JP2008249219A - 冷凍空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空調機と冷凍機が同時に稼動していないと省エネ運転ができず、特に空調機の運転率が低い中間期に省エネ向上率が少ないという問題を解決する。
【解決手段】空調用室外熱交換器27aと空調用室内熱交換器22aとを繋ぐ冷媒回路に設けられて第一の冷凍サイクル内の余剰冷媒を貯える空調用レシーバ26aと、第一の冷凍サイクルを構成し、空調用レシーバ26a内の第一の冷媒を空調用圧縮機21aに流すバイパス回路と、第一の冷凍サイクルのバイパス回路を流れる第一の冷媒と、第二の冷凍サイクルの冷媒回路を流れる第二の冷媒との間で熱交換する冷媒−冷媒熱交換器である空調−冷蔵熱交換器41(1),41(2)とを備え、室内の温度が設定値を満たす場合は、第一の冷凍サイクルにおいて空調用室内熱交換器22aへは冷媒を流さず、バイパス回路へ冷媒を流す運転を行う冷凍空調装置。
【選択図】図9

Description

本発明は、コンビニエンスストア等の店舗等に使用する冷凍空調装置に関するものである。
従来の冷凍空調装置は、店内に設置された食品を冷蔵あるいは冷凍するショーケースと冷凍機とが接続され、店内の空調を行う空調室内機と空調室外機とが接続され、それぞれが完全に独立して設けられていた。
また、圧縮機、凝縮器、蒸発器をそれぞれ有した2つの独立した流路を持ち、それぞれの流路を通る冷媒が流路の途中で互いに熱交換をするように冷媒−冷媒熱交換器を備えることが知られている(例えば特許文献1、特許文献2および特許文献3)。
さらに、空調機の運転モード変更時に、複数の開閉弁を切替えて冷媒−冷媒熱交換器での熱交換状態およびシステムの運転状態を最適に保つことも知られている(例えば特許文献2、特許文献3)。
特開2003−4321号公報(図1) 特開2004−170001号公報(図1) 特開2006−189237号公報(図3)
従来の冷凍空調装置は、空調、冷蔵、冷凍が完全に独立した冷凍サイクルにて運転されており、熱の有効利用による省エネ化が図られていないという問題があった。
また、特許文献1に示す構成では、空調側冷凍サイクルと冷凍機側冷凍サイクルがそれぞれ独立して運転可能であり、空調機が暖房時に冷凍機の排熱を回収する冷媒−冷媒熱交換器と外気から吸熱する熱交換器の両方が設置されているため、蒸発温度を外気温度よりも高くすることができずそれ程効率がよくならないという問題がある。
また、特許文献2に示す構成では、最適な運転状態を維持するために必要な開閉弁の数が多く、機器コストが高くなり、かつ制御も煩雑になるとともに、モード切り替え時の安定性や機器の信頼性に欠けるという問題がある。
さらに、特許文献3に示す構成では、特許文献2のような開閉弁の数が多く、機器コストが高くなり、かつ制御も煩雑という問題点はないが、機器の運転状態に応じた制御性に欠けるという問題点がある。
また、特許文献3に示す構成では、空調機と冷凍機が同時に稼動していないと省エネ運転ができず、特に空調機の運転率が低い中間期に省エネ向上率が少ないという問題がある。また、冷凍機の冷凍能力が大きくなると圧縮機の騒音が大きくなり室外に設置した場合騒音問題を引き起こす可能性があるという問題もある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、開閉弁等を少なくし機器を安価に構成しながら、簡単な制御で安定性、信頼性の高い運転を実現し、かつ年間を通じて省エネ向上率の高い冷凍空調装置を得ることを主目的としている。
また併せて、移設時に冷媒回収する手間を極力すくなくすることができ、冷媒を廃棄することなく流用できて、移設時のコストを低減することができる冷凍空調装置を得ることも目的としている。
また併せて、低騒音の冷凍空調装置を得ることも目的としている。
本発明の冷凍空調装置は、空調用圧縮機、空調用室外熱交換器、空調用絞り装置、および室内の空調を行う空調用室内熱交換器が接続され、第一の冷媒が流れる第一の冷凍サイクルと、
冷蔵用圧縮機、冷蔵用室外熱交換器、冷蔵用絞り装置、および物品の冷蔵または冷凍を行う冷蔵用室内熱交換器が接続され、第二の冷媒が流れる第二の冷凍サイクルと、
前記空調用絞り装置で減圧された前記第一の冷媒を前記空調用圧縮機に流すバイパス回路と、
前記第一の冷凍サイクルのバイパス回路を流れる第一の冷媒と、前記第二の冷凍サイクルの冷媒回路を流れる第二の冷媒との間で熱交換する少なくとも1つの冷媒−冷媒熱交換器とを備え、
前記室内の温度が設定値を満たす場合、または空調用室内機の吸込み温度が設定温度に到達し運転を停止する直前の温度帯に達した場合に、前記第一の冷凍サイクルにおいて前記空調用室内熱交換器へは冷媒を流さず、前記バイパス回路へ冷媒を流す運転を行うことを特徴とする。
また、空調用圧縮機、空調用室外熱交換器、空調用絞り装置、および室内の空調を行う空調用室内熱交換器が接続され、第一の冷媒が流れる第一の冷凍サイクルと、
冷蔵用圧縮機、冷蔵用室外熱交換器、冷蔵用絞り装置、および物品の冷蔵または冷凍を行う冷蔵用室内熱交換器が接続され、第二の冷媒が流れる第二の冷凍サイクルと、
前記空調用絞り装置で減圧された前記第一の冷媒を前記空調用圧縮機に流すバイパス回路と、
前記第一の冷凍サイクルのバイパス回路を流れる第一の冷媒と、前記第二の冷凍サイクルの冷媒回路を流れる第二の冷媒との間で熱交換する少なくとも1つの冷媒−冷媒熱交換器とを備え、
空調用室内機の吸込み温度が設定温度に到達し運転を停止する直前の温度帯に達した場合に、前記空調用室内熱交換器のファンの風量を減らしてその出力能力を減少させ、前記第一の冷媒と前記第二の冷媒が前記冷媒−冷媒熱交換器により熱交換する時間を長くすることを特徴とする。
また、空調用圧縮機、空調用室外熱交換器、空調用絞り装置、および室内の空調を行う空調用室内熱交換器が接続され、第一の冷媒が流れる第一の冷凍サイクルと、
冷蔵用圧縮機、冷蔵用室外熱交換器、冷蔵用絞り装置、および物品の冷蔵または冷凍を行う冷蔵用室内熱交換器が接続され、第二の冷媒が流れる第二の冷凍サイクルと、
前記空調用絞り装置で減圧された前記第一の冷媒を前記空調用圧縮機に流すバイパス回路と、
前記第一の冷凍サイクルのバイパス回路を流れる第一の冷媒と、前記第二の冷凍サイクルの冷媒回路を流れる第二の冷媒との間で熱交換する少なくとも1つの冷媒−冷媒熱交換器とを備え、
冷蔵用室内機の吸込み温度が設定温度に到達し運転を停止する直前の温度帯に達した場合に、前記冷蔵用室内熱交換器のファンの風量を減らしてその出力能力を減少させ、前記第一の冷媒と前記第二の冷媒が前記冷媒−冷媒熱交換器により熱交換する時間を長くすることを特徴とする。
また、空調用圧縮機、空調用室外熱交換器、空調用絞り装置、および室内の空調を行う空調用室内熱交換器が接続され、第一の冷媒が流れる第一の冷凍サイクルと、
冷蔵用圧縮機、冷蔵用室外熱交換器、冷蔵用絞り装置、および物品の冷蔵または冷凍を行う冷蔵用室内熱交換器が接続され、第二の冷媒が流れる第二の冷凍サイクルと、
前記空調用絞り装置で減圧された前記第一の冷媒を前記空調用圧縮機に流すバイパス回路と、
前記第一の冷凍サイクルのバイパス回路を流れる第一の冷媒と、前記第二の冷凍サイクルの冷媒回路を流れる第二の冷媒との間で熱交換する少なくとも1つの冷媒−冷媒熱交換器とを備え、
空調用室内機の吸込み温度が設定温度に到達し運転を停止する直前の温度帯に達した場合に、前記空調用室内熱交換器の手前に備えた前記空調用絞り装置を絞り、前記空調用室内熱交換器へ流入する冷媒量を減らしてその出力能力を減少させ、前記第一の冷媒と前記第二の冷媒が前記冷媒−冷媒熱交換器により熱交換する時間を長くすることを特徴とする。
また、空調用圧縮機、空調用室外熱交換器、空調用絞り装置、および室内の空調を行う空調用室内熱交換器が接続され、第一の冷媒が流れる第一の冷凍サイクルと、
冷蔵用圧縮機、冷蔵用室外熱交換器、冷蔵用絞り装置、および物品の冷蔵または冷凍を行う冷蔵用室内熱交換器が接続され、第二の冷媒が流れる第二の冷凍サイクルと、
前記空調用絞り装置で減圧された前記第一の冷媒を前記空調用圧縮機に流すバイパス回路と、
前記第一の冷凍サイクルのバイパス回路を流れる第一の冷媒と、前記第二の冷凍サイクルの冷媒回路を流れる第二の冷媒との間で熱交換する少なくとも1つの冷媒−冷媒熱交換器とを備え、
冷蔵用室内機の吸込み温度が設定温度に到達し運転を停止する直前の温度帯に達した場合に、前記冷蔵用室内熱交換器に流れる冷媒の蒸発温度を上げてその出力能力を減少させ、前記第一の冷媒と前記第二の冷媒が前記冷媒−冷媒熱交換器により熱交換する時間を長くすることを特徴とする。
また、空調用圧縮機、空調用室外熱交換器、空調用絞り装置、および室内の空調を行う空調用室内熱交換器が接続され、第一の冷媒が流れる第一の冷凍サイクルと、
冷蔵用圧縮機、冷蔵用室外熱交換器、冷蔵用絞り装置、および物品の冷蔵または冷凍を行う冷蔵用室内熱交換器が接続され、第二の冷媒が流れる第二の冷凍サイクルと、
前記空調用絞り装置で減圧された前記第一の冷媒を前記空調用圧縮機に流すバイパス回路と、
前記第一の冷凍サイクルのバイパス回路を流れる第一の冷媒と、前記第二の冷凍サイクルの冷媒回路を流れる第二の冷媒との間で熱交換する少なくとも1つの冷媒−冷媒熱交換器とを備え、
空調用室内機の吸込み温度が設定温度に到達し運転を停止する直前の温度帯に達した場合に、前記空調用圧縮機の周波数を減らし、前記空調用室内熱交換器へ流入する冷媒量を減らしてその出力能力を減少させ、前記第一の冷媒と前記第二の冷媒が前記冷媒−冷媒熱交換器により熱交換する時間を長くすることを特徴とする。
また、空調用圧縮機、空調用室外熱交換器、空調用絞り装置、および室内の空調を行う空調用室内熱交換器が接続され、第一の冷媒が流れる第一の冷凍サイクルと、
冷蔵用圧縮機、冷蔵用室外熱交換器、冷蔵用絞り装置、および物品の冷蔵または冷凍を行う冷蔵用室内熱交換器が接続され、第二の冷媒が流れる第二の冷凍サイクルと、
前記空調用絞り装置で減圧された前記第一の冷媒を前記空調用圧縮機に流すバイパス回路と、
前記第一の冷凍サイクルのバイパス回路を流れる第一の冷媒と、前記第二の冷凍サイクルの冷媒回路を流れる第二の冷媒との間で熱交換する少なくとも1つの冷媒−冷媒熱交換器とを備え、
冷蔵用室内機の吸込み温度が設定温度に到達し運転を停止する直前の温度帯に達した場合に、前記冷蔵用圧縮機の周波数を減らし、前記冷蔵用室内熱交換器に流れる冷媒量を減らしてその出力能力を減少させ、前記第一の冷媒と前記第二の冷媒が前記冷媒−冷媒熱交換器により熱交換する時間を長くすることを特徴とする。
さらに、空調用圧縮機、空調用室外熱交換器、空調用絞り装置、および室内の空調を行う空調用室内熱交換器が接続され、第一の冷媒が流れる第一の冷凍サイクルと、
冷蔵用圧縮機、冷蔵用室外熱交換器、冷蔵用絞り装置、および物品の冷蔵または冷凍を行う冷蔵用室内熱交換器が接続され、第二の冷媒が流れる第二の冷凍サイクルと、
前記空調用絞り装置で減圧された前記第一の冷媒を前記空調用圧縮機に流すバイパス回路と、
前記第一の冷凍サイクルのバイパス回路を流れる第一の冷媒と、前記第二の冷凍サイクルの冷媒回路を流れる第二の冷媒との間で熱交換する少なくとも1つの冷媒−冷媒熱交換器と、
前記冷媒−冷媒熱交換器の前記第一の冷凍サイクル側の各出口流路および前記空調用圧縮機の冷媒吐出口に設けられた出口温度検出装置とを備え、
前記第一の冷凍サイクルの冷媒過熱度制御に用いる冷媒過熱度検出位置を、各冷媒−冷媒熱交換器出口および前記空調用圧縮機の冷媒吐出口のそれぞれの間で切り替えることにより、前記冷媒−冷媒熱交換器で
の熱交換量を変化させることを特徴とする。
本発明の冷凍空調装置は、開閉弁等を少なくして機器を安価に構成しながら、簡単な制御で安定性、信頼性の高い運転を実現し、かつ年間を通じて省エネ向上率の高い冷凍空調装置を得ることができる。
実施の形態1.
図1はコンビニエンスストア等の店舗の空調・冷蔵機器接続図で、店舗14内に空調用室内吹出口12cと冷蔵用または冷凍用ショーケース13がそれぞれ複数台配置されている。空調用吹出口12cは室内に空気を搬送する空調用吹出ダクト12bを介して空調用室内機12aに接続され、空調用室内機12aは空調用室外機10および空調冷蔵複合機11に接続され、そして冷蔵用または冷凍用ショーケース13は空調冷蔵複合機11にそれぞれ接続されている。空調用室内機12aは室内を冷房あるいは暖房し、冷蔵用または冷凍用ショーケース13は食品や飲料を冷蔵あるいは冷凍している。
空調冷蔵複合機11は空調部分が空調用室外機11a、冷蔵または冷凍部分が冷蔵用室外機11bとして別々の筐体に収められている。空調用室外機11a、冷蔵用室外機11bは通常サービス性を考慮して約1m離して設置され、空調用室外機11a、冷蔵用室外機11b間を店舗搬入後に接続し、冷媒回路として成立させる。このように空調部分、冷蔵部分を別々の筐体とすれば組み立てやメンテナンスが簡単になるばかりか、各箱体の重量が軽くなるため、設備の搬入が非常に楽になり、設備の拡張や変更に簡単に対処できる。なお、図1では、空調用室外機10および空調冷蔵複合機11が1つの空調用室内機12aに接続され空調された空気を室内に搬送する構成を示したが、図2のように空調用室内機12aを直接天井などに設置する構成としてもよく、また、空調用室内機12aの台数は1台以上の適宜の台数としてよい。
図3は空調冷蔵複合機11を備えた本発明の実施の形態1に係る冷凍空調装置の構成図である。実施の形態1に係る冷凍空調装置は、空調用室外機11a、空調用室内機12a、冷蔵用室外機11b、および冷蔵用または冷凍用ショーケース13(以下、冷蔵用室内機13または冷蔵用ショーケース13と称す)を備えている。そして、空調用室外機11aと空調用室内機12aとにより第一の冷凍サイクル(空調用冷凍サイクル;空調機)が構成され、冷蔵用室外機11bと冷蔵用室内機13とにより第二の冷凍サイクル(冷蔵用冷凍サイクル;冷凍機)が構成されている。なお、空調用室外機11aと冷蔵用室外機11bは、それぞれ別々の筐体に納められている。
空調用室外機11aには、空調用圧縮機21a、冷房と暖房の際に流路を切り替える四方弁31、空調用室外熱交換器27a、空調用室外熱交換器用ファン28a、第一の冷凍サイクルの余剰冷媒を溜める空調用レシーバ26a、膨張手段である空調用絞り装置23a(1)〜(3)、空調用逆止弁32などが備えられている。また、空調用レシーバ26a内の第一の冷媒を空調用圧縮機21aに流すバイパス回路が設けられていて、上記第一の冷凍サイクルの一部を構成している。上記バイパス回路の途中には、第二の冷凍サイクルの第二の冷媒との間で熱交換を行う、冷媒−冷媒熱交換器である空調−冷蔵熱交換器41(1),(2)が配置されている。
一方、冷蔵用室外機11bには、冷蔵用圧縮機21b、冷蔵用室外熱交換器27b、冷蔵用室外熱交換器用ファン28b、第二の冷凍サイクルの余剰冷媒を溜める冷蔵用レシーバ26bなどが備えられている。
冷凍空調複合機11には、空調用冷媒回路と冷蔵用冷媒回路の2つの独立した冷媒回路があり、双方の冷媒回路が空調−冷蔵熱交換器41(ここでは41(1),42(2)の2台が直列に配置されている)に接続され、そこで双方の冷媒が混じることなく、熱交換をするように構成されている。なお、図3では空調用室内機12aが1台の例で説明しているがそれを複数としてもよい。また、空調−冷蔵熱交換器41についても1つ以上の適宜の数としてよい。
図3のように構成することで、各筐体の外部で筐体間の配管や配線を接続する構成を採用すれば組み立てやメンテナンスが簡単になるばかりか、各筐体の重量が軽くなるため、設備の搬入が非常に楽になり、設備の拡張や変更に簡単に対処できる。なお、図1〜図3ではショーケースが2台の例を示したが1台あるいは3台以上でも構わない。また、設備の搬入性等を考慮しなくても良い場合には、空調用と冷蔵用の筐体を一体にしてもよい。
また、空調用室内熱交換器22aには空調用室内熱交換器用ファン25aが設けられ室内14へ空気を吹き出す役割を果たしている。室内用熱交換器22aおよび空調用室内熱交換器用ファン25aは、図1のように天井裏などに設置してもよく、図2のように天井に埋め込まれたり壁掛けや床面据え付けタイプとしてもよい。空調用絞り装置23a(1)は熱源側に設けるものとするが、場合によっては室内側、すなわち天井裏などに設けてもよい。
冷蔵用室内機13を構成している冷蔵用室内熱交換器(ショーケース熱交換器)22bは、店内に配置されたオープンショーケースやリーチインショーケースの内部に収納され、絞り装置23bや冷蔵用室内熱交換器用ファン25bはその近くに設置されている。
図3の構成による空調用の冷媒回路の動作は次の通りである。なお、回路の動作は室内の負荷状態、外気温などによって異なるが、それについては後述するとして、ここでは、基本的な動作のみにつき説明する。空調用圧縮機21aにより圧縮され高温高圧になった冷媒は、四方弁31によって暖房運転の場合と冷房運転の場合に流路を切り替えられる。
暖房運転の場合、冷媒は四方弁31を通った後、空調用室内熱交換器22aへ送られて凝縮し、空調用絞り装置23aにて膨張して低温低圧冷媒になり、空調用室外熱交換器27aにて空調用室外熱交換器用ファン28aの作用により外気と熱交換して蒸発し、または空調−冷蔵熱交換器41にて冷蔵用冷媒回路を流れる高温の冷媒と熱交換をして蒸発し、空調用圧縮機21aへ戻る。
また、冷房運転の場合は、冷媒は四方弁31を通った後、空調用室外熱交換器27aにて空調用室外熱交換器用ファン28aの作用により外気と熱交換して凝縮し、空調用絞り装置23aにて膨張し低温低圧冷媒になり、空調用室内熱交換器22aにて空調用室内熱交換器用ファン25aの作用にて蒸発し、または空調−冷蔵熱交換器41にて冷蔵用冷媒回路を流れる高温の冷媒と熱交換をして蒸発し、空調用圧縮機21aへ戻る。この際、余剰冷媒は、暖房においても冷房においても、空調用室外熱交換器27aと空調用室内熱交換器22aとを繋ぐ冷媒回路間に挿入設置された空調用レシーバ26aに中圧状態で溜められる。
図3の構成による冷蔵用の冷媒回路の動作は次の通りである。冷蔵用圧縮機21bにより圧縮され高温高圧になった冷媒は、冷蔵用室外熱交換器27bにて冷蔵用室外熱交換器用ファン28bの作用により冷媒の一部が凝縮した後、空調−冷蔵熱交換器41へ送られ、空調用冷媒回路を流れる低温の冷媒と熱交換をして残りの冷媒が凝縮し過冷却され、冷蔵用絞り装置23bにて膨張し低温低圧冷媒になり、冷蔵用室内熱交換器22bにて蒸発し、冷蔵用圧縮機21bへ戻る。この際、余剰冷媒は冷蔵用レシーバ26bに高圧の飽和液状態にて溜められる。
ここで、空調、冷蔵の単体機と空調冷蔵複合機との動作の違いを、空調機が暖房運転をしている場合について、図4に示すモリエル線図にて説明する。なお、以下の説明において、店舗内の空気の温度は20℃程度、外気温度は10℃程度、ショーケース内の空気温度は5℃程度であるものとする。また、空調機および冷蔵用冷凍機の配管内を流れている冷媒にはR410Aを使用しているものとし、冷媒の飽和圧力は、社団法人日本冷凍空調学会が1998年5月26日に発行したThermodynamic Properties of Pure and Blended Hydrofluorocarbon(HFC)Refrigerantsに基づき算出した。
空調機において、暖房運転時に空調用室内熱交換器22a内に流れる冷媒の凝縮温度(CT)は店内空気温度と十分な温度差を確保するため50℃程度、空調用室外熱交換器27aに流れる冷媒の蒸発温度(ET)は外気温度と十分な温度差を確保するため−6℃程度となる。この時、空調用圧縮機21aの高圧および低圧はそれぞれ凝縮温度、蒸発温度の飽和圧力として求まり、高圧3.0535MPa、低圧0.65558MPaとなる。従って、空調用圧縮機21aの高圧と低圧の比である圧縮比は、3.0535MPaと低圧0.65558MPaの比で求められ、4.66となる。
また、冷蔵用冷凍機において、冷蔵用室外熱交換器27b内を流れる冷媒の凝縮温度(CT)は外気温度と十分な温度差を確保するため30℃程度、冷蔵用室内熱交換器22bに流れる冷媒の蒸発温度(ET)はショーケース内の空気温度と十分な温度差を確保するため−10℃程度となる。この時、冷蔵用圧縮機21bの高圧および低圧はそれぞれ凝縮温度、蒸発温度の飽和圧力として求まり、高圧1.8797MPa、低圧0.57228MPaとなる。また、圧縮比は、1.8797MPaと0.57228MPaの比で求められ、3.28となる。
一方、空調冷蔵複合機においては、空調側回路が暖房運転を行う際、空調用室内熱交換器22a内に流れる冷媒の凝縮温度(CT)は店内空気温度と十分な温度差を確保するため50℃程度となる。また、冷蔵用冷凍機において、冷蔵用室内熱交換器22bに流れる冷媒の蒸発温度(ET)はショーケース内の空気温度と十分な温度差を確保するため−10℃程度となる。
また、空調側の冷媒は空調用室外熱交換器27aへ流さず、空調−冷蔵熱交換器41にて全部蒸発させる場合を考えると、空調−冷蔵熱交換器41の空調側回路を流れる空調用冷媒と冷蔵側回路を流れる冷蔵用冷媒とが熱交換を行うため、空調用冷媒の蒸発温度(ET1)と冷蔵用冷媒の凝縮温度(CT2)は空調−冷蔵熱交換器41の熱交換性能によって決まるが、仮にET1が4℃、CT2が26℃なったとする。すると、空調用圧縮機21bの高圧および低圧はそれぞれ凝縮温度CT1、蒸発温度ET1の飽和圧力として求まり、高圧Pd1=3.0535MPa、低圧Ps1=0.90396MPa、圧縮比Pd1/Ps1=3.38となる。また、冷蔵用圧縮機21bの高圧および低圧はそれぞれ凝縮温度CT2、蒸発温度ET2の飽和圧力として求まり、高圧Pd2=1.6935MPa、低圧Ps2=0.57228MPa、圧縮比Pd2/Ps2=2.966となる。
この時、空調用圧縮機21aの圧縮比3.38は単体の場合の圧縮比4.66に比べ27%、冷蔵用圧縮機21bの圧縮比2.96は単体の場合の圧縮比3.28に比べ10%小さい値になっている。圧縮機の入力は圧縮比と冷媒流量に依存し、冷媒流量が同じであれば圧縮比の小さい方が入力が少なくなる。従って、空調−冷蔵熱交換器41をここで示した圧力関係を実現できる仕様に設計すれば、空調冷蔵複合機は単体機に対し、空調側で27%、冷蔵側で10%の省エネになる。圧縮比すなわち圧縮機前後の冷媒のエンタルピー差を少なくすると、圧縮機の仕事量はエンタルピー差×冷媒流量であり、入力が小さくなりエネルギーを減らすことができる。
また、冷蔵用冷凍機の冷凍能力(冷却能力)は、蒸発器前後の冷媒のエンタルピー差×質量流量であるため、冷蔵用冷凍サイクルの過冷却を大きくして、蒸発器前後のエンタルピー差を大きくすれば、冷凍能力が大きくなり、同一冷凍能力にするための圧縮機の仕事量、すなわちエネルギーを減らすことができる。
なお、ここでは、説明を分かりやすくするため、空調用冷媒と冷蔵用冷媒とが同じ冷媒である場合を例に説明を行ったが、それぞれ使用する温度帯が異なり、それぞれの温度帯に適した別々の冷媒を使用することもでき、同様の省エネ効果を得ることができる。空調用冷媒としては、R410A、R407Cなどのフロン系の冷媒やCO2冷媒などが使用でき、冷蔵用冷媒としては、R410A、R407C、R404Aなどのフロン系の冷媒やその他の冷媒が使用できるが、どちらもこれに限ったものではなく、どんな冷媒の組み合わせでもよい。また、それぞれの冷凍サイクルが独立しているため、冷凍機油もそれぞれの冷凍サイクルに適した冷凍機油を使用することができ、異なった冷凍機油を使用しても一向に構わない。
次に、本発明の実施の形態に係る冷凍空調装置の冷媒回路の詳細動作について、図5〜図9をもとに説明する。各図において、冷媒が流れている配管は太線で示し、冷媒の流れる流路は矢印で示してある。また、各図には、各運転モードでの空調用冷凍サイクルにおける四方弁、空調用絞り装置の制御方法についてもフローチャートにて示してある。なお、それら四方弁、空調用絞り装置の制御を含む冷凍空調装置の各種制御は、その制御動作を予めプログラムしたマイコン等の制御装置により行うことができる。
図5は、暖房時の基本的なモードである暖房熱回収モード1を示す図である。空調用圧縮機21aにより圧縮され高温高圧になった冷媒は、四方弁31を経て、空調用室内熱交換器22aへ送られて凝縮し、空調用絞り装置23a(1)にて絞られて中圧状態になる。その後、中圧の飽和液冷媒が空調用レシーバ26aを介してバイパス回路に入り、空調用絞り装置23a(3)で膨張して低温低圧冷媒になり、空調−冷蔵熱交換器41(1)および(2)にて、冷蔵用冷媒回路を流れる高温の冷媒と熱交換をして蒸発し、空調用圧縮機21aへ戻る。
ここで、空調用レシーバ26aは中圧に設置されており、余剰冷媒をため、空調用絞り装置23a(3)に液冷媒を送る作用をしている。図には空調用レシーバ26aから空調用絞り装置23a(3)への接続配管は空調用レシーバ26aの下部に接続する場合を例に示しているが、液冷媒を取り出せればどこに接続してもよく、空調用レシーバ26aの上部あるいは側部に接続配管を取り付け空調用レシーバ26aの液冷媒を取り出せるよう内部で配管を伸ばす構造としてもよく、あるいは空調用レシーバ26aと空調用絞り装置23a(2)とを接続する配管に接続するようにしてもよい。
このとき、四方弁31は暖房にし(ST211)、空調用絞り装置23a(1)は空調用室内飽和温度検出装置52での検出温度と空調用室内液管温度検出装置53での検出温度との温度差で表される過冷却度(SC)を制御する(ST213)のが望ましいが、一定の開度に保持するなどその他の制御方法でもよく、空調用絞り装置23a(2)は空調用室外熱交換器27aに冷媒を流さないため全閉にしておく。
また、空調用絞り装置23a(3)は、以下の制御により開度を調整し、空調−冷蔵熱交換器41(1)および(2)での熱交換量を制御する。この熱交換量の制御方法、つまり空調用絞り装置23a(3)の制御方法としては、空調−冷蔵熱交換器出口温度検出装置59(1)での検出温度と空調−冷蔵熱交換器入口温度検出装置58での検出温度との温度差で表される過熱度(SH)を制御する(ST213)。この過熱度(SH)の量を変化させることで、空調用冷媒が空調−冷蔵熱交換器41(1)および(2)の両方で熱交換量を変化させることができる。例えば過熱度(SH)5K(ケルビン)に対し10K(ケルビン)とすると、空調用絞り装置23a(3)は過熱度(SH)5K(ケルビン)の場合に比べて開度が小さく制御され、空調−冷蔵熱交換器41(1)および(2)での熱交換量は小さくなる。
また、この熱交換量の制御方法、つまり空調用絞り装置23a(3)の制御方法として空調用圧縮機吐出温度検出装置50での検出温度と高圧用冷媒の飽和温度、例えば空調用室内飽和温度検出装置52での検出温度との温度差で表される過熱度(SH)を制御する方法がある。この場合は空調−冷蔵熱交換器41(2)出口での過熱度(SH)を制御する方法よりも空調用絞り装置23a(3)の開度を大きく制御することができる。つまり冷媒が空調−冷蔵熱交換器出口での過熱度がほぼゼロの状態、もしくは気液2相流状態(冷媒が蒸発しきれていない状態)で空調用圧縮機21aに冷媒を戻すことが可能となり、空調−冷蔵熱交換器41(1)および(2)の熱交換能力を最大限に発揮させることが可能となる。
また、空調用圧縮機21a吐出口での過熱度(SH)を制御することにより、気液2相流状態で液バック気味に空調用圧縮機21aに冷媒を戻すことが可能となり、空調−冷蔵熱交換器41(2)出口での過熱度(SH)を制御する方法よりも高圧縮比運転等による吐出ガスの上昇を防ぐことが可能となる。また空調用絞り装置23a(3)の開度を大きく制御することにより低圧を高めにすることができ、高圧縮比運転自体を緩和することが可能となる。
なお、過熱度に基づく空調用絞り装置23a(3)の制御は、運転状態に応じて変更することも可能である。図13は、運転状態に応じて過熱度の検出箇所を変更する処理を示すフローチャートである。例えば空調用圧縮機21a吐出口での過熱度(SH)が50℃を超え信頼性に影響がある運転となった場合(ステップS100)、制御装置は吐出温度検出装置50での検出温度と高圧用冷媒の飽和温度、例えば空調用室内飽和温度検出装置52での検出温度との温度差で表される過熱度(SH)を制御し、この過熱度が目標温度(例えば50℃)となるように空調用絞り装置23a(3)の開度を調整する(ステップS101)。この制御により、気液2相流状態で液バック気味に空調用圧縮機21aに冷媒を戻し吐出温度を低下させる。一方、吐出口での過熱度(SH)が50℃以下の場合は空調−冷蔵熱交換器出口温度検出装置59(1)での検出温度と空調−冷蔵熱交換器入口温度検出装置58での検出温度との温度差で表される過熱度(SH)を制御し、この過熱度が目標温度(例えば5℃)となるように空調用絞り装置23a(3)の開度を調整し液バックのない信頼性の高い運転を行う(ステップS102)。
さらに、空調用絞り装置23a(3)の制御方法として空調−冷蔵熱交換器出口温度検出装置59(2)の検出温度と空調−冷蔵熱交換器入口温度検出装置58での検出温度との温度差で表される過熱度(SH)を制御する方法もある。この場合は空調用絞り装置23a(3)を通過した低圧2相流冷媒は空調−冷蔵熱交換器41(1)出口で蒸発し過熱度(SH)がつく程度の流量しか流れない。つまり空調−冷蔵熱交換器41(2)出口での過熱度(SH)を制御する方法よりも空調用絞り装置23a(3)の開度を小さく制御することが可能となる。
続いて、暖房熱回収モード1での冷蔵用の冷媒回路の動作について説明する。冷蔵用圧縮機21bにより圧縮され高温高圧になった冷媒は、冷蔵用室外熱交換器27bにて冷媒の一部が凝縮した後、空調−冷蔵熱交換器41(2)にて空調用冷媒回路を流れる低温の冷媒と熱交換をして残りの冷媒が凝縮し、冷蔵用レシーバ26bを経て空調−冷蔵熱交換器41(1)にて再度低温の空調用冷媒と熱交換をして過冷却され、冷蔵用絞り装置23bにて膨張し低温低圧冷媒になり、冷蔵用室内熱交換器22bにて蒸発し、冷蔵用圧縮機21bへ戻る。
冷蔵用レシーバ26bは、空調−冷蔵熱交換器41(2)と空調−冷蔵熱交換器41(1)との間に挿入設置されており、余剰冷媒をためる作用があり、冷蔵用レシーバ26bにて冷蔵用冷媒はほぼ飽和液冷媒となる。
空調−冷蔵熱交換器41(1)は空調用冷媒との熱交換により冷蔵用冷媒を過冷却させて冷蔵側の冷凍効果(冷却能力)を大きくして冷却能力向上と運転効率向上を行う作用がある。
空調−冷蔵熱交換器41(2)は空調側の冷媒が蒸発するための十分な熱量を供給する作用、冷蔵用室外熱交換器用ファン28bの回転数を落とし入力を低減させる作用、外気温が高めの時は冷蔵用冷媒の凝縮温度を下げることで冷蔵用圧縮機21bの入力を低減させる作用がある。
なお、図中、符号61は冷蔵用低圧検出装置または蒸発温度検出装置を、符号62は冷蔵用高圧検出装置または凝縮温度検出装置を、符号63は冷蔵用圧縮機吐出温度検出装置を、符号64は庫内温度検出装置を、符号65は空調−冷蔵熱交換器41(1)出口での冷蔵用液管温度検出装置を、符号80は冷蔵負荷側開閉弁を、それぞれ表している。
次に、冷蔵側の負荷が小さく、冷蔵側のインバータ周波数出力が最低レベルでも能力が余り気味の場合について説明する。この場合、空調−冷蔵熱交換器41(2)出口での過熱度(SH)を制御する方法、冷蔵用圧縮機21b吐出口での過熱度(SH)を制御する方法では、空調−冷蔵熱交換器41(1)および(2)の両方を用いるため冷蔵側能力が向上しすぎ、冷蔵用冷媒回路の低圧が低下する。低圧がある値まで低下すると冷蔵用圧縮機21bの停止、運転の繰り返しとなり冷蔵用圧縮機21bの消費電力の増加、冷凍機油の吐き出し量増加による油枯渇等により、最悪の場合、機器の故障に発展する可能性がある。それを避けるため、空調−冷蔵熱交換器41(1)出口での過熱度(SH)制御により空調−冷蔵熱交換器41(1)のみを用いることができ、冷蔵側の冷凍効果(冷却能力)を大きくして冷却能力向上と運転効率向上を行う作用を最低限に発揮しながら安定した運転とすることができる。
空調−冷蔵熱交換器41(1)の過熱度(SH)制御の場合、空調側の蒸発用熱交換器容量が小さくなる場合は、空調用絞り装置23a(2)を開き室外熱交換器27aにも冷媒を流し、熱交換容量不足を解消する。
このように、空調−冷蔵熱交換量、つまり空調用絞り装置23a(3)の開度は、過熱度(SH)の検出位置を空調−冷蔵熱交換器41(1)出口、空調−冷蔵熱交換器41(2)出口、空調用圧縮機21aの吐出口50の間で変更すること、また各検出位置での過熱度(SH)の量を変化させることにより自在に変更することが可能となる。基本的には空調−冷蔵熱交換器41(1)出口、空調−冷蔵熱交換器41(2)出口、圧縮機吐出口50になるにつれ、また各部の過熱度を小さくするにつれ、つまり熱交換量が多くなるにつれ省エネ性は向上する。冷蔵用圧縮機21bのインバータ周波数、冷蔵用冷媒回路の低圧圧力、高圧圧力条件、外気温度等により、冷蔵側の熱負荷を算出し、冷蔵−空調間等により冷蔵側の熱負荷を通信により空調側に伝え、空調用絞り装置23a(3)を適切に制御することにより、省エネ性と安定性、信頼性を両立させた運転とすることができる。
また、通常冷凍機においては、冷蔵負荷側開閉弁80を冷蔵用ショーケースの庫内温度によって開閉し、庫内温度を一定範囲で制御している。つまり冷蔵用圧縮機21bの吸入冷媒圧力が一定値以下となると冷蔵負荷側開閉弁80を閉じ冷蔵用圧縮機21bを停止し、一定値以上となると冷蔵負荷側開閉弁80を開け冷蔵用圧縮機21bの運転を開始するようにしている。つまり、例えば冷蔵用ショーケースの庫内設定温度が5℃の場合、庫内温度検出装置64の検出温度が6℃となった場合に冷蔵負荷側開閉弁80を開く。これにより冷蔵用圧縮機21bの吸入圧力が上昇し、ある値以上となると冷蔵用圧縮機21bの運転を開始する。また庫内温度検出装置64の検出温度が3℃となった場合に冷蔵負荷側開閉弁80を閉じ冷蔵用圧縮機21bの吸入圧力が低下することにより冷蔵用圧縮機21bの運転を停止させる。このようにして冷蔵用ショーケースの設定温度5℃付近の庫内温度を保つような運転を行っている(図14参照)。
冷蔵用圧縮機21bのインバータ周波数制御については目標の吸入圧力を設定し、実際の吸入圧力が目標値に対して高い場合は運転周波数を増加させ、実際の吸入圧力が目標値に対して低い場合は運転周波数を減少させるのが一般的である。
本冷凍空調装置においては、例えば庫内温度検出装置64の検出温度が3℃となった場合に冷蔵負荷側開閉弁80を閉じ冷蔵用圧縮機21bの運転を停止させる上記設定の場合、冷凍機の運転により庫内温度が低下し、庫内温度検出装置64が4℃となった場合に冷蔵用圧縮機21bの周波数を最低周波数に減少させる。
以下、図15を用いて詳述すると、まず、制御装置は、庫内温度検出装置64の検出温度(吸込温度)と設定温度との差△Tが、所定温度(1℃)より大きいかを検出する(ステップS110)。そして、大きい場合は、温度差が所定値(−1℃)より下がるまで冷凍機の通常運転を続ける(ステップS111、S114)。一方、ステップS114で差△Tが所定値以下と判断された場合には、制御装置は、冷蔵用圧縮機21bの運転周波数を下げる。例えば、最低周波数に固定する制御を行う(ステップS115)。そして、この低能力での運転を所定の温度範囲を脱するまで続け、空気調和装置との熱交換を行う時間を長くとれるように制御する。ここで、温度差△Tが0℃以上となった場合には、所定の温度範囲を脱したと判断して、通常の運転制御に戻る(ステップS116)。一方、温度差△Tがさらに下がった場合には、制御装置は冷蔵用圧縮機21bを停止させる(ステップS113)。
上記制御により通常より冷蔵用室内熱交換器22bに流す冷媒量を減らし、冷凍能力を低下させる。これにより冷蔵用圧縮機21bを停止させる温度である3℃に到達するまでの時間を長くし、冷凍機の運転時間を長くする。このことにより暖房熱回収モードでの運転時間が長くなり、冷凍空調システム全体の消費電力量が低減でき、省エネ性が向上する。また冷房能力が低下することにより室内空気温度検出装置51の検出温度が上昇し5℃以上となった場合、通常制御にもどす。
冷凍能力を低下させ、暖房熱回収モードでの運転時間を長くする上記のような方法としては冷蔵用室内熱交換器用ファン25bの風量を低下させる方法(図16参照)、目標の吸入冷媒圧力設定を上げ庫内温度と蒸発温度の差を小さくし冷凍能力を小さくするという方法もある(図17参照)。
図6は、暖房単独運転モードを示す図である。冷蔵用圧縮機21bが停止している場合にこのモードにて運転させる。このモードは、冷蔵用冷凍サイクルとの熱交換なしに空調用冷凍サイクルを単独で運転させるもので、空調用圧縮機21aにより圧縮され高温高圧になった冷媒は、四方弁31を経て空調用室内熱交換器22aへ送られて凝縮し、空調用絞り装置23a(1)にて絞られて中圧状態になる。さらに、冷媒は空調用レシーバ26aを経て、空調用絞り装置23a(2)へ送られ膨張して低温低圧冷媒になり、空調用室外熱交換器27aにて蒸発し、空調用圧縮機21aへ戻るという通常の空調機と暖房と同様の動作をする。
なお、空調用絞り装置23a(1)は空調用室内飽和温度検出装置52での検出温度と空調用室内液管温度検出装置53での検出温度との温度差で表される過冷却度(SC)を制御する(ST243)のが望ましいが、一定の開度に保持するなどその他の制御方法でもよい。空調用絞り装置23a(2)は空調用蒸発器出口温度検出装置57での検出温度と空調用室外飽和温度検出装置56での検出温度との温度差で表される過熱度(SH)を制御する(ST243)のが望ましいが、空調用圧縮機吐出温度検出装置50での検出温度を制御するように動作させてもよい。なお、空調用絞り装置23a(3)は冷媒が流れないため任意の開度に固定しておく(ST243)。
図7は、冷房熱回収モードを示す図である。冷房熱回収モードでは、空調用圧縮機21aにより圧縮され高温高圧になった冷媒は、四方弁31を経て空調用室外熱交換器27aへ送られて凝縮し、空調用絞り装置23a(2)にて絞られて中圧状態になり、空調用レシーバ26aへ至る。そして、空調用絞り装置23a(1)へ送られる冷媒と空調用絞り装置23a(3)へ送られる冷媒とに分流される。空調用絞り装置23a(1)へ送られた冷媒は、空調用絞り装置23a(1)にて膨張して低温低圧冷媒になり、空調用室内熱交換器22aにて蒸発し、空調用圧縮機21aへ戻る。一方、空調用絞り装置23a(3)へ送られた冷媒は、空調用絞り装置23a(3)にて膨張して低温低圧冷媒になり、空調−冷蔵熱交換器41(1)にて冷蔵用冷媒回路を流れる高温の冷媒と熱交換をして蒸発し、室内熱交換器22aにて蒸発した冷媒と合流して空調用圧縮機21aへ戻る。ここで四方弁31は冷房にし(ST271)、空調用絞り装置23a(3)は過熱度の検出位置を空調−冷蔵熱交換器41(1)出口として過熱度(SH)により制御される。
冷房熱回収モードでの、冷蔵用冷凍サイクルの動作は図5のモードと同様であり、その動作の説明は省略する。
このモードでは、空調用冷凍サイクルにおいては、空調用室内熱交換器22aへ流れる冷媒の量が減少するため、空調機の冷房能力が減少し、結果として空調用圧縮機21aの周波数が大きくなり、効率が悪い運転となる。しかし、冷蔵用冷凍サイクルにおいて、過冷却度が大きくなるため、冷却能力向上、効率向上効果があり、その性能向上が空調用冷凍サイクルの性能悪化分よりも勝るため、全体としての効率がよくなることになる。ただし、空調−冷蔵熱交換器41(1)、(2)へ流す空調用冷媒の量は、冷蔵用冷凍サイクルの過冷却をつけられる程度の量があればよい。空調−冷蔵熱交換器41へ流す空調用冷媒の量が多すぎると、空調用冷凍サイクルの効率悪化分が大きくなりすぎ、かえって全体としての効率が悪くなる。
そのため、このモードにおいては、空調用絞り装置23a(3)は過熱度(SH)の検出位置を空調−冷蔵熱交換器41(1)出口とすることで、主に空調−冷蔵熱交換器41(1)のみで熱交換をさせるようにし、空調−冷蔵熱交換器41(2)出口の過熱度(SH)を制御するよりも少なく空調−冷蔵熱交換器41に冷媒が流れるようにしている。
また空調−冷蔵熱交換器41(1)出口の過熱度(SH)の量を変化させることで空調用絞り装置23a(3)の開度を変化させ、空調−冷蔵熱交換器41側へ冷媒が流れる冷媒量、つまり空調−冷蔵熱交換器41による熱交換量を変化させることができる。図18は、熱交換量を制御する処理を示すフローチャートである。空調機の能力が不足し、店内温度が30分以上目標値より2℃以上高くなっている場合(ステップS120)は、制御装置は過熱度(SH)を大きくすることで空調−冷蔵熱交換器41(1)側へ多く流れないようにする。すなわち、目標の過熱度(SH)を高い値(例えば15℃)に設定し、空調−冷蔵熱交換器41(1)に流れる冷媒の流量を低減させる(ステップS121)。逆に店内温度が目標値に達し、空調機の能力に余裕がある場合は過熱度(SH)を小さくすることで空調−冷蔵熱交換器41(1)側へ冷媒が多く流れるように制御する。すなわち、目標過熱度(SH)を低い値に設定することにより、空調−冷蔵熱交換器41(1)に流れる流量を増加させ、冷蔵側の冷却能力向上と運転効率向上効果を増加させることができる(ステップS122)。
なお、空調用絞り装置23a(2)は空調用室外飽和温度検出装置56での検出温度と空調用室外液管温度検出装置54での検出温度との温度差で表される過冷却度(SC)を制御する(ST273)のが望ましいが、一定の開度に保持するなどその他の制御方法でもよい。また、空調用絞り装置23a(1)は空調用蒸発器出口温度検出装置57での検出温度と空調用室内飽和温度検出装置52での検出温度との温度差で表される過熱度(SH)を制御する(ST273)のが望ましいが、空調用圧縮機吐出温度検出装置50での検出温度を制御するように動作させてもよい。
また、空調用圧縮機21aは、通常、室内の設定温度と室内空気温度検出装置51の検出温度との温度差に基づき周波数制御している。この制御を空調機が冷房設定で設定温度が25℃の場合を例に説明する。店内温度が増加し室内空気温度検出装置51の検出温度が26℃となったとき、空調用圧縮機21aを起動させ空調機の運転を開始する。そしてさらに、室内空気温度検出装置51の検出温度と設定温度25℃の差が大きくなった場合、例えば室内空気温度検出装置51の検出温度が27℃、つまり設定温度との差が2℃となった場合、空調用圧縮機21aの運転周波数を増速し冷房能力を上げる。また空調機の運転により室内空気温度検出装置51の検出温度と設定温度の差が小さくなるにつれ空調用圧縮機21aの運転周波数を減速する。そして室内空気温度検出装置51の検出温度が設定温度よりも数℃、例えば設定温度より1.5℃低くなった場合、つまり室内空気温度検出装置51の検出温度が23.5℃になった時点で、空調用圧縮機21aの運転を停止させる(図19参照)。
図20は、冷凍機と空調機との間の熱交換を時間を長くとる制御を示すフローチャートである。まず、制御装置は、室内空気温度検出装置51の検出温度(吸込温度)と設定温度との差△Tが、所定温度(1℃)より大きいかを検出する(ステップS130)。そして、大きい場合は、温度差が所定値(−1℃)より下がるまで空調機の通常運転を続ける(ステップS131、S134)。一方、ステップS134で差△Tが所定値以下と判断された場合には、制御装置は、空調用圧縮機21aの運転周波数を下げる。例えば、最低周波数に固定する制御を行う(ステップS135)。そして、この低能力での運転を所定の温度範囲を脱するまで続け、冷凍機との熱交換を行う時間を長くとれるように制御する。ここで、温度差△Tが0℃以上となった場合には、所定の温度範囲を脱したと判断して、通常の運転制御に戻る(ステップS136)。一方、温度差△Tがさらに下がった場合には、制御装置は空調用圧縮機21aを停止させる(ステップS133)。
本冷凍空調装置においては、空調機の運転により室内空気温度検出装置51の検出温度と設定温度の差が小さくなり、室内空気温度検出装置51の検出温度が設定温度よりも例えば1℃低くなった場合、つまり上記例では室内空気温度検出装置51の検出温度が24.0℃となった場合に、空調用圧縮機21aの運転周波数を最低周波数とし、空調用室内熱交換器22a手前の空調用絞り装置23a(1)の開度を例えば10パルス減らし、開度を絞る。また空調用絞り装置23a(1)を制御するための目標過熱度の量を通常より高く設定する。このことにより空調用絞り装置23a(1)の開度はさらに絞られる。
上記制御により、冷房運転において室内空気温度検出装置51の検出温度が空調用圧縮機21aを停止させる温度(上記例では23.5℃)に近づいた時点(上記例では24.0℃)に通常より空調用室内熱交換器22bに流す冷媒量を減らし、冷房能力を低下させる。これにより空調用圧縮機21aが停止するまでの時間を長くし、空調機の運転時間を長くする。このことにより冷房熱回収モードの運転時間が長くなり、冷凍空調装置全体の消費電力量が低減でき、省エネ性が向上する。また冷房能力が低下することにより室内空気温度検出装置51の検出温度が上昇し25℃以上となった場合通常制御にもどす。
なお、冷房能力を低下させ、冷房熱回収モードでの運転時間を長くする方法としては図21に示すように空調用室内機ファン25aの風量を低下させる、という方法もある。
図8は冷房単独運転モードを示す図である。冷蔵用圧縮機21bが停止している場合にこのモードにて運転させる。また、冷房熱回収モードにて空調用冷凍サイクルの効率が悪化し過ぎると想定される場合も、この運転モードにて運転させる。このモードは、冷蔵用冷凍サイクルとの熱交換なしに空調用冷凍サイクルを単独で運転させるもので、空調用圧縮機21aにより圧縮され高温高圧になった冷媒は、四方弁31を経て空調用室外熱交換器27aへ送られて凝縮し、空調用絞り装置23a(2)にて絞られて中圧状態になり、空調用レシーバ26aを経て、空調用絞り装置23a(1)へ送られ膨張して低温低圧冷媒になり、空調用室内熱交換器22aにて蒸発し、空調用圧縮機21aへ戻るという通常の空調機の冷房と同様の動作をする。
なお、空調用絞り装置23a(2)は空調用室外飽和温度検出装置56での検出温度と空調用室外液管温度検出装置54での検出温度との温度差で表される過冷却度(SC)を制御する(ST283)のが望ましいが、一定の開度に保持するなどその他の制御方法でもよい。また、空調用絞り装置23a(1)は空調用蒸発器出口温度検出装置57での検出温度と空調用室内飽和温度検出装置52での検出温度との温度差で表される過熱度(SH)を制御する(ST283)のが望ましいが、空調用圧縮機吐出温度検出装置50での検出温度を制御するように動作させてもよい。なお、空調用絞り装置23a(3)は一定開度に固定しておく。
図9は冷房過冷却モードを示す図である。通常、空調機は室内の設定温度と室内空気温度検出装置51の検出温度である室内吸い込み温度との温度差に基づき運転、停止、また空調用圧縮機21aのインバータ周波数制御を行っている。この冷房過冷却モードは室内空気温度検出装置51の検出温度である室内吸い込み温度が空調用圧縮機21aを停止する温度以下となっている場合でも空調用圧縮機21aを運転させ、空調−冷蔵熱交換器41へ冷媒を流し、冷蔵側の冷却能力向上と運転効率向上効果、冷凍空調装置全体の省エネをはかるものである。
冷房過冷却モードでの空調用冷媒回路の動作について説明する。空調用圧縮機21aにより圧縮され高温高圧になった冷媒は、四方弁31を経て空調用室外熱交換器27aへ送られて凝縮し、空調用絞り装置23a(2)にて絞られて中圧状態になり、空調用絞り装置23a(1)が閉のため、室内熱交換器22aには冷媒は送られず、空調用絞り装置23a(3)へ送られる。そして、空調用絞り装置23a(3)にて膨張した冷媒は低温低圧になり、空調−冷蔵熱交換器41(1)にて冷蔵用冷媒回路を流れる高温の冷媒と熱交換をして蒸発し、空調用圧縮機21aへ戻る。
冷房過冷却モードでの、冷蔵用冷凍サイクルの動作は、図5、図7の場合と同様であり、その動作の説明は省略する。
このモードでは、空調用冷凍サイクルにおいては、空調用室内熱交換器22aへ冷媒を送らないため、空調機は冷房能力を発揮せず電力のみ消費する。ただし冷蔵用冷凍サイクルでは空調−冷蔵熱交換器41(1)による空調用冷媒との熱交換により冷蔵用冷媒を過冷却させて冷蔵用室内熱交換器の冷凍効果(冷却能力)を大きくして冷却能力向上と運転効率向上を行う作用がある。特に夏場など冷蔵用室外機の高圧、運転周波数が高い時期には空調側の消費電力を考慮しても冷蔵側の冷却能力向上、運転効率向上の効果が大きく、冷凍空調全体として運転効率の向上ができる場合が多い。よってこの冷房過冷却モードにより年間トータルの運転効率を向上させることが可能となる。またこの過冷却モードによる運転効率向上効果が大きい条件、例えば外気温度がある値以上、冷蔵用圧縮機21bの周波数がある値以上、冷蔵用冷凍サイクルの高圧圧力値がある値以上等、冷房過冷却モードを実施する条件を決定し、条件を満たす場合のみ冷房過冷却モードを実施すれば、さらに冷凍空調装置の年間トータルの運転効率を向上させることが可能となる。
ところで、実施の形態1の空調冷蔵複合機11は、図10に示すように、空調用室外機11aと冷蔵用室外機11bの2つの部分から構成され、それぞれが第一の筐体と第二の筐体に分かれている。そして、空調用室外機11aと冷蔵用室外機11bの間の配管、空調用室外機11aと空調用室内熱交換器22aの間の配管、冷蔵用室外機11bと冷蔵用室内熱交換器22b間の配管を接続することにより冷媒回路が成立する。この時、図10に示すように、冷蔵用室外機11bの回路上の少なくとも冷蔵用レシーバ26bの入口側と出口側に、それぞれ開閉弁36b(2)と36b(3)を設置する。それらの開閉弁は自動でも手動でもよい。
なお、図中の符号37a(1),(2)は空調用負荷側接続バルブを、37b(1),(2)は冷蔵用負荷側接続バルブを、それぞれ表している。
これによって冷蔵室外機11bの移設前に、冷蔵側を運転しながら開閉弁36b(3)を閉じることで冷蔵用レシーバ26bに冷媒を回収し、低圧が設定値まで低下し冷蔵用圧縮機21bを停止させることができる。また、このとき36b(2)を閉じることで冷媒を冷蔵用室外機11b側に貯蔵しながら移設させることができる。よって冷蔵用室外機11b移設時に冷媒回収する手間を極力すくなくすることができ、また冷媒を廃棄することなく流用できるため移設時のコストを大幅に低減することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では空調用室内機12aと第一の筐体に納められた空調用室外機11aとを、冷蔵用室内機13と第二の筐体に納められた冷蔵用室外機11bとを、それぞれ配管で接続することにより冷凍空調装置を構成した例を説明したが、実施の形態2では別の構成例を図11、12を用いて説明する。
図11の例は、実施の形態1の第二の筐体を分割し、冷蔵用圧縮機21bと冷蔵用レシーバ26bを冷蔵用圧縮ユニット11cとして第二の筐体に収納し、冷蔵用室外熱交換器27と冷蔵用室外熱交換器用ファン28bを冷蔵用室外熱交換器ユニット11dとして第三の筐体に収納している。そして、冷蔵用圧縮ユニット11cは室内置きを可能にし、冷蔵用室外熱交換器ユニット11dは室外設置を可能としたものである。
上記のように外気との熱交換が必要な冷蔵室外熱交換器ユニット11dを室外に設置し、主な騒音源であった冷蔵用圧縮ユニット11cを室内置きとすることで、低騒音化が可能となり、かつ、簡単な制御で安定性、信頼性の高い運転を実現し、かつ年間を通じて省エネ向上率の高い冷凍空調装置を得ることができる。
図12の例は、図11の構成のなかの冷蔵用圧縮ユニット11c内にあった冷蔵用室内熱交換器22bへの接続口である冷蔵用負荷側接続バルブ37b(1)を、空調用室外機11a側に設置したものである。このようにすることで、接続配管の長さを短くすることができるため、配管内での圧力損失が減少し能力損失を低減することが可能となる。また、配管の材料の削減、工事の簡略化が可能となり低コストで、簡単な制御で安定性、信頼性の高い運転を実現し、かつ年間を通じて省エネ向上率の高い冷凍空調装置を得ることができる。
以上のように、本発明の実施形態に係る冷凍空調装置は、第一冷凍サイクルの冷媒過熱度(SH)の検出位置を、空調−冷蔵熱交換器41(1)出口、空調−冷蔵熱交換器41(2)出口、または空調用圧縮機吐出口50に変更すること、また各検出位置での冷媒過熱度(SH)を変化させることにより、冷媒−冷媒熱交換器での熱交換量を変化させることで、省エネ性と安定性、信頼性を両立させた運転実施することが可能となる。
また、第二の冷凍サイクルの停止直前、すなわち冷蔵用室内熱交換器22bの停止直前に、冷蔵用圧縮機21bの周波数を最低周波数に減少させる、冷蔵用室内熱交換器用ファン25bの風量を低下させる、あるいは目標の吸入冷媒圧力設定を上げ庫内温度と蒸発温度の差を小さくする等により第二の冷凍サイクルの運転時間を長くする。このことにより暖房熱回収モードでの運転時間が長くなり、冷凍空調システム全体の消費電力量が低減でき、省エネ性が向上する。
また、第一の冷凍サイクルの停止直前、すなわち空調用室内熱交換器22aの停止直前に、空調用圧縮機21aの運転周波数を最低周波数とする、空調用絞り装置23(1)の開度を絞る、もしくは空調用室内熱交換器用ファン25aの風量を低下させる等を行い、通常より空調用室内熱交換器22aに流す冷媒量を減らし、冷房能力を低下させる。これにより空調用圧縮機21aが停止するまでの時間を長くし、空調機の運転時間を長くする。このことにより冷房熱回収モードの運転時間が長くなり、冷凍空調システム全体の消費電力量が低減でき、省エネ性が向上する。
また、冷房過冷却モードにより、冷媒は室内熱交換器22aには送られず、空調用絞り装置23a(3)へ送られる。空調用絞り装置23a(3)にて膨張した冷媒は低温低圧になり、空調−冷蔵熱交換器41(1)、(2)にて冷蔵用冷媒回路を流れる高温の冷媒と熱交換をして蒸発し、空調用圧縮機21aへ戻る。これにより空調・冷蔵システム年間トータルの運転効率を向上させることが可能となる。
また、冷蔵用室外機11bの回路上の少なくとも余剰冷媒を溜めるレシーバの入口側、出口側に開閉弁を設置するため、冷蔵用室外機11b移設時に冷媒回収する手間を極力すくなくすることができ、また冷媒を廃棄することなく流用できるため移設時のコストを大幅に低減することができる。
さらに、冷蔵用室外機11b内に収められていた冷媒回路を、冷蔵用圧縮ユニット11cと、冷蔵用室外熱交換器ユニット11dに分割して、冷蔵用圧縮ユニット11cは室内置きを可能とし、冷蔵用室外熱交換器ユニット11dは室外設置を可能とすることで、低騒音で、かつ、簡単な制御で安定性、信頼性の高い運転を実現し、年間を通じて省エネ向上率の高い冷凍空調装置を得ることができる。
なお、上述の説明では、バイパス回路を空調用レシーバに接続したが、バイパス回路はレシーバ以外の位置、すなわち2つの膨張手段間の流路のいずれかの位置から分岐するように構成しても構わない。
さらにまた、空調用レシーバ自体を省略することもできる。
コンビニエンスストアなどの店舗の空調・冷凍機接続構成図。 コンビニエンスストアなどの店舗の空調・冷凍機接続構成図。 本発明の実施の形態1に係る冷凍空調装置の構成図。 実施の形態1に係る冷凍空調装置の動作を示すモリエル線図。 実施の形態1に係る冷凍空調装置の暖房熱回収モード1の動作説明図。 実施の形態1に係る冷凍空調装置の暖房単独運転モードの動作説明図。 実施の形態1に係る冷凍空調装置の冷房熱回収モードの動作説明図。 実施の形態1に係る冷凍空調装置の冷房単独運転モードの動作説明図。 実施の形態1に係る冷凍空調装置の冷房過冷却モードの動作説明図。 実施の形態1に係る冷凍空調装置の熱源側冷媒回路図。 本発明の実施の形態2に係る冷凍空調装置の熱源側冷媒回路図。 実施の形態2に係る冷凍空調装置の別の熱源側冷媒回路図。 図5に関連する冷凍空調装置の制御フローチャート。 図5に関連する冷凍空調装置の制御フローチャート。 図5に関連する冷凍空調装置の制御フローチャート。 図5に関連する冷凍空調装置の制御フローチャート。 図5に関連する冷凍空調装置の制御フローチャート。 図7に関連する冷凍空調装置の制御フローチャート。 図7に関連する冷凍空調装置の制御フローチャート。 図7に関連する冷凍空調装置の制御フローチャート。 図7に関連する冷凍空調装置の制御フローチャート。
符号の説明
10 空調用室外機、11 空調冷蔵複合機、11a 空調用室外機、11b 冷蔵用室外機、11c 冷蔵用圧縮ユニット、11d 冷蔵用室外熱交換器ユニット、12a 空調用室内機、12b 空調用吹出ダクト、12c 空調用吹出口、13 冷蔵用または冷凍用ショーケース(冷蔵用室内機)、14 店舗、21a 空調用圧縮機、21b 冷蔵用圧縮機、22a 空調用室内熱交換器、 22b 冷蔵用室内熱交換器(ショーケース熱交換器)、23a(1)〜(3) 空調用絞り装置、23b 冷蔵用絞り装置、25a 空調用室内熱交換器用ファン、25b 冷蔵用室内熱交換器用ファン、26a 空調用レシーバ、26b 冷蔵用レシーバ、27a 空調用室外熱交換器、27b 冷蔵用室外熱交換器、28a 空調用室外熱交換器用ファン、28b 冷蔵用室外熱交換器用ファン、31 四方弁、32 逆止弁、36b(2)〜(3) 開閉弁、37a(1)〜(2) 空調用負荷側接続バルブ、37b(1)〜(2) 冷蔵用負荷側接続バルブ、41(1)〜(2) 空調−冷蔵熱交換器(冷媒−冷媒熱交換器)、50 空調用圧縮機吐出温度検出装置、51 室内空気温度検出装置、52 空調用室内飽和温度検出装置、53 空調用室内液管温度検出装置、54 空調用室外液管温度検出装置、55 外気温度検出装置、56 空調用室外飽和温度検出装置、57 空調用蒸発器出口温度検出装置、58 空調−冷蔵熱交換器入口温度検出装置、59 空調−冷蔵熱交換器出口温度検出装置、61 冷蔵用低圧検出装置または蒸発温度検出装置、62 冷蔵用高圧検出装置または凝縮温度検出装置、63 冷蔵用圧縮機吐出温度検出装置、64 庫内温度検出装置、65 冷蔵用液管温度検出装置、80 冷蔵負荷側開閉弁。

Claims (13)

  1. 空調用圧縮機、空調用室外熱交換器、空調用絞り装置、および室内の空調を行う空調用室内熱交換器が接続され、第一の冷媒が流れる第一の冷凍サイクルと、
    冷蔵用圧縮機、冷蔵用室外熱交換器、冷蔵用絞り装置、および物品の冷蔵または冷凍を行う冷蔵用室内熱交換器が接続され、第二の冷媒が流れる第二の冷凍サイクルと、
    前記空調用絞り装置で減圧された前記第一の冷媒を前記空調用圧縮機に流すバイパス回路と、
    前記第一の冷凍サイクルのバイパス回路を流れる第一の冷媒と、前記第二の冷凍サイクルの冷媒回路を流れる第二の冷媒との間で熱交換する少なくとも1つの冷媒−冷媒熱交換器とを備え、
    前記室内の温度が設定値を満たす場合、または空調用室内機の吸込み温度が設定温度に到達し運転を停止する直前の温度帯に達した場合に、前記第一の冷凍サイクルにおいて前記空調用室内熱交換器へは冷媒を流さず、前記バイパス回路へ冷媒を流す運転を行うことを特徴とする冷凍空調装置。
  2. 空調用圧縮機、空調用室外熱交換器、空調用絞り装置、および室内の空調を行う空調用室内熱交換器が接続され、第一の冷媒が流れる第一の冷凍サイクルと、
    冷蔵用圧縮機、冷蔵用室外熱交換器、冷蔵用絞り装置、および物品の冷蔵または冷凍を行う冷蔵用室内熱交換器が接続され、第二の冷媒が流れる第二の冷凍サイクルと、
    前記空調用絞り装置で減圧された前記第一の冷媒を前記空調用圧縮機に流すバイパス回路と、
    前記第一の冷凍サイクルのバイパス回路を流れる第一の冷媒と、前記第二の冷凍サイクルの冷媒回路を流れる第二の冷媒との間で熱交換する少なくとも1つの冷媒−冷媒熱交換器とを備え、
    空調用室内機の吸込み温度が設定温度に到達し運転を停止する直前の温度帯に達した場合に、前記空調用室内熱交換器のファンの風量を減らしてその出力能力を減少させ、前記第一の冷媒と前記第二の冷媒が前記冷媒−冷媒熱交換器により熱交換する時間を長くすることを特徴とする冷凍空調装置。
  3. 空調用圧縮機、空調用室外熱交換器、空調用絞り装置、および室内の空調を行う空調用室内熱交換器が接続され、第一の冷媒が流れる第一の冷凍サイクルと、
    冷蔵用圧縮機、冷蔵用室外熱交換器、冷蔵用絞り装置、および物品の冷蔵または冷凍を行う冷蔵用室内熱交換器が接続され、第二の冷媒が流れる第二の冷凍サイクルと、
    前記空調用絞り装置で減圧された前記第一の冷媒を前記空調用圧縮機に流すバイパス回路と、
    前記第一の冷凍サイクルのバイパス回路を流れる第一の冷媒と、前記第二の冷凍サイクルの冷媒回路を流れる第二の冷媒との間で熱交換する少なくとも1つの冷媒−冷媒熱交換器とを備え、
    冷蔵用室内機の吸込み温度が設定温度に到達し運転を停止する直前の温度帯に達した場合に、前記冷蔵用室内熱交換器のファンの風量を減らしてその出力能力を減少させ、前記第一の冷媒と前記第二の冷媒が前記冷媒−冷媒熱交換器により熱交換する時間を長くすることを特徴とする冷凍空調装置。
  4. 空調用圧縮機、空調用室外熱交換器、空調用絞り装置、および室内の空調を行う空調用室内熱交換器が接続され、第一の冷媒が流れる第一の冷凍サイクルと、
    冷蔵用圧縮機、冷蔵用室外熱交換器、冷蔵用絞り装置、および物品の冷蔵または冷凍を行う冷蔵用室内熱交換器が接続され、第二の冷媒が流れる第二の冷凍サイクルと、
    前記空調用絞り装置で減圧された前記第一の冷媒を前記空調用圧縮機に流すバイパス回路と、
    前記第一の冷凍サイクルのバイパス回路を流れる第一の冷媒と、前記第二の冷凍サイクルの冷媒回路を流れる第二の冷媒との間で熱交換する少なくとも1つの冷媒−冷媒熱交換器とを備え、
    空調用室内機の吸込み温度が設定温度に到達し運転を停止する直前の温度帯に達した場合に、前記空調用室内熱交換器の手前に備えた前記空調用絞り装置を絞り、前記空調用室内熱交換器へ流入する冷媒量を減らしてその出力能力を減少させ、前記第一の冷媒と前記第二の冷媒が前記冷媒−冷媒熱交換器により熱交換する時間を長くすることを特徴とする冷凍空調装置。
  5. 空調用圧縮機、空調用室外熱交換器、空調用絞り装置、および室内の空調を行う空調用室内熱交換器が接続され、第一の冷媒が流れる第一の冷凍サイクルと、
    冷蔵用圧縮機、冷蔵用室外熱交換器、冷蔵用絞り装置、および物品の冷蔵または冷凍を行う冷蔵用室内熱交換器が接続され、第二の冷媒が流れる第二の冷凍サイクルと、
    前記空調用絞り装置で減圧された前記第一の冷媒を前記空調用圧縮機に流すバイパス回路と、
    前記第一の冷凍サイクルのバイパス回路を流れる第一の冷媒と、前記第二の冷凍サイクルの冷媒回路を流れる第二の冷媒との間で熱交換する少なくとも1つの冷媒−冷媒熱交換器とを備え、
    冷蔵用室内機の吸込み温度が設定温度に到達し運転を停止する直前の温度帯に達した場合に、前記冷蔵用室内熱交換器に流れる冷媒の蒸発温度を上げてその出力能力を減少させ、前記第一の冷媒と前記第二の冷媒が前記冷媒−冷媒熱交換器により熱交換する時間を長くすることを特徴とする冷凍空調装置。
  6. 空調用圧縮機、空調用室外熱交換器、空調用絞り装置、および室内の空調を行う空調用室内熱交換器が接続され、第一の冷媒が流れる第一の冷凍サイクルと、
    冷蔵用圧縮機、冷蔵用室外熱交換器、冷蔵用絞り装置、および物品の冷蔵または冷凍を行う冷蔵用室内熱交換器が接続され、第二の冷媒が流れる第二の冷凍サイクルと、
    前記空調用絞り装置で減圧された前記第一の冷媒を前記空調用圧縮機に流すバイパス回路と、
    前記第一の冷凍サイクルのバイパス回路を流れる第一の冷媒と、前記第二の冷凍サイクルの冷媒回路を流れる第二の冷媒との間で熱交換する少なくとも1つの冷媒−冷媒熱交換器とを備え、
    空調用室内機の吸込み温度が設定温度に到達し運転を停止する直前の温度帯に達した場合に、前記空調用圧縮機の周波数を減らし、前記空調用室内熱交換器へ流入する冷媒量を減らしてその出力能力を減少させ、前記第一の冷媒と前記第二の冷媒が前記冷媒−冷媒熱交換器により熱交換する時間を長くすることを特徴とする冷凍空調装置。
  7. 空調用圧縮機、空調用室外熱交換器、空調用絞り装置、および室内の空調を行う空調用室内熱交換器が接続され、第一の冷媒が流れる第一の冷凍サイクルと、
    冷蔵用圧縮機、冷蔵用室外熱交換器、冷蔵用絞り装置、および物品の冷蔵または冷凍を行う冷蔵用室内熱交換器が接続され、第二の冷媒が流れる第二の冷凍サイクルと、
    前記空調用絞り装置で減圧された前記第一の冷媒を前記空調用圧縮機に流すバイパス回路と、
    前記第一の冷凍サイクルのバイパス回路を流れる第一の冷媒と、前記第二の冷凍サイクルの冷媒回路を流れる第二の冷媒との間で熱交換する少なくとも1つの冷媒−冷媒熱交換器とを備え、
    冷蔵用室内機の吸込み温度が設定温度に到達し運転を停止する直前の温度帯に達した場合に、前記冷蔵用圧縮機の周波数を減らし、前記冷蔵用室内熱交換器に流れる冷媒量を減らしてその出力能力を減少させ、前記第一の冷媒と前記第二の冷媒が前記冷媒−冷媒熱交換器により熱交換する時間を長くすることを特徴とする冷凍空調装置。
  8. 空調用圧縮機、空調用室外熱交換器、空調用絞り装置、および室内の空調を行う空調用室内熱交換器が接続され、第一の冷媒が流れる第一の冷凍サイクルと、
    冷蔵用圧縮機、冷蔵用室外熱交換器、冷蔵用絞り装置、および物品の冷蔵または冷凍を行う冷蔵用室内熱交換器が接続され、第二の冷媒が流れる第二の冷凍サイクルと、
    前記空調用絞り装置で減圧された前記第一の冷媒を前記空調用圧縮機に流すバイパス回路と、
    前記第一の冷凍サイクルのバイパス回路を流れる第一の冷媒と、前記第二の冷凍サイクルの冷媒回路を流れる第二の冷媒との間で熱交換する少なくとも1つの冷媒−冷媒熱交換器と、
    前記冷媒−冷媒熱交換器の前記第一の冷凍サイクル側の各出口流路および前記空調用圧縮機の冷媒吐出口に設けられた出口温度検出装置とを備え、
    前記第一の冷凍サイクルの冷媒過熱度制御に用いる冷媒過熱度検出位置を、各冷媒−冷媒熱交換器出口および前記空調用圧縮機の冷媒吐出口のそれぞれの間で切り替えることにより、前記冷媒−冷媒熱交換器で
    の熱交換量を変化させることを特徴とする冷凍空調装置。
  9. 前記冷媒過熱度検出位置での、前記第一の冷凍サイクルを循環する冷媒の過熱度の量を切り替えることにより、前記冷媒−冷媒熱交換器での熱交換量を変化させることを特徴とする請求項8に記載の冷凍空調装置。
  10. 前記第二の冷凍サイクル内の前記冷媒−冷媒熱交換器の出口側または入り口側に、第二の冷凍サイクル内の余剰冷媒を溜める冷蔵用レシーバを備えたことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の冷凍空調装置。
  11. 空調用圧縮機、空調用室外熱交換器、空調用絞り装置、および室内の空調を行う空調用室内熱交換器が接続され、第一の冷媒が流れる第一の冷凍サイクルと、
    冷蔵用圧縮機、冷蔵用室外熱交換器、冷蔵用絞り装置、および物品の冷蔵または冷凍を行う冷蔵用室内熱交換器が接続され、第二の冷媒が流れる第二の冷凍サイクルと、
    前記第二の冷凍サイクル内の室外に設置された前記冷蔵用室外熱交換器から前記冷蔵用室内熱交換器手前の前記冷蔵用絞り装置に至るいずれかの位置に設置された余剰冷媒を溜める冷蔵用レシーバと、
    前記空調用絞り装置で減圧された前記第一の冷媒を前記空調用圧縮機に流すバイパス回路と、
    前記第一の冷凍サイクルのバイパス回路を流れる第一の冷媒と、前記第二の冷凍サイクルの冷媒回路を流れる第二の冷媒との間で熱交換する少なくとも1つの冷媒−冷媒熱交換器とを備え、
    前記第一の冷凍サイクルの少なくとも空調用圧縮機および空調用室外熱交換器と、前記冷媒−冷媒熱交換器とが第一の筐体に収められ、前記第二の冷凍サイクルの少なくとも冷蔵用圧縮機および冷蔵用室外熱交換器とが第二の筐体に収められ、前記第一の筐体内の前記第二の冷凍サイクルの配管と前記第二の筐体内の前記第二の冷凍サイクルの配管とが接続されており、
    前記冷蔵用レシーバの入口側および出口側に少なくとも1つずつ開閉弁が設けられていることを特徴とする冷凍空調装置。
  12. 空調用圧縮機、空調用室外熱交換器、空調用絞り装置、および室内の空調を行う空調用室内熱交換器が接続され、第一の冷媒が流れる第一の冷凍サイクルと、
    冷蔵用圧縮機、冷蔵用室外熱交換器、冷蔵用絞り装置、および物品の冷蔵または冷凍を行う冷蔵用室内熱交換器が接続され、第二の冷媒が流れる第二の冷凍サイクルと、
    前記第二の冷凍サイクル内の室外に設置された前記冷蔵用室外熱交換器から前記冷蔵用室内熱交換器手前の前記冷蔵用絞り装置に至るいずれかの位置に設置された余剰冷媒を溜める冷蔵用レシーバと、
    前記空調用絞り装置で減圧された前記第一の冷媒を前記空調用圧縮機に流すバイパス回路と、
    前記第一の冷凍サイクルのバイパス回路を流れる第一の冷媒と、前記第二の冷凍サイクルの冷媒回路を流れる第二の冷媒との間で熱交換する少なくとも1つの冷媒−冷媒熱交換器とを備え、
    前記第一の冷凍サイクルの少なくとも空調用圧縮機および空調用室外熱交換器と、前記冷媒−冷媒熱交換器とが第一の筐体に収められて室外に設置可能とされ、前記第二の冷凍サイクルの冷蔵用圧縮機が第二の筐体に収められて室内に設置可能とされ、前記第二の冷凍サイクルの冷蔵用室外熱交換器が第三の筐体に収められて室外に設置可能とされていることを特徴とする冷凍空調装置。
  13. 前記第一の冷媒と前記第二の冷媒との種別を相違させていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の冷凍空調装置。
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