JP2008507565A - シナカルセトの精製 - Google Patents

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Abstract

単離されたシナカルセトカルバメート、その調製方法、及び参照マーカー及び標準としてのシナカルセトカルバメートの使用方法が提供される。シナカルセトカルバメートを実質的に有さないシナカルセト塩、及びその調製方法がまた提供される。

Description

発明の分野
本発明は、シナカルセト(cinacalcet)不純物、すなわちシナカルセトカルバメートに関する。
発明の背景
(R)−α−メチル−N−[3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロピル]−1−ナフタレンメタンアミン(“シナカルセト”又は“CNC”)は、226256−56−0のCAS番号、C22H22F3Nの式、及び次の構造:
Figure 2008507565
を有する。
シナカルセトは、364782−34−3のCAS番号及び次の構造:
Figure 2008507565
を有する、シナカルセト塩酸塩(“CNC−HCl”)の遊離塩基形である。
CNC−HClは、SENSIPARTMとして市販されており、そしてFDAにより許可されているカルシウム擬似薬(Calcimimetics)として知られている種類の化合物における最初の薬物であった。カルシウム擬似薬は、カルシウム受容体を活性化することにより副甲状腺ホルモン(“PTH”)の分泌を低める経***性の小分子の種類である。PTHの分泌は通常、カルシウム感染性受容体により調節される。カルシウム擬似薬は、カルシウムに対するこの受容体の感受性を高め、副甲状腺ホルモンの放出を阻害し、そして数時間内にPTHレベルを低める。
カルシウム擬似薬は、上皮小体亢進症、すなわち副甲状腺上のカルシウム受容体が血流におけるカルシウムに対して正しく応答するのに失敗する場合にもたらされるPTHの過剰分泌により特徴づけられる状態を処理するために使用される。二次上皮小体亢進症のインジケーターであるPTHの高められたレベルは、カルシウム及びリンの変更された代謝、骨の痛み、骨折、及び心血管死についての高められた危険性に関連している。カルシウム擬似薬として、CNC−HClは、慢性腎臓疾患を有する患者における二次上皮小体亢進症の透析による処理のために許可されている。CNC−HClによる処理は、PTHの血清レベル、及びカルシウム/リンイオン生成物、すなわち血液におけるカルシウム及びリンの量の程度を低める。
無機イオン受容体活性分子、特にカルシウム受容体−活性分子、例えばシナカルセトの一般構造を有するそれらは、アメリカ特許第6,011,068号に開示されている。アメリカ特許第6,211,244号は、シナカルセト及びそのような化合物の製造方法に関連するカルシウム受容体活性化合物を開示する。シナカルセト及びその鏡像異性体は、アメリカ特許第6,211,244号;Drugs of the Future, 27(9), 831(2002);アメリカ特許第5,648,541号、第4,966,988号;及びTetrahedron Letters (2004) 45: 8355, フィットノート12に開示される方法を用いて、種々の方法により生成され得る。
合成化合物のように、シナカルセト塩は、加工不純物、例えば未処理の出発材料、出発材料に含まれる不純物の化学的誘導体、合成副生成物、及び分解生成物を含むことができる。活性医薬成分(“APT”)に存在する不純物が、例えば貯蔵の間、又は製造工程、例えば化学的合成の間、APIの分解から発生することはまた当業界において知られている。
APIの保存寿命における因子である安定性の他に、商業的製造工程において生成されるAPIの純度は、商業化のための必要な条件である。商業的製造工程の間に導入される不純物は、非常に少量に制限され、そして好ましくは実質的に不在である。例えば、API製造についてのヒト使用Q7Aガイダンスのための医薬の登録に関する技術的必要条件のハ−モナイゼージョンに基づく国際会議(“ICH”)は、加工不純物が設定限界以下に維持されることを要求する。ガイダンスは、原料の品質、及び加工パラメーター、例えば温度、圧力、時間、及び理論的比率、例えば製造工程における精製段階、例えば結晶化、蒸留及び液体−液体抽出を特定する。
化学反応の生成物混合物はまれに、医薬標準を満たすのに十分な純度を有する単一の化合物である。反応及び反応に使用される添加試薬の副生成物は、ほとんどの場合、また生成物に存在するであろう。API、例えばシナカルセト塩の加工の間、一定の段階で、それは、連続加工のために及び究極的には、医薬生成物への使用のために適切であるかどうかを決定するために、典型的には高性能液体クロマトグラフィー(“HPLC”)又は薄層クロマトグラフィー(“TLC”)により、純度について分析されるべきである。APIは、絶対的な純度は、典型的には達成できない理論的な理想であるので、絶対的に純粋である必要はない。むしろ、純度標準は、APIができるだけ不純物を有さないことを確保するよう設定され、そして従って、臨床学的使用のためにできるだけ安全である。アメリカ合衆国においては、食品医薬品局ガイドラインは、いくつかの不純物の量が0.1%以下に制限されることを推薦している。
一般的に、副生成物、副産物及び添加試薬(集合的には“不純物”)は、分光学的に、及び/又は他の物理的方法により同定され、そして次に、ピーク位置、例えばクロマトグラムにおけるその位置、又はTLCプレート上のスポットに関連している。Strobel, H.A.;Heineman, W.R., Chemical Instrumentation: A Systematic Approach, 3rd ed. (Wiley & Sons: New York 1989), p. 953 (“Strobel”)を参照のこと。その後、不純物は、クロマトグラムにおけるその相対的位置により同定され得、ここでクロマトグラムにおける位置は、従来、カラム上へのサンプルの注入と、検出器を通しての特定の成分の溶出との間での分として測定される。クロマトグラムにおける相対的位置は、“保持時間”として知られている。
保持時間は、計測の条件及び多くの他の因子に基づいて平均値を変えることができる。そのような変動が有する効果を緩和するためには、不純物の正確な同定に基づいて、実施者は、不純物を同定するために相対的保持時間(“RRT”)を使用する。Strobel p.922を参照のこと。不純物のRRTは、参照マーカーの保持時間により割り算されたその保持時間である。検出できるのに十分な量で、及びカラム飽和しないよう十分に低い量で添加されるか、又はそれに存在する、API以外の化合物を選択し、そしてRRTの決定のための参照マーカーとして、その化合物を使用することが好都合である。
薬剤製造、研究及び開発における当業者は、比較的純粋な状態の化合物が“参照標準”として使用され得ることを理解している。参照標準は、参照マーカーに類似するが、しかし参照標準に関して、単純な定性的分析よりもむしろ定量的分析のために使用され得る。参照標準は、既知の濃度の参照標準の溶液及び未知混合物が同じ技法を用いて分析される場合、“外部標準”である。Strobel p.924;Snyder, L.R.; Kirkland, J.j. Introduction to Modern Liquid Chromatography, 2d ed. (John Wiley & Sons: New York 1979), p. 549 (“Snyder”)を参照のこと。混合物における化合物の量は、検出器応答の大きさを比較することにより決定され得る。引用により本明細書に組み込まれるアメリカ特許第6,333,198号を参照のこと。
参照標準はまた、2種の化合物に対する検出器の感受性の差異を補充する“応答因子”が予定されている場合、混合物におけるもう1つの化合物の量を定量化するために使用され得る。Strobol p.894を参照のこと。このためには、参照標準は混合物に直接的に添加され、そして“内部標準”として知られている。Strobel p.925; Snyder p.552を参照のこと。
参照標準は、参照標準の意図した添加を伴わないで、未知の混合物が“標準添加”として知られている技法を用いて、検出できる量の参照標準化合物を含む場合、内部標準として作用することができる。
“標準添加技法”においては、少なくとも2種のサンプルが、既知及び異なった量の内部標準を添加することにより調製される。Strobel, pp. 391-293;Snyder, pp.591, 572を参照のこと。添加を伴わない混合物に存在する参照標準のために検出器応答の割合は、個々のサンプルに添加される参照応答の量に対応する検出器応答をプロットし、そして参照標準のゼロ濃度に対するプロットを外挿することにより決定され得る。例えば、Strobel, 図11.4、p.392を参照のこと。HPLCにおける検出器(たとえば、紫外線(“UV”)検出器又は屈折率検出器)の応答が存在することができ、そして典型的には、HPLCカラムから検出する個々の化合物について異なる。既知のように、応答因子は、カラムから検出する異なった化合物に対する検出器の応答シグナルのこの差異を説明する。
当業者に知られているように、加工不純物の管理は、それらの化学構造及び合成路を理解することにより、及び最終生成物における不純物の量に影響を及ぼすパラメーターを同定することにより、高く増強される。
シナカルセトにおける不純物、例えば未反応出発材料、反応の副産物、副反応の生成物、又は分解生成物(但し、それらだけには限定されない)は所望されず、そして極端な場合、APIを含む用量形により処理される患者に対して有害であり得る。従って、シナカルセトサンプルにおける不純物のレベルを決定し、そしてその不純物を除去する方法が、当業界において必要である。
発明の要約
1つの態様においては、本発明は、下記式:
Figure 2008507565
で表されるシナカルセト不純物、すなわちシナカルセトカルバメート、3−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)プロピル(R)−1−(ナフタレン−1−イル)エチルカルバメート(“CNC−カルバメート”)を提供する。
もう1つの態様においては、本発明は、HPLCにより測定される場合、約0.03〜約0.15面積%の量でシナカルセトカルバメートを有するシナカルセト塩を提供する。
もう1つの態様においては、本発明は、クロマトグラフィー方法、好ましくはHPLC又はTLCにより測定される場合、約0.03〜約0.15面積%の量でシナカルセトカルバメートを含むシナカルセト塩、すなわちシナカルセト塩酸塩を調製するために方法を提供し、ここで前記方法は、(a) クロマトグラフィー方法により決定される場合、シナカルセトカルバメートを、約3%〜約6%の量で含むシナカルセト塩基を、アセトン、直鎖又は枝分れ鎖のC2-8エーテル、それらの混合物、又は水に溶解し;(b)沈殿物を得るために塩化水素を混合し;そして(c)シナカルセト塩酸塩を回収する段階を含んで成る。
もう1つの態様においては、本発明は、参照マーカー又は参照標準としてシナカルセトカルバメートを用いるための方法を提供する。シナカルセトカルバメートは、シナカルセト塩酸塩のサンプルにおけるシナカルセトカルバメートの存在を決定するために参照マーカーとして使用され得る。さらに、シナカルセトカルバメートは、CNC−カルバメートの相対的量を決定するための参照標準として使用され得る。
もう1つの態様においては、本発明は、(a)シナカルセト塩基の1又は複数のバッチの1又は複数のサンプルを供給し;(b)個々の(a)のサンプルにおけるCNC−カルバメートのレベルを測定し;(c)段階(b)において行われる測定に基づいて、HPLCにより決定される場合、約3面積%〜約6面積%の量でCNC−カルバメートのレベルを含んで成るサンプルに基づいてシナカルセト塩基バッチを選択し;そして(d)シナカルセト塩を調製するために、段階(c)において選択されたバッチを使用する段階を含んで成る、CNC−カルバメートを含むシナカルセト塩の調製方法を提供する。
段階(a)のシナカルセト塩基サンプルが、段階(b)における測定によれば、約3面積%以上(HPLCによる)のCNC−カルバメートを含む場合、サンプルは、段階(c)の実施の前、精製され得る。
もう1つの態様においては、本発明は、HPLCにより決定される場合、約0.03面積%〜約0.15面積%のシナカルセトカルバメートを有するシナカルセト塩基又はその塩、及び少なくとも1つの医薬的に許容できる賦形剤を含んで成る医薬組成物を提供する。
もう1つの態様においては、本発明は、HPLCにより決定される場合、約0.03面積%〜約0.15面積%のCNC-カルバメートを含むシナカルセト塩と、少なくとも1つの医薬的に許容できる賦形剤とを組合すことを含んで成る、医薬組成物の調製方法を提供する。
本発明の特定の記載
本明細書において使用される場合、室温とは、約18〜約25℃、好ましくは約20〜約22℃の温度を意味する。
本明細書において使用される場合、“CNC”とは、シナカルセトを意味する。
本明細書において使用される場合、“シナカルセト塩”は、シナカルセト塩基のpKaよりも低いpKaを有するいずれかの塩であり得る。そのような塩を形成するために使用され得る適切な酸は、HCl, HBr, H2SO4, シュウ酸、酒石酸、琥珀酸及びクエン酸を包含する。より好ましくは、シナカルセト塩は、シナカルセトHClである。
本明細書において使用される場合、用語“参照マーカー”は、例えばクロマトグラムにおける、又は薄層クロマトグラフィー(TLC)プレート上のそれらの位置に基づいて混合物の成分を同定するために定性的分析において使用される。Strobel pp. 921, 922, 953を参照のこと。このためには、化合物は、それが混合物に存在する場合、混合物に添加される必要は必ずしもない。“参照マーカー”は、定性的分析のためにのみ使用されるが、ところが参照標準は定量的又は定性的分析、又は両者のために使用され得る。従って、参照マーカーは、参照標準のサブセットであり、そして参照標準の定義内に包含される。
本明細書において使用される場合、用語“参照標準”とは、活性医薬成分の定量的及び定性的分析のために使用され得る化合物を意味する。例えば、化合物のHPLC保持時間は、相対的保持時間の決定を可能にし、従って定性的分析を可能にする。HPLCカラム中への注入の前、溶液における化合物の濃度は、HPLCピーク下の面積の比較を可能にし、従って、定義的分析を可能にする。
参照標準は、上記一般的用語で説明される。しかしながら、当業者により理解されるように、検出器応答は例えば、UV又は屈折率検出により、HPLCシステムの溶離剤又は火炎イオン化検出(“FID”)又は熱伝導率検出から、ガスクロマトグラフィーの溶離剤、又は他の検出器応答、例えば蛍光TLCプレート上のスポットのUV吸収率から得られるクロマトグラムのピークの高さ又は積分されたピーク面積であり得る。参照標準の位置は、シナカルセト塩及びシナカルセト塩の不純物についての相対的保持時間を計算するために使用され得る。
1つの態様においては、本発明は、質量分光(“MS”)分析により測定される場合、401g/モルの分子量を有し、そして下記式:
Figure 2008507565
で表されるシナカルセト不純物、すなわちシナカルセトカルバメート(“CNC−カルバメート)を提供する。
本発明のCNC−カルバメートは、約1.67、1.95、2.73、4.12、5.11、5.68及び7.35−8.15ppmで水素化学シフトを有する1H NMRスペクトル;約21.59、30.42、31.96、46.58、63.99、122.16−142.23及び155.63ppmで炭素化学シフトを有する13C NMRスペクトル;及びHPLC分析において約22−23分の保持時間(“RT”)又は約2.6の相対的保持時間(“RRT”)、例えば書きに記載される1つから選択されるデータにより特徴づけられ得る。
CNC−カルバメートは、アメリカ仮出願番号60/681,671号及び第60/702,918号に開示される方法によるシナカルセト塩基の合成において形成することができる。この方法は、高温での溶媒と共に塩基の存在下で、下記式II:
Figure 2008507565
で表されるメシレート(FTOMs)と、下記式III :
Figure 2008507565
で表される(R)−ナフチルエチルアミン(“R−NEA”)とを組合し、下記式(IV):
Figure 2008507565
で表されるCNC塩基を得ることを含んで成る。
CNC塩基はさらに、酸と反応され、シナカルセト塩基が形成される。選択されるシナカルセト塩は、シナカルセト塩基のpKaよりも低いpHaを有するいずれかの塩であり得る。そのような塩を形成するために使用され得る適切な酸とは、HCl, HBr、H2SO4、シュウ酸、酒石酸、琥珀酸及びクエン酸であり得る。より好ましくは、シナカルセト塩は、シナカルセトHClである。
CNC−カルバメートは、表1に示されるようにシナカルセト塩基の合成の間、異なった溶媒を用いて、種々の量で形成され得る。
Figure 2008507565
本発明のもう1つの態様においては、単離されたCNC−カルバメートが提供される。シナカルセト塩基の合成の間に形成されるCNC−カルバメートは、CNC−カルバメートを含むシナカルセト塩基をカラムクロマトグラフィーにゆだねることにより単離され得る。カラムクロマトグラフィーは、固定相としてシリカゲル、及び10分間にわたって、100%n−ヘキサンから出発して、20%酢酸エチル/80%n−ヘキサンまで、それが吸着したカラムからCNC−カルバメートを除去する溶離剤のグラジエントを用いることを包含する。
上記カラムクロマトグラフィーにおいては、固定相、すなわち固体吸着剤が垂直ガラス(通常)カラムに配置され、そして移動相、すなわち液体が上部に添加され、そしてカラムを通して下方に流れる(重量又は外圧のいずれかにより)。カラムクロマトグラフィーは一般的に、精製技法として使用され;それは混合物から所望する化合物を単離する。カラムクロマトグラフィーにより分析される混合物は、カラムの上部に適用される。液体溶媒(溶離剤)が、重力により又は空気圧の適用により、カラムに通される。平衡化が、吸着剤上に吸着される溶出と、カラムを通して下方に流れる移動相との間で確立される。混合物における異なった成分が固定相及び移動相との異なった相互作用を有するので、それらは種々の程度に移動相と共に実施され、そして分離が達成されるであろう。個々の成分又は溶離剤が、カラムの底から溶媒ドリップとして集められる。
もう1つの態様においては、本発明は、クロマトグラフィー方法により決定される場合、約0.03〜約0.15面積%の量でCNC−カルバメートを有するシナカルセト塩を提供する。好ましくはシナカルセト塩は、シナカルセトHClである。
さらにもう1つの態様においては、本発明は、クロマトグラフィー方法、好ましくはHPLC又はTLCにより測定される場合、約0.03〜約0.15面積%の量でCNC-カルバメートを含むシナカルセト塩を調製するために方法を提供し、ここで前記方法は、(a) クロマトグラフィー方法により決定される場合、シナカルセトカルバメートを、約3%〜約6%の量で含むシナカルセト塩基を、アセトン、直鎖又は枝分れ鎖のC2-8エーテル、それらの混合物、又は水に溶解し;(b)沈殿物を得るために塩化水素を混合し;そして(c)シナカルセト塩酸塩を回収する段階を含んで成る。
好ましい溶媒は、アセトン又はメチルtert−ブチルエーテル(“MTBE”)である。添加されるHClは、気体の形か又は水溶液で存在することができる。好ましくは、HClは、気体として添加される。より好ましくは、気体HClは、シナカルセト塩基に対して約1〜2当量の量で添加される。HClが水性である場合、それは好ましくは、約1.5当量の量において約1Nの濃度で添加される。好ましくは、反応は室温で存在する。得られるシナカルセトHCl は、結晶形で存在することができる。
本発明のもう1つの観点においては、参照マーカー又は参照標準としてのCNC−カルバメートの使用が提供される。
シナカルセト塩基又は塩におけるシナカルセトカルバメートの存在を決定するための参照マーカーとしてのシナカルセトカルバメートの使用は、(a)CNC-カルバメートを含んで成る参照マーカーにおけるクロマトグラフィー方法、例えばHPLC又はTKCにより、シナカルセトカルバメートに対応する保持時間を決定し;(b)前記クロマトグラフィー方法によりシナカルセト塩基又は塩のサンプルを試験し;そして(c)サンプルにおけるシナカルセトカルバメートの存在を同定するために、段階(a)における保持時間を使用することを含んで成る方法によってである。
もう1つの態様においては、(a)既知量のCNC-カルバメートを含んで成る参照標準におけるCNC-カルバメートに対応するピーク下の面積を測定するためにクロマトグラフィー方法、例えばHPLC又はTLCを用い;そして(b)CNC-カルバメートにより汚染されたシナカルセト塩又は塩基を含んで成るサンプルにけるピーク下の面積と、前記段階(a)の面積とを比較することにより、サンプルにおけるCNC-カルバメートのレベルを決定することを含んで成る、シナカルセト塩又は塩基におけるCNC-カルバメートの量を決定するための方法が提供される。
当業者は、クロマトグラフィー方法を実施するには困難ではないであろう。1つの例においては、HPLC方法は、(a)CNCのサンプルと、1:1の比でのアセトニトリル:水の混合物とを組合し、溶液を得;(b)室温で維持される、100×4.6mm BDS Hypersil C-18(又は類似する)カラム中に前記溶液を注入し;(c)3:2の体積比での緩衝液:アセトニトリルの混合物、及びアセトニトリル、及び2:9:9の比での緩衝液:アセトニトリル:エタノールの混合物を、溶離剤として用いて、前記カラムからサンプルを徐々に溶出し;そして(d)好ましくは243nmの波長で、UV検出器により適切なサンプルにおけるCNCカルバメートの量を測定する段階を包含する。
本発明のさらなるもう1つの態様においては、クロマトグラフィー方法により決定される場合、約0.03〜約0.15面積%の量で、CNC-カルバメートを含んで成るシナカルセト塩を調製するための方法が提供され、ここで前記方法は、(a)シナカルセト塩基の1又は複数のバッチの1又は複数のサンプルを供給し;(b)個々の(a)のサンプルにおけるシナカルセトカルバメートのレベルを測定し;(c)段階(b)において行われる測定に基づいて、HPLCにより決定される場合、約3面積%〜約6面積%の量でシナカルセトカルバメートのレベルを含んで成るサンプルに基づいてシナカルセト塩基バッチを選択し;そして(d)シナカルセト塩を調製するために、段階(c)において選択されたバッチを使用することを含んで成る。
好ましくは、段階(d)の調製されるシナカルセト塩は、HPLCにより決定される場合、約0.03〜約0.15面積%の量で存在する。
段階(a)のシナカルセト塩基サンプルが、段階(b)における測定によれば、約3面積%以上(HPLCによる)のCNC−カルバメートを含む場合、サンプルは、段階(c)の実施の前、精製され得る。
もう1つの態様においては、本発明は、HPLCにより決定される場合、約0.03面積%〜約0.15面積%のシナカルセトカルバメートを有するシナカルセト塩基又はその塩、及び少なくとも1つの医薬的に許容できる賦形剤を含んで成る医薬組成物を提供する。
もう1つの態様においては、本発明は、HPLCにより決定される場合、約0.03面積%〜約0.15面積%のCNC-カルバメートを含むシナカルセト塩と、少なくとも1つの医薬的に許容できる賦形剤とを組合すことを含んで成る、医薬組成物の調製方法を提供する。
HPLC方法
CNC−カルバメートを分析するためのHPLC方法
カラム&充填物:Hypersil GOLD 250mm 4.6mm 3μ C.N25003-254630
溶離剤 :40%−0.02のKH2PO4(KOHによりpH=6.0に調節された)
60%−アセトニトリル
停止時間 :35分
流速 :1.0ml/分
検出器 :210nm
注入体積 10μl
希釈剤 :50% 水:50%ACN
カラム温度 :周囲温度
シナカルセトHClのサンプルを、50mlのメスフラスコ中に約10mgのシナカルセトHClを正確に計量し、溶解し、そして希釈剤により希釈することにより調製する。次に、サンプルを、HPLCカラム中に注入し、グラジエントの端までクロマトグラムを続ける。個々の不純物の面積を、適切な積分器を用いて決定する。
サンプルにおける不純物を、次の通りにして計算する:
Figure 2008507565
CNCのサンプルを、1:1の比でのアセトニトリル:水の混合物と組合し、溶液を得た。その溶液を、室温で100×4.6mn BDS Hypersil C-18(又は類似する)カラム中に注入した。サンプルを、3:2の体積比での緩衝液:アセトニトリルの混合物、及びアセトニトリル、及び2:9:9の比での緩衝液:アセトニトリル:エタノールの混合物を、溶離剤として用いて、カラムから徐々に溶出し、そして;好ましくは243nmの波長で、UV検出器により適切なサンプルにおけるCNCカルバメートの量を測定する。
CNCカルバメートにより実質的に汚染されたシナカルセト塩基の調製
例1
25.5gのメシレート(FTOMs)を、アセトニトリル(204ml)に溶解した。(R)−1−ナフチルエチルアミン(14.5ml)及び無水K2CO3(24.9g)を添加し、そしてその反応混合物を還流温度に加熱し、そして還流下で16時間、維持した。次に、塩を濾過し、そして溶媒を減圧下で除去した。残渣をDCM(75ml)に溶解した。得られる溶液を、5%HCl水溶液(pH=1)、次に、NaHCO3の飽和溶液(pH=8〜9)、及び最終的に水により洗浄した。有機相を分離し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濾過した。溶媒を、乾燥まで蒸発し、HPLCによれば3面積%のCNC−カルバメートを含むシナカルセト塩基33.4gを得た。
例2
10.0gのメシレート(FTOMs)(1当量)を、トルエン(60ml)に溶解した。(R)−1−ナフチルエチルアミン(0.98当量)及び無水K2CO3(2当量)を添加し、そしてその反応混合物を還流温度に加熱し、そして還流下で14時間、維持した。次に、塩を濾過し、そして溶媒を減圧下で除去した。残渣をDCM(75ml)に溶解した。得られる溶液を、5%HCl水溶液(pH=1)、次に、NaHCO3の飽和溶液(pH=8〜9)、及び最終的に水により洗浄した。有機相を分離し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濾過した。溶媒を、乾燥まで蒸発し、HPLCによれば12面積%のCNC−カルバメートを含むシナカルセト塩基11.0gを得た。
例3
5.0gのメシレート(FTOMs)(1当量)を、トルエン(80ml)に溶解した。(R)−1−ナフチルエチルアミン(0.98当量)及び無水K2CO3(2当量)を添加し、そしてその反応混合物を80℃に12時間、加熱した。次に、テトラブチルアンモニウムプロミド(“TBAB”)(FTOMモル当たり5%)を添加した。その混合物を、80℃でさらに1時間、加熱した。塩を濾過し、そして溶媒を減圧下で除去した。残渣をDCM(75ml)に溶解した。
得られる溶液を、5%HCl水溶液(pH=1)、次に、NaHCO3の飽和溶液(pH=8〜9)、及び最終的に水により洗浄した。有機相を分離し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濾過した。溶媒を、乾燥まで蒸発し、HPLCによれば40.5面積%のCNC−カルバメートを含むシナカルセト塩基を得た。CNC−カルバメートを、シリカゲル上で、10分間カラムクロマトグラフィーにより単離した;溶離剤のグラジエント:100%のn−ヘキサン−20%の酢酸エチル/80%のn−ヘキサン。
精製方法−汚染されたシナカルセト塩基から実質的に純粋なCNCカルバメートを含むシナカルセト塩酸塩の調製
例4
例1に従って調製されたシナカルセト塩基(2.0g)を、室温でアセトン(4ml)に溶解した。次に、1NのHCl(1.5当量)及び水(40ml)を添加した。その混合物を室温で4時間、攪拌し、沈殿物を得た。生成物を、濾過により単離し、水(10ml)により洗浄し、そして真空オーブンにおいて50℃で24時間、乾燥し、HPLCにより測定される場合、0.15面積%以下のCNC−カルバメートを含むシナカルセト塩酸塩1.75gを得た(HPLCによれば、99.9%の純度)。
例5
CNC塩基(3.15g)を、室温でMTBE(15体積)に溶解し、HClガスを、シナカルセト塩酸塩のさらなる結晶化が観察されなくなるまで、前記得られる溶液において泡立てた。スラリーを、室温で、さらに1時間、攪拌した。次に、生成物を濾過により単離し、MTBE(2×2ml)により洗浄し、そして真空オーブンにおいて50℃で16時間、乾燥し、HPLCによれば、0.1面積以下のCNC−カルバメートを含むCNC HCl 1.93gを得た。
例6
CNC塩基(3.0g)を、室温でMTBE(20体積)に溶解し、HClガスを、シナカルセト塩酸塩のさらなる結晶化が観察されなくなるまで、前記得られる溶液において泡立てた。スラリーを、室温で、さらに1時間、攪拌した。次に、生成物を濾過により単離し、MTBE(2×2ml)により洗浄し、そして真空オーブンにおいて50℃で15時間、乾燥し、HPLCによれば、0.1面積以下のCNC−カルバメートを含むCNC HCl 2.08gを得た。
本明細書に開示される発明は上記に言及される目的を実現するために十分に計算されていることは明らかであるが、多くの修飾及び態様が当業者により考案され得ることは理解されるであろう。従って、そのようなすべての修飾及び態様は、本発明の範囲内で行われる。
図1は、カルバメートを実質的に有さないシナカルセトHClサンプルの典型的なHPLCクロマトグラムを示す。

Claims (18)

  1. 下記式:
    Figure 2008507565
    で表されるシナカルセト(cinacalcet)不純物、すなわちシナカルセトカルバメート。
  2. 請求項1記載の単離されたシナカルセトカルバメート不純物。
  3. 約0.03面積%〜約0.15面積%の量で請求項1記載のシナカルセト不純物を含んで成るシナカルセト塩。
  4. 前記塩が、シナカルセト塩酸塩である請求項3記載のシナカルセト塩。
  5. 請求項4記載のシナカルセト塩酸塩の調製方法であって、
    a. シナカルセトカルバメートを、約3%〜約6%の量で含むシナカルセト塩基を、アセトン、直鎖又は枝分れ鎖のC2-8エーテル、それらの混合物、及び水から成る群から選択された溶媒に溶解し;
    b.沈殿物を得るために塩化水素を混合し;そして
    c.シナカルセト塩酸塩を回収する;
    ことを含んで成る方法。
  6. 前記溶媒が、アセトン又はメチルtert−ブチルエーテルである請求項5記載の方法。
  7. 前記塩化水素が、気体又は水溶液である請求項5又は6記載の方法。
  8. 前記塩化水素気体である請求項7記載の方法。
  9. シナカルセト塩基又は塩におけるシナカルセトカルバメートの存在を決定するための参照マーカーとしてシナカルセトカルバメートを使用するための方法であって、
    a)請求項1記載のシナカルセトカルバメートを含んで成る参照マーカーにおけるクロマトグラフィー方法により、シナカルセトカルバメートに対応する保持時間を決定し;
    b)前記クロマトグラフィー方法によりシナカルセト塩基又は塩のサンプルを試験し;そして
    c)サンプルにおけるシナカルセトカルバメートの存在を同定するために、段階a)における保持時間を使用する;
    ことを含んで成る方法。
  10. 前記クロマトグラフィー方法が、HPLC又はTLCである請求項9記載の方法。
  11. シナカルセト塩又は塩基におけるシナカルセトカルバメートの量を決定するための参照標準としてシナカルセトカルバメートを使用するための方法であって、既知量の請求項1記載のシナカルセトカルバメートを含んで成る参照標準におけるシナカルセトカルバメートに対応するピーク下の面積を測定するためにクロマトグラフィー方法を用い;そしてシナカルセトカルバメートにより汚染されたシナカルセト塩又は塩基を含んで成るサンプルにおいて測定されるピーク下の面積と、前記ピークの測定された面積とを比較することにより、サンプルにおけるシナカルセトカルバメートのレベルを決定する;
    ことを含んで成る方法。
  12. 前記クロマトグラフィー方法が、HPLC又はTLCである請求項11記載の方法。
  13. HPLCにより決定される場合、約0.03〜約0.15面積%の量で、請求項1記載のシナカルセトカルバメートを含んで成るシナカルセト塩を調製するための方法であって、
    (a)シナカルセト塩基の1又は複数のバッチの1又は複数のサンプルを供給し;
    (b)個々の(a)のサンプルにおけるシナカルセトカルバメートのレベルを測定し;
    (c)段階(b)において行われる測定に基づいて、HPLCにより決定される場合、約3面積%〜約6面積%の量でシナカルセトカルバメートのレベルを含んで成るサンプルに基づいてシナカルセト塩基バッチを選択し;
    (d)シナカルセト塩を調製するために、段階(c)において選択されたバッチを使用し;
    (e)前記バッチを、アセトン、直鎖又は枝分れのC2-8エーテル、その混合物及び水から成る群から選択された溶媒に溶解し;
    (f)沈殿物を得るために酸を混合し;そして
    (g)シナカルセト塩を回収する;
    段階を含んで成る方法。
  14. 前記段階(d)のシナカルセト塩が、HPLCにより決定される場合、約0.03〜0.015面積%の量で存在する請求項13記載の方法。
  15. HPLCにより決定される場合、約0.03〜約0.15面積%の量で、請求項1記載のシナカルセトカルバメートを含んで成るシナカルセト塩を調製するための方法であって、
    (a)シナカルセト塩基の1又は複数のバッチの1又は複数のサンプルを供給し;
    (b)個々の(a)のサンプルにおけるシナカルセトカルバメートのレベルを測定し;
    (c)段階(b)において行われる測定に基づいて、HPLCにより決定される場合、約0.15面積%の量でシナカルセトカルバメートのレベルを含んで成るサンプルに基づいてシナカルセト塩基バッチを選択し;
    (d)シナカルセト塩を調製するために、段階(c)において選択されたバッチを使用し;
    (e)前記バッチを、アセトン、直鎖又は枝分れのC2-8エーテル、その混合物及び水から成る群から選択された溶媒に溶解し;
    (f)沈殿物を得るために酸を混合し;そして
    (g)シナカルセト塩を回収する;
    段階を含んで成る方法。
  16. HPLCによれば約0.03面積%〜約0.15面積%のシナカルセトカルバメートを有する、請求項3又は4記載のシナカルセト塩、及び少なくとも1つの医薬的に許容できる賦形剤を含んで成る医薬組成物。
  17. 医薬組成物の調製方法であって、HPLCによれば約0.03面積%〜約0.15面積%の請求項1記載のシナカルセトカルバメートを含むシナカルセト塩と、少なくとも1つの医薬的に許容できる賦形剤とを一緒にすることを含んで成る方法。
  18. 参照マーカー又は参照標準としての請求項1記載のシナカルセトカルバメートの使用。
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