JP2008542338A - 有害生物に対する防御活性を付与する繊維、布、およびネット含浸用組成物 - Google Patents

有害生物に対する防御活性を付与する繊維、布、およびネット含浸用組成物 Download PDF

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Abstract

非生物材料に適用するための殺虫剤組成物(この殺虫剤組成物は、少なくとも1種のN−アリールヒドラジン誘導体と少なくとも1種の高分子バインダーとを含む混合物を含んでなる);少なくとも1種のN−アリールヒドラジン誘導体と少なくとも1種の高分子バインダーとを含む含浸処理の施された非生物材料;非生物材料に含浸処理を施す方法、非生物材料にコーティングを施す方法、および非生物材料に含浸処理を施すための本発明に係る殺虫剤組成物の使用。
【選択図】 なし

Description

本発明は、非生物材料に適用するための殺虫剤組成物(この殺虫剤組成物は、少なくとも1種のN−アリールヒドラジン誘導体と少なくとも1種の高分子バインダーとを含む混合物を含んでなる)と、少なくとも1種のN−アリールヒドラジン誘導体と少なくとも1種の高分子バインダーとを含む含浸処理の施された非生物材料と、非生物材料に含浸処理を施す方法と、非生物材料にコーティングを施す方法と、非生物材料に含浸処理を施すための本発明に係る殺虫剤組成物の使用と、に関する。
感染性疾患は、多くの国々で、とくに熱帯の国々で、人間や動物を衰弱させたりさらには死亡させたりすることにより膨大な損害を引き起こす。これらの疾患(たとえば、マラリア、デング熱、黄熱、リンパ系フィラリア症、およびリーシュマニア症)の多くは、昆虫により媒介される。ワクチン接種や内科治療のような多くの医療法は、実施不可能であるか、費用がかかりすぎるか、または薬剤耐性の拡大により効果が失われるかのいずれかであるので、媒介昆虫を防除することに努力が払われてきた。こうした昆虫の防除方法は、小屋および家屋の表面を処理することならびにカーテンおよび蚊帳にエアスプレー処理および含浸処理を施すことを含む。現在までのところ、殺虫剤のエマルジョンもしくはディスパージョンにテキスタイル材料を浸漬したりまたはネット上にそれらをスプレーしたりすることにより、主に後者の処理が行われている。これでは殺虫剤分子が繊維の表面上にゆるく付着されるにすぎないので、この処理は、洗浄耐久性がなく、洗浄するたびに反復しなければならない。研究の結果、長期持続性殺虫剤処理ネット(LLIN)は、洗浄するたびに殺虫剤を再含浸させなければならない従来のネットと比較して、キャリヤー媒介疾患の予防の信頼性が高いことが実証されている。しかしながら、経験から明らかなように、洗浄されたネットは、多くの場合、再処理されずに生物学的活性が全くないままになっている。したがって、WHO、UNICEF、および世界救済機関は、致命的な熱帯病、とくにマラリアおよびデング熱を抑制するのに効果的な手段として洗浄耐久性のある前処理された長期持続性殺虫剤処理ネットを推奨している。これは、ユーザーにとって快適であるだけでなく、反復含浸処理のコストを節約する経済的利点もある。耐久性処理は、テキスタイル仕上げプラントにおいて制御条件下で行われるので、生態学的利点もある。
(特許文献1)には、昆虫もしくはダニを死滅させたりかつ/または昆虫もしくはダニを忌避させたりする含浸処理の施されたネットまたは布が開示されている。これらは、殺虫剤および/または忌避剤と、耐水性膜、場合により耐油性膜を形成することによりネットまたは布からの殺虫剤成分の流出および分解を低減させる膜形成性成分と、を含む。膜形成性成分は、好ましくは、パラフィンオイルまたはパラフィンワックスの誘導体、シリコン誘導体、シリコンオイルまたはシリコンワックスの誘導体、およびポリフルオロカーボン誘導体から選択される1種以上の成分を含む。ネットまたは布は、殺虫剤および/または忌避剤の溶液または水エマルジョンと、膜形成性成分と、を逐次的に(二工程で)または一プロセス工程で添加することにより含浸処理が施される。(特許文献1)の明細書によれば、殺虫剤および/または忌避剤は、布またはネットの含浸プロセスで有機溶媒中に溶解される。好ましい殺虫剤は、(特許文献1)によればピレトロイド化合物群に属する。
(特許文献2)には、布材料に適用するための殺虫剤組成物が開示されている。この組成物は、殺虫剤と、布材料の乾燥後および乾燥時に殺虫剤に疎水性を付与するコポリマーバインダーと、組成物を布に適用した後および布を湿潤させた時に一定限度の殺虫剤の放出を可能にすべく、バインダーにより殺虫剤に付与された疎水性を低減させる分散剤と、を含む混合物を含んでなる。コポリマーバインダーは、a)1〜18個の炭素原子を有する脂肪族酸のビニルエステル、たとえば、ビニルアセテートおよびビニルバーサテートと、b)1〜18個の炭素原子を有するアルコールのアクリルエステルおよびメタクリルエステル、たとえば、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、およびメチルアクリレートと、c)モノおよびジエチレン性不飽和炭化水素、たとえば、スチレンおよび脂肪族ジエン(たとえば、ブタジエン)と、を含む群のうちの少なくとも1つから選択されるモノマーから乳化重合法により誘導されるコポリマーエマルジョンとして調製される。好ましいコポリマーバインダーは、2種の異なるモノマーの乳化重合により調製される。(特許文献2)に係る殺虫剤組成物は、ディッピング、スプレーイング、ブラッシングなどにより、布またはネットに適用される。実施例によれば、殺虫剤組成物を布材料に適用する前に殺虫剤を有機溶媒に溶解させなければならない。好適な殺虫剤は、(特許文献2)によれば、ピレトロイド類および非ピレトロイド類、たとえば、カルボスルファンである。
(特許文献3)には、ウォッシャブル衣類の形態に作製することが意図された、より特定的には、昆虫忌避剤としての効率を向上させるべくおよび衣類を何度か洗浄したときの有効な殺虫剤としてのペルメトリンの布中保持性を向上させるべく、高分子バインダーと架橋剤とを用いて含浸処理を施すことによりまたは高分子バインダーと粘稠化剤とを用いて表面コーティングを施すことにより、ペルメトリンのような殺虫剤を布中に配置することが意図された、布の製造方法が開示されている。実施例によれば、好適なバインダーは、アクリルバインダーおよびポリビニルアセテートバインダーであり、さらなる特定はなされていない。布に含浸処理を施すための溶液中の殺虫剤の量は、非常に多い(1mあたり1250mgの殺虫剤)。殺虫剤としては、ペルメトリン(合成ピレトロイド)が使用される。
国際公開第01/37662号パンフレット 国際公開第03/034823号パンフレット 米国特許第5,631,072号明細書
ピレトロイドのような現在入手可能な公衆衛生有害生物防除剤の使用に伴う典型的な問題は、たとえば、有害生物の耐性または好ましくない環境性もしくは毒性である。遭遇する他の問題は、広範にわたる公衆衛生有害生物に対して有効である入手可能な公衆衛生有害生物防除剤を備える必要性に関係する。したがって、公衆衛生有害生物を防除する新しい改良された方法を提供することが必要とされている。本発明の目的は、非生物材料に適用するための殺虫剤組成物(以下では組成物とも記す)を提供することである。ただし、公衆衛生有害生物防除剤は、洗浄除去されることはなく、かつ昆虫を死滅させるための公衆衛生有害生物防除剤の生物学的利用能は、多数回の洗浄後または水との多数回の接触後、保持される。本発明のさらなる目的は、他の選択肢の公衆衛生有害生物防除剤(好ましくは、向上した殺有害生物作用スペクトルを呈する)を含む組成物を提供することである。
本発明のさらなる目的は、他の選択肢の公衆衛生有害生物防除剤を含む、含浸処理および/またはコーティングの施された非生物材料を提供することである。ただし、公衆衛生有害生物防除剤は、洗浄除去されることはなく、かつ昆虫を死滅させるための公衆衛生有害生物防除剤の生物学的利用能は、多数回の洗浄後または水との多数回の接触後、保持される。
本発明によれば、非生物材料に適用するための殺虫剤組成物が提供される。ただし、組成物は、
a)成分Aとして、式I
Figure 2008542338
〔式中、
Aは、C−RまたはNであり;
Bは、C−RまたはNであり;
Dは、C−RまたはNであり;
ただし、A、B、またはDの少なくとも1つが、N以外でなければならず;
Zは、ハロゲン、CN、NO、C〜C−アルキル、C〜C−ハロアルキル、C〜C−アルコキシ、またはC〜C−ハロアルコキシであり;
nは、0、1、または2の整数であり;
Qは、
Figure 2008542338
であり;
ここで、
Rは、
水素;
〜C10−アルキル(1個以上のハロゲンで場合により置換されていてもよい);C〜C−シクロアルキル;C〜C−アルコキシ;C〜C−ハロアルコキシ;(C〜C−アルキル)SO;(C〜C−ハロアルキル)SO;フェニル(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、(C〜C−アルキル)SO基、(C〜C−ハロアルキル)SO基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);フェノキシ(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、(C〜C−アルキル)SO基、(C〜C−ハロアルキル)SO基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);C〜C12−シクロアルキル(1個以上のハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−ハロアルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−ハロアルコキシ、(C〜C−アルキル)SO、(C〜C−ハロアルキル)SOで場合により置換されていてもよい);フェニル(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);フェノキシ(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);
または
フェニル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);
あるいは
CR171819
であり;
17およびR18は、それぞれ独立して、C〜C−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、またはC〜C−シクロアルキル(1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)であり;
19は、水素またはC〜C−アルキルであり;
およびRは、それぞれ独立して、水素またはC〜C−アルキルであり;
およびRは、それぞれ独立して、
水素;
〜C10−アルキル(1個以上のハロゲン、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、(C〜C−アルキル)SO、CONR、CO10、R11、R12で場合により置換されていてもよい);C〜C−シクロアルキル(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);フェニル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);ピリジル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);C〜C10−アルケニル(1個以上のハロゲン、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、(C〜C−アルキル)SO、CONR、CO10、R11、R12で場合により置換されていてもよい);C〜C−シクロアルキル(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);フェニル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);ピリジル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);C〜C10−アルキニル(1個以上のハロゲン、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、(C〜C−アルキル)SO、CONR、CO10、R11、R12で場合により置換されていてもよい);C〜C−シクロアルキル(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);フェニル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);ピリジル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);C〜C12−シクロアルキル(1個以上のハロゲン、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、(C〜C−アルキル)SO、CONR、CO10、R11、R12で場合により置換されていてもよい);C〜C−シクロアルキル(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);フェニル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);ピリジル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);
であり;
およびRは、一緒になって、構造
Figure 2008542338
により表される環を形成してもよく;
、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、CN、NO、(C〜C−アルキル)SO、(C〜C−ハロアルキル)SO、C〜C−アルキル、C〜C−ハロアルキル、C〜C−アルコキシ、またはC〜C−ハロアルコキシであり;
、R、およびR10は、それぞれ独立して、水素またはC〜C−アルキルであり;
11は、NR1314
Figure 2008542338
であり;
12は、
Figure 2008542338
であり;
13、R14、R15、およびR16は、それぞれ独立して、水素またはC〜C−アルキルであり;
Xは、O、S、またはNR15であり;
は、塩素、臭素、またはフッ素であり;
rは、0または1の整数であり;
pおよびmは、それぞれ独立して、0、1、2、または3の整数であり、ただし、p、m、またはrのうちの1つだけが、0であることが可能であり、さらに、p+m+rの合計が、4、5、または6でなければならず;
xは、0、1、または2の整数である〕
で示される少なくとも1種のアリールヒドラジン誘導体またはそのエナンチオマーもしくは塩と;
b)成分Bとして、少なくとも1種の高分子バインダーと;
を含む混合物を含んでなる。
本発明に係る殺虫剤組成物に含まれる式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体は、欧州特許出願公開第604798号明細書から公知であり、そこに記載されているかまたはそこで参照されている調製方法に従って調製可能である。この文献は、農業分野における植物保護に関し、甲虫目、鱗翅目、およびダニ目の作物有害生物に対する式Iで示される化合物および他の化合物の殺虫・殺ダニ活性を開示する。
さらに、非作物有害生物を駆除するための式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体の使用については、「有害生物を駆除するためのN−アリールヒドラジン誘導体の使用」という名称で2004年12月2日に出願された出願PCT/EP/04/013687号(参照により、完全に組み入れられるものとする)に開示されている。
農業分野における植物保護の対象となる有害生物(すなわち、作物有害生物)に対する化合物の活性からは、一般的には、公衆衛生有害生物に対するその化合物の活性は示唆されない。作物有害生物の防除は、常に、植物保護の一部である。それとは対照的に、公衆衛生有害生物の防除は、非生物有機材料の保護、または衛生および疾患予防に関する。
このたび、特定のグループのN−アリールヒドラジン(すなわち、式Iで示される化合物)が公衆衛生有害生物に対する広範な活性を呈することを見いだした。さらに、成分A(少なくとも1種の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体)と成分B(少なくとも1種の高分子バインダー)とを含む殺虫剤組成物が非常に良好な耐洗浄性を提供するとともに制御された速度でのN−アリールヒドラジン誘導体の連続放出を可能にすることを見いだした。
本発明に係る殺虫剤組成物は、固形配合物または水性配合物の形態をとりうるが、水性配合物が好ましい。
本出願に係る殺虫剤組成物は、N−アリールヒドラジン誘導体の所要の生物学的利用能を提供すべく、耐洗浄性を提供するとともに制御された速度でのN−アリールヒドラジン誘導体の連続放出を可能にする。さらに、非生物材料に適用される本発明に係る組成物を用いることにより、環境への殺虫剤の放出が低減される。
本発明との関連では、非生物材料は、好ましくは、糸、繊維、布、ニット製品、不織布、ネット材料、フォイル、ターポリン、およびコーティング組成物よりなる群から選択されるテキスタイル材料またはプラスチック材料である。ネット材料は、当技術分野で公知の任意の方法により、たとえば、所望のネットを得るべく丸編みもしくは経編みによりまたはネットの一部を縫い合わせることにより、作製可能である。
テキスタイル材料またはプラスチック材料は、さまざまな天然および合成の繊維から作製可能であり、織布または不織布の形態の混紡品としても、ニット製品、糸、または繊維としても作製可能である。天然繊維は、たとえば、綿、羊毛、絹、ジュート、または麻である。合成繊維は、たとえば、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリルニトリル、ポリオレフィン(たとえば、ポリプロピレンまたはポリエチレン)、テフロン(登録商標)、および繊維の混合物(たとえば、合成および天然の繊維の混合物)である。ポリアミド、ポリオレフィン、およびポリエステルが好ましい。ポリエチレンテレフタレートは、とくに好ましい。
本発明によれば、非生物材料という用語により、コーティング組成物、皮革、合成皮革、フロック布、シート、フォイル、およびパッケージング材料のような非テキスタイル基材もまた開示される。
さらに、非生物材料という用語により、セルロース含有材料、たとえば、綿材料(たとえば、衣類または綿ネット)、さらには木製材料(たとえば、家屋、樹木、板塀、または根太)、さらには紙もまた開示される。
そのほかに、非生物材料という用語により、好適な金属から作製される防護窓や防護室の枠組または格子もまた開示される。
好ましくは、非生物材料は、以上に挙げたようなテキスタイル材料またはプラスチック材料である。
最も好ましいのは、ポリエステル、とくにポリエチレンテレフタレートから作製されたネットである。さらなる好ましい実施形態では、非生物材料は、セルロース含有非生物材料である。
本発明に係る殺虫剤組成物は、殺虫剤組成物の重量を基準にして、一般的には0.001〜95重量%、好ましくは0.1〜45重量%、より好ましくは0.5〜30重量%、最も好ましくは1〜25重量%の少なくとも1種の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体を含む。
殺虫剤組成物は、好ましくは、組成物の固形分を基準にして、以下の成分
a)0.1〜45重量%、好ましくは0.5〜30重量%、より好ましくは1〜25重量%の少なくとも1種の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体(成分A)と、
b)55〜99重量%、好ましくは70〜98重量%、より好ましくは75〜90重量%の少なくとも1種の高分子バインダー(成分B)と、
を含む。ただし、成分の合計は、殺虫剤組成物の固形分100重量%である。
さらなる好ましい実施形態では、殺虫剤組成物は、組成物の固形分を基準にして、以下の成分
a)20〜70重量%、好ましくは25〜65重量%、より好ましくは30〜65重量%の少なくとも1種の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体(成分A)と、
b)30〜80重量%、好ましくは35〜75重量%、より好ましくは35〜70重量%の少なくとも1種の高分子バインダー(成分B)と、
を含む。ただし、成分の合計は、殺虫剤組成物の固形分100重量%である。
本発明の目的は、さまざまな有害生物、たとえば、幼虫および卵の形態をも含めて、マダニ、ゴキブリ、ナンキンムシ、ダニ、ノミ、シラミ、ヒル、イエバエ、カ、シロアリ、アリ、ガ、クモ、バッタ、コオロギ、シミ、ならびに他の飛翔性昆虫および歩行性昆虫、さらには軟体動物(たとえば、カタツムリおよびナメクジ)および齧歯動物(たとえば、ラットおよびマウス)を防除および/または駆除することである。
本発明に係る殺虫剤組成物は、公衆衛生有害生物、たとえば、唇脚綱および倍脚綱の有害生物、ならびに等翅目、双翅目、網翅目(ゴキブリ亜目)、革翅目、半翅目、膜翅目、直翅目、隠翅目、総尾目、シラミ上目、真正クモ目、およびダニ目の有害生物を防除および/または駆除するのに有用である。
本発明に係る殺虫剤組成物は、双翅目、半翅目、膜翅目、ダニ目、および隠翅目に属する有害生物の防除にとくに有用である。
特定的には、本発明に係る殺虫剤組成物は、双翅目(カ科、ブユ科、ヌカカ科、アブ科、イエバエ科、クロバエ科、ヒツジバエ科、ニクバエ科、シラミバエ科)、隠翅目(ヒトノミ科、ロパロプシリダエ科(Rhopalopsyllidae)、ナガノミ科)、およびダニ目(マダニ科、ヒメダニ科、ナッタリエラ科)の防除に有用である。
本発明のさらなる好ましい実施形態では、本発明に係る殺虫剤組成物は、双翅目の有害生物、とくにハエおよびカを駆除するのに有用である。
さらに、本発明に係る殺虫剤組成物は、隠翅目の有害生物を駆除するのにとくに有用である。
本発明のさらなる好ましい実施形態では、本発明に係る殺虫剤組成物は、ダニ類、とくにマダニ目の有害生物、とくにハエおよびカを駆除するのに有用である。
式Iで示される化合物を含む本発明に係る組成物は、以下の有害生物を効率的に防除および/または駆除するのにとくに好適である:
ムカデ類(唇脚綱)、たとえば、スクティゲラ・コレオプトラタ(Scutigera coleoptrata)、
ヤスデ類(倍脚綱)、たとえば、ナルケウス属の種(Narceus spp.)、
クモ類(真正クモ目)、たとえば、ラトロデクトゥス・マクタンス(Latrodectus mactans)およびロクソスケレス・レクルサ(Loxosceles reclusa)、
疥癬虫類(無気門亜目):たとえば、ヒゼンダニ属の種(sarcoptes sp.)、
マダニ類および寄生ダニ類(ダニ目):マダニ類(後気門亜目)、たとえば、イクソデス・スカプラリス(Ixodes scapularis)、イクソデス・ホロキクルス(Ixodes holocyclus)、イクソデス・パキフィクス(Ixodes pacificus)、リピケファルス・サングイネウス(Rhiphicephalus sanguineus)、デルマケントル・アンデルソニ(Dermacentor andersoni)、デルマケントル・ヴァリアビリス(Dermacentor variabilis)、アンブリオンマ・アメリカヌム(Amblyomma americanum)、アンブリオンマ・マクラトゥム(Ambryomma maculatum)、オルニトドルス・ヘルムシ(Ornithodorus hermsi)、およびオルニトドルス・トゥリカタ(Ornithodorus turicata)、ならびに寄生ダニ類(中気門亜目)、たとえば、オルニトニッスス・バコティ(Ornithonyssus bacoti)およびデルマニッスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、
シロアリ類(等翅目)、たとえば、カロテルメス・フラヴィコリス(Calotermes flavicollis)、レウコテルメス・フラヴィペス(Leucotermes flavipes)、ヘテロテルメス・アウレウス(Heterotermes aureus)、レティクリテルメス・フラヴィペス(Reticulitermes flavipes)、レティクリテルメス・ヴィルギニクス(Reticulitermes virginicus)、レティクリテルメス・ルキフグス(Reticulitermes lucifugus)、テルメス・ナタレンシス(Termes natalensis)、およびコプトテルメス・フォルモサヌス(Coptotermes formosanus)、
ゴキブリ類(網翅目-ゴキブリ亜目)、たとえば、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ブラッテラ・アサヒナエ(Blattella asahinae)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ペリプラネタ・ヤポニカ(Periplaneta japonica)、ペリプラネタ・ブルンネア(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuligginosa)、ペリプラネタ・アウストララシアエ(Periplaneta australasiae)、およびブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、
ハエ、カ(双翅目)、たとえば、アエデス・アエギプティ(Aedes aegypti)、アエデス・アルボピクトゥス(Aedes albopictus)、アエデス・ヴェクサンス(Aedes vexans)、アナストレファ・ルデンス(Anastrepha ludens)、アノフェレス・マクリペンニス(Anopheles maculipennis)、アノフェレス・クルキアンス(Anopheles crucians)、アノフェレス・アルビマヌス(Anopheles albimanus)、アノフェレス・ガンビアエ(Anopheles gambiae)、アノフェレス・フレエボルニ(Anopheles freeborni)、アノフェレス・レウコスフィルス(Anopheles leucosphyrus)、アノフェレス・ミニムス(Anopheles minimus)、アノフェレス・クァドリマクラトゥス(Anopheles quadrimaculatus)、カリフォラ・ヴィキナ(Calliphora vicina)、クリソミア・ベッジアナ(Chrysomya bezziana)、クリソミア・ホミニヴォラクス(Chrysomya hominivorax)、クリソミア・マケラリア(Chrysomya macellaria)、クリソプス・ディスカリス(Chrysops discalis)、クリソプス・シラケア(Chrysops silacea)、クリソプス・アトランティクス(Chrysops atlanticus)、コクリオミイア・ホミニヴォラクス(Cochliomyia hominivorax)、コルディロビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、クリコイデス・フレンス(Culicoides furens)、クレクス・ピピエンス(Culex pipiens)、クレクス・ニグリパルプス(Culex nigripalpus)、クレクス・クィンクェファスキアトゥス(Culex quinquefasciatus)、クレクス・タルサリス(Culex tarsalis)、クリセタ・イノルナタ(Culiseta inornata)、クリセタ・メラヌラ(Culiseta melanura)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis)、ガステロフィルス・インテスティナリス(Gasterophilus intestinalis)、グロッシナ・モルシタンス(Glossina morsitans)、グロッシナ・パルパリス(Glossina palpalis)、グロッシナ・フスキペス(Glossina fuscipes)、グロッシナ・タキノイデス(Glossina tachinoides)、ハエマトビア・イリタンス(Haematobia irritans)、ハプロディプロシス・エクェストリス(Haplodiplosis equestris)、ヒッペラテス属の種(Hippelates spp.)、ヒポデルマ・リネアタ(Hypoderma lineata)、レプトコノプス・トレンス(Leptoconops torrens)、ルキリア・カプリナ(Lucilia caprina)、ルキリア・クプリナ(Lucilia cuprina)、ルキリア・セリカタ(Lucilia sericata)、リコリア・ペクトラリス(Lycoria pectoralis)、ヌマカ属の種(Mansonia spp.)、ムスカ・ドメスティカ(Musca domestica)、ムスキナ・スタブランス(Muscina stabulans)、オエストルス・オヴィス(Oestrus ovis)、フレボトムス・アルゲンティペス(Phlebotomus argentipes)、プソロフォラ・コルンビアエ(Psorophora columbiae)、プソロフォラ・ディスコロル(Psorophora discolor)、プロシムリウム・ミクストゥム(Prosimulium mixtum)、サルコファガ・ハエモルホイダリス(Sarcophaga haemorrhoidalis)、ニクバエ属の種(Sarcophaga sp.)、シムリウム・ヴィッタトゥム(Simulium vittatum)、ストモクシス・カルキトランス(Stomoxys calcitrans)、タバヌス・ボヴィヌス(Tabanus bovinus)、タバヌス・アトラトゥス(Tabanus atratus)、タバヌス・リネオラ(Tabanus lineola)、およびタバヌス・シミリス(Tabanus similis)、
ハサミムシ類(革翅目)、たとえば、フォルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)、
カメムシ類(半翅目)、たとえば、キメクス・レクトゥラリウス(Cimex lectularius)、キメクス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus)、レドゥヴィウス・セニリス(Reduvius senilis)、サシガメ属の種(Triatoma spp.)、ロドニウス・プロリクスス(Rhodnius prolixus)、およびアリルス・クリタトゥス(Arilus critatus)、
アリ類、ミツバチ類、スズメバチ類、ハバチ類(膜翅目)、たとえば、シリアゲアリ属の種(Crematogaster spp.)、ホプロカンパ・ミヌタ(Hoplocampa minuta)、ホプロカンパ・テストゥディネア(Hoplocampa testudinea)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、ソレノプシス・ゲミナタ(Solenopsis geminata)、ソレノプシス・インヴィクタ(Solenopsis invicta)、ソレノプシス・リクテリ(Solenopsis richteri)、ソレノプシス・クシロニ(Solenopsis xyloni)、ポゴノミルメクス・バルバトゥス(Pogonomyrmex barbatus)、ポゴノミルメクス・カリフォルニクス(Pogonomyrmex californicus)、ダシムティラ・オッキデンタリス(Dasymutilla occidentalis)、マルハナバチ属の種(Bombus spp.)、ヴェスプラ・スクァモサ(Vespula squamosa)、パラヴェスプラ・ヴゥルガリス(Paravespula vulgaris)、パラヴェスプラ・ペンシルヴァニカ(Paravespula pennsylvanica)、パラヴェスプラ・ゲルマニカ(Paravespula germanica)、ドリコヴェスプラ・マクラタ(Dolichovespula maculata)、ヴェスパ・クラブロ(Vespa crabro)、ポリステス・ルビギノサ(Polistes rubiginosa)、カンポノトゥス・フロリダヌス(Camponotus floridanus)、およびネピテマ・フミレ(Linepithema humile)、
コオロギ類、バッタ類、イナゴ類(直翅目)、たとえば、アケタ・ドメスティカ(Acheta domestica)、グリロタルパ・グリロタルパ(Gryllotalpa gryllotalpa)、ロクスタ・ミグラトリア(Locusta migratoria)、メラノプルス・ビヴィッタトゥス(Melanoplus bivittatus)、メラノプルス・フェムルブルム(Melanoplus femurrubrum)、メラノプルス・メクシカヌス(Melanoplus mexicanus)、メラノプルス・サングイニペス(Melanoplus sanguinipes)、メラノプルス・スプレトゥス(Melanoplus spretus)、ノマダクリス・セプテムファスキアタ(Nomadacris septemfasciata)、スキストケルカ・アメリカナ(Schistocerca americana)、スキストケルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria)、ドキオスタウルス・マロッカヌス(Dociostaurus maroccanus)、タキキネス・アシナモルス(Tachycines asynamorus)、オエダレウス・セネガレンシス(Oedaleus senegalensis)、ゾノゼルス・ヴァリエガトゥス(Zonozerus variegatus)、ヒエログリフス・ダガネンシス(Hieroglyphus daganensis)、クラウッサリア・アングリフェラ(Kraussaria angulifera)、カリプタムス・イタリクス(Calliptamus italicus)、コルトイケテス・テルミニフェラ(Chortoicetes terminifera)、およびロクスタナ・パルダリナ(Locustana pardalina)、
ノミ類(隠翅目)、たとえば、クテノケファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)、クテノケファリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、クセノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)、プレクス・イリタンス(Pulex irritans)、トゥンガ・ペネトランス(Tunga penetrans)、およびノソプシルス・ファスキアトゥス(Nosopsyllus fasciatus)、
シミ類、マダラシミ類(総尾目)、たとえば、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)、テルモビア・ドメスティカ(Thermobia domestica)、
シラミ類(シラミ上目)、たとえば、ペディクルス・フマヌス・カピティス(Pediculus humanus capitis)、ペディクルス・フマヌス・コルポリス(Pediculus humanus corporis)、プティルス・プビス(Pthirus pubis)、ハエマトピヌス・エウリステルヌス(Haematopinus eurysternus)、ハエマトピヌス・スイス(Haematopinus suis)、リノグナトゥス・ヴィトゥリ(Linognathus vituli)、ボヴィコラ・ボヴィス(Bovicola bovis)、メノポン・ガリナエ(Menopon gallinae)、メナカントゥス・ストラミネウス(Menacanthus stramineus)、およびソレノポテス・カピラトゥス(Solenopotes capillatus)。
非生物材料は、カバー類、たとえば、寝具、マットレス、枕、羽毛布団、クッション、カーテン、壁装材、カーペット、ならびに窓、戸棚、および扉の網戸の形態のテキスタイル材料またはプラスチック材料でありうる。さらなる典型的なテキスタイル材料またはプラスチック材料は、ジオテキスタイル、テント、靴の中底、衣類(たとえば、ソックス、ズボン、シャツ)、すなわち、好ましくは、殺虫剤の刺激に暴露される身体領域で使用される衣類(たとえば、制服など)、さらには馬用毛布である。ネットは、たとえば、蚊帳(たとえば、蚊除けネット)として、または農業およびブドウ栽培においてカバー用としてもしくはネットとして使用される。他の用途は、空中浮遊性低飛翔性昆虫からヒトおよび動物を保護するための可動柵である。布またはネットは、食料用、種用、および飼料用のパッケージ、ラッピング袋、容器に使用可能であり、これにより、材料は、殺虫剤処理の施されたネットまたは布に直接接触することなく、昆虫による攻撃から保護される。
処理の施されたフォイルまたはターポリンは、永続的もしくは一時的に居住する全人家敷地内で、たとえば、難民キャンプで、使用可能である。
さらに、処理の施されたネットは、土壁を有する住居で使用可能である。処理の施されたネットは、乾燥前の新しい湿潤壁土に圧入される。土は、ネットの孔に滲み込むであろうが、ネットの糸は、被覆されないであろう。この壁装材を乾燥させた場合、処理の施されたネットの殺虫剤および/または忌避剤は、徐々に放出され、壁に接触する有害生物を忌避または死滅させることが可能である。
さらに、非生物材料は、セルロース含有材料、たとえば、木製材料(たとえば、家屋、樹木、板塀、または根太)、さらには、紙、さらには、建設材料、家具、皮革、動物繊維、植物繊維、合成繊維、ビニル製品、電線、およびケーブルの形態をとりうる。
本発明に係る殺虫剤組成物は、蚊除けネット用として使用されるポリエステルネットに適用するのにとくに好適である。
本発明に係る殺虫剤組成物は、非生物材料、たとえば、テキスタイル材料またはプラスチック材料に、それらを所望の製品の形態にする前、すなわち、糸またはシートの形態であるうちに、または所望の製品の形態にした後、適用可能である。
N−アリールヒドラジン誘導体(成分A)
少なくともN−アリールヒドラジン誘導体は、式I
Figure 2008542338
〔式中、
Aは、C−RまたはNであり;
Bは、C−RまたはNであり;
Dは、C−RまたはNであり;
ただし、A、B、またはDの少なくとも1つが、N以外でなければならず;
Zは、ハロゲン、CN、NO、C〜C−アルキル、C〜C−ハロアルキル、C〜C−アルコキシ、またはC〜C−ハロアルコキシであり;
nは、0、1、または2の整数であり;
Qは、
Figure 2008542338
であり;
ここで、
Rは、
水素;
〜C10−アルキル(1個以上のハロゲンで場合により置換されていてもよい);C〜C−シクロアルキル;C〜C−アルコキシ;C〜C−ハロアルコキシ;(C〜C−アルキル)SO;(C〜C−ハロアルキル)SO;フェニル(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、(C〜C−アルキル)SO基、(C〜C−ハロアルキル)SO基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);フェノキシ(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、(C〜C−アルキル)SO基、(C〜C−ハロアルキル)SO基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);C〜C12−シクロアルキル(1個以上のハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−ハロアルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−ハロアルコキシ、(C〜C−アルキル)SO、(C〜C−ハロアルキル)SOで場合により置換されていてもよい);フェニル(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);フェノキシ(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);
または
フェニル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);
あるいは
CR171819
であり;
17およびR18は、それぞれ独立して、C〜C−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、またはC〜C−シクロアルキル(1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)であり;
19は、水素またはC〜C−アルキルであり;
およびRは、それぞれ独立して、水素またはC〜C−アルキルであり;
およびRは、それぞれ独立して、
水素;
〜C10−アルキル(1個以上のハロゲン、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、(C〜C−アルキル)SO、CONR、CO10、R11、R12で場合により置換されていてもよい);C〜C−シクロアルキル(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);フェニル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);ピリジル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);C〜C10−アルケニル(1個以上のハロゲン、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、(C〜C−アルキル)SO、CONR、CO10、R11、R12で場合により置換されていてもよい);C〜C−シクロアルキル(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);フェニル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);ピリジル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);C〜C10−アルキニル(1個以上のハロゲン、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、(C〜C−アルキル)SO、CONR、CO10、R11、R12で場合により置換されていてもよい);C〜C−シクロアルキル(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);フェニル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);ピリジル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);C〜C12−シクロアルキル(1個以上のハロゲン、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、(C〜C−アルキル)SO、CONR、CO10、R11、R12で場合により置換されていてもよい);C〜C−シクロアルキル(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);フェニル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);ピリジル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);
であり;
およびRは、一緒になって、構造
Figure 2008542338
により表される環を形成してもよく;
、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、CN、NO、(C〜C−アルキル)SO、(C〜C−ハロアルキル)SO、C〜C−アルキル、C〜C−ハロアルキル、C〜C−アルコキシ、またはC〜C−ハロアルコキシであり;
、R、およびR10は、それぞれ独立して、水素またはC〜C−アルキルであり;
11は、NR1314
Figure 2008542338
であり;
12は、
Figure 2008542338
であり;
13、R14、R15、およびR16は、それぞれ独立して、水素またはC〜C−アルキルであり;
Xは、O、S、またはNR15であり;
は、塩素、臭素、またはフッ素であり;
rは、0または1の整数であり;
pおよびmは、それぞれ独立して、0、1、2、または3の整数であり、ただし、p、m、またはrのうちの1つだけが、0であることが可能であり、さらに、p+m+rの合計が、4、5、または6でなければならず;
xは、0、1、または2の整数である〕
で示される少なくとも1種のN−アリールヒドラジン誘導体またはそのエナンチオマーもしくは塩である。
好ましい実施形態では、式I中のQは、
Figure 2008542338
である。
より好ましくは、少なくとも1種のN−アリールヒドラジン誘導体は、式Ia
Figure 2008542338
〔式中、
は、塩素またはトリフルオロメチルであり;
およびZは、それぞれ独立して、塩素または臭素であり;
は、C〜C−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、もしくはC〜C−シクロアルキル(1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)、またはC〜C−アルキル(C〜C−アルコキシで置換されている)であり;
17およびR18は、それぞれ独立して、C〜C−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、またはC〜C−シクロアルキル(1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)であり;
19は、水素またはC〜C−アルキルである〕
で示される化合物またはそのエナンチオマーもしくは塩である。
以上に示された式Iおよび式Iaの定義では、置換基は、以下の意味を有する。
「ハロゲン」とは、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを意味するものとする。
本明細書中で使用される「アルキル」という用語は、1〜4個もしくは1〜6個の炭素原子を有する分岐状もしくは非分岐状の飽和炭化水素基、とくにC〜C−アルキル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、および1−エチル−2−メチルプロピルを意味する。
「アルコキシ」とは、アルキル基中の任意の結合位置で酸素結合を介して結合された、1〜4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分岐状のアルキル基(メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル)を意味する。例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、およびイソプロポキシが挙げられる。
「シクロアルキル」とは、単環式3〜6員飽和炭素原子環(すなわち、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)を意味する。
式Iで示される化合物の使用目的に関して、とくに好ましいのは、いずれの場合においても単独もしくは組合せの置換基が以下の意味をもつときである。
好ましいのは、Rがトリフルオロメチルであるときの式Iで示される化合物である。
さらにそれ以外に好ましいのは、ZおよびZがいずれもに塩素であるときの式Iで示される化合物である。
そのほかに好ましいのは、RがC〜C−アルキル、とくにエチルであるときの式Iで示される化合物である。
さらにそれ以外に好ましいのは、R17およびR18がいずれもにメチルであるときの式Iで示される化合物である。
そのほかに好ましいのは、R17およびR18がシクロプロピル環(無置換であるかまたは1〜3個のハロゲン原子、とくに塩素および臭素で置換されている)を形成するときの式Iで示される化合物である。
そのほかにとくに好ましいのは、R17およびR18がシクロプロピル環(2個のハロゲン原子で置換されている)を形成するときの式Iで示される化合物である。
そのほかにとくに好ましいのは、R17およびR18がシクロプロピル環(2個の塩素原子で置換されている)を形成するときの式Iで示される化合物である。
とくに好ましいのは、R17およびR18が2,2−ジクロロシクロプロピル環を形成するときの式Iで示される化合物である。
さらにそれ以外に好ましいのは、R19がC〜Cアルキル、とくにメチルであるときの式Iで示される化合物である。
とくに好ましいのは、R17、R18、およびR19がすべてメチルであるときの式Iで示される化合物である。
そのほかにとくに好ましいのは、R17、R18、およびR19が1−メチル−2,2−ジクロロシクロプロピル部分を形成するときの式Iで示される化合物である。
さらにそれ以外に好ましいのは、
が、トリフルオロメチルであり;
およびZが、それぞれ独立して、塩素または臭素であり;
が、C〜C−アルキルであり;
17およびR18が、C〜C−アルキルであるか、または一緒になって1〜2個のハロゲン原子で置換されているC〜C−シクロアルキルを形成してもよく;
19が、C〜C−アルキルである;
ときの式Iで示される化合物またはそのエナンチオマーもしくは塩である。
とくに好ましいのは、N−エチル−2,2−ジメチルプロピオンアミド−2−(2,6−ジクロロ−α,α,α−トリフルオロ−p−トリル)ヒドラゾンおよびN−エチル−2,2−ジクロロ−1−メチルシクロプロパン−カルボキサミド−2−(2,6−ジクロロ−α,α,α−トリフルオロ−p−トリル)ヒドラゾンである。
本発明に係る使用に関して、さらにそれ以外にとくに好ましいのは、式Ia−Iで示される化合物(N−エチル−2,2−ジメチルプロピオンアミド−2−(2,6−ジクロロ−α,α,α−トリフルオロ−p−トリル)−ヒドラゾン)である。
Figure 2008542338
本発明に係る使用に関して、そのほかにとくに好ましいのは、式Ia−IIで示される化合物(N−エチル−2,2−ジクロロ−1−メチルシクロプロパンカルボキサミド−2−(2,6−ジクロロ−α,α,α−トリフルオロ−p−トリル)ヒドラゾン)である。
Figure 2008542338
使用に関して、とくに好ましいのは、以下の表にまとめられている化合物Ia−Aである。そのほかに、表に置換基として挙げられている基は、記載の組合せに依存せずに、単独で、該当する置換基のとくに好ましい実施形態である。
使用に関して、同様にとくに好ましいのは、以下の表に記載の化合物の塩酸付加物、マレイン酸付加物、ジマレイン酸付加物、フマル酸付加物、ジフマル酸付加物、メタンスルフェン酸付加物、メタンスルホン酸付加物、およびコハク酸付加物である。
Figure 2008542338
Figure 2008542338
本発明に係る殺虫剤組成物に含まれる式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体は、単独の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体の形態で、異なる式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体の混合物の形態で、または少なくとも1種の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体と1種以上のさらなる殺有害生物剤との混合物の形態で、使用可能である。
式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体と一緒に使用しうる殺有害生物剤の以下のリストは、利用可能な組合せを例示することを意図したものであり、なんら制限を課すものではない。
A.1.有機(チオ)ホスフェート:アセフェート、アザメチホス、アジンホス−メチル、クロルピリホス、クロルピリホス−メチル、クロルフェンビンホス、ダイアジノン、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメトエート、ジスルホトン、エチオン、フェニトロチオン、フェンチオン、イソキサチオン、マラチオン、メタミドホス、メチダチオン、メチル−パラチオン、メビンホス、モノクロトホス、オキシデメトン−メチル、パラオキソン、パラチオン、フェントエート、ホサロン、ホスメト、ホスファミドン、ホレート、ホキシム、ピリミホス−メチル、プロフェノホス、プロチオホス、スルプロホス、テトラクロルビンホス、テルブホス、トリアゾホス、トリクロルホン。
A.2.カルバメート:アラニカルブ、アルジカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、フェノキシカルブ、フラチオカルブ、メチオカルブ、メトミル、オキサミル、ピリミカルブ、プロポキスル、チオジカルブ、トリアザメート。
A.3.ピレスロイド:アレトリン、ビフェントリン、シフルトリン、シハロトリン、シフェノトリン、シペルメトリン、α−シペルメトリン、β−シペルメトリン、ζ−シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、イミプロトリン、λ−シハロトリン、ペルメトリン、プラレトリン、ピレトリンIおよびII、レスメトリン、シラフルオフェン、τ−フルバリネート、テフルトリン、テトラメトリン、トラロメトリン、トランスフルトリン、プロフルトリン、ジメフルトリン。
A.4.成長調節剤:a)キチン合成阻害剤:ベンゾイルウレア:クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、テフルベンズロン、トリフルムロン;ブプロフェジン、ジオフェノラン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール、クロフェンタジン;b)エクジソンアンタゴニスト:ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド、アザジラクチン;c)ジュベノイド:ピリプロキシフェン、メトプレン、フェノキシカルブ;d)脂質生合成阻害剤:スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト。
A.5.ニコチン性レセプターのアゴニスト/アンタゴニスト化合物:クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、チアメトキサム、ニテンピラム、アセタミプリド、チアクロプリド;式Γ
Figure 2008542338
で示されるチアゾール化合物。
A.6.GABAアンタゴニスト化合物:アセトプロール、エンドスルファン、エチプロール、フィプロニル、バニリプロール、ピラフルプロール、ピリプロール、式Γ
Figure 2008542338
で示されるフェニルピラゾール化合物。
A.7.大環状ラクトン殺虫剤:アバメクチン、エマメクチン、ミルベメクチン、レピメクチン、スピノサド。
A.8.METI I化合物:フェナザキン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド、フルフェネリム。
A.9.METI IIおよびIII化合物:アセキノシル、フルアクリピリム(fluacyprim)、ヒドラメチルノン。
A.10.脱共役剤化合物:クロルフェナピル。
A.11.酸化的リン酸化阻害剤化合物:シヘキサチン、ジアフェンチウロン、フェンブタチンオキシド、プロパルギット。
A.12.脱皮攪乱剤化合物:シロマジン。
A.13.混合機能オキシダーゼ阻害剤化合物:ピペロニルブトキシド。
A.14.ナトリウムチャネルブロッカー化合物:インドキサカルブ、メタフルミゾン。
A.15.その他:ベンクロチアズ、ビフェナゼート、カルタップ、フロニカミド、ピリダリル、ピメトロジン、硫黄、チオシクラム、フルベンジアミド、シエノピラフェン、フルピラゾホス、シフルメトフェン、アミドフルメト、式Γ
Figure 2008542338
〔式中、Rは、−CHOCHCHまたはHであり、そしてRiiは、CFCFCFまたはCHCH(CHである〕
で示されるアミノイソチアゾール化合物、式Γ
Figure 2008542338
〔式中、Aは、CH、Cl、Br、I、X、C−H、C−Cl、C−F、またはNであり、Y’は、F、Cl、またはBrであり、Y’’は、水素、F、Cl、CFであり、Bは、水素、Cl、Br、I、CNであり、Bは、Cl、Br、CF、OCHCF、OCFHであり、そしてRは、水素、CH、またはCH(CHである〕で示されるアントラニルアミド化合物、ならびに特開2002−284608号公報、国際公開第02/89579号パンフレット、国際公開第02/90320号パンフレット、国際公開第02/90321号パンフレット、国際公開第04/06677号パンフレット、国際公開第04/20399号パンフレット、特開2004−99597号公報、国際公開第05/68423号パンフレット、国際公開第05/68432号パンフレット、または国際公開第05/63694号パンフレットに記載されるようなマロノニトリル化合物、とくに、マロノニトリル化合物CFHCFCFCFCHC(CN)CHCHCF(2−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル)、CF(CHC(CN)CH(CF)5CFH(2−(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロ−ヘプチル)−2−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−マロノニトリル)、CF(CHC(CN)(CHC(CFF(2−(3,4,4,4−テトラフルオロ−3−トリフルオロメチル−ブチル)−2−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−マロノニトリル)、CF(CHC(CN)(CH(CFCF(2−(3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−ヘキシル)−2−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−マロノニトリル)、CFH(CFCHC(CN)CH(CFCFH(2,2−ビス−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−ペンチル)−マロノニトリル)、CF(CHC(CN)CH(CFCF(2−(2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−ペンチル)−2−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−マロノニトリル)、CF(CFCHC(CN)CH(CFCFH(2−(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−ブチル)−2−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−ペンチル)−マロノニトリル)、およびCFCFCHC(CN)CH(CFCFH(2−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−ペンチル)−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロノニトリル)。
グループAに属する市販の化合物は、いくつかある出版物の中でとくにThe Pesticide Manual, 13th Edition, British Crop Protection Council (2003)に見いだしうる。式Γで示されるチアミドおよびその調製については、国際公開第98/28279号パンフレットに記載されている。式Γで示されるアミノイソチアゾール化合物およびその調製については、国際公開第00/06566号パンフレットに記載されている。レピメクチンは、Agro Project, PJB Publications Ltd, November 2004から公知である。ベンクロチアズおよびその調製については、欧州特許出願公開第454621号明細書に記載されている。メチダチオンおよびパラオキソンならびにそれらの調製については、Farm Chemi-cals Handbook, Volume 88, Meister Publishing Company, 2001に記載されている。アセトプロールおよびその調製については、国際公開第98/28277号パンフレットに記載されている。メタフルミゾンおよびその調製については、欧州特許出願公開第462456号明細書に記載されている。フルピラゾホスについては、Pesticide Science 54, 1988, p.237-243および米国特許第4,822,779号明細書に記載されている。ピラフルプロールおよびその調製については、特開2002−193709号公報および国際公開第01/00614号パンフレットに記載されている。ピリプロールおよびその調製については、国際公開第98/45274号パンフレットおよび米国特許第6,335,357号明細書に記載されている。アミドフルメトおよびその調製については、米国特許第6,221,890号明細書および特開2001−010907号公報に記載されている。フルフェネリムおよびその調製については、国際公開第03/007717号パンフレットおよび国際公開第03/007718号パンフレットに記載されている。シフルメトフェンおよびその調製については、国際公開第04/080180号パンフレットに記載されている。式Γで示されるアントラニルアミドおよびその調製については、国際公開第01/70671号パンフレット、国際公開第02/48137号パンフレット、国際公開第03/24222号パンフレット、国際公開第03/15518号パンフレット、国際公開第04/67528号パンフレット、国際公開第04/33468号パンフレット、および国際公開第05/118552号パンフレットに記載されている。マロノニトリル化合物CFHCFCFCFCHC(CN)CHCHCF(2−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル)、CF(CHC(CN)CH(CF)5CFH(2−(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロ−ヘプチル)−2−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−マロノニトリル)、CF(CHC(CN)(CHC(CFF(2−(3,4,4,4−テトラフルオロ−3−トリフルオロメチル−ブチル)−2−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−マロノニトリル)、CF(CHC(CN)(CH(CFCF(2−(3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−ヘキシル)−2−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−マロノニトリル)、CFH(CFCHC(CN)CH(CFCFH(2,2−ビス−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−ペンチル)−マロノニトリル)、CF(CHC(CN)CH(CFCF(2−(2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−ペンチル)−2−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−マロノニトリル)、CF(CFCHC(CN)CH(CFCFH(2−(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−ブチル)−2−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−ペンチル)−マロノニトリル)、およびCFCFCHC(CN)CH(CFCFH(2−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−ペンチル)−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロノニトリル)については、国際公開第05/63694号パンフレットに記載されている。
N−アリールヒドラジン誘導体と少なくとも1種の殺有害生物剤との好ましい混合物は、類似の拡散性/移行性を有する混合物である。
とくに好ましいのは、N−アリールヒドラジン誘導体と少なくとも1種のピレトロイドとの混合物である。
以上に挙げた少なくとも1種のN−アリールヒドラジン誘導体または少なくとも1種の殺有害生物剤がそれらの分子中に1個以上のキラル中心を有する場合、それらは、ラセミ体として、純粋なエナンチオマーもしくはジアステレオマーとして、またはキラリティー的もしくはジアステレオマー的に富化された混合物として、適用可能である。
本発明で挙げられている少なくとも1種の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体はまた、水系の濃厚物もしくは溶媒(好ましくは有機溶媒)系の濃厚物または水と溶媒(好ましくは有機溶媒)との混合系の濃厚物のうちの1つとしての殺虫剤組成物に組み込みうる。水系の濃厚物は、必要であれば好適な分散剤を含むサスペンジョンもしくはディスパージョンの形態、または乳化剤、溶媒、および適切であれば共溶媒を含むエマルジョンの形態をとりうる。水系もしくは溶媒系の濃厚物中のN−アリールヒドラジン誘導体の濃度は、一般的には0.5〜60%、好ましくは1〜40%、より好ましくは3〜20%である。好ましい濃厚物は、水系の濃厚物である。
高分子バインダー(成分B)
高分子バインダー(成分B)は、当技術分野で公知の任意の高分子バインダーでありうる。とくに好ましいのは、テキスタイル材料またはプラスチック材料に含浸処理またはコーティングを施す技術分野で使用される高分子バインダーである。
好ましいバインダーは、たとえば、アクリレート(好ましくは、アクリル酸のC〜C12−エステルまたは架橋性エステル官能基を有するアクリレート)、メタクリレート(好ましくは、メタクリル酸のC〜C12−エステルまたは架橋性エステル官能基を有するメタクリレート)、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、マレイン酸、マレイン酸アンヒドリド、マレイン酸のモノもしくはジエステル、スチレン、スチレンの誘導体(たとえばメチルスチレン)、ブタジエン、ビニルアセテート、ビニルアルコール、エチレン、プロピレン、アリル型アルコール、ビニルピロリドン、ビニルクロリド、およびビニルジクロリドよりなる群から選択される少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーを重合(好ましくはラジカル重合)することにより取得可能なバインダーである。
重合(好ましくはラジカル重合)は、たとえば、バルク重合、気相重合、溶媒溶液重合、乳化重合、または懸濁重合として行いうる。
以上に挙げたモノマーを重合(好ましくはラジカル重合)することにより、好適なポリマーを調製するための条件およびさらなる必要かつ好適な成分は、当業者に公知である。
以上に挙げたモノマーを重合(好ましくはラジカル重合)することにより得られる好適な高分子バインダーは、好ましくは、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリマレイン酸無水物、ポリスチレン、ポリ(メチル)スチレン、ポリブタジエン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、さらには以上に挙げたモノマーよりなる群に属する少なくとも2種の異なるエチレン性不飽和モノマーを重合することにより得られるコポリマー、ならびに該ホモポリマーおよび/またはコポリマーのブレンド、たとえば、ポリ(スチレン−アクリレート)、ポリ(スチレン−ブタジエン)、エチレン−アクリレートコポリマー、エチレン−ビニルアセテートコポリマー(部分加水分解もしくは完全加水分解されていてもよい)よりなる群から選択されるホモポリマーまたはコポリマーである。
さらなる好適な高分子バインダーは、ポリウレタンおよび/もしくはポリイソシアヌレート、ポリウレタンおよび/もしくはポリイソシアヌレートを含むブレンド、好ましくは、ポリウレタンおよび/もしくはポリイソシアヌレートおよびポリカーボネートを含むブレンド;
ミネラルワックス、ジルコニウムワックス、シリコーン、ポリシロキサン;
フルオロカーボン樹脂;
メラミンホルムアルデヒド縮合樹脂、メチロールウレア誘導体;および硬化性ポリエステル;
または
該高分子バインダーのうちの少なくとも1つを含むブレンドもしくは調製物;
から選択される。
以上に挙げた高分子バインダーは、当技術分野で公知であり、市販されているかまたは当技術分野で公知の調製方法により調製可能であるかのいずれかである。
さらなる好適な高分子バインダーは、カルボキシメチルセルロースのような増粘剤と、場合により、メラミン樹脂;硬化性ポリエステル;反応性シリコーン(有機ポリシロキサン)、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、またはアクリルコポリマーを含む配合物;のような架橋剤と、を含む配合物中のポリビニルアセテートである。
架橋は、熱によりもしくはUV光によりまたは二重硬化法により行いうる。場合により、高分子バインダーと一緒に触媒または架橋剤を使用しうる。
好ましい高分子バインダーは、アクリルバインダーならびにポリウレタンおよび/またはポリイソシアヌレートバインダーよりなる群から選択される。
最も好ましい高分子バインダーは、アクリルバインダーである。とくに好ましいアクリルバインダーは、以下に記載のものである(成分B1)。
アクリルバインダー(成分B1)
最も好ましいのは、アクリルバインダーであり、ホモポリマーであってもコポリマーであってもよいが、コポリマーが好ましい。
アクリルバインダーは、好ましくは、成分B1Aとして少なくとも1種の式IIで示されるモノマーをラジカル重合(より好ましくはラジカル乳化重合)することにより得られる。
Figure 2008542338
〔式中、
20、R21、およびR22は、独立して、線状であっても分岐状であってもよいC〜C10−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、sec−ペンチル、neo−ペンチル、1,2−ジメチルプロピル、i−アミル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、sec−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、好ましくは、C〜C−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル;置換型もしくは無置換型のアリール、好ましくは置換型もしくは無置換型のC〜C10−アリール、より好ましくは置換型もしくは無置換型のC−アリール、たとえば、フェニルまたはトリル;から選択される〕
20およびR21はさらに、Hであってもよい。
好ましくは、R20は、Hまたはメチルである。R21は、好ましくはHであり;R22は、好ましくは、メチル、エチル、n−ブチル、または2−エチルヘキシルである。
より好ましくは、R20は、Hまたはメチルであり、R21はHであり、かつR22は、メチル、エチル、n−ブチル、または2−エチルヘキシルである。
最も好ましくは、式IIで示されるモノマー(成分BA)は、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ブチルアクリレート、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、およびエチルアクリレートよりなる群から選択される。最も好ましくは、少なくとも2種の異なる式IIで示されるアクリルモノマーを重合させることにより取得可能なコポリマーが利用される。
最も好ましくは、
b1a)成分B1Aとして少なくとも1種の式IIで示されるモノマー
Figure 2008542338
〔式中、
20、R21、およびR22は、独立して、線状であっても分岐状であってもよいC〜C10−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、sec−ペンチル、neo−ペンチル、1,2−ジメチルプロピル、i−アミル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、sec−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、好ましくは、C〜C−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル;置換型もしくは無置換型のアリール、好ましくは置換型もしくは無置換型のC〜C10−アリール、より好ましくは置換型もしくは無置換型のC−アリール、たとえば、フェニルまたはトリル;から選択され;
20およびR21はさらに、Hであってもよい。
好ましくは、R20は、Hまたはメチルである。R21は、好ましくはHであり;R22は、好ましくは、メチル、エチル、n−ブチル、または2−エチルヘキシルである。
より好ましくは、R20は、Hまたはメチルであり、R21はHであり、かつR22は、メチル、エチル、n−ブチル、または2−エチルヘキシルである。〕;
b1b)成分B1Bとして少なくとも1種の式IIIで示されるモノマー
Figure 2008542338
〔式中、
23、R24、R25、およびR26は、独立して、H、線状であっても分岐状であってもよいC〜C10−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、sec−ペンチル、neo−ペンチル、1,2−ジメチルプロピル、i−アミル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、sec−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、およびn−デシルよりなる群から選択され;好ましくは、R23、R24、R25、およびR26は、H、線状であっても分岐状であってもよいC〜C−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチル;置換型もしくは無置換型のアリール、好ましくは置換型もしくは無置換型のC〜C10−アリール、より好ましくは置換型もしくは無置換型のC−アリール、たとえば、フェニルまたはトリル;よりなる群から選択され;
より好ましくは、R23は、Hまたはメチルであり、R24、R25、およびR26は、好ましくは、互いに独立してHであり;
最も好ましくは、R23は、Hまたはメチルであり、かつR24、R25、およびR26は、Hである〕;
b1c)場合により、成分B1Cとして少なくとも1種の式IVで示されるモノマー
Figure 2008542338
〔式中、
27およびR28は、独立して、H、線状であっても分岐状であってもよいC〜C10−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、sec−ペンチル、neo−ペンチル、1,2−ジメチルプロピル、i−アミル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、sec−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、およびn−デシルよりなる群から選択され;好ましくは、R27およびR28は、H、線状であっても分岐状であってもよいC〜C−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチル;置換型もしくは無置換型のアリール、好ましくは置換型もしくは無置換型のC〜C10−アリール、より好ましくは置換型もしくは無置換型のC−アリール、たとえば、フェニルまたはトリル;よりなる群から選択され;
最も好ましくは、R27およびR28は、Hであり;
Xは、H、OH、NH、OR29OH、グリシジル、ヒドロキシプロピル、
Figure 2008542338

Figure 2008542338
で示される基
{ここで、
30は、分岐状であっても線状であってもよいC〜C10−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、sec−ペンチル、neo−ペンチル、1,2−ジメチルプロピル、i−アミル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、sec−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル;好ましくは、分岐状であっても線状であってもよいC〜C−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチル;置換型もしくは無置換型のアリール、好ましくは置換型もしくは無置換型のC〜C10−アリール、より好ましくは置換型もしくは無置換型のC−アリール、たとえば、フェニルまたはトリル;よりなる群から選択され;
29は、C〜C10−アルキレン、たとえば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン;好ましくは、C〜C−アルキレン、たとえば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン;置換型もしくは無置換型のアリーレン、好ましくは置換型もしくは無置換型のC〜C10−アリーレン、より好ましくは置換型もしくは無置換型のC−アリーレン、たとえばフェニレン;よりなる群から選択される}
よりなる群から選択され;
最も好ましくは、Xは、アセトアセチルである〕;
b1d)以下から選択される、以上に挙げたモノマーと共重合しうるさらなるモノマー
b1d1)成分B1D1として、極性モノマー、好ましくは(メタ)アクリルニトリルおよび/もしくはメチル(メタ)アクリレート
ならびに/または
b1d2)成分B1D2として、非極性モノマー、好ましくはスチレンおよび/もしくはα−メチルスチレン;
を乳化重合することにより取得可能なアクリルバインダーが、成分Bとして使用される。
アクリルバインダーは、好ましくは、
b1a)10〜95重量%、好ましくは30〜95重量%、より好ましくは50〜90重量%の成分B1A;
b1b)1〜5重量%の成分B1B;
b1c)0〜5重量%、好ましくは1〜4重量%、より好ましくは0.2〜3重量%の成分B1C;
b1d)以下から選択される、以上に挙げたモノマーと共重合しうるさらなるモノマー
b1d1)0〜30重量%、好ましくは0〜25重量%、より好ましくは5〜20重量%の成分B1D1;
および/または
b1d2)0〜40重量%、好ましくは0〜30重量%、より好ましくは5〜20重量%の成分B1D2;
を乳化重合することにより取得可能である。ただし、成分B1A、B1B、ならびに場合によりB1CおよびB1Dの合計は、100重量%である。
さらなる好ましい実施形態では、アクリルバインダーは、
b1a)以下を含む、10〜95重量%、好ましくは30〜95重量%、より好ましくは50〜90重量%の少なくとも1種の以上で定義したようなアクリルバインダー(成分B1A);
b1a1)アクリルバインダーを基準にして10〜90重量%、好ましくは15〜85重量%、より好ましくは30〜85重量%のn−ブチルアクリレート;
b1a2)アクリルバインダーを基準にして10〜90重量%、好ましくは12〜85重量%、より好ましくは15〜65重量%の少なくとも1種の式IIで示されるモノマー(n−ブチルアクリレートとは異なる);
b1b)アクリルバインダーを基準にして1〜5重量%の少なくとも1種の式IIIで示されるモノマー(成分B1B);
b1c)アクリルバインダーを基準にして0〜5重量%、好ましくは0.1〜4重量%、より好ましくは0.2〜3重量%の少なくとも1種の式IIIで示されるモノマー(成分B1C);
b1d)以下から選択される、以上に挙げたモノマーと共重合しうるさらなるモノマー(成分B1D);
b1d1)アクリルバインダーを基準にして0〜30重量%、好ましくは0〜25重量%、より好ましくは5〜20重量%の少なくとも1種の極性モノマー、好ましくは(メタ)アクリルニトリルおよび/もしくはメチル(メタ)アクリレート(成分B1D1);
ならびに/または
b1d2)アクリルバインダーを基準にして0〜40重量%、好ましくは0〜30重量%、より好ましくは5〜20重量%の少なくとも1種の非極性モノマー、好ましくはスチレンおよび/もしくはα−メチルスチレン(成分B1D2);
を乳化重合することにより取得可能である。ただし、成分B1A、B1B、ならびに場合によりB1CおよびB1Dの合計は、100重量%である。
アクリルバインダーは、当業者に公知のさらなる添加剤、たとえば、膜形成剤および可塑剤、たとえば、アジペート、フタレート、ブチルジグリコール、ジカルボン酸とアルコールと(線状であっても分岐状であってもよい)の反応により調製可能なジエステルの混合物を含みうる。好適なジカルボン酸およびアルコールは、当業者に公知である。
本発明で特許請求されている、バインダーを含む殺虫剤組成物は、所要の生物学的利用能を提供すべく、耐洗浄性であるとともに制御された速度での殺虫剤の連続放出を可能にする。組成物を布に適用した後および布を湿潤させた時に一定限度の殺虫剤の放出を可能にすべく、バインダーにより殺虫剤に付与された疎水性を低減させる分散剤などを添加することは、必要でない。したがって、好ましくは、本発明に係る殺虫剤組成物は、高分子バインダーに追加される分散剤を含まない。
最も好ましくは、アクリルバインダーは、以下の成分:
b1a)成分B1Aとして50〜90重量%の少なくとも1種の式IIで示されるモノマー
Figure 2008542338
〔式中、
成分B1Aとして、R20は、Hまたはメチルであり、R21は、Hであり、そしてR22は、メチル、エチル、n−ブチル、または2−エチルヘキシルであり、最も好ましくは、成分B1Aは、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ブチルアクリレート、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、またはエチルアクリレートである〕
b1b)1〜5重量%の少なくとも1種の式IIIで示されるモノマー
Figure 2008542338
〔式中、
成分B1Bとして、R23は、Hまたはメチルであり、そしてR24、R25、およびR26は、それぞれ、Hである〕
b1c)1〜10重量%、好ましくは1〜7重量%、より好ましくは2〜5重量%の少なくとも1種の式IVで示されるモノマー
Figure 2008542338
〔式中、
27およびR28は、Hであり、そしてXは、H、OH、NH、OR29OH、グリシジル、または式
Figure 2008542338
で示される基であり;
ここで、
30は、分岐状であっても線状であってもよいC〜C10−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、sec−ペンチル、neo−ペンチル、1,2−ジメチルプロピル、i−アミル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、sec−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル;好ましくは、分岐状であっても線状であってもよいC〜C−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチル;置換型もしくは無置換型のアリール、好ましくは置換型もしくは無置換型のC〜C10−アリール、より好ましくは置換型もしくは無置換型のC−アリール、たとえば、フェニルまたはトリル;よりなる群から選択され;
29は、C〜C10−アルキレン、たとえば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン;好ましくは、C〜C−アルキレン、たとえば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン;置換型もしくは無置換型のアリーレン、好ましくは置換型もしくは無置換型のC〜C10−アリーレン、より好ましくは置換型もしくは無置換型のC−アリーレン、たとえばフェニレン;よりなる群から選択され;
成分B1Cとして、最も好ましくは、Xは、アセトアセチルである〕
b1d)以下から選択される、以上に挙げたモノマーと共重合しうるさらなるモノマー
b1d1)0〜30重量%、好ましくは0〜25重量%、より好ましくは5〜20重量%の成分B1D1、好ましくは(メタ)アクリルニトリルおよび/もしくはメチル(メタ)アクリレート;
ならびに/または
b1d2)0〜40重量%、好ましくは0〜30重量%、より好ましくは5〜20重量%の成分BD2、好ましくはスチレンおよび/もしくはα−メチルスチレン;
を乳化重合することにより取得可能である。ただし、成分BA、BB、ならびに場合によりBCおよびBDの合計は、100重量%である。
さらなる最も好ましい実施形態では、成分BAとしてn−ブチルアクリレートの量は、30〜90重量%であり、他方の成分B1B、ならびに場合により、式IIで示されるさらなるモノマー(成分B1A)、B1C、およびB1Dは、先に述べたように選択され、成分B1A、B1B、ならびに場合によりB1CおよびB1Dの合計は、100重量%である。
本発明に係るアクリルバインダーは、好ましくは、先に挙げたモノマーを乳化重合することにより取得可能である。好適なプロセス条件は、当業者に公知である。
モノマーは、通常の温度および圧力の条件下で、すなわち、使用される開始剤に依存して、大気圧〜10barおよび一般的には20〜100℃、好ましくは50〜85℃温度で、重合される。通常、重合は、不活性雰囲気下において攪拌反応槽内で行われる。
共重合は、一般的には水中で行われる。しかしながら、重合プロセス前、重合プロセス中、または重合プロセス後、水性相を基準にして80重量%までの低級アルコール(たとえば、メタノール、エタノール、もしくはイソプロパノール)または低級ケトン(たとえば、アセトン)を添加することも可能である。好ましくは、共重合は、さらなる溶媒を添加することなく水中で行われる。
重合プロセスは、連続方式もしくはバッチ方式で実施可能であり、通常のバッチ方式の重合法を利用することが可能である。たとえば、すべての重合成分を一度に混合するか、またはモノマーの一部を含有するバッチに1つ以上の計量槽から乳化されたモノマーおよび触媒を供給することが可能である。得られるエマルジョンポリマーの粒子サイズを調整すべく、重合混合物にポリマー種晶を添加することが可能である。
乳化重合は、好ましくは、重合条件下でラジカルを生成する少なくとも1種の開始剤の存在下で行われる。好適な開始剤は、たとえば、すべての一般的なペルオキシ化合物またはアゾ化合物である。
好適なペルオキシドは、たとえば、アルカリ金属ペルオキソジスルフェート、たとえば、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウム;過酸化水素;有機ペルオキシド、たとえば、ジアセチルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、ジアミルペルオキシド、ジオクタノイルペルオキシド、ジデカノイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、ジベンゾール、ペルオキシド、ビス−(o−トロイル)ペルオキシド、スクシニルペルオキシド、tert−ブチルペルアセテート、tert−ブチルペルマレイネート、tert−ブチルペルピバレート、tert−ブチルペルオクトエート、tert−ブチルペルネオデカノエート、tert−ブチルペルベンゾエート、tert−ブチルペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、tert−ブチル−ペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、およびジイソプロピルペルオキソジカルバメートである。さらなる好適な開始剤は、アゾ化合物、たとえば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2−アミドプロパン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)である。
開始剤は、通常の量で、たとえば、モノマーの全重量を基準にして0.05〜5重量%、好ましくは0.05〜2重量%の量で添加されている。
重合を低温で行う場合、従来のレドックス触媒を使用しうる。たとえば、上述の種類のペルオキシド触媒に加えて、モノマーの全量を基準にして0.05〜2重量%の還元剤、たとえば、ヒドラジン、可溶性被酸化性スルホキシ化合物、たとえば、ヒドロスルフィット、スルホキシレート、チオスルフェート、スルフィット、およびビスルフィットのアルカリ金属塩を使用することが可能であり、これらは、場合により、通常の方法により、痕跡量の重金属、たとえば、Ce、Mo、Fe、およびCuの塩を添加することにより活性化させることが可能である。好ましいレドックス触媒は、アセトンジスルフィットと有機ペルオキシド(たとえばtert−C−OOH);Naと有機ペルオキシド(たとえばtert−C−OOH);またはHO−CHSOHと有機ペルオキシド(たとえばtert−C−OOH);のレドックス触媒である。さらに好ましいのは、アスコルビン酸と過酸化水素のようなレドックス触媒である。
重合の開始時に開始剤を全部添加してもよいが、乳化重合プロセスの過程で連続的もしくは段階的に開始剤を添加することも可能である。開始剤の添加方法は、当技術分野で公知である。
重合プロセスは、少なくとも95重量%のモノマー転化率が到達されるまで行われる。乳化重合の終了時の残留モノマーを除去するために、化学的脱臭用の開始剤を添加してもよい。
乳化重合は、当技術分野で公知の乳化剤または乳化剤混合物を添加することにより行われる。広く使用される乳化剤は、イオン性(陰イオン性もしくは陽イオン性)および/または非イオン性の乳化剤、たとえば、ポリグリコールエーテル、スルホン化パラフィン炭化水素、高級アルキルスルフェート、たとえば、オレイルアミン、ラウリルスルフェート、脂肪酸のアルカリ金属塩、たとえば、ナトリウムステアレートおよびナトリウムオレエート、脂肪アルコールの硫酸エステル、エトキシル化C12−アルキルフェノール(通常、5〜30個のエチレンオキシド基を有する)およびそのスルホン化生成物、さらにはスルホコハク酸エステルである。乳化剤または乳化剤混合物は、モノマーの全重量を基準にして、通常は0.05〜7重量%、好ましくは0.5〜4重量%の量で利用される。
いくつかの場合には、共溶媒または共溶媒混合物が、乳化剤に添加される。好ましい共溶媒は、線状もしくは分岐状の脂肪族C〜C30−アルコール、脂環式C〜C30−アルコール、およびそれらの混合物である。その例は、n−ブタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、2−エチルヘキサノール、i−オクタノール、n−オクタノール、n−デカノール、n−ドデカノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、またはコレステロールである。さらなる利用可能な共溶媒は、アルカンジオール、エチレングリコールアルキルエーテル、N−アルキルピロリドン、ならびにN−アルキルおよびN,N−ジアルキル酸アミド、たとえば、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、N−メチルピロリドン、N−ヘキシルピロリドン、ジエチル酸アミド、またはN−オクチル酸アミドである。共溶媒または共溶媒混合物は、0〜20重量%、好ましくは1〜5重量%の量で添加される。
多くの場合、モノマーの重量の0.5〜10重量%、特定的には1.0〜5重量%の量で、保護コロイドも使用され、その例は、ポリビニルアルコール、部分鹸化ポリビニルアセテート、セルロース誘導体、メチルアクリレートとアクリルアミドおよびメチルアクリルアミドとのコポリマー、またはビニルピロリジンポリマーである。
さらに、反応性もしくは架橋性の基を含有するモノ−もしくはジ−オレフィン性不飽和モノマーを、一般的には10重量%まで、好ましくは0.05〜5重量%の量で、添加することが可能である。そのようなモノマーの例は、とくに、α,β−オレフィン性不飽和C−カルボン酸のアミド、特定的には、アクリルアミド、メタクリルアミド、およびマレインジアミド、ならびにそれらのN−メチロール誘導体、たとえば、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、α,β−モノオレフィン性不飽和C−カルボン酸のN−アルコキシメチルアミド、たとえば、N−メトキシメタクリルアミドおよびN−n−ブトキシメチルアクリルアミド、ビニルスルホン酸、アクリル酸およびメタクリル酸と、アルカンジオール、たとえば、グリコール、ブタンジオール−1,4、ヘキサンジオール−1,6、および3−クロロプロパンジオール−1,2と、のモノエステル、さらにはα,β−オレフィン性不飽和モノ−およびジ−カルボン酸のアリルおよびメタリルエステル、たとえば、ジアリルマレエート、ジメチルアリルフマレート、アリルアクリレート、およびアリルメタクリレート、ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、p−ジ−ビニルベンゼン、メチレン−ビス−アクリルアミド、ならびにエチレングリコールジ−アリルエーテルである。
乳化重合で得られるポリマーの水性ディスパージョンの固形分は、通常は15〜75重量%、好ましくは25〜50重量%である。反応器の高い空時収率を得るために、多くの固形分を有するディスパージョンが好ましい。60重量%超の固形分を得るために、二モードもしくは多モードの粒子分布になるように調整することが望ましい。さもなければ、粘度が高くになってディスパージョンを取り扱うことができないからである。新しい粒子生成(二モードもしくは多モードの粒子サイズ分布を得るため)は、たとえば、種晶の添加(欧州特許出願公開第0810831号明細書)、過剰の乳化剤の添加、またはミニエマルジョンの添加により引き起こされる。新しい粒子生成の誘導は、任意の時点で実施可能であり、低粘度に適した所望の粒子サイズ分布に依存する。
得られる非架橋型エマルジョンポリマーの分子量は、一般的には40,000〜250,000である(GPCによる測定)。分子量は、通常、従来量で従来型連鎖停止剤を用いることにより制御される。従来型連鎖停止剤は、たとえば、スルホ有機化合物である。
本発明に係るアクリルバインダーは、その水性ディスパージョンの形態で得られ、好ましくは、水性ディスパージョンの形態で本発明に係る殺虫剤組成物で利用される。
ポリウレタンバインダーおよび/またはポリイソシアヌレートバインダー(成分B2)
さらなる好ましい実施形態では、高分子バインダーは、ポリウレタンおよび/またはポリイソシアヌレートである。該ポリウレタンおよび/またはポリイソシアヌレートは、高分子バインダーとして単独で、またはさらなる高分子バインダー、とくに、先に挙げた高分子バインダーと組み合わせて、たとえば、先に挙げたアクリルバインダーと組み合わせて、利用可能である。
したがって、好適な高分子バインダーは、以下の成分:
b2a)成分B2Aとして少なくとも1種のジイソシアネートまたはポリイソシアネート、好ましくは、脂肪族、脂環式、芳香脂肪族、および/または芳香族のイソシアネート、より好ましくは、ジイソシアネート(場合により、ビウレット化および/またはイソシアヌレート化されていてもよい)、最も好ましくは、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチレンシクロヘキサン(IPDI)およびヘキサメチレンジイソシアネート−1,6(HMDI);
b2b)成分B2Bとして少なくとも1種のジオール、トリオール、またはポリオール、好ましくは、脂肪族、脂環式、および/または芳香脂肪族のジオール(2〜14個、好ましくは4〜10個の炭素原子を有する)、より好ましくは、1,6−ヘキサンジオールまたはネオペンチルグリコール;
b2c)場合により、成分B2Cとしてさらなる成分、好ましくはアジピン酸またはカルボニルジイミダゾール(CDI);ならびに
b2d)場合により、成分B2Dとしてさらなる添加剤;
を反応させることにより取得可能な成分B2としての少なくとも1種のポリウレタンである。
ポリウレタンは、好ましくは、以下の成分:
b2a)ポリウレタンを基準にして55〜99重量%、好ましくは70〜98重量%、より好ましくは75〜90重量%の少なくとも1種のジイソシアネートまたはポリイソシアネート(成分B2a)、好ましくは、脂肪族、脂環式、芳香脂肪族、および/または芳香族のイソシアネート、より好ましくは、ジイソシアネート(場合により、ビウレット化および/またはイソシアヌレート化されていてもよい)、より好ましくは、、アルキレンユニット中に4〜12個の炭素原子を有するアルキレンジイソシアネート、たとえば、1,12−ドデカンジイソシアネート、2−エチルテトラメチレンジイソシアネート−1,4、2−メチルペンタメチレンジイソシアネート−1,5、テトラメチレンジイソシアネート−1,4、リシンエステルジイソシアネート(LDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート−1,6(HMDI)、シクロヘキサン−1,3−および/または−1,4−ジイソシアネート、2,4−および2,6−ヘキサヒドロ−トルイレンジイソシアネート、さらには、対応する異性体混合物4,4’−、2,2’−、および2,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、さらには、対応する混合物1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(IPDI)、2,4−および/または2,6−トルイレンジイソシアネート、4,4’−、2,4’−、および/または2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート(モノマーMDI)、ポリフェニルポリメチレンポリイソシアネート(高分子MDI)、ならびに/あるいは先に挙げたイソシアネートのうちの少なくとも2種を含む混合物;ジおよび/またはポリイソシアネートを含むさらなるエステル基、ウレア基、アロファネート基、カルボジイミド基、ウレトジオン基、および/またはウレタン基を使用してもよい;最も好ましくは、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチレンシクロヘキサン(IPDI)およびヘキサメチレンジイソシアネート−1,6(HMDI);
b2b)ポリウレタンを基準にして10〜90重量%、好ましくは12〜85重量%、より好ましくは15〜65重量%の少なくとも1種のジオール、トリオール、またはポリオール(成分B2B)、好ましくは、脂肪族、脂環式、および/または芳香脂肪族のジオール(2〜14個、好ましくは4〜10個の炭素原子を有する)、より好ましくは、ポリエーテルオール(たとえば、ポリテトラヒドロフラン)、ポリエステルオール、ポリチオエーテルポリオール、ヒドロキシル基含有ポリアセタール、およびヒドロキシル基含有脂肪族ポリカーボネートよりなる群から選択されるポリオール、または先に挙げたポリオールのうちの少なくとも2種の混合物。好ましいのは、ポリエステルオールおよび/またはポリエーテルオールである。ポリヒドロキシ化合物のヒドロキシル価は、一般的には20〜850mgKOH/g、好ましくは25〜80mgKOH/gである。さらに、一般的には60〜<400、好ましくは60〜300g/molの分子量を有するジオールおよび/またはトリオールが利用される。好適なジオールは、2〜14個、好ましくは4〜10個の炭素原子を有する脂肪族、脂環式、および/または芳香脂肪族のジオール、たとえば、エチレングリコール、プロパンジオール−1,3、デカンジオール−1,10、o−、m−、p−ジヒドロキシシクロヘキサン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、好ましくはブタンジオール−1,4、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール1,6、およびビス−(2−ヒドロキシ−エチル)ヒドロキノンであり、トリオールは、たとえば、1,2,4−、1,3,5−トリヒドロキシ−シクロヘキサン、グリセリン、およびトリメチロールプロパンであり、そして混合物は、エチレンオキシドおよび/または1,2−プロピレンオキシドならびに先に挙げたジオールおよび/またはトリオールをベースとする低分子ヒドロキシル基含有ポリアルキレンオキシドの混合物である;
b2c)ポリウレタンを基準にして0〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%、より好ましくは1〜5重量%のさらなる成分(成分B2C)、好ましくは、アジピン酸またはカルボニルジイミダゾール(CDI);
b2d)ポリウレタンを基準にして0〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%、より好ましくは0.5〜5重量%のさらなる添加剤(成分B2D);
を反応させることにより取得可能である。ただし、成分B2A、B2B、B2C、およびB2Dの合計は、100重量%である。
ポリウレタンは、当技術分野で公知の方法により調製される。さらに、ポリウレタンの調製プロセスで当業者に公知の添加剤を使用してもよい。
成分Bはまた、ポリイソシアヌレート、またはポリイソシアヌレートとポリウレタン(好ましくは、以上に挙げたようなポリウレタン)との混合物であってもよい。
ポリイソシアヌレートは、次式:
Figure 2008542338
〔式中、Rは、イソシアヌレートの調製に利用されるイソシアネートに依存してアルキレン残基またはアリーレン残基である〕
で示される基を含むポリマーである。
ポリイソシアヌレートは、通常、イソシアネートの環化三量化により調製される。好ましいイソシアネートは、先に挙げたものと同一のイソシアネート(成分B2A)である。ポリイソシアヌレートの調製方法および調製条件は、当業者に公知である。
本発明の好ましい実施形態によれば、非生物材料に適用するための殺虫剤組成物が提供される。この組成物は、
a)成分Aとして、少なくとも1種の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体、ならびに
b1)成分B1として、以下の成分:
b1a)成分B1Aとして少なくとも1種の式IIで示されるモノマー
Figure 2008542338
〔式中、
20、R21、およびR22は、独立して、線状であっても分岐状であってもよいC〜C10−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、sec−ペンチル、neo−ペンチル、1,2−ジメチルプロピル、i−アミル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、sec−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、好ましくは、C〜C−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル;置換型もしくは無置換型のアリール、好ましくは置換型もしくは無置換型のC〜C10−アリール、より好ましくは置換型もしくは無置換型のC−アリール、たとえば、フェニルまたはトリル;から選択され;
20およびR21はさらに、Hであってもよい。
好ましくは、R20は、Hまたはメチルである。R21は、好ましくはHであり;R22は、好ましくは、メチル、エチル、n−ブチル、または2−エチルヘキシルである。
より好ましくは、R20は、Hまたはメチルであり、R21はHであり、かつR22は、メチル、エチル、n−ブチル、または2−エチルヘキシルである。〕
b1b)成分B1Bとして少なくとも1種の式IIIで示されるモノマー
Figure 2008542338
〔式中、
23、R24、R25、およびR26は、独立して、H、線状であっても分岐状であってもよいC〜C10−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、sec−ペンチル、neo−ペンチル、1,2−ジメチルプロピル、i−アミル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、sec−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、およびn−デシルよりなる群から選択され;好ましくは、R23、R24、R25、およびR26は、H、線状であっても分岐状であってもよいC〜C−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチル;置換型もしくは無置換型のアリール、好ましくは置換型もしくは無置換型のC〜C10−アリール、より好ましくは置換型もしくは無置換型のC−アリール、たとえば、フェニルまたはトリル;よりなる群から選択され;
より好ましくは、R23は、Hまたはメチルであり、R24、R25、およびR26は、好ましくは、互いに独立してHであり;
最も好ましくは、R23は、Hまたはメチルであり、かつR24、R25、およびR26は、Hである〕
b1c)場合により、成分B1Cとして少なくとも1種の式IVで示されるモノマー
Figure 2008542338
〔式中、
27およびR28は、独立して、H、線状であっても分岐状であってもよいC〜C10−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、sec−ペンチル、neo−ペンチル、1,2−ジメチルプロピル、i−アミル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、sec−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、およびn−デシルよりなる群から選択され;好ましくは、R27およびR28は、H、線状であっても分岐状であってもよいC〜C−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチル;置換型もしくは無置換型のアリール、好ましくは置換型もしくは無置換型のC〜C10−アリール、より好ましくは置換型もしくは無置換型のC−アリール、たとえば、フェニルまたはトリル;よりなる群から選択され;
最も好ましくは、R27およびR28は、Hであり;
Xは、H、OH、NH、OR29OH、グリシジル、ヒドロキシプロピル、
Figure 2008542338

Figure 2008542338
で示される基
{ここで、
30は、分岐状であっても線状であってもよいC〜C10−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、sec−ペンチル、neo−ペンチル、1,2−ジメチルプロピル、i−アミル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、sec−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル;好ましくは、分岐状であっても線状であってもよいC〜C−アルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチル;置換型もしくは無置換型のアリール、好ましくは置換型もしくは無置換型のC〜C10−アリール、より好ましくは置換型もしくは無置換型のC−アリール、たとえば、フェニルまたはトリル;よりなる群から選択され;
29は、C〜C10−アルキレン、たとえば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン;好ましくは、C〜C−アルキレン、たとえば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン;置換型もしくは無置換型のアリーレン、好ましくは置換型もしくは無置換型のC〜C10−アリーレン、より好ましくは置換型もしくは無置換型のC−アリーレン、たとえばフェニレン;よりなる群から選択される}
よりなる群から選択され;
最も好ましくは、Xは、アセトアセチルである〕
b1d)以下から選択される、以上に挙げたモノマーと共重合しうるさらなるモノマー
b1d1)成分B1D1として、極性モノマー、好ましくは(メタ)アクリルニトリルおよび/もしくはメチル(メタ)アクリレート
ならびに/または
b1d2)成分B1D2として、非極性モノマー、好ましくはスチレンおよび/もしくはα−メチルスチレン;
を重合(好ましくは乳化重合)することにより取得可能な少なくとも1種のアクリルバインダー;
ならびに/あるいは
b2)成分B2として、少なくとも1種のポリウレタンおよび/またはポリイソシアヌレート{このポリウレタンは、以下の成分:
b2a)成分B2Aとして少なくとも1種のジイソシアネートまたはポリイソシアネート、好ましくは、脂肪族、脂環式、芳香脂肪族、および/または芳香族のイソシアネート、より好ましくは、ジイソシアネート(場合により、ビウレット化および/またはイソシアヌレート化されていてもよい)、最も好ましくは、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチレンシクロヘキサン(IPDI)およびヘキサメチレンジイソシアネート−1,6(HMDI);
b2b)成分B2Bとして少なくとも1種のジオール、トリオール、またはポリオール、好ましくは、脂肪族、脂環式、および/または芳香脂肪族のジオール(2〜14個、好ましくは4〜10個の炭素原子を有する)、より好ましくは、1,6−ヘキサンジオールまたはネオペンチルグリコール;
b2c)場合により、成分B2Cとしてさらなる成分、好ましくはアジピン酸またはカルボニルジイミダゾール(CDI);
b2d)場合により、成分B2Dとしてさらなる添加剤;
を反応させることにより取得可能である};
を含む混合物を含んでなる。
好ましくは、殺虫剤組成物は、先に定義したような少なくとも1種のアクリルバインダー(成分B1)を含む。
好ましい実施形態では、本発明に係る殺虫剤組成物は、
a)0.1〜45重量%、好ましくは0.5〜30重量%、より好ましくは1〜25重量%の少なくとも1種の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体(成分A)、
ならびに
b1)55〜99重量%、好ましくは70〜98重量%、より好ましくは75〜90重量%の少なくとも1種のアクリルバインダー(成分B1)、
および/または
b2)55〜99重量%、好ましくは70〜98重量%、より好ましくは75〜90重量%の少なくとも1種のポリウレタンおよび/またはポリイソシアヌレート(成分B2)、を含む。ただし、成分の合計は、殺虫剤組成物の固形分100重量%である。
好ましくは、殺虫剤組成物は、先に定義したような少なくとも1種のアクリルバインダー(成分B1)を含む。
さらなる好ましい実施形態では、殺虫剤組成物は、組成物の固形分を基準にして、以下の成分
a)20〜70重量%、好ましくは25〜65重量%、より好ましくは30〜65重量%の少なくとも1種の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体(成分A)、
ならびに
b1)30〜80重量%、好ましくは35〜75重量%、より好ましくは35〜70重量%の少なくとも1種のアクリルバインダー(成分B1)、
および/または
b2)30〜80重量%、好ましくは35〜75重量%、より好ましくは35〜70重量%の少なくとも1種のポリウレタンおよび/またはポリイソシアヌレート(成分B2)、を含む。ただし、成分の合計は、殺虫剤組成物の固形分100重量%である。
好ましくは、殺虫剤組成物は、先に定義したような少なくとも1種のアクリルバインダー(成分B1)を含む。
好ましい非生物材料、式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体、ならびにアクリルバインダー(成分B1)およびポリウレタンおよび/またはポリイソシアヌレートバインダー(成分B2)、さらには本発明に係る殺虫剤組成物中の該成分の好ましい量は、先に述べたとおりある。
殺虫剤組成物
本発明に係る殺虫剤組成物は、水を含む水性組成物、または乾燥組成物、たとえば、水を含まない組成物でありうる。
好ましい実施形態では、好ましくは、即使用可能な殺虫剤組成物は、本発明に係る殺虫剤組成物中の成分の全量を基準にして、55〜97重量%、より好ましくは85〜95重量%の水と、3〜45重量%、好ましくは5〜15重量%の固形分と、を含む水性組成物である。ただし、全量は、100重量%である。固形分は、好ましくは、成分Aとして以上で定義したような式Iで示される少なくとも1種のN−アリールヒドラジンと、成分Bとして以上で定義したような少なくとも1種の高分子バインダーと、場合により、成分Cとして以下に定義されるような少なくとも1種の固着剤と、場合により、最終生成物の用途に依存して以上で定義したようなさらなる成分と、よりなる群から選択される。
好ましくは、殺虫剤組成物を非生物材料に適用するのに用いられる処理浴は、本発明に係る殺虫剤組成物中の成分の全量を基準にして、95〜99.5重量%、好ましくは95〜99重量%、より好ましくは97〜99重量%の水と、0.5〜5重量%、好ましくは1〜5重量%の固形分と、を含む水性配合物である。固形分は、好ましくは、成分Aとして以上で定義したような式Iで示される少なくとも1種のN−アリールヒドラジンと、成分Bとして以上で定義したような少なくとも1種の高分子バインダーと、場合により、成分Cとして以下に定義されるような少なくとも1種の固着剤と、場合により、最終生成物の用途に依存して以上で定義したようなさらなる成分と、よりなる群から選択される。
最終製品の用途に依存して、本発明に係る殺虫剤組成物はさらに、水、保存剤、界面活性剤、充填剤、、耐衝撃性改良剤、防曇剤、発泡剤、清澄剤、核剤、カップリング剤、導電性向上剤(帯電防止剤)、安定化剤(たとえば、抗酸化剤、炭素ラジカルおよび酸素ラジカルの捕捉剤、ペルオキシド分解剤など)、難燃剤、離型剤、UV防護性を有する作用剤、光学増白剤、展着剤、粘着防止剤、移行防止剤、発泡剤、防汚剤、増粘剤、さらなる殺生物剤、湿潤剤、可塑剤および膜形成剤、接着剤または接着防止剤、光学増白(蛍光増白)剤、芳香剤、顔料および染料から選択される1種以上の成分を含みうる。
好適な消泡剤は、たとえば、シリコン消泡剤である。UV感受性の殺虫剤および/または忌避剤を保護するのに好適なUV防護剤は、たとえば、パラ−アミノ安息香酸(PABA)、オクチルメトキシシンナメート(octylmethoxysinameth)、スチルベン、スチリル、ベンゾトリアゾール誘導体、ベンゾオキサゾール誘導体、ヒドロキシ置換型ベンゾフェノン、サリチレート、置換型トリアジン、ケイ皮酸誘導体(場合により2−シアノ基で置換されていてもよい)、ピラゾリン誘導体、1,1’−ビフェニル−4,4’−ビス−2−(メトキシフェニル)−エテニル、または他のUV防護剤である。好適な光学増白剤は、ジヒドロキノリノン誘導体、1,3−ジアリールピラゾリン誘導体、ピレン類、ナフタル酸イミド、4,4’−ジ−スチリルビフェニレン、4,4’−ジアミノ−2,2’−スチルベンジスルホン酸、クマリン誘導体およびベンゾオキサゾール、−CH=CH−架橋により結合されたベンゾイソオキサゾール系もしくはベンゾイミダゾール系、または他の蛍光増白剤である。
本発明に係る殺虫剤組成物に使用される典型的な顔料は、顔料染色プロセスもしくは顔料捺染プロセスで使用されるかまたはプラスチックを着色するために適用される顔料であり、当業者に公知である。
顔料は、その化学的性質上、無機性もしくは有機性でありうる。無機顔料は、主に、白色顔料(たとえば、ルチル型もしくはアナタース型の二酸化チタン、ZnO、チョーク)または黒色顔料(たとえば、カーボンブラック)として使用される。着色無機顔料を使用してもよいが、毒性学的危険有害性を有する可能性があるので好ましくない。色を付与する場合、有機顔料または有機染料が好ましい。有機顔料は、モノアゾ型もしくはジスアゾ型、ナフトール型、ベンゾイミダゾロン型、(チオ)インジゴイド型、ジオキサジン型、キナクリドン型、フタロシアニン型、イソインドリノン型、ペリレン型、ペリノン型、金属錯体型、またはジケトピロロピロール型の顔料でありうる。顔料は、粉末形態または液状形態で(すなわちディスパージョンとして)使用可能である。好ましい顔料は、ピグメントイエロー83、ピグメントイエロー138、ピグメントオレンジ34、ピグメントレッド170、ピグメントレッド146、ピグメントバイオレット19、ピグメントバイオレット23、ピグメントブルー15/1、ピグメントブルー15/3、ピグメントグリーン7、ピグメントブラック7である。他の好適な顔料は、当業者に公知である。
本発明に使用しうる典型的な染料は、粉末形態もしくは液状形態の建染染料、カチオン染料、および分散染料である。建染染料は、顔料としてまたは建化(還元)・酸化手順に従って使用可能である。建染顔料形態を使用することが好ましい。建染染料は、インダントロン型(たとえば、C.I.バットブルー4、6、もしくは14);またはフラバントロン型(たとえば、C.I.バットイエロー1);またはピラントロン型(たとえば、C.I.バットオレンジ2および9);またはイソベンゾアントロン(イソビオラントロン)型(たとえば、C.I.バットバイオレット1);またはジベンゾアントロン(ビオラントロン)型(たとえば、C.I.バットブルー16、19、20、および22、C.I.バットグリーン1、2、および9、C.I.バットブラック9);またはアントラキノンカルバゾール型(たとえば、C.I.バットオレンジ11および15、C.I.バットブラウン1、3、および44、C.I.バットグリーン8、C.I.バットブラック27);またはベンゾアントロンアクリドン型(たとえば、C.I.バットグリーン3および13、C.I.バットブラック25);またはアントラキノンオキサゾール型(たとえば、C.I.バットレッド10);またはペリレンテトラ炭酸ジイミド型(たとえば、C.I.バットレッド23および32);またはイミダゾール誘導体(たとえば、C.I.バットイエロー46);またはアミノトリアジン誘導体(たとえば、C.I.バットブルー66)でありうる。他の好適な建染染料は、当業者に公知である。
典型的な分散染料およびカチオン染料は、当業者に公知である。
セルロース系基材を非生物材料として利用する場合、該セルロース系基材は、好ましくは、建染染料、直接染料、反応染料、または硫黄染料で染色される。
さらなる実施形態では、本発明に係る殺虫剤組成物は、少なくとも1種の顔料および/または少なくとも1種の染料を含む先に挙げたような殺虫剤組成物である。好ましくは、本発明に係る殺虫剤組成物は、殺虫剤および/または忌避剤の固形分の全重量を基準にして、10〜300重量%、より好ましくは20〜150重量%の顔料および/または染料を含む。
殺虫剤組成物の成分を含むキットの形態で簡便に組成物が供給される場合、非生物材料、たとえば、テキスタイル材料またはプラスチック材料は、本発明に記載されるような組成物を用いて本発明に従って局所的に含浸処理を施すことが可能である。したがって、さらなる実施形態では、本発明は、エンドユーザーによりまたは地元の工場において含浸処理に供されるキットとして提供される本発明に記載されるような殺虫剤組成物に関する。好ましい実施形態では、キットは、水を添加することにより溶液またはエマルジョンを調製するように適合化される。したがって、キットの成分は、粉末剤、カプセル剤、錠剤、または発泡錠のような乾燥組成物の形態をとりうる。さらなる実施形態では、エンドユーザーによりまたは地元の工場において水が添加される場合、キットは、エマルジョン剤を含む。エマルジョン剤は、一般に非常に安定であるマイクロエマルジョン剤でありうる。エマルジョン剤は、カプセル剤の形態で具現化されうる。
キットは、少なくとも以下の成分:
a)少なくとも1種の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体と、
b)少なくとも1種の高分子バインダー(好ましい高分子バインダーは、本発明に記載されている)と、
を含む。
好ましいN−アリールヒドラジン誘導体、さらには好ましい高分子バインダーは、すでに本発明に挙げられている。キットはさらに、以上に挙げたような成分、とくに、保存剤、界面活性剤、安定化剤、UV防護性を有する作用剤、光学増白剤、展着剤、移行防止剤、発泡剤、湿潤剤、防汚剤、増粘剤、さらなる殺生物剤、可塑剤、接着剤、芳香剤、顔料、および染料から選択される1種以上の化合物を含有しうる。好ましいキットは、N−アリールヒドラジン誘導体および高分子バインダーのほかに、少なくとも1種の顔料および/または少なくとも1種の染料を含む。好ましい顔料および染料は、先に挙げられている。
さらなる実施形態では、本発明は、
a)少なくとも1種の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体と、
b)少なくとも1種の高分子バインダー(好ましい高分子バインダーは、本発明に記載されている)と、
を含む、昆虫を駆除するための含浸処理の施された非生物材料に関する。
式Iで示される好ましいN−アリールヒドラジン誘導体および好ましい高分子バインダーは、先に挙げられている。好ましい非生物材料もまた、先に挙げられている。
含浸処理の施された非生物材料中の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体の典型的な量は、式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体の殺虫効率に依存して、非生物材料の(乾燥)重量の0.01〜10%(乾燥重量)である。好ましい量は、式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体に依存して、非生物材料の0.05〜7重量%である。
高分子バインダーの典型的な量は、非生物材料の(乾燥)重量の0.001〜10重量%(乾燥重量)である。一般的には、添加される特定タイプのN−アリールヒドラジン誘導体の量が多くなるほど、高分子バインダーの濃度が高くなるが、結果的には、N−アリールヒドラジン誘導体とバインダーとの比は、N−アリールヒドラジン誘導体の殺虫能力および移行能力に依存するほぼ一定の値をとる。高分子バインダーの好ましい量は、非生物材料の(乾燥)重量の0.1〜5重量%、より好ましくは0.2〜3重量%である。
さらなる実施形態では、本発明に係る含浸処理の施された非生物材料はさらに、保存剤、界面活性剤、安定化剤、UV防護性を有する作用剤、光学増白剤、展着剤、移行防止剤、発泡剤、湿潤剤、防汚剤、増粘剤、さらなる殺生物剤、可塑剤、接着剤、顔料、および染料から選択される1種以上の成分を含む。以上に挙げた成分の好適な例は、当業者に公知である。
本発明のさらなる実施形態では、含浸処理の施された非生物材料は、先に記載されるような少なくとも1種の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体および少なくとも1種の高分子バインダーのほかに、少なくとも1種の顔料および/または少なくとも1種の染料を含む。少なくとも1種の顔料の量は、一般的には非生物材料の(乾燥)重量の0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%、より好ましくは0.2〜3.5重量%である。少なくとも1種の染料の量は、一般的には非生物材料の(乾燥)重量の0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%、より好ましくは0.2〜3.5重量%である。非生物材料は、好ましくは、少なくとも1種の顔料または少なくとも1種の染料のいずれかを含む。好適な顔料および染料は、先に挙げられている。
非生物材料に含浸処理を施す方法
さらなる実施形態では、本発明は、非生物材料、たとえば、テキスタイル材料またはプラスチック材料に含浸処理を施す方法に関する。この方法は、
i)少なくとも1種の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体と、少なくとも1種の高分子バインダー(好ましくは、本発明に規定される高分子バインダー)と、場合によりさらなる成分と、を含む水性配合物または溶融体(水性配合物が好ましい)を形成することと;
ii)
iia)非生物材料を水性配合物中に通すか、
または
iib)水性配合物中に部分浸漬もしくは完全浸漬されたローラーに非生物材料を接触させて、ローラーに接触した非生物材料の面に水性配合物を移動させるか、
または
iic)非生物材料に両面コーティングを施すか、
または
iid)水性配合物を非生物材料上にスプレーするか(ただし、スプレー処理は、たとえばエアロゾル缶もしくは工場で一般に使用される装置を用いて手動もしくは自動でスプレーするのに好適な任意の装置により行われる)、
または
iie)水性配合物をフォームの形態で適用するか、
または
iif)水性配合物中に非生物材料を浸漬するか、
または
iig)水性配合物を非生物材料上もしくは非生物材料中にブラシコーティングするか、
または
iih)水性配合物を非生物材料上に注ぐか、
または
カレンダー処理によりもしくはドクターブレードを用いて溶融体を適用するか、
により、水性配合物を非生物材料に適用することと;
iii)場合により、余分の水性配合物または余分の溶融体を除去することと;
iv)非生物材料を乾燥および/または硬化させることと;
を含む。
本発明との関連では、水性配合物は、溶液、エマルジョン、またはサスペンジョン/ディスパージョンでありうる。
水性配合物または溶融体は、好ましくは、本発明に開示されるような殺虫剤組成物を含み、好ましくは、水性配合物の形態で利用される。
本発明との関連では、「含浸」とは、殺虫剤組成物を適用するプロセスのことである。このプロセスは、所望により、非生物材料上にコーティングが得られるように、適用された殺虫剤組成物を硬化させるプロセスを含みうる。「含浸処理の施された非生物材料」とは、殺虫剤組成物が適用された材料のことである。「含浸処理の施された非生物材料」は、所望により、適用された殺虫剤組成物を硬化することによりコーティングを施しうる。
本発明に係る殺虫剤組成物はまた、トランスファープリンティング、インクジェットプリンティング、スクリーンプロセス、およびパウダープリンティングにより、非生物材料上に適用することも可能である。
好適な非生物材料は、先に挙げられている。非生物材料、たとえば、テキスタイル材料またはプラスチック材料は、その完成品の形態で含浸可能である(エンドオブライン処理、不連続処理)。この場合、含浸後のさらなる通過は、必要でない。しかしながら、非生物材料、たとえば、テキスタイル材料またはプラスチック材料は、糸または繊維の形態で含浸することも可能であり、これらは、所望の完成品を得るために含浸後にさらなるプロセスが必要とされる(インライン処理)。使用される式Iで示される好ましいN−アリールヒドラジン誘導体、さらには好ましい高分子バインダーもまた、先に規定されている。
不連続処理は、工場で、地元の処理センター(地元の工場)で、またはトラックもしくは小型集配車に装備された可動装置を用いて(たとえば、再処理マラリア撲滅キャンペーンで)、実施可能である。不連続処理は、新しい(未処理の非生物材料、たとえば、テキスタイル材料もしくはプラスチック材料、好ましくは、使用形態もしくは既製形態のネット製品(好ましくはネットとして))または使用された非生物材料、たとえば、テキスタイル材料もしくはプラスチック材料(好ましくはネット)に対して、好ましくは洗浄後、行われる。
水性配合物または溶融体の形態で含浸が行われることは、本発明の利点の1つである。いかなる有機溶媒も、添加する必要がない。本発明の好ましい実施形態では、処理浴は、いかなるさらなる溶媒をも含まない水性配合物、とくに、有機溶媒を全く含まない水性配合物である。
本発明に係る非生物材料、たとえば、テキスタイル材料またはプラスチック材料は、人体に密着した状態で使用される可能性があるので、有機溶媒の使用を回避することが有利である。本発明に係る方法により含浸された非生物材料、たとえば、テキスタイル材料またはプラスチック材料は、いかなる有機溶媒残留物をも含んでいないので、ヒト毒性学的観点からみても生態学的観点からみても有益である。
含浸プロセスに利用される水性配合物または溶融体はさらに、保存剤、界面活性剤、安定化剤、UV防護性を有する作用剤、展着剤、移行防止剤、発泡剤、湿潤剤、防汚剤、増粘剤、さらなる殺生物剤、可塑剤、接着剤、芳香剤、顔料、および染料よりなる群から選択される1種以上の成分を含みうる。
さらなる実施形態では、非生物材料に含浸処理を施すために利用される水性配合物または溶融体は、少なくとも1種の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体および少なくとも1種の高分子バインダーに加えて、少なくとも1種の顔料および/または少なくとも1種の染料を含む。これらの水性配合物または溶融体は、少なくとも1種のN−アリールヒドラジン誘導体を非生物材料に含浸させると同時に追加的に非生物材料を着色するのに好適である。少なくとも1種のN−アリールヒドラジン誘導体を含浸させた非生物材料の多くは、好ましくは着色される。本発明に係る方法を用いれば、非生物材料を着色することとそれにN−アリールヒドラジン誘導体を含浸させることとを同時に行うことが可能である。したがって、着色およびN−アリールヒドラジン誘導体の含浸が一工程で行われるので、本発明に係る方法は、非常に経済的である。
したがって、本発明のさらなる実施形態では、本発明は、先に記載されるように非生物材料に含浸処理を施す方法に関する。ただし、非生物材料の含浸処理と同時に非生物材料の染色が行われ、その際、少なくとも1種の染料および/または少なくとも1種の顔料をさらに含んで水性配合物が形成される。
顔料の好適量は、含浸処理に用いられる水性配合物の重量を基準にして、一般的には0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.2〜5重量%である。好適な染料は、含浸処理に用いられる水性配合物の重量を基準にして、一般的には0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.2〜5重量%の量で利用される。
工程i)少なくとも1種の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体と少なくとも1種の高分子バインダーと場合によりさらなる成分とを含む水性配合物を形成する工程
非生物材料の含浸処理に必要なすべての成分を水と混合することにより、水性配合物を形成する。水性配合物は、一般的には10〜70℃、好ましくは15〜50℃、より好ましくは20〜40℃の温度で形成される。好適な水性配合物は、本発明に記載されるように非生物材料に適用するための殺虫剤組成物を含む。
工程ii)少なくとも1種の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体と少なくとも1種の高分子バインダーと場合によりさらなる成分とを含む水性配合物を非生物材料に適用する工程
工程iia)
非生物材料を水性配合物に通すことにより、殺虫剤組成物を適用する。この工程は、パディングとして当業者に公知である。好ましい実施形態では、非生物材料は、トラフ内に入っている水性処理液(水性配合物)中に完全浸漬されるか、または2本の水平方向ローラー間に保持された処理浴(水性配合物)中に通されるか、のいずれかである。
本発明によれば、非生物材料が水性配合物中に通されるか、または水性配合物が非生物材料中に通されるか、のいずれかでありうる。これらのプロセスは、後でネットの形態に作製される幅広の材料、とくに、テキスタイル材料またはプラスチック材料に含浸処理を施すのに好適である。未処理のネットの少量生産または再含浸処理を行う場合、単純なハンドヘルドローラーを使用すれば十分であろう。
工程iib)
さらに、片面単独コーティング適用法により非生物材料上に水性配合物を適用することが可能である。好適な片面単独コーティング適用法は、たとえば、ナイフ/ドクターブレードコーティング、ローラーコーティング、またはスクリーンプリンティングである。この方法により、非生物材料の片面だけに含浸処理を施すことが可能であり、これは、たとえば、ヒト皮膚と殺虫剤処理の施された材料との直接的接触が回避されるのであれば、有利である。
ナイフ/ドクターブレードコーティングシステムは、たとえば、エア式ナイフシステム、ローラー式ナイフシステム、テーブル式ナイフシステム、またはゴムベルト式ナイフシステムである。さらなるナイフコーティングシステムは、たとえば、コンマバーナイフシステムまたはマイヤーバーナイフシステムである。
ローラーコーティングシステムは、たとえば、1、2、3本、もしくはそれ以上のローラーを有するキスコーティングシステム、リバースロールコーターシステム、およびラスターロールシステムである。これらのローラーコーティングシステムでは、少なくとも1本のローラーを水性配合物中に部分浸漬することにより、ローラーに接触した非生物材料の面に水性配合物を適用する(キスローリング)。
スクリーンプリンティングシステムは、たとえば、ロータリースクリーンプリンティングシステムおよびフラットスクリーンプリンティングシステムである。これらの適用法では、たとえば、ロータリースクリーンの後方で追加のウィスパーブレードを用いることにより、非生物材料にドットコーティングまたは全表面コーティングを適用することが可能である。
しかるべき場合には、当業者は、増粘剤を適用することにより、使用される水性配合物の粘度を調整するであろう。
工程iic)
さらに、両面コーティング適用法により、たとえば、両面ナイフコーティングシステム、2つのエアナイフを用いるフーラード、またはスキージングローラーを用いるフーラードにより、非生物材料に水性配合物を適用することが可能である。
両面ナイフコーティングシステムを用いることにより、または片面単独コーティングシステムに2回通すことにより、非生物材料の両側の表面にのみ水性配合物を適用することが可能であるので、特定の効果を得るのに必要とされる水性配合物の量を低減させることが可能である。
工程iid)および工程iie)
さらに、溶液またはエマルジョンを非生物材料上にをスプレーすることにより、水性配合物を適用するが可能である。さらに、非生物材料に適用されるフォームの形態をとるエマルジョンを適用するが可能である。フォームは、以上に挙げた溶液またはエマルジョンよりも少ない水を含む。したがって、乾燥プロセスは、非常に短い可能性がある。
工程iif)、iig)、およびiih)
さらに、非生物材料を水性配合物中に浸漬したり、水性配合物を非生物材料上もしくは非生物材料中にブラシコーティングしたり、または水性配合物を非生物材料上に注いだりすることにより、水性配合物を非生物材料上に適用することが可能である。該方法は、当業者に公知である。
工程iia)、iib)、iic)、iid)、iie)、iif)、iig)、またはiih)における非生物材料の含浸処理は、一般的には10〜70℃、好ましくは15〜50℃、より好ましくは20〜40℃の温度で行われる。
工程iii)場合により、余分の水性配合物を除去する工程
通常は、非生物材料、たとえば、テキスタイル材料またはプラスチック材料をスキージングすることにより、好ましくは、当技術分野で公知のように非生物材料をローラーに通すことにより、好ましくは、ドクターブレードを利用することにより、余分の水性配合物を除去し、既定の液取込みを達成する。スキージングにより除去された液は、通常、再利用される。
余分の水性配合物は、他の選択肢として遠心分離または真空吸引により除去可能である。
工程iv)非生物材料を乾燥および/または硬化させる工程
乾燥は、一般的には、200℃未満の温度で行われる。好ましい温度は、50〜170の℃、より好ましくは70〜150℃である。温度の選択は、配合物中の殺虫剤の蒸発温度および移動度の関数である。
乾燥プロセスは、プロセスがかなり高温の環境で行われる場合、受動的乾燥であってもよいことに留意されたい。能動的乾燥プロセスは、通常、大量処理時に行われるであろう。
場合により、最終的に、乾燥後または乾燥と同時に、含浸処理の施された非生物材料を硬化および/または固着させてもよい。いかにして硬化および/または固着を行うかについては、当業者の熟知するところである。硬化プロセスは、一般的には、乾燥温度よりも高くてもよい温度で行われる。硬化に好適な温度は、60〜170℃、好ましくは70〜170℃、より好ましくは80〜150℃である。乾燥および硬化は、有利には、たとえば、さまざまな温度に加熱しうるさまざまな区画を有するステンターを用いて、単一プロセス内で行われる。反応性架橋剤を使用する場合、温度は、より低くてもよく、たとえば、30〜130℃、好ましくは30〜100℃である。
乾燥および/または硬化は、たとえば、これらの目的のために非生物工場で通常適用される任意の装置(たとえば、ステンター、ループドライヤー、ホットフルー、タンブルドライヤー、パッドスチーム機など)を用いて達成可能である。本発明の一実施形態では、連続乾燥および/または硬化のための装置が適用される。本発明の他の実施形態では、不連続(バッチ方式)乾燥および/または硬化のための装置が使用される。そのような装置は、商用ランドリーで使用されるロータリードライヤーまたはタンブルドライヤー、処理温度(たとえば、ジーンズのストーンウォッシュ)に加熱しうる複合ランドリー/ドライヤーを含みうる。処理化学剤をネット材料上に液体として添加するかまたはスプレーし、次に、乾燥/硬化前または乾燥/硬化中に湿潤材料を回転させることにより、均一に分布させうる。遠心分離などで過剰の液を除去しうる場合、処理液を過剰に添加してもよい。当業者であれば、処理時間が同一温度では連続法よりも長くなる可能性があることはわかるであろう。
また、硬化プロセスは、非生物材料、たとえば、テキスタイル材料またはプラスチック材料がアイロンや熱ローラーのような加圧下の加熱表面を通ることを含むかまたは通ることよりなるかのいずれかでありうる。乾燥プロセス時および硬化時、非生物材料は、好ましくは、収縮や変形などの形状変化が防止されるように機械的に固着される。さらに、N−アリールヒドラジン誘導体の洗浄除去が防止される。他の選択肢として、硬化および/または固着は、熱とUV光とを組み合わせた二重硬化法によりまたはUV光のみにより実施可能である。好適な方法は、当業者に公知である。
高分子バインダーは、有利には、非生物材料へのN−アリールヒドラジン誘導体の付着を向上させるべく固着剤と共に適用されうる。固着剤は、遊離イソシアネート基を含みうる。
好適な固着剤は、たとえば、遊離イソシアネート基を含むイソシアネートまたはイソシアヌレートである。好ましくは、イソシアヌレートは、アルキレンユニット中に4〜12個の炭素原子を有するアルキレンジイソシアネート、たとえば、1,12−ドデカンジイソシアネート、2−エチルテトラメチレンジイソシアネート−1,4、2−メチルペンタメチレンジイソシアネート−1,5、テトラメチレンジイソシアネート−1,4、リシンエステルジイソシアネート(LDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート−1,6(HMDI)、シクロヘキサン−1,3−および/または−1,4−ジイソシアネート、ならびに2,4−および2,6−ヘキサヒドロ−トルイレンジイソシアネート、さらには、対応する異性体混合物4,4’−、2,2’−、および2,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、さらには、対応する混合物1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(IPDI)、2,4−および/または2,6−トルイレンジイソシアネート、4,4’−、2,4’、および/または2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート(モノマーMDI)、ポリフェニルポリメチレンポリイソシアネート(高分子MDI)、ならびに/あるいは先に挙げたイソシアネートのうちの少なくとも2種を含む混合物をベースとする。より好ましくは、イソシアヌレートは、ヘキサメチレンジイソシアネート−1,6(HMDI)をベースとする。
より好ましくは、イソシアヌレートは、エチレンオキシドおよび/または1,2−プロピレンオキシド、好ましくはポリエチレンオキシドをベースとするポリアルキレンオキシドを用いて親水化されたイソシアヌレートである。
固着剤として使用されるイソシアヌレートは、当技術分野で公知の方法により調製可能である。イソシアヌレートを調製するための出発原料として使用されるイソシアネートの量を基準にして、イソシアネート基の好ましくは5〜25重量%、より好ましくは7〜20重量%、最も好ましくは10〜15重量%は、遊離イソシアネート基である。
最も好ましくは、固着剤として使用されるイソシアヌレートは、極性非プロトン性溶媒、たとえば、THF、DMF、またはプロピレンカーボネートもしくはエチレンカーボネートに溶解される。
使用される最も好ましい固着剤は、ポリエチレンオキシドを用いて親水化されかつプロピレンカーボネートに溶解されたHMDIをベースとするイソシアヌレートである(30重量%のプロピレンカーボネート中70重量%のHMDI)。遊離イソシアネート基の量は、イソシアヌレートを調製するための出発原料として使用されるイソシアネートの量を基準にして11〜12重量%である。
固着剤を使用する場合、殺虫剤組成物は、好ましくは、組成物の固形分を基準にして、以下の成分:
a)20〜70重量%、好ましくは25〜65重量%、より好ましくは30〜65重量%の少なくとも1種の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体(成分A)と、
b)29〜72重量%、好ましくは34〜70重量%、より好ましくは33〜66重量%の少なくとも1種の以上に定義したような高分子バインダー(成分B)と、
c)1〜8重量%、好ましくは1〜5重量%、より好ましくは2〜4重量%の少なくとも1種の固着剤(成分C)と、
を含む。ただし、成分の合計は、殺虫剤組成物の固形分100重量%である。
好ましい固着剤は、先に挙げられている。
以上に記載したように、溶液またはエマルジョンはさらに、水、保存剤、界面活性剤、充填剤、耐衝撃性改良剤、防曇剤、発泡剤、清澄剤、核剤、カップリング剤、導電性向上剤(帯電防止剤)、安定化剤(たとえば、抗酸化剤、炭素ラジカルおよび酸素ラジカルの捕捉剤、ペルオキシド分解剤など)、難燃剤、離型剤、UV防護性を有する作用剤、展着剤、粘着防止剤、移行防止剤、発泡剤、防汚剤、増粘剤、さらなる殺生物剤、湿潤剤、可塑剤、接着剤または接着防止剤、光学増白(蛍光増白)剤、芳香剤、顔料、および染料から選択される1種以上の成分を含みうる。
本方法はまた、先に記載したようにキットを使用することを含みうる。したがって、含浸プロセスは、少量プロセスでエンドユーザーによりまたは地元の工場において行われうる。したがって、本発明は、先に記載したように非生物材料に含浸処理を施す方法に関する。ただし、含浸用組成物は、エンドユーザーによりまたは地元の工場において含浸処理を行うためのキットとして提供される。
本発明のさらなる実施形態では、先に記載したように殺虫剤組成物を適用することを含む含浸プロセスは、非生物材料のさらなるプロセス、たとえば、繊維の織成または編成を行う前に実施することも可能である。
さらなる実施形態では、本発明は、本発明に定義されるように少なくとも1種の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体と少なくとも1種の高分子バインダーとを含む組成物を非生物材料に適用することにより非生物材料にコーティングを施す方法に関する。コーティングは、好ましくは、ドクターブレード法により行われる。プロセス条件は、当業者に公知である。
非生物材料にコーティングを施すのに好適な組成物および組成物の好ましいさらなる成分は、すでに以上に挙げられている。
さらなる実施形態では、本発明は、非生物材料に含浸処理を施すための本発明に係る殺虫剤組成物の使用に関する。好ましい殺虫剤組成物、さらには好ましいの非生物材料は、先に挙げられている。最も好ましくは、非生物材料は、ポリエステル、好ましくはポリエチレンテレフタレートから作製されるかまたはそれを主成分として含むネットである。
バインダー(実施例A):
A)ポリマーディスパージョンの調製
一般的手順:
250gの水と中程度の粒子直径30nmを有する3gのスチレン種晶(33重量%)とを85℃に加熱し、そして5重量%の供給原料2を添加する。10分後、以下に挙げたモノマーを含む供給原料1と供給原料2との添加を開始する。
供給原料2は、39.9gの水に溶解された3.0gの過硫酸ナトリウムを含む。供給原料1の組成は、表1に列挙されている。供給原料1および2は、3時間で添加され、さらに0.5時間にわたり重合される。
Figure 2008542338
表1のモノマー組成物100重量部を基準にして、開始剤ペルオキシ二硫酸ナトリウムの量は、0.3重量部であり、乳化剤は、0.4重量部のダウファックス2A1(Dowfax 2A1)(Dow)と0.6重量部のルミテンIRA(Lumiten IRA)(BASF AG)とを含む。
略号:
MMA:メチルメタクリレート
S:スチレン
AN:アクリルニトリル
EA:エチルアクリレート
EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
BA:n−ブチルアクリレート
FI:アクリル基を有する共重合性ベンゾフェノン
GMA:グリシジルメタクリレート
BMA−Acac:ブタンジオールモノアクリレートアセチルアセテート
Amol:N−メチロールアクリルアミド
MAMol:N−メチロールメタクリルアミド
HPMA:ヒドロキシプロピルメタクリレート
AS:アクリル酸
AM:アクリルアミド
ダウファックス2A1(Dowfax 2A1):
Figure 2008542338
ルミテンIRA(Lumiten IRA):
Figure 2008542338
(実施例A1およびA8)
FIを含む水性ポリマーディスパージョン:後の段階で架橋剤として有用な1種の重合性光開始剤は、式
Figure 2008542338
〔式中、
は、1〜30個の炭素原子を有する有機基であり、
は、Hまたはメチル基であり、そして
10は、場合により置換されていてもよいフェニル基またはC〜C−アルキル基である〕
で示される光開始剤である。
使用例(実施例B)
事前の洗浄を行うことなく市販の白色ポリエステルネット材料(繊度75デニール、156メッシュ、重量28〜32g/m)に対して実施例A1〜A17に基づく水性ディスパージョンによる長期持続性殺虫処理を行った。水性ディスパージョンをN−エチル−2,2−ジメチルプロピオンアミド−2−(2,6−ジクロロ−α,α,α−トリフルオロ−p−トリル)−ヒドラゾンおよびN−エチル−2,2−ジクロロ−1−メチルシクロ−プロパンカルボキサミド−2−(2,6−ジクロロ−α,α,α−トリ−フルオロ−p−トリル)ヒドラゾンのエマルジョンとそれぞれ混合し、緩衝溶液を用いてpHを設定し、そして固着剤を添加することにより(所要により)、水性処理浴を調製した。可能な液取込み(LU60〜100%)に基づいて処理浴の濃度を調整した。実験室規模のパッダー−ステンター装置(Mathis AG,スイス)を用いて、処理浴を適用した。ネット材料を処理浴中に十分に浸漬し、反対方向に運動するシリンダー間に通すことにより、過剰の液を除去する。これらのシリンダー間の既定の距離(したがって既定の圧力)を選択することにより、液取込みを制御することが可能である。含浸処理の施されたネット部片を秤量して乾燥未処理ネットの重量を引き算することにより液取込みを測定し、ネットの重量を基準にした液の重量%として与える。処理温度および処理時間の制御が可能な実験用ステンターを用いて、乾燥/硬化工程を行った。
処理の施されたネットをさまざまな回数で洗浄した。「モンペリエ(Montpellier)洗浄手順」(添付書類WHO PVC,3/07/2002「長期持続性殺虫性ネットの耐洗浄性の評価」に記載されている)により、洗浄を行った。すなわち、0.5Lの脱イオン水と2g/Lの石鹸(pH10〜11)とを含むビーカーに個別にネットサンプルを入れ、水浴中30℃において、毎分155回の運動で清浄水中で10分間振盪させて洗浄する。使用される石鹸は、(エチドロン酸および水酸化ナトリウム、またはココナツ酸、テトラナトリウムEDTA、およびリモネンのようなさらなる成分のほかに)次の成分:牛脂脂肪酸ナトリウム、水、パーム核脂肪酸ナトリウムまたはヤシ油脂肪酸ナトリウム、香料、グリセロール、塩化ナトリウム、およびいくらかの染料(C.I.77891)を含む。
以下に記載のコーン試験手順に従ってサンプルをバイオアッセイした。
試験手順:
試験は、WHOコーン試験手順の基本的ガイドラインに準拠するが、若干の変更が加えられている。CDC(Centers for Disease Control and Prevention)の方法と同じようにモデル化された手製のマニホールド装置を介して、コーン(WHOコーン(WHOPES96.1):底縁の周囲にフラットフランジを有し頂部に孔を有する透明プラスチックコーン構造体(直径11cm))を処理の施されたネット部片(25×25cm)に当接させて保持する。使用されるマニホールドデバイスは、プラスチック製のサービングトレー(30.5×41.0cm、Consolidated Plastics)に4つの孔(直径9cm)を開けることにより作製される。同一の寸法の未改造のトレーは、ベースとして作用する。2枚のブロッターペーパーをトレー内に収まるようにカットしてベーストレーの表面上に配置する。次に、処理の施されたネット部片をブロッターペーパー上に配置し、続いて、マニホールド(トップ)トレーに開けた孔の位置にほぼ対応するように4つのWHOコーンを配置する。次に、コーンが孔を貫通するように、このトップトレーをコーン上に配置する。次に、4つの大きいバインダークリップを用いて、トップトレーをベーストレーに確実に固定する。ブロッターペーパーは、コーンがネットに適度に密着することを保証するのに役立つ。アスピレーターを用いて1〜5日齢の雌雄両方のカを飼育箱から取り出し、各コーンに約5匹ずつカを入れる。第1のコーンに昆虫を導入した後、実験用タイマーをスタートさせ、約15秒間隔で各コーンにカを供給する。すべてのコーンを満たすのに1分かかる。昆虫の導入直後、各コーンにゴム栓をする。各コーン中にカを3分間保持する。その際、各昆虫は、典型的には、ネット表面上にとまる(処理が強い忌避性でない場合)。いずれかのカがコーンの壁にとまった場合、コーンを軽く叩いて、昆虫をネットに再配置する。3分後、アスピレーターにより昆虫をすべて取り出し、プラスチック製の保持カップに入れて、4つすべてのコーンからのカを組み合わせる。これは、1回反復試験に相当する。各処理の4回反復試験が推奨される。保持カップは、ネジ込み蓋付きの透明プラスチック製カップ(高さ9cm×幅6.5cm)よりなる。蓋に設けられた1cmの孔を利用して昆虫捕集用のアスピレーターを挿入する。各コーンから1組のカを収集すると同時に保持容器中に捕集する。アスピレーターの先端を容器の蓋に挿入する前後で、オーバーヘッド透明マーカーを利用して昆虫が逃げないように孔を塞ぐ。4つのコーンすべてから昆虫を保持容器に移した後、次に、0%糖水を吸収させた歯科用綿ウィックで孔を塞ぐ。ウィックがカップ中に落下してカが逃げることがないように、カップから突き出したウィックの端を手でいくらか平らにすることが望ましい。ノックダウン(KD)データは、一般的には、60分および24時間でプールされたカから取得される。必要とみなされる場合、30分(または他の時間)の読取り値を含めうる。ノックダウン速度を調べるために、カをコーンに入れた状態で、個々のカのKD時間を記録する。KD状態のそれぞれのカは、再び飛んだ場合にその昆虫が重複してカウントされることがないように、除去される。次に、24時間死亡数を調べるために、すべてのカを先に記載したように保持する。
結果
実施例Aのバインダーと式Ia−IまたはIa−IIで示されるN−アリールヒドラジン誘導体とを含む殺虫剤組成物で処理されたネットは、ネットの洗浄後、活性(ノックダウン、死亡)を示す。

Claims (24)

  1. 非生物材料に適用するための殺虫剤組成物であって、
    a)成分Aとして、式I
    Figure 2008542338
    〔式中、
    Aは、C−RまたはNであり;
    Bは、C−RまたはNであり;
    Dは、C−RまたはNであり;
    ただし、A、B、またはDの少なくとも1つが、N以外でなければならず;
    Zは、ハロゲン、CN、NO、C〜C−アルキル、C〜C−ハロアルキル、C〜C−アルコキシ、またはC〜C−ハロアルコキシであり;
    nは、0、1、または2の整数であり;
    Qは、
    Figure 2008542338
    であり;
    ここで、
    Rは、
    水素;
    〜C10−アルキル(1個以上のハロゲンで場合により置換されていてもよい);C〜C−シクロアルキル;C〜C−アルコキシ;C〜C−ハロアルコキシ;(C〜C−アルキル)SO;(C〜C−ハロアルキル)SO;フェニル(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、(C〜C−アルキル)SO基、(C〜C−ハロアルキル)SO基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);フェノキシ(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、(C〜C−アルキル)SO基、(C〜C−ハロアルキル)SO基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);C〜C12−シクロアルキル(1個以上のハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−ハロアルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−ハロアルコキシ、(C〜C−アルキル)SO、(C〜C−ハロアルキル)SOで場合により置換されていてもよい);フェニル(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);フェノキシ(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);
    または
    フェニル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);
    あるいは
    CR171819
    であり;
    17およびR18は、それぞれ独立して、C〜C−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、またはC〜C−シクロアルキル(1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)であり;
    19は、水素またはC〜C−アルキルであり;
    およびRは、それぞれ独立して、水素またはC〜C−アルキルであり;
    およびRは、それぞれ独立して、
    水素;
    〜C10−アルキル(1個以上のハロゲン、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、(C〜C−アルキル)SO、CONR、CO10、R11、R12で場合により置換されていてもよい);C〜C−シクロアルキル(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);フェニル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);ピリジル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);C〜C10−アルケニル(1個以上のハロゲン、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、(C〜C−アルキル)SO、CONR、CO10、R11、R12で場合により置換されていてもよい);C〜C−シクロアルキル(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);フェニル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);ピリジル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);C〜C10−アルキニル(1個以上のハロゲン、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、(C〜C−アルキル)SO、CONR、CO10、R11、R12で場合により置換されていてもよい);C〜C−シクロアルキル(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);フェニル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);ピリジル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);C〜C12−シクロアルキル(1個以上のハロゲン、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、(C〜C−アルキル)SO、CONR、CO10、R11、R12で場合により置換されていてもよい);C〜C−シクロアルキル(1〜3個のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);フェニル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);ピリジル(1個以上のハロゲン基、C〜C−アルキル基、C〜C−ハロアルキル基、C〜C−アルコキシ基、C〜C−ハロアルコキシ基、NO基、もしくはCN基で場合により置換されていてもよい);
    であり;
    およびRは、一緒になって、構造
    Figure 2008542338
    により表される環を形成してもよく;
    、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、CN、NO、(C〜C−アルキル)SO、(C〜C−ハロアルキル)SO、C〜C−アルキル、C〜C−ハロアルキル、C〜C−アルコキシ、またはC〜C−ハロアルコキシであり;
    、R、およびR10は、それぞれ独立して、水素またはC〜C−アルキルであり;
    11は、NR1314
    Figure 2008542338
    であり;
    12は、
    Figure 2008542338
    であり;
    13、R14、R15、およびR16は、それぞれ独立して、水素またはC〜C−アルキルであり;
    Xは、O、S、またはNR15であり;
    は、塩素、臭素、またはフッ素であり;
    rは、0または1の整数であり;
    pおよびmは、それぞれ独立して、0、1、2、または3の整数であり、ただし、p、m、またはrのうちの1つだけが、0であることが可能であり、さらに、p+m+rの合計が、4、5、または6でなければならず;
    xは、0、1、または2の整数である〕
    で示される少なくとも1種のN−アリールヒドラジン誘導体またはそのエナンチオマーもしくは塩と;
    成分Bとして、少なくとも1種の高分子バインダーと;
    を含む混合物を含んでなる、上記殺虫剤組成物。
  2. Qが、
    Figure 2008542338
    である、請求項1に記載の殺虫剤組成物。
  3. 前記少なくとも1種のアリールヒドラジン誘導体が、式Ia
    Figure 2008542338
    〔式中、
    は、塩素またはトリフルオロメチルであり;
    およびZは、それぞれ独立して、塩素または臭素であり;
    は、C〜C−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、もしくはC〜C−シクロアルキル(1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)、またはC〜C−アルキル(C〜C−アルコキシで置換されている)であり;
    17およびR18は、それぞれ独立して、C〜C−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、またはC〜C−シクロアルキル(1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)であり;
    19は、水素またはC〜C−アルキルである〕
    で示される化合物またはそのエナンチオマーもしくは塩である、請求項1または2に記載の殺虫剤組成物。
  4. 前記少なくとも1種の高分子バインダーが、ホモポリマーおよびコポリマー{好ましくは、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリマレイン酸無水物、ポリスチレン、ポリ(メチル)スチレン、ポリブタジエン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、さらには以上に挙げたモノマーよりなる群に属する少なくとも2種の異なるエチレン性不飽和モノマーを重合することにより得られるコポリマー、該ホモポリマーおよび/またはコポリマーのブレンドよりなる群から選択される};ポリウレタンおよび/またはポリイソシアヌレート、ポリウレタンおよび/またはポリイソシアヌレートを含むブレンド;ミネラルワックス、ジルコニウムワックス、シリコーン、ポリシロキサン;フルオロカーボン樹脂;メラミンホルムアルデヒド縮合樹脂、メチロールウレア誘導体;硬化性ポリエステル;ならびに該高分子バインダーのうちの少なくとも1つを含むブレンドまたは調製物から選択される、請求項1〜3のいずれかに記載の殺虫剤組成物。
  5. b1)成分B1として、以下の成分:
    b1a)成分B1Aとして少なくとも1種の式IIで示されるモノマー
    Figure 2008542338
    〔式中、
    20、R21、およびR22は、独立して、線状であっても分岐状であってもよいC〜C10−アルキル;置換型もしくは無置換型のアリールから選択され;
    20およびR21はさらに、Hであってもよい〕;
    b1b)成分B1Bとして少なくとも1種の式IIIで示されるモノマー
    Figure 2008542338
    〔式中、
    23、R24、R25、およびR26は、独立して、H、線状であっても分岐状であってもよいC〜C10−アルキル;置換型もしくは無置換型のアリールよりなる群から選択される〕;
    b1c)場合により、成分B1Cとして少なくとも1種の式IVで示されるモノマー
    Figure 2008542338
    〔式中、
    27およびR28は、独立して、H、線状であっても分岐状であってもよいC〜C10−アルキル;置換型もしくは無置換型のアリールよりなる群から選択され;
    は、H、OH、NH、OR30OH、グリシジル、ヒドロキシプロピル、
    Figure 2008542338

    Figure 2008542338
    で示される基
    {ここで、
    29は、分岐状であっても線状であってもよいC〜C10−アルキル;置換型もしくは無置換型のアリールよりなる群から選択され;
    30は、C〜C10−アルキレン;置換型もしくは無置換型のアリーレンよりなる群から選択される}
    よりなる群から選択される〕;
    b1d)以下から選択される、以上に挙げたモノマーと共重合しうるさらなるモノマー
    b1d1)成分B1D1として極性モノマー
    および/または
    b1d2)成分B1D2として非極性モノマー;
    をラジカル重合することにより取得可能な少なくとも1種のアクリルバインダー;
    ならびに/あるいは
    b2)成分B2として、少なくとも1種のポリウレタンおよび/またはポリイソシアヌレート{このポリウレタンは、以下の成分:
    b2a)成分B2Aとして少なくとも1種のジイソシアネートまたはポリイソシアネート、好ましくは、脂肪族、脂環式、芳香脂肪族、および/または芳香族のイソシアネート、より好ましくは、ジイソシアネート(場合により、ビウレット化および/またはイソシアヌレート化されていてもよい)、最も好ましくは、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチレンシクロヘキサン(IPDI)およびヘキサメチレンジイソシアネート−1,6(HMDI);
    b2b)成分B2Bとして少なくとも1種のジオール、トリオール、またはポリオール、好ましくは、脂肪族、脂環式、および/または芳香脂肪族のジオール(2〜14個、好ましくは4〜10個の炭素原子を有する)、より好ましくは、1,6−ヘキサンジオールまたはネオペンチルグリコール;
    b2c)場合により、成分B2Cとしてさらなる成分、好ましくはアジピン酸またはカルボニルジイミダゾール(CDI);ならびに
    b2d)場合により、成分B2Dとしてさらなる添加剤;
    を反応させることにより取得可能である};
    が高分子バインダーとして利用される、請求項1〜4のいずれかに記載の殺虫剤組成物。
  6. 前記少なくとも1種の高分子バインダーが、以下の成分:
    b1a)10〜95重量%、好ましくは30〜95重量%、より好ましくは50〜90重量%の成分B1A;
    b1b)1〜5重量%の成分B1B;
    b1c)0〜5重量%、好ましくは1〜4重量%、より好ましくは0.2〜3重量%の成分B1C;
    b1d)以下から選択される、以上に挙げたモノマーと共重合しうるさらなるモノマー
    b1d1)0〜30重量%、好ましくは0〜25重量%、より好ましくは5〜20重量%の成分B1D1;および/または
    b1d2)0〜40重量%、好ましくは0〜30重量%、より好ましくは5〜20重量%の成分B1D2;
    (ただし、成分B1A、B1B、ならびに場合によりB1CおよびB1Dの合計は、100重量%である)
    を乳化重合することにより取得可能なアクリルバインダーであり、
    かつ/または
    前記高分子バインダーが、ポリウレタンおよび/またはポリイソシアヌレートバインダー{このポリウレタンは、以下の成分:
    b2a)ポリウレタンを基準にして55〜99重量%の成分B2a;
    b2b)ポリウレタンを基準にして10〜90重量%の成分B2B;
    b2c)ポリウレタンを基準にして0〜10重量%の成分B2C;および
    b2d)ポリウレタンを基準にして0〜10重量%の成分B2D;
    (ただし、成分B2A、B2B、B2C、およびB2Dの合計は、100重量%である)
    を反応させることにより取得可能である}
    である、請求項1〜5のいずれかに記載の殺虫剤組成物。
  7. 水、保存剤、界面活性剤、安定化剤、UV防護性を有する作用剤、光学増白剤、展着剤、移行防止剤、発泡剤、湿潤剤、防汚剤、増粘剤、さらなる殺生物剤、可塑剤、接着剤、顔料、および染料から選択される1種以上の成分をさらに含む、請求項1〜6のいずれかに記載の殺虫剤組成物。
  8. 約0.001〜95重量%の前記少なくとも1種のN−アリールヒドラジン誘導体を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の殺虫剤組成物。
  9. エンドユーザーが含浸処理を行うためのキットとして提供される、請求項1〜8のいずれかに記載の殺虫剤組成物。
  10. 前記キット中の組成物が、水を添加することにより溶液またはエマルジョンを調製するのに適している、請求項9に記載の殺虫剤組成物。
  11. 公衆衛生有害生物を防除するための含浸処理の施された非生物材料であって、
    a)少なくとも1種の請求項1〜3のいずれかに記載の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体と、
    b)少なくとも1種の高分子バインダーと、
    を含む、上記非生物材料。
  12. 前記高分子バインダーが、請求項4〜6のいずれかに定義される高分子バインダーである、請求項11に記載の含浸処理の施された非生物材料。
  13. 保存剤、界面活性剤、安定化剤、UV防護性を有する作用剤、光学増白剤、展着剤、移行防止剤、発泡剤、湿潤剤、防汚剤、増粘剤、さらなる殺生物剤、可塑剤、接着剤、顔料、および染料から選択される1種以上の成分をさらに含む、請求項11または12に記載の含浸処理の施された非生物材料。
  14. 前記非生物材料の重量の約0.001〜10重量%の少なくとも1種の請求項1〜3のいずれかに記載の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体を含む、請求項11〜13のいずれかに記載の含浸処理の施された非生物材料。
  15. 前記非生物材料が、ポリエステルから作製されたネット、好ましくはポリエチレンテレフタレートから作製されたネットである、請求項11〜14のいずれかに記載の含浸処理の施された非生物材料。
  16. 非生物材料に含浸処理を施す方法であって、
    i)請求項1〜3のいずれかに記載の少なくとも1種の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体と、少なくとも1種の高分子バインダーと、場合によりさらなる成分と、を含む水性配合物を形成する工程と;
    ii)
    iia)該非生物材料を該水性配合物中に通すか、
    または
    iib)該水性配合物中に部分浸漬もしくは完全浸漬されたローラーに該非生物材料を接触させて、該ローラーに接触した該非生物材料の面に該水性配合物を移動させるか、
    または
    iic)該非生物材料に両面コーティングを施すか、
    または
    iid)該水性配合物を該非生物材料上にスプレーするか、
    または
    iie)該水性配合物をフォームの形態で適用するか、
    または
    iif)該水性配合物中に該非生物材料を浸漬するか、
    または
    iig)該水性配合物を該非生物材料上もしくは該非生物材料中にブラシコーティングするか、
    または
    iih)該水性配合物を該非生物材料上に注ぐか、
    により、該水性配合物を該非生物材料に適用する工程と;
    iii)場合により、余分の水性配合物を除去する工程と;
    iv)該非生物材料を乾燥および/または硬化させる工程と;
    を含む、上記方法。
  17. 工程iia)が、前記水性配合物の入ったトラフ内で前記非生物材料を前記水性配合物中に完全に浸漬するかまたは2本の水平方向のローラー間に保持された前記水性配合物に前記非生物材料を通すかのいずれかにより行われる、請求項16に記載の方法。
  18. 前記水性配合物が、界面活性剤、安定化剤、UV防護性を有する作用剤、光学増白剤、展着剤、移行防止剤、保存剤、発泡剤、湿潤剤、増粘剤、さらなる殺生物剤、可塑剤、接着剤、防汚剤、顔料、および染料よりなる群から選択される1種以上の成分をさらに含む、請求項16または17に記載の方法。
  19. 前記含浸用組成物が、エンドユーザーが含浸処理を行うためのキットとして提供される、請求項16〜18のいずれかに記載の方法。
  20. 前記非生物材料の染色が前記非生物材料の含浸処理と同時に行われ、その際、少なくとも1種の染料および/または少なくとも1種の顔料をさらに含んで水性配合物が形成される、請求項16〜19のいずれかに記載の方法。
  21. 少なくとも1種の請求項1〜3のいずれかに記載の式Iで示されるN−アリールヒドラジン誘導体と少なくとも1種の高分子バインダーとを含む組成物を非生物材料に適用することにより非生物材料にコーティングを施す方法。
  22. 前記組成物が、界面活性剤、安定化剤、UV防護性を有する作用剤、光学増白剤、展着剤、移行防止剤、保存剤、発泡剤、防汚剤、湿潤剤、増粘剤、さらなる殺生物剤、可塑剤、接着剤、顔料、および染料よりなる群から選択される1種以上の成分をさらに含む、請求項21に記載の方法。
  23. 非生物材料に含浸処理を施すための、請求項1〜10のいずれかに記載の殺虫剤組成物の使用。
  24. 前記非生物材料が、ポリエステルから作製されたネット、好ましくはポリエチレンテレフタレートから作製されたネットである、請求項23に記載の使用。
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