JP2008273423A - 車両の触媒昇温制御装置及び触媒昇温制御方法 - Google Patents

車両の触媒昇温制御装置及び触媒昇温制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 機関冷間始動直後の燃焼室や排気ポートが十分に暖まっていない所定期間では、超リタード燃焼を行っても後燃えによるHC低減効果が望めず、多量のHCが排出される懸念がある。
【解決手段】 触媒コンバータの早期昇温が要求される内燃機関の冷間始動時に、点火時期を圧縮上死点後に設定するとともに、点火時期前でかつ圧縮上死点後に燃料を噴射する超リタード燃焼を行う。点火時期直前の高圧燃料噴射により筒内の乱れが向上し、火炎伝播が促進されるので、安定した燃焼を実現できる。冷間始動直後の所定期間では、超リタード燃焼を行いつつ(D)、モータジェネレータから内燃機関へのアシストトルクを大きくして(E)、排気ガス量を低く抑制することにより(F)、HCの排出量を抑制する(B)。第2温度域(ΔTT2)となると、トルクアシスト量を小、排気ガス量を大とする。
【選択図】図4

Description

この発明は、筒内に燃料を直接に噴射する筒内直接噴射式火花点火内燃機関と、この内燃機関にアシストトルクを付与するモータジェネレータ等のトルクアシスト手段と、を備えた車両に関し、特に、排気系の触媒コンバータの早期昇温(早期活性化)が要求される冷間始動時に超リタード燃焼を行う触媒昇温制御に関する。
筒内直接噴射式火花点火内燃機関の触媒暖機方法として、特許文献1等に開示されているように、排気浄化用の触媒コンバータが活性温度よりも低い未暖機状態のときに、点火時期を圧縮上死点後に設定するとともに、この点火時期前でかつ圧縮上死点後に燃料を噴射する超リタード燃焼を行うことを本出願人は検討している。
また、特許文献2には、冷間始動時に触媒の昇温を促進するために、点火時期をリタードさせるとともに、内燃機関の燃焼安定性を確保するために、スタータモータ等により内燃機関へアシストトルクを付与する技術が記載されている。
特開2006−112363号公報 特開2003−293820号公報
上記のような筒内直接噴射式火花点火内燃機関において冷間始動直後から超リタード燃焼を行うと、燃焼室や排気ポートが十分に暖まっていない始動初期の段階では後燃えが発生せず、HC(炭化水素)の低減効果が十分に得られないために、排気ガス中のHC濃度が局所的に高くなる傾向にあり、加えて、燃焼効率の低い超リタード燃焼によるトルク低下分を補うために、圧縮上死点前に燃料噴射を行う通常の燃焼形態に比して排気ガス量が増加することとあいまって、HCの低減効果が得られるまでの間に多量のHCが排出される、という特有の問題がある。この問題を解消するために冷間始動直後からは超リタード燃焼を行わないこととすると、排気昇温による触媒早期活性化という本来の作用効果が得られず、触媒活性化が遅れることから、結果的には排気性能が低下してしまうこととなる。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明は、筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を備えるとともに、点火プラグを備えてなる筒内直接噴射式火花点火内燃機関に関し、排気系の触媒コンバータの早期昇温が要求される内燃機関の冷間始動時に、点火時期を圧縮上死点後に設定するとともに、この点火時期前でかつ圧縮上死点後に燃料を噴射する超リタード燃焼を行うものである。すなわち、圧縮上死点以降では、吸気行程や圧縮行程で生成された乱れは減衰してしまうが、圧縮上死点以降の膨張行程中になされる燃料噴射によって、筒内の乱れを生成・強化することができ、ATDC点火での火炎伝播が促進される。従って、点火時期を圧縮上死点後とした超リタード燃焼が安定的に成立する。
そして、特に、内燃機関へアシストトルクを付与するモータジェネレータ等のトルクアシスト手段を備え、冷間始動直後の所定期間、超リタード燃焼を行うとともに、上記トルクアシスト手段により内燃機関へアシストトルクを付与すること、また、上記冷間始動時であって、かつ、上記温度が第1温度域よりも高い第2温度域では、上記第1温度域に比して、上記トルクアシスト手段によるアシストトルクを低減するとともに、内燃機関の排気ガス量を増加することを特徴としている。
本発明によれば、上述したようにHC濃度が局所的に高くなる傾向にある内燃機関の冷間始動直後の所定期間(排気系又はこれに対応する温度が第1温度域にあるとき)、超リタード燃焼を行いつつトルクアシスト手段により内燃機関へアシストトルクを付与することによって、アシストトルクの分、内燃機関が出力するエンジントルクを抑制し、この内燃機関の排出ガス量を抑制することができる。このように、冷間始動直後のHC濃度が局所的に高い所定期間には、超リタード燃焼による排気昇温効果を損なうことなく、排気ガス量を局所的に低減することで、そのHC排出量を有効に低減することができ、ひいては触媒コンバータが完全に活性化するまでに排出されるHCの総排出量を大幅に低減することができる。
そして、排気系又はこれに対応する温度が第1温度域よりも高い第2温度域に達すると、超リタード燃焼での後燃えによるHC低減効果が良好に得られるので、第1温度域に比して、トルクアシスト手段によるアシストトルクを低減するとともに、内燃機関の排気ガス量を増加することにより、超リタード燃焼による排気昇温効果が良好に得られる。
以下、この発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る車両のパワートレインシステムの一実施形態を簡略的に示す構成説明図である。この車両は、車両駆動源として内燃機関(エンジンとも呼ぶ)1の他にトルクアシスト手段としてのモータジェネレータ31を備える、いわゆるハイブリッド車であり、これら駆動源1,31からの駆動トルクが無段変速機のようなトランスミッション32により変速されて駆動輪(図示省略)へ伝達される。モータジェネレータ31は、内燃機関1とトランスミッション32との間に直列に介装され、力行運転時には内燃機関1や駆動輪へアシストトルクを付与し、回生運転時には内燃機関1や駆動輪からのトルクにより発電を行う。このパワートレーンの制御系では、内燃機関1を制御するエンジン制御部25やモータジェネレータ31を制御するモータ制御部33等が相互に電気的に接続されており、アクセル開度センサ23等の各種センサの信号を共有して、内燃機関1やモータジェネレータ31等を統合的に制御するようになっている。
図2は、上記の筒内直接噴射式火花点火内燃機関1のシステム構成を示す構成説明図である。この内燃機関1のピストン2により形成される燃焼室3には、吸気弁(図示せず)を介して吸気通路4が接続され、かつ排気弁(図示せず)を介して排気通路5が接続されている。上記吸気通路4には、吸入空気量を検出するエアフロメータ6が配設されているとともに、制御信号によりアクチュエータ8を介して開度制御される電子制御スロットル弁7が配設されている。排気通路5には、排気浄化用の触媒コンバータ10が配設されているとともに、その上流側および下流側にそれぞれ空燃比センサ11,12が設けられている。さらに、本実施形態では、触媒コンバータ10の温度状態を判定するために、上流側の空燃比センサ11と並んで触媒コンバータ10の入口部に配置された触媒入口温度センサ13を備えている。
燃焼室3の中央頂上部には、点火プラグ14が配置されている。また、燃焼室3の吸気通路4側の側部に、該燃焼室3内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁15が配置されている。この燃料噴射弁15には、高圧燃料ポンプ16およびプレッシャレギュレータ17によって所定圧力に調圧された燃料が、高圧燃料通路18を介して供給されている。従って、各気筒の燃料噴射弁15が制御パルスにより開弁することで、その開弁期間に応じた量の燃料が噴射される。なお、19は、燃圧を検出する燃圧センサ、20は、上記高圧燃料ポンプ16へ燃料を送る低圧燃料ポンプである。
また内燃機関1には、機関油水温を検出する油水温センサとして、機関冷却水の水温を検出する水温センサ21及び機関作動油の油温を検出する油温センサ24が設けられているとともに、クランク角を検出するクランク角センサ22が設けられている。さらに、運転者によるアクセルペダル踏み込み量を検出するアクセル開度センサ23が設けられている。
上記内燃機関1の燃料噴射量や噴射時期、点火時期、等は、エンジン制御部25によって制御される。このエンジン制御部25には、上述した各種のセンサ類の検出信号が入力されている。エンジン制御部25は、これらの入力信号により検出される機関運転条件に応じて、燃焼方式つまり均質燃焼とするか成層燃焼とするかを決定するとともに、これに合わせて、電子制御スロットル弁7の開度、燃料噴射弁15の燃料噴射時期および燃料噴射量、点火プラグ14の点火時期、等を制御する。なお、暖機完了後においては、低速低負荷側の所定の領域では、通常の成層燃焼運転として、圧縮行程の適宜な時期に燃料噴射が行われ、かつ圧縮上死点前の時期に点火が行われる。燃料噴霧は点火プラグ14近傍に層状に集められ、これにより、空燃比を30〜40程度とした極リーンの成層燃焼が実現される。また、高速高負荷側の所定の領域では、通常の均質燃焼運転として、吸気行程中に燃料噴射が行われ、かつ圧縮上死点前のMBT点近傍において点火が行われる。この場合は、燃料は筒内で均質な混合気となる。この均質燃焼運転としては、運転条件に応じて、空燃比を理論空燃比とした均質ストイキ燃焼と、空燃比を20〜30程度のリーンとした均質リーン燃焼と、がある。
本実施形態は、触媒コンバータ10の早期昇温が要求される内燃機関1の冷間始動時において、排気温度を高温とするように、超リタード燃焼を行うものであり、以下、この超リタード燃焼の燃料噴射時期および点火時期を図3に基づいて説明する。
図3は、超リタード燃焼の3つの実施例を示しており、実施例1では、点火時期を15°〜30°ATDC(例えば20°ATDC)とし、燃料噴射時期(詳しくは燃料噴射開始時期)を、圧縮上死点以降でかつ点火時期前に設定する。なお、このとき、空燃比は、理論空燃比ないしはこれよりも若干リーン(16〜17程度)に設定される。すなわち、触媒暖機促進ならびにHC低減のためには、点火時期遅角が有効であり、上死点以降の点火(ATDC点火)が望ましいが、ATDC点火で安定した燃焼を行わせるためには、燃焼期間を短縮する必要があり、そのためには、乱れによる火炎伝播を促進しなければならない。前述したように、圧縮上死点以降では、吸気行程や圧縮行程で生成された乱れは減衰してしまうが、本実施形態では、圧縮上死点以降の膨張行程中になされる高圧の燃料噴射によって、ガス流動が生じ、これにより筒内の乱れを生成・強化することができる。従って、ATDC点火での火炎伝播が促進され、安定した燃焼が可能となる。
図3の実施例2は、燃料噴射を2回に分割した例であり、1回目の燃料噴射を吸気行程中に行い、2回目の燃料噴射を圧縮上死点以降に行う。なお、点火時期および空燃比(2回の噴射を合わせた空燃比)は実施例1と同様である。このように、圧縮上死点後の燃料噴射(膨張行程噴射)に先立ち、吸気行程中に燃料噴射(吸気行程噴射)を行うと、吸気行程噴射の燃料噴霧による乱れは圧縮行程後半で減衰してしまい、圧縮上死点後におけるガス流動強化には殆ど影響を与えないが、噴射燃料が燃焼室全体に拡散していて、ATDC点火によるHCの後燃えの促進に寄与するので、HC低減および排温上昇には有効である。
また、図3の実施例3は、燃料噴射を2回に分割し、1回目の燃料噴射を圧縮行程にて行い、2回目の燃料噴射を圧縮上死点以降に行う。このように、圧縮上死点後の燃料噴射(膨張行程噴射)に先立ち、圧縮行程中に燃料噴射(圧縮行程噴射)を行うと、実施例2の吸気行程噴射に比べれば、圧縮行程噴射の方が、その燃料噴霧による乱れの減衰が遅くなるため、この1回目の燃料噴射による乱れが残り、圧縮上死点以降に2回目の燃料噴射を行うことで、1回目の燃料噴射で生成した乱れを助長するように乱れを強化でき、圧縮上死点付近における更なるガス流動強化が図れる。この実施例3の場合に、1回目の圧縮行程噴射は、圧縮行程前半でもよいが、圧縮行程後半(90°BTDC以降)に設定すると、上死点付近での乱れをより高めることができる。特に、この1回目の圧縮行程噴射を、45°BTDC以降、より望ましくは20°BTDC以降とすると、圧縮上死点以降のガス流動をより強化することができる。
このように、実施例1〜3の超リタード燃焼によれば、点火の直前に燃料噴霧により筒内の乱れを生成・強化することができ、火炎伝播を促進して、安定した燃焼を行わせることができる。特に、点火時期を15°〜30°ATDCまで遅角させることにより、触媒の早期活性化およびHC低減のための十分な後燃え効果を得ることができる。換言すれば、このように点火時期を大きく遅らせても、その直前まで燃料噴射を遅らせて、乱れの生成時期も遅らせることで、火炎伝播向上による燃焼改善を達成できるのである。
図4は内燃機関の冷間始動時の(A)〜(F)の各種因子の変化の様子を示すタイムチャートであり、(A)は排気ガス中のHC濃度(PPM)、(B)はHCの総排出量、(C)は触媒入口温度センサ13により検出される排気系の温度としての触媒入口温度α、(D)は超リタード燃焼の有無、(E)はアシストトルク(量)、(F)は排気ガス量を示している。
同図に示すように、内燃機関の冷間始動T0の直後の極短い期間(以下、第1昇温期間と呼ぶ)ΔT1(例えば、約3〜5秒)では、燃焼室や排気管が十分に暖まっていないことから、排気ガス中に含まれるHC濃度が局所的に高いものとなる。そこで、本実施形態では、この冷間始動直後の所定期間ΔT1、超リタード燃焼を行うとともに、モータジェネレータ31により十分大きなアシストトルクを付与している。つまり、HC濃度が高くHCの総排出量に大きく影響のある冷間始動直後の極短い第1昇温期間ΔT1には、超リタード燃焼を行い得る範囲で最大限のアシストトルクを付与することで、超リタード燃焼による排気昇温・触媒早期活性化という本来の作用効果を維持しつつ、アシストトルクの分、内燃機関1が出力するエンジントルクを抑制し、つまり燃料噴射量やスロットル開度を小さくして、この期間ΔT1における内燃機関1の排気ガス量を低減して、図4(B)の破線で示すように、内燃機関1から排出されるHCの総排出量を有効に抑制することができる。
その後、触媒入口温度αが所定値α1に達し、超リタード燃焼での後燃えによるHC低減効果が良好に表われて、HC濃度を十分に低くできると判断した段階で、上記の第1昇温期間ΔT1から第2昇温期間ΔT2へと移行し、第1昇温期間ΔT1に比して、アシストトルクを大幅に減少又は0(ゼロ)するとともに、燃料噴射量やスロットル開度を増加して、内燃機関1が出力するトルクを増加させ、排気ガス量を増加させる。このように後燃えによるHC低減効果が得られる状況では、排気ガス量を十分に大きくして、超リタード燃焼による排気昇温効果が良好に得られる設定としている。
ここで、上記のように点火時期を大幅に遅角させた超リタード燃焼においては、排気温度が非常に高くなるため、触媒コンバータ10が温度上昇する過程で、触媒コンバータ内部の温度勾配が非常に急なものとなり易い。つまり、モノリス型セラミックス触媒担体などの上流側部分のみが急激に高温となり、熱歪が大きくなる懸念が生じる。また、排気温度が非常に高くなることから、触媒温度が活性温度に達したと判定して超リタード燃焼を停止しても、触媒コンバータ上流側の排気系部品の熱容量や触媒自体の反応熱等によって触媒コンバータ10の内部温度は上昇し続け、図4(C)の実線Y1に示すように、触媒コンバータ10の内部温度が触媒劣化温度にまでオーバシュートしてしまう懸念がある。
そこで本実施形態では、触媒入口温度αが所定の第2しきい値α2(>α1)に達し、触媒温度が活性温度に近づいたと判断した段階で、上記の第2昇温期間ΔT2から第3昇温期間ΔT3へと移行し、例えば第1昇温期間ΔT1と同様に、第2昇温期間ΔT2に比して、アシストトルクを最大限に増加するとともに、排気ガス量を低下させる。このように排気ガス量を抑えることで、図4(C)の破線Y2に示すように、超リタード燃焼による排気昇温速度をゆるやかなものとすることができ、触媒内部温度のオーバーシュートを回避することができる。
そして、触媒入口温度αが所定の第3しきい値α3(>α2)となって触媒コンバータ10が活性温度に達したと判断した時点T3で、超リタード燃焼を終了して、アシストトルクの付与を終了する。超リタード燃焼から通常燃焼への変更により同じ排気ガス量(吸入空気量)でもエンジントルクは増加するので、アシストトルクを終了しても、排気ガス量を増加させる必要はない。
図5は、上記本実施形態の具体的な制御の流れを示すフローチャートである。このルーチンは例えば上記のエンジン制御部25に予め記憶され、所定の短期間(例えば10ms)毎に繰り返し実行される。
ステップS11では、本実施形態に係る冷間始動直後の触媒昇温制御つまり超リタード燃焼を行う条件が成立しているかを判定する。具体的には、油・水温センサ21,24やアクセル開度センサ23等の検出信号に基づいて、冷間始動直後のアイドル運転状態であるかを判定する。ステップS12では、触媒入口温度センサ13により検出される触媒入口温度αが上記第3しきい値α3を超えているかを判定する。
ステップS11,S12のいずれかの判定が否定されれば、本ルーチンを終了し、図示せぬ他のルーチンにより、超リタード燃焼以外の前述した通常の成層燃焼運転あるいは均質燃焼運転が行われるとともに、機関運転状態に応じた通常のトルク制御が行われる。例えば図6に示すように、S31で入力されるアクセル開度からS32においてパワートレーンの要求トルク量が算出されるとともに、S33で入力される内燃機関1からの要求トルクアシスト量によりS34においてトルクアシスト量が算出され、ステップS35において上記のパワートレーン要求トルク量とトルクアシスト量からエンジン要求トルク量が算出される。
再び図5を参照して、S11,S12の判定がともに肯定されると、ステップS13へ進み、上記の超リタード燃焼が行われる。続くステップS14では、触媒入口温度αが上記第1しきい値α1を超えているかが判定され、ステップS15では、排気系の温度αが上記第2しきい値α2を超えているかが判定される。これらのしきい値α1〜α3(α1<α2<α3)は、予め設定される固定値であるが、車両運転状況に応じて補正するようにしても良い。温度αが第1しきい値α1以下の第1温度域(α≦α1)であれば、ステップS20,S21へ進み、トルクアシスト量が大、排気ガス量が小とされる(第1昇温期間ΔT1)。温度αが第1しきい値α1より大きく第2しきい値α2以下の第2温度域(α1<α≦α2)であれば、ステップS18,S19へ進み、トルクアシスト量が小、排気ガス量が大とされる(第2昇温期間ΔT2)。温度αが第2しきい値α2より大きく第3しきい値α3以下の第3温度域(α2<α≦α3)であれば、ステップS16,S17へ進み、トルクアシスト量が大、排気ガス量が小とされる(第3昇温期間ΔT3)。排気ガス量の調整は例えば電制スロットル弁7の開度調整により行われ、スロットル弁7の開度に応じて燃料噴射量も調整されることとなる。
以上のように本発明を具体的な実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変形・変更を含むものである。例えば、上記実施形態では、トルクアシスト量や排気ガス量の異なる各温度域(昇温期間ΔT1〜ΔT3)の切換を、触媒入口温度センサ13により検出される触媒入口温度(機関出口温度)に基づいて行うようにしているが、これに限らず、例えば触媒コンバータ10の内部温度を直接的に検出する触媒温度センサの検出信号に基づいて行うようにしても良い。また、上述したように排気系の温度を温度センサにより直接的に検出するものに限らず、より簡易的に既存の油・水温センサや冷間始動からの経過時間等を利用して排気系の温度を推定するようにしても良い。
本発明の一実施形態に係る車両のパワートレーンシステムを簡略的に示す構成説明図。 本実施形態に係る内燃機関のシステム構成を示す構成説明図。 本実施形態の超リタード燃焼の燃料噴射時期および点火時期を示す特性図。 本実施形態の冷間始動直後の触媒昇温制御における各種制御因子の変化を示すタイムチャート。 本実施形態の冷間始動直後の触媒昇温制御の流れを示すタイムチャート。 通常のトルク制御の一例を示すフローチャート。
符号の説明
3…燃焼室
10…触媒コンバータ
13…触媒入口温度センサ
14…点火プラグ
15…燃料噴射弁
25…エンジン制御部
31…モータジェネレータ(トルクアシスト手段)

Claims (4)

  1. 筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁と点火プラグとを備え、排気系の触媒コンバータの早期昇温が要求される内燃機関の冷間始動時に、点火時期を圧縮上死点後に設定するとともに、この点火時期前でかつ圧縮上死点後に燃料を噴射する超リタード燃焼を行う筒内直接噴射式火花点火内燃機関と、
    この内燃機関の排気系又はこれに対応する温度を検出する温度検出手段と、
    上記内燃機関へアシストトルクを付与するトルクアシスト手段と、を有し、
    上記内燃機関の冷間始動直後の所定期間、超リタード燃焼を行うとともに、上記トルクアシスト手段により内燃機関へアシストトルクを付与し、
    上記冷間始動時であって、かつ、上記温度が第1温度域よりも高い第2温度域では、上記第1温度域に比して、上記トルクアシスト手段によるアシストトルクを低減するとともに、内燃機関の排気ガス量を増加することを特徴とする車両の触媒昇温制御装置。
  2. 上記冷間始動時であって、かつ、上記温度が第2温度域よりも高い第3温度域では、上記第2温度域に比して、上記トルクアシスト手段によるアシストトルクを増加するとともに、上記内燃機関の排気ガス量を低減することを特徴とする請求項1に記載の車両の触媒昇温制御装置。
  3. 筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁と点火プラグとを備え、排気系の触媒コンバータの早期昇温が要求される内燃機関の冷間始動時に、点火時期を圧縮上死点後に設定するとともに、この点火時期前でかつ圧縮上死点後に燃料を噴射する超リタード燃焼を行う筒内直接噴射式火花点火内燃機関と、
    この内燃機関へアシストトルクを付与するトルクアシスト手段と、を有する車両の触媒昇温制御方法において、
    内燃機関の冷間始動直後の所定の第1昇温期間、超リタード燃焼を行うとともに、上記トルクアシスト手段により内燃機関へアシストトルクを付与し、
    上記第1昇温期間の直後の第2昇温期間では、上記第1昇温期間に比して、上記トルクアシスト手段によるアシストトルクを低減するとともに、上記内燃機関の排出ガス量を増加することを特徴とする車両の触媒昇温制御方法。
  4. 上記第2昇温期間の直後の第3昇温期間では、上記第2昇温期間に比して、上記トルクアシスト手段によるアシストトルクを増加するとともに、上記内燃機関の排気ガス量を低減することを特徴とする請求項3に記載の車両の触媒昇温制御方法。
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