JP2008248035A - 粘着シート及びその製造方法 - Google Patents

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Yasuyuki Nomura
泰之 野村
Mitsuaki Shimazu
光章 嶋津
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Abstract

【課題】粘着力の相違する粘着部を有し、再資源化に適する粘着シートを提供する。
【解決手段】片面又は両面に粘着力の相違する複数の粘着部を有する粘着基紙と、前記粘着部を被覆する剥離紙と、を備える粘着シートであって、解離性試験における残渣量が50mg未満である、ことを特徴とする粘着シートであって、該粘着シートは全解離性であり、粘着力の異なる粘着部は、粘着力の相違する粘着剤により形成され、粘着部の一部又は全部は、粘着剤層に糊殺し処理がされている粘着シート。
【選択図】図1

Description

本発明は、粘着部を有する粘着シート及びその製造方法に関する。
シートの表裏面の一部又は全部に粘着部を有する粘着シートは、所望の対象物に貼付するシール(タック紙)、帳簿、ノート等の紙製品等に貼付するインデックスシール、粘着及び再剥離可能な付箋、封止用粘着部がラベルに配された封筒、隠蔽性はがき等、種々の用途に用いられる。
このように粘着シートは、用途の多様性から粘着部の粘着力や配設形態を設計することが重要である。
近年では、一方面に粘着力の相違する2以上の粘着部を有する粘着シートの開発が試みられている。
ところで、パルプ資源の有効利用を図るため紙製品は、リサイクルが積極的に行われている。
しかし、粘着シートは、粘着剤が再生パルプの離解性を阻害することがあり、リサイクルの妨げとなることがある。
例えば、付録として粘着シートであるインデックスシールやキャラクターシール等が綴られている雑誌、カタログでは、当該リサイクルするにあたり粘着シートを除去する煩雑な操作が必要となっていた。
特開平2004−271667
そこで、本発明の主たる課題は、片面又は両面に粘着力の相違する複数の粘着部を有しつつ、しかも再資源化に適する粘着シートを提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
片面又は両面に粘着力の相違する複数の粘着部を有する粘着基紙と、
前記粘着部を被覆する剥離紙と、を備える粘着シートであって、
解離性試験における残渣量が50mg未満である、
ことを特徴とする粘着シート。
<請求項2記載の発明>
前記粘着シートは、全解離性である請求項1記載の粘着シート。
<請求項3記載の発明>
粘着力の異なる粘着部は、粘着力の相違する粘着剤により形成されている、請求項1又は2記載の粘着シート。
<請求項4記載の発明>
粘着部の一部又は全部は、粘着剤層に糊殺し処理がされて形成されている、請求項1〜3の何れか1項に記載の粘着シート。
<請求項5記載の発明>
部分的に剥離機能を有する剥離紙を使用することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の粘着シート。
<請求項6記載の発明>
水解性又はアルカリ解離性の基紙の一方面に、予め設定したパターンで全離解性の粘着剤を塗布・塗工又は印刷して粘着部を形成し、その後に粘着部を水解性又はアルカリ解離性の剥離紙で被覆することを特徴とする粘着シートの製造方法。
以上のとおり本発明によれば、片面又は両面に粘着力の相違する複数の粘着部を有し、しかも再資源化に適する粘着シートが提供される。
次いで、本発明の実施形態を図面を参照しながら以下に詳述する。
『第1の実施の形態』
第1の実施の形態は、書籍のページ縁から延出させて見出しを付けるためのインデックスシールと、繰り返し着脱できる付箋として利用できるチェックシールとが、同一粘着基紙に形成されているシール製品X1である。
図1にこのシール製品X1の平面図、図2に、図1のII−II断面図を示す。
このシール製品X1は、基紙1の片面に粘着剤により形成された粘着剤層2が配された粘着基紙と、粘着基紙の粘着剤層形成面を覆う剥離紙3とで主に構成される。
粘着基紙には、ミシン目線、ハーフスリット線、スリット線等からなる切断補助線Lにより、個別に剥離紙3から剥離することができる複数のインデックスシール部1i,1i…と複数のチェックシール部1c,1c…とが形成されている。
インデックスシール部1i,1i…及びチェックシール部1c,1c…の形状は限定されないが、本形態では代表的な形状として、インデックスシール部1iは正方形に近い長方形形状とし、チェックシール部1c長細の長方形形状としている。
一方、粘着剤層2は、基紙1の片面の全部に形成されているわけではなく、前記インデックスシール部1i及び前記チェックシール部1cの一部のみにかかるように配されている。
従って、インデックスシール部1i及びチェックシール部1cは、それぞれ粘着剤層2が配されている粘着部2Hi,2Lcと、粘着剤層が配されていない非粘着部2N,2Nを有する。
そして、本形態のシール製品X1では、インデックスシール部1iにかかる粘着部2Hと、チェックシール部1cにかかる粘着部2Lの粘着力は相違している。
インデックスシール部1iの粘着部2Hiは、インデックスシールとしての用途を達成すべく比較的強い粘着力とされ、一方のチェックシール部1cの粘着部2Lcは、インデックスシールに要求される着脱自在性を達成すべく比較的弱い粘着力とされている。
すなわち、インデックスシール部1iの粘着部2Hiは相対的に強い強粘着部2Hからなり、チェックシール部1cの粘着部2Lcは相対的に弱い粘着力の弱粘着部2Lからなる。
弱粘着部2L及び強粘着部2Hの粘着力は、JIS Z 0237の10にある180度引きはがし粘着力の測定で、被着体をSUS板とした時に、それぞれ2〜10N/50mm、15〜60N/50mmとなるようにするのが好ましく、それぞれ3〜8N/50mm、20〜40N/50mmとなるようにするのがより好ましい。
他方、本形態のシール製品X1は、このように着力の相違する部分を有するように構成されているとともに、さらに、特徴的に、解離性試験における残渣量が50mg未満となるように構成されている。より好適には、全離解性となるように構成するのがよい。
シール製品全体としての残渣量を50mg未満とすることで、再資源化が容易となる。
さらに、全解離性とすると、雑誌、カタログ等にシール製品が綴じこまれていても、分別せずに古紙回収可能とすることも可能となる。なお、全解離性とは、シール製品を構成する基紙、剥離紙、粘着剤の全が、製紙会社の古紙処理工程で使用される弱アルカリ液中(0.025重量%の水酸化ナトリウム溶液)で完全解離することである。
ここで、解離性試験について説明すると、本発明における解離性試験とは、以下の(1)〜(4)の項目に従って行われる試験である。
(1)試料の調整:シール製品を剥離紙を剥離することなく、30mm×30mm±3mm に裁断し、5.00g±0.05gを秤量し、上質紙(秤量64g)を30mm×30mm±3mm に裁断したものの45.00g±0.05g と合わせて1回の試験試料とする。なお、各試料の調整はJIS P 8111の標準状態(温度23℃±1℃、湿度50%±2%)においておこない、シール製品、上質紙共に標準状態に12 時間以上保持したものを使用する。前記上質紙はその50.00g±0.05g を試料として、本試験と同様な操作を行ったときスクリーンプレート上にほとんど残渣を認めないものを使用する。
(2)使用試験器具等:標準離解機は、JIS P 8220付属書A に規定のものを使用する。フラットスクリーンは、市販の試験用フラットスクリーン及びスクリーンプレートを使用する。スクリーンボックスの大きさ254mm×304mm、高さ220mm でゲートの調節によってスクリーンボックス内の水位を100mm に調整・維持する構造を有し、毎分690〜700回、3.2mm上下に振動するダイヤフラムをスクリーンプレートの下に備えた振動スクリーンを用いる。スクリーンプレートは、試験機に付属する6 カットスクリーンプレートを使用する。用水は、井戸水、水道水など清澄なものを使用する。アルカリ溶液は、水酸化ナトリウム50.0g を溶解して1000ml としたものを用いる。
(3)試験操作:まず、30℃±2℃の用水2000ml±10mlにアルカリ溶液10ml±1mlを加え、標準解離機の離解槽に入れる。ただちに試料を加え、離解槽に蓋をして離解機の回転を起動させ、離解機の回転を20分間±5 秒間継続した後、回転を止める。
次いで、フラットスクリーンに規定のスクリーンプレートをセットし、規定の水位となし、通水量が10リットル毎分となるように調整した後、クリーンを起動し、離解した試料スラリーをスクリーン内に投入する。離解槽はよく洗浄し、洗液はスクリーン内に加える。
次いで、スクリーン振動及び通水を、試料スラリーの最初の投入から7分間±10秒間継続した後、通水及び振動を停止し、スクリーンの廃水栓を開放して、スクリーン槽内に残る残渣をスクリーンプレート上に集める。槽壁に残る残渣は洗瓶の水流を利用してスクリーン上に集めるのがよく、水道などの多量な水の使用は好ましくない。
次いで、スクリーンプレート上の残渣を安全カミソリの刃を利用して集め、予め乾燥、秤量したアルミホイール製カップに回収し、そのアルミホイール製カップを105℃±5℃に調整した乾燥器中で恒量となるまで乾燥し秤量する。乾燥時間は概ね、温風循環型恒温槽を使用すれば2時間で十分である。
乾燥後に、アルミホイール製カップの重量を1mg単位まで秤量する。
以上の操作を3組の試料について繰り返す。
(4)計算:残渣量は、試料の入ったアルミホイール製カップの重量から予め測っておいたアルミホイール製カップの乾燥重量を差し引いた値を1mg単位で表す。
他方、本形態のシール製品X1では、上記の解離試験における残渣量や全解離性を達成するために、弱粘着部2L及び強粘着部2Hの各粘着部を形成するための粘着剤として、水解性、又はアルカリ解離性、特に全離解性を示す粘着剤が用いられている。なお、一般的には粘着剤は弱アルカリ液中で完全に分散されず、塊となり残るため使用することはできない。水解性、又はアルカリ解離性、全離解性を示す粘着剤は、必ずしも限定されないが、シール製品として使用しうる粘着力の確保と解離性との両立の点で、特に(a)炭素数が4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル50〜90重量%と、(b)アルコキシアルキル(メタ)アクリレート5〜45重量%と、(c)(メタ)アクリル酸5〜15重量%、及び(d)その他の共重合モノマー0〜30重量%とを塩基性リン酸塩の存在下で乳化重合させて得られた共重合体の水分散液に対して、該共重合体中のカルボキシル基の50〜120モル%に相当する量の、沸点が約220℃以上の第三級アミノアルコールを添加してなる粘着剤組成物を使用することが好ましい。更に、前記(a)〜(d)からなる共重合体100重量部当たりHLBが9〜18の非イオン性界面活性剤を5〜40重量部、及び、脂肪酸石鹸を0.2〜3重量部添加して成る粘着剤組成物であることが好ましい。
前記(a)成分の炭素数が4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル等が挙げられる。この(a)成分は粘着力と内部凝集力を与える成分であり、粘着剤中に少なくとも50重量%含有されることが必要である。また、(b)成分のアルコキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシプロピル等が挙げられる。(c)成分の(メタ)アクリル酸はそのカルボキシル基を第三級アミノアルコールによって中和して粘着剤に水離解性を付与する作用をするものであり、少なくとも5重量%は必要である。(d)成分のその他の共重合モノマーとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、酢酸ビニル、スチレン、(メタ)アクリル酸のカプロラクトン付加物、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリルニトリル、(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。粘着剤については、離解性が高く粘着力の異なる粘着剤を混合してもよく、粘着剤の粘着力をコントロールするために各種非粘着性の物質を混合してもよい。例えば、無機・有機顔料、ワックス類、接着剤等、非粘着性で、全離解性等を阻害しない物質であれば適宜混合し、粘着力を調節することができる。
そして、粘着力の相違する複数の粘着部2H,2Lを形成するにあたっては、例えば、上記解離性の粘着剤の中から、粘着力の相違する適宜複数の粘着剤を選択し、それらを粘着基紙のベースとなる基紙1の所望の位置に配することで達成できる。
また、図示しないが、一種類の粘着剤を基紙1に塗布等した後、それに重ねて糊殺し剤あるいは離型剤を網点印刷等の方法により、塗布・印刷して所望の範囲の粘着力を適宜抑制するようにしてもよい。
粘着剤の塗工は、エアナイフコーター、ロールコーター、ブレードコーター、ロッドメタリングコーター、コンマコーター、カーテンコーター等の各種既知の塗工機を使用することができる。粘着剤を印刷する場合は、凸版印刷機、グラビア印刷機(凹版印刷機)、スクリーン印刷機、オフセット印刷機等の各種既知の印刷機を使用することができる。
印刷機を使用すると、粘着剤層の厚さが特に均一になる。また、印刷機を使用する方法は、模様印刷、ベタ印刷等によって粘着剤の種類や量、分布(粘着剤層2を形成する部位)を、容易にかつ迅速に変更することができるとの利点もある。さらに、弱粘着部2Lと強粘着部2Hとを、1パスで印刷形成することができる印刷機を使用すれば、生産速度が向上する。
各粘着剤部2H,2Lの厚さは、特に限定されないが、双方に差がないのが適する。双方とも通常5〜50μm、好ましくは10〜30μmである。粘着部の目付け量は、用いる粘着剤の種類により適宜変更可能であるが、固形分質量で、5〜50g/m2、好ましくは10〜30g/m2である。
糊殺し層による場合に用いる糊殺し剤は、特に限定されないが、水又はアルカリと反応して塊を形成するものは避けるのがよい。残渣量を50mg未満にし難くなる。用いうる糊殺し剤としては、原料成分として、例えば、一般に使用されている印刷インキ、ニス等を、例示することができる。
糊殺し層の形成方法も、特に限定されず、粘着剤層と同様、塗工、印刷等によることができる。ただし、糊殺し層は、剥離紙3の表面に形成しておき、剥離紙を粘着剤層2L,2Hの裏面に貼り合わせるのにともなって、糊殺し層が粘着剤層2L,2Hの裏面に転移し、もって形成される形態によることもできる。
他方、上記粘着基紙のベースとなる粘着剤付与前の基紙1は、特に限定されないが、再利用性に優れる水解性、アルカリ解離性を示すものが用いられる。
クラフト紙、上質紙、グラシン紙、パーチメント紙、レーヨン紙、コート紙等を使用することができる。環境保護の観点から各種再生紙を使用してもよい。樹脂フィルムがラミネートされた紙等は避けるのがよい。残渣量を50mg未満にし難くなる。
基紙1の大きさ、形状、厚さ、坪量等は特に限定されない。形状は、例えば、円形状、方形状、任意形状等にすることができる。また、厚さは、上質紙であれば、通常30〜250μm、好ましくは50〜150μmとすることができる。さらに、坪量は、通常30〜200g/m2、好ましくは50〜120g/m2とすることができる。
他方、粘着基紙の粘着剤層形成面を被覆する剥離紙3の素材は、紙、織物等の上面(表面)、すなわち粘着剤層側の面に、離型剤等を塗布すること等によって剥離処理を施したものが好適である。水解性・アルカリ解離性を示さない、プラスチックフィルム等は用いないのがよい。残渣量を50mg未満にし難くなる。
離型剤の構成成分としては、既知の材料を用いることができるが、水又はアルカリと反応して塊を形成するものは避けるのがよい。残渣量を50mg未満にし難くなる。用いうる離型剤としては、シリコーン、長鎖アルキルポリマー、ポリオレフィン、アルキド樹脂、フッ素化合物等を例示することができる。
離型剤の塗布方法としては、エアナイフコーター、ブレードコーター、ロッドメタリングコーター、カーテンコーター、ロールコーター等の従来各種塗工機による塗工を採用できる。より好ましくは、模様印刷あるいはベタ印刷によって離型剤の塗布量や塗布分布を適宜調整することが容易なオフセット印刷、グラビア印刷(凹版印刷)、凸版印刷等各種印刷による印刷塗工である。
剥離剤の目付け量は、用いる剥離剤の種類により適宜変更可能であるが、固形分質量で通常0.1〜10g/m2である。
また、剥離紙3の厚さも特に限定されず、通常30〜150μm、好ましくは40〜100μmとすることができる。
『第2の実施の形態』
第2の実施の形態は、親展情報等を隠蔽した状態で郵送するために用いられる隠蔽式葉書等に用いられる情報隠蔽用シートである。
図3は、本形態の情報隠蔽用シートX2の正面図である。図4は、そのIV−IV断面図である。
この情報隠蔽用シートX2は、基紙11の一方面に粘着剤層12が配された粘着基紙と、粘着剤層形成面を被覆する剥離紙13とで主に構成されている。
剥離紙13は、粘着基紙と同形状かつ同じ大きさであり、粘着基紙の周縁からはみ出ることなく、粘着基紙に貼合されている。
粘着剤層12は、剥離紙13が粘着基紙から剥離可能な程度の粘着力の弱粘着部12Lと、非剥離となる程度の粘着力の強粘着部12Hとを有する。
強粘着部12Hは基紙11の左右半分の一方側に、弱粘着部12Lは他方側にそれぞれ配されている。
剥離紙13は、弱粘着部12Lと強粘着部12Hと接する間の境界位置にミシン目、スリット等による切断補助線Lが形成されており、この切断補助線Lにより、剥離紙13は強粘着部12Hに接する部分のみを残して弱粘着部12Lに接する部分のみを切り離して分離除去することが可能とされている。
他方、弱粘着部12Lは、周縁部12Leと中央部12Lcとで粘着力が相違しており、特に中央部12Lcはいわゆる再剥離性可能を有する粘着力とされている。
各粘着部の好適な粘着力は、強粘着部、弱粘着部の周縁部で15〜60N/50mm、好ましくは20〜40N/50mm、弱粘着部の中央部で2〜10N/50mm、好ましくは3〜8N/50mm程度である。
他方、情報隠蔽シートX2もまた、このように粘着力の相違する部分を有するように構成されているとともに、さらに、特徴的に、解離性試験における残渣量が50mg未満となるように構成されている。より好適には、全離解性となるように構成するのがよい。
情報隠蔽シートX2全体としての残渣量を50mg未満とすることで、再資源化が容易となる。さらに、全解離性とすると、分別せずに古紙回収可能とすることも可能となる。なお、全解離性とは、情報隠蔽シートX2を構成する基紙、剥離紙、粘着剤の全が、製紙会社の古紙処理工程で使用される弱アルカリ液中(0.025重量%の水酸化ナトリウム溶液)で完全解離することである。
ここで、粘着部の形成に用いうる粘着剤の種類、粘着力の相違する複数の粘着部を形成する方法、剥離紙の素材や剥離性の付与の方法、基紙の素材等、及び解離性試験の方法は、第1の実施の形態と同様である。
なお、本形態の情報隠蔽用シートX2を、特に隠蔽式葉書として用いるのであれば、基紙の坪量は、70〜200g/m2に、剥離紙の坪量は、30〜150g/m2に、粘着剤層の目付量は10〜30とするのがよい。
他方、剥離紙13の強粘着部12Hと接する残存部には、隠蔽情報記入部13Aが形成されている。隠蔽情報記入部13Aは、例えば、親展情報や金融機関に関する情報等の隠蔽情報を記載する箇所を指定するための文字・枠等であり、オフセット印刷、グラビア印刷等によって適宜の枠線、文字、図形等を印刷して設ける。
また、剥離紙13の残存部の縁部には、近接する二本の平行なスリット線13s,13sを配することで、部分的に層間剥離しやくした易剥離部13Hが形成されている。
このような構成の本形態の情報隠蔽用シートX2の使用方法は、まず、プリンタ等によって情報隠蔽用シートX2の隠蔽情報記入部13A等の適宜の箇所にそれぞれ情報を印字・印刷する。
プリンタ等による必要情報の印字・印刷を終えたならば、図5、6に示すように、前記剥離紙13の弱粘着部12Lと接する部分を切断補助線Lで切断しつつ剥離して分離除去し、弱粘着部12Lを露出させる。
次いで、図7に断面図で示すように、露出された弱粘着部12Lを折り、剥離紙13の残存部に重ね合わせて、剥離紙13の残存部と弱粘着部12Lとを粘着させる。
このとき弱粘着部12Lの中央部は再剥離可能に粘着される。それとともに、隠蔽情報記入部13Aが被覆され隠蔽される。
後に、隠蔽情報記入部13Aに記入された隠蔽情報を読み取る際には、弱粘着部を剥離紙から再剥離する。なお、図8及び9に示すように、剥離紙13の易剥離部13Hが弱粘着部周縁に粘着されて層間剥離され、剥離紙13に剥離痕16が形成される。
『第3の実施の形態』
第3の実施の形態は、連続帳票型の情報記録用粘着シートである。
図10〜図12に、本形態の情報記録用粘着シートX3を示す。
この情報記録用粘着シートX3は、表面に情報が記録される基紙21と、この基紙21の裏面に設けられた基紙21を被着体に貼り付ける粘着剤層22と、この粘着剤層22の裏面を覆う剥離紙23とで主になる。
本形態において、基紙21は、横長の長方形状になっている。基紙21の幅方向中央部には、ミシン目線、ハーフスリット線等からなる切断補助線L1が、前後方向に沿って形成されている。この切断補助線L1によって、一方が剥離不能片21Aに、他方が発送控片21Bに区画されている。
また、剥離不能片21Aの中央部には、横長の長方形状に、ミシン目線、ハーフスリット線等からなる切断補助線L2が形成されている。この切断補助線L2によって、内側が剥離可能片21aに、外側が剥離不能片21a’に区画されている。
剥離可能片21aには宛名等の個人情報25が、発送控片21Bには図示しない発送控等の情報が、剥離不能片21Aには図示しないその他の情報が、それぞれ記録される。この記録の方法は、特に限定されず、インパクトプリント等の印刷機によって、特に近年ではレーザープリントによって、行うことができる。
なお、基紙21の幅方向両側端部にも、ミシン目線、ハーフスリット線等からなる切断補助線L3、L3が、前後方向に沿って形成されている。各切断補助線L3より側方は、マージナル片24とされている。各マージナル片24には、前後方向に複数の真円形状のマージナル孔24A,24A…が形成されている。このように、本情報記録用粘着シート3は、連続帳票型とされている。
一方、粘着剤層22は、剥離可能片21aの裏面及び剥離不能片21a’の裏面のいずれにも設けられている。そして、剥離可能片21aの裏面における粘着剤層22Lは、粘着力が相対的に弱く、剥離不能片21a’の裏面における粘着剤層22Hは、粘着力が相対的に強くされている。
剥離可能片21aの裏面における粘着剤層22Lは、粘着力が相対的に弱くされているため、剥離可能片21aは、被着体100から剥離可能である。また、粘着力が相対的に弱くとも、粘着剤層22Lが設けられていることに変わりはない。
したがって、剥離可能片21a(基紙21)と剥離紙23とが乖離して両シート21A(21),23間に空気が入るというようなことはなく、記録適性に優れる。
さらに、この剥離可能片21a周辺の剥離不能片21a’の裏面における粘着剤層22Hは、粘着力が相対的に強くされているので、剥離不能片21a’は、被着体100から実質的に剥離不能である。したがって、剥離不能片21a’で囲まれる剥離可能片21aが、運送中に剥がれてしまうといったおそれはない。
本形態において、発送控片21Bの裏面には、粘着剤層が設けられていない。発送控片21Bは、発送控等の情報が記録された後、切断補助線L1で切断され、被着体100に貼り付けられることなく、そのまま保存されるためである。ただし、印刷適性の向上という観点からは、発送控片21Bの裏面にも、適宜粘着剤層を設けることができる。
本形態においては、剥離可能片21a裏面の粘着剤層22Lが、どのようにして粘着力を相対的に弱くされているかが、特に限定されない。例えば、粘着剤層22Lを、粘着力の相対的に弱い粘着剤で形成することによって、粘着力を相対的に弱くすることができる。
他方、情報記録用粘着シートX3もまた、このように粘着力の相違する部分を有するように構成されているとともに、さらに、特徴的に、解離性試験における残渣量が50mg未満となるように構成されている。より好適には、全離解性となるように構成するのがよい。
情報記録用粘着シートX3全体としての残渣量を50mg未満とすることで、再資源化が容易となる。さらに、全解離性とすると、分別せずに古紙回収可能とすることも可能となる。なお、全解離性とは、情報記録用粘着シートX3を構成する基紙、剥離紙、粘着剤の全が、製紙会社の古紙処理工程で使用される弱アルカリ液中(0.025重量%の水酸化ナトリウム溶液)で完全解離することである。
粘着部の形成に用いうる粘着剤の種類、粘着力の相違する複数の粘着部を形成する方法、剥離紙の素材や剥離性の付与の方法、基紙の素材等、及び解離性試験の方法は、第1の実施の形態と同様である。
他方、本形態の情報記録用粘着シートX3の使用方法は、まず、図12に示すように、剥離紙23を剥離して粘着剤層22を露出させ、この粘着剤層22を利用して基紙21を段ボール箱等の被着体100に貼り付ける。
この状態において、運送品等を受け取った荷受人等は、被着体100を廃棄するにあたり、基紙21の剥離可能片21aを被着体100から剥離する。
本形態の情報記録用粘着シートX3は、この作業がきわめて容易に行うことができるため、荷受人等は、被着体を廃棄するにあたり、宛名等の個人情報25が記録された剥離可能片21aを被着体から剥離して、個人情報の流出を防止できるメリットを享受できる。
一方、本形態のように、剥離可能片21aが長方形状等の略方形状とされている場合においては、隅部の1つ49がコーナーをカットされていると、好ましいものとなる。このコーナーカット隅部49に、指や突起物等を差し込むことで、剥離可能片21aを容易に剥離することができる。
本発明は、被着物に対して粘着するタックシール、親展情報やクレジットカード番号等不特定人には知られたくない情報を記入して特定機関や会社に郵送するための隠蔽式葉書、支給金額を記載して給与受取人に渡す給料明細書等に利用可能である。
第1の実施の形態のシール製品の平面図である。 そのII−II断面図である。 第2の実施の形態の情報隠蔽シートの平面図である。 そのIV−IV断面図である。 その情報隠蔽シートの使用態様を説明するための第1の平面図である。 そのVI−VI断面図である。 その情報隠蔽シートの使用態様を説明するための断面図である。 その情報隠蔽シートの使用態様を説明するための第2の平面図である。 そのIX−IX断面図である。 第3の実施の形態の情報記録用粘着シートの平面図である。 そのA−A断面図である。 その使用方法を説明するための断面図である。
符号の説明
1、11、21…基紙、1i…インデックスシール部、1c…チェックシール部、2、12、22…粘着剤層(粘着剤層)、2L,2Li,12L,22L…弱粘着部、2H,2Hi,12H,22H…強粘着部、21a…剥離可能片、21a’…剥離不能片、L〜L3,13s…切断補助線,スリット線、49…コーナーカット隅部、X1…シール製品、X2…情報隠蔽シート、X3…情報記録用粘着シート。

Claims (6)

  1. 片面又は両面に粘着力の相違する複数の粘着部を有する粘着基紙と、
    前記粘着部を被覆する剥離紙と、を備える粘着シートであって、
    解離性試験における残渣量が50mg未満である、
    ことを特徴とする粘着シート。
  2. 前記粘着シートは、全解離性である請求項1記載の粘着シート。
  3. 粘着力の異なる粘着部は、粘着力の相違する粘着剤により形成されている、請求項1又は2記載の粘着シート。
  4. 粘着部の一部又は全部は、粘着剤層に糊殺し処理がされて形成されている、請求項1〜3の何れか1項に記載の粘着シート。
  5. 部分的に剥離機能を有する剥離紙を使用することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の粘着シート。
  6. 水解性又はアルカリ解離性の基紙の一方面に、予め設定したパターンで全離解性の粘着剤を塗布・塗工又は印刷して粘着部を形成し、その後に粘着部を水解性又はアルカリ解離性の剥離紙で被覆することを特徴とする粘着シートの製造方法。
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