JP2008306867A - 電力変換装置および電気部品の接続方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スイッチング素子Q1のコレクタ端子Cと平滑コンデンサCの直流正極端子C−Pを接続する配線導体101、スイッチング素子Q1のエミッタ端子Eとスイッチング素子Q2のコレクタ端子Cを接続する配線導体201、スイッチング素子Q2のエミッタ端子Eと平滑コンデンサCの直流負極端子C−Nを接続する配線導体301を設け、配線導体101、201上に跨るように配線導体301を配置する。
【選択図】 図1
Description
ここで、電力変換装置では、直流回路の平滑コンデンサと半導体スイッチング素子との間に配線インダクタンスが存在するため、スイッチング時の電流の変化に伴って電圧の跳ね上がりが発生する。
図7において、スイッチング素子Q1〜Q6には、帰還ダイオードD1〜D6がそれぞれ逆並列接続され、スイッチング素子Q1、Q2は互いに直列接続され、スイッチング素子Q3、Q4は互いに直列接続され、スイッチング素子Q5、Q6は互いに直列接続されている。ここで、スイッチング素子Q1、Q2の接続点には、U相電圧を出力するU相交流端子AC(U)が設けられ、スイッチング素子Q3、Q4の接続点には、V相電圧を出力するV相交流端子AC(V)が設けられ、スイッチング素子Q5、Q6の接続点には、W相電圧を出力するV相交流端子AC(W)が設けられ、直列接続されたスイッチング素子Q1、Q2の両端には、直流電源正側端子Pおよび直流電源負側端子Nがそれぞれ設けられている。
そして、直列接続されたスイッチング素子Q1、Q2と、直列接続されたスイッチング素子Q3、Q4と、直列接続されたスイッチング素子Q5、Q6とは互いに並列接続され、直列接続されたスイッチング素子Q1、Q2には、平滑コンデンサCおよび電源Edが並列接続されている。
図8において、スイッチング素子Q1、Q2には、帰還ダイオードD1、D2がそれぞれ逆並列接続され、スイッチング素子Q1、Q2は互いに直列接続されている。ここで、スイッチング素子Q1、Q2の接続点には、交流端子ACが設けられ、直列接続されたスイッチング素子Q1、Q2の両端には、直流電源正側端子Pおよび直流電源負側端子Nがそれぞれ設けられている。そして、直列接続されたスイッチング素子Q1、Q2には平滑コンデンサCが並列接続されている。
ここで、電力変換装置では、平滑コンデンサCの正極C−Pとスイッチング素子Q1とは配線101を介して接続され、スイッチング素子Q1、Q2および交流端子ACは配線201を介して接続され、平滑コンデンサCの負極C−Nとスイッチング素子Q2とは配線301を介して接続される。
そして、スイッチング時の電流の変化に伴って電圧の跳ね上がりが発生すると、その電圧は直流電圧に加え合わされてスイッチング素子Q1、Q2に印加される。そして、その値がスイッチング素子Q1、Q2の電圧定格を超えると、スイッチング素子Q1、Q2の破壊を引き起す。
スイッチング素子Q1、Q2に流れる電流を小さくする方法では、電力変換装置の容量を下げることになるので、コストアップの要因になる。このため、配線インダクタンスを小さくすることで、スイッチング時の電流の変化に伴う電圧の跳ね上がりを抑制することが通常行われる。スイッチング時の電流の変化に伴う電圧の跳ね上がりを抑制する方法として、スナバ回路を取り付ける方法もあるが、半導体素子、抵抗およびコンデンサなどが別途必要になることから、電力変換装置の大型化や高価格化を招く要因となる。
すなわち、スイッチング素子Q1のターンオフ時には、配線101と配線301とでは、電流変化の向きが互いに異なるようになり、磁束の向きが互いに異なるようになる。
また、配線201についても、配線101、301の一方または双方と組み合わせて配置することで、インダクタンス成分を相殺することが可能となり、配線インダクタンスを低減することができる。
図10〜図12において、電力変換装置には、帰還ダイオードD1a〜D1c、D2a〜D2cがそれぞれ逆並列接続されたスイッチング素子Q1a〜Q1c、Q2a〜Q2cおよびコンデンサC1、C2が設けられている。そして、スイッチング素子Q1a〜Q1c、Q2a〜Q2cはヒートシンク6上に配置されるとともに、スイッチング素子Q1a〜Q1c、Q2a〜Q2cおよびコンデンサC1、C2上には、スイッチング素子Q1a〜Q1c、Q2a〜Q2cおよびコンデンサC1、C2の接続に用いられる導体平板3b、4b、5bおよび絶縁板20b〜23bが配置されている。
さらに、絶縁板20b〜23bには、絶縁板20b〜23bを固定するためのボルトなどの固定用部品などを通す貫通穴20a〜23aがそれぞれ形成されている。
そこで、本発明の目的は、配線部品の作製に複雑な加工を施すことなく、電気部品の接続部の配線インダクタンスを小さくすることが可能な電力変換装置および電気部品の接続方法を提供することである。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電力変換装置における電気部品の接続部の概略構成を示す平面図、図2は、図1の電気部品の接続部の概略構成を分解して示す斜視図、図3は図1のA−A´線に沿って切断した断面図である。
図1から図3において、電力変換装置には、スイッチング素子Q1、Q2および平滑コンデンサCが設けられている。なお、スイッチング素子Q1、Q2としては、例えば、IGBTの他、パワーMOSFETを用いることができる。
そして、スイッチング素子Q1、Q2および平滑コンデンサCは、スイッチング素子Q1のエミッタ端子Eがスイッチング素子Q2のコレクタ端子Cに隣接するように配置され、スイッチング素子Q1のコレクタ端子Cが平滑コンデンサCの直流正極端子C−Pに隣接するように配置されている。
そして、導体平板部101eがスイッチング素子Q1のコレクタ端子Cに接触し、導体平板部101bが平滑コンデンサCの直流正極端子C−Pに接触するようにして、スイッチング素子Q1および平滑コンデンサC上に配線導体101を配置し、固定材501c、501dにて配線導体101をスイッチング素子Q1および平滑コンデンサCに固定することで、スイッチング素子Q1のコレクタ端子Cと平滑コンデンサCの直流正極端子C−Pを接続することができる。
ここで、図8の経路K1では、平滑コンデンサCの直流正極端子C−P→導体平板部101b→導体平板部101c→導体平板部101a→導体平板部101d→導体平板部101e→スイッチング素子Q1のコレクタ端子C→スイッチング素子Q1→スイッチング素子Q1のエミッタ端子E→導体平板部201b→導体平板部201c→導体平板部201a→交流端子ACの順に電流が流れることができる。
このため、スイッチング素子Q1のターンオフ時に発生する磁束を配線導体101〜301間において、打ち消し合わせることができ、インダクタンス成分を相殺することが可能となることから、スイッチング時の電流の変化に伴う電圧の跳ね上がりを抑制することができる。
例えば、図7の電力変換装置に適用する場合、配線導体201を3個分用意し、1個目の配線導体201にてスイッチング素子Q1のエミッタ端子Eとスイッチング素子Q2のコレクタ端子Cを接続し、2個目の配線導体201にてスイッチング素子Q3のエミッタ端子Eとスイッチング素子Q4のコレクタ端子Cを接続し、3個目の配線導体201にてスイッチング素子Q5のエミッタ端子Eとスイッチング素子Q6のコレクタ端子Cを接続することができる。そして、配線導体101にてスイッチング素子Q1、Q3、Q5のコレクタ端子Cと平滑コンデンサCの直流正極端子C−Pを共通に接続し、配線導体301にてスイッチング素子Q2、Q4、Q6のエミッタ端子Eと平滑コンデンサCの直流負極端子C−Nを共通に接続することができる。
図4から図6において、電力変換装置には、スイッチング素子Q1、Q2が設けられている。ここで、スイッチング素子Q1、Q2には、高電位側端子としてコレクタ端子C、低電位側端子としてエミッタ端子Eがそれぞれ設けられている。そして、スイッチング素子Q1、Qは、スイッチング素子Q1のエミッタ端子Eがスイッチング素子Q2のコレクタ端子Cに隣接するように配置されている。
また、導体平板部201eがスイッチング素子Q2のコレクタ端子Cに接触し、導体平板部201bがスイッチング素子Q1のエミッタ端子Eに接触するようにして、スイッチング素子Q1、Q2上に配線導体201を配置し、固定材501a、501bにて配線導体201をスイッチング素子Q1、Q2に固定することで、スイッチング素子Q1のエミッタ端子Eとスイッチング素子Q2のコレクタ端子Cを接続することができる。
一方、図8の経路K2では、直流負極端子N→導体平板部321a→導体平板部321d→導体平板部321e→スイッチング素子Q2のエミッタ端子E→スイッチング素子Q2→スイッチング素子Q2のコレクタ端子C→導体平板部201e→導体平板部201d→導体平板部201a→交流端子ACの順に電流が流れることができる。
このため、スイッチング素子Q1のターンオフ時に発生する磁束を配線導体121、201、321間において、打ち消し合わせることができ、インダクタンス成分を相殺することが可能となることから、スイッチング時の電流の変化に伴う電圧の跳ね上がりを抑制することができる。
C 平滑コンデンサ
101、201、301、121、321 配線導体
401、421 絶縁材
101a〜101e、201a〜201e、301a〜301e、121a、121d、121e、321a、321d、321e 導体平板部
401a〜401d、421a、421c、421d 絶縁平板部
501a〜501d、521a、521d 固定材
Claims (9)
- 第1の低電位側端子と第1の高電位側端子とが設けられた第1のスイッチング素子と、
第2の低電位側端子と第2の高電位側端子とが設けられ、前記第2の高電位側端子が前記第1の低電位側端子に隣接するように配置された第2のスイッチング素子と、
直流正極端子と直流負極端子とが設けられ、前記直流正極端子が前記第1の高電位側端子に隣接するように配置された平滑コンデンサと、
第1の外部接続用電極端子が形成され、前記第1の低電位側端子と前記第2の高電位側端子とを接続する第1の配線導体と、
第2の外部接続用電極端子が形成され、前記第1の高電位側端子と前記直流正極端子とを接続する第2の配線導体と、
第3の外部接続用電極端子が形成され、前記第1の配線導体と前記第2の配線導体上に跨るようにして、前記第2の低電位側端子と前記直流負極端子とを接続する第3の配線導体とを備えることを特徴とする電力変換装置。 - 第1の低電位側端子と第1の高電位側端子とが設けられた第1のスイッチング素子と、
第2の低電位側端子と第2の高電位側端子とが設けられ、前記第2の高電位側端子が前記第1の低電位側端子に隣接するように配置された第2のスイッチング素子と、
第1の外部接続用電極端子が形成され、前記第1の低電位側端子と前記第2の高電位側端子とを接続する第1の配線導体と、
第2の外部接続用電極端子が形成され、前記第1の高電位側端子に接続された第2の配線導体と、
第3の外部接続用電極端子が形成され、前記第2の低電位側端子に接続されるとともに、前記第1の配線導体と前記第2の配線導体に対向するようにして前記第1の配線導体と前記第2の配線導体上に配置された第3の配線導体とを備えることを特徴とする電力変換装置。 - 第1の低電位側端子と第1の高電位側端子とが設けられた第1のスイッチング素子と、
第2の低電位側端子と第2の高電位側端子とが設けられ、前記第2の低電位側端子が前記第1の高電位側端子に隣接するように配置された第2のスイッチング素子と、
直流正極端子と直流負極端子とが設けられ、前記直流負極端子が前記第1の低電位側端子に隣接するように配置された平滑コンデンサと、
第1の外部接続用電極端子が形成され、前記第1の高電位側端子と前記第2の低電位側端子とを接続する第1の配線導体と、
第2の外部接続用電極端子が形成され、前記第1の低電位側端子と前記直流負極端子とを接続する第2の配線導体と、
第3の外部接続用電極端子が形成され、前記第1の配線導体と前記第2の配線導体上に跨るようにして、前記第2の高電位側端子と前記直流正極端子とを接続する第3の配線導体とを備えることを特徴とする電力変換装置。 - 第1の低電位側端子と第1の高電位側端子とが設けられた第1のスイッチング素子と、
第2の低電位側端子と第2の高電位側端子とが設けられ、前記第2の低電位側端子が前記第1の高電位側端子に隣接するように配置された第2のスイッチング素子と、
第1の外部接続用電極端子が形成され、前記第1の高電位側端子と前記第2の低電位側端子とを接続する第1の配線導体と、
第2の外部接続用電極端子が形成され、前記第1の低電位側端子に接続された第2の配線導体と、
第3の外部接続用電極端子が形成され、前記第2の高電位側端子にされるとともに、前記第1の配線導体と前記第2の配線導体に対向するようにして前記第1の配線導体と前記第2の配線導体上に配置された第3の配線導体とを備えることを特徴とする電力変換装置。 - 前記第1および第2の配線導体は、前記スイッチング素子または前記平滑コンデンサの端子と接続される部分が内側に折り返されるように構成された平板導体から構成され、
前記第3の配線導体は、前記スイッチング素子または前記平滑コンデンサの端子と接続される部分が外側に折り曲げられるように構成された平板導体から構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の電力変換装置。 - 第1の低電位側端子と第1の高電位側端子とが設けられた第1のスイッチング素子と、第2の低電位側端子と第2の高電位側端子とが設けられた第2のスイッチング素子とを、前記第2の高電位側端子が前記第1の低電位側端子に隣接するように配置する工程と、
直流正極端子と直流負極端子とが設けられた平滑コンデンサを、前記直流正極端子が前記第1の高電位側端子に隣接するように配置する工程と、
前記第1の低電位側端子と前記第2の高電位側端子とを第1の外部接続用電極端子が形成された第1の配線導体にて接続する工程と、
前記第1の高電位側端子と前記直流正極端子とを第2の外部接続用電極端子が形成された第2の配線導体にて接続する工程と、
前記第1の配線導体と前記第2の配線導体上に跨るようにして、前記第2の低電位側端子と前記直流負極端子とを第3の外部接続用電極端子が形成された第3の配線導体にて接続する工程とを備えることを特徴とする電気部品の接続方法。 - 第1の低電位側端子と第1の高電位側端子とが設けられた第1のスイッチング素子と、第2の低電位側端子と第2の高電位側端子とが設けられた第2のスイッチング素子とを、前記第2の高電位側端子が前記第1の低電位側端子に隣接するように配置する工程と、
前記第1の低電位側端子と前記第2の高電位側端子とを第1の外部接続用電極端子が形成された第1の配線導体にて接続する工程と、
第2の外部接続用電極端子が形成された第2の配線導体を前記第1の高電位側端子に接続する工程と、
前記第1の配線導体と前記第2の配線導体に対向するようにして前記第1の配線導体と前記第2の配線導体上に配置することで、第3の外部接続用電極端子が形成された第3の配線導体を前記第2の低電位側端子に接続する工程とを備えることを特徴とする電気部品の接続方法。 - 第1の低電位側端子と第1の高電位側端子とが設けられた第1のスイッチング素子と、第2の低電位側端子と第2の高電位側端子とが設けられた第2のスイッチング素子とを、前記第2の低電位側端子が前記第1の高電位側端子に隣接するように配置する工程と、
直流正極端子と直流極端子とが設けられた平滑コンデンサを、前記直流負極端子が前記第1の低電位側端子に隣接するように配置する工程と、
前記第1の高電位側端子と前記第2の低電位側端子とを第1の外部接続用電極端子が形成された第1の配線導体にて接続する工程と、
前記第1の低電位側端子と前記直流負極端子とを第2の外部接続用電極端子が形成された第2の配線導体にて接続する工程と、
前記第1の配線導体と前記第2の配線導体上に跨るようにして、前記第2の高電位側端子と前記直流正極端子とを第3の外部接続用電極端子が形成された第3の配線導体にて接続する工程とを備えることを特徴とする電気部品の接続方法。 - 第1の低電位側端子と第1の高電位側端子とが設けられた第1のスイッチング素子と、第2の低電位側端子と第2の高電位側端子とが設けられた第2のスイッチング素子とを、前記第2の低電位側端子が前記第1の高電位側端子に隣接するように配置する工程と、
前記第1の高電位側端子と前記第2の低電位側端子とを第1の外部接続用電極端子が形成された第1の配線導体にて接続する工程と、
第2の外部接続用電極端子が形成された第2の配線導体を前記第1の低電位側端子に接続する工程と、
前記第1の配線導体と前記第2の配線導体に対向するようにして前記第1の配線導体と前記第2の配線導体上に配置することで、第3の外部接続用電極端子が形成された第3の配線導体を前記第2の高電位側端子に接続する工程とを備えることを特徴とする電気部品の接続方法。
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