JP2008264571A - 滅菌容器及び滅菌装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】滅菌作業の負荷低減とサイクルの時間の短縮を実現した滅菌装置を提供する。
【解決手段】被滅菌物を収納する収納部(滅菌カスト150)と、収納部に収納された被滅菌物を滅菌または冷却するための流体を外部より供給排出するための接続部(注入ノズル151、排気ノズル152)と、接続部に設けられ、当該接続部が接続状態のときに連通して流体の供給排出を可能とするとともに、接続部が非接続状態のときには流体の供給排出を遮断する遮断手段(バネ163)と、を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】被滅菌物を収納する収納部(滅菌カスト150)と、収納部に収納された被滅菌物を滅菌または冷却するための流体を外部より供給排出するための接続部(注入ノズル151、排気ノズル152)と、接続部に設けられ、当該接続部が接続状態のときに連通して流体の供給排出を可能とするとともに、接続部が非接続状態のときには流体の供給排出を遮断する遮断手段(バネ163)と、を備える。
【選択図】 図1
Description
本願発明は、滅菌容器及び滅菌装置に関するものである。
まず、従来技術について説明する。特開2000−202006号公報は、滅菌装置において、装置の扉が半開きに自動的に開閉する機構を設け、乾燥工程時に半開きの扉を介して滅菌用蒸気を排出することを開示している。また、実開平7−14264号公報は、扉を圧力容器本体に設けた支持腕により昇降、回動自在にし、当該扉を圧力容器本体の側面に設けたパワーシリンダの伸縮によって自動的に開閉可能にしている。
また、従来の滅菌装置において、内視鏡等の被滅菌物を急いで使用する場合には、被滅菌物を滅菌ケースや滅菌パックから取り出して冷風や冷水などを当てるか、滅菌ケースや滅菌パックの外側から冷風を当てて冷却していた。
特開2000−202006号公報は
実開平7−14264号公報は、
上記した従来技術の課題を説明する。医療器具などの数が限られている場合には、滅菌の終了後、滅菌した被滅菌物をすぐに次の検査や処置に使用することがある。この場合、作業者は、被滅菌物を速やかにチャンバーから取り出して冷却する必要があり、煩わしい作業となっていた。
また、作業を低減するために扉を自動的に開放可能にするとチャンバー内の温度が下がり、次の滅菌工程での保温効果がなくなるので、滅菌のための蒸気が凝集してしまうという不具合が発生する場合がある。したがって、被滅菌物だけを効率よく自動的に冷却できる滅菌装置が望まれていた。
また、被滅菌物を滅菌ケースや滅菌パックから取り出して冷風や冷水などを当てる方法では、滅菌済みの被滅菌物が汚染されないように取り扱いに注意が必要である。また、滅菌ケースや滅菌パックの外側から冷風を当てて冷却する方法では、冷却効率が悪いという欠点がある。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであり、作業者の手を煩わせずかつチャンバー内も冷やさずに被滅菌物を急冷できるようにして、滅菌作業の負荷低減とサイクルの時間の短縮を実現した滅菌装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、被滅菌物を効率よく冷却するとともに直ちに再使用できるようにして、院内業務の効率化を実現した滅菌装置を提供することにある。
本発明の第1の態様に係る滅菌用容器は、被滅菌物を収納する収納部と、前記収納部に収納された前記被滅菌物を滅菌または冷却するための流体を外部より供給排出するための接続部と、前記接続部に設けられ、当該接続部が接続状態のときに連通して前記流体の供給排出を可能とするとともに、前記接続部が非接続状態のときには前記流体の供給排出を遮断する遮断手段と、を備える。
また、本発明の第2の態様に係る滅菌用装置は、被滅菌物を収納する収納部と、前記収納部に収納された前記被滅菌物を滅菌または冷却するための流体を外部より供給排出するための接続部と、前記接続部に設けられ、当該接続部が接続状態のときに連通して前記流体の供給排出を可能とするとともに、前記接続部が非接続状態のときには前記流体の供給排出を遮断する遮断手段と、を備えた滅菌用容器と、前記滅菌用容器に収納された被滅菌物を高圧高温の蒸気により滅菌するチャンバーと、前記被滅菌物を滅菌するための滅菌流体と、前記被滅菌物を冷却するための冷却流体のうちの少なくとも一方の流体を前記接続部を介して前記滅菌用容器内に供給する流体供給手段と、を備える。
本発明によれば、作業者の手を煩わせずかつチャンバー内も冷やさずに被滅菌物を急冷できるので、滅菌作業の負荷低減とサイクルの時間の短縮を実現した滅菌装置を提供することができる。
また、被滅菌物を効率よく冷却するとともに直ちに再使用できるので、院内業務の効率化を実現した滅菌装置を提供することができる。
(第1及び第2実施形態の概略)
本発明の第1及び第2実施形態の概略を説明する。第1の構成では、滅菌工程終了後にチャンバーの扉が自動的に開き、チャンバー内の被滅菌物が、取り出し装置によってチャンバー外に取り出され、取り出し装置に付属された冷却ノズルからの冷却気体により急冷され、かつ、チャンバーの扉は閉じられる。このような構成によれば、作業者の手を煩わせずかつチャンバー内も冷やさずに被滅菌物を急冷できるため、滅菌作業の負荷低減とサイクルの時間の短縮を実現することができる。
本発明の第1及び第2実施形態の概略を説明する。第1の構成では、滅菌工程終了後にチャンバーの扉が自動的に開き、チャンバー内の被滅菌物が、取り出し装置によってチャンバー外に取り出され、取り出し装置に付属された冷却ノズルからの冷却気体により急冷され、かつ、チャンバーの扉は閉じられる。このような構成によれば、作業者の手を煩わせずかつチャンバー内も冷やさずに被滅菌物を急冷できるため、滅菌作業の負荷低減とサイクルの時間の短縮を実現することができる。
また、第2の構成では、滅菌カストやピールパックに収納された被滅菌物に無菌フィルターを通した冷却気体を吹き付けるようにする。このような構成によれば、被滅菌物を効率よく冷却することができ、被滅菌物を直ちに再使用できるという利点があり、院内業務の効率化につながる。
(第1実施形態の詳細)
図1(a)、(b)、(c)は、本発明の第1実施形態に係る滅菌装置による滅菌の手順を説明するための図である。
図1(a)、(b)、(c)は、本発明の第1実施形態に係る滅菌装置による滅菌の手順を説明するための図である。
図1(a)は、滅菌装置100により被滅菌物の滅菌を行っているときの様子を示しており、この場合、扉13は閉じられている。1は操作パネルである。図1(b)は、滅菌装置100による滅菌が終了した後の様子を示している。すなわち、滅菌が終了したら、滅菌装置100の前面に人や障害物がないことを安全確認センサー11により確認する。確認ができたら扉13を上方に移動させることにより開放する。次に、被滅菌物2が載せられた引き出しトレー3が引き出される。この状態ではチャンバー4の内部が現われる。12は警告灯である。図1(c)は、次の滅菌に備えて被滅菌物2の冷却を行っている様子を示している。すなわち、チャンバー4内を保温するために再び扉13を閉じるとともに、被滅菌物2の冷却を促進するために、引き出しトレー3に設けられた冷却気体噴出口31から冷却エアー30を噴出させる。冷却気体噴出口31と冷却エアー30とは冷却手段を構成する。
図2は、滅菌装置100の概略構成を示すブロック図である。図3は、滅菌装置100による高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)処理の手順を説明するためのフローチャートである。以下に、図1〜図3を参照して本実施形態の高圧蒸気滅菌処理について説明する。
まず、ユーザーは、準備工程(ステップS1)として操作パネル1のスイッチを操作して、滅菌装置100の扉13を開いて引き出しトレー3を引き出す。次に、滅菌パックなどを施した被滅菌物2を引き出しトレー3に載せて、再び操作パネル1のスイッチを操作して引き出しトレー3をチャンバー4内に収納して扉13を閉める。
扉13が閉まったことを確認してから、操作パネル1の滅菌処理開始スイッチを押す。滅菌装置100の扉13がロックされて、一連の滅菌処理が始まる。一連の滅菌処理とは、まずはチャンバー4内の空気を真空ポンプ5で引き抜く真空工程(ステップS2)で、チャンバー4内を減圧する。チャンバー4内の圧力があらかじめ設定されている圧力(例えば、−0.09MPa)まで下がると真空ポンプ5は停止される。ついで、蒸気発生器27により発生された高圧蒸気をチャンバー4に導入するために給蒸弁6が開かれ、滅菌工程に入る(ステップS3)。チャンバー4内があらかじめ設定された滅菌温度(例えば135℃)になるまで、蒸気は送り込まれる。効率を上げるために、真空引きと給蒸を交互に繰り返すようにしてもよい。
チャンバー4内の温度が設定された滅菌温度に達したら、あらかじめ設定された滅菌時間(例えば、5分)の間、チャンバー4内を当該温度に保つ。滅菌時間が過ぎたら、チャンバー4内の高圧蒸気をチャンバー4外部に排蒸するための排蒸気弁7が開かれる。排蒸された高圧蒸気は、排蒸気冷却装置32において冷却水給水口33から供給される冷却水により冷却されて水にされた後、ドレン排水口34から排水される。
排蒸した後に排蒸気弁7を閉じて真空ポンプ5で再びチャンバー4内を減圧する。これが乾燥工程(ステップS4)であり、チャンバー4内は、高温の状態で減圧されるので急速に水滴が気化して乾燥する。
あらかじめ設定された乾燥時間(例えば、10分)が過ぎると真空ポンプ5が停止し、チャンバー4内を大気圧に戻すために吸気弁8が開かれる。チャンバー4内が空気中の常在菌などに汚染されることを防ぐため、吸気弁8の外気取り入れ口10には一般に無菌フィルター9と呼ばれる、フィルターメッシュが0.2ミクロン以下のフィルターが取り付けてある。チャンバー4内が大気圧に戻ったら、滅菌装置100の前面に設けられた安全確認センサー11で、滅菌装置100の前面に人や障害物がないかを確認して、警告灯12を点灯しながら、また、警告音も発しながら、扉13が自動的に開き、被滅菌物2を載せた引き出しトレー3がチャンバー4外に排出される。
このとき、チャンバー4内に設けられて被滅菌物2の大きさを検知するセンサー(図示せず)により被滅菌物2の高さを検出する。そして、検出した高さを考慮した必要最小限の高さまで扉13を開けるようにすると、チャンバー4内の保温をより良くすることができる。引き出しトレー3が排出された後は、チャンバー4内を保温するために扉13は速やかに閉じられる。
次に、冷却工程(ステップS5)に入る。引き出しトレー3に設けられた冷却気体噴出口31から、装置内部のコンプレッサー14から送られた、被滅菌物2を冷却するための冷却気体を噴出させる。あらかじめ設定された時間が経過すると、冷却気体の噴出し、警告音および警告灯12の点灯が止まり冷却工程が終了する。
このとき、引き出しトレー3上に設置された温度センサーによって引き出しトレー3もしくは被滅菌物2の温度を測定して、引き出しトレー3及び被滅菌物2を人が触ってもやけどをしない温度(例えば、40℃)になったら、冷却気体の噴出、警告音および警告灯12の点灯が停止するようにすると、余分な時間冷却や警告をしなくて済む。これで、一連の滅菌処理が完了する(ステップS6)。
ユーザーは、被滅菌物2を引き出しトレー3から保管場所または使用する場所に移動する。この引き出しトレー3が排出された状態で、次の被滅菌物2を引き出しトレー3に載せ、ただちに滅菌工程を始めることができるので作業効率が良く手間と時間が省ける。次に使用しない場合は、操作パネル1のスイッチを操作して、引き出しトレー3をチャンバー4内に収納することもできる。
なお、図2において、21、22、23、24は圧力計、20は温度センサーである。操作パネル1は記録装置40とともに、制御ボックス41を構成している。マニュアル給水口25と連結する蒸気発生器用給水タンク26と、蒸気用給水口30と連結する軟水器28とは、切換弁29を介して蒸気発生器27に接続されている。
図4のタイムチャートは、上記した一連の滅菌処理の進行に従ってチャンバー4内の圧力が変化する様子と、上記した各構成要素がON,OFFあるいは開閉されるタイミングを示している。なお、真空ポンプ5のON期間では、真空ポンプ5のON,OFFを繰り返す。ON,OFFのタイミングは大気圧の波形と対応している。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態を説明する。図5(a)は滅菌カスト150であり、図5(b)はピールパック153である。これらはいずれも、被滅菌物を収納してオートクレーブ装置により滅菌し、その後の滅菌状態を保持するために用いられる。滅菌カスト150には注入ノズル151と排気ノズル152が設けられており、それぞれのノズル151,152には弁が付いており、通常状態において滅菌カスト150の内部に外気中の菌類が入らないように、高圧蒸気が内部に浸透する入口は、外気圧が高くないと簡単には入りにくくなっている。
以下、本発明の第2実施形態を説明する。図5(a)は滅菌カスト150であり、図5(b)はピールパック153である。これらはいずれも、被滅菌物を収納してオートクレーブ装置により滅菌し、その後の滅菌状態を保持するために用いられる。滅菌カスト150には注入ノズル151と排気ノズル152が設けられており、それぞれのノズル151,152には弁が付いており、通常状態において滅菌カスト150の内部に外気中の菌類が入らないように、高圧蒸気が内部に浸透する入口は、外気圧が高くないと簡単には入りにくくなっている。
注入ノズル151の弁は、冷却用気体を注入するための外部器具のノズルを接続すると開放される機構となっており、外部から冷却用気体を注入することができる。これらの弁の代わりに注入ノズル151に無菌フィルターを付けて、外部からの汚染を防ぐようにしてもよい。
同様にして、図5(b)に示すピールパック153にも注入ノズル154と排気ノズル155が設けられており、それぞれのノズル154,155には弁が設けられている。これらの弁の機能は滅菌カスト150の場合と同様である。
図6は、上記した滅菌カスト150側のノズルの弁部と、装置側のノズルとを接続する接続部の構成を示している。滅菌カスト150の弁部にはバネ163、弁体162、Oリング160が設けられている。また、装置側のノズルには弁開放ピン161が設けられている。滅菌カスト150のノズルと、装置側のノズルとが接続されていない場合には、バネ163の付勢により弁体162が流路を塞ぐので気体の流れはない。しかし、滅菌カスト150のノズルと装置側のノズルとが接続されると、弁開放ピン161が弁体162を押して気体流路を形成するので装置側から滅菌カスト150側に冷却気体を流すことができる。
図7(a)及び7(b)は、滅菌工程後に、滅菌カスト150やピールパック153に冷却気体を注入するためのノズル170を有する滅菌装置101を示しており、図7(a)は被滅菌物をセットする前の状態を示し、図7(b)は図5(b)に示すピールパック153に収納された被滅菌物156をセットした状態を示している。
作業者は、ピールパック153の注入ノズル154とチャンバー4内の噴出ノズル170を接続し、チャンバー4内にセットする。その後、操作パネル1のスイッチを操作して、扉13を閉めてから滅菌処理をスタートさせる。乾燥工程が終了してチャンバー4内が大気圧に戻るまでの工程は第1実施形態と同じである。チャンバー4内が大気圧に戻ったら、装置101側から当該装置101に取り付けられた無菌フィルター9を通した冷却気体を注入ノズル154を介してピールパック153内に送風する。
送り込まれた気体は排気ノズル155を経由して装置101外に排出される。被滅菌物156が冷却されたら装置101の扉が開いてピールパック153を取り出すことができる。この場合、冷却気体はほとんどピールパック153の中だけを通るので、チャンバー4自体はあまり冷やされないので、次の滅菌作業を始める際に、支障とならない。
上記した第1及び第2実施形態によれば以下の効果を有する。すなわち、被滅菌物が人体に触れるような器具であって、高圧蒸気滅菌後すぐにそれらを使いたい場合、従来は、滅菌後すぐに滅菌装置から当該器具を取り出して送風機などで冷やさなければならなかった。そのために、滅菌が終了するまで作業者がついていなければならず、手間がかかっていたが、上記の実施形態によれば、滅菌終了後、冷却促進工程を安全に自動的に行なうので、人件費の削減に非常に寄与するものである。また、チャンバーを保温した状態で、被滅菌物を冷却できるので、すぐ次の滅菌物の処理を始められるので、作業効率も向上する。また、被滅菌物が安全な温度に下がったことを、遠隔から見て確認できるので非常に便利である。
(第3及び第4実施形態の概略)
本発明の第3及び第4実施形態の概略を説明する。第1の構成では、内視鏡等の被滅菌物を収納し、滅菌した後も滅菌状態を保持するための滅菌用トレイ(通風孔付)と、内部に収納された内視鏡を積極的に乾燥し、冷却するために、空気を送り出す送気手段(ポンプ、コンプレッサー及びダクト等)をAC装置のチャンバー外部近傍に設置し、前記送気された空気が前記トレイ内及び、トレイ周辺を積極的に通過するようにしたことを特徴とする。
本発明の第3及び第4実施形態の概略を説明する。第1の構成では、内視鏡等の被滅菌物を収納し、滅菌した後も滅菌状態を保持するための滅菌用トレイ(通風孔付)と、内部に収納された内視鏡を積極的に乾燥し、冷却するために、空気を送り出す送気手段(ポンプ、コンプレッサー及びダクト等)をAC装置のチャンバー外部近傍に設置し、前記送気された空気が前記トレイ内及び、トレイ周辺を積極的に通過するようにしたことを特徴とする。
また、第2の構成では、前記送気手段(ポンプ、コンプレッサー等)をオートクレーブ装置のチャンバー蓋シール用ポンプや、乾燥用コンプレッサーと共用にしたことを特徴とする。
また、第3の構成では、オートクレーブ装置のチャンバー用蓋を開閉する開閉手段と、前記開閉手段の動作に連動してチャンバー内部の被滅菌物をチャンバー外部へ誘導するスライド手段と、被滅菌物を冷却する冷却手段とを有し、滅菌処理の終了に応じて前記開閉手段を開くと共に前記スライド手段と、前記冷却手段を駆動して前記滅菌物を冷却するように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
前記した構成において、内視鏡等の被滅菌物を滅菌用トレイ(通風孔付)に収納し、その後オートクレーブ装置のチャンバーに設置し、滅菌工程を行うと、チャンバー内部には高圧蒸気が給蒸され、内視鏡本体は例えば滅菌温度である135℃に温度上昇する。滅菌トレイには通風孔が設けられているので、滅菌トレイ内部にも高圧蒸気が供給される。
その後、滅菌工程が終了し乾燥工程が終了すると、チャンバー内部の圧力が低下し、チャンバー蓋を開けることができる状態になる。チャンバー蓋を開けると、チャンバー内部の滅菌トレイ(被滅菌物)をチャンバー外部へ誘導するスライド手段が動作し、チャンバー蓋近傍に設けられた冷却手段の作動位置に滅菌トレイが移動される。この動作に連動して前記冷却手段が動作し、滅菌トレイを冷却する。送気される空気は、冷却手段に設けられたダクト等により、滅菌トレイの通風孔及び、外表面に高率良く空気を送る。
この一連の動作により、被滅菌物(内視鏡等)が短時間に冷却され、従来の滅菌処理工程の全所要時間が短縮され、効率的な内視鏡検査を実施することが出来る。
(第3実施形態の詳細)
以下に図面を参照して第3実施形態を詳細に説明する。まず、図8(a)、(b)を参照して従来のオートクレーブ装置の構成について説明する。概して、オートクレーブ装置本体201は、被滅菌物を挿入(設置)するための高圧容器(以下チャンバー本体202)と、前記チャンバー本体202の気密性を保ち、被滅菌物の出し入れを行う際に開閉するためのチャンバー用蓋(扉)203とを備えている。前記チャンバー本体202には、高圧蒸気滅菌(以下オートクレーブ)を行う場合に高圧蒸気を生成するための蒸気発生装置209が蒸気給水用タンク206に接続され、更に給蒸管路を経由してチャンバー本体202のチャンバー内管204及びチャンバー外管205に接続されている。
以下に図面を参照して第3実施形態を詳細に説明する。まず、図8(a)、(b)を参照して従来のオートクレーブ装置の構成について説明する。概して、オートクレーブ装置本体201は、被滅菌物を挿入(設置)するための高圧容器(以下チャンバー本体202)と、前記チャンバー本体202の気密性を保ち、被滅菌物の出し入れを行う際に開閉するためのチャンバー用蓋(扉)203とを備えている。前記チャンバー本体202には、高圧蒸気滅菌(以下オートクレーブ)を行う場合に高圧蒸気を生成するための蒸気発生装置209が蒸気給水用タンク206に接続され、更に給蒸管路を経由してチャンバー本体202のチャンバー内管204及びチャンバー外管205に接続されている。
また前記チャンバー内管204には、オートクレーブを行う前に、チャンバー内の空気を一度排出して真空にした後に、高圧蒸気と置換し熱効率の良い前処理を行うため及び、オートクレーブ終了後に被滅菌物の乾燥を促進させるための真空ポンプ210が排気管路を経由して接続されている。
オートクレーブ装置に使用する真空ポンプは一般的に蒸気を排出することから、水封式のポンプが用いられ、前記ポンプの動作に必要な水を供給するための真空ポンプ用タンク208がオートクレーブ装置の中に搭載されている。さらには、オートクレーブの工程にて滅菌工程が終了すると、チャンバー内部の蒸気を排蒸管路を経由してチャンバー外に排出するが、この蒸気は非常に高温であるため、ある程度冷却しなければならず、そのための蒸気冷却用の蒸気冷却用タンク207もオートクレーブ装置の中に搭載されている。その他、各ユニットの制御を行うための制御基板、各種電磁弁、温度センサ、安全弁など多くの部品を使用しているがここでは説明を省略する。
次に上記した従来のオートクレーブ装置の動作を説明する。最初に、被滅菌物をチャンバー本体202に収納し、チャンバー用蓋203を確実に閉める。通常、前記チャンバー用蓋203とチャンバー本体202を確実に密閉(シール)する為に、前記チャンバー用蓋203とチャンバー本体202の接触部分にコンプレッサーにより駆動されるエアパッキンが設けられており、高圧時の蒸気漏れを防止している。次に滅菌開始スイッチ(図示せず)をオンすると、真空ポンプ210が動作し、前記チャンバー内管204の空気を排出する。これは余分な空気が残留していると、高圧蒸気が確実にチャンバー内及び、被滅菌物に接触しない部分(コールドスポット)が存在することによる滅菌不良を防止するためである。
前記チャンバー本体201内部が真空(−0.1MPa程度)になると、次に前記蒸気発生装置209よりチャンバー内管204へ高圧蒸気が供給される。蒸気が適度に供給され、チャンバー内部及び被滅菌物の温度が例えば滅菌条件である135℃に達すると滅菌タイマ(図示なし)が動作し、例えば135℃で5分間の滅菌工程が行われる。5分間の滅菌工程が終了すると、次に排蒸管路を経由してチャンバー内管204の蒸気が蒸気冷却用タンク207に排出され、更に被滅菌物を乾燥させるために前記真空ポンプ210が再度稼動する。チャンバー外管205へは装置スタンバイ状態で蒸気が供給されている。
これらの乾燥工程が終了し、被滅菌物が自然冷却され、すべての工程が完了する。被滅菌物をチャンバー外部へ取出し、放置することにより自然冷却する場合もある。これら、従来の方法では、滅菌工程、乾燥工程の後に自然冷却を行うので、被滅菌物を次に使用するまで、30分以上の待ち時間を要する。
次に本発明の第3実施形態の詳細について説明する。図9(a)、(b)は、第3実施形態に係るオートクレーブ装置の外見を示す図である。第3実施形態では、従来例で説明したオートクレーブ装置(図8(a)、(b))のチャンバー部分を、被滅菌物である内視鏡の形状に合わせて使い勝手をよくする為に、縦方向(吊り下げ)に設置する方式のチャンバーに変形したことを特徴とする。
チャンバー本体202は、チャンバーの気密性を保ち、被滅菌物の出し入れを行う際に開閉するためのチャンバー用蓋203と、オートクレーブを行う場合に高圧蒸気を供給するための給蒸管路等が接続されており、さらに、オートクレーブ終了後に前記チャンバー内の蒸気を排出するための排蒸管路が接続されている。それ以外の構成は従来装置と同様に構成されている。
第3実施形態では、さらに前記チャンバー内に、図10に示すような被滅菌物である内視鏡の形状にあわせ、縦方向(吊り下げ)に内視鏡を設置する方式の滅菌トレイ212を収納し、さらに前記滅菌トレイ212を前記チャンバー外部へ移動させるスライド部材211が設けられている。
このスライド部材211には、例えばスライドレールと駆動用モーターから構成されている。また、前記滅菌トレイ212は図10に示すように、前記被滅菌物である内視鏡を吊り下げるためのフック217が設けられている。前記フック217は、オートクレーブ時の内視鏡挿入部の曲がり癖が起きないように、内視鏡の配置を規制する位置に設けられており、例えば第3実施形態では3個所に設けられている。
また滅菌トレイ上下面(図10の斜線部分)は高圧蒸気が進入する部分なので、他の不純物(菌やごみなど)がトレイ内部に入らないような通風孔を有するフィルター(但し、このフィルターは、蒸気、空気を透過する)216が設けられている。また、前記滅菌トレイ212には、滅菌後の滅菌保持を確実に保つようにトレイ本体と滅菌トレイ蓋223を密着させる為のシール部材218とクランプ部材219が設けられている。
次に被滅菌物の冷却構造について説明する。図11に冷却構造の詳細を示す。チャンバー本体202の開口部の上下に、前記滅菌トレイ212内部及びトレイ外周の空気(エア)を循環するためのエアダクト214が上下2個設けられている。本実施形態では、上部のエアダクト214は吸引、下部のエアダクト214は排気の作用をするように構成されている。上部のエアダクト214はコンプレッサーの吸引口に、下部のエアダクト214は不純物の進入を防止するエアフィルタ213を介して吸気孔に接続されている。
また、前記滅菌トレイ212は、チャンバー内部に設けられたスライド部材211上に例えばマグネット等(図示なし)で着脱可能な構造になっており、滅菌処理を行う時はスライド部材211に固定されており、前記チャンバー蓋203の開閉動作に連動して、滅菌時はチャンバー内部に、乾燥工程後はチャンバー外部へ移動する。前記チャンバー蓋203近傍には、開閉動作を検知する開閉検知手段としてのリミットSW224が設けられている。
前記滅菌トレイ212には、高圧蒸気は進入し、他の不純物(菌やごみなど)はトレイ内部に入らないようなフィルター216が上下に設けられており、前記スライド部材211の動作により、滅菌トレイ212がチャンバー外部へ移動した場合には、チャンバー本体202の開口部の上下に設けられた、空気(エア)を吸引及び排気するためのエアダクト214と、滅菌トレイ212の上下に設けられたフィルター216の位置が、効率的に空気を送出できる位置に固定されるように制御される。
また、前記チャンバー本体202の開口部の上下に設けられたエアダクト214の数は、冷却の効果に応じて1〜複数(並列に)を選択することができ、一番効率的な数を選択すれば良い。下部のエアダクト214を滅菌トレイ212の通風孔で兼用しても良い。
次に図12を用いて、本発明の第3実施形態の電気的構成について説明する。本オートクレーブ装置は装置の動作条件、各工程の開始及び停止などを入力する操作パネル(入力手段)301と、これらの入力信号に基づき、装置への給水、装置からの排水を制御する給水・排水制御手段320−1と、各種配管の開閉を制御する電磁弁制御手段320−2、チャンバーへ供給する蒸気を生成する蒸気発生器制御手段320−3と、チャンバー内を真空にする及び、滅菌工程完了後の被滅菌物の乾燥を促すための真空ポンプ制御手段320−4と、装置の動作状況やチャンバー内の温度、圧力等の値を計測するための計測制御手段320−5と、前記各種制御手段320を総合的に制御する演算処理手段303から構成されている。
さらにこれらの基本構成に加えて、チャンバー用蓋203の開閉を検知するチャンバー蓋開閉検知手段302と、通常の滅菌工程中に作動するコンプレッサ308の動作を制御するコンプレッサ駆動手段305と、前記チャンバー蓋203の開閉信号に連動して被滅菌物を冷却するための空気を吸気するためのコンプレッサ309の動作を制御するコンプレッサ駆動手段306と、前記チャンバー蓋203の開閉信号に連動して前記滅菌トレイ212をチャンバー内部から外部へ搬送するためのスライドステージ駆動モーター225を制御するスライド部材駆動手段307と、前記コンプレッサ駆動手段306の動作時間をカウントするタイマー駆動手段304が前記演算処理手段303に接続されている。ここで、装置の運転条件と管路構成を工夫することにより、前記コンプレッサ308とコンプレッサ309は独立して構成せず、兼用することが可能である。
次に図13、図14を参照して第3実施形態の動作を説明する。第3実施形態の滅菌工程の1サイクルは次の通りである。装置の「準備」工程(ステップS10)として、予めチャンバー外缶に給蒸を行う。次に例えば被滅菌物の内視鏡を滅菌トレイ212に収納し、チャンバー本体202に装着し準備が完了となる。次に滅菌工程をスタートさせると、「真空」工程(ステップS11)に入り、真空ポンプ210が動作し、前記チャンバー本体202内部の空気を排出する。
図14に示すように前記チャンバー本体202内部が真空(−0.1MPa程度)になると、前記蒸気発生装置209よりチャンバー本体202内部へ大気圧になるまで高圧蒸気が供給される。
この工程は前記チャンバー内の残留空気が高圧蒸気と置換されるまで繰り返される。図14では3回実施した場合を示している。「真空」工程(ステップS11)が終了すると、次に「滅菌」工程(ステップS12)になり、前記チャンバー内に高圧蒸気が送入され、チャンバー内部及び滅菌トレイ212内の内視鏡の温度が例えば滅菌条件である135℃に達すると滅菌タイマが動作し、例えば135℃で5分間の滅菌工程が運転される。このときの滅菌条件は、被滅菌物の耐熱性などの理由により、適宜設定される。
前記滅菌タイマーで設定した時間が経過すると前記チャンバー内の蒸気が蒸気冷却用タンク207に排出され、大気圧近くになると真空ポンプ210が再度稼動し「乾燥」工程(ステップS13)に移行する。規定の真空度になると外部の清浄な空気をチャンバー内部に送入する。被滅菌物の種類により、この工程を数回繰り返す。図14では2回実施した場合を示している。次に「乾燥」工程(ステップS13)が終了しチャンバー用蓋203を開けると、「冷却」工程(ステップS14)に移行し、前記チャンバー用蓋203近傍に設けられたリミットSW224の開閉信号に連動してスライド部材駆動手段であるスライドステージ駆動モーター225が動作し、前記滅菌トレイ212がチャンバー内部から外部へ搬送される。
この時点で前記滅菌トレイ212のフィルター216と、装置本体に設けられたチャンバー本体202の開口部の上下に設けられた、空気(エア)を送気及び、排気するためのエアダクト214が対向位置に固定されるように演算処理手段303により制御される。さらにその動作に連動して、被滅菌物を冷却するための空気を吸気するためのコンプレッサ202が駆動し、前記滅菌トレイ212のフィルター216を介して冷却用エアが供給され、被滅菌物が自動的に強制冷却されることにより「冷却」工程(ステップS14)が完了し滅菌処理の1サイクルが完了する。この際、前記滅菌トレイ212も同時に冷却される。この冷却は約5〜10分で完了する。
上記した第3実施形態によれば、滅菌作業が容易になると同時に、滅菌工程(ステップS12)、乾燥工程(ステップS13)の終了後に自動的に被滅菌物を冷却することができるので、トータルの滅菌処理時間が大幅に削減でき、症例間での効率的な滅菌が実施できる。
(第4実施形態の詳細)
以下に図面を参照して本発明の第4実施形態を詳細に説明する。図15(a)、(b)は本発明の第4実施形態に係るオートクレーブ装置の外見を示す図である。第4実施形態では、図9(a)、(b)で説明したオートクレーブ装置を更に使い易いようにするために、チャンバー部分を水平平面状のチャンバーに適用したことを特徴とする。
以下に図面を参照して本発明の第4実施形態を詳細に説明する。図15(a)、(b)は本発明の第4実施形態に係るオートクレーブ装置の外見を示す図である。第4実施形態では、図9(a)、(b)で説明したオートクレーブ装置を更に使い易いようにするために、チャンバー部分を水平平面状のチャンバーに適用したことを特徴とする。
チャンバー本体402は、チャンバーの気密性を保ち、被滅菌物の出し入れを行う際に開閉するためのチャンバー用蓋403と、滅菌トレイ412をチャンバー外部へ移動させるスライド部材411が設けられている。このスライド部材411は例えばスライドレール426と駆動用モーター425に結合されている(図17参照)。
また、滅菌トレイ412は図16(a)、(b)に示すように、横置きの形状で構成されており、滅菌後の滅菌保持を確実に保つようにトレイ本体と滅菌トレイ蓋423を密着させる為のシール部材418とクランプ部材419が設けられている。また、図16(a)、(b)の斜線部分は高圧蒸気が進入して、他の不純物(菌やごみなど)がトレイ内部に入らないような通風孔を有するフィルター416(但し、このフィルター416は、蒸気、空気を透過する)がトレイの蓋と本体の上下面に設けられている。
滅菌トレイ蓋423は図16(a)のように、トレイ本体と一体化構造でも、図16(b)のように別体構造でも良い。
オートクレーブを行う為の基本構成は、第3実施形態と同様なので説明は省略する。以下に第4実施形態での冷却構造を説明する。図17に冷却構造の詳細を示す。チャンバー本体402の開口部の上下に、空気(エア)を送気(吐き出し)及び、排気するためのエアダクト414が上下2個設けられている。第4実施形態では上部のエアダクト414は送気、下部のエアダクト414は排気の作用をするように構成されている。上部のエアダクト414は第1のコンプレッサー(図17の上部422)の吸引口に吸引孔420、吐き出し口にエアフィルタ413を設け、下部のエアダクト414には吸引口にエアフィルタ413を設けて第2のコンプレッサ(図17の下部422)に接続されている。第2のコンプレッサの排気孔は装置の背面に設けられている。
また、チャンバー内部に設けられたスライド部材411上に第3実施形態と同様にマグネット等により着脱可能な構造になっている。また、前記滅菌トレイ412は、前記チャンバー蓋403の開閉動作に連動して、滅菌時はチャンバー内部に、乾燥工程終了後はチャンバー外部へ移動する。さらに第3実施形態と同様に、前記チャンバー蓋403近傍には、開閉動作を検知する開閉検知手段としてのリミットSW424が設けられている。
滅菌トレイ412には、高圧蒸気を進入させるが他の不純物(菌やごみなど)はトレイ内部に浸入しないようにするためのフィルターが上下に設けられている。滅菌トレイ412がチャンバー外部へ移動したときに、チャンバー本体402の開口部の上下に設けられた空気(エア)を送気(吐き出し)及び排気するためのエアダクト414と、滅菌トレイ412の上下に設けられた前記フィルターの位置が効率的に空気を送出できる位置に固定されるように、スライドレール426と駆動用モーター425によりスライド部材411の動作を制御する。
第4実施形態では強力に被滅菌物を冷却するために2個のコンプレッサを設けているが、効果の度合いによって、下部のエアダクトと第2のコンプレッサは使用しなくとも効果を得ることが出来る。
本発明の第4実施形態の電気的構成は、図12を参照して説明した第3実施形態とほぼ同じであるのでここでの説明は省略する。第4実施形態では、冷却用のコンプレッサを2個使用しているので、コンプレッサ309とは別に第3のコンプレッサと対応するコンプレッサ駆動手段が追加される(図示せず)。
次に第4実施形態の動作を説明する。第3実施形態と同様に、例えば内視鏡を滅菌トレイ412に収納し、オートクレーブ装置のチャンバー本体402に装着し滅菌工程をスタートさせると、真空ポンプ410が動作し、前記チャンバー本体402内部の空気を排出する。前記チャンバー本体402内部が真空(−0.1MPa程度)になると、次に前記蒸気発生装置409よりチャンバー本体402内部へ高圧蒸気が供給される。蒸気が適度に供給され、チャンバー内部及び滅菌トレイ412内の内視鏡の温度が例えば滅菌条件である135℃に達すると滅菌タイマが動作し、例えば135℃で5分間の滅菌工程が行なわれる。次に滅菌工程が終了すると、排蒸管路を経由してチャンバー内の蒸気が蒸気冷却用タンク207に排出され、真空ポンプ410が再度稼動し乾燥工程に移行する。
これらの乾燥工程が終了しチャンバー用蓋403を開けると、前記チャンバー用蓋403の開閉信号に連動してスライド部材駆動手段によりスライドステージ駆動モーター425が動作し、前記滅菌トレイ412がチャンバー内部から外部へ搬送される。
この時点で前記滅菌トレイ412の通風孔416と、装置本体に設けられたチャンバー本体402の開口部の上下に設けられた、空気(エア)を送気(吐き出し)及び、排気するためのエアダクト414が対向位置に固定されるように制御される。その動作に更に連動して、被滅菌物を冷却するための空気を吸気するための各コンプレッサ422が駆動し、前記滅菌トレイ412の通風孔416を介して冷却用エアが吸引される。被滅菌物が自動的に強制冷却されることによりすべての工程が完了する。この際、前記滅菌トレイ412も同時に冷却される。(冷却は約5〜10分で完了する)
上記した第4実施形態によれば、チャンバーの形状、設置方法を改善したことにより、滅菌作業が容易になると同時に、滅菌工程、乾燥工程が終了後に自動的に被滅菌物を冷却することができるので、トータルの滅菌処理時間が大幅に削減でき、症例間での効率的な滅菌が実施できる。
上記した第4実施形態によれば、チャンバーの形状、設置方法を改善したことにより、滅菌作業が容易になると同時に、滅菌工程、乾燥工程が終了後に自動的に被滅菌物を冷却することができるので、トータルの滅菌処理時間が大幅に削減でき、症例間での効率的な滅菌が実施できる。
上記した第3及び第4実施形態によれば、
1.滅菌工程、乾燥工程終了後、直ぐに自動的に被滅菌物を冷却することができる。
1.滅菌工程、乾燥工程終了後、直ぐに自動的に被滅菌物を冷却することができる。
2.滅菌工程、乾燥工程終了後、直ぐに自動的に滅菌用トレイを冷却することができる。
3.内視鏡をオートクレーブ装置のチャンバー内に容易に設置することができる(第4実施形態)。
4.被滅菌物及び、滅菌トレイを強制冷却することにより、滅菌終了後、短時間で被滅菌物及び、滅菌トレイを使用することができ、効率の良い内視鏡検査を実施することが出来る。
(付記)
1.滅菌装置のチャンバーの扉を開閉する開閉手段と、
被滅菌物を冷却する冷却手段と、
滅菌工程の終了に応じて前記開閉手段を開くと共に前記冷却手段を駆動して前記被滅菌物を冷却するように制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする滅菌装置。
1.滅菌装置のチャンバーの扉を開閉する開閉手段と、
被滅菌物を冷却する冷却手段と、
滅菌工程の終了に応じて前記開閉手段を開くと共に前記冷却手段を駆動して前記被滅菌物を冷却するように制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする滅菌装置。
2.滅菌装置のチャンバーの扉を開閉する開閉手段と、
被滅菌物をチャンバーの外に移動させる移動手段と、
前記被滅菌物を冷却する冷却手段と、
滅菌工程の終了に応じて前記開閉手段を開くと共に前記被滅菌物をチャンバーの外に移動させる移動手段と、
前記冷却手段を駆動して前記被滅菌物を冷却すると共に、前記被滅菌物がチャンバーの外に出た後に、当該チャンバー内を保温するために前記扉が閉まるように制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする滅菌装置。
被滅菌物をチャンバーの外に移動させる移動手段と、
前記被滅菌物を冷却する冷却手段と、
滅菌工程の終了に応じて前記開閉手段を開くと共に前記被滅菌物をチャンバーの外に移動させる移動手段と、
前記冷却手段を駆動して前記被滅菌物を冷却すると共に、前記被滅菌物がチャンバーの外に出た後に、当該チャンバー内を保温するために前記扉が閉まるように制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする滅菌装置。
3.滅菌装置のチャンバー内において、無菌フィルターを介して外部とその内部とが連通する接続部を持ち、被滅菌物を収納する滅菌ケース(カスト)や滅菌パック(ピールパック)と着脱自在に前記接続部と接続して、前記滅菌ケースまたは前記滅菌パックの内部に、コンプレッサーや送風機などの気流発生装置から送られる前記被滅菌物を冷却するための気体を、出し入れさせるノズルを持ち、前記被滅菌物を急速に冷却することを特徴とする滅菌装置。
4.滅菌装置のチャンバーを開閉する開閉手段と、
前記開閉手段の動作に連動してチャンバー内部の被滅菌物をチャンバー外部へ誘導するスライド手段と、
被滅菌物を冷却する冷却手段と、
滅菌処理の終了に応じて前記開閉手段を開くと共に前記スライド手段と、前記冷却手段を駆動して前記滅菌物を冷却するように制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする滅菌装置。
前記開閉手段の動作に連動してチャンバー内部の被滅菌物をチャンバー外部へ誘導するスライド手段と、
被滅菌物を冷却する冷却手段と、
滅菌処理の終了に応じて前記開閉手段を開くと共に前記スライド手段と、前記冷却手段を駆動して前記滅菌物を冷却するように制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする滅菌装置。
1 操作パネル
2 被滅菌物
3 引き出しトレー
4 チャンバー
11 安全確認センサー
12 警告灯
13 扉
30 冷却エアー
31 冷却気体噴出口
100 滅菌装置
2 被滅菌物
3 引き出しトレー
4 チャンバー
11 安全確認センサー
12 警告灯
13 扉
30 冷却エアー
31 冷却気体噴出口
100 滅菌装置
Claims (2)
- 被滅菌物を収納する収納部と、
前記収納部に収納された前記被滅菌物を滅菌または冷却するための流体を外部より供給排出するための接続部と、
前記接続部に設けられ、当該接続部が接続状態のときに連通して前記流体の供給排出を可能とするとともに、前記接続部が非接続状態のときには前記流体の供給排出を遮断する遮断手段と、
を備えたことを特徴とする滅菌用容器。 - 被滅菌物を収納する収納部と、前記収納部に収納された前記被滅菌物を滅菌または冷却するための流体を外部より供給排出するための接続部と、前記接続部に設けられ、当該接続部が接続状態のときに連通して前記流体の供給排出を可能とするとともに、前記接続部が非接続状態のときには前記流体の供給排出を遮断する遮断手段と、を備えた滅菌用容器と、
前記滅菌用容器に収納された被滅菌物を高圧高温の蒸気により滅菌するチャンバーと、
前記被滅菌物を滅菌するための滅菌流体と、前記被滅菌物を冷却するための冷却流体のうちの少なくとも一方の流体を前記接続部を介して前記滅菌用容器内に供給する流体供給手段と、
を備えたことを特徴とする滅菌装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008157114A JP2008264571A (ja) | 2008-06-16 | 2008-06-16 | 滅菌容器及び滅菌装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008157114A JP2008264571A (ja) | 2008-06-16 | 2008-06-16 | 滅菌容器及び滅菌装置 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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JP2008157114A Pending JP2008264571A (ja) | 2008-06-16 | 2008-06-16 | 滅菌容器及び滅菌装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2008264571A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018064878A (ja) * | 2016-10-21 | 2018-04-26 | 三浦工業株式会社 | 蒸気滅菌装置およびその運転方法 |
JP2020075041A (ja) * | 2018-11-09 | 2020-05-21 | 株式会社タカゾノ | 滅菌器 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2000059553A1 (en) * | 1999-04-06 | 2000-10-12 | Scican, A Division Of Lux And Zwingenberger Ltd. | Sterilizer with vacuum-assisted air removal |
JP2000300515A (ja) * | 1999-04-22 | 2000-10-31 | Olympus Optical Co Ltd | 洗浄消毒滅菌システム |
-
2008
- 2008-06-16 JP JP2008157114A patent/JP2008264571A/ja active Pending
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