JP2008509288A - 布地に利益をもたらすためのローラー - Google Patents
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Abstract
Description
a)ロール状に形成される基材であって、第一側面及び第一側面と反対側の第二側面を有する基材と、
b)基材の第一側面上の接着剤と、
c)前記基材の第一側面上の有益剤と
を備えてなり、有益剤は基材上に約0.1g/m2〜約15g/m2の量で存在し、その際有益剤は香料組成物を含む。香料組成物は少なくとも約25重量%のブルーミング香料成分、及び少なくとも約25重量%の持続性香料成分を含む。
a)外側に向いている第一側面、及びロールの中心に向かって内側に向いている、第一側面と反対側の第二側面を含むロール状に形成される基材と、
b)基材の第一側面上の接着剤と、
c)基材の第一側面上の障壁剤であって、障壁剤が基材の第一側面に、不連続な位置においてフレキソ印刷により適用される障壁剤と、
d)有益剤であって、有益剤が基材の第一側面上の障壁剤にフレキソ印刷により適用される有益剤と、
e)基材の第二側面上の任意の剥離コーティングと
を備えてなる。
ロール状に形成される基材を備えてなり、基材は共押出プラスチックフィルムから構成され、共押出プラスチックフィルムは、少なくとも2つの側面から構成され、共押出プラスチックフィルムの1つの側面は有益剤を含む。
a)第一側面及び第一側面と反対側の第二側面を有する基材を提供し、
b)接着剤を基材の第一側面に適用し、
c)有益剤を基材の第一側面、基材の第二側面、又はこれらの組み合わせに適用し、
d)基材の複数個のラップから構成されるロールを形成し、それによって基材の第一側面を外側に向かせ、基材の第二側面をローラーの中心に向かって内側に向かせること
を含む。
本発明の手持ち式ローラーは、ローラーと布地との間での利益の移動をもたらす。ローラーは基材を備える。基材はロール状に形成されてもよい。基材は複数個のラップから構成されてもよく、各基材のラップは、ユーザーに向かって外側に向いている第一側面、及びユーザーから離れて内側に向いている(即ち、ロールの中心の方に向いている)第二側面を有する。基材の各ラップは、分離により隣接するラップから離れていてもよい。好適な分離箇所の非限定的な例には、スリット、穿孔などが挙げられる。所望であれば、複数個の基材ラップがコアの周囲に巻き付けられてもよい。コアは、セルロース系及び/又は非セルロース系材料を含む、当業者によく知られた材料から構成されてもよく、その非限定的な例には、厚紙、プラスチック、金属などが挙げられる。
本発明の基材は、ローラーと布地との間で有益剤を移動させるのに用いることができるいかなる材料であってもよい。好適な基材の非限定的な例には、セルロース系及び非セルロース系材料が挙げられ、それには紙、ポリマー及びプラスチックフィルム材料、不織布材料、発泡体、並びにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。好適なポリマー及びプラスチックフィルム材料の非限定的な例には、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、エチレン又はプロピレンのコポリマー、ポリ塩化ビニル及びポリ塩化ビニリデンのようなハロゲン化ポリマー、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル、ポリウレタン、ポリビニルアセテート(polyvinyly acetate)、並びにビニルアセテートコポリマーが挙げられる。
本発明は、1以上の有益剤を含んでもよい。有益剤は、基材上に、約0.1g/m2〜約15g/m2、又は約0.5g/m2〜約5g/m2、又は約1g/m2〜約3g/m2の量で存在してもよい。有益剤は個々の成分から構成されてもよいし、又は組成物中に共に含まれてもよいし、又はこれらの組み合わせであってもよい。有益剤は、外側に向いている基材の第一側面上及び/又は内側に向いている基材の第二側面上に存在してもよい。
1つの非限定的な実施形態では、有益剤は約0.1%〜約100%の香料組成物から構成されてもよい。香料を含む1以上の有益剤を使用するとき、香料からの香りがローラー上ではっきりとわかることが望ましい場合がある。更に、この香りが基材の次のラップを通じて減少せず、これらの次のラップを通じて一定のままであることが、一般に望ましい。香料の香りがローラーを囲む環境の中ではっきりとわかることが望ましい場合もある。更に、ローラーから布地への香料の移動後に、香料の香りが布地上ではっきりとわかること、及び移動後、かなりの時間の間、香りが続くことが望ましい。香料は、ブルーミング香料成分、伝達性/持続性香料成分、プロ香料(pro-perfume)成分、低い臭気検出閾値の香料成分、及びこれらの混合物から選択されてもよい。
ブルーミング香料成分は、それらのより低い沸点を考えると、より高い沸点を有する傾向がある持続性香料より揮発性である傾向がある。用語「香料」は、本明細書では、高揮発性香料成分(即ち、ブルーミング香料成分)、伝達性/持続性香料成分、及びこれらの混合物を含むが、これらに限定されない、最も広い意味で用いられる。
01〜310ページ、及びその中に引用される参考文献、並びに「分子構造からの物理的性質の予測(Predicting Physical Properties from Molecular Structure)」、R.ムルガン(R. Murugan)ら、ケムテック(Chemtech)、1994年6月、17〜23ページに記載されるもののような分子構造データに基づいて、コンピュータプログラムにより計算することもできる。
本発明において、個々に又は混合物としてのいずれかにおいて用いられてもよい持続性香料成分の非限定的な例(及び101kPa(760mmのHg)で測定されるときの℃(摂氏)による、それらのおよその沸点)が表IIに示される。
ッフ塩基、メチルアントラニレート/ヒドロキシシトロネラールシッフ塩基、メチルアントラニレート/イソ−ノニルアルデヒドシッフ塩基、メチルアントラニレート/リリアールシッフ塩基、メチルアントラニレート/ノナナールシッフ塩基、メチルアントラニレート/オクタナールシッフ塩基、メチルアントラニレート/フェニルアセトアルデヒドシッフ塩基、メチルβ−イオノール、メチルβ−イオノール、メチルβ−イオニルアセテート、メチルβ−イオニルアセテート、メチルβ−ナフチルケトン、メチルセドリルケトン、メチルジヒドロジャスモネート、メチルエピジャスモネート、メチルヘキサデカノエート、メチルジャスモネート、メチルラウレート、メチルラベンダーケトン、メチルリノレエート、メチルリノレネート、メチルミリステート、メチルN−{4(4−HO−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−イル}メチレンアントラニレート、メチルN−ホルミルアントラニレート、メチルオレエート、メチルp−t−ブチルフェニルアセテート、メチルステアレート、メチルトリデカノエート、メチルウンデシルケトン、メチルバニレート、メチル−β−イオノン、メチル−δ−イオノン、メチルイオノン(異性体の混合物)、メチルテトラデシルケトン、トリシクロデカンジメタノール、トナリド、リリアール、ジプロピレングリコール、グルタミン酸一ナトリウム、モスケン(Moskene)、ムスコン、ムスクアンブレット、ムスクケトン、ムスクチベチン(Musk tibetine)、ムスクキシロール、ミリストアルデヒド、ミリスチン酸、ミリスチルニトリル、N−2,4−ジメチル−3−シクロヘキセンメチレンメチルアントラニレート、N−アセチルメチルアントラニレート、N−アセチルインドール、ナフトフランドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチル[3aR−(3aα,5aβ,9aα,9bβ)]、n−ドコサン、ネロリドール、N−エチル−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサンカルボキサミド、n−ヘキシルエチルアセトアセテート、n−ヘキシルサリチレート、N−メチル−N−フェニル−2−メチルブチルアミド、ノナノイル4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジルアミド、ノニルイソバレレート、ノニルオクタノエート、ヌートケトン(Nootketone)、ノピルアセテート、n−ペンチルベンゾエート、n−ペンチルシンナメート、n−ペンチルデカノエート、n−ペンチルオクタノエート、n−ペンチルフェニルアセテート、n−ペンチルサリチレート、オクタヒドロ−4,7−メタノインダニリデンブタナール(Octahydro-4,7-methanoindanilydenebutanal)、メトキシシンナムアルデヒド、o−フェニルアニソール、o−トリルサリチレート、オキサシクロヘプタデス−10−エン−2−オン(Oxacycloheptadec-10-en-2-one)、オキシベンゾン、パルミチン酸、パルミトレイン酸、p−アニス酸、パチュリアルコール、p−クレジルベンゾエート、p−クレジルカプリレート、p−クレジルサリチレート、ペラルゴン酸,ブチルエステル、ペンタデカルデヒド(Pentadecaldehyde)、ペンタデカノリド、ペンタン二酸、フェネチル2−フロエート、フェネチル2−メチルブチレート、フェネチルアントラニレート、フェネチルベンゾエート、フェネチルブチレート、フェネチルシンナメート、フェネチルクロトネート、フェネチルヘキサノエート、フェニルアセトアルデヒド2,3−ブチレングリコールアセタール、フェニルアセトアルデヒドジベンジルアセタール、フェニルアセトアルデヒドジゲラニルアセタール、フェニルアセトアルデヒドジイソブチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドグリセリルアセタール、フェニルアセトアルデヒドヘキシレングリコールアセタール、フェニル酢酸、フェニルエチルメチルエチルカルビニルアセテート、フタル酸、p−ヒドロキノン、p−ヒドロキシベンジルアルコール、フィトール、フィチルアセテート、ピメリン酸、ピペリン、ピペロニルアセトン、ピペロニルアルコール、ピペロニルホーメート、ピペロニルイソブチレート、ピペロニルプロピオネート、p−メンタ−8−チオール−3−オン、p−メンタンジオール−3,8(混合物で)、p−メトキシ−α−メチルシンナムアルデヒド、p−メトキシベンザルアセトン、p−メトキシシンナムアルデヒド、プレニルベンゾエート、プレニルサリチレート、プロパン酸,2−アミノ−3−メルカプト−、(R)−プロペニルグエトール、プロピルアントラニレート、プロピルシンナメート、プロピルガレート、プロピルラウレート、プロピルサリチレート、プロピルトランス−2,シス−4−デカジエノエート、プロピレングリコールジベンゾエート、プロピレングリコールモノラウレート、プロピレングリコールステアレート、プロピルパラベン、プロトカテキュアルデヒド、p−サリチル酸、プソイドメチルイオノン、プソイドイオノン、p−t−ブチルアセトフェノン、p−t−ブチル−α−メチルジヒドロシンナミックアルデヒド、p−トリルフェニルアセテート、キナ酸、レゾルシノール、ロジニルブチレート、ロジニルイソブチレート、スクラレオール、スクラレオリド、セリン、シネンサール、スカトール、2−(4−メトキシフェノキシ)プロパン酸ナトリウム、ソルビトール、スピロ(2,4−ジチア−1−メチル−8−オキサビシクロ[3.3.0]オクタン−3,3’)スクアラン、スクアレン、ステアリン酸、ステアリン酸,イソペンチルエステル、ステアリルアルコール、スベロニトリル、コハク酸、スクロースオクタアセテート、シリングアルデヒド、酒石酸、D−(−)−タウリン、TBHQ、テルピン、テルピニルブチレート、テルピニルシンナメート、テルピニルイソバレレート、テトラデシルアルコール、トルアルデヒドグリセリルアセタール、トランス−2−ドデセン−1−オール、トランス−2−ドデセニルアセテート、トランス−2−ヘキセニルフェニルアセテート、トランス−2−ヘキセニルサリチレート、トランス−2−テトラデセナール、トランス−2−トリデセン−1−オール、トランス−2−ウンデセニルアセテート、トランス−ケイ皮酸、トランス−デカヒドロ−2−ナフチルイソブチレート、トランス−ネロリドール、トリブチルアセチルシトレート、トリブチルシトレート、トリクロロメチルフェニルカルビニルアセテート、トリシクロデカンジメタノール、トリシクロペンタジエン、トリデカナール、トリデシルアルコール、トリエタノールアミン、トリエチルシトレート、トリエチレングリコール、トリメチルアミンオキシド、トリプラール(Triplal)/メチルアントラニレートシッフ塩基、トリチオアセトン、トロメタミン、チラミン、ウンベリフェロン、ウンデス−10−エン(Undec-10-ene),1,1−ジ(3,7−ジメチルオクト−6−エノキシ)、ウンデカナールジエチルアセタール、ウンデカン酸、ウンデシルアセテート、バニリンプロピレングリコールアセタール、バニリルアルコール、バニリルブチルエーテル、バニリリデンアセトン、ベラトルム酸、ベチバー(Vetivert)アセテート、ベチベリルアセテート、ジンゲロン、及びこれらの混合物が挙げられる。
香料技術では、臭いのない又はきわめてかすかな臭いを有する幾つかの物質が希釈剤又は増量剤として用いられる。これらの物質の非限定的な例は、ジプロピレングリコール、ジエチルフタレート、トリエチルシトレート、イソプロピルミリステート、及びベンジルベンゾエートである。これらの物質は、例えば、幾つかのその他の香料成分を希釈する及び安定化するために用いられる。本発明の目的上、これらの物質は、ブルーミング香料成分又は持続性香料成分とは見なされない。
プロ香料は、香料組成物の一部として任意に含まれてもよい。用語「プロ香料」は、プロ芳香剤、プロ香料、プロ・アコード、及びこれらの混合物を含むとして本明細書では定義される。こうしたプロ香料は、アセタールプロ香料、ケタールプロ香料、エステルプロ香料(例えば、ジゲラニルスクシネート)、加水分解性無機−有機プロ香料、及びこれらの混合物を含んでもよい。これらのプロ香料は、例えば、単純な加水分解の結果として香料成分を放出する又は香料成分に変換する一般に不揮発性の物質であるか、又はpHの変化により誘発されるプロ香料(例えば、pH降下により誘発される)であってもよく、又は酵素的に放出可能なプロ香料であってもよく、又は光誘発型のプロ香料であってもよい。プロ香料は、選択されたプロ香料に応じて様々な放出速度を示すことができる。本発明の組成物に用いるのに好適なプロ香料は、米国特許第5,378,468号(サフィス(Suffis)ら、1995年1月3日発行)、米国特許第5,626,852号(サフィスら、1997年5月6日発行)、米国特許第5,710,122号(シヴィク(Sivik)ら、1998年1月20日発行)、米国特許第5,716,918号(シヴィクら、1998年2月10日発行)、米国特許第5,721,202号(ウェイト(Waite)ら、1998年2月24日発行)、米国特許第5,744,435号(ハートマン(Hartman)ら、1998年4月25日発行)、米国特許第5,756,827号(シヴィク、1998年5月26日発行)、米国特許第5,830,835号(セバーンズ(Severns)ら、1998年11月3日発行)、米国特許第5,919,752号(モレリ(Morelli)ら、1999年7月6日発行)、PCT国際公開特許WO00/02986(ブッシュ(Busch)ら、2000年1月20日公開)、及びPCT国際公開特許WO01/04248(ブッシュら、2001年1月18日公開)に記載されている。
香料組成物のすべて又は幾らかの部分は、香料担体及びカプセル化された香料組成物を含む香料マイクロカプセルの形態で提供されてもよい。香料マイクロカプセルは、組成物中の生のままの、遊離香料を部分的に又は完全に置き換えることができる香料の潜在的供給源を提供する。理論に束縛されることを望まないが、生のままの香料の量のこうした減少は、処理後の布地の清新さが長続きするという利益を改善するのに役立つと考えられている。
香料組成物のすべて又は幾らかの部分は、香料細胞マトリクスのマイクロカプセルの形態で提供されてもよい。香料細胞マトリクスの香料マイクロカプセル、例えば水分/摩擦活性化、及び/又は水溶性であるものは、粒子中の細胞の中に安定して保持される香料を含有する固体粒子である。香料細胞マトリクスのマイクロカプセルについての詳細は、PCT国際公開特許WO01/85888(2001年11月15日公開)及び米国特許第3,971,852号(ベナー(Benner)ら、1976年7月27日発行)に開示されている。1つの好適な水分活性化香料細胞マトリクスのマイクロカプセルは、デンプンを細胞マトリクス物質として用いる香料デンプンマイクロカプセルである。水分活性化香料細胞マトリクスのマイクロカプセルは、典型的には約0.5ミクロン〜約300ミクロン、又は約1ミクロン〜約200ミクロン、又は約2ミクロン〜約100ミクロンの大きさを有する。細胞マトリクスのマイクロカプセル中への香料の装填は、マイクロカプセルの約20重量%〜約70重量%、又は約40重量%〜約60重量%の範囲であってもよい。所望の濃度の香料を送達するために、マイクロカプセルの香料の装填に応じて、香料細胞マトリクスのマイクロカプセルの十分な量が用いられるべきである。約50%の香料の装填を有するマイクロカプセルについて、マトリクスのマイクロカプセルの典型的濃度は、全有益剤の約0.1重量%〜約15重量%、又は約0.5重量%〜約10重量%、又は約0.8重量%〜約8重量%、及び又は約1重量%〜約6重量%である。
香料組成物のすべて又は幾らかの部分はまた、本発明のローラー中の遊離香料の量を減らすために、ゼオライト又は粘土のような多孔質担体の上に及び/又は中に吸収されることによりカプセル化されて、香料多孔質担体のマイクロカプセルを形成することができる。香料がゼオライトの上に吸着されるとき、カプセル化された香料組成物を形成する香料成分は、米国特許第5,955,419号(バーケット・ジュニア(Barket, Jr.)ら、1999年9月21日発行)の中に提供される記載に従って選択されることができる。ゼオライト(脱水された/活性化されたゼオライトが挙げられるが、これらに限定されない)又は粘土のような多孔質の鉱物担体物質と共に用いるのに好適な香料成分は、一般に、多孔質の鉱物担体物質中への組み込み時に分解する、高濃度の不安定な香料成分を含まないものである傾向がある。こうした香料の非限定的な例は、米国特許出願公開2003/0013632A1(サントス(Santos)らの名前で2003年1月16日公開)に示されている。
本発明の基材は、接着剤を含んでもよい。典型的には、接着剤は外側に向いている基材の第一側面上に、布地の表面からの汚染物質の除去をもたらすために存在する。含まれている場合、接着剤は、最も一般には、外側に向いている基材の第一側面に適用される。接着剤は、基材上に、約5g/1m2の基材〜約50g/1m2の基材、又は約10g/m2〜約35g/m2、又は約15g/m2〜約30g/m2の量で存在してもよい。
1以上の剥離剤が、本発明のローラーに関して含まれてもよい。剥離剤は、外側に向いている基材の第一側面上に、及び/又は内側に向いている基材の第二側面上に、個々の基材ラップのローラーからの除去を促進するため、並びに製造プロセス中に基材の巻き戻し及び巻き上げを促進するために存在してもよい。含まれている場合、剥離剤は最も一般には、内側に向いている基材の第一側面に適用される。剥離剤は、基材上に、約0.1g/m2〜約50g/m2、約0.5g/m2〜約10g/m2、又は約1g/m2〜約5g/m2の量で存在してもよい。
場合によっては、障壁剤を基材と共に含むことが望ましい場合がある。障壁剤は、外側に向いている基材の第一側面及び/又は内側に向いている基材の第二側面のいずれにも/いずれかに適用されてもよい。障壁剤は、基材全体又はその一部分に適用されてもよい。それは、連続、半連続、若しくは不連続模様、又はこれらの組み合わせで適用されてもよい。それは不連続な位置において適用されてもよい。障壁剤は、噴霧、印刷、コーティング、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない、いかなる数の方法により基材に適用されてもよい。1つの非限定的な例では、障壁剤はインクの構成成分であってもよい。障壁剤は担体に適用されてもよく、その非限定的な例には、粒子、例えばゼオライト、デンプン、及びシクロデキストリン;ポリマーフィルム;セルロース系又は非セルロース系であってもよい織布又は不織布材料;並びにこれらの組み合わせが挙げられる。次に、障壁剤を含む担体がローラー基材に適用されてもよい。障壁剤はまた、基材の製造プロセス中に、基材と共にブレンドされてもよい。更に、障壁剤は基材の中に染み込ませることができる。障壁剤は、基材に直接適用されてもよい。それは、他の構成成分とは別個に基材に適用されることもできるし、又は他の構成成分と共にブレンドされて適用されてもよい。
本発明はまた、1以上の他の任意の追加成分を含んでもよく、その非限定的な例は基材の状態をユーザーに伝達するシグナルである。例えば、基材の所定の部分が完全に使用されたとき、したがってロールから除去されるべき時期を指示するシグナルがあってもよい。用いられてもよいシグナルの非限定的な例には、しるし、色、嗅覚シグナルなどが挙げられる。
基材、有益剤、及び上記のローラーのその他の可能性のある構成成分に加えて、本発明のローラー物品はまたハンドルを含んでもよい。ハンドルは当業者によく知られた材料で構築されることができる。ハンドルはローラーと一体化していてもよいし、又はローラーから取り外し可能であってもよい。ローラー物品はまた、ローラー物品を覆うためのカバーを含んでもよい。カバーは、ローラー物品の全部又は幾らかの部分を覆ってもよい。カバーは、当業者によく知られたいかなる材料で構築されてもよく、その非限定的な例には、紙、プラスチックなどのようなセルロース系及び非セルロース系構成成分が挙げられる。ローラー物品の全部又は幾らかの部分は使い捨てであってもよい。使用説明書は、例えばローラーの上包の上及び/又は基材自体の上に含まれてもよい。
本発明のローラー物品を製造する1つの非限定的な好適な方法が以下に記載される。印刷なしの空白であるか、又は図形/色が予備印刷されているかのいずれかであってもよい基材が、巻き戻しされる。液体剥離剤が、ローラー上で内側に向いているはずである基材の側面に適用される。剥離コーティングを適用するための非限定的な方法には、印刷、コーティング、及びこれらの組み合わせが挙げられる。次に剥離コーティングが硬化される。硬化のための非限定的な好適な方法には、熱硬化、UV硬化、及び/又は電子ビーム硬化が挙げられる。接着剤は、溶融するまで、タンクの中で加熱される。接着剤がコーティングヘッド(例えばスロットコーティング装置、噴霧コーティング装置、キスコーティング装置、又は同様なもの)に供給され、外側に向いている基材の側面上に薄いフィルムとして適用される。接着剤は、基材に、連続又は不連続な模様で適用されてもよい。次に接着剤が基材上で硬化される。上記の同じ硬化技術がまた、接着剤を硬化するために用いられてもよい。有益剤が接着剤の上に直接適用される。
本発明のローラーの非限定的な実施形態が以下に記載される。
およそ46重量%のシル−オフ(SYL-OFF)(登録商標)9110、およそ46重量%のシル−オフ(SYL-OFF)(登録商標)9151、およそ6重量%のシル−オフ(SYL-OFF)(登録商標)7682−000、及びおよそ2重量%のシル−オフ(SYL-OFF)(登録商標)4000から構成されるシリコーン剥離剤システムが、およそ0.107mmのキャリパー、およそ65g/m2の坪量を有し、及びオハイオ州シンシナティ(Cincinnati)のクロペイ・プラスチック・プロダクツ(Clopay Plastic Products)により供給されるポリプロピレン基材の、内側に向いている側面に適用される。剥離剤は基材に、およそ約1.2g/m2の量で適用され、次におよそ約88℃〜93℃(190°F〜200°F)の温度で熱硬化される。H.B.フラー(H.B. Fuller)により製造されHM−1902Xとして販売されるホットメルト接着剤が、およそ約163℃(325°F)の温度で、ポリプロピレン基材の外側に向いている表面に、約15gの接着剤/m2〜25gの接着剤/1m2の基材の量でコーティングされることにより適用される。接着剤を冷却させる。およそ35%のブルーミング成分及びおよそ65%の持続性成分から構成される香料組成物が、接着剤がコーティングされた外側に向いている基材の表面に、各ラップの幅にわたる2〜5の不連続のストライプで、あるいはローラー基材の長さ全体にわたる2〜5の不連続のストライプで適用される。幅約1〜3mmの各ストライプは、はけ塗りにより、又はフレキソ印刷技術により、又は噴霧により適用される。この目的のための1つの好適な噴霧器は、ニューヨーク州ミルトン(Milton)のソノ−テック(Sono-Tek)により製造される超音波ノズルを有するソノフラックス・ワイド・トラック・スプレイヤー(SONOFLUX WIDE TRAK SPRAYER)、及びマサチューセッツ州ビバリー(Beverly)のサーモ・オリオン(Thermo Orion)により供給される精密シリンジポンプモデル番号M361である。接着剤表面全体への香料の濃度は、およそ1.5〜3.0g/m2である。理論に束縛されることを望まないが、この濃度において、香料をローラーから布地表面に使用中に移動させることができ、その一方で、ローラーの粘着及びその他の性能属性が維持できると考えられている。
実施形態1に記載されるようなホットメルト接着剤及び剥離剤でコーティングされたポリプロピレン基材が用いられる。この実施形態では、実施形態1の香料組成物が、接着剤がコーティングされた基材の表面全体の上に噴霧される。ノズルから分配される香料粒子のD90粒度の直径(即ち、およそ90%の粒子がこの値より大きい直径を有する)は、約3ミクロン〜約200ミクロンの範囲である。この目的のために好適な噴霧ノズルは、イリノイ州ホィートン(Wheaton)のスプレーイング・システムズ社(Spraying Systems Company)から入手可能である、部品番号(Part Nos.)1/8JJ+PFJ1050+PAJ73320(有益剤と空気との内部混合)又は部品番号1/8JJ+PFJ1050+PAJ080−65/PAJ07590/PAJ73320(香料と空気との外部混合)である。理論に束縛されることを望まないが、この粒度範囲は香料の揮発を減らすのに役立つと考えられている。更に、所望であれば、ウェブ処理方法により、又はリングローリング、セルフィング(selfing)、エンボス加工など、しかしこれらに限定されない方法を介した基材の機械的な変形により、ミクロクレープが、外側に向いている基材の側面上に作り出されてもよい。理論に束縛されることを望まないが、基材への適用時に香料組成物はこれらのミクロクレープの中に定着し、それによって香料の揮発を減らすのに役立ち、したがって香料の寿命を長くするのに役立つと考えられる。
実施形態1に記載されるようなホットメルト接着剤及び剥離剤によりコーティングされたポリプロピレン基材が用いられる。実施形態1の香料組成物が、不連続なストライプに適用され、各ストライプは、幅約2〜4mm及び長さ約100〜150mmである。各ストライプは、基材の幅を対角線上に横切って走る。基材の1ラップにつきおよそ3〜5のストライプが存在する。ストライプは、フレキソ印刷プロセスを使用して適用される。香料組成物を基材上にフレキソ印刷するとき、香料組成物を増粘剤とプレミックスすることにより、香料組成物を増粘することが望ましい場合があり、増粘剤の非限定的な例は5%エチルセルロースである。理論に束縛されることを望まないが、香料を増粘することにより、香料のより多くが印刷プレートから基材に移動し、それにより香料の揮発度を、その特徴を変えることなく減らすことにより、また香料の基材への付加を増加させることにより、香料の寿命を長くすると考えられている。この目的のための好適なフレキソ印刷機は、オハイオ州ミルフォード(Milford)のマークアンディ(MarkAndy)から市販される、幅28cmの大きさで、6ステーションを有し、熱風乾燥ができるナローウェブのコムコ(Comco)フレキソ印刷機である。
ポリプロピレン基材が、約0.091mmのキャリパー及び約64g/m2の坪量を有し、トレデガー(Tredegar)により供給されるエクストレル(EXTREL)(登録商標)366として市販されるポリプロピレン基材であってもよいことを除いて、実施形態1に記載されるようなホットメルト接着剤及び剥離剤によりコーティングされたポリプロピレン基材が用いられる。あるいは、接着剤がコーティングされ且つ剥離剤により処理された基材が用いられてもよいことに注意するべきである。こうした基材は、オハイオ州ハドソン(Hudson)のインターナショナル・グラフィック・フィルムズ・インコーポレイテッド(International Graphic Films Incorporated)から入手可能である。有益剤(その非限定的な例は、実施形態1の香料のような香料である)が、フレキソ印刷プロセスを介して、接着剤がコーティングされた外側に向いている基材の側面に適用される。この実施形態では、香料は明確な模様に印刷され、その非限定的な例は、円形のドット模様であり、各ドットはおよそ約1mm〜約5mmの直径を有する。ドット当たりの香料の濃度は、具体的な香料組成物及び使用中に移動されるべき香料の所望の濃度に応じて、およそ約0.08mg〜約0.20mgの香料である。接着剤抑制インクのような障壁剤もまた用いられてもよい。障壁剤は、接着剤がコーティングされた基材に、香料組成物の前に印刷され、また香料とおよそ同じ濃度で存在する。あるいは、障壁剤及び香料はプレミックスされ、共に基材に適用されることができる。障壁剤及び香料は、互いに同じ模様で印刷されてもよい。香料組成物が障壁剤にオーバーレイするように、両方が互いに位置合わせすることができる。したがって、本発明の実施例における障壁剤はまた、ドットから構成されてもよく、各ドットは、およそ約1mm〜5mmの直径を有する。ドット模様に加えて、その他の模様が用いられてもよく、その非限定的な例にはロゼット、網版などが挙げられる。障壁剤は、所望であれば、着色されてもよい。更に、所望であれば障壁剤の別の層が、障壁剤の第一層にオーバーレイされてもよい。次に、香料のような有益剤が、障壁剤の最後の層の上にオーバーレイされてもよい。障壁剤及び/又は有益剤の各層を構成するドットは、層によって大きさが変わってもよい。更に、障壁剤及び/又は有益剤を含むドットは、所定の層内で大きさが変わってもよい。
障壁剤は、接着剤がコーティングされた、外側に向いている基材の表面に、フレキソ印刷を介してストライプ模様で印刷される。香料が、シングルパスのフレキソ印刷プロセスにおいて、障壁剤が適用される領域の上に印刷される。香料組成物の障壁剤への印刷の位置合わせは、0.26mm以内である。この手法は、香料と典型的なホットメルト接着剤との共混和性により生じる、香料と接着剤との間の可能性のある相互作用を減らすのに役立つ。この手法はまた、接着剤と香料との間の接触を排除することにより、用い得る接着剤の範囲を拡大する。障壁剤及び香料はプレミックスされ、基材に共に適用され得ることに注意するべきである。
この実施形態は、障壁剤及び有益剤が、ストライプ模様の代わりに基材上にドット模様で印刷されることを除いて、実施形態5と同じである。有益剤は、約0.001gの香料/1cm2の基材の濃度で基材上に存在する香料である。
この実施形態は、有益剤が、香料の代わりに静電気防止剤であることを除いて、実施形態4と同じである。静電気防止剤は、約0.1g/m2〜約2g/m2の量で基材に適用される。
この実施形態は、有益剤が香料の代わりに静電気防止剤であることを除いて、実施形態6と同じである。
この実施形態は、香料及び静電気防止剤の両方が、接着剤がコーティングされた基材の別個の領域上に、別個に印刷されることを除いて、実施形態6と類似している。典型的には、香料及び静電気防止剤の両方は、障壁剤で処理された、接着剤がコーティングされた基材の領域上に印刷される。所望であれば、香料及び静電気防止剤はプレミックスされ、並びに障壁剤で処理された、接着剤がコーティングされた基材の領域上に共に印刷されてもよい。あるいは、香料及び静電気防止剤は、別個に順に重ねて印刷することができる。
接着剤は、接着剤が適用されない、外側に向いている側面の領域を残すように、外側に向いている基材の側面上にパターンコーティングされてもよい。接着剤は、いかなる種類の模様で適用されてもよく、その非限定的な例には、ドット、ストライプ、格子などが挙げられる。香料のような有益剤は、接着剤がコーティングされていない基材の領域に適用される。そのとき香料は、コーティングされていない陥凹部に「流入する」ように、外側に向いている側面に適用される。このようにして、香料は、接着剤を基材上に模様で適用することから生じる基材表面の陥凹部に収容される。あるいは、陥凹部は、接着剤の適用前又は後のいずれかに、基材をエンボス加工することにより形成され得る。これは、香料がローラー中の基材の次のラップの、内側に向いている側面に移ることを防ぐのに役立つ。それはまた、布地との接触時に布地に移動可能であることを保持しながら、香料の揮発及び香料と接着剤との接触を最小限にするのに役立つ。
実施形態10のように、香料は、ドット模様(各ドットは、およそ0.3mmの直径を有する)の陥凹部に適用されて、基材に香料が底部に存在する陥凹領域を作り出す。この実施形態では、基材を、硬い、レリーフをしたプレート(エンボス加工)と、より軟らかいバッキング・ロールとの間に押し通すことにより、陥凹部を作り出して、基材全体に分布し目的通りの異なる深さを有する陥凹部の所望の模様を作り出し、それにより、印刷プレートとの基材の圧力/接触点に応じて、程度の差はあるが香料を保持する能力をもたらす。これを生じ得る方法の非限定的な例は、活版印刷の使用を介することなどである。
より3次元的な構造を作り出して有益剤の移動及び審美性を高めるために、香料は、香料を染み込ませる(圧力下のスポンジに類似)ために発泡性障壁剤(この非限定的な例は、膨張インク(expanding ink)である)と共に用いられてもよい。香料は、発泡性障壁剤の毛管力により保持される。発泡性障壁剤はスポンジとして作用し、接触/圧力時に、香料を基材に移す。この目的のために好適な膨張性の発泡インクの1つの好適な例は、ニューヨーク州ブロンクス(Bronx)のポリテックス・エンバイロメンタル・インクス(Polytex Environmental Inks)により製造される。
セルロース系又は非セルロース系材料(その非限定的な例には、紙、プラスチック、発泡体、共押出フィルム、不織布、及び/又は同様なものが挙げられる)の幅およそ1〜2mmの狭いストリップは、香料が挙げられるがこれに限定されない有益剤によりコーティングされることができる。有益剤によりコーティングされたこの材料は、次に基材に長手方向又は横方向のいずれかにおいて付着され得る(この非限定的な例には、積層化による付着が挙げられる)。この技術を用いることにより、有益剤は接着剤から分離され、したがって接着剤/有益剤の適合性についての潜在的な懸念を最小限にすることができる。
香料が、溶融されたホットメルト接着剤とプレミックスされ、この混合物が、スロットコーティング装置を介して、0.075mmのキャリパーを有し、トレデガー(Tredegar)から市販される、ポリプロピレン基材の、外側に向いている側面に適用される。顕著な香料の移動をもたらす、接着剤中の香料の濃度は、典型的には約5%〜10%である。GEシリコーンズ(GE silicones)から入手可能なシリコーン剥離コーティングが、内側に向いている基材の側面に適用される。
香料は、布上でのローラーの回転動作により生成されるもののような剪断力を受けるとき、又は基材のラップがローラーから剥がされるときに放出される誘発化学物質(例えば、少量の水及びアルコール)との接触時に破断する軟らかい殻の中にカプセル化される。香料は、デンプン系カプセル又は他のポリマー材料の中にカプセル化されてもよい。それは、基材の表面(例えば、接着剤により処理された基材の表面)上に、粉末噴霧、コーティング、及び/又は印刷技術のような方法を介して適用されてもよい。あるいは香料は、乾燥及び湿潤の両方の高内相のエマルション(「HIPE」)を介して装填でき、これはマイクロカプセルと対比して、軟らかい殻より高率で装填される(即ち約90+%対約50%〜70%)という有利な点を有し、またより容易な適用方法(コーティング技術)である(即ち、「装填された」又は「装填係数」は、全マイクロカプセル重量に対する香料の重量を指し、その結果1つの非限定的な例では、60%装填されたマイクロカプセルとは、60%の香料と40%のマイクロカプセルの殻材料とを含有するマイクロカプセルを指す)。この目的のための好適なマイクロカプセルは、ミネソタ州ウッドベリー(Woodbury)の、アベカ・インコーポレイテッド(Aveka Incorporated)から入手可能である。
基材は、基材の表面上で長時間にわたって活性化する香りを送達する香料のような有益剤を含んでもよい。これを行う1つの非限定的な手段は、共押出プラスチックフィルムから構成される基材を使用することである。この目的のために好適なプラスチックには、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられるが、これらに限定されない。押出の前に、プラスチックはプラスチックペレットの形態であってもよい。香料組成物は、押出の前に、プラスチックペレットの中にプレミックスされることができる。所望であれば、共押出プラスチックフィルムの1つの側面は、香料組成物を含むことができ、その一方で、もう1つの側面は、香料組成物が基材の中にウィッキングするのを防ぐための障壁として作用する。その結果、香料の香りは、香料がプラスチックフィルムの全体から基材の表面に移動するために、長時間にわたって放出される傾向がある。香料の香りは、ローラーが布地と接触するときに、ローラーから布地へと移される。所望であれば、表面全体が香料を含有することができる。あるいは、層の1以上が香料を含有する、2層以上のフィルムが共押出されることができる。この目的のために好適なプラスチックフィルムは、ニュージャージー州ハモントン(Hammonton)のポリベル・インコーポレイテッド(Polyvel Incorporated)から入手可能である。
実施形態4に類似した、外側に向いている側面上に接着剤で、及び内側に向いている側面上に剥離剤でコーティングされた基材は、未使用の基材上ではほとんど目に見えないように基材の色と同じ色のインクを用いて印刷された印刷図形を含んでもよい。いったん基材ラップの接着剤領域が、汚染物質により覆われたら、印刷図形は、使用周期の終わりを、及びローラーから除去することによりこの基材ラップを廃棄して基材の新しい未使用のラップを露出するべき時期を、合図することができる。更に、図形は、温度、水分の程度、及び圧力に変化があったときに、現れる及び/又は消えるように設計されることができる。これは、温度、水分の程度、及び/又は圧力の変化と共に色を変える、特別なコーティング及び/又はインクを用いることにより達成され得る。例えば、所定の活性化温度でその色を変える示温インクを用いることができる。示温インクの1つの好適な例は、コロラド州コロラドスプリングス(Colorado Springs)のCTIから市販されるダイナカラー(DYNACOLOR)である。この目的のために用いられてもよい別の好適なインクは、所定の圧力下で破裂し、それによりカプセル化物の内容物を放出することができる、カプセル化されたインクである。内容物は、使用中に図形が現れることを可能にする、インク顔料のような着色顔料を含むことができる。
1つの非限定的な実施形態では、接着剤は、基材の表面に沿って不連続な領域に適用され、香料は、接着剤が存在しない他の領域に適用される。例えば、香料は、接着剤の連続した長手のストライプに平行な、連続した長手のストライプに適用されることができ、その際香料が適用されているストライプの領域には接着剤は存在しない。別の例では、接着剤は模様で適用され、香料は、香料が接着剤の存在しない領域に適用されるように接着剤と位置を合わされる。
図1を参照すると、本発明により製造されたローラー物品10の1つの非限定的な実施形態が示される。ローラー物品10は、ハンドル30から構成される。基材40を具備するローラー20は、ハンドル30に取り付けられる。基材40は、ローラー20の周りに巻き付く個々のシートから構成される。基材40は接着剤で処理されてもよい。典型的には、基材40は、基材40の外側に向いている側面(即ち、使用中に消費者に向いている基材40の側面)上で接着剤により処理される。基材40は、有益剤50を含んでもよい。有益剤50は、図1に示されるように、基材50の外側に向いている側面に適用されてもよい。有益剤50はまた、基材50の内側に向いている側面(図示せず)に、又は基材50の外側に向いている側面及び内側に向いている側面の両方に適用されてもよい。剥離助剤が基材40に適用されてもよい。典型的には、剥離助剤は、基材50の内側に向いている側面に適用される。障壁剤が基材50に適用されてもよい。障壁剤は、典型的には、接着剤と同じ、基材の側面に適用されるが、基材50の外側に向いている側面又は内側に向いている側面のいずれか又は両方に適用されてもよい。その他の任意成分も同様に基材50に適用されてもよい。基材50へのこれらの添加物のいずれも、連続的又は不連続的に適用されてもよい。所望であれば、添加物は模様で適用されてもよい。図1の非限定的な実施形態では、有益剤50は、ドット模様で不連続的に適用されているとして示される。所望であれば、添加物の1以上が、互いに位置合わせをしてもよい。
Claims (10)
- 布地に利益をもたらすための手持ち式ローラーであって、前記手持ち式ローラーが、
a)ロール状に形成され、第一側面及び前記第一側面と反対側の第二側面を有する基材と、
b)前記基材の前記第一側面上の接着剤と、
c)前記基材の前記第一側面上の有益剤と
を備えてなり、前記有益剤が前記基材上に約0.1g/m2〜約15g/m2の量で存在し、また有益剤が香料組成物を含み、前記香料組成物が少なくとも25重量%のブルーミング香料成分、及び少なくとも25重量%の持続性香料成分を含み、好ましくは前記有益剤が静電気防止剤を更に含むことを特徴とする、手持ち式ローラー。 - a)前記基材の前記第一側面上の障壁剤であって、前記障壁剤が前記基材の前記第一側面に、不連続な位置においてフレキソ印刷により適用され、前記有益剤が前記基材の前記第一側面上の前記障壁剤にフレキソ印刷により適用され、好ましくは前記有益剤が前記障壁剤にオーバーレイし、より好ましくは前記有益剤が前記接着剤に接触しない障壁剤と、
b)前記基材の前記第二側面上の任意の剥離コーティングと
を更に備えてなり、
前記基材の前記第一側面が外側に向いており、前記基材の前記第二側面が前記ロールの中心に向かって内側に向いている、請求項1に記載の手持ち式ローラー。 - 前記有益剤が前記接着剤中に組み込まれる、前記有益剤が前記接着剤から好ましくは前記障壁剤により分離される、又はこれらの組み合わせであり、好ましくは、各前記有益剤及び前記接着剤が各々、前記基材上の不連続模様を形成し、より好ましくは前記有益剤及び/又は前記接着剤の前記不連続模様が、ドット、ストライプ、又はこれらの組み合わせの形態である、請求項1又は請求項2に記載の手持ち式ローラー。
- 布地に利益を移動させるための手持ち式ローラーであって、前記ローラーが、
a)ロール状に形成され、第一側面及び前記第一側面と反対側の第二側面を含む基材と、
b)前記基材の前記第一側面、前記基材の前記第二側面、又はこれらの組み合わせに適用される有益剤であって、前記有益剤が前記基材中に約0.1g/m2〜約15g/m2の量で存在し、また前記有益剤が香料、静電気防止剤、柔軟化剤、皺取り剤、又はこれらの組み合わせであり、好ましくは前記有益剤が前記基材の不連続領域中にあり、より好ましくは前記有益剤がカプセル化されていることを特徴とする有益剤と、
c)前記基材の前記第二側面上の剥離コーティングと
を備えてなり、
前記手持ち式ローラーが、前記基材の複数個のラップを含み、それによって前記基材の前記第一側面が外側に向いており、前記第二側面が前記ローラーの中心に向かって内側に向いている、手持ち式ローラー。 - 前記基材が接着剤を更に含む、請求項4に記載の手持ち式ローラー。
- 前記基材の状態をユーザーに伝達するシグナルを更に含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の手持ち式ローラー。
- 布地に利益をもたらすための手持ち式ローラーであって、前記手持ち式ローラーが、
ロール状に形成される基材を含み、また前記基材が共押出プラスチックフィルムであり、前記共押出プラスチックフィルムが、少なくとも2つの側面から構成され、前記共押出プラスチックフィルムの1つの側面が有益剤を含み、好ましくは前記有益剤が香料であることを特徴とする、手持ち式ローラー。 - 布地に利益を移動させるためのローラーの製造方法であって、
a)第一側面及び前記第一側面と反対側の第二側面を有する基材を提供し、
b)接着剤を前記基材の前記第一側面に適用し、
c)前記有益剤が、0.1g/m2〜15g/m2の量で、前記基材の前記第一側面、前記基材の前記第二側面、又はこれらの組み合わせに適用され、前記有益剤が、香料、静電気防止剤、柔軟化剤、皺取り剤、又はこれらの組み合わせであることを特徴とする有益剤を、前記基材の前記第一側面、前記基材の前記第二側面、又はこれらの組み合わせに適用し、
d)前記基材の複数個のラップから構成されるロールを形成し、それによって前記基材の前記第一側面を外側に向かせ、前記基材の前記第二側面を前記ローラーの中心に向かって内側に向かせること
を含む、方法。 - 前記基材の少なくとも1つの側面が、コロナ処理されている、請求項8に記載の方法。
- 前記有益剤が前記基材にフレキソ印刷により適用される、請求項8又は9に記載の方法。
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