JP2008290513A - 電力制御装置及び車載電子機器システム - Google Patents

電力制御装置及び車載電子機器システム Download PDF

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Abstract

【課題】エンジン停止中において、車両電源に負担をかけることなく車載電子機器を駆動するための二次電池を充電する。
【解決手段】車載電子機器システム(1)は、エンジン駆動中には車両電源(発電機及び車載バッテリ)を車載電子機器(11)の駆動源として用い、エンジン停止中には二次電池(12)を車載電子機器(11)の駆動源として用いる。車載電子機器システムは、太陽電池(23)の出力電力にて二次電池を充電する機構を備え、エンジン停止中において車載電子機器を駆動する必要がないとき、太陽電池にて二次電池を充電する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車載電子機器の駆動源に対する電力制御を実行する電力制御装置に関する。また、その電力制御装置を利用した車載電子機器シスムに関する。
近年、地球環境問題に対応すべく、自動車メーカ及び自動車の使用者は、燃費向上やCO2(二酸化炭素)排出量削減を図るための様々な活動を行っている。例えば、自動車メーカであれば、低燃費車の開発やハイブリッド車及び電気自動車の開発を推し進めており、自動車の使用者であれば、停車時のアイドリングストップ等を努めて行おうとしている。
ところで、カーナビゲーションシステムなどの車載電子機器が車両に搭載されて利用されることが多い。この種の車載電子機器の駆動電力は、一般的に、車両内に搭載された車両電源から供給される。車両電源は、エンジンの動力によって発電を行う発電機と車載バッテリとから形成され、エンジンの駆動中であれば発電機が発電を行っているため、十分な駆動電力を得ることができる。
一方、エンジンの停止時において車載電子機器を使用する場合は、車載バッテリの蓄電電力のみによって車載電子機器が駆動される。車載バッテリの主たる用途はエンジン始動用電力の蓄電であり、エンジン始動には相当大きな電力が必要となる。このため、車載電子機器によって蓄電電力を消費すると、エンジンの始動不良を招く所謂バッテリ上がりが生じてしまう惧れがある。
上記バッテリ上がりを防ぐために、停車中であるにも関わらず、エンジンを動作させたまま車載電子機器を使用するという方法が一般的にとられるが、この行為は、燃費向上及びCO2排出量削減に反する、望まれない行為である。
この種の問題を考慮した技術が下記特許文献1に記載されている。この技術は、エンジンが停止している状態でも、車載バッテリを駆動源として車載電子機器を一定時間使用できるようにする技術である。使用可能時間は、所定時間とされる。或いは、車載バッテリ電圧に依存した時間とされる。しかしながら、安全マージンを見込んで車載バッテリ容量を残しておくことが必要であり、その必要性と使用可能時間とはトレードオフの関係にあるため、その関係を考慮すると十分な使用時間の確保は難しい。また、エンジン停止時でも使用できる電気機器(室内灯など)が他にも存在する中、エンジン停止時に車載バッテリにて車載電子機器を駆動すれば、バッテリ上がりが生じる可能性も高まる。
これらの事情に鑑み、車両電源とは別に二次電池を搭載し、エンジン停止時には二次電池によって車載電子機器を駆動するようにした技術が提案されている。また、エンジン駆動時には車両電源によって二次電池を充電する。
特許第3510693号公報
車両電源とは別に設けられた二次電池を利用することにより、エンジン停止中であっても二次電池の容量がなくなるまで車載電子機器を動作させることが可能となる。そして、エンジン駆動時に車両電源によって二次電池を充電することにより、二次電池の容量を回復させることができる。
しかしながら、エンジン停止中に二次電池にて車載電子機器を動作させた後、エンジンの駆動による二次電池の充電を介することなく、再度、エンジン停止中に二次電池にて車載電子機器を動作させようとした場合、二次電池の残容量が少なすぎて車載電子機器を動作させることができないといった問題が発生する。
そこで本発明は、車載電子機器を駆動するための安定した電力源の確保に寄与する電力制御装置及び車載電子機器システムを提供することを目的とする。また、本発明は、それらを利用した車両を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る電力制御装置は、車両に搭載された車両電源の出力電力の他に二次電池の出力電力を駆動電力として車載電子機器に供給可能に構成された電力制御装置において、前記車両電源と異なる別電源によって前記二次電池を充電するための充電制御手段を備えたことを特徴とする。
これにより、エンジン停止中など、車両電源で二次電池を充電し難い時においても、二次電池を充電することが可能となる。結果、車載電子機器を駆動するための安定した電力源が確保されやすくなる。
そして例えば、当該電力制御装置は、前記車両のエンジンの動作状態を特定するエンジン動作状態特定手段を備え、前記充電制御手段は、前記車両電源によっても前記二次電池を充電可能に形成され、特定された前記エンジンの動作状態に基づいて前記二次電池の充電源を前記車両電源と前記別電源との間で切り換える。
これにより、エンジンの始動不良回避等を考慮した充電源の切り換え制御が可能となる。
具体的には例えば、前記エンジンが停止状態にあると特定されたとき、前記充電制御手段は、前記二次電池の充電源として前記別電源を選択する。
また例えば、当該電力制御装置は、前記エンジン動作状態特定手段の特定内容に基づきつつ、前記車両のエンジンが停止状態から始動開始状態に遷移してからの経過時間を参照経過時間として計測する経過時間計測手段を更に備え、前記充電制御手段は、前記参照経過時間に基づいて、前記二次電池の充電源を前記車両電源と前記別電源との間で切り換える。
これにより、エンジンの始動不良回避等を考慮した充電源の切り換え制御が可能となる。
そして例えば、前記充電制御手段は、前記参照経過時間が所定時間より短いとき、前記二次電池の充電源として前記別電源を選択する。
これにより、エンジン始動時に二次電池を充電したことに由来する二次電池の性能劣化が抑制される。また、エンジン始動時に車両電源の電力を二次電池の充電に使用したことに由来するエンジン始動不良の発生が抑制される。
また具体的には例えば、前記エンジン動作状態特定手段は、前記車両に設けられたACC電源配線の印加電圧状態から前記エンジンの動作状態を推定することによって、前記エンジンの動作状態を特定する。
また具体的には例えば、前記エンジン動作状態特定手段は、前記車両に設けられたACC電源配線の印加電圧状態から前記エンジンの動作状態を推定することによって、前記エンジンの動作状態を特定し、前記経過時間計測手段は、前記ACC電源配線に前記車両電源に基づくACC電源電圧が印加されていない状態から印加されている状態に遷移してからの経過時間を、前記車両のエンジンが停止状態から始動開始状態に遷移してからの経過時間とみなすことによって、前記参照経過時間を計測する。
また例えば、当該電力制御装置は、前記二次電池の温度を検出する温度検出手段を更に備え、前記充電制御手段は、前記温度に基づいて、前記二次電池の充電の許可及び禁止を切り換え制御する。
これにより、二次電池の性能劣化の抑制が可能となる。
また例えば、当該電力制御装置は、前記二次電池の残量を検出する残量検出手段を更に備え、前記充電制御手段は、前記残量に基づいて、前記二次電池の充電の許可及び禁止を切り換え制御する。
これにより、二次電池の性能劣化の抑制が可能となる。
また、本発明に係る車載電子機器システムは、上記の何れかに記載の電力制御装置と車載電子機器を備えている。
そして、本発明に係る車両は、上記の車載電子機器システムを搭載している。
本発明によれば、車載電子機器を駆動するための安定した電力源の確保に寄与する電力制御装置及び車載電子機器システムを提供することが可能となる。
本発明の意義ないし効果は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。後に第1〜第3実施例を説明するが、まず、各実施例に共通する事項又は各実施例にて参照される事項について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車載電子機器システム1の概略内部ブロック図である。図1において、各部位を結ぶ実線は正電圧が印加されるプラス側電源配線を示しており、その正電圧の基準となる基準電位を有するマイナス側電源配線の図示は省略されている。図1において、破線は制御用の信号の流れを表している。
図1の車載電子機器システム1は、車載電子機器11、二次電池12、車両電源電圧入力端子13(以下、端子13と略記する)、ACC電源電圧入力端子14(以下、端子14と略記する)、車両電源電圧検出回路15、マイコン電源回路16、ACC電源電圧検出回路17、充電電圧・電流制御回路18、電流検出回路19、二次電池電圧検出回路20、温度検出回路21、マイクロコンピュータ22(以下、マイコン22と略記する)、車両電源スイッチSW1、充電スイッチSW2及び放電スイッチSW3を備える。
また、車載電子機器システム1には、アモルファス太陽電池などの太陽電池23が接続されている。太陽電池23は、太陽光から電気エネルギを生成し、生成した電気エネルギを出力電力として車載電子機器システム1に出力する。太陽電池23の出力端子(不図示)には、太陽電池23の出力電力に応じた太陽電池23の出力電圧が現れ、該出力電圧は後述の端子PSに供給される。太陽電池23は、車載電子機器システム1を搭載した車両2(図2参照)の車体に取り付けられている。
図2は、車載電子機器システム1を搭載した車両2の概略内部ブロック図である。図2において、車両2は、自動車などである。車両2は、車両2を走行させるためのエンジン3と、エンジン3の駆動時にエンジン3の動力を電気エネルギに変換する発電機4と、鉛蓄電池等から成る車載バッテリ5と、エンジン3を始動させるためのスタータモータ6と、エンジン3の始動を指示するためのエンジンスイッチ7と、ACCスイッチ8と、を備える。
車載バッテリ5の出力電圧は車両電源電圧として端子13に直接供給される。また、車載バッテリ5の出力電圧は、ACCスイッチ8を介して、ACC電源電圧として端子14に供給される。ACCスイッチ8と端子14とを接続する配線を、ACC電源配線31と呼ぶ。ACCスイッチ8がオンの時は、車載バッテリ5の出力電圧がACC電源配線31及び端子14に現れるが、ACCスイッチ8がオフの時は、車載バッテリ5の出力電圧はACC電源配線31及び端子14に現れない。ACCとは、アクセサリの略語であり、ACC電源電圧は、車両2に搭載された様々なアクセサリの駆動電圧として利用される。
図1の各部位の説明に戻る。車載電子機器11は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示装置、音声を出力するためのオーディオ装置またはカーナビゲーションシステムである。二次電池12は、例えば、リチウムイオン電池である。
車両電源スイッチSW1、充電スイッチSW2及び放電スイッチSW3は、例えば電界効果トランジスタなどのスイッチング素子から成る。車両電源スイッチSW1及び放電スイッチSW3は、夫々、マイコン22から与えられる制御信号(a及びc)に基づいてオン又はオフの状態をとる。
車両電源スイッチSW1がオンの時、端子13に加わる車両電源電圧が車載電子機器11の駆動電圧として車載電子機器11に供給され、車載バッテリ5の出力電力によって車載電子機器11が駆動される。車両電源スイッチSW1がオフの時、端子13に加わる車両電源電圧は車載電子機器11に供給されない。
放電スイッチSW3がオンの時、二次電池12の出力電圧が電流検出回路19を介して車載電子機器11の駆動電圧として車載電子機器11に供給され、二次電池12の出力電力によって車載電子機器11が駆動される。放電スイッチSW3がオフの時、二次電池12による車載電子機器11の駆動は行われない。
充電スイッチSW2は、充電電圧・電流制御回路18及び電流検出回路19を介して二次電池12に接続される共通端子PCOMと、端子13に接続される端子PBと、太陽電池23の出力端子に接続される端子PSと、端子PB及びPSから電気的に絶縁された端子POFFと、を備える。充電スイッチSW2は、マイコン22から与えられる制御信号(b)に基づいて、共通端子PCOMを端子PB、PS及びPOFFの何れか1つに接続する。
共通端子PCOMが端子PBに接続された時、端子13に加わる車両電源電圧が充電電圧・電流制御回路18及び電流検出回路19を介して二次電池12に供給され、車載バッテリ5の出力電力によって二次電池12が充電される。共通端子PCOMが端子PSに接続された時、太陽電池23の出力電圧が充電電圧・電流制御回路18及び電流検出回路19を介して二次電池12に供給され、太陽電池23の出力電力によって二次電池12が充電される。共通端子PCOMが端子POFFに接続された時、二次電池12の充電は行われない。以下、共通端子PCOMを端子POFFに接続することを、充電スイッチSW2をオフするとも表現する。
車両電源電圧検出回路15は、端子13に加わる電圧、即ち、車両電源電圧の電圧値を検出し、検出した電圧値を表す車両電源電圧情報をマイコン22に伝達する。
マイコン電源回路16は、端子13を介して供給される車両電源電圧からマイコン22の駆動電圧を生成し、該駆動電圧をマイコン22に供給することによってマイコン22を動作させる。
ACC電源電圧検出回路17は、端子14に加わる電圧を検出して、端子14にACC電源電圧が印加されているか否かを判別し、その判別結果を表すACC電源ON/OFF情報をマイコン22に伝達する。
充電電圧・電流制御回路18は、充電スイッチSW2の共通端子PCOMが端子PB又はPSに接続されている時、マイコン22の制御の下で二次電池12に対する充電電圧及び充電電流を制御する。
電流検出回路19は、二次電池12への充電電流の電流値を検出し、検出した電流値を表す充電電流情報をマイコン22に伝達する。
二次電池電圧検出回路20は、二次電池12の出力電圧の電圧値を検出し、検出した電圧値を表す二次電池電圧情報をマイコン22に伝達する。二次電池12は、例えば、互いに直列接続された複数のセルから成り、直列接続された複数のセルにおいて最も高電位を有する端子と最も低電位を有する端子との間の電圧が、二次電池12の出力電圧とされる。二次電池12が複数のセルから成る場合は、各セルの出力電圧の電圧値も二次電池電圧情報に含まれうる。
温度検出回路21は、温度センサ(不図示)などを用いることにより、二次電池12の表面温度を検出し、検出した表面温度を表す温度情報をマイコン22に伝達する。二次電池12が複数のセルから成る場合は、各セルの表面温度を検出し、温度情報に各セルの表面温度を示す情報を含ませる。
マイコン22は、車両電源電圧検出回路15からの車両電源電圧情報、ACC電源電圧検出回路17からのACC電源ON/OFF情報、電流検出回路19からの充電電流情報、二次電池電圧検出回路20からの二次電池電圧情報及び温度検出回路21からの温度情報に基づいて、車両電源スイッチSW1及び放電スイッチSW3のオン又はオフを制御するための制御信号(a及びc)並びに充電スイッチSW2のスイッチ状態を制御するための制御信号(b)を生成して出力するともに、充電電圧・電流制御回路18を制御する信号を出力することによって二次電池12に対する充電電圧及び充電電流を制御する。
図2の各部位の説明及びエンジン始動動作を説明する。エンジンスイッチ7は、複数のスイッチ状態の内の何れかの状態をとり、この複数のスイッチ状態には、エンジン3の停止を指示するためのオフ状態、ACC電源電圧の利用許可を指示するためのACC状態、エンジン3が駆動している際にエンジン3の駆動を維持するためのオン状態及びエンジン3の始動を指示するためのスタート状態が含まれる。エンジンスイッチ7がオフ状態及びACC状態にある時、エンジン3は停止している。また、エンジンスイッチ7がオフ状態以外にある時、即ち、ACC状態、オン状態及びスタート状態にある時、ACCスイッチ8はオンとされ、エンジンスイッチ7がオフ状態にある時にのみACCスイッチ8はオフとされる。
図2と共に図3を参照する。タイミングT0以前において、エンジンスイッチ7はオフ状態でありエンジン3は停止しているものとする。そして、タイミングT0にエンジンスイッチ7をオフ状態からスタート状態に移行させた場合を考える。このエンジンスイッチ7の状態の移行後、車載バッテリ5に蓄えられた電力によってスタータモータ6が回転し、この回転による動力を利用してエンジン3が始動し始める。そして、タイミングT1に至るとエンジン3の始動が完了し、以後、エンジン3が安定的に駆動する。
タイミングT0−T1間に行われるスタータモータ6によるエンジン3の始動補助は、一般的に、クランキングと呼ばれる。また、タイミングT1以降の或るタイミングをタイミングT2と呼び、タイミングT0とタイミングT2の間の時間(時間長さ)をTTHにて表す。このTTHの意義については後述する。以下の説明において、説明の具体化のため、上述のタイミングT0〜T2も適宜参照する。
図3には、エンジン3の始動中及び始動直後における車載バッテリ5の出力電圧の様子も併記されている。エンジン3の始動中(及び始動直後)には、スタータモータ6を駆動するために大電流が必要となるため、車載バッテリ5の出力電圧が大きく変動する。通常、車載バッテリ5の出力電圧が一時的に大きく減少することになる。
エンジン3の始動後は、エンジン3の動力に基づく発電機4の発電電力によって車載バッテリ5が充電される。発電機4と車載バッテリ5は、図1の二次電池12とは別に車両2に備えられている電力源であり、発電機4と車載バッテリ5を総称して車両電源と呼ぶ。
このように、二次電池12を車載バッテリ5によって充電可能とし、車両電源電圧又は二次電池12の出力電圧を選択的に駆動電圧として車載電子機器11に供給可能となっている。基本的には、エンジン3の停止時に二次電池12によって車載電子機器11を駆動し、エンジン3の駆動時に車両電源によって車載電子機器11を駆動する。このため、エンジン停止中でも、ユーザは、車両バッテリ5への負担及びエンジン始動不良を招くバッテリ上がりを気にすることなく車載電子機器11を使用でき、安心してアイドリングストップを行うことができる。アイドリングストップの促進は、燃費向上及びCO2排出量削減に貢献する。
そして、図1の車載電子機器システム1は、太陽電池23の出力電力を利用し、二次電池12に対する充電制御を含む特徴的な電力制御を実施する。この電力制御の具体例として、以下に第1〜第3実施例を示す。
<<第1実施例>>
まず、第1実施例について説明する。第1実施例は、二次電池12を充電するための充電源の切り換え制御に特徴点を有する。尚、以下の説明において、単に「充電源」といった場合、それは二次電池12を充電するための充電源を意味するものとする(各実施例において共通)。
図4は、第1実施例に係る、車載電子機器システム1の電力制御の流れを表すフローチャートである。このフローチャートに沿って説明を行う。図1のマイコン22は、自身に与えられる各情報に基づいて、ステップS1及びS2における各判断処理(分岐処理)並びにステップS3〜S5における各制御処理を実施する。
まず、ステップS1において、ACC電源ON/OFF情報に基づいて端子14にACC電源電圧が印加されているか否かが判断される。端子14にACC電源電圧が印加されている場合は(ステップS1のY)ステップS2に移行する一方、印加されていない場合は(ステップS1のN)ステップS3に移行する。ステップS3では、充電源として太陽電池23を選択する。
マイコン22は、逐次更新されるACC電源ON/OFF情報を参照しつつ、端子14にACC電源電圧が印加されていない状態から印加されている状態に遷移した時点(図3におけるタイミングT0に相当)を起算点とし、その起算点からの経過時間を計測する。この経過時間の長さをTで表す。
ステップS2において、マイコン22は、この経過時間Tと閾値時間を表すTTHとを比較する。そして、T<TTHが成立する場合は(ステップS2のY)ステップS5に移行し、充電源として太陽電池23を選択する。一方、T≧TTHが成立する場合は(ステップS2のN)ステップS4に移行し、充電源として車両電源を選択する。ステップS3〜S5の何れかにおいて充電源の選択処理が実施された後、ステップS1に戻る。
太陽電池23が充電源として選択された場合において、実際に二次電池12の充電を行う場合は、共通端子PCOMが端子PSに接続されるようにマイコン22が充電スイッチSW2を制御する。車両電源が充電源として選択された場合において、実際に二次電池12の充電を行う場合は、共通端子PCOMが端子PBに接続されるようにマイコン22が充電スイッチSW2を制御する。選択した充電源によって実際に二次電池12を充電するか否かは、他の様々な要因にも依存して決定される。その様々な要因をも考慮した動作例は、後述の第2実施例にて説明される。
端子14にACC電源電圧が印加されていない場合はエンジン3が停止している。この場合に、車両電源を二次電池12の充電源として用いると車載バッテリ5の蓄電電力が消費され、エンジンの始動不良を招く所謂バッテリ上がりが生じてしまう惧れがある。これを考慮し、エンジン3が停止している場合には太陽電池23を充電源として選択する(ステップS3)。これにより、車載バッテリ5に負担をかけることなく、エンジン停止中でも二次電池12を充電することが可能となる。エンジン停止中でも二次電池12が充電可能となることで、車載電子機器11を駆動するための安定した電力源が確保されやすくなる。例えば、二次電池12を駆動源として車載電子機器11を動作させた後、駐車中に車載バッテリ5に負担をかけることなく二次電池12を充電しておくといったことも可能になり、これによって、次回も、二次電池12にて車載電子機器11を安定的に駆動できるようになる。また更に、二次電池12を充電するという負担を太陽電池23に担わせ車両電源への負担を軽減することは、燃費向上にも繋がる。
また、T<TTHが成立する時は(ステップS2のY)エンジン3の始動中及び始動直後に対応しており、この時における車両電源電圧(即ち、車載バッテリ5の出力電圧)は、図3に示すように変動が大きい。このような変動が大きい電圧にて二次電池12を充電しようとすると、二次電池12の性能劣化を招きかねない。また、エンジン3の始動時には車載バッテリ5から大電流をスタータモータ6に供給する必要があり、この時に二次電池12の充電をも行おうとするとエンジン3の始動不良を起こしかねない。そこで、二次電池12の性能劣化抑制及びエンジン3の始動優先の観点から、T<TTHが成立する時には、充電源を太陽電池23とする(ステップS5)。尚、閾値時間TTHは、例えば予め設定される。
一方で、T<TTHが成立しない場合には(ステップS2のN)、エンジン3の始動から比較的長い時間が経過して車両電源電圧が安定しているため車両電源を充電源として選択する(ステップS4)。
<<第2実施例>>
次に、第2実施例について説明する。第1実施例に記載した事項は、矛盾無き限り、第2実施例にも適用される。図5及び図6は、第2実施例に係る、車載電子機器システム1の電力制御の流れを表すフローチャートである。このフローチャートに沿って説明を行う。図1のマイコン22は、自身に与えられる各情報に基づいて、ステップS11〜S21における各判断処理(分岐処理)並びにステップS31〜S36における各制御処理を実施する。
まず、ステップS11において、ACC電源ON/OFF情報に基づいて端子14にACC電源電圧が印加されているか否かが判断される。端子14にACC電源電圧が印加されている場合は(ステップS11のY)ステップS15に移行する一方、印加されていない場合は(ステップS11のN)ステップS12に移行する。
マイコン22には、車載電子機器11がオンであるか否かを特定する動作情報が与えられている。ステップS12において、マイコン22は、その動作情報に基づいて車載電子機器11がオンとなっているか否かを判断する。そして、車載電子機器11がオンとなっている場合は(ステップS12のY)ステップS33に移行し、車載電子機器11がオフとなっている場合は(ステップS12のN)ステップS13に移行する。
ステップS33において、マイコン22は、車両電源スイッチSW1をオフ、充電スイッチSW2をオフ且つ放電スイッチSW3をオンとする。これにより、二次電池12の出力電力によって車載電子機器11が駆動可能となり、アイドリングストップ状態などにおいても車載電子機器11の使用が実現される。
尚、車載電子機器11は、ユーザからの指示に従ってオン又はオフの状態を択一的にとる。車載電子機器11がオンとなっているとき、車載電子機器11に所定の機能(映像表示や音声出力など)を実現させるために、車両電源又は二次電池12からの出力電力を車載電子機器11に供給する必要がある。
ステップS13において、マイコン22は、温度情報に基づく二次電池12の表面温度Kと所定の閾値温度KTHとを比較し、K>KTHが成立する場合は(ステップS13のY)ステップS32に移行する一方、K>KTHが成立しない場合には(ステップS13のN)ステップS14に移行する。二次電池12が複数のセルから形成される場合は、その複数のセルの表面温度の平均温度又は最高温度を、二次電池12の表面温度Kとして採用する。
マイコン22は、二次電池電圧情報に基づいて、二次電池12が出力可能な電力量を表す二次電池12の残量(残容量)を検出する。検出した残量をHで表す。そして、ステップS14において、マイコン22は、二次電池12の残量Hと所定の閾値残量HTH2とを比較する。そして、H>HTH2が成立する場合は(ステップS14のY)ステップS32に移行する一方、H>HTH2が成立しない場合は(ステップS14のN)ステップS31に移行する。
上述の如く、二次電池12の表面温度Kが比較的高い場合はステップS32に至る。ステップS32では、車両電源スイッチSW1をオフ、充電スイッチSW2をオフ且つ放電スイッチSW3をオフとし、二次電池12の充電を禁止する。
二次電池12の表面温度が比較的高い状態において二次電池12の充電を行うと二次電池12の性能劣化を招く。これを防止すべく、ステップS13の分岐処理を導入する。例えば、二次電池12によって車載電子機器11を長時間駆動させた後において、K>KTHが成立しうる。
また、二次電池12の表面温度Kが比較的低くても二次電池12の残量Hが比較的多い場合もステップS32に至り、この場合も二次電池12の充電が禁止される。
二次電池12は、通常、満充電に近い状態で充放電を繰り返すと性能劣化が早まる。また、満充電に近い状態で放置することも性能劣化を促進する。このような特性は、二次電池12がリチウムイオン電池である場合に特に顕著に現れる。このため、性能劣化を抑制するためには、或る程度放電させてから充電するようにし且つ満充電に近い状態で放置されるのを防止することが肝要である。そこで、ステップS14にて二次電池12の残量をチェックし、残量が比較的多いならば、充電スイッチSW2をオフにして二次電池12の充電を行わないようにする。これにより、二次電池12の性能劣化が抑制される。
他方、ステップS13及びS14において、二次電池12の表面温度Kが比較的低く且つ二次電池12の残量Hが比較的少ないと判断された場合はステップS31に至る。ステップS31では、車両電源スイッチSW1をオフ且つ放電スイッチSW3をオフとしつつ、充電スイッチSW2の共通端子PCOMを端子PSに接続する。これにより、エンジン停止中であるにも拘らず、車載バッテリ5に負担をかけることなく、太陽電池23により二次電池12が充電される。
このように、二次電池12の性能劣化抑制の観点から、二次電池12の表面温度Kが比較的低く且つ二次電池12の残量Hが比較的少ない場合にのみ、二次電池12の充電が許可される。充電の禁止/許可を切り換え制御するためのステップS13及びS14と同様の分岐処理が、後述のステップS18及びS19と、ステップS20及びS21においても実施される。
ステップS11からステップS15に移行した場合の動作について説明する。マイコン22は、ACC電源ON/OFF情報に基づき経過時間Tを計測する。この経過時間Tは、第1実施例で述べたそれと同じものである。
ステップS15において、マイコン22は、この経過時間Tと閾値時間を表すTTHとを比較する。そして、T<TTHが成立する場合は(ステップS15のY)ステップS16に移行する一方、T≧TTHが成立する場合は(ステップS15のN)ステップS17に移行する。
ステップS16において、マイコン22は、二次電池12の残量Hと所定の閾値残量HTH1とを比較する。この閾値残量HTH1は、二次電池12を車載電子機器11の駆動源として利用できる程度に残量Hがあるか否かを判断する閾値であり、満充電付近での充電を回避するために設けられた上記の閾値残量HTH2(ステップS14)よりも小さい。但し、HTH1=HTH2又はHTH1>HTH2とすることも可能である。
そして、H<HTH1が成立する場合(ステップS16のY)、即ち残量Hが比較的少ない場合はステップS20(図6)に移行する。一方、H<HTH1が成立しない場合(ステップS16のN)、即ち残量Hが比較的多い場合はステップS12に移行する。
ステップS15から移行しうるステップS17では、車両電源電圧情報に基づく車両電源電圧の電圧値Vと所定の閾値電圧値VTHとが比較される。そして、V<VTHが成立する場合は(ステップS17のY)ステップS20に移行する一方、V<VTHが成立しない場合は(ステップS17のN)ステップS18に移行する。
ステップS18において、温度情報に基づく二次電池12の表面温度Kと上記の閾値温度KTHとが比較され、K>KTHが成立する場合は(ステップS18のY)ステップS35に移行する一方、K>KTHが成立しない場合には(ステップS18のN)ステップS19に移行する。
ステップS19において、二次電池電圧情報に基づく二次電池12の残量Hと上記の閾値残量HTH2とが比較され、H>HTH2が成立する場合は(ステップS19のY)ステップS35に移行する一方、H>HTH2が成立しない場合は(ステップS19のN)ステップS34に移行する。
ステップS20(図6)において、温度情報に基づく二次電池12の表面温度Kと上記の閾値温度KTHとが比較され、K>KTHが成立する場合は(ステップS20のY)ステップS35に移行する一方、K>KTHが成立しない場合には(ステップS20のN)ステップS21に移行する。
ステップS21において、二次電池電圧情報に基づく二次電池12の残量Hと上記の閾値残量HTH2とが比較され、H>HTH2が成立する場合は(ステップS21のY)ステップS35に移行する一方、H>HTH2が成立しない場合は(ステップS21のN)ステップS36に移行する。
ステップS34では、車両電源スイッチSW1をオン且つ放電スイッチSW3をオフとしつつ、充電スイッチSW2の共通端子PCOMを端子PBに接続する。これにより、車両電源電圧が、駆動電圧として車載電子機器11に供給される一方で充電電圧として二次電池12にも供給される。
ステップS35では、車両電源スイッチSW1をオン、充電スイッチSW2をオフ且放電スイッチSW3をオフとする。これにより、車両電源電圧が駆動電圧として車載電子機器11に供給される一方で、二次電池12の充電は行われない。
ステップS36では、車両電源スイッチSW1をオン且つ放電スイッチSW3をオフとしつつ、充電スイッチSW2の共通端子PCOMを端子PSに接続する。これにより、車両電源電圧が駆動電圧として車載電子機器11に供給される一方で、太陽電池23によって二次電池12の充電が行われる。
ステップS31〜S36の何れかにおいて各スイッチがオン/オフ制御された後、ステップS11に戻り、ステップS11から上述の各処理が繰り返される。
ステップS16に関連する処理の意義について説明する。上述の如く、T<TTHであってもH<HTH1が成立せず、二次電池12の残量が比較的多いと判断される場合はステップS16からステップS12に移行するようにし、車載電子機器11の動作状態等に応じてステップS31〜S33の何れかの処理を実行するようにする。特に、車載電子機器11がオンとなっている場合はステップS33に移行し、二次電池12にて車載電子機器11を駆動するようにする。
T<TTHが成立する時はエンジン3の始動中及び始動直後に対応しており、この時における車両電源電圧(即ち、車載バッテリ5の出力電圧)は、図3に示すように変動が大きい。このような変動が大きい電圧にて車載電子機器11を駆動しようとすると、車載電子機器11が誤動作したり大きなノイズが発生したりする可能性が高まる。
そこで、T<TTHであってもH<HTH1が成立せず、二次電池12の残量が比較的多いと判断される場合にはステップS16からステップS12に移行するようにする。そして、車載電子機器11がオンとなっているならば二次電池12で車載電子機器11を駆動するようにする。これにより、車載電子機器11における誤動作や大きなノイズ発生を抑制することが可能となる。尚、このような誤動作や不快なノイズ発生を防止すべく、エンジン始動中及び始動直後において動作を一時的に停止するなどの特殊処理を行う車載電子機器も存在するが、上述のように駆動源の選択制御を実行することにより、このような特殊処理の実行を控えることが可能となる。結果、ユーザにとって不快な動作途切れの発生が抑制される。また、そのような特殊処理を行うためのソフトウェア処理又は対策デバイスの負荷を軽減することができ、ひいては、車載電子機器の信頼性向上にも繋がる。
但し、ステップS16においてH<HTH1が成立し、二次電池12の残量が比較的少ないと判断される場合はステップS20等を介してステップS35又はS36に移行し、車両電源にて車載電子機器11の駆動を確保するようにする。
ステップS17に関連する処理の意義について説明する。T<TTHが成立せず(ステップS15のN)、エンジン3の始動から比較的長い時間が経過して車両電源電圧が安定していると判断された場合にステップS17に至る。車両電源電圧が安定しているため、車両電源によって二次電池12を充電することも可能である。しかしながら、車載バッテリ5の残量が少ない場合は、発電機4による車載バッテリ5への充電を優先させてエンジン3の始動不良の回避を図るべきである。
そこで、ステップS17において、V<VTHが成立し、車載バッテリ5の残量が比較的少ないと判断される場合は(ステップS17のY)、ステップS20等を介してステップS35又はS36に移行し、車両電源にて二次電池12を充電しないようにする。この際、二次電池12の表面温度Kが比較的低く(ステップS20のN)且つ二次電池12の残量Hが比較的少ない(ステップS21のN)場合は、ステップS36に移行して太陽電池23にて二次電池12を充電し、二次電池12の容量回復を図る。太陽電池23による充電機構を備えているが故に、車両電源による充電をあきらめざるを得ないような状況でも二次電池12の充電が可能となる。
他方、ステップS17において、V≧VTHであった場合は(ステップS17のN)、車載バッテリ5の残量が比較的多いので、二次電池12の表面温度Kが比較的低く且つ残量Hが比較的少ないという条件の下でステップS34に移行し、車両電源にて二次電池12を充電するようにする。但し、ステップS34において、充電スイッチSW2の共通端子PCOMを端子PBではなく端子PSに接続して太陽電池23にて二次電池12を充電させることも可能である。
尚、マイコン22は、二次電池電圧情報によって表される二次電池12の出力電圧を残量Hに換算し、ステップS14、S16、S19又はS21において、この換算によって得られた残量Hと閾値残量HTH1又はHTH2とを比較している。これらの残量比較を電圧比較に置き換えることも可能である。また、残量比較と電圧比較は等価であるとも考えられる。
例えば、ステップS16において、二次電池12の出力電圧の電圧値と所定の第1閾値電圧値とを比較し、後者が前者よりも大きい場合にステップS20に移行し、後者が前者よりも小さい場合にステップS12に移行するようにしても構わない。また例えば、ステップS14において、二次電池12の出力電圧の電圧値と所定の第2閾値電圧値とを比較し、前者が後者よりも大きい場合にH>HTH2が成立する場合と同様の処理を行い(即ち、ステップS32に移行し)、前者が後者よりも小さい場合にH>HTH2が成立しない場合と同様の処理を行う(即ち、ステップS31に移行する)ようにしても構わない。ステップS19及びS21においても、同様である。
<<第3実施例>>
次に、第3実施例を説明する。第3実施例は、第1又は第2実施例の変形例に相当し、第1又は第2実施例の記載内容は、矛盾なき限り、第3実施例にも適用される。
第1及び第2実施例では、ACC電源電圧が図1の端子14に印加されているか否かを検出することによってエンジン3の動作状態を推定している。即ち、ACC電源電圧が端子14に印加されていない時にのみエンジン3が停止しており、ACC電源電圧が端子14に印加されている時はエンジン3が始動中である或いは駆動していると推定する。そして、端子14(及び図2のACC電源配線31)にACC電源電圧が印加されていない状態から印加されている状態に遷移してからの経過時間(以下、「第1経過時間」という)を、エンジン3が停止している状態からエンジン3が始動を開始する状態に遷移してからの経過時間(以下、「第2経過時間」という)とみなして、図4〜図6の処理を行っている。図3の例の場合、第2経過時間は、タイミングT0からの経過時間と一致する(第1経過時間は、タイミングT0からの経過時間と一致しないことがある)。
通常、車載電子機器システム1は、現在のエンジン3の動作状態を把握することはできない。このため、第1又は第2実施例では上述のような処理を行っているが、車載電子機器システム1側でエンジン3の動作状態が分かるのであれば、第1経過時間ではなく第2経過時間を、図4のステップS2又は図5のステップS15において閾値時間TTHと比較されるべきTとして取り扱った上で、第1又は第2実施例に係る動作を行うようにしても良い。
第2経過時間をTとして取り扱う場合、図4のステップS1では、エンジン3が停止状態にあるか否かを判断し、エンジン3が停止状態にある場合はステップS3に移行し、エンジン3が停止状態にない場合(即ち、図3の例ではタイミングT0以降である場合)はステップS2に移行するようにする。そして、図4のステップS2において、第2経過時間としてのTと閾値時間TTHとを比較し、その比較結果に応じて第1実施例で説明した分岐処理を行えばよい。
同様に、第2経過時間をTとして取り扱う場合、図5のステップS11では、エンジン3が停止状態にあるか否かを判断し、エンジン3が停止状態にある場合はステップS12に移行し、エンジン3が停止状態にない場合(即ち、図3の例ではタイミングT0以降である場合)はステップS15に移行するようにする。そして、図5のステップS15において、第2経過時間としてのTと閾値時間TTHとを比較し、その比較結果に応じて第2実施例で説明した分岐処理を行えばよい。
エンジン3の動作状態を表すエンジン動作状態情報は、例えば、車内ネットワークを介した通信によってマイコン22に伝達される。このエンジン動作状態情報によって、現在、エンジン3が停止状態にあるか(現時点が図3のタイミングT0以前であるか)、エンジン3が始動を開始し始めたか(現時点が図3のタイミングT0に相当するか)、エンジン3が駆動中であるかが特定される。
第2経過時間の起算点であるタイミングT0を検出するには、図2のエンジンスイッチ7がオフ状態からスタート状態に切り換わる時点を検出すればよい。このため、例えば、エンジンスイッチ7の状態を監視し、エンジンスイッチ7がオフ状態からスタート状態に切り換わる時点でトリガ信号をマイコン22に与える検出部(不図示)を車載電子機器システム1の内側又は外部に設けるようにしてもよい。マイコン22は、このトリガ信号を受けた時点からの経過時間を計測すればよい。
<<変形等>>
上述の実施形態の変形例または注釈事項として、以下に、注釈1〜注釈4を記す。各注釈に記載した内容は、矛盾なき限り、任意に組み合わせることが可能である。
[注釈1]
上述の実施形態では、二次電池12の充電源として利用することのできる、車両電源以外の別電源として太陽電池23を例示しているが、この別電源を太陽電池23以外の任意の電源とすることも可能である。例えば、この別電源は、車両2に搭載された燃料電池(不図示)であってもよいし、家庭用電源(不図示)であってもよい。家庭用電源は、家屋に配置されたコンセントに給電されている商用交流電源である。商用交流電源を充電源として二次電池12を充電する場合は、交流電圧を直流電圧に変換する変換器などを介して二次電池12の充電を行えばよい。家庭用電源を利用すれば、一般家庭敷地内の駐車場に車両2を駐車している時などにおいて、二次電池12を充電しておくことができる。
[注釈2]
第2実施例では、二次電池12の表面温度Kと残量Hの双方を考慮して二次電池12に対する充電の許可/禁止を切り換え制御するようにしているが、表面温度Kと残量Hの内の一方を無視して充電の許可/禁止を切り換え制御することも可能である。例えば、残量Hを無視する場合、ステップS13において不等式「K>KTH」が成立するならばステップS32に移行し、その不等式が成立しないならば直接ステップS31に移行するようにする(ステップS18やS20についても同様)。
[注釈3]
図1の車載電子機器システム1は、ハードウェア、或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実現可能である。特に、図1のマイコン22の機能は、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実現可能である
ソフトウェアを用いて車載電子機器システム1を構成する場合、ソフトウェアにて実現される部位についてのブロック図は、その部位の機能ブロック図を表すことになる。また、マイコン22にて実現される機能の全部または一部を、プログラムとして記述し、該プログラムをプログラム実行装置(例えばコンピュータ)上で実行することによって、その機能の全部または一部を実現するようにしてもよい。
[注釈4]
例えば以下のように考えることができる。図1の車載電子機器システム1から車載電子機器11及び二次電池12を除いた部分は、電力制御装置として機能する。この電力制御装置と二次電池12と車載電子機器11とを含む部分が車載電子機器システム1であると捉えて説明したが、車載電子機器システム1そのものが車載電子機器であると考えることも可能である。また、二次電池12が車載電子機器システム1に内蔵されている場合を例示したが、二次電池12は、車載電子機器システム1の外部に設けられていてもよい。また、太陽電池23が車載電子機器システム1の外部に接続されている場合を例示したが、別電源としての太陽電池23は、車載電子機器システム1の内部に設けられていてもよい。
上述の実施形態において、車載電子機器システム1は、車両電源又は太陽電池23によって二次電池12を充電するための充電制御手段を備え、その充電制御手段は、主として、充電スイッチSW2及びそれを制御するマイコン22にて実現される。この充電制御手段には、符号18〜21にて参照される部位も含まれうる。また、エンジン3の動作状態を特定するエンジン動作状態特定手段は、主としてマイコン22によって実現される。このエンジン動作状態特定手段には、符号17にて参照される部位も含まれうる。また、上述の経過時間Tを計測する経過時間計測手段は、主としてマイコン22にて実現される。この経過時間計測手段には、符号17にて参照される部位も含まれうる。
本発明の実施形態に係る車載電子機器システムの概略内部ブロック図である。 図1の車載電子機器システムを搭載した車両の概略内部ブロック図である。 図2の車両のエンジン始動時における車載バッテリの出力電圧変化を表す図である。 本発明の第1実施例に係り、図1の車載電子機器システムの電力制御の流れを表すフローチャートである。 本発明の第2実施例に係り、図1の車載電子機器システムの電力制御の流れを表すフローチャートである。 本発明の第2実施例に係り、図1の車載電子機器システムの電力制御の流れを表すフローチャートである。
符号の説明
1 車載電子機器システム
2 車両
3 エンジン
4 発電機
5 車載バッテリ
11 車載電子機器
12 二次電池
13 車両電源電圧入力端子
14 ACC電源電圧入力端子
22 マイコン
23 太陽電池
SW1 車両電源スイッチ
SW2 充電スイッチ
SW3 放電スイッチ

Claims (11)

  1. 車両に搭載された車両電源の出力電力の他に二次電池の出力電力を駆動電力として車載電子機器に供給可能に構成された電力制御装置において、
    前記車両電源と異なる別電源によって前記二次電池を充電するための充電制御手段を備えた
    ことを特徴とする電力制御装置。
  2. 前記車両のエンジンの動作状態を特定するエンジン動作状態特定手段を備え、
    前記充電制御手段は、前記車両電源によっても前記二次電池を充電可能に形成され、特定された前記エンジンの動作状態に基づいて前記二次電池の充電源を前記車両電源と前記別電源との間で切り換える
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力制御装置。
  3. 前記エンジンが停止状態にあると特定されたとき、前記充電制御手段は、前記二次電池の充電源として前記別電源を選択する
    ことを特徴とする請求項2に記載の電力制御装置。
  4. 前記エンジン動作状態特定手段の特定内容に基づきつつ、前記車両のエンジンが停止状態から始動開始状態に遷移してからの経過時間を参照経過時間として計測する経過時間計測手段を更に備え、
    前記充電制御手段は、前記参照経過時間に基づいて、前記二次電池の充電源を前記車両電源と前記別電源との間で切り換える
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電力制御装置。
  5. 前記充電制御手段は、前記参照経過時間が所定時間より短いとき、前記二次電池の充電源として前記別電源を選択する
    ことを特徴とする請求項4に記載の電力制御装置。
  6. 前記エンジン動作状態特定手段は、前記車両に設けられたACC電源配線の印加電圧状態から前記エンジンの動作状態を推定することによって、前記エンジンの動作状態を特定する
    ことを特徴とする請求項2〜請求項5の何れかに記載の電力制御装置。
  7. 前記エンジン動作状態特定手段は、前記車両に設けられたACC電源配線の印加電圧状態から前記エンジンの動作状態を推定することによって、前記エンジンの動作状態を特定し、
    前記経過時間計測手段は、前記ACC電源配線に前記車両電源に基づくACC電源電圧が印加されていない状態から印加されている状態に遷移してからの経過時間を、前記車両のエンジンが停止状態から始動開始状態に遷移してからの経過時間とみなすことによって、前記参照経過時間を計測する
    ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の電力制御装置。
  8. 前記二次電池の温度を検出する温度検出手段を更に備え、
    前記充電制御手段は、前記温度に基づいて、前記二次電池の充電の許可及び禁止を切り換え制御する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7の何れかに記載の電力制御装置。
  9. 前記二次電池の残量を検出する残量検出手段を更に備え、
    前記充電制御手段は、前記残量に基づいて、前記二次電池の充電の許可及び禁止を切り換え制御する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項8の何れかに記載の電力制御装置。
  10. 請求項1〜請求項9の何れかに記載の電力制御装置及び車載電子機器を備えた
    ことを特徴とする車載電子機器システム。
  11. 請求項10に記載の車載電子機器システムを搭載した
    ことを特徴とする車両。
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