JP2008292602A - 光学シート及び多層シート - Google Patents

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Abstract

【課題】複雑な光学効果を達成可能であり且つ設計が容易な光学シートを提供する。
【解決手段】本発明の光学シート10は、幅方向に互いに隣接した複数の溝11が一方の主面に設けられ、前記複数の溝11の各々の側壁は前記溝11の開口が底部と比較して幅広となるように前記主面に対して少なくとも部分的に傾いており、前記複数の溝11の各々の底部に、前記主面に対して前記長さ方向に逆向きに傾いた一対の傾斜面を各々が含むと共に前記溝11の長さ方向に互いから離間して配列した複数の凸部12が設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、一方の主面に複数の凹部が設けられた光学シートに関する。
特許文献1には、液晶表示装置で使用する光学シートが記載されている。この光学シートは、一方の主面に複数の凹部が設けられた樹脂層である。各凹部は、三角錐形状を有している。また、各凹部の開口は、正三角形状を有している。
この光学シートを使用すると、全方向で光の広がり角をほぼ等しくすることができる。しかしながら、各々が三角錐形状を有している複数の凹部を一方の主面に設けた光学シートで、複雑な光学効果を得ることは難しい。
特開平8−271889号公報
本発明の目的は、複雑な光学効果を達成可能であり且つ設計が容易な光学シートを提供することにある。
本発明の一側面によると、幅方向に互いに隣接した複数の溝が一方の主面に設けられた樹脂層を具備し、前記複数の溝の各々の側壁は前記溝の開口が底部と比較して幅広となるように前記主面に対して少なくとも部分的に傾いており、前記複数の溝の各々の底部に、前記主面に対して前記長さ方向に逆向きに傾いた一対の傾斜面を各々が含むと共に前記溝の長さ方向に互いから離間して配列した複数の凸部が設けられていることを特徴とする光学シートが提供される。
なお、用語「フィルム」と用語「シート」とは厚さに応じて使い分けることがあるが、ここでは、厚さの大小に応じた区別はしていない。
本発明によると、複雑な光学効果を達成可能であり且つ設計が容易な光学シートが提供される。
以下、本発明の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一態様に係る光学シートを概略的に示す斜視図である。図2は、図1に示す光学シートの一部を拡大して示す斜視図である。図3は、図2に示す光学シートのIII−III線に沿った断面図である。図4は、図2に示す光学シートのIV−IV線に沿った断面図である。図5は、図2に示す光学シートのV−V線に沿った断面図である。
なお、図1乃至図5において、X方向及びY方向は光学シート10の主面に平行であり、これらは互いに交差している。また、Z方向は、X方向及びY方向と直交する方向である。
図1乃至図5に示す光学シート10は、例えば、拡散シート又は視野角制御シートである。この光学シート10は、光透過性を有している。
光学シート10の一方の主面には、幅方向,すなわち、Y方向,に互いに隣接した複数の溝11が設けられている。これら溝11の各々は、X方向に延びた形状を有している。溝11は、図1及び図2に示すように直線状であってもよく、曲線状であってもよい。例えば、溝11は、蛇行していてもよい。
各溝11の一対の側壁は、その溝11の開口が底部と比較して幅広となるように、先の主面に対して少なくとも部分的に傾いている。各溝11において、その側壁の傾斜部が先の主面に対して為す角度θ1は、例えば、40°乃至60°の範囲内とする。角度θ1が小さいと、光の広がり角を制御する効果が小さい。角度θ1が大きいと、全光線透過率が低下すると共に、後述するスタンパの研削加工が難しくなる。各溝11において、一方の側壁の傾斜部が先の主面に対して為す角度と、他方の側壁の傾斜部が先の主面に対して為す角度とは、図1乃至図4に示すように等しくてもよく、異なっていてもよい。
これら溝11は、構造が同一であってもよく、異なっていてもよい。例えば、溝11の一部と他の一部とで、角度θ1及び/又は深さDが異なっていてもよい。
溝11は、図1乃至図3に示すようにV字溝であってもよく、U字溝などの他の形状を有する溝であってもよい。溝11の側壁は、垂直面及び/又は曲面を含んでいてもよい。また、溝11は、先の主面に対して略平行な底面を含んでいてもよい。
これら溝11の各々の底部には、複数の凸部12が設けられている。各溝11において、これら凸部12は、その溝11の長さ方向,すなわち、X方向,に互いから離間して配列している。
各凸部12は、先の主面に対してX方向に逆向きに傾いた一対の傾斜面を含んでいる。図1乃至図5に示す光学シート10では、各凸部12は、一対の二等辺三角形からなる。
各凸部12の傾斜面が先の主面に対して為す角度θ2は、例えば、40°乃至60°の範囲内とする。角度θ2が小さいと、光の広がり角を制御する効果が小さい。角度θ2が大きいと、全光線透過率が低下すると共に、後述するスタンパの研削加工が難しくなる。
角度θ2と角度θ1とは、等しくてもよく、異なっていてもよい。また、各凸部12において、一方の傾斜面が先の主面に対して為す角度と、他方の名斜面が先の主面に対して為す角度とは、図1、図2及び図5に示すように等しくてもよく、異なっていてもよい。
これら凸部12は、構造が同一であってもよく、異なっていてもよい。例えば、凸部12の一部と他の一部とで、角度θ2及び/又は高さHが異なっていてもよい。また、X方向に隣り合う凸部12間の距離dは、一定であってもよく、場所に応じて異なっていてもよい。
凸部12は、図1、図2及び図5に示すように、先の主面に対して平行な面を含んでいなくてもよく、そのような面を含んでいてもよい。また、凸部12の傾斜面は、平面であってもよく、曲面であってもよい。
凸部12の高さHは、溝11の深さDと等しいか又はそれよりも低い。高さHが深さDと比較してより低い場合、例えば、この光学シート10を光学フィルムと重ねたときに、凸部12が光学フィルムと接触するのを抑制できる。それゆえ、この場合、光学フィルムとの接触に起因した凸部12の変形及び/又は損傷を生じ難い。
また、高さHが深さDと等しい場合、例えば、この光学シート10を光学フィルムと重ねて溝11の開口を塞ぐと、溝11内の空間は凸部12によって分断される。これに対し、高さHが深さDと比較してより低い場合、この光学シート10を光学フィルムと重ねて溝11の開口を塞いだとしても、溝11内の空間が凸部12によって分断されることはない。それゆえ、後者の構造を採用した場合、前者の構造を採用した場合と比較して、光学フィルムとの不所望な付着を生じ難い。
なお、溝11をV字溝とし、各凸部12を一対の二等辺三角形で構成し、高さHを深さDと等しくすると、各々が寄棟形状を有する複数の凹部が一方の主面上でX方向とY方向とに配列した光学シート10が得られる。また、溝11をV字溝とし、各凸部12を一対の二等辺三角形で構成し、高さHを深さDよりも低くすると、図1及び図2に示すように、各々が半切妻形状を有する複数の凹部が一方の主面上でX方向とY方向とに配列した光学シート10が得られる。
この光学シート10では、溝11は、主として、X方向に垂直な面内での光の広がりに影響を及ぼす。他方、凸部12は、主として、Y方向に垂直な面内での光の広がりに影響を及ぼす。このように、この光学シート10によると、X方向に垂直な面内での光の広がりとY方向に垂直な面内での光の広がりとを異なる構造によって制御できるため、複雑な光学効果を達成することができる。
また、この光学シート10は、以下に説明するように設計が容易である。
凸部12を省略した場合を仮定すると、溝11がX方向に垂直な面内での光の広がりに及ぼす影響は、角度θ1と深さDと光学シート10の屈折率nとから容易に計算できる。また、溝11を省略した場合を仮定すると、凸部12がY方向に垂直な面内での光の広がりに及ぼす影響は、角度θ1と高さHと屈折率nと距離dとから容易に計算できる。そして、これら計算結果を用いれば、溝11及び凸部12がX方向に垂直な面内での光の広がりとY方向に垂直な面内での光の広がりとに及ぼす影響を計算することも容易である。
それゆえ、光学シート10に要求される光学効果から、溝11及び凸部12に採用すべき構造を容易に計算することができる。すなわち、この光学シート10は、設計が容易である。
なお、例えば、距離dをゼロとしても、高さHを十分に小さくすることにより、X方向に垂直な面内での光の広がりがY方向に垂直な面内での光の広がりと比較してより大きい光学シート10を得ることができる。しかしながら、高さHが小さな凸部12を高い寸法精度で形成することは難しい。
これに対し、X方向に隣り合った凸部12を互いから離間させれば、高さHを過剰に小さくすることなしに、X方向に垂直な面内での光の広がりがY方向に垂直な面内での光の広がりと比較してより大きい光学シート10を得ることができる。それゆえ、凸部12の寸法精度に起因して光学シート10の光学特性が設計値から大きくずれるのを防止できる。
また、溝11を互いから離間させた場合、光学シート10の溝11間の領域に対応した部分に入射した光の広がりを制御することはできない。これに対し、溝11を互いに隣接させると、全ての入射光についてその広がりを制御することができる。
光学シート10の先の主面のうち、溝11間の境界に対応した領域は、X方向から見たときに湾曲していてもよい。こうすると、光学シート10と重ね合わせる部品が傷つき難くなると共に、光学シート10自体も傷つき難くなる。また、光学シート10と層状の部品とを貼り合わせる場合には、その貼り合わせが容易になる。
光学シート10は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。単層構造の光学シート10は、例えば、樹脂層からなる。多層構造の光学シートは、例えば、基材上に樹脂層又は無機物層を形成してなる。
樹脂層の材料としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン樹脂、アクリルスチレン共重合樹脂等の熱可塑性樹脂及びポリエチレンテレフタレート樹脂などの熱可塑性樹脂、又は、紫外線硬化樹脂及び電子線硬化樹脂などの電離放射線硬化樹脂を使用することができる。基材の材料としては、樹脂層又は無機物層と比較して安定性に優れた材料を使用することができる。典型的には、基材の材料としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂を使用する。無機物層の材料としては、例えば、珪酸塩などの無機材料を使用することができる。
光学シート10は、例えば、スタンパを用いた方法により形成することができる。例えば、樹脂層の材料として熱可塑性樹脂を使用し、加熱したスタンパを樹脂層に押し当てる。これにより、スタンパの凹凸構造を樹脂層に転写する。或いは、基材とスタンパとの間に電離放射線硬化樹脂を介在させ、この状態で電離放射線硬化樹脂に電離放射線を照射する。このようにして硬化させた電離放射線硬化樹脂を基材と共にスタンパから取り外すことにより光学シート10を得る。
スタンパとしては、例えば、平面スタンパ又はロールスタンパを使用することができる。ロールスタンパを使用する方法は、平面スタンパを使用する方法と比較して生産性に優れている。
ロールスタンパは、例えば、以下の方法により製造することができる。まず、ロール面が銅メッキ層からなるロールを準備する。次いで、このロール面を、バイトを用いて切削加工する。これにより、ロール面に、溝11間の境界に対応したパターンの溝と凸部12に対応したパターンの溝又は凹部とを形成する。
この光学シート10では、上記の通り、角度θ1及びθ2は、例えば、40°乃至60°の範囲内とする。こうすると、透過光の拡がり角を特に狭くすることができると共に、高い全光線透過率を達成できる。
図6は、光学シートに設ける凹凸構造が透過光の広がり角に及ぼす影響の例を示すグラフである。図中、横軸は角度θ1及びθ2を示し、縦軸は透過光の広がり角を示している。また、「最大広がり角」は、光学シート10にその平坦面側から平行光を照射し、入射角を変化させながら透過光の広がり角を測定した場合に得られる広がり角の最大値を示し、「最小広がり角」は、同様の条件のもとで得られる広がり角の最小値を示している。なお、ここでは、簡略化のため、距離dをゼロとし、角度θ1と角度θ2とを等しくし、深さDと高さHとを等しくした。
図6に示すように、角度θ1及びθ2を約40°以下とすると、最大広がり角を著しく小さくすることができる。また、角度θ1及びθ2が例えば約60°以下であれば、高い全光線透過率を達成できる。それゆえ、角度θ1及びθ2を約40°乃至約60°の範囲内とすると、光学シート10に、光源が放出した光の多くを特定の方向に射出させることができる。
この光学シート10は、多層シートの一部として使用することができる。
図7は、図1乃至図5に示す光学シートを含んだ多層シートの一例を概略的に示す断面図である。図8は、図1乃至図5に示す光学シートを含んだ多層シートの他の例を概略的に示す断面図である。図9は、図1乃至図5に示す光学シートを含んだ多層シートのさらに他の例を概略的に示す断面図である。
図7乃至図9に示す多層シートは、図1乃至図5を参照しながら説明した光学シート10と、光学層20とを含んでいる。
図7に示す多層シートにおいて、光学層20は、光学シート10の溝11が設けられた面を被覆している。この多層シートでは、光学層20の表面には、光学シート10の表面に対応して溝と凸部とが設けられている。この光学層20は、例えば、気相堆積法により形成することができる。この多層シートでは、光学シート10側を光入射側としてもよく、光学層20側を光入射側としてもよい。光学層20としては、例えば、光学シート10とは屈折率が異なる透明層、光吸収層又は光反射層を使用することができる。
図8に示す多層シートにおいて、光学層20は、光学シート10の溝11が設けられた面を被覆している。この多層シートでは、光学層20の表面は平坦面である。この光学層20は、例えば、溶液塗布法により形成することができる。或いは、フィルム状の光学層20を準備しておき、これと光学シート10とを粘着剤層又は接着剤層を介して貼り合わせてもよい。この多層シートでは、典型的には、光学シート10側を光入射側とする。光学層20としては、例えば、光吸収層、光反射層又は光散乱層を使用することができる。
図9に示す多層シートにおいて、光学層20は、光学シート10の溝11が設けられた面の裏面を被覆している。この光学層20は、例えば、気相堆積法又は溶液塗布法により形成することができる。或いは、フィルム状の光学層20を準備しておき、これと光学シート10とを粘着剤層又は接着剤層を介して貼り合わせてもよい。この多層シートでは、典型的には、光学シート10側を光入射側とする。光学層20としては、例えば、光吸収層、光反射層又は光散乱層を使用することができる。
透明層の材料としては、例えば、光学シート10について例示した樹脂、又は、ガラス及びシリコーンゴムなどの無機材料を使用することができる。
光吸収層の材料としては、例えば、カーボン及び金属塩などの着色顔料、染料又はそれらの組み合わせを使用することができる。
光反射層の材料としては、例えば、銀、アルミニウム及びそれらの合金などの金属材料を使用することができる。光反射層の材料として、二酸化チタン、硫酸バリウム及び酸化マグネシウムなどの白色顔料とバインダ樹脂との混合物を使用してもよい。
光散乱層の材料としては、例えば、微粒子と、これとは屈折率が異なるバインダ樹脂との混合物を使用することができる。微粒子の材料としては、アルミナ及びシリカなどの無機材料、又は、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂及びアクリルスチレン共重合樹脂などの有機材料を使用することができる。バインダ樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、エポキシ樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素化ポリイミド樹脂、ノルボルネン樹脂、ナイロン樹脂又はそれらの混合物を使用することができる。微粒子の寸法は、溝11の開口幅、溝11の深さD、及びX方向に隣り合った凸部12の中心間距離と比較してより小さくする。典型的には、微粒子の寸法は、溝11の開口幅、溝11の深さD、及び距離dと比較してより小さくする。
なお、微粒子及びバインダ樹脂の各々が無色であったとしても、バインダ樹脂と微粒子との屈折率差及び/又は微粒子の粒径を適宜設定すること,例えば、微粒子の平均粒径を5μm以下とすること,により、光散乱層を青味がかった色に見せることができる。但し、微粒子の粒径を小さくすると、後方散乱が増大し、その結果、全光線透過率が低下する傾向にある。
これら多層シートには、様々な変形が可能である。例えば、図9に示す多層シートは、光学層20の代わりに又は光学層20に加えて、例えば金属又はガラスからなる遮音材層を含んでいてもよい。こうすると、多層シートに、遮音材としての機能を付与することができる。また、多層シートは、光学層20の代わりに又は光学層20に加えて、ガラス層、プラスチックフィルム、拡散層、反射防止(anti-reflection)層、アンチグレア(anti-glare)層、低反射(low reflection)層、及び帯電防止(anti-static)層などの層を含んでいてもよい。
上述した光学シート10及び多層シートは、様々な用途で利用可能である。例えば、これら光学シート10及び多層シートは、照明装置用の拡散シートとして、又は、液晶ディスプレイの視野角制御及び/又は輝度ムラ抑制の目的で利用することができる。また、上述した多層シートは、正面方向への光反射が極めて小さい光吸収シートとして、コーナーポールなどで使用されている光反射シートとして、又は意匠用シートとして利用することができる。
以下に、本発明の実施例を説明する。
(実施例)
図9に示す多層シートを以下の方法により製造した。
まず、厚さが75μmであり、屈折率が1.51のポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。このフィルムの一方の主面上に紫外線硬化樹脂を塗布し、この塗布面にロールスタンパを押し当てながら紫外線を照射した。以上のようにして、図1乃至図5に示す光学シート10を得た。
なお、ここでは、紫外線硬化樹脂として、硬化後の屈折率が1.556であるものを使用した。溝11は、幅Wを50μmとし、深さDを23.1μmとし、角度θ1を42.74°とした。凸部12は、X方向のピッチPを50μmとし、高さHを20.3μmとし、角度θ2を44.4°とした。
次に、光学シート10の溝11を設けた面の裏面に、アクリル樹脂と黒色顔料とを含有したインクを塗布した。このインク層を硬化させることにより、光学層20として光吸収層を形成した。
以上のようにして、図9に示す多層シートを完成した。以下、この多層シートを「シートA」と呼ぶ。
(比較例)
本例では、光学シート10の代わりに、厚さが75μmであり、屈折率が1.51のポリエチレンテレフタレートフィルムを使用したこと以外は、シートAに関して説明したのと同様の方法により多層シートを製造した。すなわち、本例では、光学シート10から溝11及び凸部12を省略した。以下、この多層シートを「シートB」と呼ぶ。
次に、シートAに対し、光吸収層を設けた面の裏面に法線方向から光を照射して、その透過率を調べた。その結果、全光線透過率は0.16%であった。
また、同様の条件のもとで、反射光について輝度を測定した。その結果を図10に示す。
図10は、観察角度と輝度との関係を示すグラフである。図中、横軸は観察角度を示し、縦軸は相対輝度を示している。
図10に示すように、シートBは、広い角度範囲内で高い相対輝度を示した。これに対し、シートAは、約15°以下の角度範囲内では高い相対輝度を示したものの、それよりも大きい角度範囲内では相対輝度が極めて低かった。この結果から、シートAは、シートBと比較して反射防止シートとしての性能に優れていることがわかる。
本発明の一態様に係る光学シートを概略的に示す斜視図。 図1に示す光学シートの一部を拡大して示す斜視図。 図2に示す光学シートのIII−III線に沿った断面図。 図2に示す光学シートのIV−IV線に沿った断面図。 図2に示す光学シートのV−V線に沿った断面図。 光学シートに設ける凹凸構造が透過光の広がり角に及ぼす影響の例を示すグラフ。 図1乃至図5に示す光学シートを含んだ多層シートの一例を概略的に示す断面図。 図1乃至図5に示す光学シートを含んだ多層シートの他の例を概略的に示す断面図。 図1乃至図5に示す光学シートを含んだ多層シートのさらに他の例を概略的に示す断面図。 観察角度と輝度との関係を示すグラフ。
符号の説明
10…光学シート、11…溝、12…凸部、20…光学層。

Claims (10)

  1. 幅方向に互いに隣接した複数の溝が一方の主面に設けられ、前記複数の溝の各々の側壁は前記溝の開口が底部と比較して幅広となるように前記主面に対して少なくとも部分的に傾いており、前記複数の溝の各々の底部に、前記主面に対して前記長さ方向に逆向きに傾いた一対の傾斜面を各々が含むと共に前記溝の長さ方向に互いから離間して配列した複数の凸部が設けられていることを特徴とする光学シート。
  2. 前記複数の溝の各々はV字溝であることを特徴とする請求項1に記載の光学シート。
  3. 前記複数の溝の各々において、前記複数の凸部は前記溝の深さと比較してより低いことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学シート。
  4. 前記複数の溝の各々において、前記一対の傾斜面の各々が前記主面に対してなす角度は、前記側壁の前記主面に対して傾いた部分が前記主面に対してなす角度とは異なっていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の光学シート。
  5. 前記長さ方向から見たときに前記主面のうち前記複数の溝間の境界に対応した領域は湾曲していることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の光学シート。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の光学シートと、前記一方の主面又は前記光学シートの他方の主面を被覆した透明層とを具備し、前記光学シートは光透過性であり、前記透明層は前記光学シートとは屈折率が異なることを特徴とする多層シート。
  7. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の光学シートと、前記光学シートの他方の主面を被覆した光吸収層とを具備し、前記光学シートは光透過性であることを特徴とする多層シート。
  8. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の光学シートと、前記光学シートの他方の主面を被覆した光反射層とを具備し、前記光学シートは光透過性であることを特徴とする多層シート。
  9. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の光学シートと、前記一方の主面を被覆した光吸収層とを具備したことを特徴とする多層シート。
  10. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の光学シートと、前記一方の主面を被覆した光反射層とを具備したことを特徴とする多層シート。
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