JP2008248213A - 銀含有材料と接触する潤滑油組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】銀含有材料と接触する潤滑油として、銀含有材料の腐食を抑制できる潤滑油組成物を提供する。
【解決手段】鉱油系基油及び/又は合成系基油からなる潤滑油基油に、組成物全量基準で、(A)ジチオリン酸亜鉛を、リン量として0.01〜0.2質量%、及び、(B)(B1)金属スルホネート及び(B2)金属サリシレートから選ばれる少なくとも1種の有機金属化合物を、0.0001〜5質量%含有する潤滑油組成物とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、銀含有材料と接触する潤滑油組成物に関するものである。
近年、エンジンの高出力化、低燃費化などの性能向上の目的から、エンジンの筒内圧力が高くされる傾向にある。エンジン軸受は、高面圧下における軸受性能の向上が求められるため、滑り軸受としては鉛含有材料が広く使用されてきた。しかし、鉛は環境負荷物質としてその使用が制限されつつあり、鉛フリーの高性能軸受が求められている。そのため、高負荷エンジン用軸受においては、オーバーレイやライニングの部分に、アルミニウム材料など、様々な鉛非含有材料の使用が検討されている。銀含有材料もその1つであり、例えば、海外の鉄道用ディーゼルエンジンにおいては、ピストンピン軸受やターボチャージャー軸受に銀合金が用いられる場合がある。また、銀含有材料又は銀メッキ材料は、オーバーレイやライニングの他、固体潤滑皮膜として軸受以外の摺動面にも使用されることがある(例えば特許文献1〜6参照)。
日本においては銀含有材料の使用は一般的ではなく、潤滑油との適合性に関する研究例は少ない。自動車用エンジン油には、過去数十年に渡りジチオリン酸亜鉛が必須添加剤として使用され続けているが、銀を腐食するため、銀含有材料を用いる高負荷ディーゼルエンジン用には、不向きであると考えられている。
海外では、鉄道用ディーゼルエンジン用等として、銀含有材料に適合する潤滑油の検討が多くなされている)。例えば、特許文献7には、銀含有材料を用いる高負荷ディーゼルエンジン用に好適な潤滑油として、ジアルキルジチオリン酸の炭化水素アミン塩と酸性リン酸アルキルの炭化水素アミン塩と、清浄剤を含む潤滑油が開示されており、清浄剤としては、特にフェネート系清浄剤が好適であるとされている。
しかしながら、摩耗防止性や酸化防止性などの潤滑油としての性能の観点からは、銀含有材料と接触する潤滑油にもジチオリン酸亜鉛を添加することが好ましい。そのため、ジチオリン酸亜鉛を含有しながらも銀含有材料の腐食を抑制できる潤滑油が望まれている。
特開2002−195266号公報 特開2000−240657号公報 特開平10−61727号公報 特開平9−257045号公報 特開平7−151148号公報 特開平6−264110号公報 特開2007−23289号公報
本発明者らは、特許文献7のように、銀含有材料に対し好適なフェネート系清浄剤と共に、リン化合物として従来から銀腐食の懸念のあったジチオリン酸亜鉛を用いると、著しい銀腐食の問題があることを再認識した。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、ジチオリン酸亜鉛を含有しながらも、銀含有材料と接触する潤滑油として、銀含有材料の腐食を抑制できる潤滑油組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、銀腐食の抑制について鋭意検討した結果、銀含有材料を腐食させると考えられてきたジチオリン酸亜鉛を含有する潤滑油組成物であっても、特定の有機金属化合物と組み合わせることで、銀腐食を大幅に抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の第1の態様は、鉱鉱油系基油及び/又は合成系基油からなる潤滑油基油に、組成物全量基準で、(A)ジチオリン酸亜鉛を、リン量として0.01〜0.2質量%、及び、(B)(B1)金属スルホネート及び(B2)金属サリシレートから選ばれる少なくとも1種の有機金属化合物を、金属量として0.0001〜5質量%含有することを特徴とする、銀含有材料と接触する潤滑油組成物を提供して前記課題を解決するものである。
この態様において、(A)成分は、炭素数3〜6の2級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛であることが好ましい。
また、この態様において、潤滑油組成物は、(B)成分の含有量が金属量として0.05〜0.6質量%であり、銀含有材料を有するディーゼルエンジンに使用されるものであることが好ましい。
また、この態様において、潤滑油組成物は、(B)成分の含有量が金属量として0.3〜0.6質量%であり、銀含有材料を有する鉄道車両用ディーゼルエンジンに使用されるものであることが好ましい。
また、この態様において、潤滑油組成物は、(B)成分の含有量が金属量として0.05〜0.3質量%であり、銀含有材料を有するガソリンエンジンに使用されるものであることが好ましい。
また、この態様において、(A)成分起因のリン量(P)に対する前記(B1)成分起因の金属量(M)の質量比(M/P)は、5以下であることが好ましい。
また、この態様において、(A)成分起因のリン量(P)に対する前記(B2)成分起因の金属量(M)の質量比(M/P)は、1.5以上であることが好ましい。
本発明の第2の態様は、第1の態様の潤滑油組成物を銀含有材料に接触させることを特徴とする、潤滑油と接触する銀含有材料の保護方法を提供して前記課題を解決するものである。
本発明の潤滑油組成物は、それが接触する銀が腐食するのを抑制するため、銀含有材料と接触する潤滑油として使用した場合に、銀含有材料及び該銀含有材料を有する機械や装置を保護することができる。そのため、各種内燃機関用の潤滑油、特にディーゼルエンジン用、鉄道車両用ディーゼルエンジン用、ガソリンエンジン用の潤滑油として有用である。
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下、本発明の潤滑油組成物について詳述する。
本発明の潤滑油組成物(以下、単に潤滑油組成物ともいう。)に用いられる潤滑油基油としては、通常の潤滑油に使用される鉱油系基油及び/又は合成系基油であれば特に制限なく使用することができる。
鉱油系基油としては、具体的には、原油を常圧蒸留して得られる常圧残油を減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、水素化精製等の処理を1つ以上行って精製したもの、あるいはワックス異性化鉱油、フィッシャートロプシュプロセス等により製造されるGTLWAX(ガストゥリキッドワックス)を異性化する手法で製造される潤滑油基油等が例示できる。
鉱油系基油の全芳香族分は、特に制限はないが、好ましくは40質量%以下であり、より好ましくは30質量%以下である。基油の全芳香族分が40質量%を超える場合は、酸化安定性が劣るため好ましくない。なお、(A)成分と(B)成分を併用することで十分な銀腐食抑制効果を発揮できるため、添加剤の溶解性や経済性により優れる鉱油系基油として、全芳香族分が10質量%以上、好ましくは20質量%以上の鉱油系基油を使用しても良い。また、より過酷な条件においても酸化安定性に優れ、長期使用においても鉱油の劣化に起因する成分による銀の腐食を抑制しうる点で、全芳香族分が10質量%未満、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下の鉱油系基油を使用することが望ましい。
なお、上記全芳香族分とは、ASTM D2549に準拠して測定した芳香族留分(aromatic fraction)含有量を意味する。通常この芳香族留分には、アルキルベンゼン、アルキルナフタレンの他、アントラセン、フェナントレン、これらのアルキル化物、ベンゼン環が四環以上縮合した化合物、及びピリジン類、キノリン類、フェノール類、ナフトール類等のヘテロ芳香族を有する化合物等が含まれる。
また、鉱油系基油中の硫黄分は、特に制限はないが、1質量%以下であることが好ましく、0.7質量%以下であることがさらに好ましい。なお、(A)成分及び(B)成分を使用することで十分な銀腐食抑制効果を発揮できるため、添加剤の溶解性や経済性により優れる鉱油系基油として、硫黄分が0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上の鉱油系基油を使用してもよい。また、より過酷な条件においても酸化安定性に優れ、長期使用においても鉱油の劣化に起因する成分による銀の腐食を抑制しうる点で、硫黄分が0.1質量%未満、より好ましくは0.05質量%以下、さらに好ましくは0.005質量%以下の鉱油系基油を使用することが望ましい。
合成系基油としては、具体的には、ポリブテン又はその水素化物;1−オクテンオリゴマー、1−デセンオリゴマー、1−ドデセンオリゴマー等のポリα−オレフィン又はその水素化物;ジトリデシルグルタレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート等のジエステル;トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール−2−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラルゴネート等のポリオールエステル;マレイン酸ジブチル等のジカルボン酸類と炭素数2〜30のα−オレフィンとの共重合体;アルキルナフタレン、アルキルベンゼン、芳香族エステル等の芳香族系合成油又はこれらの混合物等が例示できる。
なお、上記ポリα−オレフィン又はその水素化物は、より過酷な条件においても酸化安定性に優れ、長期使用においても基油の劣化に起因する成分による銀の腐食を抑制しうる点で、特に好ましく用いることができる。
本発明では、潤滑油基油として、鉱油系基油、合成系基油又はこれらの中から選ばれる2種以上の潤滑油の任意混合物等が使用できる。例えば、1種以上の鉱油系基油、1種以上の合成系基油、1種以上の鉱油系基油と1種以上の合成系基油との混合油等を挙げることができる。
潤滑油基油の動粘度は特に制限はないが、100℃での動粘度は、4〜50mm/sであることが好ましく、より好ましくは、6〜40mm/s、特に好ましくは8〜35mm/sである。潤滑油基油の100℃での動粘度が50mm/sを超える場合は、低温粘度特性が悪化し、一方、その動粘度が4mm/s未満の場合は、潤滑箇所での油膜形成が不十分であるため潤滑性に劣り、また潤滑油基油の蒸発損失が大きくなるため、それぞれ好ましくない。
本発明の潤滑油組成物において、潤滑油基油としては、100℃での動粘度が2mm/s以上9mm/s未満及び/又は100℃での動粘度が9〜50mm/sの潤滑油基油を含有することが好ましい。
100℃における動粘度が2mm/s以上9mm/s未満の潤滑油基油としては、例えば、SAE10W〜20等の鉱油系基油や合成系基油が挙げられ、その動粘度は、3.5mm/s以上、より好ましくは4mm/s以上であり、好ましくは8.5mm/s以下である。また、その硫黄分は好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0.2質量%以下であり、また、その全芳香族分は、好ましくは0〜40質量%、より好ましくは35質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。さらに、その粘度指数は、好ましくは80以上、より好ましくは90以上、さらに好ましくは100以上であり、120以上である。
また、100℃における動粘度が9〜50mm/sの潤滑油基油としては、例えば、SAE30〜50、ブライトストック等の鉱油系基油や合成系基油が挙げられ、その動粘度は、好ましくは10mm/s以上、40mm/s以下である。また、その硫黄分は好ましくは0〜1質量%、より好ましくは0.9質量%以下、さらに好ましくは0.8質量%以下であり、また、その全芳香族分は、好ましくは0〜40質量%、より好ましくは35質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。さらにその粘度指数は、好ましくは80以上、より好ましくは90以上、さらに好ましくは95以上であり、120以上である。
本発明においては、100℃での動粘度が2mm/s以上9mm/s未満の潤滑油基油を主成分、例えば、基油全量基準で50質量%以上、より好ましくは70質量%以上含有させ、100℃での動粘度が9〜50mm/sの潤滑油基油を50質量%以下、好ましくは10〜30質量%配合したものが特に望ましい。
潤滑油基油の粘度指数は特に制限はないが、低温から高温まで優れた粘度特性が得られるようにその値は好ましくは80以上であり、より好ましくは90以上であり、さらに好ましくは95以上である。粘度指数の上限については特に制限はなく、水素化分解鉱油、ポリα−オレフィン系基油(例えば1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等のα−オレフィンのオリゴマー又はその水素化物)のような120〜160程度のもの、ノルマルパラフィン、スラックワックスやGTLワックス等、あるいはこれらを異性化したイソパラフィン系鉱油のような135〜180程度のものや、コンプレックスエステル系基油やHVI−PAO系基油のような150〜250程度のものも使用することができる。
本発明においては、銀腐食に対して十分な効果を有するとともに、添加剤の溶解性や経済性に優れる潤滑油組成物を得ることができる点で、100℃における動粘度が2mm/s以上9mm/s未満、全芳香族分が20〜40質量%、硫黄分が0.1〜0.3質量%、粘度指数が90〜110の鉱油系基油及び/又は100℃における動粘度が9〜50mm/s、全芳香族分が20〜40質量%、硫黄分が0.3〜0.9質量%、粘度指数が90〜110の鉱油系基油を用いることができる。
また、本発明においては、より過酷な条件においても酸化安定性に優れ、長期使用においても基油の劣化に起因する成分による銀の腐食を抑制しうる点で、100℃における動粘度が2mm/s以上9mm/s未満、全芳香族分が10質量%以下、硫黄分が0.1質量%以下、粘度指数が120〜160の水素化分解/異性化鉱油もしくはポリα−オレフィン系基油、及び/又は100℃における動粘度が9〜50mm/s、全芳香族分が10質量%以下、硫黄分が0.1質量%以下、粘度指数が120〜160の水素化分解/異性化鉱油もしくはポリα−オレフィン系基油を特に好ましく用いることができる。
本発明の潤滑油組成物は、(A)成分としてジチオリン酸亜鉛を含有する。(A)成分としては、下記の一般式(1)で表されるものが例示できる。
Figure 2008248213
式中R、R、R及びRは同一でも、異なっていてもよく、それぞれ個別に、炭素数3〜8の2級アルキル基又は1級アルキル基、好ましくは炭素数3〜6の2級アルキル基又は炭素数6〜8の1級アルキル基を示し、同一分子中に異なる炭素数のアルキル基、異なる構造のアルキル基(2級、1級)を有していてもよい。
(A)成分としては、炭素数3〜8から選ばれる1級アルキル基又は2級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛の少なくともいずれかを主成分として含有させることが好ましく、摩耗防止性に優れる点で、炭素数3〜6から選ばれる2級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛を含有させることが特に好ましい。
なお、(A)ジチオリン酸亜鉛の製造方法としては任意の従来方法が採用可能であって、特に制限されないが、具体的には例えば、前記R、R、R及びRに対応するアルキル基を持つアルコールを五硫化二りんと反応させてジチオリン酸をつくり、これを酸化亜鉛で中和させることにより合成することができる。
本発明の潤滑油組成物において、(A)成分の含有量は、組成物全量を基準として、リン元素換算で、通常0.01〜0.2質量%であるが、好ましくは0.02〜0.15質量%、より好ましくは0.04〜0.12質量%である。上記(A)成分のリン元素換算での含有量が0.01質量%未満の場合は耐摩耗性に劣り、逆に0.2質量%を超えても添加量に見合うだけの効果が得られず、また、溶解性が不十分となることがある。
本発明の潤滑油組成物は、(B)成分として、(B1)金属スルホネート及び(B2)金属サリシレートから選ばれる少なくとも1種の有機金属化合物を含有する。
(B1)金属スルホネートとしては、その構造に特に制限はないが、例えば、分子量100〜1500、好ましくは200〜700のアルキル芳香族化合物をスルホン化することによって得られるアルキル芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩が挙げられ、特にマグネシウム塩及び/又はカルシウム塩が好ましく用いられ、アルキル芳香族スルホン酸としては、具体的にはいわゆる石油スルホン酸や合成スルホン酸等が挙げられる。石油スルホン酸としては、一般に鉱油の潤滑油留分のアルキル芳香族化合物をスルホン化したものやホワイトオイル製造時に副生する、いわゆるマホガニー酸等が用いられる。また合成スルホン酸としては、例えば、洗剤の原料となるアルキルベンゼン製造プラントから副生したり、ポリオレフィンをベンゼンにアルキル化したりすることにより得られる、直鎖状や分枝状のアルキル基を有するアルキルベンゼンを原料とし、これをスルホン化したもの、あるいはジノニルナフタレンをスルホン化したもの等が用いられる。またこれらアルキル芳香族化合物をスルホン化する際のスルホン化剤としては特に制限はないが、通常、発煙硫酸や硫酸が用いられる。
なお、芳香族スルホン酸のアルキル化に際しては、直鎖状又は分枝状の(ポリ)オレフィン、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン等の炭素数2〜4のオレフィンのオリゴマーを用いることが好ましく、中でもエチレンオリゴマーを用いることが特に好ましい。エチレンオリゴマーを用いてアルキル化されたアルキル芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩は、特に摩擦低減効果を高めることができる。
また、(B1)金属スルホネートとしては、上記のアルキル芳香族スルホン酸を直接、マグネシウム及び/又はカルシウムのアルカリ土類金属の酸化物や水酸化物等のアルカリ土類金属塩基と反応させたり、一度ナトリウム塩やカリウム塩等のアルカリ金属塩としてからアルカリ土類金属塩と置換させたりすること等により得られる中性アルカリ土類金属スルホネートだけでなく、上記中性アルカリ土類金属スルホネートと過剰のアルカリ土類金属塩やアルカリ土類金属塩基(水酸化物や酸化物)を水の存在下で加熱することにより得られる塩基性アルカリ土類金属スルホネートや、炭酸ガス及び/又はホウ酸もしくはホウ酸塩の存在下で上記中性アルカリ土類金属スルホネートをアルカリ土類金属の塩基と反応させることにより得られる炭酸塩過塩基性アルカリ土類金属スルホネート、ホウ酸塩過塩基性アルカリ土類金属スルホネートも含まれる。
本発明でいう(B1)金属スルホネートとしては、上記の中性アルカリ土類金属スルホネート、塩基性アルカリ土類金属スルホネート、過塩基性アルカリ土類金属スルホネート及びこれらの混合物等を用いることができる。
本発明における(B1)金属スルホネートとしてはカルシウムスルホネート、マグネシウムスルホネートを使用することが好ましく、カルシウムスルホネートを使用することが特に好ましい。
本発明で用いる(B1)金属スルホネートの塩基価は任意であり、通常0〜500mgKOH/gであるが、含有量あたりの高温清浄性向上効果に優れる点から、塩基価が100〜450mgKOH/g、好ましくは200〜400mgKOH/gのものを用いるのが望ましい。
なおここでいう塩基価は、JIS K2501「石油製品及び潤滑油−中和価試験方法」の7.に準拠して測定される過塩素酸法による塩基価を意味している。
(B2)金属サリシレートとしては、その構造に特に制限はないが、炭素数1〜40のアルキル基を1〜2個有するサリチル酸の金属塩、好ましくはアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、特にマグネシウム塩及び/又はカルシウム塩が好ましく用いられる。
本発明の潤滑油組成物に用いる(B2)金属サリシレートとしては、低温粘度特性により優れる点で、モノアルキルサリチル酸金属塩の構成比が高い方が好ましく、例えば、モノアルキルサリチル酸金属塩の構成比が85〜100mol%、ジアルキルサリチル酸金属塩の構成比が0〜15mol%であって、3−アルキルサリチル酸金属塩の構成比が40〜100mol%であるアルキルサリチル酸金属塩、及び/又はその(過)塩基性塩であることが好ましい。また、本発明における(B2)金属サリシレートとしては、高温清浄性や塩基価維持性により優れる点でジアルキルサリチル酸金属塩を含むものが好ましい。
ここでいうモノアルキルサリチル酸金属塩は、3−アルキルサリチル酸金属塩、4−アルキルサリチル酸金属塩、5−アルキルサリチル酸金属塩等のアルキル基を1つ有するアルキルサリチル酸金属塩を意味し、モノアルキルサリチル酸金属塩の構成比は、アルキルサリチル酸金属塩100mol%に対し、85〜100mol%、好ましくは88〜98mol%、さらに好ましくは90〜95mol%であり、モノアルキルサリチル酸金属塩以外のアルキルサリチル酸金属塩、例えばジアルキルサリチル酸金属塩の構成比は、0〜15mol%、好ましくは2〜12mol%、さらに好ましくは5〜10mol%である。また、3−アルキルサリチル酸金属塩の構成比は、アルキルサリチル酸金属塩100mol%に対し、40〜100mol%、好ましくは45〜80mol%、さらに好ましくは50〜60mol%である。なお、4−アルキルサリチル酸金属塩及び5−アルキルサリチル酸金属塩の合計の構成比は、アルキルサリチル酸金属塩100mol%に対し、上記3−アルキルサリチル酸金属塩、ジアルキルサリチル酸金属塩を除いた構成比に相当し、0〜60mol%、好ましくは20〜50mol%、さらに好ましくは30〜45mol%である。ジアルキルサリチル酸金属塩を少量含むことで高温清浄性、低温特性に優れ、塩基価維持性にも優れる組成物を得ることができ、3−アルキルサリシレートの構成比を40mol%以上とすることで、5−アルキルサリチル酸金属塩の構成比を相対的に低くすることができ、油溶性を向上させることができる。
また、(B2)金属サリシレートを構成するアルキルサリチル酸金属塩におけるアルキル基としては、炭素数10〜40、好ましくは炭素数10〜19又は炭素数20〜30、さらに好ましくは炭素数14〜18又は炭素数20〜26のアルキル基、特に好ましくは炭素数14〜18のアルキル基である。炭素数10〜40のアルキル基としては、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、及びトリアコンチル基等の炭素数10〜40のアルキル基が挙げられる。これらアルキル基は直鎖状であっても分枝状であってもよく、1級アルキル基、2級アルキル基、3級アルキル基であってもよいが、本発明においては上記所望のサリチル酸金属塩を得やすい点で、2級アルキル基であることが特に好ましい。
また、アルキルサリチル酸金属塩における金属としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属等が挙げられ、カルシウム、マグネシウムであることが好ましく、カルシウムであることが特に好ましい。
(B2)金属サリシレートは、公知の方法等で製造することができ、特に制限はないが、例えば、フェノール1molに対し1mol又はそれ以上の、エチレン、プロピレン、ブテン等の重合体又は共重合体等の炭素数10〜40のオレフィン、好ましくはエチレン重合体等の直鎖α−オレフィンを用いてアルキレーションし、炭酸ガス等でカルボキシレーションする方法、あるいはサリチル酸1molに対し1mol又はそれ以上の当該オレフィン、好ましくは当該直鎖α−オレフィンを用いてアルキレーションする方法等により得たモノアルキルサリチル酸を主成分とするアルキルサリチル酸に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の酸化物や水酸化物等の金属塩基と反応させたり、又はナトリウム塩やカリウム塩等のアルカリ金属塩としたり、さらにアルカリ金属塩をアルカリ土類金属塩と置換させること等により得られる。ここで、フェノール又はサリチル酸とオレフィンの反応割合を、好ましくは、例えば1:1〜1.15(モル比)、より好ましくは1:1.05〜1.1(モル比)に制御することでモノアルキルサリチル酸金属塩とジアルキルサリチル酸金属塩の構成比を所望の割合に制御することができ、また、オレフィンとして直鎖α−オレフィンを用いることで、3−アルキルサリチル酸金属塩、5−アルキルサリチル酸金属塩等の構成比を所望の割合に制御しやすくなるとともに、好ましい2級アルキルを有するアルキルサリチル酸金属塩を主成分として得ることができるため特に好ましい。なお、オレフィンとして分岐オレフィンを用いた場合には、ほぼ5−アルキルサリチル酸金属塩のみを得やすいが、3−アルキルサリチル酸金属塩等を混合して油溶性を改善する必要があり、製造プロセスが多様化するため好ましくない方法である。
本発明の潤滑油組成物に好ましく用いられる(B2)金属サリシレートは、上記のようにして得られたアルカリ金属又はアルカリ土類金サリシレート(中性塩)に、さらに過剰のアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩やアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩基(アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物や酸化物)を水の存在下で加熱することにより得られる塩基性塩や、炭酸ガス又はホウ酸もしくはホウ酸塩の存在下で上記中性塩をアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物等の塩基と反応させることにより得られる過塩基性塩も含まれる。
なお、これらの反応は、通常、溶媒(ヘキサン等の脂肪族炭化水素溶剤、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤、軽質潤滑油基油等)中で行われ、その金属含有量が1.0〜20質量%、好ましくは2.0〜16質量%のものを用いるのが望ましい。
本発明に使用される(B2)金属サリシレートとして最も好ましいものとしては、高温清浄性と塩基価維持性並びに低温粘度特性のバランスに優れる点から、モノアルキルサリチル酸金属塩の構成比が85〜95mol%、ジアルキルサリチル酸金属塩の構成比が5〜15mol%、3−アルキルサリチル酸金属塩の構成比が50〜60mol%、4−アルキルサリチル酸金属塩及び5−アルキルサリチル酸金属塩の構成比が35〜45mol%であるアルキルサリチル酸金属塩、及び/又はその(過)塩基性塩である。ここでいうアルキル基としては、2級アルキル基であることが特に好ましい。
本発明において、(B2)金属サリシレートの塩基価は、通常0〜500mgKOH/g、好ましくは20〜300mgKOH/g、特に好ましくは100〜200mgKOH/gであり、これらの中から選ばれる1種又は2種以上併用することができる。なお、ここでいう塩基価とは、JIS K2501「石油製品及び潤滑油−中和価試験法」の7.に準拠して測定される過塩素酸法による塩基価を意味する。
これら(B)成分である有機金属化合物の金属比は特に制限はなく、通常1〜40であるが、本発明においては、摩耗を抑制しやすい点で、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、特に好ましくは6以上のものを少なくとも1種配合することが好ましい。また、安定性の点から、その金属比は好ましくは20以下、より好ましくは15以下である。なお、ここでいう金属比とは、有機金属化合物における金属元素の価数×金属元素含有量(モル%)/せっけん基含有量(モル%)で表され、せっけん基とは、金属塩を形成する相手方の有機基であり、スルホン酸含有基、サリチル酸含有基を示す。
本発明の潤滑油組成物において、(B)成分の含有量は、潤滑油組成物全量基準で、金属量として0.0001〜5質量%であり、例えば0.001質量%程度でも銀含有材料に対する腐食防止性に優れるものであるが、高温清浄性をより高めることができる点で、好ましくは0.01質量%以上、さらに好ましくは0.05質量%以上であり、C重油等の高硫黄分の燃料を使用する船舶用内燃機関用にも十分適用でき、十分な酸中和性能と高温清浄性能に優れる点で、0.3〜5質量%、好ましくは0.6〜2質量%である。
本発明の潤滑油組成物が、銀含有材料を有するディーゼルエンジンにおける、銀含有材料と接触する潤滑油として使用される場合には、高温清浄性と酸中和性能、酸化安定性能を高める観点から、(B)成分の含有量は、金属量として、より好ましくは0.05〜0.6質量%であり、さらに好ましくは0.1〜0.3質量%、特に好ましくは0.15〜0.25質量%である。
また、本発明の潤滑油組成物が、銀含有材料を有する鉄道車両用ディーゼルエンジンにおける、銀含有材料と接触する潤滑油として使用される場合には、高負荷運転に耐えうるだけの高温清浄性と酸中和性能、酸化安定性能を高める観点から、(B)成分の含有量は、金属量として、より好ましくは0.3〜0.6質量%であり、特に好ましくは0.35〜0.6質量%である。
また、本発明の潤滑油組成物が、銀含有材料を有するガソリンエンジンにおける、銀含有材料と接触する潤滑油として使用される場合には、優れた高温清浄性能と酸中和性能、酸化安定性性能を高め、排ガス後処理装置への影響を緩和する観点から、(B)成分の含有量は、金属量として、より好ましくは0.05〜0.3質量%であり、さらに好ましくは0.1〜0.3質量%、特に好ましくは0.15〜0.25質量%である。
また、本発明の潤滑油組成物における、(A)成分起因のリン量(P)に対する(B)成分起因の金属量(M)の質量比(M/P)は、特に制限はないが、通常0.001〜50の範囲で選択される。(B)成分として(B1)金属スルホネートが用いられる場合には、M/Pが比較的小さいほど銀含有材料の腐食防止性に優れることから、その値は10以下であることが好ましく、5以下であることが好ましく、4以下がより好ましく、3以下がさらに好ましく、その値は0.005あるいはそれ以上でも効果が認められるが、高温清浄性に優れる点で、0.5以上が好ましく、1以上が好ましく、1.5以上がさらに好ましい。また、(B)成分として(B2)金属サリシレートが用いられる場合には、M/Pが比較的大きいほど銀含有材料の腐食防止性に優れることから、その値は0.005以上、好ましくは1.5以上であるが、さらなる効果が期待でき、高温清浄性にも優れる点で、2.5以上であることが好ましく、3以上がより好ましく、4以上がさらに好ましく、(B2)成分の配合量あたりの効果が優れる点で、好ましくは20以下、さらに好ましくは10以下であり、特に好ましくは6以下である。
本発明の潤滑油組成物は、上記構成とすることにより、銀含有材料の腐食防止性に優れるため、銀含有材料と接触する潤滑油として、銀含有材料を有する機械や装置、特に内燃機関に用いた場合に、銀含有材料の腐食や腐食摩耗、溶出等を防止することができるが、さらにその性能を向上させるために、又は、その他の目的に応じて、本発明の潤滑油組成物には、潤滑油に一般的に使用されている任意の添加剤を添加することができる。このような添加剤としては、例えば、無灰分散剤、酸化防止剤、上記以外の摩耗防止剤(又は極圧剤)、摩擦調整剤、粘度指数向上剤、腐食防止剤、防錆剤、抗乳化剤、金属不活性化剤、消泡剤、及び着色剤等の添加剤を挙げることができる。
無灰分散剤としては、潤滑油に用いられる任意の無灰分散剤を用いることができるが、例えば、炭素数40〜400の直鎖もしくは分枝状のアルキル基又はアルケニル基を分子中に少なくとも1個有する含窒素化合物又はその誘導体が挙げられる。ここでいう含窒素化合物としては、例えば、コハク酸イミド、ベンジルアミン、ポリアミン、マンニッヒ塩基等が挙げられ、その誘導体としては、これら含窒素化合物にホウ酸、ホウ酸塩等のホウ素化合物、(チオ)リン酸、(チオ)リン酸塩等のリン化合物、有機酸、ヒドロキシ(ポリ)オキシアルキレンカーボネート等を作用させた誘導体等が挙げられる。本発明においては、これらの中から任意に選ばれる1種類あるいは2種類以上を配合することができる。
このアルキル基又はアルケニル基の炭素数は40〜400、好ましくは60〜350である。アルキル基又はアルケニル基の炭素数が40未満の場合は化合物の潤滑油基油に対する溶解性が低下し、一方、アルキル基又はアルケニル基の炭素数が400を超える場合は、潤滑油組成物の低温流動性が悪化するため、それぞれ好ましくない。このアルキル基又はアルケニル基は、直鎖状でも分枝状でもよいが、好ましいものとしては、具体的には、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン等のオレフィンのオリゴマーやエチレンとプロピレンのコオリゴマーから誘導される分枝状アルキル基や分枝状アルケニル基等が挙げられる。
本発明において、無灰分散剤を配合する場合の含有量は、特に制限はないが、通常組成物全量基準で0.1〜10質量%、好ましくは1〜8質量%、さらに好ましくは3〜7質量%である。無灰分散剤の含有量が上記未満の場合硫酸中和速度が十分でない傾向にあり、また、上記範囲を超える場合、含有量に見合う効果が得られないばかりか、ピストンリング溝の清浄性が悪化する傾向にある。
なお、本発明における無灰分散剤としては、高温清浄性の点からモノタイプ及び/又はビスタイプのコハク酸イミド系無灰分散剤、特にビスタイプのコハク酸イミド系無灰分散剤が好ましく、また、コハク酸イミド系無灰分散剤としては、ホウ素を含有していても、含有していなくてもよいが、耐焼付き性の点でホウ素を含有しているものであることが好ましく、スラッジ分散性、高温清浄性能の維持性及び経済性に優れる点で、ホウ素を含有しない無灰分散剤を使用することがより好ましい。
また、本発明における無灰分散剤としては、重量平均分子量が3000〜20000のコハク酸イミド系無灰分散剤を使用することが好ましい。重量平均分子量が3000未満では、非極性基のポリブテニル基の分子量が小さくスラッジの分散性に劣り、また、酸化劣化の活性点となる恐れのある極性基のアミン部分が相対的に多くなって酸化安定性に劣るため、好ましくなく、一方、低温粘度特性の悪化を防止する観点から、その重量平均分子量は、20000以下であることが好ましい。このような観点から、本発明における無灰分散剤の重量平均分子量は、好ましくは4000以上、より好ましくは6500以上であり、好ましくは15000以下、さらに好ましくは12000以下である。なお、ここでいう重量平均分子量とは、ウォーターズ社製の150−CALC/GPC装置に東ソー社製のGMHHR−M(7.8mmID×30cm)のカラムを2本直列に使用し、溶媒としてテトラヒドロフランを用いて、温度23℃、流速1mL/分、試料濃度1質量%、試料注入量75μL、検出器示差屈折率計(RI)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量を意味する。
酸化防止剤としては、フェノール系、アミン系等の無灰酸化防止剤等あるいは金属系酸化防止剤が挙げられる。これらの中ではコーキング防止性に優れることからフェノール系酸化防止剤が好ましく、ビスフェノール系あるいはエステル結合を有するフェノール系酸化防止剤が好ましく、オクチル−3−(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートやオクチル−3−(3−メチル−5−ターシャリーブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等の3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル置換脂肪酸エステル類(アルキル基は、1つがターシャリーブチル基であり、残りがメチル基又はターシャリーブチル基)が特に好ましい。
これら任意成分の含有量は、組成物全量基準で、通常0.1〜5質量%、好ましくは0.5〜2質量%である。
(A)成分以外の摩耗防止剤(又は極圧剤)としては、潤滑油に用いられる任意の摩耗防止剤が使用できる。例えば、硫黄系、リン系、硫黄−リン系の極圧剤等が使用でき、具体的には、亜リン酸エステル類、チオ亜リン酸エステル類、ジチオ亜リン酸エステル類、トリチオ亜リン酸エステル類、リン酸エステル類、チオリン酸エステル類、ジチオリン酸エステル類、トリチオリン酸エステル類、これらのアミン塩、これらの金属塩(ジチオリン酸亜鉛は除く)、これらの誘導体、ジチオカーバメート、ジサルファイド類、ポリサルファイド類、硫化オレフィン類、硫化油脂類等が挙げられる。
本発明の潤滑油組成物において、これら(A)成分以外の摩耗防止剤(又は極圧剤)を使用する場合、その含有量は、特に制限はないが、組成物全量基準で、通常0.01〜5質量%である。
摩擦調整剤としては、脂肪酸エステル系、脂肪族アミン系、脂肪酸アミド系等の無灰摩擦調整剤、モリブデンジチオカーバメート、モリブデンジチオホスフェート等の金属系摩擦調整剤等が挙げられる。これらの含有量は、組成物全量基準で、通常0.01〜5質量%である。
粘度指数向上剤としては、ポリメタクリレート系粘度指数向上剤、オレフィン共重合体系粘度指数向上剤、スチレン−ジエン共重合体系粘度指数向上剤、スチレン−無水マレイン酸エステル共重合体系粘度指数向上剤又はポリアルキルスチレン系粘度指数向上剤等が挙げられる。これらの中でも、コーキング防止性により優れることから、オレフィン共重合体系粘度指数向上剤あるいはスチレン−ジエン共重合体系粘度指数向上剤が好ましく、中でも、エチレン−αオレフィン共重合体系粘度指数向上剤が特に好ましい。これら粘度指数向上剤の重量平均分子量は、通常800〜1,000,000、好ましくは100,000〜900,000である。また、粘度指数向上剤のPSSIは、特に制限はないが、好ましくは1〜60、より好ましくは10〜40、さらに好ましくは20〜30である。ここで、PSSI(永久せん断安定性指数:Permanent Shear Stability Index)とは、せん断安定性試験(ASTM D6278)試験前後の100℃における動粘度、基油の100℃における動粘度を用い、以下の計算式により算出される指数を意味する。
PSSI(%)=
{1−(せん断後の動粘度−基油の動粘度)/(せん断前の動粘度−基油の動粘度)}×100
また、粘度指数向上剤の含有量は、組成物全量基準で通常0.1〜20質量%である。
腐食防止剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系、トリルトリアゾール系、チアジアゾール系、又はイミダゾール系化合物等が挙げられる。
防錆剤としては、例えば、石油スルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、ジノニルナフタレンスルホネート、アルケニルコハク酸エステル、又は多価アルコールエステル等が挙げられる。
抗乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、又はポリオキシエチレンアルキルナフチルエーテル等のポリアルキレングリコール系非イオン系界面活性剤等が挙げられる。
金属不活性化剤としては、例えば、イミダゾリン、ピリミジン誘導体、アルキルチアジアゾール、メルカプトベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール又はその誘導体、1,3,4−チアジアゾールポリスルフィド、1,3,4−チアジアゾリル−2,5−ビスジアルキルジチオカーバメート、2−(アルキルジチオ)ベンゾイミダゾール、又はβ−(o−カルボキシベンジルチオ)プロピオンニトリル等が挙げられる。
消泡剤としては、例えば、シリコーンオイル、アルケニルコハク酸誘導体、ポリヒドロキシ脂肪族アルコールと長鎖脂肪酸のエステル、メチルサリシレートとo−ヒドロキシベンジルアルコール、アルミニウムステアレート、オレイン酸カリウム、N−ジアルキル−アリルアミンニトロアミノアルカノール、イソアミルオクチルホスフェートの芳香族アミン塩、アルキルアルキレンジホスフェート、チオエーテルの金属誘導体、ジスルフィドの金属誘導体、脂肪族炭化水素のフッ素化合物、トリエチルシラン、ジクロロシラン、アルキルフェニルポリエチレングリコールエーテルスルフィド、フルオロアルキルエーテル等が挙げられる。
これらの添加剤を本発明の潤滑油組成物に含有させる場合には、その含有量は組成物全量基準で、腐食防止剤、防錆剤、抗乳化剤ではそれぞれ通常0.005〜5質量%、金属不活性化剤では通常0.005〜1質量%、消泡剤では通常0.0005〜1質量%の範囲から選ばれる。
上記構成成分を含有する本発明の潤滑油組成物の100℃における動粘度は、5.6〜21.3mm/sであり、好ましくは5.6〜16.3mm/sである。ここでいう100℃における動粘度とは、JIS K2283に規定される100℃での動粘度を示す。
本発明の潤滑油組成物は、銀の腐食を抑制することができるため、銀含有材料と接触する潤滑油として好適に使用することができる。銀含有材料としては、本発明の潤滑油組成物と接触する金属表面に銀が存在する限りにおいて何ら制限はなく、銀だけでなく、銀合金、あるいは、銀メッキ等、銀又は銀合金を各種金属基材表面に被覆した材料が挙げられる。また、銀含有材料には、その表面に非銀含有材料が被覆されていても、使用過程においてその被覆面が摩耗して当該銀含有材料が露出し、本発明の潤滑油組成物と接触する可能性がある場合も含まれる。また、銀含有材料には、摺動部に用いられる銀含有材料だけでなく、摺動部以外の、潤滑油組成物と接触する銀含有材料も含まれる。
銀合金としては、例えば、銀−スズ合金、銀−銅合金、銀−スズ−銅合金、銀−アルミニウム合金、銀−アルミニウム−珪素合金、銀−アルミニウム−スズ合金、銀−アルミニウム−銅合金、銀−アルミニウム−珪素−スズ合金、銀−アルミニウム−珪素−銅合金、銀−アルミニウム−スズ−銅合金、銀−アルミニウム−珪素−スズ−銅合金等が挙げられ、これら銀含有材料としては、銀含有量が、好ましくは、1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上含まれる材料であることが好ましい。
具体的な銀含有材料としては、銀を50〜95質量%、好ましくは60〜90質量%含有する銀−スズ含有合金、銀を5〜50質量%、好ましくは10〜30質量%含有する銀−銅含有合金、銀を1〜10質量%、好ましくは2〜5質量%含有する銀−アルミニウム含有合金等が挙げられる。金属表面の銀含有量が多いほど、銀鉛腐食又は腐食摩耗が発生しやすいため、本発明の潤滑油組成物は有用である。
また、本発明の潤滑油組成物は、銀含有材料あるいは銀メッキ材料だけでなく、鉛、銅などの材料に対する腐食又は腐食摩耗防止性にも優れているので、様々な銀含有材料に対して有用であるのみならず、銀含有材料と、鉛含有材料あるいは銅含有材料とが別々に潤滑油と接触する機械や装置に対しても有用である。
本発明の潤滑油組成物は、それが接触する銀含有材料が腐食するのを抑制することから、潤滑油として使用した場合に、銀含有材料及び該銀含有材料を有する機械や装置を保護することができる。そのため、各種内燃機関用の潤滑油、特にディーゼルエンジン用、鉄道車両用ディーゼルエンジン用、ガソリンエンジン用の潤滑油として、好適に使用することができる。
以下、本発明の内容を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
表1の組成となるように、実施例1〜3及び比較例1の潤滑油組成物を、それぞれ100℃における動粘度が11mm/sとなるように調製した。同様に、表1の組成となるように、実施例4、5及び比較例2の潤滑油組成物を、それぞれ100℃における動粘度が14.5mm/sとなるように調製した。基油の割合は基油全量基準、各添加剤の添加量は組成物全量基準である。なお、用いたスルホネート系清浄剤の金属比は12、サリシレート系清浄剤は、炭素数14〜18の直鎖αオレフィンから誘導されるモノ/ジアルキルサリチル酸金属塩を炭酸カルシウムで過塩基化したサリシレート系清浄剤(モノ/ジモル比率:92:8)であって、金属比は2.7であった。
得られた組成物について、以下に示す試験条件以外は、Federal Test Method Standard 791 5308 Methodに準拠して、各試験油について腐食酸化安定度試験を行い、銀の試験油中への溶出量を測定した。得られた結果も併せて表1に示す。
試験片:銀(0.8mm×25.4mm×25.4mm)
試験温度:150℃
試験時間:72時間
試験油量:100g
Figure 2008248213
表1の結果から明らかなように、金属系清浄剤として金属フェネートを用いた潤滑油組成物(比較例1、2)は、腐食酸化安定度試験後の試験油中への銀溶出量が100質量ppmを超えており、銀含有材料に対する腐食防止性が大幅に劣っていた。一方、金属スルホネート又は金属サリシレートを用いた本発明にかかる潤滑油組成物(実施例1〜5)は、腐食酸化安定度試験後の試験油中への銀溶出量が最大でも65質量ppmであり、銀腐食防止性に優れていることがわかる。
以上、現時点において、最も実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う潤滑油組成物もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。

Claims (8)

  1. 鉱油系基油及び/又は合成系基油からなる潤滑油基油に、組成物全量基準で、
    (A)ジチオリン酸亜鉛を、リン量として0.01〜0.2質量%、及び、
    (B)(B1)金属スルホネート及び(B2)金属サリシレートから選ばれる少なくとも1種の有機金属化合物を、金属量として0.0001〜5質量%含有することを特徴とする、銀含有材料と接触する潤滑油組成物。
  2. 前記(A)成分が、炭素数3〜6の2級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛であることを特徴とする請求項1に記載の潤滑油組成物。
  3. 前記(B)成分の含有量が金属量として0.05〜0.6質量%であり、銀含有材料を有するディーゼルエンジンに使用されることを特徴とする請求項1又は2に記載の潤滑油組成物。
  4. 前記(B)成分の含有量が金属量として0.3〜0.6質量%であり、銀含有材料を有する鉄道車両用ディーゼルエンジンに使用されることを特徴とする請求項1又は2に記載の潤滑油組成物。
  5. 前記(B)成分の含有量が金属量として0.05〜0.3質量%であり、銀含有材料を有するガソリンエンジンに使用されることを特徴とする請求項1又は2に記載の潤滑油組成物。
  6. 前記(A)成分起因のリン量(P)に対する前記(B1)成分起因の金属量(M)の質量比(M/P)が5以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の潤滑油組成物。
  7. 前記(A)成分起因のリン量(P)に対する前記(B2)成分起因の金属量(M)の質量比(M/P)が1.5以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の潤滑油組成物。
  8. 潤滑油として請求項1〜7に記載の潤滑油組成物を銀含有材料に接触させることを特徴とする、潤滑油と接触する銀含有材料の保護方法。
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