JP2008286823A - 光源装置、照明装置及びプロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成により高い効率で光を供給可能な光源装置、照明装置及びプロジェクタを提供すること。
【解決手段】第1波長の光を射出する光源部である半導体レーザ11と、光源部からの第1波長の光を共振させる外部共振器である体積ホログラム15と、光源部及び外部共振器の間の光路中に設けられ、第1波長の光を、第1波長とは異なる波長である第2波長の光へ変換する波長変換素子であるSHG素子13と、第1波長の光を透過させ、かつ第2波長の光を反射させる波長選択反射部である波長選択ミラー層14と、第1波長の光と第2波長の光とを分離させる波長分離部であるダイクロイックミラー12と、を有し、波長選択ミラー層14は、SHG素子13及び体積ホログラム15の間の光路中に設けられ、ダイクロイックミラー12は、半導体レーザ11及びSHG素子13の間の光路中に設けられる。
【選択図】図1
【解決手段】第1波長の光を射出する光源部である半導体レーザ11と、光源部からの第1波長の光を共振させる外部共振器である体積ホログラム15と、光源部及び外部共振器の間の光路中に設けられ、第1波長の光を、第1波長とは異なる波長である第2波長の光へ変換する波長変換素子であるSHG素子13と、第1波長の光を透過させ、かつ第2波長の光を反射させる波長選択反射部である波長選択ミラー層14と、第1波長の光と第2波長の光とを分離させる波長分離部であるダイクロイックミラー12と、を有し、波長選択ミラー層14は、SHG素子13及び体積ホログラム15の間の光路中に設けられ、ダイクロイックミラー12は、半導体レーザ11及びSHG素子13の間の光路中に設けられる。
【選択図】図1
Description
本発明は、光源装置、照明装置及びプロジェクタ、特に、レーザ光を供給する光源装置の技術に関する。
近年、プロジェクタの光源装置にレーザ光源を用いる技術が提案されている。レーザ光源は、高出力化及び多色化に伴い、プロジェクタの光源として開発されている。プロジェクタの光源として従来用いられているUHPランプと比較すると、レーザ光源は、高い色再現性、瞬時点灯が可能、長寿命である等の利点がある。レーザ光源を用いる光源装置としては、レーザ光源からの基本波光をそのままの波長で射出するものの他、基本波光の波長を変換して射出するものが知られている。基本波光の波長を変換する波長変換素子として、例えば第二高調波発生(Second−Harmonic Generation;SHG)素子が知られている。SHG素子を用いることで、容易に入手可能な汎用のレーザ光源を用いて、所望の波長かつ十分な光量のレーザ光を供給することが可能となる。
SHG素子へ入射する入射光に対する波長変換効率は、一般に30〜40%程度であることが知られている。レーザ光源からの基本波光をSHG素子へ入射させるのみでは、レーザ光源の出力に対して、波長変換後の高調波光の光量が非常に小さくなってしまう。高い効率で高調波光を得るために、例えば特許文献1には、高調波光と基本波光とを分離し、基本波光を再度SHG素子へ入射させる技術が提案されている。高調波光は、レーザ光源からSHG素子へ基本波光が入射した際、及び、SHG素子からミラーを経て再びSHG素子へ基本波光が入射した際に生じる。これらの高調波光を合成させることで、波長変換効率を向上させることができる。また、ポラライザを用いることで、同軸上にて2つの高調波光を合成させることができる。
特許文献1に提案される技術では、比較的多くの光学素子を必要とするために、光源装置の構成が複雑かつ大掛かりとなる。また、ポラライザを用いて2つの高調波光を合成するために、2つの高調波光は、互いに異なる振動方向の偏光光とされる。例えば、プロジェクタの空間光変調装置として用いられる液晶表示装置は、特定の振動方向の偏光光を変調することから、特定の振動方向の偏光光を入射させることが望ましい。互いに異なる振動方向の偏光光が合成される場合に、さらに偏光変換のための光学素子を設けることとなると、光源装置の構成がさらに複雑となる。このように、従来の技術によると、簡易な構成により高い効率で光を供給することが困難であるという問題を生じる。本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、簡易な構成により高い効率で光を供給可能な光源装置、その光源装置を用いる照明装置及びプロジェクタを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る光源装置は、第1波長の光を射出する光源部と、光源部からの第1波長の光を共振させる外部共振器と、光源部及び外部共振器の間の光路中に設けられ、第1波長の光を、第1波長とは異なる波長である第2波長の光へ変換する波長変換素子と、第1波長の光を透過させ、かつ第2波長の光を反射させる波長選択反射部と、第1波長の光と第2波長の光とを分離させる波長分離部と、を有し、波長選択反射部は、波長変換素子及び外部共振器の間の光路中に設けられ、波長分離部は、光源部及び波長変換素子の間の光路中に設けられることを特徴とする。
波長選択反射部及び波長分離部を設けることにより、第2波長の光である高調波光のみを取り出し、光源部及び外部共振器の間において、第1波長の光である基本波光を共振させる。光源部及び外部共振器の間で基本波光を往復させる間に高調波光を生じさせることで、高い効率で高調波光を得ることができる。光源装置は、光源部、外部共振器、波長変換素子を配置する光路中に波長選択反射部及び波長分離部を設ければ良く、簡易な構成にできる。さらに、外部共振器において高調波光の高い透過率を得ることが困難であったとしても、外部共振器にて高調波光を透過させる場合と比較して、高い効率で高調波光を得ることが可能となる。これにより、簡易な構成により高い効率で光を供給可能な光源装置を得られる。
また、本発明の好ましい態様としては、波長選択反射部は、外部共振器に設けられることが望ましい。波長選択反射部を透過した基本波光をそのまま外部共振器へ入射させることで、基本波光の損失を低減できる。これにより、さらに高い効率で光を供給できる。
また、本発明の好ましい態様としては、外部共振器は、体積ホログラムを有することが望ましい。体積ホログラムは、基本波光の狭帯域化に適している。光源装置は、体積ホログラムにより基本波光を狭帯域化させることで、さらに高い効率で光を供給できる。体積ホログラムは、高調波光について高い透過率を得ることが困難であるため、体積ホログラムにて高調波光を透過させる場合と比較して、高い効率で高調波光を得ることが可能となる。
また、本発明の好ましい態様としては、波長分離部は、第1波長の光を透過させ、かつ第2波長の光を反射させることが望ましい。これにより、第1波長の光と第2波長の光とを分離させることができる。
また、本発明の好ましい態様としては、波長分離部は、第1波長の光を反射させ、かつ第2波長の光を透過させることが望ましい。これにより、第1波長の光と第2波長の光とを分離させることができる。
また、本発明の好ましい態様としては、光源部は、第1波長の光を反射させるミラー層を有することが望ましい。これにより、光源部と外部共振器との間で基本波光を共振させることができる。
さらに、本発明に係る照明装置は、上記の光源装置を有し、光源装置からの光を用いて被照射物を照明することを特徴とする。上記の光源装置を用いることで、簡易な構成により高い効率で光を供給できる。これにより、簡易な構成により高い効率で光を供給可能な照明装置を得られる。
さらに、本発明に係るプロジェクタは、上記の光源装置を有し、光源装置からの光を用いて画像を表示することを特徴とする。上記の光源装置を用いることで、簡易な構成により高い効率で光を供給できる。これにより、簡易な構成で明るい画像を表示可能なプロジェクタを得られる。
以下に図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る光源装置10の概略構成を示す。光源装置10は、半導体レーザ11を有する。半導体レーザ11は、第1波長の基本波光を射出する光源部であって、例えば、面発光型の半導体レーザである。第1波長は、例えば1064nmである。半導体レーザ11は、特定の振動方向の偏光光を射出させる。半導体レーザ11は、第1波長の光を反射させるミラー層16、及びミラー層16に積層された活性層17を有する。
ダイクロイックミラー12は、半導体レーザ11及びSHG素子13の間の光路中に設けられている。ダイクロイックミラー12は、第1波長の光を透過させ、第1波長とは異なる波長である第2波長の光を反射させる。ダイクロイックミラー12は、第1波長の基本波光と、第2波長の高調波光とを分離させる波長分離部である。ダイクロイックミラー12は、半導体レーザ11からの光線に対して略45度の傾きを持たせて配置されている。ダイクロイックミラー12は、ガラス板等の透明部材に誘電体多層膜をコーティングすることにより構成されている。
SHG素子13は、第1波長の基本波光を入射させることにより、第2波長の高調波光を発生させる。SHG素子13は、半導体レーザ11からの第1波長の光を第2波長の光へ変換する波長変換素子である。SHG素子13は、半導体レーザ11及び体積ホログラム15の間の光路中に設けられている。第2波長は、第1波長の半分の波長であって、例えば532nmである。SHG素子13としては、例えば、非線形光学結晶を用いることができる。非線形光学結晶としては、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)の分極反転結晶(Periodically Poled Lithium Niobate;PPLN)を用いることができる。SHG素子13は、基本波光の第1波長に対応するピッチの分極反転構造を有する。
体積ホログラム15は、第1波長の光を選択的に反射させ、第1波長以外の波長の光を透過させる機能を有する。体積ホログラム15は、半導体レーザ11のミラー層16との間において半導体レーザ11からの基本波光を共振させる外部共振器である。体積ホログラム15には、二方向から入射させた入射光によって生じた干渉縞が記録されている。干渉縞は、高屈折率部分と低屈折率部分とが周期的に配列された周期構造として記録される。体積ホログラム15は、かかる干渉縞とブラッグ条件が適合する光のみを、回折により選択的に反射させる。
体積ホログラム15は、基本波光の狭帯域化に適している。光源装置10は、体積ホログラム15により基本波光を狭帯域化させることで、高い効率でレーザ光を供給できる。体積ホログラム15としては、ニオブ酸リチウム等の結晶により形成された結晶型の体積ホログラムや、フォトポリマからなるフォトポリマ体積ホログラムを用いることができる。
波長選択ミラー層14は、体積ホログラム15のうちSHG素子13側の面に設けられている。波長選択ミラー層14は、第1波長の光を透過させ、かつ第2波長の光を反射させる波長選択反射部である。波長選択ミラー層14は、例えば、誘電体多層膜により構成されている。波長選択ミラー層14を体積ホログラム15に設けることで、波長選択ミラー層14を透過した後体積ホログラム15へ入射する際における基本波光の損失を低減できる。
半導体レーザ11のミラー層16は、高屈折率の誘導体と低屈折率の誘導体の積層体によって構成されている。ミラー層16の積層構造は、半導体レーザ11により射出される基本波光の波長である第1波長に対して最適化され、基本波光が干渉し強め合う条件に設定されている。不図示の電流供給部から所定量の電流が供給されると、活性層17は、第1波長の基本波光を射出する。
半導体レーザ11の活性層17から射出された基本波光は、ダイクロイックミラー12を透過した後、SHG素子13へ入射する。ダイクロイックミラー12からSHG素子13へ基本波光が入射することにより生じた高調波光は、波長選択ミラー層14で反射し、SHG素子13へ入射する。波長選択ミラー層14からSHG素子13へ入射した高調波光は、SHG素子13を透過した後、ダイクロイックミラー12で反射する。ダイクロイックミラー12における反射により光路が折り曲げられた高調波光は、光源装置10から射出される。
ダイクロイックミラー12からSHG素子13へ入射し、SHG素子13を透過した基本波光は、波長選択ミラー層14を透過した後、体積ホログラム15で反射する。体積ホログラム15で反射した基本波光は、波長選択ミラー層14を透過した後、SHG素子13へ入射する。波長選択ミラー層14からSHG素子13へ基本波光が入射することにより生じた高調波光は、ダイクロイックミラー12で反射した後、光源装置10から射出される。
波長選択ミラー層14からSHG素子13へ入射し、SHG素子13を透過した基本波光は、ダイクロイックミラー12を透過した後、半導体レーザ11へ入射する。半導体レーザ11へ入射した基本波光は、ミラー層16で反射した後、半導体レーザ11からダイクロイックミラー12へ向けて射出される。ミラー層16及び体積ホログラム15により反射された基本波光は、活性層17により新たに射出される基本波光と共振して増幅される。
図2は、本実施例の比較例に係る従来の光源装置20の概略構成を示す。光源装置20は、半導体レーザ11、SHG素子13及び体積ホログラム15を有する。SHG素子13で発生した高調波光は、体積ホログラム15を透過した後、光源装置20から射出される。体積ホログラム15は、基本波光を高い効率で反射可能である一方、高調波光を高い効率で透過させることが困難である。体積ホログラム15は、体積ホログラム15へ入射した高調波光の一部を散乱させてしまう。このため、体積ホログラム15にて高調波光を透過させる従来の構成の場合、高い効率でレーザ光を供給することが困難となる。
図1に戻って、本発明の光源装置10は、波長選択ミラー層14及びダイクロイックミラー12を設けることにより、高調波光のみを取り出し、半導体レーザ11及び体積ホログラム15の間において基本波光を共振させる。半導体レーザ11及び体積ホログラム15の間で基本波光を往復させる間に高調波光を生じさせることで、高い効率で高調波光を得ることができる。光源装置10は、半導体レーザ11、体積ホログラム15、SHG素子13を配置する光路中に波長選択ミラー層14及びダイクロイックミラー12を設ければ良く、簡易な構成にできる。さらに、体積ホログラム15にて高調波光を透過させる場合と比較して、高い効率で高調波光を得ることが可能となる。これにより、簡易な構成により高い効率で光を供給できるという効果を奏する。
本発明の光源装置10は、半導体レーザ11からSHG素子13へ基本波光が入射した際に生じた高調波光と、体積ホログラム15からSHG素子13へ基本波光が入射した際に生じた高調波光とを、同軸上にて合成させる。同軸上にて高調波光を合成させることで、光束の空間的な広がりを低減させ、有効利用が可能なレーザ光を供給できる。また、光源装置10は、同一の振動方向を持つ偏光光を合成可能である。このため、例えば、光源装置10を液晶表示装置と組み合わせる場合であっても、偏光変換のための光学素子を不要にでき、光源装置10を簡易な構成にできる。
外部共振器は、基本波光を選択的に反射させる波長特性を持つものであれば良く、体積ホログラム15を用いる場合に限られない。外部共振器としては、例えば、ダイクロイックミラーを用いても良い。波長選択反射部は、体積ホログラム15に設けられる場合に限られない。波長選択反射部は、少なくとも、SHG素子13及び体積ホログラム15の間の光路中に設けられればよい。波長選択反射部は、基本波光に対して高調波光を選択的に反射可能であれば良く、比較的広い波長領域の光を反射させる構成にできる。これに対して、外部共振器は、光源部及び外部共振器間の共振によって基本波光を増幅させるために、比較的狭い波長領域の光を反射させる構成であることが望ましい。
図3は、本実施例の変形例に係る光源装置30の概略構成を示す。本変形例の光源装置30は、第1波長の基本波光を反射させ、かつ第2波長の高調波光を透過させるダイクロイックミラー31を有する。ダイクロイックミラー31は、基本波光と高調波光とを分離させる波長分離部である。
半導体レーザ11から射出された基本波光は、ダイクロイックミラー31での反射により光路が折り曲げられた後、SHG素子13へ入射する。SHG素子13からダイクロイックミラー31へ入射した高調波光は、ダイクロイックミラー31を透過した後、光源装置30から射出される。SHG素子13からダイクロイックミラー31へ入射した基本波光は、ダイクロイックミラー31での反射により光路が折り曲げられた後、半導体レーザ11へ入射する。本変形例の場合も、簡易な構成により高い効率で光を供給できる。本実施例において、波長分離部は、基本波光と高調波光とを分離可能であれば良く、ダイクロイックミラー12、31を用いる場合に限られない。
図4は、本発明の実施例2に係るプロジェクタ40の概略構成を示す。プロジェクタ40は、スクリーン47に光を投写させ、スクリーン47で反射する光を観察することで画像を鑑賞するフロント投写型のプロジェクタである。上記実施例1と重複する説明は省略する。プロジェクタ40は、赤色(R)光用照明装置41R、緑色(G)光用照明装置41G、青色(B)光用照明装置41Bを有する。
図5は、G光用照明装置41Gの概略構成を示す。G光用照明装置41Gは、上記実施例1の光源装置10を有する。G光用照明装置41Gは、光源装置10からのG光を用いて、被照射物であるG光用空間光変調装置42Gを照明する照明装置である。拡散レンズ52は、光源装置10からのレーザ光を拡散させることで、照明領域を拡大させる。コリメータレンズ53は、拡散レンズ52で拡散されたレーザ光を平行化させる。
第1インテグレータレンズ54は、アレイ状に配列された複数のレンズ素子55を用いて、コリメータレンズ53からの光束を複数に分割する。各レンズ素子55は、G光用空間光変調装置42Gと略相似の矩形形状をなしている。第1インテグレータレンズ54の各レンズ素子55は、コリメータレンズ53からの光束を第2インテグレータレンズ56のレンズ素子57近傍にて集光させる。第2インテグレータレンズ56は、アレイ状に配列された複数のレンズ素子57を用いて、第1インテグレータレンズ54のレンズ素子55の像をG光用空間光変調装置42G上に形成する。
重畳レンズ58は、第1インテグレータレンズ54の各レンズ素子55の像をG光用空間光変調装置42G上で重畳させる。第1インテグレータレンズ54、第2インテグレータレンズ56及び重畳レンズ58は、照明領域の整形、及び光量分布の均一化を行う。G光用空間光変調装置42Gは、G光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置であって、透過型液晶表示装置である。G光用空間光変調装置42Gは、G光用照明装置41Gからの特定の振動方向の偏光光を変調する。
なお、G光用照明装置41Gは、照明領域の整形、拡大及び光量分布の均一化が可能であれば良く、本実施例で説明する構成に限られない。例えば、G光用照明装置41Gは、拡散レンズ52から重畳レンズ58までの各構成に代えて、回折光学素子である計算機合成ホログラム(Computer Generated Hologram;CGH)を用いても良い。また、G光用照明装置41Gは、図1に示す光源装置10に代えて、図3に示す光源装置30を用いても良い。
図4に戻って、R光用照明装置41R、B光用照明装置41Bは、G光用照明装置41Gと同様の構成を有する。R光用照明装置41Rは、例えば、660nmの波長のレーザ光を射出させる光源装置を有する。R光用照明装置41Rは、光源装置からのR光を用いて、被照射物であるR光用空間光変調装置42Rを照明する照明装置である。R光用空間光変調装置42Rは、R光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置であって、透過型液晶表示装置である。R光用空間光変調装置42Rは、R光用照明装置41Rからの特定の振動方向の偏光光を変調する。
B光用照明装置41Bは、例えば、460nmの波長のレーザ光を射出させる光源装置を有する。B光用照明装置41Bは、光源装置からのB光を用いて、被照射物であるB光用空間光変調装置42Bを照明する照明装置である。B光用空間光変調装置42Bは、B光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置であって、透過型液晶表示装置である。B光用空間光変調装置42Bは、B光用照明装置41Bからの特定の振動方向の偏光光を変調する。透過型液晶表示装置としては、例えば高温ポリシリコンTFT液晶パネル(High Temperature Polysilicon;HTPS)を用いることができる。各色光用空間光変調装置42G、42R、42BからのG光、R光、B光は、それぞれ異なる方向からクロスダイクロイックプリズム43へ入射する。
クロスダイクロイックプリズム43は、互いに略直交させて配置された2つのダイクロイック膜44、45を有する。第1ダイクロイック膜44は、R光を反射し、G光及びB光を透過させる。第2ダイクロイック膜45は、B光を反射し、R光及びG光を透過させる。クロスダイクロイックプリズム43は、それぞれ異なる方向から入射したR光、G光及びB光を合成し、投写レンズ46の方向へ射出させる。投写レンズ46は、クロスダイクロイックプリズム43で合成された光をスクリーン47の方向へ投写する。
上記実施例1と同様の構成を有する光源装置を用いることで、簡易な構成により高い効率で光を供給できる。これにより、プロジェクタ40を簡易な構成とし、かつ明るい画像を表示できるという効果を奏する。なお、プロジェクタ40は、全ての光源装置が上記実施例1と同様の構成である場合に限られず、一部の光源装置が上記実施例1とは異なる構成であっても良い。例えば、R光用照明装置41Rの光源装置は、SHG素子を用いずレーザ光源からの基本波光をそのままの波長で射出する構成としても良い。
プロジェクタは、空間光変調装置として透過型液晶表示装置を用いる場合に限られない。空間光変調装置としては、反射型液晶表示装置(Liquid Crystal On Silicon;LCOS)、DMD(Digital Micromirror Device)、GLV(Grating Light Valve)等を用いても良い。プロジェクタは、色光ごとに空間光変調装置を備える構成に限られない。プロジェクタは、一の空間光変調装置により2つ又は3つ以上の色光を変調する構成としても良い。プロジェクタは、空間光変調装置を用いる場合に限られない。プロジェクタは、ガルバノミラー等の走査手段により光源装置からのレーザ光を走査させ、被照射面において画像を表示するレーザスキャン型のプロジェクタであっても良い。
プロジェクタは、スクリーンの一方の面に光を供給し、スクリーンの他方の面から射出される光を観察することで画像を鑑賞する、いわゆるリアプロジェクタであっても良い。本発明の光源装置は、プロジェクタに適用される場合に限られない。本発明の光源装置は、例えば、レーザ光を用いて露光を行う露光装置や、レーザ光により照明された像をモニタするモニタ装置等に適用することとしても良い。
以上のように、本発明に係る光源装置は、プロジェクタに用いる場合に適している。
10 光源装置、11 半導体レーザ、12 ダイクロイックミラー、13 SHG素子、14 波長選択ミラー層、15 体積ホログラム、16 ミラー層、17 活性層、20 光源装置、30 光源装置、31 ダイクロイックミラー、40 プロジェクタ、41G G光用照明装置、41R R光用照明装置、41B B光用照明装置、42G G光用空間光変調装置、42R R光用空間光変調装置、42B B光用空間光変調装置、43 クロスダイクロイックプリズム、44 第1ダイクロイック膜、45 第2ダイクロイック膜、46 投写レンズ、47 スクリーン、52 拡散レンズ、53 コリメータレンズ、54 第1インテグレータレンズ、55、57 レンズ素子、56 第2インテグレータレンズ、58 重畳レンズ
Claims (8)
- 第1波長の光を射出する光源部と、
前記光源部からの前記第1波長の光を共振させる外部共振器と、
前記光源部及び前記外部共振器の間の光路中に設けられ、前記第1波長の光を、前記第1波長とは異なる波長である第2波長の光へ変換する波長変換素子と、
前記第1波長の光を透過させ、かつ前記第2波長の光を反射させる波長選択反射部と、
前記第1波長の光と前記第2波長の光とを分離させる波長分離部と、を有し、
前記波長選択反射部は、前記波長変換素子及び前記外部共振器の間の光路中に設けられ、
前記波長分離部は、前記光源部及び前記波長変換素子の間の光路中に設けられることを特徴とする光源装置。 - 前記波長選択反射部は、前記外部共振器に設けられることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
- 前記外部共振器は、体積ホログラムを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光源装置。
- 前記波長分離部は、前記第1波長の光を透過させ、かつ前記第2波長の光を反射させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光源装置。
- 前記波長分離部は、前記第1波長の光を反射させ、かつ前記第2波長の光を透過させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光源装置。
- 前記光源部は、前記第1波長の光を反射させるミラー層を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光源装置。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光源装置を有し、前記光源装置からの光を用いて被照射物を照明することを特徴とする照明装置。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光源装置を有し、前記光源装置からの光を用いて画像を表示することを特徴とするプロジェクタ。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2011092842A1 (ja) * | 2010-01-29 | 2011-08-04 | Necディスプレイソリューションズ株式会社 | 照明光学系とこれを用いたプロジェクタ |
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