JP2008270294A - ヒートシンク部材および半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性および冷却機能の高い半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置10は、半導体素子が形成された半導体チップ11と、半導体チップ11で発生した熱を熱交換媒体に放出するためのヒートシンク部材24と、ヒートシンク部材24と半導体チップ11との間に介在する金属配線23とを備えている。ヒートシンク部材24は、無機絶縁材料からなる,平板部21aおよびフィン部21bを有するヒートシンク本体21と、ヒートシンク本体21の熱交換媒体にさらされる領域を覆う金属層またはメタライズ層である保護層22とを有している。保護層22により、無機絶縁材料からなるヒートシンク本体21の腐食などの損耗を防止している。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体チップなどの熱を放出するためのヒートシンク、およびヒートシンクの主面側に半導体チップを実装してなる半導体装置に関する。
図7は、従来のIGBTチップを搭載した半導体装置の構造を示す断面図である。同図に示すように、CuMo等により構成されている放熱基板101の主面側には、放熱基板101に、はんだ層102により固定されたAl板104と、Al板104の主面にAlろうによって固定されたAlN板106と、AlN板106の主面にAlろうによって固定されたAl配線108と、Al配線108の上に、はんだ109により固定された半導体チップ120とを備えている。また、放熱基板101の裏面側には、グリース112によりフィン付きのヒートシンク113が取り付けられている。上記Al板104,AlN板106およびAl配線108は、しばしば一体的に用いられている。
放熱基板101とヒートシンク113との間に介在するグリース112は、熱膨張係数が約23.5(ppm/K)のAl合金からなるヒートシンク113と、熱膨張係数が約9(ppm/K)のCu−Moからなる放熱基板101との間の熱膨張係数差に起因する応力を緩和するためのものである。
このように、基板間にグリースを介在させることは、たとえば、特許文献1の段落[0033]に記載されている。
特開2001−168256号公報
ところが、図7や上記公報に開示される構造では、グリースにより熱膨張係数差に起因する熱応力は緩和しうるものの、グリースは、金属やセラミックに比べると、熱伝導率が低いことに加えて、接続部の信頼性を悪化させるという難点がある。すなわち、グリースはその両側の部材をずらせるものであるので、グリースによって両側の部材が固定されるものではない。また、グリース中にボイドが発生しやすく、ボイドが発生すると、放熱機能が損なわれるおそれがある。
本発明の目的は、安定して高い放熱機能を発揮しうるヒートシンク部材、およびこのヒートシンク部材を用いた接続部の信頼性の高い半導体装置を提供することにある。
本発明のヒートシンク部材は、無機絶縁材料からなヒートシンク本体と、ヒートシンク本体の熱交換媒体にさらされる領域を覆う,金属膜またはメタライズ層から形成される保護層とを備えている。
これにより、ヒートシンク部材の熱交換媒体にさらされる領域が保護層によって覆われているので、ヒートシンク本体の腐食などによる損耗を防止することができる。しかも、ヒートシンク部材が金属ではなく無機絶縁材料によって構成されていることにより、ヒートシンク部材が組み込まれる半導体装置において、配線とヒートシンク部材とを電気的に絶縁するための部材が不要となり、かつ、無機絶縁材料は半導体チップを構成する半導体と熱膨張係数が近いので、部材間にグリースを介在させなくても熱応力を緩和することが可能になる。
ヒートシンク本体が、平板部と、該平板部から熱交換媒体が存在する領域に向かって突出する1または2以上のフィン部とを有していることにより、フィン部による放熱機能の増大を図ることができる。
特に、ヒートシンク本体がAlNによって構成されていることにより、汎用性を高めつつ、放熱機能,熱応力緩和機能を高く維持することができる。
ヒートシンク本体がAlNによって構成されている場合には、保護層が、WまたはMoと、AlNとの化合物からなるメタライズ層であることにより、保護層がAlNとの熱膨張率が近い化合物によって構成されるので、AlNからなるヒートシンク本体の損耗をより確実に防止することができる。
本発明の半導体装置は、半導体チップの熱を熱交換媒体に放出するためのヒートシンク部材とを備えており、ヒートシンク部材は、無機絶縁材料からなるヒートシンク本体と、ヒートシンク本体の熱交換媒体にさらされる領域を覆う,金属膜またはメタライズ層から形成される保護層とを有している。
これにより、ヒートシンク部材が金属ではなく無機絶縁材料によって構成されていることにより、半導体装置に配線を形成する場合にも、配線とヒートシンク部材とを電気的に絶縁するための部材が不要となり、かつ、無機絶縁材料は半導体チップを構成する半導体と熱膨張係数が近いので、部材間にグリースを介在させなくても熱応力を緩和することが可能になる。そして、ヒートシンク部材の熱交換媒体にさらされる領域が保護層によって覆われているので、ヒートシンク本体の腐食などによる損耗を防止することができる。
ヒートシンク本体が、平板部と、該平板部から熱交換媒体が存在する領域に向かって突出する1または2以上のフィン部とを有していることにより、フィン部による放熱機能の増大を図ることができる。
特に、ヒートシンク本体がAlNによって構成されていることにより、汎用性を高めつつ、放熱機能,熱応力緩和機能を高く維持することができる。
ヒートシンク本体がAlNによって構成されている場合には、保護層が、WまたはMoと、AlNとの化合物からなるメタライズ層であることにより、保護層がAlNとの熱膨張率が近い化合物によって構成されるので、AlNからなるヒートシンク本体の損耗をより確実に防止することができる。
ヒートシンク部材と半導体チップとの間に介在する導電板をさらに備えることにより、導電板をヒートシンク部材上に形成された配線として用いることができ、構造の簡素化を図ることができる。
導電板が、Cu−MoまたはCu−Wにより構成されていることにより、高熱伝導率と低熱膨張係数とを併せ持つこれらの材料を用いて、熱応力の緩和と構造の簡素化とを図ることができる。
半導体装置に形成されている半導体素子が、ワイドバンドギャップ半導体を用いたパワーデバイスであることにより、チップ温度が比較的高温に達しても、熱応力をできるだけ小さくして接続部の信頼性を維持しつつ、高い放熱機能により、パワーデバイスの過剰な温度上昇を防止することができる。
本発明のヒートシンク部材または半導体装置によると、熱応力の抑制や放熱機能を維持しつつ、ヒートシンク部材の損耗を防止することができる。
図1は、実施の形態におけるパワーユニットの構造を示す斜視図である。同図に示すように、本実施形態のパワーユニットは、放熱器50の上に半導体装置10を接合して構成されている。放熱器50は、天板50aと天板50aに接合された容器50bとからなり、天板50aには、半導体装置10を組み込むための多数の矩形状貫通穴が設けられている。本実施形態においては、矩形状貫通穴が多数設けられているが、1つだけでもよい。放熱器50を構成する天板50aと容器50bとは、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなり、ダイキャスト,押し出し,鍛造,鋳造,機械加工等によって製造することができる。
本実施の形態の組み立て工程においては、放熱器50の天板50aに半導体装置10が実装された後、天板50aが容器50bに接合される。この接合は、機械かしめ等によって行われてもよい。また、本実施の形態では、放熱器50は天板50aと容器50bを個別に形成してから両者を接合しているが、天板と容器とを一体に形成してもよい。その場合、たとえば一体型を用いたダイキャストにより放熱器を形成することができる。
図2は、実施の形態に係るパワ−ユニットのII-II線における断面図である。ただし、図2において配線構造の図示は省略されている。図3は、実施の形態の半導体装置(モジュール)の断面図である。本実施の形態のパワーユニットにおいて、放熱器50の天板50aと容器50bとの間の空間51には、熱交換媒体としての冷却水が図2の紙面に直交する方向に流れている。半導体装置10は、アルミニウム−シリコン系ろう材からなるろう材層25により天板50aに接合されている。また、半導体装置10は、主要部材として、IGBTなどの半導体素子が形成された半導体チップ11と、半導体チップ11で発生した熱を外方に放出するためのヒートシンク本体21と、半導体チップ11の裏面電極14等に接続されヒートシンク本体21の主面上に形成された主面側メタライズ層26と、主面側メタライズ層26に、はんだ,ろう材などによって接合され、Cu−Mo,Cu−Wなどの金属板から形成される金属配線23とを備えている。半導体チップ11の上面および下面には、それぞれ、IGBTなどの半導体素子の活性領域に接続される上面電極16および裏面電極14が設けられている。そして、半導体チップ11の裏面電極14は、金属配線23に、はんだ、ろう材などによって接合されている。
ヒートシンク本体21は、平板部21aと、平板部21aの裏面側から突出するフィン部21bとからなっている。そして、平板部21aの下面と、フィン部21bの側面および下面とには、金属層またはメタライズ層である保護層22が形成されている。すなわち、ヒートシンク本体21の熱交換媒体である冷却水にさらされる領域には、金属層またはメタライズ層である保護層22が形成されており、ヒートシンク本体21と保護層22とによって、ヒートシンク部材24が構成されている。
図4は、実施の形態に係るパワーユニットの配線構造も含めた部分断面図である。同図に示すように、放熱器50の天板50aに樹脂ケース53がねじ部材54によって固着されている。そして、樹脂ケース53の突出部によって半導体装置10の金属配線23が押圧されることにより、半導体装置10が天板50aに固定されている。樹脂ケース53の内部および外表面には電極端子層56が形成されている。この電極端子層56の一部と半導体チップ11の上部電極16とには、ボンディングワイヤ17の各端部が接続されている。また、電極端子層56の他部と金属配線23とには、ボンディングワイヤ18の各端部が接続されている。以上の構造によって、半導体装置10と外部機器との電気的な接続が可能になっている。
本実施の形態の半導体装置10の特徴は、ヒートシンク部材24が、無機絶縁材料からなるヒートシンク本体21と、ヒートシンク本体21の熱交換媒体にさらされる領域に形成された、金属層またはメタライズ層からなる保護層22とを備えている点にある。
ヒートシンク本体21は、AlN,SiN,BNなどの窒化物セラミックス、あるいは,SiC,WCなどの炭化物セラミックスによって構成されている。これらの材料は、一般的に、高熱伝導率と低熱膨張係数とを併せもっている。ヒートシンク本体21の製造工程では、AlNの焼結体(インゴット)または焼結前の成型体を切削して、フィン部21aを形成することができる。
保護層22は、たとえばW,Mo,Ti,Au,Ag,Pt,Pd,Cu,Ni,Al,Pb,またはこれらの合金からなる金属層、あるいは、これらの金属層とヒートシンク本体21を構成するAlN等の絶縁性無機材料とを水素雰囲気中で反応させることにより形成されるメタライズ層である。メタライズ層の場合には、表面にNiなどのメッキが施されていてもよい。
本実施の形態では、ヒートシンク本体21が低熱膨張係数を有する無機絶縁材料によって構成されているので、Si,SiC,GaNなどの半導体の熱膨張係数(3〜6(ppm/K)程度)との熱膨張係数差が小さくなり、半導体装置全体の変形を抑制することができる。さらに、これらの無機絶縁材料は、熱伝導率が200(W/m・K)程度であり、金属に近いので、放熱機能も高い。
ところが、無機絶縁材料は、熱交換媒体である冷却水などに長時間さらされると、表面が腐食されるなどのおそれがある。たとえば、AlN基板は、高い熱伝導率(約200(W/m・K))と、低い熱膨張係数(約4.5(ppm/K))とを有しているが、AlNを水にさらすと、水とAlNとの接触反応によってエロージョン腐食という現象が生じることが知られている。このエロージョン腐食などによって、ヒートシンク本体21が損耗するおそれがある。これを防止するには、AlNの表面を酸化して、その表面にAl膜を形成してもよいが、Al膜は熱伝導率が17(W/m・K)程度であり、ヒートシンク本体21の放熱機能を低下させる。
本実施の形態では、ヒートシンク本体21の熱交換媒体にさらされる領域を覆う保護層は、熱伝導率が100(W/m・K)を超える金属層またはメタライズ層であるので、ヒートシンク本体21の放熱機能の低下を抑制することができる。また、ヒートシンク本体21の熱交換媒体にさらされる領域が金属層やメタライズ層の保護層によって覆われているので、ヒートシンク本体21の表面おけるエロージョン腐食の発生を有効に防止することができる。すなわち、本実施の形態によれば、金属層またはメタライズ層である保護層22を設けることにより、ヒートシンク本体21の損耗を防止しつつ、放熱機能の低下を抑制することができる。
ヒートシンク本体21の材料は、AlN,SiN,BNなどの窒化物セラミックス、あるいは,SiC,WCなどの炭化物セラミックスに限定されるものではないが、以下の理由により、これらの材料に限定することが好ましい。たとえば、AlNの熱膨張係数αは約4.5(ppm/K),熱伝導率は約200(W/m・K)であり、SiCの熱膨張係数αは約3(ppm/K),熱伝導率は約210(W/m・K)である。したがって、これらの放熱用材料は、アルミナ等の汎用セラミックスの熱伝導率よりもはるかに大きく、アルミニウム(熱伝導率約240(W/m・K)に近い熱伝導率を有しながら、熱膨張係数αはアルミニウム(α≒23(ppm/K))よりもはるかに小さく半導体チップの熱膨張係数α(Si単結晶で約3(ppm/K)、SiC単結晶で約4(ppm/K))に近い。したがって、ヒートシンク21を、上記窒化物セラミックス,炭化物セラミックスにより構成することによって、大きな熱伝達量を維持しつつ、熱応力をできるだけ小さくすることができる。
特に、AlNは、高熱伝導率,低熱膨張係数などの点で特性が好ましいだけでなく、製造コストも比較的安価であり、汎用性に優れていることから、ヒートシンク本体21を構成する材料としては、現在最も好ましい材料といえる。
保護層22として金属層を形成する場合には、W,Mo,Ti,Au,Ag,Pt,Pd,Cu,Ni,Al,Pb,またはこれらの合金を1層または複数層を用いることができる。その厚みは、10μm以上あることが好ましい。金属層の中でも、Zn,NiおよびCrは、耐水性が高いので、熱交換媒体として水を用いる場合には、Zn,NiもしくはCr、またはこれらの合金を用いることが好ましい。これらは無電解めっき法を用いて形成することができるが、下地との密着強度を高くするためには、先にメタライズ層を形成しておいて、電解めっき法により、メタライズ層の上にAg,Au,Ni,Cr,Cu,Snなどを1層または複数層形成することが好ましい。
保護層22としてメタライズ層を形成する場合にも、W,Mo,Ti,Au,Ag,Pt,Pd,Cu,Ni,Al,Pb,またはこれらの合金と、ヒートシンク本体21を構成する無機絶縁材料との化合物を用いることができる。
メタライズ層を形成する方法としては、高融点金属法、活性金属法などの公知の方法を採用することができる。たとえば、ヒートシンク本体21の表面のうち、メタライズ層を形成しようとする領域に、蒸着,スパッタリング,金属の粉末を含むペーストの塗布(スクリーン印刷,パッド印刷,刷毛塗りなど)などを行なって、金属層を形成した後、真空中,不活性ガス雰囲気下、あるいは水素を含む不活性ガス雰囲気下で高温処理することにより、金属と無機絶縁材料とを反応させて、メタライズ層を形成することができる。
保護層22を構成する材料がメタライズ層である場合には、金属と無機絶縁材料とを反応させるので、金属膜に比べてヒートシンク本体21との接合力が大きいので、冷却水によるエロージョン腐食をより確実に防止することができる。
特に、ヒートシンク本体21を構成する材料としてAlNを選択した場合には、W.Moの化合物であるメタライズ層が、AlNと熱膨張係数がほぼ同じであることから、剥離,クラックの発生をより確実に防止するためには、WまたはMoのメタライズ層を用いることが好ましい。
また、たとえばAlNからなるヒートシンク本体21の熱交換媒体にさらされる領域を酸化して、緻密かつ強固な酸化膜(Al)を形成しておいて、酸化膜の上に金属層を形成した後、金属と酸化膜とを反応させてメタライズ層を形成してもよい。これにより、熱伝導率の低い酸化膜(Al)を極めて薄くして、ほとんどをメタライズ層に置き換えることができるので、ヒートシンク部材24の放熱機能を高く維持することができ、かつ、エロージョン腐食をより確実に防止することができる。
金属配線23の材料は、Cu−MoやCu−Wに限定されるものではない。たとえば、Cu,Al,コバール(Fe−Ni−Co)などの金属を用いてもよい。ただし、Cu−Moの熱膨張係数αは約6.5〜8(ppm/K),熱伝導率は約200(W/m・K)であり、Cu−Wの熱膨張係数αは約6.5〜7(ppm/K),熱伝導率は180〜200(W/m・K)である。これらの複合材料の熱伝導率は、Cuの熱伝導率(約400(W/m・K))に比べるとかなり低いものの、アルミニウム(Al)に近い値であり、一方、熱膨張係数αは、Cuの熱膨張係数α(≒17)よりもはるかに小さく半導体チップの熱膨張係数α(Siで約3(ppm/K)、SiCで約4(ppm/K))に近い。したがって、金属配線23を、Cu−MoまたはCu−Wより構成することによって、大きな熱伝達量を維持しつつ、熱応力をできるだけ小さくすることができる。
ヒートシンク部材24との熱交換を行う熱交換媒体は、冷却能やコストを考慮すると、水であることが好ましい。ただし、水に代えて、ヘリウム,アルゴン,窒素,空気などの気体であってもよい。
(他の実施の形態)
上記開示された本発明の実施の形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものである。
図5は、実施の形態の第1変形例を示す部分断面図である。同図に示すように、ヒートシンク本体21が、フィン部を有しておらず、平板部だけであってもよい。図5に示す構造では、ヒートシンク本体21の裏面に多数の溝が形成されており、溝の内面を含むヒートシンク本体21の裏面全体に金属層またはメタライズ層である保護層22が形成され、ヒートシンク本体21および保護層22により、ほぼ平板状のヒートシンク部材24が構成されている。そして、基端部が溝に嵌合するフィン状部材30が、溝面の金属層またはメタライズ層と、ろう付けなどによって接合されている。フィン状部材30を構成する材料は、ろう付けが容易な金属であることが好ましい。また、溝は必ずしもなくてもよい。この変形例は、フィンを形成するのが困難な無機絶縁材料を用いる場合に効果がある。この変形例では、フィン状部材として、Cuなどの熱伝導率が特に高い材料を用いることができる利点もある。
図6は、実施の形態の第2変形例を示す部分断面図である。同図に示すように、ヒートシンク本体21は、同じ無機絶縁材料からなる,平板部21aと、平板部21aに形成された溝に嵌合するフィン部21bとによって構成されている。すなわち、ヒートシンク本体21が平板部21aとフィン部21bとを有している場合であっても、ヒートシンク本体21全体が必ずしも連続した材料から一体的に構成されている必要はない。そして、平板部21aとフィン部21bとを嵌合させてから、ヒートシンク本体21の熱交換媒体にさらされる領域に、金属層またはメタライズ層である保護層22が形成される。この変形例においても、ヒートシンク本体21および保護層22により、ヒートシンク部材24が構成されている。この変形例は、マシナブルなセラミックスを用いることができない場合にも、ヒートシンク本体21にフィン部21bを設けることができる利点がある。
本発明の半導体装置は、ワイドバンドギャップ半導体(SiC,GaNなど)を用いたパワーデバイスを有するものに適用することにより、Siデバイスの動作温度以上でスイッチング動作などが行なわれ、チップ温度が150°C以上に達しても、熱応力をできるだけ小さくして接続部の信頼性を維持しつつ、高い放熱機能により、パワーデバイスの過剰な温度上昇を防止することができ、著効を奏することができる。
上記実施の形態では、半導体チップ11に、IGBTが形成されているが、MOSFET,ダイオード,JFETなどが形成された半導体チップを用いてもよい。
上記実施の形態では、天板50aに多数の半導体装置10を取り付ける構造を採ったが、天板を兼ねる単一のヒートシンク部材24上に多数の半導体チップを搭載してもよい。
本発明のヒートシンク部材または半導体装置は、MOSFET,IGBT,ダイオード,JFET等を搭載した各種機器に利用することができる。
実施の形態におけるパワーユニットの構造を示す斜視図である。 実施の形態に係るパワーユニットのII-II線における断面図である。 実施の形態の半導体装置(モジュール)の断面図である。 実施の形態に係るパワーユニットの配線構造も含めた部分断面図である。 実施の形態の第1変形例を示す断面図である。 実施の形態の第2変形例を示す断面図である。 従来のIGBTチップを搭載した半導体装置の構造を示す断面図である。
符号の説明
10 半導体装置
11 半導体チップ
14 裏面電極
16 上面電極
17 ボンディングワイヤ
18 ボンディングワイヤ
21 ヒートシンク本体
21a 平板部
21b フィン部
22 保護層
24 ヒートシンク部材
26 主面側メタライズ層
30 フィン状部材
50 放熱器
50a 天板
50b 容器
51 空間
53 樹脂ケース
56 電極端子層

Claims (11)

  1. 半導体チップの実装に用いられ、半導体チップの熱を熱交換媒体に放出するためのヒートシンク部材であって、
    無機絶縁材料からなるヒートシンク本体と、
    前記ヒートシンク本体の熱交換媒体にさらされる領域を覆う,金属膜またはメタライズ層から形成される保護層と
    を備えている、ヒートシンク部材。
  2. 請求項1記載のヒートシンク部材において、
    前記ヒートシンク本体は、
    平板部と、
    該平板部から熱交換媒体が存在する領域に向かって突出する1または2以上のフィン部と
    を有している、ヒートシンク部材。
  3. 請求項1または2記載のヒートシンク部材において、
    前記ヒートシンク本体は、AlNにより構成されている、ヒートシンク部材。
  4. 請求項3記載のヒートシンク部材において、
    前記保護層は、WまたはMoと、AlNとの化合物からなるメタライズ層である、ヒートシンク部材。
  5. 半導体素子が形成された半導体チップと、半導体チップの熱を熱交換媒体に放出するためのヒートシンク部材とを備えた半導体装置であって、
    前記ヒートシンク部材は、
    無機絶縁材料からなるヒートシンク本体と、
    前記ヒートシンク本体の熱交換媒体にさらされる領域を覆う,金属膜またはメタライズ層から形成される保護層と
    を有している、半導体装置。
  6. 請求項5記載の半導体装置において、
    前記ヒートシンク本体は、
    平板部と、
    該平板部から熱交換媒体が流れる領域に向かって突出する1または2以上のフィン部と
    を有している、半導体装置。
  7. 請求項6記載の半導体装置において、
    前記ヒートシンク本体は、AlNにより構成されている、半導体装置。
  8. 請求項7記載の半導体装置において、
    前記保護層は、WまたはMoと、AlNとの化合物からなるメタライズ層である、半導体装置。
  9. 請求項5〜8のいずれかに記載の半導体装置において、
    前記ヒートシンク部材と半導体チップとの間に介在する導電板をさらに備えている、半導体装置。
  10. 請求項9記載の半導体装置において、
    前記導電板は、Cu−MoまたはCu−Wにより構成されている、半導体装置。
  11. 請求項5〜10のいずれかに記載の半導体装置において、
    前記半導体素子は、ワイドバンドギャップ半導体を用いたパワーデバイスである、半導体装置。
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