JP2008287999A - プラズマ処理装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】バイアス電圧制御方式のプラズマ処理装置にて、プラズマ処理特性を安定させることができるとともに、故障診断を容易に実施することができるプラズマ処理装置およびその制御方法を提供する。
【解決手段】バイアス電圧測定部17は、被処理体16が載置される下部電極13と、整合器15との間で、バイアス高周波電力の直流成分を取得する。バイアス電源制御部18は、当該直流成分が所定値となる状態にバイアス高周波電源14の出力電力を制御する。また、電力値取得部31は、バイアス高周波電力の電力値を取得する。演算部32が備える波形生成部は、取得した電力値の時間に対する波形を生成する。判定部33は、プラズマ処理中の所定期間内に取得された電力値の平均値と予め設定された基準値とを比較するとともに、生成された波形と予め設定された基準波形とを比較し、装置異常に起因するインピーダンス変動の有無を判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高周波電力の印加により反応室内にプラズマを励起して、前記反応室内に収容した被処理体に対しプラズマ処理を行うプラズマ処理装置およびその制御方法に関する。
従来、半導体デバイスの製造工程では、各種材料膜の成膜工程、配線やコンタクトホール等を形成する際のドライエッチング工程等に、プラズマ処理装置が多用されている。例えば、ドライエッチング工程で使用されるドライエッチング装置では、反応性のプロセスガスを減圧環境にした反応室内に導入し、高周波電力、磁場等を用いて反応室内にプロセスガスのプラズマを励起する。被処理体上の被エッチング物は、反応室内でプラズマに曝されることによりエッチング除去される。
また、近年の半導体デバイスの微細化にともなって、プラズマ処理の加工均一性を確保することが要求されている。このため、反応室内のプラズマの状態を一定に維持することが非常に重要になっている。
図8は、ICP(Inductively Coupled Plasma)方式に代表される高密度プラズマ方式のドライエッチング装置を示す概略構成図である。図8に示すように、ドライエッチング装置は、気密な反応室1の内部に、例えば、半導体基板等の被処理体16の載置台を兼ねる下部電極13を備える。下部電極13と対向する位置には、被処理体16に向けて、ガスを噴出する多数のガス噴出孔を備えたシャワーヘッド9が配置されている。シャワーヘッド9には、ガス導入管6を通じて、マスフローコントローラー8(MFC8)により流量制御された反応性のプロセスガスが供給されている。なお、MFC8の下流側のガス供給管6には、MFC8と反応室1との接続、非接続を切り替える開閉バルブ7が介在されている。また、反応室1の底部にはガス排気管2が接続されており、ガス排気管2の他端に接続されたポンプ等の排気手段4により、反応室1が真空排気される。ガス排気管2には、バタフライバルブ等の排気量調整手段3が介在されており、例えば、圧力測定器5により計測された反応室1内の圧力が所定圧力となる状態に排気量が調整される。
一方、シャワーヘッド9上方の反応室1外部には、誘導結合により反応室1内にプロセスガスのプラズマを励起するアンテナコイル10が配置されている。アンテナコイル10には、整合器12を介して高周波電力を印加するソース高周波電源11が接続されている。また、下部電極13には、整合器15を介して高周波電力を印加するバイアス高周波電源14が接続されている。
上記構成のドライエッチング装置では、図示しない搬送機構を介して下部電極13上に被処理体16が載置されると、排気手段4により反応室1内の減圧が開始される。次いで、開閉バルブ7が開放され、MFC8により流量制御されたプロセスガスが反応室1内に導入される。反応室1内に導入されたプロセスガスは、シャワーヘッド9を通して反応室1内へ拡散する。このとき、排気量調整手段3により排気量が調整され、反応室1内が所定の圧力に維持される。
この状態で、ソース高周波電源11がアンテナコイル10に高周波電力を印加すると、反応室1内にプロセスガスのプラズマが生成される。このとき、バイアス高周波電源14は、下部電極13に高周波電力を印加する。これにより、下部電極13にバイアスが発生する。当該バイアスにより、プラズマから被処理体16へイオンが入射し、被処理体16上の被エッチング膜がエッチングされる。
図8に示すようなドライエッチング装置では、被処理体16に対するプラズマ処理ごとの処理ばらつきを低減するために、再現性よく安定してプラズマを生成する必要がある。従来、プラズマ状態の制御には、アンテナコイル10や下部電極13に印加する高周波電力を変動させる、高周波電力制御方式が広く用いられていた。しかしながら、半導体デバイスの微細化の進展にともなってプロセスマージンが減少し、高周波電力制御方式では、処理ばらつきを十分に低減することが困難になっている。
その解決策の1つとして、例えば、下部電極13のバイアス電圧(バイアス高周波電力の直流電圧成分)を所定値に維持するように、下部電極13に印加する高周波電力を変動させるフィードバック制御によりプラズマ状態を制御する、バイアス電圧制御方式が採用されている(例えば、特許文献1等参照。)。バイアス電圧は、下部電極13と整合器15との間に接続された、バイアス電圧測定部17により測定される。
バイアス電圧制御方式では、バイアス電圧が所定値に維持されるため、プラズマから被処理体16に入射するイオンによるスパッタリング量が安定する。したがって、被エッチング膜上に形成されたレジストパターン等のマスクのスパッタリング量や、マスクに被覆されていない、被エッチング膜のエッチング部側壁に堆積する反応生成物の量が安定する。この結果、被エッチング膜のプラズマ処理ごとの処理特性(選択比や寸法等)を安定化することができるとともに、再現性を確保することができる。
一方、被処理体16上の被エッチング膜に対するエッチングが、主として、プラズマ中に生成されたラジカルと被エッチング膜との化学的な反応により進行する場合、処理特性を安定化するためにはプラズマ中のラジカル量を安定化させる必要がある。プラズマ中のラジカル量の指標には、プラズマのイオン電流密度を使用することができる。高周波電力制御方式では、高周波電力の進行波電力W、イオン電流密度I、バイアス電圧Vppは、式1の関係を満足する。
W=I×Vpp ・・・(1)
式1によれば、進行波電力Wおよびバイアス電圧Vppを測定することにより、イオン電流密度Iを算出することができる。したがって、イオン電流密度Iを所定値とする制御を行うことができる。
これに対し、バイアス電圧制御方式では、バイアス電圧Vppが所定値となる状態にバイアス高周波電源14が制御される。バイアス電圧Vppは、プラズマのインピーダンスZとイオン電流密度Iにより、以下の式2で表現される。
Vpp=I×Z ・・・(2)
バイアス電圧制御方式では、式2において、バイアス電圧Vppが所定値であるが、イオン電流密度IとプラズマインピーダンスZとが未知変数となる。したがって、バイアス電圧Vppになっている場合の、ラジカル量を把握することができない。例えば、金属配線を形成するために、アルミニウム−銅(Al−Cu)膜をエッチングする場合、反応室1内には、プロセスガスとして塩素ガス系(Cl2、BCl3)等のガスが導入される。この場合、イオン電流密度Iが大きくなると、Alパターンの側面のサイドエッチング量が大きくなる。この結果、Alパターンが所望の線幅(レジストマスクの開口幅)より細くなり、配線抵抗異常が発生してしまう。バイアス電圧制御方式では、プラズマ中の塩素ラジカル量の増大をイオン電流密度Iにより検出することができないため、このような異常を検出することができない。
ところで、式2によれば、プラズマインピーダンスZが既知であれば、イオン電流密度Iを算出することができる。したがって、プラズマ処理中のプラズマインピーダンスZを監視することにより、上記問題点を解決することができる(例えば、特許文献2等参照。)。プラズマインピーダンスを監視する場合、例えば、電圧/電流プローブ(VIプローブ)を用いて、下部電極13と整合器15との間で、バイアス電圧、高周波電力の電流および位相角を測定し、演算によってインピーダンスZを算出する。
プラズマインピーダンスZは、以下の式3に示すように実抵抗成分Rとリアクタンス成分Xとの合成抵抗から構成されている。
Z=R+jX ・・・(3)
本手法では、真空に維持された反応室1内では進行波電力の位相角が90°であるため、ドライエッチング装置の実抵抗成分R(反応室の接地抵抗)を0と看做している。すなわち、プラズマインピーダンスZは、リアクタンス成分Xが主成分であるとし、リアクタンス成分XのみによりプラズマインピーダンスZを監視している。
特表2003−510833号公報 特表2006−501611号公報
しかしながら、現実のドライエッチング装置では、インピーダンスZを構成する実抵抗成分Rは0Ω(オーム)ではない。また、例えば、メンテナンス等による反応室1内の組み込みパーツの取り付け状況によっても実抵抗成分Rは変化する。すなわち、上述のインピーダンス監視手法では、正確なインピーダンスZを得ることができない。したがって、得られたプラズマインピーダンスZ(リアクタンス成分X)を用いて、イオン電流密度Iを安定させたとしても、プラズマ処理特性を制度よく安定させることはできない。
また、特許文献2では、得られたリアクタンス成分Xにより、装置異常の有無を判別することも開示されているが、具体的な故障部位を特定することができず、故障診断に時間を要するという問題点も有している。
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、バイアス電圧制御方式のプラズマ処理装置であっても、プラズマ処理特性を安定させることができるとともに、故障診断を容易に実施することができるプラズマ処理装置およびその制御方法を提供することを目的としている。
上記問題点を解決するために本発明は、以下の技術的手段を採用している。まず、本発明に係るプラズマ処理装置は、高周波電力の印加により反応室内にプラズマを励起して、反応室内に収容した被処理体に対しプラズマ処理を行うプラズマ処理装置を前提としている。そして、本発明に係るプラズマ処理装置は、反応室内に被処理体が載置される試料台を備える。当該試料台には、整合器を介してバイアス高周波電力を印加するバイアス高周波電源が接続される。また、試料台と整合器との間では、バイアス電圧測定部が、バイアス高周波電力の直流成分を取得する。バイアス高周波電源は、バイアス電源制御部により、当該直流成分が所定値となる状態に制御される。また、当該プラズマ処理装置では、電力値取得部が、バイアス高周波電源が出力するバイアス高周波電力の電力値を取得する。波形生成部は、取得した電力値の時間に対する波形を生成する。判定部は、プラズマ処理中の所定期間内に取得された電力値と、予め設定された基準値とを比較するとともに、生成された波形と、予め設定された基準波形とを比較する。そして、電力値の比較結果と波形の比較結果とに基づいて、装置異常に起因するプラズマインピーダンス変動の有無を判定する。
本構成によれば、バイアス電圧制御方式のプラズマ処理装置にて、プラズマインピーダンスに重畳する実抵抗成分の変動を確実に検出することができ、装置異常に起因するプラズマ処理特性の変動を防止することができる。
上記プラズマ処理装置は、予め取得された、被処理体に対するプラズマ処理特性とバイアス高周波電力との対応関係に基づいて、所定のプラズマ処理特性が得られるバイアス高周波電力の電力値を設定する制御値算出部と、プラズマ処理中に、バイアス高周波電力が設定された電力値となる状態に、バイアス高周波電力を調整する手段とをさらに備えることが好ましい。
本構成によれば、装置異常に起因するプラズマインピーダンスの変動がない状態で、簡易に、プラズマのイオン電流密度を所定の値に維持することができる。上記バイアス高周波電力の調整は、例えば、反応室の内部圧力を調整することにより実施することができる。あるいは、反応室内にプラズマを励起するソース高周波電源の出力電力値を調整することにより実施することができる。
また、判定部は、電力値の比較および波形の比較の結果、取得した電力値にシフトまたはドリフトがあった場合、装置異常に起因するプラズマインピーダンス変動ありと判定することができる。装置異常に起因するプラズマインピーダンス変動ありと判定された場合、異常を報知する報知手段をさらに備えることが好ましく、装置異常に起因するプラズマインピーダンス変動ありと判定された場合、装置制御部がプラズマ処理を停止する構成であることがより好ましい。
さらに、上記基準値は、同一の処理条件で正常に実施されたプラズマ処理において取得したバイアス高周波電力の電力値に基づいて設定することができる。また、上記基準波形は、同一の処理条件で正常に実施されたプラズマ処理において取得したバイアス高周波電力の波形に基づいて設定することができる。
一方、他の観点では、本発明は、高周波電力の印加により反応室内にプラズマを励起して、前記反応室内に収容した被処理体に対しプラズマ処理を行うプラズマ処理装置の制御方法を提供することができる。すなわち、本発明に係るプラズマ処理装置の制御方法は、まず、被処理体が載置された試料台にバイアス高周波電力を印加する。次いで、試料台に印加されたバイアス高周波電力の直流成分を取得する。当該直流成分が所定値となる状態に、バイアス高周波電力は維持される。当該状況下で、バイアス高周波電力の電力値が取得され、取得された電力値の時間に対する波形が生成される。プラズマ処理中の所定期間内に取得された電力値と、予め設定された基準値との比較および生成された波形と、予め設定された基準波形との比較が行われ、これらの比較結果に基づいて、装置異常に起因するプラズマインピーダンス変動の有無が判定される。
本発明によれば、バイアス電圧制御方式のプラズマ処理装置にて、プラズマインピーダンスに重畳する実抵抗成分の変動を検出することができ、装置異常に起因するプラズマ処理特性の変動が発生することを確実に防止することができる。また、装置故障の部位を特定することもできる。
また、本発明では、装置異常に起因するインピーダンス変動の発生が除外された状況下で、バイアス電圧が所定値に維持され、かつバイアス高周波電力が所定の電力値に維持される。このため、プラズマのイオン電流密度を所定の値に維持することができ、プラズマ処理特性の変動に起因する寸法,選択比等の変動を抑制することができる。この結果、プラズマ処理を再現性よく安定して実施することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下の実施形態では、ICP方式に代表される高密度プラズマ方式のドライエッチング装置およびその制御方法として本発明を具体化している。
図1は、本発明の一実施形態におけるプラズマ処理装置を示す概略構成図である。本プラズマ処理装置の反応室周りの物理的な構造は、図8に示した、ドライエッチング装置と同様である。このため、図1では、図8に示した従来のドライエッチング装置と同様の構成要素には同一の符号を付し、以下での詳細な説明は省略する。
図1に示すように、本実施形態のプラズマ処理装置は、電力値取得部31、演算部32、記憶部33、報知部34および装置制御部35を備える。図2は、演算部32の構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように、演算部32は、平均電力値算出部51、波形生成部52、判定部53、制御値算出部54を備える。演算部32を構成する各部は、例えば、専用の演算回路や、プロセッサとRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリとを備えたハードウェア、および当該メモリに格納され、プロセッサ上で動作するソフトウェア等として実現することができる。
電力値取得部31は、例えば、バイアス高周波電源14が出力するバイアス高周波電力の電力値を連続的あるいは所定のサンプリング周期で取得する。バイアス高周波電力の電力値は、例えば、例えば、VIプローブにより測定したバイアス高周波電力の電流値、電圧値に基づいて算出することができる。平均電力値算出部51は、1回のプラズマ処理中に、電力値取得部31が取得した所定期間の電力値から、その所定期間内の平均電力値を算出する。波形生成部52は、電力値取得部31が取得した電力値から、電力値と時間との対応関係、すなわち、時間波形を生成する。判定部53は、波形生成部52が生成した時間波形と、平均電力値算出部51が算出した平均電力値とに基づいて、反応室1内に生成されたプラズマのインピーダンス変動の有無を判定する。制御値算出部54、報知部34については後述する。なお、ドライエッチング装置各部の動作は、装置制御部35により制御される。
上述したように、バイアス電圧制御方式では、バイアス電圧Vppが所定値である場合、イオン電流密度IおよびプラズマインピーダンスZは未知変数となる(式2参照)。しかしながら、バイアス電圧Vppが所定値である状況下では、プラズマインピーダンスZが未知数であっても、プラズマインピーダンスZが変動していなければ、イオン電流密度Iは、一定値に維持されていることになる。そこで、本実施形態のドライエッチング装置では、バイアス電圧Vppを所定値に制御した状態において、プラズマ処理中のインピーダンス変動の有無を判定することで、イオン電流密度Iが一定値に維持されているか否かを判定する。
以下、本実施形態のプラズマ処理装置が実施するインピーダンス変動の有無の判定手法について説明する。本実施形態のプラズマ処理装置では、プラズマのインピーダンス変動の有無を精度よく検出するために、式3に示す実抵抗成分Rの変動(装置に起因するプラズマインピーダンスの変動)の有無を確認する。
図3は、波形生成部52が1回のプラズマ処理中に生成した時間波形を示す模式図である。図3において、横軸が時間に対応し、縦軸がバイアス高周波電力の電力値に対応する。また、図3(a)は、上述のプラズマ処理装置において複数回のプラズマ処理を実施した中で、所望の処理結果が得られた場合(以下、正常時)の時間波形であり、図3(b)、図3(c)は所望の処理結果が得られなかった場合(以下、異常時)の時間波形である。また、図3(b)、および図3(c)では、比較のため、正常時の時間波形(図3(a))を、時間軸をずらした状態で、点線で示している。なお、本実施形態のプラズマ処理装置は、プラズマ処理中、バイアス電圧が所定値となる状態に、バイアス電源制御部18が、バイアス高周波電源14の出力をバイアス電圧測定部17の測定結果に基づいてフィードバック制御している(バイアス電圧制御方式)。また、図3に示す各時間波形は、同一の処理条件でドライエッチング処理を実施した場合の時間波形である。
図3(b)の時間波形および図3(c)の時間波形は、図3(a)の時間波形と比較して、電力値が異なっていることが理解できる。すなわち、図3(b)に示す異常時の時間波形では、図3(a)に示す正常時の時間波形と比較して、時間領域Bおよび時間領域Cにおいて、電力値が大きくなっている。また、図3(c)に示す異常時の時間波形では、図3(a)に示す正常時の時間波形と比較して、時間領域Bおよび時間領域Cにおいて、突発的に電力値が増大したり、減少したりしている。
また、図4は、複数回のプラズマ処理にわたって、平均電力値算出部34が算出した平均電力値の経時変化を示す図である。図4(a)は、正常状態から図3(b)の状態になった場合の、平均電力値の経時変化を示しており、図4(b)は、正常状態から図3(c)の状態になった場合の、平均電力値の経時変化を示している。図4において、横軸が時間に対応し、縦軸が平均電力値に対応する。なお、図4(a)および図4(b)において、破線で示す時間には、プラズマ処理装置に対してメンテナンス作業が実施されている。
図4(a)では、メンテナンス作業後に、平均電力値が高い方向にシフトしている。すなわち、メンテナンス作業後に、図3(b)に示した異常状態になっている。また、図4(b)では、メンテナンス作業後に、平均電力値が、高い値と低い値とで変動している(以下、ドリフトという。)。すなわち、メンテナンス作業後に、図3(c)に示した異常状態になっている。
図4(a)に示す現象が発生したプラズマ処理装置を解析した結果、メンテナンス作業において反応室1内のパーツを交換したことにより、パーツの電気的な接地抵抗R(式3の実抵抗成分R)が通常10Ω以下のところがそれ以上の値になっていることが判明した。バイアス進行波電力W(平均電力値)は、以下の式4に示すように接地抵抗Rに比例する。
W=I2×Z=I2×(R+jX) ・・・(4)
すなわち、メンテナンス等により、パーツの接地抵抗Rが増大した結果、平均電力値が高い方向にシフトしたのである。したがって、バイアス電圧制御方式では、反応室1内のパーツの接地抵抗Rが変動した場合、図4(a)に示すように、平均電力値が高い方向にシフトすることになる。
また、図4(b)に示す現象が発生したプラズマ処理装置を、陰極電極13の交換、整合器15の交換等々を実施して原因を解析した結果、バイアス高周波電源14の出力インピーダンスが変動していることが判明した。また、図4(b)において、電力値のドリフトが発生している状況下では、図3(c)に示したように、1回のプラズマ処理中の時間波形においても、ドリフトが発生している。以上のことから、バイアス電圧制御方式では、バイアス高周波電力14の平均電力値の経時変化と、バイアス高周波電力の時間波形とにおいてドリフトが発生した場合、バイアス高周波電源14の出力インピーダンスが安定していない状態、つまり、バイアス高周波電源14の故障の前兆であると判断できる。
このように、プラズマ処理時のバイアス高周波電源14の電力値を取得し、プラズマ処理ごとの平均電力値の経時変化と、バイアス高周波電力の時間波形を監視することで、式3に示す実抵抗成分Rの変動(プラズマ処理装置の異常)を検出できる。また、本実施形態では、実抵抗成分Rの変動が発生したときに、その要因、すなわち、プラズマ処理装置の異常発生箇所を特定することができる。なお、電力値のシフトが検出されたにも関わらず反応室1内のパーツ装着異常が認められなかった場合や、電力値のドリフトが検出されたにも関わらずバイアス高周波電源の異常が認められなかった場合には、VIプローブが異常であることになる。
本実施形態のプラズマ処理装置は、上述のようにしてプラズマ処理装置の異常検出を行うとともに、以下のようにして、プラズマ処理特性を安定化する。図5は、バイアス電圧を一定に制御した状況下での、バイアス高周波電力値と、配線抵抗値との関係を示す図である。図5において、横軸はバイアス高周波電力値に対応し、縦軸は配線抵抗に対応する。また、図5では、バイアス高周波電力値がaであるときの配線の断面形状と、バイアス高周波電力値がb(a<b)であるときの配線の断面形状とを例示している。
上述したように、バイアス電圧が所定値となる状態にバイアス高周波電力を制御すると、配線パターン寸法を安定させることができる。この結果、半導体デバイスの最終検査での評価項目である、配線抵抗も安定させることができる。
しかしながら、図5に示すように、バイアス高周波電力がa未満である場合、バイアス電圧が所定値に制御された状況下であっても、バイアス高周波電力の減少にともなって、エッチングレートが低下する。この結果、配線パターン寸法が大きくなる。この場合、配線抵抗が低下するため、所望のデバイス特性を満足することができなくなる。このとき、イオン電流密度Iは、バイアス高周波電力の減少にともなって減少している。また、バイアス高周波電力がbを超える場合、バイアス電圧が所定値に制御された状況下であっても、バイアス高周波電力の増大にともなって、エッチングレートが増大する。この結果、配線パターンの側壁方向のサイドエッチング量が増大し、配線パターン寸法が小さくなる。この場合、配線抵抗が減少するため、所望のデバイス特性を満足することができなくなる。このとき、イオン電流密度Iは、バイアス高周波電力の増大にともなって増大している。
したがって、バイアス高周波電力を所定の範囲内に維持する、すなわち、a以上かつb以下の範囲に維持することで、プラズマ処理特性を安定化することができる。その結果、半導体デバイスを安定して生産することが可能になる。
さて、本実施形態のプラズマ処理装置は、以上の知見に基づいて、プラズマ処理中に自動的に故障診断を行うとともに、プラズマ処理特性を安定化する。図6は、本実施形態のプラズマ処理装置が、装置異常に起因するインピーダンス変動の有無を検出するためにプラズマ処理中に実施する処理を示すフローチャートである。
プラズマ処理が開始されると、図6に示すように、まず、電力値取得部31が、連続的あるいは所定のサンプリング周期でバイアス高周波電源14が出力するバイアス高周波電力の電力値を取得する。波形生成部52は電力値取得部31が取得した電力値に基づいて、バイアス高周波電力の時間波形を生成する。また、平均電力値算出部51は、予め設定されている所定期間内に取得された電力値を電力値取得部31から取得し、平均電力値を算出する(ステップS1)。なお、本実施形態では、波形生成部52が生成した時間波形および平均電力値算出部51が算出した平均電力値は、電力値を取得したプラズマ処理を特定する情報と関連づけて、記憶部33に格納される構成になっている。
波形生成部52により生成された時間波形および平均電力値算出部51により算出された平均電力値は判定部53に入力される。判定部53は、まず、入力された平均電力値に基づいて、平均電力値にシフトが発生しているか否かを判定する(ステップS2)。当該判定は、入力された平均電力値と予め設定された基準値とを比較することにより行われる。ここでは、当該判定は、入力された平均電力値が規格範囲内にあるか否かにより行われる。規格範囲は、例えば、記憶部33に格納されている既実施のプラズマ処理に対応する平均電力値のうち、正常にプラズマ処理が実施された平均電力値を基準とした所定範囲(基準値)として設定することができる。
判定の結果、バイアス高周波電力のシフトがあった場合、判定部53は、装置制御部35へプラズマ処理の停止を指示する(ステップS2Yes、S5)。これにより、プラズマ処理が停止される。また、このとき、判定部53は、報知部34および生産ライン内の製造設備を一括して管理する工場の製造システム(MES:Manufacturing Execution System)40に、バイアス高周波電力にシフトが発生したことを通知する。このとき、報知部34は、音、光、警告表示等、作業者に異常を通知可能な任意の方式によりアラームを発報するとともに、反応室1内のパーツ装着異常である旨を図示しない表示部に表示する(ステップS6)。また、MES40は、上記通知により、当該プラズマ処理装置が装置異常であることを認識し、当該プラズマ処理装置で処理する予定であった半導体基板を他のプラズマ処理装置に処理させる対応をとる。
一方、判定の結果、バイアス高周波電力のシフトがなかった場合、判定部53は、入力された平均電力値および時間波形にドリフトが発生しているか否かを判定する(ステップS2No、S3)。当該判定では、入力された平均電力値が予め設定された規格範囲外であり、かつ時間波形にドリフトが発生していた場合に、バイアス高周波電力のドリフトありと判定される。なお、時間波形のドリフトの有無は、例えば、入力された時間波形と、記憶部33に格納されている既実施のプラズマ処理に対応する時間波形のうち、正常にプラズマ処理が実施された時間波形(基準波形)との対応する各時間における差分の符号変化の有無により判定することができる。
判定の結果、バイアス高周波電力のドリフトがあった場合、判定部53は、装置制御部35へプラズマ処理の停止を指示する(ステップS3Yes、S7)。これにより、プラズマ処理が停止される。また、このとき、判定部53は、報知部34およびMES40に、バイアス高周波電力にドリフトが発生したことを通知する。このとき、報知部34は、作業者に異常を通知可能な任意の方式によりアラームを発報するとともに、バイアス高周波電源14が異常である旨を図示しない表示部に表示する(ステップS8)。また、MES40は、当該通知により当該プラズマ処理装置が装置異常であることを認識し、当該プラズマ処理装置で処理する予定であった半導体基板を他のプラズマ処理装置に処理させる対応をとる。
また、判定の結果、バイアス高周波電力のドリフトがなかった場合、プラズマ処理が継続される(ステップS4)。なお、以上の異常検出処理は、設備管理時、例えば週管理、日常管理において定期的に実施する構成であってもよい。
一方、図7は、本実施形態のプラズマ処理装置が、プラズマ処理安定化のためにプラズマ処理中に実施する処理を示すフローチャートである。当該処理は、本実施形態のプラズマ処理装置において、プラズマ生成中に所定の間隔で繰り返し実施される。
プラズマ処理装置においてプラズマが生成されると、制御値算出部54が、図5に例示したパターン寸法とバイアス高周波電力との関係に基づいて、バイアス高周波電力の制御設定値を決定する。ここでは、制御値算出部54に、事前に取得された、パターン寸法とバイアス高周波電力との関係が格納されている。決定された制御設定値は、装置制御部35を通じて、バイアス電源制御部18に入力される(ステップS11)。バイアス電源制御部18は、バイアス電圧が所定値となる状態、かつバイアス高周波電力が入力された制御設定値となる状態にバイアス高周波電源14を制御する。
このとき、制御値算出部54は、バイアス高周波電力の制御設定値を装置制御部35へ通知した後、電力値取得部31により取得されて制御値算出部54に入力された電力値と制御設定値とを比較する(ステップS12)。比較の結果、電力値と設定値とが同一であれば、制御値算出部54は処理を終了する(ステップS12Yes)。なお、ここでの同一は、実質的に同一と看做せる実質同一を含む。
一方、比較の結果、電力値と設定値とが同一でない場合、制御値算出部54は、反応室1の内部圧力を調整する(ステップS12No、S13)。反応室圧力を変更することにより、反応室内のプロセスガス分子密度が変化する。このため、反応室1の内部圧力に応じてプラズマのイオン電流密度が変動し、バイアス高周波電力の電力値も変化する。したがって、反応室1の内部圧力を変化させることでバイアス高周波電力を所望の値にフィードバック制御を実施することができる。なお、反応室圧力を調整する方向(昇圧あるいは減圧)あるいは、反応室圧力の制御設定値は、例えば、予め実験により取得された、反応室圧力とバイアス高周波電力との関係に基づいて決定することができる。
圧力調整の指示は、装置制御部35を通じて、排気量制御部19に入力される。排気量制御部19は、入力された指示に応じて、排気量調整手段3により排気量を調整し、反応室1の内部圧力を調整する。このとき、制御値算出部54は、圧力調整指示を装置制御部35へ通知した後、電力値取得部31により取得されて制御値算出部54に入力された電力値と制御設定値とを比較する(ステップS12)。比較の結果、電力値と設定値とが同一であれば、処理が終了する(ステップS12Yes)。当該圧力の調整は、取得された電力値と設定値とが同一になるまで継続される(ステップS12No)。
これにより、バイアス電力制御方式においても、バイアス高周波電力が一定に保つことができ、かつイオン電流密度一定にすることが可能になる。その結果、パターン寸法が安定する。
なお、上記では、反応室1内の圧力を調整することにより、バイアス高周波電力の電力値を所望値にフィードバック制御する事例を説明した。しかしながら、バイアス高周波電力の電力値は、ソース高周波電源11の出力電力値を調整することでも所定値に制御することができる。したがって、反応室1内の圧力を調整する構成に代えて、ソース高周波電源11の出力電力値を調整することにより、バイアス高周波電力の電力値を所望の値にフィードバック制御する構成であっても、同様の効果を得ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、バイアス電圧制御方式のプラズマ処理装置にて、プラズマのインピーダンスに重畳する実抵抗成分の変動を検出することができ、装置異常に起因するプラズマ処理特性の変動を確実に防止することができる。この結果、プラズマ処理特性を、再現性よく安定して実施することができる。また、装置故障の部位を特定することもできる。
また、本発明によれば、簡易に、プラズマのイオン電流密度Iを監視することができ、プラズマの状態を安定させ、かつ処理特性(選択比や寸法等)を安定させることができる。さらに、故障診断を自動化することにより、加工ロスや装置稼働ロスを最小にすることが可能になる。
なお、本発明は、以上で説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、種々の変形および応用が可能である。例えば、上記実施形態では、特に好ましい形態として、判定部が比較する電力値を平均電力値としたが、平均電力値に代えて、所定期間内に取得された電力値をそのまま比較に使用することも可能である。また、上記実施形態では、プラズマ処理装置として、誘導結合型のドライエッチング装置に適用した事例について説明したが、本発明は、CVD(Chemical Vapor Deposition)装置等の高周波電力印加によりプラズマを励起するいかなるプラズマ処理装置に対しても適用可能である。
本発明は、設備の安定化、およびプラズマ処理特性の安定化を実現することができ、プラズマ処理装置およびその制御方法として有用である。
本発明の一実施形態におけるプラズマ処理装置を示す概略構成図 本発明の一実施形態における演算部の構成を示す機能ブロック図 本発明の一実施形態における時間波形を示す模式図 本発明の一実施形態における平均電力値の経時変化を示す図 本発明の一実施形態におけるバイアス高周波電力と配線抵抗値との関係を示す図 本発明の一実施形態における装置異常検出処理を示すフローチャート 本発明の一実施形態におけるプラズマ安定化処理を示すフローチャート 従来のプラズマ処理装置を示す概略構成図
符号の説明
1 反応室
3 排気量調整手段
5 圧力測定器
7 マスフローコントローラー
10 アンテナコイル
11 ソース高周波電源
13 下部電極
14 バイアス高周波電源
16 被処理体
17 バイアス電圧測定回路
18 バイアス電源制御部
19 排気量制御部
31 電力値取得部
32 演算部
34 報知部
35 装置制御部
40 工場MES
51 平均電力値算出部
52 波形生成部
53 判定部
54 制御値算出部

Claims (22)

  1. 高周波電力の印加により反応室内にプラズマを励起して、前記反応室内に収容した被処理体に対しプラズマ処理を行うプラズマ処理装置において、
    被処理体が載置される試料台と、
    前記試料台に整合器を介してバイアス高周波電力を印加するバイアス高周波電源と、
    前記試料台と整合器との間で前記バイアス高周波電力の直流成分を取得する手段と、
    前記直流成分が所定値となる状態に、前記バイアス高周波電源を制御する手段と、
    前記バイアス高周波電源が出力するバイアス高周波電力の電力値を取得する手段と、
    前記取得した電力値の時間に対する波形を生成する手段と、
    プラズマ処理中の所定期間内に取得された前記電力値と、予め設定された基準値とを比較する手段と、
    前記波形と、予め設定された基準波形とを比較する手段と、
    前記電力値の比較結果と前記波形の比較結果とに基づいて、装置異常に起因するプラズマインピーダンスの変動の有無を判定する手段と、
    を備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 予め取得された、被処理体に対するプラズマ処理特性と前記バイアス高周波電力との対応関係に基づいて、所定のプラズマ処理特性が得られるバイアス高周波電力の電力値を設定する手段と、
    プラズマ処理中に、前記バイアス高周波電力が前記設定された電力値となる状態に、前記バイアス高周波電力を調整する手段と、
    をさらに備えた請求項1記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記バイアス高周波電力の調整が、前記反応室の内部圧力を調整することにより実施される請求項2記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記バイアス高周波電力の調整が、前記反応室内にプラズマを励起するソース高周波電源の出力電力値を調整することにより実施される請求項2記載のプラズマ処理装置。
  5. 電力値の比較および波形の比較の結果、取得した電力値にシフトまたはドリフトがあった場合、装置異常に起因するプラズマインピーダンス変動ありと判定する請求項1から4のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  6. 装置異常に起因するプラズマインピーダンス変動ありと判定された場合、異常を報知する手段をさらに備えた、請求項1から5のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  7. 装置異常に起因するプラズマインピーダンス変動ありと判定された場合、プラズマ処理を停止する手段をさらに備えた、請求項1から6のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記基準値が、同一の処理条件で正常に実施されたプラズマ処理において取得したバイアス高周波電力の電力値に基づいて設定される請求項1から7のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記基準波形が、同一の処理条件で正常に実施されたプラズマ処理において取得したバイアス高周波電力の波形に基づいて設定される請求項1から8のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  10. 前記比較に使用される電力値が、所定期間内に取得された電力値の平均値である請求項1から9のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  11. 高周波電力の印加により反応室内にプラズマを励起して、前記反応室内に収容した被処理体に対しプラズマ処理を行うプラズマ処理装置の制御方法において、
    被処理体が載置された試料台に、バイアス高周波電力を印加する工程と、
    前記試料台に印加されたバイアス高周波電力の直流成分を取得する工程と、
    前記直流成分が所定値となる状態に、前記バイアス高周波電力を維持する工程と、
    前記バイアス高周波電力の電力値を取得する工程と、
    前記取得した電力値の時間に対する波形を生成する工程と、
    プラズマ処理中の所定期間内に取得された前記電力値と、予め設定された基準値とを比較する工程と、
    前記波形と、予め設定された基準波形とを比較する工程と、
    前記電力値の比較結果と前記波形の比較結果とに基づいて、装置異常に起因するプラズマインピーダンスの変動の有無を判定する工程と、
    を有することを特徴とするプラズマ処理装置の制御方法。
  12. 予め取得された、被処理体に対するプラズマ処理特性と前記バイアス高周波電力との対応関係に基づいて、所定のプラズマ処理特性が得られるバイアス高周波電力の電力値を設定する工程と、
    プラズマ処理中に、前記バイアス高周波電力を、前記直流成分が所定値となる状態、かつ前記設定された電力値となる状態にする工程と、
    をさらに備えた請求項11記載のプラズマ処理装置の制御方法。
  13. 前記反応室の内部圧力を調整することにより、前記バイアス高周波電力を前記設定された電力値となる状態にする請求項12記載のプラズマ処理装置の制御方法。
  14. 前記反応室内にプラズマを励起するソース高周波電力の電力値を調整することにより、前記バイアス高周波電力を前記設定された電力値となる状態にする請求項12記載のプラズマ処理装置の制御方法。
  15. 電力値の比較および波形の比較の結果、取得した電力値にシフトまたはドリフトがあった場合、装置異常に起因するプラズマインピーダンス変動ありと判定する請求項11から14のいずれかに記載のプラズマ処理装置の制御方法。
  16. 装置異常に起因するプラズマインピーダンス変動ありと判定された場合、異常を報知する工程をさらに有する、請求項11から15のいずれかに記載のプラズマ処理装置の制御方法。
  17. 装置異常に起因するプラズマインピーダンス変動ありと判定された場合、プラズマ処理を停止する工程をさらに有する、請求項11から16のいずれかに記載のプラズマ処理装置の制御方法。
  18. 前記基準値が、同一の処理条件で正常に実施されたプラズマ処理において取得したバイアス高周波電力の電力値に基づいて設定される請求項11から17のいずれかに記載のプラズマ処理装置の制御方法。
  19. 前記基準波形が、同一の処理条件で正常に実施されたプラズマ処理において取得したバイアス高周波電力の波形に基づいて設定される請求項11から17のいずれかに記載のプラズマ処理装置の制御方法。
  20. 前記比較に使用される電力値が、所定期間内に取得された電力値の平均値である請求項11から19のいずれかに記載のプラズマ処理装置の制御方法。
  21. 電力値の比較および波形の比較の結果、取得した電力値にシフトがあった場合、反応室内のパーツの装着異常であると判定する請求項15記載のプラズマ処理装置の制御方法。
  22. 電力値の比較および波形の比較の結果、取得した電力値にドリフトがあった場合、バイアス高周波電力を印加する高周波電源の異常であると判定する請求項15記載のプラズマ処理装置の制御方法。
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