JP2008278629A - モータ装置及びフローティング支持装置 - Google Patents

モータ装置及びフローティング支持装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ブラケットを介して車体に支持されるモータ本体の車体への接地接続を、比較的短いアース線を用いて容易に行わせることができるモータ装置、及びフローティング支持装置を得る。
【解決手段】ワイパモータ装置10は、フローティング支持装置12によって、ワイパモータ14がモータブラケット75を介して車体Bにフローティング支持されると共に接地接続されている。フローティング支持装置12は、車体Bとモータブラケット75の取付部75Aとに挟まれた第1鍔部88A、取付部75Aとボルト90の頭部90Aとに挟まれた第2鍔部88B、これらを連結するスペーサ部88Cを有するグロメット88と、第2鍔部88Bと取付部75Aとに挟まれた第1アースプレート95と、頭部90Aと第2鍔部88Bとに挟まれた第2アースプレート96と、第1アースプレート95と第2アースプレート96とを接続するアース線98とを備えて構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車体にフローティング支持されると共に接地接続されるモータ装置、及びモータ装置を車体に対しフローティング支持させると共に接地接続させるためのフローティング支持装置に関する。
ボルト・ナットを用いてワイパモータを車体に固定するにあたり、グロメットを用いてワイパモータを車体に対しフローティング支持し、モータから車体への振動伝達を遮断するようにした技術が知られている。また、このような技術において、ワイパモータを車体に固定するためのボルト・ナットを利用して、一端がワイパモータに接続されたアース線の他端に設けられたアース端子を車体に接地接続されるように固定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
実開昭63−38273号公報
ところで、特許文献に1に開示された構成のようにワイパモータハウジングに設けられたフランジ部において車体に固定される構造では、該フランジ部とモータ本体とが比較的近接して配置されるので、短いアース線を用いて取り回し可能であるが、例えばブラケットを介して車体に固定的に支持されるモータ装置では、車体に対する接地接続について以下に示す如き問題が生じる。すなわち、この構成では、モータハウジングの車体への固定部位とモータ本体とが比較的離間して配置されるため、アース線の一端と他端とで接続場所が離れてしまい、接続作業が煩雑であった。また、上記の如く比較的離間して配置された部分間を接続する比較的長いアース線が不安定な姿勢で配線されることになるので、車両やモータからの振動によってアース線がバタツキを生じることが懸念される。
本発明は上記事実を考慮して、ブラケットを介して車体に支持されるモータ本体の車体への接地接続を、比較的短いアース線を用いて容易に行わせることができるモータ装置、及びフローティング支持装置を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係るモータ装置は、モータ本体と、前記モータ本体が固定されると共に該モータ本体が電気的に接地接続されたブラケットと、車体と前記ブラケットとの間に配置される第1弾性部と、前記ブラケットに対する前記車体とは反対側に配置される第2弾性部と、前記第1弾性部と第2弾性部との間に位置するスペーサ部とを有し、前記第1弾性部、第2弾性部及びスペーサ部を貫通して前記車体に固定された締結部材によって締結荷重が付加された状態で前記ブラケットを前記車体に対しフローティング支持させるための防振部材と、前記締結荷重によって、前記第1弾性部及び第2弾性部の何れか一方と前記ブラケットとの間に、該ブラケットと接触して挟み込まれる第1アースプレートと、前記締結荷重によって、前記第2弾性部と前記締結部材との間に、該締結部材と接触して挟み込まれる第2アースプレートと、一端が前記第1アースプレートに接続されると共に、他端が第2アースプレートに接続されたアース線と、を備えている。
請求項1記載のモータ装置では、ブラケットと車体との間に防振部材の第1弾性部が介在すると共に、ブラケットにおける第1弾性部側に対する反対側と締結部材(車体)との間に防振部材の第2弾性部が介在することで、ブラケットすなわちモータ本体が車体に対しフローティング支持されている。なお、本発明におけるフローティング支持とは、第1弾性部の圧縮弾性変形によるブラケットの車体への近接、及び第2弾性部の圧縮弾性変形に伴うブラケットの車体からの離間の双方が許容される支持をいう。また、このフローティング支持状態でモータ本体は、ブラケット、第1アースプレート、アース線、第2アースプレート、締結部材を介して車体に対し電気的に接地接続されている。
ここで、本モータ装置では、アース線による接続部である第1アースプレートと第2アースプレートとが共通の防振部材に保持されるので、ブラケットにおける車体への支持部位とモータ本体との距離に拘わらず、アース線を短くすることができる。そして、アース線の一端及び他端に接続された第1アースプレートと第2アースプレートとが共通の締結部材による締結力で防振部材に締結されるので、接地接続を作業者に容易に行わせることができる。
このように、請求項1記載のモータ装置では、ブラケットを介して車体に支持されるモータ本体の車体への接地接続を、比較的短いアース線を用いて容易に行わせることができる。
請求項2記載の発明に係るモータ装置は、請求項1記載のモータ装置において、前記第1アースプレートは、前記第1アースプレート及び第2アースプレートの一方から他方側に向けて延在され、前記第2アースプレートの前記第1アースプレートに対する前記締結部材の軸廻りの角変位を規制するための規制部を有する。
請求項2記載のモータ装置では、第2アースプレートの締結部材の軸廻りの角変位が規制部にて規制されるので、アース線の他端が接続される第2アースプレートを、アース線の一端が接続される第1アースプレートに対し所定の姿勢で組み付けることができる。
請求項3記載の発明に係るモータ装置は、請求項2記載のモータ装置において、前記第1アースプレートは、前記締結部材の軸方向との直交面に沿って前記スペーサ部を受け入れつつ前記第1弾性部と第2弾性部との間にアクセス可能となるように、周方向の一部において開口する形状に形成されており、前記規制部は、前記第1アースプレートの開口部と前記締結部材の軸とを結ぶ方向に該第1アースプレートが移動することを規制するように、前記第2アースプレートの前記第1アースプレートに対する前記締結部材の軸廻りの角変位を規制している。
請求項3記載のモータ装置では、第1アースプレートは、防振部材におけるスペーサ部の外周側から近接されて、内側にスペーサ部を受け入れつつ第1及び第2弾性部の間に進入される。一方、第2アースプレートは、規制部により締結部材の軸廻りの角変位が規制されるように組み付けられる。この状態から第1アースプレートを、その開口部と前記締結部材の軸とを結ぶ方向(上記進入方向と逆方向)に移動しようとすると、規制部と第2アースプレート(とアース線との接続部)とが干渉し、該第1アースプレートの移動が規制される。このため、第1アースプレートの防振部材に対する位置ずれ、外れが防止される。
請求項4記載の発明に係るフローティング支持装置は、モータブラケットに固定されると共に電気的に接地接続されたモータ本体を、該ブラケットを介して、車体に対し電気的に接地接続させると共にフローティング支持させるためのフローティング支持装置であって、車体と前記ブラケットとの間に配置される第1弾性部と、前記ブラケットに対する前記車体とは反対側に配置される第2弾性部と、前記第1弾性部と第2弾性部との間に位置するスペーサ部とを有し、前記第1弾性部、第2弾性部及びスペーサ部を貫通して前記車体に固定された締結部材によって締結荷重が付加された状態で前記ブラケットを前記車体に対しフローティング支持するための防振部材と、前記締結荷重によって、前記第1弾性部及び第2弾性部の何れか一方と前記ブラケットとの間に、該ブラケットと接触して挟み込まれる第1アースプレートと、前記締結荷重によって、前記第2弾性部と前記締結部材との間に、該締結部材と接触して挟み込まれる第2アースプレートと、一端が前記第1アースプレートに接続されると共に、他端が第2アースプレートに接続されたアース線と、を備えている。
請求項4記載のフローティング支持装置では、ブラケットと車体との間に防振部材の第1弾性部を介在させると共に、ブラケットにおける第1弾性部側に対する反対側と締結部材(車体)との間に防振部材の第2弾性部が介在させることで、ブラケットすなわちモータ本体を車体に対しフローティング支持させている。なお、本発明におけるフローティング支持とは、第1弾性部の圧縮弾性変形によるブラケットの車体への近接、及び第2弾性部の圧縮弾性変形に伴うブラケットの車体からの離間の双方が許容される支持をいう。このフローティング支持状態でモータ本体は、ブラケット、第1アースプレート、アース線、第2アースプレート、締結部材を介して車体に対し電気的に接地接続されている。
ここで、本フローティング支持装置では、アース線による接続部である第1アースプレートと第2アースプレートとが共通の防振部材に保持されるので、ブラケットにおける車体への支持部位とモータ本体との距離に拘わらず、アース線を短くすることができる。そして、アース線の一端及び他端に接続された第1アースプレートと第2アースプレートとが共通の締結部材による締結力で防振部材に締結されるので、接地接続を作業者に容易に行わせることができる。
このように、請求項4記載のフローティング支持装置では、ブラケットを介して車体に支持されるモータ本体の車体への接地接続を、比較的短いアース線を用いて容易に行わせることができる。
請求項5記載の発明に係るフローティング支持装置は、請求項4記載のフローティング支持装置において、前記第1アースプレート及び第2アースプレートの一方から他方側に向けて延在され、前記第2アースプレートの前記第1アースプレートに対する前記締結部材の軸廻りの角変位を規制するための規制部を有する。
請求項5記載のフローティング支持装置では、第2アースプレートの締結部材の軸廻りの角変位が規制部にて規制されるので、アース線の他端が接続される第2アースプレートを、アース線の一端が接続される第1アースプレートに対し所定の姿勢で組み付けることができる。
請求項6記載の発明に係るフローティング支持装置は、請求項5記載のフローティング支持装置において、前記第1アースプレートは、前記締結部材の軸方向との直交面に沿って前記スペーサ部を受け入れつつ前記第1弾性部と第2弾性部との間にアクセス可能となるように、周方向の一部において開口する形状に形成されており、前記規制部は、前記第1アースプレートの開口部と前記締結部材の軸とを結ぶ方向に該第1アースプレートが移動することを規制するように、前記第2アースプレートの前記第1アースプレートに対する前記締結部材の軸廻りの角変位を規制している。
請求項6記載のフローティング支持装置では、第1アースプレートは、防振部材におけるスペーサ部の外周側から近接されて、内側にスペーサ部を受け入れつつ第1及び第2弾性部の間に進入される。一方、第2アースプレートは、規制部により締結部材の軸廻りの角変位が規制されるように組み付けられる。この状態から第1アースプレートを、その開口部と前記締結部材の軸とを結ぶ方向(上記進入方向と逆方向)に移動しようとすると、規制部と第2アースプレート(とアース線との接続部)とが干渉し、該第1アースプレートの移動が規制される。このため、第1アースプレートの防振部材に対する位置ずれ、外れが防止される。
本発明の実施形態に係るモータ装置としてのワイパモータ装置10について、図1乃至図9に基づいて説明する。先ず、ワイパモータ装置10の概略全体構成、電気回路を説明し、次いで、ワイパモータ装置10を車体にフローティング支持するためのフローティング支持装置12について詳細に説明することとする。
(ギヤードモータの概略全体構成)
図7には、ワイパモータ装置10の概略全体構成が底面図にて示されている。この図に示される如く、ワイパモータ装置10は、モータ本体としてのワイパモータ14を備えている。図8に一部切り欠いて示される如く、ワイパモータ14は、モータサブアッセンブリ16と減速部サブアッセンブリ18とを備えている。
図8に示される如く、モータサブアッセンブリ16は、外殻部として有底筒状に形成されたヨークハウジング20と、このヨークハウジング20内に収容された電機子としてのアーマチャ22と、アーマチャ22と同軸的かつ一体に回転する回転軸としてのアーマチャシャフト24と、アーマチャ22に対する減速部サブアッセンブリ18側でアーマチャシャフト24に設けられた整流子としてのコンミテータ26と、コンミテータ26を介してアーマチャ22に給電するためのブラシホルダユニット28とを含んで構成されている。アーマチャシャフト24すなわちアーマチャ22、ヨークハウジング20は、それぞれ軸線方向を前後方向として構成されている。
ヨークハウジング20は、アーマチャ22の軸線方向に沿った一端側が絞り加工されて底板部20Aが形成されると共に、他端側の開口端部に外周側へ延出するフランジ部20Bが形成されている。また、ヨークハウジング20には、その周壁部の内周面に複数個の永久磁石(図示省略)が配置されており、これらの永久磁石はアーマチャ22の外周面にそれぞれ対向するように支持されている。すなわち、本実施形態では、ワイパモータ14を構成するモータサブアッセンブリ16は、マグネット式モータとして構成されている。
ブラシホルダユニット28は、ブラシホルダ30と、コンミテータ26と摺接可能にブラシホルダ30に保持された一対のブラシ32、33と、ブラシホルダ30に埋設された図示しない内部配線とを主要部として構成されている。この内部配線は、一対のブラシ32、33(アーマチャ22、コンミテータ26)と、後述するように外部電源84と操作スイッチ82等とで、ワイパモータ14の電気回路34を構成するようになっている。
図8に示される如く、ブラシホルダ30は、そのホルダ本体部38がヨークハウジング20内へ挿入されており、そのフランジ部40がヨークハウジング20のフランジ部20Bに突き当てられている。このホルダ本体部38には、それぞれ略矩形筒状を成す一対のブラシケース38Aがコンミテータ26の軸心を向くように一体に形成されており、それぞれのブラシケース38Aには、対応するブラシ32、33が独立してコンミテータ26に対し接離可能に挿入されている。各ブラシ32、33は、それぞれ給電線36を介してブラシホルダユニット28の内部配線と電気的に接続されている。また、ブラシホルダ30には、内部配線を外部電源84、操作スイッチ82等と導通させるためのコネクタボックス35が形成されている。
また、図8に示される如く、ホルダ本体部38の中心部には、略円筒状の調芯軸受41が配置されており、アーマチャシャフト24は、調芯軸受41に挿通されて先端24A側が外部すなわち減速部サブアッセンブリ18側に突出されている。一方、アーマチャシャフト24の図示しない他端は、ヨークハウジング20の底板部20Aの中心部に固定された軸受(図示省略)により回動可能に支持されている。これにより、アーマチャシャフト24すなわちアーマチャ22は、一対の軸受を介してヨークハウジング20及びブラシホルダユニット28により回動可能に支持されている。
さらに、ブラシホルダユニット28は、減速部サブアッセンブリ18側に突設されたコンタクトベース42を備えており、コンタクトベース42は、内部配線と電気的に接続された3つのコンタクトプレート44、46、48を支持している。これらのコンタクトプレート44、46、48は、後述する可動導電プレート60に摺動可能に配置されており、該可動導電プレート60とで電気回路34の一部を構成するようになっている。
図8に示される如く、減速部サブアッセンブリ18は、外殻部としてギヤハウジング50を備えている。ギヤハウジング50は、底面側が開口されており、該開口部が後述するモータブラケット75にて閉止されるようになっている(図7参照)。なお、図8は、図7に示すギヤハウジング50の底板50A(図7参照)を取り除いてギヤハウジング50内を図示している。
このギヤハウジング50には、ヨークハウジング20側の端部から外周側へ延出するフランジ部50Bが一体的に形成されている。このフランジ部50Bは、図1及び図2に示される如く、ブラシホルダユニット28のフランジ部40を間に挟んだ状態で、ヨークハウジング20のフランジ部20Bの端面へ突き当てられ、複数のビス51にてフランジ部20Bに締結固定されている。これにより、ブラシホルダ30は、ヨークハウジング20とギヤハウジング50との間に挟まれた状態で、該モータサブアッセンブリ16、減速部サブアッセンブリ18に固定されている。
また、図8に示される如く、減速部サブアッセンブリ18は、互いに噛み合わされてギヤハウジング50内に配設された減速機構としてのウォーム52及びウォームホイール54を備えている。ウォーム52は、ギヤハウジング50に配置された前後一対の軸受55によって自軸廻りの回転可能に支持されている。このウォーム52は、モータサブアッセンブリ16のアーマチャシャフト24と同軸的に配置されており、該モータサブアッセンブリ16と減速部サブアッセンブリ18とが互いに結合された状態で、カップリング56を介してアーマチャシャフト24にトルク伝達可能に連結されている。
ウォームホイール54は、一体に固定された回転軸58を介してギヤハウジング50に回転可能に支持されており、ウォーム52の回転によって、ウォーム52の軸線Sとの食い違い軸を成す回転軸58廻りに減速されて回転する。図8に示される如く、ウォームホイール54の厚さ方向一端面には、所定の導電パターン形状を有する薄膜状の可動導電プレート60が設けられている。可動導電プレート60には、ブラシホルダユニット28の各コンタクトプレート44、46、48の先端が、摺動可能に接触されるようになっている。これにより、ワイパモータ14では、ウォームホイール54の回転位置に応じて可動導電プレート60と3本のコンタクトプレート44、46、48との接離状態が切り替わるようになっている。
可動導電プレート60は、例えば、導電性金属板を所定の導電パターン形状に打ち抜き、ウォームホイール54の一端面にはめ込みにより固定されている。この実施形態では、薄膜状の可動導電プレート60は、内側2つのコンタクトプレート44、46が接触する円環状の環状部60Aと、環状部60Aにおける内周側コンタクトプレート46が接触する領域の周方向の一部が切り欠かれた切欠部60Bと、環状部60Aにおける周方向の一部から外周側のコンタクトプレート48が接触する領域に張り出した張出部60Cとを主要部として形成されている。
また、図8に示される如く、減速部サブアッセンブリ18は、出力軸としてのピボット軸62と、ウォームホイール54の回転をピボット軸62の往復回動に変換するための揺動機構64とを備えている。ピボット軸62は、図7に示される如くギヤハウジング50から筒状に突設された軸支持部50C内にて、ウォームホイール54に対し平行軸となるように図示しない軸受によって回転自在に軸支されている。図示は省略するが、ワイパモータ14のピボット軸62は、ギヤハウジング50の軸支持部50Cから突出した先端部にワイパアームが接続されるようになっている。
図8に示される如く、揺動機構64は、一端が支軸(クランクピン)66を介してウォームホイール54における回転軸58から径方向に離間した部分に回動可能に連結された連結ロッド68と、連結ロッド68の他端に支軸70を介して回動可能に連結された回動レバー72とを含んで構成されている。回動レバー72は、クラッチ機構74を介してピボット軸62に連結されている。詳細説明は省略するが、クラッチ機構74は、ピボット軸62(ワイパアーム)の負荷(トルク)が所定値以下である場合には揺動機構64からのトルクをピボット軸62に伝達し、ピボット軸62の負荷が上記所定値を超える場合に揺動機構64からピボット軸62へのトルク伝達を遮断する構成とされている。
これにより、減速部サブアッセンブリ18では、ウォームホイール54の回転が、揺動機構64によって回動レバー72すなわちピボット軸62の往復回動に変換され、該ピボット軸62に連結されたワイパアームを上下の反転位置間で往復しつつ払拭動作させるようになっている。
以上説明したワイパモータ14は、図7に示されるモータブラケット75を介して車体に支持されるようになっている。この実施形態では、モータブラケット75は、ギヤハウジング50の外周部から張り出された取付片50Dにおけるビス止めによって、該ギヤハウジング50が固定的に接合されている。この状態でモータブラケット75は、上記の通りギヤハウジング50の開口部を閉止している。このモータブラケット75の車体への固定構造は、フローティング支持装置12と共に後述する。
(ワイパモータの電気回路)
図9(A)には、以上説明したワイパモータ14を駆動するための電気回路34が示されており、図9(B)には、コンタクトプレート44等と可動導電プレート60とで構成する位置検出装置76を切替スイッチとして図示したワイパモータ14の電気回路34の等価回路が示されている。これらの図に示される如く、電気回路34は、一点鎖線Lにて囲まれた部分がワイパモータ14内に構成された内部回路78とされており、アーマチャ22、コンミテータ26、一対のブラシ32、33、ブラシホルダユニット28の内部配線、各コンタクトプレート44〜48、可動導電プレート60を含んで構成されている。また、内部回路78における一点鎖線L上に位置している部分は、コネクタボックス35内に配設されたターミナル35A、35B、35Cとされている。
これら図9(A)及び図9(B)に示される如く、内部回路78では、ターミナル35A、ブラシ32、コンミテータ26(アーマチャ22)、ブラシ33、サーキットブレーカ79、及び内部グランド80が、主にブラシホルダユニット28の内部配線によって、この順で直列に接続されている。また、内部回路78では、ターミナル35Bは、3本のコンタクトプレートのうち中央に位置するコンタクトプレート44に接続されており、ターミナル35Cは、内周側に位置するコンタクトプレート46に接続されている。さらに、外周側のコンタクトプレート48は、サーキットブレーカ79と内部グランド80との間に接続(分岐)されている。
また、内部回路78は、操作スイッチ82に接続されている。操作スイッチ82は、ターミナル35A、35B、35Cに導通されている。この操作スイッチ82は、ON状態とOFF状態とを選択的に切り替え得る構成とされており、OFF状態ではターミナル35Aとターミナル35Bとを接続し、ON状態ではターミナル35Aとターミナル35Cとを接続するようになっている。さらに、電気回路34では、一端が外部電源84が操作スイッチ82とターミナル35Cとの間に接続(分岐)されている。
これにより、電気回路34では、操作スイッチ82がON状態をとる場合には、操作スイッチ82によって外部電源84とターミナル35Aとが導通されるので、モータサブアッセンブリ16(ワイパモータ14)が作動するようになっている。一方、電気回路34では、操作スイッチ82がOFF状態をとる場合には、操作スイッチ82によってターミナル35Bとターミナル35Aとが導通されるので、ブラシ32には位置検出装置76のコンタクトプレート44、46、48との接触状態(ウォームホイール54の回転位置)に応じて電力の供給有無が切り替えられるようになっている。
この場合、図9(A)、図9(B)に示される如く、操作スイッチ82がOFF状態で、コンタクトプレート46が切欠部60Bに位置して可動導電プレート60を介したコンタクトプレート44、46の導通がない状態では、ブラシ32が外部電源84と遮断されてモータサブアッセンブリ16の回転が停止されるようになっている。他方、コンタクトプレート44、46が環状部60Aを介して導通されている場合には、操作スイッチ82を介してブラシ32に外部電源84が接続され、モータサブアッセンブリ16の回転が維持されるようになっている。位置検出装置76を構成する可動導電プレート60切欠部60B、張出部60Cは、それぞれワイパアームの下反転位置(格納位置)に対応して設定されており、コンタクトプレート44、46の導通が遮断されると、コンタクトプレート44、48が導通されて外部電源84を含まない閉回路が形成される構成とされている。この閉回路によって、外部電源84からの給電が遮断されたアーマチャ22には、慣性による回転に対し発電負荷(制動力)が作用するようになっている。
以上説明したワイパモータ14の電気回路34においては、内部グランド80は、モータサブアッセンブリ16を駆動するための電力系の負極と、位置検出装置76の信号系の負極とを兼ねる構成とされている。図示は省略するが、内部グランド80は、ブラシホルダユニット28の内部配線に導通された接地端子がギヤハウジング50又はモータブラケット75に接触されると共に、該ギヤハウジング50が車体Bに電気的に接地接続されることで構成されている。したがって、この実施形態では、ギヤハウジング50、モータブラケット75は導電性材料(例えば金属)にて構成されている。ブラシホルダユニット28の内部配線に導通された接地端子は、例えばギヤハウジング50とモータブラケット75との間に挟み込まれても良く、ギヤハウジング50又はモータブラケット75に弾性的に接触されても良く、ビス止め等にて固定されても良い。
また、図示は省略するが、コネクタボックス35には、電気回路34(ブラシホルダユニット28の内部配線)におけるサーキットブレーカ79と内部グランド80の間の部分を外部グランドに接続するためのターミナルが設けられている。そして、ワイパモータ装置10は、内部グランド80を要しない仕様のワイパモータ装置と各部の構造が共通化されている。
(フローティング支持装置の構成)
ワイパモータ装置10では、フローティング支持装置12によって、モータブラケット75すなわちワイパモータ14が車体Bに対しフローティング支持されると共に、ギヤハウジング50が車体Bに電気的に接地接続される構成とされている。
図7に示される如く、モータブラケット75は、複数の取付部75Aにおいて、車体に取り付けられるようになっている。この実施形態では、複数の取付部75Aは、平面視で三角形を成すよう配置されている。また、複数の取付部75Aは、それぞれモータブラケット75におけるワイパモータ14の固定部分75Bに対し該ワイパモータ14側に立ち上げられており、モータブラケット75は、図1に示される如く、車体Bとの間にワイパモータ14を抱え込むように該車体Bに固定されるようになっている。この状態では、軸支持部50C、ピボット軸62は、車体Bに設けられた貫通孔Hを通じて車体外部に突出する構成とされている。
そして、ワイパモータ装置10では、3つの取付部75Aのうちの1つにフローティング支持装置12が適用され、残余の取付部75Aには、接地接続機能のないフローティング支持装置86が適用されている。以下、具体的に説明する。
図1には、フローティング支持装置12によって車体に支持された取付部75Aと、フローティング支持装置86によって車体に支持された取付部75Aとが斜視図にて示されている。また、図2には、フローティング支持装置12が側面図にて示されており、図3には、フローティング支持装置12の分解斜視図が示されている。
これらの図に示される如く、フローティング支持装置12は、防振部材としてのグロメット88を備えている。グロメット88は、円筒状部材の軸線方向両端から第1弾性部としての第1鍔部88A、第2弾性部としての第2鍔部88Bが張り出された如く形成されており、上記円筒状部材における第1鍔部88Aと第2鍔部88Bとの間の部分がスペーサ部88C(図4(B)及び図4(C)参照)とされている。グロメット88は、例えば合成ゴム等の弾性材料にて各部が一体に形成されている。
このグロメット88における第1鍔部88Aと第2鍔部88Bとの間には、モータブラケット75における平面視で略C字状に形成された取付部75Aが、スペーサ部88Cの径方向外側から入り込まされるようになっている。この状態から取付部75Aは、締結荷重によって第1鍔部88Aと第2鍔部88Bとの間に挟み込まれるようになっている。
具体的には、図1及び図2に示される如く、フローティング支持装置12では、締結部材としてのボルト90がグロメット88を貫通して車体B(に設けられたウェルドナット等)に螺合されることで、グロメット88には軸方向の締結荷重が作用され、第1鍔部88Aと第2鍔部88Bとの間に挟み込まれた取付部75Aが該グロメット88の軸線方向に何れ側にも車体に対し変位しうるようにフローティング支持されるようになっている。すなわち、モータブラケット75は、車体Bと取付部75Aとの間に挟み込まれた第1鍔部88Aの圧縮弾性変形によって車体Bへの近接方向に変位し、取付部75Aとボルト90の頭部90Aとの間に挟み込まれた第2鍔部88Bの圧縮弾性変形によって車体Bからの離間方向に変位するようになっている。なお、ボルト90の頭部90Aと第2鍔部88Bとの間には、ワッシャ92が介在しており、グロメット88内にはボルト90が貫通するカラー93が同軸的に挿入されるようになっている。
図示は省略するが、フローティング支持装置12における以上の構成は、フローティング支持装置86の構造とほぼ共通している。すなわち、フローティング支持装置86は、グロメット88とボルト90とワッシャ92とを主要構成要素として構成されている。したがって、モータブラケット75は、3つの取付部75Aにおいて、それぞれグロメット88を用いたフローティング支持構造により車体Bに対し支持されている。
そして、図1〜図4に示される如く、フローティング支持装置12は、アース接続部材94を備える点で、フローティング支持装置86とは異なっている。アース接続部材94は、取付部75Aとボルト90とを導通させることで、ワイパモータ14のギヤハウジング50を、モータブラケット75、アース接続部材94、導電性のボルト90を介して車体Bに接地接続させるようになっている。以下、具体的に説明する。
図2及び図3に示される如く、アース接続部材94は、取付部75Aに接触されつつ該取付部75Aと共に第1鍔部88Aと第2鍔部88Bとの間に挟み込まれる導電性の第1アースプレート95と、ボルト90の頭部90Aと接触しつつ該頭部90Aとワッシャ92との間に挟み込まれる導電性の第2アースプレート96と、一端が第1アースプレート95に接続されると共に他端が第2アースプレート96に接続されたアース線98と、後述する組付過程で第1アースプレート95に対する第2アースプレート96の相対変位を規制するための規制部としての連れ回り防止片100とを主要部として構成されている。アース線98は、可撓性を有する被覆導線にて構成されている。
図3及び図6に示される如く、第1アースプレート95は、平面視で周方向の一部が開口されグロメット88のスペーサ部88Cを受け入れ可能な略C字状を成すプレート本体95Aと、プレート本体95Aから外周側に略径方向に沿って突出されアース線98の被覆を剥がされた一端部が圧着(かしめ結合)された圧着部95Bとを有する。この実施形態では、第1アースプレート95は、取付部75Aと第2鍔部88Bとの間に挟み込まれるようになっている。第2アースプレート96は、平面視でボルト90の雄ネジ部が貫通可能で頭部90Aが貫通不能(図4(A)参照)な略円環状に形成されたプレート本体96Aと、プレート本体96Aから外周側に略径方向に沿って突出されアース線98の被覆を剥がされた他端部が圧着された圧着部96Bとを有する。
図1及び図4(B)に示される如く、連れ回り防止片100は、第1アースプレート95のプレート本体95Aの周縁から立設されており、先端側に鉤状(U字状)を成すフック部100Aが形成されている。この実施形態では、フック部100Aは第1アースプレート95(根元)側に開口しており、連れ回り防止片100は全体として略J字状を成している。
このフック部100Aは、アース接続部材94の組み付け状態でグロメット88の周方向に対向する一対の規制壁100B間に圧着部96Bを入り込ませることで、第2アースプレート96の回転を規制するようになっている。換言すれば、アース接続部材94は、第1アースプレート95がグロメット88のスペーサ部88Cを受け入れつつ第1鍔部88Aと第2鍔部88Bとの間に挿入された状態から、第2アースプレート96、ワッシャ92、及びグロメット88を貫通させたボルト90を車体Bに螺合させる際に、第2アースプレート96がボルト90の頭部90Aに連れ回りされてしまうことをフック部100Aが防止するようになっている。
また、図5に示される如く、連れ回り防止片100は、一対の規制壁100B、100C間に位置させる第2アースプレート96の圧着部96Bすなわち連れ回り防止片100との係合部が、プレート本体95Aの開口部95Cの周方向中央部とボルト90(グロメット88)の軸心Cとを結ぶ仮想直線IL1とで鋭角θを成す仮想直線IL2に沿って延在されている。これにより、図5に示すボルト90による締結前の状態から第1アースプレート95をIL1に沿って矢印A方向に移動しようとすると、フック部100A(この実施形態では、自由端側の規制壁100C)が第2アースプレート96の圧着部96Bに干渉(係合)する構成とされている。この実施形態では、第1アースプレート95の圧着部95Bは、仮想直線IL1に沿って延在されている。
以上説明したアース接続部材94は、ボルト90による締結荷重で取付部75Aに圧接された第1アースプレート95が該取付部75A(モータブラケット75)に導通され、ボルト90の頭部90Aに圧接された第2アースプレート96が該ボルト90(車体B)に導通される構成とされている。これにより、フローティング支持装置12では、アース接続部材94によって上記の如くワイパモータ14のギヤハウジング50が車体Bに接地接続され、ワイパモータ14の電気回路34が内部グランド80に接続される構成とされている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
上記構成のワイパモータ装置10では、ワイパモータ14の電気回路34操作スイッチ82がON状態に切り替えられると、ブラシ32が操作スイッチ82を介して外部電源84と導通されて、該ブラシ32からコンミテータ26を介してアーマチャ22に給電されるので、モータサブアッセンブリ16が作動する。すると、アーマチャ22の回転がアーマチャシャフト24、カップリング56、ウォーム52を介してウォームホイール54に減速されつつ伝達され、さらに該ウォームホイール54の回転が揺動機構64を介してピボット軸62の往復回動に変換される。これにより、ピボット軸62に取り付けられたワイパアームが上下の反転位置間を往復しつつウインドシールドガラス又はリヤガラスを払拭する。
一方、操作スイッチ82がOFF状態に切り替えられた場合において、ワイパアームが下反転位置(格納位置)以外の位置に位置する場合には、位置検出装置76の可動導電プレート60を介してブラシ32が外部電源84と導通されるので、モータサブアッセンブリ16の作動(アーマチャ22の回転)が維持される。そして、ワイパアームが下反転位置に至ると、コンタクトプレート46の位置に可動導電プレート60の切欠部60Bが至るので、ブラシ32と外部電源84との導通が遮断されると共に、コンタクトプレート48の位置に張出部60Cが至るので、位置検出装置76について図9(A)、図9(B)に示される状態で閉回路が形成され、アーマチャ22は発電に伴う制動力を受けて短時間で停止する。
このワイパモータ装置10では、ワイパモータ14が固定されたモータブラケット75が2つのフローティング支持装置86及び1つのフローティング支持装置12を介して車体Bにフローティング支持されている。したがって、ワイパモータ14から車体Bへの振動伝達がフローティング支持装置12、フローティング支持装置86を構成するグロメット88によって遮断される。
ここで、ワイパモータ装置10では、ワイパモータ14のギヤハウジング50に接合されて導通されたモータブラケット75が、フローティング支持装置12によって車体Bに接地接続されているため、換言すれば、フローティング支持装置12がアース接続部材94等によってモータブラケット75と車体Bとを導通する構造であるため、モータブラケット75の取付部75Aとワイパモータ14との距離に関係なく、短いアース線98を用いてワイパモータ14(ギヤハウジング50)と車体Bとを導通させることができる。すなわち、ワイパモータ14のギヤハウジング50を車体Bに接地接続して、電気回路34の内部グランド80を構成することができる。
また、ワイパモータ装置10では、フローティング支持装置12を構成するアース接続部材94の第1アースプレート95と第2アースプレート96とが、モータブラケット75の同じ取付部75Aに固定されるため、異なる2箇所で固定が要求される構造と比較して作業姿勢や工具姿勢の変化が少なく、接地接続ための接続作業が容易である。しかも、ワイパモータ装置10では、第1アースプレート95と第2アースプレート96とが共通のボルト90を用いた締結構造によって共締めされる構造であるため、1工程でアース接続部材94の両端の固定を行うことができ、かつこの工程がモータブラケット75をフローティング支持するための工程と共通化されるので、接地接続ための接続作業が一層容易になる。
さらに、ワイパモータ装置10及びフローティング支持装置12では、第1アースプレート95と第2アースプレート96とが可撓性を有するアース線98にて接続されているため、アース線98を経由したワイパモータ14と車体Bとの間の振動伝達が防止または抑制される。例えば、図10に示される如く側面視で略U字状に折り返したアースプレート200を用いた比較例構造の場合、ワイパモータ14からの振動がアースプレート200を介して車体Bに伝わったり、車体Bの振動によりアースプレート200の折り返し部200Aに応力が集中し疲労を生じる原因となったりする。これに対してワイパモータ装置10では、可撓性を有するアース線98を用いることで、上記の通りワイパモータ14と車体Bとの間の振動伝達が防止され、またアース線98に疲労を生じることもない。また、このアース線98は上記の通り短く構成されているので、車体Bからの振動等によるアース線98のバタツキが防止(許容範囲内に抑制)される。
またさらに、ワイパモータ装置10及びフローティング支持装置12では、アース接続部材94が連れ回り防止片100を有するため、ボルト90を車体Bに螺合させる締結過程において第2アースプレート96がボルト90の頭部90Aに連れ回りすることが防止される。より具体的には、アース線98の他端が接続された第2アースプレート96は、連れ回り防止片100が設けられると共にアース線98の一端が接続された第1アースプレート95に対し相対回転することが防止されるので、換言すれば、第1アースプレート95に対する第2アースプレート96の姿勢が維持されるので、締結過程でアース線98が引っ張られてストレスを受けたり、周囲の部品等と干渉したりすることが防止される。
また、連れ回り防止片100は、アース接続部材94を構成する第1アースプレート95に設けられているため、部品点数を増すことなく第2アースプレート96の連れ回り防止構造を構成することができる。例えば図11に示される如く連れ回り防止片210がモータブラケット75に設けられた構成では、強度上の要求等により複雑な形状を成すモータブラケット75に鉤形の連れ回り防止片210が、アース端子212の圧着部212Aを周方向両側への移動を規制している。この構成では、モータブラケット75に連れ回り防止片210を形成するための加工追加や金型変更が必要になり、歩留まりの悪化も懸念される。また、このような連れ回り防止片210が形成されたモータブラケット75を、内部グランド80を要しないワイパモータ装置と共用する場合には、連れ回り防止片210が締結作業の邪魔になる場合も生じ得る。これに対してワイパモータ装置10及びフローティング支持装置12では、第1アースプレート95に連れ回り防止片100が設けられているため、内部グランド80を要しないワイパモータ装置とでモータブラケット75を共用することができる。また、ワイパモータ14を支持するための強度が要求されない平板状の第1アースプレート95に連れ回り防止片100を容易に設けることができる。
しかも、この実施形態では、第2アースプレート96に対し大径の第1アースプレート95の周縁部から立設された連れ回り防止片100が第2アースプレート96における径方向に突出された圧着部96Bに係合する構造であるため、第2アースプレート96から第1アースプレート95に係合可能な連れ回り防止片を立設した構成(本発明に含まれる構成)と比較して、連れ回り防止片100すなわちアース接続部材94(フローティング支持装置12)をコンパクトに構成することができる。
さらに、ワイパモータ装置10及びフローティング支持装置12では、平面視で略C字状を成す第1アースプレート95が、その開口部95Cとボルト90の軸心Cとを結ぶ仮想直線IL1に沿って矢印A方向への移動が連れ回り防止片100のフック部100Aと圧着部96Bとの干渉によって防止される。このため、ボルト90による締結過程において、第2アースプレート96がグロメット88、取付部75Aから外れてしまうことが防止される。
また、図5に示される如く圧着部95B(仮想直線IL1)と圧着部96B(仮想直線IL2)とが成す角θが鋭角であるため、短いアース線98にて第1アースプレート95と第2アースプレート96とを接続する構造が維持され、アース線98に曲率の大きい部分が生じることもない。さらに、圧着部95Bと圧着部96Bとで向きが異なるため、例えばこれらをグロメット88の軸方向にオーバラップ(並列)させた構成(本発明に含まれる構成)の如く湾曲したアース線98が第1アースプレート95よりも車体B側に突出することが防止される。これにより、振動等による車体Bとアース線98との接触が防止または抑制される。
なお、上記した実施形態では、本発明のモータ装置がワイパモータに適用された例を示したが、本発明はこれに限定されず、如何なる用途のモータ装置に本発明を適用しても良い。また、本発明に係るフローティング支持装置は、如何なる用途のモータについてブラケットを介して車体に支持させる構造に適用することができる。
また、上記した実施形態では、第1アースプレート95が第2鍔部88Bと取付部75Aとの間に挟み込まれた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、第1アースプレート95を第1鍔部88Aと取付部75Aとの間に挟み込む構成としても良い。
さらに、上記した実施形態では、グロメット88の第1鍔部88A、第2鍔部88B、スペーサ部88Cが一体に形成された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、第1鍔部88A、第2鍔部88Bの何れか一方を別体として構成しても良い。この場合、例えば第1アースプレート95や取付部75Aを、スペーサ部88Cの貫通可能な円環状に形成しても良い。
またさらに、上記した実施形態では、ボルト90が車体Bに螺合されて車体Bにグロメット88、取付部75A、第1アースプレート95、第2アースプレート96が締結される例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、車体Bから立設されると共にグロメット88(カラー93)、ワッシャ92、第2アースプレート96を貫通したボルトに、ナットを螺合する構造としても良い。
本発明の実施形態に係るワイパモータ装置の要部を拡大して示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るワイパモータ装置のフローティング支持装置による支持状態の一部切り欠いた側面図である。 本発明の実施形態に係るワイパモータ装置を構成するフローティング支持装置の分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るワイパモータ装置を構成するフローティング支持装置を示す図であって、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。 本発明の実施形態に係るワイパモータ装置を構成するフローティング支持装置における第1アースプレートの抜け止め作用を説明する平面図である。 本発明の実施形態に係るワイパモータ装置のフローティング支持装置を構成するアース接続部材を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るワイパモータ装置の概略全体構成を示す底面図である。 本発明の実施形態に係るワイパモータ装置を構成するワイパモータの概略全体構成を一部切り欠いて示す底面図である。 本発明の実施形態に係るワイパモータ装置を構成するワイパモータを駆動するための電気回路を示す図であって、(A)は回路図、(B)は等価回路図である。 本発明の実施形態との比較例に係るフローティング支持装置を示す側面図である。 本発明の実施形態との別の比較例に係るフローティング支持装置を示す側面図である。
符号の説明
10・・・ワイパモータ装置(モータ装置)、12・・・フローティング支持装置、14・・・ワイパモータ(モータ本体)、75・・・モータブラケット(ブラケット)、88・・・グロメット(防振部材)、88A・・・第1鍔部(第1弾性部)、88B・・・第2鍔部(第2弾性部)、88C・・・スペーサ部、90・・・ボルト(締結部材)、95・・・第1アースプレート、95C・・・開口部、96・・・第2アースプレート、98・・・アース線、100・・・連れ回り防止片(規制部)、B・・・車体

Claims (6)

  1. モータ本体と、
    前記モータ本体が固定されると共に該モータ本体が電気的に接地接続されたブラケットと、
    車体と前記ブラケットとの間に配置される第1弾性部と、前記ブラケットに対する前記車体とは反対側に配置される第2弾性部と、前記第1弾性部と第2弾性部との間に位置するスペーサ部とを有し、前記第1弾性部、第2弾性部及びスペーサ部を貫通して前記車体に固定された締結部材によって締結荷重が付加された状態で前記ブラケットを前記車体に対しフローティング支持させるための防振部材と、
    前記締結荷重によって、前記第1弾性部及び第2弾性部の何れか一方と前記ブラケットとの間に、該ブラケットと接触して挟み込まれる第1アースプレートと、
    前記締結荷重によって、前記第2弾性部と前記締結部材との間に、該締結部材と接触して挟み込まれる第2アースプレートと、
    一端が前記第1アースプレートに接続されると共に、他端が第2アースプレートに接続されたアース線と、
    を備えたモータ装置。
  2. 前記第1アースプレート及び第2アースプレートの一方から他方側に向けて延在され、前記第2アースプレートの前記第1アースプレートに対する前記締結部材の軸廻りの角変位を規制するための規制部を有する請求項1記載のモータ装置。
  3. 前記第1アースプレートは、前記締結部材の軸方向との直交面に沿って前記スペーサ部を受け入れつつ前記第1弾性部と第2弾性部との間にアクセス可能となるように、周方向の一部において開口する形状に形成されており、
    前記規制部は、前記第1アースプレートの開口部と前記締結部材の軸とを結ぶ方向に該第1アースプレートが移動することを規制するように、前記第2アースプレートの前記第1アースプレートに対する前記締結部材の軸廻りの角変位を規制している請求項2記載のモータ装置。
  4. モータブラケットに固定されると共に電気的に接地接続されたモータ本体を、該ブラケットを介して、車体に対し電気的に接地接続させると共にフローティング支持させるためのフローティング支持装置であって、
    車体と前記ブラケットとの間に配置される第1弾性部と、前記ブラケットに対する前記車体とは反対側に配置される第2弾性部と、前記第1弾性部と第2弾性部との間に位置するスペーサ部とを有し、前記第1弾性部、第2弾性部及びスペーサ部を貫通して前記車体に固定された締結部材によって締結荷重が付加された状態で前記ブラケットを前記車体に対しフローティング支持するための防振部材と、
    前記締結荷重によって、前記第1弾性部及び第2弾性部の何れか一方と前記ブラケットとの間に、該ブラケットと接触して挟み込まれる第1アースプレートと、
    前記締結荷重によって、前記第2弾性部と前記締結部材との間に、該締結部材と接触して挟み込まれる第2アースプレートと、
    一端が前記第1アースプレートに接続されると共に、他端が第2アースプレートに接続されたアース線と、
    を備えたフローティング支持装置。
  5. 前記第1アースプレート及び第2アースプレートの一方から他方側に向けて延在され、前記第2アースプレートの前記第1アースプレートに対する前記締結部材の軸廻りの角変位を規制するための規制部を有する請求項4記載のフローティング支持装置。
  6. 前記第1アースプレートは、前記締結部材の軸方向との直交面に沿って前記スペーサ部を受け入れつつ前記第1弾性部と第2弾性部との間にアクセス可能となるように、周方向の一部において開口する形状に形成されており、
    前記規制部は、前記第1アースプレートの開口部と前記締結部材の軸とを結ぶ方向に該第1アースプレートが移動することを規制するように、前記第2アースプレートの前記第1アースプレートに対する前記締結部材の軸廻りの角変位を規制している請求項5記載のフローティング支持装置。
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