JP2008258091A - マイクロ波加熱装置 - Google Patents

マイクロ波加熱装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008258091A
JP2008258091A JP2007101520A JP2007101520A JP2008258091A JP 2008258091 A JP2008258091 A JP 2008258091A JP 2007101520 A JP2007101520 A JP 2007101520A JP 2007101520 A JP2007101520 A JP 2007101520A JP 2008258091 A JP2008258091 A JP 2008258091A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
microwave
heating chamber
heated
rotating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007101520A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Sano
雅章 佐野
Koji Yoshino
浩二 吉野
Isao Mizuta
功 水田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2007101520A priority Critical patent/JP2008258091A/ja
Publication of JP2008258091A publication Critical patent/JP2008258091A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
  • Electric Ovens (AREA)

Abstract

【課題】横幅が広い加熱室全体の均一加熱を実現しつつ、局所集中加熱をも実現する現実的な構成のマイクロ波加熱装置を提供することを目的とする。
【解決手段】マイクロ波発生手段32と、導波管33と、幅方向寸法が奥行き方向寸法より大きい形状の加熱室34と、被加熱物を載置する非回転の載置台35と、被加熱物収納空間36と、マイクロ波を加熱室内に放射するために加熱室の幅方向に対して対称位置の上下左右に配置された回転アンテナ38、39と、回転アンテナの駆動手段40、41と、駆動手段を制御して回転アンテナの向きを制御する制御手段411とを有し、制御手段411は、少なくとも一方の回転アンテナにおける放射指向性の強い部位を所定の向きに制御して特定の被加熱物を集中加熱する構成とした。これによって、加熱室全体の均一加熱を実現しつつ、局所集中加熱をも実現する現実的な構成が得られる。
【選択図】図2

Description

本発明は、被加熱物を誘電加熱するマイクロ波加熱装置に関するものである。
代表的なマイクロ波加熱装置である電子レンジは、代表的な被加熱物である食品を直接的に加熱できるので、鍋や釜を準備する必要がない簡便さでもって生活上の不可欠な機器になっている。電子レンジは、マイクロ波が伝搬する加熱室のうち食品を収納する空間の大きさが、幅方向寸法および奥行き方向寸法がおおよそ300〜400mm前後、高さ方向寸法がおおよそ200mm前後である。近年、食材を収納する空間の底面をフラットにし、さらに幅寸法を400mm以上として奥行き寸法よりも比較的大きくし、食器を複数個並べて加熱できるように利便性を高めた横幅が広い加熱室形状を持った製品が実用化されている。
ところで、電子レンジが使用するマイクロ波の波長は約120mmであり、加熱室内には強弱の電界分布(以下、電波分布と称す)が生じ、さらには被加熱物の形状やその物理特性の影響が相乗されて加熱むらが発生することが知られている。特に、上述した幅方向寸法が大きい加熱室にあっては、複数の食器に載置された食品を同時に加熱するために加熱の均一性を一層高める必要がある。
従来、この種のマイクロ波加熱装置は、一つの放射アンテナを備えそのアンテナを回転駆動させるものであったが、加熱の均一性を高める方策として複数の放射アンテナを備えるもの、あるいは複数の高周波攪拌手段を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、庫内が広くても常に大量の食品を加熱するとは限らず、例えば、マグカップ一杯の牛乳をあたためるときは、庫内全体を均一に加熱せずとも牛乳にのみ集中させる方が効率的と考えられる。また複数の食品を同時に加熱する場合でも、例えば、冷凍食品と室温の食品とを同時に加熱する場合のように、食品の温度に差があれば、低温の食品のみを集中的に加熱したい場合がある。さらに幕の内弁当のようなものであれば、一つの入れ物に加熱したくない食品(漬物、サラダ、デザートなど)が含まれており、加熱すべき食品(ごはん、おかずなど)のみを集中的に加熱したいという場合がある。このような場合は、全体均一加熱ではなく局所集中加熱できる機能が必要となる。このために複数の放射アンテナを切り替えるとともに停止位置を制御するなどして集中加熱するものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−259646号公報 特許第3617224号公報
しかしながら、前記従来のいずれの構成においては、色々と工夫はされているが、横幅が広い加熱室を有するマイクロ波加熱装置において、通常は庫内全体の均一加熱を実現しつつ、目的に応じて局所集中加熱をも実現するということは、現実的な構成としては難しいものであった。特にマイクロ波吸収効果の高い水を保有する蒸発皿が加熱室内の片側にに設けられているスチームオーブンタイプのものにあっては均一加熱と局所集中加熱を満足できるレベルに両立させることは困難であった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、横幅が広い加熱室を有するマイクロ波加
熱装置において、通常は庫内全体の均一加熱を実現しつつ、局所集中加熱をも実現でき、かつ、庫内全体の均一加熱と局所集中加熱の切り替えが容易なマイクロ波加熱装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のマイクロ波加熱装置は、幅方向寸法が奥行き方向寸法より大きい形状の加熱室と、前記加熱室にマイクロ波を供給するマイクロ波発生手段と、前記マイクロ波発生手段からのマイクロ波を前記加熱室内に放射する複数の回転アンテナと、前記回転アンテナを回転駆動する駆動手段と、前記駆動手段を制御して前記回転アンテナの向きを制御する制御手段とを有し、前記複数の回転アンテナのひとつは加熱室の上部からマイクロ波を放射するとともに残りの回転アンテナは加熱室の底部からマイクロ波を放射するように設けるとともに、前記制御手段は少なくとも一方の回転アンテナにおける放射指向性の強い部位を所定の向きに制御して特定の被加熱物を集中加熱する構成としたものである。
これによって、回転アンテナ二つが横幅の広い加熱室の幅方向に対して対称位置に上下左右に配置されるので、少なくとも左右対称の加熱分布となるとともに、一つの回転アンテナの場合よりもマイクロ波の放射パターンを多様にすることができ、庫内全体の加熱分布を容易に均一化することができる。
また、少なくとも一方の回転アンテナを放射指向性の強い部位を所定の向きに制御すれば、マイクロ波を所定の向きに強く放射することができるので、特定の被加熱物に関して容易に集中的に加熱することができる。
本発明のマイクロ波加熱装置は、庫内全体の均一加熱と局所集中加熱が可能で、その切り替え時の安全性も高いマイクロ波加熱装置を実現することができる。
第1の発明は、幅方向寸法が奥行き方向寸法より大きい形状の加熱室と、前記加熱室にマイクロ波を供給するマイクロ波発生手段と、前記マイクロ波発生手段からのマイクロ波を前記加熱室内に放射する複数の回転アンテナと、前記回転アンテナを回転駆動する駆動手段と、前記駆動手段を制御して前記回転アンテナの向きを制御する制御手段とを有し、前記複数の回転アンテナのひとつは加熱室の上部からマイクロ波を放射するとともに残りの回転アンテナは加熱室の底部からマイクロ波を放射するように設けるとともに、前記制御手段は少なくとも一方の回転アンテナにおける放射指向性の強い部位を所定の向きに制御して特定の被加熱物を集中加熱する構成としたものである。
これによって、二つの回転アンテナが横幅の広い加熱室の幅方向に対して対称位置の上下左右に配置されるので、少なくとも左右対称の加熱分布となるとともに、一つの回転アンテナの場合よりもマイクロ波の放射パターンを多様にすることができ、庫内全体の加熱分布を容易に均一化することができる。また、少なくとも一方の回転アンテナを放射指向性の強い部位を所定の向きに制御すれば、マイクロ波を所定の向きに強く放射することができるので、特定の被加熱物に関して容易に集中的に加熱することができる。さらに、一つの導波管に結合させた二つの回転アンテナのうち少なくとも一方の向きを制御するという極めて簡単で部品点数が少なく低コストな構成であり、庫内全体の均一加熱と局所集中加熱の切り替えに際しても、マイクロ波の結合状態を変えるようなリスクは無くて安全で、隙間の管理のようなシビアな寸法管理もさほど必要とはしない。したがって、構成が簡単で、特に庫内全体の均一加熱と局所集中加熱の切り替えが容易で切り替え時の安全性が高い、極めて現実的なマイクロ波加熱装置を実現することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、加熱室に蒸気を供給する蒸気発生手段を備え、前記蒸気発生手段は加熱室の幅方向一方に設けた蒸発皿を有するとともに、加熱室の上部から電波を放射する回転アンテナは前記加熱室の蒸発皿が設けられた側とは反対側に設けた構成としてある。
これによって、蒸気を利用した調理中であって、蒸発皿内にマイクロ波吸収率の高い水が存在するときであってもこれから離れた側に上側の回転アンテナがあるためこの水側の上部に回転アンテナを設けた場合に比べマイクロ波が食品に有効に向かうようになり、効率の良い加熱が可能となる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、設定手段と、前記設定手段による設定内容に基づき集中加熱をするかどうか判定する集中加熱判定手段と、前記集中加熱判定手段の判定内容に基づき、少なくとも一方の回転アンテナを放射指向性の強い部位を所定の向きに制御して、特定の被加熱物を集中加熱する構成としたものである。これによって、設定内容に基づいて回転アンテナを制御することで集中加熱を行なうので、通常は一定回転で庫内全体の均一加熱を実現しつつ、容易に集中加熱へと切り替えることができる。また使用者からすれば、設定さえすればマイクロ波加熱装置が自動的に均一加熱と集中加熱を切り替えるので、間違えるリスクを減らすことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1〜図4は、本発明の実施の形態1におけるマイクロ波加熱装置として電子レンジを示している。
本実施の形態における電子レンジ31は、代表的なマイクロ波発生手段であるマグネトロン32と、マグネトロン32から放射されたマイクロ波を伝送する導波管33と、導波管33の上部に接続され幅方向寸法(約410mm)が奥行き方向寸法(約315mm)より大きい形状の加熱室34と、代表的な被加熱物である食品(図示せず)を載置するため加熱室34内に固定配置され、セラミックやガラスなどの低損失誘電材料からなるためにマイクロ波が容易に透過できる性質の非回転の載置台35と、加熱室34内の載置台35より上方に形成されて実質的に被加熱物を収納することができるスペースとなる被加熱物収納空間36とを備えている。そして、加熱室34内の奥部片側寄り部分には蒸気を発生させて加熱室内に供給するための蒸気供給手段となる蒸発皿34aが設けてあり、この蒸発皿34aが設けてある側の載置台35より下方にアンテナ空間37aを設けて一つの回転アンテナ38が、また蒸発皿とは反対側の加熱室34の上部にアンテナ空間37bを設けてもう一方の回転アンテナ39が設けてあり、導波管33内のマイクロ波を加熱室34内に左右上下から放射する構成としてある。
上記二つの回転アンテナ38、39は、加熱室34の幅方向に対して左右上下の対称位置に設けられ、代表的な駆動手段としてのモータ40、41によって回転駆動される。また、このモータ40、41は制御手段411によって制御するようになっており、制御手段411は、少なくとも一方の回転アンテナ38または39における放射指向性の強い部位を所定の向きに制御して特定の被加熱物を集中加熱できる構成としている。なお、上側の回転アンテナ39と対向する部分は載置台35と同様の部材で構成してある。
前記回転アンテナ38、39は、直径約30mmで略円形の結合孔43,44を貫通する直径約18mmで略円筒状の導電性材料から成る結合部45、46と、結合部45、4
6の上端にかしめや溶接などで電気的に接続されて一体化され、概ね垂直方向よりも水平方向に広い面積を有する導電性材料から成る放射部47、48とを備え、結合部45、46の中心が回転駆動の中心となるようにモータ40、41のシャフトと嵌合された構成としている。放射部47、48は、回転の方向に対して形状が一定ではない(非定形)ために放射指向性がある構成としている。
導波管33は、図2、図3に示すように、加熱室背面に斜めに配置し、その中央部にマグネトロン32を設けて、当該マグネトロン32から結合部45、46までの距離が等しくしているので、マグネトロン32から放射されるマイクロ波は導波管33、回転アンテナ38、39を介して加熱室34内にほぼ均等に分配される。
放射部47、48は、同一の形状で、放射部上面51、52が略四辺形にRを有する形状で、そのうち対向する2辺には加熱室底面42側に曲げられた放射部曲げ部53、54を有し、その2辺の外側へのマイクロ波の放射を制限する構成である。加熱室上下面42と放射部上面51、52までの距離は約10mm程度とし、放射部曲げ部53、54は、それよりも約5mm程度低い位置に引き下げられている。そして、残る2辺は結合部45、46から端部までの水平方向の長さが異なり、結合部45、46の中心からの長さが75mm程度の端部55、結合部45、46の中心からの長さが55mm程度の端部57を構成している。また、各端部の幅方向の寸法は、いずれも80mm以上としている。この構成において回転アンテナ38、39は、結合部45、46から端部57、58の方向への放射指向性を強くすることができる。
この構成において、一般的な食品を均一に加熱する場合は、従来の電子レンジと同様、特に置き場所にこだわる必要はなく、回転アンテナ38、39も従来同様に、一定の回転をさせてよい。ここで、マイクロ波加熱と同時にスチーム加熱を行うような場合、加熱室の幅方向一方に蒸発皿34aがあってその中にマイクロ波を吸収しやすい水が存在していても、この蒸発皿側に向かう直接波を放射する形となる上側の回転アンテナ39は蒸発皿34aとは反対側に設けてあるから、当該水に吸収されるマイクロ波量を少なくでき、加熱室幅方向のマイクロ波分布を均一化して食品が加熱室左右方向に分散配置されていてもこれらを均一に加熱することが可能となる。
一方、集中加熱する場合は、図4のように、予め載置台35上にマーキングされた目印59を集中加熱用の特定位置としており、使用者はこの目印59上に食品を置くこととしている。目印59は加熱室34の幅方向の略中央かつ奥行き方向の略中央とし、目印59上に置いた食品を集中加熱するために、回転アンテナ38、39の端部57、58を加熱室34の幅方向の略中央かつ奥行き方向の略中央という所定の向きに向けるように制御する。回転アンテナ38、39の端部57、58の少なくとも一方が加熱室34の幅方向の略中央かつ奥行き方向の略中央を向くとき、端部57、58の方向への放射指向性が強いので、特に、端部57、58の方向からマイクロ波が放射されその方向に位置する目印59上に置かれた食品を集中的に加熱することができる。この場合も上側の回転アンテナ39から水に吸収されるマイクロ波量を少なくできてマイクロ波を有効に利用して食品を加熱することができる。なお、本図においては上下左右に設けられた回転アンテナをいずれも破線で示している。
なお、回転アンテナ38、39を所定の向きに向けるためには、モータ40、41としてステッピングモータを用いるとか、あるいは一定回転のモータであっても基準位置を検出して通電時間を制御するなど色々な方法が考えられる。
図5、図6は、本実施の形態の均一加熱と集中加熱の特性を示すものである。図5は茶碗一杯のごはん約150gを、回転アンテナ38、39を周期10秒で一定回転させて加
熱した場合の結果であり、特に、周囲4箇所の斜線部分60から加熱され、次いで中央下部の斜線部分61が加熱される。ごはんは対流や熱伝導が少ないので加熱分布自体が良くないとなかなか均一にならない難しい食品であるが、この場合は前後、左右、上下ともバランスのとれた加熱分布となり、かなり均一な加熱分布であると考えられる。
一方、図6はマグカップ一杯の牛乳約200ccを目印59上に置き、回転アンテナ38、39とも端部57、58を中央に向けて停止したまま加熱した場合の結果であり、底部2箇所の斜線部分62が強く加熱されている。飲み物などの液体の場合は底部のみを加熱した方が対流で均一になりやすく、逆に、上下方向に均一に熱を加えると上の方ばかりが熱くなってしまうことが知られている。よって、図6の分布は、底部を集中的に加熱することができるので、飲み物の加熱にふさわしい分布であると考えられる。
次に図3を用いて具体的な制御について説明を加える。図3において、設定手段63がドア64の下部に配置され、使用者が設定手段63を用いて設定した内容に基づき、制御手段411では集中加熱判定手段66が集中加熱をするかどうか判定を行なうものである。そして、判定結果に基づき、制御手段411はマグネトロン32やモータ40、41を制御する構成である。
例えば、使用者が設定手段63によりごはんのあたためを設定した場合、集中加熱判定手段66は集中加熱不要と判定し、制御手段411はモータ40、41により回転アンテナ38、39を一定回転させるように制御する。一方、使用者が設定手段63により牛乳のあたためを設定した場合、集中加熱判定手段66は集中加熱必要と判定し、制御手段411はモータ40、41を駆動して回転アンテナ38、39を回転させ、放射部47、48の端部57、58がそれぞれ中央に向いた時点で停止させるように制御する。これによって、ごはんは全体的に均一に加熱できるし、牛乳は底部を集中的に加熱することができる。
以上のように、本実施の形態においては、二つの回転アンテナ38、39が横幅の広い加熱室34の幅方向に対して上下左右の対称位置に配置されるので、少なくとも左右対称の加熱分布となるとともに、一つの回転アンテナの場合よりもマイクロ波の放射パターンを多様にすることができ、加熱室の左右片側に蒸発皿があるようなタイプであっても庫内全体の加熱分布を容易に均一化することができる。また、両方の回転アンテナ38、39の放射指向性の強い部位である端部57、58を所定の向き(庫内の中央向き)に制御すれば、マイクロ波を所定の向き(庫内の中央向き)に強く放射することができるので、特定の被加熱物(目印59上に置いた牛乳)に関して容易に集中的に加熱することができる。
なお、本実施の形態では回転アンテナ38、39の両方ともを停止させる例について説明したが、例えば、一方を停止させて他方を回転させるとか、途中までは一方を停止させて他方を回転させ、途中から停止していた方を回転させて回転していた方を停止させるように交代するとか、色々な制御方法が考えられる。このような制御方法は、集中加熱では集中しすぎなので集中加熱と均一加熱の間くらいが望ましいというような場合に有効である。このとき回転と停止の割合は適宜最適化すればよい。
さらに、本実施の形態におけるマイクロ波加熱装置は、一つの導波管33に結合させた二つの回転アンテナ38、39の向きを制御するという極めて簡単な構成であり、庫内全体の均一加熱と局所集中加熱の切り替えに際しても、マイクロ波の結合状態を変えるようなリスクは無くて安全で、隙間の管理のようなシビアな寸法管理もさほど必要ないので、極めて現実的な構成で実現できるものである。
また、導波管33内のマイクロ波が結合孔43、44と結合部45、46の間の隙間から加熱室34側に引き出されるが、結合部45、46と一体化された放射部47、48の形状が回転の方向に対して一定な形状(例えば、円、円柱、円錐、球など)ではなく非定形のため、方向によってマイクロ波の伝搬のしやすさが異なることになり、伝搬しやすい方向には放射指向性が強く伝搬しにくい方向には放射指向性が弱いと言うような放射指向性を有することになる。回転アンテナ38、39が一定速度で回転している場合、回転の周期より充分長い時間において一定出力のマイクロ波を放射すれば、回転方向には平均化されるので、回転中心から等距離の位置は同レベルの加熱状態となり、同心円状の加熱分布(例えば、円状に強く加熱されるとか、ドーナツ状に強く加熱されるとか)となる。一方、回転アンテナ38、39を停止するとか回転速度やマイクロ波の出力を変えるなどにより、主として所定の向きでの加熱に限定した場合は、同心円状の加熱分布にはならず放射指向性によって決まる加熱分布、すなわち、回転アンテナ38、39の放射指向性の強い部位の近傍にある被加熱物(あるいは被加熱物の一部)が強く加熱されやすくなり、集中的に加熱することができる。
以上のように、本発明にかかるマイクロ波加熱装置は、庫内全体の均一加熱と局所集中加熱が満足できるレベルで達成でき、しかも均一過熱と局所集中加熱の切り替えが容易で切り替え時の安全性も高く、極めて実用的なマイクロ波加熱装置を実現することができる。よって、食品などの各種誘電体の加熱、解凍、陶芸加熱、乾燥、焼結あるいは生体化学反応などの用途に適用できる。
本発明の実施の形態1におけるマイクロ波加熱装置の扉を開いたときの斜視図 同マイクロ波加熱装置の正面から見た構成図 図2のA−A線による断面図 同C−C線による断面図 (a)上から見たごはんの加熱分布図(b)横から見たごはんの加熱分布図 (a)上から見た牛乳の加熱分布図(b)横から見た牛乳の加熱分布図
符号の説明
31 電子レンジ(マイクロ波加熱装置)
32 マグネトロン(マイクロ波発生手段)
33 導波管
34 加熱室
35 載置台
36 被加熱物収納空間
37 アンテナ空間
38、39 回転アンテナ
40、41 モータ(駆動手段)
411 制御手段

Claims (3)

  1. 幅方向寸法が奥行き方向寸法より大きい形状の加熱室と、前記加熱室にマイクロ波を供給するマイクロ波発生手段と、前記マイクロ波発生手段からのマイクロ波を前記加熱室内に放射する複数の回転アンテナと、前記回転アンテナを回転駆動する駆動手段と、前記駆動手段を制御して前記回転アンテナの向きを制御する制御手段とを有し、前記複数の回転アンテナのひとつは加熱室の上部からマイクロ波を放射するとともに残りの回転アンテナは加熱室の底部からマイクロ波を放射するように設けるとともに、前記制御手段は少なくとも一方の回転アンテナにおける放射指向性の強い部位を所定の向きに制御して特定の被加熱物を集中加熱する構成としたマイクロ波加熱装置。
  2. 加熱室に蒸気を供給する蒸気発生手段を備え、前記蒸気発生手段は加熱室の幅方向一方に設けた蒸発皿を有するとともに、加熱室の上部から電波を放射する回転アンテナは前記加熱室の蒸発皿が設けられた側とは反対側に設けた請求項1記載マイクロ波加熱装置。
  3. 設定手段と、前記設定手段による設定内容に基づき集中加熱をするかどうか判定する集中加熱判定手段と、前記集中加熱判定手段の判定内容に基づき、少なくとも一方の回転アンテナを放射指向性の強い部位を所定の向きに制御して、特定の被加熱物を集中加熱する構成とした請求項1または2に記載のマイクロ波加熱装置。
JP2007101520A 2007-04-09 2007-04-09 マイクロ波加熱装置 Pending JP2008258091A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007101520A JP2008258091A (ja) 2007-04-09 2007-04-09 マイクロ波加熱装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007101520A JP2008258091A (ja) 2007-04-09 2007-04-09 マイクロ波加熱装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008258091A true JP2008258091A (ja) 2008-10-23

Family

ID=39981442

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007101520A Pending JP2008258091A (ja) 2007-04-09 2007-04-09 マイクロ波加熱装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008258091A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012117677A1 (ja) * 2011-03-02 2012-09-07 三菱電機株式会社 加熱調理器
DE102012004204A1 (de) * 2012-03-01 2013-09-05 Topinox Sarl Gargerät und Verfahren zur Steuerung eines Gargeräts
JP2013539372A (ja) * 2010-06-11 2013-10-24 プレスコ アイピー エルエルシー 狭帯域照射調理用の調理容器および調理パック、ならびにシステムおよびその方法
US9332877B2 (en) 2010-06-11 2016-05-10 Pressco Ip Llc Cookware and cook-packs for narrowband irradiation cooking and systems and methods thereof
JP2017180859A (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 学校法人上智学院 電子レンジ
US10687391B2 (en) 2004-12-03 2020-06-16 Pressco Ip Llc Method and system for digital narrowband, wavelength specific cooking, curing, food preparation, and processing

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10687391B2 (en) 2004-12-03 2020-06-16 Pressco Ip Llc Method and system for digital narrowband, wavelength specific cooking, curing, food preparation, and processing
JP2013539372A (ja) * 2010-06-11 2013-10-24 プレスコ アイピー エルエルシー 狭帯域照射調理用の調理容器および調理パック、ならびにシステムおよびその方法
US9332877B2 (en) 2010-06-11 2016-05-10 Pressco Ip Llc Cookware and cook-packs for narrowband irradiation cooking and systems and methods thereof
US9357877B2 (en) 2010-06-11 2016-06-07 Pressco Ip Llc Cookware and cook-packs for narrowband irradiation cooking and systems and methods thereof
JP2016209633A (ja) * 2010-06-11 2016-12-15 プレスコ アイピー エルエルシー 狭帯域照射調理用の調理容器および調理パック、ならびにシステムおよびその方法
US10882675B2 (en) 2010-06-11 2021-01-05 Pressco Ip Llc Cookware and cook-packs for narrowband irradiation cooking and systems and methods thereof
US11034504B2 (en) 2010-06-11 2021-06-15 Pressco Ip Llc Cookware and cook-packs for narrowband irradiation cooking and systems and methods thereof
WO2012117677A1 (ja) * 2011-03-02 2012-09-07 三菱電機株式会社 加熱調理器
DE102012004204A1 (de) * 2012-03-01 2013-09-05 Topinox Sarl Gargerät und Verfahren zur Steuerung eines Gargeräts
JP2017180859A (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 学校法人上智学院 電子レンジ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5116260B2 (ja) 高周波加熱装置
JP2006286443A (ja) マイクロ波加熱装置
JP2008258091A (ja) マイクロ波加熱装置
JP2007227134A (ja) マイクロ波加熱装置
JP4241861B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP2008166090A (ja) マイクロ波加熱装置
JP4655634B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP5076626B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP5076625B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP2006196336A5 (ja)
JP4241860B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP5273930B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP2008257972A (ja) マイクロ波加熱装置
JP2008170075A (ja) マイクロ波加熱装置
JP4967796B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP4882427B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP5076627B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP4966650B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP3558041B2 (ja) 高周波加熱装置
JP5194561B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP4457430B2 (ja) 高周波加熱装置
JP4807187B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP2008166092A (ja) マイクロ波加熱装置
JP5593710B2 (ja) マイクロ波加熱調理器
JP4966648B2 (ja) マイクロ波加熱装置