JP2008296406A - タイヤ成型装置及びタイヤ成型方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エアシリンダを用いた折り返しフィンガー駆動機構での折り返し工程において、カーカスバンドとビード部材間を密着して、エア入りの発生を防止する。
【解決手段】
シリンダ62内のピストン63及びピストンロッド63aを、空気圧で図2A中右方に摺動させ、ピストンロッド63aの先端部を第1の折り返しフィンガー駆動機構6aの図示左端部に当接させ、シリンダ装置64を所定距離ビードロック装置10側に押圧摺動させる。シリンダ装置64に設けられた折り返しフィンガー66は、カーカスバンド20の側部をビードコア22の周りに一部巻き掛けた状態で停止し(中間停止)、カーカスバンド20とビードコア22間を密着してエア抜きを行う(図2B)。密着させた後、第1の折り返しフィンガー駆動機構6aでシリンダ装置64を更に移動させ、折り返しフィンガー66を更に拡開させ、カーカスバンド20を完全に折り返す(図2C)。
【選択図】図2

Description

本発明は、生タイヤ成型時にカーカスバンド側部をビード部材の周りに折り返すタイヤ成型ドラムを備えたタイヤ成型装置及びタイヤ製造方法に関する。
従来、グリーンタイヤを成型する場合、タイヤ成型ドラムの外周に円筒状に成型したタイヤ構成部材上に、ビードコア及びビードフィラー等からなるビード部材を固定(ビードロック)し、タイヤ構成部材を略トロイダル状に膨出させた後、カーカスバンド等の両端をタイヤ半径方向内側から外側に向けて、ビード部材に巻き付けるように折り返して、グリーンタイヤを成型している。
このカーカスバンドの折り返しは、タイヤ成型ドラムの軸方向両側に装着された折り返し装置で行われる(例えば、特許文献1)。
図5は従来の折り返し装置の一例を示す概略側断面図である。
この折り返し装置110は、タイヤ成型ドラムの軸方向に摺動可能な空気圧シリンダ111と、その機外側端部(図示左端部)に旋回自在に取り付けられた折り返しフィンガー112を有し、この折り返しフィンガー112の先端にはカーカスバンドを折り返して押圧するための折り返しローラ113が回動可能に軸支されている。
この折り返し装置110でカーカスバンドを折り返すときは、空気圧により、折り返しフィンガー112をタイヤ成型ドラム側(図中右側)に移動させ、上記折り返しローラ113でタイヤ半径方向内側から外側に向けてカーカスバンドを折り返すと同時にビード部材に圧着する。
ところで、折り返したカーカスバンドとビード部材との密着が十分になされないと、カーカスバンドとビード部材間にエア入りが発生する。エア入りが発生すると、成型されたタイヤ構成部材の形状を保持したり或いは形状の変化を抑制することができず、延いては、製品タイヤのユニフォミティーを悪化させることになる。
そこで本願発明者は、このエア入りを防止するために、折り返しフィンガー112による折り返し加工中に、カーカスバンドを所定の位置まで折り返した状態で折り返しフィンガー112を一旦停止(中間停止)させて、カーカスバンドとビード部材間を密着させてエア抜きを行ってから、最終位置までカーカスバンドを折り返すようにすることが有効であるとの知見を得た。
ところが、従来のタイヤ成型ドラムの折り返し装置110では、シリンダ内へのエア給排気を停止して折り返しフィンガー112を一旦停止させると、カーカスバンドの反力でシリンダ内の空気が圧縮されるため、折り返しフィンガー112が押し戻され、逆に押された側の空気が圧縮して今度は折り返しフィンガー112が押し返すように働く、つまり振動して容易に停止しない。このように折り返しフィンガー112を所定位置にスムーズに停止させることは難しく、したがって密着させてエア抜きを行うことができない。
この問題は、上記折り返しフィンガー駆動機構の駆動媒体が圧縮性であることに起因するから、これを非圧縮性媒体を用いた、例えば油圧機構に代えれば解決できると思われるが、油圧駆動装置は、装置全体として大がかりなものとなり、コストも掛かるという問題がある。また、油圧駆動装置は一般にタイヤ成型ドラムと一体のものではないため、例えばタイヤ成型ドラムを交換するときなどは、油圧装置をその都度取り外さなくてはならず、油汚れの問題や手間が掛かるという問題も生じる。
また、油圧機構を用いた折り返しフィンガー駆動機構自体は既に知られているが(特許文献2参照)、これは上記エア抜きのために折り返しフィンガーを中間停止させるとの技術思想とは何ら関係がないものであり、上記文献には、折り返しを中間停止してタイヤ構成部材とビード部材との密着を図りエア抜きを行うことについては何ら示されていない。
特開2005−246823号公報 特開2002−81404号公報
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、エアシリンダを用いた折り返しフィンガー駆動機構を用いたタイヤの成型において、タイヤ構成部材とビード部材間を密着して、カーカスバンドの側部とビード部材間のエア入りを防止することである。
また、折り返しフィンガー駆動機構によらず、折り返しを中断してタイヤ構成部材とビード部材間の密着を図りエア入りの発生を防止することである。
請求項1の発明は、タイヤ成型ドラムと、該タイヤ成型ドラム上でタイヤ構成部材を折り返す折り返しフィンガーを備えた折り返し装置とから成るタイヤ成型装置であって、前記折り返し装置は、折り返しフィンガーの待機位置から中間停止位置までの駆動を行う第2の折り返しフィンガー駆動手段と、中間停止位置から最終位置までの折り返しを行う第1の折り返しフィンガー駆動手段とからなり、前記第1の折り返しフィンガー駆動手段は、折り返しフィンガー及び該折り返しフィンガー駆動用のエアシリンダ手段を有し、前記第2の折り返しフィンガー駆動手段は、前記第1の折り返しフィンガー駆動手段を前記折り返しフィンガー駆動方向に移動させる駆動手段を有することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載されたタイヤ成型装置において、前記第2の折り返しフィンガー駆動手段は、前記第1の折り返しフィンガー駆動手段を前記折り返しフィンガー駆動方向に所定距離移動させた状態においてストローク端に達する往復移動手段であって、前記ストローク端において、折り返されたタイヤ構成部材の反力に対抗する押圧力を前記第1の折り返しフィンガー駆動手段に作用させることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載されたタイヤ成型装置において、前記第2の折り返しフィンガー駆動手段は、エアシリンダによる往復移動機構であり、前記第1の折り返しフィンガー駆動手段に当接して押圧又は牽引する手段を有することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載されたタイヤ成型装置において、前記第2の折り返しフィンガー駆動手段は、一又は複数の折り返しフィンガー駆動手段からなることを特徴とする。
請求項5の発明は、タイヤ成型ドラム上でタイヤ構成部材を折り返してタイヤを成型するタイヤ成型方法であって、タイヤ構成部材を折返し始動位置から中間折り返し位置まで折り返す第1の折り返し工程と、前記第1の折り返し工程の終了後、折り返しを中断して折り返したタイヤ構成部材とビード部材とを密着する工程と、タイヤ構成部材を前記中間折り返し位置から最終位置まで折り返す第2の折り返し工程と、を有することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5に記載されたタイヤ成型方法において、前記密着する工程は、折り返したタイヤ構成部材の反力に対抗する圧力を前記折り返し工程を実行する折り返しフィンガーに付加する工程を有することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項5又は6に記載されたタイヤ成型方法において、前記中間折り返し位置は、一又は複数の箇所であることを特徴とする。
本発明によれば、エアシリンダを用いた折り返しフィンガー駆動機構で折り返し工程中に折り返しフィンガーを中間停止できる構成を採用したことにより、タイヤ構成部材とビード部材間を密着することができ、タイヤ構成部材とビード部材間におけるエア入りの発生を防止でき、延いてはタイヤのユニフォミティーを確保することができる。
(第一の実施形態)
以下、本発明の第一の実施形態に係るタイヤ成型装置について、添付図面を参照して説明する。
図1は、第一の実施形態に係るタイヤ成型装置が有するタイヤ成型ドラムの構成を示す断面図であり、図1aはタイヤ成型ドラムのコア体が拡張した状態を示しており、図1bはコア体が拡張されていない状態を示している。
タイヤ成型ドラム1は、図1に示すように、中心軸2、中心軸2上を軸方向に相互に離隔および接近変位する一対のスリーブ4、それぞれのスリーブ4の外周面に設けられ、スリーブ4とは独立に相互に離隔および接近変位されるスライダ5を備えている。このスライダ5の外周上には、ビードコアを固定支持するビードロック装置10及びカーカスバンド折り返し装置6が固定されている。
両ビードロック装置10間の軸方向中央部には、タイヤ成型ドラム本体を構成する半径方向に拡縮されるコア体7が設けられ、かつこのコア体7を構成する剛性支持部材に対して、一端部を上記スリーブ4に取り付けられかつ、中間部がヒンジ連結された一対のリンクから成るリンク機構9の他端部が連結されている。
スライダ5の軸方向内側端(図面では中央側)には、コア体7の半径方向外側に延在し、コア体7の周囲の空間を密封してトロイダル状に膨縮変形する補強ゴム膜からなるセンターブラダ8が固定されている。スライダ5は、中心軸2内の中空部に設けたネジ軸3の回転により左右対称に離隔接近変位し、スライダ5に搭載された一対のビードロック装置10を離隔接近変位させる。
図2は、図1に示したタイヤ構成部材の一実施形態であるカーカスバンドの折り返し装置6及びビードロック装置10を拡大した側面図であり、図2Aはカーカスバンドを折り返す前の状態を示し、図2Bは所定の位置まで折り返して中間停止した状態を示し、図2Cは最後まで折り返した状態を示している。
カーカスバンド折り返し装置6は、図示のように、第1の折り返しフィンガー駆動手段の実施形態である第1の折り返しフィンガー駆動機構6aと、第2の折り返しフィンガー駆動手段の実施形態である第2の折り返しフィンガー駆動機構6bから成っている。
第1の折り返しフィンガー駆動機構6aは、シリンダベース61上に摺動自在に配置されており、その基端部を中心に、図面と平行な面内(第1の折り返しフィンガー駆動機構6aと中心軸2の中心線を含む各面内)で揺動可能に設けられた折り返しフィンガー66を備え、この折り返しフィンガー66は、タイヤ成型ドラム周方向に、例えば等間隔に並んで円環状に配置されている。
第1の折り返しフィンガー駆動機構6aは、それぞれの折り返しフィンガー66の先端部に回転可能に軸支された一対の折り返しローラ67(67a、67b)と、折り返しフィンガー66を軸方向に往復変位させるシリンダ装置64と、折り返しフィンガー66を束ねて常に成型ドラム半径方向内側つまり縮径方向に付勢するエラストマバンド(図示せず)とを備えている。
上記シリンダ装置64は、スライダ5の周上に固定されたシリンダベース61と、シリンダベース61の外周上を摺動する第一摺動壁23および第二摺動壁24と、これらの摺動壁23、24を連結する円筒壁25と、シリンダベース61外周上に固定された固定壁26で構成されている。固定壁26、第一摺動壁23及び円筒壁25は第一圧力室64aを形成し、固定壁26、第二摺動壁24及び円筒壁25は同様に第二圧力室64bを形成している(図2B参照)。
第一及び第二圧力室64a、64bには、固定壁26に隣接してそれぞれエア穴c及びdが形成されている。
第2の折り返しフィンガー駆動機構6bは、シリンダベース61のタイヤ成型装置の機外側(図示左側)端部に固定されたシリンダ62と、シリンダ62内に摺動自在に配置されたピストン63からなり、シリンダ62の底面及びシリンダベース61を連通するエア穴a、bがそれぞれシリンダ62の両側壁に隣接して設けられている。上記ピストン63のピストンロッド63aは、上記第1の折り返しフィンガー駆動機構6aのシリンダ装置64の機外側端部に当接し、それをピストン63のストロークに相当する長さだけ、シリンダベース61上でビードロック装置10側(図示右側)に摺動させ、したがって折り返しフィンガー66を、図2Bに示す位置まで拡開することができる。
なお、ビードロック装置10にはカーカスバンド20、ビードコア22、ビードフィラー21がこの順番に載置されている。
以上の構成において、まず、図1bに示すコア体7が拡開されていない状態において、図示しない駆動手段によってネジ軸3を回転させて、スライダ5を互いに接近する方向に駆動し、それと共に、このスライダ5に固着しているビードロック装置10及び折り返し装置6を互いに接近する方向に駆動する。
次に、図示しない加圧手段にてセンターブラダ8の内部を加圧し、センターブラダ8及びセンターブラダ8上に固定されているカーカスバンド20を、トロイダル状に膨出させながら、スリーブ4を図示しない駆動手段によって互いに近接させると、それに連動するリンク機構9によってコア体7が図中上側(ドラム半径方向外側)に変位し、カーカスバンド20をシェーピングする。
続いて、第2の折り返しフィンガー駆動機構6bのシリンダ62のエア穴aからエアを供給すると共にエア穴bから排気すると、ピストン63、したがってピストンロッド63aは図2A中右方に移動し、その先端部が第1の折り返しフィンガー駆動機構6aの図示左端に当接して押し、これを右方、つまりビードロック装置10側にそのストロークに相当する距離だけ押圧摺動させる。これにより、折り返しフィンガー66は、図2Bに示すようにカーカスバンド20の側部をビードコア22の回りに一部巻き掛けつつ拡開する。第2の折り返しフィンガー駆動機構6bのピストンロッド63aは、この位置ではストロークエンドに達しているので、第1の折り返しフィンガー駆動機構6aもその位置(中間停止位置)で上記摺動を停止する。
この状態では、折り返したカーカスバンド20の反力が、上記折り返しフィンガー66及びピストンロッド63aを介してピストン63に伝達されても、ピストン63に充分な圧力を作用させておくことで上記反力に対抗することができる。つまり、ピストン63の機外側の面に作用する圧力を高くしても、ピストン63はストロークエンドに達しているため、それ以上第1の折り返しフィンガー駆動機構6aをビードロック装置10側に押し出すことはなく、したがって、ピストン63に作用する上記圧力を上げることで、折り返しフィンガー66をカーカスバンド20の反力に抗して確実にその中間停止位置(又は中間折返位置)に維持することができる。
このように折り返しフィンガー66を中間停止して、カーカスバンド20とビードコア22間を密着してエア抜きを行った後、次に、第1の折り返しフィンガー駆動機構6aの第一圧力室64aに対して加圧エアをエア穴dから供給し、同時に、エア穴cから第二圧力室64b内のエアを排気する。それによって、シリンダ装置64はビードロック装置10側(図示右側)に移動し、折り返しフィンガー66を図2Cに示す完全に折り返した状態にまで拡開する。
なお、折り返しフィンガーの拡開完了後は、エア穴cからエアを第二圧力室64bに供給すると同時に、エア穴dから第一圧力室64a内のエアを排気すると、シリンダ装置64が軸方向外側(図示左側)に移動し、折り返しフィンガー66も機外側、つまり待機位置(図2Aに示す、折返しを開始する位置)に戻る。また、第2の折り返しフィンガー駆動機構6bも元の位置に戻る。
本実施形態によれば、以上で説明したように、第1及び第2の折り返しフィンガー駆動機構6a、6bを用いることで、所定の位置までカーカスバンド20を折り返して中間停止したとき、カーカスバンド20の反力に対して、折り返しフィンガー66を中間停止に確実に停止させてカーカスバンド20とビード部材間を密着してエア入りの発生を防止することができる。
(第二の実施形態)
次に、本発明の第二の実施形態に係るタイヤ成型装置について、添付図面を参照して説明する。
第二の実施形態に係るタイヤ成型装置が有するタイヤ成型ドラムは、既に説明した第一の実施形態に係るタイヤ成型ドラムと、折り返し装置及びビードロック装置の構成を除いて基本構成は同一であるため、ここでは主に折り返し装置及びビードロック装置の構成について説明する。
図3は第二の実施形態に係るタイヤ成型ドラムの折り返し装置の側面図であり、図3Aはカーカスバンドを折り返す前の状態を示し、図3Bは所定の位置まで折り返して中間停止した状態を示し、図3Cは最後まで折り返した状態を示している。
カーカスバンドの折り返し装置6は、本発明の第1の折り返しフィンガー駆動手段の実施形態である第1の折り返しフィンガー駆動機構6c及び、同様に第2の折り返しフィンガー駆動手段の実施形態である第2の折り返しフィンガー駆動機構6dとからなっている。
ここで、本実施形態に係る第1の折り返しフィンガー駆動機構6cは、略筒状をなし、内部にシリンダベース70に固定した固定壁74を収容したシリンダ73から成っている。シリンダ73のビードロック77側の移動壁73aは、後述する移動壁72の摺動部72a上を摺動し、かつビードロック77と反対側の移動壁73bは、シリンダベース70と同様にタイヤ成型ドラムの中心軸2に同心状に設けられた壁面78上を摺動する。
また、シリンダ73の上記移動壁73bには、折り返しフィンガー75の端部が回転可能に軸支されており、この折り返しフィンガー75の他端部にはローラ76が回転可能に軸支されている。
シリンダベース70には、シリンダ71内の給排気を行うためのエア穴e、fがそれぞれシリンダ71の端壁に隣接して設けられ、また、シリンダ73内の給排気を行うためのエア穴g、hがそれぞれ固定壁74の両側に隣接して設けられている。
第2の折り返しフィンガー駆動機構6dは、図3に示すように、タイヤ成型ドラム本体内側に配置され、シリンダベース70上を摺動する移動壁72と、この移動壁72を収容した上記シリンダ71から成っている。移動壁72の上記シリンダベース70との摺動部72aは、第1の折り返しフィンガー駆動機構6cのビードロック側移動壁73aの内側に当接する当接部72bを一体に備えている。
本実施形態においては、上記第2の折り返しフィンガー駆動機構6dのシリンダ71に隣接してビードロック駆動機構10aが配置されている。ビードロック駆動機構10aは、シリンダ81と、シリンダ81内に収容される移動壁82と移動壁82に一体の摺動部82aと、摺動部82aに一端を枢着されかつ他端をビードロック77に連結されたリンク83とからなり、上記シリンダ81の両側壁に隣接して設けたエア穴i、jで給排気することでビードロック77を図示上下に摺動させ、カーカスバンド20、ビードコア22、ビードフィラー21の固定又は固定解除を行う。
以上の構成において、まず、図3Aに示すように、カーカスバンド20の側部をローラ76を覆うように被せた状態で、第2の折り返しフィンガー駆動機構6dのシリンダ71のエア穴eから給気すると共にエア穴fから排気する。
この給排気に伴って、シリンダ71内の移動壁72で仕切られた一方側、ここではビードロック側の圧力が上がり、移動壁72は図3A中左方向に摺動し、これに伴って移動壁72の当接部72bに当接された移動壁73a(即ちシリンダ73)も図示左方向へ牽引されて摺動する(図3B参照)。
シリンダ73が図中左方向に摺動すると、これに伴ってシリンダ73に軸支された折り返しフィンガー75が拡開して、ローラ76がカーカスバンド20の側部を所定の位置まで折り返す。
このとき、移動壁72は図3Bに示すように、シリンダ71内の機外側端壁に当接するため、シリンダ71内の圧力を上げてもそれ以上摺動することはなく、折り返しフィンガー75がカーカスバンド20の反力を受けてもこれに対抗して十分な圧力を供給し続けて、折り返しフィンガー75が戻ることを完全に防止することができる。この折り返しフィンガー75の停止中に、カーカスバンド20とビード部材の間を密着させる。
上記密着を行った後、上記第1の折り返しフィンガー駆動機構6cのシリンダ73のエア穴gから、シリンダ73の固定壁74のビードコア22側の空気室内に給気すると同時に、固定壁74の反対側の空気室内をエア穴hから排気して、第1の折り返し駆動機構6cのシリンダ73を図中左方向へ摺動させ、図3Cに示すように、折り返しフィンガー75による折り返し処理を完了させる。
以上で説明したように、本実施形態では第1、第2の折り返しフィンガー駆動機構6c、6dを用いることにより、第一の実施形態と同様、折り返しフィンガー75を中間停止位置で一時停止させ、カーカスバンドとビード部材間を密着させてエア抜きを行うため、従来のように残留エアによる形状の保持困難であるなど、従来のエア入りに起因する問題を解決することができる。
以上で説明した第一及び第二の実施形態においては、第1及び第2の折り返しフィンガー駆動機構を用いて中間停止を行うものとして説明したが、更に折り返しフィンガー駆動機構を増やして、折り返し処理の中間停止を複数回行うことも可能である。
また、第1の折り返しフィンガー駆動手段が折り返しフィンガーを所定の位置まで移動させて中間停止でき、第2の折り返しフィンガー駆動手段が最終位置まで折り返しフィンガーを移動させることができれば、第1及び第2の折り返しフィンガー駆動手段は、必ずしも空気圧によるシリンダ機構に限ることはなく、ねじ機構やリンク機構等でもよい。
次に、本発明の実施形態に係るタイヤの成型方法を説明する。
図4はタイヤの成型方法における処理手順を示すフロー図である。
まず、タイヤ成型ドラムにカーカスバンドを巻回して(S101)、それをビード部材にてビードロックし(S102)カーカスバンドをドラムの内部側から加圧して膨出(シェーピング)を行う(S103)。
カーカスバンドを膨出させた状態で、エアシリンダからなる駆動機構で構成される折り返し装置において、カーカスバンドを所定の位置(中間折り返し位置)まで折り返し、(S104)、折り返したカーカスバンドからの反力に対抗する圧力を折り返しフィンガーに付加して、折り返しフィンガーを停止させ、カーカスバンドとビード部材間を密着してエア抜きを行う(S105)。その後、カーカスバンドを最後まで折り返す(S106)。
続いて、折り返したカーカスバンドにステッチングを施し(S107)、カーカスバンドの外側に、その他ベルト部材やトレッド部材などのタイヤ構成部材を貼り付けて生タイヤを完成させる(S108)。
なお、以上で説明したタイヤの成型方法においては、カーカスバンドの折り返しにおける中間停止を、カーカスバンドのシェーピングの後に行っているが、これに限定されず、その前に行ってもよいし、膨出させている最中に行ってもよい。この場合は、シェーピングによるカーカスバンドの引き抜け(折り返し端が低くなる動き)を抑制することができる。
また、このタイヤの成型方法を実施する折り返し装置の駆動機構は、必ずしもエアシリンダに限らず、非圧縮性媒体を用いた例えば油圧シリンダなどの駆動機構を用いることもできる。この場合は、折り返し装置は折り返しフィンガー駆動機構を第1及び第2の折り返しフィンガー駆動機構とする必要はなく。従来の折り返しフィンガー駆動機構をそのまま用いることができる。
また、ステップS104、105の処理において、中間折り返し位置を複数箇所設けて、密着・エア抜きを複数回行ってもよい。
このタイヤの成型方法によれば、カーカスバンドとビード部材間を密着してエアを排出してから折り返しを続行できるため、成型されたタイヤのエア入りが防止できるため、結果として製品タイヤのユニフォミティーも向上する。
第一の実施形態に係るタイヤ成型ドラムの構成を示す断面図であり、図1aはタイヤ成型ドラムのコア体が拡張した状態を示し、図1bはコア体が拡張されていない状態を示す。 タイヤ構成部材の一実施形態であるカーカスバンドの折り返し装置及びビードロック装置を拡大した側面図であり、図2Aはカーカスバンドを折り返す前の状態を示し、図2Bは所定の位置まで折り返して中間停止した状態を示し、図2Cは最後まで折り返した状態を示す。 第二の実施形態に係るタイヤ成型ドラムの折り返し装置の側面図であり、図3Aはカーカスバンドを折り返す前の状態を示し、図3Bは所定の位置まで折り返して一旦停止した状態を示し、図3Cは最後まで折り返した状態を示す。 タイヤの成型方法における処理手順を示すフロー図である。 従来の折り返し装置の概略側断面図である。
符号の説明
1・・・タイヤ成型ドラム、2・・・中心軸、3・・・ネジ軸、4・・・スリーブ、5・・・スライダ、6・・・カーカスバンド折り返し装置、6a,6c・・・第1の折り返しフィンガー駆動機構、6b,6d・・・第2の折り返しフィンガー駆動機構、7・・・コア体、8・・・センターブラダ、9・・・リンク機構、10,77・・・ビードロック装置、10a・・・ビードロック駆動手段、20・・・カーカスバンド、21・・・ビードフィラー、22・・・ビードコア、23・・・第一摺動壁、24・・・第二摺動壁、25・・・円筒壁、26,74・・・固定壁、61,70・・・シリンダベース、62,71,73,81,111・・・シリンダ、63・・・ピストン、63a・・・ピストンロッド、64・・・シリンダ装置、64a・・・第一圧力室、64b・・・第二圧力室、66,75,112・・・折り返しフィンガー、67,67a,67b,76,113・・・ローラ、72,73a,82・・・移動壁、72a,82a・・・摺動部、72b・・・当接部、83・・・リンク、a,b,c,d,e,f,g,h,i,j・・・エア穴。

Claims (7)

  1. タイヤ成型ドラムと、該タイヤ成型ドラム上でタイヤ構成部材を折り返す折り返しフィンガーを備えた折り返し装置とから成るタイヤ成型装置であって、
    前記折り返し装置は、折り返しフィンガーの待機位置から中間停止位置までの駆動を行う第2の折り返しフィンガー駆動手段と、中間停止位置から最終位置までの折り返しを行う第1の折り返しフィンガー駆動手段とからなり、
    前記第1の折り返しフィンガー駆動手段は、折り返しフィンガー及び該折り返しフィンガー駆動用のエアシリンダ手段を有し、
    前記第2の折り返しフィンガー駆動手段は、前記第1の折り返しフィンガー駆動手段を前記折り返しフィンガー駆動方向に移動させる駆動手段を有することを特徴とするタイヤ成型装置。
  2. 請求項1に記載されたタイヤ成型装置において、
    前記第2の折り返しフィンガー駆動手段は、前記第1の折り返しフィンガー駆動手段を前記折り返しフィンガー駆動方向に所定距離移動させた状態においてストローク端に達する往復移動手段であって、前記ストローク端において、折り返されたタイヤ構成部材の反力に対抗する押圧力を前記第1の折り返しフィンガー駆動手段に作用させることを特徴とするタイヤ成型装置。
  3. 請求項1又は2に記載されたタイヤ成型装置において、
    前記第2の折り返しフィンガー駆動手段は、エアシリンダによる往復移動機構であり、前記第1の折り返しフィンガー駆動手段に当接して押圧又は牽引する手段を有することを特徴とするタイヤ成型装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載されたタイヤ成型装置において、
    前記第2の折り返しフィンガー駆動手段は、一又は複数の折り返しフィンガー駆動手段からなることを特徴とするタイヤ成型装置。
  5. タイヤ成型ドラム上でタイヤ構成部材を折り返してタイヤを成型するタイヤ成型方法であって、
    タイヤ構成部材を折返し始動位置から中間折り返し位置まで折り返す第1の折り返し工程と、
    前記第1の折り返し工程の終了後、折り返しを中断して折り返したタイヤ構成部材とビード部材とを密着する工程と、
    タイヤ構成部材を前記中間折り返し位置から最終位置まで折り返す第2の折り返し工程と、を有することを特徴とするタイヤ成型方法。
  6. 請求項5に記載されたタイヤ成型方法において、
    前記密着する工程は、折り返したタイヤ構成部材の反力に対抗する圧力を前記折り返し工程を実行する折り返しフィンガーに付加する工程を有することを特徴とするタイヤ成型方法。
  7. 請求項5又は6に記載されたタイヤ成型方法において、
    前記中間折り返し位置は、一又は複数の箇所であることを特徴とするタイヤ成型方法。
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