JP2008546064A - 小数タイム測定を使うレース・イベントにおける中途点に関する賭けを提供するシステム - Google Patents

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Abstract

プロセッサに結合されたメモリを有する小数タイムに賭けるためのシステム。メモリは、レースのある特定参加者が該レースの所定の長さを第一の範囲内の小数タイムで完走するという賭けを含む第一の賭けオプションを記憶する。メモリはさらに、前記レースの前記特定参加者が該レースの前記所定の長さを第二の範囲内の小数タイムで完走するという賭けを含む第二の賭けオプションを記憶する。前記プロセッサは、前記第一の賭けオプションおよび前記第二の賭けオプションのうち少なくとも一つに対する複数のベットを受領し、前記特定参加者が前記レースの前記所定の長さを完走する実際の時間を判別する。前記プロセッサは次いで、前記複数のベットのうちどれが勝ったベットであるかを、少なくとも部分的には前記実際の時間の判別および対応する賭けオプションに基づいて決定する。

Description

〈本発明の技術分野〉
本発明は概括的にはイベントについての賭けに、より詳細には小数タイム測定(fractional timing)を使うレース・イベントにおける中途点に関する賭けを提供するシステムに関する。
〈関連出願〉
本出願は、2004年6月28日に出願された“System and Method for Providing Bets Regarding Intermediate Points in a Race Event”との名称の米国特許出願第10/879,972号の部分継続出願である。本出願はさらに、2005年5月18日に提出された“System and Method For Betting On Fractional Timing”との名称の米国仮出願第60/682,521号の優先権を主張する。
たとえば競馬のようなスポーツ・イベントへの賭けは、世界の多くの部分で、大規模で成長しつつある産業である。さまざまな種類のスポーツ・イベントについてさまざまな種類の賭け製品またはシステムが利用可能である。たとえば、典型的な競馬の賭けは、賭け手が、特定のレースまたは一連のレースにおいて1頭の馬、あるいは数頭の馬のゴール順位に賭けることを許容する。たとえば、賭け手は特定の馬が一着になる(win)、上位二着にはいる(place)、あるいは上位三着にはいる(show)ことに賭けることができる。賭け手は複数の馬についてさまざまな組み合わせの賭けもできる。たとえば、連勝単式の賭け(上位二着までの馬を順番も含めてカバーする)や三連勝単式の賭け(上位三着までの馬を順番も含めてカバーする)である。さらに、賭け手は、一連のレースに対して賭けてもよい。たとえば、二重勝(2つの相続くレースの勝馬)、三重勝(3つの相続くレースの勝馬)および六重勝(6つの相続くレースの勝馬)などである。
パリミューチュエル賭けシステムでは、特定のイベントに関する全賭け金が総合され、競技場が手数料(あるいは「控除分(take-out)」)を取り、残りが勝った賭け手の間で分配される。たとえば、パリミューチュエルの賭けシステムは北米で(および世界中のさまざまな場所で)競馬に対する賭けに普通に使われている。
ある実施形態によれば、小数タイム(fractional time)に賭けるためのシステムは、プロセッサに結合されたメモリを有する。メモリは、レースのある特定参加者が該レースの所定の長さを第一の範囲内の小数タイムで完走するという賭けを含む第一の賭けオプションを記憶する。メモリはさらに、前記レースの前記特定参加者が該レースの前記所定の長さを第二の範囲内の小数タイムで完走するという賭けを含む第二の賭けオプションを記憶する。前記プロセッサは、前記第一の賭けオプションおよび前記第二の賭けオプションのうち少なくとも一つに対する複数のベットを受領し、前記特定参加者が前記レースの前記所定の長さを完走する実際の時間を判別する。前記プロセッサは次いで、前記複数のベットのうちどれが勝ったベットであるかを、少なくとも部分的には前記実際の時間の判別および対応する賭けオプションに基づいて決定する。
本発明のさまざまな実施形態は数多くの効果から裨益しうる。一つまたは複数の実施形態は、以下に論じる効果のいくつかから裨益することもあれば、どれからも裨益しないこともあれば、すべてから裨益することもありうることを注意しておくべきであろう。
本発明の一つの効果は、レース・イベント(たとえば競馬レースまたはドッグレースなど)における一または複数の中途点における特定のレース参加者(たとえば馬または犬など)の順位および/または小数タイムに関する賭け(ベット)が提供されうることである。よって、各レース・イベントについて、顧客には、より多くの賭けイベントおよび賭けの種類が利用可能となる。さらに、一部の賭け手は、普通ならそのイベントに対して伝統的なベットは賭けなかったときに、レース・イベントのインターバル・ベットを賭けることがありうる。これは、そのレース・イベントに対する賭け金の総プールを増やすことがあり、レース・イベントのためにオファーされる財布および/またはそのような賭け金から手数料すなわち控除分を集めるエンティティの収益を増しうる。本発明のもう一つの効果は、そのようなインターバル・ベットが、ある特定のイベントに関するあらゆる賭け金がプールされるパリミューチュエル賭けシステムで提供されうるということである。
本発明のもう一つの効果は、そのような中途点におけるレース参加者の順位および/または小数タイムを決定するために、レース・トラックに沿った中途点に沿って、計時および/または記録装置が位置されうるということである。本稿で論じるように、この順位および/または小数タイムの情報はその後、インターバル・ベットのさまざまな賭け要素の結果を決定するための入力として使用されうる。さらに、電算化されたシステムはインターバル・ベットについてのベット・マトリクスを生成しうる。ベット・マトリクスはベット・チケットにプリントされ、インターバル・ベットに賭ける顧客に提供されてもよい。そのような電算化されたシステムを使うことによって、そのようなベット・マトリクスの少なくとも一部分をランダムに生成された項目で埋めることも含め、ベット・マトリクスの生成はほぼ瞬時にできる。さらに、電算化されたシステムの計算能力を使って、そうでなければ実行が難しいかもしれない洗練された多次元ベット・マトリクスを生成および処理することもできる。さまざまな賭け要素の進行および/または結果を顧客が追えるよう、各ベット・マトリクスは少なくとも部分的に、インターバル・ベットのさまざまな賭け要素を定義する。
その他の効果は、以下の図面、記述および請求項から当業者にはすぐ明白となるであろう。
本発明ならびにさらなる特徴および効果のより完全な理解のため、ここで、付属の図面とともに考慮される以下の記述が参照される。
図1は、本発明のある実施形態に基づく、レース・イベントにおける中途点に関するインターバル・ベットを提供および管理する例示的なシステム10を示している。システム10は、一つまたは複数の賭けシステム・インターフェース14および一つまたは複数の通信ネットワーク18によって結合された賭けシステム・プラットフォーム16を含む。一般に、一または複数の顧客20が賭け情報(たとえばイベントの時間、賭けの規則、賭けのオプションおよびオッズなど)を受領し、および/または賭けシステム・インターフェース14を介してベット12を賭けることができる。いくつかの実施形態では、ベット12は賭けシステム・インターフェース14によって受領され、賭けシステム・プラットフォーム16に通信される。すると賭けシステム・プラットフォーム16は、受領したベット12を保存し、適切なオッズ、ベット結果および払い出しを決定し、そのようなオッズ、ベット結果および払い出しを賭けシステム・インターフェース14の一または複数に通信する。
システム10は、たとえば競馬、ドッグレース、自動車レースのような、一群のレース参加者を有するあるレース・イベントに対して、顧客20が、インターバル・ベット30に賭けることを許可する。実施形態によっては、各インターバル・ベット30は、一または複数の賭け要素32を含んでいてもよい。各賭け要素は、レース・イベントの一または複数の中途点における、および/またはレース・イベントのゴールにおける、一または複数の特定のレース参加者の順位および/または小数タイムに関するベットを含む。よって、特定のインターバル・ベット30は実際には、参加者の順位に関していくつかの異なるベットを含みうる。たとえば、1マイル競馬において、例示的なインターバル・ベット30が含みうるものとして、レースの1/4マイル点で3番馬が5位であるかどうかに関する第一の賭け要素32a;レースの1/2マイル点で3番馬が2位であるかどうかに関する第一の賭け要素32b;レースの3/4マイル点で3番馬が7位であるかどうかに関する第三の賭け要素32c;およびレースのゴールライン(すなわち、1マイル点)で3番馬が1位であるかどうかに関する第四の賭け要素32dがある。
もう一つのインターバル・ベット30は、前記レースにおけるさまざまなインターバルにおける参加者の小数タイム測定に関するいくつかの異なるベットを含みうる。この点で、本稿で提供される賭けの型は、レースにおける参加者のゴール順位に対する賭けを含む伝統的な形のレースに対する賭けから外れている。小数タイム測定に対する賭けはパリミューチュエルでも、交換所に基づくもの(exchange-based)でも、固定オッズの賭けのために利用可能でもよい。必ずしも参加者のゴール順位に対する伝統的な賭けの代わりになるのではなく、むしろ、賭け手に対する有望な代替選択肢を提供する。インターバル・ベット30およびインターバル・ベット30の賭け要素32についてはのちにより詳細に述べる。
いくつかの実施形態では、システム10はまた、インターバル・ベット30に加えて伝統的なベット34に賭けることも許可してもよい。伝統的なベット34に含まれうるものとしては、なかでもたとえば単勝ベット、上位二着の複勝ベット、上位三着の複勝ベット、連勝単式ベット、三連勝単式ベット、流し(wheel)ベット、三連勝複式(box)ベット、二重勝ベット、三重勝ベットおよび六重勝ベットがある。いくつかの実施形態では、顧客20は、一または複数の伝統的なベット34および一または複数のインターバル・ベット30を同じレース・イベントまたは一群のレース・イベントに対して賭けてもよい。
システム10によって提供されるベット12(インターバル・ベット30および/または伝統的なベット34を含む)についてのオッズおよび/または払い出しはいかなる好適な仕方で決定してもよい。たとえば、システム10によって提供されるベット12についてのオッズおよび/または払い出しはパリミューチュエル・システムに従って決定してもよい。このシステムでは、一群のベット12(たとえば特定のレース・イベントに関するある特定の種類の単数または複数のベット12のような)についての賭け金額がプールされ、競技場またはその他の賭け提供者によって手数料(または「控除分」)が取られ、残りが勝った賭け手の間で分配される。代替的には、システム10によって提供されるいくつかのベット12についてのオッズおよび/または払い出しは、たとえば顧客20が賭け元に対して相場を張る賭けシステムのような、何らかの別のシステムに従って決定してもよい。いくつかのベット12については、事前決定されたまたは固定のオッズが決定され、顧客20に通信されてもよい。
詳細には、インターバル・ベットについての賭け要素32が、パリミューチュエル式に、事前決定または固定されたオッズを使って、あるいは他の任意の好適な仕方で、決定されうる。ある種のインターバル・ベット30は、一または複数のパリミューチュエル賭け要素32(パリミューチュエル式にオッズおよび/または払い出しが決定される賭け要素32)と、他の仕方で(たとえば固定されたオッズに基づいて)オッズおよび/または払い出しが決定される一または複数の賭け要素32とを含みうる。いくつかの実施形態では、インターバル・ベット30に含まれるパリミューチュエル賭け要素32の型ごとに別個のパリミューチュエル・プールが設けられる。その場合、一人の顧客20によって賭けられるインターバル・ベット30に含まれるパリミューチュエル賭け要素32の型ごとの賭け金額は、他の顧客20によって賭けられたインターバル・ベット30の同じ型の賭け要素32についての賭け金額と一緒にプールされうる。さらに、各レース・イベントについてパリミューチュエル・プールの異なるセットが設けられてもよい。実施形態によっては、ある特定のパリミューチュエル・プールに勝ちの賭け要素32がない場合には、そのプールの賭け金額は顧客20に返還されてもよいし、その後のレースについての新たなパリミューチュエル・プールに繰り越されてもよいし、あるいは他の仕方で管理されてもよい。
賭けシステム・インターフェース14は、顧客20と賭けシステム・プラットフォーム16との間のいかなる好適なインターフェースを含んでいてもよい。たとえば、図1に示されるように、賭けシステム・インターフェース14は、場内インターフェース40および/または場外インターフェース42のような物理的インターフェースを含んでいてもよい。場内インターフェース40は一般に競技場に位置しており、一方、場外インターフェース42は一般にOTBパーラーのような場外投票(OTB: off-track betting)施設に位置している。場内インターフェース40および場外インターフェース42は、顧客20からベット12を受け取って顧客20に払い出しを分配しうる窓口(teller)44および/または顧客20が賭け情報を監視するために見ることのできるモニタ46を含みうる。賭け情報とはたとえば、イベントの時間、現在のオッズおよびさまざまなベット12に対する予測されるまたは実際の払い出しなどである。状況によっては、そのような情報は、新たなベット12が賭けられるにつれて、および/またはイベントに関する情報が変化するにつれて、実質的にリアルタイムで、あるいは所定の間隔で(たとえば30秒ごと、あるいはレース・イベントにおける各中途点のあとなど)更新されうる。モニタ46は、たとえば、競技場またはOTB施設に位置する電光掲示板または閉回路テレビを含みうる。
場内インターフェース40および場外インターフェース42は、一つまたは複数のセルフサービス賭け機48をも含んでいてもよい。実施形態によっては、セルフサービス賭け機48は、顧客20が代金(キャッシュのような、あるいはバウチャーまたはクレジットカードもしくはデビットカードを使って)を機械に挿入して、一つまたは複数のインターバル・ベット30および/または伝統的なベット34に賭け、賭けたベットを示すプリントアウト(たとえば券のような)を受け取ることを許容する。勝ったベットについてのプリントアウトはセルフサービス賭け機に挿入されてもよい。(窓口44から払い出しを受け取るために使用されうる)支払いバウチャーを受け取るため、あるいは追加的なベット12を賭けるためである。他の実施形態では、セルフサービス賭け機48は、顧客20がクレジットカードまたはデビットカードを使ってベット12を賭けることを許容する。クレジットカードまたはデビットカードは、関連付けられた口座を有していてもよく、その口座は、賭け口座提供者によって提供および/または管理される賭け口座であってもよい。いくつかの実施形態では、賭けイベント完了後、顧客20はセルフサービス賭け機48に自分のクレジットカードまたはデビットカードを挿入または掃引してカード残高を更新してもよい。セルフサービス賭け機48は、顧客20が、支払いバウチャーをプリントアウトすることを許容してもよい。それを窓口44に呈示すれば支払いが受けられるのである。
図1に示されるように、賭けシステム・インターフェース14は、さまざまな非物理的なインターフェースをも含んでいてもよい。一つまたは複数の電話オペレーター50および一つまたは複数のウェブサイト54などである。顧客20は、そのような非物理的インターフェースと、一つまたは複数の通信ネットワーク56を介してアクセスまたは通信しうる。通信ネットワーク56は、一つまたは複数のサーバー、ルーター、スイッチ、リピーター、バックボーン、リンクおよび/または他の任意の適切な種類の通信デバイスが、有線、光学、無線またはその他の適切なリンクといったリンクによって結合されているものを含みうる。一般に、通信ネットワーク56は、電話ネットワーク、構内ネットワーク(LAN)、都市圏ネットワーク(MAN)、広域ネットワーク(WAN)、インターネット、インターネットの諸部分または他の任意のデータ交換システムといった、いかなる通信ネットワークにも見出されるいかなる相互接続をも含みうる。通信ネットワーク56を使って賭けシステム・インターフェース14にアクセスするには、顧客20は、コンピュータ、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、リモート・ページング・デバイス、電子メール通信デバイス、ハンドヘルド賭け装置または他の任意の好適な移動装置を使用しうる。ある種の実施形態では、顧客20は、移動装置を介して、たとえば通信ネットワーク56および賭けシステム・インターフェース14を使って、賭けシステム・プラットフォーム16から、賭け情報のような任意の好適な情報を受領しうる。
電話オペレーター50が、賭け情報(たとえばイベントの時間、賭けの規則、賭けのオプションおよびオッズなど)を顧客20に通信し、ベット12を顧客20から受けてもよい。同様に、ウェブページ54が賭け情報を顧客20に通信し、顧客20にベット12を賭けることを許容してもよい。そのようなウェブページ54の一つまたは複数は、システム10に関連する一つまたは複数のサーバーによってホストされうる。実施形態によってはそのサーバーが賭けシステム・プラットフォーム16をもホストしていてもよい。いくつかの実施形態では、ウェブページ54を介して顧客20に利用可能な賭け情報は、たとえば新たなベット12が賭けられるにつれて、および/またはイベントに関する情報が変化するにつれて、実質的にリアルタイムで、あるいは所定の間隔で(たとえば30秒ごとなど)更新されうる。
いくつかの実施形態では、一つまたは複数のウェブページ54は、たとえばインターネット賭けプロバイダー58によって提供され、あるいはこれに付随していてもよい。インターネット賭けプロバイダー58は、一または複数の顧客20に対してオンライン賭け口座を提供することによって、インターネット口座の賭けを提供してもよい。オンライン賭け口座を使って、顧客20は、インターネット賭けプロバイダー58に付随する一つまたは複数のウェブページ54とのインターフェースをもちうる。それにより、口座に資金を入れたり、レース・イベントに関する賭け情報を閲覧したり、ベット12(インターバル・ベット30および/または伝統的なベット34のような)を賭けたりできる。そのようなオンライン賭け口座は、たとえば預金口座、クレジット口座、損失上限付き(stop-loss)口座およびハイブリッド口座といった一つまたは複数のさまざまな種類の口座を含みうる。
システム10のいくつかある賭けシステム・インターフェース14の一部または全部は、インターバル・ベット30および伝統的なベット34の両方を提供または受領するよう動作可能でありうる。しかしながら、実施形態によっては、一つまたは複数の賭けシステム・インターフェース14は、インターバル・ベット30または伝統的なベット34のどちらかしか提供または受領できなくてもよい。たとえば、ある個別的な実施例では、賭けシステム・プラットフォーム16に付随するウェブページのセットは顧客20がインターバル・ベット30および伝統的なベット34の両方を賭けることを許容しうるが、ある特定のセルフサービス賭け機48は顧客20がインターバル・ベット30を賭けることしか許容しない、あるいはその逆といったことがありうる。
上で論じたように、賭けシステム・プラットフォーム16は、賭けシステム・インターフェース14からベット12(インターバル・ベット30および伝統的なベット34の両方を含む)を受領し、受領したベット12を記憶し、適切なオッズ、ベット結果および払い出しを決定し、賭けシステム・インターフェース14の一つまたは複数にそのようなオッズ、ベット結果および/または払い出しを通信するよう動作しうる。それを受けて賭けシステム・インターフェース14はそのようなオッズ、ベット結果および/または払い出しを顧客20に表示する。図1に示されるように、賭けシステム・プラットフォーム16はメモリ72に結合されたプロセッサ70を含む。プロセッサ70は、一般に、現在オッズ・データ76、ベット結果78および払い出し80を決定するために賭けシステムソフトウェア・アプリケーション74または他のコンピュータ命令を実行するよう動作しうる。現在オッズ・データ76、ベット結果78および払い出し80についてはのちに詳細に論じる。
上で論じたように、賭けシステム・プラットフォーム16はプロセッサ70およびメモリ72を含んでいる。プロセッサ70は、賭けシステム・ソフトウェア・アプリケーション74またはその他のコンピュータ命令を実行する、中央処理装置(CPU)またはその他のマイクロプロセッサのようないかなる好適なプロセッサであってもよく、いかなる好適な数の協働するプロセッサを含んでいてもよい。メモリ72は、コンピュータ命令の実行を容易にするのに好適な一つまたは複数のメモリデバイスを有しうる。メモリデバイスとは、一つまたは複数のランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、ファーストサイクルRAM(FCRAM)、スタティックRAM(SRAM)、現場プログラム可能なゲートアレイ(FPGA)、消去可能なプログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM)または他の任意の好適な揮発性もしくは不揮発性メモリデバイスなどである。
メモリ72は一般に、オッズ、ベット結果および/または払い出しを決定する際にプロセッサ70によって使用されうるさまざまな情報を保存するよう動作しうる。たとえば、メモリ72は、いかなる好適な数のデータベースをも有しうる。複数のデータベースは同じ位置にあっても、物理的および/または地理的に分散されていてもよい。図1に示した例では、メモリ72は次のうちのどれでも、あるいは全部でも保存しうる:賭けシステム・ソフトウェア・アプリケーション74、現在オッズ・データ76、ベット結果78,払い出し80、レース・イベント・パラメータ82、賭けパラメータ84、レース結果86およびベット・マトリクス150。
現在オッズ・データ76は、たとえば次のようなものに関する現在またはほぼ現在のデータを含みうる:(a)さまざまなベット12(インターバル・ベット30、賭け要素32および/または伝統的なベット34を含む)についてのパリミューチュエル・プールに保存された賭け金額、(b)さまざまなベット12(そのようなベット12はマリミューチュエル・ベットでも固定オッズ・ベットでもよい)についての現在オッズ・データ、ならびに/または(c)ベット12の賭け金額に基づいて顧客がベット12についての潜在的払い出しを決定できるようにするための、さまざまなベット12についての潜在的払い出しデータ。上で論じたように、プロセッサ70は、そのような現在オッズ・データ76を決定するために賭けシステム・ソフトウェア・アプリケーション74を実行するよう動作しうる。プロセッサ70は、そのような現在オッズ・データ76を、少なくとも、メモリ72および/または一つもしくは複数の賭けシステム・インターフェース14から受領されたデータに基づいて決定しうる。さらに、プロセッサ70はそのような現在オッズ・データ76を、賭けシステム・プラットフォーム16によって受領される新しい情報に基づいて更新しうる。いくつかの実施形態では、プロセッサ70は、現在オッズ・データ76を、リアルタイムで、実質的にリアルタイムで、あるいは所定の間隔で(たとえば30秒ごとに)更新しうる。
図1に示したように、現在オッズ・データ76は、矢印90によって示されるように、一つまたは複数の賭けシステム・インターフェース14に通信ネットワーク18を介して通信されうる。すると、現在オッズ・データ76は、たとえば競技場またはOTB施設に位置する電光掲示板またはモニタ46を介して、あるいはたとえば顧客20がアクセスしうる適切なウェブページ54で、顧客20に利用可能にされうる。このようにして、顧客20は、さまざまなベット12またはレース・イベントに関するリアルタイムまたは実質的にリアルタイムの現在オッズ・データ76へのアクセスを有しうる。
ベット結果78は、さまざまなベット12(インターバル・ベット30、賭け要素32および/または伝統的なベット34を含む)の結果に関するさまざまなデータを含みうる。たとえば、ベット12を賭けた顧客20の素性、そのベットの結果、ベット12について決定された払い出し80および/または払い出し80が顧客20に分配されたかどうか、といったことである。プロセッサ70は、ベット12についてのそのような結果を、一つまたは複数の関連するレース・イベントに関するレース・イベント・パラメータ82(これは、図2などに示されるように、レースの各中途点104およびゴールライン108におけるさまざまなレース参加者の順位を含みうる)および賭けシステム・プラットフォーム16によって生成されるベット・マトリクス150に基づいて決定しうる。
プロセッサ70は、勝ちベット12それぞれについて、該ベット12がパリミューチュエル、固定オッズまたはその他の種類のベットのいずれであるかに依存してさまざまなデータに基づいて、払い出し80を決定しうる。プロセッサ70は、そのような各種のベットについての払い出しを決定するために、既知の諸方法に従って、勝ちのパリミューチュエル・ベット12および固定オッズ・ベット12について払い出し80を決定しうる。賭けシステム・プラットフォーム16によって決定される払い出し80は、レースに先立って動的に計算および/または更新されうる潜在的な払い出しおよび収益であることもあれば、レースに対する賭けが締め切られたあと、または、レースが行われるか、および/または、「確定」と宣言されたあとに計算されうる実際の払い出しおよび収益であることもあることは理解しておくべきである。
レース・イベント・パラメータ82は、一つまたは複数のレース・イベントのさまざまなパラメータを含みうる。たとえば、レース・イベントの種類、レース・イベントの時間、日付および位置ならびに/またはレース・イベントの参加者それぞれの番号(あるいは場合によっては名前)といったものである。
賭けパラメータ84は、一つまたは複数の受領されるベット12(インターバル・ベット30、賭け要素32および/または伝統的なベット34を含む)のさまざまなパラメータを含みうる。たとえば、ベット12を賭けた顧客20の素性、ベット12が賭けられた仕方(たとえば電話、インターネットを介して、あるいは競技場またはOTB施設で直接など)、ベット12の種類(たとえばベット12がインターバル・ベット30であるか伝統的なベット34であるかなど)、ベット12に対する手数料率、インターバル・ベット30について決定される(たとえば、顧客20によって選択される、あるいは賭けシステム・プラットフォーム16によって、以前のレース結果に基づいて、または他の顧客のベット12について決定された参加者および/またはそのような他のベットの賭け金額に基づいてランダムに決定される、あるいはその他の仕方で決定される)特定参加者および/または小数タイムならびに/またはベット12の賭け金額といったものである。
レース結果86は、一つまたは複数のレース・イベントの結果に関するさまざまなデータを含みうる。具体的にはたとえば、レースのさまざまな中途点およびゴールラインにおける各参加者の順位および/または小数タイム、いずれかの順位についてタイがあったかどうか、および/またはイベントを完遂しなかった参加者があったかどうかといったものである。レース結果86は、レース・トラックのまわりに位置するさまざまな中途点記録装置およびゴールライン記録装置から受領されうる。これについては、図2を参照してのちにより詳細に論じる。
ベット・マトリクス150は、インターバル・ベット30のさまざまな賭け要素32を定義しうる。ベット・マトリクス150は、さまざまな入力に基づいて賭けシステム・プラットフォーム16によって生成されうる。入力とはたとえば、一または複数のレース・イベントに関するレース・イベント・パラメータ82および特定の賭けパラメータ84(これは顧客20が選択してもよいし、賭けシステム・プラットフォーム16が決定してもよい)などである。いくつかの実施形態では、賭けシステム・プラットフォーム16は、ベット・マトリクス150の少なくとも一部分を、レース・イベントのさまざまな中途点および/またはゴールラインにおけるレース参加者の可能な順位および/または小数タイムを表すランダムに決定された数を分布させる(すなわち埋める)ことをしてもよい。いくつかの実施形態では、ベット・マトリクス150はベット・チケット92に物理的にプリントされ、インターバル・ベット30に賭ける顧客20に提供されてもよい。それにより、顧客20は、インターバル・ベット30の進行を追い、インターバル・ベット30の賭け要素32の結果を決定することができる。他の実施形態では、ベット・マトリクス150はベット・チケット92に物理的にプリントされはしない。どちらの実施形態でも、ベット・マトリクス150は、賭け要素32を定義および管理するために、賭けシステム・プラットフォーム16によって記憶され、利用される。いくつかの実施形態では、電算化された賭けシステム・プラットフォーム16を使うことによって、ベット・マトリクス150の少なくとも一部分をランダムに生成された項目で埋めることも含め、ベット・マトリクス150の生成および/または記録はほぼ瞬時にできる。
ここで「ランダムな」決定をするという言及(たとえば、ベット・マトリクスについてランダムに数を決定する、レース参加者の可能な順位および/または小数タイムをランダムに決定する、あるいはインターバル・ベット30についての特定レース参加者をランダムに決定するなど)は、コンピュータ(たとえば賭けシステム・プラットフォーム16に関連したコンピュータなど)を使って任意の既知またはその他で好適なアルゴリズムまたは技法を使って「乱数」または「擬似乱数」を決定することを含むことは理解しておくべきである。
上で論じたように、一つまたは複数の通信ネットワーク18は、一つまたは複数の賭けシステム・インターフェース14と賭けシステム・プラットフォーム16との間の無線または有線通信を結合し、容易にする。各通信ネットワーク18は一つまたは複数のサーバー、ルーター、スイッチ、リピーター、バックボーン、リンクおよび/または他の任意の適切な種類の通信デバイスが、導線、光、無線または他の適切なリンクのようなリンクで結合されたものを含みうる。一般に、各通信ネットワーク18は、構内ネットワーク(LAN)、都市圏ネットワーク(MAN)、広域ネットワーク(WAN)、インターネット、インターネットの一部または他の任意のデータ交換システムといった、いかなる通信ネットワーク上に見出されるいかなる相互接続をも含みうる。
賭けシステム・プラットフォーム16の構成要素の一つ、いくつかまたは全部は一緒に位置していても、物理的および/または地理的に分散されていてもよいことは理解しておくべきである。さらに、インターバル・ベット30に関連する賭けシステム・プラットフォーム16および任意の賭け金プール(たとえばパリミューチュエル・プールのような)の構成要素の一つ、いくつかまたは全部はたとえば、そのようなインターバル・ベット30に関連したレース・イベントが催される競技場に、あるいは別の競技場またはOTBエンティティのような他の好適な位置に位置していてもよい。他の実施形態では、特定のインターバル・ベット30(または賭け要素32)についてのパリミューチュエル・プールは、そのようなベットによってカバーされるレース・イベントが生起している競技場とは別個の競技場またはOTBエンティティによって催される。
〈例示的なトラック配位〉
図2は、例示的なレース・イベントについてのレース・トラック100の概観を示している。レース・トラック100は、いかなる好適な長さおよび形であってもよい。たとえば、1マイルの長円トラックなどである。中途点記録装置102がレース・トラック100に沿った一または複数の中途点104のそれぞれに位置していてもよく、ゴールライン記録装置106がレース・トラック100のゴールライン108に位置していてもよい。中途点記録装置102およびゴールライン記録装置106は、レース参加者が中途点104およびゴールライン108を通過する際の該レース参加者の実際の順位および/または小数タイムを記録するのに好適ないかなる装置でもよい。たとえば、中途点記録装置102および/またはゴールライン記録装置106はテレタイマー、カメラおよび/またはその他の好適な計時および記録装置を含みうる。いくつかの実施形態では、中途点記録装置102は、レース・イベントのゴールラインに普通に見出されるのと同様の計時および記録装置を含む。
図2に示される例示的な実施形態では、トラック100は1マイル長円トラックで、トラック100に沿って1/8マイルごとに1つの計7つの中途点を有する(ゴールライン108は数えていない)。中途点記録装置102は各中途点104a〜104gに位置しており、ゴールライン記録装置106はゴールライン108のところに位置している。さまざまな長さのレースについて、異なる数の中途点104a〜104gを使用してもよい。たとえば、中途点104bから始まる3/4マイル・レースについて、該レースは5つの中途点104(140c〜104g)およびゴールライン108を含みうる。1マイル・レースについては、該レースは7つ全部の中途点104a〜104gおよびゴールライン108を含みうる。1マイル(すなわち、トラック100のちょうど1周)より長いレースでは、ゴールライン108はゴールライン108のほか中途点104としてのはたらきもしうる。たとえば、中途点104dから始まる1.5マイル・レースについては、該レースは中途点104eから104gおよび中途点104としてはたらくゴールライン108、それから中途点104a〜104gを含むまる1周およびレースのゴールラインとしてはたらくゴールライン108を含みうる。例示的なトラック100に関する詳細を提供するために個別的な形および長さが使われているが、他の実施形態では、トラック100はいかなる形および長さを有していてもよく、いかなる配位に配置された中途点104を互いからいかなる距離離していくつ含んでいてもよいことを理解しておくべきである。これに関し、中途点どうしの間の距離は等距離であってもなくてもよい。
〈インターバル・ベット30〉
上で論じたように、システム10は、たとえば競馬、ドッグレース、自動車レースのような、複数のレース参加者を有するレース・イベントに対して、顧客20が、インターバル・ベット30に賭けることを許可する。各インターバル・ベット30は、一または複数の賭け要素32を含んでいてもよい。各賭け要素は、レース・イベントの一または複数の中途点104における、および/またはゴールライン108における、一または複数の特定のレース参加者の順位および/または小数タイムに関するベットを含む。
上で論じたように、インターバル・ベット30の各賭け要素32は、一または複数のさまざまな賭けパラメータ84によって定義されうる。賭けパラメータ84はたとえば、一または複数のレース参加者、一または複数の特定の中途点104ならびにそのような中途点104および/またはゴールライン108でのレース参加者の一または複数の可能な順位および/または小数タイムなどである。さらに、インターバル・ベット30の各賭け要素32の結果は、インターバル・ベット30について決定される一または複数の特定レース参加者が、一または複数の特定の中途点104について、および/またはゴールライン108において決定される一または複数の可能な順位にあるかどうかに基づいて決定されうる。
いくつかのインターバル・ベット30については、各賭け要素32は複数の中途点104の一つに対応するもので、各賭け要素32の結果は、該インターバル・ベット30について決定された一または複数の特定レース参加者が該賭け要素32に対応する中途点104について決定された一または複数の可能な順位にあるかどうかに基づいて決定される。さらに、インターバル・ベット30の第一の賭け要素32は、特定の3頭の馬――2番馬、7番馬および5番馬――が競馬レースの第一の中途点104aにおいて3つのランダムに決定された可能な順位(すなわち、3位、8位および1位)にこの順でいるかどうかに対する賭けでありうる。同じインターバル・ベット30の第二の賭け要素32は、同じ特定の3頭の馬――2番馬、7番馬および5番馬――が同じ競馬レースの第二の中途点104bにおいて別の3つのランダムに決定された特定の可能な順位(すなわち、4位、3位および7位)にこの順でいるかどうかに対する賭けでありうる。同じインターバル・ベット30の追加的な賭け要素32は、同じまたは異なる馬が、同じレースの他の中途点104またはゴールライン108において、任意の好適な数および組み合わせの他のランダムに決定された可能な順位にあるかどうかに基づいていてもよい。
代替的または追加的に、インターバル・ベット30の各賭け要素32の結果は、インターバル・ベット30について決定された一または複数の特定レース参加者が該レースのある部分を、一つまたは複数の特定の中途点104についておよびゴールライン108において決定されたある範囲の小数タイムで完走するかどうかに基づいて判別されてもよい。小数タイム測定の賭けは、レース競技場によって、ゴール順位に対する伝統的な賭けとは別個の賭けカード上で提供されることができる。小数タイムは、今日馬が賭け関心対象であるであるのとまさに同じように、賭け関心対象になるであろう。各レースについて、レース競技場のハンディキャップ係(handicapper)または予想一覧作成者(morning line maker)は、その条件および長さについての以前の時間(すなわち、牡で三歳馬制限の$50,000レベルの譲渡要求レース出走馬[claiming horse]は6ファーロングを1:10の平均タイムで走るなど)に基づいて、レースのそのレベルについての「基準(par)」時間を公表しうる。この基準時間に基づいて、小数タイムのフィールドがセットされる。小数タイムの各フィールドは、たとえば、4秒のスプレッドの範囲内での端数を使うことにより30個の賭け関心対象からなることになる(2秒または3秒のスプレッドといったいかなる好適な時間スプレッドも考えられる)。たとえば、ある特定のレースである特定の長さについて基準時間が1:10だったとすると、30個の賭け関心対象は小数表示で1:08の時間から1:12の時間の範囲になる。
レース・カードの見本は次のような書式となりうる:
アクイダクト、レース1は三歳馬の$50,000の譲渡要求レースである。このクラスの馬についての基準時間は6ファーロングについて1:10である。したがって、レース1についてのプログラムは次のようになるであろう:
#1.1:08以下――これは、賭け手が1番のベットに賭けることができ、勝ち馬の最終タイムが1:08以下であればその賭け手が勝つということを意味する。
#2.1:08.01から1:08.20:これは、賭け手が2番のベットに賭けることができ、勝ち馬の最終タイムが1:08.01から1:08.20までの間であればその賭け手が勝つということを意味する。
#3.1:08.21から1:08.40:これは、賭け手が3番のベットに賭けることができ、勝ち馬の最終タイムが1:08.21から1:08.40までの間であればその賭け手が勝つということを意味する。
上記のレースのための賭けオプションは、1:12.00以上というベット・オプション#30まで続く。上例は、レース全体のコースについての勝ち馬の時間に関して詳述しているが、ベット・オプションはそのレースのいかなる好適な長さについても、そのレースのいかなる特定参加者についても提供できる。たとえば、賭けはそのレースのさまざまな中途点における(たとえば、最初の1/4マイル、1/2マイル、3/4マイル、1マイルについての)小数タイムについて提供されることができる。さらなる例では、基準時間および関連するベット・オプションは競技場によって、6ファーロングのレースの1ファーロング後の「先頭」馬について提供されることもできる。ある特定のレースについて一連の賭けオプションを生成するためには、いかなる好適な数および組み合わせの参加者、長さおよび時間を使うこともできる。
上記したような単勝ベットの賭けのほかに利用可能なものとして、二重勝、(n)重勝、(n)選択(choose(n))およびグループ・ベットの賭けがある。さらに、小数タイムに対する一つまたは複数の賭けを小数タイムに対する他の賭け、レースの中途点での参加者の順位についての他の賭けまたはレースの参加者のゴール順位に対するベットといった他のベットと組み合わせることによって連勝単式(exacta)の賭け(および他の任意の形の変わった賭け)を利用可能とすることができる。たとえば、賭け手が2番馬のスマーティージョーンズがレースに勝ちそうだと思い、最終タイムは1:07.99になる(上記の賭けオプション#1)と考える場合、その賭け手はスマーティージョーンズに対する単勝ベットと上記でオプション#1として提供された小数タイムベットを組み合わせた連勝単式(exacta)のベットを賭けることができる。これらの型のベットについての払い出しは、伝統的な連勝単式(exacta)プールには含まれない別個の連勝単式(exacta)プールのような別個のプールに基づくことになる。
小数タイムに対する賭けはパリミューチュエルでも、交換所に基づくもの(exchange based)でも、固定オッズの賭けのために利用可能でもよい。パリミューチュエル・フォーマットに関しては、異なる型の賭けオプションについて別個のプールが生成されてもよい。たとえば、特定のレースにおける勝ち参加者の小数タイムについて特定のプールを作ることができ;そのレースの中間点における先頭参加者の小数タイムに賭けるために別個のプールを作ることができ;そのレースの他の任意の中途点における他の任意の参加者の小数タイムに賭けるためにさらに別個のプールを作ることができる。代替的には、上記の賭けオプションの任意の数および組み合わせに対応するために、組み合わされたプールが生成されてもよい。
交換所に基づく環境では、小数タイムに関連するある特定のイベントについて、第一の賭け手が第二の賭け手と賭けを確立できる。たとえば、第一の賭け手は、ある特定の馬が特定の第一の範囲の小数タイム内にレースを完走することに賭けることができる。第二の賭け手は、その特定の馬がその第一の範囲の小数タイムにはゴールしないこと(第一の賭け手のベットの逆)に賭けてもよいし、あるいはその特定の馬が第二の範囲の小数タイムでゴールすること(第一の賭け手のベットの代替)に賭けてもよい。第一および第二の賭け手は、そのベットについての賭け金額を確立し、競技場は両賭け手の間のベットを用意にすることに対して手数料を受け取ることになるであろう。
固定オッズの賭けの環境では、レース競技場のハンディキャップ係(またはブックメーカーまたは他の適合する人物またはエンティティ)が、小数タイムに関連する特定のイベントについて固定オッズを確立することになる。次いで賭け手はその確立されたオッズで、ある賭け金額についてのベットを賭ける。たとえば、特定の馬が6ファーロングのレースを1:08から1:10までの間の時間で完走するオッズが、競技場のハンディキャップ係によって設定されうる。次いで賭け手は、ある賭け金額についてその確立されたオッズでのベットを賭けることができる。
インターバル・ベット30について決定される特定レース参加者は、いかなる好適な仕方で決定されてもよい。たとえば、該特定レース参加者のうち一または複数は、インターバル・ベット30を賭ける顧客20によって選択されてもよい。別の例としては、該特定のレース参加者のうち一または複数は、賭けシステム・プラットフォーム16によってランダムに選択されてもよい。もう一つの例として、該特定のレース参加者のうち一または複数は、賭けシステム・プラットフォーム16によって、一または複数の以前のレース・イベントに関するレース結果に基づいて選択されてもよい。たとえば、賭けシステム・プラットフォーム16はインターバル・ベット30についての該特定レース参加者を次のことに基づいて選択してもよい:(1)特定の以前のレースにおける諸レース参加者のゴール順位(または何らかの中途点における順位)およびそのような諸レース参加者が着けていた番号、(2)現在のレース・イベントで騎乗している特定の騎手に関する一または複数の以前のレースからの結果、あるいは(3)現在のレースに参加しているレース参加者のうち一または複数の参加者の、一または複数の以前のレースにおけるゴール順位(または何らかの中途点における順位)。ある具体的な実施例では、賭けシステム・プラットフォーム16は、ある特定の以前のレースにおける一または複数の上位でゴールした参加者の番号を着けている参加者を、インターバル・ベット30についての前記特定レース参加者として選択してもよい。
さらにもう一つの例として、インターバル・ベット30(または個別的な賭け要素32)がパリミューチュエル・ベットである実施形態において、インターバル・ベット30についての前記特定レース参加者のうち一または複数は、賭けシステム・プラットフォーム16によって、次のことに基づいて選択されてもよい:(a)同じレース・イベントに対する、他の顧客のインターバル・ベット30について選択された参加者および/または(b)そのような他のインターバル・ベット30の賭け金額。いくつかの実施形態では、賭けシステム・プラットフォーム16は、インターバル・ベット30についての前記特定レース参加者の選択を、上記のような入力の一方または両方に基づいて、そのインターバル・ベット30(または該インターバル・ベット30の個別的な賭け要素32)が勝ちベットとなった場合に、そのインターバル・ベット30に賭ける顧客20にとっての潜在的払い出し80を増加または最大化する(少なくとも、そのインターバル・ベット30について前記特定レース参加者が選択される時点においては)ために行いうる。たとえば、特定のレース・イベントについて生成されている特定のインターバル・ベット30について、賭けシステム・プラットフォーム16は、その特定のレース・イベントにおける各レース参加者について、そのレース参加者が選択された他のすべてのインターバル・ベット30の総賭け金額を決定しうる。次いで、賭けシステム・プラットフォーム16は、関連する総賭け金額が最小の一または複数のレース参加者を、その特定のインターバル・ベット30についての前記特定レース参加者として選択しうる。こうして、その特定のインターバル・ベット30に賭ける顧客20にとってその特定のインターバル・ベット30についての潜在的払い出しが増加または最大化されうる(少なくとも、その特定のインターバル・ベット30について前記特定レース参加者が選択される時点においては)。特定レース参加者がそのようにして選択されるインターバル・ベットは、顧客20に増加した価値または最大の価値を提供しうるので、「価値(value)ベット」と称されうる。代替的な実施形態では、ある特定のレース・イベントに関連する各インターバル・ベット30について、同じ特定レース参加者が決定される。そのような実施形態では、各中途点104および/またはゴールライン108について決定されるレース参加者の可能な順位および/または小数タイムは、インターバル・ベット30が違えば異なることがありうる。こうして、そのレース・イベントに対してインターバル・ベット30を賭ける複数の顧客20は、同じレース参加者を割り当てられるが、各中途点104および/またはゴールライン108における異なる可能な順位および/または小数タイムを割り当てられる。その結果、複数のインターバル・ベット30の結果は異なる(または異なることがありうる)。
インターバル・ベット30について決定される特定レース参加者と同様、レース・イベントの各中途点104および/またはゴールライン108について決定される特定の可能な順位および/または小数タイムもいかなる好適な仕方で決定されてもよい。たとえば、参加者に関連した前記特定レース順位および/または小数タイムの一または複数は、そのインターバル・ベット30に賭ける顧客20によって選択されうる。もう一つの例として、特定レース参加者に関連する前記順位および/または小数タイムのうち一または複数は、賭けシステム・プラットフォーム16によってランダムに選択されてもよい。もう一つの例として、特定レース参加者に関連する前記順位および/または小数タイムのうち一または複数は、賭けシステム・プラットフォーム16によって他の仕方で決定されてもよいし、あるいは、たとえばレース競技場、OTBエンティティまたは賭け率計算(tote)エンティティといった賭け提供エンティティによって他の仕方で決定されてもよい。
インターバル・ベット30は、一または複数の単一点賭け要素32および/または一または複数の複数点賭け要素32を含みうる。単一点賭け要素32は、レース・イベントにおける単一の中途点104に対応する。よって、レース・イベントにおけるある特定の中途点104に対応する単一点賭け要素32は、一または複数の特定レース参加者が、その特定の中途点104についてまたはゴールライン108において決定された一または複数の特定の可能な順位にあるかどうかに対する賭け、および/または一または複数の特定レース参加者が、ある特定の中途点104においてまたはゴールライン108においてある範囲の小数タイムをもつかどうかに対する賭けを含みうる。各単一点賭け要素32のさまざまなパラメータが、その単一点賭け要素32が勝った賭けであるかどうかをいかにして判定するかを定義しうる。具体的には、順位に対する賭けについては、(a)特定の可能な順位に実際に位置していなければならない特定のレース参加者の数、および(b)そのような特定のレース参加者がそのような特定の可能な順位で、ある特定の順にゴールしなければならないかどうか;そしてタイム測定に対する賭けについては、(c)一つまたは複数の範囲の小数タイムでレースのある部分を完走しなければならない特定のレース参加者の数および素性、および(d)そのような小数タイムの範囲の選択、である。いくつかの実施形態では、さまざまなインターバル・ベット30は、個別の中途点104をカバーする単一賭け要素32、それぞれがある特定の中途点104をカバーする複数の賭け要素32、複数の中途点104をカバーする単一の賭け要素32、それぞれが複数の中途点104をカバーする複数の賭け要素32、それぞれが中途点104の任意の数および組み合わせをカバーする他の任意の数の賭け要素、である。単一の賭け要素32および複数の賭け要素32の以下の記述は、レースにおける参加者の順位に対する賭けに関して記載されるが、これらの賭け要素32はレースのさまざまな点における参加者の小数タイムに関して、あるいは参加者の順位または小数タイムの任意の組み合わせに対してなされることもできる。
一例として、図2を参照すると、中途点104cに対応する単一点賭け要素32は、3つの特定レース参加者が、中途点104cについて決定された3つの特定の可能な順位にあるかどうかに対する賭けを含みうる。この例示的な単一点賭け要素32が勝った賭けとなるためには、3つの特定のレース参加者は、実際に前記3つの特定の可能な順位に、ある特定の順番で、なっていなければならない。一または複数の特定レース参加者および一または複数の特定の可能な順位はさまざまな仕方で決定できる。たとえば、のちにより詳細に述べるように、そのような特定レース参加者および/または特定の可能な順位の一または複数は、顧客によって選択されてもよいし、賭けシステム・プラットフォーム16によってランダムに決定されてもよい。
これに対し、複数点賭け要素32はレース・イベントの複数の中途点104および/またはゴールライン108に対応する。こうして、あるレースの一群の中途点104および/またはゴールライン108に対応する複数点賭け要素32は、一または複数の特定レース参加者が、特定の諸中途点104および/またはゴールライン108について決定された一または複数の特定の可能な順位にあるかどうかに対する賭けを含みうる。各複数点賭け要素32のさまざまなパラメータが、その複数点賭け要素32が勝った賭けであるかどうかをいかにして判定するかを定義しうる。具体的には、(a)個別の諸中途点104および/またはゴールライン108のそれぞれについて決定された特定の可能な順位に実際に位置していなければならない特定のレース参加者の数、(b)そのような特定レース参加者がそのような特定の可能な順位で、ある特定の順にゴールしなければならないかどうか、および(c)そのような個別的なレース参加者が正しい可能な順位になければならない特定の中途点104(および/またはゴールライン108)の数および素性、である。
一例として、図2を参照すると、中途点104b、104d、104fおよびゴールライン108に対応する複数点賭け要素32は、3つの特定のレース参加者が、中途点104b、104d、104fおよびゴールライン108について決定された3つの特定の可能な順位にあるかどうかに対する賭けを含みうる。この例では、複数点賭け要素32が勝った賭けとなるためには、中途点104b、104d、104fおよびゴールライン108のそれぞれにおいて、3つの特定のレース参加者のうちの少なくとも一は、その中途点104またはゴールライン108について決定された3つの特定の可能な順位のうちの一つになければならない。上で論じたように、一または複数特定のレース参加者および一または複数の特定の可能な順位はさまざまな仕方で決定できる。たとえば、顧客によって選択されてもよいし、賭けシステム・プラットフォーム16によってランダムに決定されてもよい。
〈二次元ベット・マトリクス150〉
いくつかの実施形態では、賭けシステム・プラットフォーム16はベット・マトリクス150を生成する。これは、インターバル・ベット30の一または複数の賭け要素32を少なくとも部分的に定義するものである。図3は、二次元ベット・マトリクス150の例を示しており、いくつかの項目152は第一の方向156に延在する複数の列154および第二の方向160に延在する複数の行158に配列されている。
ベット・マトリクス150は、ある特定のレース・イベントの、各中途点104に対応する一つの列154およびゴールライン108に対応する一つの列154を含みうる。今の例では、図3に示されるベット・マトリクス150は、列1〜7のそれぞれはレース・イベントのそれぞれ7つの中途点104a〜104gのうちの一つに対応しており、列8は該レース・イベントのゴールライン108に対応している。各列154について、該列154に含まれる諸項目152は、その列154に対応する中途点104(またはゴールライン108)におけるレース参加者の可能な順位を表す。いくつかの実施形態では、各列154に含まれる数(可能な順位を表す)の一部または全部は、賭けシステム・プラットフォーム16によってランダムに決定される。各列154に含まれる残りの数は(もしあれば)顧客20によって決定されてもよい。ベット・マトリクス150は、レースの参加者の順位に関して記載されるが、ベット・マトリクス150についてのこれらの項目152は、レースの参加者についての小数タイムの範囲またはレースの参加者についての順位もしくは小数タイムの任意の組み合わせであることもできる。
ベット・マトリクス150は、該ベット・マトリクス150に関連するインターバル・ベット30の種類に依存して、行158をいくつ含んでいてもよい。いくつかのインターバル・ベット30については、ベット・マトリクス150に含まれる行数は、各中途点104またはゴールライン108における可能な順位の数に等しく、これはそのレース・イベントのレース参加者の数に等しい。たとえば、9頭の出走馬を有する競馬レースに関するインターバル・ベット30について、該インターバル・ベット30についてのベット・マトリクス150は9つの行158を含みうる。それにより、各列154が、レースにおける各馬の9通りの可能な順位のそれぞれを表す数を含みうる。他のインターバル・ベット30については、ベット・マトリクス150は、そのレース・イベントの可能な順位(またはレース参加者)の数よりも少ない行158を含む。たとえば、12頭の出走馬を有する競馬レースに関するインターバル・ベット30について、該インターバル・ベット30についてのベット・マトリクス150はたった3つの行158を含むのでもよい。それにより、各列154は、その中途点104またはゴールライン108におけるそれぞれの馬の12の可能な順位のうち3つのみを表す3つの数を含みうる。ベット・マトリクス150の大きさは、レースに対するベットを形成しうる小数タイムの範囲に従って決定されてもよい。
図3に示した例示的なベット・マトリクス150は8つの行158、すなわち行1〜8を含んでいる。各列1〜8に含まれる項目152は、その列154に対応する中途点104(またはゴールライン108)における諸レース参加者の最初の8つの可能な順位を表す数である。この例では、列1〜7に含まれる項目152はランダムに決定された可能な順位であり、列8(ゴールライン108に対応する)に含まれる項目152は、順に1から8の最初の8つの可能な順位である。他の実施形態では、列1〜8のいずれかに含まれる項目152は他の仕方で決定されてもよい。たとえば、ベット・マトリクス150の列154のすべて(ゴールライン108に対応する列154を含む)に含まれる項目152は、ランダムに決定されてもよい。別の例では、ベット・マトリクス150のすべての列154が顧客20によって決定されてもよい。さらに他の実施形態では、項目152の一部はプラットフォーム16によってランダムに決定される一方、残りは顧客20によって決定されてもよい。
あるインターバル・ベット30について決定された一または複数の特定レース参加者の標示がベット・マトリクス150に付随していてもよく、特定レース参加者162として標示される。インターバル・ベット30についての特定レース参加者162は、レース・イベントの一群のレース参加者のうちから、いかなる好適な仕方で決定されてもよい。たとえば、インターバル・ベット30を賭ける顧客20によって選択される、あるいは賭けシステム・プラットフォーム16によってランダムに決定されるなどである。図3に示した例示的な実施形態では、インターバル・ベット30について決定された特定レース参加者162は、ある特定の競馬レースの10頭の馬(1番馬〜10番馬)のうちから選択された3頭の馬――1番、4番、6番馬――である。
上で論じたように、賭け要素32は、一または複数の特定レース参加者が、一または複数の特定の中途点104またはゴールライン108について決定された一または複数の特定の可能な順位にあるかどうかに対する賭けを含みうる。ベット・マトリクス150は、あるインターバル・ベット30についてさまざまな種類の賭け要素32を定義しうるが、それはベット・マトリクス150内での「合致(matched)」項目170の生起および/または位置に基づいてである。合致項目170とは、決定された特定参加者162のうちの一参加者が、その項目152によって示される可能な順位にあるような項目152である。たとえば、特定の列154の特定の項目152が数「3」(3位を示す)を含む場合、前記特定の参加者162のうちの一が、その特定の列154に対応する中途点104(またはゴールライン108)において3位にある場合に、項目152が合致項目170となる。
いくつかのインターバル・ベット30または賭け要素32については、項目152が合致項目170であるのは、前記特定参加者162のうち任意のものが、その項目152によって示される可能な順位にある場合である。たとえば、図3に示した例で、列1、行1に位置する項目152(すなわち、数「6」)が合致項目170であるのは、1番馬、4番馬および6番馬のうちの任意のものが、レースの第一の中途点104aにおいて6位にある場合である。もう一つの例として、列3、行4に位置する項目152(すなわち、数「5」)が合致項目170であるのは、1番馬、4番馬および6番馬のうちの任意のものが、レースの第三の中途点104cにおいて5位にある場合である。
他のインターバル・ベット30または賭け要素32については、項目152が合致項目170であるのは、前記特定参加者162のうちある特定のものが、その項目152によって示される可能な順位にある場合である。たとえば、いくつかのインターバル・ベット30または賭け要素32については、前記特定参加者162が、一または複数の項目152によって示される可能な順位に、ある特定の順序で、なっていなければならない。たとえば、図3に示したベット・マトリクス150に基づく例示的な賭け要素32が勝った賭けとなるのは、3頭の特定の馬162――1番、4番、6番馬――が、列154の最初の3つの項目152(すなわち、行1〜3の項目)によって示される3つの可能な順位に、その順で、なっている場合にのみである。こうして、ベット・マトリクス150の列1に関しては、第一の中途点104aにおいて、(a)1番馬は6位でなければならない、(b)4番馬は3位でなければならない、(c)6番馬は7位でなければならない。
上で論じたように、ベット・マトリクス150は、さまざまな種類の賭け要素32を定義しうるが、それはベット・マトリクス150内での「合致(matched)」項目170の生起および/または位置に基づいてである。たとえば、いくつかの賭け要素32が勝った賭けとなるのは、ある特定の数の合致項目170が特定の列154内で方向156に連続して整列する場合である。もう一つの例として、いくつかの賭け要素32が勝った賭けとなるのは、ある特定の数の合致項目170が特定の行158内で方向160に連続して整列する場合である。もう一つの例として、いくつかの賭け要素32が勝った賭けとなるのは、ある特定の数の合致項目170がベット・マトリクス150内で対角線方向に連続して整列する場合である。さらにもう一つの例として、いくつかの賭け要素32が勝った賭けとなるのは、ある特定の数の合致項目170がベット・マトリクス150内で任意の方向――垂直方向、水平方向または対角線方向――に連続して整列する場合である。
そのような賭け要素32について連続して整列しなければならない合致項目170の数は、いかなる好適な数でもよく、事前決定されるか、ランダムに決定されるか、顧客20によって決定されるか、あるいは他の仕方で決定される。いくつかの賭け要素32については、連続して整列しなければならない合致項目170の数は、決定されたレース参加者162の数に等しい。よって、図3に示した例では、いくつかの賭け要素32が勝った賭けになるためには、3つの合致項目170が連続して整列しなければならない。他の例では、連続して整列しなければならない合致項目170の数は、インターバル・ベット30が賭けられるときにプラットフォーム16によってランダムに決定されることができる。さらに他の例では、連続して整列しなければならない合致項目170の数を選ぶ選択肢を顧客20が有していてもよい。特定のインターバル・ベット30(または賭け要素32)についての払い戻し80は、連続して整列しなければならない合致項目170の数に基づいて増加または減少しうる。これに関し、連続して整列した3つの合致項目170を要求するインターバル・ベット30(または賭け要素32)の払い出しは、連続して整列した2つの合致項目170を要求するベット30(または賭け要素32)よりは多いが、連続して整列した4つの合致項目170を要求するベット30(または賭け要素32)よりは少ない。
さらにもう一つの例として、いくつかの賭け要素32が勝った賭けとなるのは、ある特定の数の合致項目170がある特定の行158に位置しているが、連続して整列する必要はない場合である。同じ行158に必要とされる合致項目170の数は、いかなる好適な数でもよく、事前決定されるか、ランダムに決定されるか、顧客20によって決定されるか、あるいは他の仕方で決定される。上述した連続して整列した合致項目170の数の場合と同様、賭け要素32についての払い出し80は、少なくとも部分的には、勝つために必要とされる同じ行158内の合致項目170の数に基づいていてもよい。たとえば、図3に示した例では、賭け要素32が勝った賭けとなるのは、ベット・マトリクス150内で少なくとも5つの合致項目が同じ行158に位置している場合である。さらにもう一つの例として、いくつかの賭け要素32が勝った賭けとなるのは、ある特定の数の合致項目170がある特定の列154に位置しているが、連続して整列する必要はない場合である。たとえば、3つの行158しか含まないベット・マトリクス150において、ベット・マトリクス150内で少なくとも二つの合致項目170が同じ列154に位置されれば、賭け要素32は勝った賭けとなるのでもよい。同じ行158または列154にある合致項目170に基づいて勝てる賭け要素32についての払い出し80は、同数の連続して整列した合致項目70を必要とする賭け要素32についての払い出しより少なくてもよい。
さらにもう一つの例として、いくつかの賭け要素32が勝った賭けとなるのは、ある特定の数の合致項目170がベット・マトリクス150の4つの隅に位置している場合である。たとえば、賭け要素32が勝った賭けとなるのは、少なくとも3つの合致項目170がベット・マトリクス150の4つの隅に位置している場合であってもよい。さらにもう一つの例として、いくつかの賭け要素32が勝った賭けとなるのは、ベット・マトリクス150の項目152のすべてが合致項目170である場合のみである。たとえば、行158を一つ、二つまたは三つしか含まないベット・マトリクス150において賭け要素32が勝った賭けとなりうるのは、そのような行158のすべてにおいて項目152のすべてが合致項目170である場合のみである。
ベット・マトリクス150内での合致項目170のいかなる数および組み合わせの生起および/または位置に基づいて他の種類の賭け要素32を他の仕方で定義してもよいことは理解しておくべきである。インターバル・ベット30は、含む賭け要素32の数はいくつでもよく、さまざまな異なる種類の賭け要素32をいくつ含んでいてもよいことは理解しておくべきである。たとえば、ベット・マトリクス150に関連する賭け要素32は、レースの一部分を完走する参加者に関連した小数タイムの範囲に基づいたもの、あるいはレースの参加者についての順位および小数タイムの組み合わせに基づいたものであってもよい。
〈ベット・マトリクス150を使った、さまざまな種類の賭け要素32の管理〉
いくつかの例示的な種類の賭け要素32を解説するために、次の4つの賭け要素を含むインターバル・ベット30を考える:
(a)第一の賭け要素32a;これが勝った賭けとなるのは、垂直方向、水平方向または対角線方向に連続した順に整列した3つの合致項目170がベット・マトリクス150内に3組以上位置している場合である;
(b)第二の賭け要素32b;これが勝った賭けとなるのは、少なくとも6つの合致項目170を含む場合である;
(c)第三の賭け要素32c;これが勝った賭けとなるのは、ベット・マトリクス150の行1の項目152のうち8項目すべてが合致項目170である場合である;
(d)第四の賭け要素32d;これが勝った賭けとなるのは、ベット・マトリクス150の列8の項目152のうち最初の3項目(すなわち、win、placeおよびshowの位置)が合致項目170である場合である。
図4は、レースの各中途点104a〜104gおよびゴールライン108における特定レース参加者――1番馬、4番馬、6番馬――のそれぞれの実際の順位202を示す表200を示している。さらに、各中途点104a〜104gおよびゴールライン108に対応するベット・マトリクス150の列154が、図4の表200の下に示されている。
そのような実際の順位202を、賭けシステム・プラットフォーム16は記録装置102および106から(上で論じた)レース結果86として受け取りうる。表200の実際の順位202は、ベット・マトリクス150における合致項目170を同定するために使用されうる。たとえば、表200に示されるように、1番馬は中途点104aにおいて2位にある。よって、ベット・マトリクス150の列1、行5における項目152(図3参照)は合致項目170である。というのも、項目152は「2」であり、これは2位を示しているからである。さらに、4番馬は中途点104aにおいて7位にある。よって、ベット・マトリクス150の列1、行3における項目152は合致項目170である。というのも、項目152は「7」であり、これは7位を示しているからである。さらに、6番馬は中途点104aにおいて12位にある。ベット・マトリクス150の項目152は1〜8の数しか含まないので、列1には6番馬の12位に対応する合致項目はない。このプロセスは、ベット・マトリクス150の行1〜8の合致項目170(もしあれば)を決定するために同様に使用されうる。ベット・マトリクス150の各合致項目170は、解説の目的のため、項目152を囲む丸で指示している。
ベット・マトリクス150においていったん合致項目170が同定されれば、例示的なインターバル・ベット30の4つの賭け要素32a〜32dのそれぞれについての結果が以下のように決定できる:
第一の賭け要素32aに関しては、連続順に整列した三つの合致項目170が二組同定されており、第一の組の三つの合致項目170は破線210で示されるように列6に縦に整列しており、第二の組の三つの合致項目170は破線212で示されるように斜めに整列して列2行7から列4行5に延在している。よって、第一の賭け要素32aはそのような組を3つ以上要求していたので、第一の賭け要素32aは負けの賭けと考えてよい。
第二の賭け要素32bに関しては、破線214で示されるように、6つの合致項目170が行5に位置している。よって、第二の賭け要素32bは単一行158に6つ以上の合致項目を要求していたので、第二の賭け要素32bは勝ちの賭けと考えてよい。
第三の賭け要素32cに関しては、行1の8つの項目152のうち3つしか合致項目170でない。よって、第三の賭け要素32cは行1の8つの項目152全部が合致項目170であることを要求していたので、第三の賭け要素32cは負けの賭けと考えてよい。
第四の賭け要素32dに関しては、列8の最初の3つの項目152(すなわち、win、placeおよびshowの位置)のうち一つだけが合致項目170である。よって、第四の賭け要素32dは列8の最初の3つの項目152全部が合致項目170であることを要求していたので、第四の賭け要素32dは負けの賭けと考えてよい。
こうして、第二の賭け要素32bは勝ちの賭けと考えられ、一方、第一、第三および第四の賭け要素32a、32cおよび32dは負けの賭けと考えられる。第二の賭け要素32bについての払い出し80は、個別の実施例に依存して、パリミューチュエル規則に基づいて決定されてもよいし、あるいは所定のオッズに基づいて決定されてもよい。
〈三次元のベット・マトリクス〉
上で論じたように、ベット・マトリクス150はインターバル・ベット30のさまざまな賭け要素32を定義するために使われる項目152の二次元のベット・マトリクスである。しかしながら、いくつかのインターバル・ベット30については、三次元のベット・マトリクスが、インターバル・ベット30のさまざまな賭け要素32を定義するために使用されてもよい。図5は、いくつかの二次元ベット・マトリクス402を含む例示的な三次元ベット・マトリクス400を示している。それぞれの二次元ベット・マトリクス402は、図3〜図4を参照して上で論じた二次元ベット・マトリクス150と同様のものでよい。三次元ベット・マトリクス400内の各二次元ベット・マトリクス402は、たとえば一日または一晩のある特定の競技場での一群のレースのような一群のレース・イベントのうちの一つに対応するものでよい。よって、図5に示された実施形態では、三次元ベット・マトリクス400は三つの二次元ベット・マトリクス402a、402bおよび402cを含み、このそれぞれがある晩における特定の競技場で行われることが予定されている三つのレースのうちの一つに対応する。ベット・マトリクス150は、レースの参加者の順位に関して記載されるが、ベット・マトリクス150についてのこれらの項目152はレースの参加者についての小数タイムの範囲またはレースの参加者についての順位または小数タイムの任意の組み合わせであることもできる。
各二次元ベット・マトリクス402a、402b、402cは、その二次元ベット・マトリクス402a、402b、402cに対応するレースの中途点104および/またはゴールライン108におけるレース参加者の可能な順位を表すいくつかの項目404を含んでいる。ベット・マトリクス150に関して上で論じたように、各ベット・マトリクス402の各列154は、そのベット・マトリクス402に対応するレースの中途点104またはゴールライン108に対応しうる。図6に示した実施形態では、各ベット・マトリクス402について、列1〜3はそのベット・マトリクス402に対応するレースの中途点104に対応し、列4はそのレースのゴールライン108に対応する。
「合致」した項目404は、図5では丸で囲んだ項目404として示されており、合致項目410と表される。ベット・マトリクス150に関して上で論じたように、各合致項目410は、特定レース参加者(たとえば、図6に示される3頭の選択された馬162)のうちの一参加者が、その項目404が位置している列154に対応する中途点104またはゴールライン108においてその項目404によって示される可能な順位にある項目404である。
二次元ベット・マトリクス150と同様、三次元ベット・マトリクス400は少なくとも部分的には、インターバル・ベット30についての一または複数のさまざまな種類の賭け要素32を定義しうる。たとえば、ベット・マトリクス150に関して上で論じたように、ある種の賭け要素32は、ある特定の数の合致項目404が、単一列154内に垂直方向に、単一行158内に水平方向に、あるいは複数の列154および行158にわたって対角線方向になど、ある特定の方向に連続して整列されるかどうかに関するものでありうる。例示的な賭け要素32が、垂直方向、水平方向または対角線方向のいずれかに連続して整列した三つ以上の合致項目404を必要としているとして、例示的な勝ちの賭けが、図6に、破線412(垂直方向)、414(水平方向)および416(対角線方向)によって示される合致項目404のグループによって示されている。
さらに、ある種の賭け要素32は、ある特定の数の合致項目404が、二次元マトリクス402に垂直な方向に連続して整列されるかどうかに関するものであってもよい。換言すれば、ある特定の賭け要素32は、同じ列154および同じ行158で二つ以上の二次元マトリクス402にわたるある特定の数の合致項目404を要求するのである。たとえば、図6に示した実施例では、ある特定の賭け要素32は、三つの二次元マトリクス402a、402bおよび402cのそれぞれの同じ列154および列158に合致項目404を要求するものでありうる。この種の賭け要素32の例示的な勝ちの賭けが、図5に、各マトリクス402a、402bおよび402cの列3、行2において示されている。三つの合致項目410a、410bおよび410cのグループによって示されるのがそれである。
単一の二次元マトリクス402内で、あるいは複数の二次元マトリクス402にわたって任意の方向(たとえば水平方向、垂直方向、対角線方向)の合致項目404のグループを含め、ベット・マトリクス400内での合致項目404のいかなる数および組み合わせの生起および/または位置に基づいて他の種類の賭け要素32を他の仕方で定義してもよいことは理解しておくべきである。
〈ジャックポット・ベット〉
いくつかの実施形態では、賭けシステム・プラットフォーム16によって提供される一部または全部のインターバル・ベット30および/または賭け要素32は、さまざまな方法で実装されうるジャックポット賭け要素94を有していてもよい。一般に、ジャックポット賭け要素94は、比較的(または非常に)高い払い出しを有する比較的(または非常に)低いオッズの賭けである。たとえば、二次元ベット・マトリクス150に関し、例示的なジャックポット賭け要素94は、次のような賭けを含みうる:(1)ベット・マトリクス150の、一つまたは複数の特定の行158、(b)特定の最小数の行158または(c)すべての行158、に含まれる項目152のすべて(あるいは特定の最小数)が合致項目170であるという賭け;(2)ベット・マトリクス150の、(a)一つまたは複数の特定の列154、(b)特定の最小数の列154または(c)すべての列154、に含まれる項目152のすべて(あるいは特定の最小数)が合致項目170であるという賭け(この賭けは、特定レース参加者が、そのような特定の列154のそれぞれにおける項目152によって示される可能な順位に、特定の順序で、なっていることを要求してもいいし、しなくてもよい);ならびに(3)ベット・マトリクス150の項目152のある特定の最小数が合致項目170であるという賭け。ジャックポット賭け要素94は、インターバル・ベット30の特定の賭け要素32であってもよいし、あるいはインターバル・ベット30またはインターバル・ベット30の一もしくは複数の特定の賭け要素32の一部を含んでいてもよい。
いくつかの実施形態では、顧客20が賭けたインターバル・ベット30の賭け金額の一部が一または複数のジャックポット賭け要素94に自動的に、あるいは顧客20による選択に際して割り当てられてもよい。たとえば、顧客20は、自分のインターバル・ベット30の賭け金額のある特定の割合が、一または複数の特定のジャックポット賭け要素94に割り当てられるようにするオプションを有していてもよい。別の例として、顧客20から受け取られたインターバル・ベット30の賭け金額のある特定の割合が、一または複数の特定のジャックポット賭け要素94に自動的に割り当てられてもよい。たとえば、7つの中途点104を有する1マイル・レースについて、賭けシステム・プラットフォーム16は、顧客20によって賭けられたインターバル・ベット30についての賭け金額を自動的に9つの賭け要素32のための9つの等しい部分に配分してもよい――7つの中途点104のそれぞれのために一つ、ゴールライン108のために一つ、そしてジャックポット賭け要素94のために一つである。
いくつかの実施形態では、ジャックポット賭け要素94は、時間とともに(たとえばレース・イベント、日、週または年を経るにつれて)ふくれるローリング・ポット(rolling pot)(または「ジャックポット・プール(jackpot pool)」)に関連していてもよい。これは、ある顧客20が勝ちのジャックポット賭け要素94を有していてジャックポット・プールに勝つまでふくれ続ける。よって、ある特定のレースについてある特定のジャックポット賭け要素94に勝ちの賭けが出なければ、そのジャックポット賭け要素94に割り当てられた賭け金額はジャックポット・プール内に維持され、一または複数のその後のレースに繰り越される。ジャックポット賭け要素94の種類ごとに別個のジャックポット・プールが維持され、よって同時に複数のジャックポット・プールが維持されてもよい。あるいはまた、たとえば特定の競技場で、あるいは賭けシステム・プラットフォーム16によって、提供される複数(または全部)の種類のジャックポット賭け94について、単一のジャックポット・プールが使用されてもよい。
他の実施形態では、ローリング・ジャックポット・プールを有するのではなく、ジャックポット賭け要素94が単一のレース・イベントに関連付けられてもよい。たとえば、ジャックポット賭け要素94は、(1)ベット・マトリクス150においてある特定の数の合致項目170を有する行158の数;(2)ベット・マトリクス150においてある特定の数の合致項目170を有する列154の数;または(3)ベット・マトリクス150における合致項目170の総数、に関する賭けを含みうる。そのような行158、列154または全合致項目170の数が最大のベット・マトリクスを有するインターバル・ベット30が、勝ちのジャックポット賭け要素94を有していると見なされることができ、そのようなインターバル・ベット30を賭けた顧客に払い出し80が与えられうる。
〈システム10の例示的な動作〉
図6は、本発明のある実施形態に基づく、インターバル・ベット30を受領および管理する例示的な方法を示すフローチャートである。ステップ300では、ある特定のレース・イベントに関する賭け12――インターバル・ベット30および/または伝統的な賭け34を含む――が顧客20から、図1を参照して上記したような一または複数の賭けシステム・インターフェース14を介して受領される。
ステップ302〜308では、ある特定の顧客20aがある特定の競馬レースに関するインターバル・ベット30aを、以下のようにして賭ける。ステップ302では、顧客20aは、インターバル・ベット30aについての一または複数の賭けパラメータ84aを選択する。賭けパラメータ84aに含まれるのは、たとえば、インターバル・ベット30aの種類、インターバル・ベット30aの一または複数の賭け要素32a、その特定の競馬レースに出走する予定の一群の馬のうちの一または複数の特定の馬および/またはインターバル・ベット30aについてのもしくはインターバル・ベット30aの各賭け要素32aについての賭け金額である。他の実施形態では、インターバル・ベット30aについての前記一または複数の特定の馬は、たとえば賭けシステム・プラットフォーム16によってランダムに決定されるなど、他の仕方で決定されてもよい。この例では、顧客20aは2頭の馬、たとえば3番馬および7番馬を選択するとする。ステップ304では、顧客20aは、賭けパラメータ84aを賭け金額とともに、賭けシステム・インターフェース14に通信する。賭けシステム・インターフェース14は賭けパラメータ84aを賭けシステム・プラットフォーム16に通信する。ステップ306では、賭けシステム・プラットフォーム16は、顧客20aのインターバル・ベット30についてのベット・マトリクス150aを、受信された賭けパラメータ84aおよびその特定の競馬レースに関するさまざまなイベント・パラメータ82、たとえばレースの長さおよび出走が予定されている馬の数などに基づいて生成する。他の実施形態では、ベット・マトリクス150aの全部または諸部分が顧客20aによって生成されてもよい。たとえば、顧客20aがベット・マトリクス150aの項目152の一部または全部を選択してもよい。いずれにせよ、賭けシステム・プラットフォーム16は生成されたベット・マトリクス150aをメモリ72に保存しうる。ステップ308では、賭けシステム・プラットフォーム16はベット・マトリクス150aを、たとえば窓口44またはセルフサービス機械48のような適切な賭けシステム・インターフェース14に通信する。すると賭けシステム・インターフェース14は、顧客20aのためにベット・チケット92をプリントしうる。ベット・チケット92は次のうちの一部または全部を含んでいる:(a)ベット・マトリクス150aの印刷版、(b)賭け金額、(c)競技場および特定のレース・イベントの標示、(d)特定のレース・イベントについて予定されている時間、および(e)顧客20aが選択した2頭の馬(3番馬および7番馬)の標示。顧客20aはベット・チケット92を、自分のインターバル・ベット30aの進行を追跡し、インターバル・ベット30aの各賭け要素32aについての結果を判別するために使用しうる。これについてはのちにステップ314のところで論じる。
ステップ310では、賭けシステム・プラットフォーム16は、インターバル・ベット30aのさまざまな賭け要素32aの間でインターバル・ベット30aの賭け金額を配分しうる。そのような配分は、(a)インターバル・ベット30aを賭けるときに顧客20aが行った選択に従って、(b)賭けシステム・プラットフォーム16によって維持されている所定の賭け金配分規則に基づいて、または(c)その他の基準に従って行われうる。いくつかの実施形態では、賭けシステム・プラットフォーム16はインターバル・ベット30aの賭け金額の均等な部分をインターバル・ベット30aの賭け要素32aのそれぞれに配分する。たとえば、3つの賭け要素32aを有するインターバル・ベット30aについて、賭けシステム・プラットフォーム16は、賭け金額の3分の1を3つの賭け要素32aのそれぞれに配分する。もう一つの例として、8つの賭け要素を有するレース・イベント(たとえば、レースの1/8マイル毎に対応する賭け要素32を有する1マイル・レース)について、インターバル・ベット30に賭けられた$1.00ごとに12.5¢が8つの賭け要素32のそれぞれに配分されうる。いくつかの実施形態では、賭けシステム・プラットフォーム16は、レース・イベントの長さおよびレース・イベントの中途点104の数に基づいて、インターバル・ベット30aの賭け金額を自動的に配分してもよい。たとえば、ファーロング毎(すなわち、1/8マイルごと)に中途点104を有する7ファーロング(7/8マイル)レース・イベントにおいて、賭けシステム・プラットフォーム16は、そのレース・イベントに対するインターバル・ベット30aの賭け金額を自動的に1/7ずつに配分してもよい。ここで、7つの賭け要素32(6つの中途点104のそれぞれに対応して一つとゴールライン108に対応して一つ)のそれぞれに1/7が配分される。他の実施形態では、賭けシステム・プラットフォーム16および/または賭けシステム・インターフェース14は、インターバル・ベット30aの賭け金額の、インターバル・ベット30aのさまざまな賭け要素32aの間での配分に関する入力を、顧客20aが提供することを許容していてもよい。たとえば、インターバル・ベット30aが3つの賭け要素32aを含むとして、顧客20aは賭け金額の50%を賭け要素32aの一つに配分し、25%を残りの2つの賭け要素32aのそれぞれに配分するよう要求するなどする。インターバル・ベット30がパリミューチュエル・ベットである実施形態では、インターバル・ベット30aの賭け要素32aのそれぞれへの賭け金額の配分は、賭け金額を一または複数のパリミューチュエル・プールに配分することを含んでいてもよい。たとえば、賭け要素32aの種類ごとに別個のパリミューチュエル・プールが設けられる実施形態では、賭けシステム・プラットフォーム16は、賭け金額を、上で論じた基準の任意のものに従って、さまざまなパリミューチュエル・プールに配分しうる。
ステップ312では、その特定のレース・イベントが始まる。ステップ314では、レース結果86が競技場、OTBエンティティまたは他の何らかのエンティティから賭けシステム・プラットフォーム16に通信される。レース結果86は、少なくとも、その特定のレースにおける各馬の、レースの各中途点104およびゴールライン108における実際の順位202および/または小数タイムを示しうる。たとえば、レース結果86は、図4に示される表200のデータの種類を含みうる。いくつかの実施形態では、そのようなレース結果86は、一または複数の賭けシステム・インターフェース14にも通信され、それにより顧客20は、レースの進行および/またはそのレースに対する自分の賭け12を追跡しうる。いくつかの実施形態では、レース結果86は賭けシステム・プラットフォーム16および/または賭けシステム・インターフェース14に、リアルタイムでまたは実質的にリアルタイムで通信される。
ステップ316では、賭けシステム・プラットフォーム16は、インターバル・ベット30aの各賭け要素32aについての賭け結果78を、そのレースに関する受信されたレース結果86、各賭け要素32aに関する賭けパラメータ84およびステップ306で生成されたベット・マトリクス150aに基づいて、決定しうる。たとえば、賭けシステム・プラットフォーム16は、各賭け要素32aが、「勝ち」「負け」「プッシュ」または「ノー・アクション」のいずれであるかを、上で論じた技術の一または複数を使って決定しうる。
ステップ318では、賭けシステム・プラットフォーム16は、ステップ316で勝ちの賭けであると判定された各賭け要素32aについて払い出し80を決定しうる。パリミューチュエル・システムでは、賭けシステム・プラットフォーム16は、各賭け要素32aについての払い出し80を、パリミューチュエル払い出しを決定する既知の諸方法に従って決定しうる。賭けシステム・プラットフォーム16は、インターバル・ベット30aの賭け金額から、あるいは各賭け要素32aに配分された賭け金額の部分から、手数料または「控除分」を差し引いてもよい。たとえば、いくつかの実施形態では、そのような手数料または「控除分」は、賭け金額の所定の割合(たとえば10%など)であってもよい。いくつかの事例では、顧客20aについて決定された払い出し80は、一または複数の賭けシステム・インターフェース14を介して顧客20aに支払われてもよい。あるいはまた、賭けシステム・プラットフォーム16がそのような払い出し80の額に基づいて顧客20aについての賭け口座を更新してもよい。
ある特定のパリミューチュエル・プールについて、そのプールに割り当てられた賭け要素32aのどれも勝ちの賭けではないと判定された場合、そのような賭け要素32aについての賭け金額はそのような賭けをした顧客20に返還されてもよいし、その後のレースに関連した新たなパリミューチュエル・プールに繰り越されてもよいし、あるいはその他の仕方で扱われてもよい。
上記の例示的な方法は、本発明の範囲内で、三次元ベット・マトリクス400のような他の種類のベット・マトリクスを使ったインターバル・ベット30にも適用されうることは理解しておくべきである。また、さまざまな実施形態において、図6に示された諸方法の諸ステップは、本発明の範囲から外れることなく、いかなる好適な順序で実行されてもよく、完全にまたは部分的に重なってもよいことも理解しておくべきである。さらに、図6に示されたさまざまなステップおよび方法は、図6に示された例示的な表現にかかわらず、逐次的または並列的に実行されうる。
本発明の諸実施形態およびその利点について詳細に記載してきたが、当業者は、付属の請求項によって定義される本発明の精神および範囲から外れることなく、さまざまな変更、追加および省略をなすことができる。
本発明のある実施形態に基づく、レース・イベントの中途点に関するインターバル・ベットを提供および管理する例示的なシステムを示す図である。 図1のシステムで使われる例示的なレース・トラックの概観を示す図である。 本発明のある実施形態に基づく、インターバル・ベットの一つまたは複数の賭け要素を少なくとも部分的に定義する、例示的な二次元ベット・マトリクスを示す図である。 レース・イベントの各中途点およびゴールラインにおける特定の参加者の実際の順位を示す例示的な表である。 本発明のある実施形態に基づく、インターバル・ベットの一つまたは複数の賭け要素を少なくとも部分的に定義する、例示的な三次元ベット・マトリクスを示す図である。 本発明のある実施形態に基づく、インターバル・ベットを受領および管理する例示的な方法を示すフローチャートである。

Claims (17)

  1. 小数タイムに賭けるためのシステムであって:
    メモリであって:
    レースのある特定参加者が該レースの所定の長さを第一の範囲内の小数タイムで完走するという賭けを含む第一の賭けオプションと;
    前記レースの前記特定参加者が該レースの前記所定の長さを第二の範囲内の小数タイムで完走するという賭けを含む第二の賭けオプションとを記憶するよう動作可能なメモリ;ならびに、
    前記メモリに結合されたプロセッサであって:
    前記第一の賭けオプションおよび前記第二の賭けオプションのうち少なくとも一つに賭ける複数のベットを受領し;
    前記特定の参加者が前記レースの前記所定の長さを完走する実際の時間を判別し;
    前記複数のベットのうちどれが勝ったベットであるかを、少なくとも部分的には前記実際の時間の判別および対応する賭けオプションに基づいて決定するよう動作可能なプロセッサ、を有するシステム。
  2. 前記レースの前記所定の長さが前記レース内の複数の中途点の一つに関連している、請求項1記載のシステム。
  3. 前記特定参加者が、前記レースにおいて競走する複数の参加者のうちの一である、請求項1記載のシステム。
  4. 前記メモリがさらに、前記レースの他の参加者に関連付けられている、ある範囲の小数タイムに関連した他の賭けオプションを複数記憶する、請求項1記載のシステム。
  5. 少なくとも一つのベットが複数の賭け要素を含んでおり、少なくとも一つの賭け要素がベット・マトリクスと関連付けられている、請求項1記載のシステム。
  6. 前記ベット・マトリクスの生成が:
    第一の方向に延在する複数の列および第二の方向に延在する複数の行を有し、ベット・マトリクスの各列がレース・イベントにおける中途点の一つに対応するようなマトリクスを提供し、
    ベット・マトリクスの前記複数の列のうちの少なくとも一つについて、その列に対応する中途点について判別される一つまたは複数の可能な小数タイムを同定する番号をその列に入れて、その列と交わる各行に少なくとも一つの小数タイムが位置するようにする、ことを含む、請求項5記載のシステム。
  7. 前記賭け要素のうちの少なくとも一つが、一または複数の所定レース参加者および前記ベット・マトリクスの一つまたは複数の列内の小数タイムの配列のうちの少なくとも一方によって少なくとも部分的に定義される、請求項6記載のシステム。
  8. ベット・マトリクスが、該ベット・マトリクス中で特定の方向に連続して整列するある特定の数の合致項目を含んでいる場合に、ある特定の賭け要素が勝った賭けであると判定することをさらに含む、請求項7記載のシステム。
  9. 前記メモリがさらに、前記レースの前記特定参加者が前記レースの前記所定の長さをある第三の範囲内の小数タイムで完走するという賭けを含む第三の賭けオプションを記憶する、請求項1記載のシステム。
  10. 勝ったベットを判別することが、前記実際の時間が小数タイムの前記第一の範囲内または第二の範囲内であるかどうかを判定することを含む、請求項1記載のシステム。
  11. 少なくとも一つのベットが第一の賭け要素および第二の賭け要素を含んでおり、前記第一の賭け要素は特定の範囲の小数タイムに関連付けられており、前記第二の賭け要素は前記レースの前記所定の長さにおける前記特定参加者の順位に関連付けられている、請求項1記載のシステム。
  12. 少なくとも一つのベットが第一の賭け要素および第二の賭け要素を含んでおり、前記第一の賭け要素は前記第一の範囲の小数タイムに関連付けられており、前記第二の賭け要素は前記第二の範囲の小数タイムに関連付けられている、請求項1記載のシステム。
  13. 少なくとも一つのベットが第一の賭け要素および第二の賭け要素を含んでおり、前記第一の賭け要素はある特定の範囲の小数タイムに関連付けられており、前記第二の賭け要素は前記レースのゴールにおける前記特定参加者の順位に関連付けられている、請求項1記載のシステム。
  14. ベットが賭け金額に関連付けられており、諸ベットの賭け金額は組み合わされて少なくとも一つの賭けプールを形成するものであり、前記プロセッサはさらに、少なくとも部分的には、前記関連付けられた賭け金額および前記少なくとも一つの賭けプールに基づいて、勝ったベットのための払い出しを決定するよう動作可能である、請求項1記載のシステム。
  15. 複数の賭けプールを生成することをさらに含み、第一の賭けプールは前記レースの第一の特定の長さに関わるベットに関連付けられており、第二の賭けプールは前記レースの第二の特定の長さに関わるベットに関連付けられている、請求項1記載のシステム。
  16. ベットが賭け金額および賭けオッズに関連付けられており、前記プロセッサはさらに、少なくとも部分的には、前記関連付けられた賭け金額および賭けオッズに基づいて、勝ったベットのための払い出しを決定するよう動作可能である、請求項1記載のシステム。
  17. 前記ベットが賭け交換所(a betting exchange)上で受領される、請求項1記載のシステム。
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