JP2008256818A - 誘導加熱定着装置およびこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】他の機器からのインパルスノイズに影響されずに電源電圧や消費電流の変動に応じてインバーター回路の正確な電力制御が行える誘導加熱定着装置の提供。
【解決手段】導電性部材で形成された被加熱体と、被加熱体を誘導加熱する加熱手段と、加熱手段に高周波電流を流すインバーター回路手段と、被加熱体の温度に基いてインバーター回路手段を電力制御する温度制御手段と、インバーター回路手段に供給する電源電圧またはインバーター回路手段が消費する消費電流を整流する整流手段と、整流された電源電圧または消費電流を直流信号に変換する直流変換手段と、直流信号の値をパルス幅に変換するパルス幅変換手段と、変換されたパルス幅を計数する計数手段と、パルス幅をパルス幅変換手段から計数手段に伝達する伝達手段と、パルス幅に基づいてインバーター回路手段を電力制御する電力制御手段とを備えた誘導加熱定着装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、プリンタ、FAX、複写機、複合機などの画像形成装置に用いられ、誘導加熱を利用して定着を行う誘導加熱定着装置およびこれを備えた画像形成装置に関する。
従来、プリンタ、FAX、複写機、複合機などの画像形成装置においては、記録用紙に静電付着されたトナー画像を溶融圧着させるために、商用電源と電気的に分離された制御装置によって誘導加熱手段を制御し、被加熱体を加熱する誘導加熱定着装置が使用されている。
誘導加熱定着装置として、発熱体に対向配置させた励磁コイルへの最大供給可能な電力を設定するため、供給電源のAC電圧を基準電圧と比較し、AC電圧が0Vから基準電圧に達するまでの時間を、商用電源側から制御装置側に絶縁型半導体素子で伝達し、その時間をカウントしてAC電圧値を推定し、推定したAC電圧に基づいて供給可能な電力の制御信号を設定するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−301442号公報
しかしながら、上記従来の技術においては、以下のような問題が生ずる。
特許文献1に記載された従来の技術では、AC電源の電圧波形を直接処理し、0Vから基準電圧までの時間をカウントして絶縁型半導体素子で伝達するため、例えば同じAC電源ラインにエアコンのような位相制御を伴った別の電力制御機器が接続されており、電源周波数と同期したインパルスノイズを発生させていた場合、そのインパルスノイズによって0Vから基準電圧(例えば、74V)までの時間を誤認識し、正確な制御をすることができないという問題がある。
図7A〜Eは、画像形成装置のAC電源ライン上にエアコンのような位相制御を伴った別の電力制御機器が接続されている場合の、AC電源ラインの正弦波形がどのような影響を受けるかを説明した図であって、この図7A〜Eを用いて従来の問題点を説明する。
図7Aのように、商用電源71から電力が供給されるAC電源ライン72に、画像形成装置73が接続されており、さらにAC電源ライン72に、位相制御を伴った電力制御機器74が接続される場合、同図Bのような商用電源71のAC電源波形75に対して、電力制御機器74は、同図Cに示すような、AC電源波形75の0Vからある時間の正弦波形を削除する形の制御信号波形76で内部の電力制御を行うため、0VからAC電源波形75に戻る瞬間にインパルスノイズを発生する。これに伴って、同図Dに示すように、AC電源ライン72に接続されている画像形成装置73に入力されるAC電源波形75にこのインパルスノイズ77が重畳する。
同図Eは、インパルスノイズ77が重畳したAC電源波形75のゼロクロス点近傍の拡大図であって、本来なら、0Vから基準電圧VTまでの時間T1を検出すべきところ、基準電圧VTよりも大きいインパルスノイズ77によって時間T2で基準電圧VTに達したと誤認識することになる。これに基いて、供給可能な電力を推定するので、従来のものでは画像形成装置73に対しては適正な電力制御が行えない。
本発明は、かかる問題点に鑑みて為されたものであり、AC電源ラインに電源周波数と同期したインパルスノイズを発生させる位相制御を伴った電力制御機器が接続され、同じAC電源ラインに接続されている画像形成装置のAC電源波形にこのインパルスノイズが重畳している場合でも、AC電源波形をインパルスノイズに影響されることなく処理することにより、AC電源電圧などを正確に計測でき、インバーターなどの消費電力を安定に制御することのできる誘導加熱定着装置およびこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、導電性部材で形成された被加熱体と、被加熱体に近接して配設され、被加熱体に誘導電流を生じさせて被加熱体を発熱させる加熱手段と、加熱手段に高周波電流を流すインバーター回路手段と、被加熱体の温度と所定の温度との差に応じてインバーター回路手段の電力を制御する温度制御手段と、インバーター回路手段に供給する電源電圧に関する波形またはインバーター回路手段が消費する消費電流に関する波形を整流する整流手段と、整流手段で整流された電源電圧に関する波形または消費電流に関する波形を直流信号に変換する直流変換手段と、直流変換手段で変換した直流信号の値をパルス幅に変換するパルス幅変換手段と、パルス幅変換手段で変換されたパルス幅を所定の周期で計数する計数手段と、パルス幅をパルス幅変換手段から計数手段に伝達する伝達手段と、計数手段で計数されたパルス幅に基づいて、インバーター回路手段の電力を制御する電力制御信号を出力する電力制御手段とを備えたものである。
本発明に係る誘導加熱定着装置によれば、AC電源ラインに位相制御を伴った電力制御機器が接続され、この電力制御機器が電源周波数と同期したインパルスノイズを発生させており、その結果AC電源ラインに接続されている画像形成装置のAC電源にこのインパルスノイズが重畳している場合でも、インバーター回路手段に供給する電源電圧またはインバーター回路手段で消費する消費電流を、直流変換手段で直流信号に平滑するため、インパルスノイズを吸収することができる。
したがって、インパルスノイズに影響されずに電源電圧または消費電流を検出することができ、インバーター回路手段の正確な電力制御が行える。
本発明の第1の態様に係る誘導加熱定着装置は、導電性部材で形成された被加熱体と、被加熱体に近接して配設され、被加熱体に誘導電流を生じさせて被加熱体を発熱させる加熱手段と、加熱手段に高周波電流を流すインバーター回路手段と、被加熱体の温度と所定の温度との差に応じてインバーター回路手段の電力を制御する温度制御手段と、インバーター回路手段に供給する電源電圧に関する波形またはインバーター回路手段が消費する消費電流に関する波形を整流する整流手段と、整流手段で整流された電源電圧に関する波形または消費電流に関する波形を直流信号に変換する直流変換手段と、直流変換手段で変換した直流信号の値をパルス幅に変換するパルス幅変換手段と、パルス幅変換手段で変換されたパルス幅を所定の周期で計数する計数手段と、パルス幅をパルス幅変換手段から計数手段に伝達する伝達手段と、計数手段で計数されたパルス幅に基づいて、インバーター回路手段の電力を制御する電力制御信号を出力する電力制御手段とを備えたものである。
これによれば、AC電源ラインに接続されている画像形成装置のAC電源に他の装置により発生したインパルスノイズが重畳している場合でも、インバーター回路手段に供給する電源電圧またはインバーター回路手段で消費する消費電流を直流変換手段で直流信号に平滑するため、インパルスノイズを吸収することができ、正確に電源電圧または消費電流を検出してインバーター回路手段の正確な電力制御が行える。
本発明の第2の態様に係る誘導加熱定着装置は、本発明の第1の態様に係る誘導加熱定着装置において、伝達手段は、絶縁型半導体素子を用いてパルス幅を計数手段に伝達し、パルス幅変換手段は、絶縁型半導体素子の蓄積時間よりも長い時間を有したパルス幅を生成することを特徴とするものである。
これによれば、絶縁型半導体素子を用いてパルス幅を計数手段に伝達し、絶縁型半導体素子の蓄積時間よりも長い時間を有したパルス幅を生成するので、絶縁型半導体素子のような安価な伝達手段を用いてもその蓄積時間に影響されずに正確にパルス幅を計数手段に伝達でき、インバーター回路手段の正確な電力制御が行える。
本発明の第3の態様に係る誘導加熱定着装置は、本発明の第1の態様に係る誘導加熱定着装置において、電力制御手段は、計数手段で計数されたパルス幅に基づいてインバーター回路手段の電力を制御する、パラレル信号からなる制御信号を出力する制御手段と、制御信号をシリアル信号からなる電力制御信号に変換する変換手段とを備えたことを特徴とするものである。
これによれば、計数手段で計数されたパルス幅に基いて制御手段でパラレル信号を生成し、変換手段でこのパラレル信号をシリアル信号に変換した電力制御信号でインバーター回路手段の電力制御を行うので、パラレル信号を操作することで加熱出力の制御を行うことができるようになり、インバーター回路手段の電力制御を容易にすることができる。
本発明の第4の態様に係る誘導加熱定着装置は、本発明の第1の態様に係る誘導加熱定着装置において、電力制御手段は、計数手段で計数されたパルス幅に基づいてインバーター回路手段の電力を制御する、シリアル信号からなる制御信号を出力する制御手段と、制御信号をパラレル信号からなる電力制御信号に変換する変換手段とを備えたことを特徴とするものである。
これによれば、計数手段で計数されたパルス幅に基いて制御手段でシリアル信号を生成し、変換手段でこのシリアル信号をパラレル信号に変換した電力制御信号でインバーター回路手段の電力制御を行うので、伝達手段はシリアル信号が伝達されるため安価で簡易的な信号変換により電力制御信号を伝達することができる。
本発明の第5の態様に係る誘導加熱定着装置は、本発明の第1の態様に係る誘導加熱定着装置において、電力制御手段は、計数手段で計数されたパルス幅に基づいてインバーター回路手段の電力を制御する、デューティー比が異なるデジタル信号からなる制御信号を出力する制御手段と、制御信号をアナログ信号からなる電力制御信号に変換する変換手段とを備えたことを特徴とするものである。
これによれば、計数手段で計数されたパルス幅に基いて制御手段でデューティー比の異なるデジタル信号を生成し、変換手段でこれをアナログ信号に変換した電力制御信号でインバーター回路手段の電力制御を行うので、制御量に応じたデューディー比を変えるだけで電力制御を行うことができるようになり、安価で簡易的な信号変換により電力制御信号を伝達することができる。
本発明の第6の態様に係る画像形成装置は、第1の態様から第5の態様のいずれかに記載の誘導加熱定着装置を備えた画像形成装置である。
これによれば、第1の態様から第5の態様における誘導加熱定着装置と同じ作用効果を得ることが出来る。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る誘導加熱定着装置が適用される画像形成装置の構成を示す図である。
図1に示す画像形成装置は、原稿画像を読み取る画像読み取り部1と、帯電、露光、現像および転写の各プロセスを経て記録紙に画像を形成する画像形成部2と、この画像形成部2に記録紙を供給するために記録紙を収納する記録紙収納ボックス4と、記録紙収納ボックス4から供給された記録紙に画像形成部2で形成されたトナー画像を誘導加熱により定着する誘導加熱定着部3と、誘導加熱定着部3で画像が定着された記録紙が排出され、排出された記録紙を収納する排紙部5とから構成される。
画像形成部2は、帯電ドラム12に電荷を帯電させるための帯電ユニット7および帯電ローラー11と、帯電ドラム12に潜像を形成するためのLSU(レーザースキャナーユニット)13と帯電ドラム12に形成された潜像にトナーを付着させる現像ユニット14および現像ローラー15と、帯電ドラム12に付着したトナーを記録紙に転写する転写ローラー16から構成される。
誘導加熱定着部3は、本実施の形態に係る誘導加熱定着装置であって、記録紙に転写したトナーと誘導加熱によって加熱された被加熱体とを密着させることでトナー像を融解させて記録紙上に定着させる。
図2は、本実施の形態に係る誘導加熱定着部3の内部の構成を示すブロック図である。
誘導加熱定着部3は、図2で示したように、導電性部材で形成された被加熱体201と、被加熱体201に近接して配設され、被加熱体201に誘導電流を生じさせて発熱させるための加熱手段としてのコイル202と、コイル202に高周波電流を流すためのインバーター回路(高周波電源回路)203とを備えており、記録紙収納ボックス4から供給された記録紙上に形成されたトナー像を融解させて該記録紙上へ定着する。
誘導加熱定着部3は、図2に示すように、インバーター回路203とコイル202を含む1次回路204と、1次回路204から離間された、被加熱体201を含む2次回路205とから構成される。
1次回路204は、さらに、商用電源206を整流し直流電圧に平滑する整流・平滑回路207と、インバーター回路203の消費電流を電圧に変換するための電流−電圧変換回路208と、変換された電圧を整流・平滑する整流・平滑回路209とを有する。
1次回路204はさらに、整流・平滑回路207で整流・平滑された直流電圧値をパルス幅に変換するパルス幅変換回路210と、パルス幅変換回路210で変換されたパルス幅を2次回路側205に伝達する絶縁型半導体素子211とを有する。
1次回路204はさらに、整流・平滑回路209で整流・平滑された直流電圧値をパルス幅に変換するパルス幅変換回路212と、パルス幅変換回路212で変換されたパルス幅を2次回路205側に伝達する絶縁型半導体素子213とを有する。
1次回路204はさらに、インバーター回路203を制御する制御信号を2次回路205から1次回路204に伝達する絶縁型半導体素子214と、絶縁型半導体素子214からの出力を計数してインバーター回路203に電力制御信号を出力するカウンター215とを有する。
2次回路205は、絶縁型半導体素子211および絶縁型半導体素子213から伝達されたパルス幅を計数するカウンター216と、被加熱体201の近傍に設置され、被加熱体201の温度を計測するサーミスタ217と、カウンター216でのパルス幅計数情報およびサーミスタ217からの温度情報に基づいてインバーター回路203を制御する制御信号を出力する出力制御手段218とを有する。
本実施の形態では、出力制御手段218と絶縁型半導体素子214とカウンター215とで電力制御手段が構成されており、またサーミスタ217と出力制御手段218と絶縁型半導体素子214とカウンター215とで温度制御手段が構成されている。
また、本実施の形態では、電流−電圧変換回路208でインバーター回路203の消費電流を電圧に変換したが、本発明はこれに限ることなく、インバーター回路203の消費電流をそのまま整流・平滑回路209で整流および平滑し、その結果得られた直流電流値をパルス幅変換回路212でパルス幅に変換しても良い。
このような構成により、本実施の形態の誘導加熱定着装置は、商用電源206の電源電圧が変動した場合や、被加熱体201の負荷変動によりインバーター回路203の消費電流が変動した場合でも、次のようにしてインバーター回路203の正確な制御を行うことができる。
まず、整流・平滑回路207で整流・平滑された直流電圧値をパルス幅に変換するパルス幅変換回路210とパルス幅変換回路210で変換されたパルス幅を2次回路205側に伝達する絶縁型半導体素子211とにより、商用電源206の電圧を2次回路205のカウンター216に伝達する。
また、インバーター回路203の消費電流を電圧に変換するための電流−電圧変換回路208と、変換された電圧を整流・平滑する整流・平滑回路209と、整流・平滑回路209で整流・平滑された直流電圧値をパルス幅に変換するパルス幅変換回路212とパルス幅変換回路212で変換されたパルス幅を2次回路205側に伝達する絶縁型半導体素子213とにより、インバーター回路203の消費電流値を2次回路205のカウンター216に伝達する。
次に、カウンター216は、絶縁型半導体素子211および絶縁型半導体素子213から伝達されたパルス幅を所定の周期で計数し、計数結果をそれぞれ商用電源206の電源電圧値として、またインバーター回路203の消費電流値として出力制御手段218に出力する。
出力制御手段218は、カウンター216で計数して出力された電源電圧値と消費電流値を乗算してインバーター回路203の消費電力を算出し、予め定めて目標とした所定の投入電力値との差分に応じてインバーター回路203を制御するための制御信号値を決定する。
出力制御手段218はインバーター回路203を制御するための制御信号値に基づいて、絶縁型半導体素子214の蓄積時間よりも充分に長いパルス幅を作成し、絶縁型半導体素子214によりこのパルス幅を1次回路204のカウンター215に伝達する。カウンター215は伝達されたパルス幅を計数し、計数された情報に対応した、インバーター回路203を制御する電力制御信号を生成してインバーター回路203に投入する。
以上のプロセスを繰り返すことにより、出力制御手段218はインバーター回路203が供給可能な最大電力を越えずに、インバーター回路203の供給電力を目標電力に安定に制御することができる。
さらに、出力制御手段218は、被加熱体201の温度が記録紙に転写したトナーが溶融可能な温度に達するまで、トナーが溶融可能な温度とサーミスタ217で読み取った被加熱体201の温度との差分に応じて目標電力を算出し、インバーター回路203への供給電力を設定することを繰り返す。この温度制御に関しては、従来から行われている方法で行えばよい。
以上の構成からなる本実施の形態にかかる誘導加熱定着装置の動作を図3A〜Eおよび図4A〜Cに示す波形図を用いて説明する。
図3A〜Eは本実施の形態における商用電源206の電源電圧またはインバーター回路203の消費電流の正弦波形をパルス幅に変換し、このパルス幅を出力制御手段218で電圧値または電流値に変換するまでの動作を示す図である。
まず、商用電源206の電源電圧について説明する。
図3Aは、AC電源ラインの電圧波形を示した図である。本実施の形態の画像形成装置が接続されたAC電源ラインと同じAC電源ラインに、電源周波数と同期したインパルスノイズを発生させる位相制御を伴った電力制御機器が接続されていると、図3Aに示すように、本実施の形態の画像形成装置のAC電圧波形301にもこのインパルスノイズ302が重畳する。
図3Bは、整流・平滑回路207によって正弦波の電圧源波形301を全波整流波形に変換した波形図である。全波整流波形303にはまだインパルスノイズ302が重畳されたままである。
図3Cは、整流・平滑回路207によって全波整流波形303を直流電圧に平滑した波形図である。整流・平滑回路207で全波整流波形303を平滑するので、この段階でインパルスノイズが除去された直流電圧値Vの直流電圧波形304が得られる。
図3Dは、整流・平滑回路207によって整流・平滑された直流電圧波形304の直流電圧値をパルス幅に変換するパルス幅変換回路210の出力波形を示した図である。パルス幅変換回路210は、直流電圧波形304の直流電圧値Vを、絶縁型半導体素子211の蓄積時間よりも充分に長いパルス幅PWを有するパルス信号305に変換する。
図3Eは、パルス幅変換回路210の出力であるパルス信号305のパルス幅PWを絶縁型半導体素子211でカウンター216に伝達したあと、伝達されたパルス幅PWをカウンター216で予め定められた周期Tでカウントする様子を模式的に示した図である。カウント数が100であった場合はカウント値を100とする。出力制御手段218は、このカウント値を電源電圧値に変換する。
次に、インバーター回路203の消費電流の場合について説明する。
インバーター回路203の消費電流は電流−電圧変換回路208により電圧波形に変換されるため、位相制御を伴った電力制御機器が同じAC電源ラインに接続されていると、電流−電圧変換回路208の出力は、上記商用電源の電源電圧の制御の場合と同様に、図3Aに示すような波形となる。すなわち、インパルスノイズ302が重畳された消費電流波形301が電流−電圧変換回路208から出力される。
したがって、整流・平滑回路209によって正弦波の消費電流波形301が全波整流されると、図3Bに示すように、インパルスノイズ302が重畳された全波整流波形303となる。
その後、整流・平滑回路209によって、全波整流波形は図3Cに示す直流電圧波形304のように変換され、整流・平滑回路209からは平滑された直流電圧値Vが出力される。すなわち、同じAC電源電圧にインパルスノイズを含んでいても、その波形を直流電圧に平滑するため、インパルスノイズは除去される。
整流・平滑回路209によって得られた直流電圧値Vをパルス幅変換回路212でパルス幅PWに変換すると、その出力は図3Dに示すような波形となる。すなわち、パルス幅変換回路212は、平滑によって得た直流電圧値Vを絶縁型半導体素子213の蓄積時間よりも充分に長いパルス幅PWを有するパルス信号305に変換する。
パルス幅変換回路212から出力されるパルス信号305のパルス幅PWは絶縁型半導体素子213でカウンター216に伝達されたあと、図3Eに示すように、伝達されたパルス幅PWをカウンター216で決められた周期Tでカウントする。出力制御手段218は、このカウント値をインバーター回路203の消費電流値に変換する。
図4A〜Cは、図3C〜Eに示す、平滑した直流電圧波形をパルス幅に変換し、このパルス幅をカウントする様子を示す図である。
図4Aに示す、平滑された直流電圧波形304の直流電圧値Vに応じて、パルス幅変換回路210、212は、直流電圧値Vを、図4Bに示す、パルス信号305のパルス幅PWに変換する。パルス幅PWの最小値は、カウンター216でカウントする周期T(1カウント時間)に設定する。しかし、パルス幅PWを絶縁型半導体素子211、213の蓄積時間の2倍よりも長く設定することにより、この蓄積時間がばらついたとしても、そのばらつきがカウント値に影響する確率を減らすことができる。
本実施の形態では、図4Cに示したように、絶縁型半導体素子211、213の蓄積時間が最大50μ秒あるとして、その4倍の200μ秒を周期T(1カウント時間)としている。直流電圧値Vとパルス幅PWの長さは比例させるようにし、パルス幅PWのカウントを開始してから終了するまでのカウント数を記録する。本実施の形態では、カウント数は100としており、このカウント数100を出力制御手段218において100Vという電圧値に変換する。
ここで、本実施の形態において、絶縁型半導体素子の蓄積時間が、電圧値あるいは電流値をカウントする際の読み取り誤差(量子化誤差)に与える影響を、本発明によりどの程度に抑えることができるかを説明する。
図5は、本実施の形態における絶縁型半導体素子の蓄積時間がパルス幅のカウント数に与える影響を説明する図である。
整流・平滑回路207、209からの出力をパルス幅変換回路210、212でパルス幅PWに変換した結果、パルス幅PWが360μ秒であった場合、絶縁型半導体素子211、213から出力されるパルス幅は、絶縁型半導体素子211、213の蓄積時間が0μ秒のときは、パルス信号305(信号A)のパルス幅PW1に示すように360μ秒となり、最大の蓄積時間50μ秒を要したときは、パルス信号305(信号A)のパルス幅PW2に示すように410μ秒となる。
このように蓄積時間が2通りにばらついた場合に、カウント値がどのように変わるかを、信号Bを用いて説明する。カウンター216は絶縁型半導体素子211、213の出力パルス305の立下りエッジからカウントを開始する。カウンター216の周期T(カウント間隔)は上記のように200μ秒に設定してあるので、パルス幅PW1が360μ秒であった場合はカウントは1であり、パルス幅PW2が410μ秒であった場合はカウントは2となる。
このように蓄積時間により絶縁型半導体素子211、213の出力パルス305が変化するが、蓄積時間が0μ秒から50μ秒までばらついたときは、本来のカウントが1のところが1のままとなるのは、パルス幅変換回路210、212の出力が200μ秒から349μ秒の間となり、本来のカウントが1のところが2と誤るのはパルス幅変換回路210、212の出力が350μ秒から399μ秒の間であるから、本来のカウントが1のところが2と誤る割合はカウント幅200μ秒のうち50μ秒相当分となる。従って、蓄積時間がばらついたとしてもカウント値に影響する確率は25%で、かつ読み取り誤差(量子化誤差)は1カウントで済む。
本実施の形態の場合、出力制御手段218において100カウントで100Vに変換しているので、読み取り誤差(量子化誤差)は1Vとなる。
図6A〜Cは、この誤差による影響を特許文献1に示された従来の回路の場合と比較して説明する図である。
図6Aは絶縁型半導体素子211、213、214の入力と出力の関係を示す図であり、入力側での光の点滅信号が出力側の出力トランジスタで受信される。
図6Bは、絶縁型半導体素子211、213、214が発光するタイミングを示す入力波形601、および出力トランジスタから出力される出力波形602を示す図である。すなわち、絶縁型半導体211、213、214の発光を入力波形601のタイミングでオフしたときに、その出力トランジスタが出力波形602のタイミングでオフするまでの時間(蓄積時間)TCが長くなり、立ち上がり波形が蓄積時間TCの平均50μ秒だけ遅れる。
したがって、ピーク電圧VPが141V(100Vrms)のAC電源の電圧が0Vから基準電圧VR(74V)になるまでの時間を絶縁型半導体素子で計測する場合、図6Cに示すように、電源電圧波形603に対して、蓄積時間がないときは出力パルス305のパルス幅t1が1.76m秒であるところが、50μ秒の蓄積時間TCがあるためにt2の1.81m秒となる。このことは、入力の発光がオフしてから1.81m秒後にAC電源電圧が基準値の74Vに達したと誤判断されたことになり、その結果、本来最大100Vrmsと推定されるべきところが97.2Vrmsと推定される。
すなわち、特許文献1に示す従来の技術に対して、安価な絶縁型半導体素子を用いて基準値までの時間を計測しようとした場合、2.8Vrmsの誤差を生じることになる。しかしながら、本発明の場合、上記で説明したように、最大でも1Vrmsの誤差に抑えることができる。
以上説明したように、本発明によれば、同じAC電源ラインに接続された位相制御を伴った電力制御機器によって、このAC電源ラインにインパルスノイズが重畳している場合でも、電源電圧またはインバーター回路手段の消費電流を直流変換手段で直流信号に平滑するため、インパルスノイズを吸収することができる。
したがって、インパルスノイズに影響されずに電源電圧または消費電流を検出することができ、インバーター回路手段の正確な電力制御が行える。
また、蓄積時間の長い安価な絶縁型半導体を使用しても電源電圧または消費電流の値を正確に計測することができるので、2次回路側の出力制御手段に正確な商用電源の電圧値やインバーター回路手段の電流値を正確に伝達でき、安価なコストで安定した電力制御を行うことができる。
なお、上記実施の形態における、出力制御手段218、絶縁型半導体素子214、およびカウンター215で構成される電力制御手段に替えて、他の電力制御手段により電力制御信号を生成する方法としていくつか挙げられる。
まず第1に、カウンター216で計数されたパルス幅に基づいて、出力制御手段218でこのパルス幅に対応するパラレル信号を生成し、このパラレル信号を絶縁型半導体素子214によってパラレル/シリアル変換回路に伝達し、パラレル/シリアル変換回路で生成されたシリアル信号からなる電力制御信号でインバーター回路203の電力を制御する方法である。
この場合は、出力制御手段218と絶縁型半導体素子214とパラレル/シリアル変換回路とで電力制御手段が構成される。この構成によれば、パラレル信号をシリアル信号に変換した電力制御信号でインバーター回路手段の電力制御を行うので、パラレル信号を操作することで加熱出力の制御を行うことができるようになり、インバーター回路手段の電力制御を容易にすることができる。
第2に、カウンター216で計数されたパルス幅に基づいて、出力制御手段218でこのパルス幅に対応するシリアル信号を生成し、このシリアル信号を絶縁型半導体素子214によってシリアル/パラレル変換回路に伝達し、シリアル/パラレル変換回路で生成されたパラレル信号からなる電力制御信号でインバーター回路203の電力を制御する方法である。
この場合は、出力制御手段218と絶縁型半導体素子214とシリアル/パラレル変換回路とで電力制御手段が構成される。この構成によれば、伝達手段はシリアル信号が伝達されるため安価で簡易的な信号変換により電力制御信号を伝達することができる。
第3に、カウンター216で計数されたパルス幅に基づいて、出力制御手段218でこのパルス幅に対応するデューティー比を有するデジタル信号を生成し、このデジタル信号を絶縁型半導体素子214によってデジタル/アナログ変換回路に伝達し、デジタル/アナログ変換回路で生成されたアナログ信号からなる電力制御信号でインバーター回路203の電力を制御する方法である。
この場合は、出力制御手段218と絶縁型半導体素子214とデジタル/アナログ変換回路とで電力制御手段が構成される。この構成によれば、制御量に応じてデューディー比を変えるだけで電力制御を行うことができるようになり、安価で簡易的な信号変換により電力制御信号を伝達することができる。
本発明によれば、インパルスノイズに影響されずに電源電圧または消費電流を検出することができ、インバーター回路手段の正確な電力制御が行えるので、電源電圧の変動や負荷の変動に影響されずに安定した定着を行うことができる。したがって、ファクシミリや複写機や複合機などの誘導加熱定着装置やこれを備えた画像形成装置に有用である。
本発明の一実施の形態に係る画像形成装置を示す構成図 同実施の形態に係る画像形成装置の誘導加熱定着部を示す構成図 A〜E同実施の形態の動作を示す波形図 A〜C同実施の形態の動作の詳細を示す波形図 同実施の形態の蓄積時間がパルス幅のカウントに与える影響を示す図 A〜C同実施の形態と従来の技術を比較して説明する図 A〜E従来の誘導加熱定着装置を説明する図
符号の説明
2 画像形成部
3 誘導加熱定着部
4 記録紙収納ボックス
11 帯電ロ−ラー
12 帯電ドラム
13 LSU
14 現像ユニット
15 現像ローラー
16 転写ローラー
201 被加熱体
202 コイル
203 インバーター回路
204 1次回路
205 2次回路
206 商用電源
207,209 整流・平滑回路
208 電流−電圧変換回路
210,212 パルス幅変換回路
211,213,214 絶縁型半導体素子
215,216 カウンター
217 サーミスタ
218 出力制御手段

Claims (6)

  1. 導電性部材で形成された被加熱体と、前記被加熱体に近接して配設され、前記被加熱体に誘導電流を生じさせて前記被加熱体を発熱させる加熱手段と、前記加熱手段に高周波電流を流すインバーター回路手段と、前記被加熱体の温度と所定の温度との差に応じて前記インバーター回路手段の電力を制御する温度制御手段と、前記インバーター回路手段に供給する電源電圧に関する波形または前記インバーター回路手段が消費する消費電流に関する波形を整流する整流手段と、前記整流手段で整流された前記電源電圧に関する波形または前記消費電流に関する波形を直流信号に変換する直流変換手段と、前記直流変換手段で変換した前記直流信号の値をパルス幅に変換するパルス幅変換手段と、前記パルス幅変換手段で変換されたパルス幅を所定の周期で計数する計数手段と、前記パルス幅を前記パルス幅変換手段から前記計数手段に伝達する伝達手段と、前記計数手段で計数された前記パルス幅に基づいて、前記インバーター回路手段の電力を制御する電力制御信号を出力する電力制御手段とを備えた誘導加熱定着装置。
  2. 前記伝達手段は、絶縁型半導体素子を用いて前記パルス幅を前記計数手段に伝達し、前記パルス幅変換手段は、前記絶縁型半導体素子の蓄積時間よりも長い時間を有した前記パルス幅を生成することを特徴とする請求項1記載の誘導加熱定着装置。
  3. 前記電力制御手段は、前記計数手段で計数された前記パルス幅に基づいて前記インバーター回路手段の電力を制御する、パラレル信号からなる制御信号を出力する制御手段と、前記制御信号をシリアル信号からなる前記電力制御信号に変換する変換手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱定着装置。
  4. 前記電力制御手段は、前記計数手段で計数された前記パルス幅に基づいて前記インバーター回路手段の電力を制御する、シリアル信号からなる制御信号を出力する制御手段と、前記制御信号をパラレル信号からなる前記電力制御信号に変換する変換手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱定着装置。
  5. 前記電力制御手段は、前記計数手段で計数された前記パルス幅に基づいて前記インバーター回路手段の電力を制御する、デューティー比が異なるデジタル信号からなる制御信号を出力する制御手段と、前記制御信号をアナログ信号からなる前記電力制御信号に変換する変換手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱定着装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の誘導加熱定着装置を備えた画像形成装置。



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