JP2008272539A - ダイオキシン類汚染粉粒体の無害化方法および無害化装置 - Google Patents

ダイオキシン類汚染粉粒体の無害化方法および無害化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ダイオキシン類によって汚染された土壌等の汚染物を効率的に、しかもつねに十分な水準にまで無害化することができる方法および装置を提供する。
【解決手段】 ダイオキシン類によって汚染された粉粒体を、粉粒体同士の擦れ合いまたは移動流体との接触をともなう方法で分級する(S1〜S3)。同一箇所より採取する粉粒体試料を事前に試験分級したうえ粒度ごとのダイオキシン類濃度を測定し、その測定結果に基づいて設定粒度を定める。分級した粉粒体のうち、設定粒径以下のものを化学的に処理してダイオキシン類の無害化をはかる(S5〜S8)とともに、設定粒径を超える粉粒体には化学的処理を行わない(S4)。
【選択図】 図1

Description

請求項に係る発明は、ダイオキシン類によって汚染された土壌等の粉粒体を無害化するための方法および装置に関するものである。
工場跡地やごみ処理施設の周辺または廃棄物の不法投棄現場等において、ダイオキシン類による土壌等の汚染が問題になることがある。
ダイオキシン類による汚染物を無害化処理する方法については、下記の特許文献1〜3に記載がある。特許文献1に記載の方法は、ダイオキシン類など有機塩素化合物を含有する汚染物を乾燥・粉砕し、無害化薬剤を投入して加熱処理するものである。特許文献2に記載のものは、比較的低濃度の汚染土壌を熱水にて洗浄したうえ泥水を土壌から分離するという方法である。また特許文献3の技術は、汚染された土壌ないし粉体を水でスラリー化し、湿式分級(水を用いた分級)により小石や鉄片等の異物を除去し、そのスラリーを加熱等してダイオキシン類の分解等を行うものである。
特開2004−174372号公報 特開2002−86129号公報 特開2004−8872号公報
特許文献1に記載の方法は、ダイオキシン類による汚染物を無害化するのに適したものであるが、それらにしたがってつねに土壌等の全量を処理するとしたら、処理に要する時間やコストの点で効率的でない場合がある。特許文献2の方法は、ダイオキシン類が低濃度の場合にはよいが、濃度が高い場合等には十分な水準にまで処理を行えない可能性がある。特許文献3の方法は、土壌等をスラリー化することにより、異物を除去するとともに塊を解きほぐして加熱の効率を高めるものだが、異物以外の土壌等についてはやはり全量を処理することから、特許文献1と同じく効率上の課題がともなうことになる。
請求項に係る発明は、以上の点を考慮し、ダイオキシン類によって汚染された土壌等の汚染物を効率的に、しかもつねに十分な水準にまで無害化することができる方法および装置を提供するものである。
請求項に記載したダイオキシン類汚染粉粒体の無害化方法は、
1) ダイオキシン類によって汚染された粉粒体を、粉粒体同士の擦れ合いまたは移動流体との接触をともなう方法で分級(粒径に応じて分けること)し、
2) 設定粒径以下の(または設定粒径に満たない)粉粒体を熱処理してダイオキシン類の無害化をはかるとともに、
3) 設定粒径を超える(または設定粒径以上の)粉粒体には(上記分級を行ったのち)熱処理を行わない
ことを特徴とする。
なお、「ダイオキシン類」とは、ポリ塩化ジベンゾフラン、ポリ塩化ジベンゾ−パラ−ジオキシン、およびコプラナ−ポリ塩化ビフェニル、すなわちダイオキシン類対策特別措置法に規定された化学物質をいう。「粉粒体」とは、土壌や灰のほか、建築廃材や投棄物等が破砕および粉砕されて粉粒状にされたものをさす。粉粒体同士の擦れ合いまたは移動流体との接触をともなう方法で粉粒体を分級するためには、それぞれ、いわゆる乾式または湿式(水等を用いる型式)の分級手段(振動ふるい等)を使用するとよい。「粉粒体同士の擦れ合いまたは移動流体との接触」とは、前者(粉粒体同士の擦れ合い)のみ、後者(移動流体との接触)のみ、前者および後者を合わせた場合を含む意味である。
発明者らの調査によれば、土壌等の粉粒体のうち粒径の大きなもの(たとえば石ころや大粒の砂)に付着したダイオキシン類は、粉粒体の表面を擦ったり水で流したりすることによって多くが取り除かれる。そのため、上記1)のような方法で粉粒体を分級すると、粉粒体のうち粒径の大きなものからは、その分級の過程でダイオキシン類の多くが除去される。
請求項の発明では、分級の境目とする粒径(設定粒径)を適切に定めたうえ、上記2)のようにその設定粒径以下のもののみを熱処理する一方、上記3)のように設定粒径を超えるものについては熱処理を行わない。設定粒径以上のものは、上記のとおり分級の過程で十分に除洗(付着していた汚染物を洗浄により取り除くこと)されて、除染物となるからである。
この発明にしたがうことにより、無害化のための熱処理を施す粉粒体の量を削減して処理時間およびコスト上の効率化をはかるとともに、汚染濃度によらず十分な水準にまで無害化を進めることが可能になる。
発明の方法に関しては、設定粒径を超える分級ずみ粉粒体を、当該粉粒体の採取箇所に(つまり元の場所に、またはその近傍に)埋めることとするのがよい。
そうすれば、除洗された粉粒体を搬出する作業負担がなくなるほか、粉粒体が掘削土壌である場合には、その掘削箇所を埋め戻すための土壌を手配し搬入するという作業負担も軽減される。
設定粒径以下の粉粒体に対する熱処理としては、低酸素雰囲気で加熱(間接加熱)する加熱脱塩素化処理を、当該粉粒体の採取箇所付近にて(つまりオンサイトで)行うのが好ましい。
ここで加熱脱塩素化処理(ハーゲンマイヤ法)を用いて、ダイオキシン類による汚染粉粒体の無害化を適切に実現できる。そうした適切な無害化処理をオンサイトで行えば、汚染物を搬出する必要がなくなり、また、搬出の際にダイオキシン類が飛散する恐れもないという利点がある。化学的処理を施す粉粒体を前記のように設定粒径以下のものに限定し量的に削減することから、オンサイトで熱処理をすることにともなう設備上および作業上の負担は少ない。
上記した設定粒径は、上記粉粒体と同一採取箇所より採取する粉粒体試料を事前に試験分級したうえ粒径ごとのダイオキシン類濃度を測定し、その測定結果に基づいて定める(つまりダイオキシン類濃度に顕著な差ができる境目の粒径を見出し、それを設定粒径とする)のが好ましい。
設定粒径は実績・経験等にしたがって定めることもできる。しかし粉粒体(土壌等)の性状等によって汚染の状況も異なることが多いため、このように事前に試験分級を行ったうえで定めるのが最も適切である。設定粒径が適切であると、無害化のための化学的処理の量を大いに削減して効率化を進められるうえ、無害化の水準を高くすることができる。なお、事前の試験分級は、前記の分級と同じく粉粒体同士の擦れ合いまたは移動流体との接触をともなう方法で行うべきだが、粒径ごとのダイオキシン類濃度の差から設定粒径を定める必要上、ここでは、前記の分級時よりも多くの粒径区分に分けられるよう試験分級を行うのが有利である。
被処理物が建築廃材や投棄物等であって粉粒体でないものを多量に含む場合には、下記の方法によってそれらを事前に粉粒体にしておけば、土壌等と同様に、分級過程を含む上記の方法によって無害化をはかることが可能である。
ダイオキシン類による汚染部分を含む被処理物が粉粒体でない場合には、それを事前に破砕することによって前記の汚染された粉粒体にするとよい。
請求項に記載したダイオキシン類汚染粉粒体の無害化装置は、上記の無害化方法を実施するための装置であって、粉粒体同士の擦れ合いまたは移動流体との接触をともなう方法で粉粒体を分級する手段(たとえば振動ふるいを含む乾式または湿式の分級装置)と、設定粒径以下の粉粒体を熱処理してダイオキシン類の無害化をはかる手段(たとえばハーゲンマイヤ法のための装置)とを含むことを特徴とする。
こうした無害化装置によれば、上記の無害化方法を実施して、汚染物を効率的かつ高水準に無害化することが可能である。
請求項に記載したダイオキシン類汚染粉粒体の無害化方法は、化学的処理を施す粉粒体(土壌等)の量を削減して処理時間およびコストについて効率化をはかるとともに、汚染濃度によらず十分な水準にまで無害化を進めることを可能にする。粉粒体の搬出等のための作業負担やダイオキシン類の飛散の危険性を軽減することもできる。
また、請求項に記載したダイオキシン類汚染粉粒体の無害化装置によれば、上記の無害化方法を実施して、汚染物を効率的かつ高水準に無害化することが可能である。
図1〜図6に発明の実施形態を示す。図1は発明の無害化方法について基本的な手順を示すフローチャートであり、図2および図3は分級過程をそれぞれ乾式・湿式によって行う場合の手順の全体を具体的に示す説明図である。図4は、熱処理をなす無害化手段3について構成の概略を示すブロック図である。また、図5および図6は、試験分級をそれぞれ乾式・湿式によって行う場合のフローを示す説明図である。
ダイオキシン類(以下「DXN」と表す)によって汚染された土壌は、図1に示す手順によって無害化をはかることができる。すなわち、
まず、汚染された土壌を受け入れると(S1)、乾式または湿式の方法によって分級処理をする(S2)。その分級により、元の土壌を、あらかじめ定めた設定粒径を超える大きさのものとそれ以下のものとに分ける(S3)。
設定粒径を超える土壌(分級処理物)は、除洗されたものとしてその後は特別な処理を行わない(S4)。乾式の分級を行う場合には振動するふるいの中で粉粒体同士が擦れ合い、湿式分級の場合には粉粒体が流水と接触しあうことにより、設定粒径を超える大粒の粉粒体からはDXNの多くが取り除かれたはずだからである。
一方、設定粒径以下の土壌(分級処理物)は、除洗されてはいない汚染物として受け入れ(S5)、乾燥し粉砕したうえ(S6)、ハーゲンマイヤ(以下「HM」と表す)法による無害化処理を施して(S7)、DXNのほとんどが除去された土壌とする(S8)。
上記の分級過程を乾式で行う場合の具体的なフローは図2に示すとおりである。図中の符号S1〜S8は、図1中の過程と対応づけて付してある。
図2のように、汚染された土壌はまず掘削して採取し、フレコン(フレキシブルな運搬用の袋)に入れ、風乾(室内乾燥等)させたうえ、ホッパに移して定量供給可能にする(S1)。掘削現場において、ホッパに移すまでに適切な破砕手段を用いて土壌(または他の被処理物)を破砕し粉粒体状にしておくのもよい。ホッパから取り出す土壌は、振動ふるいによって、設定粒径(図2の例では15mm)を超える大きさのものとそれ以外のものとに分け(S2・S3)、設定粒径を超えるものはふるい(分級)の際に除洗された処理物として掘削箇所に埋め戻す(S4)。振動ふるいで分級された設定粒径以下のものは、バイブロミル等の粉砕装置と第2の振動ふるいとによってさらに細かく(図2の例では粒径2mm以下に)粉砕し、汚染物としてサイロに供給する(S5)。なお、上記の振動ふるいとバイブロミル等の粉砕装置、第2の振動ふるいとによって乾式分級手段1を構成している。
サイズが設定粒径以下であって除洗されていない汚染物と考えられる土壌は、供給されたサイロから出して乾燥し粉砕したうえ(S6)、HM法による無害化処理機器に送り、土壌中のDXNを分解する熱処理を行って(S7)、無害化処理物にする(S8)。乾燥の際および無害化処理の際に発生する排ガスの処理も同時に行うこととし、無害化処理機器とその周辺の機器および排ガス処理の機器とによって無害化処理手段3を構成している。
分級過程を湿式によって行う場合のフローは図3に例示した。この図においても、図1中の過程と対応づけて符号S1〜S8を記入している。
図3の場合には、汚染土壌は、掘削採取しフレコンからホッパに移し(S1)、工業用水とともに洗浄スクリーンを経由させて湿式の振動ふるいにかけ、設定粒径(図3の例では2mm)を超える大きさのものとそれ以外のものとを分ける(S2・S3)。そのうえで、設定粒径を超えるものは、分級過程で除洗された処理物であるとして掘削箇所に埋め戻す(S4)。振動ふるいの網目を通った設定粒径以下の土壌は、除洗されていない汚染物であるとして水とともに原水槽に送り、凝集・沈殿させて水(排水)と土壌(汚泥)とに分ける。水をろ過して処理水槽に貯める一方、土壌の方は脱水機にかけて脱水汚泥サイロに入れ、ポンプを含む搬送系に供給する(S5)。なお、図示の洗浄スクリーンや振動ふるい、原水槽・凝集槽・沈殿槽・脱水機等により、湿式分級手段2を構成している。
汚染物としての土壌は、図2の場合と同様、乾燥し粉砕したうえで(S6)、HM法による無害化処理機器に送り、土壌中のDXNを分解する熱処理を行って(S7)、無害化処理物とする(S8)。無害化処理機器とその周辺機器および排ガス処理のための機器とによって無害化処理手段3を構成している。
図2および図3のフローにおいて使用する無害化処理手段3の構成と処理工程は図4のとおりである。すなわち、土壌等を定量的に供給するフィーダ3A・3Bの先にロータリーキルン(ヒーティングドラム)3Cを接続し、これらに窒素ガスを供給して内部を低酸素雰囲気にする。ロータリーキルン3Cを出る土壌等(固体)を冷却機3Dに供給し、さらに冷却貯留槽3Eに送り込んで貯留する一方、ロータリーキルン3Cにて発生するガスは、ガス冷却塔3Fに送って冷却し、活性炭充填槽3Gに通したうえで排気する。
図1のフローにおいて、土壌の分級を図2のように乾式の方法で行うか図3のように湿式で行うかを決めるとともに設定粒径(すなわちふるい目の大きさ)を定めるためには、汚染土壌の掘削現場から事前に採取した土壌試料により、図5および図6にそれぞれ示す乾式および湿式の試験分級を行うこととしている。
図5に示す乾式の試験分級は、試料を風乾したうえ、たとえば2mm、0.85mm、0.425mm、0.25mm、0.075mmの各ふるい目(網目)をもつ試験分級機11(電磁式振動ふるい11A、11B、11C、11D、11Eの集合体)にかける。試験分級の際の粒径区分、すなわちふるいの数および目の大きさはこれに限るものではないが、この例では、土壌試料は粒径2mmを超える礫と、粒径0.85mmを超えて2mm以下である粗砂1と、粒径0.425mmを超えて0.85mm以下である粗砂2と、粒径0.25mmを超えて0.425mm以下である細砂1と、粒径0.075mmを超えて0.25mm以下でである細砂2と、粒径0.075mm以下である粘土とに分けられる。
図6に示す湿式試験分級は、試料を洗浄水とともにドラムウォッシャーおよびトロンメルに通し、粒径5mm以上の礫分を除いたうえサンドスクラバで擦り合わせ、そののち、水を含む状態で湿式試験分級機12にて分級する。試験分級機12も、たとえば2mm、0.85mm、0.425mm、0.25mm、0.075mmの各ふるい目をもつ電磁式振動ふるい12A、12B、12C、12D、12Eの集合体である。これを使用することによって、土壌試料は、図5の試験分級と同様、礫と粗砂1、粗砂2、細砂1、細砂2、粘土に分けられる。最も細かいふるい目をもつ試験分級機12Eを水とともに通過した粘土(粒径0.075mm以下のもの)は、凝集・沈殿させたうえ、汚泥として脱水し脱水ケーキとして回収する。
採取する土壌が乾式・湿式のいずれの分級に適しているかは、図5・図6に示す試験分級をともに行ってみて決める。たとえば、土壌が塊になっていてほぐれにくい等の理由で、乾式の試験分級では粒径の小さいものを適切に分離できない場合には、湿式の分級によることになる。また、設定粒径をいくらに定めるかは、上記の試験分級でふるい分けた各粒径区分ごとにDXNの濃度を測定して判断する。濃度に顕著な差ができる境目の粒径を見出し、それを設定粒径とするのである。
DXNによる模擬汚染を受けた土壌を対象にし、発明の方法によってその土壌の無害化を行った例を以下に紹介する。この例では湿式分級を行うこととし、事前に行った試験分級によって設定粒径を定めたうえ、当該設定粒径にて分級をするとともに土壌の一部に無害化処理(HM法による熱処理)を施したのである。
まず、湿式の試験分級を行った結果を表1に示す。土壌の粒径別の重量とDXN濃度についての測定値を示している。これらの値から、0.075mmを超える処理物(試験分級処理を受けている。これらの乾燥重量は全体の68%)についてはDXN濃度の低減が認められ、十分除洗されたものと判断した。一方、0.075mm以下の処理物(乾燥重量は全体の32%)にはDXN濃度の低減は認められなかったため、それらは汚染物として化学的処理が必要と判断した。ただし、表1では作業ロスを含まず回収できた各粒径別の乾燥重量の和を100%とした。
Figure 2008272539
上記した試験分級の結果に基づき、DXNの模擬汚染土壌150kgに対する湿式分級を行い、土壌の粒径別の重量等を測定した。その結果を表2に示す。0.075mmを超える処理物(すなわち除洗物)の量は分級前の総量の約63%、0.075mm以下の処理物(すなわち汚染物)の量は約32%となった。ただし、表2では作業ロスは5%であった。後者のもののみに熱処理を施すことから、熱処理の対象が全体の3分の1にまで低減できたことになる。
Figure 2008272539
湿式分級を経た0.075mm以下の処理物(汚染物)について、HM法による無害化処理を行った。処理後の土壌について測定したDXN濃度を表3に示す。無害化処理によるDXNの除去率は、バイオアッセイによると99.6%であり、公定法では99.9%であった。
Figure 2008272539
なお、この実施例では湿式分級をしたのち化学的無害化処理を行ったが、湿式分級に代えて乾式分級を行う場合についても、同様の手順で処理することができる。
発明によるダイオキシン類汚染粉粒体の無害化方法について基本的な手順を示すフローチャートである。 発明の無害化方法のうち分級過程を乾式で行う場合の手順の全体を具体的に示す説明図である。 発明の無害化方法のうち分級過程を湿式で行う場合の手順の全体を具体的に示す説明図である。 熱処理により無害化をはかる手段について構成の概略を示すフロー図である。 事前の試験分級を乾式によって行う場合のフローを示す説明図である。 事前の試験分級を湿式によって行う場合のフローを示す説明図である。
符号の説明
1 乾式分級手段
2 湿式分級手段
3 無害化処理手段
11 乾式試験分級機
12 湿式試験分級機

Claims (6)

  1. ダイオキシン類によって汚染された粉粒体を、粉粒体同士の擦れ合いまたは移動流体との接触をともなう方法で分級し、
    設定粒径以下の粉粒体を化学的に処理してダイオキシン類の無害化をはかるとともに、設定粒径を超える粉粒体には化学的処理を行わない
    ことを特徴とするダイオキシン類汚染粉粒体の無害化方法。
  2. 設定粒径を超える分級ずみ粉粒体を、当該粉粒体の採取箇所に埋めることを特徴とする請求項1に記載したダイオキシン類汚染粉粒体の無害化方法。
  3. 設定粒径以下の粉粒体に対する熱処理として、低酸素雰囲気で加熱する加熱脱塩素化処理(ハーゲンマイヤ法)を、当該粉粒体の採取箇所にて行うことを特徴とする請求項1または2に記載したダイオキシン類汚染粉粒体の無害化方法。
  4. 上記粉粒体と同一箇所より採取する粉粒体試料を事前に試験分級したうえ粒径ごとのダイオキシン類濃度を測定し、その測定結果に基づいて上記の設定粒径を定めることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載したダイオキシン類汚染粉粒体の無害化方法。
  5. ダイオキシン類による汚染部分を含む被処理物を事前に破砕することによって、上記の汚染された粉粒体とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載したダイオキシン類汚染粉粒体の無害化方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載したダイオキシン類汚染粉粒体の無害化方法を実施するための装置であって、
    粉粒体同士の擦れ合いまたは移動流体との接触をともなう方法で粉粒体を分級する手段と、設定粒径以下の粉粒体を化学的に処理してダイオキシン類の無害化をはかる手段とを含むことを特徴とするダイオキシン類汚染粉粒体の無害化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013208592A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Ube Machinery Corporation Ltd 汚染土壌処理方法及び汚染土壌処理システム
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