JP2008290640A - スタビライザ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
車両の運動状態に関わらず、装置にねじりが生じている場合でも、ねじり剛性を自由に切り換えることができ、特に、ねじり剛性を所望の切り換え位置でより確実に切り換えることのできるスタビライザ制御装置を提供すること。
【解決手段】
車輪WHflに接続される第1トーションバーTBflと、車輪WHfrに接続される第2トーションバーTBfrと、第1トーションバーTBflと一体で、第2トーションバーTBfrを回転可能に支持するハウジング1と、ハウジング1の内周面11aに形成される歯部11bと、第2トーションバーTBfrと歯部11bとの間に配置され、第2トーションバーTBfrが回転方向に係合可能で、第2トーションバーTBfrを中心に公転可能なコマ3と、を備え、コマ3の公転が規制される場合のみ、コマ3が歯部11bと係合すべく第2トーションバーTBfrとの係合によって自転する構成としたこと。
【選択図】 図3

Description

本発明は、スタビライザのねじり剛性を制御するスタビライザ制御装置に関する。
公知のスタビライザ制御装置として、後述の特許文献1および特許文献2に記載のものがある。
特許文献1に記載の装置は、左右の車輪に各々連係するアーム部を連結する内装トーションバーと、内装トーションバーを内装可能に筒状に形成され、一端が内装トーションバーの一端部に連結され、他端に第1の噛み合い部を設けた第1の外装トーションバーと、内装トーションバーを内装可能に筒状に形成され、一端が内装トーションバーの他端部に連結され、他端に第2の噛み合い部を設けた第2の外装トーションバーとを備える。第1の噛み合い部と第2の噛み合い部との間には第1の外装トーションバーと第2の外装トーションバーとの相対回転を許容する隙間を設け、第1の外装トーションバーと第2の外装トーションバーとが所定量相対回転した場合に、第1の噛み合い部と第2の噛み合い部とが噛み合う。第1の噛み合い部と第2の噛み合い部との間の隙間の大きさを調整することで、スタビライザのねじれ方向(回転方向)における、第1の外装トーションバーと第2のトーションバーとの相対回転が規制される位置、すなわち低ねじり剛性と高ねじり剛性とを切り換える位置(ねじり剛性の切り換え位置)、が変化する。
一方、特許文献2に記載の装置は、車両の左右車輪間に配設され、一方の車輪に接続される第1トーションバー、他方の車輪に接続される第2トーションバー、及びこれらの連結位置および開放位置を切り換える切り換え手段を備える。切り換え手段は、テーパ歯面の複数の噛み合い歯を有する一対のクラッチ部材が対向して配置されたクラッチ手段を備えたもので、例えば、対向する平面の各々に、円周に沿って連続して等間隔に台形歯または三角形歯が形成され、ツースクラッチが構成される。一方のクラッチ部材は、第1トーションバーに固定され、第1トーションバーと一体に回転する。他方のクラッチ部材は、第2トーションバーに固定され、第2トーションバーと一体に回転する。各クラッチ部材の歯にはテーパが設けられており、クラッチ部材間で回転方向に若干の変位差(位相差)があっても、クラッチ部材間の噛み合いが確保される。
特開2005−161896号公報 特開2007−38893号公報
特許文献1に記載の装置では、第1の噛み合い部と第2の噛み合い部との間に隙間がある場合(車両の直進/停止状態)は、ねじり剛性の切り換え位置を自由に変えることができ、ねじり剛性も自由に切り換えることができる。しかし、第1の噛み合い部と第2の噛み合い部が噛み合って隙間がない場合(車両の旋回状態等)、ねじり剛性を切り換えるには、その噛み合い位置をスタビライザのねじれ方向に移動させなければならない。この場合、噛み合い位置には大きな反力が作用していることから、高出力モータ等を用いて大きな駆動力を確保したり、噛み合いに係る部材の強度を上げたりする必要がある。これらの手段は、装置のコンパクト化を図る上で大きな妨げとなることから、現実的には採用し難い。
このように、特許文献1に記載の装置では、第1の噛み合い部と第2の噛み合い部との間に隙間がない場合、すなわち、第1の外装トーションバーと第2の外装トーションバーの相対回転によって装置にねじりが生じている場合には、事実上、ねじれ剛性を切り換えることができなかった。
一方、特許文献2に記載の装置では、クラッチ部材間の若干の位相差を許容するために各クラッチ部材の歯にテーパが設けられている。しかし、車両の旋回状態でのロール速度が大きく、第1トーションバーと第2トーションバーとの相対回転の速度差が大きい場合は、第1トーションバーと第2トーションバーにクラッチ部材が各々固定されていることから、クラッチ部材間の相対回転の速度差(回転方向の相対速度差)も大きくなる。この場合、クラッチ部材同士が回転方向の所望の位置で確実に噛み合う保証はなく、結果、クラッチ部材同士が噛み合って第1トーションバーと第2トーションバーとの相対回転が規制される位置(ねじれ剛性の切り換え位置)が、所望の位置からわずかにずれてしまう可能性がある。
このように、特許文献2に記載の装置では、車両の旋回状態等で、第1トーションバーと第2トーションバーとの相対回転の速度差が大きい場合には、ねじり剛性を所望の切り換え位置で確実に切り換えることが困難であった。
よって、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、車両の運動状態に関わらず、装置にねじりが生じている場合でも、ねじり剛性を自由に切り換えることができ、特に、ねじり剛性を所望の切り換え位置でより確実に切り換えることのできるスタビライザ制御装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明にて講じた技術的手段は、請求項1に記載の様に、車両の左右車輪間に配設され、一方の車輪を懸架するサスペンションに接続される第1トーションバーおよび他方の車輪を懸架するサスペンションに接続される第2トーションバーと、前記第1トーションバーと一体で、前記第2トーションバーよりも大径の筒状に形成され、前記第2トーションバーを回転可能に支持するハウジングと、前記ハウジングの内周面に前記第2トーションバーの回転中心に向かって形成される歯部と、前記第2トーションバーと前記歯部との径方向の間に配置され、前記第2トーションバーと平行な回転軸を有し、前記第1トーションバーと前記第2トーションバーの相対回転に応じて前記回転方向に係合可能で、且つ前記第2トーションバーを中心に公転可能な係合体と、を備え、前記係合体の公転が止められて前記係合体が前記回転軸を中心に自転した場合に、前記係合体が前記第2トーションバーおよび前記歯部と前記回転方向に係合する構成としたことである。
好ましくは、請求項2に記載の様に、前記第2トーションバーと同軸に配置され、前記係合体を前記回転軸で回転自在に支持する回転板と、前記回転板に駆動力を与え、前記回転板を前記第2トーションバーを中心に回転させるモータと、をさらに備えると良い。
好ましくは、請求項3に記載の様に、前記第2トーションバーと同軸に配置され、前記係合体を前記回転軸で回転自在に支持する回転板と、前記回転板と一体に回転する摩擦部材と、前記ハウジングに固定され、前記摩擦部材の回転を規制すべく前記摩擦部材と摩擦力を介して係合可能な電磁クラッチと、をさらに備えると良い。
好ましくは、請求項4に記載の様に、前記係合体が前記歯部から離脱するように前記係合体を前記回転軸回りに回転付勢する付勢部材をさらに備えると良い。
請求項1に記載の発明によれば、係合体の公転が止められて回転軸を中心に自転した場合に、係合体が第2トーションバーおよびハウジングの歯部と係合する。これにより、第2トーションバーとハウジングとの相対回転、すなわち、第2トーションバーと第1トーションバーとの相対回転が規制される。
このような構造では、係合体が第2トーションバーを中心に公転可能なので、第2トーションバーの回転角度(回転量)に関係なく、係合体の位置を第2トーションバーの回転方向に自由に設定できる。したがって、第1トーションバーと第2トーションバーが相対回転して装置にねじりが生じている場合でも、その相対回転量(相対回転角度)に関係なく係合体の位置を自由に設定でき、ねじり剛性を自由に切り換えることができる。
一方、係合体は、回転軸を中心に自転することで、ハウジングの歯部と係合する。この構造では、係合体が回転軸を中心に回転(自転)する場合に、第2トーションバーの回転方向に関して、ハウジング(第1トーションバー)と係合体との相対速度差が、ハウジング(第1トーションバー)と第2トーションバーとの相対速度差よりも小さくなる。したがって、車両が旋回状態等にあって、ハウジング(第1トーションバー)と第2トーションバーとの相対回転の速度差が大きい場合でも、係合体がハウジングの歯部とより確実に係合しやすくなり、ねじり剛性を所望の切り換え位置でより確実に切り換えることができる。
請求項2に記載の発明によれば、モータの駆動力によって回転板を回転させることで、係合体の位置を第2トーションバーの回転方向に自由に設定できる。
請求項3に記載の発明によれば、回転板と一体に回転する摩擦部材の回転を規制することで、係合体の位置を第2トーションバーの回転方向に自由に設定できる。
請求項4に記載の発明によれば、係合体の公転が規制されない場合に、係合体をハウジングの歯部から確実に離脱させることができる。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を基に説明する。
図1は、本発明に係る前輪スタビライザ制御装置STBf及び後輪スタビライザ制御装置STBrのブロック図を示す。なお、前輪スタビライザ制御装置STBfと後輪スタビライザ制御装置STBrは同様の構成であり、以下の説明は、前輪スタビライザ制御装置STBfについてのみ行う。
スタビライザ制御装置STBfは、車両Vhの左右車輪WHfl、WHfr間に配設されるスタビライザStのねじれ剛性を制御する装置である。スタビライザ制御装置STBfは、スタビライザ用電子制御ユニットECU1により制御される。
スタビライザ用電子制御ユニットECU1は、通信バスに接続され、この通信バスを介して他の電子制御ユニット(ブレーキ系電子制御ユニットECU2、及びインパネ系電子制御ユニットECU3)における処理情報及びセンサ信号を共有できる。更に、上記の通信バスには、ステアリングホイールSWの操舵角δswを検出する操舵角センサSA、車両の前後加速度Gxを検出する前後加速度センサGX、車両の横加速度Gyを検出する横加速度センサGY、車両のヨー角速度Yrを検出するヨー角速度センサYRが接続され、各電子制御ユニットにセンサ信号の情報を提供できるように構成されている。
各車輪WHxx(添字「xx」は各車輪を表し、「fr」は右前輪、「fl」は左前輪、「rr」は右後輪、「rl」は左後輪を意味する)には、車輪速度センサWSxxが配設され、これらがブレーキ系電子制御ユニットECU2に接続されており、各車輪の回転速度、即ち車輪速度に比例するパルス数のパルス信号がブレーキ系電子制御ユニットECU2に入力されるように構成されている。そして、ブレーキ系制御ユニットECU2内において、車輪速度センサWSxxからの車輪速度信号Vwxxに基づいて、車両の前後方向速度(車両速度)Vが演算される。
スタビライザ制御装置STBfは、その第1トーションバーTBflと第2トーションバーTBfrのそれぞれの一端が、左右の車輪WHfl、WHfrを懸架する左右のサスペンションSUSfl、SUSfrに接続され、さらにマウントMTfl、MTfrによって車体に回動可能に装着される。左右の車輪WHfl、WHfrに異なるストローク入力が入った場合には、スタビライザ制御装置STBfにねじりが発生し、その結果そのねじりを戻そうとする力(ねじりばね力)が発生する。スタビライザ制御装置STBfは、上述のセンサ信号(車速、操舵角等)から演算される車両の走行状態に基づいて、スタビライザStのねじり剛性を切り換える。尚、本実施形態では、車両Vhにスタビライザ制御装置STBf、STBrが設けられるが、これらのうち少なくとも一方が設けられる構成も可能である。
(第1実施形態)
図2は、スタビライザ制御装置STBfの構造を示す図、図3は、図2におけるIII−III線に沿う断面図である。
スタビライザ制御装置STBfは、第1トーションバーTBflと、第2トーションバーTBfrと、ハウジング1と、回転板2と、コマ3(係合体)と、駆動機構4とを備えている。第1トーションバーTBfl、第2トーションバーTBfrおよびハウジング1が、上述したスタビライザSt(図1参照)を構成している。
第1トーションバーTBflおよび第2トーションバーTBfrは、金属材等を用いて丸棒状に形成されている。第1トーションバーTBflは、車両の一方の車輪WHfl(図1参照)に接続されている。第2トーションバーTBfrは、車両の他方の車輪WHfr(図1参照)に接続されている。第1トーションバーTBflと第2トーションバーTBfrは、独立して設けられ、互いに接続されていない。第2トーションバーTBfrには、図3に示す様に、ブロック状の突起部Pjが設けられている。突起部Pjは、第2トーションバーTBfrにおいて、部分的に径方向に突出するように形成されている。
ハウジング1は、金属材等を用いて略円筒状に形成され、第1トーションバーTBflおよび第2トーションバーTBfrと同軸に配置されている。ハウジング1は、筒部11と、左カバー12と、中間プレート13と、右カバー14とで構成されている。筒部11は、スタビライザ制御装置STBfの軸方向(図2示左右方向、以下軸方向)に延在している。筒部11の外径は、第1トーションバーTBflおよび第2トーションバーTBfrの外径よりも大きい。左カバー12は、筒部11のうち軸方向の一端(図2示左端)にボルト5aで固定されている。左カバー12は、第1トーションバーTBflと圧入等で固定されている。つまり、第1トーションバーTBflは、ハウジング1と一体で、ハウジング1に対して相対回転不能である。中間プレート13は、筒部11の内部に配置されている。中間プレート13は、筒部11の内周面11aのうち軸方向の中ほどの位置に圧入等で固定されている。中間プレート13には、孔13aが設けられている。右カバー14は、筒部11のうち軸方向の他端(図2示右端)にボルト5bで固定されている。右カバー14には、孔14aが設けられている。上述した第2トーションバーTBfrは、右カバー14の孔14aと中間プレート13の孔13aに挿通されている。第2トーションバーTBfrの端部は、軸受け6aを介して左カバー12に支持されている。第2トーションバーTBfrは、左カバー12に保持された軸受け6aと右カバー14の孔14aとで、ハウジング1に支持され、ハウジング1に対して相対回転可能である。
ハウジング1のうち、筒部11の内周面11aには、歯部11bが形成されている。歯部11bは、図3に示す様に、第2トーションバーTBfrの回転中心に向かって延び、さらに回転方向(図3示)に連続するように形成されている(符番は一部のみ付す)。本実施形態では、歯部11bの形状は三角形である。
回転板2は、軸方向(図2示左右方向)に厚みを有し、円環状に形成される。回転板2は、第2トーションバーTBfrと同軸に配置されている。回転板2は、ハウジング1の中間プレート13に軸受け6bを介して支持され、第2トーションバーTBfrを中心に回転可能である。
コマ3(係合体)は、ハウジング1の筒部11の内部にて、第2トーションバーTBfrと歯部11bの径方向の間に配置される。コマ3は、金属材等で形成された剛体である。コマ3は、丸棒状のピン31を介して回転板2と連結されている。ピン31は、第2トーションバーTBfrと平行に延在し、回転板2と圧入等で固定されている。コマ3はピン31に挿通され、ピン31に対して回転可能である。つまり、コマ3の回転軸がピン31に相当し、コマ3はピン31を中心に自転(回転)可能である。
コマ3には、上述した第2トーションバーTBfrが突起部Pjを介して回転方向(図3示)に係合可能である。また、コマ3は、ピン31を中心に自転しない限り、ハウジング11の歯部11bと係合しない。
コマ3には、保持部32が設けられている。保持部32は、図3に示す様に、ピン31を挟んで配置されている。保持部32には、丸棒状のバネ33が組み付けられている。バネ33はピン31に挿通されており、各々の端部が保持部32によって保持されている。
駆動機構4は、回転板2を第2トーションバーTBfrを中心に回転させるためのもので、モータ41と、駆動ギヤ42と、従動ギヤ43とで構成される。モータ41は、回転軸41aを介して駆動力を出力する公知のものである。モータ41は、ハウジング1の筒部11の内部にて、中間プレート13を挟んで回転板2の反対側に配置されている。モータ41の回転軸41aは、ハウジング1の中間プレート13を軸方向に貫通し、端部が回転板2に近接して配置されている。駆動ギヤ42は、ピニオンギヤであって、モータ41の回転軸41aの端部に固定されている。従動ギヤ43は、駆動ギヤ42と噛み合うリングギヤである。従動ギヤ43は、回転板2と一体に形成され、回転板2と同軸に配置されている。
駆動機構4が作動すると、回転板2が第2トーションバーTBfrを中心に回転し、回転板2にピン31を介して支持されるコマ3も、第2トーションバーTBfrを中心に回転する。つまり、コマ3は、駆動機構4の作動によって、第2トーションバーTBfrを中心に公転(回転)可能である。
次に、スタビライザ制御装置STBfの作用について、図3乃至図5を参照して説明する。
図3は、オフ状態にあるスタビライザ制御装置STBfを示す図である。
スタビライザ制御装置STBfのオフ状態は、車両の直進時や悪路走行時などに設定される。このオフ状態では、第2トーションバーTBfrが突起部Pjを介してコマ3と回転方向に係合しないように、コマ3の位置が設定される。コマ3の位置は、回転板2の回転によって適宜変えられる。つまり、スタビライザ制御装置STBfのオフ状態では、コマ3の公転が規制されない。一方、コマ3の自転は、バネ33の作用によって規制され、コマ3とハウジング1の歯部11bとの係合が阻止される。スタビライザ制御装置STBfのオフ状態では、ハウジング1(第1トーションバーTBfl)と第2トーションバーTBfrの相対回転が規制されず、ハウジング1(第1トーションバーTBfl)と第2トーションバーTBfrが自由に回転できる。この場合、第1トーションバーTBfl、第2トーションバーTBfrおよびハウジング1で構成されたスタビライザStがトーションバーとして機能しないので(ねじり剛性ゼロ)、左右輪逆相作動時のサスペンションバネ定数に影響することはなく、車両においては乗り心地性能が優先された状態となる。
スタビライザ制御装置STBfのオフ状態において、車両が旋回を開始すると、車両にロールが発生し、第2トーションバーTBfrが第1トーションバーTbfl(ハウジング1)に対して相対回転する。ここで、車両の運動状態が所定の条件(例えば横方向Gが閾値を超える)を満足すると、図4に示す様に、第2トーションバーTBfrが突起部Pjを介してコマ3と回転方向(本実施形態では時計回り方向)に係合するように、回転板2が第2トーションバーTBfrを中心に回転し、コマ3の位置が設定される。この場合、回転板2の回転角度(回転量)は車両の運動状態に基づいて適宜決められ、コマ3が第2トーションバーTBfrと係合した時点で、コマ3の公転が規制される。
コマ3が第2トーションバーTBfrと係合すると、コマ3がピン31を中心に第2トーションバーTBfrの回転方向とは逆方向(本実施形態では反時計回り方向)に自転し、図5に示す様に、ハウジング1の歯部11bと係合する。この間、コマ3は、バネ33の弾性力(付勢力)に抗してピン31を中心に回転する。コマ3がハウジング1の歯部11bと係合すると、第2トーションバーTBfrとハウジング1(第1トーションバーTBfl)との相対回転が規制され、スタビライザ制御装置STBfがオン状態に切り換えられる。この場合、第1トーションバーTBfl、第2トーションバーTBfrおよびハウジング1で構成されたスタビライザStがトーションバーとして機能するので、車両のロール剛性が高まり、車両の旋回状態でのロールの発生が抑えられ、安定したコーナリングが可能となる。
そして、車両の旋回が終了して、第2トーションバーTBfrがハウジング1(第1トーションバーTBfl)に対して上述とは逆方向に相対回転すると、第2トーションバーTBfrがコマ3から離脱すると共に、コマ3がバネ33の作用によってハウジング1の歯部11bから離脱する。これにより、スタビライザ制御装置STBfが再びオフ状態に切り換えられ、車両においては乗り心地性能が優先された状態となる。
本実施形態のスタビライザ制御装置STBfによれば、コマ3の公転が規制される場合のみ、コマ3と第2トーションバーTBfrとの係合によってコマ3がピン31を中心に自転し、コマ3がハウジング1の歯部11bと係合する。つまり、コマ3の公転が止められてピン31を中心に自転した場合に、コマ3が第2トーションバーTBfrおよびハウジング1の歯部11bと、第2トーションバーTBfrの回転方向に係合する。これにより、第2トーションバーTBfrとハウジング1との相対回転、すなわち、第2トーションバーTBfrと第1トーションバーTBflとの相対回転が規制される。
このような構造では、コマ3が第2トーションバーTBfrを中心に公転可能なので、第2トーションバーTBfrの回転角度(回転量)に関係なく、コマ3の位置を第2トーションバーTBfrの回転方向に自由に設定できる。したがって、第1トーションバーTBflと第2トーションバーTBfrが相対回転して装置にねじりが生じている場合でも、その相対回転量(相対回転角度)に関係なくコマ3の位置を自由に設定でき、スタビライザStのねじり剛性を自由に切り換えることができる。
一方、コマ3は、第2トーションバーTBfrとの係合にともなってピン31を中心に第2トーションバーTBfrの回転方向とは逆方向に自転し、ハウジング1の歯部11bと係合する。つまり、コマ3は、ピン31を中心に自転することで、ハウジング1の歯部11bと係合する。
このような構造では、コマ3がピン31を中心に回転(自転)する場合に、第2トーションバーTBfrの回転方向に関して、ハウジング1(第1トーションバーTBfl)とコマ3との相対速度差が、ハウジング1(第1トーションバーTBfl)と第2トーションバーTBfrとの相対速度差よりも小さくなる。したがって、車両が旋回状態等にあって、ハウジング1(第1トーションバーTBfl)と第2トーションバーTBfrとの相対回転の速度差が大きい場合でも、コマ3がハウジング1の歯部11bとより確実に係合しやすくなり、ねじり剛性を所望の切り換え位置でより確実に切り換えることができる。
さらに、コマ3を支持する回転板2は、モータ41、駆動ギヤ42および従動ギヤ43を備えた駆動機構4によって回転駆動されるので、コマ3の位置を第2トーションバーTBfrの回転方向に自由に設定でき、ねじれ剛性の切り換えをより高精度に制御できる。
さらに、コマ3に組み付けられるバネ33は、コマ3がハウジング1の歯部11bから離脱するようにコマ3をピン31回りに回転付勢するので、コマ3の公転が規制されない場合に、コマ3をハウジング1の歯部11bから確実に離脱させることができ、コマ3の位置を確実に制御できる。
さらに、回転板2を回転させてコマ3の位置を設定するためにのみ動力を使用するので、低出力でねじり剛性を切り換えることができ、装置を小型化できる。
さらに、トーションバーを筒状に形成する必要がないので、トーションバーの形状に制限が少ない。
(第2実施形態)
次に、スタビライザ制御装置の第2実施形態について説明する。
図6は、スタビライザ制御装置の第2実施形態(スタビライザ制御装置STB2)を示す図である。なお、上述した図3乃至図5は、図6におけるIII−III線に沿う断面図にも相当する。
スタビライザ制御装置STB2は、上述したスタビライザ制御装置STBfと基本構造はほぼ共通で、第3トーションバーTBfmを備える点が異なる。以下の説明は、相違点についてのみ行う。なお、スタビライザ制御装置STBfとの共通部分については、同一の符番を付す。
スタビライザ制御装置STB2は、第1トーションバーTBflと、第2トーションバーTBfrと、ハウジング1と、回転板2と、コマ3(係合体)と、駆動機構4とを備えている。第1トーションバーTBfl、第2トーションバーTBfr、第3トーションバーTBfmおよびハウジング1が、上述したスタビライザSt(図1参照)を構成している。
第3トーションバーTBfmは、金属材等を用いて丸棒状に形成されている。第3トーションバーTBfmは、第1トーションバーTBflと第2トーションバーTBfrとを連結している。本実施形態では、第3トーションバーTBfmの外径は、第1トーションバーTBflおよび第2トーションバーTBfrの径よりも小さい。
スタビライザ制御装置STB2の作用について、図3乃至図5を参照して説明する。
図3は、オフ状態にあるスタビライザ制御装置STB2を示す図である。
スタビライザ制御装置STB2のオフ状態は、車両の直進時や悪路走行時などに設定される。このオフ状態では、第2トーションバーTBfrが突起部Pjを介してコマ3と回転方向に係合しないように、コマ3の位置が設定される。コマ3の位置は、回転板2の回転によって適宜変えられる。つまり、スタビライザ制御装置STB2のオフ状態では、コマ3の公転が規制されない。一方、コマ3の自転は、バネ33の作用によって規制され、コマ3とハウジング1の歯部11bとの係合が阻止される。スタビライザ制御装置STB2のオフ状態では、ハウジング1(第1トーションバーTBfl)と第2トーションバーTBfrの相対回転は規制されないが、第1トーションバーTBflと第2トーションバーTBfrが第3トーションバーTBfmを介して連結されている。この場合、第1トーションバーTBfl、第2トーションバーTBfr、および第3トーションバーTBfmで構成されたスタビライザStが低ねじり剛性のトーションバーとして機能するので、左右輪逆相作動時のサスペンションバネ定数に大きく影響することはなく、車両においては乗り心地性能が優先された状態となる。
スタビライザ制御装置STB2のオフ状態において、車両が旋回を開始すると、車両にロールが発生し、第3トーションバーTBfmのねじれの反力に抗して第2トーションバーTBfrが第1トーションバーTbfl(ハウジング1)に対して相対回転する。ここで、車両の運動状態が所定の条件(例えば横方向Gが閾値を超える)を満足すると、図4に示す様に、第2トーションバーTBfrが突起部Pjを介してコマ3と回転方向(本実施形態では時計回り方向)に係合するように、回転板2が第2トーションバーTBfrを中心に回転し、コマ3の位置が設定される。この場合、回転板2の回転角度(回転量)は車両の運動状態に基づいて適宜決められ、コマ3が第2トーションバーTBfrと係合した時点で、コマ3の公転が規制される。
コマ3が第2トーションバーTBfrと係合すると、コマ3がピン31を中心に第2トーションバーTBfrの回転方向とは逆方向(本実施形態では反時計回り方向)に自転し、図5に示す様に、ハウジング1の歯部11bと係合する。この間、コマ3は、バネ33の弾性力(付勢力)に抗してピン31を中心に回転する。コマ3がハウジング1の歯部11bと係合すると、第2トーションバーTBfrとハウジング1(第1トーションバーTBfl)との相対回転が規制され、スタビライザ制御装置STB2がオン状態に切り換えられる。この場合、第1トーションバーTBfl、第2トーションバーTBfr、第3トーションバーTBfmおよびハウジング1で構成されたスタビライザが高ねじり剛性のトーションバーとして機能するので、車両のロール剛性が高まり、車両の旋回状態でのロールの発生が抑えられ、安定したコーナリングが可能となる。
そして、車両の旋回が終了して、第2トーションバーTBfrがハウジング1(第1トーションバーTBfl)に対して上述とは逆方向に相対回転すると、第2トーションバーTBfrがコマ3から離脱すると共に、コマ3がバネ33の作用によってハウジング1の歯部11bから離脱する。これにより、スタビライザ制御装置STB2が再びオフ状態に切り換えられ、車両においては乗り心地性能が優先された状態となる。
本実施形態のスタビライザ制御装置STB2は、上述したスタビライザ制御装置STBfと同様の効果を奏する。すなわち、第1トーションバーTBflと第2トーションバーTBfrが相対回転して装置にねじりが生じている場合でも、その相対回転量(相対回転角度)に関係なくコマ3の位置を自由に設定でき、スタビライザStのねじり剛性を低剛性と高剛性の間で自由に切り換えることができる。また、車両が旋回状態等にあって、ハウジング1(第1トーションバーTBfl)と第2トーションバーTBfrとの相対回転の速度差が大きい場合でも、コマ3がハウジング1の歯部11bとより確実に係合しやすくなり、ねじり剛性を所望の切り換え位置でより確実に切り換えることができる。
(第3実施形態)
次に、スタビライザ制御装置の第3実施形態について説明する。
図7は、スタビライザ制御装置の第3実施形態(スタビライザ制御装置STB3)を示す図である。図8は、図7におけるVIII−VIII線に沿う断面図である。
スタビライザ制御装置STB3は、上述したスタビライザ制御装置STBfに対し、回転板2およびその周辺の構造が異なる。以下の説明は、主に相違点について行い、共通部分については、同一の符番を付す。
スタビライザ制御装置STB3は、第1トーションバーTBflと、第2トーションバーTBfrと、ハウジング1と、回転板20と、コマ30(係合体)と、制動機構9とを備えている。第1トーションバーTBflと第2トーションバーTBfrは、独立して設けられ、互いに連結されていない。第1トーションバーTBfl、第2トーションバーTBfrおよびハウジング1が、上述したスタビライザSt(図1参照)を構成している。
回転板20は、筒部21と、支持部22とで構成される。筒部21は、装置の軸方向(図7示左右方向)に延在し、円筒状に形成され、第2トーションバーTBfrを囲むように配置されている。支持部22は、筒部21のうち軸方向の一端(図7示左端)から径方向外方に延在し、円環状に形成されている。回転板20において、筒部21と支持部22は同軸に配置されている。回転板20は、軸受け6cを介して第2トーションバーTBfrに支持部22で支持されると共に、軸受け6dを介してハウジング1の右カバー14に筒部21で支持されている。回転板20は、第2トーションバーTBfrと同軸に配置されており、第2トーションバーTBfrを中心に回転可能である。
コマ30(係合体)は、ハウジング1の筒部11の内部にて、第2トーションバーTBfrと歯部11bの間に配置される。コマ30は、金属材等で形成された剛体である。コマ30は、丸棒状のピン31を介して回転板20と連結されている。ピン31は、第2トーションバーTBfrと平行に延在し、回転板20の支持部22と圧入等で固定されている。コマ30はピン31に挿通され、ピン31に対して回転可能である。つまり、コマ30の回転軸がピン31に相当し、コマ30はピン31を中心に自転(回転)可能である。
コマ30は、第2トーションバーTBfrに設けられた突起部Pj2(図8参照)と常時接触した状態に保たれている。コマ30には、第2トーションバーTBfrが突起部Pj2を介して回転方向(図8示)に係合可能である。また、コマ30は、ピン31を中心に自転しない限り、ハウジング11の歯部11bと係合しない。
コマ30には、保持部32が設けられている。保持部32は、図8に示す様に、ピン31を挟んで配置されている。保持部32には、丸棒状のバネ33が組み付けられている。バネ33はピン31に挿通されており、各々の端部が保持部32によって保持されている。
制動機構9は、回転板20の回転を制動するためのもので、磁性部材91と、電磁クラッチ92とで構成される。
磁性部材91は、シャフト部91aと、摩擦部91bとで構成される。シャフト部91aは、軸方向に延在し、略円筒状に形成される。シャフト部91aは、回転板20の筒部21を囲むように、回転板20と同軸に配置される。摩擦部91bは、シャフト部91aのうち軸方向の一端(図7示左端)から径方向外方に延在し、円環状に形成されている。磁性部材91は、スプラインやキー等の周知の回り止め構造を介して、回転板20の筒部21とシャフト部91aで接続されている。この構造により、磁性部材91の回転板20(筒部21)に対する回転は規制され、磁性部材91の回転板20(筒部21)に対する軸方向の移動は許容される。つまり、磁性部材91は、回転板20と一体に回転する。
電磁クラッチ92は、磁気回路を形成するためのコイル等(図示なし)を備えた公知のもので、ハウジング1に固定される。電磁クラッチ92は、磁性部材91のシャフト部91aを囲むように円環状に形成され、磁性部材91(回転板20)と同軸に配置されている。電磁クラッチ92は、磁性部材91の摩擦部91bと軸方向に対向する摩擦面92aを有する。
制動機構9が作動すると、電磁クラッチ92の摩擦面92aと磁性部材91の摩擦部91bとの間で作用する電磁力によって、磁性部材91が電磁クラッチ92に対して軸方向に移動し、磁性部材91の摩擦部91bが電磁クラッチ92の摩擦面92aと圧接する。これにより、磁性部材91の摩擦部91bが電磁クラッチ92の摩擦面92aと摩擦力を介して第2トーションバーTBfrの回転方向に係合し、磁性部材91の電磁クラッチ92に対する回転、すなわち、回転板20のハウジング1に対する回転が規制される。
回転板20のハウジング1に対する回転が規制される場合、回転板20に支持されるコマ30の位置も、第2トーションバーTBfrの回転方向に関して規制される。つまり、コマ30は、制動機構9が作動しない限り、第2トーションバーTBfrを中心に公転可能であり、第2トーションバーTBfrの回転にともなって、第2トーションバーTBfrの突起部Pj2を介して、第2トーションバーTBfrと一体に回転する。
スタビライザ制御装置STB3の作用について、図8および図9を参照して説明する。
図8は、オフ状態にあるスタビライザ制御装置STB3を示す図である。
スタビライザ制御装置STB3のオフ状態は、車両の直進時や悪路走行時などに設定される。このオフ状態では、上述した制動機構9が非作動状態とされ、コマ30を支持する回転板20の回転は規制されない。第2トーションバーTBfrが第1トーションバーTBflに対して相対回転すると、第2トーションバーTBfrがコマ30といっしょに回転し(連れ回り)、コマ30の位置が回転方向に変化する。つまり、スタビライザ制御装置STB3のオフ状態では、コマ30の公転が規制されない。一方、コマ30の自転は、バネ33の作用によって規制され、コマ30とハウジング1の歯部11bとの係合が阻止される。スタビライザ制御装置STB3のオフ状態では、ハウジング1(第1トーションバーTBfl)と第2トーションバーTBfrの相対回転が規制されず、ハウジング1(第1トーションバーTBfl)と第2トーションバーTBfrが自由に回転できる。この場合、第1トーションバーTBfl、第2トーションバーTBfrおよびハウジング1で構成されたスタビライザStがトーションバーとして機能しないので(ねじり剛性ゼロ)、左右輪逆相作動時のサスペンションバネ定数に影響することはなく、車両においては乗り心地性能が優先された状態となる。
スタビライザ制御装置STB3のオフ状態において、車両が旋回を開始すると、車両にロールが発生し、第2トーションバーTBfrが第1トーションバーTbfl(ハウジング1)に対して相対回転する。ここで、車両の運動状態が所定の条件(例えば横方向Gが閾値を超える)を満足すると、制動機構9が作動状態とされ、回転板20の回転、すなわち、コマ30の公転が規制される。これにともなって、第2トーションバーTBfrが突起部Pj2を介してコマ30と回転方向(本実施形態では時計回り方向)に係合する。第2トーションバーTBfrがコマ30と係合すると、コマ30がピン31を中心に第2トーションバーTBfrの回転方向とは逆方向(本実施形態では反時計回り方向)に自転し、図9に示す様に、ハウジング1の歯部11bと係合する。この間、コマ30は、バネ33の弾性力(付勢力)に抗してピン31を中心に回転する。コマ30がハウジング1の歯部11bと係合すると、第2トーションバーTBfrとハウジング1(第1トーションバーTBfl)との相対回転が規制され、スタビライザ制御装置STB3がオン状態に切り換えられる。この場合、第1トーションバーTBfl、第2トーションバーTBfrおよびハウジング1で構成されたスタビライザStがトーションバーとして機能するので、車両のロール剛性が高まり、車両の旋回状態でのロールの発生が抑えられ、安定したコーナリングが可能となる。
そして、車両の旋回が終了して、第2トーションバーTBfrがハウジング1(第1トーションバーTBfl)に対して上述とは逆方向に相対回転すると、第2トーションバーTBfrがコマ30から離脱すると共に、コマ30がバネ33の作用によってハウジング1の歯部11bから離脱する。これにより、スタビライザ制御装置STB3が再びオフ状態に切り換えられ、車両においては乗り心地性能が優先された状態となる。
本実施形態のスタビライザ制御装置STB3は、上述したスタビライザ制御装置STBfおよびスタビライザ制御装置STB2と同様の効果を奏する。すなわち、第1トーションバーTBflと第2トーションバーTBfrが相対回転して装置にねじりが生じている場合でも、その相対回転量(相対回転角度)に関係なくコマ30の位置を自由に設定でき、スタビライザStのねじり剛性を自由に切り換えることができる。また、車両が旋回状態等にあって、ハウジング1(第1トーションバーTBfl)と第2トーションバーTBfrとの相対回転の速度差が大きい場合でも、コマ30がハウジング1の歯部11bとより確実に係合しやすくなり、ねじり剛性を所望の切り換え位置でより確実に切り換えることができる。
さらに、コマ30を支持する回転板20の回転は、磁性部材91および電磁クラッチ92を備えた制動機構9によって規制されるので、コマ30の位置を第2トーションバーTBfrの回転方向に自由に設定でき、ねじれ剛性の切り換えをより高精度に制御できる。
本発明に係るスタビライザ制御装置のブロック図。 スタビライザ制御装置の構造を示す図。 図2におけるIII−III線に沿う断面図。 スタビライザ制御装置の作用を示す図。 スタビライザ制御装置の作用を示す図。 スタビライザ制御装置の第2実施形態を示す図。 スタビライザ制御装置の第3実施形態を示す図。 図7におけるVIII−VIII線に沿う断面図。 スタビライザ制御装置の作用を示す図。
符号の説明
Vh 車両
WHfl、WHfr 車輪
St スタビライザ
STBf、STB2、STB3 スタビライザ制御装置
TBfl 第1トーションバー
TBfr 第2トーションバー
1 ハウジング
2、20 回転板
3、30 コマ(係合体)
11a 内周面
11b 歯部
31 ピン(回転軸)
33 バネ(付勢部材)
41 モータ
91 磁性部材(摩擦部材)
92 電磁クラッチ

Claims (4)

  1. 車両の左右車輪間に配設され、一方の車輪を懸架するサスペンションに接続される第1トーションバーおよび他方の車輪を懸架するサスペンションに接続される第2トーションバーと、
    前記第1トーションバーと一体で、前記第2トーションバーよりも大径の筒状に形成され、前記第2トーションバーを回転可能に支持するハウジングと、
    前記ハウジングの内周面に前記第2トーションバーの回転中心に向かって形成される歯部と、
    前記第2トーションバーと前記歯部との径方向の間に配置され、前記第2トーションバーと平行な回転軸を有し、前記第1トーションバーと前記第2トーションバーの相対回転に応じて前記回転方向に係合可能で、且つ前記第2トーションバーを中心に公転可能な係合体と、
    を備え、
    前記係合体の公転が止められて前記係合体が前記回転軸を中心に自転した場合に、前記係合体が前記第2トーションバーおよび前記歯部と前記回転方向に係合することを特徴とするスタビライザ制御装置。
  2. 前記第2トーションバーと同軸に配置され、前記係合体を前記回転軸で回転自在に支持する回転板と、
    前記回転板に駆動力を与え、前記回転板を前記第2トーションバーを中心に回転させるモータと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のスタビライザ制御装置。
  3. 前記第2トーションバーと同軸に配置され、前記係合体を前記回転軸で回転自在に支持する回転板と、
    前記回転板と一体に回転する摩擦部材と、
    前記ハウジングに固定され、前記摩擦部材の回転を規制すべく前記摩擦部材と摩擦力を介して係合可能な電磁クラッチと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のスタビライザ制御装置。
  4. 前記係合体が前記歯部から離脱するように前記係合体を前記回転軸回りに回転付勢する付勢部材をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3何れかに記載のスタビライザ制御装置。
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