭排水と雨水排水が分けられている分流式下水道地域では、雨水用下水道は下水処理センターと連結されておらず河川に直接放流されることが一般的である。このため下水道未整備地域や、分流式下水道地域では地面に浸透しない雨水が全て河川に流入することになる。
また、一般排水と雨水排水が連結されている合流式下水道地域にあっても、時間当たり100mm以上(場合によっては30mm以上)の豪雨の場合、下水道の流下容量を超えてしまい、雨水が地表面に滞留する場合がある。したがって、この地表面滞留雨水が、地表面を流下し、結果的に地表面滞留雨水の大半が河川に流れ込むことになる。
このように雨水は、多くの場合において河川に流れ込むことが多いが、この雨水の流下の際、近隣の田畑や工事区域、グランドなどからの土砂が雨水に混入した濁水となって河川に流入し、河川を汚染する場合がある。
なお、一般的には日本の河川はその総距離が長く、また土砂成分が流入しやすいのは市街化の進んでいない上流側であるため、流下の途中で河川に堆積し、その自浄作用により降雨が終了すると汚濁が解消され、土砂が海洋までほとんど流れ込まないことが主である。また、土砂が海洋まで流入したとしてもその量が少量であるため、海洋に拡散し、生態系に影響を及ぼすことは余りない。
しかしながら、日本の河川のうち、離島や、山岳から海域まで距離の短い河川では、その河川距離が短くかつ急峻であるために、河川に流れ込んだ土砂の大半が河川の途中で堆積することなく、海洋に流入してしまう地域がある。特に離島においては流域に農業集落や畑が多く、流出する土砂は更に増える場合が多い。
更に南方の離島においては、島の周囲を珊瑚礁に覆われている場合もあり、この場合堆積した土砂は珊瑚礁帯から外に出ることができず、堆積量を増加させていく場合が多い。
このため珊瑚が死滅し、或いは白い浜辺が土色に置換するなど、その河川の河口付近が観光地域である場合、観光資源が破壊され、重大な問題となる場合もある。
例えば、沖縄本島における赤土のような微細粒径土壌の場合、降雨による侵食を受け、多くの場合2000ppm以上の濃度で沈砂池に流入するが、粒径20μm以下の成分が50%以上を占める様な微細粒径であるため、自然沈降では数時間でも充分に沈降せず、河川・海洋への流出を食い止められない。
また、沖縄本島北部に多い国頭マージと呼ばれる赤土の場合、強酸性であるため、この赤土が海水に入ると海水のpHを低下させ、海が酸性に傾きアルミニウムイオンの溶出が起こり、これによってサンゴをはじめとする海の生物は持続的な被害を受ける虞がある。
このような濁水を浄化する方法としては、まず、濁水を沈降槽に導入し、濁水中の小石、砂、土塊等の易沈降性粒子を沈降させ、上澄水を膜ろ過等によってろ過する方法が既に提案されている(特許文献1参照)。
しかし、上記のような濁水の浄化方法の場合、工事現場等で発生する濁水の処理を行う場合には、それほど問題はないが、豪雨等によって沈降槽に多量の濁水が速い流入速度で流れ込んだりする条件の下では、以下のような問題がある。
すなわち、通常の沈砂池等の沈降槽では、例えば豪雨の場合ように流入速度が大きくなると、先に底に溜まった易沈降性粒子等の沈降物を沈降槽内で巻き上げてしまい、巻き上げられた粗い砂や土塊等がろ過装置に流入し、ろ過装置を傷めるという問題がある。
特開2001−104953号公報
本発明は、上記事情に鑑みて、豪雨などの場合のように沈降槽に流入する濁水の流入速度が速くなっても、先に沈降した沈降物を巻き上げることがない、河川越流水、河川堆積濁水および海洋堆積濁水のいずれかの難沈降性粒子を懸濁成分に含む濁水の浄化方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の濁水の浄化方法(以下、「請求項1の濁水の浄化方法」と記す)は、河川越流水、河川堆積濁水および海洋堆積濁水のいずれかの難沈降性粒子を懸濁成分に含む濁水を沈降槽内に導入し、沈降槽内で易沈降性粒子を沈降させたのち、沈降槽内の難沈降性粒子を含む上澄水を浄化処理する濁水の浄化方法であって、前記沈降槽が貯水空間を有し、平面視略正方形の板状をして一方に傾斜する傾斜板部を有する充填部材が、傾斜板部と傾斜板部との間に隙間を形成し、易沈降性粒子が傾斜板部の傾斜面に沿って前記貯水空間の底に向かって流下するように上下方向に複数段積み重ねられた状態に前記貯水空間内に充填されていることを特徴としている。
本発明の請求項2に記載の濁水の浄化方法(以下、「請求項2の濁水の浄化方法」と記す)は、請求項1の濁水の浄化方法において、貯水空間の底に凹部を設け、沈降槽内に流入した濁水中の易沈降性粒子を、傾斜板部の傾斜によって前記凹部に導く経路を形成するように、貯水空間内で充填部材を組み上げられていることを特徴としている。
本発明の請求項3に記載の濁水の浄化方法(以下、「請求項3の濁水の浄化方法」と記す)は、請求項1又は請求項2の濁水の浄化方法において上澄水に凝集剤を添加し懸濁成分を凝集沈殿させ、得られた沈殿物を脱水ろ過装置で固液分離する工程を備えていることを特徴としている。
本発明の請求項4に記載の濁水の浄化方法(以下、「請求項4の濁水の浄化方法」と記す)は、請求項1又は請求項2の濁水の浄化方法において、上澄水を第一のろ過装置にてろ過水と高濃度難沈降性粒子含有懸濁液とに分離する工程と、前記高濃度難沈降性粒子含有懸濁液に凝集剤を添加し凝集沈殿させ、得られた沈殿物を第二のろ過装置で脱水ろ過して固液分離する工程とを備えることを特徴としている。
本発明において、充填部材は、特に限定されないが、施工性を考慮すると合成樹脂製等の軽量な材料で形成されていることが好ましい。
本発明において使用される凝集剤としては、特に限定されず、公知の凝集剤を使用できるが、多価金属イオンによって凝集するとともに水に対して易分散性を有する分子中に−O−CO−構造部分を有する粘性高分子材料を凝集剤として用いることが好ましい。
すなわち、−O−CO−構造部分のマイナス電荷と多価金属塩のプラス電荷の架橋反応が急速に起こる。したがって、近接する粘性高分子同士が架橋し凝集塊を短時間で確実に形成することができる。
上記粘性高分子材料としては、特に限定されないが、アルギン酸塩、ペクチン、グルコマンナン、フコイダンなどの天然物由来の分子中に−O−CO−構造部分を有する粘性多糖類が挙げられ、コンブ、ワカメ、ヒジキ、メカブ、コンニャク、モズク等のようなアルギン酸塩、ペクチン、グルコマンナン、フコイダンなどを含む天然物乾燥微粉末を用いるようにしても構わない。
また、天然物乾燥微粉末としては、廃棄物の有効利用を図り、廃棄物の処理費用や廃棄物の処理にかかる大気汚染等を防止できることから、廃棄天然物の粉砕物を用いるようにしてもよい。特に微細粒径土壌混入水を固液分離しようとする地域での天然系粘性多糖類植物製品製造時の廃材成分を使用することも有効で、天然物乾燥微粉末の原料の適用部位は粘性を生じれば特に限定されない。
凝集剤として天然物乾燥微粉末を用いる場合、天然物乾燥微粉末の粒子径は、特に限定されないが、平均で1〜100μm程度とすることが好ましい。すなわち、天然物乾燥微粉末の粒子径が細かすぎると、空気中の水分を吸湿し、粘ちょうなペースト状になってしまい、ハンドリングのし難さに加え、溶液中への分散性も悪い。一方、粒子径が粗すぎると、溶液中への粘性成分の溶出が充分でなくなり、多価金属イオンを添加しても充分な凝集反応を起こさない虞がある。
なお、天然物乾燥微粉末の場合、天然物乾燥微粉末を投入し膨潤させるとともに、均一攪拌して膨潤した天然物乾燥微粉末に前記難沈降性粒子を吸着させて天然物乾燥微粉末とともに沈降させることもできる。すなわち、このようにすれば、少ない種類の材料の添加により、難沈降性粒子を膨潤した天然物乾燥微粉末の周囲に天然物乾燥微粉末から伸びる粘性多糖類の繊維状物に絡まった状態で難沈降性微粒子が吸着(捕捉)されて天然物乾燥微粉末とともに短時間で沈降し、懸濁水が短時間で浄化される。
また、天然物乾燥微粉末を用いているので、凝集塊をそのまま埋め立て処理しても、天然物乾燥微粉末および溶け出た粘性多糖類が土中で生分解されるため、公害等を引き起こすことがない。
そして、上記のように、天然物乾燥微粉末に難沈降性粒子を吸着させて天然物乾燥微粉末とともに沈降させる方法において、天然物乾燥微粉末としては、より確実に難沈降性微粒子を天然物乾燥微粉末に吸着して沈降させることができることから、平均粒径が100〜3000μmであるものを用いることが好ましい。
天然物乾燥微粉末に難沈降性粒子を吸着させて天然物乾燥微粉末とともに沈降させる方法において、より確実に難沈降性微粒子を天然物乾燥微粉末に吸着して沈降させることができるように、処理される難沈降性微粒子濃度を10000ppm以下で、天然物乾燥微粉末の添加濃度を5ppm以上とすることが好ましい。
上記粘性高分子材料によって懸濁水中の懸濁成分を凝集させる方法としては、まず、懸濁水に粘性高分子材料を溶解後、多価金属イオンからなる多価金属塩粉粒体又はその準飽和水溶液を一気に懸濁水中に投入し、急速撹拌し、多価金属イオンを素早く溶解させることが好ましい。
多価金属塩としては、カルシウム塩やマグネシウム塩が好ましく、中でも顆粒状の塩化カルシウムや塩化マグネシウムが特に好ましい。
上記のように、多価金属塩粉粒体又はその準飽和水溶液を投入し、急速攪拌混合することによって、少ない種類の材料の添加により、粘性が少なく懸濁水中の難沈降性粒子を大きな凝集塊を形成して、凝集塊を短時間に沈降させて、懸濁水を短時間で浄化することができる。すなわち、粘性高分子材料を均一に分散させた混合液中に、一気に多価金属塩粉粒体を投入すると、多価金属イオンの働きによって高重合のゲル化が一気に進行し、難沈降性粒子を巻き込んで短時間で大きな凝集塊が形成される。一方、多価金属塩を懸濁水に先に混合し、その後、粘性高分子材料を加えた場合には、粘性高分子材料を添加するや否や多価金属による凝集が起こり、粘性高分子材料ゲルのみのビーズが生じてしまい膨潤ゲルとして水分を固定するだけの役目にしかならない。また、多価金属塩を水溶液化して添加したのでは、小さな凝集塊しか得られない。
急速攪拌とは、多価金属塩粉粒体又はその準飽和水溶液を一気に投入後、多価金属塩が30秒以内に懸濁水全体に均一に溶解できるような攪拌を意味する。
また、多価金属塩粉粒体又はその準飽和水溶液の投入は、懸濁水の処理槽全面に一気かつ均一に投入することが好ましい。
なお、準飽和水溶液とは、飽和濃度の50%以上の高濃度水溶液のことである。
撹拌方法としては、特に限定されないが、通常の撹拌羽根を用いた撹拌以外に、懸濁水に粘性高分子材料を混合した混合液を搬送する配管内部に、配管の流路の一部を遮るように、配管の管軸方向に複数の邪魔板を間欠的に設けるとともに、各邪魔板の長軸が、配管の管軸方向で隣り合う邪魔板の長軸に対して角度が90度ずれて配置し、混合液が邪魔板にあたることによって、配管内で混合液を撹拌状態にする方法などが挙げられる。
上記邪魔板を配管中に間欠的に設ける方法は、構造が簡単で設備コストを低減することができる。しかも、隣接した邪魔板同士が90度ずれた形で配置されるため、配管内水流が邪魔板によって左右に分割され乱流を生じることが繰り返し起こされ、効率よく急速に攪拌することができる。すなわち、邪魔板による水流の分割では板の裏側に水流が回りこんで乱流を生じる。
さらに、上記邪魔板は、管の内断面積の20%〜70%の大きさとするとともに、配管内径の0.5倍から2倍の間隔を置いて配置されていることが好ましい。
すなわち、配管内を流れる処理液の流速や粘度によっては、邪魔板の大きさが、配管の内断面積の20%未満であると、分割効率が小さく効果が発現しにくく、70%を超えると抵抗が大きくなりすぎて、混合攪拌が不十分となる恐れがある。また、配管内を流れる処理液の流速や粘度によっては、間隔が0.5倍より短いと邪魔板による抵抗だけが発生し混合に有効とならず、2倍より大きいと乱流の乱れが収まってしまってから次ぎの邪魔板に当たることになり、効率的な攪拌ができなくなる恐れがある
上記多価金属塩としては、より素早く大きな凝集塊を得ることができることからカルシウム塩やマグネシウム塩からなるものが好ましく、中でも顆粒状の塩化カルシウムや塩化マグネシウムが特に好ましい。また、凝集塊を固液分離した液中成分は、残存カルシウムイオンなどとカルシウムイオンなどに置換されたナトリウムイオンなど及び塩素イオンなので、生態系への影響も無い。
凝集剤による凝集によって生じた凝集塊は、特に限定されないが、凝集塊を含む処理済水を脱水機や、サイクロン式分離装置によって水と分離し、そのまま埋め立て処理をしたり、加熱乾燥して結合剤と混合したのち、成形品に成形したり、そのまま焼結して土質改良材として用いたり、消波ブロックや舗装用タイルとして用いたりすることができる。
本発明において、沈降槽は、上部が開口していても、全体が地下に埋設されていてもよいが、異物の投入防止や、人や動物の誤落下、藻の発生による悪臭の発生抑制、並びに埋設することにより地上部の有効利用が可能になるため、地下埋設型が好ましい。
また、河川や海洋からは合成樹脂製の袋を始めとして、浄化処理を実施する場合に邪魔になる異物が沈降槽内へ流入する恐れがあるので、沈降槽の流入部の前には上記のような異物が沈降槽に流入しないようにする粗い目のスクリーン等を設けることが好ましい。
また、沈降槽の上部には、オーバーフロー部を設けることが好ましい。
請求項4の濁水の浄化方法において、第1のろ過装置としては、比較的粒径の細かい懸濁成分まで除去できれば特に限定されないが、例えば、精密ろ過膜(MF)、限外ろ過膜(UF)、逆浸透膜(RO)等をろ材として用いたろ過装置が挙げられ、珊瑚やその他の生物環境に影響を及ぼすのは0.1μm以上の粒径の懸濁成分であるので、コスト面や取り扱い易さなどから精密ろ過膜を用いることが好ましい。精密ろ過膜の形状は中空糸であっても膜状であってもよい。省スペースの面から中空糸タイプが好ましい。中空糸へは圧力ポンプを用いて中空糸内部から外に向けてろ過しても、吸引して外部から内部空隙部へ吸引してもよいが、エネルギー効率の面から吸引によりろ過することが好ましい。また、塩分も除去したい場合は逆浸透膜を用いるようにしてもよい。
請求項4の濁水の浄化方法において、高濃度難沈降性粒子含有懸濁液を得る方法としては、一定時間毎或いはろ過圧が一定以上になった時点でろ材を逆洗し、逆洗水を沈降槽に戻し、沈降槽内の難沈降性粒子濃度を高める方法や、一定時間毎或いはろ過圧が一定以上になった時点でろ材の詰りを解消できる程度の極短時間、逆洗し、ろ過装置内で高濃度難沈降性粒子含有懸濁液を得る方法が挙げられる。
なお、逆洗は、清水をろ過方向とは逆に流して行う。また、中空糸外部から内部に吸引して分離した懸濁成分を除去する場合は、フィルター外面にバブリングを行って洗浄してもよい。泡はウッドストーンのような穴を通じてもよいし、ベンチュリー管を用いて空気を微細化したり、旋回流方式や加圧溶解したものを開放させて発生させたり超音波によるキャビテーションを用いてもよい。
第1のろ過装置にて分離したろ過水は河川や海洋に主に放流するが、必要に応じ田畑や道路に散水してもよい。
また、得られる高濃度懸濁成分含有懸濁液は、そのまま回収してもよいが、含水率が高く廃棄のための輸送効率が悪くコスト高になる恐れがある。周囲にそのまま散布すると、乾燥した後飛散し、再度河川や海洋に堆積する恐れがあるので注意して行う。また粉塵被害も懸念されるので、散布する場合は飛散防止対策を施すことが好ましい。
また、濁水中に海洋堆積汚泥を含む場合は、塩分も含むので、パイプ並びにろ過設備はプラスチック製で構成されることが好ましい。鋼管を使用する場合は、内部をプラスチック等で被覆されたライニング鋼管を使用することが好ましい。
第2のろ過装置としては、特に限定されないが、例えば、フィルタープレス、スクリュープレス、水分蒸発方式、フィルターろ過方式、膜ろ過方式いずれであってもよいが、循環型ろ布方式が省スペースの面から好ましい。ろ布等は、清水で常時或いは逐次洗浄されることが好ましいが、特に限定されるものではない。また洗浄はろ過方向とは逆向きに行ってもよいし、ろ過面に直接散水してもよい。汚れのひどい場合は次亜塩素酸等の酸や苛性ソーダ等のアルカリを用いてもよい。
以上のように、本発明にかかる濁水の浄化方法は、河川越流水、河川堆積濁水および海洋堆積濁水のいずれかの難沈降性粒子を懸濁成分に含む濁水を沈降槽内に導入し、沈降槽内で易沈降性粒子を沈降させたのち、沈降槽内の難沈降性粒子を含む上澄水を浄化処理する濁水の浄化方法であって、前記沈降槽が貯水空間を有し、平面視略正方形の板状をして一方に傾斜する傾斜板部を有する充填部材が、傾斜板部と傾斜板部との間に隙間を形成するように上下方向に複数段積み重ねられた状態に前記貯水空間内で組み上げられているので、豪雨等で濁水が一度に多量に流れ込んでも、沈降槽の底に溜まった易沈降性粒子等の沈降物が巻き上げられることがない。
また、貯水空間の底に凹部を設け、沈降槽内に流入した濁水中の易沈降性粒子を、傾斜板部の傾斜によって前記凹部に導く経路を形成するように、貯水空間内で充填部材を組み上げるようにすれば、この凹部内に沈降した易沈降性粒子等の沈降物が溜まる。したがって、凹部に溜まった沈降物を吸引ポンプ等で吸い上げることによって沈降槽内の浚渫を容易に行える。
以下に、本発明を、その実施の形態をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1は、本発明にかかる濁水の浄化方法に用いるシステムの1例をあらわし、図2〜図4はこのシステムに用いられる沈降槽部分をあらわしている。
図1に示すように、この処理システムは、フィルター付き枡126と、沈降槽100と、第1のろ過装置42と、懸濁水処理装置43と、引水装置としてのポンプ44と、第2のろ過装置45と、貯槽46と、転動輪を有する載置台としてのトラック47とを備えている。
図1〜図4に示すように、この処理システムでは、濁水48は、導入管125、フィルター付き枡126、フィルター付き枡126から分岐された導入管125を通って、沈降槽100に流れ込むようになっている。
フィルター付き枡126は、濁水48が導入管125を介して沈降槽100に流入する前に、濁水48中の合成樹脂製の袋を始めとする大きな異物を取り除くように設けられている。
沈降槽100は、図2に示すように、地面101を平面形状が矩形状に掘下げて掘削部102を造成するとともに、掘削部102の底面に割栗石等を敷き詰めて突き固めて基礎部103を形成した貯水空間110内に、図2〜図4に示すように、後述する多数の充填部材130が、以下のようにして、後述する角型マンホール115,116部分を除く部分に水平に並べられると共に、上下方向に連結された状態で設置されている。
貯水空間110の底面は、基本的には平坦面となっており、底面の長辺方向の中央部には平坦面から一段落ち込んだ溝状をした凹部111が底面の短手方向全幅に亘って形成されている。
凹部111の底面を含む貯水空間110の底面全面には、防水シート112が敷設されている。防水シート112としては厚さが1.5mm以上の合成ゴム又は樹脂系シート又はアスファルト系シートが使用されている。そして、凹部111には格子状のフレーム114が嵌め込まれ、フレーム114の上端面が貯水空間110の平坦面とほぼ面一となっている。
なお、割栗石等から形成される基礎部103上に保護ボード113を敷き、その上に防水シート112を敷設するようにしてもよい。また、前記した保護ボード113の代わりに、防水シート112の下に必要に応じてポリエステル系不織布シート等の基礎用シート(図示せず)を敷設し、防水シート112を基礎部103の割栗石から保護するようにしてもよい。
各充填部材130は、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックや、これらの廃プラスチック等から形成され、図5〜7に詳細に示すように、後述する貯水空間110の上部を覆う被覆部材140の垂直荷重、及び水圧による水平荷重を支持し、貯水空間110内に通水路を確保する4本の柱状の連結部131と、4本の連結部131に固定され水平面に対して5度程度の角度で傾斜する平面視ほぼ正方形をした傾斜板部132とから構成され、特に限定されないが、例えば、1辺が50cm〜1m程度で高さが10〜15cm程度の直方体に納まるような形状をしている。
連結部131は、厚さが4〜5mm程度の肉厚の板材で形成され、高さが10〜15cm程度の三角パイプ状に形成され、大きい断面の三角パイプ状の上部柱部131aの下方には、上部柱部131aの内部に嵌合する小さい断面の三角パイプ状の下部柱部131bが形成されている。したがって、充填部材130の上部柱部131aに、他の充填部材130の下部柱部131bを内嵌させることにより充填部材130同士を小さいピッチ、すなわち連結部131の高さのピッチで積み重ねることができる。三角パイプ状の連結部131の底面と側面には上下に貫通孔131c,131dが形成され、下方の貫通孔から水が進入することができ、側方の貫通孔から内部の空気が逃げることができるようになっている。なお、下部柱部131bは、コーナー部が切欠かれているが連続したものでもよい。また、連結部131内の底面は土砂等を傾斜板部132に誘導するために、側面の貫通孔方向に傾斜していることが好ましい。
傾斜板部132は、厚さが4〜5mm程度の肉厚の板材で例えば1辺が50cm〜1m程度のほぼ正方形に形成され、流入した濁水48等の流入水を所定方向に誘導する誘導手段を構成するようになっている。
傾斜板部132の上面は平坦で、傾斜方向Sの先端方向に向かって低くとなっている。
傾斜角度は、緩やかすぎると、流入水中に含まれる砂等の易沈降性粒子が流入水と共に流れず、傾斜板部132上に滞留するため、5度程度の傾斜角度が好ましい。
傾斜板部132の下面には、所定の間隔で一体的に縦横に立設された格子状の補強リブ133が補強のために形成されている。この補強リブ133は傾斜板部132の中央部の上下幅が大きく、周辺に行くにしたがって上下幅が徐々に小さくなるように形成されている。この構成により、傾斜板部132の上面に荷重が加わっても傾斜板部132の変形は小さくなり、上面に施工者が載ってもひび割れ等の破損が生じることを防止できる。なお、補強リブ133は格子状でなくてもよいが、格子状にすると一方向のものと比較して強度が大きくなり好ましく、六角形のハニカム格子状が強度面からより好ましい。
また、補強リブ133には、この補強リブ133で囲まれた下方開口の空間が形成され、この空間の上部と連通する開放部134が形成してある。開放部134としては、補強リブ133の一部を切欠き、隣接する下方開口の空間と連通するように構成する。この構成により、貯水空間110に下方から徐々に河川越流水等の流入水が溜まって上昇してきたとき、この下方開口の空間に空気が溜まったままとならず、空気が開放部134から隣接する空間に移動して代わりに流入水が進入することができると共に、浮力による充填部材の浮き上がりを防止することができることとなり、貯水空間110に雨水を充満させて所定の貯留量を確保することができるものとなる。なお、補強リブ133を切り欠いた開放部134でなく、補強リブ133の上部を水平方向に貫通する孔(図示せず)を形成して連通させてもよい。
さらに、充填部材130は、連結部131の上部に連結部材135を挟んで積み上げることにより、大きいピッチで積み重ねることができる。連結部材135は三角パイプ状の連結部131を繋ぐものであり、図8に示すように上方の大きい三角パイプ状の連結部136は充填部材130の下部柱部131bを外嵌し、下方の小さい略三角パイプ状の連結部137は充填部材130の上部柱部131aに内嵌されるように構成されている。連結部材135の高さを調整することにより、充填部材130を積み重ねるピッチを任意に設定することができる。また、図示していないが、連結部の高さの大きい充填部材と、小さい充填部材の2種類の充填部材を準備し、小さいピッチ又は大きいピッチで積み重ねるようにしてもよい。なお、連結部137は一部が切欠かれているが、連続したものでもよい。
また、連結部材135は、外側の直交する垂直面に水平方向の接合部138を備えている。垂直面の一方には接合凸部138aが突出形成され、垂直面の他方には接合凸部138aが嵌合する接合孔138bが形成されている。接合凸部138aは、接合孔とほぼ同じ直径の根元の小径部と、その上部の先端が傾斜している大径部とから構成され、小径部と大径部に掛けてスリットが形成され、大径部は内側に湾曲して縮径することができる。この構成により、接合凸部138aは接合孔138bに嵌合して保持され、連結部材135同士を水平方向に接合することができる。連結部材135は土砂を傾斜板部132に誘導するために傾斜した仕切り板を備えており、この仕切り板の低い位置には貫通孔139が形成され、雨水の進入と空気の排出も可能となっている。
連結部材135は、図9(a)、図10(a)に示すように、接合部138の接合凸部138aを接合孔138bに嵌合させることにより2個の連結部材135を接合することができる。このように2個を接合させた連結部材は、充填部材130が貯水空間110の外周側に位置しているときに使用する。また、図9(b)、図10(b)に示すように、接合部138の接合凸部138aを接合孔138bに嵌合させることにより4個の連結部材135を接合することができる。この場合は、充填部材130が貯水空間110の中心側に位置しているときに使用する。なお、使用していない接合凸部138aで突出しているものは、刃物等で切断して平坦としてもよい。また、角型マンホール115,116の角部に対向する充填部材130を接合するときは、図示していないが3個の連結部材を接合して使用する。
そして、本実施の形態では、上記充填部材130および連結部材135を用いて、貯水空間110内に凹部111の両端側の角型マンホール115,116を除く部分に上下方向に以下のようにして組み上げられている。
すなわち、図3において左端の縦一列の4個の充填部材130は流入水を誘導する傾斜方向S1が右方向に向くように、すなわち貯水空間110の中央の凹部111に向けて誘導するように配置され、右端の縦一列の4個の充填部材130も傾斜方向S1が左方向に向いて貯水空間110の中央の凹部111に向けて誘導するように配置されている。そして、左端から2番目の縦一列の4個の充填部材130は、上から順に傾斜方向Sが下向きS3、右向きS1、上向きS4、上向きS3になるように配置され、右端から2番目の縦一列の4個の充填部材130は上から順に傾斜方向Sが下向きS3、左向きS1、左向きS1、上向きS3になるように配置される。中央上側の充填部材130は、傾斜方向Sが同図において下向きS2になるように配置され、中央下側の充填部材130は左向きS3になるように配置されている。
前記の傾斜方向は以下のように決定されている。第1に充填部材130の傾斜方向S1は凹部111に向けられる。第2に凹部111の上部に位置する充填部材130は傾斜方向S2のように流出側に向けられる。第3に連通路であるマンホール115,116部分では、流入水が行き止まりにならないように別の方向に傾斜方向S3のように逃がす。そして、第4に隣同士の充填部材の傾斜方向が向き合わないように傾斜方向S4とする。この結果、流出側のマンホール部分では、一部の流入水が右回りに旋回する旋回流S5が生じて徐々に傾斜板部の隙間から落下するように構成される。なお、傾斜方向S3を右向きとし、右側の充填部材の傾斜方向S4を上向きにすることにより旋回流を中央より右側に、左回りとするようにしてもよい。
上記のように構成されているため、流入水は充填部材130により中央の凹部111に向けて誘導されると共に、凹部111に向けて徐々に落下して誘導される。充填部材130を小さいピッチで積み重ねた場合は、傾斜板部132は下段側の誘導方向の傾斜板部132と僅かな段差で連続し、流入水を連続的に誘導できる。
例えば、充填部材130を小さいピッチで7段積み重ねたあと、大きいピッチで4段積み重ねれば、基礎に相当する下半分が小さいピッチで積み重ねられて強度が大きくなっており、上半分は大きいピッチで空隙率が大きくなっている。また、充填部材130を高く積み重ねると不安定となるが、上部の充填部材130は連結部材135の接合部138で水平方向に接合されているため安定し、施工が容易となる。さらに、充填部材130は積み重ね状態が安定しているため、上部の被覆部材140を安定して支持することができる。
充填部材130は、単位体積当たりの空隙率が高いことや、実用上十分な強度、耐久性を有することが要求されると共に、運搬施工が容易であり、維持管理が容易であることが要求され、耐荷重は例えば垂直方向は1平方メートル当たり5〜20トン、水平方向は5〜16トン、空隙率は90%程度が好ましい。
上記のようにして充填部材130が上下に積層され設置されたあと、充填部材130の側面を覆う壁材120が立設され、その外側に防水シート121が垂直方向に配置され、さらに外側には砂利や砕石等の埋め戻し材122が掘削部102との間に充填される。壁材120は、この外側に位置する防水シート121が貯水空間110の空間に入り込むのを防止している。防水シート121は貯水空間110の底面に敷いたものと同等の合成ゴム又は樹脂系シートを使用し、底面の防水シート112と漏水しないように、融着又は防水性の接着剤等で接合されている。防水シート121を砂利等の埋め戻し材122から保護するため、防水シート121の外側に壁材120と同等の保護板123を配置してもよい。
貯水空間110の上部からは、オーバーフロー管127が突出しており、貯水空間110の下部からは貯留水吸引管128が突出している。
オーバーフロー管127は、貯水空間110内に貯留される流入水の水位かオーバーフロー管127より高くなると、流入水をオーバーフロー管127から放流できるようになっている。
貯留水吸引管128は、図1に示すように、後述する第1のろ過装置42に接続されている。
貯水空間110の上部開口は被覆部材140が覆っている。被覆部材140は多数の充填部材130の上部に載置される被覆ボード141と、この上に敷設された防水シート142と、この上に埋め戻された埋め戻し層143とから構成される。被覆ボード141は、図示していないが充填部材130の上部の連結部が嵌合する凹部を有すると充填部材に安定して載置できて好ましい。被覆ボード141の角型マンホール115,116に対応する位置に連通口117を固定する。そして、防水シート142を連通口117に接合すると共に、防水シート142と側面の防水シート121は重ね合わせて側面で接合する。これにより凹部111は、角型マンホール115,116と、連通口117を通して地面に開口し、連通口117から洗浄水やバキューム等のホースを挿入して凹部111にホースの先端を到達させることができる。連通口117は通常は図示していない蓋により閉じられている。なお、防水シート142の上に、保護ボード144や保護シートを敷くようにしてもよい。
このようにして貯水空間110は、底面の防水シート112と、側面の防水シート121と、上面の被覆部材140の防水シート142とにより構成される。そして、被覆部材140の埋め戻し層143により、地面1と同じ平面に埋め戻される。なお、被覆部材は前記の構成に限らず、充填部材の上部に単にコンクリート板等を並べるような構成でもよい。
そして、沈降槽100は、上記のようになっているので、沈降槽100内が空の場合には、フィルター付き枡126を通り、大きな異物が取り除かれた濁水48は、4本の導入管125から沈降槽100の貯水空間110の最上段に配置された充填部材130の傾斜板部132上に受けられるように貯水空間110内に流入する。
貯水空間110内に流入した濁水48は、充填部材130の傾斜板部132の傾斜によって次々に下段の充填部材130の傾斜板部132に乗り移りながら、最後に凹部111へ流入する。
そして、流入した濁水48の水位が、凹部111上端より上昇してきても、流入してくる濁水48中の易沈降性粒子は、充填部材130の傾斜板部132の傾斜によって次々に下段の充填部材130の傾斜板部132に乗り移りながら、最後に凹部111へ流入する。
すなわち、次々に流入してくる濁水48中の易沈降性粒子は、凹部111内に溜まる。しかも、一度に多量の濁水48が沈降槽100内に流入しても、貯水空間110内は、充填部材130の傾斜板部132によって多層に仕切られていて、傾斜板132の緩い傾斜によって凹部111方向に流下するので、流下速度が遅くなり、既に凹部111およびその近傍に堆積している易沈降性粒子を巻き上げることが抑えられる。
一方、凹部111に溜まった易沈降性粒子は、連通口117から図1に破線で示すように、バキューム等のホースHを挿入して凹部111にホースHの先端を到達させ、吸い上げることによって沈降槽100内から容易に除去することができる。
第1のろ過装置42は、精密ろ過膜(MF)、限外ろ過膜(UF)、逆浸透膜(RO)等をろ材として用いたものであって、易沈降性粒子の沈降によって、ほぼ難沈降性粒子からなる懸濁水となった沈降槽100の貯水空間110内に溜まった上澄水を、貯留水吸引管128からろ過装置42のろ過水出口後方に設けられた真空ポンプ等(図示せず)によってろ過装置42内に吸引し、ろ材によって難沈降性SSを除去し、清浄となったろ過水を一旦タンクに貯留するか、そのまま放流するようになっている。
また、ろ過装置42は、20分から1時間の連続除去運転の後、真空ポンプによる吸引を停止し、ろ材の詰りを解消するように短時間逆洗されたのち、再び真空ポンプによる吸引を行うという動作を繰り返すようになっている。
すなわち、逆洗は、別途用意した清水又は上記のようにタンクに貯留されたろ過水をろ過方向とは逆に流すことで行い、逆洗によってろ材の目詰りを解消してろ材の交換頻度を少なくするとともに、ろ過装置42内で難沈降性粒子の高濃度化を図るようになっている。
なお、ろ材としての中空糸外部から内部に吸引して分離した難沈降性SSを除去する場合は、フィルター外面にバブリングを行って洗浄してもよい。泡はウッドストーンのような穴を通じてもよいし、ベンチュリー管を用いて空気を微細化したり、旋回流方式や加圧溶解したものを開放させて発生させたり超音波によるキャビテーションを用いてもよい。
そして、ろ過装置42は、ろ過装置42内の難沈降性SS濃度が上昇し、ろ過圧が所定以上になると、停止される。
ろ過装置42の停止後、ろ過装置42内に残った高濃度懸濁水は、懸濁水処理装置43で処理される。
すなわち、懸濁水処理装置43は、沈殿槽43aと、ろ過装置42内に残った高濃度懸濁水をポンプ44によってこの沈殿槽43aへ送る配管43bとを備えている。
配管43bは、図示していないが、内部に多数の邪魔板を備え、この邪魔板の間を縫いながら処理水が撹拌されながら送られるようになっているとともに、配管43bの途中に天然材料系の粘性高分子材料を配管43b内へ供給する粘性高分子材料供給部、多価金属塩粉粒体又はその準飽和水溶液を配管43b内へ供給する多価金属塩供給部を順に備えている。すなわち、配管43bで搬送される間に高濃度懸濁水と粘性高分子材料とが急速攪拌されたのち、この混合液と多価金属塩粉粒体又はその準飽和水溶液とが急速攪拌され、高濃度懸濁水中のSSが凝集し、沈殿槽43aに送られる。
なお、各邪魔板は、配管43bの内断面積の20%〜70%の大きさをしていて、配管43b内に設けられた支柱に支持されて配管43bの内径の0.5倍から2倍の間隔を置いて配置されているとともに、配管43bの管軸方向で隣り合う邪魔板の長軸に対して角度が90度ずれて配置されている。
沈殿槽43aは、配管43bから排出される凝集物を含む処理水が供給され、凝集物を沈殿槽43aの底に沈殿させるとともに、上澄水をオーバーフローによって河川や海洋に放流できるようになっている。
第2のろ過装置45は、沈殿槽43aの底の溜まった凝集沈殿物を脱水ろ過するようになっている。ろ過により得られた清水は、河川や海洋に放流されたり、ろ過装置42の逆洗水として使用されたりする。
貯槽46は、ろ過装置45によって得られる低含水率の固形分を貯めるようになっている。
また、本実施形態では、懸濁水処理装置43と、ポンプ44と、第2のろ過装置45と、貯槽46とがトラック47の荷台部分に搭載されてトラック47とともに移動可能になっている。
この処理システムを用いた浄化方法によれば、以上のように、沈降槽100内のSSを含む上澄水を膜ろ過である第1のろ過装置42にてろ過するようにしたので、得られる清水中には、薬剤の混入がなく、そのまま放流しても河川や海洋を汚染したりすることがない。
また、ろ過装置42でろ過される上澄水は、難沈降性SSが含まれているだけであるので、ろ過装置42だけでなくポンプの故障も低減することが可能であり、メンテナンスの手間やそれに伴うコストの低減が図れる。
また、凝集剤には天然材料系を使用するため、凝集ろ過後の清水に溶解した薬剤は環境への負荷が著しく小さい。更に、凝集粒径が大きいため不織布脱水でも目詰まりが無く、装置が簡易になる。また脱水後の固形物含水率は30〜40重量%であり、回収のための容量が小さくて済む。結果として懸濁水処理装置43、ポンプ44、第2のろ過装置45、貯槽46等の設備全体が小さくなり、懸濁水処理装置43、ポンプ44、第2のろ過装置45、貯槽46等がトラック47に積載しての運搬が可能になる。
したがって、懸濁水処理装置43、ポンプ44、第2のろ過装置45、貯槽46等を沈降槽41に隣接して常設することが不要で複数の沈降槽41内の汚泥の除去を定期的に行うことができるようになる。これにより人件費の節減や設備費の低減が図れるほか、故障時の修理の容易化、人為的・自然的な故障や妨害の防止、薬剤切れの防止、など様々なメリットを得ることができる。
さらには、浚渫を含め定期的な回収業務が可能になるために、地場の事業として安定的な運営が可能となり、計画的な運営が可能となる。結果、計画的に土砂等の除去が行えるため、南方の離島の計画的珊瑚礁復元計画や自治体の年度予算作成に貢献することが可能になる。
上記トラック47は、定期巡回して複数の沈降槽100内の難沈降性粒子を処理してもよいし、特定の沈降槽100の処理を行ってもよい。安定した業務とするには、複数の沈降槽100を定期巡回することがコストや人材配置の面から好ましい。
なお、凝集剤の攪拌は、プロペラやポンプ等の機械的攪拌であってもよいが、荷台上のスペース確保の面、機械的メンテナンス性の面から上記のように自然流下による配管43b内での混練で凝集を行うことが好ましい。
また、懸濁水処理装置43、ポンプ44、第2のろ過装置45、貯槽46等は、処理頻度が高い場合は固定式であってもよいが、通常の処理頻度はろ過装置の稼働率よりも低くなるので、上記のように、移動可能にすることが好ましい。
しかも、沈降槽100が平面視略正方形の板状をして一方に傾斜する傾斜板部132を有する充填部材130が、傾斜板部132と傾斜板部132との間に隙間を形成するように上下方向に複数段積み重ねられた状態に前記貯水空間110内で組み上げられているので、豪雨等によって一度に多量の濁水が沈降槽100内に流入しても、先に沈降した沈降物が巻き上げられたりすることがない。
図11は、本発明にかかる濁水の浄化方法の第2の実施の形態をあらわしている。
図11に示すように、この浄化方法は、上記沈降槽100で同様にして易沈降性粒子を沈降させたのち、上澄水3を前処理槽4に移す。なお、上澄水3中の難沈降性粒子の濃度が50000ppmを超える場合は、希釈により難沈降性粒子の濃度が50000ppm以下となるように調整する。
つぎに、易分散性を有する粘性高分子材料であるアルギン酸塩、ペクチン、グルコマンナン、フコイダン等の粘性多糖類5を濃度が5〜200ppmとなるように、前処理槽4の懸濁水3に加え、図示していないが、攪拌機によって攪拌して均一溶解させた混合液6を得る。
そして、この混合液6を凝集処理槽7内で図示していない攪拌機によって攪拌しながら、顆粒状の塩化カルシウム微粉末(又は塩化カルシウムの準飽和水溶液)8を凝集処理槽7に一気に投入し、粘性多糖類を高重合のゲル化して難沈降性微粒子を巻き込んで大きな凝集塊を短時間で得る。
つぎに、凝集塊の沈降により生じた上澄水をそのまま放流するとともに、凝集処理槽7の底に溜まった凝集塊を高濃度で含む処理済水を無端ベルト式のろ過装置9でろ過してろ過水を放流するとともに、無端ベルト上に残った凝集塊10を回収するようになっている。
図12は、本発明にかかる濁水の浄化方法の第3の実施の形態をあらわしている。
図12に示すように、この浄化方法は、上記沈降槽100で同様にして易沈降性粒子を沈降させたのち、懸濁水3を凝集処理槽7に貯め、まず、凝集処理槽7に磁性体粒子25と粘性多糖類5を投入して攪拌機29で攪拌して均一分散混合したのち、この混合液にさらに顆粒状の塩化カルシウム微粉末(又は塩化カルシウムの準飽和水溶液)8を凝集処理槽7に一気に投入し、粘性多糖類を高重合のゲル化して難沈降性粒子を巻き込んで大きな凝集塊を短時間で得る。
つぎに、この凝集塊を含む処理水を凝集塊の吸着除去装置30に流し込んで、処理水中の凝集塊のみを吸着除去するようになっている。
すなわち、吸着除去装置30は、水槽31と、永久磁石からなる円筒ドラム32と、ブレード33とを備え、凝集処理槽7の底に沈殿した凝集塊を水槽31の入口に供給できるようになっている。
水槽31は,入口31a側が出口31b側より高くなった1/4半円弧状の底面31cを備えている。
円筒ドラム32は、底面31cとの間に数ミリ程度の隙間Sを形成するように設けられ、矢印X方向に回転するようになっているので、凝集処理槽7の底に沈殿した凝集塊を入口側から水槽31に供給すると、凝集塊中に磁性体粒子が包含されているので、凝集塊が水槽31の出口に到る間に、円筒ドラム32の磁力によって円筒ドラム32の表面に吸着され、ほとんど水のみが出口から排出される。
そして、円筒ドラム32の表面に吸着した凝集塊は、吸着状態でブレード33のところまで搬送され、ブレード33によって掻き落とされるようになっている。
この浄化方法によれば、難沈降性粒子を含む凝集塊を含水率が少ない固形状態として取り除くことができる。しかも、沈降が遅い小さな凝集塊も短時間で容易に取り除くことができる。
そして、取り除かれた凝集塊は、含水率が低いため、後の廃棄や再利用工程における乾燥工程を簡略化することが出来る。
本発明の濁水の浄化方法は、上記の実施の形態に限定されない。
例えば、上記の実施の形態では、充填部材130の傾斜板部132は平板を傾斜させた例を示したが、平板でなく傾斜方向に沿って緩やかに凹んだ、或いは緩やかに凸状に膨らんだ湾曲面でもよく、小さい段差が連続して勾配が付いた階段状の傾斜面でもよい。さらに、急勾配から緩勾配に途中で変化するような傾斜面で構成してもよい。また、充填部材の大きさは、1辺が30cm程度の大きさでも、また1辺が1m以上の大きさでもよい。
上記の実施の形態では、凹部は、一個所であったが、貯水空間の広さに応じて複数個所形成し、充填部材によって、複数の凹部分かれて易沈降性粒子を誘導するようにしてもよい。
上記の実施の形態では、逆洗によってろ材表面から剥がれた難沈降性粒子は、フィルタ装置内に残り、フィルタ装置内で難沈降性粒子の高濃度化が図れるようになっていたが、沈降槽の上澄水を一旦沈降槽に隣接して設けた別の貯槽に移すとともに、この貯槽に逆洗水を返送することによって貯槽中で難沈降性粒子の高濃度化を図るようにしても構わない。
本発明にかかる濁水の浄化方法を実施する処理システムの1例を模式的に説明する模式図である。 図1の処理システムの沈降槽の一実施形態の断面図である。 図2の沈降槽の被覆部材を省略した平面図である。 図2のA−A線断面図である。 図2の沈降槽に使用する充填部材を上方からみた斜視図である 図5の充填部材を下方からみた斜視図である。 (a)は図5のB−B線断面図、(b)は図5のC−C線断面図である。 図2の沈降槽に使用する連結部材を示し、(a)はその上方からみた斜視図、(b)は下方からみた斜視図である。 (a)は図8の連結部材を2つ組んだ状態の斜視図、(b)は4つ組んだ状態の斜視図である。 (a)は図8の連結部材を2つ組んだ状態の平面図、(b)は4つ組んだ状態の平面図である。 本発明にかかる濁水の浄化方法の第2の実施の形態を模式的に説明する模式図である。 本発明にかかる濁水の浄化方法の第3の実施の形態を模式的に説明する模式図である。
符号の説明
3 上澄水
42 第1のろ過装置
45 第2のろ過装置
48 濁水
100 沈降槽
110 貯水空間
111 凹部
130 充填部材
132 傾斜板部

Claims (4)

  1. 河川越流水、河川堆積濁水および海洋堆積濁水のいずれかの難沈降性粒子を懸濁成分に含む濁水を沈降槽内に導入し、沈降槽内で易沈降性粒子を沈降させたのち、沈降槽内の難沈降性粒子を含む上澄水を浄化処理する濁水の浄化方法であって、
    前記沈降槽が貯水空間を有し、平面視略正方形の板状をして一方に傾斜する傾斜板部を有する充填部材が、傾斜板部と傾斜板部との間に隙間を形成し、易沈降性粒子が傾斜板部の傾斜面に沿って前記貯水空間の底に向かって流下するように上下方向に複数段積み重ねられた状態に前記貯水空間内に充填されていることを特徴とする濁水の浄化方法。
  2. 貯水空間の底に凹部を設け、沈降槽内に流入した濁水中の易沈降性粒子を、傾斜板部の傾斜によって前記凹部に導く経路を形成するように、貯水空間内で充填部材を組み上げられている請求項1に記載の濁水の浄化方法。
  3. 上澄水に凝集剤を添加し懸濁成分を凝集沈殿させ、得られた沈殿物を脱水ろ過装置で固液分離する工程を備えている請求項1または請求項2に記載の濁水の浄化方法。
  4. 上澄水を第一のろ過装置にてろ過水と高濃度難沈降性粒子含有懸濁液とに分離する工程と、前記高濃度難沈降性粒子含有懸濁液に凝集剤を添加し凝集沈殿させ、得られた沈殿物を第二のろ過装置で脱水ろ過して固液分離する工程とを備える請求項1または請求項2に記載の濁水の浄化方法。
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