JP2008302338A - 金属水素化物含有排ガス除害剤及び金属水素化物含有排ガス除害方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体製造工程で発生する金属水素化物含有排ガスの除害処理において、高い除害能力を示す除害剤と除害方法とを提供する。
【解決手段】金属水素化物含有排ガスの除害剤及び除害方法に関し、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、又は金属塩基性炭酸塩の何れか一種又は二種以上のこれら化合物の混合物を成型し、その成型体にアンモニアを吸収させたものを除害剤とし、該除害剤に金属水素化物を含む排ガスを通し除害する。
【選択図】なし
【解決手段】金属水素化物含有排ガスの除害剤及び除害方法に関し、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、又は金属塩基性炭酸塩の何れか一種又は二種以上のこれら化合物の混合物を成型し、その成型体にアンモニアを吸収させたものを除害剤とし、該除害剤に金属水素化物を含む排ガスを通し除害する。
【選択図】なし
Description
本発明は金属水素化物含有排ガスの除害剤及び除害方法に関し、詳しくは、半導体製造工場、もしくは液晶製造工場などで発生する金属水素化物含有排ガスの除害剤および除害方法に関する。
半導体製造工場では、その製造中にシラン、ホスフィン、アルシンなどの各種金属水素化物ガス、ハロゲン化物ガス類が使用されている。これらのガスは可燃性及び/又は有害性であることから、これらを含有する排ガスを環境保全上、大気中にそのまま放出することはできず、その危険性、有害性をなくするための処理が必要である。
排ガス処理には湿式法と乾式法があり、前者は薬液で排ガスを洗浄処理する方法である。一方、後者は、粒状固体処理剤の充填塔に排ガスを流通させ、除害対象ガスと処理剤との化学的作用、即ち、吸着及び/又は化学反応により、危険性、有害性ガスを分離、除害する方法であり、金属水素化物含有排ガス或いはハロゲン化物ガス含有排ガスの処理で多く行われている。
金属水素化物含有排ガス処理剤には多くの特許が見られ、金属酸化物からなる除害剤(特許文献1参照)、金属水酸化物、金属炭酸塩或いは塩基性金属炭酸塩からなる除害剤(特許文献2、3、4参照)、金属水酸化物、金属炭酸塩或いは塩基性金属炭酸塩などをアルカリ金属など塩基性化合物で修飾した除害剤(特許文献5、6参照)などが開示されている。
しかしながら、金属水酸化物、金属炭酸塩或いは塩基性金属炭酸塩からなる除害剤は、優れた除害能力を有するが、近年の技術進歩とともに特殊ガス使用量の増加と共により除害能力の高い剤が求められてきており、前記のような除害剤の容量当たりの排ガス処理量では十分ではなくなってきている。
金属水酸化物、金属炭酸塩或いは塩基性金属炭酸塩などをアルカリ金属など塩基性化合物で修飾した除害剤についても、同様に除害剤の容量当たりの排ガス処理量が十分ではない。また、除害成分である粉体と強アルカリ成分を共に混合した後、成形する工程を有し、工業規模で、大量に生産する場合には、強アルカリを使用するために安全上の問題が発生する。また、安全対策を行うためには、閉鎖系にするなど、各種の設備投資が必要となり、生産コストが高くなる。
本発明は、半導体製造工程で発生する金属水素化物含有排ガスの除害処理において、高い除害能力を示す除害剤と除害方法を提供することを目的とする。
本発明者等が、上記課題を解決するために鋭意行った検討の中で、金属水酸化物、金属炭酸塩、又は金属塩基性炭酸塩の又はこれら化合物の混合物の成型体に、アンモニアを吸収させた除害剤は金属水素化物含有排ガスに対して優れた除害性能を有することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、又は金属塩基性炭酸塩の何れか一種又は二種以上のこれら化合物の混合物の成型体にアンモニアを吸収させたことを特徴とする金属水素化物含有排ガス除害剤である。
より詳しくは、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、又は金属塩基性炭酸塩の何れか一種又は二種以上のこれら化合物の混合物の成型体の金属成分が、銅、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、亜鉛、クロムからなる群より選択される少なくとも一種類の金属成分であることを特徴とする金属水素化物含有排ガス除害剤である。
さらに、アンモニアの含有量が、除害剤全重量に対して0.1〜5.0%であることを特徴とする金属水素化物含有排ガス除害剤である。
また、吸収させるアンモニアはアンモニアガスであることを特徴とする金属水素化物含有排ガス除害剤である。
また、本発明の処理方法は、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、又は金属塩基性炭酸塩の何れか一種又は二種以上のこれら化合物の混合物を成型し、その成型体にアンモニアを吸収させた後に金属水素化物を含む排ガスを接触させることを特徴とする金属水素化物含有排ガスの除害方法である。
また、アンモニアは、気相により吸収させたことを特徴とする金属水素化物含有排ガスの除害方法である。
本発明の除害剤は、半導体製造工場、もしくは液晶製造工場などで発生するシラン、ホスフィン、アルシンなどの各種金属水素化物含有排ガスの除害に適用される。本発明の除害剤は、金属化合物の成型体にアンモニアを気相により吸着させることにより、効率良く金属水素化物ガスを吸収でき、吸収容量も大きいため、操業上の利用価値が高い。
本発明は金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、又は金属塩基性炭酸塩の何れか一種又は二種以上のこれら化合物の混合物の成型体に、アンモニアを吸収させた除害剤に関するものである。ここで除害剤の主体をなす金属化合物としては、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、或いは塩基性金属炭酸塩若しくはこれらの混合物の成型体であり、その金属成分としては、安定に存在し得るものであればどのような金属でも使用することができるが、通常容易に入手できしかも安価な銅、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、亜鉛、クロム、等が有利に用いられる。
また、金属化合物類は市販の酸化物、水酸化物、炭酸塩、或いは塩基性炭酸塩を使用することができ、あるいは金属塩類を水溶液となした後、アルカリ化合物類水溶液との中和反応によって製造する沈殿法により生成して使用することもできる。アルカリ化合物類としてはナトリウム、カリウムの水酸化物、炭酸塩、或いはアンモニア水、等を使用するのが好ましい。中和反応によって得られた沈澱物は水洗した後、濾過、乾燥される。
ここで、金属化合物類は上述の市販のもの、沈澱法により生成したもの共に単一化合物での使用のみならず、混合物となして使用してもよい。沈殿法による化合物類の場合、混合物としての使用においては化合物を単独で沈澱させたものを混合してもよいが、共沈法によって複数成分を含む沈澱物を得ることによる方が好ましい。
アンモニアの含有量は、除害剤全重量に対して0.1%〜5.0%の範囲であり、その含有量が0.1%以下では金属水素化物の除害能力の向上が不充分であり、又その量が5.0%以上では一層の処理性能向上効果が認められなくなるばかりでなく、飽和吸着に達するので、現実的ではない。
金属化合物類として市販品使用の場合は成型体、すなわち、粉状物、その成型物、或いは成型後破砕した顆粒が使用され、沈澱法による金属化合物類の場合も同様に粉状物、粉末状の金属化合物類と混練終了後、押出し、或いは打錠によって成型物とされるその成型物、若しくは成型後の破砕物としての成型体が使用される。ここで、処理剤には使用に耐え得る機械的強度を確保するために、必要に応じてシリカ、アルミナ、マグネシア、若しくはその他の強度改善に有効な無機バインダー類を加えることができる。
金属化合物類へのアンモニアの吸収方法としては、上記のような粉状物、成型物、顆粒などの成型体にアンモニアガスを流通し、吸収させることができる。アンモニアガス濃度は、0.1%から100%にすることができる。
金属水酸化物、金属炭酸塩、金属塩基性炭酸塩又はこれら化合物の混合物を流通式の充填塔に詰め、事前にアンモニアガスと接触させ、次いで金属水素化物を含有する排ガスと接触させることによって金属水素化物ガスは除害される。
本発明除害剤によって除害できる金属水素化物ガス類としては、シラン、アルシン、ホスフィン、ジシラン、ジボラン、セレン化水素、ゲルマン、ジクロルシラン等がある。
本発明者等は一連の操作によって得られた除害剤を、ステンレス製流通式反応装置に充填し、金属水素化物ガスとして、シラン、ホスフィン、ゲルマンを含有する還元性ガスを反応器に流通させ、出口ガス中の金属水素化物ガス漏洩量をブレークモニター(バイオニクス社製)によって測定、監視することによって、常温における金属水素化物含有ガスの除害性能測定試験を行った。
その結果、アンモニアを含有しない金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、塩基性金属炭酸塩系処理剤と比較して除害能力(L/kg)に優れ、しかも長時間にわたって出口ガス中に金属水素化物は検出されないことを確認して本発明を完成した。すなわち、本発明のアンモニアを吸収させた除害剤は、アンモニアを吸収させない処理剤と比較して除害能力が30乃至42L/kgとおよそ1.4倍となり、また、出口ガス中における金属水素化物が検出されるまでの時間がおよそ1.4倍と長期にわたり、非常に優れた除害能力を有する除害剤が得られた。
また、本発明の金属化合物の成型体にアンモニアを吸収させた除害剤は、予め金属化合物に塩基性化合物を混合させた後に成型した処理剤と比較して除害能力が1.4倍となり、出口ガス中における金属水素化物が検出されるまでの時間がおよそ1.4倍となった。
次に本発明の内容を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明除害剤の性能評価は、除害性能測定前にアンモニアガスを吸収させた後に、窒素ガス中に含まれる金属水素化物ガスの除害性能を測定することによって行った。アンモニア吸収および測定は常圧流通式の反応装置によって行い、その装置、条件、操作法は次の通りである。
(アンモニアガスの吸収条件)
測定条件
GHSV :500hr−1
圧力 :常圧
反応温度 :常温
反応ガス組成:アンモニア 1%
N2 バランス
測定条件
GHSV :500hr−1
圧力 :常圧
反応温度 :常温
反応ガス組成:アンモニア 1%
N2 バランス
(金属水素化物ガスの除害性能測定装置、及び測定条件)
除害性能測定装置:常圧流通式反応装置
反応管のサイズ :内径28mm、長さ700mm
測定条件
使用除害剤量:60cc(充填高さ100mm)
GHSV :300hr−1
圧力 :常圧
反応温度 :常温
反応ガス組成:SiH4(シラン) 1%
N2 バランス
除害性能測定装置:常圧流通式反応装置
反応管のサイズ :内径28mm、長さ700mm
測定条件
使用除害剤量:60cc(充填高さ100mm)
GHSV :300hr−1
圧力 :常圧
反応温度 :常温
反応ガス組成:SiH4(シラン) 1%
N2 バランス
(金属水素化物ガスの除害性能測定操作方法及び除害性能計算法)
除害剤60ccを充填高が100mmになるように反応管内に詰めて測定装置に設置し、次いで窒素で希釈した金属水素化物ガスを除害剤充填層に流通させた。ガス流通開始後、反応管出口ガス中への金属水素化物ガス漏洩をブレークモニター(日本バイオニクス製)で測定、監視し、その出口濃度が5ppmに達するまでに流入したシランの積算量を求め、その量を処理剤1kg当りに換算した。具体的には測定結果から次の式(1)によって金属水素化物ガスの除害性能は計算した。
除害剤60ccを充填高が100mmになるように反応管内に詰めて測定装置に設置し、次いで窒素で希釈した金属水素化物ガスを除害剤充填層に流通させた。ガス流通開始後、反応管出口ガス中への金属水素化物ガス漏洩をブレークモニター(日本バイオニクス製)で測定、監視し、その出口濃度が5ppmに達するまでに流入したシランの積算量を求め、その量を処理剤1kg当りに換算した。具体的には測定結果から次の式(1)によって金属水素化物ガスの除害性能は計算した。
(処理剤の金属水素化物ガス除害性能計算法)
除害性能(L/kg)=A×(B/100)×(C/E)(式1)
ここで、A:測定ガス流量(L/min.)
B:金属水素化物ガス濃度(容積%)
C:金属水素化物ガスの出口濃度が所定の濃度に達するまでの累積ガス流通時間(min.)
E:処理剤充填量(kg)
除害性能(L/kg)=A×(B/100)×(C/E)(式1)
ここで、A:測定ガス流量(L/min.)
B:金属水素化物ガス濃度(容積%)
C:金属水素化物ガスの出口濃度が所定の濃度に達するまでの累積ガス流通時間(min.)
E:処理剤充填量(kg)
実施例1
金属化合物として市販の塩基性炭酸銅を用い、ニーダー中で塩基性炭酸銅200gに純水40gを加えて充分混合した後、直径3mmのサイズに押出し成型し、120℃で乾燥した。得られた成型体を反応管に充填させて、アンモニアガスを285分間、流通した。計算上、除害剤に対して、2%アンモニアが吸収されたこととなる。このように調製した除害剤のシラン除害性能結果を表1に示した。
金属化合物として市販の塩基性炭酸銅を用い、ニーダー中で塩基性炭酸銅200gに純水40gを加えて充分混合した後、直径3mmのサイズに押出し成型し、120℃で乾燥した。得られた成型体を反応管に充填させて、アンモニアガスを285分間、流通した。計算上、除害剤に対して、2%アンモニアが吸収されたこととなる。このように調製した除害剤のシラン除害性能結果を表1に示した。
実施例2
金属化合物として市販の塩基性炭酸銅を圧密し、顆粒にした後、打錠成形を行い、4.5mm×3mmのタブレットを得た。得られた成型体を反応管に充填させて、アンモニアガスを130分間、流通した。計算上、除害剤に対して、1%アンモニアが吸収されたこととなる。以下、実施例1と同様に行い、その結果を表1に示した。
金属化合物として市販の塩基性炭酸銅を圧密し、顆粒にした後、打錠成形を行い、4.5mm×3mmのタブレットを得た。得られた成型体を反応管に充填させて、アンモニアガスを130分間、流通した。計算上、除害剤に対して、1%アンモニアが吸収されたこととなる。以下、実施例1と同様に行い、その結果を表1に示した。
実施例3
硫酸銅を水溶液となし、これに合わせて準備した炭酸ナトリウムとの中和反応により塩基性炭酸銅の沈殿物を得た。次いで水洗することによって不純物類を充分除去した後濾過、120℃で乾燥し、塩基性炭酸銅を得た。得られた塩基性炭酸銅を用いた以外は、実施例1と同様に行った。アンモニアガスの流通は150分間行い、計算値として、1.2%吸収させた。この結果を表1に示した。
硫酸銅を水溶液となし、これに合わせて準備した炭酸ナトリウムとの中和反応により塩基性炭酸銅の沈殿物を得た。次いで水洗することによって不純物類を充分除去した後濾過、120℃で乾燥し、塩基性炭酸銅を得た。得られた塩基性炭酸銅を用いた以外は、実施例1と同様に行った。アンモニアガスの流通は150分間行い、計算値として、1.2%吸収させた。この結果を表1に示した。
実施例4
硫酸銅275gと硫酸マンガン214gを純水6Lに溶解した水溶液と、これに合わせて準備した炭酸ナトリウム280gを純水8Lに溶解したアルカリ水溶液との中和反応により、銅とマンガンの複合化合物の沈殿物を得た。次いで水洗することによって不純物類を十分除去した後濾過、120℃で乾燥し、300℃で焼成し、酸化銅と酸化マンガンを得た。得られた酸化銅と酸化マンガンの複合酸化物を用いた以外は、実施例1と同様に行った。アンモニアガスの流通は270分間行い、計算値として、1.7%吸収させた。この結果を表1に示した。
硫酸銅275gと硫酸マンガン214gを純水6Lに溶解した水溶液と、これに合わせて準備した炭酸ナトリウム280gを純水8Lに溶解したアルカリ水溶液との中和反応により、銅とマンガンの複合化合物の沈殿物を得た。次いで水洗することによって不純物類を十分除去した後濾過、120℃で乾燥し、300℃で焼成し、酸化銅と酸化マンガンを得た。得られた酸化銅と酸化マンガンの複合酸化物を用いた以外は、実施例1と同様に行った。アンモニアガスの流通は270分間行い、計算値として、1.7%吸収させた。この結果を表1に示した。
実施例5
硫酸鉄480gと硫酸マンガン160gを純水2Lに溶解した水溶液と、これに合わせて準備した炭酸ナトリウム350gを純水1.7Lに溶解したアルカリ水溶液との中和反応により、鉄とマンガンの複合化合物の沈殿物を得た。次いで水洗することによって不純物類を十分除去した後濾過、120℃で乾燥し、500℃で焼成し、酸化鉄と酸化マンガンを得た。得られた酸化鉄と酸化マンガンの複合酸化物を用いた以外は、実施例1と同様に行った。アンモニアガスの流通は130分間行い、計算値として、1.0%吸収させた。この結果を表1に示した。
硫酸鉄480gと硫酸マンガン160gを純水2Lに溶解した水溶液と、これに合わせて準備した炭酸ナトリウム350gを純水1.7Lに溶解したアルカリ水溶液との中和反応により、鉄とマンガンの複合化合物の沈殿物を得た。次いで水洗することによって不純物類を十分除去した後濾過、120℃で乾燥し、500℃で焼成し、酸化鉄と酸化マンガンを得た。得られた酸化鉄と酸化マンガンの複合酸化物を用いた以外は、実施例1と同様に行った。アンモニアガスの流通は130分間行い、計算値として、1.0%吸収させた。この結果を表1に示した。
実施例6
硫酸銅280gと硫酸亜鉛160gを純水0.8Lに溶解した水溶液と、これに合わせて準備した炭酸ナトリウム240gを純水3Lに溶解したアルカリ水溶液との中和反応により、銅と亜鉛の複合化合物の沈殿物を得た。次いで水洗することによって不純物類を十分除去した後濾過、120℃で乾燥し、300℃で焼成し、酸化銅と酸化亜鉛を得た。得られた酸化銅と酸化亜鉛の複合酸化物を用いた以外は、実施例1と同様に行った。アンモニアガスの流通は90分間行い、計算値として、0.5%吸収させた。この結果を表1に示した。
硫酸銅280gと硫酸亜鉛160gを純水0.8Lに溶解した水溶液と、これに合わせて準備した炭酸ナトリウム240gを純水3Lに溶解したアルカリ水溶液との中和反応により、銅と亜鉛の複合化合物の沈殿物を得た。次いで水洗することによって不純物類を十分除去した後濾過、120℃で乾燥し、300℃で焼成し、酸化銅と酸化亜鉛を得た。得られた酸化銅と酸化亜鉛の複合酸化物を用いた以外は、実施例1と同様に行った。アンモニアガスの流通は90分間行い、計算値として、0.5%吸収させた。この結果を表1に示した。
比較例1〜6
実施例1〜6において、アンモニアガスを流通させないこと以外は、実施例1〜6と全く同様にして、実験を行った。この結果を表1に示した。
実施例1〜6において、アンモニアガスを流通させないこと以外は、実施例1〜6と全く同様にして、実験を行った。この結果を表1に示した。
比較例7
金属化合物として市販の塩基性炭酸銅を用い、ニーダー中で塩基性炭酸銅200gに水酸化ナトリウム2gを純水40gに溶解した水溶液を加えて充分混合した後、直径3mmのサイズに押し出し成型し、120℃で乾燥した。得られた水酸化ナトリウム含浸塩基性炭酸銅は、アンモニアガスを流通させない以外は、実施例1〜6と全く同様にして、実験を行った。この結果を表1に示した。
金属化合物として市販の塩基性炭酸銅を用い、ニーダー中で塩基性炭酸銅200gに水酸化ナトリウム2gを純水40gに溶解した水溶液を加えて充分混合した後、直径3mmのサイズに押し出し成型し、120℃で乾燥した。得られた水酸化ナトリウム含浸塩基性炭酸銅は、アンモニアガスを流通させない以外は、実施例1〜6と全く同様にして、実験を行った。この結果を表1に示した。
表1の結果より、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、塩基性金属炭酸塩系化合物の成型体にアンモニアガスを流通させた除害剤は、アンモニアガスを流通させない金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、塩基性金属炭酸塩系化合物の成型体の除害剤と比較して除害能力(L/kg)に優れ、しかも長時間にわたって出口ガス中に金属水素化物は検出されないことが証明された。
また、金属水酸化物、金属炭酸塩或いは塩基性金属炭酸塩などをアルカリ金属など塩基性化合物で修飾した除害剤と比較しても同様に除害能力が向上していた。
Claims (6)
- 金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、又は金属塩基性炭酸塩の何れか一種又は二種以上のこれら化合物の混合物の成型体にアンモニアを吸収させたことを特徴とする金属水素化物含有排ガス除害剤。
- 金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、又は金属塩基性炭酸塩の何れか一種又は二種以上のこれら化合物の混合物の成型体の金属成分が、銅、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、亜鉛、クロムからなる群より選択される少なくとも一種類の金属成分であることを特徴とする請求項1記載の金属水素化物含有排ガス除害剤。
- アンモニアの含有量が、除害剤全重量に対して0.1〜5.0%である請求項1または2記載の金属水素化物含有排ガス除害剤。
- 吸収させるアンモニアはアンモニアガスである請求項1ないし3のいずれか一項に記載の金属水素化物含有排ガス除害剤。
- 金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、又は金属塩基性炭酸塩の何れか一種又は二種以上のこれら化合物の混合物を成型し、その成型体にアンモニアを吸収させた後に金属水素化物含有排ガスを接触させることを特徴とする金属水素化物含有排ガス除害方法。
- アンモニアを気相により吸収させたことを特徴とする請求項5記載の金属水素化物含有排ガス除害方法。
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JP2007153911A JP2008302338A (ja) | 2007-06-11 | 2007-06-11 | 金属水素化物含有排ガス除害剤及び金属水素化物含有排ガス除害方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015164724A (ja) * | 2015-04-03 | 2015-09-17 | クラリアント触媒株式会社 | 金属水素化物含有排ガスの除害剤及び除害方法 |
JP5833313B2 (ja) * | 2009-02-10 | 2015-12-16 | クラリアント触媒株式会社 | 金属水素化物含有排ガスの除害剤及び除害方法 |
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---|---|---|---|---|
JPH06319939A (ja) * | 1993-05-11 | 1994-11-22 | Japan Pionics Co Ltd | 有害ガスの浄化方法 |
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2007
- 2007-06-11 JP JP2007153911A patent/JP2008302338A/ja active Pending
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