JP5077978B2 - 個人情報保護シート - Google Patents

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Description

本発明は、個人情報を表示するための層として、剥離、除去可能な層を設けた個人情報保護シートに関する。
従来、住所や宛名などの個人情報が記載された郵便物等を廃棄する際は、廃棄物からの個人情報の漏洩を防ぐために、個人情報が記載された部分又は郵便物全体を手で細かくちぎったりハサミやシュレッダーで裁断したりしなければならないといった問題があった。特に、個人情報が特定できない程度にまで手作業で(手やハサミで)細かく断片化することは、極めて手間のかかる作業である。
しかも、郵便物の中には、印刷物などを収容した樹脂フィルム製の袋に宛先ラベル(配達先の住所や受取人の氏名が記載されたラベル)を貼り付けたものもある。このような郵便物の場合は、樹脂フィルムごと宛先ラベルを手で細かくちぎったり、ハサミやシュレッダーで裁断するわけにはいかないため、宛先ラベルを樹脂フィルムから剥がさねばならない。しかし、宛先ラベルの脱落は郵便事故の原因となりうるため、宛先ラベルは樹脂フィルムに強固に貼り付けられるのが一般的である。このため、宛先ラベルを樹脂フィルム製の袋から剥がすことは容易ではない。
上記問題を解決するために、特許文献1に記載されている発明では、個人情報を記載するための保護情報記載領域を備えた用紙には、保護情報記載領域の周縁部にこの領域を用紙の他の部分から切り離すための分離線が設けられ、さらに、保護情報記載領域を複数片に裁断するための細断線が設けられている。これにより、保護情報記載領域を用紙の他の部分から切り離し、細断線に従って裁断することにより、保護情報記載領域を複数片に裁断して、断片化を可能にしている。
特開2004−317875号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている発明では、保護情報記載領域を用紙の他の部分から分離線に従って切り離すことは難しく(必ずしも分離線にそって切り離されるとは限らず)、用紙の他の部分を破損させてしまう可能性がある。また、保護情報記載領域を細断線に従って個人情報が特定できない程度にまで複数片に断片化することは、個人情報が記載された部分を手やハサミで断片化する従来の作業と大差がなく、煩わしいことに変わりはない。
本発明は、係る問題に鑑みてなされたものであり、個人情報を容易に判読不能な状態にできる個人情報保護シートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、基材と、基材の表面の少なくとも一部に形成され、基材の表面の算術平均粗さ以上の厚さで形成された剥離層と、剥離層の上に積層された受像層とを有し、剥離層は前記受像層との層間で剥離するものであり、受像層はその表面を削り取ることにより受像層上に印刷された情報と一緒に削り取られる個人情報保護シートであって、基材の各層が形成される面とは反対側の面に粘着層を有する個人情報保護シートを提供するものである。
上記のいずれの構成においても、基材に、切り込みが形成されていることがより好ましい。また、受像層が剥離層から剥離可能であることを表示する注意喚起表示部を有することが好ましく、これに加えて、注意喚起表示部が、基材上で剥離層が形成されていない領域に設けられることがより好ましい。また、透明材料からなる保護層を、最上層に備えることがより好ましい。
本発明によれば、個人情報を容易に判読不能な状態にできる個人情報保護シートを提供できる。
まず、図1を参照して、本発明の概要を説明する。
本発明の個人情報保護シートは、基材10の上に、剥離層20として表面不活性なエネルギー線硬化型樹脂層、受像層30として凝集力の低い樹脂層を順に積層したシートである。受像層30は剥離層20との密着性が低く、基材と略平行な力を局所的に加えると(コインや爪等で擦る)剥離層20との界面から剥がれる。受像層30の表面に公知の印字方法(インキ、トナーによるプリンタでの形成や、印刷や、鉛筆などでの手書きによる形成等)で形成した情報表示部40によって個人情報(住所や名前、電話番号等)を表示した個人情報保護シートでは、受像層30をコインや爪等で擦ることで、受像層30の表面に形成された個人情報(情報表示部40)も一緒に剥離させることができる。これにより、廃棄した郵便物等からの個人情報の漏洩を防げる。
なお、以下の説明では、受像層30の上に個人情報を表示する情報表示部40が形成済みである場合を例とするが、情報表示部40が未形成の状態であっても良い。この場合には、ユーザは個人情報保護シートに公知の印字方法にて情報表示部40を形成し、任意の情報を表示可能であることは言うまでもない。
〔第1の実施形態〕
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態にかかるの個人情報保護シートの断面を示した図である。
図1に示すように、個人情報保護シートは、用紙や封筒、葉書、ラベル台紙等といった個人情報を記載するための基材10と剥離層20と受像層30とから構成され、基材10上に剥離層20、受像層30の順で積層されている。受像層30の上には、公知の印字方法で形成された情報表示部40によって個人情報が表示されている。基材10には、オフセット印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷などの手法によって剥離層20及び受像層30を積層させるが、これらの層を特別に厚く形成する必要が無いのであれば、コスト面からオフセット印刷、フレキソ印刷が好適である。
[基材]
基材10は、公知の材料の中から適宜選択することができる。例えば、紙(上質紙、コート紙、クラフト紙等)、ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等)、ポリオレフィンフィルム(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等)、プラスチックフィルム(ポリ塩化ビニルフィルム、エチレンビニルアルコール共重合体フィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアミドフィルム等)、ポリオレフィンからなる合成紙等が挙げられる。
また、基材10の下に粘着層(図示せず)を設けることで他の媒体(封筒など)に貼着することが可能となる。この場合には、粘着層の下に剥離紙を設けて受像層/剥離層/基材/粘着層/剥離紙という層構成とすることで、ラベルとして用いることもできる。ラベルとして用いる場合には、図2に示すように、基材10に切り込み10aを設けて機械的な強度を低くする(脆性基材とする)ことが好ましい。このような切り込みを設けておけば、被貼着部材に貼り付けられた個人情報保護シート全体を剥がし取ろうとしても、切り込み10aから個人情報保護シートが破れる。これにより、個人情報保護シートが剥がし取られることによる個人情報の漏洩を防止できる。
[剥離層]
剥離層20は、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等の紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂を使用する。また、他の材料としては、溶剤型熱可塑性樹脂(塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、アクリル酸エステル・スチレン共重合体樹脂、ニトロセルロース、マレイン酸樹脂等)、水溶性樹脂(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロピドン等)、又は各種のアクリル共重合樹脂やポリウレタン等を単独、またはこれらにシリコン樹脂等の剥離剤を添加して使用可能である。
また、剥離層20の基となる混合物の組成は、表1に示す通りであり、各材料の含有率は、あわせて100%になれば、適宜変更可能である。
また、各材料を使用する目的は以下の通りである。
モノマーは、反応性希釈剤として使用し、混合物の粘度を調整する役割を果たす。合成樹脂類は、剥離層20を構成する樹脂成分の主体となる。反応開始剤は、混合物の硬化(乾燥)反応を促す。剥離剤は、剥離層20に剥離特性を持たせる。着色顔料は、剥離層20を着色する際に用いられる。
Figure 0005077978
[受像層]
受像層30は、紫外線硬化型樹脂等を使用する。受像層30の基となる混合物の組成は、表2に示す通りであり、各材料の含有率は、あわせて100%になれば、適宜変更可能である。
また、各材料の使用目的は以下の通りである。
顔料は、体質顔料及び着色顔料としての性質を持ったものである。体質顔料としての性質とは、バインダー材料にチキソトロピー(応力がかかると粘度が下がる特性)を持たせるものであり、着色顔料としての性質とは、バインダー材料を着色するものである。着色顔料の一例としては、チタンホワイトが挙げられる。モノマーは、反応性希釈剤として使用され、粘度を調整する役割を果たす。合成樹脂類は、受像層を構成する樹脂成分の主体となる。反応開始剤は、混合物の硬化(乾燥)反応を促すものである。なお、受像層30の基となる混合物には剥離剤を含有させてもよく、剥離剤を含有させることによって剥離層20からの剥離性を高められる。
Figure 0005077978
これらの剥離層20及び受像層30を、オフセット印刷によって基材10に形成した。表3に、所定の厚みの剥離層20に対し受像層30を厚み0.4μm、0.7μm、1.1μm、1.7μmと変えて形成した際のそれぞれの塗布量と各塗布量における印字、剥離、耐摩擦に関する結果を示す。なお、基材10には、上質紙を使用した。
基材10として上質紙を用いた場合、受像層30の厚さが0.4μm、0.7μm、1.1μm及び1.7μmのいずれであっても受像層30に対する印字性は良好であった。すなわち、受像層30の厚さにかかわらず印字は可能であるといえる。次に、剥離に関しては、コインや爪で擦ることで剥離の具合をテストした。剥離の場合では、受像層30の厚さが1.1μm、1.7μmのみが良好であった。すなわち、受像層30にある程度の厚さがないと、受像層30を剥離層20から剥離させることができないと考えられる。次に、耐摩擦については、受像層30の厚さが0.4μm、1.1μm、1.7μmの場合が良好であった。これは、受像層30が厚い方が耐摩擦性が良いが、受像層30の厚さがあまりにも薄い場合には基材10の影響を受けて耐摩擦性が高くなることを示していると考えられる。
剥離性及び耐摩擦性の両面から考えると、本実施例では(基材10として上質紙を用いる場合は)、受像層30の厚さが1.1μm又は1.7μmが好適であった。
Figure 0005077978
また、個人情報保護シートを葉書や紙封筒やフィルム封筒、ラベル台紙として使用したときに、郵送時等にシートの部分が不必要な摩擦を受ける場合があるが、受像層30及び情報表示部40は、このような摩擦を受けたとしても剥離層20から不用意に剥離してしまわないような耐摩擦性を必要とする。
図3は、受像層30が剥離層20から削り取られる様子を示した図である。
図3に示すように、コインや爪等で受像層30を削ることで(換言すると、所定値以上の圧力を加えながら受像層30を擦ることで)、受像層30の上に形成されている情報表示部40も同時に剥離層20から剥離、除去される。なお、受像層30と剥離層20との密着性は、剥離層20や受像層30のそれぞれの基となる混合物の組成によって調整可能である。
また、通常、個人情報となる住所や名前が表示されている葉書や封筒、ラベルといったものは、図4(a)に示すように住所や名前が受像層30の一部にしか表示されていない場合が多いため、削りとる箇所は、図4(b)のように住所や名前の部分だけである。よって、従来のいわゆる“スクラッチカード”のように受像層30を全て削りとる必要がないため、削りカスも最小限にすることができる。
また、受像層30は、フレキソ印刷で形成する場合には、上記表2に示した混合物とは組成の異なるインキを用いて形成することもできる。
フレキソ印刷で受像層30を形成する場合にその基となるフレキソインキの構成を表4に示す。バインダー樹脂は、乾燥後の受像層30の主成分となる樹脂である。体質顔料は、受像層30にチキソトロピー(応力がかかると粘度が下がる特性)を持たせる。マット剤は、受像層30の表面を所定の粗さとするために添加される。水は、寡多によってフレキソインキの粘度が変化する。着色顔料は、受像層30を着色するために添加される。
Figure 0005077978
フレキソ印刷によって受像層30をオフセット印刷よりも厚く(10μm程度)形成すれば、コインや爪などの接する部分が厚さ方向に大きくなるため(換言すると、コインや爪などによって受像層30に横方向の力を強く加えられるため)、受像層30を剥離層20から剥離させやすくなる。
なお、本実施形態にかかる個人情報保護シートは、外観だけでは受像層30を剥離層20から剥離可能であることを認識できないため、図5に示すように、受像層30を剥離層20から剥離可能であることをユーザに知らせるために注意喚起表示部60として個人情報保護シートの任意の位置に表示しておくと好ましい。ただし、表示の位置を剥離層20の上とすると、その部分が剥離してしまう可能性があるため、受像層30が剥離層20から剥離可能であることは、剥離層20が形成されていない領域に表示させておくことが好ましい。剥離層20又は受像層30が有色インクを印刷して形成されるのであれば、これらを形成する際の印刷で同時に形成すれば、受像層30が剥離層20から剥離可能であることを工数を増やすことなく表示できる。また、情報表示部40を形成する際に同時に形成しても良い。なお、注意喚起表示部60は、文字や絵柄(例えばコインで削るイメージ図)等、受像層30を剥離可能であることをユーザに認識させることができるものであれば表示形式は限定されない。
このようにして形成した本実施形態にかかる個人情報保護シートでは、受像層30を軽く擦っても(例えば、指の腹や消しゴムで擦っても)、擦られた部分は剥離層20からは剥離しないが、所定値以上の圧力を加えながら擦ると(例えば、コインや爪などで擦ると)、擦られた部分は剥離層20から剥離する。
また、受像層30に粘着テープを付着したような場合でも、それを剥がす際には受像層30に局所的に力が集中することは無いため、受像層30が剥離することはない。従来のいわゆる“スクラッチカード”は、表面に粘着テープを貼り付けて剥がすと隠蔽層(銀色の層)が剥がれることを鑑みると、本実施形態に係る個人情報保護シートにおける受像層30と剥離層20との密着性は、従来のスクラッチカードの隠蔽層よりも高い方が好ましいといえる。
よって、本実施形態にかかる個人情報保護シートを郵便物などに適用した場合でも、運送中に受像層30が擦れて個人情報が判読不能となって郵便事故が発生することはない。
本実施形態にかかる個人情報保護シートは、所定値以上の圧力を加えながら受像層30を擦ることで、受像層30が剥離層20から剥離・除去されるため、受像層30に情報表示部40によって個人情報が表示されていた場合は、同時に剥離・除去される。よって、個人情報が表示された個人情報保護シートを廃棄する際には、簡単な操作で個人情報の判読を不能とすることができ、廃棄物からの個人情報の漏洩を防止できる。
〔第2の実施形態〕
本発明を好適に実施した第2の実施形態について説明する。
本実施形態にかかる個人情報保護シートの構成は、第1の実施形態と同様であり、基材10の上に、剥離層20及び受像層30が順に積層され、受像層30の上に形成された情報表示部40によって個人情報が表示された構成である。
ただし、本実施形態においては、剥離層20は、基材10の表面の算術平均粗さ(Ra)以上の厚さで形成されている。
なお、算術平均粗さ(Ra)は、粗さ曲線から、その平均線の方向(x方向)に基準長さLだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から測定曲線y=f(x)までの偏差(y方向偏差)の絶対値を合計し、平均した値であり、式(1)によって算出できる。算術平均粗さ(Ra)は、一つの傷が測定値に及ぼす影響が非常に小さくなり、安定した結果が得られるという性質を持つ。
Figure 0005077978
表5に、基材10の表面の算術平均粗さ及びその上に形成した剥離層20の算術平均粗さを示す。表4において“上質紙”の表面粗さは、日本製紙株式会社製の商品名“NPiフォーム55”の値である。また、“マットコート紙”の表面粗さは、北越製紙株式会社製の商品名“アルファマット”の値である。さらに、“グロスコート紙”の表面粗さは、日本製紙株式会社製の商品名“フルカラーフォーム(G)55”の値である。
Figure 0005077978
どのような材料を用いたとしても基材10の表面には凹凸(例えば、基材10が紙であれば、繊維による凹凸)が存在するが、一般に積層構造体における二つの層の密着性は、界面の表面粗さが大きいほど高くなる。また、基材の表面と平行な方向成分が所定の強さよりも強い力が表面に作用した場合に受像層30を剥離させるためには、下地となる層に剥離剤が含まれている必要がある。
このため、基材10の表面粗さよりも剥離層20の表面粗さの方が小さいのであれば、剥離層20を形成することで図6(a)に示すようにレベリング(平滑化)効果が得られ、受像層30の剥離性を高めることができる。
しかし、このような場合でも、剥離層20の厚さが十分でないと、図6(b)に示すように剥離層20から突出した基材10の凸部が受像層30と接してしまうため、受像層30に十分な剥離性を付与できない。
本実施形態にかかる個人情報保護シートは、基材10の算術平均粗さ以上の厚さで剥離層20を形成しているため、基材10の凸部が剥離層20から突出することはほとんどなく、剥離層20と受像層30との剥離性が良好である。
また、上記の理由により、剥離層20よりも表面粗さが小さい材料(例えば、グロスコート紙)を基材10として用いたとしても、剥離剤を含有する剥離層20を設けなければ、受像層30に剥離性を持たせることができない。
この場合には、剥離層20を形成後の方が基材そのものよりも表面粗さが大きくなってしまうが、このような場合でも、良好に受像層30に剥離層20からの剥離性を持たせられる。なお、本実施形態においては、剥離層20を形成後の算術平均粗さが0.5〜0.6μmであれば、良好な剥離性が得られた。
なお、第1の実施形態と同様に、本実施形態にかかる個人情報保護シートにおいても、受像層30を剥離層20から剥離可能であることを個人情報保護シートの任意の位置に表示しておくと好ましい。この場合には、剥離層20の上ではなく、剥離層20が形成されていない領域に表示させておくと、表示が消えてしまう恐れがないため好ましいことはいうまでもない。
本実施形態にかかる個人情報保護シートは、第1の実施形態と同様に、所定値以上の圧力を加えながら受像層30を擦ることで、受像層30が剥離層20から剥離・除去されるため、受像層30の上に形成された情報表示部40によって個人情報が表示されていた場合は、同時に剥離・除去される。よって、個人情報が表示された個人情報保護シートを廃棄する際には、簡単な操作で個人情報の判読を不能とすることができ、廃棄物からの個人情報の漏洩を防止できる。
〔第3の実施形態〕
本発明を好適に実施した第3の実施形態について説明する。図7に本実施形態にかかる個人情報保護シートの構成を示す。この個人情報保護シートは、情報表示部40の上に保護層50が設けられていることを除いては、第1の実施形態と同様の構成である。保護層50は透明であり、情報表示部40によって表示された個人情報は保護層50を通して目視可能となっている。
保護層50は、プラスチックフィルムを貼り付けたり、水溶性樹脂や耐水性樹脂を印刷や塗布したりすることで形成される。プラスチックフィルムは貼り付ける場合には、保護層50を剥がしてから所定値以上の圧力を加えながら受像層30を擦ることで、情報表示部40によって表示された個人情報を判読不可能な状態とできる。第1の実施形態において説明した粘着テープの場合と同様に、プラスチックフィルムを剥がしたとしても受像層30が保護層50とともに剥離層20から剥離することはない。
また、水溶性樹脂を塗布する場合には、保護層50を水で濡らしてから所定値以上の圧力を加えながら受像層30を擦ることで、情報表示部40によって表示された個人情報を判読不可能な状態とできる。
耐水性樹脂を塗布する場合には、保護層50の上から所定値以上の圧力を加えながら受像層30を擦ることで、情報表示部40によって表示された個人情報を判読不可能な状態とできる。なお、耐水性樹脂にゴム性の樹脂を添加すれば、インキ受容層30、情報表示部40及び保護層50の削りカスが塊となってまとまり、散乱しないため好ましい。
本実施形態にかかる個人情報保護シートは、第1の実施形態と同様に、所定値以上の圧力を加えながら受像層30を擦ることで、受像層30が剥離層20から剥離・除去されるため、受像層30に情報表示部40によって個人情報が表示されていた場合は、同時に剥離・除去される。よって、個人情報が表示された個人情報保護シートを廃棄する際には、簡単な操作で個人情報の判読を不能とすることができ、廃棄物からの個人情報の漏洩を防止できる。
なお、上記実施形態は本発明の好適な実施の一例であり、本発明はこれに限定されることはない。たとえは、上記実施形態においては、受像層30の上に情報表示部40によって個人情報が表示されている個人情報保護シートを例としたが、情報表示部40が表示する情報は個人情報に限定されることはなく、任意の文字、文章、図柄などを表すものであっても良い。また、剥離層と受像層とは必ずしも同じ大きさ(面積)で形成する必要はない。すなわち、剥離層の一部分にのみ受像層が積層されていても良いし、剥離層が形成されていない領域に受像層の一部がはみ出していても良い。
このように、本発明は様々な変形が可能である。
本実施形態を好適に実施した第1の実施形態にかかる個人情報保護シートの構成を示した図である。 切り込みを形成して機械的強度を低下させた基材を表す図である。 第1の実施形態における受像層が剥離除去される様子を示した図である。 (a)は、個人情報が印刷された個人情報保護シートを示した図である。(b)は、個人情報を剥離除去したことを示した図である。 受像層が剥離可能であることを示す表示を個人情報保護シートに設けた状態を示す図である。 基材と剥離層との界面の状態を示す図である。 本発明を好適に実施した第3の実施形態にかかる個人情報保護シートの構成を示す図である。
符号の説明
10 基材
20 剥離層
30 受像層
40 情報表示部
50 保護層
60 注意喚起表示部

Claims (5)

  1. 基材と、
    前記基材の表面の少なくとも一部に形成され、前記基材の表面の算術平均粗さ以上の厚さで形成された剥離層と、
    前記剥離層の上に積層された受像層とを有し、
    前記剥離層は前記受像層との層間で剥離するものであり、
    前記受像層はその表面を削り取ることにより前記受像層上に印刷された情報と一緒に削り取られる個人情報保護シートであって、
    前記基材の各層が形成される面とは反対側の面に粘着層を有することを特徴とする個人情報保護シート。
  2. 前記基材に、切り込みが形成されていることを特徴とする請求項1記載の個人情報保護シート。
  3. 前記受像層が前記剥離層から剥離可能であることを表示する注意喚起表示部を有することを特徴とする請求項1又は2記載の個人情報保護シート。
  4. 前記注意喚起表示部が、前記基材上で前記剥離層が形成されていない領域に設けられたことを特徴とする請求項3記載の個人情報保護シート。
  5. 透明材料からなる保護層を、最上層に備えることを特徴とする請求項1から4の何れか1項記載の個人情報保護シート。
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