JP2008302099A - X線断層撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多列X線検出器を持ったX線CT装置のスキャンにおいて、被検体の息止め負荷軽減のために短時間で撮影を行い、被曝低減、画質改善を実現するX線CT装置を提供する。
【解決手段】X線CT装置(100)は、被検体(HB)のスカウト像より被検体のz方向の幾何学的特徴(gp)又はその変化を求め、撮影条件を最適化する撮影条件設定部(39)と、撮影条件設定部で最適化された条件で、X線発生装置(21)と多列X線検出器(24)とを、その間にある回転中心のまわりに回転運動をさせながら、その間にある被検体を透過したX線投影データを収集するX線データ収集部(5)と、X線データ収集部から収集された投影データを画像再構成する画像再構成部(38)と、画像再構成された断層像を表示する画像表示部(6)と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、医療用X線断層撮影装置(X線CT(Computed Tomography)装置)におけるコンベンショナルスキャン又はシネスキャンの被検体の息止め負荷軽減、被曝低減、画質改善を実現するX線CT装置の技術に関する。
従来は多列X線検出器を有するX線CT装置においては、z軸方向の撮影範囲を最大開口幅の整数倍でスキャンし、その残りの撮影範囲に開口幅を合わせて撮影していた。この場合に最大開口幅を用いて最も薄いスライス厚の断層像を再構成すると、その断層像は多列X線検出器のz軸方向に外側の列ほど画質が劣化する。このため、z軸方向の断層像の画質は一定にならない。また、スキャン部は最大開口幅MDを何度も繰り返すことにより、劣化した画質の断層像がより多くなるという点で問題であった。
特開2007−130288号公報
X線CT装置は、被検体の息止め負荷軽減やモーションアーチファクトを低減するために、広範囲を短時間で撮影することが求められ、次第に検出器部分もz軸方向に大きくなってきた。
多列X線検出器のz軸方向のサイズが大きくなることは、X線コーンビームのコーン角も大きくなることを意味する。また、コーン角が広がることで断層像の画質は、z軸方向の外側検出器ほど劣化の問題が大きくなる。さらに、コーン角を広げることは、X線無駄被曝の問題もより大きくさせる。
そこで、本発明の目的は、多列X線検出器または、フラットパネルX線検出器を持ったX線CT装置の各種スキャンにおいて、被検体の息止め負荷軽減のために短時間で撮影を行い、被曝低減、画質改善を実現するX線CT装置を提供することにある。
本発明は、X線CT装置においてコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを行った場合、多列X線検出器または、フラットパネルX線検出器のz軸方向の外側検出器を用いた断層像は、特に薄いスライス厚を用いた場合においてアーチファクトが大きくなる。さらにアーチファクトは、被検体のz軸方向の変化が著しい範囲、又は被検体の断層像xy平面内の大きさが大きい断層像の周辺領域ほど大きくなる。
このように、撮影条件設定時に形状変化の著しい範囲、又は断層像xy平面内の大きさが大きい領域では、多列X線検出器のz軸方向の外側部分が当たらないように、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンの位置を考慮して撮影条件を最適化することで画質の改善が行える。また、この時にコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンのz軸方向撮影位置が多くなって撮影時間が増えないように、画質と撮影時間のトレードオフも考慮する必要がある。
また、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンがz軸方向に連続して複数回ある場合は、X線コーンビームのz方向の両側の境界領域に近い断層像はX線投影データ空間上、又は断層像空間上の処理により、複数の隣り合うスキャンのミッシングコーン部分を補うようにX線投影データを用いて画質改善が行える。また、この撮影条件最適化においては、定量的な評価関数を用いることで、撮影条件の最適化が自動的、定量的に行える。
以上を特徴とするX線CT装置を提供することで上記課題を解決する。
第1の観点のX線断層撮影装置は、被検体のスカウト像より被検体のz方向の幾何学的特徴又はその変化を求め、撮影条件を最適化する撮影条件設定部と、この撮影条件設定部で最適化された条件で、X線発生装置と多列X線検出器とを、その間にある回転中心のまわりに回転運動をさせながら、その間にある被検体を透過したX線投影データを収集するX線データ収集部と、X線データ収集部から収集された投影データを画像再構成する画像再構成部と、画像再構成された断層像を表示する画像表示部と、を備える。
この構成により、被検体のスカウト像より、被検体のz方向の形状変化、被検体のz方向の撮影視野の大きさの変化を求めて、撮影条件の最適化の際に考慮することで、より良い撮影条件の最適化が行える。特にz方向に連続してコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)においてこの効果は大きくなる。
本発明のX線断層撮影装置によれば、スキャンにおいて、被検体の息止めの負荷を軽減するために短時間で撮影を行い、被検体の被曝低減、画質改善を実現できる効果がある。
<X線CT装置の全体構成>
図1は、本発明の一実施形態にかかるX線CT装置100の構成ブロック図である。このX線CT装置100は、操作コンソール1と、撮影テーブル10と、走査ガントリ20とを具備している。
操作コンソール1は、操作者の入力を受け付けるキーボード又はマウスなどの入力装置2と、前処理、画像再構成処理、後処理などを実行する中央処理装置3と、走査ガントリ20で収集したX線投影データを収集するデータ収集バッファ5とを具備している。さらに、操作コンソール1は、投影データから画像再構成した断層像を表示するモニタ6と、プログラムやX線投影データ又はX線断層像を記憶する記憶装置7とを具備している。撮影条件の入力は、入力装置2から入力され、記憶装置7に記憶される。撮影テーブル10は、被検体HBを乗せて走査ガントリ20の開口部に出し入れするクレードル12を具備している。クレードル12は撮影テーブル10に内蔵するモータで昇降及びテーブル直線移動される。
走査ガントリ20のガントリ回転部15は、X線管21と、X線コントローラ22と、コリメータ23と、ビーム形成X線フィルタ28と、多列X線検出器24と、データ収集装置(DAS:Data Acquisition System)25とを具備している。
ガントリ回転部15はベアリングを介して回転可能になっている。不図示の回転モータが回転すると、不図示のベルトを介して回転がガントリ回転部15に伝えられ、ガントリ回転部15が回転する。さらに、走査ガントリ20は、被検体HBの体軸の回りに回転しているガントリ回転部15を制御する回転部コントローラ26と、制御信号などを操作コンソール1や撮影テーブル10とやり取りする制御コントローラ29とを具備している。ビーム形成X線フィルタ28は撮影中心である回転中心に向かうX線の方向にはフィルタの厚さが最も薄く、周辺部に行くに従いフィルタの厚さが増し、X線をより吸収できるようになっているX線フィルタである。
中央処理装置3は、前処理部37、画像再構成部38及び撮影条件設定部39を有している。
前処理部37は、データ収集装置25で収集された生データに対して、チャネル間の感度不均一を補正し、またX線強吸収体、主に金属部による極端な信号強度の低下又は信号脱落を補正するX線量補正等の前処理を実行する。
画像再構成部38は、前処理部37で前処理された投影データを受け、その投影データに基づいて画像を再構成する。投影データは、周波数領域に変換する高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)がなされて、それに再構成関数Kernel(j)を重畳し、逆フーリエ変換する。そして、画像再構成部38は、再構成関数Kernel(j)を重畳処理した投影データに対して、三次元逆投影処理を行い、被検体HBの体軸方向(Z方向)ごとに断層像(xy平面)を求める。画像再構成部38は、この断層像を記憶装置7に記憶させる。
撮影条件設定部39は、画質と撮影時間の最適化評価関数を用いて、画質と撮影時間を自動的したり、被検体のスカウト像より被検体のz軸方向の形状変化、撮影視野の大きさの変化を表す幾何学的特徴量を求めて、画質と撮影時間の最適化を行う。
<X線CT装置の動作フローチャート>
図2は、本実施形態のX線CT装置についての動作の概要を示すフローチャートである。
ステップP1では、被検体HBをクレードル12に乗せ、位置合わせを行う。ここでは、クレードル12の上に乗せられた被検体HBは各部位の基準点に走査ガントリ20のスライスライト中心位置を合わせる。そして、スカウト像収集を行う。スカウト像撮影では、X線管21と多列X線検出器24とを固定させ、クレードル12を直線移動させながらX線投影データの収集を行う。ここでは、スカウト像は通常0度,90度のビュー角度位置で撮影される。図2中の右側は、0度で胸部付近を撮影したスカウト像41の例である。このスカウト像41上から断層像の撮影位置を計画できる。
ステップP2では、スカウト像41上に撮影する断層像の位置、大きさを表示させながら撮影条件設定を行う。スカウト像41中に示した点線は、断層像画像の位置である。本実施形態では、コンベンショナルスキャン、ヘリカルスキャン、可変ピッチヘリカルスキャン、ヘリカルシャトルスキャンなどの複数のスキャンパターンを有している。コンベンショナルスキャンとは、クレードル12をz軸方向に所定の間隔で移動するごとにX線管21及び多列X線検出器24を回転させてX線投影データを取得するスキャン方法である。ヘリカルスキャンとは、X線管21と多列X線検出器24とが回転しながらクレードル12を一定速度で移動させ、X線投影データを収集する撮影方法である。断層像の撮影条件設定においては、X線CT装置100の自動露出機構を用いることにより、被検体HBの被曝を最適化することもできる。また、本実施形態では、撮影条件設定部39は、画質と撮影時間の最適化評価関数を用いて、撮影条件で設定されなかった項目を自動的に最適な撮影条件に設定する。
ステップP3ないしステップP9では、断層像撮影を行う。ステップP3において、X線データ収集を行う。ここでヘリカルスキャンによってデータ収集を行う場合には、ガントリ回転部15を被検体HBの回りに回転させ、かつ、撮影テーブル10上のクレードル12を直線移動させながら、X線投影データのデータ収集動作を行う。そして、ビュー角度viewと、検出器列番号jと、チャネル番号iとで表わされるX線投影データDA(view,j,i)(j=1〜ROW,i=1〜CH)にz方向座標位置Ztable(view)を付加させる。このようにヘリカルスキャンにおいては、一定速度の範囲のX線投影データ収集を行う。
ステップP4では、前処理部37がX線投影データDA(view,j,i)に対して前処理を行い、投影データに変換する。具体的には、オフセット補正を行い、対数変換を行い、X線線量補正を行い、そして感度補正を行う。
ステップP5では、ビームハードニング補正を行う。ここでは、前処理された投影データDB(view,j,i)に対して、ビームハードニング補正を行う。このとき、検出器の各j列に独立したビームハードニング補正を行なえるため、撮影条件でX線管21の管電圧が異なっていれば、列ごとの検出器のX線エネルギー特性の違いを補正できる。
ステップP6では、画像再構成部38がzフィルタ重畳処理を行う。ここでは、ビームハードニング補正された投影データDC(view,j,i)に対して、z方向(列方向)のフィルタをかけるzフィルタ重畳処理を行う。
ステップP7では、画像再構成部38が再構成関数重畳処理を行う。すなわち、X線投影データを周波数領域に変換するフーリエ変換(Fourier Transform)を行い、再構成関数を掛け、逆フーリエ変換する。
ステップP8では、画像再構成部38が三次元逆投影処理を行う。ここでは、再構成関数重畳処理した投影データDD(view,j,i)に対して、三次元逆投影処理を行い、逆投影データDE(x,y,z)を求める。画像再構成される画像はz軸に垂直な面である。xy平面に三次元画像再構成される。以下の再構成領域Pはxy平面に平行なものとする。
ステップP9では、画像再構成部38が後処理を行う。逆投影データDE(x,y,z)に対して画像フィルタ重畳、CT値変換などの後処理を行い、断層像を得る。
ステップP10では、画像再構成された断層像を表示する。断層像の例として、図2の右側に断層像42を示す。
<<撮影条件設定部39による撮影条件の最適化>>
以下に上記のX線CT装置100を用いた実施例を示す。
実施例1は、撮影条件設定部39が画質と撮影時間の最適化評価関数を用いて、画質と撮影時間を自動的にかつ定量的に最適化する実施例を示す。
実施例2は、撮影条件設定部39が被検体のスカウト像より被検体のz軸方向の形状変化、撮影視野の大きさの変化を表す幾何学的特徴量を求めて、最適化評価関数により、画質と撮影時間の最適化を行う実施例を示す。
<撮影条件最適化>
従来の撮影条件の選択の仕方として、例えばz軸方向に最大40mmの範囲をスキャンできる64列を有するX線CT装置100は、z軸方向に100mmの範囲のコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを行う場合に、図3(a)のように100mmを40mm+40mm+20mmと分けて、z軸方向に40mmのスキャンを2回行い、残り20mmを1回撮影していた。
この撮影方法は、z軸方向に40mm開口で64列の断層像を画像再構成するため、z軸方向の外側部分で図4に示すようにミッシングコーンにかかってしまう。つまり、図3(a)の32A,31A近辺の断層像、又は32B,31B近辺の断層像はアーチファクトが発生し画質が劣化する。ただし、断層像はz軸方向に並べて断層像32A,31A,30A…2A,1A,1B,2B…30B,31B,32Bと番号付けている。また、図3(a)に示すスキャンでのz軸方向座標位置はz1,z2,z3の3か所で撮影されており、スキャン3回分の撮影時間である。
この撮影時間を保ちながら画質を改善した撮影条件は図3(b)を考えることができる。
図3(b)は、100mmを40mm+30mm+30mmと分けて、z軸方向座標位置z11で40mmのスキャンを1回にし、残りをz12,z13においてz軸方向の開口幅30mmのスキャンを2回用いている。これにより、断層像は従来の図3(a)の場合に比べて開口幅40mmの撮影が少ない分、画質改善となっている。
今ここで、スキャン画質の評価関数はE(g(x,y,i))として考える。なおg(x,y,i)は断層像であり、iはコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンにおける断層像g(x,y,i)の列の位置番号である。断層像32Aから断層像32BはX線検出器列番号+32〜−32に割り当て、断層像の画質を表す量として|32.5−i|nを用いる。なお、nは自然数(n=1,2,3…)とする。
評価関数E(g(x,y,i))は、以下の(数式1)のように定め、関数値の大きい方をより最適としている。つまり、評価関数値が大きい方を選択すれば良い。
...(数式1)
この評価関数値について、図3(a)と図3(b)とを比較してみると、図3(a)の場合に(数式2)になり、図3(b)の場合に(数式3)になる。なお、ここではn=1としている。

...(数式2)
...(数式3)
これよりE1<E2となり、よって、E2つまり、図3(b)の場合の方がより最適ということになる。
なお、この最適化評価関数は1例であるので他の評価関数を用いても良い。
図5のフローチャートは、撮影条件最適化評価関数を用いた撮影条件設定部39の流れを示す。
ステップP11では、スカウト像収集を行う。
ステップP12では、撮影条件設定を行う。
ステップP13では、撮影条件最適化関数による最適化を行う。
ステップP14では、操作者のチェックを行い、OKかを判断し、YESであればステップP16へ行き、NOであればステップP15へ行く。
ステップP15では、操作者による撮影条件変更を行う。
ステップP16では、本スキャンを行う。
ステップP17では、本スキャンの断層像表示を行う。
<撮影条件最適化関数の比較>
ステップP13においての撮影条件設定部39は、スキャン範囲のz軸方向の長さをLとし、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャン1回に撮影できるz軸方向の範囲の長さを大きい方からD1,D2,D3,D4,D5と設定する。例えば、D1=40mm,D2=30mm,D3=20mm,D4=10mm,D5=5mmとなる。この場合に、図6は撮影条件最適化関数により比較する撮影条件を求める流れを示す。
ステップD1では、スキャン範囲設定時のz軸方向の長さLを求める。
ステップD2では、Int(L/D1)を求める。但し、Int(x)はxの整数部を取る関数とする。
ステップD3では、(Int(L/D1)+1)回の撮影条件の組み合わせをすべて求める。
ステップD4では、ステップD3で求めた撮影条件各々の撮影条件最適化関数値を求める。
ステップD5では、撮影条件最適化関数値が最大値となる撮影条件を選ぶ。
ステップD6では、最適な撮影条件を決定する。
ステップD3で(Int(L/D1)+1)回の撮影条件範囲内で組み合わせを求めているのは、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンのz軸方向座標位置の数を最小に保ち撮影時間を最短に保とうとするためである。もし、撮影時間に余裕のある場合は、撮影条件の組み合わせを求める範囲を(Int(L/D1)+2)回、又は(Int(L/D1)+3)回まで広げて、多少撮影時間のかかる撮影条件から最適な撮影条件を選択することも可能である。
ステップP14において、操作者は撮影条件設定部39が求めた最適化済み撮影条件をチェックし、撮影条件最適化の間違いを防ぐ。
上記の実施例により、撮影条件設定部39は最適化評価関数を用いて、画質と撮影時間の最適化を自動的にかつ定量的に行うことができる。
<幾何学的特徴量を用いた撮影条件最適化>
本実施例は、被検体のスカウト像よりz軸方向の形状変化、断層像平面内の撮影視野の大きさを表す幾何学的特徴量を考慮した最適化評価関数を用いることで、画質と撮影時間の最適化を行う実施例を示す。
撮影条件設定部39の撮影条件最適化の流れは、図5のフローと同様に処理することができる。図5に追加する処理はステップP12の撮影条件設定を行った後に、スカウト像より各z軸方向の座標位置における被検体の幾何学的特徴量を求め、ステップP13の撮影条件最適化関数による最適化時に幾何学的特徴量を考慮させればよい。
この時のスカウト像収集は1方向の90度方向のみでも良いし、2方向の0度方向と90度方向、又は90度方向と180度方向でも良い。1方向のスカウト像より2方向のスカウト像の方が、より正確に被検体の各z軸方向の座標位置における幾何学的特徴量を求めることができる。
スカウト像より求める幾何学的特徴は図7のように各座標位置における幾何学的特徴を求める。
0度方向のスカウト像からは以下などが得ることができる。
被検体のx方向の範囲[xs,xe]
被検体のx方向中心位置xc
被検体のx方向幅lx
被検体のx方向(0度方向)プロファイル面積Sx
また、90度のスカウト像からは以下を得ることができる。
被検体のy方向の範囲[ys,ye]
被検体のy方向中心位置yc
被検体のy方向幅ly
被検体のy方向(90度方向)プロファイル面積Sy
なお、被検体の中心xc、ycは、xc=(xs+xe)/2,yc=(ys+ye)/2で求めることができる。
また、プロファイル面積Sx,Syは以下の(数式4),(数式5)により求める。ただし、Prfx(i),Prfy(i)はプロファイル曲線、CHは多列X線検出器24のチャネル数とする。
...(数式4)
...(数式5)
また、被検体のx方向幅lxとy方向幅lyとは、lx=xe−xs、ly=ye−ysより求めることができる。
撮影条件設定部39は、これらの幾何学的特徴量の変化を図8のように求め、変化の著しい範囲を求めておく。例えば、あるz軸方向の座標位置の幾何学的特徴量をgp(z)とすると、z軸方向の幾何学的特徴量gpの変化量Ck(z)は以下の(数式6)のように表せる。
なお、Δzは撮影する断層像のz軸方向の間隔,iは整数とし、i・Δzはz軸方向の座標位置を表す。変化量Ck(z)は各幾何学的特徴量で正規化された値となっている。
...(数式6)
変化の大きい範囲は、幾何学的特徴量gpの変化量Ck(z)の変化が閾値θkを超える範囲とする。
また、被検体が大きい範囲、又は大きな撮影視野は、x方向長さlx、y方向長さlyより求める。
撮影条件設定部39は、幾何学的特徴量gpの変化量Ck(z)の変化が閾値θkを超える範囲、z軸方向の形状の変化の大きい範囲、および撮影視野の大きい範囲を求める。
撮影条件設定部39は、これらの範囲を考慮してコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンにおけるミッシングコーン領域に形状の変化の大きい範囲、および撮影視野の大きい範囲を避けるように、又は、なるべく避けるように撮影条件を設定する必要がある。
例えば、撮影条件設定部39は、(数式1)で示した撮影条件最適化評価関数を以下の(数式7),(数式8),(数式9)のように変形すると、z軸方向の形状の大きい範囲、および撮影視野の大きい範囲がミッシングコーン領域に入るのを避けることができる。
実施例1の評価関数E(g(x,y,i))ではなく、本実施形態ではスキャン画質の評価関数として、E(g(x,y,d))を考える。なお、g(x,y,d)は断層像であり、dは図9に示すように多列X線検出器24のz軸方向中心から断層像g(x,y,d)までの距離とする。以下にE(g(x,y,d))を(数式7),(数式8),(数式9)に示す。ただし、定数cは1より大きい整数とする。
Ck(z)≦θkにおいて
...(数式7)
Ck(z)>θk かつ d≦20(mm)において
...(数式8)
Ck(z)>θk かつ d>20(mm)において
...(数式9)
これらにより、撮影条件設定部39の最適化評価関数は、撮影条件設定時にz軸方向の形状変化の大きい範囲、撮影視野の大きい範囲にアーチファクトの発生しやすい多列X線検出器24の中心から20mmよりも外側の断層像を配置しづらくできる。
なお、わかりやすくするために
Ck(z)>θk かつ d>20(mm)においてE(g(x,y,d))=0
としても良い。
なお、この最適化評価関数は1例であるので他の評価関数を用いても良い。
また、上記最適化評価関数は多列X線検出器24の中心から20mmよりも外側でz軸方向に形状変化の大きい範囲、撮影視野の大きい範囲を避けているが、三次元画像再構成アルゴリズム、X線データ収集幾何学系の配置に依存して、この20mmという値は変更してかまわない。
このようにして、本実施形態は、被検体のスカウト像よりz軸方向の形状変化、断層像平面内の大きさの幾何学的特徴量を考慮した撮影条件の最適化評価関数を求めて、スキャンの画質と撮影時間の最適化を行うことができる。
以上の多列X線検出器24またはフラットパネルを有するX線CT装置のスキャンにおいて、被検体の息止めの負荷を軽減するために短時間で撮影を行い、被検体の被曝低減、画質改善を実現できる効果がある。
本実施形態には、撮影条件最適化関数の一例が書かれているが、他の撮影条件最適化関数を用いても同様の効果を出せる。
本実施形態では、通常のスカウト像撮影により被検体の幾何学的情報を得ているが、通常のスカウト像撮影でなくても低線量のヘリカルスキャンによるスカウト像撮影であるヘリカルスカウトスキャンを用いても同様に、被検体の幾何学的情報を得て撮影条件最適化関数により撮影条件を最適化することができる。
なお、本実施形態における画像再構成法は、従来公知のフェルドカンプ法による三次元画像再構成法でもよい。さらに、他の三次元画像再構成方法でもよい。又は二次元画像再構成でも良い。
本実施形態では、コンベンショナルスキャンの場合について記載しているが、シネスキャンの場合についても同様に効果を出すことができる。
本実施形態は、走査ガントリ20が傾斜していない場合について記載しているが、走査ガントリ20が傾斜した、いわゆるチルト・スキャンの場合でも同様な効果を出すことができる。また、本実施形態は、心拍信号に同期させても同様な効果を出すことができる。
なお、本実施形態においては、撮影テーブル10のクレードル12をz軸方向に動かすことにより、各z軸方向スキャン位置の間を移動している。しかし、走査ガントリ20又は走査ガントリ20内の回転部15を撮影テーブル10のクレードル12に対して動かすことによっても、相対的に同様な効果を得ることができる。また、本実施形態では、X線CT装置のX線自動露出機構を用いていない場合について記載しているが、X線CT装置のX線自動露出機構を用いた場合についても同様に効果を出すことができる。
本実施形態は、生体信号にX線データ収集が同期しない場合について記載しているが、生体信号、特に、心拍信号に同期させても同様な効果を出すことができる。
本実施形態では、医用X線CT装置を元について記載しているが、産業用X線CT装置、又は、他の装置と組み合わせたX線CT−PET装置,X線CT−SPECT装置などにおいても利用できる。
本発明の一実施形態にかかるX線CT装置を示すブロック図である。 X線CT装置100の一般的な動作フローチャートである。 (a)は、従来のスキャンの撮影計画を示す図である。 (b)は、今回のスキャンによる撮影計画を示す図である。 z軸方向に連続したスキャンにおけるミッシングコーン領域を示す図である。 撮影条件最適化評価関数を用いた撮影の流れを示すフローチャートである。 撮影条件最適化評価関数を用いた撮影の流れを示すフローチャートである。 スカウト像から得ることができる幾何学的特徴量の求め方を示す図である。 被検体のスカウト像より得ることができる各幾何学的特徴量の変化を示す図である。 多列X線検出器のz方向中心から断層像までの距離dを示す図である。
符号の説明
1 … 操作コンソール
2 … 入力装置
3 … 中央処理装置
5 … データ収集バッファ
6 … モニタ
7 … 記憶装置
10 … 撮影テーブル
12 … クレードル
15 … 回転部
20 … 走査ガントリ
21 … X線管
22 … X線コントローラ
23 … コリメータ
24 … 多列X線検出器
25 … データ収集装置(DAS)
26 … 回転部コントローラ
27 … 走査ガントリ傾斜コントローラ
28 … ビーム形成X線フィルタ
29 … 制御コントローラ
37 … 前処理部
38 … 画像再構成部
39 … 撮影条件設定部

Claims (1)

  1. 被検体のスカウト像より前記被検体のz方向の幾何学的特徴又はその変化を求め、X線データ収集系の画質の特徴を考慮し、撮影条件を最適化する撮影条件設定手段と、
    前記撮影条件設定部で最適化された条件で、X線発生装置と相対してX線を検出する多列X線検出器またはフラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の2次元X線エリア検出器とを、その間にある回転中心のまわりに回転運動をさせながら、その間にある前記被検体を透過したX線投影データを収集するX線データ収集手段と、
    前記X線データ収集部から収集された投影データを画像再構成する画像再構成部と、
    前記画像再構成された断層像を表示する画像表示手段と、
    を含むことを特徴とするX線断層撮影装置。
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