JP2008292657A - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、静電荷像現像用現像剤カートリッジ、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、静電荷像現像用現像剤カートリッジ、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract


【課題】帯電性を維持し、用紙の剥離が困難な定着条件においても用紙剥離性の低下及び画像上欠陥の発生が抑制される静電潜像現像用トナー、並びに、並びに該トナーを用いた静電荷像現像用現像剤、静電荷像現像用現像剤カートリッジ、画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
【解決手段】少なくとも、結着樹脂と、離型剤と、下記(1)、(2)及び(3)を満たすカルボン酸含有化合物と、を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナーである。
(1)酸価が150mgKOH/g以上650mgKOH/g以下
(2)重量平均分子量が500以上10000以下
(3)トナー中の含有量が1.0重量%以上5.0重量%以下
【選択図】なし

Description

本発明は、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、静電荷像現像用現像剤カートリッジ、画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真法としては、多数の方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。一般的には、光導電性物質を利用した感光体(静電潜像保持体)表面に、種々の手段により電気的に潜像を形成し、形成された潜像にトナーを用いて現像しトナー像を形成した後、このトナー像を、構成により中間転写体を介して、紙等の被転写体表面に転写し、加熱、加圧、加熱加圧あるいは溶剤蒸気等により定着する、という複数の工程を経て、画像が形成される。また、感光体表面に残ったトナーは、必要に応じて種々の方法によりクリーニングされ、再びトナー像の現像に利用される。
現像剤には、トナーとキャリアからなる二成分現像剤と、磁性トナー又は非磁性トナーを単独で用いる一成分現像剤とがある。従来、このトナーの製造に関しては、熱可塑性樹脂と顔料及び離型剤を溶融混練し、冷却後に微粉砕し、さらに分級するといった、いわゆる溶融混練粉砕法が用いられている。
近年、電子写真法に要求される高画質化、プロセスの高速度化の高まりに加え、環境配慮の観点から生産工程の省エネルギー化が切望されている。このため、高画質化に対してはトナーの小粒径化、高速度化に対しては低温定着性、さらに、省エネルギー対応には生産方法の検討が盛んになされている。
高画質化及び省エネルギー化に対応する手段として、近年、乳化凝集・合一法によるトナーの製造方法が提案されている(特許文献2及び3)。これらは、一般に乳化重合・強制乳化・転相乳化法等により樹脂粒子を作製し、溶媒に着色剤を分散した着色剤分散液を作製した後、これらを混合し、トナー粒径に相当する凝集体を形成し、加熱することによって融合・合一させトナーとする製造方法である。
上記の如き乳化凝集・合一法は、材料選択性の幅が広いこと、トナーの粒度分布がシャープであること、トナー形状の制御が容易であること、多量の離型剤の内包が可能であること、等の点で従来の溶融混練粉砕法とは大きく異なっている。近年のマシンの高速化やこれに伴う省エネルギーの必要性を鑑みると、粒度分布がシャープで小粒径のトナーの製造に適する乳化凝集・合一法は優れた特性を有しているといえる。
また、上記の乳化凝集・合一法において、極性基を有する結着樹脂組成物の親水性や、界面活性剤のトナー中への残留などによる、トナー抵抗の低下や帯電性の劣化に関する問題の対応策として、極性基を有するモノマーの樹脂中への配合量の低減や、使用する界面活性剤量の低減等の対策がとられている(特許文献4〜6)。
一方、湿式製法、特に乳化凝集・合一法においては、凝集時の分散液の粘度を低下させることが必要といえる。そこで、凝集時の分散液の粘度上昇を抑制する方法として、高酸価(150〜600mgKOH/g)を有するカルボン酸含有化合物をトナー中に0.01〜0.5重量%内包させる方法が提案されている(特許文献7)。このようなカルボン酸含有化合物を使用すると、分散液の粘度を低下させることができ、良好な品質のトナーを得ることが可能である。
特公昭42―23910号公報 特開昭63―282752号公報 特開平6―25043942号公報 特開平10―207120号公報 特開平10―207125号公報 特開2004―126066号公報 特開2006―30597号公報
本発明の目的は、帯電性を維持し、用紙の剥離が困難な定着条件においても用紙剥離性の低下及び画像上欠陥の発生が抑制される静電荷像現像用トナー、並びに該トナーを用いた静電荷像現像用現像剤、静電荷像現像用現像剤カートリッジ、画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することにある。
上記課題は、以下の本発明により達成される。
すなわち請求項1に係る発明は、
少なくとも、結着樹脂と、離型剤と、下記(1)、(2)及び(3)を満たすカルボン酸含有化合物と、を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナーである。
(1)酸価が150mgKOH/g以上650mgKOH/g以下
(2)重量平均分子量が500以上10000以下
(3)トナー中の含有量が1.0重量%以上5.0重量%以下
請求項2に係る発明は、
前記カルボン酸含有化合物は、少なくとも親水性単量体と疎水性単量体とを用いた共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーである。
請求項3に係る発明は、
前記疎水性単量体は、スチレン及びスチレン誘導体から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナーである。
請求項4に係る発明は、
凝集融合法を利用して作製されることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーである。
請求項5に係る発明は、
請求項1から4までのいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを少なくとも含む静電荷像現像用現像剤である。
請求項6に係る発明は、
画像形成装置に脱着され、少なくとも、前記画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するための現像剤を収納し、
前記現像剤は、請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤であることを特徴とする静電荷像現像用現像剤カートリッジである。
請求項7に係る発明は、
静電潜像保持体と、
前記静電潜像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
前記静電潜像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像を現像剤によりトナー像に現像する現像手段と、
前記静電潜像保持体の表面に形成された前記トナー像を被転写体表面に転写する転写手段と、
前記被転写体に転写された前記トナー像を定着する定着手段と、を含み、
前記現像剤は、請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤であることを特徴とする画像形成装置である。
請求項8に係る発明は、
請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤を収納すると共に、静電潜像保持体表面上に形成された静電潜像を前記静電荷像現像用現像剤によりトナー像に現像する現像手段と、
静電潜像保持体、前記静電潜像保持体を帯電する帯電手段、及び前記静電潜像保持体表面上に残存したトナーを除去するためのトナー除去手段からなる群より選ばれる少なくとも一種と、を備え、
画像形成装置に脱着されることを特徴とするプロセスカートリッジである。
本発明によれば、帯電性を維持し、用紙の剥離が困難な定着条件においても用紙剥離性の低下及び画像上欠陥の発生が抑制される静電荷像現像用トナー、並びに該トナーを用いた静電荷像現像用現像剤、静電荷像現像用現像剤カートリッジ、画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
<静電潜像現像用トナー>
本実施の形態の静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」と略す場合がある)は、 少なくとも、結着樹脂と、離型剤と、下記(1)、(2)及び(3)を満たすカルボン酸含有化合物と、を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナーである。
(1)酸価が150mgKOH/g以上650mgKOH/g以下
(2)重量平均分子量が500以上10000以下
(3)トナー中の含有量が1.0重量%以上5.0重量%以下
本実施の形態のトナーは、上記構成であることにより、帯電性を維持し、用紙の剥離が困難な定着条件においても用紙剥離性の低下及び画像上欠陥の発生が抑制される画像形成を行うことができる。これは、以下の理由によるものと推測される。
湿式製法(例えば、乳化凝集合一法等)によりトナーを作製する場合、トナーを作製する過程において「離型剤の内包量が少ない中粗粉(以下、「低離型剤濃度中粗粉」と略す場合がある)」が発生する場合がある。
上記低離型剤濃度中粗粉は、例えば、凝集開始時の粘度が高い場合に発生しやすい場合がある。凝集開始時に発生する中粗粉に内包される離型剤量が低減する理由は定かではないが、次のように推定される。凝集開始時に攪拌不良に起因して発生した中粗粉は、樹脂粒子が多い状態で先に粒径が成長する。その後の凝集に関与していない点において、凝集の途中で発生した中粗粉とは異なっている。このため、トナー中における離型剤の内包量が不十分となり、結果として離型剤の含有率が低い中粗粉となってトナー中に残存することになると考えられる。
ここで、「凝集開始時に発生した中粗粉」とは、トナー原料を攪拌混合した直後に発生するトナー径以上の凝集物のことであり、「凝集の途中で発生した中粗粉」とは、加熱過程での凝集段階において発生するトナー径以上の凝集物を指す。また、「凝集開始時に発生した中粗粉」と「凝集の途中で発生した中粗粉」との間において、凝集に対する関与と離型剤内包量の関係については、以下のように推測される。乳化・凝集合一法においては、原料微粒子が凝集を繰り返すことにより所望のトナー粒径へと成長するが、この場合、同程度の粒径を有していれば原料種に依存することなく凝集粒子を形成すると考えられる。このため、凝集が不十分な過程である凝集開始時においては、中粗粉は同一原料同士の凝集物が大部分である。このため、凝集開始時において発生しやすい中粗粉は、原料の大半を占める樹脂微粒子の凝集塊となりやすい。これに対し、凝集の途中で発生した中粗粉は樹脂微粒子、顔料微粒子、離型微粒子から形成される微粒子の凝集物が攪拌性の不均一性から生ずるものである。このため、離型剤をある程度含有する中粗粉となると推定される。
トナー中に低離型剤濃度中粗粉が残留すると、例えば所定の定着条件において、定着工程における用紙剥離性の低下、これに伴う画像上の欠陥が生じる。具体的には例えば、記録媒体として普通紙を使用した場合は、特に画像上の欠陥が顕在化することがなくても、記録媒体として剥離困難な用紙(例えば、薄紙等)を使用した場合は、画像上に光沢むら等の問題を生じる場合などが挙げられる。
しかし、例えば乳化凝集合一法によりトナーを作製する場合、上記(1)、(2)及び(3)を満たすカルボン酸含有化合物のカルボキシル基(アニオン性解離基)が水系分散媒中の乳化粒子表面に多数存在するため、これらの静電反発又は立体反発作用により乳化粒子が安定した分散状態を保持することが可能となり、例えば凝集工程における急激な粒径成長が抑制可能となると共に、融合工程において凝集粒子を良好な分散状態に維持することが可能となるからであると考えられ、凝集粒子の良好な分散状態を維持することにより、トナー中に離型剤を適度に含有させることができるため、定着特性や帯電特性を維持することができると推測される。
よって、本実施の形態のトナーにおいては、上記(1)、(2)及び(3)を満たすカルボン酸含有化合物を含有するため、帯電性を維持し、記録媒体として普通紙を使用した場合のみならず、記録媒体として剥離困難な用紙を使用した場合においても、用紙剥離性の低下及び画像上欠陥の発生が抑制される画像形成を行うことができる。
以下、各組成成分について説明する。
本実施の形態のトナーは、少なくとも、結着樹脂と、離型剤と、下記(1)、(2)及び(3)を満たすカルボン酸含有化合物と、を含有し、必要に応じて着色剤やその他の添加物等を含むことができる。
(1)酸価が150mgKOH/g以上650mgKOH/g以下
(2)重量平均分子量が500以上10000以下
(3)トナー中の含有量が1.0重量%以上5.0重量%以下
―カルボン酸含有化合物―
本実施形態において使用するカルボン酸含有化合物は、上記(1)、(2)及び(3)を満たすものであれば、特に限定はされない。
カルボン酸含有化合物としては、例えば、カルボキシル基を有する単量体のオリゴマー及び共重合樹脂、並びに、それらの塩などが挙げられる。カルボキシル基を有する単量体としては、例えば、カルボキシル基を有するα、β−エチレン性不飽和化合物等が挙げられる。カルボキシル基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物としては、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブチルエステル、及びマレイン酸モノオクチルエステル等が挙げられる。カルボキシル基を有する単量体を含む共重合樹脂としては、例えば、スチレン−アクリル酸共重合樹脂、スチレン−アクリル酸エステル−アクリル酸共重合樹脂、α−メチルスチレン−アクリル酸共重合樹脂、及びスチレン−マレイン酸共重合樹脂等、並びにそれらの塩等が挙げられる。また、上記共重合樹脂の一部がエステル化されていても良い。また、上記(1)、(2)及び(3)を満たすものであれば、アニオン性界面活性剤として使用される化合物を使用することができる。
カルボン酸含有化合物は、少なくとも親水性単量体と疎水性単量体とを用いた共重合体であることが望ましい。
カルボン酸含有化合物が上記構成であることにより、記録媒体として普通紙を使用した場合のみならず、記録媒体として剥離困難な用紙を使用した場合においても、用紙剥離性の低下及び画像上欠陥の発生が抑制される画像形成を行うことができる。
その理由は定かではないが、例えば乳化凝集合一法によりトナーを作製する場合、カルボン酸含有化合物に含まれる疎水基が、結着樹脂や離型剤の乳化粒子との親和性が高いため乳化粒子に配位しやすく、より乳化粒子の分散状態が安定化するからであると推測される。
親水性単量体としては、例えば、上記カルボキシル基を有する単量体として例示した化合物等が挙げられる。また、カルボキシル基を有する単量体に加えて、他の親水性単量体を含んでもよい。他の親水性単量体としては、例えば、ビニルスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ヒドロキシアルキル等が挙げられる。
疎水性単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メトキシスチレン、2−ヒドロキシメチルスチレン、4−エチルスチレン、4−エトキシスチレン、3,4−ジメチルスチレン等の芳香族系ビニル単量体;メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルメタクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、オクチルメタクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシポリオキシエチレンメタクリレート、ヒドロキシポリオキシエチレンアクリレート、ヒドロキシポリオキシプロピレンメタクリレート、ヒドロキシポリオキシプロピレンアクリレート、ヒドロキシポリオキシブチレンメタクリレート、ヒドロキシポリオキシブチレンアクリレート、ビニルメタクリレート、ビニルアクリレート、アリルメタクリレート、アリルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルなどの非芳香族系ビニル単量体;等が挙げられる。
疎水性単量体は、芳香族化合物であることが望ましい。また疎水性単量体は、スチレン又はスチレン誘導体であることがより望ましい。
疎水性単量体が芳香族化合物であることにより、記録媒体として普通紙を使用した場合のみならず、記録媒体として剥離困難な用紙を使用した場合においても、用紙剥離性の低下及び画像上欠陥の発生が抑制される画像形成を行うことができる。
その理由は定かではないが、芳香族疎水性単量体の重合反応が、親水性単量体の重合反応に比べてはやく進行し、共重合体内において親水性基と疎水性基の偏在がおこるためであると推測される。
カルボン酸含有化合物は、記録媒体として剥離困難な用紙を使用した場合においても用紙剥離性の低下及び画像上欠陥の発生が抑制される画像形成を行うことができるという観点から、上記具体例の中でも、スチレン−マレイン酸共重合樹脂、スチレン−ブチルアクリレート共重合樹脂が特に望ましい。
カルボン酸含有化合物の重量平均分子量Mwは、500以上10000以下の範囲であるが、5000以上10000以下であることが望ましく、5000以上8000以下であることがより望ましい。重量平均分子量Mwが500より小さいと、分散液中における粒子の分散安定性が高くなりすぎて、カルボン酸含有化合物が水相中に遊離した形態で存在することになり、乳化粒子表面への選択的な吸着が困難となるため、トナー中における離型剤の含有量が減少して定着特性を阻害する可能性がある。また重量平均分子量Mwが10000より大きいと、凝集条件によっては、分散液の粘度上昇を助長させる可能性がある。
カルボン酸含有化合物の酸価は、150mgKOH/g以上650mgKOH/g以下の範囲にあるが、150mgKOH/g以上350mgKOH/g以下の範囲にあることが望ましく、250mgKOH/g以上350mgKOH/g以下の範囲にあることがより望ましい。酸価が150mgKOH/gより小さいと、分散液中における粒子の分散安定性が不十分となるために、離型剤が内包されない中粗粉が発生する可能性がある。また、酸価が650mgKOH/gより大きいと、分散液中における粒子の分散安定性が高くなりすぎて、カルボン酸含有化合物が水相中に遊離した形態で存在することになり、乳化粒子表面への選択的な吸着が困難となるため、トナー中の離型剤の含有量が逆に減少し、定着特性を阻害する可能性がある。
トナー中におけるカルボン酸含有化合物の含有量は、1.0重量%以上5.0重量%以下であるが、1.5重量%以上4.5重量%以下であることが望ましく、2.0重量%以上4.0重量%以下であることがより望ましい。含有量が1.0重量%より少ないと、分散液中における粒子の分散安定性が不十分なために、離型剤が内包されない中粗粉が発生する可能性がある。一方、含有量が5.0重量%より多いと、分散液中における粒子の分散安定性が高くなりすぎてトナー中における離型剤の含有量が減少し、定着特性の阻害や、特に高温高湿下における帯電特性の劣化が生じる可能性がある。
トナーのカルボン酸含有化合物の含有量は、以下の方法を用いて測定することができる。高速液体クロマトグラフ装置(日本分析工業社製:LC-908)により、溶媒としてテトラヒドロフラン、流量は7ml/分、カラム温度は40℃にて、カルボン酸含有化合物の分子量に対応する分取カラムを用いて分取後、H-NMR(Varian社製U−NITY−300/300MHz)を用いて定量した。
―結着樹脂―
結着樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂などを挙げることができ、具体的には、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類の単独重合体又は共重合体(スチレン系樹脂);アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類の単独重合体又は共重合体(オレフィン系樹脂);エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等の非ビニル縮合系樹脂、及びこれら非ビニル縮合系樹脂とビニル系モノマーとのグラフト重合体などが挙げられる。これらの樹脂は1種単独で用いても良いし2種以上を併用してもよい。
結着樹脂は、上記樹脂の中でもビニル系樹脂が特に望ましい。ビニル系樹脂の場合、イオン性界面活性剤などを用いて乳化重合やシード重合等により樹脂分散液を容易に調製できる点で有利である。
本実施形態においては、上記結着樹脂中に酸性極性基が存在することが望ましい。酸性極性基としては、例えば、カルボキシル基、スルホン基、燐酸基、ホルミル基等が挙げられるが、カルボキシル基が、凝集制御性、帯電特性が良好であることから望ましい。
上記酸性極性基は、酸性極性基を有する単量体の共重合;酸性極性基を有する低分子の縮合重合、付加重合;重合体に反応により酸性極性基を導入する方法;等によって得られる。酸性極性基を有する単量体としては、カルボキシル基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物、スルホン基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物等が挙げられる。カルボキシル基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物としては、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノオクチルエステル等が挙げられる。また、スルホン基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物としては、例えば、スルホン化エチレン、その塩、アリルスルホコハク酸、アリルスルホコハク酸オクチル等が挙げられる。
前記縮合重合或いは付加重合に使用される酸性極性基有する低分子としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、ベンゼン−1,2,4−トリカルボン酸、ベンゼン−1,2,5−トリカルボン酸、ナフタレン−2,5,7−トリカルボン酸、ナフタレン−1,2,4−トリカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸又は芳香族トリカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、ヘキサン−1,2,5−トリカルボン酸、1,3−ジカルボキシ−2−カルボキシメチルプロペン、1,3−ジカルボキシ−2−メチル−2−カルボキシメチルプロパン、テトラ(カルボキシメチル)メタン、オクタン−1,2,7,8−テトラカルボン酸、無水マレイン酸等の脂肪族カルボン酸;テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、メチルハイミック酸、トリアルキルテトラヒドロフタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸等の脂環式カルボン酸及びそれらの無水物等が挙げられる。
結着樹脂のガラス転移点は40℃以上70℃以下の範囲にあることが望ましく、45℃以上60℃以下の範囲にあることがより望ましい。ガラス転移点が40℃より低いとトナー粉体が熱でブロッキングしやすく、70℃以上であると定着温度が高くなりすぎてしまう場合がある。
ここで、結着樹脂のガラス転移点は、示差走査熱量計(島津製作所製DSC-50)を用い、昇温速度3℃/分の条件下で測定した。
結着樹脂の重量平均分子量Mwは、6000以上45000以下の範囲にあることが望ましい。結着樹脂がポリエステル系樹脂の場合は、結着樹脂の重量平均分子量Mwが6000以上10000以下の範囲にあることがより望ましい。また結着樹脂がビニル系樹脂の場合は、結着樹脂の重量平均分子量Mwが24000以上36000以下の範囲にあることがより望ましい。
結着樹脂の重量平均分子量Mwが45000より大きいと、定着時の粘弾性が高くなり、高光沢に必要である平滑な定着画像表面が得られにくくなる場合がある。また、結着樹脂の重量平均分子量Mwが6000より小さいと、定着工程時のトナーの溶融粘度が低くなり、凝集力が乏しいことによるホットオフセットが生じてしまう可能性がある。また、結着樹脂がポリエステル系樹脂の場合、結着樹脂の重量平均分子量Mwが10000を超えると、水系媒体中に分散しにくくなる場合がある。
ここで、上記重量平均分子量Mwの測定は、以下の条件で行うことができる。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min.、サンプル注入量10μL、測定温度40℃とし、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製して行った。
結着樹脂には、必要に応じて架橋剤を添加することもできる。架橋剤の具体例としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等の芳香族の多ビニル化合物類;フタル酸ジビニル、イソフタル酸ジビニル、テレフタル酸ジビニル、ホモフタル酸ジビニル、トリメシン酸ジビニル/トリビニル、ナフタレンジカルボン酸ジビニル、ビフェニルカルボン酸ジビニル等の芳香族多価カルボン酸の多ビニルエステル類;ピリジンジカルボン酸ジビニル等の含窒素芳香族化合物のジビニルエステル類;ピロムチン酸ビニル、フランカルボン酸ビニル、ピロール−2−カルボン酸ビニル、チオフェンカルボン酸ビニル等の不飽和複素環化合物カルボン酸のビニルエステル類;ブタンジオールメタクリレート、ヘキサンジオールアクリレート、オクタンジオールメタクリレート、デカンジオールアクリレート、ドデカンジオールメタクリレート等の直鎖多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン等の分枝、置換多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類;コハク酸ジビニル、フマル酸ジビニル、マレイン酸ビニル/ジビニル、ジグリコール酸ジビニル、イタコン酸ビニル/ジビニル、アセトンジカルボン酸ジビニル、グルタル酸ジビニル、3,3'−チオジプロピオン酸ジビニル、trans−アコニット酸ジビニル/トリビニル、アジピン酸ジビニル、ピメリン酸ジビニル、スベリン酸ジビニル、アゼライン酸ジビニル、セバシン酸ジビニル、ドデカン二酸ジビニル、ブラシル酸ジビニル等の多価カルボン酸の多ビニルエステル類等が挙げられる。
本実施形態において、これらの架橋剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いても良い。また、上記架橋剤のうち、合一状態で結着樹脂を必要以上に高粘度にしないために、冷却時における離型剤のトナー表面への析出を抑制できるブタンジオールメタクリレート、ヘキサンジオールアクリレート、オクタンジオールメタクリレート、デカンジオールアクリレート、ドデカンジオールメタクリレート等の直鎖多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン等の分枝、置換多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類などを用いることが望ましい。
架橋剤の含有量は、前記結着樹脂の形成に用いられる単量体(以下、「重合性単量体」と称する場合がある)総量の0.05重量%以上5重量%以下の範囲にあることが望ましく、0.1重量%以上1.0重量%以下の範囲にあることがより望ましい。
結着樹脂は、前記重合性単量体のラジカル重合等により製造することができる。ここで用いるラジカル重合用開始剤としては、特に制限はない。ラジカル重合用開始剤として具体的には、例えば、過酸化水素、過酸化アセチル、過酸化クミル、過酸化tert−ブチル、過酸化プロピオニル、過酸化ベンゾイル、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、ペルオキシ炭酸ジイソプロピル、テトラリンヒドロペルオキシド、1−フェニル−2−メチルプロピル−1−ヒドロペルオキシド、過トリフェニル酢酸tert−ブチルヒドロペルオキシド、過蟻酸tert−ブチル、過酢酸tert−ブチル、過安息香酸tert−ブチル、過フェニル酢酸tert−ブチル、過メトキシ酢酸tert−ブチル、過N−(3−トルイル)カルバミン酸tert−ブチル等の過酸化物類;2,2'-アゾビスプロパン、2,2'−ジクロロ−2,2'−アゾビスプロパン、1,1'−アゾ(メチルエチル)ジアセテート、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)硝酸塩、2,2'−アゾビスイソブタン、2,2'−アゾビスイソブチルアミド、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス−2−メチルプロピオン酸メチル、2,2'−ジクロロ−2,2'−アゾビスブタン、2,2'−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2'−アゾビスイソ酪酸ジメチル、1,1'−アゾビス(1−メチルブチロニトリル−3−スルホン酸ナトリウム)、2−(4−メチルフェニルアゾ)−2−メチルマロノジニトリル、4,4'−アゾビス−4−シアノ吉草酸、3,5−ジヒドロキシメチルフェニルアゾ−2−メチルマロノジニトリル、2−(4−ブロモフェニルアゾ)−2−アリルマロノジニトリル、2,2'−アゾビス−2−メチルバレロニトリル、4,4'−アゾビス−4−シアノ吉草酸ジメチル、2,2'−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1'−アゾビスシクロヘキサンニトリル、2,2'−アゾビス−2−プロピルブチロニトリル、1,1'−アゾビス−1−クロロフェニルエタン、1,1'−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、1,1'−アゾビス−1−シクロへプタンニトリル、1,1'−アゾビス−1−フェニルエタン、1,1'−アゾビスクメン、4−ニトロフェニルアゾベンジルシアノ酢酸エチル、フェニルアゾジフェニルメタン、フェニルアゾトリフェニルメタン、4−ニトロフェニルアゾトリフェニルメタン、1,1'−アゾビス−1,2−ジフェニルエタン、ポリ(ビスフェノールA−4,4'−アゾビス-4-シアノペンタノエート)、ポリ(テトラエチレングリコール−2,2'−アゾビスイソブチレート)等のアゾ化合物類;1,4−ビス(ペンタエチレン)−2−テトラゼン、1,4−ジメトキシカルボニル−1,4−ジフェニル−2−テトラゼン等が挙げられる。
結着樹脂の分子量調整は、連鎖移動剤を用いて行なうこともできる。該連鎖移動剤としては、特に制限はなく、具体的には、例えば、炭素原子と硫黄原子との共有結合を持つものがよく、より具体的には、例えば、n−プロピルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、n−アミルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、n−ヘプチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ノニルメルカプタン、n−デシルメルカプタン等のn−アルキルメルカプタン類;イソプロピルメルカプタン、イソブチルメルカプタン、s−ブチルメルカプタン、tert−ブチルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン、tert−ヘキサデシルメルカプタン、tert−ラウリルメルカプタン、tert−ノニルメルカプタン、tert−オクチルメルカプタン、tert−テトラデシルメルカプタン等の分鎖型アルキルメルカプタン類;アリルメルカプタン、3−フェニルプロピルメルカプタン、フェニルメルカプタン、メルカプトトリフェニルメタン等の含芳香環系のメルカプタン類などが挙げられる。
―着色剤―
着色剤としては、公知の着色剤であれば特に限定されないが、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、ベンガラ、紺青、酸化チタン等の無機顔料、ファストイエロー、ジスアゾイエロー、ピラゾロンレッド、キレートレッド、ブリリアントカーミン、パラブラウン等のアゾ顔料、銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン顔料、フラバントロンイエロー、ジブロモアントロンオレンジ、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット等の縮合多環系顔料があげられる。
具体的には、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラロゾンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、デュポンオイルレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレート、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・57:1、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3などの種々の顔料などを例示することができ、これらを1種または2種以上を併せて使用することができる。
前記着色剤の含有量としては、結着樹脂100重量部に対して、1重量部以上30重量部以下の範囲が望ましい。また、必要に応じて表面処理された着色剤を使用することや、顔料分散剤を使用することも有効である。前記着色剤の種類を選択することにより、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナー等を得ることができる。
−離型剤−
離型剤としては、公知の離型剤であれば特に限定されないが、例えば、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、サゾールワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、モンタンワックス等の合成或いは鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられるが、これに限定されるものではない。また、これらの離型剤は、1種単独で用いても良く、2種以上併用しても良い。
離型剤の融点は、保存性の観点から、50℃以上であることが望ましく、60℃以上であることがより望ましい。また、耐オフセット性の観点から、110℃以下であることが望ましく、100℃以下であることがより望ましい。
離型剤の融点の測定に関しては、結着樹脂の場合と同様に、示差走査熱量計(島津製作所製DSC−50)を用いて測定することができる。
離型剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、2重量部以上30重量部以下の範囲内であることが望ましく、3重量部以上20重量部以下の範囲内であることがより望ましい。離型剤の含有量が2重量部未満であると離型剤添加の効果がなく、高温でのホットオフセットを引き起こす場合がある。一方、30重量部を超えると、帯電性に悪影響を及ぼす場合があると共に、トナーの機械的強度が低下する傾向にあり、現像機内でのストレスで破壊されやすくなって、キャリア汚染などを引き起こす場合がある。
−その他の成分−
本実施の形態のトナーには、上記成分以外にも、更に必要に応じて内添剤、帯電制御剤、外添剤等の種々の成分を添加することができる。
内添剤としては、例えば、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金、またはこれら金属を含む化合物などの磁性体等が挙げられる。
上記磁性体等を含有させて磁性トナーとして用いる場合、これらの強磁性体は体積平均粒子径が2μm以下であることが望ましく、0.1μm以上0.5μm以下程度のものがより望ましい。トナー中に含有させる内添剤の量としては、樹脂成分100重量部に対し20重量部以上200重量部以下が望ましく、特に樹脂成分100重量部に対し40重量部以上150重量部以下が望ましい。また内添剤は、10Kエルステッド印加での磁気特性が保磁力(Hc)20エルステッド以上300エルステッド以下、飽和磁化(σs)50emu/g以上200emu/g以下、残留磁化(σr)2emu/g以上20emu/g以下のものが望ましい。
帯電制御剤としては、例えば4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アルミ、鉄、クロムなどの錯体から構成される染料、トリフェニルメタン系顔料などが挙げられる。
また、前記無機粉体は主にトナーの粘弾性調整を目的として添加され、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、燐酸カルシウム、酸化セリウム等の下記に詳細に列挙する、通常トナー表面の外添剤として使用されるすべての無機粒子が挙げられる。
外添剤としては、以下の無機粒子や有機粒子が挙げられる。
無機粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、塩化セリウム、ベンガラ、酸化クロム、酸化セリウム、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等が挙げられる。中でも、シリカ粒子や酸化チタン粒子が望ましく、疎水化処理された粒子が特に望ましい。
無機粒子は、一般に流動性を向上させる目的で使用される。前記無機粒子の1次粒子径(体積平均粒径)としては、1nm以上200nm以下の範囲が望ましく、無機粒子の添加量としては、トナー100重量部に対して、0.01重量部以上20重量部以下の範囲が望ましい。
有機粒子は、一般にクリーニング性や転写性を向上させる目的で使用され、具体的には例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂粉末、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。
トナーの体積平均粒子径としては、1μm以上20μm以下が望ましく、2μm以上8μm以下がより望ましく、また個数平均粒子径としては、1μm以上20μm以下が望ましく、2μm以上8μm以下がより望ましい。
前記体積平均粒子径及び個数平均粒子径の測定は、例えば、コールターカウンター[TA−II]型(コールター社製)を用いて、50μmのアパーチャー径で測定することにより得ることができる。この時、測定はトナーを電解質水溶液(アイソトン水溶液)に分散させ、超音波により30秒以上分散させた後に行う。
―トナーの製造方法―
本実施形態におけるトナーの製造は、湿式造粒法により行われることが望ましい。該湿式造粒法としては、公知の溶融懸濁法、乳化凝集・合一法、溶解懸濁法等の方法が挙げられるが、本実施形態においては、これらの中でも乳化凝集・合一法が好適に用いられる。
上記乳化凝集・合一法によりトナーを製造する場合、乳化粒子およびその他の原材料の混合体を所望のトナー粒径まで凝集させた後、トナーの粒径成長を停止させて融合・合一を行うことにより、粒度分布のシャープなトナーを得ることができる。
粒度分布の狭いトナーを得るためには、上記の凝集および融合・合一工程を安定に制御することが重要であり、この安定性はカルボキシル基のようなアニオン性解離基の種類および量に大きく依存する。
本実施の形態のトナーにおいては、上記(1)、(2)及び(3)を満たすカルボン酸含有化合物を含有するため、凝集及び融合・合一工程における分散安定性が向上するとともに、凝集開始時において発生しやすい離型剤の含有率が低い中粗粉の存在量を低減することが可能となる。
したがって、乳化凝集・合一法により製造された本実施形態のトナーは、粒度分布に優れたトナーであることに加え、帯電性を維持し、記録媒体として剥離困難な用紙を使用した場合においても、用紙剥離性の低下及び画像上欠陥の発生が抑制される画像形成を行うことができる。
その理由は定かではないが、例えば、乳化凝集・合一法を用いて本実施形態のトナーを製造する場合、水系分散媒中において乳化粒子の表面には多数のアニオン性解離基が存在しており、これらの静電反発もしくは立体反撥作用により乳化粒子は安定した分散状態を保持することができるため、凝集工程における急激な粒径成長が抑制可能となるとともに、融合工程では凝集粒子を良好な分散状態に維持することが可能となると推測される。一方、アニオン性解離基による安定性の付与が不十分な場合には、凝集工程において急激な粒径成長が起こり、また、融合工程においては凝集粒子同士の接触を充分に抑制することができず、粒度分布の狭いトナーを得ることが困難となることが考えられる。
上記乳化凝集・合一法は、結着樹脂や離型剤等の各原料を水系分散媒に分散させる乳化工程、各分散液を混合して得た原料分散液から凝集粒子を作製する凝集工程、及び該凝集粒子を加熱して融合させトナーを得る融合工程を少なくとも含むものである。また必要に応じて、前記凝集粒子の表面を結着樹脂と同種または異なる樹脂粒子で被覆する被覆工程(シェル層形成工程)を含むものである。
以下、上記乳化凝集・合一法の各工程について詳細に説明する。
−乳化工程−
乳化凝集法では、結着樹脂、着色剤、及び離型剤はそれぞれの乳化粒子として混合されるため、該乳化工程は、上記原料の乳化分散液を作製する工程である。したがってまず、結着樹脂、着色剤、及び離型剤は、原料分散液中にあらかじめ、それぞれ樹脂粒子、着色剤粒子、及び離型剤粒子として分散させておく必要がある。
まず、樹脂粒子を分散媒に分散させた樹脂粒子分散液について説明する。
樹脂粒子分散液中における樹脂粒子の体積平均粒径は、1μm以下であることが望ましく、より好適には0.01μm以上1μm以下であり、さらに好適には0.03μm以上0.8μm以下であり、更により好適には0.03μm以上0.6μm以下である。前記平均粒径が1μmを越えると、最終的に得られる静電潜像現像用トナーの粒径分布が広くなったり、遊離粒子の発生が生じ、性能や信頼性の低下を招き易い。一方本実施形態においては、前記平均粒径が前記範囲内にあるため、前記欠点がない上、凝集粒子中への粒子(樹脂粒子、着色剤粒子、及び離型剤粒子)の分散が良好となるため、トナー間の組成偏在が減少し、各成分のトナー中への分散が良好となり、トナーの性能や信頼性のバラツキが小さくなる点で有利である。なお、前記体積平均粒径は、例えばコールターカウンター法、光子相関法、レーザー回折・散乱法、白色光偏光法等を用いて測定することができる。
樹脂粒子分散液中に樹脂粒子を分散させる分散媒としては、水系媒体が望ましい。前記水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また樹脂粒子分散液に樹脂粒子を分散させるための分散剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤等の界面活性剤を使用することが望ましい。この中でも、分散力が強く、樹脂粒子の分散に優れているため、アニオン系界面活性剤を用いることがより望ましい。非イオン系界面活性剤を用いる場合は、前記アニオン系界面活性剤またはカチオン系界面活性剤と併用されることが望ましい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して使用してもよい。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油ナトリウム等の脂肪酸セッケン類;オクチルサルフェート、ラウリルサルフェート、ラウリルエーテルサルフェート、ノニルフェニルエーテルサルフェート等の硫酸エステル類;ラウリルスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、トリイソプロピルナフタレンスルホネート、ジブチルナフタレンスルホネートなどのアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム;ナフタレンスルホネートホルマリン縮合物、モノオクチルスルホサクシネート、ジオクチルスルホサクシネート、ラウリン酸アミドスルホネート、オレイン酸アミドスルホネート等のスルホン酸塩類;ラウリルホスフェート、イソプロピルホスフェート、ノニルフェニルエーテルホスフェート等のリン酸エステル類;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのジアルキルスルホコハク酸塩類;スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム等のスルホコハク酸塩類などが挙げられる。
カチオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリルアミン塩酸塩、ステアリルアミン塩酸塩、オレイルアミン酢酸塩、ステアリルアミン酢酸塩、ステアリルアミノプロピルアミン酢酸塩等のアミン塩類;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロライド、オレイルビスポリオキシエチレンメチルアンモニウムクロライド、ラウロイルアミノプロピルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ラウロイルアミノプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムパークロレート、アルキルベンゼントリメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のアルキルフェニルエーテル類;ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート等のアルキルエステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンオレイルアミノエーテル、ポリオキシエチレン大豆アミノエーテル、ポリオキシエチレン牛脂アミノエーテル等のアルキルアミン類;ポリオキシエチレンラウリン酸アミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミド等のアルキルアミド類;ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレンナタネ油エーテル等の植物油エーテル類;ラウリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド等のアルカノールアミド類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のソルビタンエステルエーテル類;などが挙げられる。
また、非イオン性界面活性剤としては、ポリエチレングリコール類、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物類、多価アルコール類などが挙げられる。
界面活性剤の樹脂粒子分散液中における含有量としては、具体的には0.01重量%以上10重量%以下程度の範囲にあることが望ましく、0.05重量%以上5重量%以下の範囲にあることがより望ましく、0.1重量%以上2重量%以下程度の範囲にあることがさらに望ましい。界面活性剤の含有量が0.01重量%未満であると、樹脂粒子分散液、着色剤分散液、離型剤分散液等の各分散液の分散が不安定になる場合があり、そのために凝集を生じ、また凝集時に各粒子間の安定性が異なるため、特定粒子の遊離が生じる等の問題が生じる場合がある。また、界面活性剤の含有量が10重量%を越えると、粒子の粒度分布が広くなり、また、粒子径の制御が困難になる可能性がある。
樹脂粒子を分散媒中に分散させる方法としては、例えば、樹脂のガラス転移点以上の温度で高速に剪断をかける方法等が挙げられる。具体的には、例えば、超音波分散機、機械的ホモジナイザー、マントン、ゴーリンホモジナイザーや圧力式ホモジナイザー等の加圧分散機、サンドグラインダー、ゲッツマンミルやダイヤモンドファインミル等の媒体型分散機を用いた分散方法が挙げられる。より望ましくは、ゴーリンホモジナイザーや圧力式ホモジナイザー等の加圧分散機を用いた分散方法が、粒度制御の点ですぐれている。
次に、着色剤粒子を分散媒に分散させた着色剤粒子分散液について説明する。
着色剤粒子分散液に分散される着色剤としては、既述した着色剤を用いることができる。
前記着色剤の分散方法としては、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの一般的な分散方法を使用することができ、なんら制限されるものではない。必要に応じて、界面活性剤を使用してこれら着色剤の水分散液を調製したり、分散剤を使用してこれら着色剤の有機溶剤分散液を調製したりすることもできる。分散に用いる分散媒や分散剤としては、前記結着樹脂を分散させる際に用い得る分散媒や分散剤に準じたものを用いることができ、分散液中における望ましい界面活性剤の含有量等も樹脂粒子分散液の場合と同様である。
前記着色剤の添加量としては、前記樹脂の総量に対して1重量%以上20重量%以下とすることが望ましく、1重量%以上10重量%以下とすることがより望ましく、2重量%以上10重量%以下とすることがさらに望ましく、2重量%以上7重量%以下とすることが特に望ましいが、定着後における画像表面が荒れない範囲で多い方が望ましい。着色剤の含有量を多くすると、同程度の濃度の画像を得る際、画像の厚みを薄くすることができ、オフセットの防止の点で有利である。
なお、これらの着色剤は、その他の粒子成分と共に混合溶媒中に一度に添加してもよいし、分割して多段階で添加してもよい。
次に、離型剤粒子を分散媒に分散させた離型剤粒子分散液について説明する。
離型剤粒子分散液に分散される離型剤としては、既述した離型剤を用いることができる。
離型剤を分散媒中に分散させる方法としては、具体的には、例えば、水中にイオン性界面活性剤等と共に分散し、融点以上に加熱し、強い剪断力を印加可能なホモジナイザーや圧力吐出型分散機を用いて、1μm以下の分散粒子径に調整される方法が挙げられる。離型剤分散液における分散媒としては、樹脂粒子分散液の分散媒に準じたものを用いることができる。
前記結着樹脂、着色剤、及び離型剤を水性媒体と混合して、乳化分散させる装置としては、例えば、ホモミキサー(特殊機化工業株式会社)、スラッシャー(三井鉱山株式会社)、キャビトロン(株式会社ユーロテック)、マイクロフルイダイザー(みずほ工業株式会社)、マントン・ゴーリンホミジナイザー(ゴーリン社)、ナノマイザー(ナノマイザー株式会社)、スタティックミキサー(ノリタケカンパニー)などの連続式乳化分散機等が挙げられる。
樹脂粒子分散液に含まれる結着樹脂の含有量、及び、着色剤粒子分散液に含まれる着色剤の含有量、並びに、離型剤粒子分散液に含まれる離型剤の含有量は、5重量%以上50重量%以下が好適であり、より好適には10重量%以上40重量%以下である。前記含有量が前記範囲外にあると、粒度分布が広がり、特性が悪化する場合がある。
なお本実施形態においては、目的に応じ、前記樹脂粒子分散液に、既述した内添剤、帯電制御剤、無機粉体等のその他の成分を分散させておいてもよい。
また、本実施形態における帯電制御剤としては、凝集工程や融合工程の安定性に影響するイオン強度の制御と廃水汚染減少の点で、水に溶解しにくい素材のものが望ましい。
着色剤粒子及び離型剤粒子の体積平均粒径としては、1μm以下であることが望ましく、0.01μm以上0.5μm以下であることがより好適である。前記体積平均粒径が1μmを超えると、最終的に得られる静電潜像現像用トナーの粒径分布が広くなる場合があり、遊離粒子の発生が生じ、性能や信頼性の低下を招きやすい。一方、前記体積平均粒径が前記範囲内にあると前記欠点がない上、トナー間の偏在が減少し、トナー中の分散が良好となり性能や信頼性のばらつきが小さくなる点で有利である。
−凝集工程−
凝集工程においては、乳化工程で得られた樹脂粒子分散液、着色剤粒子分散液、及び離型剤粒子分散液等の各分散液を混合し(この混合液を「原料分散液」と称す)、例えば60℃以下の温度に加熱してそれぞれの分散粒子を凝集させた凝集粒子を形成する。
なお、本実施形態において使用するカルボン酸含有化合物は、上記凝集工程の際に分散液中に存在している必要がある。カルボン酸含有化合物が凝集工程の際に分散液中に存在していることにより、記録媒体として普通紙を使用した場合のみならず、記録媒体として剥離困難な用紙を使用した場合においても、用紙剥離性の低下及び画像上欠陥の発生が抑制されるトナーを作製することができる。
カルボン酸含有化合物は、樹脂粒子分散液又は離型剤粒子分散液にあらかじめ添加されていることが望ましく、その中でも離型剤粒子分散液にあらかじめ添加されていることがより望ましい。それにより記録媒体として普通紙を使用した場合のみならず、記録媒体として剥離困難な用紙を使用した場合においても、用紙剥離性の低下及び画像上欠陥の発生が抑制されるトナーを作製することができる。その理由は定かではないが、カルボン酸含有化合物が、凝集工程の前にあらかじめ、樹脂粒子又は離経済粒子の表面に吸着することにより、粒子表面の静電反発力が十分作用する状態が保持されるため、凝集工程において、凝集開始時の急激な粒子成長を抑制することが可能となり、凝集開始時の急激な粘度上昇を抑制することにより、低離型剤濃度中粗粉の発生を抑制することができるからであると推測される。
また樹脂粒子分散液又は離型剤粒子分散液にカルボン酸含有化合物あらかじめ添加された分散液は、混合される前に加熱処理をしておくことがより望ましい。混合前に加熱処理をすることにより、記録媒体として普通紙を使用した場合のみならず、記録媒体として剥離困難な用紙を使用した場合においても、用紙剥離性の低下及び画像上欠陥の発生が抑制されるトナーを作製することができる。その理由は定かではないが、加熱処理を実施した場合、カルボン酸含有化合物が樹脂粒子又は離型剤粒子の表面に安定に吸着するため、凝集開始時に発生しやすい中粗粉を低減させることが可能であると推定される。一方、加熱処理を実施しない場合、カルボン酸含有化合物の樹脂粒子又は離型剤粒子表面への吸着が不十分となるために、中粗粉の発生を抑制することが不十分となる可能性がある。
また、本実施形態において上記の如き加熱処理を実施することは、帯電性能の悪化を抑制する観点からも望ましいと考えられる。加熱処理は実施せずにトナー中の含有量が所定量となるようカルボン酸含有化合物を添加した場合、カルボン酸含有化合物が融合工程後のトナー表面近傍に集積する可能性があり、特に高温高湿下における帯電性能の悪化を引き起こす要因となる場合がある。一方、加熱処理を行った場合には、カルボン酸含有化合物が樹脂粒子又は離型剤粒子内部にまで浸潤するため、融合工程後においてトナー表面近傍に存在するカルボン酸含有化合物の割合を低減させることが可能となる。
カルボン酸含有化合物を樹脂粒子分散液に添加し加熱する場合、温度は50℃以上80℃以下が望ましく、55以上70℃以下がより望ましい。温度が50℃よりも低い場合には、樹脂粒子内部への浸潤が不十分であることからトナー表面近傍に集積する推定され、特に恒温高湿下において帯電性能の悪化を引き起こしやすくなる。温度が80℃よりも高い場合には、樹脂粒子同士の固着が促進され、樹脂粒子分散液の粒度分布悪化を引き起こす。
上記加熱処理を実施する場合の時間は、30分以上60分以下が望ましい。30分よりも短い場合、カルボン酸含有物の樹脂粒子表面への吸着および内部への浸潤が不十分となり、中粗粉の発生および帯電性劣化に対する抑制効果が不十分となる。また、60分よりも長い場合、樹脂粒子同士の固着が促進され、樹脂粒子分散液の粒度分布悪化を誘発しやすくなる。
またカルボン酸含有化合物を離型剤粒子分散液に添加し加熱する場合、温度は10℃以上50℃以下が望ましく、20℃以上45℃以下がより望ましい。温度の下限については、離型剤分散液が流動性を有する限り特に限定されないが、実用上の観点から10℃以上であることが好ましい。温度が50℃よりも高い場合には、加熱による離型剤の凝集塊が発生しやすく最終的なトナー粒度分布の悪化を引き起こす。
上記加熱処理を実施する場合の時間は、10分以上30分以下が望ましい。10分よりも短い場合、カルボン酸含有物の離型剤微粒子表面への吸着および内部への浸潤が不十分となり、中粗粉の発生および帯電性劣化に対する抑制効果が不十分となる。また、30分よりも長い場合、離型剤微粒子同士の固着が促進され、最終的なトナー粒度分布の悪化を誘発しやすくなる。
カルボン酸含有化合物は、樹脂粒子分散液又は離型剤粒子分散液にそのまま添加してもよいし、水等の溶媒による懸濁溶液として添加してもよいし、水溶液等の溶解液として添加してもよく、カルボン酸含有化合物の性状に応じて添加すればよい。カルボン酸含有化合物が樹脂などの固形物である場合などは、塩基性の水溶液に中和溶解させた溶解液として添加することが望ましい。
またカルボン酸含有化合物を樹脂粒子分散液または離型剤粒子分散液に添加する場合、その配合量は、分散液中の固形分に対し、1.0重量%以上6.0重量%以下が望ましく、1.5重量%以上5.5重量%以下がより望ましい。
凝集粒子の形成は、原料分散液のpHを酸性にしたのち、回転せん断型ホモジナイザーで高速攪拌下、室温(例えば20℃以上25℃以下、以下もこれに準ずる)で凝集剤を添加し、初期凝集により増粘した原料分散液中に凝集剤を分散させることによってなされる。当該pHとしては、例えば結着樹脂がビニル系共重合体である場合には、2以上6以下の範囲が望ましく、3以上6以下の範囲がより好適である。
凝集工程に用いられる凝集剤としては、前記分散液を作製するときに用いた界面活性剤等と逆極性の界面活性剤、無機金属塩の他、2価以上の金属錯体を好適に用いることができる。特に、金属錯体を用いた場合には界面活性剤の使用量を低減でき、帯電特性が向上するため望ましい。
前記無機金属塩としては、例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどの金属塩、および、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体などが挙げられる。その中でも特に、アルミニウム塩およびその重合体が好適である。よりシャープな粒度分布を得るためには、無機金属塩の価数が1価より2価、2価より3価、3価より4価の方が、また、同じ価数であっても重合タイプの無機金属塩重合体の方が、より適している。
また、凝集工程においては、加熱による急凝集を抑える為に、室温で攪拌混合している段階でpH調整を行ない、必要に応じて分散安定剤を添加してもよい。
最終的に得られるトナーにおいて、帯電性及び粉体流動性をさらに改善する目的で、この凝集工程の後に被覆工程を追加することが望ましい。この被覆工程は、上述の凝集粒子表面に、結着樹脂と同じ、または異なる樹脂粒子を付着させて付着粒子を形成し、被覆層を形成する(即ち、コアシェル構造のトナーとする)ものである。その形成は、凝集工程において凝集粒子を形成した分散液中に、結着樹脂あるいはその他の樹脂粒子を含む分散液を追添加することにより行うことができ、必要に応じて他の成分も同時に追添加してもよい。尚、被覆層の形成に用いる結着樹脂(樹脂粒子)としては、前述の結着樹脂(即ち、コア層用結着樹脂)に準じたものを用いることができる。また、被覆工程においても、用いる樹脂に応じて凝集工程に準じてpHや界面活性剤を選択し、凝集粒子表面へばらついた状態で付着しないように注意しながら被覆凝集粒子を得る。また、この被覆工程は、凝集工程で凝集粒子に取り込まれなかった原料粒子を凝集に導くことにおいても有効である。
−融合工程−
融合工程においては、凝集工程に準じた攪拌下で、凝集粒子(または付着粒子)の懸濁液のpHを4.0以上9.5以下の範囲にすることにより、凝集の進行を止めた後、結着樹脂の融点以上の温度で加熱を行うことにより凝集粒子(または付着粒子)を融合させる。なお、凝集粒子を含む分散液(原料分散液)の液性にもよるが、凝集を停止するpHが適性でないと、融合させる為の昇温過程で、凝集粒子がばらけてしまい収率が悪くなったり、逆に凝集が停止できず、さらに粒度成長が進み、大粒径になってしまう場合がある。
融合時の加熱の温度としては、凝集粒子中に含まれる結着樹脂のガラス転移点以上であれば問題ない。前記加熱の時間としては、所望の融合が為される程度行えばよく、0.5時間以上3時間以下程度行えばよい。それ以上の時間加熱すると、凝集粒子に含まれる離型剤がトナー表面に露出し易くなってしまう。したがって、定着性には効果的であるが、トナーの保存安定性に対して悪影響を及ぼす可能性があるため、長時間加熱するのは望ましくない。
融合して得た融合粒子は、ろ過などの固液分離工程や、必要に応じて洗浄工程、乾燥工程を経てトナーの粒子とすることができる。この場合、トナーとして十分な帯電特性、信頼性を確保するために、洗浄工程において十分な洗浄を行うことが望ましい。
乾燥工程では、通常の振動型流動乾燥法、スプレードライ法、凍結乾燥法、フラッシュジェット法などの方法を採用することができる。
上述のように乾燥工程を経て造粒されたトナー粒子には、その他の成分として、目的に応じて、既述の無機粒子、有機粒子等の公知の各種外添剤を添加することができる。
<静電荷像現像用現像剤>
本実施形態における静電荷像現像用現像剤(以下、「現像剤」と称する場合がある)は、本実施形態の静電潜像現像用トナーをそのまま一成分現像剤として、あるいは二成分現像剤として用いる。二成分現像剤として用いる場合にはキャリアと混合して使用される。
二成分現像剤に使用し得るキャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアを用いることができる。例えば酸化鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物や、これら芯材表面に樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリア、磁性分散型キャリア等を挙げることができる。またマトリックス樹脂に導電材料などが分散された樹脂分散型キャリアであってもよい。
キャリアに使用される被覆樹脂・マトリックス樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合を含んで構成されるストレートシリコーン樹脂またはその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
導電材料としては、金、銀、銅といった金属やカーボンブラック、更に酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ、カーボンブラック等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
またキャリアの芯材としては、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが、キャリアを磁気ブラシ法に用いるためには、磁性材料であることが望ましい。
キャリアの芯材の体積平均粒径としては、一般的には10μm以上500μm以下であり、好適には30μm以上100μm以下である。
またキャリアの芯材の表面に樹脂被覆するには、前記被覆樹脂、および必要に応じて各種添加剤を適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して選択すればよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、キャリアの芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液をキャリアの芯材表面に噴霧するスプレー法、キャリアの芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法が挙げられる。
前記二成分現像剤における本発明のトナーと上記キャリアとの混合比(重量比)としては、トナー:キャリア=1:100から30:100まで程度の範囲であり、3:100から20:100まで程度の範囲がより望ましい。
一方、本実施形態の静電潜像現像用トナーを一成分系現像剤として、磁性体をトナー中に含有せしめた磁性トナーを用いる場合には、現像スリーブ中に内蔵せしめたマグネットを利用し、磁性トナーを搬送、帯電せしめる方法がある。また、磁性体を含有しない非磁性トナーを用いる場合には、ブレード及びファーブラシを用い、現像スリーブにて強制的に摩擦帯電しスリーブ上にトナーを付着せしめることで搬送せしめる方法がある。
<画像形成装置>
次に、本発明の静電荷像現像用トナーを用いた本発明の画像形成装置について説明する。
本発明の画像形成装置は、静電潜像保持体(像保持体)と、前記静電潜像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、前記静電潜像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像を現像剤によりトナー像に現像する現像手段と、前記静電潜像保持体の表面に形成された前記トナー像を被転写体表面に転写する転写手段と、前記被転写体に転写された前記トナー像を定着する定着手段と、を含み、前記現像剤として本実施形態の静電荷像現像用現像剤を用いるものである。
なお、この画像形成装置において、例えば前記現像手段を含む部分が、画像形成装置本体に対して脱着されるカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよく、該プロセスカートリッジとしては、現像剤保持体を少なくとも備え、本実施形態の静電荷像現像剤を収容する本実施形態のプロセスカートリッジが好適に用いられる。
以下、本発明の画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主用部を説明し、その他はその説明を省略する。
図1は、4連タンデム方式のフルカラー画像形成装置を示す概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1〜第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに所定距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置本体に対して脱着可能なプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ローラ22および中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24に巻回されて設けられ、第1ユニット10Yから第4ユニット10Kに向う方向に走行されるようになっている。尚、支持ローラ24は、図示しないバネ等により駆動ローラ22から離れる方向に付勢されており、両者に巻回された中間転写ベルト20に所定の張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ローラ22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収容されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーが供給可能である。
上述した第1〜第4ユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1ユニット10Yについて代表して説明する。尚、第1ユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2〜第4ユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
第1ユニット10Yは、像保持体として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を所定の電位に帯電させる帯電ローラ2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yよって露光して静電荷像を形成する露光装置3、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置(現像手段)4Y、現像したトナー像を中間転写ベルト20上に転写する1次転写ローラ5Y(1次転写手段)、および1次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置(クリーニング手段)6Yが順に配設されている。
尚、1次転写ローラ5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ローラに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。まず、動作に先立って、帯電ローラ2Yによって感光体1Yの表面が−600V〜−800V程度の電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂程度の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
静電荷像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
このようにして感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って所定の現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによって可視像(現像像)化される。
現像装置4Y内には、例えば、イエロートナーが収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体)上に保持されている。そして感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー像が形成された感光体1Yは、引続き所定速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー像が所定の1次転写位置へ搬送される。
感光体1Y上のイエロートナー像が1次転写位置へ搬送されると、1次転写ローラ5Yに所定の1次転写バイアスが印加され、感光体1Yから1次転写ローラ5Yに向う静電気力がトナー像に作用され、感光体1Y上のトナー像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ユニット10Yでは制御部に(図示せず)よって+10μA程度に制御されている。
一方、感光体1Y上に残留したトナーはクリーニング装置6Yで除去されて回収される。
また、第2ユニット10M以降の1次転写ローラ5M、5C、5Kに印加される1次転写バイアスも、第1ユニットに準じて制御されている。
こうして、第1ユニット10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2〜第4ユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
第1〜第4ユニットを通して4色のトナー像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された2次転写ローラ(2次転写手段)26とから構成された2次転写部へと至る。一方、記録紙(被転写体)Pが供給機構を介して2次転写ローラ26と中間転写ベルト20とが圧接されている隙間に所定のタイミングで給紙され、所定の2次転写バイアスが支持ローラ24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録紙Pに向う静電気力がトナー像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー像が記録紙P上に転写される。尚、この際の2次転写バイアスは2次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
この後、記録紙Pは定着装置(定着手段)28へと送り込まれトナー像が加熱され、色重ねしたトナー像が溶融されて、記録紙P上へ定着される。カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
なお、上記例示した画像形成装置は、中間転写ベルト20を介してトナー像を記録紙Pに転写する構成となっているが、この構成に限定されるものではなく、感光体から直接トナー像が記録紙に転写される構造であってもよい。
<プロセスカートリッジ、トナーカートリッジ>
図2は、本発明の静電荷像現像剤を収容するプロセスカートリッジの好適な一例を示す概略構成図である。プロセスカートリッジ200は、感光体107とともに、帯電ローラ108、現像装置111、感光体クリーニング装置(クリーニング手段)113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117を取り付けレール116を用いて組み合わせ、そして一体化したものである。
そして、このプロセスカートリッジ200は、転写装置112と、定着装置115と、図示しない他の構成部分とから構成される画像形成装置本体に対して着脱自在としたものであり、画像形成装置本体とともに画像形成装置を構成するものである。なお、300は記録紙である。
図2で示すプロセスカートリッジでは、帯電装置108、現像装置111、クリーニング装置(クリーニング手段)113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117を備えているが、これら装置は選択的に組み合わせることが可能である。本発明のプロセスカートリッジでは、感光体107のほかには、帯電装置108、現像装置111、クリーニング装置(クリーニング手段)113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117から構成される群から選択される少なくとも1種を備える。
次に、本実施形態の静電荷像現像用現像剤カートリッジ(トナーカートリッジ)について説明する。本実施形態のトナーカートリッジは、画像形成装置に着脱可能に装着され、少なくとも、前記画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するためのトナーを収めるトナーカートリッジにおいて、前記トナーが既述した本発明のトナーであることを特徴とする。なお、本発明のトナーカートリッジには少なくともトナーが収容されればよく、画像形成装置の機構によっては、例えば現像剤が収められてもよい。
なお、図1に示す画像形成装置は、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kの着脱が可能な構成を有する画像形成装置であり、現像装置4Y、4M、4C、4Kは、各々の現像装置(色)に対応したトナーカートリッジと、図示しないトナー供給管で接続されている。また、トナーカートリッジ内に収納されているトナーが少なくなった場合には、このトナーカートリッジを交換することができる。
以上の本実施形態の画像形成装置、トナーカートリッジ、及びプロセスカートリッジは、本実施形態のトナーを含む本実施形態の現像剤を用いているため、帯電性を維持し、用紙の剥離が困難な定着条件においても用紙剥離性の低下及び画像上欠陥の発生が抑制される画像形成を行うことができる。
<画像形成方法>
本実施形態の画像形成方法は、静電潜像保持体(潜像保持体)表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記潜像保持体表面に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、前記潜像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程と、前記被転写体表面に転写されたトナー像を熱定着する定着工程と、を含む画像形成方法において、前記トナーとして、本実施形態の静電荷像現像用トナーを用いることを特徴とする。
また、形状係数が0.94以上0.98以下であるトナーを用いる場合には、クリーニングブレード方式を用いたクリーニング工程を有する画像形成方法を適用することにより、良好なクリーニング性を得ることができる。
前記現像剤は、一成分系、二成分系のいずれの態様であってもよい。上記の各工程は、いずれも画像形成方法において公知の工程が利用できる。また、本実施形態の画像形成方法は、上記した工程以外の工程を含むものであってもよい。
前記潜像保持体としては、例えば、電子写真感光体および誘電記録体等が使用できる。電子写真感光体の場合、現在では有機感光体が主流であるが、感光体汚染性改善の観点から、とりわけアモルファスシリコーン感光体が望ましい。アモルファスシリコーン感光体は有機感光体よりも表面が硬い為、本発明の多孔質窒化珪素微粉末と組み合わせる事によって、感光体汚染を防ぐ観点からより望ましい。
電子写真感光体の場合、該電子写真感光体の表面を、コロトロン帯電器、接触帯電器等により一様に帯電した後、露光し、静電潜像を形成する(潜像形成工程)。次いで、表面に現像剤層を形成させた現像ロール等と接触若しくは近接させて、静電潜像にトナーの粒子を付着させ、電子写真感光体上にトナー像を形成する(現像工程)。形成されたトナー像は、コロトロン帯電器等を利用して紙等の被転写体表面に転写される(転写工程)。さらに、被転写体表面に転写されたトナー像は、定着機により熱定着され、最終的なトナー像が形成される。
尚、前記定着機による熱定着の際には、オフセット等を防止するため、通常、前記定着機における定着部材に離型剤が供給される。
前記離型剤は、定着後の被転写体および画像へのオイルの付着をなくす観点からは使用しない方が望ましいが、前記離型剤の供給量を0mg/cmにすると、定着時に前記定着部材と紙等の被転写体とが接触した際に、前記定着部材の磨耗量が増大し、前記定着部材の耐久性が低下してしまう場合がある。前記離型剤の使用量は8.0×10−3mg/cm以下の範囲で、前記定着部材に微量に供給されていることが望ましい。
前記離型剤の供給量が、8.0×10−3mg/cmを越えると、定着後に画像表面に付着した離型剤のために画質が低下する場合があり、特にOHPのような透過光を利用する場合には、かかる現象が顕著に現れることがある。また、被転写体への離型剤の付着が顕著になり、ベタ付きが発生することもある。さらに、前記離型剤の供給量は、多くなるほど離型剤を貯蔵しておくタンク容量も大きくしなければならず、定着装置自体の大型化を招く要因ともなる。
前記離型剤としては、特に制限はないが、例えば、ジメチルシリコーンオイル、フッ素オイル、フロロシリコーンオイルやアミノ変性シリコーンオイル等の変性オイル等の液体離型剤が挙げられる。中でも、前記定着部材の表面に吸着し、均質な離型剤層を形成しうる観点より、アミノ変性シリコーンオイル等の変性オイルが、前記定着部材に対する塗れ性に優れ、望ましい。また、均質な離型剤層を形成しうる観点より、フッ素オイル、フロロシリコーンオイルが望ましい。
前記離型剤として、フッ素オイル、フロロシリコーンオイルを使用することは、本発明の静電荷像現像用トナーを用いない従来の画像形成方法においては、離型剤自体の供給量を低減し得ないためコストの面で実用的ではない。しかし、本実施形態の静電荷像現像用トナーを使用する場合においては、前記離型剤の供給量を激減できるので、上記離型剤の使用はコスト面でも実用上問題がない。
前記定着工程の定着部材であるローラあるいはベルト等の表面に、前記離型剤を供給する方法としては、特に制限はなく、例えば、液体離型剤を含浸したパッドを用いるパッド方式、ウエブ方式、ローラ方式、非接触型のシャワー方式(スプレー方式)等が挙げられ、なかでも、ウエブ方式、ローラ方式が望ましい。これらの方式の場合、前記離型剤を均一に供給でき、しかも供給量をコントロールすることが容易な点で有利である。尚、シャワー方式により前記定着部材の全体に均一に前記離型剤を供給するには、別途ブレード等を用いる必要がある。
前記離型剤の供給量は、以下のようにして測定できる。即ち、その表面に離型剤を供給した定着部材に、一般の複写機で使用される普通紙(代表的には、富士ゼロックス(株)製の複写用紙、商品名J紙)を通過させると、該普通紙上に離型剤が付着する。この付着した離型剤をソックスレー抽出器を用いて抽出する。ここで、溶媒にはヘキサンを用いる。このヘキサン中に含まれる離型剤の量を、原子吸光分析装置にて定量することで、普通紙に付着した離型剤の量を定量できる。
トナー像を転写する被転写体(記録材)としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙、OHPシート等が挙げられる。定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、前記被転写体の表面もできるだけ平滑であることが望ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等を好適に使用することができる。
本実施形態の画像形成方法は、本実施形態の現像剤(本実施形態のトナー)を用いているため、帯電性を維持し、用紙の剥離が困難な定着条件においても用紙剥離性の低下画像上欠陥の発生が抑制される画像形成を行うことができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、実施例中において、「部」および「%」は、特に断りのない限り「重量部」及び「重量%」を意味する。
<測定方法>
―カルボン酸含有化合物の酸価の測定方法―
カルボン酸含有化合物の酸価(AV)は以下のようにして測定した。基本操作はJIS K−0070−1992に準ずる。
試料は予めカルボン酸含有化合物のTHF不溶成分を除去して使用するか、上記のTHF不溶分の測定で得られるソックスレー抽出器によるTHF溶媒によって抽出された可溶成分を試料として使用した。試料の粉砕品1.5gを精秤し、300mlのビーカーに試料を入れ、トルエン/エタノール(4/1)の混合液100mlを加え溶解させた。自動滴定装置GT−100(ダイアインスツルメンツ社製)を用いて、0.1mol/lのKOHのエタノール溶液により電位差滴定を行った。この時のKOH溶液の使用量をA(ml)とし、同時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量をB(ml)とする。これらの値から、下記式(1)により酸価を計算した。式(1)中、w(g)は精秤した試料量、fはKOHのファクターである。
酸価(mgKOH/g)={(A−B)×f×5.61}/w ・・・ 式(1)
―重量平均分子量の測定方法―
ここで、重量平均分子量Mwの測定は、以下の条件で行うことができる。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min.、サンプル注入量10μL、測定温度40℃とし、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製して行った。
―トナーのカルボン酸含有化合物の含有量の測定方法―
トナーのカルボン酸含有化合物の含有量は、以下の方法を用いて測定することができる。高速液体クロマトグラフ装置(日本分析工業社製:LC-908)により、溶媒としてテトラヒドロフラン、流量は7ml/分、カラム温度は40℃にて、カルボン酸含有化合物の分子量に対応する分取カラムを用いて分取後、H-NMR(Varian社製U−NITY−300/300MHz)を用いて定量した。
―結着樹脂のガラス転移点及び離型剤の融点の測定方法―
結着樹脂のガラス転移点及び離型剤の融点は、示差走査熱量計(島津製作所製のDSC−50)を用い、JIS 7121−1987に準拠して測定した。この装置の検出部の温度補正にはインジウムと亜鉛との混合物の融点を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いた。試料はアルミニウム製パンに入れ、サンプルの入ったアルミニウム製パンと対照用の空のアルミニウム製パンとをセットし、昇温速度10℃/minで測定を行った。
離型剤の融点については、測定により得られたDSC曲線の吸熱ピークのうち、最大の吸熱ピークの頂点の温度をもって融点とした。
また、結着樹脂ガラス転移点については、測定により得られたDSC曲線の吸熱部におけるベースラインと立ち上がりラインとの延長線の交点の温度をもってガラス転移点とした。
―粒子の体積平均粒子径の測定方法(測定する粒子直径が2μm未満の場合)―
測定する粒子直径が2μm未満の場合は、レーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所製)を用いて、粒子の体積平均粒子径を測定する。
測定法としては、分散液となっている状態の試料を固形分で約2gになるように調整し、これにイオン交換水を添加して、約40mlにする。これをセルに適当な濃度になるまで投入し、2分待って、セル内の濃度がほぼ安定になったところで測定する。
測定された粒度分布を、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積、個数それぞれについて小径側から累積分布を描き、体積で累積50%となる粒子径を体積平均粒子径と定義する。
なお、外添剤などの粉体を測定する場合は、界面活性剤、望ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液50ml中に測定試料を2g加え、超音波分散機(1,000Hz)にて2分間分散して、試料を作製し、前述の分散液と同様の方法で、測定する。
―トナーの体積平均粒子径及び個数平均粒子径の測定方法―
トナーの体積平均粒子径及び個数平均粒子径の測定は、コールターマルチサイザー−II型(ベックマンコールター社製)を用いて、50μmのアパーチャー径で測定することにより得ることができる。この時、測定はトナーを電解質水溶液(アイソトン水溶液)に分散させ、超音波により30秒以上分散させた後に行う。
測定法としては、分散剤として界面活性剤、望ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に、測定試料を0.5乃至50mg加え、これを前記電解液100乃至150ml中に添加する。この測定試料を懸濁させた電解液を超音波分散器で約1分間分散処理を行い、粒子の粒度分布を測定する。測定する粒子数は50,000である。
測定された粒度分布を、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小径側から累積分布を描き、累積50%となる粒子径を体積平均粒子径と定義する。
<各分散液の調整>
―樹脂粒子分散液1の調整―
・スチレン 460部
・n−ブチルアクリレート 140部
・アクリル酸 20部
・四臭化炭素 6部
・n−プロピルメルカプタン 15部
上記各成分を予め混合して溶解させて調整した溶液と、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンRK)0.9部をイオン交換水550部に溶解させた界面活性剤溶液と、をフラスコに投入し、乳化した。攪拌を継続しながら10分後に過硫酸アンモニウム9部をイオン交換水に溶解させた水溶液50部を上記フラスコに投入し、窒素置換を行った。その後、フラスコを攪拌しながらオイルバスで内容物が75℃になるまで加熱し、5時間乳化重合を継続した。その後、この反応液を室温まで冷却して体積平均粒径210nm、ガラス転移温度が49.8℃、重量平均分子量が28500の樹脂粒子分散液1を得た。
―着色剤粒子分散液1の調製―
・マゼンタ顔料(C.I.Pigment Red 238) 118部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンRK) 5部
・イオン交換水 600部
上記各成分を予め混合して溶解させ、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタックス)を用いて分散させ、体積平均粒径220nmの着色剤からなる着色剤粒子分散液1を得た。
―着色剤粒子分散液2の調製―
・シアン顔料 (大日精化製:C.I.Pigment Blue 15:3) 100部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンRK) 5部
・イオン交換水 600部
上記各成分を予め混合して溶解させ、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタックス)を用いて分散させ、体積平均粒径190nmの着色剤からなる着色剤粒子分散液2を得た。
―離型剤粒子分散液1の調製―
・エステルワックス(日本油脂製:WEP-5) 500部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンRK) 10部
・イオン交換水 2500部
上記各成分を混合して溶解させ、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタックス)を用いて分散させた後、圧力吐出型ホノジナイザーで分散処理し、体積平均粒径230nmの離型剤粒子からなる分散液(離型剤粒子分散液1)を得た。
<実施例1>
―トナー1の作製―
・樹脂粒子分散液1 500部
・着色剤粒子分散液1 150部
・離型剤粒子分散液1 150部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンRK) 5部
・スチレン−マレイン共重合体化合物
(岐阜セラック社製GSM301:カルボン酸含有化合物) 16部
・イオン交換水 650部
上記成分のうち。スチレン-マレイン共重合体化合物、イオン交換水、樹脂粒子分散液1のみを混合し、あらかじめ70℃で30分加熱処理をした。降温後、残りの各成分を混合した後、この原料混合物をホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタックス)により3000rpmでせん断力を加えながら、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液を0.45部添加した。なお、この凝集剤の添加の途中で、原料混合物の粘度が急激に増大するため、粘度上昇が発生した時点で添加速度を緩め、凝集剤が原料混合物中に不均一に存在しないよう注意した。凝集剤の添加が終了したら、さらに回転数を5500rpmに上げて5分間攪拌し、凝集剤と原料混合物を充分に混合した。
上記原料混合物をマントルヒーターにて30℃に加温しながら400rpmから500rpmまでの範囲で20分攪拌した。20分後、0.5℃/分で48℃まで昇温し、凝集粒子を成長させた。その後48℃にて1時間加熱を継続した。得られた凝集粒子の平均粒径を測定したところ、5.0μmであった。この原料混合物に樹脂粒子分散液を50部緩やかに追加し、さらに48℃で30分加熱することにより、体積平均粒径6.0μmの凝集粒子を得た。なお、凝集粒子の成長は随時確認するが、その凝集速度によって適宜攪拌回転数を調整した。
ついで、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを6.0に調整後、95℃まで加熱し、そのまま3時間保持して凝集粒子を融合させた。その後、冷却、濾過、イオン交換水で充分洗浄した後、400μm上の篩分網で濾過を行い、篩分網上の粗大粉量を測定した。また、上記融合粒子の平均粒径を測定したところ、5.8μmであった。これを真空乾燥機にて乾燥させ水分含水率が1重量%未満になったことを確認することにより、トナー1を得た。なお、トナー中のカルボン酸含有化合物の含有量は3.0重量%であった。
―現像剤1の調製―
上記トナー1の100部に対し、シリカ粉末(粒子径:50nm)およびチタニア粉末(粒子径:40nm)をそれぞれ0.9部および0.6部添加し、ヘンシェルミキサー(30m/s、5分、25℃)で混合することにより外添剤トナー1を得、また、次いでポリメチルメタアクリレート(綜研化学社製)を重量で1%被覆した体積平均粒径が35μmのフェライトキャリア95部に対し、該外添トナー1を5部を各々秤量し、ボールミルで5分間攪拌し、現像剤1を得た。
<実施例2>
トナー1の製造においてカルボン酸含有化合物を8.0部とした以外は、実施例1と同様にしてトナー2および現像剤2を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、1.5重量%であった。
<実施例3>
トナー1の製造においてカルボン酸含有化合物を25部とした以外は、実施例1と同様にしてトナー3および現像剤3を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、4.5重量%であった。
<実施例4>
トナー1の製造においてカルボン酸含有化合物を岐阜セラック社製GSM151(スチレン-マレイン共重合体)とした以外は、実施例1と同様にしてトナー4および現像剤4を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、2.5重量%であった。
<実施例5>
トナー1の製造においてカルボン酸含有化合物を東亜合成社製A-6016(ポリアクリル酸スルフォン酸塩)とした以外は、実施例1と同様にしてトナー5および現像剤5を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、3.0重量%であった。
<実施例6>
トナー1の製造においてカルボン酸含有化合物を東亜合成社製A-30SL(ポリアクリル酸アンモニウム塩)とした以外は、実施例1と同様にしてトナー6および現像剤6を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、3.5重量%であった。
<実施例7>
トナー1の製造においてカルボン酸含有化合物を東亜合成社製A-20UN(ポリアクリル酸ナトリウム塩)した以外は、実施例1と同様にしてトナー7および現像剤7を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、3.5重量%であった。
<実施例8>
トナー1の製造においてカルボン酸含有化合物をエルフ・アトケムジャパン社製SM1440(スチレン-マレイン共重合体)とした以外は、実施例1と同様にしてトナー8および現像剤8を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、2.5重量%であった。
<実施例9>
トナー1の製造においてカルボン酸含有化合物をジョンソンポリマー社製JC60(α-メチルスチレン-アンモニウムアクリレート共重合体)とした以外は、実施例1と同様にしてトナー9および現像剤9を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、3.0重量%であった。
<実施例10>
トナー9の製造において着色剤粒子分散液1を着色剤粒子分散液2とした以外は、実施例9と同様にしてトナー29および現像剤29を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、3.0重量%であった。
<実施例11>
トナー9の製造においてカルボン酸含有化合物を6.0部とし、「カルボン酸含有化合物、イオン交換水、樹脂粒子分散液1のみを混合し、あらかじめ70℃で30分加熱処理」をする代わりに、「カルボン酸含有化合物、イオン交換水、離型剤粒子分散液1のみを混合し、あらかじめ室温(25℃)にて30分攪拌混合」した以外は、実施例9と同様にしてトナー39および現像剤39を得た。なお、カルボン酸化合物のトナー中含有量は、3.0重量%であった。
<比較例1>
トナー1の製造においてカルボン酸含有化合物を添加しなかった以外は、実施例1と同様にしてトナー10および現像剤10を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、検出限界以下であった。
<比較例2>
トナー1の製造においてカルボン酸含有化合物を4.0部とした以外は、実施例1と同様にしてトナー11および現像剤11を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、0.5重量%であった。
<比較例3>
トナー1の製造においてカルボン酸含有化合物を40部とした以外は、実施例1と同様にしてトナー12および現像剤12を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、8.0重量%であった。
<比較例4>
トナー11の製造においてカルボン酸含有化合物を岐阜セラック社製GSM151とした以外は、実施例1と同様にしてトナー13および現像剤13を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、0.3重量%であった。
<比較例5>
トナー12の製造においてカルボン酸含有化合物を岐阜セラック社製GSM151とした以外は、実施例1と同様にしてトナー14および現像剤14を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、7.0重量%であった。
<比較例6>
トナー11の製造においてカルボン酸含有化合物を東亜合成社製A-6016とした以外は、実施例1と同様にしてトナー15および現像剤15を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、0.5重量%であった。
<比較例7>
トナー12の製造においてカルボン酸含有化合物を東亜合成社製A-6016とした以外は、実施例1と同様にしてトナー16および現像剤16を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、8.0重量%であった。
<比較例8>
トナー11の製造においてカルボン酸含有化合物を東亜合成社製A-30SLとした以外は、実施例1と同様にしてトナー17および現像剤17を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、0.6重量%であった。
<比較例9>
トナー12の製造においてカルボン酸含有化合物を東亜合成社製A-30SLとした以外は、実施例1と同様にしてトナー18および現像剤18を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、8.5重量%であった。
<比較例10>
トナー11の製造においてカルボン酸含有化合物を東亜合成社製A-20UNとした以外は、実施例1と同様にしてトナー19および現像剤19を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、0.7重量%であった。
<比較例11>
トナー12の製造においてカルボン酸含有化合物を東亜合成社製A-20UNとした以外は、実施例1と同様にしてトナー20および現像剤20を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、8.5重量%であった。
<比較例12>
トナー11の製造においてカルボン酸含有化合物をエルフ・アトケムジャパン社製SM1440とした以外は、実施例1と同様にしてトナー21および現像剤21を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、0.5重量%であった。
<比較例13>
トナー12の製造においてカルボン酸含有化合物をエルフ・アトケムジャパン社製SM1440とした以外は、実施例1と同様にしてトナー22および現像剤22を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、8.0重量%であった。
<比較例14>
トナー11の製造においてカルボン酸含有化合物をジョンソンポリマー社製JC60とした以外は、実施例1と同様にしてトナー23および現像剤23を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、0.7重量%であった。
<比較例15>
トナー12の製造においてカルボン酸含有化合物をジョンソンポリマー社製JC60とした以外は、実施例1と同様にしてトナー24および現像剤24を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、8.5重量%であった。
<比較例16>
トナー1の製造においてカルボン酸含有化合物を第一工業製薬社製DSKディスコートN14(スチレン-マレイン酸モノエステルコポリマーアンモニウム塩)とした以外は、実施例1と同様にしてトナー25および現像剤25を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、3.0重量%であった。
<比較例17>
トナー1の製造においてカルボン酸含有化合物を東亜合成社製A-10SL(ポリアクリル酸アンモニウム塩)とした以外は、実施例1と同様にしてトナー26および現像剤26を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、3.0重量%であった。
<比較例18>
トナー1の製造においてカルボン酸含有化合物を東亜合成社製A-6030(ポリアクリルマレイン酸ナトリウム塩)とした以外は、実施例1と同様にしてトナー27および現像剤27を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、3.0重量%であった。
<比較例19>
トナー1の製造においてカルボン酸含有化合物を酢酸ナトリウムとした以外は、実施例1と同様にしてトナー28および現像剤28を得た。なお、カルボン酸含有化合物のトナー中含有量は、3.0重量%であった。
<トナーの評価>
―帯電保持率の評価―
上記実施例及び比較例において作製した現像剤を、調整後30分以内にTB−200(東芝ケミカル社製)を使用して測定(測定値A)し、さらに同現像剤を28℃/85%RHの恒温恒湿槽に約24時間放置後、再度測定(測定値B)した。ここでは、測定値B/測定値Aを帯電保持率と定義し、0.8以上を○、0.7以上0.8未満を△、0.7未満を×とした。
―画像形成・評価(通常紙)―
上記実施例及び比較例において作製した現像剤を用い、CocuCenterColor400改造機で記録用紙(富士ゼロックス オフィスサプライ社製:J紙)に画像を出力し、28℃/85%RHの条件で1万枚のランニングテストを実施し、画像安定性を確認した。なお、画像安定性の基準は以下のように設けた。
○:画像濃度低下または非画像部かぶりが目視上確認されない
△:画像濃度低低下または非画像部かぶりが目視上わずかに確認される
×:画像濃度低下または非画像部かぶりが目視上明らかに確認できる
―画像形成・評価(薄紙)―
上記実施例及び比較例において作製した現像剤を用い、CocuCenterColor400改造機で記録用紙(富士ゼロックス オフィスサプライ社製:S紙)に画像を出力し、28℃/85%RHの条件で1万枚のランニングテストを実施した後、定着画像の光沢むらを評価した。なお、光沢むらの測定は、測定装置として光沢度計(micro−TRI−gloss、BYK−Gardner社製)を用い、JIS Z8741:97により、60°モード時の光沢度を測定した。また光沢むらの評価は、具体的には、画像先端部から10mmの部分において、画像中央部及び画像の両端部から10mmの箇所の画像光沢を、上記方法によりそれぞれ3点測定して平均した値を、それぞれ「光沢度A」及び「光沢度B]とし、以下の基準に従い評価を実施した。
○:光沢度Aと光沢度Bの差分が3(%)未満
△:光沢度Aと光沢度Bの差分が3(%)以上10(%)未満
×:光沢度Aと光沢度Bの差分が10(%)以上
上記実施例及び比較例において得られたトナーの組成および各評価結果を表1乃至表3に示す。
Figure 2008292657
Figure 2008292657
Figure 2008292657
表1乃至表3に示す結果から、実施例1乃至11のように、薄紙上の定着画像の光沢むらを抑制できたことに加え、悪影響が想定された帯電性能の劣化も抑制できた。これに対し、比較例1、2、4、6、8、10、12、14のようにカルボン酸含有化合物のトナー中含有量が少ない場合には、薄紙上の定着画像に光沢むらを生じた。一方で、比較例3、5、7、9、11、13、15のようにカルボン酸含有化合物のトナー中含有量が多い場合には、薄紙上の定着画像に問題は無いものの、高温高湿下における帯電特性が劣化した。また、比較例16のように、カルボン酸含有化合物が低酸価の場合には、分散安定性の付与が不十分なことに起因して離型剤の内包量が少ない中粗粉が発生し、薄紙上の定着画像に光沢むらを生じた。さらに、比較例17、18、19のように、高酸価のカルボン酸含有化合物を用いた場合には、凝集中の分散安定性が高すぎることに起因して離型剤の含有量が逆に減少してしまい、薄紙上の定着画像に光沢むらを生じた。
本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明のプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1Y、1M、1C、1K、107 感光体(静電潜像保持体)
2Y、2M、2C、2K、108 帯電ローラ(帯電手段)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3 露光装置(静電潜像形成手段)
4Y、4M、4C、4K、111 現像装置(現像手段)
5Y、5M、5C、5K 1次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K、113 感光体クリーニング装置(トナー除去手段)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ(静電荷像現像用現像剤カートリッジ)
10Y、10M、10C、10K ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
24 支持ローラ
26 2次転写ローラ(転写手段)
28、115 定着装置(定着手段)
30 中間転写体クリーニング装置
112 転写装置
116 取り付けレール
117 除電露光のための開口部
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ、
P、300 記録紙(被転写体)

Claims (8)

  1. 少なくとも、結着樹脂と、離型剤と、下記(1)、(2)及び(3)を満たすカルボン酸含有化合物と、を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
    (1)酸価が150mgKOH/g以上650mgKOH/g以下
    (2)重量平均分子量が500以上10000以下
    (3)トナー中の含有量が1.0重量%以上5.0重量%以下
  2. 前記カルボン酸含有化合物は、少なくとも親水性単量体と疎水性単量体とを用いた共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記疎水性単量体は、スチレン及びスチレン誘導体から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 凝集融合法を利用して作製されることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを少なくとも含む静電荷像現像用現像剤。
  6. 画像形成装置に脱着され、少なくとも、前記画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するための現像剤を収納し、
    前記現像剤は、請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤であることを特徴とする静電荷像現像用現像剤カートリッジ。
  7. 静電潜像保持体と、
    前記静電潜像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
    前記静電潜像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    前記静電潜像を現像剤によりトナー像に現像する現像手段と、
    前記静電潜像保持体の表面に形成された前記トナー像を被転写体表面に転写する転写手段と、
    前記被転写体に転写された前記トナー像を定着する定着手段と、を含み、
    前記現像剤は、請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤であることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤を収納すると共に、静電潜像保持体表面上に形成された静電潜像を前記静電荷像現像用現像剤によりトナー像に現像する現像手段と、
    静電潜像保持体、前記静電潜像保持体を帯電する帯電手段、及び前記静電潜像保持体表面上に残存したトナーを除去するためのトナー除去手段からなる群より選ばれる少なくとも一種と、を備え、
    画像形成装置に脱着されることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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