JP2006125762A - 室内機およびこれを備えた空気調和装置ならびにその運転方法 - Google Patents

室内機およびこれを備えた空気調和装置ならびにその運転方法 Download PDF

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篤 塩谷
Masahiko Nakamoto
正彦 中本
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Abstract

【課題】 高圧ガス管の油回収を効率よく簡便に行う。
【解決手段】 低圧ガス管7、高圧ガス管5および液管9によって室外ユニット1と接続され、高圧ガス管5または液管9から冷媒が供給されて室内空気と熱交換を行う室内熱交換器40を備えた空気調和装置の室内機において、高圧ガス分岐管5cと低圧ガス分岐管7cとを接続して室内熱交換器40をバイパスする高低圧バイパス管58を備え、この高低圧バイパス管58には高低圧バイパス管用開閉弁60が設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図11

Description

本発明は、高圧ガス管、低圧ガス管および液管によって室外機と接続された室内機およびこれを備えた空気調和装置に関するものである。
高圧ガス管、低圧ガス管および液管によって一つの室外機と接続された複数の室内機を備え、それぞれの室内機で冷房・暖房運転を独立に行う空気調和装置として、いわゆる冷暖房フリーマルチエアコンが知られている(特許文献1参照)。
図13には、このような冷暖房フリーマルチエアコンが示されている。
室外ユニット100には、冷媒を圧縮する圧縮機101と、二つの室外熱交換器103A,Bとが設けられている。室外熱交換器103A,Bには、それぞれ、室外側切換弁102A,Bが設けられており、高圧ガス管110及び低圧ガス管111との接続を選択的に切り換えるようになっている。
高圧ガス管110は、圧縮機101からの吐出ガスが導かれる流路となっており、低圧ガス管111は、室内機A,B,Cからの低圧ガスが導かれる流路となっている。
室外側切換弁102A,Bとは反対側となる室外熱交換器103A,Bの端部には、液管112が接続されている。
室内ユニットA,B,Cは、それぞれ、室内熱交換器107A,B,Cを備えており、各室内熱交換器107A,B,Cは、室外ユニット100と高圧ガス管110、低圧ガス管111および液管112によって接続されている。各室内熱交換器107A,B,Cには、室内側切換弁108A,B,Cが設けられており、高圧ガス管110及び低圧ガス管111との接続を選択的に切り換えるようになっている。また、各室内熱交換器107A,B,Cには、液管112からの液冷媒を膨張させるための膨張弁106A,B,Cが設けられている。
上記構成の冷暖房フリーマルチエアコンは、次のように運転される。
一例として、室内ユニットA,Bが冷房、室内ユニットCが暖房とされた運転について説明する。
圧縮機101によって圧縮された冷媒は、高圧ガス管110へと導かれ、この高圧ガス管110が室外側切換弁102Bによって選択されて、室外熱交換器103Bへと導かれる。
他方の室外熱交換器103Aは、液冷媒の溜まり込みを防止するために、室外切換弁102Aから高圧ガスを導き、逆止弁105Aおよびキャピラリチューブ135を通過させて減圧し、液管112へと導く。
凝縮器として動作する室外熱交換器103Aを通過して凝縮液化した液冷媒は、液管112によって室内ユニットA,Bへと導かれ、膨張弁106A,Bで膨張した後、室内熱交換器107A,Bで蒸発して室内空気を冷却する。これにより、室内ユニットA,Bは冷房動作を行う。室内熱交換器107A,Bを通過した冷媒は、室内側切換弁108A,Bによって選択された低圧ガス管111へと導かれ、アキュムレータ114を通過して再び圧縮機101へと戻される。
室内ユニットCの室内側切換弁108Cは、高圧ガス管110を選択しており、高圧ガスが室内熱交換器107Cに導かれ、室内空気を暖める。室内空気を暖めて凝縮液化した冷媒は、液管112へと導かれる。
特開平9−310931号公報([0017]〜[0021],図1)
一般に、空気調和装置の圧縮機は、その摺動部の潤滑のために、潤滑油が用いられている。この潤滑油は、冷媒に溶け込む性質を有する油が用いられ、その一部が圧縮機から吐出した冷媒とともに室内熱交換器、室外熱交換器等のシステム内を流れ、再び圧縮機に回収されるようになっている。この潤滑油がシステム内を流れる際に熱交換器の内壁に付着すると伝熱を阻害してしまう。さらに、潤滑油が冷媒配管の内壁にも付着することにより、圧縮機へ戻される潤滑油量が低下し、圧縮機の潤滑不足を招くことになる。そこで、熱交換器や冷媒配管の内壁に付着して滞留してしまった潤滑油を回収するために、圧縮機側に潤滑油を回収する油戻し運転が行われる。
上述した従来の冷暖房フリーマルチエアコンでは、液管112については、液冷媒が流れるので、この液冷媒とともに油が回収される。したがって、油戻し運転を特に必要としない。
低圧ガス管111については、冷房時には、圧縮機の101の回転数を増大させてシステム内のガス冷媒流速を上げることにより、また、室内熱交換器107A,B,Cから液体のまま冷媒を流出させて低圧ガス管内に液冷媒を流すこと(液バック)により、油戻し運転が行われる。暖房時には、一時的に冷房サイクルに切り換えて疑似デフロスト運転を行い液バックさせることにより、油戻し運転が行われる。
しかし、高圧ガス管110は、暖房時にのみ室内熱交換器107A,B,Cに高圧ガス冷媒を供給するために用意されるもので、すなわち暖房専用のガス配管とされており、潤滑油が配管内に滞留しやすい。
液バック運転による油回収も考えられるが、高圧ガス管110は圧縮機101の吐出側に接続されているため、圧縮機101の吸入側に高圧ガス管110を切換える構成が新たに必要となる。これではコストアップにつながってしまい、現実的でない。
特に近年では、市場要求の高度化により配管長が従来よりも1.5倍以上になり、油の回収がさらに困難となっている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、高圧ガス管の油回収を効率よく簡便に行うことができる室内機およびこれを備えた空気調和装置ならびにその運転方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の室内機およびこれを備えた空気調和装置ならびにその運転方法は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる空気調和装置の室内機は、低圧ガス管、高圧ガス管および液管によって室外機と接続され、前記高圧ガス管または前記液管から冷媒が供給されて室内空気と熱交換を行う室内熱交換器を備えた空気調和装置の室内機において、前記高圧ガス管と前記低圧ガス管とを接続して前記室内熱交換器をバイパスするバイパス管を備え、該バイパス管には開閉弁が設けられていることを特徴とする。
高圧ガス管と低圧ガス管とを接続して室内熱交換器をバイパスするバイパス管を室内機に設け、このバイパス管の開閉弁を開とすることにより、高圧ガス管から低圧ガス管へと冷媒が流れる。このように高圧ガス管から低圧ガス管へと向かうガス冷媒流れを形成し、このガス冷媒の流速を用いて、高圧ガス管および低圧ガス管の内壁に付着した油を回収する油戻し運転が可能となる。
特に、室内熱交換器をバイパスさせ、高圧ガス管と低圧ガス管とを接続することとしたので、ユニットの使用状況下に関わらず、常に高い流速でガス冷媒を流すことができ、効果的に油戻しを行うことができる。
また、室内熱交換器をバイパスさせてガス冷媒が室内熱交換器を通過しないようにしたので、油戻し運転時の騒音が室内に伝達されることがない。
また、高圧ガス管、バイパス管および低圧ガス管を順に流れるガス冷媒流れを形成することになるので、高圧ガス管および低圧ガス管を同時に油戻し運転ができ、高圧ガス管および低圧ガス管内の油を短時間で回収することができる。
さらに、本発明の空気調和装置の室内機は、前記バイパス管には、該バイパス管内を流れる冷媒による騒音を防止する騒音防止手段が設けられていることを特徴とする。
高圧ガス管と低圧ガス管とを接続するので、大きな圧力差でガス冷媒が流れることになり、バイパス管内を流れるガス冷媒の減速が大きくなりすぎて、騒音が発生するおそれがある。バイパス管に騒音防止手段を設けることにより、バイパス管の騒音を防止する。
騒音防止手段としては、例えば、バイパス管を剛に固定する固定手段が挙げられる。
さらに、本発明の空気調和装置の室内機は、前記騒音防止手段として、前記バイパス管に設けられた減速手段を用いることを特徴とする。
減速手段により、バイパス流路内を流れる冷媒の流速を調節することとし、騒音の発生を抑える。
減速手段としては、キャピラリチューブが好適である。
また、本発明の空気調和装置は、冷媒を圧縮する圧縮機および外気と熱交換を行う室外熱交換器を備えた室外機と、低圧ガス管、高圧ガス管および液管によって前記室外機と接続され、前記高圧ガス管または液管から冷媒が供給されて室内空気と熱交換を行う室内熱交換器を備えた複数の室内機と、を備えた空気調和装置において、上記のいずれかの室内機を少なくとも一つ備えていることを特徴とする。
また、本発明の空気調和装置の運転方法は、冷媒を圧縮する圧縮機および外気と熱交換を行う室外熱交換器を備えた室外機と、低圧ガス管、高圧ガス管および液管によって前記室外機と接続され、前記高圧ガス管または液管から冷媒が供給されて室内空気と熱交換を行う室内熱交換器を備えた複数の室内機と、を備えた空気調和装置の運転方法において、前記室内熱交換器をバイパスさせて前記高圧ガス管と前記低圧ガス管との間にガス冷媒を流す油戻し運転を行うことを特徴とする。
高圧ガス管と低圧ガス管との間にバイパス管を設け、このバイパス管を介してガス冷媒を流すこととしたので、簡便な構成で効率よく油回収を行うことができる。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
図1には、冷暖房フリーマルチエアコン(空気調和装置)の概略構成が示されている。
冷暖房フリーマルチエアコンは、一つの室外ユニット(室外機)1と、複数の室内ユニット(室内機)3と、これらを接続する高圧ガス管5、低圧ガス管7および液管9とを備えている。
室外ユニット1は、例えば2台とされた圧縮機10と、例えば2台とされた室外熱交換器12とを備えている。
室外熱交換器12は、室外空気と熱交換するものであり、通過する冷媒の状態に応じて、凝縮器または蒸発器として動作する。各室外熱交換器12a,bとレシーバ23との間の液管9との間であって、各室外熱交換器12a,bの近傍には、それぞれ、室外側膨張弁13a,bが設けられている。この室外側膨張弁13a,bをバイパスする室外側膨張弁バイパス管16a,bが設けられており、各バイパス管16a,bには、室外熱交換器12a,bからレシーバ23への冷媒流れを許容し、その逆の流れを阻止する逆止弁19a,bが設けられている。一方の第1室外熱交換器12aに接続された室外側膨張弁バイパス管16aには、逆止弁19aの上流側に開閉弁21が設けられている。
室外側膨張弁13a,bのレシーバ23側に接続された配管は、液管9の合流点9aにて合流するようになっている。
各圧縮機10a,bは、好適にはスクロールコンプレッサが用いられる。これらの圧縮機10a,bは、要求される能力に応じて、2台同時に運転する場合もあり、また、1台のみ運転させ、他の1台をバックアップとする場合もある。
圧縮機10で圧縮された冷媒は、高圧ガス冷媒となり、高圧ガス管5へと吐出される。
なお、冷媒としては、例えばR401Aが用いられる。このR401Aは、従来の冷媒であるR22,R407C に比べて約1.4倍(5℃)の密度を有し、1.6倍の高圧(5℃)となる高密度高圧冷媒のため、高い冷凍能力を発揮し、圧力損失も少ないという利点を有する。
室外ユニット1内に位置する高圧ガス管5は、分岐点5a,bにおいて分岐し、それぞれの分岐管6a,bが高圧ガス管用ポート14−1において室外側四方弁14a,14bに接続されている。室外側四方弁14a,bは、それぞれ、室外熱交換器12a,bに接続される室外熱交換器側ポート14−2と、低圧ガス管7の分岐点7dにおいて分岐する低圧ガス分岐管15a,bに接続される低圧ガス管側ポート14−3と、ストレーナ17a,b及びキャピラリチューブ18a,bを介して低圧ガス分岐管15a,bに接続されるバイパス管側ポート14−4とを備えている。
室外ユニット1内に位置する低圧ガス管7は、アキュムレータ20を介して、各圧縮機10a,bに接続されている。アキュムレータ20において回収された液冷媒は、液冷媒返送ライン22a,bによって各圧縮機10a,bに戻されるようになっている。
室外熱交換器12a,bは、室外側四方弁14a,bに接続される側の反対側に、液管9が接続されている。この室外ユニット1内の液管9には、液冷媒を貯留するレシーバ23と、冷房運転時に液管9を流れる冷媒に過冷却を与える過冷却器25とを備えている。過冷却器25は、液管9を流れる液冷媒の一部を取り出し、膨張弁25aによって膨張気化させて冷却した冷媒によって、液管9を流れる液冷媒に過冷却を与えるようになっている。過冷却に用いられて気化したガス冷媒は、アキュムレータ20に返送される。
室内ユニット3は、複数設けられており、各室内ユニットの構成は同等とされる。
室内ユニット3は、室内空気と熱交換を行う室内熱交換器40を備えている。室内熱交換器40と液管9とを接続する液冷媒用分岐管44には、膨張弁42が設けられている。
各室内ユニット3には、高圧ガス管5及び低圧ガス管7の切り換えを行う分流コントローラ46が設けられている。
分流コントローラ46は、次のような構成となっている。
分流コントローラ46は、室内側四方弁48を備えている。室内側四方弁48は、高圧ガス管5の主管から分岐された高圧ガス分岐管5cに接続される高圧ガス管用ポート48−1と、室内熱交換器40側に接続される室内熱交換器側ポート48−2と、低圧ガス管7の主管から分岐された室内側低圧ガス分岐管7cに接続される低圧ガス管用ポート48−3と、室内側低圧ガス分岐管7cの中途位置49に合流する低圧バイパス管50に接続される低圧バイパス管用ポート48−4とを有している。
室内側四方弁48は、暖房運転時には、高圧ガス管用ポート48−1と室内熱交換器側ポート48−2とを連通し、かつ、低圧ガス管用ポート48−3と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通する。また、室内側四方弁48は、冷房運転時には、高圧ガス管用ポート48−1と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通し、かつ、室内熱交換器側ポート48−2と低圧ガス管用ポート49−3とを連通する。
室内側四方弁48の上流側の高圧ガス分岐管5cには、高圧ガス分岐管用開閉弁52が設けられている。この高圧ガス分岐管用開閉弁52を迂回するように高圧ガス分岐管用バイパス流路54が形成されており、この高圧ガス分岐管用バイパス流路54には第1キャピラリチューブ55が設けられている。
室内側四方弁48の下流側の低圧バイパス管50には、第2キャピラリチューブ57が設けられている。
高圧ガス分岐管用バイパス流路54の上流側の高圧ガス分岐管5cと低圧バイパス管50の下流側(中途位置49の下流側)の室内側低圧ガス分岐管7cとの間には、高低圧バイパス管(バイパス管)58が設けられている。高低圧バイパス管58には、高圧ガス分岐管5c側から室内側低圧ガス分岐管7c側に向かって、高低圧バイパス管用開閉弁(開閉弁)60と第3キャピラリチューブ(減速手段)62とが順に設けられている。
次に、上記構成の冷暖房フリーマルチエアコンについて、各運転モードに応じてその動作を説明する。
その後、本発明にかかる油戻し運転の一実施形態について説明する。
以下に説明するように、本実施形態にかかる冷暖房フリーマルチエアコンは、要求される凝縮能力・蒸発能力に応じて、室外熱交換器12の動作を適宜変更するものである。
[全冷房全台運転:運転パターンC4]
先ず、夏季のように、全ての室内ユニット3において冷房運転が選択されている場合の動作について、図1を用いて説明する。この場合、二つの室外熱交換器12a,bは凝縮器として動作する。
圧縮機10aによって圧縮された高圧ガス冷媒は、高圧ガス管5の各分岐点5a,bで分岐して、各室外側四方弁14a,bへと流れる。一方、高圧ガス冷媒の一部分(ごく少量)は、室内ユニット3へと接続される高圧ガス管5を通って室内ユニット3へと流れる。なお、本実施形態において、圧縮機は1台のみ用いており、他の1台はバックアップ用とされている。
室外側四方弁14a,bでは、高圧ガス管用ポート14−1と室外熱交換器側ポート14−2が連通され、また、低圧ガス管側ポート14−3とバイパス管側ポート14−4とが連通されている。したがって、高圧ガス管用ポート14−1へと流れ込んだ高圧ガス冷媒は、室外熱交換器側ポート14−2を通過して、室外熱交換器12a,bへと導かれる。一方、室外側四方弁14a,bの低圧ガス管側ポート14−3とバイパス管側ポート14−4とが連通され、室外側低圧ガス分岐間15a,bを通る流路は閉ループとされているので、室外側低圧ガス分岐管15a,bには高圧ガス冷媒は流れず、また、低圧ガス管7の分岐点7dから低圧ガス冷媒が流れ込むこともない。ただし、室外側低圧ガス分岐管15a,b内は低圧ガス冷媒が満たされた状態となっている。
室外熱交換器12a,bへと流れ込んだ高圧ガス冷媒は、外気と熱交換して放熱し、凝縮液化される。凝縮液化した高圧液冷媒は、レシーバ23を通過し、過冷却器25で過冷却された後、液管9を通って室内ユニット3へと導かれる。なお、室外ユニット1と室内ユニット3とを接続する液管9は、その長さが100mを超えるので、このように過冷却をつけて液管9内での液冷媒の蒸発を避けることが望ましい。
室内ユニット3側へと流れ込んだ高圧液冷媒は、各室内ユニット3に接続された高圧ガス分岐管5cに分岐した後、各室内ユニット3の膨張弁42で絞られて膨張させられる。その後、液冷媒は室内熱交換器40で蒸発して、室内空気から熱を奪い冷却する。蒸発気化した低圧ガス冷媒は、分流コントローラ46の室内側四方弁48へと流れ込む。室内側四方弁48は、高圧ガス管用ポート48−1と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通し、かつ、室内熱交換器側ポート48−2と低圧ガス管用ポート49−3とを連通している。したがって、室内熱交換器40からの低圧ガス冷媒は、室内側四方弁48を通り、室内側低圧ガス分岐管7cへと流れ込んだ後、主管である低圧ガス管7を通って室外ユニット1へと導かれる。
分流コントローラ46内では、高圧ガス冷媒について、次のような冷媒流れが形成されている。高圧ガス管5から各室内ユニット3に分岐した高圧ガス分岐管5cを通って流れ込んだ高圧ガス冷媒は、高圧ガス分岐管用開閉弁52が閉とされているので、高圧ガス分岐管用バイパス流路54を通り、第1キャピラリチューブ55で減圧される。減圧されたガス冷媒は、室内側四方弁48を通り、低圧バイパス管50へと流れ込み、第2キャピラリチューブ57で絞られて流量調整された後、中途位置49において室内側低圧ガス分岐管7cに合流する。このように、高圧ガス分岐管5cの高圧ガス冷媒を室内側四方弁48を介して流すようにしたので、高圧ガス分岐管5cにおいて高圧ガスが滞留することがなく、ひいては、主管である高圧ガス管5において高圧ガスが滞留することがない。したがって、高圧ガス管5(もしくは高圧ガス分岐管5c)内で高圧ガス冷媒が放熱・凝縮してしまい、液冷媒が高圧ガス管5内に溜まり込むことが防止される。特に、室外ユニット1と室内ユニット3とを接続する高圧ガス管5の配管長は100mを超え、たとえ配管を断熱したとしてもその放熱量は無視できないものとなるため、このような高圧ガス冷媒を分流コントローラ46によって流動させる冷媒回路が有効となる。
一方、分流コントローラ46の高低圧バイパス管用開閉弁60は閉とされているので、高低圧バイパス管58には高圧ガス冷媒が流れない。
低圧ガス管7を通って室外ユニット1に流れ込んだ低圧ガス冷媒は、アキュムレータ20で液冷媒が除去された後、圧縮機10aへと戻される。
このように、全冷房全台運転では、要求される凝縮能力が大きいため、二つの室外熱交換器12a,bが凝縮器として運転される。
[全冷房運転(停止ユニット有):運転パターンC4’]
図2に示すように、全冷房運転であっても、全ての室内ユニット3の送風ファン(図示せず)が動作している場合に限らず、何台かは(同図においては室内ユニット3d)送風ファンが回転せず、停止ユニットとされている場合もある。この場合、要求される凝縮能力は依然として大きい(例えば能力の100%)ので、室外熱交換器12a,bは2台とも凝縮器として動作する。
なお、この運転パターンの場合にも、高圧ガス分岐管5cと低圧ガス分岐管7cとを連通する高低圧バイパス管58に設けられた高低圧バイパス管用開閉弁60は閉じられている。
[冷房主体(冷房期):運転パターンC4”]
図3に示すように、夏季のような冷房期であっても、1又は複数台の室内ユニット3(同図においては室内ユニット3aのみ)が暖房運転を選択されている場合がある。この場合、要求される凝縮能力は依然として大きい(例えば能力の100%)ので、室外熱交換器12a,bは2台とも凝縮器として動作する。
室内ユニット3aは、室内側四方弁48を切り換えることによって、冷房運転から暖房運転へと切り換えられる。つまり、室内側四方弁48は、冷房運転時には、高圧ガス管用ポート48−1と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通し、かつ、室内熱交換器側ポート48−2と低圧ガス管用ポート49−3とを連通していたものを、暖房運転時には、高圧ガス管用ポート48−1と室内熱交換器側ポート48−2とを連通し、かつ、低圧ガス管用ポート48−3と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通するように切り換えられる。
その後、高圧ガス分岐管用開閉弁52が開けられる。この開閉弁52が開けられる直前には、高圧ガスは、高圧ガス分岐管用バイパス流路54に設けた第1キャピラリチューブ55によって高圧ガスの圧力が減じられて低圧ガスに近い圧力まで減じられているので、高圧ガス管用ポート48−1には、低圧ガスに近い圧力が加わっている。この状態で室内側四方弁48を切り換えて、高圧ガス管用ポート48−1と室内熱交換器側ポート48−2とを接続するので、切り換え時における圧力差を可及的に小さくすることができ、室内側四方弁48の切り換え時における騒音を防止することができる。
このように室内側四方弁48が切り換えられると、高圧ガス冷媒は、室内熱交換器40へと導かれ、この室内熱交換器40で凝縮・液化することによって室内空気に熱を与えて暖房を行う。室内熱交換器40で液化した高圧液冷媒は、液冷媒用分岐管44を通って、主管である液管9へと合流する。
なお、この運転パターンの場合にも、高圧ガス分岐管5cと低圧ガス分岐管7cとを連通する高低圧バイパス管58に設けられた高低圧バイパス管用開閉弁60は閉じられている。
[冷房主体(中間期:室外ファンコントロール範囲内):運転パターンC2]
図4には、春季や秋季のような中間期であって、冷房運転を行う室内ユニット3の台数が、暖房運転を行う室内ユニット3の台数よりも多い冷房主体の運転を行う場合が示されている。また、室外温度が冬季のように低すぎず(例えば5℃以上)、室外熱交換器12a,bに設けた室外ファン(図示せず)の運転・停止(又は室外ファンの回転数制御)によって凝縮能力をコントロールできる範囲における場合である。
この運転パターンでは、夏季のように要求冷房能力が大きくなく、したがって要求される凝縮能力が比較的小さい(例えば能力の50%)ので、第2室外熱交換器12bは停止されている。この第2室外熱交換器12bの停止は次のように行われる。
第2室外熱交換器12bに接続された室外側四方弁14bを切り換えて、高圧ガス管用ポート14−1と室外熱交換器側ポート14−2との連通を切り、高圧ガス管用ポート14−1とバイパス管側ポート14−4とを連通させ、室外熱交換器側ポート14−2と低圧ガス管側ポート14−3とを連通させる。これにより、圧縮機10aから吐出された高圧ガスを第2室外熱交換器12bに流さないようにする。また、第2室外熱交換器12bに接続された室外側膨張弁13bを全閉にする。
他方の第1室外熱交換器12aの下流側の室外側膨張弁13aは全開とされており、また、室外側膨張弁バイパス管16aに設けた開閉弁21も開とされている。
暖房運転を行う室内ユニット3aの分流コントローラ46は、次のように動作される。
分流コントローラ46の室内側四方弁48は、高圧ガス管用ポート48−1と室内熱交換器側ポート48−2とを連通し、かつ、低圧ガス管用ポート48−3と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通している。したがって、高圧ガス冷媒は、室内側四方弁48を通って、室内熱交換器40へと導かれ、この室内熱交換器40で凝縮・液化することによって室内空気に熱を与えて暖房を行う。室内熱交換器40で液化した高圧液冷媒は、液冷媒用分岐管44を通って、主管である液管9へと合流する。
なお、この運転パターンの場合にも、高圧ガス分岐管5cと低圧ガス分岐管7cとを連通する高低圧バイパス管58に設けられた高低圧バイパス管用開閉弁60は閉じられている。
[冷房主体(中間期:室外ファンコントロール範囲内):運転パターンC1]
図5には、図4を用いて説明した運転パターンC2に類似した運転パターンが示されている。本運転パターンC1と運転パターンC2とは、要求される凝縮能力が本運転パターンC1の方が小さい(例えば能力の0〜50%程度)点で異なる。したがって、運転パターンC2では、第1室外熱交換器12aの下流側に配置された室外側膨張弁13aおよび室外側膨張弁バイパス管16aの開閉弁21のいずれもが全開となっていたが、本運転パターンC1では室外側膨張弁13aをステップ的に中間段階の開度に絞り、室外側膨張弁バイパス管16aの開閉弁21を全閉としている。このようにして、室外ユニット1において発揮される凝縮能力を調整している。
なお、この運転パターンの場合にも、高圧ガス分岐管5cと低圧ガス分岐管7cとを連通する高低圧バイパス管58に設けられた高低圧バイパス管用開閉弁60は閉じられている。
[冷暖バランス(冷房≒暖房,低外気温室内小容量):運転パターンC2’]
図6には、室内ユニット3の冷房運転をしている台数と暖房運転をしている台数が等しく、各室内熱交換器40が小容量でバランスしている冷暖バランス運転のときであって、かつ冬季のように外気温が低い場合が示されている。
同図において、室内ユニット3a,bは暖房運転が選択され、室内ユニット3c,dは冷房運転が選択されている。暖房運転時および冷房運転時における分流コントローラ46の動作は上述の通りである。
すなわち、暖房運転が行われている分流コントローラ46の室内側四方弁48は、高圧ガス管用ポート48−1と室内熱交換器側ポート48−2とを連通し、かつ、低圧ガス管用ポート48−3と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通している。
冷房運転が行われている分流コントローラ46の室内側四方弁48は、高圧ガス管用ポート48−1と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通し、かつ、室内熱交換器側ポート48−2と低圧ガス管用ポート49−3とを連通している。
本運転パターンC2’では、第1室外熱交換器12aを凝縮器として、第2室外熱交換器12bを蒸発器として運転している。
すなわち、室外側膨張弁13aおよび室外側膨張弁バイパス管16aに設けた開閉弁21を開として第1室外熱交換器12aを凝縮器として動作させている。
第2室外熱交換器12bに接続されている室外側四方弁14bによって室外熱交換器側ポート14−2と低圧ガス管側ポート14−3とが連通されているので、液管9の合流点9aから高圧液冷媒が室外側膨張弁13bへと流れ込む。室外側膨張弁13bは絞り弁として動作するように開度調整がなされており、ここで高圧液冷媒が膨張させられて第2室外熱交換器12bへと流され、外気との熱交換により蒸発させられるようになっている。これにより、第2室外熱交換器12bを蒸発器として動作させている。
本運転パターンC2’では、低外気温に見合った低圧で圧縮機10を運転させると、必要な高圧を維持するために圧縮機の周波数が増大し、システム内を循環する冷媒量が多くなってしまう。しかし、各室内熱交換器40が小容量でバランスしているので、冷媒循環量が多くなると冷暖混在運転のバランスを失うおそれがある。
また、低外気温とされているので、室外熱交換器12a,bをともに停止させておくと(これらの室外熱交換器12a,bは暖房運転に備えて蒸発器の状態で待機している)、室外熱交換器12a,b内に冷媒が凝縮して大量に溜まり込んでしまうおそれがある。
そこで、第1室外熱交換器12aを凝縮器として、かつ第2室外熱交換器12bを蒸発器として動作させることにより、室外熱交換器12a,bで冷媒を常に流動させることを可能にして、冷媒の溜まり込みを防いでいる。また、冷媒循環量を増加させることができるので、必要な圧縮機の周波数を維持することができる。
なお、この運転パターンの場合にも、高圧ガス分岐管5cと低圧ガス分岐管7cとを連通する高低圧バイパス管58に設けられた高低圧バイパス管用開閉弁60は閉じられている。
[冷暖バランス(冷房≒暖房、低圧許容範囲):運転パターンC0]
図7には、室内ユニット3の冷房運転をしている台数と暖房運転をしている台数が等しい冷暖バランス運転の場合が示されている。本運転パターンC0は、図6を用いて示した運転パターンC2’と異なり、室内ユニット3の暖房運転をしている各室内熱交換器40の容量が比較的大きく、しかも、外気温に対応する飽和蒸気圧を考慮しても室外熱交換器12a,bにおける液冷媒の溜まり込みが許容される範囲(低圧許容範囲)となっている。
したがって、本運転パターンC0では、室外熱交換器12a,bのいずれも停止すなわち冷媒を流さないようになっており、凝縮器としても蒸発器としても動作させていない。すなわち、室外側四方弁14a,bの高圧ガス管用ポート14−1とバイパス管側ポート14−4とを連通させ、室外熱交換器側ポート14−2と低圧ガス管側ポート14−3とを連通させて、高圧ガス管用ポート14−1と室外熱交換器側ポート14−2との連通を切る。
冷房運転に供される高圧液冷媒は、暖房運転をしている室内ユニット3a,bの室内熱交換器40において凝縮した高圧液冷媒が用いられる。
本運転パターンにおいても、暖房運転が行われている分流コントローラ46の室内側四方弁48は、高圧ガス管用ポート48−1と室内熱交換器側ポート48−2とを連通し、かつ、低圧ガス管用ポート48−3と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通している。
また、冷房運転が行われている分流コントローラ46の室内側四方弁48は、高圧ガス管用ポート48−1と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通し、かつ、室内熱交換器側ポート48−2と低圧ガス管用ポート49−3とを連通している。
なお、この運転パターンの場合にも、高圧ガス分岐管5cと低圧ガス分岐管7cとを連通する高低圧バイパス管58に設けられた高低圧バイパス管用開閉弁60は閉じられている。
[全暖房全台運転:運転パターンE4]
次に、冬季のように、全ての室内ユニット3において暖房運転が選択されている場合の動作について、図8を用いて説明する。この場合、二つの室外熱交換器12a,bは蒸発器として動作する。
圧縮機10aによって圧縮された高圧ガス冷媒は、高圧ガス管5を通って室内ユニット3へと導かれる。高圧ガス冷媒のごく一部は、高圧ガス管5の分岐点5a,bにおいて分岐して各室外側四方弁14a,bへと流れ込む。室外側四方弁14a,bは、高圧ガス管用ポート14−1とバイパス管側ポート14−4とが連通され、また、室外熱交換器側ポート14−2と低圧ガス管側ポート14−3とが連通されている。したがって、室外側四方弁14a,bへと流れ込んだ高圧ガス冷媒は、バイパス管側ポート14−4を通って、キャピラリチューブ18a,bで減圧された後、室外側低圧ガス分岐管15a,bに合流する。室外側低圧ガス分岐管15a,b内の低圧ガス冷媒は、アキュムレータ20を通過して、再び圧縮機10aへと戻される。また、室外熱交換器12a,bから導かれる低圧ガス冷媒も、室外側四方弁14a,bを介して室外側低圧ガス分岐管15a,bに流れるようになっている。
高圧ガス管5によって室内ユニット3へと導かれた高圧ガス冷媒は、各高圧ガス分岐管5cを通過して、各分流コントローラ46へと流れ込む。分流コントローラ46の室内側四方弁48は、高圧ガス管用ポート48−1と室内熱交換器側ポート48−2とを連通し、かつ、低圧ガス管用ポート48−3と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通している。したがって、高圧ガス冷媒は、室内側四方弁48を通って、室内熱交換器40へと導かれ、この室内熱交換器40で凝縮・液化することによって室内空気に熱を与えて暖房を行う。室内熱交換器40で液化した高圧液冷媒は、液冷媒用分岐管44を通って、主管である液管9へと合流する。この高圧液冷媒は、液管9によって室外ユニット1へと導かれ、室外熱交換器12a,bの上流側に位置する室外側膨張弁13a,bによって減圧させられて低圧液冷媒とされた後に、室外熱交換器12a,bへと送られる。低圧液冷媒は、室外熱交換器12a,bにおいて外気から熱を奪うことにより蒸発して低圧ガス冷媒とされる。低圧ガス冷媒は、上述のように、室外側四方弁14a,bへと導かれた後、低圧ガス分岐管15a,bを通って圧縮機10aへと戻される。
なお、この運転パターンの場合にも、高圧ガス分岐管5cと低圧ガス分岐管7cとを連通する高低圧バイパス管58に設けられた高低圧バイパス管用開閉弁60は閉じられている。
[暖房主体(暖房期):運転パターンE4’]
図9に示すように、冬季のような暖房期であり殆どの室内ユニット3が暖房運転とされていても、一部の室内ユニット(図においては室内ユニット3d)のみが冷房運転を選択している場合がある。
この場合には、室内ユニット3dの分流コントローラを冷房運転時の設定に変更されている。すなわち、室内側四方弁48は、高圧ガス管用ポート48−1と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通し、かつ、室内熱交換器側ポート48−2と低圧ガス管用ポート49−3とを連通している。
このように暖房運転から冷房運転に切り換える場合、高圧ガス分岐管用開閉弁52を開から閉にして、高圧ガスを高圧ガス分岐管用バイパス流路54に流して第1キャピラリチューブ55で減圧した後に、室内側四方弁48を切り換える。このようにすることで、切り換え時における圧力差を可及的に小さくすることができ、室内側四方弁48の切り換え時における騒音を防止することができる。
室外熱交換器12a,bについては、暖房期でありシステム全体として要求される蒸発能力が依然として大きい(例えば能力の100%)ので、上述の運転パターンE4(図8参照)と同様に、蒸発器として動作している。
なお、この運転パターンの場合にも、高圧ガス分岐管5cと低圧ガス分岐管7cとを連通する高低圧バイパス管58に設けられた高低圧バイパス管用開閉弁60は閉じられている。
[暖房主体(中間期):運転パターンE2]
図10に示すように、暖房運転が選択されている室内ユニット3の台数が冷房運転が選択されている室内ユニット3の台数よりも多く、しかも春季や秋季のような中間期の場合の運転パターンが示されている。
本運転パターンでは、冬季ほど蒸発能力が要求されない(例えば能力の50%程度)ので、第一室外熱交換器12aの膨張弁13aを全閉として第1室外熱交換器12aを停止し、第2室外熱交換器12bのみを蒸発器として動作させている。
なお、この運転パターンの場合にも、高圧ガス分岐管5cと低圧ガス分岐管7cとを連通する高低圧バイパス管58に設けられた高低圧バイパス管用開閉弁60は閉じられている。
[油戻し運転]
以下に、本発明にかかる油戻し運転について説明する。
図11には、高圧ガス管5及び低圧ガス管7に貯まった圧縮機10の潤滑油を圧縮機10へと返送する油戻し運転の冷媒回路が示されている。
本油戻し運転は、暖房運転時(例えば、上述の全暖房全台運転:運転パターンE4)に、室内側四方弁48を切り換えて高圧ガス管5と室内熱交換器40との高圧ガス冷媒流れを切断した後に、高圧ガス分岐管5cと低圧ガス分岐管7cとを連通する高低圧バイパス管(バイパス管)58の高低圧バイパス管用開閉弁(開閉弁)60を開とすることによって行われる。このとき、分流コントローラ46内を流れる高圧ガスは、高低圧バイパス管58を通って、高圧ガス分岐管5cから低圧ガス分岐管7cへと流される。なお、高圧ガス分岐管用開閉弁52は開とされているが、この開閉弁52を通り、室内側四方弁46及び第2キャピラリチューブ57を通る圧力損失よりも、高低圧バイパス管58を通る圧力損失が小さくなるように第3キャピラリチューブ62の圧力損失を設定しているので、殆どの高圧ガス冷媒は高低圧バイパス管58内を流れる。
第3キャピラリチューブ62は、高低圧バイパス管58を通過するガス冷媒の流速を調整する役割を有している。つまり、高低圧バイパス管58を通過するガス冷媒の流速が過剰に大きい場合、高低圧バイパス管58で騒音が発生するおそれがある。そこで、第3キャピラリチューブ62によって流速を落とし、騒音の発生を防止している。このように第3キャピラリチューブ62は、騒音防止のための減速手段として用いられている。
また、キャピラリチューブ62は、配管が螺旋状に巻回された形状とされているのでそれ自体が直線状配管に対して高い剛性を有しており、振動に対する固有値を増大させている。また、図示しないが、高低圧バイパス管58を近傍の剛性を有する部材(例えばフレーム)に固定して、振動発生を防ぐようにしても良い。
以上の通り、本実施形態によれば、次のような作用効果を奏する。
高低圧バイパス管58を高圧ガスが流れるようにして、高低圧バイパス管58よりも室内熱交換器40側の冷媒流路をショートカットする冷媒回路を形成することとしたので、高低圧差を維持したまま高圧ガスを高圧ガス管5から低圧ガス管7に流すことができる。これにより、室内外の負荷に関わらず、ガス冷媒の流速を高く保つことができ、冷媒配管内壁に付着した潤滑油を効果的に回収することができる。
ガス冷媒の圧力損失となる室内熱交換器40をバイパスさせ、高圧ガス分岐管5cと室内側低圧ガス管7cとを接続することとしたので、高い流速でガス冷媒を流すことができ、効果的に油戻しを行うことができる。特に、冷媒としてR410Aを用いた場合、圧力損失が少ないので、従来と同等の圧力損失を許容するとすれば配管径を小さくすることができる。これにより、ガス冷媒の流速をさらに上げることでき、より効率的に油回収を行うことができる。
室内熱交換器40をバイパスさせてガス冷媒が室内熱交換器40を通過しないようにしたので、油戻し運転時の騒音が室内に伝達されることがない。
高圧ガス管5、高圧ガス分岐管5c、高低圧バイパス管58、室内側低圧ガス分岐管7c、低圧ガス管7を順に流れるガス冷媒流れを形成して油戻しを行うこととしたので、これらの管内を同時にかつ短時間で洗浄(油回収)することができる。
高低圧バイパス管58を追加するという簡便な構成により油戻し運転が実現できるので、コストを最小限に抑えることができる。
液バックのように液冷媒を圧縮機に戻す必要がないので、圧縮機のドーム下温度を低下させることなく所定値以上に維持することができる。したがって、圧縮機内の油濃度が低下することがなく、潤滑不足による圧縮機の破損を回避することができる。また、ドーム下温度が低下しないので、油戻し運転終了後に暖房運転に切り換えた場合、即座に高圧を上昇させることができるので暖房の立ち上がりを早くすることができる。
液バックのように低圧液冷媒を室内熱交換器に流す必要がないので、室内熱交換器の温度が下がることはない。したがって、油戻し運転終了後の暖房運転に切り換えた場合、暖房の立ち上がりを早くすることができる。
なお、図12に示すように、高低圧バイパス管58を用いずに、高圧ガス分岐管5cと室内側低圧ガス分岐管7cとをショートカットする構成を実現することも可能である。
同図には、分流ユニット46’が示されている。この分流ユニット46’は、上述の分流ユニット46の高低圧バイパス管58を省略し、かつ、第2キャピラリチューブ57に代えて、可変絞り57’が設けられている。これにより、高圧ガス分岐管5cと室内側低圧ガス分岐管7cとをショートカットする流路を形成することができる。このショートカット流路を形成して油戻し運転を行う場合には、可変絞り57’の絞りを開いて流路抵抗を少なくし、ガス冷媒流れの流速を増大させるようにしている。
本実施形態によれば、室外熱交換器12を2台としたが、その台数はこれに限定されず、要求される能力に応じて適宜変更される。
また、室内ユニット3の数も適用対象に応じて適宜変更される。
また、圧縮機10を2台としたが、圧縮機台数はこれに限定されず、要求される能力に応じて適宜変更される。
本発明の冷暖房フリーマルチエアコンであり、全冷房全台運転の運転パターンを示した概略構成図である。 停止室内ユニットがある場合の全冷房運転の運転パターンを示した概略構成図である。 冷房期における冷房主体運転の運転パターンを示した概略構成図である。 中間期における冷房主体運転であって室外ファンのコントロール範囲内の運転パターンを示した概略構成図である。 中間期における冷房主体運転であって室外ファンのコントロール範囲内であり要求される凝縮能力が比較的小さい場合の運転パターンを示した概略構成図である。 冷暖バランス運転であって低外気温の運転パターンを示した概略構成図である。 冷暖バランス運転であって低圧が許容範囲内の運転パターンを示した概略構成図である。 全暖房全台運転の運転パターンを示した概略構成図である。 暖房期における暖房主体運転の運転パターンを示した概略構成図である。 中間期における暖房主体運転の運転パターンを示した概略構成図である。 油戻し運転の運転パターンを示した概略構成図である。 油戻し運転の変形例を示した概略構成図でさる。 従来の冷暖房フリーマルチエアコンを示した概略構成図である。
符号の説明
1 室外ユニット(室外機)
3 室内ユニット(室内機)
5 高圧ガス管
7 低圧ガス管
9 液管
48 室内側四方弁
50 低圧バイパス管
55 第1キャピラリチューブ
57 第2キャピラリチューブ
58 高低圧バイパス管(バイパス管)
60 高低圧バイパス管用開閉弁(開閉弁)
62 第3キャピラリチューブ(騒音防止手段,減速手段)

Claims (5)

  1. 低圧ガス管、高圧ガス管および液管によって室外機と接続され、前記高圧ガス管または前記液管から冷媒が供給されて室内空気と熱交換を行う室内熱交換器を備えた空気調和装置の室内機において、
    前記高圧ガス管と前記低圧ガス管とを接続して前記室内熱交換器をバイパスするバイパス管を備え、該バイパス管には開閉弁が設けられていることを特徴とする空気調和装置の室内機。
  2. 前記バイパス管には、該バイパス管内を流れる冷媒による騒音を防止する騒音防止手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置の室内機。
  3. 前記騒音防止手段は、前記バイパス管に設けられた減速手段とされていることを特徴とする請求項2に記載の空気調和装置の室内機。
  4. 冷媒を圧縮する圧縮機および外気と熱交換を行う室外熱交換器を備えた室外機と、
    低圧ガス管、高圧ガス管および液管によって前記室外機と接続され、前記高圧ガス管または液管から冷媒が供給されて室内空気と熱交換を行う室内熱交換器を備えた複数の室内機と、を備えた空気調和装置において、
    請求項1から3のいずれかに記載された室内機を少なくとも一つ備えていることを特徴とする空気調和装置。
  5. 冷媒を圧縮する圧縮機および外気と熱交換を行う室外熱交換器を備えた室外機と、
    低圧ガス管、高圧ガス管および液管によって前記室外機と接続され、前記高圧ガス管または液管から冷媒が供給されて室内空気と熱交換を行う室内熱交換器を備えた複数の室内機と、を備えた空気調和装置の運転方法において、
    前記室内熱交換器をバイパスさせて前記高圧ガス管と前記低圧ガス管との間にガス冷媒を流す油戻し運転を行うことを特徴とする空気調和装置の運転方法。
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