本発明を実施するための最良の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施しうる。なお、以下の実施形態と請求項の関係は次のとおりである。実施形態1は主として請求項1、2、8などについて説明する。実施形態2は主として請求項3などについて説明する、実施形態3は主として請求項4などについて説明する。実施形態4は主として請求項5、6、7などについて説明する。
≪実施形態1≫(実施形態1の概念)実施形態1について説明する。図1に本撮像装置として携帯電話を利用した場合の概要を例示する。図1に示すように、本撮像装置(0100)は、複数の被写体(0107)が存在する場合に、いずれの被写体にピントを合わせて撮像するか、及び、複数の被写体をどのような順番で撮像するか、という各被写体の撮像順序を決定することを特徴とする撮像装置に関する。なお、決定した撮像順序(0102)は、撮像装置のディスプレイ(0101)等に表示された被写体(0103)に重ねて表示することで、いずれの被写体がどのような撮像順序で撮像されるのかを確認することができるようにしても良い。
(実施形態1の構成)図2に本実施形態にかかる撮像装置の機能ブロック図を示す。本実施形態にかかる「撮像装置」(0200)は、「撮像条件取得部」(0201)と、「撮像部」(0202)と、「撮像順序決定部」(0203)と、「制御部」(0204)と、からなる。また、撮像部は「撮像条件再取得手段」(0205)を有していても良い。
(実施形態1の構成の説明)「撮像装置」(0200)は、少なくとも撮像条件取得部(0201)、撮像部(0202)、撮像順序決定部(0203)、制御部(0204)から構成される装置であり、これらの構成及び機能に限られるものではない。例えば、これらの構成に加えて撮像条件再取得手段(0205)を備えていても良いし、実施形態2以降に記載の構成を備えていても良い。撮像装置は、デジタルカメラ、カメラ付き携帯電話、カメラ付きPDA、カメラ付きノートパソコン等といった、CCDカメラを備えた電子機器が該当する。
「撮像条件取得部」(0201)は、撮像領域の複数の被写体に対して被写体に適した撮像条件を取得するように構成されている。「撮像領域」とは、撮像する領域をいい、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話では、通常はファインダーとして利用されるディスプレイに表示された範囲が撮像領域に該当する。「撮像条件」とは、フォーカス位置、絞り、シャッタースピード、フラッシュの有無などである。「被写体に適した撮像条件」とは、各被写体の撮影に適した撮像条件である。これらは、マニュアルで設定することとしても良いし、AF(AutoFocus)、AE(Automatic Exposure)などの機能を利用して、自動で設定することとしても良い。
撮像条件取得部では、撮像領域に複数の被写体(必ずしも人である必要は無い)が存在することを認識すると、AF、AEなどを利用してこれら複数の被写体の最適条件を取得する。また、手動でフォーカス位置等を設定する場合には、フォーカス位置を示すフレームなどをディスプレイ上に表示してこれをユーザが移動させることでフォーカス位置を設定する。また、該フォーカス位置における絞り、シャッタースピード等を順次設定していく。このようにして設定された撮像条件は、記憶領域等に記憶される。
「撮像部」(0202)は、前記撮像条件に基づいて各被写体を連続的に撮像するように構成されている。撮像部は、CCDカメラなどからなる。撮像部では、ユーザによるシャッターの押下、タイマーによるシャッター設定などにより撮像指示を受け付けると、制御部での制御に基づいて設定された撮像順序にて各被写体にピントを合わせて連続的に撮像する。撮像部は、原則として撮像条件取得部にて取得された撮像条件にて各被写体を撮像するが、撮像部が「撮像条件再取得手段」(0205)を有する場合には、撮像直前にAF,AE機能を利用して再度撮像条件を取得して撮像を行うこととしても良い。撮像条件再取得手段は、全ての被写体について再度撮像条件を取得するようにしても良いし、各被写体毎に撮像条件を再取得するようにしても良い。撮像条件再取得手段を備えている場合には、撮像条件取得部にて撮像条件を取得してから実際に撮像を行うまでの間に被写体が移動してしまったとしても、再度被写体の移動にあわせた最適な撮像条件を取得することができる。また、全ての被写体に対して撮像条件を再取得する必要がなく、例えば、風景などの動きが少ない被写体については、再度撮像条件を取得する必要性が乏しいため、個別に撮像条件の再取得を行うか否かを設定することができるようにすることが望ましい。
「撮像順序決定部」(0203)は、前記撮像部にて各被写体を撮像する撮像順序を決定するように構成されている。「撮像順序」とは、撮像部での連続撮影時に各被写体に対してピントを合わせて撮像が行われる順序である。撮像順序は手動で設定することとしても良いし、自動で設定することとしても良い。
図3から図5は、手動で撮像順序を決定する方法の具体例である。図3は、複数の被写体が撮像領域に表示された状態(図3(a))において、カーソル(0301)を表示し(図3(b))、カーソルの操作で被写体の撮像順序を決定する様子を示す。カーソルは、デジタルカメラや携帯電話の十字キーを利用して移動させることができる。図1に例示する携帯電話の構造では、携帯電話の十字キー(0104)を利用してカーソルを操作することができる。まず、複数の被写体の中から1番目にピントを合わせて撮像を行いたい被写体にカーソルを合わせる。カーソルを被写体に合わせた状態で、「決定キー」に相当するキー(図1に示す0105など)を押下することで1番目にピントを合わせて撮像を行いたい被写体を選択することができる(図3(c))。同様にして2〜4番目にピントを合わせて撮像する被写体の撮像順序を決定する(図3(d))。このとき、決定した順番をディスプレイ上に表示することで撮像順序をユーザに明示することができる。なお、前記撮像条件取得部では、撮像条件を撮像順序を決定する際に取得することとしても良い。この場合、フォーカス位置を被写体上の決定キーが押下された位置とすることとしても良いし、選択された被写体の顔が存在する領域をAF機能により自動認識して該領域をフォーカス位置としても良い。図3(c)、(d)では、選択された被写体の顔が存在する領域を認識して顔領域の中心をフォーカス位置としている。ただし、図3(d)中<4>(図中は○数字)の番号が付された木は人物ではないため、顔領域ではなく相対的に明るい点などがフォーカス位置となる。また、図3(c)、(d)に示すように、決定キーが押下された箇所や被写体の顔領域に重ねて撮像順序を表示することで、ユーザは撮像順序と共にフォーカス位置まで確認することもでき、極めて利便性が向上する。
上記具体例において、ディスプレイがタッチパネルである場合には、被写体をタッチパネル上の操作により選択することも可能である。
図4は、カメラ付き携帯電話などを用いて撮像順序を決定する方法の具体例の一つである。図4は、撮像領域を12分割してディスプレイ上に表示した状態である(図4(a))。この12分割された各領域は、携帯電話の「テンキー(0〜9)、*、#」の12のキーに対応しており、これらのキーを押下する順番で撮像順序を決定することができる。例えば、図1に示す携帯電話の構造では、0〜9、*、#の12個のキー(0106)が図4の12分割された撮像領域に対応する。例えば、ユーザがまず携帯電話の「5」キーを押下げすると、左から2番目、上から2番目の分割領域が選択されて点滅表示される(図4(b))。そして、決定キーに相当するキーの押下げにより、当該領域の被写体が1番目にピントが合わされて撮像される被写体に決定される。なお、分割領域の選択中(点滅表示中)に十字キーなどにより選択された分割領域を上下左右に微調整可能としても良い。同様にして、「4」、「6」、「1」の順番に数字キーを押下げすることで、2〜4番目の分割領域を選択して撮像する被写体とその順序を決定することができる(図4(c))。なお、撮像順序の決定と共に撮像条件を取得する場合には、分割領域の中心点をフォーカス位置とすると被写体の顔におけるピントがぶれてしまう可能性がある。このため、分割領域に含まれる被写体の顔の位置をAF機能などにより自動認識し、顔が存在する領域をフォーカス位置とすることが望ましい(図4(d))。
図5は、多点測距型の一眼デジタルカメラなどにおいて撮像順序を決定する方法の具体例の一つである。図5(a)は、多点測距型の一眼デジタルカメラなどがディスプレイ上に複数のフォーカスエリア(0501)をスーパーインポーズした場合を例示しており、この状態でいずれかのフォーカスエリアの位置を順番に選択することで被写体の撮影順序を決定することができる。図5(b)では、複数のフォーカスエリアのいずれかを順番に選択して1から4の被写体の撮像順序を決定した様子を示している。なお、撮像順序の決定と共に撮像条件を取得する場合には、フォーカスエリアが存在する点をフォーカス位置とすると被写体の顔におけるピントがぶれてしまう可能性がある。このため、フォーカスエリア付近の被写体の顔の位置をAF機能などにより自動認識し、顔が存在する領域をフォーカス位置とすることが望ましい(図5(c))。
以上のようにして撮像順序が決定すると、決定した撮像順序は撮像条件と関連付けられて合焦点情報として記憶領域に記憶される。図6(a)にテーブル状に記憶された合焦点情報を例示する。合焦点情報とは、撮像順序、表示位置、距離、絞り、シャッタースピード、フラッシュの有無などを関連付けて保持する情報である。表示位置とは、ディスプレイ上の被写体の表示位置をXY座標で表したものであり、フォーカス領域の中心点を表している。このため、表示位置の座標を中心として各被写体にピントが合うように各撮像条件が設定される。図6(b)に座標軸と座標の関係を例示する。距離とは、デジタルカメラから被写体までのフォーカス距離を示す。フォーカス距離は、周知の測定技術により測定可能である。
「制御部」(0204)は、前記決定された撮像順序に応じて前記撮像部における撮像動作を制御するように構成されている。デジタルカメラのシャッターボタンなどの押下げを検知すると、制御部では、記憶領域に記憶された合焦点情報から撮像領域の被写体の撮像順序と、各被写体の撮像条件を参照し、撮像順序が1番目の被写体の撮像条件にてデジタルカメラの各種設定を行う。そして、制御部が撮像部へ撮像指示を出力し1番目の被写体に適した撮像条件にて複数の被写体の撮像が実行される。1番目の被写体に適した条件での撮像が実行されると、続いて2番目の被写体の撮像条件にてデジタルカメラの各種設定が行われ、撮像部への撮像指示が出力されて2番目の被写体に適した撮像条件にて複数の被写体の撮像が実行される。該処理が撮像順序が設定されている全ての被写体に対して行われることで、撮像部で連続的に各被写体にピントが合わされて最適な条件で撮像される。
(実施形態1のハードウェア構成)図7に本実施形態の撮像装置のハードウェア構成を示す。本撮像装置の構成要素である各部は、ハードウェアとハードウェア上で実行可能なソフトウェアからなる。ハードウェアとしては、演算処理を行うCPU(0701)、ソフトウェアや各データを一時的に記録するための揮発性メモリ(0702)、ソフトウェアなどの各データを記録するための不揮発性メモリ(0703)、撮像を行う撮像素子やレンズ絞りシャッターなどからなる撮像デバイス(0704)、データの入出力を行うためのI/Oデバイス(0705)、これらを繋ぐシステムバス(0706)などからなる。I/Oデバイスには必要に応じて十字キーやタッチパネル、ファインダーとして撮像領域を表示するディスプレイ等が接続される。また、ソフトウェアとしては、撮像順序を決定するための撮像順序決定プログラム、撮像順序に応じて撮像動作を制御する制御プログラム等である。これらのプログラムは、不揮発性メモリの所定のアドレスA1、A2に格納されており、必要に応じて揮発性メモリの所定のアドレスa1、a2に展開されて、CPU(0701)による演算処理により動作する。不揮発性メモリや揮発性メモリには、上記プログラムの他にも、合焦点情報や撮像された画像ファイル等が記録される。
本撮像装置を構成する撮像条件取得部及び撮像部は撮像デバイスなどからなり、撮像順序決定部はCPU及び各メモリと撮像順序決定プログラムなどからなり、制御部はCPU及び各メモリと制御プログラムなどからなる。以下、本撮像装置の処理を具体的に説明する。
(実施形態1の具体例)図8を用いて本撮像装置の具体的な処理の流れを説明する。本撮像装置では、まず一般的な撮像モードと連続撮像モードの選択を行う(S0801)。一般的な撮像モードを選択した場合(S0802;NO)には、連続撮影を行わない一般的な撮像を行うため連続撮影を行うための処理を終了する。
連続撮像モードを選択した場合には、CPUでは、ディスプレイの撮像領域に撮像対象となる被写体を表示する(S0803)と共に、不揮発性メモリに格納された撮像順序決定プログラムを揮発性メモリのワーク領域に展開して起動する。撮像順序決定プログラムが起動すると、十字キーやタッチパネルなどの入力デバイスを利用してピントを合わせて撮像する対象となる被写体の決定と各被写体の撮像順序を受付可能な状態となる。この状態において、図3から図5に示した方法などにより、被写体の位置と各被写体の撮像順序を決定する。また、撮像順序と共に各被写体のフォーカス位置を定めても良い。まず、撮像順序=1とし(S0804)、ユーザにより一つ目の撮像対象となる被写体が選択されると(S0805)、撮像順序決定プログラムでは撮像順序と、被写体の表示位置を記憶する(S0806)。そして、撮像デバイスでは該被写体についてその被写***置でのAF,AEを行い(S0807、S0808)、AF,AE情報などの撮像条件を撮像順序と共に合焦点情報として不揮発性メモリに記憶する(S0809)。このとき、AF,AE情報以外の情報、例えば、シャッタースピード、フラッシュの有無などの情報についても記憶しても良い。そして、2つ目以降の撮像対象となる被写体の入力があると(S0810;YES)、撮像順序を1増加させて(S0811)他の被写体についても同様の処理により撮像順序及び撮像条件が順次記憶される。これらの処理が完了すると、不揮発性メモリには図6(a)に示すような合焦点情報が記憶された状態となる。なお、撮像対象となる被写体の選択処理の完了は「決定キー」の2回押しや「終了キー」などを設けてこれを選択することで明示的に処理を終了することができる。
被写体の選択が終了し(S0810;NO)、撮像順序が決定すると、撮像処理に移行する。このとき、撮像装置が撮像条件再取得手段を備えている場合には、撮像直前に撮像条件を再取得するか否かを設定することができる。撮像条件を再取得する場合(S0812;YES)には、再取得を実行するか否かを示すフラグである再取得実行フラグを設定する(S0813)。再取得実行フラグは揮発性メモリに一時的に格納される。
以上の処理が終了した状態において、シャッタースイッチがONになると(S0814)、CPUは不揮発性メモリに格納された制御プログラムを揮発性メモリのワーク領域に展開して起動する。制御プログラムは、不揮発性メモリに格納されている合焦点情報を参照して撮像順序が1番である被写体の表示位置を読み出し(S0815)、該被写体にピントが合うように撮像デバイスのフォーカスを設定し、同時に絞り等の設定も行う(S0816)。撮像装置が撮像条件再取得手段を備えており、かつ再取得実行フラグ=1である場合(S0817;YES)には、一番目の被写体の位置で再度AF,AEなどを行い撮像条件を再度取得する(S0818、S0819)。そして、撮像デバイスの設定が完了すると、シャッターが駆動し(S0820)、露光して(S0821)撮像が行われる。撮像が行われると、撮像素子から画像ファイルを読み出して(S0822)不揮発性メモリに記憶される(S0823)。不揮発性メモリに画像ファイルが記憶されると、次の被写体の撮像動作に移行し、制御プログラムは2番目の被写体について同様の処理を行う(S0824;YES)。そして、全ての選択した被写体について撮影を行い画像ファイルが記憶されると(S0824;NO)、連続撮影が終了する。この際、連続撮影した画像ファイルとは別に、撮像順序を明確に示すために、1枚目に撮影した画像に被写体のフォーカス位置、撮像順序等の情報を重畳した画像ファイルを記憶することとしても良い(S0825)。撮像した画像ファイルは、ファイル名を通常撮影した場合の画像ファイルと異なり、連続撮影された画像ファイルであることを直感的に認識しうるファイル名で保存することが望ましい。例えば、「AAA_01.jpg」、「AAA_02.jpg」というように、同一の識別子と連番であることを示す識別子とを組み合わせてファイル名とする。また、画像ファイルを不揮発性メモリに格納する前に、揮発性メモリに一時的に格納した段階でユーザが必要な画像ファイルを選択し、不必要な画像ファイルは不揮発性メモリに保存せずに揮発メモリから削除するようにしても良い。
撮像後の画像は、設定した撮像順序に応じて記憶されるため、どのような順番でいずれの被写体にピントが合わされたものであるかをユーザは撮像前に知ることができる。このため、撮像後にピントが合った画像ファイルを即座にその被写体である者に送信して渡すことなどができる。このため、撮像後にその被写体である者に画像ファイルを送信して渡す場合などには、ユーザが定めた撮像順序又は、ディスプレイ上に表示された撮像順序に基づいて、連続撮像した画像の中から即座にその者にピントが合わされている画像を探し出すことができる。
なお、以上のハードウェア構成及び処理の具体例は一例であり、他の同様なハードウェア構成にて本件発明を実現しても良い。
(実施形態1の効果)以上のような構成をとる本実施形態の撮像装置では、連続的にピントを合わせて撮影する被写体を選択して撮像順序を決定し、決定した撮像順序で撮像が行われるため、いずれの被写体にもピントが合っていない無駄な画像を取得することがなく、撮像したい被写体だけにピントを合わせて最適な順序で効率的に撮像処理を行うことができる。
≪実施形態2≫(実施形態2の概念)実施形態2について説明する。実施形態2では、実施形態1の撮像装置を基本とし、被写体のフォーカス距離により撮像順序を決定する点に特徴を有する撮像装置について説明する。
(実施形態2の構成)図9に本実施形態にかかる撮像装置の機能ブロック図を示す。本実施形態にかかる「撮像装置」(0900)は、「撮像条件取得部」(0901)と、「撮像部」(0902)と、「撮像順序決定部」(0903)と、「制御部」(0904)とを基本とし、さらに、撮像順序決定部が「フォーカス距離依存決定手段」(0905)を有することを特徴とする。
(実施形態2の構成の説明)「フォーカス距離依存決定手段」(0905)は、撮像装置と各被写体のフォーカス距離に応じて撮像順序を決定するように構成されている。図10は、フォーカス距離に応じて撮像順序を決定する方法の具体例である。まず、複数の被写体が撮像領域に表示された状態において(図10(a))、カーソルを表示し、カーソルの操作で複数の被写体の中からピントを合わせて撮像を行いたい被写体にカーソルを合わせて複数の被写体を選択する(図10(b))。すなわち、図10(b)に表示された数字は被写体の選択順を示している。このとき、ピント調整のためのフォーカス位置を被写体上の決定キーが押下された位置とし、AF機能等を利用して撮像装置から各被写体までのフォーカス距離を測定する。また、フォーカス位置はAF機能により被写体の顔が存在する領域を自動認識して決定することとしても良い。さらに、フォーカス距離以外の絞り値などの他の撮像条件についても取得しても良い。これをテーブル状に表したものを図11に示す。フォーカス距離依存決定手段では、図11のように各被写体に対応するフォーカス距離が取得されると、フォーカス距離の近い順又は遠い順に撮像順序を決定する。例えば、フォーカス距離の近い順に撮像順序を決定する場合には、図11に示すテーブルでは、2番目に選択された被写体のフォーカス距離が最も近いため、該被写体の撮像順序が1番目、ということになる。また、同様にして、他の撮像条件で撮像される被写体についてもフォーカス距離に応じて撮像順序が決定する。図10(c)は、フォーカス距離依存撮像手段によって決定された撮像順序を○数字にて表示している様子を示している。このように、決定された撮像順序は撮影前に表示されることが望ましい。
なお、フォーカス距離は近い順であっても良いし、遠い順であっても良い。フォーカス距離を近い順、あるいは遠い順として撮像条件を決定すると、連続撮影の際にフォーカシングレンズの移動時間を短くすることができ、より効率的に撮像デバイスの制御を行うことができる。
また、フォーカス距離の遠い被写体よりもフォーカス距離が近い被写体の方が、同じ移動距離を移動した場合における撮像領域上の移動距離は大きくなる。すなわち、フォーカス距離が近い被写体は僅かに移動しただけでも撮像領域上の表示位置やフォーカス位置が大きく変化するが、フォーカス位置が遠くなるほど撮像領域上における被写体の動きの変化は小さくなる。すなわち、撮像条件取得部で取得した撮像条件を利用して撮像する場合には、フォーカス距離が近い被写体ほど早めに撮影することが望ましい。このため、フォーカス距離依存決定手段では、フォーカス距離の近い順に撮像順序を決定することが遠い順に決定する場合よりも望ましい。
撮像順序は、各被写体の選択作業中であっても、各被写体のフォーカス位置が定まれば即座に決定することも可能である。この場合には、被写体の選択時に取得したフォーカス位置に応じて撮像順序を適宜表示することとしても良い。例えば、図12に示すように、一の被写体を選択してAF機能によりフォーカス位置を取得すると、最初に選択された被写体は、他の被写体が選択されていない状態であれば、撮像順序は必然的に1番目となる。このため、撮像領域を表示しているディスプレイ上には撮像順序を示す○数字1を被写体の近傍(又は選択するために決定キーが押下された位置、以下同じ)に表示する(図12(a))。次に別の被写体を選択すると、この2番目に選択した被写体についてAF機能によりフォーカス位置を取得する。そして、2番目に取得したフォーカス距離と1番目に取得したフォーカス距離とを比較し、2番目の被写体のフォーカス距離の方が近ければ、ディスプレイ上には、○数字1を2番目に選択した被写体の近傍に表示し、○数字2を1番目に選択した被写体の近傍に表示する(図12(b))。一方、2番目に取得したフォーカス距離の方が遠ければディスプレイ上には○数字2を当該2番目の被写体の近傍に表示する(図12(c))。このようにして被写体の選択の旅にフォーカス距離を測定して撮像順序を表示した場合、ユーザは選択と同時にフォーカス距離に応じた撮像順序を確認することができる。
なお、撮像装置のAF機能などにより、複数の被写体が存在する位置を自動で検出することができるのであれば、被写体の検出と各被写体にピントを合わせた撮像順序の決定を自動で行うことも可能である。ただし、例えばフォーカス距離の近い順に撮像順序が定められる、といった所定のルールにて撮像順序が定められることをディスプレイ上に表示するなどして予めユーザに知らせる手段を備えるか、所定のルールで定められた撮像順序を上記のようにディスプレイ上に表示することが望ましい。
上記の被写体の選択においては、実施形態1に記載したように、カーソルの代わりにタッチパネルを利用して選択しても良いし、撮像領域を12分割して携帯電話の「テンキー(0〜9)、*、#」の12のキーを利用して選択しても良いし、多点測距を利用して選択しても良い。ピントを合わせる被写体を選択した後の撮像順序の決定方法は上記カーソルの場合と同様である。
(実施形態2のハードウェア構成)図13に本実施形態の撮像装置のハードウェア構成を示す。本撮像装置の構成要素である各部は、ハードウェアとハードウェア上で実行可能なソフトウェアからなる。ハードウェアとしては、演算処理を行うCPU(1301)、ソフトウェアや各データを一時的に記録するための揮発性メモリ(1302)、ソフトウェアなどの各データを記録するための不揮発性メモリ(1303)、撮像を行う撮像素子やレンズ絞りシャッターなどからなる撮像デバイス(1304)、データの入出力を行うためのI/Oデバイス(1305)、これらを繋ぐシステムバス(1306)などからなる。I/Oデバイスには必要に応じて十字キーやタッチパネルや、ファインダーとして撮像領域を表示するディスプレイ等が接続される。また、ソフトウェアとしては、撮像順序を決定するための撮像順序決定プログラム、撮像順序に応じて撮像動作を制御する制御プログラム等である。ただし、本実施形態の撮像順序決定プログラムは、撮像装置と各被写体のフォーカス距離に応じて撮像順序を決定するフォーカス距離依存決定機能が付加されている点で実施形態1の撮像順序決定プログラムとは相違する。これらのプログラムは、不揮発性メモリの所定のアドレスA1、A2に格納されており、必要に応じて揮発性メモリの所定のアドレスa1、a2に展開されて、CPU(1301)による演算処理により動作する。不揮発性メモリや揮発性メモリには、上記プログラムの他にも、合焦点情報や撮像された画像ファイル等が記録される。
本撮像装置を構成する撮像条件取得部及び撮像部は撮像デバイスなどからなり、撮像順序決定部及びフォーカス距離依存決定手段はCPU及び各メモリと撮像順序決定プログラムなどからなり、制御部はCPU及び各メモリと制御プログラムなどからなる。以下、本撮像装置の処理を具体的に説明する。
(実施形態2の具体例)図14を用いて本撮像装置の具体的な処理の流れを説明する。本撮像装置では、複数の被写体を選択して再取得実行フラグを付す処理まで(S1401〜S1413)は実施形態1の具体例における処理と同様である。そして、撮像順序決定プログラムのフォーカス距離依存決定機能を利用して、フォーカス距離に応じた撮像順序の並び替えを行う場合には、被写体のフォーカス位置の近い順に並び替えを行うか(S1427)、フォーカス位置の遠い順に並び替えを行うか(S1428)などの選択を受け付ける(S1426)。フォーカス距離の近い順に並び替えを行う指示を受け付けた場合には、不揮発性メモリの合焦点情報からフォーカス距離情報を読み出し、フォーカス距離の近い順に撮像順序を決定する。同様に、フォーカス距離の遠い順に並び替えを行う指示を受け付けた場合には、不揮発性メモリの合焦点情報からフォーカス距離情報を読み出し、フォーカス距離の遠い順に撮像順序を決定する。フォーカス距離に応じて並び替えを行わない場合には、実施形態1と同様に、撮像順序は被写体を選択した順番で決定する。以降の処理(S1414〜S1425)は実施形態1と同様であるため説明を省略する。
フォーカス距離に応じて撮像順序を決定した場合には、連続撮影の際にフォーカシングレンズの移動時間を短くすることができ、より効率的に撮像デバイスの制御を行うことができる。また、フォーカス距離が近い順に撮像順序を決定した場合には、移動の影響が大きい近い被写体から撮像することができるため、被写体の移動によるフォーカス位置のずれなどを極力抑えることができる。また、撮像後の画像は、被写体のフォーカス距離に応じた撮像順序にて記憶されるため、どのような順番でいずれの距離の被写体にピントが合わされて撮像されているかをユーザは撮像前に知ることができる。このため、撮像後にその被写体である者にピントが合った画像ファイルを送信して渡す場合などには、フォーカス距離又はフォーカス距離に応じてディスプレイ上に表示された撮像順序に基づいて、連続撮像した画像の中から即座にその者にピントが合わされている画像を探し出すことができる。
なお、以上のハードウェア構成及び処理の具体例は一例であり、他の同様なハードウェア構成にて本件発明を実現しても良い。
(実施形態2の効果)以上のような構成をとる本実施形態の撮像装置では、実施形態1の効果に加えて、撮像順序を被写体のフォーカス距離に応じて並び替えることができる。このため、連続撮影の際にフォーカシングレンズの移動時間を短くすることができ、より効率的に撮像デバイスの制御を行うことができる。また、被写体の移動によるフォーカス位置のずれなどを極力抑えることができる
≪実施形態3≫(実施形態3の概念)実施形態3について説明する。実施形態3では、実施形態1又は2の撮像装置を基本とし、被写体の顔領域の大きさにより撮像順序を決定する点に特徴を有する撮像装置について説明する。
(実施形態3の構成)図15に本実施形態にかかる撮像装置の機能ブロック図を示す。本実施形態にかかる「撮像装置」(1500)は、「撮像条件取得部」(1501)と、「撮像部」(1502)と、「撮像順序決定部」(1503)と、「制御部」(1504)と、「顔領域認識部」(1505)を有し、撮像順序決定部が「顔領域依存決定手段」(1506)を有することを特徴とする。また、実施形態2に記載した各構成を有することとしても良い。
(実施形態3の構成の説明)「顔領域認識部」(1505)は、撮像領域の被写体の顔領域を認識するように構成されている。「顔領域」とは、撮影領域上の被写体の顔が占める領域である。顔領域は、撮像領域として表示されたディスプレイ上の画像から、顔の輪郭形状、目、鼻、口、耳などの各パーツの距離間隔、肌の色情報などの情報を得て人間の顔として認識された領域である。
「顔領域依存決定手段」(1506)は、撮像順序決定部(1503)が有し、撮像領域に占める前記顔領域認識部にて認識した顔領域が大きい順に撮像順序を決定する手段である。撮像領域において、一般的に撮像装置に近い被写体ほど撮像領域に占める顔領域が大きくなる。このため、顔領域が大きい順に撮像順序を決定することで、近い被写体から順番にピントを合わせて撮像することができるので、実施形態2のフォーカス距離の近い順に撮像順序を決定する場合と同様の効果が期待できる。すなわち、連続撮影の際にフォーカシングレンズの移動時間を短くすることができ、より効率的に撮像デバイスの制御を行うことや、被写体の移動によるフォーカス位置のずれなどを極力抑えることができる。また、子供や大人を同時に撮像する場合には、必ずしも撮像装置からの距離が近い順に顔領域の大きさが大きくなるとは限らない。しかし、このような場合でも、撮像時に撮像領域における各被写体の顔領域の大きさをディスプレイ等を利用して視覚的に確認することができるため、撮像時に直感的に撮像順序を確認することができる。また、顔領域により決定された撮像順序を、ディスプレイ上に表示することで、より確実に撮像順序を利用者に知らせることができる。
図16は、顔領域の大きさにより撮像順序を決定し、決定した撮像順序をディスプレイ上に表示する場合の具体例の一つを示す。まず、実施形態1又は2に記載の方法等を利用して、ピントを合わせて撮像する被写体を選択する。ユーザの選択によらず、自動で被写体を認識するようにしても良い。この際に図16(a)に示すように、被写体を選択した順番を表示するようにしても良い。被写体の選択に応じて、ディスプレイ上の各被写体の顔領域が占める範囲をフレームで表示する。被写体の選択が終了すると、自動又はユーザからの指示により、顔領域依存決定手段を利用して顔領域の占める大きさに応じて撮像順序が決定される。顔領域の大きさは、顔領域として認識された範囲のピクセル数を計測したり、顔領域を示すフレームが占める面積を計測したりすることで算出することができる。図16(b)の○数字は算出された被写体の顔領域の大きい順に決定した撮像順序を表示している。これにより、ユーザは、撮像前にディスプレイ上に表示された撮像領域に占める顔領域の大きさからピントを合わせて撮像する被写体の順番を確認することができる。なお、決定された撮像順序は、ディスプレイ上に表示されることが望ましい。撮像順序を表示することで、より撮像順序を正確にユーザに知らせることができる。
(実施形態3のハードウェア構成)図17に本実施形態の撮像装置のハードウェア構成を示す。本撮像装置の構成要素である各部は、ハードウェアとハードウェア上で実行可能なソフトウェアからなる。ハードウェアとしては、演算処理を行うCPU(1701)、ソフトウェアや各データを一時的に記録するための揮発性メモリ(1702)、ソフトウェアなどの各データを記録するための不揮発性メモリ(1703)、撮像を行う撮像素子やレンズ絞りシャッターなどからなる撮像デバイス(1704)、データの入出力を行うためのI/Oデバイス(1705)、これらを繋ぐシステムバス(1706)などからなる。I/Oデバイスには必要に応じて十字キーやタッチパネルや、ファインダーとして撮像領域を表示するディスプレイ等が接続される。また、ソフトウェアとしては、撮像順序を決定するための撮像順序決定プログラム、撮像順序に応じて撮像動作を制御する制御プログラム、顔領域の大きさを認識する顔領域認識プログラム等である。ただし、本実施形態の撮像順序決定プログラムは、撮像領域に占める顔領域の大きさに応じて撮像順序を決定する顔領域依存決定機能が付加されている点で実施形態1又は2の撮像順序決定プログラムとは相違する。これらのプログラムは、不揮発性メモリの所定のアドレスA1、A2、A3に格納されており、必要に応じて揮発性メモリの所定のアドレスa1、a2、a3に展開されて、CPU(1701)による演算処理により動作する。不揮発性メモリや揮発性メモリには、上記プログラムの他にも、合焦点情報や撮像された画像ファイル等が記録される。
本撮像装置を構成する撮像条件取得部及び撮像部は撮像デバイスなどからなり、撮像順序決定部及びフォーカス距離依存決定手段はCPU及び各メモリと撮像順序決定プログラムなどからなり、制御部はCPU及び各メモリと制御プログラムなどからなり、顔領域認識部はCPU及び各メモリと顔領域認識プログラムなどからなる。以下、本撮像装置の処理を具体的に説明する。
(実施形態3の具体例)図18を用いて本撮像装置の具体的な処理の流れを説明する。本撮像装置では、複数の被写体を選択して再取得実行フラグを付す処理まで(S1801〜S1813)は実施形態1の具体例における処理と同様である。ただし、被写体の選択(S1805)の後、撮像順序及び被写体の位置と共に顔領域認識プログラムにより認識された顔領域の大きさについても記憶しておく。そして、撮像順序決定プログラムの顔領域依存決定機能を利用して、顔領域の大きさに応じた撮像順序の並び替えを行う場合(S1826;YES)には、顔領域の大きい順に撮像順序の並び替えを行い撮像順序を決定する(S1827)。顔領域の大きさに応じて並び替えを行わない場合(S1826;NO)には、実施形態1と同様に、撮像順序は被写体を選択した順番で決定する。以降の処理(S1814〜S1825)は実施形態1と同様であるため説明を省略する。
顔領域の大きさに応じて撮像順序を決定した場合には、撮像後の画像は、被写体の顔領域の大きい順の撮像順序にて記憶されるため、どのような順番でいずれの被写体にピントが合わされて撮像されているかをユーザは撮像前に知ることができる。このため、撮像後にその被写体である者に画像ファイルを送信して渡す場合などには、顔領域の大きさ又は、顔領域の大きさに応じてディスプレイ上に表示された撮像順序に基づいて、連続撮像した画像の中から即座にその者にピントが合わされている画像を探し出すことができる。
なお、以上のハードウェア構成及び処理の具体例は一例であり、他の同様なハードウェア構成にて本件発明を実現しても良い。
(実施形態3の効果)以上のような構成をとる本実施形態の撮像装置では、実施形態1の効果に加えて、撮像順序を被写体の顔領域の大きさに応じて並び替えることができる。このため、連続撮影の際にフォーカシングレンズの移動時間を短くすることができ、より効率的に撮像デバイスの制御を行うことや、被写体の移動によるフォーカス位置のずれなどを極力抑えることができる。さらに、被写体が撮像される順番がより分かりやすくなり、ユーザの利便性が向上する。
≪実施形態4≫(実施形態4の概念)実施形態4について説明する。実施形態4では、実施形態1から3の撮像装置のいずれかを基本とし、取得した被写体の顔画像情報により撮像順序を決定する点に特徴を有する撮像装置について説明する。
(実施形態4の構成)図19に本実施形態にかかる撮像装置の機能ブロック図を示す。本実施形態にかかる「撮像装置」(1900)は、「撮像条件取得部」(1901)と、「撮像部」(1902)と、「撮像順序決定部」(1903)と、「制御部」(1904)と、「顔画像情報保持部」(1905)と、「被写体顔画像情報取得部」(1906)と、「顔画像情報比較部」(1907)を有し、撮像順序決定部が「顔画像情報依存決定手段」(1908)を有することを特徴とする。また、顔画像情報保持部は「応答頻度情報保持手段」(1909)を、撮像順序決定部は「応答頻度情報依存決定手段」(1910)を上記構成に加えて有していても良い。さらに、顔画像情報保持部が「メールアドレス保持手段」(1911)を有し、「撮像画像送信部」(1912)を上記構成に加えて有していても良い。また、実施形態2又は3に記載した各構成を有することとしても良い。
(実施形態4の構成の説明)「顔画像情報保持部」(1905)は、顔画像情報を保持するように構成されている。顔画像情報とは、顔が表示された画像ファイルを含む情報である。例えば、撮像装置がデジタルカメラである場合には、過去に撮影した画像としてメモリに記憶されている画像のうち、顔が表示された画像ファイルがこれに該当し、撮像装置が携帯電話である場合には、携帯電話のアドレス帳などに記憶されている顔画像ファイルなどがこれに該当する。顔画像情報としては、目、鼻、口、顔の輪郭等の顔の特徴点を抽出して画像ファイルと共に保持していても良い。
「被写体顔画像情報取得部」(1906)は、撮像領域の被写体の顔画像情報である被写体顔画像情報を取得するように構成されている。被写体顔画像情報取得部は、撮像領域の被写体の顔領域を認識し、認識した顔領域に表示された画像を取得することで被写体顔画像情報を取得する。被写体顔画像情報取得部では、顔画像情報を取得する被写体をユーザが選択することとしても良いが、撮像装置にて自動で人物の顔を検出して被写体顔画像情報を取得することとしても良い。
「顔画像情報比較部」(1907)は、前記顔画像情報保持部に保持された顔画像情報と、前記被写体顔画像情報取得部にて取得された被写体顔画像情報とを比較するように構成されている。被写体顔画像情報取得部にて被写体顔画像情報を取得すると、顔画像情報比較部では、まず、取得した被写体顔画像情報から被写体の目、鼻、口、顔の輪郭等を特徴点として抽出する。そして、抽出された特徴点を顔画像情報保持部に保持されている顔画像情報と比較し、特徴点の一致不一致などから被写体顔画像情報にて表される人物の画像が、顔画像情報保持部に保持されている画像の中の人物に一致するか否かを判断する。なお、特開2004−320286号公報などにより既に顔認証技術については開示されている通りである。上記比較した結果、特徴点の所定割合以上が合致する場合には、比較した両者は同一人物であるとの比較結果が出力される。なお、本実施形態における同一人物であるか否かの比較技術は、セキュリティ等に応用するものではないため、必ずしも厳密な同一性までを要求するものではない。このため、比較結果は、親子や兄弟姉妹など似ている人物を同一人物とみなす程度の誤差を許容するものである。
「顔画像情報依存決定手段」(1908)は、前記撮像順序決定部が有し、前記比較結果に応じて、取得した被写体顔画像情報と保持された顔画像情報とが同一人物であると判断した被写体が存在する場合には、該人物の撮像順序を他の被写体よりも上位にする手段である。
図20に顔画像情報依存決定手段を用いた場合の具体例を示す。なお、説明のため、図中の各被写体にA,B,Cの番号を付している。まず、撮像装置は、被写体顔画像情報取得部にて撮像領域に表示された顔画像を認識して、人物の顔が表示されている領域を顔フレームで表す。このとき、仮に、便宜上A,B,Cの順番で顔画像を認識したとして、この認識した順番を被写体に重ねて表示すると、図20(a)に示すように、A,B,Cの順番で1,2,3の番号が表示される。フォーカス領域は被写体の顔領域としている。この状態で、携帯電話の数字キー等を利用して被写体の撮像順序を選択することとしても良い(例えば、数字の「2」キーを押した場合には、被写体Bが撮像順序の1番目に選択されるなど)が、顔画像情報依存決定手段を備えている場合には、以下のように処理が行われる。
まず、被写体画像情報取得部では、選択された被写体A,B,Cの被写体顔画像情報を取得し、顔画像情報比較部では、取得した画像を顔画像情報保持部にて保持されている顔画像情報と比較する。仮に、被写体B,Cの被写体顔画像情報が、顔画像情報保持部に保持されている顔画像情報との比較で同一人物であると判断された場合には、被写体B.Cの撮像順序を被写体Aよりも上位にする。本ケースでは、被写体B,Cの撮像順序を被写体Aよりも上位にし、被写体B,C間の順番は認識された順番とし、被写体B,C,Aの順番で撮像順序を決定する。図20(b)では、顔画像情報依存決定手段により決定された撮像順序を○数字にて撮像領域上に表示した場合を示している。
「応答頻度情報保持手段」(1909)は、顔画像情報保持部が有し、顔画像情報とその顔画像情報で識別される人物の写真を撮影した回数、メール回数、電話回数のいずれか一以上の応答頻度を示す応答頻度情報を関連付けて保持する手段である。「顔画像情報で識別される人物の写真を撮影した回数」とは、顔画像情報保持部が保持している顔画像情報と合致した回数などで表すことができる。例えば、まず、ある人物Dを初めて撮影した際にその人物Dの顔画像から特徴的部分を抽出して顔画像情報として顔画像情報保持部にて保持し、人物Dの撮影回数のカウンターに1を設定する。そして、その後撮影した画像から同じように抽出した特徴点が人物Dの顔画像情報と一致すると、人物Dの撮影回数のカウンターを1増加し、2とする。このようにして撮影の度に特徴点を比較することで撮影回数をカウントすることができる。また、撮影回数ではなく、現在保持している撮像画像の中から人物Dが撮影されている画像枚数(画像ファイル数)をカウントしても良い。「メール回数」とは、電子メールの送受信回数や携帯電話を利用したメールサービス利用回数などで表すことができる。携帯電話を利用したメールサービスとは、各キャリアの利用者端末間など限られたキャリア同士でやり取りされるメッセージ交換サービスなどである。メール回数をカウントする場合には、少なくとも撮像装置が電子メール等の送受信機能を有することが必要である。「電話回数」とは、電話の発着信回数などで表すことができる。電話回数をカウントする場合には、少なくとも撮像装置が電話機能を有することが必要である。図21(a)にこれらの応答頻度情報と顔画像情報とをテーブル状に関連付けて保持している様子を示す。各情報にはIDを付して識別している。
「応答頻度情報依存決定手段」(1910)は、前記撮像順序決定部が有し、前記顔画像情報比較部での比較結果に応じて、取得した被写体顔画像情報と保持された顔画像情報とが同一人物であると判断した被写体が複数存在する場合には、前記応答頻度の多い順に撮像順序を決定する手段である。「応答頻度の多い順に撮像順序を決定する」とは、応答頻度情報保持手段に保持されている応答頻度情報が、写真を撮影した回数、メール回数、電話回数いずれか一つであれば、単純に回数の多い者の順に撮像順序を決定する。また、写真を撮影した回数、メール回数、電話回数のいずれか二以上を有している場合には、応答頻度情報に優先順位を付すこととしても良い。例えば、まずは写真を撮影した回数の大小で撮像順序を決定し、写真を撮影した回数が同数の者が複数存在する場合には、メール回数の大小で撮像順序を決定するという具合である。また、各回数を単純に合計した回数を利用しても良いし、各回数に重み付けをして合計した回数を利用しても良い。
図20及び図21を用いて応答頻度情報に応じて撮像順序を決定する方法を説明する。図20(a)に示すように被写体A,B,Cがピントを合わせて撮像する被写体として選択された場合に、顔画像情報依存決定手段を利用して顔画像情報との比較結果に応じて被写体B,Cの撮像順序を上位にすることは既に説明した通りであるが、応答頻度情報依存決定手段では、さらに被写体B,C間の撮像順序を定めることができる。取得した被写体Bと被写体Cの被写体顔画像情報が、それぞれ顔画像情報保持部に保持されている「F−001」、「F−021」で表される顔画像情報と一致し、顔画像情報比較部にてそれぞれが同一人物であるとの比較結果が得られると、図21(a)に示すように、被写体B,Cはそれぞれ応答頻度情報のID「003」とID「028」が対応することがわかる。そして、図21(b)に示すように合焦点情報にID欄を設けて、対応するIDを入力する。応答頻度情報依存決定手段では、顔画像情報ID欄のIDに基づいて、応答頻度情報保持手段に保持されている応答頻度情報を参照する。本ケースでは、各応答回数の合計回数が多い順に撮像順序を決定するとすると、図21(a)に示す応答頻度情報が保持されている場合には、「ID:028」で表される被写体Cの方が「ID:003」で表される被写体Bよりも各応答回数の合計回数が多いため、被写体Cの撮像順序を上位にする。この結果、最終的に決定される撮像順序は被写体C,B,Aの順番となる。このとき、決定された撮像順序は、図20(c)に示すように撮像領域の被写体の近傍に表示されることが望ましい。
「メールアドレス保持手段」(1911)は、顔画像情報保持部が有し、顔画像情報とメールアドレスを関連付けて保持する手段である。「メールアドレス」とは、インターネットを利用して通信可能なメールアドレスのみならず、特定のキャリア間で利用可能なショートメールサービスのアドレス、携帯端末同士で赤外線通信やブルートゥース(登録商標)通信を行う場合の端末間の識別情報なども含まれる。顔画像情報保持部は、メールアドレス保持手段を有する場合には、図21(c)に示すように顔画像情報とメールアドレスを関連付けて保持する。なお、このとき、メールアドレスのみならず、そのメールアドレスと共に登録されている名称、電話番号なども保持していても良い。メールアドレス保持手段は、携帯電話などに備えているアドレス帳機能が該当する。また、図20(d)に示すように、顔画像情報と被写体顔画像情報が一致した場合には、メールアドレス保持手段を参照して、顔画像情報と関連付けられている登録名やメールアドレスを被写体に重畳表示するようにしても良い。
「撮像画像送信部」(1912)は、前記顔画像情報比較部での比較結果に応じて、前記被写体顔画像情報取得部にて取得した被写体顔画像情報と前記顔画像情報保持部に保持された顔画像情報とが同一人物であると判断した被写体が存在する場合には、撮像部で該人物の撮像後に前記顔画像情報に関連付けられたメールアドレスに対して撮像画像を送信するように構成されている。前記顔画像情報比較部にて被写体顔画像情報と顔画像情報とが同一人物であると判断した被写体が存在する場合には、撮像画像送信部では、図21(c)に示すように、顔画像情報に関連付けられたメールアドレスを、メールアドレス保持手段を参照して取得する。そして、メール機能を起動し、該人物にピントが合わされた画像ファイルを添付して取得したメールアドレスを宛先として送信する。これにより、撮像後にユーザがメール機能を起動して該人物に画像ファイルを送信する手間が削減され、利便性が向上する。
(実施形態4のハードウェア構成)図22に本実施形態の撮像装置のハードウェア構成を示す。本撮像装置の構成要素である各部は、ハードウェアとハードウェア上で実行可能なソフトウェアからなる。ハードウェアとしては、演算処理を行うCPU(2201)、ソフトウェアや各データを一時的に記録するための揮発性メモリ(2202)、ソフトウェアなどの各データを記録するための不揮発性メモリ(2203)、撮像を行う撮像素子やレンズ絞りシャッターなどからなる撮像デバイス(2204)、データの入出力を行うためのI/Oデバイス(2205)、これらを繋ぐシステムバス(2206)などからなる。I/Oデバイスには必要に応じて十字キーやタッチパネルや、ファインダーとして撮像領域を表示するディスプレイ等が接続される。また、ソフトウェアとしては、撮像順序を決定するための撮像順序決定プログラム、撮像順序に応じて撮像動作を制御する制御プログラム、被写体顔画像情報を取得する被写体画像取得プログラム、顔画像情報を比較する顔画像情報比較プログラム等である。ただし、本実施形態の撮像順序決定プログラムは、顔画像情報の比較結果に応じて撮像順序を決定する顔画像情報依存決定機能が付加されている点で実施形態1から3の撮像順序決定プログラムとは相違する。撮像順序決定プログラムには、応答頻度情報依存決定機能を有していても良い。また、メール送信プログラムを有していても良い。これらのプログラムは、不揮発性メモリの所定のアドレスA1、A2、A3、A4、A5等に格納されており、必要に応じて揮発性メモリの所定のアドレスa1、a2、a3、a4、a5等に展開されて、CPUによる演算処理により動作する。不揮発性メモリや揮発性メモリには、上記プログラムの他にも、合焦点情報や撮像された画像ファイル等が記録される。
本撮像装置を構成する撮像条件取得部及び撮像部は撮像デバイスなどからなり、撮像順序決定部及びフォーカス距離依存決定手段はCPU及び各メモリと撮像順序決定プログラムなどからなり、制御部はCPU及び各メモリと制御プログラムなどからなり、顔画像情報保持部は不揮発性メモリなどからなり、被写体顔画像情報取得部はCPU、各メモリ及びI/Oデバイスに接続されたディスプレイと被写体顔画像情報取得プログラムなどからなり、顔画像情報比較部はCPU及び各メモリと顔画像情報比較プログラムなどからなり、撮像画像送信部はCPU及び各メモリとメール送信プログラム、I/Oデバイスに接続されたネットワークデバイスなどからなる。以下、本撮像装置の処理を具体的に説明する。
(実施形態4の具体例)図23を用いて本撮像装置の具体的な処理の流れを説明する。本撮像装置では、まず一般的な撮像モードと顔認識連続撮像モードの選択を行う(S2301)。一般的な撮像モードを選択した場合(S2302;NO)には、顔認識連続撮影を行わない一般的な撮像を行うため連続撮影を行うための処理を終了する。
顔認識連続撮像モードを選択した場合には、CPUでは、ディスプレイの撮像領域に撮像対象となる被写体を表示する(S2303)と共に、不揮発性メモリに格納された撮像順序決定プログラム及び被写体顔画像情報取得プログラム、被写体画像取得プログラム、顔画像情報比較プログラムを揮発性メモリのワーク領域に展開して起動する。撮像順序決定プログラムが起動すると、十字キーやタッチパネルなどを入力デバイスとし、ピントを合わせて撮像する対象となる被写体の決定と各被写体の撮像順序を受付可能な状態となる。この状態において、被写体の位置と各被写体の撮像順序を決定する。また、撮像順序と共に各被写体のフォーカス位置を定めても良い。まず、撮像順序=1とし(S2304)、ユーザにより一つ目の撮像対象となる被写体が選択されると(S2305)、撮像順序決定プログラムでは撮像順序と、被写体の表示位置を記憶する(S2306)。そして、撮像デバイスでは該被写体についてその被写***置でのAF,AEを行い(S2307、S2308)、AF,AE情報などの撮像条件を撮像順序と共に合焦点情報として不揮発性メモリに記憶する(S2309)。
また、被写体顔画像情報取得プログラムにより、ディスプレイ上に表示されている各被写体の顔部分の画像から顔の特徴点部分を抽出し(S2310)、これを被写体顔画像情報として揮発性メモリに一時的に記憶する。被写体顔画像情報が揮発性メモリの所定のアドレスに記憶されると、顔画像情報比較プログラムでは、不揮発性メモリの所定のアドレスに格納されている顔画像情報を読み出し、揮発性メモリに格納された被写体顔画像情報と同一人物である顔画像情報が不揮発性メモリに格納されているか否かを顔の特徴点に基づいて比較しながら検索し、不揮発性メモリに格納されている顔画像情報と同一人物であるか否かを判断する(S2311)。同一人物であるとの判定結果が得られた場合には、図21(b)に示すように、合焦点情報のID欄に同一人物であると判定した顔画像情報のIDを入力する。そして、2つ目以降の被写体の選択についても同様の処理により撮像条件と共に人物一致フラグを合焦点情報に格納していく。このとき、選択された順番に仮の撮像順序を定めていく。被写体の選択が完了すると、顔画像情報に応じて撮像順序を決定する場合(S2314;YES)には、撮像順序決定プログラムでは、顔画像情報依存決定機能により合焦点情報のID欄にIDが入力されている被写体の撮像順序を上位にする(S2316)。
さらに、撮像順序決定プログラムが応答頻度情報決定機能を有している場合について説明する。応答頻度情報決定機能を利用するためには、予め不揮発性メモリに格納されている顔画像情報保持部とその顔画像情報で識別される人物の写真を撮影した回数、メール回数、電話回数のいずれか一以上の応答頻度を示す応答頻度情報を関連付けて保持している必要がある。応答頻度情報決定機能は、複数の被写体の合焦点情報のID欄にIDが入力されている場合に利用される。応答頻度情報決定機能を利用する場合には(S2317;YES)、IDが入力された顔画像情報に関連付けられた応答頻度情報を不揮発性メモリから読み出し、応答頻度が多い被写体から順に撮像順序を決定する(S2318)。決定された撮像順序は、ディスプレイ上に表示することが望ましい。ユーザは表示された撮像順序を撮像前に視覚的に確認することができる。以降の撮像が実行されるまでの処理(S2319〜S2327)は実施形態1から3のいずれかと同様であるため説明を省略する。なお、本具体例では、処理フローを簡略化するため再取得実行フラグに関する処理を記載していないが、本具体例に再取得実行フラグに関する処理を付け加えることも可能である。
撮像後の画像は、顔画像情報が保持されている被写体の撮像順序が上位となっている。このとき、撮像前に撮像順序をディスプレイ表示するようにすることで、どのような順番でいずれの被写体にピントが合わされて撮像されているかをユーザは撮像前に知ることができる。また、顔画像情報が保持されている被写体は、撮像装置のユーザと親密である可能性が高いため、このような人物にピントが合わされた画像の撮像順序を上位とすることで、連続撮影した後の画像の中から効率的に親密な人物の画像をより効率的に探し出すことができる。
上記構成に加えて、メール送信プログラムを有する場合には、連続撮影された後に以下の処理が行われることになる。連続撮影が完了すると、不揮発性メモリの所定のアドレスに格納されているメール送信プログラムが揮発性メモリのワーク領域に展開されて起動する。メール送信プログラムでは、まず、合焦点情報のID欄にIDが入力されているか否か、すなわち、顔認証された人物がいるか否かを調べる。顔認証された人物がない場合には、メール送信プログラムはそのまま終了する。顔認証された人物がおり、メールを送信する場合には(S2328;YES)、IDと撮像順序から、撮像後の画像ファイルを特定し、これを揮発性メモリに一時的に格納する。また、該IDにて特定される被写体の顔画像情報に含まれているメールアドレスを検索し、メールアドレスが顔画像情報に含まれている場合には、前記揮発性メモリに可能された画像ファイルを添付ファイルとして該メールアドレス宛にメールを送信する(S2329)。
メール送信プログラムを有している場合には、自動的にピントが合った画像を被写体の当事者に送信することができるため、撮像後にユーザがメール機能を起動して該人物に画像ファイルを送信する手間が削減され、利便性が向上する。
なお、以上のハードウェア構成及び処理の具体例は一例であり、他の同様なハードウェア構成にて本件発明を実現しても良い。
(実施形態4の効果)以上のような構成をとる本実施形態の撮像装置では、実施形態1の効果に加えて、撮像順序を顔画像情報に応じて並び替えることができる。このため、被写体が撮像された画像をより効率的に探し出すことができ、ユーザの利便性が向上する。さらに、メール送信プログラムを備えている場合には、撮像した画像ファイルを送信する手間も削減されるため、より利便性が向上する。
<実施例>以下に、図24、図25を用いて撮像装置としてカメラ付き携帯電話を利用した場合の実施例を例示する。
図24(a)は折り畳み型携帯電話を開いた状態におけるメインパネル側を示しており、図24(b)はサブパネル側を示している。携帯電話は、カーソルキー(2401)、決定キー(2402)、テンキー及び*、#キー(2403)、メインパネル(2404)、スピーカー(2405)、サブカメラ(2406)、メインカメラ(2407)、フラッシュ(2408)、サブパネル(2409)などから構成されている。カメラ付き携帯電話では、メインカメラにCCD素子が利用され、メインカメラを介して撮像条件を取得したり、撮像を実行したりすることができる。メインカメラを介して取得された画像は、メインパネルに表示される。メインパネルでは、撮像領域を表示すると共に、各種操作を行うためのカーソル表示やメニュー表示を行う。そして、カーソルキー及び決定キー、テンキー等で、撮像する被写体の選択、撮像順序の決定、撮像実行指示等の操作を行うことができる。
図25はカメラ付き携帯電話の機能ブロック図である。カメラ付き携帯電話は、大きく撮像部(2501)、制御部(2502)、入出力部(2503)、メモリ部(2504)に分けられる。撮像部は、撮像条件に関わる撮影レンズ(2505)、絞り(2506)、シャッター(2507)と、これらの設定を行うAF駆動回路(2508)、絞り駆動回路(2509)、シャッター駆動回路(2510)と、設定された撮像条件で撮像を行う撮像素子(2511)と、撮像素子からの電気的な信号を映像信号として処理をする映像信号処理部(2512)と、フォーカス位置、絞りの量などの撮像条件を取得するAFセンサ(2513)、AEセンサ(2514)と、フラッシュ(2515)と、フラッシュの有無及びタイミング等を制御するフラッシュ制御回路(2516)などからなる。制御部は、撮像部にて取得された撮像画像から人物の特徴点を抽出する特徴点抽出部(2517)と、被写体に重ねて表示するフレームや数字などのキャラクタを生成するキャラクタ生成部(2519)と、生成したキャラクタを重ねて表示する対象となる被写体を指定する被写体指定部(2520)と、撮像部にて取得された画像とキャラクタ画像とを合成する画像合成部(2518)からなる。入出力部は、無線通信を行う無線部(2521)と、通信を制御する通信制御部(2522)と、制御部にて制御された画像をディスプレイ表示用に処理する表示処理部(2523)と、表示処理部にて処理された画像を表示する表示部(2524)と、スピーカーから出力する音声の処理及びマイクから入力された音声の処理を行う音声処理部(2525)と、処理された音声をスピーカーから出力する音声出力部(2526)と、音声を音声処理部にマイクなどにて音声を入力する音声入力部(2527)と、制御部に入力するための各種操作を行う操作部(2528)とからなる。メモリ部は、各種アプリケーションプログラムを記憶するプログラムメモリ(2529)と、撮影画像、合焦点情報、アドレス帳、履歴情報、特徴点情報を記憶する汎用メモリ(2530)とからなる。撮像部では、撮像条件を取得したり、撮像を実行したりすることができる。制御部では、撮像順序を定めるための各種操作を行うために表示する画像の生成、各種操作による指示を受け付け、プログラムメモリに記憶されたプログラムや汎用メモリに記憶された合焦点情報/アドレス帳/履歴情報を利用して撮像する被写体の選択及び撮像順序の決定、プログラムメモリに記憶された顔認証プログラムを利用して抽出した被写体の顔の特徴点の比較や認証、合焦点情報を読み出して撮像部における各種撮像条件の制御等を行うことができる。入出力部では、表示された撮像領域に対応する指示の入力や、シャッターの押下げによる撮像指示などを入力することができる。