JP2008504331A - アンサ−メタロセンをラセモ選択的に合成する方法 - Google Patents

アンサ−メタロセンをラセモ選択的に合成する方法 Download PDF

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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

本発明は、式(I)、
【化1】
Figure 2008504331

(但し、
1、R1が、同一又は異なるものであり、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を含む有機基であり、
2、R2が、同一又は異なるものであり、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を含む有機基であり、
3、R3が、同一又は異なるものであり、及びそれぞれが1〜40個の炭素原子を含む有機基であり、
T、T’が、同一又は異なるものであり、及びそれぞれが、1〜40個の炭素原子を有する二価の有機基であり、及びシクロペンタジエニル環と一緒に、少なくとも1種の別の飽和又は不飽和の、置換又は無置換の、5〜12原子の環サイズを有する環状基を形成し、T、T’は、シクロペンタジエニル環に縮合した環状基内にヘテロ原子Si、Ge、N、P、As、Sb、O、S、Se又はTeを含んで良く、
Aが、二価の原子又は二価の基からなるブリッジであり、
Zが、二価の原子又は二価の基からなるブリッジであり、
Eが、P、As又はSbであり、
1が、元素周期表の第4族の元素であり、
2が、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はマグネシウムモノハロゲン化部分であり、
pが、正の2価に荷電した金属イオンの場合には1であり、又は正の1価に荷電した金属イオン又は金属イオン部分の場合には2であり、
基Xが、同一又は異なるものであり、及びそれぞれが、シクロペンタジエニルアニオンによって置換可能な有機基又は無機基であり、
及び、
LBが、無荷電のルイス塩基リガンドである)
のアンサ−メタロセン錯体を、ラセモ選択的に製造するための方法、及びまた、これら錯体を後に式(IV)のアンサメタロセンに転化する方法、式(III)
【化2】
Figure 2008504331

の遷移金属化合物、及びこれらをアンサ−メタロセンのラセモ選択的な製造のために使用する方法、式(I)のアンサ−メタロセン錯体、及びこれらをオレフィン性不飽和化合物の重合用の触媒組成物の成分として使用する方法に関する。

Description

本発明は、式(I)のアンサ−メタロセン錯体をラセモ選択的に製造する方法、後にこれら錯体を、式(IV)のアンサ−メタロセンに転化する方法、式(III)の遷移金属化合物、及びこれらを、アンサ−メタロセンのラセモ選択的な製造に使用する方法、式(I)のアンサ−メタロセン錯体、及びこれらを、オレフィン性不飽和化合物の重合用の触媒組成物の成分として使用する方法に関する。
有機遷移金属化合物(organic transition metal compound)の使用の研究と開発、特に、調整された(tailored)ポリオレフィンを製造する目的で、オレフィンを重合及び共重合させるための触媒成分としてのメタロセンの使用に関する研究と開発が、過去15年間に及び、大学と企業で熱心に行われてきた。
現在、メタロセン触媒組成物を使用して製造されるエチレンベースのポリオレフィン、及び特に、メタロセン触媒組成物を使用して製造されるプロピレンベースのポリオレフィンの両方の市場部分が活発に成長してきている。
アイソタクチックなポリプロピレンの製造は、通常、アンサ−メタロセンを、そのラセミ状態(racemic form)で使用して行われる。ラセミ性アンサ−メタロセンの合成において、これらは通常、望ましくないメソ−メタロセンと共に得られ、通常、メソ−メタロセンは分離しなければならない。所望するラセミ性メタロセンの割合が、望ましくないメソ状態の割合よりも高い、種々のジアステレオ選択な合成が開発されてきている。
特許文献1(US6153777)には、ラセミ性アンサジルコノセンの製造方法が記載されており、該製造方法では、橋状結合(bridge)したビスシクロペンタジエニルリガンド系が、所定のジルコニウム源、すなわちジクロロジルコニウム、N,N’−ジフェニルトリメチレンジアミドと反応される。キレートジアミンが、アニリンと1,3−ジブロモプロパンとから製造される。アニリン自身は、環境を危険にさらす有毒化学物質である。
US6153777
従って、本発明の目的は、経済的観点及び使用する出発材料の環境に関する特性の両方で有利な点を提供する、アンサ−メタロセン錯体のラセモ選択的な製造方法を見出すことにある。
従って、式(I)、
Figure 2008504331
のアンサ−メタロセン錯体の、ラセモ選択的な製造方法であって、
式(II)
Figure 2008504331
のリガンド出発化合物を、
式(III)
Figure 2008504331
の遷移金属化合物と
(但し、
1、R1が、同一又は異なるものであり、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を含む有機基であり、
2、R2が、同一又は異なるものであり、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を含む有機基であり、
3、R3が、同一又は異なるものであり、及びそれぞれが1〜40個の炭素原子を含む有機基であり、
T、T’が、同一又は異なるものであり、及びそれぞれが、1〜40個の炭素原子を有する二価の有機基であり、及びシクロペンタジエニル環と一緒に、少なくとも1個の別の飽和又は不飽和の、置換又は無置換の、5〜12原子の環サイズを有する環状基を形成し、T、T’は、シクロペンタジエニル環に縮合(結合:fuse)した環状基内にヘテロ原子Si、Ge、N、P、As、Sb、O、S、Se又はTeを含んで良く、
Aが、二価の原子又は二価の基からなるブリッジであり、
Zが、二価の原子又は二価の基からなるブリッジであり、
Eが、P、As又はSbであり、
1が、元素周期表の第4族の元素であり、
2が、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はマグネシウムモノハロゲン化部分であり、
正の2価に荷電した金属イオンの場合にはpが1であり、又は正の1価に荷電した金属イオン又は金属イオン部分の場合にはpが2であり、
基Xが、同一又は異なるものであり、及びそれぞれが、シクロペンタジエニルアニオンよって置換可能な有機基又は無機基であり、
及び、
LBが、無荷電のルイス塩基リガンドである)
反応させることを含む、アンサ−メタロセン錯体の製造方法が見出された。
基R1及びR1は、同一又は異なるもので、好ましくは同一であり、及びそれぞれが、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基、例えば、C1−C40−アルキル、C1−C10−フルオロアルキル、C2−C40−アルケニル、C6−C40−アリール、C6−C10−フルオロアリール、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル基に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール基に有するアリールアルキル、アリールアルケニル又はアルキルアリール、又は元素O、N、S、P及びSe、特にO、N、及びSからなる群から選ばれる少なくとも1種のヘテロ原子を含むC2−C40−ヘテロ芳香族基であり、ここで、ヘテロ芳香族基は、別の基R6によって置換されても良いものである。また、上記R6は、1〜20個の炭素原始を有する有機基、例えば、C1−C10−、好ましくはC1−C4−アルキル、C6−C15−、好ましくは、C6−C10−アリール、(それぞれが、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル基に有し、及び6〜18個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール基に有する)アルキルアリール、アリールアルキル、フルオロアルキル、又はフルオロアリールであり、そして、複数のR6が、同一又は異なるもので良い。好ましくは、基R1及びR1は、同一又は異なるもので、好ましくは、同一であり、及びそれぞれが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル又はn−オクチル等のC1−C10−アルキル、好ましくはメチル、エチル又はイソプロピル、特にメチルである。
基R2及びR2は、同一又は異なるもので、好ましくは同一であり、及びそれぞれが、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基、例えば、C1−C40−アルキル、C1−C10−フルオロアルキル、C2−C40−アルケニル、C6−C40−アリール、C6−C10−フルオロアリール、それぞれが、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル基に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール基に有するアリールアルキル、アリールアルケニル又はアルキルアリール、又は元素O、N、S、P及びSe、特にO、N、及びSからなる群から選ばれる少なくとも1種のヘテロ原子を含むC2−C40−ヘテロ芳香族基であり、ここで、ヘテロ芳香族基は、別の基R6によって置換されても良いものである。ここで、上記R6は、上記に定義したもので、そして、複数のR6が、同一又は異なるもので良い。R2及びR2は、それぞれが水素であることが好ましい。
基R3及びR3は、同一又は異なるもので、好ましくは同一であり、及びそれぞれが、1〜40個の炭素原子を有する有機基、例えば、C1−C40−アルキル、C1−C10−フルオロアルキル、C2−C40−アルケニル、C6−C40−アリール、C6−C10−フルオロアリール、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル基に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール基に有するアリールアルキル、アリールアルケニル又はアルキルアリール、又は元素O、N、S、P及びSe、特にO、N、及びSからなる群から選ばれる少なくとも1種のヘテロ原子を含むC2−C40−ヘテロ芳香族基であり、ここで、ヘテロ芳香族基は、別の基R6によって置換されても良いものである。このR6は、上記に定義したもので、そして、複数の基R6が、同一又は異なるもので良い。R3及びR3は、同一で、そして、それぞれが、C6−C10−アリール基、又はC7−C14−アルキルアリール基であることが好ましい。特に好ましい基R3及びR3の例は、フェニル、1−ナルチル、3,5−ジメチルフェニル及びp−tert−ブチルフェニルである。
T、T’は、同一又は異なるものであり、好ましくは同一であり、及びそれぞれが、1〜40個の炭素を有する二価の有機基であり、及びシクロペンタジエニル環と一緒に、少なくとも1種の別の飽和又は不飽和の、置換又は無置換の、5〜12個の原子、好ましくは5〜7個の原子の環サイズを有する環状基を形成するものであり、T、T’は、シクロペンタジエニル環に縮合(fuse)した環状基内にヘテロ原子Si、Ge、N、P、As、Sb、O、S、Se又はTe、好ましくはSi、N、O、又はS、特にS又はNを含んで良いものである。
好ましい二価の有機基T又はT’の例は、
Figure 2008504331
好ましくは、
Figure 2008504331
特に、
Figure 2008504331
(但し、
基R4は、同一又は異なるもので、及びそれぞれが、1〜40個、好ましくは1〜20個の炭素原子を有する有機基、例えば、環状、分岐、非分岐C1−C20−、好ましくはC1−C8−アルキル基、C2−C20−、好ましくはC2−C8−アルケニル基、C6−C22−、好ましくはC6−C10−アリール基、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル基に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール基に有するアルキルアリール又はアリールアルキル基であり、ここで、基は、ハロゲン化されても良く、又は、基R4は、置換、無置換の、飽和又は不飽和の、特に芳香族複素環式基であり、該基は、2〜40個、特に4〜20個の炭素原子を有し及びO、N、S、及びP、特にO、N及びSから成る群から選ばれることが好ましいヘテロ原子を少なくとも1種含むものであり、又は、2個の隣接する基R4が、これらを結合している基と共に、1〜40個の炭素原子を有し、及びSi、Ge、N、P、O、S、Se及Te、特にN及びSからなる群から選ばれるヘテロ原子を含んでも良い単環式、多環式の置換又は無置換の環状基を形成するものであり、
5は、水素であるか、又はR4と同様の定義を有するものであり、
sは、0〜4の自然数、特に0〜3の自然数であり、
tは、0〜2の自然数、特に1又は2であり、及び、
uは、0〜6の自然数、特に1である)
である。
Aは、二価の原子又は二価の基からなるブリッジである。Aの例は、
Figure 2008504331
−B(R7)−、−B(NR78)−、−Al(R)7−、−O−、−S−、−S(O)−、−S((O)2)−、−N(R)7−、−C(O)−、−P(R7)−及び−P(O)(R7)−、
得に、
Figure 2008504331
(但し、
3は、シリコン、ゲルマニウム、又はスズ、好ましくはシリコン、又はゲルマニウム、特に好ましくはシリコンであり、及び、
7、R8及びR9は、同一又は異なるもので、及びそれぞれが、水素原子、ハロゲン原子、トリメチルシリル基、C1−C10−、好ましくはC1−C3−アルキル基、C1−C10−フルオロアルキル基、C6−C10−フルオロアリール基、C6−C10−アリール基、C1−C10−、好ましくはC1−C3−アルコキシ基、C7−C15−アルカリアリールオキシ基、C2−C10−、好ましくはC2−C4−アルケニル基、C7−C40−アリールアルキル基、C8−C40−アリールアルケニル基、又はC7−C40−アルキルアリール基、又は隣接する2個の基が、これらを結合している原子と共に、4〜15個の炭素原子を有する飽和又は不飽和の環を形成するものである)
である。
Aの好ましい具体例は、ブリッジ:
ジメチルシランジイル、メチルフェニルシランジイル、メチル−tert−ブチル−シランジイル、ジフェニルシランジイル、ジメチルゲルマンジイル、エチリデン、1−メチルエチリデン、1,1−ジメチルエチリデン、1,2−ジメチルエチリデン、1,1,2,2−テトラメチルエチリデン、ジメチルメチリデン、フェニルメチルメチリデン又はジフェニルメチリデン、特に、ジメチルシランジイル、ジフェニルシランジイル及びエチリデンである。
Aは、特に好ましくは、置換されたシリレン基又は置換された又は無置換のエチレン基、好ましくはジメチルシランジイル、メチルフェニルシランジイル、メチル−tert−ブチルシランジイル、又はジフェニルシランジイル、特にジメチルシランジイル等の置換されたシリレン基である。
Zは、二価の原子又は二価の基からなるブリッジであり、Zは、好ましくは1,3−トリメチレン単位である。
Eは、P、As又はSb、好ましくはPである。
1は、元素周期表の第4族の元素、例えば、チタン、ジルコニウム、又は、ハフニウム、好ましくはジルコニウム又はハフニウム、特に好ましくはジルコニウムである。
2は、Li、Na、又はK等のアルカリ金属、Mg又はCa等のアルカリ土類金属、特にMg、又はMgCl、MgBr又はMgl等のマグネシウムモノハロゲン化物部分である。M2は、好ましくは、Li、Na、K、MgCl、MgBr、Mgl、又はMg、特に好ましくはLi、K又はMg、特にLiである。
pは、正の2価に荷電した金属イオンの場合には1であり、又は正の1価に荷電した金属イオン又は金属イオン部分の場合には2である。
基Xは、同一又は異なるもので、同一であることが好ましく、及びそれぞれが、シクロペンタジエニルアニオンで置換可能な有機又は無機基である。Xの例は、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン、特に塩素、トリフルオロメタンスルホネート(トリフレート)等の有機スルホネート基又はメジレート(mesylate)である。Xは、ハロゲン、特に塩素であることが好ましい。
LBは、無荷電のルイス酸リガンド、好ましくは直鎖状(linear)、環状、又は分岐、酸素−、硫黄−、窒素−、又は燐−含有の炭化水素であり、好ましくは、酸素−、又は窒素−含有の炭化水素、例えば、エーテル、ポリエーテル、チオエーテル、アミン、ポリアミン又はホスフィンである。LBは、好ましくは、環状、又は非環状のエーテル、又は(ジエチルエーテル、ジブチルエーテル等の)ジエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、アニソール、ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)又はジオキサンである。特に好ましくは、THF又はDMEである。
更に、本発明に従う置換基を以下に記載するが、本発明に従う置換基は、これらに限定されるものではない。
本願において使用される「1〜40個の炭素原子を有する有機基」という用語は、例えば、C1−C40−アルキル基、C1−C10−フルオロアルキル基、C1−C12−アルコキシ基、飽和C3−C20−複素環式基、C6−C40−アリール基、C2−C40−ヘテロ芳香基、C6−C10−フルオロアリール基、C6−C10−アリールオキシ基、C3−C18−トリアルキルシリル基、C2−C20−アルケニル基、C2−C20−アルキニル基、C7−C40−アリールアルキル基、又はC8−C40−アリールアルケニル基を意味するものである。各場合において、有機化合物から有機基が誘導される。従って、原則として、有機化合物メタノールから、1個の炭素原子を有する3種の異なる有機基、すなわち、メチル(H3C−)、メトキシ(H3C−O−)及びヒドロキシメチル(HOC(H2)−)が得られる。
本願において使用される「アルキル」という用語は、直鎖状、又は単一にまたは複合的(多様)に分岐した飽和炭化水素を含み、該飽和炭化水素は環状であっても良い。メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、イソヘキシル、sec−ブチル又はtert−ブチル等のC1−C18−アルキルが好ましい。
本願に使用される「アルケニル」という用語は、1個以上のC−C二重結合を有する直鎖状、又は単一又は複合的に分岐した炭化水素を含み、ここでC−C二重結合は、積層状又は交互状(alternating)であって良い。
本願に使用される「飽和複素環式基」という概念は、例えば、1個以上の炭素原子、CH基及び/又はCH2基がヘテロ原子、好ましくは、O、S、N及びPからなる群から選ばれるヘテロ原子に置き換えられた、単環式、又は多環式の、置換又は無置換の炭化水素基を意味する。置換又は無置換の、飽和複素環式基の好ましい例は、ピロロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオフェニル及びこれらと同等の物、及び又、これらの、メチル−、エチル−、プロピル−、イソプロピル−、及びtert−ブチル−置換誘導体である。
本願明細書に使用される「アリール」という用語は、例えば、芳香族の、及び適切である場合には、縮合(fused)したポリ芳香族置換基を意味し、これらは適切である場合には、直鎖状又は分岐したC1−C18−アルキル、C1−C18−アルコキシ、C2−C10−アルケニル、又はハロゲン、特にフッ素によって単一置換又は複数置換されて良いものである。置換及び無置換アリール基の好ましい例は、特に、フェニル、ペンタフルオロフェニル、4−メチルフェニル、4−エチルフェニル、4−n−プロピルフェニル、4−イソプロピルフェニル、4−tert−ブチルフェニル、4−メトキシフェニル、1−ナフチル、9−アンスリル、9−フェナンスリル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジ−tert−ブチルフェニル又は4−トリフルオロメチルフェニルである。
本願に使用される「ヘテロ芳香族基」という用語は、例えば、1個以上の炭素原子が、窒素、燐、酸素、又は硫黄原子又はこれらの組み合わせによって置き換えられた芳香族性炭化水素基を意味する。これらは、アリール基のように、適切である場合には、直鎖状の、又は分岐したC1−C18−アルキル、C2−C10−アルケニル、又はハロゲン特にフッ素によって単一置換又は複数置換されて良いものである。好ましい例は、フリル、チエニル、ピロールイル、ピリジル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリミジニル、ピラジニル、及びこれらと同等のものであり、及び又、これらの、メチル−、エチル−、プロピル−、イソプロピル−、及びtert−ブチル−置換誘導体である。
本願書に使用される「アリールアルキル」という用語は、例えば、そのアリール基が、アルキル鎖を介して分子の残余に結合しているアリール含有置換基を意味する。好ましい例は、ベンジル、置換ベンジル、フェネチル、置換フェネチル、及びこれらと同等のものである。
フルオロアルキル及びフルオロアリールは、少なくとも1個の水素原子、好ましくは複数の水素原子(最大全水素原子)が、フッ素原子に置き換えられている置換基を意味する。本発明に従う好ましいフッ素含有置換基の例は、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−ペルフルオロ−tert−ブチルフェニル、及びこれらと同等のものである。
本発明に従う好ましい実施の形態では、式(I)のメタロセン錯体が、後の工程で適切な脱離試薬(elimination reagent)と反応され、式(IV)
Figure 2008504331
(但し、
基X1は、同一又は異なるものであり、及びそれぞれが、メチル又はハロゲン、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、特に塩素である)
のアンサ−メタロセン錯体を形成する。
本発明は、従って、式(I)のアンサ−メタロセン錯体を、式(IV)のアンサ−メタロセン錯体の製造用の中間物(intermediate)として使用する方法も提供する。
脱離試薬は、原則として公知である。好ましい脱離試薬の例は、HCl等の水素ハロゲン化物、及びアセチルクロリド、アセチルブロマイド、フェニルアセチルクロリド、tert−ブチルアセチルクロリド等の脂肪族又は芳香族カルボン酸ハロゲン化物、及びエチルアルミニウムジクロリド、メチルアルミニウムジクロリド又はジメチルアルミニウムクロリド等の有機アルミニウムハロゲン化物、又はSiCl4、SOCl2、PCl5、又はAlCl3等のハロゲン含有主族化合物である。
特に好ましい脱離試薬は、HCl、アセチルクロリド、エチルアルミニウムジクロリド及びメチルアルミニウムジクロリドである。
脱離反応は、通常、0℃〜110℃の温度範囲で行なわれる。反応を完了させるために、通常、脱離試薬が、少なくとも化学量論的な量(化学式通りの量)で使用され、ここで、脱離試薬の使用量は、(反応完了物(work-up)中の目的とする生成物から、過剰の離脱試薬を分離することが通常、問題にならない範囲において、)過剰の脱離試薬が、通常、問題を引き起こさない量である。
式(I)に記載のアンサ−メタロセン錯体のラセモ選択的な製造方法であって、任意に、後にこれら錯体を式(IV)のアンサ−メタロセンに転化することを含む製造方法、
(但し、
3、R3が、同一のものであり、及びそれぞれが、C6−C10−アリール基又はC7−C14−アルキルアリール基、特にフェニル、1−ナフチル、3,5−ジメチルフェニル又はp−tert−ブチルフェニルであり、
Zが、1,3−トリメチレン単位であり、
Eが、Pであり、
1が、Zr又はHf、特にZrであり、
基Xが、同一であり、及びそれぞれが塩素であり、
及び、
LBが、テトラヒドロフランであり、又は2個のリガンドLBがジメトキシエタンを表す)
が特に好ましい。
本発明の方法において、式(II)の塩状リガンド出発化合物は、単離された状態で使用可能であり、又、式(III)の遷移金属化合物と反応させる前に現場(in situ)で直ちに製造することができる。
式(II)の塩状リガンド出発材料を合成するために、対応する無荷電(uncharged)の橋状結合したビシクロペンタジエニル化合物が、通常、強塩基を使用して2重に脱プロトン化される。強塩基として、例えば、有機金属化合物又は金属水素化物、好ましくは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む化合物を使用することが可能である。好ましい塩基は、メチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、n−ブチル−n−オクチルマグネシウム又はジブチルマグネシウム等の有機リチウム、又は有機マグネシウム化合物である。
脱プロトン化される無荷電の橋状結合したビシクロペンタジエニル化合物は、一方では単離された状態で、又は他方では単離せずに(2個のシクロペンタジエニルアニオンの、適切な橋状結合試薬、例えば、ジメチルジクロロシラン等のジオルガノジクロロシランとの橋状反応から直接的に)使用することができる。無荷電のビシクロペンタジエニル化合物を製造する別の可能な方法は、段階的合成である。ここで、例えば、シクロペンタジエニルアニオンが、適切な橋状結合試薬、例えば、ジメチルジクロロシラン等のジオルガノジクロロシランと最初に反応され、モノクロロモノシクロペンタジエニルジオルガノシラン化合物を形成し、そして、この中の塩素が、後に、最初のものとは異なるもので良い別のシクロペンタジエニル基と置き換えられ、所望の無荷電の橋状結合したビシクロペンタジエニル化合物が得られる。
シクロペンタジエニルアニオンの合成は、無荷電の橋状結合したビシクロペンタジエニル化合物の脱プロトン化の条件と原則的に同一の条件で行なわれる。
無荷電の橋状結合したビシクロペンタジエニル化合物の、式(II)のリガンド出発化合物を形成する二重脱プロトン化は、通常−78℃〜110℃、好ましくは0℃〜80℃、及び特に好ましくは20℃〜70℃の温度範囲で行なわれる。
強塩基を使用したシクロペンタジエニル誘導体の脱プロトン化を行うことが可能な適切な不活性溶媒は、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、クメン(cumene)、デカリン、テトラリン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等の脂肪族又は芳香族炭化水素、又はジエチルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル(MTBE)等のエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、アニソール、トリグリム(triglyme)、ジオキサン及びこれら物質の混合物である。溶媒又は溶媒混合物は、次にその中で、本発明に従う式(I)のメタロセン錯体を製造するための方法も直接的に行なうことができるものが好ましい。
式(III)の遷移金属化合物の合成は、原則として文献により公知である方法に類似した合成方法で行うことができる。例えば、テトラハロゲン化物M14を、不活性溶媒中で2個のハロゲン化物イオンが分離されたビスアニオン(R3−E−Z−E−R3'2-の塩と反応させ、式(III)の遷移金属化合物が形成される。
本発明の方法では、式(II)のリガンド出発化合物と式(III)の遷移金属化合物との反応を、不活性溶媒又は不活性溶媒混合物中で、−78℃〜150℃の温度範囲、特に0℃〜110℃の温度範囲で行なうことができる。使用可能な不活性溶媒又は溶媒混合物は、式(II)のリガンド出発混合物の合成が行われた不活性溶媒又は溶媒混合物と同じものであることが好ましい。反応時間は、通常少なくとも10分、一般的には1〜8時間である。
本発明は、更に、式(III)
Figure 2008504331
(但し、変数記号と指数が、上記に定義されたものと同等である)の遷移金属化合物、及び式(III)の遷移金属化合物を、本発明に従う式(I)又は式(IV)のアンサ−メタロセンのラセモ選択的な製造に使用する方法を提供する。
式(III)の化合物は、特に、
3、R3が、同一のものであり、及びそれぞれが、C6−C10−アリール基又はC7−C14−アルキルアリール基であり、
Zが、1,3−トリメチレン単位であり、
Eが、Pであり、
1が、Zr又はHfであり、
基Xが、同一であり、及びそれぞれが塩素であり、
及び、
LBが、テトラヒドロフランであり、又は2個のリガンドLBがジメトキシエタンを表す、
ことが好ましい。
本発明の方法は、式(I)の所望のrac化合物だけでなく、対応するmeso化合物も形成し、ここで、rac及びmesoという用語は、2個のシクロペンタジエニル環の互いに相対的な、空間的配置にのみ適用されるものである。例えば、ブリッジ(橋状結合)上の2個のシクロペンタジエニルが同一でない場合には、C2シメトリー(C2対称)を有するrac型又はCsシメトリーを有するmeso型は存在せず、しかし、C1シメトリーを有するジアステレオマー性化合物のみが存在する。置換基の空間的配置の差異によって区別される、これら異なるジアステレオマー性メタロセン化合物は、(プロピレンの重合における触媒成分として、)2個のシクロペンタジエニルリガンドの、単に互いの相対的な空間的配置に基づいて、C2−シメトリー性rac異性体(アイソタクチックポリプロピレン)状の、又はCs−シメトリー性meso異性体(アタクチックポリプロピレン)状に挙動し、そして従ってpseudo−rac型又はpseudo−meso型と分類することができる。
Figure 2008504331
以下において、rac及びpseude(擬似)−rac型又はmeso及びpseudo−meso型は、単にrac及びmeso型として区別される。
更に、本発明の方法では、rac選択性=(racの割合−mesoの割合)/(racの割合+mesoの割合)がゼロ(0)より大きく、好ましくは0.5より大きい。
式(I)のラセミ性アンサ−メタロセンを製造するための本発明の方法において、更なる反応生成物として形成される、式M2X又はM22の塩、例えば、リチウムクロリド又はマグネシウムクロリドは、公知の方法でメタロセンから分離することができる。例えば、リチウムクロリド等の塩が、メタロセンが可溶性である適切な溶媒を使用して沈殿され、従って、濾過工程を使用して、固体リチウムクロリドが溶解したメタロセンから分離される。メタロセンは、この種の適切な溶媒を使用した抽出により塩から分離することができる。何れかの濾過工程でキースラガー(kieselguhr)等の濾過助剤を使用することも可能である。例えば、有機溶媒、特にトルエン、エチレンベンゼン、キシレン、又はメチレンクロリド等の有機非プロトン性、酸素非含有溶媒が、このような濾過又は抽出工程に適切である。上述した塩の除去の前に、塩が少なくとも部分的に溶解し得る溶媒成分を広範囲で除去して良い。例えば、リチウムクロリドは、テトラヒドロフラン中への相当な溶解度を有している。この理由により、代替として、式M2X又はM22の塩も、これらが溶解し得る溶媒又は溶媒混合物を使用して除去される、この場合、メタロセン錯体のこの溶媒又は溶媒混合物への溶解度は低いものである。
本発明の方法によって製造される式(I)のアンサ−メタロセン錯体は、オレフィンの重合用の触媒組成物(catalyst system)の成分として、適切な共触媒、及び所望により適切な担体材料と共に使用することができる。
更に本発明は、発明の方法によって得られる式(I)
Figure 2008504331
のアンサ−メタロセン錯体、及び式(I)のアンサ−メタロセン錯体を、オレフィン性不飽和化合物の重合用の触媒組成物の成分として使用する方法を提供する。
メタロセン化合物の合計量に対して、式(I)のメタロセンを50mol%以上含み、及び式(Ia)のメタロセンを50mol%未満含み、そして本発明の方法で直接的に得ることができるメタロセン錯体混合物が好ましい。式(I)のメタロセンを75mol%以上、及び式(Ia)のメタロセンを25mol%未満含む混合物が特に好ましい。
以下に本発明を実施例を用いて説明するが、これら実施例は、本発明を限定するものではない。
実施例
総括的手順
有機金属化合物と触媒の合成及び取扱いを空気と湿分の不存在下で、及びアルゴン下で行なった(glove box及びSchlenk技術)。
実施例1
ジリチオ−P,P’−ジフェニルトリメチレンホスファイド(1)の合成
Figure 2008504331
2.00g(7.68mmol)のP,P’−ジフェニルトリメチレンホスフィン(市販されている)を30mlのトルエン中に溶解した。この溶液を0℃にまで冷却し、そして、6.9ml(17.2mmol)のヘキセン中n−ブチルリチウムの2.5M溶液をこの温度で滴下して加えた。反応混合物を室温で18時間攪拌し、そしてろ過により反応混合物を単離した。2×5mlのトルエンで洗浄した後、10-3バールでこの生成物から残留していた溶媒を除去した。これにより、1.88g(6.91mmol)のジチオ塩(1)を90%の収率で得た。
実施例2
ジクロロジルコニウム−P,P’−ジフェニルトリメチレンジホスファイド(2)の合成
Figure 2008504331
0.78g(3.33mmol)のジリチオ−P,P’−ジフェニルトリメチレンホスファイド(1)及び0.91g(3.34mmol)のZrCl4を−78℃にまで冷却した。最初に35mlのTHF、次に35mlのジエチルエーテルを徐々に加えた。反応混合物を室温で18時間攪拌し、そしてこの溶媒を、減圧下で蒸留した。残留物を10mlのトルエンと混合し、そして次に、溶媒を減圧下で蒸留した。これにより、1.87g(3.33mmol)の化合物(2)を得た。
実施例3
rac−Me2Si(2−Me−4(4‘−t−BuPh)Ind)2ZrCl2(3)の合成
Figure 2008504331
60mlのジエチルエーテルを、−78℃で、1.90g(3.33mmol)のMe2Si(2−Me−4(4‘−t−BuPh)Ind)2Li2及び1.87g(3.33mmol)のジクロロジルコニウム−P,P’−ジフェニルトリメチレンジホスファイド*2THF(2)に滴下して加えた。ここで、上記Me2Si(2−Me−4(4‘−t−BuPh)Ind)2Li2は、2.04g(3.51mmol)のMe2Si(2−Me−4(4‘−t−BuPh)Ind)−H)2と3.0ml(7.5mmol)のヘキサン(2.5molar)中n−ブチルリチウム溶液とをジエチルエーテル中で反応させ、次に減圧下で溶媒を除去して固体として製造されたものである。次に混合物を室温で18時間攪拌した。溶媒を減圧下で蒸留し、そして60mlのトルエンを加えた。この混合物を室温で3時間攪拌し、そして次にろ過した。ろ液を−78℃に冷却し、そして7.3ml(7.3mmol)の塩酸溶液(ジエチルエーテル中1M)と混合した。次に混合物を−78℃で30分攪拌し、次に室温で20分攪拌した。反応混合物を再度−78℃に冷却し、そして沈殿したイエロー色の生成物をろ過により単離(分離)した。これにより1.18g(1.59mmol)のメタロセン(3)を48%の収率で得た。

Claims (8)

  1. 式(I)、
    Figure 2008504331
    のアンサ−メタロセン錯体の、ラセモ選択的な製造方法であって、
    式(II)
    Figure 2008504331
    のリガンド出発化合物を、
    式(III)
    Figure 2008504331
    の遷移金属化合物と
    (但し、
    1、R1が、同一又は異なるものであり、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
    2、R2が、同一又は異なるものであり、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
    3、R3が、同一又は異なるものであり、及びそれぞれが1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
    T、T’が、同一又は異なるものであり、及びそれぞれが、1〜40個の炭素原子を有する二価の有機基であり、及びシクロペンタジエニル環と一緒に、少なくとも1種の別の飽和又は不飽和の、置換又は無置換の、5〜12原子の環サイズを有する環状基を形成し、T、T’は、シクロペンタジエニル環に縮合した環状基内にヘテロ原子Si、Ge、N、P、As、Sb、O、S、Se又はTeを含んで良く、
    Aが、二価の原子又は二価の基からなるブリッジであり、
    Zが、二価の原子又は二価の基からなるブリッジであり、
    Eが、P、As又はSbであり、
    1が、元素周期表の第4族の元素であり、
    2が、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はマグネシウムモノハロゲン化物部分であり、
    正の2価に荷電した金属イオンの場合にはpが1であり、又は正の1価に荷電した金属イオン又は金属イオン部分の場合にはpが2であり、
    基Xが、同一又は異なるものであり、及びそれぞれが、シクロペンタジエニルアニオンによって置換可能な有機基又は無機基であり、
    及び、
    LBが、無荷電のルイス塩基リガンドである)
    反応させることを特徴とするアンサ−メタロセン錯体の製造方法。
  2. 式(I)のメタロセン錯体を、後の反応工程で、適切な除去試薬と反応させて、式(IV)
    Figure 2008504331
    (但し、基X1が、同一又は異なるものであり、及びそれぞれがメチル又はハロゲンである)
    のアンサ−メタロセン錯体を形成することを特徴とする請求項1に記載のアンサ−メタロセン錯体の製造方法。
  3. 3、R3が、同一のものであり、及びそれぞれが、C6−C10−アリール基又はC7−C14−アルキルアリール基であり、
    Zが、1,3−トリメチレン単位であり、
    Eが、Pであり、
    1が、Zr又はHfであり、
    基Xが、同一であり、及びそれぞれが塩素であり、
    及び、
    LBが、テトラヒドロフランであり、又は2個のリガンドLBがジメトキシエタンを表す)
    ことを特徴とする請求項1又は2の何れか1項に記載のアンサ−メタロセン錯体の製造方法。
  4. 式(III)
    Figure 2008504331
    で表され、変数記号と指数が、請求項1で定義されたものと同等であることを特徴とする遷移金属化合物。
  5. 式(III)の遷移金属化合物を、請求項1に記載の式(I)又は請求項2に記載の式(IV)のアンサメタロセン錯体のラセモ選択的な製造に使用する方法。
  6. 式(I)
    Figure 2008504331
    で表され、変数記号と指数が、請求項1で定義されたものと同等であることを特徴とするアンサメタロセン錯体。
  7. 式(I)のアンサメタロセン錯体を、式(IV)のアンサメタロセン錯体の製造のための中間体として使用する方法。
  8. 式(I)のアンサメタロセン錯体を、オレフィン性不飽和化合物の重合用の触媒組成物の成分として使用する方法。
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