JP7063735B2 - 静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナーの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。より詳細には、本発明は、長期に渡り、凝集性の変化が少なく、部材を汚染しにくい静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
従来、電子写真方式のプリンタ、複写機に使用されるトナーは、流動性を向上させるためや、帯電量を制御するために、無機微粒子や有機微粒子が外添剤として添加されている。外添剤は、トナーを混合機で混合攪拌することにより、トナー表面に付着する。そこで、画像形成装置の長寿命化に伴い、小粒径の外添剤が埋没せず、耐久性を向上させるための検討や、過度に付着性が低減しないように、スペーサー機能を付与させるための大粒径の外添剤が検討されている。特に、結晶性樹脂を使用したトナーは凝集性が高い。そのため、大粒径の外添剤も使用し、トナーの凝集性を低減させる試みがされている。
しかしながら、大粒径の外添剤は、小粒径の外添剤と比べ、トナー粒子から脱離しやすく、多数印字後にトナーの特性が変化したり、脱離した大粒径外添剤が画像形成装置の部材を汚染したりし、画像品質の低下を引き起こす。特に結晶性樹脂を使用したトナーは、粉体としての流動性が悪化しやすい。そこで、熱定着に有利な樹脂で構成されたコア粒子上に、ブロッキング回避等に有利な樹脂のシェルを形成させる技術が提案されている(特許文献1)。
また、単純にミキサーで混合するだけでは遊離してしまう外添剤を、外添工程にて非真球形で表面に外殻層を有する樹脂粒子を含有し、外殻層がシリカまたは変性シリカから構成されたことを特徴とする電子写真用トナーを用いることによって、強固にトナー母粒子に付着させ、遊離を防ぎ印字性能を維持する技術が提案されている(特許文献2)。
特開2006-285188号公報 特開2014-85551号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、既存の設備だけでコアシェル構造を作製することが難しい。また、特許文献2に記載の技術は、特殊な表面処理が必要という問題がある。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、既存設備を利用でき、結晶性樹脂を含んでいるにもかかわらず、長期に渡り、凝集性の変化が少なく、部材を汚染しにくい静電荷像現像用トナーを製造するための、静電荷現像用トナーの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、特定の粒子径範囲であるコロイダルシリカと、特定の粒子径範囲であるフュームドシリカおよび酸化チタンのうち少なくともいずれか一方とを配合し、粉砕分級することにより、メカノケミカル相互作用にて強固にトナー粒子にコロイダルシリカが付着し、遊離しにくくなることにより、上記の課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。上記課題を解決する本発明は、以下の構成を主に備える。
(1)結晶性ポリエステルを含むバインダー樹脂と、着色剤と、離型剤とを含む混練物に、平均粒子径100~130nmのコロイダルシリカと、平均粒子径10~40nmのフュームドシリカまたは酸化チタンのうち少なくともいずれか一方とを配合し、粉砕分級を行う、静電荷像現像用トナーの製造方法。
このような構成によれば、結晶性樹脂を含んでいるにもかかわらず、長期に渡り、凝集性の変化が少なく、部材を汚染しにくい静電荷像現像用トナーが得られる。
(2)前記静電荷像現像用トナーの平均粒子径が5~8μmとなるまで粉砕分級を行う、(1)記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
このような構成によれば、凝集性の変化が少なく、部材を汚染しにくい静電荷像現像用トナーが高収率で得られ、生産性が優れる。
(3)前記コロイダルシリカを、混練物に対し、1.0~3.0質量%、および、前記フュームドシリカまたは酸化チタンのうち少なくともいずれか一方を、混練物に対し、1.0~3.0質量%となるよう添加する、(1)または(2)記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
このような構成によれば、得られるトナーは、凝集性の変化が少なく、部材を汚染しにくい。
(4)前記コロイダルシリカは、ヘキサメチルジシラザンで表面処理がなされている、(1)~(3)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
このような構成によれば、得られるトナーは、長期に渡り、帯電性の変化が少ない。
(5)前記結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、前記バインダー樹脂中、5~10質量%である、(1)~(4)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
このような構成によれば、得られるトナーは、低温定着性および保存安定性が優れる。
(6)前記粉砕分級後に、外添剤を添加する工程をさらに含む、(1)~(5)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
このような構成によれば、得られるトナーは、長期間印刷しても、印刷適性が良好となる。
本発明によれば、既存設備を利用でき、結晶性樹脂を含んでいるにもかかわらず、長期に渡り、凝集性の変化が少なく、部材を汚染しにくい静電荷像現像用トナーを製造するための、静電荷現像用トナーの製造方法を提供することができる。
<静電荷像現像用トナーの製造方法>
本発明の一実施形態の静電荷像現像用トナーの製造方法(以下、トナーの製造方法ともいう)は、バインダー樹脂と、着色剤と、離型剤と、結晶性ポリエステルと、離型剤とを含む混練物に、平均粒子径100~130nmのコロイダルシリカと、平均粒子径10~40nmのフュームドシリカまたは酸化チタンのうち少なくともいずれか一方とを配合し、粉砕分級を行うことを特徴とする。なお、トナーは、電子写真方式における画像形成法に用いられ、キャリアとともに用いられる二成分トナーであってもよく、キャリアを用いない一成分トナーであってもよい。以下、それぞれについて説明する。
・バインダー樹脂
バインダー樹脂は、トナーに含まれる着色剤を分散させるとともに、印刷の際の定着過程において定着ローラーの熱により記録媒体の表面で溶融したあと固化し、記録媒体の表面に着色剤を定着させるために配合される。
バインダー樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂を含む。バインダー樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂のほか、結晶性ポリエステル樹脂以外のバインダー樹脂を含んでもよい。
本実施形態の結晶性ポリエステル樹脂は特に限定されない。一例を挙げると、結晶性ポリエステル樹脂は、酸成分として脂環族二塩基酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等を含むことが好ましい。これにより、トナーは、低温定着性および保存安定性の両方が改善され得る。
脂環族二塩基酸としては、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸、4-メチル-1,2-シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマー酸等が挙げられる。これらの中でも、脂環族二塩基酸は、軟化点の調整が容易で定着性が良好であることから、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸であることが好ましい。
脂環族二塩基酸は、結晶性ポリエステル樹脂中、3質量%以上含まれていることが好ましく、5質量%以上含まれていることがより好ましい。また、脂環族二塩基酸は、結晶性ポリエステル樹脂中、50質量%以下含まれていることが好ましく、40質量%以下含まれていることがより好ましい。脂環族二塩基酸の含有量が上記範囲内であることにより、得られるトナーは、低温定着性および保存安定性が優れる。
テレフタル酸およびイソフタル酸は、結晶性ポリエステル樹脂中、20質量%以上含まれていることが好ましく、25質量%以上含まれていることがより好ましい。また、テレフタル酸テレフタル酸およびイソフタル酸は、結晶性ポリエステル樹脂中、70質量%以下含まれていることが好ましく、60質量%以下含まれていることがより好ましい。テレフタル酸およびイソフタル酸の含有量が上記範囲内であることにより、得られるトナーは、保存安定性が優れる。
尚、性能が低下しない範囲で、他の酸成分を利用することができる。
本実施形態の結晶性ポリエステル樹脂は、アルコール成分として、従来公知のアルコール成分が利用できる。アルコール成分は、トナーの低温定着性および保存安定性の両方を改善する点から、炭素数4以上12以下の脂肪族ジオールであることが好ましく、1,2-ブタンジオ-ル、1,3-ブタンジオ-ル、1,4-ブタンジオ-ル、1,5-ペンタンジオ-ル、1,6-ヘキサンジオ-ル、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,9-ノナンジオール、2-メチルオクタンジオール、1,10-デカンジオール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールであることがより好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂の質量平均分子量は、3000以上であることが好ましい。また、結晶性ポリエステル樹脂の質量平均分子量は、30000以下であることが好ましい。質量平均分子量が3000未満である場合、トナーは、保存安定性が低下しやすい。一方、質量平均分子量が30000を超える場合、トナーは、低温定着性が低下しやすい。
結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、バインダー樹脂中に、5質量%以上であることが好ましい。また、結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、バインダー樹脂中に、10質量%以下であることが好ましい。含有量が5質量%未満である場合、トナーは、低温定着性が劣りやすい。一方、含有量が10質量%を超える場合、トナーは、保存安定性が劣りやすい。
結晶性ポリエステル樹脂の融点は特に限定されない。一例を挙げると、融点は、65℃以上であることが好ましい。また、融点は、100℃以下であることが好ましい。融点が上記範囲内であることにより、トナーは、定着性が良好となる。なお、本実施形態において、融点は、示差走査熱量計を用いた熱分析における融解温度を測定することにより算出し得る。バインダー樹脂は特に限定されない。
結晶性ポリエステル樹脂の製造方法としては、特に制限はなく、酸成分とアルコール成分とを反応させる一般的なポリエステル重合法で製造することができ、たとえば、直接重縮合、エステル交換法等が挙げられる。
結晶性ポリエステル樹脂の製造は、重合温度180℃以上230℃以下の範囲で行うことができ、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合時に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる。モノマーが反応温度下で溶解または相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させても良い。重縮合反応においては、溶解補助溶剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪いモノマーが存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪いモノマーと、そのモノマーと重縮合予定の酸またはアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させると良い。
結晶性ポリエステル樹脂の製造時に使用可能な触媒としては、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属化合物;マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属化合物;亜鉛、マンガン、アンチモン、チタン、スズ、ジルコニウム、ゲルマニウム等の金属化合物;亜リン酸化合物、リン酸化合物、およびアミン化合物等が挙げられ、具体的には、以下の化合物が挙げられる。
たとえば、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、酢酸リチウム、炭酸リチウム、酢酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸マンガン、ナフテン酸マンガン、チタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブトキシド、三酸化アンチモン、トリフェニルアンチモン、トリブチルアンチモン、ギ酸スズ、シュウ酸スズ、テトラフェニルスズ、ジブチルスズジクロライド、ジブチルスズオキシド、ジフェニルスズオキシド、ジルコニウムテトラブトキシド、ナフテン酸ジルコニウム、炭酸ジルコニール、酢酸ジルコニール、ステアリン酸ジルコニール、オクチル酸ジルコニール、酸化ゲルマニウム、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4-t-ブチルフェニル)ホスファイト、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、トリエチルアミン、トリフェニルアミン等の化合物が挙げられる。
本実施形態の結晶性ポリエステル樹脂を併用して使用できるバインダー樹脂は特に限定されない。一例を挙げると、バインダー樹脂は、ポリスチレン、スチレン-アクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリロニトリル共重合体等のスチレン系共重合体、上記本実施形態の結晶性ポリエステル樹脂以外のポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂材料である。これらのバインダー樹脂は、併用されてもよい。これらの中でも、併用するバインダー樹脂としては、着色されやすく、鮮明な色彩のトナーが得られる点から、ポリエステルであることが好ましい。
本実施形態のバインダー樹脂は、上記樹脂材料のうち、非結晶性樹脂を含むことが好ましい。また、非結晶性樹脂は、質量平均分子量が4000~150000であり、軟化点が95~125℃である樹脂であることが好ましい。質量平均分子量は、4000以上であることが好ましく、5000以上であることがより好ましい。また、質量平均分子量は、150000以下であることが好ましく、12000以下であることがより好ましい。軟化点は、90℃以上であることが好ましく、95℃以上であることがより好ましい。また、軟化点は、125℃以下であることが好ましく、120℃以下であることがより好ましい。質量平均分子量および軟化点が上記範囲内であることにより、得られるトナーは、優れた低温定着性と保存安定性を示す。なお、本実施形態において、質量平均分子量は、たとえばゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定を行い、ポリスチレン換算により求めることができる。GPCによってポリスチレン換算による質量平均分子量を測定する際の装置としては、たとえば、Water 2690(ウォーターズ社製)、カラムとしてPLgel 5μL MIXED-D(Polymer Laboratories社製)等が挙げられる。また、軟化点は、ASTM E28-92に準拠して測定し得る。
上記本実施形態の結晶性ポリエステル樹脂以外のバインダー樹脂の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、バインダー樹脂の含有量は、トナー中、75質量%以上であることが好ましい。また、バインダー樹脂の含有量は、トナー中、85質量%以下であることが好ましい。バインダー樹脂の含有量が上記範囲内であることにより、得られるトナーは、着色剤を適切に分散させやすく、かつ、記録媒体上に定着させやすい。
・着色剤
着色剤は、トナーに着色力を与えるために配合される。着色剤は特に限定されない。一例を挙げると、着色剤は、カーボンブラック等の黒色を呈する磁性粉等の着色剤、銅フタロシアニン、メチレンブルー、ビクトリアブルー等のシアン色を呈する着色剤、ローダミン染料、ジメチルキナクリドン、ジクロロキナクリドン、カーミンレッド等のマゼンタ色を呈する着色剤、ベンジジンイエロー、クロムイエロー、ナフトールイエロー、ジスアゾイエロー等のイエロー色を呈する着色剤等である。着色剤は併用されてもよい。
着色剤の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、着色剤の含有量は、トナー中、バインダー樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下で使用されることが好ましい。なお、樹脂中に高濃度の顔料を予め分散させたマスターバッチが各種市販されているので、それを購入して着色剤として用いてもよい。この場合、トナーに含まれる顔料の濃度が上記範囲内となるように、マスターバッチに含まれる顔料の濃度を考慮してその使用量が決定され得る。
・離型剤
離型剤は特に限定されるものではなく公知の種々のワックスを用いることができる。一例を挙げると、たとえばポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の分枝鎖状炭化水素ワックス、パラフィンワックス、サゾールワックス等の長鎖炭化水素系ワックス、ジステアリルケトン等のジアルキルケトン系ワックス、カルナバワックス、モンタンワックス、ベヘン酸ベヘネート、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18-オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等のエステル系ワックス、エチレンジアミンベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミド等のアミド系ワックス等が挙げられる。離型剤は併用されてもよい。これらの中でも、離型剤は、エステル系ワックスと炭化水素系のワックスが好ましい。
離型剤の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、離型剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、通常1~30質量部の範囲内とすることができ、好ましくは5~20質量部の範囲内である。トナー粒子中の離型剤の含有量は、3~15質量%の範囲内にあることが好ましい。離型剤の含有量が上記範囲内であることにより、得られるトナーは、印刷時の定着過程において、定着ローラーと印刷面との良好な離型性が得られる。また、トナーは、離型剤が滲出しにくく、帯電不良やフィルミング等を生じにくい。
・その他の成分
トナー粒子は、上記のほか、たとえば、荷電制御剤等である。荷電制御剤は、トナーの帯電量を調節するために好適に配合される。
荷電制御剤は特に限定されない。一例を挙げると、荷電制御剤は、ニグロシン、塩基性染料、モノアゾ染料などの金属錯体、サリチル酸やジカルボン酸等といったカルボン酸とクロム、ジルコニウム、アルミニウム等といった金属との塩または錯体、有機染料、ナフテン酸や高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、芳香族系重縮合物等の樹脂型荷電制御剤等である。荷電制御剤は、併用されてもよい。これらのなかでも、帯電の安定性の点から、トナーは、樹脂型荷電制御剤を含むことが好ましい。
荷電制御剤の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、荷電制御剤の含有量は、トナー粒子中、含有しなくてもいいが、0.5質量%以上であることが好ましい。また、荷電制御剤の含有量は、トナー粒子中、8質量%以下であることが好ましい。荷電制御剤の含有量が上記範囲内であることにより、得られるトナーは、帯電性がより優れる。
本実施形態のトナーの製造方法は、まず、これらバインダー樹脂、着色剤、離型剤および任意成分であるその他の成分を混合し、混練する。より具体的には、まず、混練工程において、上記したトナー粒子の各成分が溶融混練され、混練物が作製される。各成分の混合は、従来公知の各種混合装置(たとえば、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業(株)製)等)を使用し得る。溶融混練には、加圧ニーダー、バンバリィミキサーの如きバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができ、連続生産できる優位性から、1軸または2軸押出機が主流となっている。たとえば、KTK型2軸押出機((株)神戸製鋼所製)、TEM型2軸押出機(東芝機械(株)製)、PCM混練機((株)池貝製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業(株)製)などが挙げられる。なお、トナー材料として、上記バインダー樹脂や着色剤を含むマスターバッチを用いてもよい。
得られた混練物に、平均粒子径100~130nmのコロイダルシリカと、平均粒子径10~40nmのフュームドシリカまたは酸化チタンのうち少なくともいずれか一方とを配合する。
・コロイダルシリカ
コロイダルシリカは、平均粒子径が100~130nmである。なお、コロイダルシリカの平均粒子径は、体積平均粒子径であり、JIS Z 8830に準拠したBET法により測定することができる。
コロイダルシリカの平均粒子径は、100nm以上であればよく、110nm以上であることが好ましい。また、コロイダルシリカの平均粒子径は、130nm以下であればよく、120nm以下であることが好ましい。コロイダルシリカの平均粒子径が100nm未満である場合、トナーは、凝集性が高くなりやすい。一方、コロイダルシリカの平均粒子径が130nmを超える場合、トナー表面からコロイダルシリカが脱離しやすくなる。
コロイダルシリカの含有量は特に限定されない。一例を挙げると、コロイダルシリカの含有量は、混練物に対し、1.0質量%以上であることが好ましく、1.2質量%以上であることがより好ましい。また、コロイダルシリカの含有量は、混練物に対し、3.0質量%以下であることが好ましく、2.5質量%以下であることがより好ましい。コロイダルシリカの含有量が上記範囲内であることにより、トナーは、長期に渡り凝集性の変化が少ない。
本実施形態で使用されるコロイダルシリカは、表面処理がされていてもよい。表面処理は特に限定されない。一例を挙げると、表面処理は、ヘキサメチルジシラザン、ポリジメチルシロキサン(シリコンオイル)、オクチルトリエトシキシラン等による表面処理である。これらの中でも、ヘキサメチルジシラザンによる表面処理が行われることにより、トナーは、帯電量が長期に渡り安定する。表面処理の方法は特に限定されない。
・フュームドシリカおよび酸化チタン
本実施形態のトナーの製造方法は、フュームドシリカまたは酸化チタンのうち少なくともいずれか一方を配合する。これらフュームドシリカおよび酸化チタンは、平均粒子径が10~40nmである。なお、フュームドシリカおよび酸化チタンの平均粒子径は、体積平均粒子径であり、JIS Z 8830に準拠したBET法により測定することができる。
フュームドシリカの平均粒子径は、10nm以上であればよく、12nm以上であることが好ましい。また、フュームドシリカの平均粒子径は、40nm以下であればよく、35nm以下であることが好ましい。フュームドシリカシリカの平均粒子径が10nm未満である場合、トナー表面に均一に付着しないで帯電性が低下しやすい。一方、フュームドシリカの平均粒子径が40nmを超える場合、トナーは、粉砕分級時の生産性が低下しやすい。
酸化チタンの平均粒子径は、10nm以上であればよく、15nm以上であることが好ましい。また、酸化チタンの平均粒子径は、40nm以下であればよく、35nm以下であることが好ましい。酸化チタンの平均粒子径が10nm未満である場合、トナー表面に均一に付着しないで帯電性が低下しやすい。一方、酸化チタンの平均粒子径が40nmを超える場合、トナーは、粉砕分級時の生産性が低下しやすい。
フュームドシリカの含有量は特に限定されない。一例を挙げると、フュームドシリカの含有量は、混練物に対し、1.0質量%以上であることが好ましく、1.5質量%以上であることがより好ましい。また、フュームドシリカの含有量は、混練物に対し、3.0質量%以下であることが好ましく、2.5質量%以下であることがより好ましい。フュームドシリカの含有量が上記範囲内であることにより、トナーは、帯電性が良好で、粉砕分級時の生産性も良好となる。
酸化チタンの含有量は特に限定されない。一例を挙げると、酸化チタンの含有量は、混練物に対し、0.2質量%以上であることが好ましく、0.3質量%以上であることがより好ましい。また、酸化チタンの含有量は、混練物に対し、1.0質量%以下であることが好ましく、0.6質量%以下であることがより好ましい。酸化チタンの含有量が上記範囲内であることにより、トナーは、帯電性が良好で、粉砕分級時の生産性も良好となる。
なお、本実施形態では、フュームドシリカおよび酸化チタンの少なくともいずれか一方が用いられればよく、いずれか一方であってもよい。両方が用いられる場合、上記した含有量の好ましい範囲は、両方の含有量の合計である。
本実施形態で使用されるフュームドシリカは、表面処理がされていてもよい。表面処理は特に限定されない。一例を挙げると、表面処理は、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルジクロロシラン、ポリジメチルシロキサン(シリコンオイル)、オクチルトリエトシキシラン等による表面処理である。これらの中でも、ポリジメチルシロキサン(シリコンオイル)による表面処理が行われることにより、トナーは、帯電量が長期に渡り安定する。表面処理の方法は特に限定されない。
製造方法の説明に戻り、本実施形態のトナーの製造方法は、上記混練物に、これらコロイダルシリカ、フュームドシリカまたは酸化チタンが配合される。その後、混練物は、粉砕分級される。
粉砕分級方法は特に限定されない。一例を挙げると、粉砕は、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルの如き粉砕機で粗粉砕した後、更に、クリプトロンシステム(川崎重工業(株)製)、スーパーローター(日清エンジニアリング(株)製)、ターボ・ミル(フロイント・ターボ(株)製)やエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕する)。粉砕工程で得られた粉体(粉砕物)は、分級される(たとえば、慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業(株)製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン(株)製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン(株)製)、ファカルティ(ホソカワミクロン(株)製)の如き分級機や篩分機を用いて分級される)。
粉砕分級は、トナー粒子の体積中位粒径(D50)が5~8μmとなるまで実施されることが好ましい。これにより、粉砕分級時におけるトナー収率が優れる。なお、本実施形態において、体積中位粒径(D50)は、体積基準のメジアン径とも呼ばれ、径がこの値より小さい粒子の体積合計と、径がこの値よりも大きい粒子の体積合計とが、全体の体積合計の各々50%ずつである値を示すものである。体積中位粒径(D50)は、粒度分布測定を行うことにより算出することができる。粒度分布測定装置は、ベックマン・コールター社製の「マルチサイザー3」を挙げることができる。
本実施形態のトナーの製造方法は、粉砕分級後に、さらに、外添剤を添加する工程が採用されることが好ましい。
・外添剤
外添剤は、トナー粒子の表面に付着し、トナー粒子の帯電特性を向上させたり、トナー粒子と分離した状態で存在してトナーの流動性を向上させたり、印刷適性を改善させたりするために配合される。
外添剤は特に限定されない。一例を挙げると、外添剤は、負帯電性の潤滑剤粒子、正帯電性の潤滑剤粒子、無機酸化物粒子等である。外添剤は併用されてもよい。外添剤は、機種および目的に応じ適宜選択して使用される。
正帯電性の潤滑剤粒子は、キャリアや帯電ブレードとの間の摩擦帯電により正に帯電する潤滑剤粒子である。このような潤滑剤粒子は公知であり、脂肪酸の金属塩粒子が好ましく例示される。このような脂肪酸の金属塩の一例として、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛等が好ましく挙げられ、中でもステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムがより好ましく挙げられる。正帯電性の潤滑剤粒子は、単独の種類であってもよいし、二種以上を組み合わせたものであってもよい。
負帯電性の潤滑剤粒子は、キャリアや帯電ブレードとの間の摩擦帯電により負に帯電する潤滑剤粒子である。このような潤滑剤粒子は公知であり、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、シリコーン、窒化ホウ素、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリフッ化ビニリデンが好ましく例示され、それらの中でも窒化ホウ素、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)がより好ましく例示される。負帯電性の潤滑剤粒子は、単独の種類であってもよいし、二種以上を組み合わせたものであってもよい。
無機酸化物粒子は特に限定されない。一例を挙げると、無機酸化物粒子は、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリウム、酸化アンチモン、酸化タングステン、酸化スズ、酸化テルル、酸化マンガン、酸化ホウ素等である。無機酸化物粒子は併用されてもよい。これらの中でも、無機酸化物粒子は、流動性が優れ、トナーの帯電性が優れる点から、シリカ、チタニアであることが好ましい。
無機酸化物粒子は、表面が疎水化処理されていることが好ましい。疎水化処理の方法は特に限定されない。一例を挙げると、疎水化処理の方法は、従来公知の疎水化処理剤を疎水化処理前の無機酸化物粒子の表面に接触させて、疎水性のある官能基や成分を無機酸化物粒子の表面に化学結合させたり付着させたりする方法である。無機酸化物粒子を疎水化処理するための疎水化処理剤は特に限定されない。一例を挙げると、疎水化処理剤は、オクチルトリエトキシシラン、ポリジメチルシロキサン、ジメチルジクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン等である。疎水化処理剤は併用されてもよい。
本実施形態の外添剤の添加量(複数の外添剤を用いる場合はその合計の添加量)は、トナー100質量部に対して0.05~5質量部の範囲内であることが好ましく、0.1~3質量部の範囲内であることがより好ましい。外添剤の含有量が上記範囲内であることにより、得られるトナーは、流動性、帯電性、クリーニング性等が良好となる。
以上、本実施形態のトナーの製造方法によれば、特殊な設備を要さず、既存設備と同様の設備を用いてトナーを製造し得る。得られるトナーは、結晶性樹脂を含んでいるにもかかわらず、長期に渡り、凝集性の変化が少なく、部材を汚染しにくい。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。本発明は、これら実施例に何ら限定されない。なお、特に制限のない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味する。
使用した原料および調製方法を以下に示す。
<バインダー樹脂>
・結晶性ポリエステル樹脂
結晶性ポリエステル樹脂1:シクロヘキサンジカルボン酸、イソフタル酸およびテレフタル酸と1,4-ブタンジオールとのポリエステル(質量平均分子量30,000、融点96℃)
結晶性ポリエステル2:セバシン酸と1,10-デカンジオールとのポリエステル(質量平均分子量3,000、融点74℃)
・併用する非結晶性バインダー樹脂
非結晶性バインダー樹脂1:市販の非結晶性ポリエステル樹脂(Tg64℃、分子量5500)
非結晶性バインダー樹脂2:市販の非結晶性ポリエステル樹脂(Tg65℃、分子量110,000)
<荷電制御剤>
商品名Copy Charge N5P-01(クラリアントケミカルズ社製)
<着色剤>
ベンズイミダゾロンイエロー顔料マスターバッチ(顔料含有量50質量%、樹脂:非晶性ポリエステル)
カーミン6B顔料マスターバッチ(顔料含有量:40質量%、樹脂:非結晶性ポリエステル樹脂)
ジメチルキナクリドン顔料マスターバッチ(顔料含有量:45質量%、樹脂:非結晶性ポリエステル樹脂)
銅フタロシアニンブルー顔料マスターバッチ(顔料含有量50質量%、樹脂:非晶性ポリエステル)
<離形剤>
離型剤1:脂肪酸エステルワックス(融点69℃)
離型剤2:炭化水素ワックス(融点98℃)
<外添剤>
外添剤1:アルキルシランで表面処理したシリカ粒子(粒径115nm コロイダルシリカ)
外添剤2:シリコンオイルで表面処理したシリカ粒子(粒径:12nm フュームドシリカ)
外添剤3:アルキルシランで表面処理された酸化チタン粒子(粒径35nm)
外添剤4:アルキルシランで表面処理されたシリカ粒子(粒径80nm コロイダルシリカ)
外添剤5:シリコンオイルで表面処理したシリカ粒子(粒径:28nm フュームドシリカ)
外添剤6:ジメチルジクロロシランで表面処理したシリカ粒子(粒径12nm フュームドシリカ)
外添剤7:アルキルシランで表面処理された酸化チタン粒子(粒径15nm)
外添剤8:アクリル樹脂微粒子(粒径100nm)
<トナーの製造方法>
(実施例1)
非結晶性ポリエステル樹脂1を49.4%、非結晶性ポリエステル樹脂2を19.8%、結晶性ポリエステル樹脂1を7%、離型剤1を5%、離型剤2を2%、荷電制御剤を1%、ベンズイミダゾロンイエロー顔料マスターバッチを50質量%含有)15.8%を、ヘンシェルミキサーにより混合した後、二軸混練機を用いて溶融混練した。得られた混練物をロートプレックスで粗粉砕した。粗砕物に、外添剤1を1.3%、外添剤2を2.3%、外添剤3を0.4%加え、ヘンシェルミキサーで2分間攪拌し粗砕物を排出した。その後、ジェットミルで微粉砕し風力分級機を用いて分級し、体積平均粒子径6.5μmのトナー粒子を得た。得られたトナー粒子に、外添剤5を1.0%、外添剤6を0.5%、外添剤7を0.75%、外添剤8を0.75%加え、ヘンシェルミキサーで10分間攪拌し、トナー(イエロートナー)を得た。
(実施例2~5、比較例1~4)
表1に記載の処方に変更した以外は、実施例1と同様の方法により、トナーを得た。
実施例1~5および比較例1~4のトナーに関して、以下の評価方法により、画像濃度、トナー消費量およびカブリを評価した。結果を表1に示す。
Figure 0007063735000001
<画像濃度(5,000枚印刷時)>
評価用非磁性二成分方式の負帯電方式の複写機を用いて、温度25℃、湿度50%の環境下、ISOチャートISO-IEC24712を5,000枚印刷した後、ベタ画像を印刷し、反射濃度計RD-914(マクベス社製)により画像濃度を測定し評価した。
(評価基準)
○:画像濃度が1.2以上であった。
△:画像濃度が1.1以上1.2未満であった。
×:画像濃度が1.1未満であった。
<画像濃度(50,000枚印刷時)>
評価用非磁性二成分方式の負帯電方式の複写機を用いて、温度25℃、湿度50%の環境下、ISOチャートISO-IEC24712を50,000枚印刷した後、ベタ画像を印刷し、反射濃度計RD-914(マクベス社製)により画像濃度を測定し評価した。
(評価基準)
○:画像濃度が1.2以上であった。
△:画像濃度が1.1以上1.2未満であった。
×:画像濃度が1.1未満であった。
<トナー消費量(5,000枚印刷時)>
評価用非磁性二成分方式の負帯電方式の複写機を用いて、温度25℃、湿度50%の環境下、ISOチャートISO-IEC24712を5,000枚印刷した後、ISOチャートISO-IEC24712を1,000枚印刷した時のトナーが消費された質量を測定し評価した。
(評価基準)
○:トナー消費量が20g/1000枚未満であった。
△:トナー消費量が20g/1000枚以上、25g/1000枚未満であった。
×:トナー消費量が25g/1000枚以上であった。
<トナー消費量(50,000枚印刷時)>
評価用非磁性二成分方式の負帯電方式の複写機を用いて、温度25℃、湿度50%の環境下、ISOチャートISO-IEC24712を50,000枚印刷した後、ISOチャートISO-IEC24712を1,000枚印刷した時のトナーが消費された質量を測定し評価した。
(評価基準)
○:トナー消費量が20g/1000枚未満であった。
△:トナー消費量が20g/1000枚以上、25g/1000枚未満であった。
×:トナー消費量が25g/1000枚以上であった。
<カブリ(5,000枚印刷時)>
評価用非磁性二成分方式の負帯電方式の複写機を用いて、温度25℃、湿度50%の環境下、ISOチャートISO-IEC24712を5,000枚印刷した後、カブリの発生状況を観察した。
(評価基準)
○:カブリが認められなかった。
×:実使用上で問題となるカブリが認められた。
△:拡大し観察することで微かに認められた。
<カブリ(50,000枚印刷時)>
評価用非磁性二成分方式の負帯電方式の複写機を用いて、温度25℃、湿度50%の環境下、ISOチャートISO-IEC24712を50,000枚印刷した後、カブリの発生状況を観察した。
(評価基準)
○:カブリが認められなかった。
×:実使用上で問題となるカブリが認められた。
△:拡大し観察することで微かに認められた。
表1に示されるように、実施例1~5のトナーは、結晶性ポリエステル樹脂を含んでいたにもかかわらず。いずれも画像濃度が高く、トナー消費量が少なく、かつ、カブリが認められなかった。そのため、これらのトナーは、長期に渡って凝集性の変化が少なく、部材を汚染しにくいことがわかった。一方、平均粒子径100~130nmのコロイダルシリカをトナー混練時に添加しなかった比較例1~4のトナーは、トナー消費量が多かった。

Claims (6)

  1. 結晶性ポリエステルを含むバインダー樹脂と、着色剤と、離型剤とを含む混練物を準備し、
    前記混練物を、平均粒子径100~130nmのコロイダルシリカと、平均粒子径10~40nmのフュームドシリカまたは平均粒子径10~40nmの酸化チタンのうち少なくともいずれか一方とを配合する前に、粗粉砕し、
    粗粉砕後の前記混練物に、前記コロイダルシリカと、前記フュームドシリカまたは前記酸化チタンのうち少なくともいずれか一方とを配合し、粉砕分級を行う、静電荷像現像用トナーの製造方法。
  2. 前記静電荷像現像用トナーの平均粒子径が5~8μmとなるまで粉砕分級を行う、請求項1記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  3. 前記コロイダルシリカを、混練物に対し、1.0~3.0質量%、および、
    前記フュームドシリカまたは酸化チタンのうち少なくともいずれか一方を、混練物に対し、1.0~3.0質量%となるよう添加する、請求項1または2記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  4. 前記コロイダルシリカは、アルキルシランで表面処理がなされている、請求項1~3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  5. 前記結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、前記バインダー樹脂中、5~10質量%である、請求項1~4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  6. 前記粉砕分級後に、外添剤を添加する工程をさらに含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
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