JP2008250171A - 静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ポリ乳酸系樹脂の分散性に優れ、粉砕が容易であり、かつ、環境保全に優れた静電荷像現像用トナーの製造方法を目的とする。
【解決手段】本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、結着樹脂100質量部に対して10〜50質量部のポリ乳酸系樹脂を含有する結着樹脂、着色剤、離型剤を含むトナー原材料を密閉式混練機中で溶融混練し、得られた溶融混合物を冷却し、冷却固化した溶融混合物を粉砕することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法等に用いられるポリ乳酸系樹脂を含有した静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
一般に、電子写真方式の複写機やプリンターなどの画像形成装置は、光導電性を有する感光体上に潜像を形成し、その潜像にキャリアあるいは現像装置の一部を構成する帯電部材との摩擦により摩擦帯電電荷を得た絶縁性の静電荷像現像用トナーを静電気的に付着して現像し、次いで形成されたトナー画像を、普通紙、フィルムなどの転写媒体に転写した後、加熱、加圧、溶剤蒸気等により転写媒体上に定着させることにより複写画像ないしプリント画像を形成することを基本原理とするものである。
上記の静電荷像現像用トナーは、重合法や粉砕法等により製造されており、粉砕法による製造方法が古くから用いられてきた。粉砕法による製造方法によると、結着樹脂に着色剤、離型剤等を配合したトナー原材料を、混練機を用いて溶融混練し、その後、冷却し混合物を固化し、それを粉砕機で粉砕することで、静電荷像現像用トナーを得ることができる。
粉砕法によるトナーの製造方法のうち、溶融混練は押出機を利用する方法が広く用いられている(特許文献1、2参照)。
押出機を利用する方法では、混練した後、押し出しを行い、次の粉砕工程に進む。その際、押出機は、混練した混合物を連続的に押し出すことができる。その後、押し出された混練混合物を空気中で冷却し、その後、粉砕する。従って、本製造方法によると、連続生産できるため、生産性に優れている。
一方、トナー原材料の結着樹脂としては、ポリエステル系樹脂などの石油系樹脂が中心であった。しかしながら、近年の環境問題への対応の要請、特に二酸化炭素削減の要請から非石油系樹脂、特に、石油系樹脂とのコスト差が小さいポリ乳酸系樹脂を、トナー原材料として、利用することが検討されてきた。
しかしながら、ポリ乳酸系樹脂を含んだ混練混合物が強靭になり過ぎるため、混練、粉砕が困難であり、また、ポリ乳酸系樹脂は結晶性を有しており、そのため透明性が低く、単独ではトナーの結着樹脂としては利用しにくい。
そこで、ポリ乳酸系樹脂は、他の成分と混合することで、結着樹脂として利用することが検討されている(特許文献3参照)。
特開平8−69126号公報 特開2000−284536号公報 特開2004−93829号公報
しかしながら、ポリ乳酸系樹脂を他の成分と混合する場合であっても、押出機を利用する方法では、押し出しを行う際に、押出機への負荷を軽減するために、ポリ乳酸系樹脂を含んだ混練混合物の流動性を確保しなければならず、混練を高温で行う必要がある。また、混練時の剪断及び分散による内部発熱等で混練混合物や押出機のスクリューの発熱が著しく、必要以上に高温になってしまい適切な温度設定ができなかった。そのため、流動性が高すぎて混練を十分に行うことができず、ポリ乳酸系樹脂と他の成分が十分に混練せず、ポリ乳酸系樹脂の分散性に優れたトナーが得られなかった。
本発明は、ポリ乳酸系樹脂の分散性に優れ、粉砕が容易であり、かつ、環境保全に優れた静電荷像現像用トナーの製造方法を目的とする。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、結着樹脂100質量部に対して10〜50質量部のポリ乳酸系樹脂を含有する結着樹脂、着色剤、離型剤を含むトナー原材料を密閉式混練機中で溶融混練し、得られた溶融混合物を冷却し、冷却固化した溶融混合物を粉砕することを特徴とする。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法において、前記密閉式混練機が加圧型密閉式混練機であることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法において、前記着色剤を結着樹脂100質量部に対して2〜10質量部含有し、かつ、該着色剤はマスターバッチ化していない顔料であってもよい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法において、前記離型剤を結着樹脂100質量部に対して2〜15質量部含有することが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法において、結着樹脂がポリエステル系樹脂であることが好ましい。
本発明の製造方法では、密閉式混練機を利用することで、ポリ乳酸系樹脂の分散性に優れ、粉砕が容易であり、かつ、環境保全に優れた静電荷像現像用トナーを得ることができる。
次に本発明の製造方法についての一実施形態例を説明するが、本発明は本実施形態例に限定されるものではない。
トナー原材料には、少なくとも結着樹脂100質量部中に、10〜50質量部のポリ乳酸系樹脂を用いる必要があり、20〜30質量部のポリ乳酸系樹脂を含有する結着樹脂がより好ましい。
結着樹脂100質量部に対してポリ乳酸系樹脂の含有量が50質量部より多い場合は、混練混合物が硬くなりすぎるので、混練しにくく、また粉砕しにくくなり、また、ポリ乳酸系樹脂の結晶性のために、透明性に優れないトナーしか得られない。ポリ乳酸系樹脂の含有量が10質量部より少ない場合は、環境保全の効果が薄れてしまう。
ポリ乳酸系樹脂は、主に乳酸成分からなるものであり、乳酸ホモポリマーの他に、乳酸コポリマー、およびこれらのブレンドポリマーを含んでも良い。ポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量は、一般に5万〜50万である。
また、乳酸コポリマーは、乳酸モノマーまたは環状乳酸二量体と、これらに共重合可能な他の成分とが共重合したものである。このような他の成分としては、2個以上のエステル結合形成性の官能基を持つジカルボン酸、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトン等、およびこれら種々の構成成分からなる各種ポリエステル、各種ポリエーテル、各種ポリカーボネート等が挙げられる。
また、ポリ乳酸系樹脂以外の結着樹脂としては、ポリエステル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体樹脂、熱可塑性エラストマー、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル酸系樹脂、オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのα−オレフィン樹脂など)、ビニル系樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなど)、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、テルペンフェノール樹脂、水添ロジン、環化ゴム、シクロオレフィン共重合体樹脂等が挙げられる。これらは、単独で、または2種以上組み合わせて使用できる。これらの中でも、トナーの画質特性、耐久性、生産性などの要求をバランスよく満たすことができるという観点から、ポリエステル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体樹脂が好ましい。
トナー原材料には、着色剤、離型剤が含まれる。着色剤としては、以下のものが挙げられる。
ブラック用顔料としては、例えば、カーボンブラック、活性炭、低磁力磁性体が挙げられる。
マゼンタ用顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、49、50,51、52、53、54、55、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、163、202、206、207、209;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレット1、2,10、13、15、23、29、35等が挙げられる。
シアン用顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー2、3、15、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45等が挙げられる。
イエロー用顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、65、73、74、83、94、97、155、180が挙げられる。
着色剤の量は、結着樹脂100質量部に対し、通常2〜10質量部であり、着色剤の分散性に優れたトナーを得るためには、3〜8質量部が好ましい。
また、本発明においては密閉式混練機を用いることで分散性を向上させることができるため、着色剤としては一般的に使用されている分散しやすく、取り扱いやすいマスターバッチ化した顔料の他にも、マスターバッチ化していない顔料(いわゆる生顔料)を使用することができる。
離型剤としては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、変性ポリエチレンワックスなどのポリオレフィン系ワックス;フィッシャートロプシュワックスなどの合成ワックス;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油系ワックス;みつろう、鯨ろう等の動物系ワックス;カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス等の植物系ワックス;硬化ひまし油等の硬化油;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックスが挙げられる。これらの離型剤は、単独で、または2種類以上組み合わせて用いることができる。
離型剤を含有していることで、耐オフセット性を向上させることができる。オフセットとは、熱ローラなどの加熱部材を使用して行われる接触加熱方式による定着工程において、加熱部材にトナー粒子が定着してしまい、この定着したトナーが転写媒体上に再転移して後続の画像を汚してしまう現象をいう。離型剤を含有することでトナー粒子のそのような定着を防止することができる。
離型剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、通常は2〜15質量部程度であり、好ましくは2〜8質量部である。離型剤の含有量が15質量部を超えると、製造工程で離型剤の再凝集がおこりやすくなり分散性が悪くなりやすい。一方、離型剤の含有量が2質量部未満では、耐オフセット性が悪化するおそれがある。
トナー原材料には、必要に応じて、帯電制御剤が含まれていることが好ましい。これにより、トナーの帯電を制御しやすくなる。
正帯電性の帯電制御剤としては、例えば、ニグロシンおよび脂肪酸金属塩等による変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の第四級アンモニウム塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイド等のジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズボレート;ピリジウム塩、アジン、トリフェニルメタン系化合物、カチオン性官能基を有する低分子量ポリマー等が挙げられる。これらの正帯電性の帯電制御剤は、単独で、または2種以上組み合わせて使用してもよい。これらの正帯電性の帯電制御剤の中でも、ニグロシン系化合物、第四級アンモニウム塩が好ましく用いられる。
負帯電性の帯電制御剤としては、例えば、アセチルアセトン金属錯体、モノアゾ金属錯体、ナフトエ酸あるいはサリチル酸系の金属錯体または塩等の有機金属化合物、キレート化合物、アニオン性官能基を有する低分子量ポリマー等が挙げられる。これらの負帯電性の帯電制御剤は、単独で、または2種類以上組み合わせて用いることができる。これらの負帯電性の帯電制御剤の中でも、サリチル酸系金属錯体、モノアゾ金属錯体が好ましく用いられる。
帯電制御剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、通常、0.1〜5.0質量部の範囲であり、好ましくは0.5〜3.0質量部である。
トナー原材料には、さらに必要に応じて、磁性粉が含まれていることが好ましい。磁性粉としては、例えば、コバルト、鉄、ニッケル等の金属;アルミニウム、銅、鉄、ニッケル、マグネシウム、スズ、亜鉛、金、銀、セレン、チタン、タングステン、ジルコニウム、その他の金属の合金;酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化ニッケル等の金属酸化物;フェライト、マグネタイトなどが挙げられる。
磁性トナーの場合、磁性粉の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、通常、10〜60質量部、好ましくは20〜40質量部である。
トナー原材料には、さらに必要に応じて種々の添加剤、例えば、安定剤(例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、熱安定剤など)、難燃剤、防曇剤、分散剤、核剤、可塑剤(フタル酸エステル、脂肪酸系可塑剤、リン酸系可塑剤など)、高分子帯電防止剤、低分子帯電防止剤、相溶化剤、導電剤、充填剤、流動性改良剤などが含まれていても良い。
本発明では、上記トナー原材料を密閉式混練機中で溶融混練し、溶融混練で得られた溶融混合物を冷却固化し、冷却固化した混合物を粉砕する。
次に、本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法の溶融混練工程について説明する。
本発明では、密閉式混練機中で混練を行う。密閉式混練機であれば、押出機を利用する場合と異なり、ポリ乳酸系樹脂が含まれている比較的硬い混練混合物であっても、流動性を調整しながら、混練することができる。
また、密閉式混練機であれば、混練時の剪断及び分散による内部発熱等を原因とした混練混合物や混練機のロータの発熱も、ロータの回転数を下げることで抑制することができ、適切な温度設定を行うことができる。
本発明において、ポリ乳酸系樹脂混合物の混練は、60〜200℃で行うことが好ましく、さらに好ましくは80〜180℃である。これにより、十分に混練され、ポリ乳酸系樹脂の分散性を良くすることができ、また、添加剤である着色剤や離型剤が適切に分散した混練混合物を得ることができる。混練を60℃以下で行うと、ポリ乳酸系樹脂が十分溶融しきらず、十分に混練を行うことができない場合がある。またポリ乳酸系樹脂が十分溶融しないため、結着樹脂としての融着機能が十分発揮できず、着色剤などの添加剤が遊離しやすい。また、混練を200℃以上で行うと、流動性が高くなりすぎて得られるポリ乳酸系樹脂の分散性が悪くなりやすく、また、添加剤である着色剤や離型剤の分散性が悪くなりやすい。
なお、本願における混練温度は混練機の設定温度でなく混練時の樹脂温度である。
本発明に使用する密閉式混練機は、上記の工程を行うことのできる装置であれば、どのような密閉式混練機でも良いが、加圧型密閉式混練機であることが好ましい。加圧しながら混練することにより、混練が進みやすくなり、また、混練混合物を高密度化しやすくなる。
密閉式混練機の具体的な例としては、モリヤマ社製の加圧型密閉式混練機ワンダーニーダー(特許第3574618号公報参照)、加圧型密閉式混練機(モリヤマ社製 商品名:「加圧型ニーダーDS3−20型」)が挙げられる。
当該混練機は冷却能力に優れているので、混練中は適切な温度調整が可能となり、トナーのポリ乳酸系樹脂の分散性、着色剤や離型剤の分散性を向上させやすい。
その後、混練混合物を冷却固化し、粉砕機により粉砕する。ポリ乳酸系樹脂の分散性が十分であることにより粉砕を容易に行うことができ、静電荷像現像用トナーを得ることができる。用いる粉砕機には特に制限はなく、例えば、ジェット式微粉砕機、機械式微粉砕機などが挙げられる。
その後、分級機により分級することが好ましい。それにより、粒径が均一の静電荷像現像用トナーを得ることができる。また、用いる分級機にも特に制限はなく、例えば、風力分級機などが挙げられる。
本発明の製造方法では、密閉式混練機を利用することで、ポリ乳酸系樹脂の分散性に優れ、かつ、環境保全に優れた静電荷像現像用トナーを得ることができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず、下記のようにポリ乳酸系樹脂を合成した。
予め公知の方法により作製した原料ラクチド(LL−ラクチド95mol%、meso―ラクチド5mol%)に、触媒としてオクチル酸錫を0.10質量%、反応開始剤としてドデシルアルコールを0.15質量%添加した後、100℃がら200℃まで徐々に昇温しながら重合を行った。次に、作製した重合体を100℃、5Torrの減圧下にて48時間静置して残存するラクチドを脱揮してポリ乳酸形成分解性樹脂Xを得た。
<実施例1>
そして、結着樹脂として、
ポリ乳酸系樹脂(ガラス転移温度(Tg):53.2℃、流動開始温度(Ti)/フロー軟化温度(Tm):153℃/170℃、数平均分子量(Mn):57000、重量平均分子量(Mw):125000、残存ラクチド濃度480ppm、L/D構成モル比:L(モル%)/D(モル%)=91.8(モル%)/8.2(モル%))27.03質量部
ポリエステル樹脂A(ガラス転移温度(Tg):69℃、フロー軟化温度:160℃、数平均分子量(Mn):5300、重量平均分子量(Mw):151700)15.75質量部
ポリエステル樹脂B(ガラス転移温度(Tg):64℃、フロー軟化温度:99℃、数平均分子量(Mn):2200、重量平均分子量(Mw):5800)47.32質量部
着色剤として、
マゼンダ顔料(大日精化工業社製 商品名:「レッド.No8」)4.5質量部
離型剤として、
ワックス(日本油脂社製 商品名:「WEP−8」)4.5質量部
帯電制御剤として、
ホウ素錯体粒子(日本カーリット社製 商品名:「LR−147」)0.9質量部
以上の原料を加圧型密閉式混練機(モリヤマ社製 商品名:「加圧型ニーダーDS3−20型」)を用いて混練機の設定温度を150℃として、ローター回転数30rpmで30分溶融混練し、混練混合物を得た。
したがって、結着樹脂100質量部中に含有するポリ乳酸系樹脂Xの質量部は、
27.03×100/(27.03+15.75+47.32)=30
であった。
得られた混練混合物の一部を採取して直ちに混練時の樹脂温度の測定したところ153℃であった。
<分散性>
また、混練混合物の一部を光学顕微鏡を用いて断面観察を行い、ポリ乳酸系樹脂、着色剤および離型剤の分散性を評価した。
具体的には、ポリ乳酸系樹脂の分散性は、ポリ乳酸系樹脂の最も大きな塊のドメイン径を測定して5μm未満であれば○、5μm以上であれば×と評価した。
着色剤の分散性は、顔料の最も大きい塊のドメイン径を測定して3μm未満であれば○、3μm以上6μm未満であれば△、6μm以上であれば×と評価した。
また、離型剤の分散性は、離型剤の最も大きい塊のドメイン径を測定して5μm未満であれば○、5μm以上10μm未満であれば△、10μm以上であれば×と評価した。
次いで、混練機の設定温度を20℃として、5分間混練した後に停止し、10分間放置した。
次いで、得られた混練混合物をハンマーミル(ホソカワミクロン製)で粗粉砕し、さらに粉砕圧5kg/cm、フィード量2kg/時の条件でジェットミル(PJM−1、日本ニューマッチク工業社製)を用いて粉砕品を得た。粉砕品により粉砕性を評価した。そして、風力分級機である気流式分級機で分級して、体積平均粒径が8μmのトナー母体粒子を得た。
粉砕性の評価を以下のように行った。
<粉砕性>
粉砕品の体積平均粒子径および個数分布を粒度分布測定装置(マルチザイザーII、ベックマン・コールター社製)を用いて測定し、次の基準で粉砕性を評価した。
○:体積平均粒子径が10μm未満で、かつ、5μm以下の粒子が50個数%未満
△:体積平均粒子径が10μm未満で、かつ、5μm以下の粒子が50個数%以上
×:体積平均粒子径が10μm以上
次に、得られたトナー母体粒子に、
疎水性シリカ(日本エアロジル社製 商品名:「RY−50」、体積平均粒径40nm)0.3質量部、
疎水性シリカ(ワッカーケミカル社製 商品名:「H2000/4M」、体積平均粒径10nm)1質量部、
を添加し、ヘンシェルミキサーで周速40m/secで10分間混合して、実施例1のトナーを得た。
<比較例1>
結着樹脂として
ポリ乳酸系樹脂X:54.06質量部
ポリエステル樹脂A:9.0質量部
ポリエステル樹脂B:27.04質量部
を用いたことを除き、実施例1と同様にして比較例1のトナーを得た。
したがって、結着樹脂100質量部中に含有するポリ乳酸系樹脂Xの質量部は、
54.06×100/(54.06+9.0+27.04)=60
であった。
なお、混練時の樹脂温度は149℃であった。
<比較例2>
加圧型密閉式混練機(モリヤマ社製 商品名:「加圧型ニーダーDS3−20型」に代えて二軸押出機(池貝社製 商品名:「PCM30」)を用いた。また、混練機の設定温度は100℃とした。その他は、実施例1と同様にして比較例2のトナーを得た。
なお、比較例1の加圧型密閉式混練機は、ブレード内に冷却水を循環させることができないものである。
なお、混練時の樹脂温度は140℃であった。
実施例および比較例の主な条件、測定結果を表1に示す。
Figure 2008250171
<評価結果>
表1に示されるように、実施例1では、ポリ乳酸系樹脂の分散性に優れ、粉砕が容易であり、かつ、ポリ乳酸径樹脂を用いることで環境保全に優れた静電荷像現像用トナーを製造することができた。また、当該トナーは、着色剤および離型剤の分散性にも優れるものであった。
実施例1のトナーを実際に非磁性一成分プリンタを用いて印字したところ、顔料の発色が良く、光沢のある高品質の画像が得られ、耐融着性および保存性に優れるものであり、実用上問題はなかった。
これに対し、比較例1では、ポリ乳酸系樹脂、着色剤、離型剤の分散性が不十分で、粉砕が困難なトナーしか得られなかった。
比較例1のトナーを実際に非磁性一成分プリンタを用いて印字したところ、現像ローラや帯電ブレードに融着が発生して、画像欠陥が生じ、実用上問題があった。
また、比較例2では、ポリ乳酸系樹脂、離型剤の分散性が不十分、着色時の分散性がやや不十分で、粉砕が困難なトナーしか得られなかった。
比較例2のトナーを実際に非磁性一成分プリンタを用いて印字したところ、現像ローラや帯電ブレードに融着が発生して、画像欠陥が生じ、実用上問題があった。

Claims (5)

  1. 結着樹脂100質量部に対して10〜50質量部のポリ乳酸系樹脂を含有する結着樹脂、着色剤、離型剤を含むトナー原材料を密閉式混練機中で溶融混練し、得られた溶融混合物を冷却し、冷却固化した溶融混合物を粉砕することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
  2. 前記密閉式混練機が加圧型密閉式混練機であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  3. 前記着色剤を結着樹脂100質量部に対して2〜10質量部含有し、かつ、該着色剤はマスターバッチ化していない顔料であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  4. 前記離型剤を結着樹脂100質量部に対して2〜15質量部含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  5. 結着樹脂がポリエステル系樹脂であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。

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