JP2008261424A - 伸縮軸 - Google Patents

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祥史 黒川
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Abstract

【課題】インナーシャフト30とアウターシャフト31との組み付け性が良好で、且つ、耐久性に優れた構造を実現する。
【解決手段】上記両シャフト30、31同士の間に配置する緩衝材32を、硬度が互いに異なる2種類の高分子材料により構成する。硬度が小さい第一の高分子材料35、35は、上記インナーシャフト30の外周面を構成するインナー側面37、37と、上記アウターシャフト31の内周面を構成するアウター側面38、38との間に、締め代を有する状態で挟持される。一方、硬度が大きい第二の高分子材料36、36は、上記両周面同士の間に隙間を有する状態で配置される。上記両シャフト30、31同士の間に所定の大きさ以上のトルクが作用した場合には、上記第二の高分子材料36、36が上記アウター側面38、38と当接する。
【選択図】図2

Description

この発明に係る伸縮軸は、例えば、自動車のステアリング装置を構成するステアリングシャフトや中間シャフト等、回転トルクを伝達自在で、且つ、軸方向に伸縮可能なシャフトとして使用する。特に、本発明は、インナーシャフトとアウターシャフトとの組み付け性が良好で、且つ、耐久性に優れた構造を実現するものである。
例えば、自動車のステアリング装置を構成し、端部にステアリングホイールを設けたステアリングシャフトや、このステアリング装置の一部で1対の自在継手同士の間に存在する中間シャフトを、衝突時等、軸方向の衝撃が加わった場合に全長が縮まる構造とする技術が、従来から知られている。又、上記ステアリングシャフトを、軸方向の伸縮を自在として、運転者の体格に応じて上記ステアリングホイールの位置を調節する、所謂テレスコピック機能を有する構造も、従来から知られている。この様なステアリングシャフトや中間シャフトに適用する構造として、回転力の伝達を自在で、且つ、軸方向に伸縮可能な伸縮軸が、例えば、特許文献1、2に記載されている様に、従来から知られている。
これら各特許文献1、2に記載された構造の場合、伸縮軸を伸縮させる為にこの伸縮軸を構成するインナーシャフトとアウターシャフトとの相対変位を円滑に行なうと共に、これら両シャフト同士のがたつきを防止し、回転伝達時に異音が生じる事を防止すべく、これら両シャフト同士の間に合成樹脂製の緩衝材を設けている。このうちの特許文献1に記載された構造を、図10に示す。この図10に示す伸縮軸1は、インナーシャフト2の外周面の一部に、ナイロン製の緩衝材3を被覆している。この緩衝材3の一部は、このインナーシャフト2の外周面に設けた溝4、4に入り込み、この緩衝材3をこのインナーシャフト2に対し強固に結合している。
一方、特許文献2に記載された伸縮軸1aの場合、図11に示す様に、インナーシャフト2aの外周面の一部に被覆する緩衝材3aを2層としている。即ち、このインナーシャフト2aの外周面に、ポリアミドイミド樹脂から成る第一の樹脂層5を被覆し、この第一の樹脂層5の外周面に、例えばポリアミド樹脂から成る第二の樹脂層6を被覆している。そして、上記第一の樹脂層5により上記インナーシャフト2aとの密着性を確保すると共に、上記第二の樹脂層6により耐熱性を確保している。
上述の様に、インナーシャフトとアウターシャフトとの間に緩衝材を設ける伸縮軸には、これら両シャフト同士の組み付け性が良好である事と、耐久性に優れる事との双方を満たす事が要求される。但し、この様な要求を、上記特許文献1、2に記載されている様な従来構造により満たす事は難しい。即ち、上記両シャフト同士の組み付け性を良好にする要求に対しては、上記緩衝材として硬度が小さい合成樹脂を使用する事が考えられる。上記両シャフト同士を組み付ける場合、これら両シャフト同士のがたつきを防止する為に、これら両シャフト同士の間に緩衝材を締め代を有する状態で配置する必要がある。硬度が大きい(硬い)合成樹脂の場合、この締め代が製造誤差等により大きくなると、組み付ける際に大きな力が必要になる等、組み付け性が良くない。これに対して、硬度が小さい(軟らかい)合成樹脂の場合、上記締め代の変化に対応し易く、組み付け性が良好となるが大きなトルクを伝達する際に過度に押し潰される事で、耐久性確保が難しい。この為、耐久性を確保する面からは、圧縮力に対する強度に優れる、硬度の大きい合成樹脂を使用する方が良い。
ところが、上記特許文献1に記載された構造の場合、1種類の合成樹脂しか使用できない為、上記2つの要求のうち、何れかの要求を満たす事しかできない。これに対して特許文献2に記載された構造の場合、例えば、第一の樹脂層5を硬度の小さい合成樹脂とし、第二の樹脂層6を硬度の大きい合成樹脂とする事が考えられる。但し、大きなトルクを伝達する際に、硬度の小さい合成樹脂である第一の樹脂層5に大きな圧縮応力が生じると考えられる。この為、耐久性の面で優れているとは言えない。
特公平2−19325号公報 特開2003−56588号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、インナーシャフトとアウターシャフトとの組み付け性が良好で、且つ、耐久性に優れた構造を実現すべく発明したものである。
本発明の伸縮軸は、前述の従来構造と同様に、インナーシャフトと、アウターシャフトと、緩衝材とを備える。
このうちのインナーシャフトは、外周面の(中心軸に対し直角方向に存在する仮想平面に関する)断面形状が非円形である。
又、上記アウターシャフトは、内周面の(中心軸に対し直角方向に存在する仮想平面に関する)断面形状が非円形である。又、上記内周面の断面形状に関する内接円の直径が、このインナーシャフトの外周面の断面形状に関する外接円の直径よりも小さく、且つ、このインナーシャフトを挿入自在である。
又、上記緩衝材は、上記インナーシャフトとアウターシャフトとの間に存在する。
そして、このインナーシャフトをこのアウターシャフト内に挿入した状態で、これら両シャフト同士の間で上記緩衝材を介して回転の伝達が可能で、且つ、これら両シャフト同士が互いに軸方向に摺動可能である。
特に、本発明の伸縮軸に於いては、上記緩衝材は、合成樹脂、ゴムの如きエラストマー等の、互いに硬度が異なる2種類の高分子材料により構成されている。
このうち、ゴムの如きエラストマー等の、硬度が小さい(低い=比較的軟らかい)高分子材料は、上記両シャフト同士の間で回転伝達が行なわれていない無負荷状態で、上記インナーシャフトの外周面と上記アウターシャフトの内周面との間のうち、少なくともこれら両シャフトの回転方向に関して互いに対向する側面同士の間に存在する円周方向隙間の一部に、締め代を有する状態で配置されている。
又、合成樹脂、或は硬質ゴム等の、硬度が大きい(高い=比較的硬い)高分子材料は、無負荷状態で上記円周方向隙間の残部に、隙間を有する状態で配置されている。
更に、所定の大きさ以上の回転トルクを伝達する際に、上記硬度が大きい高分子材料が、上記回転方向に関して互いに対向する側面同士のうち、上記硬度の小さい高分子材料が存在する個所から外れた個所の一部で、これら両側面にそれぞれ当接する。
尚、本明細書及び特許請求の範囲で言う「硬度」とは、一般的に「硬度」や「硬さ」と呼ばれる用語と同様に、一定の荷重を加えた場合の表面の変形のしにくさを指す。従って、「硬度が大きい高分子材料」とは、変形しにくい高分子材料であり、「硬度が小さい高分子材料」とは、変形し易い高分子材料である。
上述の発明を実施する為の具体的な構造として、例えば、請求項2に記載した様に、互いに硬度が異なる2種類の高分子材料を、両シャフトの回転方向に関して交互に存在させる。
或は、請求項3に記載した様に、互いに硬度が異なる2種類の高分子材料を、両シャフトの軸方向に関して交互に存在させる。
又、上述の各発明を実施する場合に好ましくは、請求項4に記載した様に、互いに硬度が異なる2種類の高分子材料同士の境界部分を、インナーシャフトの外周面とアウターシャフトの内周面との間の一部に、回転トルクの負荷状態に拘らず隙間を有する状態で配置する。
上述の様な本発明の伸縮軸によれば、インナーシャフトとアウターシャフトとの組み付け性が良好で、且つ、耐久性に優れた構造を実現できる。
即ち、無負荷状態では、緩衝材を構成する2種類の高分子材料のうち、硬度が小さい高分子材料のみが、上記インナーシャフトの外周面とアウターシャフトの内周面との間に存在する円周方向隙間の一部で締め代を有する状態で配置され、硬度が大きい高分子材料は、これら両周面との間で隙間を有する状態で配置される。この為、上記両シャフトを組み付ける際には、硬度が小さい高分子材料のみが、これら両シャフト同士の間で締め代を有する状態となる為、この締め代が大きくても、組み付けるのに必要な力が小さくて済む。この結果、上記両シャフトの組み付け性が良好となる。
一方、所定の大きさ以上の回転トルクが伝達される場合には、上記硬度が大きい高分子材料が、上記インナーシャフトの外周面と上記アウターシャフトの内周面との間のうち、少なくともこれら両シャフトの回転方向に関して互いに対向する側面に当接する。従って、上記所定の大きさ以上のトルクを、主として上記硬度が大きい高分子材料を介して伝達できる。この硬度が大きい高分子材料は、耐荷重性が大きい為、大きなトルクを伝達しても、十分な耐久性を確保できる。尚、上記所定の大きさ未満のトルクは、上記硬度が小さい高分子材料を介して伝達されるが、このトルクが小さい為、この硬度が小さい高分子材料が早期に破損する事はない。又、無負荷状態での上記両シャフト同士の間のがたつきは、この硬度が小さい高分子材料により防止する。
又、請求項2に記載した様に、互いに硬度が異なる2種類の高分子材料を、両シャフトの回転方向に関して交互に存在させれば、緩衝材の軸方向寸法を小さくでき、伸縮軸として軸方向寸法が小さい構造に適用し易い。
又、請求項3に記載した様に、互いに硬度が異なる2種類の高分子材料を、両シャフトの軸方向に関して交互に存在させれば、これら2種類の高分子材料の軸方向長さを変えるだけで、特性が異なる緩衝材を容易に得られる。
更に、互いに硬度が異なる2種類の高分子材料同士の境界部分は、これら各高分子材料の端縁部が存在する為、その強度が低くなる。この為、請求項4に記載した様に、この境界部分を、インナーシャフトの外周面とアウターシャフトの内周面との間の一部に、回転トルクの負荷状態に拘らず隙間を有する状態で配置する事により、上記各高分子材料がそれぞれの境界部分から破損する様な好ましくない現象を生じにくくして、これら各高分子材料により構成される、上記緩衝材の耐久性向上を図れる。
[実施の形態の第1例]
図1〜5は、請求項1、2、4に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例は、本発明を、電動式パワーステアリング装置に適用した場合を示している。先ず、この電動式パワーステアリング装置に就いて、図1により説明する。この図1に示す電動式パワーステアリング装置7は、後端部(図1の右端部)にステアリングホイール8を固定したステアリングシャフト9と、このステアリングシャフト9を挿通自在なステアリングコラム10と、このステアリングシャフト9に補助トルクを付与する為の操舵力補助装置(アシスト装置)11と、上記ステアリングシャフト9の回転に基づきタイロッド12、12を変位させる(押し引きする)為のステアリングギヤ13とを備える。このうちのステアリングシャフト9は、インナーシャフト14とアウターシャフト15とを、回転力の伝達自在に、且つ軸方向に関する相対変位を可能に組み合わせて成る。これらインナーシャフト14とアウターシャフト15とは、衝突時に互いに軸方向に相対変位する事で、上記ステアリングシャフト9の全長を縮める。
又、上記ステアリングシャフト9を挿通した筒状の上記ステアリングコラム10は、インナーコラム16とアウターコラム17とをテレスコープ状に組み合わせて成り、軸方向の衝撃が加わった場合に、この衝撃によるエネルギを吸収しつつ全長が縮まる、所謂コラプシブル構造としている。そして、上記インナーコラム16の前端部(図1の左端部)を、上記操舵力補助装置11を構成するギヤハウジング18の後端面に結合固定している。又、上記インナーシャフト14をこのギヤハウジング18内に挿入し、このインナーシャフト14の前端部を、上記操舵力補助装置11を構成する入力軸に結合している。又、この入力軸にトーションバーを介して連結された、同じく上記操舵補助装置11を構成する出力軸19の前端部を、上記ギヤハウジング18の前端面から突出させている。
又、上記ステアリングコラム10は、その中間部を支持ブラケット20により、ダッシュボードの下面等、車体21の一部に支承している。又、この支持ブラケット20と車体21との間に、図示しない係止部を設けて、この支持ブラケット20に前方に向かう方向の衝撃が加わった場合に、この支持ブラケット20が上記係止部から外れる様にしている。又、チルト機構及びテレスコピック機構を設ける事により、前記ステアリングホイール8の前後位置及び高さ位置の調節を自在としている。この様なチルト機構及びテレスコピック機構は、従来から周知な構造と同様であり、本発明の要旨とも関係しない為、詳しい図示並びに説明は省略する。
又、上記操舵力補助装置11を構成する上記出力軸19の前端部は、自在継手22を介して、中間シャフト23の後端部に連結している。又、この中間シャフト23の前端部に、別の自在継手24を介して、前記ステアリングギヤ13の入力軸25を連結している。上記中間シャフト23は、インナーシャフト26とアウターシャフト27とを、回転力の伝達自在に、且つ軸方向に関する相対変位を可能に組み合わせて成る。これらインナーシャフト26とアウターシャフト27とは、衝突時に互いに軸方向に相対変位する事で、上記中間シャフト23の全長を縮める。
又、上記ステアリングギヤ13は、図示しないラックとピニオンとを備え、このうちのピニオンに上記入力軸25を結合している。又、このピニオンと噛合する上記ラックは、両端部に前記タイロッド12、12を連結しており、このラックの変位に基づきこれら各タイロッド12、12を押し引きする事で、図示しない操舵輪に所望の舵角を付与する。又、上記操舵力補助装置11は、電動モータ28によりウォーム減速機を介して、前記出力軸19に、所定の方向に所定の大きさで補助トルクを発生させる。
上述の様に構成する電動式パワーステアリング装置7の場合、上記操舵力補助装置11の出力軸19から出力されるトルクは、前記ステアリングホイール8から前記ステアリングシャフト9に加えられるトルクよりも大きくできる。即ち、上記出力軸19から出力されるトルクを、上記操舵力補助装置11を構成する上記電動モータ28から上記ウォーム減速機を介して加えられる補助動力分だけ大きくできる。従って、上記操舵輪に舵角を付与する為に運転者が上記ステアリングホイール8を操作する為に要する力を、上記操舵力補助装置11の補助動力分だけ小さくできる。尚、ステアリングギヤ13の周辺部に操舵力補助装置を設ける事により、電動式パワーステアリング装置を構成する場合もある。
本例の場合、上述の様に構成され作用する電動式パワーステアリング装置7に組み込まれる、ステアリングシャフト9若しくは中間シャフト23を、図2〜4に示す様な伸縮軸29により構成している。この伸縮軸29は、インナーシャフト30(上述のインナーシャフト14、26に相当)とアウターシャフト31(上述のアウターシャフト15、27に相当)との間に、互いに硬度が異なる2種類の高分子材料により構成される緩衝材32を配置している。この緩衝材32は、図4に示す様に、上記インナーシャフト30の外周面の一部に、高分子材料である、合成樹脂又はゴムを、射出成形或は加硫成形により被覆している。
上記緩衝材32を構成する高分子材料のうち、合成樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フェノール樹脂、アセタール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等の合成樹脂のうち、1種類の合成樹脂若しくは複数種類の合成樹脂を含むものが挙げられる。又、これらの合成樹脂に、二硫化モリブデン(MoS2)、グラファイト、フッ素化合物等の固体潤滑剤のうちの1種類或は複数種類の固体潤滑剤を含ませても良い。更に、炭素繊維、カーボンビーズの何れか或は双方を含ませても良い。
又、高分子材料としては、上述の様な合成樹脂材料以外に、天然ゴム、合成ゴム、或は、これらの混合物から成るゴムを使用する事もできる。更に、これらのゴム材に、二硫化モリブデン(MoS2)、グラファイト、フッ素化合物等の固体潤滑剤のうちの1種類或は複数種類の固体潤滑剤を含ませても良い。何れにしても、上述の高分子材料のうちから、硬度の異なる2種類を選択し、上記緩衝材32を構成する。
又、前記インナーシャフト30とアウターシャフト31とは、例えば、鉄に炭素が0.04重量%以上含まれた炭素鋼製で、図2、4に示す様に、断面略十字型に形成して、外周面或は内周面の断面形状を非円形としている。尚、軽量化を図るべく、上記両シャフト30、31の一方又は双方(耐食性を考慮して、好ましくは双方)を、アルミニウム合金製としても良い。又、本例の様に、電動式パワーステアリング装置7に組み込む場合、上記インナーシャフト30の外接円の大きさは、20〜40mm程度とする事が好ましい。
上記両シャフト30、31のうちのインナーシャフト30は、外周面の複数個所(図示の例では4個所)に、径方向外方に突出する係合凸部33、33を形成している。又、上記アウターシャフト31は、内周面のこれら各係合凸部33、33と整合する位置に、径方向外方に凹む係合凹部34、34を形成している。上記アウターシャフト31の内周面の断面形状に関する内接円の直径は、上記インナーシャフト30の外周面の断面形状に関する外接円の直径よりも小さい。従って、このインナーシャフト30を上記アウターシャフト31内に挿入した状態でこれら両シャフト30、31が回転方向に相対変位すると、上記各係合凸部33、33と上記各係合凹部34、34とが互いに噛み合う。上記インナーシャフト30とアウターシャフト31とを組み付ける場合には、上記各係合凸部33、33を上記各係合凹部34、34内に進入させる。上記インナーシャフト30の外周面には、前述の様に、緩衝材32が被覆されている為、これら両シャフト30、31同士の組み付け後には、上記各係合凸部33、33と上記各係合凹部34、34との間に、上記緩衝材32が存在する状態となる。
上記緩衝材32は、上述の様に、インナーシャフト30の外周面に被覆される為、このインナーシャフト30の外周面に倣った形状となる。図示の例の場合、断面略十字型となる。この様な緩衝材32は、前述の様に、硬度の異なる2種類の高分子材料を組み合わせて成るもので、図2の上下方向に存在する部分を、硬度が小さい第一の高分子材料35、35により、図2の左右方向に存在する部分を、硬度が大きい第二の高分子材料36、36(図2、3に斜格子で示す部分)により、それぞれ構成している。即ち、上記第一、第二の高分子材料35、36を、上記両シャフト30、31の回転方向に関して交互に存在させている。
このうちの硬度が小さい第一の高分子材料35、35は、上記両シャフト30、31同士を組み合わせただけの状態、即ち、これら両シャフト30、31同士の間で回転伝達が行なわれていない無負荷状態で、上記各係合凸部33、33と上記各係合凹部34、34の間の一部に、若干の締め代を有する状態で配置される。即ち、上記各係合凸部33、33と係合凹部34、34との表面のうち、上記両シャフト30、31の回転方向に関して互いに対向する側面となる、インナーシャフト30側のインナー側面37、37と、アウターシャフト31側のアウター側面38、38との間に存在する円周方向隙間に、上記第一の高分子材料35、35の一部が、締め代を有する状態で挟持される。言い換えれば、これら第一の高分子材料35、35の自由状態での厚さを、上記両側面37、38同士の間隔である、上記円周方向隙間の厚さよりも大きくしている。
一方、硬度が大きい第二の高分子材料36、36は、上記両シャフト30、31同士を組み合わせただけの無負荷状態で、アウターシャフト31の内周面との間に隙間を有する。この為、上記第二の高分子材料36、36は、無負荷状態で、上記アウターシャフト31の内周面の一部である上記アウター側面38、38と当接しない。言い換えれば、上記第二の高分子材料36、36の自由状態での厚さを、上記インナーシャフト30の外周面と上記アウターシャフト31の内周面との間隔である、上記円周方向隙間の厚さよりも小さくしている。
尚、上記各係合凸部33、33の先端面39と、上記各係合凹部34、34の奥面40との間隔を、上記第一、第二の高分子材料35、36の自由状態での厚さよりも大きくしている。この為、上記先端面39と奥面40との間では、上記第一、第二の高分子材料35、36が、それぞれこの奥面20との間に隙間を有する状態で配置される。この様な隙間は、後述する様に、硬度が小さい第一の高分子材料35、35が弾性変形した場合に、この変形を吸収する為に存在させている。
又、本例の場合、上記第一、第二の高分子材料35、36を一体として形成している。そして、これら第一、第二の高分子材料35、36同士の境界部分41、41を、上記インナーシャフト30の外周面とアウターシャフト31の内周面との間の一部に、トルクの負荷状態に拘らず隙間42、42を有する状態で配置している。即ち、上記境界部分41を、上記アウターシャフト31の内周面のうち、隣り合う係合凹部34、34同士の間部分43、43に、上記各隙間42、42を介して対向させた状態で配置している。
上記各間部分43、43は、上記各係合凹部34、34同士を滑らかに連続させる為、上記インナーシャフト30の外周面を構成する各係合凸部33、33同士の連続部よりも曲率を小さくしている。そして、上記これら各係合凸部33、33の連続部と上記各間部分43、43との間隔を、前記インナー、アウター両側面37、38同士の間隔よりも大きくしている。この結果、上記各境界部分41、41と上記各間部分43、43との間に、上記各隙間42、42を存在させられる。これら各隙間42、42は、大きなトルクが作用して、上記インナー、アウター両側面37、38同士の間に存在する第二の高分子材料36、36が弾性的に多少圧縮されても、上記各境界部分41、41が上記アウターシャフト31の内周面の一部に接触しない様に大きくする。
上述の様に構成する本例の場合、両シャフト30、31同士の間で所定の大きさ未満のトルクが作用した場合、このトルクは、硬度が小さい上記第一の高分子材料35、35を介して伝達される。但し、このトルクは小さい為、これら第一の高分子材料35、35が早期に破損する事はない。又、無負荷状態での上記両シャフト30、31同士の間のがたつきは、上記第一の高分子材料35、35により防止する。
一方、所定の大きさ以上のトルクを伝達する場合、上記第一の高分子材料35、35が、上記インナー、アウター両側面37、38同士の間で弾性的に圧縮される。そして、この圧縮された分、上記インナーシャフト30が上記アウターシャフト31に対し、若干相対回転する。この結果、硬度が大きい上記第二の高分子材料36、36が、上記アウター側面38、38に当接し、これら第二の高分子材料36、36を介して、上記大きいトルクのうちの多くの割合を伝達する。
図5は、上記両シャフト30、31同士の間で伝達されるトルクの大きさと、これら両シャフト30、31同士の相対回転量(捩り角度)との関係を示している。この図5に示す線図のうち、傾斜が緩やかな直線部分イ、イは、第一の高分子材料35、35のみによるトルク伝達状態を示している。一方、傾斜が急な直線部分ロ、ロは、第一、第二の合成樹脂35、36によるトルク伝達状態を示している。上記図5から明らかな様に、所定の範囲の捩り角度、言い換えれば、上記第二の高分子材料36、36がアウター側面38、38と当接する以前の状態では、トルクの全てを上記第一の高分子材料35、35により伝達している事が分かる。一方、上記所定の範囲以上の捩り角度、言い換えれば、上記第二の高分子材料36、36がアウター側面38、38と当接した以降は、トルクを上記第一、第二の両高分子材料35、36により伝達している事が分かる。尚、図5の上下に分かれて2種類の曲線が描かれているのは、ヒステリシスによるものである。
上述の様な本例の伸縮軸29によれば、インナーシャフト30とアウターシャフト31との組み付け性が良好で、且つ、耐久性に優れた構造を実現できる。
即ち、無負荷状態では、上記両シャフト30、31同士の間に配置される緩衝材32を構成する高分子材料のうち、硬度が小さい第一の高分子材料35、35のみが、上記インナーシャフト30の外周面とアウターシャフト31の内周面との間の一部に、締め代を有する状態で配置(弾性的に挟持)される。一方、硬度が大きい第二の高分子材料36、36は、これら両周面との間に、隙間を有する状態で配置される。この為、上記両シャフト30、31を組み付ける際には、上記第一の高分子材料35、35のみが、これら両シャフト30、31同士の間で締め代を有する状態となる。硬度が小さい上記第一の高分子材料35、35の場合、上記締め代の変化に対応し易い為、この締め代が大きくても、組み付けるのに必要な力が小さくて済む。この結果、上記両シャフト30、31の組み付け性が良好となる。
一方、上記両シャフト30、31同士の間で、所定の大きさ以上のトルクが伝達される場合には、硬度が大きい上記第二の高分子材料36、36が、上記インナー側シャフト30の外周面を構成するインナー側面37、37だけでなく、上記アウターシャフト31の内周面を構成するアウター側面38、38にも当接する。従って、上記所定の大きさ以上の(この所定の大きさを上回る分の)トルクは、上記第二の高分子材料36、36を介して伝達される。硬度が大きいこれら第二の高分子材料36、36は、硬度が小さい上記第一の高分子材料35、35に比べて、圧縮力に対する強度に優れる(大きな耐荷重性を有する)為、大きなトルクが伝達されても、早期に破損する事はない。この結果、伸縮軸29の耐久性を確保できる。
又、本例の場合、上記第一、第二の高分子材料35、36同士の境界部分41を、上記アウターシャフト31の内周面のうちの、各係合凹部34、34同士の間部分43との間で、所定の隙間42を有する状態で配置している。そして、トルクの負荷状態に拘らず、上記境界部分41を上記間部分43に接触させない様にしている。上記境界部分41は、互いに硬度が異なる高分子材料同士の連続部である為、強度を確保しにくく、この境界部分41に荷重が加わると、亀裂や剥離等の損傷を発生し易い。本例の場合には、この境界部分41を上述の様に配置して、この境界部分41に荷重が加わらない様にする事で、この境界部分41から破損を生じにくくして、耐久性の向上を図っている。
又、本例の場合、上記第一、第二の高分子材料35、36を、上記両シャフト30、31の回転方向に関して交互に存在させている為、前記緩衝材32の軸方向寸法を小さくできる。即ち、この緩衝材32を2種類の高分子材料により構成した場合でも、この緩衝材32の軸方向寸法を大きくする必要はない。従って、伸縮軸29として軸方向寸法が小さい構造に適用し易い。この様な本例の構造は、例えば、前述の中間シャフト23の様に、比較的軸方向寸法を大きくしにくい様な構造に好ましく適用できる。
[実施の形態の第2例]
図6、7は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合、インナーシャフト30の外周面に被覆された緩衝材32aのうち、硬度が小さい第一の高分子材料35a、35aを、アウターシャフト31の内周面を構成するアウター側面38、38に対向する部分の一部に配置している。又、上記第一の高分子材料35a、35aから外れる部分には、硬度が大きい第二の高分子材料36a、36a(図6、7に斜格子で示す部分)を配置している。従って、同じアウター側面38に対し、第一、第二の合成樹脂35a、36aの双方が対向する。更に、上記第一の高分子材料35a、35aの中間部を膨出させ、この部分の自由状態での厚さを、上記第二の高分子材料36a、36aの厚さ、更には、インナー、アウター両側面37、38同士の間隔よりも大きくしている。
尚、図示の例の場合、上記第一、第二の高分子材料35a、36a同士の境界部分41、41は、上記両シャフト30、31同士の間に所定の大きさ以上のトルクが作用すると、上記アウターシャフト31の内周面の一部に当接する可能性がある。但し、例えば、このアウターシャフト31の内周面のうち、上記各境界部分41、41が対向する部分に溝を設ければ、これら各境界部分41、41とアウターシャフト31の内周面との当接を防止できる。その他の構成及び作用は、上述の実施の形態の第1例と同様である。
[実施の形態の第3例]
図8は、やはり、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の構造に組み付けるインナーシャフト30aは、外周面に複数の歯44a、44bを設けたスプライン軸としている。そして、この様なインナーシャフト30aの外周面に、第一、第二の高分子材料35b、36bから成る緩衝材32bを被覆している。本例の場合、上記インナーシャフト30aの外周面に設けた上記各歯44a、44bのうち、硬度が大きい第二の高分子材料36b、36b(図8に斜格子で示す部分)を被覆する歯44a、44aの、上記インナーシャフト30aの回転方向に関する幅Hは、硬度が小さい第一の合成樹脂35b、35bを被覆する歯44b、44bの同方向の幅hよりも大きくしている。
又、幅の大きい上記各歯44a、44aの数を、幅の小さい上記各歯44b、44bよりも多くしている。図示の例の場合、上記各歯44a、44bの総数を10個としているが、このうちの6個を幅の大きい歯44a、44aとし、残りの4個を幅の小さい歯44b、44bとしている。この様に歯44a、44b同士の数を異ならせる為、図8の左右方向両側には、幅の大きい歯44a、44aを連続させている。即ち、この部分では、幅の大きい歯44aと幅の小さい歯44bとが交互になっていない。この結果、上記インナーシャフト30aの外周面のうち、硬度が大きい第二の高分子材料36b、36bにより覆われる面積が、硬度が小さい第一の高分子材料35b、35bにより覆われる面積よりも広くなる。
又、上述の様に、硬度が大きい第二の高分子材料36b、36bにより覆われる歯44a、44aの幅を大きくすれば、大きなトルクがこれら第二の高分子材料36b、36bを介して伝達されても、上記各歯44a、44aの強度を十分に確保できる。又、上述の様に、第二の高分子材料36b、36bにより覆われる面積を広くすれば、より大きなトルクを伝達し易くなる。言い換えれば、大きなトルクを伝達されても、上記第二の高分子材料36b、36bに加わる単位面積当りの荷重を小さく抑えて、この第二の高分子材料の耐久性を確保し易い。尚、図示は省略したが、アウターシャフトの内周面の形状も、上記各歯44a、44bに対応する溝を有するスプラインとする。その他の構造及び作用は、前述の実施の形態の第1例と同様である。
[実施の形態の第4例]
図9は、請求項1、3に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合、緩衝材32cを構成する、互いに硬度が異なる第一、第二の高分子材料35c、36cを、インナーシャフト30b及びアウターシャフト31aの軸方向に関して交互に存在させている。本例の場合、第二の高分子材料36c(図9に斜格子で示す部分)の軸方向両側に、上記第一の高分子材料35c、35cを配置している。そして、これら第一の高分子材料35c、35cの軸方向両端部を除く部分の厚さを大きくして、この部分を、上記インナーシャフト30bの外周面と上記アウターシャフト31aの内周面との間に、若干の締め代を有する状態で配置している。一方、上記第二の高分子材料36cは、トルクの非伝達時の状態で、上記アウターシャフト31aの内周面との間に隙間を有する状態で配置している。これら第一、第二の高分子材料35c、36cの端部同士は、このうちの第一の高分子材料35c、35cの両端部の厚さを端部に向かう程徐々に小さくする事により、滑らかに連続させている。
尚、本例の場合、上記第一、第二の高分子材料35c、36cの端部同士の連続部である境界部分41a、41aは、大きなトルクを伝達する際には、上記アウターシャフト31aの内周面の一部に当接する。即ち、本例の場合、この内周面のうち、上記境界部分41a、41aに対向する部分は、上記両シャフト30b、31a同士が軸方向に相対変位する事に伴い移動する為、この部分と上記境界部分41a、41aとの間隔のみを大きくする事はできない。これに対して、上記境界部分41a、41aの厚さを、上記第二の高分子材料36cよりも小さくすれば、これら境界部分41a、41aを、トルクに拘らず上記アウターシャフト31aの内周面の一部に当接させない様にできる。但し、この様に、境界部分41a、41aの肉厚を小さくする事により強度が低下してしまう。従って、使用状況や境界部分で確保できる肉厚等を考慮して、強度を確保し易い構造を選択する。
又、本例の両シャフト30b、31aは、前述の実施の形態の第1、第2例の構造(断面十字型のシャフト)と、上述の第3例の構造(スプライン軸)との何れの構造であっても良い。何れにしても、上記インナーシャフト30bの外周面に、上記第一、第二の高分子材料35c、36cを軸方向に関して交互に配置する。この様な本例の構造によれば、これら第一、第二の高分子材料35c、36cの軸方向長さを変えるだけで、特性が異なる前記緩衝材32cを、容易に得られる。又、本例の場合、第二の高分子材料36cの軸方向両側に第一の高分子材料35c、35cを配置している為、これら第一の高分子材料35c、35cによるがたつき防止効果を、より安定して得られる。即ち、これら第一の高分子材料35c、35cは、上記インナーシャフト30bの外周面とアウターシャフト31aの内周面とに、軸方向に離れた2点で挟持されている為、これら両シャフト30b、31a同士が互いに傾く方向にがたつく事を、効果的に防止できる。その他の構造及び作用は、前述の実施の形態の第1例、或は、第3例と同様である。
尚、上述した実施の形態の各例では、本発明を電動式パワーステアリング装置に適用した場合に就いて説明したが、その他の構造のステアリング装置を構成するステアリングシャフトや中間シャフトにも、勿論適用可能である。又、この様なステアリング装置以外にも、互いに回転伝達可能で、且つ、伸縮自在な構造であれば、本発明を適用できる。更に、上記各例では、インナーシャフトの外周面に高分子材料を被覆した場合に就いて説明したが、アウターシャフトの内周面に被覆しても良い。又、各実施の形態に関しても、適宜組み合わせて実施する事もできる。
本発明の伸縮軸を組み込む電動式パワーステアリング装置の1例を示す図。 本発明の実施の形態の第1例を、シャフトの径方向に切断して示す断面図。 図2のA部拡大図 外周面に緩衝材を被覆したインナーシャフトの斜視図。 インナーシャフトとアウターシャフトとを相対回転させた場合の、捩り角度と伝達トルクとの関係を示す線図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図2と同様の図。 図6のB部拡大図。 本発明の実施の形態の第3例を、インナーシャフト及び緩衝材を取り出して示す、図2と同様の図。 同じく第4例を示す、シャフトの軸方向に切断して示す断面図。 従来構造の第1例を、シャフトの軸方向に切断して示す断面図。 同じく第2例を、シャフトの径方向に切断して示す部分拡大断面図。
符号の説明
1、1a 伸縮軸
2、2a インナーシャフト
3、3a 緩衝材
4 溝
5 第一の樹脂層
6 第二の樹脂層
7 電動式パワーステアリング装置
8 ステアリングホイール
9 ステアリングシャフト
10 ステアリングコラム
11 操舵力補助装置
12 タイロッド
13 ステアリングギヤ
14 インナーシャフト
15 アウターシャフト
16 インナーコラム
17 アウターコラム
18 ギヤハウジング
19 出力軸
20 支持ブラケット
21 車体
22 自在継手
23 中間シャフト
24 別の自在継手
25 入力軸
26 インナーシャフト
27 アウターシャフト
28 電動モータ
29 伸縮軸
30、30a、30b インナーシャフト
31、31a アウターシャフト
32、32a、32b、32c 緩衝材
33 係合凸部
34 係合凹部
35、35a、35b、35c 第一の高分子材料
36、36a、36b、36c 第二の高分子材料
37 インナー側面
38 アウター側面
39 先端面
40 奥面
41、41a 境界部分
42 隙間
43 間部分
44a、44b 歯

Claims (4)

  1. 外周面の断面形状が非円形であるインナーシャフトと、内周面の断面形状が非円形で、この内周面の断面形状に関する内接円の直径が、このインナーシャフトの外周面の断面形状に関する外接円の直径よりも小さく、且つ、このインナーシャフトを挿入自在であるアウターシャフトと、これらインナーシャフトとアウターシャフトとの間に存在する緩衝材とを備え、このインナーシャフトをこのアウターシャフト内に挿入した状態で、これら両シャフト同士の間で上記緩衝材を介して回転の伝達が可能で、且つ、これら両シャフト同士が互いに軸方向に摺動可能である伸縮軸に於いて、上記緩衝材は、互いに硬度が異なる2種類の高分子材料により構成されており、このうちの硬度が小さい高分子材料は、上記両シャフト同士の間で回転伝達が行なわれていない無負荷状態で、上記インナーシャフトの外周面と上記アウターシャフトの内周面との間のうち、少なくともこれら両シャフトの回転方向に関して互いに対向する側面同士の間に存在する円周方向隙間の一部に、締め代を有する状態で配置されており、硬度が大きい高分子材料は、無負荷状態で上記円周方向隙間の残部に、隙間を有する状態で配置されており、所定の大きさ以上の回転トルクを伝達する際に、上記硬度が大きい高分子材料が、上記回転方向に関して互いに対向する側面同士のうち、上記硬度の小さい高分子材料が存在する個所から外れた個所の一部で、これら両側面にそれぞれ当接する事を特徴とする伸縮軸。
  2. 互いに硬度が異なる2種類の高分子材料が、両シャフトの回転方向に関して交互に存在する、請求項1に記載した伸縮軸。
  3. 互いに硬度が異なる2種類の高分子材料が、両シャフトの軸方向に関して交互に存在する、請求項1に記載した伸縮軸。
  4. 互いに硬度が異なる2種類の高分子材料同士の境界部分が、インナーシャフトの外周面とアウターシャフトの内周面との間の一部に、回転トルクの負荷状態に拘らず隙間を有する状態で配置されている、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した伸縮軸。
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