JP2008531673A - 抗菌活性をもつアゼチジン及びピロールの三環式誘導体 - Google Patents

抗菌活性をもつアゼチジン及びピロールの三環式誘導体 Download PDF

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Abstract

式(I)の化合物:
Figure 2008531673

及びその医薬的に許容可能な塩について記載する。その製造プロセス、それらを含む医薬組成物、細菌感染の処置で使用するための薬剤としての使用及びその薬剤としての使用についても記載する。

Description

発明の詳細な説明
発明の背景
本発明は、抗菌活性を示す化合物、その製造プロセス、活性成分としてそれらを含む医薬組成物、薬剤としてのそれらの使用、及びヒトなどの温血動物で細菌感染の処置に使用する薬剤の製造におけるそれらの使用に関する。特に、本発明は、ヒトなどの温血動物における細菌感染の処置に有用な化合物、特に、ヒトなどの温血動物において細菌感染の処置で使用する薬剤の製造におけるこれらの化合物の使用に関する。
国際的微生物学団体は、抗生物質に対する耐性が進化して現在利用可能な抗菌剤が不活性になるような株ができるのではないかと懸念を示し続けている。通常、病原菌は、グラム陽性菌またはグラム陰性菌に分類することができる。グラム陽性菌とグラム陰性菌の両方に有効活性をもつ抗菌化合物は、通常広範囲の活性をもつとみなされている。本発明の化合物は、グラム陽性菌と特定のグラム陰性菌の両方に対して有効とみなされる。
グラム陽性菌、たとえばブドウ球菌、腸球菌、連鎖球菌、及びマイコバクテリアは処置するのも困難で且つ一度病院環境で確立したら全滅させるのが困難な耐性菌が発現するため、特に重要である。そのような株の例としては、メシチリン耐性黄色ブドウ球菌、(MRSA)、メシチリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(MRCNS)、ペニシリン耐性肺炎連鎖球菌及び多剤耐性ブドウ球菌がある。
そのようなグラム陽性菌を処置するための好ましい、臨床的に有効な抗生物質は、バンコマイシンである。バンコマイシンは糖ペプチドであり、腎臓毒性を含む種々の毒性を伴う。さらに、そして最も重要なことに、バンコマイシン及び他の糖ペプチドに対する抗菌耐性も出現しつつある。この耐性は一定速度で増加し、グラム陽性菌の処置でこれらの薬剤をますます利かなくしている。インフルエンザ菌及びカタラリス菌などの特定のグラム陰性菌株によっても生じる上気道感染の処置で使用されるβ-ラクタム、キノロン及びマクロライドなどの薬剤に対しても耐性が増加している。
従って、多剤耐性有機体の広範囲に及ぶ脅威を克服するために、新しい抗生物質、特に新規作用及び/または新規薬理作用基を含むようなものを開発する継続的な需要がある。
デオキシリボ核酸(DNA)ギラーゼは、細胞内のDNAの位相を制御するトポイソメラーゼのII型ファミリーの一因である(Champoux,J.J.;2001.Ann.Rev.Biochem.70:369〜413頁)。II型トポイソメラーゼはアデノシン三リン酸(ATP)加水分解由来の自由エネルギーを使用して、一時的な二重鎖の切れ目をDNAに導入し、切れ目から鎖継代(strand passage)を触媒化し、DNAを再結合することによってDNAのトポロジーを変える。DNAギラーゼは細菌中できわめて重要な保存された酵素であり、負の超らせんをDNAに導入する能力においてトポイソメラーゼの中でも特徴的である。この酵素は、gyrAとgyrBによってコードされる二つのサブユニットからなり、A2B2四量体の複合体を形成する。ギラーゼのサブユニット(GyrA)はDNA切断と再結合に関与し、鎖継代の間にDNAに一時的な共有結合を形成する保存されたチロシン残基を含む。Bサブユニット(GyrB)はATPの加水分解を触媒作用化し、Aサブユニットと相互作用して加水分解由来の自由エネルギーを、鎖継代とDNA再結合を可能にする酵素中のコンホメーション変化に変換する。
トポイソメラーゼIVと呼ばれる、細菌中の別の保存された重要なII型トポイソメラーゼは複製時に精製した連結し、閉鎖した環状細菌染色体の分離に主として関与する。この酵素はDNAギラーゼに密接に関連しており、GyrAとGyrBと同族のサブユニットから形成した同様の四量体構造をもつ。種々の細菌種においてギラーゼとトポイソメラーゼIVとの間の全体の配列同一性は高い。従って、細菌II型トポイソメラーゼを標的とする化合物は、現行のキノロン抗生物質の場合のように(Maxwell,A.1997,Trends Microbiol.5:102〜109)、細胞、DNAギラーゼ及びトポイソメラーゼIVで二つの標的を阻害する能力をもつ。
DNAギラーゼは、キノロン類及びクマリン類などの抗生物質に広く有効な標的である。キノロン類(たとえばシプロフロキサチン:ciprofloxacin)は、DNA開裂を阻害し、酵素活性を再結合し、DNAと共有結合的に複合体形成したGyrAサブユニットをトラップする広範囲の抗菌物質である(Drlica,K.及びX.Zhao,1997,Microbiol.Molec.Biol.Rev.61:377〜392)。この種の抗菌物質のメンバーは、トポイソメラーゼIVも阻害するので、これらの化合物の主な標的は種の間で変動する。キノロン類は抗菌物質の成功例であるが、標的(DNAギラーゼとトポイソメラーゼIV)における主に突然変異によって発生した耐性は、黄色ブドウ球菌と肺炎連鎖球菌を含む幾つかの有機体では問題となってきている(Hooper,D.C.,2002,The Lancet Infectious Diseases 2:530〜538頁)。さらに、化学種としてのキノロン類には毒性副作用があり、その例としては子供での使用が避けられている関節炎がある(Lipsky,B.A.及びBaker,C.A.,1999年,Clin.Infect.Dis.28:352〜364)。さらに、QTc間隔の延長によって予想されるように、心臓毒性の可能性は、キノロン類に関する毒性問題として挙げられてきた。
GyrBサブユニットを結合するためのATPと競争するDNAギラーゼの数種の天然産物の阻害剤がある(Maxwell,A.及びLawson,D.M.2003,Curr.Topics in Med.Chem.3:283〜303頁)。この化合物は、ストレプトミセス種から単離した天然物であり、その例としてはノボビオチン(novobiocin)、クロロビオチン(chlorobiocin)及びクーママイシン(coumermycin)A1がある。これらの化合物はDNAギラーゼの強力な阻害剤であるが、真核生物における毒性及びグラム陰性細菌における低い浸透性により、その治療的有用性は限られている(Maxwell,A.1997,Trends Microbiol.5:102〜109頁)。GyrBサブユニットを標的とする化合物の別の天然産物種はシクロチアリジン類であり、これはストレプトミセス・フィリペンシス(Streptomyces filipensis)から単離される(Watanabe,J.ら、1994,J.Antibiot.47:32〜36頁)。DNAギラーゼに対する強力な活性にもかかわらず、シクロチアリジンは数種の真正細菌種だけにしか活性を示さない弱い抗菌剤である(Nakada,N,1993,Antimicrob.Agents Chemother.37:2656〜2661頁)。
DNAギラーゼのBサブユニットとトポイソメラーゼIVを標的とする合成阻害剤は当業界で公知である。たとえば、クマリン含有化合物はPCT国際公開第WO99/35155号に記載されており、5,6-二環式複素環式芳香族化合物は、PCT国際公開第WO02/060879号に記載されており、ピラゾール化合物は、PCT国際公開第WO01/52845号(米国特許第US6,608,087号)に記載されている。
本出願人は、DNAギラーゼとトポイソメラーゼIVの阻害に有用な新規化合物種を発見した。
発明の概要
従って、本発明は、式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を提供する:
Figure 2008531673
{式中、R1は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR1は炭素上で一つ以上のハロまたはシクロプロピルによって場合により置換されていてもよい;
R2は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR2は炭素上で一つ以上のハロまたはC3-6シクロアルキルによって場合により置換されていてもよい;
R3は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、アルコキシイミノメチル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR3は炭素上で一つ以上のハロまたはC3-6シクロアルキルによって場合により置換されていてもよい;
Wは-O-、-N(R6)-または-C(R7)(R8)-であり;
Xは直接結合、-CH2-、-C(O)-またはS(O)q(ここでqは1または2である)であり;
環Aはカルボサイクリルまたはヘテロサイクリルであり;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、窒素はR9から選択される基によって場合により置換されていてもよい;
R4は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ヒドロキシイミノメチル、アルコキシイミノメチル、N-ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N-ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、N-(C1-4アルキル)-N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは1〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’-(C1-4アルキル)ヒドラジノカルボニル若しくはN’,N’-(C1-4アルキル)2ヒドラジノカルボニルから選択されるか;または同一炭素上の二つのR4が一緒になってオキソ部分を形成してもよい;ここでR4は、一つ以上のR10によって炭素上で場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR11から選択される基によって場合により置換されていてもよい;
R5は炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ウレイド、ヒドロキシイミノメチル、N-ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N-ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)アミノ、N,N-(C1-4アルキル)2アミノ、C1-4アルカノイルアミノ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、N’-(C1-4アルキル)ウレイド、N’,N’-(C1-4アルキル)2ウレイド、N-(C1-4アルキル)-N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、C1-4アルコキシカルボニルアミノ、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノ、C1-4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’-(C1-4アルキル)ヒドラジノカルボニル、N’,N’-(C1-4アルキル)2ヒドラジノカルボニル、カルボサイクリル-R12-またはヘテロサイクリル-R13-から選択され;ここでR5は炭素上で一つ以上のR14により場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR15から選択される基で場合により置換されていてもよい;
nは0〜5であり;ここでR4の意味は同一でも異なっていてもよい;
mは0〜4であり;ここでR5の意味は同一でも異なっていてもよい;
R6、R7及びR8は独立して水素またはC1-4アルキルから選択される;
R10及びR14は独立してハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)アミノ、N,N-(C1-4アルキル)2アミノ、C1-4アルカノイルアミノ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノ、C1-4アルコキシカルボニルアミノ、カルボサイクリル-R16-またはヘテロサイクリル-R17-から選択される;ここでR10及びR14は炭素上で一つ以上のR18により場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR19から選択される基で場合により置換されていてもよい;
R9、R11、R15及びR19は独立してC1-4アルキル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルスルホニル、C1-4アルコキシカルボニル、カルバモイル、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル及びフェニルスルホニルから選択される;
R12、R13、R16及びR17は直接結合、-O-、-N(R20)-、-C(O)-、-N(R21)C(O)-、-C(O)N(R22)-、-S(O)p-、-SO2N(R23)-または-N(R24)SO2-から独立して選択される;ここでR20、R21、R22、R23及びR24は独立して水素またはC1-4アルキルから選択され、pは0〜2である;
R18はハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、エテニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N-メチル-N-エチルアミノ、アセチルアミノ、N-メチルカルバモイル、N-エチルカルバモイル、N,N-ジメチルカルバモイル、N,N-ジエチルカルバモイル、N-メチル-N-エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N-メチルスルファモイル、N-エチルスルファモイル、N,N-ジメチルスルファモイル、N,N-ジエチルスルファモイルまたはN-メチル-N-エチルスルファモイルから選択される}。
本発明はまた、式(IA)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を提供する:
Figure 2008531673
{式中、R1は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR1は炭素上で一つ以上のハロまたはシクロプロピルによって場合により置換されていてもよい;
R2は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR2は炭素上で一つ以上のハロまたはC3-6シクロアルキルによって場合により置換されていてもよい;
R3は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、アルコキシイミノメチル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR3は炭素上で一つ以上のハロまたはC3-6シクロアルキルによって場合により置換されていてもよい;
Xは直接結合、-CH2-、-C(O)-またはS(O)q(ここでqは1または2である)であり;
環Aはカルボサイクリルまたはヘテロサイクリルであり;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、窒素はR9から選択される基によって場合により置換されていてもよい;
R4は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ヒドロキシイミノメチル、アルコキシイミノメチル、N-ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N-ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、-N-(C1-4アルキル)-N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは1〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’-(C1-4アルキル)ヒドラジノカルボニル若しくはN’,N’-(C1-4アルキル)2ヒドラジノカルボニルから選択されるか;または同一炭素上の二つのR4が一緒になってオキソ部分を形成してもよい;ここでR4は、一つ以上のR10によって炭素上で場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR11から選択される基によって場合により置換されていてもよい;
R5は炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ウレイド、ヒドロキシイミノメチル、N-ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N-ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)アミノ、N,N-(C1-4アルキル)2アミノ、C1-4アルカノイルアミノ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、N’-(C1-4アルキル)ウレイド、N’,N’-(C1-4アルキル)2ウレイド、N-(C1-4アルキル)-N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、C1-4アルコキシカルボニルアミノ、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノ、C1-4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’-(C1-4アルキル)ヒドラジノカルボニル、N’,N’-(C1-4アルキル)2ヒドラジノカルボニル、カルボサイクリル-R12-またはヘテロサイクリル-R13-から選択され;ここでR5は炭素上で一つ以上のR14により場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR15から選択される基で場合により置換されていてもよい;
nは0〜5であり;ここでR4の意味は同一でも異なっていてもよい;
mは0〜4であり;ここでR5の意味は同一でも異なっていてもよい;
R6、R7及びR8は独立して水素またはC1-4アルキルから選択される;
R10及びR14は独立してハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)アミノ、N,N-(C1-4アルキル)2アミノ、C1-4アルカノイルアミノ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノ、C1-4アルコキシカルボニルアミノ、カルボサイクリル-R16-またはヘテロサイクリル-R17-から選択される;ここでR10及びR14は炭素上で一つ以上のR18により場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR19から選択される基で場合により置換されていてもよい;
R9、R11、R15及びR19は独立してC1-4アルキル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルスルホニル、C1-4アルコキシカルボニル、カルバモイル、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル及びフェニルスルホニルから選択される;
R12、R13、R16及びR17は直接結合、-O-、-N(R20)-、-C(O)-、-N(R21)C(O)-、-C(O)N(R22)-、-S(O)p-、-SO2N(R23)-または-N(R24)SO2-から独立して選択される;ここでR20、R21、R22、R23及びR24は独立して水素またはC1-4アルキルから選択され、pは0〜2である;
R18はハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、エテニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N-メチル-N-エチルアミノ、アセチルアミノ、N-メチルカルバモイル、N-エチルカルバモイル、N,N-ジメチルカルバモイル、N,N-ジエチルカルバモイル、N-メチル-N-エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N-メチルスルファモイル、N-エチルスルファモイル、N,N-ジメチルスルファモイル、N,N-ジエチルスルファモイルまたはN-メチル-N-エチルスルファモイルから選択される}。
本発明は、式(IA)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を提供する:
Figure 2008531673
{式中、R1は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR1は炭素上で一つ以上のハロまたはシクロプロピルによって場合により置換されていてもよい;
R2は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR2は炭素上で一つ以上のハロまたはC3-6シクロアルキルによって場合により置換されていてもよい;
R3は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR3は炭素上で一つ以上のハロまたはC3-6シクロアルキルによって場合により置換されていてもよい;
Xは直接結合、-CH2-、-C(O)-またはS(O)q(ここでqは1または2である)であり;
環Aはカルボサイクリルまたはヘテロサイクリルであり;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、窒素はR9から選択される基によって場合により置換されていてもよい;
R4は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ヒドロキシイミノメチル、アルコキシイミノメチル、N-ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N-ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、-N-(C1-4アルキル)-N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは1〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’-(C1-4アルキル)ヒドラジノカルボニル若しくはN’,N’-(C1-4アルキル)2ヒドラジノカルボニルから選択されるか;または同一炭素上の二つのR4が一緒になってオキソ部分を形成してもよい;ここでR4は、一つ以上のR10によって炭素上で場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR11から選択される基によって場合により置換されていてもよい;
R5は炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ウレイド、ヒドロキシイミノメチル、N-ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N-ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)アミノ、N,N-(C1-4アルキル)2アミノ、C1-4アルカノイルアミノ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、N’-(C1-4アルキル)ウレイド、N’,N’-(C1-4アルキル)2ウレイド、N-(C1-4アルキル)-N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、C1-4アルコキシカルボニルアミノ、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノ、C1-4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’-(C1-4アルキル)ヒドラジノカルボニル、N’,N’-(C1-4アルキル)2ヒドラジノカルボニル、カルボサイクリル-R12-またはヘテロサイクリル-R13-から選択され;ここでR5は炭素上で一つ以上のR14により場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR15から選択される基で場合により置換されていてもよい;
nは0〜5であり;ここでR4の意味は同一でも異なっていてもよい;
mは0〜4であり;ここでR5の意味は同一でも異なっていてもよい;
R6、R7及びR8は独立して水素またはC1-4アルキルから選択される;
R10及びR14は独立してハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)アミノ、N,N-(C1-4アルキル)2アミノ、C1-4アルカノイルアミノ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノ、C1-4アルコキシカルボニルアミノ、カルボサイクリル-R16-またはヘテロサイクリル-R17-から選択される;ここでR10及びR14は炭素上で一つ以上のR18により場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR19から選択される基で場合により置換されていてもよい;
R9、R11、R15及びR19は独立してC1-4アルキル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルスルホニル、C1-4アルコキシカルボニル、カルバモイル、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル及びフェニルスルホニルから選択される;
R12、R13、R16及びR17は直接結合、-O-、-N(R20)-、-C(O)-、-N(R21)C(O)-、-C(O)N(R22)-、-S(O)p-、-SO2N(R23)-または-N(R24)SO2-から独立して選択される;ここでR20、R21、R22、R23及びR24は独立して水素またはC1-4アルキルから選択され、pは0〜2である;
R18はハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、エテニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N-メチル-N-エチルアミノ、アセチルアミノ、N-メチルカルバモイル、N-エチルカルバモイル、N,N-ジメチルカルバモイル、N,N-ジエチルカルバモイル、N-メチル-N-エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N-メチルスルファモイル、N-エチルスルファモイル、N,N-ジメチルスルファモイル、N,N-ジエチルスルファモイルまたはN-メチル-N-エチルスルファモイルから選択される}。
本発明は、式(IB)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩も提供する:
Figure 2008531673
{式中、R1は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR1は炭素上で一つ以上のハロまたはシクロプロピルによって場合により置換されていてもよい;
R2は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR2は炭素上で一つ以上のハロまたはC3-6シクロアルキルによって場合により置換されていてもよい;
R3は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、アルコキシイミノメチル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR3は炭素上で一つ以上のハロまたはC3-6シクロアルキルによって場合により置換されていてもよい;
環Aはカルボサイクリルまたはヘテロサイクリルであり;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、窒素はR9から選択される基によって場合により置換されていてもよい;
R4は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ヒドロキシイミノメチル、アルコキシイミノメチル、N-ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N-ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、-N-(C1-4アルキル)-N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは1〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’-(C1-4アルキル)ヒドラジノカルボニル若しくはN’,N’-(C1-4アルキル)2ヒドラジノカルボニルから選択されるか;または同一炭素上の二つのR4が一緒になってオキソ部分を形成してもよい;ここでR4は、一つ以上のR10によって炭素上で場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR11から選択される基によって場合により置換されていてもよい;
R5は炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ウレイド、ヒドロキシイミノメチル、N-ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N-ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)アミノ、N,N-(C1-4アルキル)2アミノ、C1-4アルカノイルアミノ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、N’-(C1-4アルキル)ウレイド、N’,N’-(C1-4アルキル)2ウレイド、N-(C1-4アルキル)-N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、C1-4アルコキシカルボニルアミノ、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノ、C1-4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’-(C1-4アルキル)ヒドラジノカルボニル、N’,N’-(C1-4アルキル)2ヒドラジノカルボニル、カルボサイクリル-R12-またはヘテロサイクリル-R13-から選択され;ここでR5は炭素上で一つ以上のR14により場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR15から選択される基で場合により置換されていてもよい;
nは0〜5であり;ここでR4の意味は同一でも異なっていてもよい;
mは0〜4であり;ここでR5の意味は同一でも異なっていてもよい;
R6、R7及びR8は独立して水素またはC1-4アルキルから選択される;
R10及びR14は独立してハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)アミノ、N,N-(C1-4アルキル)2アミノ、C1-4アルカノイルアミノ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノ、C1-4アルコキシカルボニルアミノ、カルボサイクリル-R16-またはヘテロサイクリル-R17-から選択される;ここでR10及びR14は炭素上で一つ以上のR18により場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR19から選択される基で場合により置換されていてもよい;
R9、R11、R15及びR19は独立してC1-4アルキル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルスルホニル、C1-4アルコキシカルボニル、カルバモイル、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル及びフェニルスルホニルから選択される;
R12、R13、R16及びR17は直接結合、-O-、-N(R20)-、-C(O)-、-N(R21)C(O)-、-C(O)N(R22)-、-S(O)p-、-SO2N(R23)-または-N(R24)SO2-から独立して選択される;ここでR20、R21、R22、R23及びR24は独立して水素またはC1-4アルキルから選択され、pは0〜2である;
R18はハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、エテニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N-メチル-N-エチルアミノ、アセチルアミノ、N-メチルカルバモイル、N-エチルカルバモイル、N,N-ジメチルカルバモイル、N,N-ジエチルカルバモイル、N-メチル-N-エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N-メチルスルファモイル、N-エチルスルファモイル、N,N-ジメチルスルファモイル、N,N-ジエチルスルファモイルまたはN-メチル-N-エチルスルファモイルから選択される}。
本発明は、式(IC)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩も提供する:
Figure 2008531673
{式中、R1は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR1は炭素上で一つ以上のハロまたはシクロプロピルによって場合により置換されていてもよい;
R2は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR2は炭素上で一つ以上のハロまたはC3-6シクロアルキルによって場合により置換されていてもよい;
R3は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、アルコキシイミノメチル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR3は炭素上で一つ以上のハロまたはC3-6シクロアルキルによって場合により置換されていてもよい;
環Aはカルボサイクリルまたはヘテロサイクリルであり;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、窒素はR9から選択される基によって場合により置換されていてもよい;
R4は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ヒドロキシイミノメチル、アルコキシイミノメチル、N-ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N-ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、-N-(C1-4アルキル)-N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは1〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’-(C1-4アルキル)ヒドラジノカルボニル若しくはN’,N’-(C1-4アルキル)2ヒドラジノカルボニルから選択されるか;または同一炭素上の二つのR4が一緒になってオキソ部分を形成してもよい;ここでR4は、一つ以上のR10によって炭素上で場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR11から選択される基によって場合により置換されていてもよい;
R5は炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ウレイド、ヒドロキシイミノメチル、N-ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N-ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)アミノ、N,N-(C1-4アルキル)2アミノ、C1-4アルカノイルアミノ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、N’-(C1-4アルキル)ウレイド、N’,N’-(C1-4アルキル)2ウレイド、N-(C1-4アルキル)-N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、C1-4アルコキシカルボニルアミノ、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノ、C1-4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’-(C1-4アルキル)ヒドラジノカルボニル、N’,N’-(C1-4アルキル)2ヒドラジノカルボニル、カルボサイクリル-R12-またはヘテロサイクリル-R13-から選択され;ここでR5は炭素上で一つ以上のR14により場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR15から選択される基で場合により置換されていてもよい;
nは0〜5であり;ここでR4の意味は同一でも異なっていてもよい;
mは0〜4であり;ここでR5の意味は同一でも異なっていてもよい;
R7及びR8は独立して水素またはC1-4アルキルから選択される;
R10及びR14は独立してハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)アミノ、N,N-(C1-4アルキル)2アミノ、C1-4アルカノイルアミノ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノ、C1-4アルコキシカルボニルアミノ、カルボサイクリル-R16-またはヘテロサイクリル-R17-から選択される;ここでR10及びR14は炭素上で一つ以上のR18により場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR19から選択される基で場合により置換されていてもよい;
R9、R11、R15及びR19は独立してC1-4アルキル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルスルホニル、C1-4アルコキシカルボニル、カルバモイル、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル及びフェニルスルホニルから選択される;
R12、R13、R16及びR17は直接結合、-O-、-N(R20)-、-C(O)-、-N(R21)C(O)-、-C(O)N(R22)-、-S(O)p-、-SO2N(R23)-または-N(R24)SO2-から独立して選択される;ここでR20、R21、R22、R23及びR24は独立して水素またはC1-4アルキルから選択され、pは0〜2である;
R18はハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、エテニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N-メチル-N-エチルアミノ、アセチルアミノ、N-メチルカルバモイル、N-エチルカルバモイル、N,N-ジメチルカルバモイル、N,N-ジエチルカルバモイル、N-メチル-N-エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N-メチルスルファモイル、N-エチルスルファモイル、N,N-ジメチルスルファモイル、N,N-ジエチルスルファモイルまたはN-メチル-N-エチルスルファモイルから選択される}。
本発明は、式(ID)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩も提供する:
Figure 2008531673
{式中、R1は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR1は炭素上で一つ以上のハロまたはシクロプロピルによって場合により置換されていてもよい;
R2は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR2は炭素上で一つ以上のハロまたはC3-6シクロアルキルによって場合により置換されていてもよい;
R3は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、アルコキシイミノメチル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR3は炭素上で一つ以上のハロまたはC3-6シクロアルキルによって場合により置換されていてもよい;
環Aはカルボサイクリルまたはヘテロサイクリルであり;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、窒素はR9から選択される基によって場合により置換されていてもよい;
R4a及びR4bは、それぞれ独立して水素、ハロ、C1-4アルキルから選択されるか、これらが結合している炭素と一緒になってオキソ部分を形成する;ここでR4は炭素上で場合により一つ以上のR10により置換されていてもよい;
R5は炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ウレイド、ヒドロキシイミノメチル、N-ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N-ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)アミノ、N,N-(C1-4アルキル)2アミノ、C1-4アルカノイルアミノ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、N’-(C1-4アルキル)ウレイド、N’,N’-(C1-4アルキル)2ウレイド、N-(C1-4アルキル)-N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、C1-4アルコキシカルボニルアミノ、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノ、C1-4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’-(C1-4アルキル)ヒドラジノカルボニル、N’,N’-(C1-4アルキル)2ヒドラジノカルボニル、カルボサイクリル-R12-またはヘテロサイクリル-R13-から選択され;ここでR5は炭素上で一つ以上のR14により場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR15から選択される基で場合により置換されていてもよい;
mは0〜4であり;ここでR5の価は同一でも異なっていてもよい;
R7及びR8は独立して水素またはC1-4アルキルから選択される;
R10及びR14は独立してハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)アミノ、N,N-(C1-4アルキル)2アミノ、C1-4アルカノイルアミノ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノ、C1-4アルコキシカルボニルアミノ、カルボサイクリル-R16-またはヘテロサイクリル-R17-から選択される;ここでR10及びR14は炭素上で一つ以上のR18により場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR19から選択される基で場合により置換されていてもよい;
R9、R11、R15及びR19は独立してC1-4アルキル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルスルホニル、C1-4アルコキシカルボニル、カルバモイル、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル及びフェニルスルホニルから選択される;
R12、R13、R16及びR17は直接結合、-O-、-N(R20)-、-C(O)-、-N(R21)C(O)-、-C(O)N(R22)-、-S(O)p-、-SO2N(R23)-または-N(R24)SO2-から独立して選択される;ここでR20、R21、R22、R23及びR24は独立して水素またはC1-4アルキルから選択され、pは0〜2である;
R18はハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、エテニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N-メチル-N-エチルアミノ、アセチルアミノ、N-メチルカルバモイル、N-エチルカルバモイル、N,N-ジメチルカルバモイル、N,N-ジエチルカルバモイル、N-メチル-N-エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N-メチルスルファモイル、N-エチルスルファモイル、N,N-ジメチルスルファモイル、N,N-ジエチルスルファモイルまたはN-メチル-N-エチルスルファモイルから選択される}。
以下の化合物またはその医薬的に許容可能な塩:
エチル2-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)-4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボキシレート;
メチル2-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)-1,3-チアゾール-5-カルボキシレート;
メチル2-クロロ-6-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキシレート;
2-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)-1,3-チアゾール-5-カルボン酸;
2-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)-4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボン酸;
2-クロロ-6-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボン酸;
2-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)-N-メトキシ-4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボキサミド;
2-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)-N-メトキシ-1,3-チアゾール-5-カルボキサミド;
2-クロロ-6-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)-N-メトキシピリミジン-4-カルボキサミド;
メチル3-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}-2-オキソアゼチジン-1-イル)ベンゾエート;
メチル3-ブロモ-5-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}-2-オキソアゼチジン-1-イル)ベンゾエート;
3-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}-2-オキソアゼチジン-1-イル)安息香酸;若しくは
3-ブロモ-5-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}-2-オキソアゼチジン-1-イル)安息香酸。
本発明は、式I、IA、IB、IC、若しくはIDの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩と、医薬的に許容可能な希釈剤またはキャリヤとを含む医薬組成物も提供する。
本発明は、細菌感染の処置の必要なヒトなどの温血動物における細菌感染の処置法であって、式I、IA、IB、IC、若しくはIDの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含む、前記方法も提供する。
本発明は、細菌性DNAギラーゼの阻害処置の必要なヒトなどの温血動物における細菌性DNAギラーゼの阻害方法であって、式I、IA、IB、IC、若しくはIDの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含む、前記方法も提供する。
本発明は、薬剤として使用するための式I、IA、IB、IC、若しくはIDの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩も提供する。
本発明は、ヒトなどの温血動物において抗菌作用を生みだすために使用する薬剤の製造における式I、IA、IB、IC、若しくはIDの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩の使用も提供する。
本発明は、ヒトなどの温血動物における細菌感染の処置で使用する薬剤の製造における、式I、IA、IB、IC、若しくはIDの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩の使用も提供する。
本発明は、式I、IA、IB、IC、若しくはIDの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩も提供し、以下のプロセスによって製造することができる(ここで、変数は、他に記載しない限り、上記定義の通りである)。
プロセスa):
式(I){式中、Wは-C(R7)(R8)-である}の化合物に関しては、式(II):
Figure 2008531673
{式中、Raはシアノであり、Rbはジメチルアミノまたはジエチルアミノであるか;Ra及びRbは独立してC1-4アルキルチオから選択されるか;またはRaとRbは一緒になって1,3-ジチアニル若しくは1,3-ジチオラニルを形成する}の化合物を式(I)の化合物に転換する;
プロセスb):
式(I){式中、Wは-O-である}の化合物に関しては、式(III):
Figure 2008531673
の化合物と、式(IV):
Figure 2008531673
の化合物とを反応させる;
プロセスc):
式(I){式中、Wは-N(R6)-である}の化合物に関しては、式(V):
Figure 2008531673
の化合物と式(IV)の化合物またはその活性化酸誘導体とを反応させる;
プロセスd):
式(I){式中、Wは-C(R7)(R8)-である}の化合物に関しては、式(VI):
Figure 2008531673
{式中、Lは置換可能な基である}の化合物と、式(VII):
Figure 2008531673
の化合物とを反応させる;
プロセスe):
式(I){式中、Wは-C(R7)(R8)-である}の化合物に関しては、式(VIII):
Figure 2008531673
{式中、Mは有機金属基である}の化合物と式(IX):
Figure 2008531673
{式中、Lは置換可能な基である}の基とを反応させる;
プロセスf):
式(X):
Figure 2008531673
の化合物と式(XI):
Figure 2008531673
{式中、Dは置換可能な基である}の化合物とを反応させる;
プロセスg):
式(I){式中、Xは-C(O)-である}の化合物に関しては、式(X)の化合物と式(XII):
Figure 2008531673
の化合物とを反応させる:
プロセスh):
式(I){式中、同一炭素上ので二つのR4は一緒になってオキソ部分を形成し、Wは-O-または-N(R5)-である}の化合物に関しては、式(XIII):
Figure 2008531673
の化合物を式(I)の化合物に転換し、その後必要により、
i)式(I)の化合物を(I)の別の化合物に転換する;
ii)全ての保護基を除去する;
iii)医薬的に許容可能な塩を形成する。
発明の詳細な説明
本明細書において、アルキルなる用語は、直鎖と分岐鎖アルキル基の両方を含む。たとえば、“C1-4アルキル”としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル及びt-ブチルが挙げられる。しかしながら、プロピルなどの個々のアルキル基を参照する場合には、直鎖の形だけを特に指定する。類似の慣例を他の一般的な用語にも適用する。
任意選択の置換基を一つ以上の基から選択する場合、この定義は、全ての置換基が具体的な基の一つから選択されること、または置換基は一つ以上の具体的な基から選択されることを含むものと理解すべきである。
「ヘテロサイクリル:heterocyclyl」は、飽和、部分飽和または不飽和の、4〜12個の原子を含む単環式または二環式環であり、そのうちの少なくとも一つの原子は、窒素、硫黄または酸素から選択され、これは他に記載しないかぎり、これは結合した炭素または窒素であってもよく、ここで-CH2-基は場合により-C(O)-によって置き換わっていてもよく、環窒素及び/または環硫黄原子は場合により酸化されて(単数または複数の)N-若しくはS-オキシドを形成してもよい。本発明の一つの側面において、「ヘテロサイクリル」は飽和、部分飽和または不飽和の、5または6個の原子を含む単環式環であり、その少なくとも一つの原子は、窒素、硫黄または酸素から選択され、これは他に記載しないかぎり、これは結合した炭素または窒素であってもよく、ここで-CH2-基は場合により-C(O)-によって置き換わっていてもよく、環硫黄原子は場合により酸化されてS-オキシドを形成してもよい。本発明のさらなる側面において、「ヘテロサイクリル」は、不飽和、炭素結合した、5または6個の炭素原子を含む単環式環であり、そのうちの少なくとも一つの原子は、窒素、硫黄または酸素から選択される。「ヘテロサイクリル」なる用語の例及び好適な値としては、モルホリノ、ピペリジル、ピリジル、ピラニル、ピロリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、インドリル、キノリル、チエニル、1,3-ベンゾジソキソリル、チアジアゾリル、ピペラジニル、チアゾリジニル、ピロリジニル、チオモルホリノ、ピロリニル、ホモピペラジニル、3,5-ジオキサピペリジニル、テトラヒドロピラニル、イミダゾリル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、イソキサゾリル、N-メチルピロリル、4-ピリドン、1-イソキノロン、2-ピロリドン、4-チアゾリドン、ピリジン-N-オキシド及びキノリン-N-オキシドがある。
「カルボサイクリル:carbocyclyl」は飽和、部分飽和または不飽和の、3〜12個の原子を含む単環式または二環式炭素環である。ここで-CH2-基は場合により-C(O)-によって置換されていてもよい。特に「カルボサイクリル」は5若しくは6個の原子を含む単環式環または、9若しくは10個の原子を含む二環式環である。「カルボサイクリル」の好適な価としては、シクロプロピル、シクロブチル、1-オキソシクロペンチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、ナフチル、テトラリニル、インダニルまたは1-オキソインダニルが挙げられる。「カルボサイクリル」の特別な例はフェニルである。
「C1-4アルカノイルオキシ」の一例としてはアセトキシがある。「C1-4アルコキシカルボニル」の例としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-及びt-ブトキシカルボニルが挙げられる。「C1-4アルコキシカルボニルアミノ」の例としては、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、n-及びt-ブトキシカルボニルアミノが挙げられる。「C1-4アルコキシ」の例としては、メトキシ、エトキシ及びプロポキシが挙げられる。「C1-4アルカノイルアミノ」の例としては、ホルムアミド、アセトアミド及びプロピオニルアミノが挙げられる。「C1-4アルキルS(O)a{式中、aは0〜2である}」の例としては、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル及びエチルスルホニルが挙げられる。「C1-4アルカノイル」の例としては、プロピオニル及びアセチルが挙げられる。「N-(C1-4アルキル)アミノ」の例としては、メチルアミノ及びエチルアミノが挙げられる。「N,N-(C1-4アルキル)2アミノ」の例としては、ジ-N-メチルアミノ、ジ-(N-エチル)アミノ及びN-エチル-N-メチルアミノが挙げられる。「C2-4アルケニル」の例としては、ビニル、アリル及び1-プロペニルが挙げられる。「C2-4アルキニル」の例としては、エチニル、1-プロピニル及び2-プロピニルが挙げられる。「N-(C1-4アルキル)スルファモイル」の例としては、N-(メチル)スルファモイル及びN-(エチル)スルファモイルが挙げられる。「N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル」の例としては、N,N-(ジメチル)スルファモイル及びN-(メチル)-N-(エチル)スルファモイルが挙げられる。「N-(C1-4アルキル)カルバモイル」の例としては、メチルアミノカルボニル及びエチルアミノカルボニルが挙げられる。「N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル」の例としては、ジメチルアミノカルボニル及びメチルエチルアミノカルボニルが挙げられる。「N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル」の例としては、メトキシアミノカルボニル及びイソプロポキシアミノカルボニルが挙げられる。「N-(C1-4アルキル)-N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル」の例としては、N-メチル-N-メトキシアミノカルボニル及びN-メチル-N-エトキシアミノカルボニルが挙げられる。「C3-6シクロアルキル」の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロプロピル及びシクロヘキシルが挙げられる。「N’-(C1-4アルキル)ウレイド」の例としては、N’-メチルウレイド及びN’-イソプロピルウレイドが挙げられる。「N’,N’-(C1-4アルキル)2ウレイド」の例としては、N’N’-ジメチルウレイド及びN’-メチル-N’-イソプロピルウレイドが挙げられる。「N’-(C1-4アルキル)ヒドラジノカルボニル」の例としては、N’-メチルヒドラジノカルボニル及びN’-イソプロピルヒドラジノカルボニルが挙げられる。N’,N’-(C1-4アルキル)2ヒドラジノカルボニルの例としては、N’N’-ジメチルヒドラジノカルボニル及びN’-メチル-N’-イソプロピルヒドラジノカルボニルが挙げられる。「C1-4アルキルスルホニルアミノ」の例としては、メチルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノ及びt-ブチルスルホニルアミノが挙げられる。「C1-4アルキルスルホニルアミノカルボニル」の例としては、メチルスルホニルアミノカルボニル、イソプロピルスルホニルアミノカルボニル及びt-ブチルスルホニルアミノカルボニルが挙げられる。「C1-4アルキルスルホニル」の例としては、メチルスルホニル、イソプロピルスルホニル及びt-ブチルスルホニルが挙げられる。
式(I)の化合物は、安定な酸または塩基性塩を形成することができ、そのような場合、塩としての化合物の投与が好適であり、医薬的に許容可能な塩は、以下に記載のような慣用法によって製造することができる。
好適な医薬的に許容可能な塩としては、酸付加塩、たとえばメタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、α-グリセロリン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩及び(それほど好ましくないが)臭化水素酸塩がある。リン酸及び硫酸で形成した塩も好適である。別の側面では、好適な塩は、塩基性塩、たとえばアルカリ金属塩、たとえばナトリウム、アルカリ土類金属塩、たとえばカルシウム若しくはマグネシウム、有機アミン塩、たとえばトリエチルアミン、モルホリン、N-メチルピペリジン、N-エチルピペリジン、プロカイン、ジベンジルアミン、N,N-ジベンジルエチルアミン、トリス-(2-ヒドロキシエチル)アミン、N-メチルd-グルカミン及びアミノ酸、たとえばリジンが挙げられる。帯電した官能基数及びカチオンまたはアニオンの価数に依存して1つより多いカチオンまたはアニオンがあるかもしれない。好ましい医薬的に許容可能な塩は、ナトリウム塩である。
しかしながら、分離時に塩を単離し易くするために、医薬的に許容可能であろうとなかろうと、選択した溶媒にあまり溶解しない塩が好ましい。
本発明の中で、式(I)の化合物またはその塩は互変異性の現象を示すことがあり、本明細書内の式は、可能な互変異性形の一つを表すにすぎないと理解すべきである。本発明は、DNAギラーゼを阻害する任意の互変異性形を含むものと理解すべきであり、式で用いられる単に任意の一つの互変異性形に限定すべきではない。本明細書内の式は、可能な互変異性形の一つを表すにすぎないと理解すべきであり、本明細書中で描写するのが可能であったこれらの形だけでなく、本発明の全ての可能な互変異性形を包含するものと理解すべきである。化合物名にもこれを適用する。
式(I)の特定の化合物は、非対称置換の炭素及び/または硫黄原子を含むので、光学活性及びラセミ形で存在することがあり、光学活性形及びラセミ形で単離することができる。化合物によっては多形で存在することができる。本発明は、DNAギラーゼの阻害に有用な特性をもつ全てのラセミ形、光学活性形、多形若しくは立体異性体、またはその混合物を包含するものと理解すべきであり、光学活性形の製造法(たとえば再結晶法によるラセミ形の分割により、光学活性形からの合成により、キラル合成により、酵素分割により、生体内変換(biotransformation)により、またはキラル固定相を使用するクロマトグラフィー分離により)及び、以下に記載する標準的な試験によりDNAギラーゼの阻害効率の測定法は公知である。
式(I)の特定の化合物及びその塩は、水和形などの溶媒和形並びに非溶媒和形で存在することができると理解すべきである。本発明は、DNAギラーゼを阻害するそのような全ての溶媒和形を包含するものと理解すべきである。
本明細書で参照する特定の置換基及び基の特定及び好適な価を次に記載する。これらの価は、上記または下記に開示された定義及び態様のどれとでも適切な場合に使用することができる。誤解を避けるために、以下に記載の種は、本発明の特定及び個々の側面を表す。
R1は、C1-4アルキルから選択される。
R1は、メチルから選択される。
R2は、ハロから選択される。
R2は、クロロから選択される。
R3は、ハロから選択される。
R3は、クロロから選択される。
Wは、-O-である。
Wは、-N(R6)-である。
Wは、-NH-である。
Wは、-C(R7)(R8)-である。
Xは、直接結合である。
Xは、-CH2-である。
Xは、-C(O)-である。
Xは、S(O)q-(ここで、qは1または2である)。
環Aは、カルボサイクリルである。
環Aはヘテロサイクリルである;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、窒素は場合によりR9から選択される基で置換されていてもよい。
環Aは、カルボサイクリルまたはヘテロサイクリルである。
環Aは、チアゾリル、ピリミジニルまたはフェニルである。
環Aは、チアゾール-2-イル、ピリミジン-4-イルまたはフェニルである。
環Aは、チアゾリルである。
環Aは、ピリミジニルである。
環Aは、フェニルである。
同一炭素上の二つのR4はオキソ部分を形成する。
R5は炭素上の置換基であり、ハロ、カルボキシ、C1-4アルキル、N-(C1-4アルコキシ)カルバモイルまたはC1-4アルコキシカルボニルから選択される。
R5は炭素上の置換基であり、クロロ、ブロモ、カルボキシ、メチル、N-メトキシカルバモイル、メトキシカルボニルまたはエトキシカルボニルから選択される。
nは、0〜2である。
mは、0〜2である;ここでR5の価は同一または異なっていてもよい。
R6は、水素である。
従って、本発明のさらなる側面では、(上記)式(I)の化合物{式中:
R1は、C1-4アルキルから選択される;
R2は、ハロから選択される;
R3は、ハロから選択される;
Wは、-NH-である;
Xは、直接結合である;
環Aは、カルボサイクリルまたはヘテロサイクリルである;
同一炭素上の二つのR4はオキソ部分を形成する;
R5は炭素上の置換基であり、ハロ、カルボキシ、C1-4アルキル、N-(C1-4アルコキシ)カルバモイルまたはC1-4アルコキシカルボニルから選択される;
nは、0〜2である;及び
mは、0〜2である;ここでR5の価は同一または異なっていてもよい}またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。
従って、本発明のさらなる側面において、(上記)式(I)の化合物{式中:
R1はメチルから選択される;
R2はクロロから選択される;
R3はクロロから選択される;
Wは-NH-である;
Xは直接結合である;
環Aはチアゾリル、ピリミジニルまたはフェニルである;
同一炭素上の二つのR4はオキソ部分を形成する;
R5は炭素上の置換基であり、クロロ、ブロモ、カルボキシ、メチル、N-メトキシカルバモイル、メトキシカルボニルまたはエトキシカルボニルから選択される;
nは0〜2である;及び
mは0〜2である;ここでR5の価は同一または異なっていてもよい}またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。
本発明の特定の化合物は、実施例の化合物であり、そのそれぞれは本発明のさらに独立した側面を提供する。さらなる側面において、本発明は、実施例の二種以上の化合物も含む。
本発明の一態様では、式(I)の化合物を提供し、本発明の別の態様では、式(I)の化合物の医薬的に許容可能な塩を提供する。
本発明のさらなる側面では、式IAの化合物である式Iの化合物を提供する。
Figure 2008531673
本発明のさらなる側面では、式IBの化合物である式Iの化合物を提供する。
Figure 2008531673
本発明のさらなる側面では、式ICの化合物である式Iの化合物を提供する。
Figure 2008531673
本発明のさらなる側面では、式IDの化合物である式Iの化合物を提供する。
Figure 2008531673
式中、環Aはカルボサイクリルまたはヘテロサイクリルである;前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、窒素は場合によりR9から選択される基によって置換されていてもよい;及び
R4a及びR4bはそれぞれ独立して水素、ハロ、C1-4アルキルから選択されるか;またはこれらが結合している炭素と一緒になってオキソ部分を形成する;ここでR4は場合により炭素上で一つ以上のR10によって置換されていてもよい。
本発明のさらなる側面において、式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩の製造プロセスを提供する。
従って、本発明は、式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩も提供し、これらは以下のプロセス(ここで、他に記載しない限り、価は上記定義の通りである)により製造することができる。
プロセスa):
式(I){式中、Wは-C(R7)(R8)-である}の化合物に関しては、式(II):
Figure 2008531673
{式中、Raはシアノであり、Rbはジメチルアミノまたはジエチルアミノであるか;またはRa及びRbは独立してC1-4アルキルチオから選択されるか;またはRa及びRbは一緒になって1,3-ジチアニルまたは1,3-ジチオラニルを形成する}の化合物を式(I)の化合物に転換する;
プロセスb):
式(I){式中、Wは-O-である}の化合物に関しては、式(III):
Figure 2008531673
の化合物と式(IV):
Figure 2008531673
の化合物とを反応させる;
プロセスc):
式(I){式中、Wは-N(R6)-である}の化合物に関しては、式(V):
Figure 2008531673
の化合物と式(IV)の化合物またはその活性化酸誘導体とを反応させる;
プロセスd):
式(I){式中、Wは-C(R7)(R8)-である}の化合物に関しては、式(VI):
Figure 2008531673
{式中、Lは置換可能な基である}の化合物と式(VII):
Figure 2008531673
の化合物とを反応させる;
プロセスe):
式(I){式中、Wは-C(R7)(R8)-である}の化合物に関しては、式(VIII):
Figure 2008531673
{式中、Mは有機金属基である}の化合物と式(IX):
Figure 2008531673
{式中、Lは置換可能な基である}の化合物とを反応させる;
プロセスf):
式(X):
Figure 2008531673
の化合物と式(XI):
Figure 2008531673
{式中、Dは置換可能な基である}の化合物とを反応させる;
プロセスg):
式(I){式中、Xは-C(O)-である}の化合物に関しては、式(X)の化合物と式(XII):
Figure 2008531673
の化合物とを反応させる;
プロセスh):
式(I){式中、同一炭素上の二つのR4は一緒になってオキソ部分を形成し、Wは-O-または-N(R5)-である}の化合物に関しては、式(XIII):
Figure 2008531673
の化合物を式(I)の化合物に転換する;その後、必要により:
i)式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に転換する;
ii)全ての保護基を除去する;
iii)医薬的に許容可能な塩を形成する。
Lは置換可能な基である。Lの好適な価としては、ハロ、たとえばクロロ及びブロモ、ペンタフルオロフェノキシ及び2,5-オキソピロリジン-1-イルオキシが挙げられる。
Dは置換可能な基である。Dの好適な価としては、ハロ、たとえばクロロ、ブロモ及びヨード、トシレート及びメシレートが挙げられる。
Mは有機金属基であり、Mの好適な価としては、有機銅酸化物、たとえばCuLi、有機亜鉛、Zn、またはグリニヤール試薬、たとえばMgG{ここでGはハロ、たとえばクロロである}が挙げられる。
上記反応の具体的な反応条件は、以下の通りである。
プロセスa)
式(II)の化合物は、式(I)の化合物に転換することができる:
(i)ここで、Raはシアノであり、Rbはジメチルアミノまたはジエチルアミノであり;塩基、たとえば水酸化ナトリウムの存在下、好適な溶媒、たとえば水性メタノール中、室温。
(ii)ここでRa及びRbは独立してC1-4アルキルチオから選択されるか;またはRa及びRbは一緒になって1,3-ジチアニルまたは1,3-ジチオラニルを形成する;銀、銅、または銀塩、たとえばHg(ClO4)2、CuCl2またはAgNO3/Ag2Oなどの試薬の存在下、メタノール、アセトンまたはエタノールなどの好適な溶媒の存在下、室温〜環流までの温度。
式(II)の化合物はスキーム1に従って製造することができる:
Figure 2008531673
{式中、Pgは以下に定義のようなヒドロキシ保護基である;及びDは上記定義のような置換可能な基である}。
ヒドロキシ保護基の脱保護は、公知である。そのような脱保護の例を以下に示す。
FGIは官能基相互変換(Functional Group Interconversion)を表す。上記スキームにおいて、ヒドロキシ基とD基との間のそのような相互変換は公知であり、当業者の能力の範囲内である。
式(IIa)と(IId)の化合物は文献公知であるか、これらは公知の標準的なプロセスによって製造される。
プロセスb):
式(III)と(IV)の化合物は、カップリング剤、たとえばジシクロヘキシルカルボジイミドまたはEDCの存在下、好適な溶媒、たとえばジクロロメタン、THFまたはジエチルエーテルの存在下で一緒に反応させることができる。
式(III)の化合物は、スキーム2に従って製造することができる:
Figure 2008531673
{式中、Pgは上記定義のようなヒドロキシ保護基である}。
ヒドロキシ保護基の脱保護は公知である。そのような脱保護の例を以下に示す。
式(IIIa)と(IV)の化合物は市販化合物であるか、または文献公知であるか、または公知の標準的なプロセスによって製造される。
プロセスc):
式(V)及び(IV)の化合物は、好適なカップリング剤の存在下で一緒に結合することができる。公知の標準的なペプチドカップリング剤は、たとえばカルボニルジイミダゾール及びジシクロヘキシル-カルボジイミドなどの好適なカップリング剤として、場合により触媒、たとえばジメチルアミノピリジンまたは4-ピロリジノピリジンの存在下、場合により塩基、たとえばトリエチルアミン、ピリジンまたは2,6-ジ-アルキル-ピリジン、たとえば2,6-ルチジンまたは2,6-ジ-tert-ブチルピリジンの存在下で使用することができる。好適な溶媒としては、ジメチルアセトアミド、ジクロロメタン、ベンゼン、テトラヒドロフラン及びジメチルホルムアミドが挙げられる。カップリング反応は、好都合には−40〜40℃の範囲の温度で実施することができる。
好適に活性化された酸誘導体としては、酸ハライド、たとえば酸クロリド、活性化エステル、たとえばペンタフルオロフェニルエステルが挙げられる。これらのタイプの化合物とアミンとの反応は当業界で公知であり、これらは上記のような塩基の存在下、上記のような好適な溶媒の存在下で反応させることができる。反応は、−40〜40℃の範囲の温度で好都合に実施することができる。
式(V)の化合物は、スキーム3に従って製造することができる:
Figure 2008531673
{式中、Pgは上記定義のようなアミノ保護基である}。当業者はR6が水素である場合、この水素も好適な保護基によって保護する必要があることを理解するだろう。
アミノ保護基の脱保護は公知である。そのような脱保護の例を以下に示す。
式(Va)の化合物は市販されているか、または文献公知であるか、または公知の標準的なプロセスによって製造される。
プロセスd):
式(VI)及び(VII)の化合物は、好適な溶媒、たとえばDCMまたは1,2-ジクロロエタンの存在下、場合によりルイス酸、たとえばAlCl3の存在下、0℃〜室温で反応させることができる。
式(VI)の化合物はスキーム4に従って製造することができる:
Figure 2008531673
{式中、RaOC(O)はエステル基である}。
Raの好適な価としては、C1-6アルキルが挙げられる。このRaカルボキシ保護基の脱保護は、標準条件、たとえば以下に記載の条件のような酸または塩基加水分解のもとで実施することができる。
FGIは、官能基相互変換を表す。上記スキームにおいて、酸基と-C(O)L基との間のそのような相互変換は公知であり、当業者の能力の範囲内である。
式(VIa)及び(VII)の化合物は市販化合物であるか、または文献公知であるか、または当業界で公知の標準的なプロセスによって製造される。
プロセスe):
式(VIII)及び(IX)の化合物は、好適な非プロトン性溶媒、たとえばTHFまたはエーテル中、−78℃〜0℃の範囲の温度で反応させることができる。
式(VIII)の化合物は、当業界で公知の標準的な条件のもと、式(IIc)の化合物から製造することができる。たとえばMが有機銅化合物である場合、そのような化合物はスキーム5に従って製造することができた。
Figure 2008531673
式(IX)の化合物は市販化合物であるか、または文献公知であるか、またはこれらは当業界で公知の標準的なプロセスによって製造される。
プロセスf):
式(X)及び(XI)の化合物は、好適な溶媒、たとえばDMF、N-メチルピロリジノンまたはジメチルアセトアミド中、塩基、たとえばトリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンの存在下、熱条件またはマイクロ波反応器のもとで反応させることができる。
式(X)の化合物は、スキーム6に従って製造することができる:
Figure 2008531673
{式中、Mは上記定義のような有機金属基である}。
式(Xa)、(Xb)及び(XI)の化合物は市販されているか、または文献公知であるか、またはこれらは当業界で公知の標準的なプロセスによって製造される。
プロセスg):
式(X)及び(XII)の化合物は、プロセスc)で概説した条件下で一緒に結合させることができる。
式(XII)の化合物は市販されているか、または文献公知であるか、またはこれらは当業界で公知の標準的なプロセスによって製造される。
プロセスh)
式(XIII)の化合物は、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート及びトリアルキルホスフィン、たとえばトリフェニルホスフィンなどの試薬の存在下、THF、ジエチルエーテルまたは1,4-ジオキサンなどの好適な溶媒中、約0℃の温度で式(I)の化合物に転換することができる。
式(XIII)の化合物は、スキーム7に従って製造することができる:
Figure 2008531673
{式中、Pgは以下に定義のようなヒドロキシまたはアミノ保護基である}。
式(XIIIa)及び(XIIIb)の化合物は市販されているか、または文献公知であるか、またはこれらは当業界で公知の標準的なプロセスによって製造される。
医薬的に許容可能な塩の形成は、標準的な技術を使用して通常の有機化学者の技量の範囲内である。
本発明の化合物の種々の環置換基の特定のものは、標準的な芳香族置換反応により導入するか、あるいは上記プロセス前またはその直後のいずれかで慣用の官能基修飾により生成することができ、それ自体、本発明のプロセス側面に含まれるものと理解される。そのような環置換基を導入するのに使用される試薬は、市販されているか、当業界で公知のプロセスによって製造される。
環へ置換基を導入すると、式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に転換することができる。そのような反応及び変形としては、たとえば芳香族置換反応による置換基の導入、置換基の還元、置換基のアルキル化、置換基の酸化、置換基のエステル化、置換基のアミド化、ヘテロアリール環の形成が挙げられる。そのような手順の試薬及び反応条件は、化学業界では公知である。芳香族置換反応の特別な例としては、アルコキシドの導入、ジアゾ化の後のチオール基、アルコール基、ハロゲン基の導入が挙げられる。変形の例としては、アルキルチオのアルキルスルフィニルまたはアルキルスルホニルへの酸化が挙げられる。
当業者は、上記参考文献、本明細書中の実施例に含まれ参照される情報を利用し、且つ適合させて必要な出発物質及び生成物を得ることができよう。市販品が利用できない場合には、上述の手順に必要な出発物質は、標準的な有機化学の技術から選択される手順、公知の、構造的に似た化合物の合成と類似の方法、または実施例に記載の手順若しくは上記手順に似た方法によって製造することができる。上記の合成法に関する出発物質の多くは市販されているか及び/または科学文献で広く報告されているか、または科学文献に報告されているプロセスを適用して市販品から製造することができることは知られている。反応条件及び試薬に関する一般的指導書に関しては、Advanced Organic Chemistry、第4版、Jerry March、John Wiley & Sons、1992年を参照されたい。
本明細書に記載の反応の幾つかにおいて、化合物中の全ての感受性基を保護することが必要/好ましいことも理解されよう。そのような保護にふさわしい方法と同様に、保護が必要な場合は、当業者に公知である。標準的な技法に従って、慣用の保護基を使用することができる(T.W.Greene、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons、1991年を参照されたい)。
ヒドロキシ基に関する好適な保護基の例としては、アシル基、たとえばアセチルなどのアルカノイル基、ベンゾイルなどのアロイル基、トリメチルシリルなどのシリル基またはベンジルなどのアリールメチル基が挙げられる。上記保護基の脱保護条件は、保護基の選択によって必然的に変動する。かくしてアルカノイルまたはアロイル基などのアシル基は、たとえばアルカリ金属の水酸化物、たとえば水酸化リチウムまたはナトリウムなどの好適な塩基との加水分解によって除去することができる。あるいはトリメチルシリルなどのシリル基は、フッ化物若しくは水性酸により除去することができるか;またはベンジル基などのアリールメチル基は、炭素に担持させたパラジウムなどの触媒の存在下、水素化などによって除去することができる。
アミノ基に関する好適な保護基としては、アシル基、たとえばアセチルなどのアルカノイル基、アルコキシカルボニル基、たとえばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル若しくはt-ブトキシカルボニル基、アリールメトキシカルボニル基、たとえばベンジルオキシカルボニル、またはアロイル基、たとえばベンゾイルが挙げられる。上記保護基の脱保護条件は、保護基の選択によって必然的に変動する。かくしてアルカノイル若しくはアルコキシカルボニル基またはアロイル基などのアシル基、水酸化リチウム若しくはナトリウムなどのアルカリ金属の水酸化物などの好適な塩基との加水分解によって除去することができる。あるいはt-ブトキシカルボニル基などのアシル基は、塩酸、硫酸若しくはリン酸またはトリフルオロ酢酸などの好適な酸との処理によって除去することができ、ベンジルオキシカルボニル基などのアリールメトキシカルボニル基は炭素上に担持させたパラジウムなどの触媒での水素化、またはホウ素トリス(トリフルオロアセテート)などのルイス酸との処理によって除去することができる。一級アミノ基に関する別の好適な保護基は、たとえばアルキルアミン、たとえばジメチルアミノプロピルアミン若しくは2-ヒドロキシエチルアミン、またはヒドラジンとの処理によって除去できるフタロイル基がある。
カルボキシ基に関する好適な保護基としては、エステル化基、たとえば水酸化ナトリウムなどの塩基との加水分解によって除去し得るメチル若しくはエチル基、または酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸との処理によって除去し得るt-ブチル基、または、炭素上に担持させたパラジウムなどの触媒との水素化などによって除去し得るベンジル基がある。
保護基は、化学分野で公知の慣用法を使用して合成の任意の好都合な段階で除去することができるか、または後の反応段階若しくは仕上げで除去することができる。
本発明の化合物の光学活性形が必要なとき、光学活性な出発物質(たとえば好適な反応段階の非対称誘導によって形成)を使用して上記手順の一つを実施することにより、または標準的な手段を使用して化合物若しくは中間体のラセミ形の分割により、または(製造したとき)ジアステレオ異性体のクロマトグラフィー分離により得ることができる。光学活性化合物及び/または中間体の製造に関しては、酵素を使用する方法も有用である。
同様に、本発明の化合物の純粋な位置異性体が必要なとき、出発物質として純粋な位置異性体を使用する上記手順の一つを実施することにより、または標準的な手順を使用して位置異性体若しくは中間体の混合物を分割することによって得ることができる。
酵素能力試験法
化合物は、モリブデン酸アンモニウム/マラカイトグリーンベースのリン酸塩検出アッセイを使用してGyrB ATPase活性の阻害に関して試験した(Lanzetta,P.A.,L.J.Alvarez,P.S.Reinach,及びO.A.Candia、1979年、100:95〜97頁)。アッセイは、50mM TRIS緩衝液、pH7.5、75mM酢酸アンモニウム、5.5mM塩化マグネシウム、0.5mMメチレンジアミン四酢酸、5%グリセロール、1mM 1,4-ジチオ-DL-トレイトール、200nMウシ血清アルブミン、16μg/m断片化処理したサケ***(sheared salmon sperm)DNA、4nM大腸菌(E.coli)GyrA、4nM大腸菌(E.coli)GyrB、250μM ATP、及びジメチルスルホキシド中の化合物を含む100μl反応液中マルチウェルプレートで実施した。反応は、1.2mMマラカイトグリーン塩酸塩、8.5mMモリブデン酸アンモニウム四水和物、及び1M塩酸を含むモリブデン酸アンモニウム/マラカイトグリーン検出試薬150μlでクエンチした。プレートは、吸光度プレートリーダーで625nmで読み取り、阻害率は、0%阻害率としてジメチルスルホキシド(2%)含有反応物と、100%阻害率対照としてノボビオシン(novobiocin)含有(2μM)反応物を使用して計算した。化合物の効能は、10種類の化合物濃度の存在下で実施した反応から決定したIC50測定値をベースとした。
実施例の化合物は一般に、<20μg/mlのIC50であった。
細菌感受性試験法(Bacterial Susceptibility Testing Method)
化合物は、液体培地中、感受性試験によって抗菌活性を試験した。化合物をジメチルスルホキシドに溶解し、感受性アッセイで10種の二倍希釈で試験した。アッセイで使用した有機体は、好適な寒天培地で一晩成長させ、次いで有機体の成長に関して適当な液体培地中に懸濁させた。この懸濁液は0.5McFarlandであり、10種類の希釈液のうちの一つを同じ液体培地に製造して、100μL中に最終有機体懸濁液を調製した。プレートを読み取り前24時間、37℃で好適な条件下で培養した。最小阻害濃度は、80%以上、成長を減少させ得る最小薬剤濃度として決定した。
実施例9は肺炎連鎖球菌に対して2μg/mlのMICであった。他の実施例に関しては、以下の表に示す。
Figure 2008531673
本出願人は、本発明の化合物が細菌DNAギラーゼを阻害し、従ってその抗菌作用に関して興味深いことを知見した。
本発明のさらなる特徴に従って、抗菌作用を発生させることが必要な、ヒトなどの温血動物において抗菌作用を発生させる方法であって、本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含む前記方法を提供する。
本発明のさらなる特徴に従って、細菌性DNAギラーゼ及び/またはトポイソメラーゼの阻害処置の必要なヒトなどの温血動物において、細菌性DNAギラーゼ及び/またはトポイソメラーゼの阻害方法であって、上記定義の式(I)の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含む前記方法を提供する。
本発明のさらなる特徴に従って、細菌感染の処置の必要なヒトなどの温血動物における細菌感染の処置法であって、上記定義の式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含む前記方法を提供する。
本発明のさらなる特徴は、薬剤として使用するための式(I)の化合物及びその医薬的に許容可能な塩である。好適には薬剤は抗菌剤である。
本発明のさらなる特徴に従って、ヒトなどの温血動物において抗菌作用を発生させる際に使用する薬剤の製造における、式(I)の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩の使用を提供する。
本発明のさらなる側面に従って、ヒトなどの温血動物において細菌性DNAギラーゼ及び/またはトポイソメラーゼIVの阻害で使用する薬剤の製造における、式(I)の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩の使用を提供する。
本発明のさらなる側面に従って、ヒトなどの温血動物において細菌感染の処置で使用する薬剤の製造における、式(I)の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩の使用を提供する。
本発明のさらなる側面に従って、ヒトなどの温血動物において抗菌作用を発生させる際に使用するための式(I)の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。
本発明のさらなる側面に従って、ヒトなどの温血動物において細菌性DNAギラーゼ及び/またはトポイソメラーゼIVの阻害で使用するための式(I)の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。
かくして本発明のさらなる側面に従って、ヒトなどの温血動物において細菌感染の処置で使用するための式(I)の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。
特に感染を処置する際に、ヒトを含む哺乳類の(予防を含む)治療処置に関して式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩(以後、医薬組成物に関するこのセクションにおいて「本発明の化合物」という)を使用するために、通常、医薬組成物として標準的な薬務に従って配合する。
かくして本発明の別の側面において、式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩と、医薬的に許容可能な希釈剤またはキャリヤとを含む医薬組成物を提供する。
本発明のさらなる側面に従って、ヒトなどの温血動物において抗菌作用を発生させる際に使用するための、医薬的に許容可能な希釈剤またはキャリヤと共に上記定義の式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を含む医薬組成物を提供する。
本発明のさらなる側面に従って、ヒトなどの温血動物において細菌性DNAギラーゼ及び/またはトポイソメラーゼIVの阻害で使用するための、医薬的に許容可能な希釈剤またはキャリヤと共に上記定義の式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を含む医薬組成物を提供する。
本発明のさらなる側面に従って、ヒトなどの温血動物において細菌感染の処置で使用するための、医薬的に許容可能な希釈剤またはキャリヤと共に上記定義の式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を含む医薬組成物を提供する。
特に感染を処置する際に、ヒトを含む哺乳類の(予防を含む)治療処置に関して式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩(以後、医薬組成物に関するこのセクションにおいて「本発明の化合物」という)を使用するために、通常、医薬組成物として標準的な薬務に従って配合する。
従って別の側面では、本発明は式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩と、医薬的に許容可能な希釈剤またはキャリヤとを含む医薬組成物を提供する。
本発明のさらなる側面に従って、ヒトなどの温血動物において抗菌作用を発生させる際に使用するための、医薬的に許容可能な希釈剤またはキャリヤと共に上記定義の式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を含む医薬組成物を提供する。
本発明のさらなる側面に従って、ヒトなどの温血動物において細菌性DNAギラーゼの阻害で使用するための、医薬的に許容可能な希釈剤またはキャリヤと共に上記式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を含む組成物を提供する。
本発明のさらなる側面に従って、ヒトなどの温血動物において細菌感染の処置で使用するための医薬的に許容可能な希釈剤またはキャリヤと共に上記定義の式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を含む医薬組成物を提供する。
本発明の組成物は、経口用途に適した形態(たとえば、錠剤、ロゼンジ、ハードまたはソフトカプセル、水性若しくは油性懸濁液、エマルション、分散可能な粉末若しくは顆粒、シロップ、シロップまたはエリキシル)、局所用途に適した形態(たとえばクリーム、軟膏、ゲルまたは水性若しくは油性溶液若しくは懸濁液)、吸入による適用に適した形態(たとえば微粉末または液体エーロゾル)、吹送(insufflation)による適用に適した形態(たとえば微粉末)または非経口投与に適した形態(たとえば静脈注射、皮下、筋肉内若しくは筋肉内投与用の滅菌の水性若しくは油性溶液または直腸投与用の座薬として)とすることができる。
本発明の組成物は、当業界で公知の慣用の医薬賦形剤を使用して慣用手順によって得ることができる。かくして、経口利用を目的とする組成物は、たとえば一種以上の着色剤、甘味料、フレーバー剤及び/または防腐剤を含むことができる。
錠剤の製剤に好適な医薬的に許容可能な賦形剤としては、たとえば不活性希釈剤、たとえばラクトース、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム若しくは炭酸カルシウム、造粒剤及び崩壊剤、たとえばコーンスターチ若しくはアルギン酸;結合剤、たとえばスターチ;潤滑剤、たとえばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、またはタルク;防腐剤、たとえばエチル若しくはプロピルp-ヒドロキシ安息香酸及び酸化防止剤、たとえばアスコルビン酸が挙げられる。錠剤は、崩壊性を変えて、続いて胃腸管の中で活性成分が吸収されるように、または当業界で公知の慣用のコーティング剤及び手順を使用して、どちらの場合でもその安定性及び/または外観を改善するために、コーティングしてもしなくてもよい。
経口用途用組成物は、活性成分を不活性固体希釈剤、たとえば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム若しくはカオリンと混合するハードゼラチンカプセル、または活性成分を水や、ピーナッツ油、液体パラフィン若しくはオリーブ油などの油と混合するソフトゼラチンカプセルなどの形態であってもよい。
水性懸濁液は通常、一種以上の懸濁化剤、たとえばナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム及びアカシアゴム;分散剤または湿潤剤、たとえばレシチンまたは、アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(たとえばポリオキシエチレンステアレート)、若しくはエチレンオキシドと長鎖脂肪アルコールとの縮合生成物、たとえばヘプタデカエチレンオキシセタノール、若しくはエチレンオキシドと、脂肪酸とヘキシトールから誘導した部分エステルとの縮合生成物、たとえばポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート、またはエチレンオキシドと長鎖脂肪アルコールとの縮合生成物、たとえばヘプタデカエチレンオキシエタノール、またはエチレンオキシドと、脂肪酸とヘキシトールから誘導した部分エステルとの縮合生成物、たとえばポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート、またはエチレンオキシドと、脂肪酸とヘキシトール無水物から誘導した部分エステルとの縮合生成物、たとえばポリエチレンソルビタンモノオレエートと一緒に微粉末形の活性成分を含む。水性懸濁液は、一種以上の防腐剤(たとえばエチルまたはプロピルp-ヒドロキシベンゾエート、酸化防止剤(たとえばアスコルビン酸)、着色剤、フレーバー剤及び/または甘味料(たとえば蔗糖、サッカリン若しくはアスパルテーム)も含むことができる。
油性懸濁液は、植物油(たとえば落花生油、オリーブ油、ごま油若しくはヤシ油)または鉱油(たとえば液体パラフィン)中に活性成分を懸濁することによって配合することができる。油性懸濁液は蜜蝋、硬質パラフィンまたはセチルアルコールなどの増粘剤も含むことができる。上記のような甘味料及びフレーバー剤を添加して、口当たりのよい経口製剤を提供することができる。これらの組成物は、アスコルビン酸などの酸化防止剤を添加することによって保存することができる。
水を添加することによって水性懸濁液を調製するのに適した分散性粉末及び顆粒は、通常、分散剤若しくは湿潤剤、懸濁化剤及び一種以上の保存料と一緒に活性成分を含む。好適な分散剤または湿潤剤と懸濁化剤は、既に記載済みである。甘味料、フレーバー剤及び着色剤などの追加の賦形剤も配合することができる。
本発明の医薬組成物は、水中油型エマルションの形態であってもよい。この油相は植物油、たとえばオリーブ油若しくは落花生油、または鉱油、たとえば液体パラフィンあるいはこれらの任意のものの混合物であってもよい。好適な乳化剤は、たとえば天然ゴム、たとえばアカシアゴム若しくはトラガカントゴム、天然リン脂質、たとえば大豆、レシチン、脂肪酸とヘキシトール無水物から誘導したエステル若しくは部分エステル(たとえばソルビタンモノオレエート)及び前記部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、たとえばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートであってもよい。エマルションは甘味料、フレーバー剤及び防腐剤も含むことができる。
シロップ及びエリキシルは、甘味料、たとえばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、アスパルテームまたは蔗糖と一緒に配合することができ、粘滑薬(demulcent)、保存料、フレーバー剤及び/または着色剤も含むことができる。
医薬組成物は、滅菌の注射可能な水性または油性懸濁液の形状であってもよく、これは上記の好適な分散剤または湿潤剤の一種以上と懸濁化剤を使用して公知手順に従って配合することができる。滅菌注射製剤は、1,3-ブタンジオールなどの非毒性の非経口的に許容可能な希釈剤または溶媒中の滅菌の注射溶液または懸濁液であってもよい。
吸入により投与するための組成物は、微粉砕固体を含むエーロゾルまたは液滴として活性成分を分散させるように準備した慣用の加圧エーロゾルの形態であってもよい。揮発性フッ素化炭化水素または炭化水素などの慣用のエーロゾル噴射剤を使用することができ、エーロゾル装置は活性成分の計量した分量を分散させるように好都合に準備する。
詳細な情報に関しては、Comprehensive Medicinal Chemistry、第5巻、第25.2章(Corwin Hansch;Chairman of Editorial Board)、Pergamon Press、1990年を参照されたい。
一回の剤形を作るために一種以上の賦形剤と混合する活性成分の量は、処置する宿主及び特定の投与経路に依存して、必然的に変動する。たとえば、ヒトに経口投与するための製剤は、通常、たとえば全組成物の約5〜約98重量パーセントを変動し得る好適且つ好都合な量の賦形剤と調合した、活性成分0.5mg〜2gを含む。単位剤形は、活性成分約1mg〜約500mgを含む。投与経路及び用法に関する詳細な情報に関しては、Comprehensive Medicinal Chemistry、第5巻、25.3章(Corwin Hansch;Chairman of Editorial Board)、Pergamon Press、1990年を参照されたい。
本発明の化合物に加えて、本発明の医薬組成物は、他の臨床的に有用な抗菌剤(たとえば、マクロライド類、キノロン類、β-ラクタムまたはアミノグリコシド類)及び/または抗感染薬(たとえば、抗真菌薬トリアゾールまたはアンフォテリシン)から選択される一種以上の公知薬剤を含むことができるか、あるいは(同時、逐次または別個に)同時投与することができる。これらは、治療有効性を広げるために、カルバペネム類、たとえばメロペネムまたはイミペネムを含むことができる。本発明の化合物は、抗菌剤に耐性のグラム陰性細菌及び細菌に対する活性を高めるために殺菌性/透過性上昇タンパク質(permeability-increasing protein:BPI)製品または流出物ポンプ阻害剤(efflux pump inhibitor)も含むことができるか、これらと同時投与することもできる。
上記のごとく、特定の症状の治療的または予防的処置に必要な用量は、処置する宿主、投与経路及び処置する疾病の重篤度に依存して必然的に変動する。好ましくは、一日あたり1〜50mg/kg範囲の用量を使用する。しかしながら、一日の投与量は、処置する宿主、特定の投与経路、及び処置する疾病の重篤度に依存して必然的に変動する。従って最適投与量は、特定の患者を処置する開業医によって決定することができる。
治療薬におけるその使用に加えて、式(I)の化合物及びその医薬的に許容可能な塩は、新規治療薬の研究の一部として、ネコ、イヌ、ウサギ、サル、ラット及びマウスなどの実験動物におけるDNAギラーゼの阻害効果の評価用のin-vitro及びin-vivo試験系の開発及び標準化における薬理学ツールとしても有用である。
上記他の医薬的組成物、プロセス、方法、使用及び薬剤製造の特徴において、本明細書に記載の本発明の化合物の別の及び特定の態様もあてはまる。
実施例
他に記載しない限り、本発明を以下の非限定的な実施例により説明する。
(i)温度は摂氏(℃)で表す;操作は室温または周囲温度、即ち18〜25℃の範囲の温度で実施した;
(ii)有機溶液は無水硫酸マグネシウム上で乾燥した;溶媒の蒸発は、減圧下(600〜4000パスカル;4.5〜30mmHg)で60℃以下の浴温でロータリーエバポレーターを使用して実施した;
(iii)通常、反応の進行はTLCで追随し、反応時間は説明のためだけに表す;
(iv)最終生成物は、十分な核磁気共鳴(NMR)スペクトル及び/またはマススペクトルデータを有していた;
(v)収率は説明のためだけに提供し、必ずしも一生懸命プロセス開発することによって得ることができるものではない;材料がもっと必要な場合には、繰り返し製造した;
(vii)与えられた場合には、NMRデータは主な特徴的なプロトンに関してデルタ値であり、他に記載しない限り、溶媒として過重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO-d6)を使用して300MHzで測定し、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)に対する百万分の1部(ppm)で表す;
(vii)化学記号はその通常の意味をもつ;SI単位及び記号を使用する;
(viii)溶媒比は容積:容積(v/v)で表す;及び
(ix)マススペクトルは、直接暴露プローブを使用して化学イオン化(CI)で70エレクトロンボルトの電子エネルギーで実施する;イオン化は電子衝撃(EI)、高速原子衝突(FAB)またはエレクトロスプレー(ESP)により実施;m/z値を示す;通常、親イオンのみを報告;他に記載しない限り、引用した質量イオンは(M+H)+である;
(x)従前の実施例に記載のものと類似として合成を記載する場合には、使用する量は従前の実施例で使用したものとミリモル比当量である;
(xi)以下の略号を使用した:
HATU:O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート;
THF:テトラヒドロフラン;
DCM:ジクロロメタン;
cbz:ベンジルオキシカルボニル;
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド;及び
DMSO:ジメチルスルホキシド。
実施例1
エチル2-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)-4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボキシレート
N-アゼチジン-3-イル-3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-カルボキサミドトリフルオロ酢酸塩(中間体2;724mg,2.0mmol)、DMF(4ml)、エチル2-ブロモ-4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボキシレート(500mg,2.0mmol)及びトリエチルアミン(0.538ml,4mmol)の溶液を混合し、60℃で一晩攪拌した。混合物を室温に冷却し、酢酸エチル/水の間で分配した。有機相を1NのHCl、飽和NaHCO3溶液と塩水で洗浄した。有機層を乾燥し、減圧下で濃縮すると、薄茶色固体状の生成物が得られた(0.50g)。分析的に純粋なサンプルは、逆相HPLCから精製した。MS(ES):417(M+H)、C16H18Cl2N4O3S。NMR:1.24(t,3H);2.18(s,3H);2.45(s,3H);4.10(m,2H);4.17(q,2H);4.36(t,2H);4.93(m,1H);8.11(d,1H);12.01(s,1H)。
実施例2〜3
以下の化合物は、所定の出発物質(SM)から実施例1の手順によって製造した。
Figure 2008531673
実施例4
2-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)-1,3-チアゾール-5-カルボン酸
メチル2-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)-1,3-チアゾール-5-カルボキシレート(実施例2;0.072g,0.19mmol)をメタノール(2ml)に溶解し、2Nの水酸化リチウム(1.5ml)を添加した。得られた溶液を室温で一晩攪拌した。溶媒を除去し、水溶液を1N塩酸で酸性化して生成物を沈殿させた。生成物は、濾過により集め、逆相HPLCで精製した。MS(ES):375、C13H12Cl2N4O3S。NMR:2.17(s,3H);4.04(m,2H);4.30(t,2H);4.91(m,1H);7.59(s,1H);8.48(bs,1H);12.65(s,1H)。
実施例5〜6
以下の化合物は、所定の出発物質(SM)から実施例4の手順によって製造した。
Figure 2008531673
実施例7
2-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)-N-メトキシ-4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボキサミド
DMF(1.5ml)中の2-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)-1,3-チアゾール-5-カルボン酸(実施例4,0.10g,0.26mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.13ml,0.77mmol)の溶液に、HATU(1.当量)を添加した。混合物を室温で30分間攪拌した。メトキシルアミン塩酸塩(0.022g,0.23mmol)を反応混合物に添加し、これを一晩攪拌しておいた。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出物を1N塩酸、飽和重炭酸ナトリウム溶液、水及び塩水で洗浄した。これを乾燥し、濃縮すると粗な生成物が得られ、これを逆相HPLCで精製した。MS(ES):417、C15H17Cl2N5O3S。NMR:2.17(s,3H);2.40(s,3H);3.62(s,3H);4.08(m,2H);4.34(t,2H);4.91(m,1H);8.09(d,1H);10.90(bs,1H);12.00(s,1H)。
実施例8〜9
以下の化合物は、所定の出発物質(SM)から実施例7の手順により製造した。
Figure 2008531673
実施例10
メチル3-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}-2-オキソアゼチジン-1-イル)ベンゾエート
DMF(3ml)中の3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-カルボン酸(中間体9;176mg,0.91mmol)の攪拌溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(0.157ml,1.82mmol)、続いてHATU(346mg,0.91mmol)を室温で添加した。得られた溶液を15分間攪拌し、メチル3-(3-アミノ-2オキソアゼチジン-1-イル)ベンゾエート(中間体7,200mg,0.91mmol)を一度に添加した。反応物を一晩攪拌しておいた。これを水と酢酸エチルとの間で分配した。層を分離し、水溶液を酢酸エチルでさらに2回抽出した。抽出物を混合し、1N塩酸、飽和重炭酸ナトリウム溶液、続いて水と塩水で洗浄した。これを乾燥し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液:DCM中2%メタノール〜DCM中4%メタノール)で精製すると、薄茶色油状物が得られた。所望の生成物は、酢酸エチルを油状物に添加すると、白色固体状で沈殿した(240mg,67%)。MS(ES):396(M+1)、C17H15Cl2N3O4。NMR:2.18(s,3H);3.80(m,1H);3.88(s,3H);4.05(t,1H);5.22(m,1H);7.57(m,2H);7.70(m,1H);7.98(s,1H);8.18(d,1H);12.09(s,1H)。
実施例11
以下の化合物は、所定の出発物質(SM)から実施例10の手順により製造した。
Figure 2008531673
実施例12
3-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}-2-オキソアゼチジン-1-イル)安息香酸
メチル3-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}-2-オキソアゼチジン-1-イル)ベンゾエート(実施例10;91mg,0.23mmol)とヨウ化リチウム(154mg,2.3mmol)をピリジン(2ml)に溶解し、110℃で24時間攪拌した。反応物を酢酸エチルと水で希釈した。層を分離し、水性相を1NのHClで酸性化した。次いでこれを酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、乾燥した。粗な物質を逆相HPLCで精製すると、白色固体状の生成物が得られた(12mg,低い収量)。MS(ES):382(M+1)、C16H13Cl2N3O4。NMR:2.17(s,3H);3.78(m,1H);4.03(t,1H);5.21(m,1H);7.53(m,2H);7.67(d,1H);7.94(s,1H);8.16(d,1H);12.08(s,1H);13.11(s,1H)。
実施例13
以下の化合物は、所定の出発物質(SM)から実施例12の手順により製造した。
Figure 2008531673
出発物質の製造
中間体1
tert-ブチル3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-カルボキシレート
DMF(5ml)中の3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-カルボン酸(中間体9;0.563g,2.90mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(0.771ml,5.80mmol)、続いてHATU(1.10g,2.90mmol)を室温で添加した。得られた溶液を30分間攪拌し、tert-ブチル3-アミノアゼチジン-1-カルボキシレート(0.500g,2.90mmol)を一度に添加した。反応物を一晩攪拌しておいた。この反応混合物を濃縮し、残渣を水と酢酸エチルとの間で分配した。層を分離し、水溶液を酢酸エチルでさらに2回抽出した。抽出物を混合し、1NのHCl、飽和NaHCO3溶液、続いて水と塩水で洗浄した。溶液を乾燥し、減圧下で濃縮した。生成物をDCM中3%メタノールを使用するフラッシュクロマトグラフィーで精製すると、表記化合物700mgが得られた。MS(ES):348(M+H)、C14H19Cl2N3O3。NMR:1.37(s,9H);2.17(s,3H);3.84(m,2H);4.07(m,2H);4.59(m,1H);7.95(d,1H);11.95(s,1H)。
中間体2
N-アゼチジン-3-イル-3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-カルボキサミドトリフルオロアセテート
tert-ブチル3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-カルボキシレート(中間体1;2.7g,7.78mmol)とDCM(15ml)中のトリフルオロ酢酸20%溶液を混合し、室温で一晩攪拌した。混合物を濃縮し、残渣を酢酸エチルで数回洗浄し、乾燥した。粗な生成物が薄茶色固体状で得られた(2.50g)。これをさらに精製することなく次の段階に採用した。MS(ES):24、C9H11Cl2N3O。
中間体3
メチル3-({N-[(ベンジルオキシ)カルボニル]セリル}アミノ)ベンゾエート
DCM(無水、25ml)中のN-cbz-dl-セリン(2g,8.36mmol)の懸濁液に、0℃でN-メチルモルホリン(0.92ml,8.36mmol)、続いてDCM4ml中のエチルクロロフォーメート溶液(0.96ml,10.03mmol)を添加した。得られた溶液を0℃で1時間攪拌し、DCM4ml中のメチル3-アミノベンゾエート(1.26g,8.36mmol)の溶液を添加した。反応物を放置して室温に温め、さらに1時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム溶液、水及び塩水で洗浄した。溶液を乾燥し、濃縮した。粗な生成物を順相クロマトグラフィー(DCM中のメタノールの極性を高めていく)で精製すると、所望の生成物1.48gが得られた(47%)。MS(ES):373(M+1)、C19H20N2O6。NMR:3.67(m,2H);3.86(s,3H);4.23(m,1H);5.03(t,1H);5.05(s,2H);7.37(m,6H);7.46(t,1H);7.65(d,1H);7.86(d,1H);8.32(s,1H);10.12(s,1H)。
中間体4
以下の化合物は、所定の出発物質(SM)から中間体3の手順により製造した。
Figure 2008531673
中間体5
メチル3-(3-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-2-オキソアゼチジン-1-イル)ベンゾエート
THF(40ml)中のメチル3-({N-[(ベンジルオキシ)カルボニル]セリル}アミノ)ベンゾエート(中間体3,1.48g,3.97mmol)とトリフェニルホスフィン(1.35g,5.16mmol)の攪拌溶液に、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(1.0ml,5.16mmol)を0℃で滴下添加した。反応物を30分間攪拌し、濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解し、水と塩水で洗浄した。溶液を乾燥し、濃縮した。粗な生成物を順相フラッシュクロマトグラフィー(1:1,ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。単離した生成物はまだ不純物で汚染されており、これを酢酸エチルで洗い流した。得られた生成物は清浄な白色固体であった(0.56g,40%)。MS(ES):355(M+1)、C19H18N2O5.NMR:3.65(m,1H);3.86(s,3H);4.00(t,1H);4.90(m,1H);5.05(s,2H);7.34(m,5H);7.53(m,2H);7.68(m,1H);7.95(s,1H);8.12(d,1H)。
中間体6
以下の化合物は、所定の出発物質(SM)から中間体5の手順により製造した。
Figure 2008531673
中間体7
メチル3-(3-アミノ-2-オキソアゼチジン-1-イル)ベンゾエート
メチル3-(3-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-2-オキソアゼチジン-1-イル)ベンゾエート(中間体5,0.56g,1.58mmol)をTHF(15ml)に溶解し、脱気し、炭素上に10%Pdを担持させたもの(0.08g)をこれに添加した。混合物を再び脱気し、室温で一晩、水素雰囲気下で攪拌した。これをセライトで濾過し、濃縮すると、所望の生成物が得られた(0.32g,〜85%純度,90%)。MS(ES):221(M+H)、C11H12N2O3
中間体8
メチル3-(3-アミノ-2-オキソアゼチジン-1-イル)-5-ブロモベンゾエート
エタンチオール(0.75ml)中のトリフルオロボランエーテレート(0.44ml)の攪拌溶液に、DCM(1.5ml)中のメチル3-(3-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-2-オキソアゼチジン-1-イル)-5-ブロモベンゾエート(中間体6,0.15g,0.35mmol)の溶液を室温で滴下添加した。反応物を2日間攪拌した。これを濃縮し、水と酢酸エチルとの間で分配した。仕上げ段階で、生成物は白色固体状で沈殿した(0.094g,>95%純度)。MS(ES):300(M+1)、C11H11BrN2O3。NMR:3.82(dd,1H);3.89(s,3H);4.10(t,1H);4.75(m,1H);7.82(m,2H);8.03(s,1H);9.07(s,2H)。
中間体9
3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-カルボン酸
エチル3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-カルボキシレート(中間体10;7.765g,0.03496mol)をMeOH(80ml)とDCM(10ml)に溶解し、2NのLiOH(105ml,0.21mol)の70℃溶液にゆっくりと添加した。2時間後、反応混合物を室温に冷却し、次いで氷浴中で冷却し、次いで2NのHClで酸性化した。混合物を0℃で1時間攪拌し、紫色固体を濾過し、水で洗浄し、一晩凍結乾燥すると、所望の生成物4.314g(0.0222mol,64%収率)が得られた。M/z(ES):192.13,194.13、C6H5Cl2NO2。NMR:2.17(s,3H)。
中間体10
エチル3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-カルボキシレート
テトラクロロメタン(30ml)中のエチル5-メチル-1H-ピロール-2-カルボキシレート(中間体11;7.00g,0.0457mol)の溶液を窒素下、0℃に冷却した。装置に使用したゴム製隔膜を針で穿孔し、次いでSO2Cl2(7.8ml,0.096mol)を25分で滴下添加した。1時間以内で反応混合物はスラリーを形成した。固体を吸引濾過により集め、冷テトラクロロメタンで洗浄し、真空下で一晩乾燥すると、桃色固体状の表記生成物が得られた(7.84g,0.0353mol,77%収率)。M/z(ES-):222.00,224.00、C8H9Cl2NO2.NMR:1.34-1.40(t,3H);2.28(s,3H);4.32-4.38(m,2H)。
中間体11
エチル5-メチル-1H-ピロール-2-カルボキシレート
ナトリウム(2.79g,0.121mmol)を無水EtOH(100ml)に溶解し、次いで2,2,2-トリクロロ-1-(5-メチル-1H-ピロール-2-イル)エタノン(中間体12;22.5g,0.099mmol)を少量ずつ添加した。暗茶色溶液を室温で30分間攪拌し、次いで真空下で小容量に濃縮した。混合物を氷浴中で冷却し、3NのHClをゆっくりと添加し、ジエチルエーテル(3×100ml)で抽出した。エーテル抽出物を10%NaHCO3、水及び塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空乾燥すると、茶色固体状の表記化合物が得られた(15.04g)。NMR:1.32(t,3H);2.1(s,3H);4.371(q,2H);5.96(dd,1H);6.78(dd,1H);11.67(s,1H)。
中間体12
2,2,2-トリクロロ-1-(5-メチル-1H-ピロール-2-イル)エタノン
無水ジエチルエーテル(30ml)中の2-メチル-1H-ピロール(中間体13;10g,0.123mmol)を、無水Et2O(100ml)中のトリアセチルクロリド(29g,0.16mmol)の攪拌溶液に1時間で滴下添加した。この混合物をさらに1時間攪拌し、次いでK2CO3(10g/30ml)を滴下漏斗でゆっくりと添加した。有機相をNa2SO4上で乾燥し、脱色チャーコール(3g)で室温で30分間処理した。得られた紫色溶液を濃縮し、n-ヘキサンですりつぶすと、紫色固体状の表記化合物が得られた(16.72g)。NMR(CDCl3):2.36(s,3H);6.04(dd,1H);7.45(dd,1H);10.344(s,1H)。
中間体13
2-メチル-1H-ピロール
水酸化カリウム(50g,0.89mmol)をエチレングリコール(750ml)と1H-ピロール-2-カルボアルデヒド(50g,0.53mmol)の溶液に添加した。ヒドラジン水和物(37ml,0.745mmol)を15分でゆっくりと添加した。反応混合物を90℃で30分間環流した。混合物を室温に冷却し、冷水(250ml)を添加した。水性混合物をDCM(250ml)で抽出した。有機相を水(250ml)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空下で濃縮した。クーゲルロフ蒸留により、無色透明液体状の表記化合物が得られた(29.75g)。NMR:2.1(s,3H);5.77(s,1H);5.9(dd,1H);6.25(dd,1H);10.54(s,1H)。

Claims (13)

  1. 式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩:
    Figure 2008531673
    式中、R1は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR1は炭素上で一つ以上のハロまたはシクロプロピルによって場合により置換されていてもよい;
    R2は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR2は炭素上で一つ以上のハロまたはC3-6シクロアルキルによって場合により置換されていてもよい;
    R3は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)及びC3-6シクロアルキルから選択され;ここでR3は炭素上で一つ以上のハロまたはC3-6シクロアルキルによって場合により置換されていてもよい;
    Wは-O-、-N(R6)-または-C(R7)(R8)-であり;
    Xは直接結合、-CH2-、-C(O)-またはS(O)q(ここでqは1または2である)であり;
    環Aはカルボサイクリルまたはヘテロサイクリルであり;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、窒素はR9から選択される基によって場合により置換されていてもよい;
    R4は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ヒドロキシイミノメチル、N-ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N-ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、N-(C1-4アルキル)-N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは1〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’-(C1-4アルキル)ヒドラジノカルボニル若しくはN’,N’-(C1-4アルキル)2ヒドラジノカルボニルから選択されるか;または同一炭素上の二つのR4が一緒になってオキソ部分を形成してもよい;ここでR4は、一つ以上のR10によって炭素上で場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR11から選択される基によって場合により置換されていてもよい;
    R5は炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ウレイド、ヒドロキシイミノメチル、N-ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N-ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)アミノ、N,N-(C1-4アルキル)2アミノ、C1-4アルカノイルアミノ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、N’-(C1-4アルキル)ウレイド、N’,N’-(C1-4アルキル)2ウレイド、N-(C1-4アルキル)-N-(C1-4アルコキシ)カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、C1-4アルコキシカルボニルアミノ、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノ、C1-4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’-(C1-4アルキル)ヒドラジノカルボニル、N’,N’-(C1-4アルキル)2ヒドラジノカルボニル、カルボサイクリル-R12-またはヘテロサイクリル-R13-から選択され;ここでR5は炭素上で一つ以上のR14により場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR15から選択される基で場合により置換されていてもよい;
    nは0〜5であり;ここでR4の意味は同一でも異なっていてもよい;
    mは0〜4であり;ここでR5の意味は同一でも異なっていてもよい;
    R6、R7及びR8は独立して水素またはC1-4アルキルから選択される;
    R10及びR14は独立してハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N-(C1-4アルキル)アミノ、N,N-(C1-4アルキル)2アミノ、C1-4アルカノイルアミノ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(ここでaは0〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、N-(C1-4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-4アルキル)2スルファモイル、C1-4アルキルスルホニルアミノ、C1-4アルコキシカルボニルアミノ、カルボサイクリル-R16-またはヘテロサイクリル-R17-から選択される;ここでR10及びR14は炭素上で一つ以上のR18により場合により置換されていてもよい;ここで前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR19から選択される基で場合により置換されていてもよい;
    R9、R11、R15及びR19は独立してC1-4アルキル、C1-4アルカノイル、C1-4アルキルスルホニル、C1-4アルコキシカルボニル、カルバモイル、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル及びフェニルスルホニルから選択される;
    R12、R13、R16及びR17は直接結合、-O-、-N(R20)-、-C(O)-、-N(R21)C(O)-、-C(O)N(R22)-、-S(O)p-、-SO2N(R23)-または-N(R24)SO2-から独立して選択される;ここでR20、R21、R22、R23及びR24は独立して水素またはC1-4アルキルから選択され、pは0〜2である;
    R18はハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、エテニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N-メチル-N-エチルアミノ、アセチルアミノ、N-メチルカルバモイル、N-エチルカルバモイル、N,N-ジメチルカルバモイル、N,N-ジエチルカルバモイル、N-メチル-N-エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N-メチルスルファモイル、N-エチルスルファモイル、N,N-ジメチルスルファモイル、N,N-ジエチルスルファモイルまたはN-メチル-N-エチルスルファモイルから選択される。
  2. 式(IA)の化合物である、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2008531673
  3. 式(IB)の化合物である、請求項1〜2に記載の化合物。
    Figure 2008531673
  4. 式(IC)の化合物である、請求項1〜3に記載の化合物。
    Figure 2008531673
  5. 式(ID)の化合物である請求項1〜3に記載の化合物:
    Figure 2008531673
    {式中、環Aはカルボサイクリルまたはヘテロサイクリルである;前記ヘテロサイクリルが-NH-部分を含むとき、窒素はR9から選択される基で場合により置換されていてもよい;及び
    R4a及びR4bはそれぞれ独立して水素、ハロ、C1-4アルキルから選択されるか;またはこれらが結合している炭素と一緒になって、オキソ部分を形成する;ここでR4は場合により炭素上で一つ以上のR10により置換されていてもよい}。
  6. 以下の:
    エチル2-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)-4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボキシレート;
    メチル2-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)-1,3-チアゾール-5-カルボキシレート;
    メチル2-クロロ-6-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキシレート;
    2-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)-1,3-チアゾール-5-カルボン酸;
    2-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)-4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボン酸;
    2-クロロ-6-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボン酸;
    2-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)-N-メトキシ-4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボキサミド;
    2-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)-N-メトキシ-1,3-チアゾール-5-カルボキサミド;
    2-クロロ-6-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}アゼチジン-1-イル)-N-メトキシピリミジン-4-カルボキサミド;
    メチル3-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}-2-オキソアゼチジン-1-イル)ベンゾエート;
    メチル3-ブロモ-5-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}-2-オキソアゼチジン-1-イル)ベンゾエート;
    3-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}-2-オキソアゼチジン-1-イル)安息香酸;または
    3-ブロモ-5-(3-{[(3,4-ジクロロ-5-メチル-1H-ピロール-2-イル)カルボニル]アミノ}-2-オキソアゼチジン-1-イル)安息香酸;またはその医薬的に許容可能な塩である、請求項1〜5に記載の化合物。
  7. 請求項1〜6に記載の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩と、医薬的に許容可能な希釈剤またはキャリヤとを含む、医薬組成物。
  8. 細菌感染の処置の必要なヒトなどの温血動物における細菌感染の処置法であって、請求項1〜6の化合物またはその医薬的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含む、前記方法。
  9. 細菌性DNAギラーゼの阻害処置の必要なヒトなどの温血動物における細菌性DNAギラーゼの阻害方法であって、請求項1〜6の化合物またはその医薬的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含む、前記方法。
  10. 薬剤として使用するための請求項1〜6に記載の化合物及びその医薬的に許容可能な塩。
  11. ヒトなどの温血動物において抗菌作用を生み出すのに使用する薬剤の製造における、請求項1〜6に記載の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩。
  12. ヒトなどの温血動物において細菌感染の処置で使用する薬剤の製造における、請求項1〜6に記載の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩。
  13. 請求項1〜6に記載の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩は、以下のプロセスによって製造することができる:
    プロセスa):式(I){式中、Wは-C(R7)(R8)-である}の化合物に関しては、式(II):
    Figure 2008531673
    {式中、Raはシアノであり、Rbはジメチルアミノまたはジエチルアミノであるか;Ra及びRbは独立してC1-4アルキルチオから選択されるか;RaとRbは一緒になって1,3-ジチアニルまたは1,3-ジチオラニルを形成する}の化合物を式(I)の化合物に転換する;
    プロセスb):式(I){式中、Wは-O-である}の化合物に関しては、式(III):
    Figure 2008531673
    の化合物と、式(IV):
    Figure 2008531673
    の化合物とを反応させる;
    プロセスc):式(I){式中、Wは-N(R6)-である}の化合物に関しては、式(V):
    Figure 2008531673
    の化合物と式(IV)の化合物またはその活性化酸誘導体とを反応させる;
    プロセスd):式(I){式中、Wは-C(R7)(R8)-である}の化合物に関しては、式(VI):
    Figure 2008531673
    {式中、Lは置換可能な基である}の化合物と式(VII):
    Figure 2008531673
    の化合物とを反応させる;
    プロセスe):式(I){式中、Wは-C(R7)(R8)-である}の化合物に関しては、式(VIII):
    Figure 2008531673
    {式中、Mは有機金属基である}の化合物と式(IX):
    Figure 2008531673
    {式中、Lは置換可能な基である}の化合物とを反応させる;
    プロセスf):式(X):
    Figure 2008531673
    の化合物と式(XI):
    Figure 2008531673
    {式中、Dは置換可能な基である}の化合物とを反応させる;
    プロセスg):式(I){式中、Xは-C(O)-である}の化合物に関しては、式(X)の化合物と、式(XII):
    Figure 2008531673
    の化合物とを反応させる:
    プロセスh):式(I){式中、同一炭素上の二つのR4は一緒になってオキソ部分を形成し、Wは-O-または-N(R5)-である}の化合物に関しては、式(XIII):
    Figure 2008531673
    の化合物を式(I)の化合物に転換する;その後、必要により
    i)式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に転換する;
    ii)全ての保護基を除去する;
    iii)医薬的に許容可能な塩を形成する。
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