JP2008244477A - 液体回収システム、液浸露光装置、液浸露光方法、及びデバイス製造方法 - Google Patents

液体回収システム、液浸露光装置、液浸露光方法、及びデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液体を良好に回収できる液体回収システムを提供する。
【解決手段】液体回収システムは、液浸露光装置で用いられる。液体回収システムは、第1面、及び第1面と反対側の第2面を有するプレートと、少なくとも一部が第2面と第1ギャップを介して対向する液体回収部とを備える。液体回収システムは、プレートの第1面と対向する可動物体上の液体を液体回収部を介して回収する。
【選択図】図2

Description

本発明は、液浸露光装置で用いられる液体回収システム、液浸露光装置、液浸露光方法、及びデバイス製造方法に関する。
フォトリソグラフィ工程で用いられる露光装置において、下記特許文献に開示されているような、液体を介して基板を露光する液浸露光装置が知られている。
国際公開第99/49504号
露光装置においては、デバイスの生産性向上等を目的として、基板の移動速度の高速化が要求される。液浸露光装置においては、基板の移動中に基板上の液体を回収することが行われる。しかしながら、液体を十分に回収しきれず、液体が漏出したり、基板上に液体が残留したりする可能性がある。それにより、基板に形成されるパターンに欠陥が生じる等、露光不良が発生する可能性がある。その結果、不良デバイスが製造される可能性がある。
本発明の態様は、液体を良好に回収できる液体回収システムを提供することを目的とする。また、別の目的は、露光不良の発生を抑制できる液浸露光装置及び液浸露光方法を提供することである。また、別の目的は、不良デバイスの発生を抑制できるデバイス製造方法を提供することである。
本発明の第1の態様に従えば、液浸露光装置で用いられる液体回収システムであって、第1面、及び第1面と反対側の第2面を有するプレートと、少なくとも一部が第2面と第1ギャップを介して対向する液体回収部と、を備え、プレートの第1面と対向する可動物体上の液体を液体回収部を介して回収する液体回収システムが提供される。
本発明の第2の態様に従えば、基板を露光する液浸露光装置であって、露光光を射出する射出面を有する光学部材と、第1面、及び第1面と反対側の第2面を有するプレートと、少なくとも一部が第2面と第1ギャップを介して対向する液体回収部と、を備え、プレートの第1面と対向する物体上の液体を液体回収部を介して回収する液浸露光装置が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、上記態様の液浸露光装置を用いて基板を露光することと、露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の第4の態様に従えば、基板を露光する液浸露光方法であって、基板上の液体を介して露光光で基板を露光することと、基板の露光中に、液体回収システムを使って基板上の液体を回収することとを含み、液体回収システムは、第1面、及び第1面と反対側の第2面を有するプレートと、少なくとも一部が第2面と第1ギャップを介して対向するように配置された液体回収部と、を有し、プレートの第1面と対向する基板上の液体を液体回収部を介して回収する液浸露光方法が提供される。
本発明の第5の態様に従えば、上記態様の露光方法を用いて基板を露光することと、露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の第6の態様に従えば、液浸露光装置であって、光が射出される射出面を有する光学部材であり、前記射出面と可動物体との間のスペースに少なくとも配置される液体に前記射出面が接する前記光学部材と;前記可動物体に面する液体接触面と;前記液体接触面を囲む液体回収面であり、前記液体が吸引される吸引領域を有する前記液体回収面と;前記可動物体に面する第1面であり、その少なくとも一部が前記液体回収面と前記可動物体との間に配置される前記第1面と、前記液体回収面と前記第1面との間に配置される第2面であり、その少なくとも一部が前記液体回収面に面する前記第2面と;前記液体回収面と前記第2面との間の開口を介して前記液体が流入可能なギャップと、を備え、前記ギャップに流入した液体が前記液体回収面から回収される液浸露光装置が提供される。
本発明の第7の態様に従えば、液浸露光装置であって、光が射出される射出面を有する光学部材であり、前記射出面と可動物体との間のスペースに少なくとも配置される液体に前記射出面が接する前記光学部材と;前記可動物体に面する液体接触面と;前記液体接触面を囲む液体回収面であり、前記液体が吸引される吸引領域を有し、前記光の光路に近い前記吸引領域の一部が前記可動物体に面する前記液体回収面と;前記可動物体に面する第1面であり、その少なくとも一部が前記液体回収面と前記可動物体との間に配置される前記第1面と、を備えた液浸露光装置が提供される。
本発明の第8の態様に従えば、液浸露光装置であって、光が射出される射出面を有する光学部材であり、前記射出面と可動物体との間のスペースに少なくとも配置される液体に前記射出面が接する前記光学部材と;前記可動物体に面する液体接触面と;前記液体接触面を囲む液体回収面であり、前記液体が吸引される吸引領域を有する前記液体回収面と;前記可動物体に面する第1面であり、前記液体接触面から比較的遠い前記吸引領域の一部を覆いかつ前記液体接触面に比較的近い前記吸引領域の一部を覆わない前記第1面と、を備えた液浸露光装置が提供される。
本発明の第9の態様に従えば、液浸露光装置であって、光が射出される射出面を有する光学部材であり、前記射出面と可動物体との間のスペースに少なくとも配置される液体に前記射出面が接する前記光学部材と;前記可動物体に面する液体接触面と;前記液体接触面を囲む液体回収面であり、前記液体が吸引される吸引領域を有する前記液体回収面と;前記可動物体に面する第1面であり、その少なくとも一部が前記液体回収面と前記可動物体との間に配置される前記第1面と;前記液体回収面と前記第1面との間に配置される第2面であり、その少なくとも一部が前記液体回収面に面する前記第2面と;前記液体回収面と前記第2面との間の開口を介して前記液体が流入可能なギャップと、を備え、前記開口における前記第2面の位置が前記液体接触面に比べて前記可動物体に近い液浸露光装置が提供される。
本発明の第10の態様に従えば、液浸露光装置であって、光が射出される射出面を有する光学部材であり、前記射出面と可動物体との間のスペースに少なくとも配置される液体に前記射出面が接する前記光学部材と;前記可動物体に面する液体接触面と;前記液体接触面を囲む液体回収面であり、前記液体が吸引される吸引領域を有する前記液体回収面と;前記液体接触面と前記液体回収面との間の開口を介して前記液体が流入可能なギャップと;前記可動物体に面する第1面であり、その少なくとも一部が前記液体回収面と前記可動物体との間に配置される前記第1面と、を備えた液浸露光装置が提供される。
本発明の第11の態様に従えば、液浸露光装置であって、光が射出される射出面を有する光学部材であり、前記射出面と可動物体との間のスペースに少なくとも配置される液体に前記射出面が接する前記光学部材と;前記可動物体に面する液体接触面と;前記液体接触面を囲む液体回収面であり、前記液体が吸引される吸引領域を有する前記液体回収面と;前記液体接触面と前記液体回収面との間の開口を介して前記液体が流入可能な第1ギャップと;前記可動物体に面する第1面であり、その少なくとも一部が前記液体回収面と前記可動物体との間に配置される前記第1面と;前記液体回収面と前記第1面との間に配置される第2面であり、その少なくとも一部が前記液体回収面に面する前記第2面と;前記液体回収面と前記第2面との間の開口を介して前記液体が流入可能な第2ギャップと、を備えた液浸露光装置が提供される。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。そして、水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置EXを示す概略構成図である。図1において、露光装置EXは、マスクMを保持しながら移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持しながら移動可能な基板ステージ2と、マスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置3とを備えている。
なお、ここでいう基板Pは、デバイスを製造するための基板であって、例えばシリコンウエハのような半導体ウエハ等の基材に感光材(フォトレジスト)等の膜が形成されたもの、あるいは感光膜に加えて保護膜(トップコート膜)などの各種の膜を塗布したものを含む。マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。また、本実施形態においては、マスクMとして透過型のマスクを用いるが、反射型のマスクを用いることもできる。透過型マスクMは、遮光膜でパターンが形成されるバイナリーマスクに限られず、例えばハーフトーン型、あるいは空間周波数変調型などの位相シフトマスクも含む。
本実施形態の露光装置EXは、液体LQを介して露光光ELで基板Pを露光する液浸露光装置であって、露光光ELの光路空間の少なくとも一部を液体LQで満たすように液浸空間LSを形成する。なお、露光光ELの光路空間は、露光光ELが通過する光路を含む空間である。液浸空間LSは、液体LQで満たされた空間である。本実施形態においては、液体LQとして、水(純水)を用いる。
本実施形態においては、投影光学系PLの複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い終端光学素子4の像面側の光路空間Kを液体LQで満たすように液浸空間LSが形成される。終端光学素子4は、投影光学系PLの像面に向けて露光光ELを射出する射出面5を有する。液浸空間LSは、終端光学素子4の射出側(像面側)の光路空間Kを液体LQで満たすように形成される。
露光装置EXは、液浸空間LSを形成可能な液浸部材6を備えている。液浸部材6は、終端光学素子4の近傍に配置されている。
液浸部材6は、下面7を有する。終端光学素子4の射出側(像面側)で移動可能な物体は、終端光学素子4の射出面5と対向する位置に移動可能であり、且つ液浸部材6の下面7と対向する位置に移動可能である。物体が終端光学素子4の射出面5と対向する位置に配置されたとき、液浸部材6の下面7の少なくとも一部と物体の表面とが対向する。液浸部材6の下面7と物体の表面とが対向しているとき、露光装置EXは、液浸部材6の下面7と物体の表面との間に液体LQを保持できる。また、終端光学素子4の射出面5と物体の表面とが対向しているとき、露光装置EXは、終端光学素子4の射出面5と物体の表面との間に液体LQを保持できる。一方側の液浸部材6の下面7及び終端光学素子4の射出面5と他方側の物体の表面との間に液体LQを保持することによって、露光装置EXは、終端光学素子4の射出面5と物体の表面との間の光路空間Kを液体LQで満たすように液浸空間LSを形成可能である。
また、露光装置EXは、液体LQを供給する供給機構8と、液体LQを回収する回収機構9とを備えている。供給機構8は、液浸部材6の下面7と物体の表面との間のスペース並びに終端光学素子4の射出面5と物体の表面との間のスペースに液体LQを供給可能である。回収機構9は、液浸部材6の下面7と物体の表面との間のスペース並びに終端光学素子4の射出面5と物体の表面との間のスペースの液体LQを回収可能である。
本実施形態においては、液浸部材6の下面7及び終端光学素子4の射出面5と対向可能な物体は、基板ステージ2、及びその基板ステージ2に保持された基板Pの少なくとも一方を含む。なお、以下においては、説明を簡単にするために、主に、液浸部材6の下面7及び終端光学素子4の射出面5と基板Pとが対向している状態を説明する。
本実施形態においては、液浸部材6の下面7及び終端光学素子4の射出面5と対向する位置に配置された物体の表面の一部の領域(局所的な領域)が液体LQで覆われるように液浸空間LSが形成され、その物体の表面と液浸部材6の下面7との間に液体LQの界面(メニスカス、エッジ)LGが形成される。すなわち、本実施形態においては、露光装置EXは、基板Pの露光時に、投影光学系PLの投影領域PRを含む基板P上の一部の領域が液体LQで覆われるように液浸空間LSを形成する局所液浸方式を採用する。なお、界面LGの様子は、図に示されたものに限定されない。
照明系ILは、マスクM上の所定の照明領域IRを均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本実施形態においては、露光光ELとして、紫外光(真空紫外光)であるArFエキシマレーザ光が用いられる。
マスクステージ1は、リニアモータ等のアクチュエータを含む駆動システム1Dにより、マスクMを保持した状態で、X軸、Y軸、及びθZ方向に移動可能である。マスクステージ1(マスクM)のX軸、Y軸、及びθZ方向の位置情報はレーザ干渉計1Sによって計測される。レーザ干渉計1Sは、マスクステージ1に設けられた反射ミラー1Rを用いて位置情報を計測する。制御装置3は、レーザ干渉計1Sの計測結果に基づいて駆動システム1Dを駆動し、マスクステージ1に保持されているマスクMの位置制御を行う。
投影光学系PLは、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で基板Pに投影する。投影光学系PLの複数の光学素子は、鏡筒PKに保持されている。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、又は1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは縮小系、等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態においては、投影光学系PLの光軸AXはZ軸方向と平行である。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
基板ステージ2は、リニアモータ等のアクチュエータを含む駆動システム2Dにより、基板Pを保持した状態で、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。基板ステージ2(基板P)のX軸、Y軸、及びθZ方向の位置情報はレーザ干渉計2Sによって計測される。レーザ干渉計2Sは、基板ステージ2に設けられた反射ミラー2Rを用いて位置情報を計測する。また、基板ステージ2に保持されている基板Pの表面の面位置情報(Z軸、θX、及びθY方向に関する位置情報)は、不図示のフォーカス・レベリング検出システムによって検出される。制御装置3は、レーザ干渉計2Sの計測結果及びフォーカス・レベリング検出システムの検出結果に基づいて駆動システム2Dを駆動し、基板ステージ2に保持されている基板Pの位置制御を行う。
基板ステージ2は、基板Pを保持する基板ホルダ2Hと、基板ホルダ2Hの周囲に配置され、終端光学素子4の射出面5と対向可能な上面2Tとを有する。基板ホルダ2Hは、基板ステージ2上に設けられた凹部2Cに配置されている。基板ホルダ2Hは、基板Pの表面とXY平面とがほぼ平行となるように、基板Pを保持する。基板ホルダ2Hに保持された基板Pの表面は、終端光学素子4の射出面5と対向可能である。また、基板ステージ2の上面2Tは、XY平面とほぼ平行な平坦面である。基板ホルダ2Hに保持された基板Pの表面と基板ステージ2の上面2Tとは、ほぼ同一平面内に配置され、ほぼ面一である。上面2Tは、例えばフッ素を含む材料で形成されており、液体LQに対して撥液性を有する。上面2Tと液体LQとの接触角は、例えば80°以上である。
露光装置EXは、基板ステージ2を移動可能に支持するガイド面10を有する定盤11を備えている。本実施形態においては、ガイド面10は、XY平面とほぼ平行である。基板ステージ2は、ガイド面10に沿って、XY方向(二次元方向)に移動可能である。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。露光装置EXは、基板Pを投影光学系PLの投影領域PRに対して一方のY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明系ILの照明領域IRに対してマスクMを他方のY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと基板P上の液浸空間LSの液体LQとを介して基板Pに露光光ELを照射する。これにより、マスクMのパターンの像が基板Pに投影され、基板Pは露光光ELで露光される。
次に、液浸部材6、供給機構8、及び回収機構9について、図1〜図4を参照して説明する。図2は、液浸部材6の近傍を示す側断面図、図3は、液浸部材6を下面7側から見た図、図4は、液浸部材6の一部を拡大した図である。
なお、以下の説明においては、液浸部材6の下面7及び終端光学素子4の射出面5と対向する位置に基板Pが配置されている場合を例にして説明するが、上述のように、液浸部材6の下面7及び終端光学素子4の射出面5と対向する位置には、基板ステージ2等、基板P以外の物体も配置可能である。また、以下の説明においては、終端光学素子4の射出面5を適宜、終端光学素子4の下面5、と称する。
図1〜図4において、液浸部材6は、第1部材12と、第2部材13と、第3部材14とを含む。本実施形態においては、第1部材12と、第2部材13と、第3部材14とは、それぞれ異なる部材である。第1部材12、第2部材13、及び第3部材14のそれぞれは、環状の部材である。本実施形態においては、第1部材12、第2部材13、及び第3部材14のそれぞれは、不図示の支持機構によって、所定の位置関係で支持されている。
第1部材12は、終端光学素子4の近傍において、露光光ELの光路を囲むように配置されている。本実施形態においては、第1部材12は、露光光ELの光路に対して終端光学素子4の外側に、ギャップG1を介して、終端光学素子4を囲むように配置されている。
第2部材13は、第1部材12の近傍において、露光光ELの光路を囲むように配置されている。本実施形態においては、第2部材13の少なくとも一部は、露光光ELの光路に対して第1部材12の外側に、ギャップG2を介して、第1部材12を囲むように設けられている。
第3部材14は、第2部材13の近傍において、露光光ELの光路を囲むように配置されている。本実施形態においては、第3部材14の少なくとも一部は、露光光ELの光路に対して第2部材13の外側に、ギャップG3を介して、第2部材13を囲むように設けられている。
本実施形態の終端光学素子4は、投影光学系PLの物体面からの露光光ELが入射する入射面16と、投影光学系PLの像面に向けて露光光ELを射出する射出面(下面)5と、入射面16の外周と射出面5の外周とを結ぶ外周面(側面)17とを有する。本実施形態においては、射出面(下面)5は、XY平面とほぼ平行である。外周面17は、露光光ELの光路から外側に離れる方向において、基板Pの表面から除々に離れるように傾斜している。また、本実施形態においては、入射面16もXY平面とほぼ平行であるが、入射面16は、物体面に向かって凸な曲面でもよい。
第1部材12は、終端光学素子4の外周面17と対向し、その外周面17に沿って形成された内周面18と、終端光学素子4に対して内周面18の外側に配置された外周面19と、終端光学素子4の下面5の一部と対向する第1上面20と、基板Pの表面と対向する第1下面21とを有する。
第1部材12は、Z軸方向に関して少なくとも一部が終端光学素子4の下面5と基板Pの表面との間に配置される下板部12Aと、下板部12Aの外周に接続され、終端光学素子4の外周面17を囲むように配置される側板部12Bと、側板部12Bの上端の外周に接続され、終端光学素子4の外周面17を囲むように配置される上板部12Cとを含む。下板部12Aの外周は、側板部12Bの下端の内周と接続される。
なお、本実施形態においては、第1部材12は、下板部12A、側板部12B、及び上板部12Cを有する1つの部材で形成されているが、下板部12A、側板部12B、及び上板部12Cを複数の部材で形成し、それらを結合して第1部材12を形成してもよい。
第1部材12の内周面18は、側板部12Bの一方の面を含み、終端光学素子4の外周面17とギャップG1を介して対向するように配置される。第1部材12の外周面19は、側板部12Bの他方の面を含み、内周面18とほぼ平行である。なお、内周面18と外周面19とは平行でなくてもよい。
換言すると、本実施形態において、ギャップG1(環状ギャップ)の一端部が、流体的に周囲空間に接続され、他端部が液浸空間に流体的に接続されている。本実施形態において、ギャップG1の、周囲空間(例えば大気空間)との接続位置が液浸空間との接続位置に比べて上方(+Z)である。ギャップG1に面する径方向内方の壁の少なくとも一部は、終端光学素子4の外周面17である。ギャップG1に面する径方向外方の壁の少なくとも一部は、第1部材12の内周面18である。すなわち、ギャップG1の少なくとも一部は、終端光学素子4と第1部材12とのインタースペースである。本実施形態において、壁(17)及び壁(18)は上方(+Z)に向かって拡大する径を有し、壁(17)と壁(18)とは実質的に平行にできる。径の拡大に伴い、軸方向の単位長さあたりのギャップG1の容積が上方(+Z)に向かって増大する。他の実施形態において、壁(17)と壁(18)とは実質的に非平行にできる。
第1部材12の第1上面20は、下板部12Aの上面を含み、終端光学素子4の下面5とギャップG4を介して対向するように配置される。第1上面20は、XY平面とほぼ平行な平坦面である。
第1部材12の第1下面21は、下板部12Aの下面を含む。例えば、基板Pの露光中、基板Pの表面は、ギャップG5を介して、第1下面21と対向するように配置される。第1下面21は、XY平面(基板Pの表面)とほぼ平行な平坦面である。
また、下板部12Aは、中央に開口24を有する。開口24は、終端光学素子4の下面5から射出された露光光ELを通過可能である。例えば、基板Pの露光中、終端光学素子4の下面5から射出された露光光ELは、開口24を通過し、基板P上の液体LQを介して基板Pの表面に照射される。本実施形態においては、開口24における露光光ELの断面形状はX軸方向を長手方向とする略矩形状(スリット状)である。開口24は、露光光ELの断面形状に応じて、XY方向において略矩形状(スリット状)に形成されている。また、開口24における露光光ELの断面形状と、基板Pにおける投影光学系PLの投影領域PRの形状とはほぼ同じである。第1上面20及び第1下面21は、開口24の周囲に形成されている。また、図3に示すように、本実施形態においては、第1下面21の外形は、X軸及びY軸のそれぞれと平行な辺を有する矩形(正方形)である。
第2部材13は、第1部材12の外周面19と対向し、その外周面19に沿うように形成された内周面25と、第1部材12に対して、内周面25の外側に配置された外周面26と、第1部材12の上板部12Cの下面27と対向する上面28と、少なくとも一部が基板Pの表面と対向する第2下面29とを有する。
第2部材13は、第1部材12の上板部12Cと対向する上板部13Cと、上板部13Cの外周と接続するように配置された外側板部13Bと、上板部13Cの内周と接続するように配置された内側板部13Aとを含む。なお、本実施形態においては、第2部材13は、内側板部13A、外側板部13B、及び上板部13Cを有する1つの部材で形成されていてもよいし、内側板部13A、外側板部13B、及び上板部13Cを複数の部材で形成し、それらを結合して第2部材13を形成してもよい。
また、第2部材13のうち、基板Pの表面及び第3部材14の少なくとも一部と対向する部分には、多孔部材(メッシュ部材)30が配置されている。本実施形態において、多孔部材30は、プレートに複数の孔(貫通孔)を形成したもの、複数の孔(pore)が形成された焼結部材(例えば、焼結金属)、又は発泡部材(例えば、発泡金属)などを用いることができる。他の実施形態において、多孔部材30として、上記以外の多孔部材を用いることができる。本実施形態においては、多孔部材30は、少なくとも一部が基板Pの表面と対向するように配置される。第2部材13の第2下面29は、多孔部材30の下面(吸引領域、回収面)を含む。
第2部材13の内周面25は、内側板部13Aの内側面を含み、第1部材12の外周面19とギャップG2を介して対向するように配置される。本実施形態において、第1部材12の外周面19と第2部材13の内周面25とはほぼ平行である。なお、第1部材12の外周面19と第2部材13の内周面25とは平行でなくてもよい。
第2部材13の上面28は、上板部13Cの上面を含み、第1部材12の上板部12Cの下面27とギャップG6を介して対向するように配置される。第2部材13の上面28及び第1部材12の上板部12Cの下面27は、XY平面とほぼ平行な平坦面である。
多孔部材30の下面は、第2下面29の少なくとも一部を形成する。本実施形態においては、多孔部材30の下面の一部は、基板Pの表面と対向する。すなわち多孔部材30の下面(吸引領域、回収面)を含む第2部材13の第2下面29の一部は基板Pの表面に面することができる。例えば基板Pの露光中、基板Pの表面は、ギャップG7を介して、第2下面29(多孔部材30の下面)の少なくとも一部と対向するように配置される。本実施形態において、第2下面29は、XY平面とほぼ平行な平坦面である。他の実施形態において、第2下面29は、XY平面と実質的に非平行にできる。
また、図3に示すように、本実施形態においては、多孔部材30の下面は、X軸及びY軸のそれぞれと平行な辺を有する矩形の枠状に形成されている。
第3部材14は、第2部材13の外周面26と対向し(面し)、その外周面26に沿うように形成された内周面50と、第2下面29の一部(多孔部材30の下面の一部)と対向する(面する)第3上面51と、基板Pの表面と対向する(面する)第3下面52とを有する。
第3部材14は、Z軸方向に関して少なくとも一部が第2下面29と基板Pの表面との間に配置される下板部14Aと、下板部14Aの外周に接続され、第2部材13の外周面26を囲むように配置される側板部14Bとを含む。
なお、本実施形態においては、第3部材14は、下板部14A、及び側板部14Bを有する1つの部材で形成されているが、下板部14A、及び側板部14Bを複数の部材で形成し、それらを結合して第3部材14を形成してもよい。
第3部材14の内周面50は、側板部14Bの内周面を含み、第2部材13の外周面26とギャップG3を介して対向するように配置される。第3部材14の内周面50は、第2部材13の外周面26とほぼ平行である。なお、内周面50と外周面26とは平行でなくてもよい。
下板部14Aは、上面、及び上面と反対側の下面を有する。第3上面51は、下板部14Aの上面を含み、第3下面52は、下板部14Aの下面及び側板部14Bの下面を含む。第3上面51及び第3下面52のそれぞれは、露光光ELの光路を囲むように配置されている。
第3下面52は、XY平面とほぼ平行な平坦部52Aと、露光光ELの光路から離れる方向において、基板Pの表面から除々に離れる傾斜部52Bとを有する。平坦部52Aは、下面52における露光光ELの光路側に、露光光ELの光路を囲むように配置されている。傾斜部52Bは、露光光ELの光路に対して平坦部52Aの外側に、露光光ELの光路を囲むように配置されている。また、平坦部52Aの外縁のZ軸方向の位置と傾斜部52Bの内縁のZ軸方向の位置とは同じである。他の実施形態において、平坦部52Aは、XY平面と実質的に非平行にできる。
第3上面51は、第3下面52の平坦部52Aに対して傾いた傾斜部51Bと、第3下面52の平坦部52Aと平行な平坦部51Aとを有する。本実施形態においては、第3上面51の平坦部51Aは、XY平面とほぼ平行である。他の実施形態において、平坦部51Aは、XY平面と実質的に非平行にできる。
第3上面51の傾斜部51Bは、第3上面51における露光光ELの光路側に、露光光ELの光路を囲むように配置されている。第3上面51の傾斜部51Bは、露光光ELの光路から離れる方向において、基板Pの表面から除々に離れるように傾斜している。本実施形態において、第3上面51の傾斜部51Bと第3下面52の平坦部52Aとがなす角度は、鋭角である。第3上面51の平坦部51Aは、露光光ELの光路に対して傾斜部51Bの外側に、露光光ELの光路を囲むように配置されている。傾斜部51Bの外縁のZ軸方向の位置と平坦部51Aの内縁のZ軸方向の位置とは同じである。
ここで、以下の説明において、第3上面51の傾斜部51Bと第3下面52の平坦部52Aとで形成される鋭角に尖った部分を適宜、尖端部55、と称する。尖端部55は、露光光ELの光路に向かって尖っている。
本実施形態において、尖端部55の先端(第3部材14の第3上面51のエッジ、第3部材14における第2部材13に面する領域の先端部)は、第1部材12の第1下面21に比べて基板Pに近い。すなわち、基板Pからのその先端の高さは、第1部材12の第1下面21に比べて低い。
第3上面51の平坦部51Aの一部は、第2下面29とギャップG8を介して対向するように配置される。また、例えば基板Pの露光中、基板Pの表面は、ギャップG9を介して、第3下面52の平坦部52Aと対向するように配置される。
以下の説明において、第2下面29と第3上面51との間のギャップG8を適宜、第1ギャップG8、と称する。また、第1部材12の外周面19と第2部材13の内周面25との間のギャップG2を適宜、第2ギャップG2、と称する。
本実施形態において、第3部材14の第3上面51の内側エッジは、第1部材12の第1下面21の外形と平行に形成されている。すなわち、図3に示すように、第3上面51の内側エッジの形状は、第1下面21の外 形と相似であり、矩形(正方形)である。なお、第3上面51の内側エッジの形状を、第1下面21の外形と非相似にすることができる。
本実施形態においては、第2下面29(多孔部材30の下面)は、第3上面51と対向しない第1領域29Aと、第3上面51と対向する第2領域29Bとを有する。第1領域29Aは、第2下面29における露光光ELの光路側に、露光光ELの光路を囲むように配置されている。第2領域29Bは、露光光ELの光路に対して第1領域29Aの外側に、露光光ELの光路を囲むように配置されている。
換言すれば、本実施形態において、第2部材13の第2下面29(又は多孔部材30の下面)は、第3部材14の第3上面51に比べて大きい面積を有することができる。本実施形態において、第3部材14は、第2部材13の第2下面29を部分的に覆う。第3部材14は、第2部材13の第2下面29の径方向外側の領域(第2領域29B)を覆う。第2部材13の第2下面29において、第3部材14に覆われた領域29Bが基板Pから隠れる。第2下面29において、第3部材14に覆われていない領域(第1領域29A)は、径方向内側の領域である。その覆われていない領域29Aは、覆われている領域29Bよりも露光光の光路に近い。その覆われていない領域は、基板Pに直面(front)することができる。
本実施形態において、第3部材14の第3上面51の内側エッジは、多孔部材30の内側エッジ(内側板部13Aと多孔部材30との接続部)と平行に設けられている。すなわち、図3に示すように、第3上面51の内側エッジの形状は、多孔部材30の内側エッジの形状と相似であり、矩形(正方形)である。なお、第3上面51の内側エッジの形状を、多孔部材30の内側エッジの形状と非相似にすることができる。
本実施形態において、液浸部材6の下面7は、第1下面21、第2下面29、及び第3下面52を含む。第1下面21は、露光光ELの光路を囲むように配置されている。第2下面29は、露光光ELの光路に対して第1下面21の外側で、露光光ELの光路、及び第1下面21を囲むように配置されている。第3下面52は、露光光ELの光路に対して第2下面29の第1領域29Aの外側で、露光光ELの光路、第1下面21、及び第2下面29の第1領域29Aを囲むように配置されている。換言すると、第1下面21の径方向外側に第2下面29及び第3下面52が配置され、その第2下面29の一部(第1領域29A)の径方向外側に第3下面52が配置される。
図4に示すように、本実施形態においては、第3下面52の平坦部52Aと基板Pの表面との距離D3(ギャップG9のサイズ)は、第1下面21と基板Pの表面との距離D1(ギャップG5のサイズ)より小さい。また、第1下面21と基板Pの表面との距離D1(ギャップG5のサイズ)は、第2下面29と基板Pの表面との距離D2(ギャップG7のサイズ)より小さい。
液浸部材6の下面7と対向する位置に基板Pが配置されているとき、液浸部材6は、少なくとも第1下面21と基板Pの表面との間で液体LQを保持できる。本実施形態においては、第1部材12のうち、少なくとも第1下面21は、例えばチタンで形成されており、液体LQに対して親液性を有する。例えば、第1下面21と液体LQとの接触角は、90、80、70、60、50、40、30、20、又は10度以下にできる。その接触角は、好ましくは40度以下にでき、より好ましくは20度以下にできる。液体LQに対して親液性を有し、基板Pの表面(XY平面)とほぼ平行な第1下面21は、基板PがXY方向に移動した場合でも、液浸空間LSの液体LQと接触し続けることができる。第1下面21は、少なくとも基板Pの露光中に、液浸空間LSの液体LQと接触する液体接触面である。
また、第2下面29の第1領域29Aは、基板P上の液体LQと接触可能であり、液浸部材6の下面7と対向する位置に基板Pが配置されているとき、液浸部材6は、第2下面29の第1領域29Aと基板Pの表面との間で液体LQを保持できる。また、第2下面29の第2領域29Bは、第1ギャップG8に流入した液体LQと接触可能である。また、本実施形態においては、第2部材13のうち、少なくとも液体LQと接触する部分は、例えばチタンで形成されており、液体LQに対して親液性を有する。例えば、第2下面29と液体LQとの接触角は、90、80、70、60、50、40、30、20、又は10度以下にできる。その接触角は、好ましくは40度以下にでき、より好ましくは20度以下にできる。
また、第3下面52は、基板P上の液体LQと接触可能であり、液浸部材6の下面7と対向する位置に基板Pが配置されているとき、液浸部材6は、第3下面52と基板Pの表面との間で液体LQを保持できる。本実施形態においては、第3下面52の平坦部52Aは、液体LQに対して撥液性を有し、第3下面52の傾斜部52Bは、液体LQに対して親液性を有する。また、平坦部51A及び傾斜部51Bを含む第3上面51は、液体LQに対して親液性を有する。本実施形態においては、第3部材14はチタンで形成されており、第3下面52の平坦部52Aに、例えばフッ素を含む材料等、液体LQに対して撥液性を有する材料の膜が形成されている。第3上面51及び第3下面52の傾斜部52Bは、チタンで形成されている。例えば、第3下面52の平坦部52Aと液体LQとの接触角は、100、110、120、130、又は140度以上にできる。その接触角は、より好ましくは110度以上にできる。また、第3上面51と液体LQとの接触角、及び第3下面52の傾斜部52Bと液体LQとの接触角は、それぞれ90、80、70、60、50、40、30、20、又は10度以下にできる。その接触角は、好ましくは40度以下であり、より好ましくは20度以下である。なお、第3下面52の平坦部52Aは撥液性でなくてもよい。
図2及び図4においては、基板P上の液体LQの一部が、第1下面21、第2下面29の一部の領域、及び第3下面52の一部の領域と基板Pとの間に保持されている状態が示されている。例えば基板Pの露光中、第1下面21、第2下面29、及び第3下面52を含む液浸部材6の下面7と基板Pの表面との間に液体LQを保持することによって、液浸空間LSが形成される。
第2下面29と第3上面51(尖端部55)との間には、第1開口部53が形成されている。図2及び図4に示すように、第1開口部53は、基板P上の液体LQ(液浸空間LSの液体LQ)と接触可能な位置に配置されており、基板P上の液体LQが流入可能である。第1開口部53は、第1ギャップG8と接続されている。第1ギャップG8は、基板P上の液体LQが、第1開口部53を介して流入可能に設けられている。
第1開口部53は、第3部材14の下板部14A(尖端部55)のエッジと、多孔部材30との間に設けられている。すなわち、第1開口部53は、第1領域29Aと第2領域29Bとの境界の近傍に配置されている。第1開口部53は、スリット状であって、露光光ELの光路を囲むように、環状に設けられている。第1ギャップG8は、露光光ELの光路に対して第1開口部53の外側で、第1開口部53に沿って環状に設けられている。本実施形態においては、下板部14Aのエッジには、傾斜部51Bが形成されており、第1開口部53の幅(第3上面51の傾斜部51Bと第2下面29とのZ軸方向の距離)は、第3上面51の平坦部51Aと第2下面29のZ軸方向の距離よりも、僅かに大きい。
第1ギャップG8は、第1開口部53とは異なる第2開口部54を介して、大気開放されている。第2開口部54は、液浸部材6(液浸空間LS)の周囲の外部空間(周囲環境)の気体と接触可能な位置に配置されており、外部空間の気体が流入可能である。第1ギャップG8は、外部空間の気体が、第2開口部54を介して流入可能に設けられている。
第2開口部54は、基板P上の液体LQ(液浸空間LSの液体LQ)が流入しない位置に設けられている。
本実施形態においては、第2開口部54は、露光光ELの光路に対して、第1開口部53及び第1ギャップG8の外側に配置されており、基板Pの表面と対向しない位置に配置されている。第2開口部54は、第1開口部53よりも+Z側に配置されている。
本実施形態においては、第2開口部54は、第2部材13の外周面26と第3部材14の内側面50の上端との間に形成され、ギャップG3と接続されている。ギャップG3は、外部空間の気体が、第2開口部54を介して流入可能に設けられている。また、本実施形態においては、第1ギャップG8とギャップG3とは接続されており(一体であり)、第2開口部54は、ギャップG3を介して、第1ギャップG8と接続されている。換言すれば、ギャップG3は大気開放されており、ギャップG8がギャップG3を介して大気開放されている。
本実施形態においては、第1開口部53、第2開口部54、及びギャップG8、G3のそれぞれが、第2部材13と第3部材14との間に設けられている。
換言すると、本実施形態において、ギャップG8(環状ギャップ)の少なくとも一部及びギャップG3(環状ギャップ)の少なくとも一部はそれぞれ、第2部材13(多孔部材30)と第3部材14とのインタースペースである。本実施形態において、ギャップG8及びギャップG3を含むスペースの一端部が、流体的に周囲空間に接続され、他端部が液浸空間に流体的に接続されている。本実施形態において、ギャップG8及びギャップG3を含むスペースの、外部空間との接続位置が液浸空間との接続位置に比べて上方(+Z)である。本実施形態において、所定の幅を有するギャップG8は、実質的に水平方向に延在し、所定の幅を有するギャップG3は実質的に鉛直方向に延在する。ギャップG8の径方向外方端とギャップG3の下方端とが流体的に接続されている。ギャップG8に面する上方の壁の少なくとも一部は第2部材13の第2下面29(多孔部材30の下面)である。ギャップG8に面する下方の壁は、第3部材14の第3上面51である。本実施形態において、壁(29)と壁(51A)とは実質的に平行にできる。他の実施形態において、壁(29)と壁(51A)とは実質的に非平行にできる。ギャップG2に面する径方向内方の壁の少なくとも一部は、第2部材13の外周面26である。ギャップG2に面する径方向外方の壁の少なくとも一部は、第3部材14の内周面50である。本実施形態において、壁(26)と壁(50)とは実質的に平行にできる。他の実施形態において、壁(26)と壁(50)とは実質的に非平行にできる。
外部空間の気体は、第2開口部54を介して、ギャップG8、G3に流入可能であるとともに、ギャップG8、G3の気体は、第2開口部54を介して、外部空間に流出可能である。本実施形態においては、第1ギャップG8とその第1ギャップG8の外側の外部空間(大気空間)との間において、第2開口部54を介して、常に気体が出入り可能となっており、第1ギャップG8は、第2開口部54を介して、大気開放された状態となっている。
第1ギャップG8が大気開放されている状態とは、第1ギャップG8が液浸部材6の周囲(液浸空間LSの周囲)の気体空間と常に連通している状態を含む。例えば、第1ギャップG8が大気開放されている状態では、第1開口部53の全域が液浸空間LSの液体LQに覆われている場合であっても、第1ギャップG8と外部空間(周囲環境)との間において、第2開口部54を介して、気体が出入り可能である。なお、露光装置EXは、通常、環境制御されたチャンバ内に配置されており、上述の「大気開放」は、第1ギャップG8がチャンバ内の気体空間と連通している状態も含む。また、外部空間の気体は、必ずしも空気でなくてもよく、例えば窒素であってもよい。
第1下面21と第2下面29との間には、第3開口部33が形成されている。図2及び図4に示すように、第3開口部33は、基板P上の液体LQ(液浸空間LSの液体LQ)と接触可能な位置に配置されており、基板P上の液体LQが流入可能である。第3開口部33は、第2ギャップG2と接続されている。第2ギャップG2は、基板P上の液体LQが、第3開口部33を介して流入可能に設けられている。
第3開口部33は、第2ギャップG2の下端に配置されており、基板Pの表面は、第3開口部33と対向する位置に移動可能である。第3開口部33は、スリット状であって、第1下面21を囲むように、環状に設けられている。図3に示すように、本実施形態においては、第3開口部33は、矩形の環状に設けられている。また、第2ギャップG2は、第1部材12を囲むように、第3開口部33に沿って環状に設けられている。
第2ギャップG2は、第3開口部33とは異なる第4開口部34を介して、大気開放されている。第4開口部34は、液浸部材6(液浸空間LS)の周囲の外部空間(周囲環境)の気体と接触可能な位置に配置されており、外部空間の気体が流入可能である。第2ギャップG2は、外部空間の気体が、第4開口部34を介して流入可能に設けられている。
第4開口部34は、基板P上の液体LQ(液浸空間LSの液体LQ)と接触不能である。すなわち、第4開口部34は、第3開口部33と対向する基板P上の液体LQが流入しない位置に設けられている。
本実施形態においては、第4開口部34は、露光光ELの光路に対して第3開口部33及び第2ギャップG2の外側に配置されており、基板Pの表面と対向しない位置に配置されている。第4開口部34は、第3開口部33よりも+Z側に配置されている。
本実施形態においては、第4開口部34は、第1部材12の上板部12Cの下面27の外周と第2部材13の上面28の外周との間に形成され、ギャップG6と接続されている。ギャップG6は、外部空間の気体が、第4開口部34を介して流入可能に設けられている。また、本実施形態においては、第2ギャップG2とギャップG6とは接続されており(一体であり)、第4開口部34は、ギャップG6を介して、第2ギャップG2と接続されている。
外部空間の気体は、第4開口部34を介して、ギャップG2、G6に流入可能であるとともに、ギャップG2、G6の気体は、第4開口部34を介して、外部空間に流出可能である。本実施形態においては、第2ギャップG2とその第2ギャップG2の外側の外部空間(大気空間)との間において、第4開口部34を介して、常に気体が出入り可能となっており、第2ギャップG2は、第4開口部34を介して、大気開放された状態となっている。
本実施形態においては、第3開口部33、第4開口部34、及びギャップG2、G6のそれぞれが、第1部材12と第2部材13との間に設けられている。
換言すると、本実施形態において、第2ギャップG2(環状ギャップ)の少なくとも一部は、第1部材12と第2部材13とのインタースペースである。本実施形態において、ギャップG2の一端部が、流体的に周囲空間に接続され、他端部が液浸空間に流体的に接続されている。本実施形態において、ギャップG2の、周囲空間(例えば大気空間)との接続位置が液浸空間との接続位置に比べて上方(+Z)である。ギャップG2に面する径方向内方の壁の少なくとも一部は、第1部材12の外周面19である。ギャップG2に面する径方向外方の壁の少なくとも一部は、第2部材13の内周面25である。本実施形態において、壁(19)及び壁(25)は上方(+Z)に向かって拡大する径を有し、壁(19)と壁(25)とは実質的に平行にできる。径の拡大に伴い、軸方向の単位長さあたりのギャップG2の容積が上方(+Z)に向かって増大する。他の実施形態において、壁(19)と壁(25)とは実質的に非平行にできる。
なお、第1部材12と第2部材13とを接触するように配置し、第3開口部33、第4開口部34、及びギャップG2,G6を設けなくてもよい。
供給機構8は、清浄で温度調整された液体LQを送出可能な液体供給装置36と、光路空間Kの近傍に配置された供給口37と、液体供給装置36と供給口37とを接続する流路38とを含む。
本実施形態においては、供給口37は、第1部材12に形成されている。流路38は、第1部材12の内部に形成された供給流路38A、及びその供給流路38Aと液体供給装置36とを接続する供給管で形成される流路38Bを含む。液体供給装置36から送出された液体LQは、流路38を介して、供給口37に供給される。供給口37は、液体供給装置36からの液体LQを光路空間Kに供給する。
本実施形態においては、供給口37は、終端光学素子4の下面5と第1上面20との間のギャップG4に接続されており、そのギャップG4に液体LQを供給可能である。また、本実施形態においては、供給口37は、光路空間Kに対してY軸方向両側のそれぞれに設けられている。なお、供給口37は、光路空間Kに対してX軸方向の両側に設けられていてもよい。
本実施形態においては、供給口37は、露光光ELの光路に対して、第1開口部53及び第3開口部33の内側に配置されている。
回収機構9は、真空システムを含み、液体LQを吸引して回収可能な液体回収装置39と、液体LQを回収可能な回収部40と、液体回収装置39と回収部40とを接続する流路41とを含む。
回収部40は、液体LQを吸引して回収可能な吸引口を含む。本実施形態においては、回収部40は、基板Pの表面及び第3上面51と対向可能な第2部材13の一部分に配置されている。すなわち、本実施形態においては、回収部40は、第2下面29に配置されている。回収部40は、一部が第3上面51と第1ギャップG8を介して対向するように配置される。
本実施形態においては、第2部材13には、内側板部13A、上板部13C、及び外側板部13Bによって、基板Pの表面及び第3上面51と対向する開口を有する吸引流路(空間部、回収流路)41Aが形成されており、その空間部41Aの開口に、回収部40が配置されている。本実施形態においては、回収部40は、第1ギャップG8に沿って環状に設けられている。
回収部40は、吸引口を覆うように配置された多孔部材(メッシュ部材)30を有する。上述のように、多孔部材30の下面は、基板Pの表面及び第3上面51と対向する第2下面29の少なくとも一部を形成する。本実施形態においては、回収部40の多孔部材30の下面の一部の領域(第2領域29B)が、第3上面51と第1ギャップG8を介して対向する。
回収機構9は、第3下面52を含む液浸部材6の下面7と対向する基板P上の液体LQを、回収部40を介して回収する。本実施形態においては、流路41は、第2部材13の内部に形成された吸引流路41A、及びその吸引流路41Aと液体回収装置39とを接続する回収管で形成される流路41Bを含む。真空システムを含む液体回収装置39が駆動されることによって、多孔部材30の上面と第2下面29との間に圧力差を発生させ、液体LQは多孔部材30(回収部40)より吸引される。回収部40から吸引された液体LQは、流路41を介して、液体回収装置39に回収される。
回収部40は、多孔部材30に接触した液体LQの少なくとも一部を多孔部材30を介して回収する。回収部40は、多孔部材30の第1領域29Aに接触した液体LQを回収可能である。
また、回収部40は、第1開口部53を介して第1ギャップG8に流入し、多孔部材30の第2領域29Bに接触した液体LQを回収可能である。本実施形態においては、液浸部材6の下面7と基板Pの表面との間の液体LQの少なくとも一部は、第1開口部53を介して、第1ギャップG8に流入可能である。第1ギャップG8は、基板P上の液体LQが、第1開口部53を介して流入可能に設けられている。また、第1ギャップG8は、第2開口部54を介して大気開放されているので、液体LQは、第1開口部53を介して、第1ギャップG8内に円滑に流入可能である。回収部40は、第1開口部53を介して第1ギャップG8に流入した液体LQの少なくとも一部を多孔部材30を介して吸引可能である。
本実施形態においては、第1ギャップG8は、基板P上の液体LQが流入可能な毛管路を形成する。多孔部材30の下面と第3上面51との間隔は、0.5〜2.0mmである。第1開口部53に接触した液体LQは、毛管現象によって第1ギャップG8内に引き込まれ、多孔部材30の第2領域29Bの表面と接触し、多孔部材30を介して回収される。
また、本実施形態において、第3上面51は、液体LQに対して親液性なので、液体LQは、第1開口部53を介して、第1ギャップG8内に円滑に流入可能である。
また、本実施形態の回収機構9においては、例えば国際公開第2005/024517号パンフレット、米国特許出願公開第2007/0222959号公報等に開示されているように、多孔部材30の下面と接触する気体の多孔部材30の通過が抑制されるように、多孔部材30の孔の大きさ、多孔部材30の液体LQとの表面張力、第1ギャップG8の圧力(外部空間の圧力)に対する吸引流路41Aの圧力等を含む液体回収条件が設定されている。すなわち、本実施形態においては、多孔部材30の下面に接触した液体LQのみが、多孔部材30を通過して吸引流路41Aに流入するように液体回収条件が設定されており、多孔部材30の下面に接触した気体は、多孔部材30をほぼ通過しない。換言すれば、本実施形態の回収部40は、液体LQのみを吸引(回収)し、気体は吸引しない。したがって、図2、図4などに示すように、液体LQと気体との界面LGが多孔部材30と第3部材14の下板部14Aとの間に存在していても、多孔部材30を介して気体が回収流路41に流入しない。
本実施形態においては、回収部40は、多孔部材30を介して、液体LQのみを吸引するので、振動の発生、気化熱の発生などを抑制できる。他の実施形態において、回収部40が、多孔部材30を介して、液体LQを気体とともに回収してもよい。
次に、上述の構成を有する露光装置EXを用いて基板Pを液浸露光する方法について説明する。
液浸空間LSを形成するために、制御装置3は、供給機構8を用いて、露光光ELの光路空間Kに液体LQを供給する。液体LQを供給するときには、制御装置3は、液浸部材6の下面7及び終端光学素子4の下面5と対向する位置に、基板P(基板ステージ2)等の物体を配置する。液体供給装置36から送出された液体LQは、流路38を介して供給口37に供給される。供給口37は、終端光学素子4の下面5と第1上面20との間のギャップG4に液体LQを供給する。液体LQは、終端光学素子4の下面5と第1上面20との間のギャップG4を流れ、開口24を介して、第1下面21と基板Pの表面との間のギャップG5に流入し、その第1下面21と基板Pの表面との間に保持される。また、液体LQの少なくとも一部は、第2下面29と基板Pの表面との間のギャップG7に流入し、その第2下面29と基板Pの表面との間に保持される。また、液体LQの少なくとも一部は、第3下面52と基板Pの表面との間のギャップG9に流入し、その第3下面52と基板Pの表面との間に保持される。
こうして、ギャップG4及びギャップG5が液体LQで満たされ、終端光学素子4の下面5と基板Pの表面との間の光路空間Kを液体LQで満たすように液浸空間LSが形成される。
また、本実施形態においては、制御装置3は、供給機構8による液体供給動作と並行して、回収機構9による液体回収動作を行う。基板P上の液体LQの少なくとも一部は、回収部40の多孔部材30の第1領域29Aに接触し、その多孔部材30を介して吸引される。また、基板P上の液体LQの少なくとも一部は、第1開口部53を介して、第1ギャップG8に流入する。基板P上の液体LQは、例えば毛管現象によって、第1ギャップG8内に流入する。第1ギャップG8内において、回収部40の多孔部材30の下面(多孔部材30の下面の第2領域29B)に接触した液体LQは、その多孔部材30を介して吸引される。回収部40より吸引された液体LQは、流路41を介して、液体回収装置39に回収される。
制御装置3は、供給機構8による液体供給動作と回収機構9による液体回収動作とを並行して行うことで、常に所望状態(温度、クリーン度等)の液体LQで、基板P上に液浸領域を局所的に形成できる。
液浸空間LSが形成された後、制御装置3は、基板Pの露光を開始する。上述のように、本実施形態の露光装置EXは走査型露光装置である。制御装置3は、液浸部材6の下面7と基板Pの表面との間に液体LQを保持して液浸空間LSを形成した状態で、露光光ELの光路及び液浸空間LSに対して、基板Pの表面をY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと基板P上の液体LQとを介して露光光ELを基板Pに照射する。これにより、マスクMのパターンの像が基板Pに投影され、基板Pは露光光ELで露光される。
また、制御装置3は、例えば基板P上の第1のショット領域の露光が終了した後、第2のショット領域の露光を開始するために、液浸空間LSを形成した状態で、基板Pの表面をX軸方向(あるいはXY平面内においてX軸方向に対して傾斜する方向)に移動する動作を実行する。
本実施形態においては、基板Pの表面をXY方向に移動した場合においても、液浸部材6の下面7と基板Pの表面との間の液体LQが、その液浸部材6の下面7と基板Pの表面との間の空間の外側に漏出しない。
図5A及び図5Bは、露光光ELの光路及び液浸空間LSに対して、基板Pの表面をY軸方向に移動している状態を示す模式図であって、図5Aは、基板Pを第1の速度で移動した状態を示す図、図5Bは、基板Pを第1の速度よりも速い第2の速度で移動した状態を示す図である。図5A及び5Bに示すように、本実施形態においては、基板Pの停止中のみならず、基板Pの移動中においても、液浸空間LSの液体LQの界面(メニスカス、エッジ)LGが、基板Pの表面と液浸部材6の下面7との間に形成されるように、露光条件が設定されている。本実施形態においては、基板Pの移動中においても、液体LQの界面LGが、第2下面29及び第3下面52の少なくとも一方と接するように、露光条件が設定されている。露光条件は、基板Pの移動条件、及び液浸空間LSを形成する液浸条件を含む。基板Pの移動条件は、基板Pの移動速度、加速度、減速度、所定方向の一方向(例えば+Y方向)に移動するときの距離、及び移動方向を含む。液浸条件は、供給口37の単位時間当たりの液体LQの供給量等を含む。
本実施形態においては、回収部40の少なくとも一部と対向するように第3部材14(下板部14A)が配置されており、多孔部材30の下面の第1領域29Aに接触した液体LQ、及び第1開口部53を介して第1ギャップG8に流入し、多孔部材30の下面の第2領域29Bに接触した液体LQを、多孔部材30を介して吸引する。これにより、液浸空間LSに対して基板PをXY方向に移動した場合でも、液体LQが漏出したり、基板Pの表面に液体LQ(液体LQの膜、滴など)が残留したりすることを抑制できる。
このように、回収部40と基板Pとの間において、回収部40の少なくとも一部と対向するように配置される第3部材14を設けたのは、以下のような発明者の知見による。
図6Aは、液浸空間LSの液体LQを回収する回収部(多孔部材)40Jが、基板Pの表面と対向する液浸部材6Jの下面7Jに配置されている状態を示す模式図である。図6Aにおいては、回収部40と基板Pとの間において回収部40Jと対向する部材は配置されておらず、回収部40Jの全ての領域が、基板Pの表面と対向している。このような液浸部材6Jを用いて、液浸空間LS(液浸部材6J)に対して基板PをXY平面内の一方向(ここでは−Y方向)に高速で移動すると、回収部40Jと基板Pとの間において液体LQが基板P上で薄い膜となり、基板P上の液体LQが回収部40Jの外側、具体的には、基板Pの移動方向の前方側(−Y側)において、回収部40Jの外側に漏出する場合がある。この現象は、液浸部材6Jの下面7Jと基板Pの表面との間において、液浸部材6Jの下面7J近傍、すなわち回収部40J近傍の液体LQが、回収部40Jの吸引動作によって上方(+Z方向)に流れ、その回収部40Jに回収されるが、基板Pの表面近傍の液体LQは、基板Pとの表面張力等により、回収部40Jから回収されずに、基板P上で薄い膜となり、基板Pの移動とともに、基板Pの移動方向の前方側において回収部40Jの外側へ引き出されることによって生じる。このような現象が生じると、回収部40Jの外側に引き出された液体LQが、例えば滴となって基板P上に残留し、パターンの欠陥等を引き起こす原因となる。そして、このような現象は、基板Pの移動速度の高速化に伴って発生しやすくなることが、発明者の知見により明らかになった。
図6Bは、本実施形態に係る液浸部材6を示す模式図である。本実施形態においては、回収部40と基板Pとの間において回収部40の一部と対向するように第3部材14が配置されているので、液浸部材6の下面7近傍(第2下面29近傍)において、上方(+Z方向)への液体LQの強い流れが生じない。すなわち、本実施形態においては、回収部40の一部と対向するように配置された第3部材14が、基板P上の液体LQに対して回収部40の強い吸引力が作用することを抑制している。
また、第1ギャップG8は、大気開放状態であり、第1開口部53から第1ギャップG8への液体LQの流入は、専ら第1ギャップG8の毛管力に依存しているので、第1開口部53の近傍においても、液体LQの上方(+Z方向)への強い流れが生じない。また、露光光ELの光路に対して第1領域29Aの外側には第3下面52が配置されており、回収部40で回収されなかった液体LQは、第3下面52と基板Pの表面との間に保持される。したがって、液浸空間LS(液浸部材6)に対して基板PをXY平面内の一方向(−Y方向)に高速で移動した場合でも、本実施形態に係る液浸部材6を用いることによって、基板Pの移動方向の前方側(−Y側)において基板P上の液体LQが薄膜になる現象が抑制され、界面LGは、第2下面29及び第3下面52と基板Pの表面との間において所望状態に維持される。すなわち、基板Pを移動した場合でも、液浸部材6の下面7と基板Pの表面との間の液体LQが下面7から剥離することが抑制される。このように、本実施形態においては、下面7と基板Pの表面との間において液体LQが下面7と接しているので、基板Pの移動方向の前方側(−Y側)においても、液体LQの界面LGの状態は所望状態に維持される。したがって、液体LQが、液浸部材6と基板Pとの間の空間の外側へ漏出したり、基板P上に液体LQ(滴など)が残留したりすることが抑制される。また、本実施形態においては、多孔部材30の下面の一部(第1領域29A)が、第3部材13で覆われずに、露出しているので、基板Pの移動に伴う界面LGの移動が抑制され、液体LQが基板P上に残留することが抑制される。
図6Cは、本実施形態に係る液浸部材6を用いて形成された液浸空間LSに対して基板Pを−Y方向に高速で移動させたときの液浸空間LSの状態の一例を示す図である。基板Pの移動条件などによって、基板Pの移動に伴って、界面LGが第3下面52の平坦部52Aの径方向外側に移動する可能性もある。本実施形態においては、第3下面52は平坦部52Aの外側に傾斜部52Bを有しているので、液浸空間LSの液体LQには、傾斜部52Bに沿って斜め上方に移動する成分F1と、水平方向に移動する成分F2とが生成される。また、基板Pと下面52との間の空間の体積を大きくすることができる。したがって、液浸空間LSの拡大(大型化)を抑制できる。なお、第3下面52と基板Pとの間の液体LQが、第3下面52から剥離しないように第3下面52の傾斜部52BのXY平面(平坦部51A)に対する傾斜角度が調整されることは言うまでもない。
また、本実施形態に係る液浸部材6は、第3上面51の傾斜部51Bと第3下面52の平坦部52Aとで形成される尖端部55を有しているので、例えば図6Dに示すように、基板P上に液体LQの滴が形成された場合でも、その液体LQの滴を、尖端部55で分断することができる。尖端部55は、Z軸方向に関して、射出面5、第1下面21、及び第2下面29より基板Pに近い位置に配置されており、射出面5、第1下面21、及び第2下面29の第1領域29Aの少なくとも1つと対向する領域から尖端部55に向かって相対的に移動する基板P上の液体LQの滴を分断することができる。尖端部55は、液体LQの滴を、少なくとも2つの滴に分断できる。尖端部55に接触して分断され、尖端部55の上方に移動した液体LQは、第1開口部53を介して第1ギャップG8内に移動し、多孔部材30を介して回収部40に回収される。なお、尖端部55に接触した後、回収部40に回収されずに、第3部材14と基板Pとの間に液体LQの滴(図6D中、符号LQz参照)が残留する可能性がある。この液体LQの滴LQzは、尖端部55で分断された後、第3部材14と基板Pとの間のスペースに入り込んだ微小な滴であると考えられる。また、基板P上に残留する液体LQの滴LQzとしては、尖端部55に接触せずに、第3部材14と基板Pとの間のスペースに入り込んだ微小な滴である可能性もある。基板P上に液体LQが残留すると、基板Pに形成されるパターンに欠陥が生じる可能性があるが、その残留した液体LQの滴LQzが微小であれば、パターンの欠陥が発生しない可能性がある。そのため、尖端部55を設けることによって、パターン欠陥の発生を抑制できる。
以上説明したように、本実施形態によれば、液体LQを良好に回収でき、液体LQの漏出、基板P上における残留等の発生を抑制できるので、露光不良の発生を抑制できる。また、露光不良の発生を抑制しつつ、基板Pの移動速度を高速化できる。したがって、良好なデバイスを生産性良く製造できる。
なお、本実施形態においては、例えば図3に示したように、XY平面内における液浸部材6の外形は、X軸及びY軸とほぼ平行な辺を有する矩形状(正方形状)であるが、図7に示すように、XY平面内における液浸部材6Bの外形が、X軸及びY軸に対して傾斜する辺を有する矩形状(正方形状)であってもよい。図7において、液浸部材6Bは、X軸方向を長手方向とする略矩形状(スリット状)の開口24と、X軸及びY軸に対してXY平面内において約45度傾斜した辺を有する矩形状(正方形状)の第1下面21とを有する。また、XY平面内における第2下面29及び下面52の外形も、X軸及びY軸に対して約45度傾斜した辺を有する矩形状(正方形状)である。
なお、XY平面内における液浸部材の外形が、円形状であってもよい。
なお、本実施形態においては、液浸部材6は、第1部材12、第2部材13、及び第3部材14の複数の部材を含むが、これら複数の部材が一体で形成されていてもよいし、複数の部材のうち、任意の部材同士が結合されていてもよい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図8は、第2実施形態に係る液浸部材6Cの近傍を示す側断面図、図9は、液浸部材6Cの一部を拡大した図である。本実施形態の特徴的な部分は、回収部40の全部の領域と第3上面51とが対向している点にある。なお、第2実施形態においては、回収部40と第3上面51とが同じ第4部材134に形成されている場合を例にして説明するが、上述の第1実施形態と同様、回収部40を有する部材と第3上面51を有する部材とが異なる部材であってもよい。
図8及び図9に示すように、本実施形態においては、液浸部材6Cは、第1下面21を有する第1部材12と、第1部材12の近傍において、第1部材12を囲むように配置され、回収部40を有する第4部材134とを有する。第4部材134は、回収部40が配置される第2下面29と、第2下面29に配置された回収部40の全部の領域と対向するように配置された第3上面51とを有する。回収部40の多孔部材30の下面と第3上面51との間には第1ギャップG8が形成されている。第3上面51は、平坦部51Aと傾斜部51Bとを有し、第3上面51と反対側の第3下面52は、平坦部52Aと傾斜部52Bとを有する。第4部材134は、平坦部51A及び傾斜部51Bを含む第3上面51及び第3下面52の平坦部52Aを形成するプレート部134Tを有する。第3上面51の傾斜部51Bと第3下面52の平坦部52Aとによって尖端部55が形成される。
液浸部材6Cは、第1ギャップG8と接続する第1開口部53Cを備えている。第1開口部53Cは、第2下面29と第3上面51の露光光ELの光路側のエッジとの間に形成されている。第1ギャップG8は、第2開口部54Cを介して、大気開放されている。
第1部材12と第4部材134との間には、第3開口部33Cが形成されている。第3開口部33Cは、第1部材12の第1下面21と、第4部材134の第3下面52との間に配置されている。第3開口部33Cは、基板P上の液体LQ(液浸空間LSの液体LQ)と接触可能な位置に配置されており、基板P上の液体LQが流入可能である。第3開口部33Cは、第2ギャップG2と接続されている。第2ギャップG2は、基板P上の液体LQが、第3開口部33Cを介して流入可能に設けられている。第3開口部33Cは、第2ギャップG2の下端に配置されており、基板Pの表面は、第3開口部33Cと対向する位置に移動可能である。
第2ギャップG2は、第3開口部33Cとは異なる第4開口部34Cを介して、大気開放されている。第4開口部34Cは、液浸部材6(液浸空間LS)の周囲の外部空間(周囲環境)の気体と接触可能な位置に配置されており、外部空間の気体が流入可能である。第4開口部34Cは、基板P上の液体LQ(液浸空間LSの液体LQ)と接触不能な位置に配置されている。第2ギャップG2は、外部空間の気体が、第4開口部34Cを介して流入可能に設けられている。本実施形態においては、第4開口部34Cは、第1部材12と第4部材134との間に形成されている。
基板P上の液体LQは、第3開口部33Cから第1開口部53Cを介して、多孔部材30の下面と第3上面51との間の第1ギャップG8に流入可能である。第1下面21及び第3下面52と対向する基板P上の液体LQは、第3開口部33Cから第1開口部53Cを介して、第1ギャップG8に流入可能である。本実施形態においては、基板P上の液体LQが第3開口部33Cを介して流入可能な第2ギャップG2と、第1ギャップG8とは、第1開口部53Cを介して接続されており、第3開口部33Cに流入した液体LQは、第1開口部53Cを介して、第1ギャップG8に流入可能である。第1ギャップG8に流入した液体LQは、多孔部材30を含む回収部40より回収される。
本実施形態においても、液体LQを良好に回収でき、液体LQの漏出、基板P上における残留等の発生を抑制できるので、露光不良の発生を抑制できる。また、露光不良の発生を抑制しつつ、基板Pの移動速度を高速化できる。したがって、良好なデバイスを生産性良く製造できる。
なお、上述の第1、第2実施形態において、第3上面51及び第3下面52を、第1下面21及び第2下面29に対して可動であってもよい。この場合、上述の第1実施形態のように、第3上面51及び第3下面52を有する部材を、第1下面21及び第2下面29を有する部材と異なる部材で設けても良い。また、第3上面51及び第3下面52を有する部材を受動的に移動可能に設けても良いし、駆動機構を使って、第3上面51及び第3下面52を有する部材を能動的に動かしてもよい。さらに、液浸部材6は、終端光学素子4に対して可動であってもよい。
なお、上述の第1、第2実施形態において、第1下面21と基板Pの表面との距離D1と、第2下面29と基板Pの表面との距離D2とが同じでもよい。また、第1下面21と基板Pの表面との距離D1と、第3下面52の平坦部52Aと基板Pの表面との距離D3とが同じでもよい。
なお、上述の各実施形態においては、第3下面52の傾斜部52Bは、互いに異なる方向を向く4つの平面によって形成されているが、曲面でもよい。あるいは、5つ以上の複数の平面を組み合わせることによって傾斜部52Bを形成してもよい。
なお、上述の各実施形態においては、第3上面51の平坦部51A及び第3下面52の平坦部52Aは、XY平面と平行であるが、XY平面に対して傾斜していてもよい。また、第3上面51の平坦部51Aと第3下面52の平坦部52Aとは平行でなくてもよい。
なお、上述の各実施形態において、例えば第3下面52の一部に段差が形成されていてもよい。
なお、上述の各実施形態において、第1部材12を省略して、第2部材13に液体供給口を設けてもよい。この場合、第2部材13の内周面25が終端光学素子4の外周面と対向する。また、上述の各実施形態においては、回収部40(多孔部材30)が環状に連続的に設けられているが、複数の回収部40(多孔部材30)を、露光光ELの周りに離散的に配置してもよい。例えば、国際公開第2006/106851号公報に開示されているような液浸部材6を本実施形態の露光装置EXに適用することができる。この場合も、各回収部40(多孔部材30)の一部を覆うように第3部材14の下板部14Aを配置すればよい。
また、上述の各実施形態において、「環状」は、矩形環状を含むことができる。なお、「環状」は、矩形環状、リング状環状、円形環状、多角形環状などのような様々な形状を含むこともできる。
なお、上述の各実施形態において、投影光学系PLは、終端光学素子4の射出側(像面側)の光路空間を液体LQで満たしているが、国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているように、終端光学素子4の入射側(物体面側)の光路空間も液体LQで満たす投影光学系を採用することもできる。
なお、上述の実施形態の液体LQは水であるが、水以外の液体であってもよい。液体LQとしては、露光光ELに対する透過性があってできるだけ屈折率が高く、投影光学系PL、あるいは基板Pの表面を形成する感光材(フォトレジスト)の膜に対して安定なものが好ましい。例えば、液体LQとして、ハイドロフロロエーテル(HFE)、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フォンブリンオイル、セダー油等を用いることも可能である。また、液体LQとして、屈折率が1.6〜1.8程度のものを使用してもよい。液体LQと接触する投影光学系PLの光学素子(終端光学素子4など)は、例えば石英(シリカ)、あるいは、フッ化カルシウム(蛍石)、フッ化バリウム、フッ化ストロンチウム、フッ化リチウム、及びフッ化ナトリウム等のフッ化化合物の単結晶材料で形成してもよい。更に、終端光学素子4は、石英及び蛍石よりも屈折率が高い(例えば1.6以上)材料で形成してもよい。屈折率が1.6以上の材料としては、例えば、国際公開第2005/059617号パンフレットに開示されるサファイア、二酸化ゲルマニウム等、あるいは、国際公開第2005/059618号パンフレットに開示される塩化カリウム(屈折率は約1.75)等を用いることができる。さらに、終端光学素子の表面の一部(少なくとも液体との接触面を含む)又は全部に、親液性及び/又は溶解防止機能を有する薄膜を形成してもよい。なお、石英は液体との親和性が高く、かつ溶解防止膜も不要であるが、蛍石は少なくとも溶解防止膜を形成することができる。液体LQとして、種々の流体、例えば、超臨界流体を用いることも可能である。純水よりも屈折率が高い(例えば1.5以上)の液体としては、例えば、屈折率が約1.50のイソプロパノール、屈折率が約1.61のグリセロール(グリセリン)といったC−H結合あるいはO−H結合を持つ所定液体、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の所定液体(有機溶剤)、あるいは屈折率が約1.60のデカリン(Decalin: Decahydronaphthalene)などが挙げられる。また、液体は、これら液体のうち任意の2種類以上の液体を混合したものでもよいし、純水にこれら液体の少なくとも1つを添加(混合)したものでもよい。さらに、液体は、純水にH、Cs、K、Cl、SO 2−、PO 2−等の塩基又は酸を添加(混合)したものでもよいし、純水にAl酸化物等の微粒子を添加(混合)したものでもよい。なお、液体としては、光の吸収係数が小さく、温度依存性が少なく、投影光学系、及び/又は基板の表面に塗布されている感光材(又はトップコート膜あるいは反射防止膜など)に対して安定なものであることが好ましい。基板には、液体から感光材や基材を保護するトップコート膜などを設けることができる。
また、例えば露光光ELがFレーザ光である場合、このFレーザ光は水を透過しないので、液体LQとしてはFレーザ光を透過可能なもの、例えば、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フッ素系オイル等のフッ素系流体を用いることができる。この場合、液体LQと接触する部分には、例えばフッ素を含む極性の小さい分子構造の物質で薄膜を形成することで親液化処理する。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)、またはフィルム部材等が適用される。また、基板はその形状が円形に限られるものでなく、矩形など他の形状でもよい。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
さらに、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系PLを用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系PLを用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光してもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば特表2004−519850号公報(対応米国特許第6,611,316号)に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。また、プロキシミティ方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどにも本発明を適用することができる。
また、本発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報、米国特許6,341,007号、米国特許6,400,441号、米国特許6,549,269号、及び米国特許6,590,634号、米国特許6,208,407号、米国特許6,262,796号などに開示されているような複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
更に、例えば特開平11−135400号公報、特開2000−164504号公報(対応米国特許第6,897,963号)等に開示されているように、基板を保持する基板ステージと基準マークが形成された基準部材及び/又は各種の光電センサを搭載した計測ステージとを備えた露光装置にも本発明を適用することができる。また、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置にも適用することができる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の各実施形態においては、レーザ干渉計1S、2Sを含む干渉計システムを用いてマスクステージ1及び基板ステージ2の各位置情報を計測するものとしたが、これに限らず、例えば各ステージ1、2に設けられるスケール(回折格子)を検出するエンコーダシステムを用いてもよい。この場合、干渉計システムとエンコーダシステムとの両方を備えるハイブリッドシステムとし、干渉計システムの計測結果を用いてエンコーダシステムの計測結果の較正(キャリブレーション)を行うことが好ましい。また、干渉計システムとエンコーダシステムとを切り換えて用いる、あるいはその両方を用いて、ステージの位置制御を行うようにしてもよい。
また、上述の各実施形態では、露光光ELとしてArFエキシマレーザ光を発生する光源装置として、ArFエキシマレーザを用いてもよいが、例えば、国際公開第1999/46835号パンフレット(対応米国特許7,023,610号)に開示されているように、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザなどの固体レーザ光源、ファイバーアンプなどを有する光増幅部、及び波長変換部などを含み、波長193nmのパルス光を出力する高調波発生装置を用いてもよい。さらに、上記実施形態では、前述の各照明領域と、投影領域がそれぞれ矩形状であるものとしたが、他の形状、例えば円弧状などでもよい。
なお、上述の各実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する可変成形マスク(電子マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれる)を用いてもよい。可変成形マスクは、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器:Spatial Light Modulator (SLM)とも呼ばれる)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)等を含む。なお、DMDを用いた露光装置は、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されている。また、可変成形マスクとしては、DMDに限られるものでなく、DMDに代えて、以下に説明する非発光型画像表示素子を用いても良い。ここで、非発光型画像表示素子は、所定方向へ進行する光の振幅(強度)、位相あるいは偏光の状態を空間的に変調する素子であり、透過型空間光変調器としては、透過型液晶表示素子(LCD:Liquid Crystal Display)以外に、エレクトロクロミックディスプレイ(ECD)等が例として挙げられる。また、反射型空間光変調器としては、上述のDMDの他に、反射ミラーアレイ、反射型液晶表示素子、電気泳動ディスプレイ(EPD:Electro Phoretic Display)、電子ペーパー(または電子インク)、光回折型ライトバルブ(Grating Light Valve)等が例として挙げられる。
また、非発光型画像表示素子を備える可変成形マスクに代えて、自発光型画像表示素子を含むパターン形成装置を備えるようにしても良い。この場合、照明系は不要となる。ここで自発光型画像表示素子としては、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、無機ELディスプレイ、有機ELディスプレイ(OLED:Organic Light Emitting Diode)、LEDディスプレイ、LDディスプレイ、電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)等が挙げられる。また、パターン形成装置が備える自発光型画像表示素子として、複数の発光点を有する固体光源装置、チップを複数個アレイ状に配列した固体光源チップアレイ、または複数の発光点を1枚の基板に作り込んだタイプのもの等を用い、該固体光源チップを電気的に制御してパターンを形成しても良い。なお、固体光源素子は、無機、有機を問わない。
上述の各実施形態においては、投影光学系PLを備えた露光装置を例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に本発明を適用することができる。このように投影光学系PLを用いない場合であっても、露光光はレンズ等の光学部材を介して基板に照射され、そのような光学部材と基板との間の所定空間に液浸空間が形成される。
また、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
以上のように、上記実施形態の露光装置EXは、各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置EXへの組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置EXへの組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置EXへの組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置EX全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置EXの製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図10に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、上述の実施形態に従って、マスクのパターンを用いて露光光で基板を露光すること、及び露光された基板を現像することを含む基板処理(露光処理)を含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
第1実施形態に係る露光装置を示す概略構成図である。 第1実施形態に係る液浸部材の近傍を示す側断面図である。 第1実施形態に係る液浸部材を下方から見た図である。 第1実施形態に係る液浸部材の一部を拡大した側断面図である。 第1実施形態に係る露光装置の動作の一例を示す図である。 第1実施形態に係る露光装置の動作の一例を示す図である。 第1実施形態に係る液浸部材の作用を説明するための模式図であって、比較例の液浸部材を用いた場合を示す。 第1実施形態に係る液浸部材の作用を説明するための模式図である。 第1実施形態に係る液浸部材の作用を説明するための模式図である。 第1実施形態に係る液浸部材の作用を説明するための模式図である。 第1実施形態に係る液浸部材の別の例を下方から見た図である。 第2実施形態に係る液浸部材の近傍を示す側断面図である。 第2実施形態に係る液浸部材の一部を拡大した側断面図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
符号の説明
2…基板ステージ、4…終端光学素子、5…射出面、6…液浸部材、7…下面、9…回収機構、12…第1部材、13…第2部材、14…第3部材、14A…下板部、20…第1上面、21…第1下面、29…第2下面、30…多孔部材、33…第3開口部、34…第4開口部、40…回収部、51…第3上面、51A…平坦部、51B…傾斜部、52…第3下面、52A…平坦部、52B…傾斜部、53…第1開口部、54…第2開口部、55…尖端部、EX…露光装置、G2…第2ギャップ、G8…第1ギャップ、K…光路空間、LQ…液体、LS…液浸空間、P…基板

Claims (80)

  1. 液浸露光装置で用いられる液体回収システムであって、
    第1面、及び該第1面と反対側の第2面を有するプレートと、
    少なくとも一部が前記第2面と第1ギャップを介して対向する液体回収部と、を備え、
    前記プレートの第1面と対向する可動物体上の液体を前記液体回収部を介して回収する液体回収システム。
  2. 前記液体回収部は、前記液体を回収可能な回収領域を有し、前記回収領域は、前記第2面に比べて大きい面積を有する請求項1に記載の液体回収システム。
  3. 前記液体回収部は多孔部材を含み、
    前記多孔部材に接触した液体の少なくとも一部を前記多孔部材を介して回収する請求項1又は2記載の液体回収システム。
  4. 前記多孔部材は、気体の通過が抑制されている請求項3記載の液体回収システム。
  5. 前記液体回収部は、前記第1ギャップに流入した液体を回収可能である請求項1〜4のいずれか一項記載の液体回収システム。
  6. 前記可動物体上の液体が流入可能な第1開口部を備える請求項1〜5のいずれか一項記載の液体回収システム。
  7. 前記第1開口部とは異なる第2開口部を備え、
    前記第1ギャップは、前記第2開口部を介して大気開放されている請求項6記載の液体回収システム。
  8. 前記第2開口部と前記可動物体との距離は、前記第1開口部と前記可動物体との距離より大きい請求項7記載の液体回収システム。
  9. 前記第2開口部は、前記可動物体に面していない請求項8記載の液体回収システム。
  10. 前記第1開口部は、前記プレートのエッジと前記液体回収部との間に設けられる請求項6〜9のいずれか一項記載の液体回収システム。
  11. 第3開口部をさらに備え、
    前記第3開口部と対向する前記可動物体上の液体は、前記第3開口部から前記第1開口部を介して前記第1ギャップに流入可能である請求項6〜10のいずれか一項記載の液体回収システム。
  12. 前記液体回収部を有する第1部材と、
    前記第1部材の近傍に配置された第2部材と、を備え、
    前記第3開口部は、前記プレートと前記第2部材との間に形成される請求項11記載の液体回収システム。
  13. 前記第2部材は液体接触面を有し、
    前記第2部材の液体接触面及び前記プレートの第1面と対向する前記可動物体の液体が前記第3開口部から前記第1開口部を介して前記第1ギャップに流入可能である請求項12記載の液体回収システム。
  14. 前記可動物体と前記第1面との距離は、前記可動物体と前記液体接触面との距離より小さい請求項13記載の液体回収システム。
  15. 前記第1部材と前記第2部材との間に設けられた第2ギャップと、
    前記第3開口部とは異なる第4開口部とを備え、
    前記第2ギャップは、前記第3開口部に接続され、前記第4開口部を介して大気開放されている請求項12〜14のいずれか一項記載の液体回収システム。
  16. 前記液体回収部は、前記可動物体に面する第1領域と、前記プレートの前記第2面に面する第2領域とを有し、
    前記液体回収部の前記第2領域は、前記第1開口部から前記第1ギャップに流入した液体を回収可能である請求項6〜11のいずれか一項記載の液体回収システム。
  17. 前記液体回収部が、前記可動物体との間で液体を保持可能な液体接触面の周囲の少なくとも一部に設けられた請求項16記載の液体回収システム。
  18. 前記液体回収部の前記第2領域が、前記液体接触面に対して、前記第1領域の外側に設けられた請求項17記載の液体回収システム。
  19. 前記可動物体と前記液体接触面との距離は、前記可動物体と前記第1領域との距離より小さい請求項17又は18記載の液体回収システム。
  20. 前記可動物体と前記液体接触面との距離は、前記可動物体と前記第1面の少なくとも一部との距離よりも大きい請求項17〜19のいずれか一項記載の液体回収システム。
  21. 前記第1面は、前記液体接触面と実質的に平行である請求項17〜20のいずれか一項に記載の液体回収システム。
  22. 前記第2面は、前記第1開口部に配置されかつ前記液体接触面に比べて前記可動物体に近いエッジを有する請求項17〜21のいずれか一項に記載の液体回収システム。
  23. 前記第1開口部は環状に設けられており、
    前記第1ギャップは、前記第1開口部に沿って環状に設けられている請求項6〜22のいずれか一項記載の液体回収システム。
  24. 前記液体回収部は、前記第1ギャップに沿って環状に設けられている請求項23記載の液体回収システム。
  25. 前記第1ギャップは、前記可動物体上の液体が流入可能な毛管路を形成する請求項1〜24のいずれか一項記載の液体回収システム。
  26. 前記第2面は、前記第1面に対して傾いた傾斜部を含む請求項1〜25のいずれか一項記載の液体回収システム。
  27. 前記第2面は、前記第1面に対して傾いた傾斜部と、前記第1面と実質的に平行な平坦部とを含む請求項1〜25のいずれか一項記載の液体回収システム。
  28. 前記第2面は、前記液体に対して親液性である請求項1〜27のいずれか一項記載の液体回収システム。
  29. 前記第1面は、前記液体に対して撥液性である請求項1〜28のいずれか一項記載の液体回収システム。
  30. 基板を露光する液浸露光装置であって、
    露光光を射出する射出面を有する光学部材と、
    第1面、及び該第1面と反対側の第2面を有するプレートと、
    少なくとも一部が前記第2面と第1ギャップを介して対向する液体回収部と、を備え、
    前記プレートの第1面と対向する物体上の液体を前記液体回収部を介して回収
    する液浸露光装置。
  31. 前記液体回収部は、前記液体を回収可能な回収領域を有し、前記回収領域は、前記第2面に比べて大きい面積を有する請求項30に記載の液浸露光装置。
  32. 前記物体は、前記光学部材の射出面と対向する位置に移動可能である請求項30または31記載の液浸露光装置。
  33. 前記物体は、前記基板を含み、
    前記基板上の前記液体を介して前記露光光が前記基板に照射される請求項30〜32のいずれか一項記載の液浸露光装置。
  34. 前記液体回収部は多孔部材を含み、
    前記多孔部材に接触した液体の少なくとも一部を前記多孔部材を介して回収する請求項30〜33のいずれか一項記載の液浸露光装置。
  35. 前記多孔部材は、気体の通過が抑制されている請求項34記載の液浸露光装置。
  36. 前記液体回収部は、前記第1ギャップに流入した液体を回収可能である請求項30〜35のいずれか一項記載の液浸露光装置。
  37. 前記物体上の液体が流入可能な第1開口部を備える請求項30〜36のいずれか一項記載の液浸露光装置。
  38. 前記第1開口部とは異なる第2開口部を備え、
    前記第1ギャップは、前記第2開口部を介して大気開放されている請求項37記載の液浸露光装置。
  39. 前記第2開口部と前記物体との距離は、前記第1開口部と前記物体との距離より大きい請求項38記載の液浸露光装置。
  40. 前記第2開口部は、前記物体に面していない請求項39記載の液浸露光装置。
  41. 前記第1開口部は、前記プレートのエッジと前記液体回収部との間に設けられる請求項37〜40のいずれか一項記載の液浸露光装置。
  42. 第3開口部をさらに備え、
    前記第3開口部と対向する前記物体上の液体は、前記第3開口部から前記第1開口部を介して前記第1ギャップに流入する請求項37〜41のいずれか一項記載の液浸露光装置。
  43. 前記液体回収部を有する第1部材と、
    前記光学部材の近傍において、前記露光光の光路を囲むように配置された第2部材とを備え、
    前記第3開口部は、前記プレートと前記第2部材との間に形成される請求項42記載の液浸露光装置。
  44. 前記第2部材は液体接触面を有し、
    前記第2部材の液体接触面及び前記プレートの第1面と対向する前記物体の液体が前記第3開口部から前記第1開口部を介して前記第1ギャップに流入可能である請求項43記載の液浸露光装置。
  45. 前記物体と前記第1面との距離は、前記物体と前記液体接触面との距離より小さい請求項44記載の液浸露光装置。
  46. 前記第2部材の液体接触面は、前記物体の表面と実質的に平行である請求項44又は45記載の液浸露光装置。
  47. 前記第2部材は、前記露光光が通過する開口を有する請求項43〜46のいずれか一項記載の液浸露光装置。
  48. 前記第1部材と前記第2部材との間に設けられた第2ギャップと、
    前記第3開口部とは異なる第4開口部とを備え、
    前記第2ギャップは、前記第3開口部に接続され、前記第4開口部を介して大気開放されている請求項43〜47のいずれか一項記載の液浸露光装置。
  49. 前記液体回収部は、前記物体に面する第1領域と、前記プレートの前記第2面に面する第2領域とを有し、
    前記液体回収部の前記第2領域は、前記第1開口部から前記第1ギャップに流入した液体を回収可能である請求項37〜42のいずれか一項記載の液浸露光装置。
  50. 前記露光光が通過する開口と、
    前記開口の周囲に設けられ、前記物体との間で液体を保持可能な液体接触面とをさらに備え、
    前記液体回収部は、前記液体接触面の周囲の少なくとも一部に設けられた請求項49記載の液浸露光装置。
  51. 前記液体回収部の前記第2領域が、前記液体接触面に対して、前記第1領域の外側に設けられた請求項50記載の液浸露光装置。
  52. 前記物体と前記液体接触面との距離は、前記物体と前記第1領域との距離より小さい請求項50又は51記載の液浸露光装置。
  53. 前記物体と前記第1面の少なくとも一部との距離は、前記物体と前記液体接触面との距離よりも小さい請求項50〜52のいずれか一項記載の液浸露光装置。
  54. 前記第1面は、前記液体接触面と実質的に平行である請求項50〜53のいずれか一項に記載の液浸露光装置。
  55. 前記第2面は、前記第1開口部に配置されかつ前記液体接触面に比べて前記物体に近いエッジを有する請求項50〜54のいずれか一項に記載の液浸露光装置。
  56. 前記プレートは、前記液体回収部に対して可動である請求項49〜55のいずれか一項記載の液浸露光装置。
  57. 前記第1開口部は、前記露光光の光路を囲むように環状に設けられており、
    前記第1ギャップは、前記第1開口部に沿って環状に設けられている請求項37〜56のいずれか一項記載の液浸露光装置。
  58. 前記液体回収部は、前記第1ギャップに沿って環状に設けられている請求項57記載の液浸露光装置。
  59. 前記第1ギャップは、前記物体上の液体が流入可能な毛管路を形成する請求項30〜58のいずれか一項記載の液浸露光装置。
  60. 前記第1面は、前記露光光の光路を囲むように配置され、
    前記第1面の少なくとも一部は、前記露光光の光路から離れる方向において、前記第1面と対向する前記物体の表面から徐々に離れる傾斜部を有する請求項30〜59のいずれか一項記載の液浸露光装置。
  61. 前記第2面は、前記第1面に対して傾いた傾斜部を含む請求項30〜60のいずれか一項記載の液浸露光装置。
  62. 前記第2面は、前記第1面に対して傾いた傾斜部と、前記第1面と実質的に平行な平坦部とを含む請求項30〜60のいずれか一項記載の液浸露光装置。
  63. 前記傾斜部は、前記露光光の光路から離れる方向において、前記第1面と対向する前記物体の表面から徐々に離れる請求項61又は62記載の液浸露光装置。
  64. 前記第2面は、前記液体に対して親液性である請求項30〜63のいずれか一項記載の液浸露光装置。
  65. 前記第1面は、前記液体に対して撥液性である請求項30〜64のいずれか一項記載の液浸露光装置。
  66. 請求項30〜65のいずれか一項記載の液浸露光装置を用いて基板を露光することと、
    前記露光された基板を現像することと、
    を含むデバイス製造方法。
  67. 基板を露光する液浸露光方法であって、
    前記基板上の液体を介して露光光で前記基板を露光することと、
    前記基板の露光中に、液体回収システムを使って前記基板上の液体を回収することとを含み、
    前記液体回収システムは、
    第1面、及び該第1面と反対側の第2面を有するプレートと、
    少なくとも一部が前記第2面と第1ギャップを介して対向するように配置された液体回収部と、を有し、
    前記プレートの第1面と対向する前記基板上の液体を前記液体回収部を介して回収する液浸露光方法。
  68. 前記液体回収部は、多孔部材を含む請求項67記載の液浸露光方法。
  69. 請求項67又は68記載の露光方法を用いて基板を露光することと、
    前記露光された基板を現像することと、
    を含むデバイス製造方法。
  70. 液浸露光装置であって、
    光が射出される射出面を有する光学部材であり、前記射出面と可動物体との間のスペースに少なくとも配置される液体に前記射出面が接する前記光学部材と;
    前記可動物体に面する液体接触面と;
    前記液体接触面を囲む液体回収面であり、前記液体が吸引される吸引領域を有する前記液体回収面と;
    前記可動物体に面する第1面であり、その少なくとも一部が前記液体回収面と前記可動物体との間に配置される前記第1面と、
    前記液体回収面と前記第1面との間に配置される第2面であり、その少なくとも一部が前記液体回収面に面する前記第2面と;
    前記液体回収面と前記第2面との間の開口を介して前記液体が流入可能なギャップと、を備え、
    前記ギャップに流入した液体が前記液体回収面から回収される液浸露光装置。
  71. 液浸露光装置であって、
    光が射出される射出面を有する光学部材であり、前記射出面と可動物体との間のスペースに少なくとも配置される液体に前記射出面が接する前記光学部材と;
    前記可動物体に面する液体接触面と;
    前記液体接触面を囲む液体回収面であり、前記液体が吸引される吸引領域を有し、前記光の光路に近い前記吸引領域の一部が前記可動物体に面する前記液体回収面と;
    前記可動物体に面する第1面であり、その少なくとも一部が前記液体回収面と前記可動物体との間に配置される前記第1面と、
    を備えた液浸露光装置。
  72. 前記液体回収面に面する第2面であり、その少なくとも一部が前記第1面と前記液体回収面との間に配置された前記第2面をさらに備えた請求項71記載の液浸露光装置。
  73. 液浸露光装置であって、
    光が射出される射出面を有する光学部材であり、前記射出面と可動物体との間のスペースに少なくとも配置される液体に前記射出面が接する前記光学部材と;
    前記可動物体に面する液体接触面と;
    前記液体接触面を囲む液体回収面であり、前記液体が吸引される吸引領域を有する前記液体回収面と;
    前記可動物体に面する第1面であり、前記液体接触面から比較的遠い前記吸引領域の一部を覆いかつ前記液体接触面に比較的近い前記吸引領域の一部を覆わない前記第1面と、
    を備えた液浸露光装置。
  74. 前記液体接触面から比較的遠い前記吸引領域の一部に面する第2面をさらに備えた請求項73記載の液浸露光装置。
  75. 液浸露光装置であって、
    光が射出される射出面を有する光学部材であり、前記射出面と可動物体との間のスペースに少なくとも配置される液体に前記射出面が接する前記光学部材と;
    前記可動物体に面する液体接触面と;
    前記液体接触面を囲む液体回収面であり、前記液体が吸引される吸引領域を有する前記液体回収面と;
    前記可動物体に面する第1面であり、その少なくとも一部が前記液体回収面と前記可動物体との間に配置される前記第1面と;
    前記液体回収面と前記第1面との間に配置される第2面であり、その少なくとも一部が前記液体回収面に面する前記第2面と;
    前記液体回収面と前記第2面との間の開口を介して前記液体が流入可能なギャップと、を備え、
    前記開口における前記第2面の位置が前記液体接触面に比べて前記可動物体に近い液浸露光装置。
  76. 液浸露光装置であって、
    光が射出される射出面を有する光学部材であり、前記射出面と可動物体との間のスペースに少なくとも配置される液体に前記射出面が接する前記光学部材と;
    前記可動物体に面する液体接触面と;
    前記液体接触面を囲む液体回収面であり、前記液体が吸引される吸引領域を有する前記液体回収面と;
    前記液体接触面と前記液体回収面との間の開口を介して前記液体が流入可能なギャップと;
    前記可動物体に面する第1面であり、その少なくとも一部が前記液体回収面と前記可動物体との間に配置される前記第1面と、
    を備えた液浸露光装置。
  77. 前記液体回収面に面する第2面であり、その少なくとも一部が前記第1面と前記液体回収面との間に配置された前記第2面をさらに備えた請求項76記載の液浸露光装置。
  78. 液浸露光装置であって、
    光が射出される射出面を有する光学部材であり、前記射出面と可動物体との間のスペースに少なくとも配置される液体に前記射出面が接する前記光学部材と;
    前記可動物体に面する液体接触面と;
    前記液体接触面を囲む液体回収面であり、前記液体が吸引される吸引領域を有する前記液体回収面と;
    前記液体接触面と前記液体回収面との間の開口を介して前記液体が流入可能な第1ギャップと;
    前記可動物体に面する第1面であり、その少なくとも一部が前記液体回収面と前記可動物体との間に配置される前記第1面と;
    前記液体回収面と前記第1面との間に配置される第2面であり、その少なくとも一部が前記液体回収面に面する前記第2面と;
    前記液体回収面と前記第2面との間の開口を介して前記液体が流入可能な第2ギャップと、
    を備えた液浸露光装置。
  79. 前記可動物体は、前記光学部材からの光で露光される基板を含む請求項70〜78に記載の液浸露光装置。
  80. 請求項70〜79のいずれか一項に記載の液浸露光装置を用いて基板を露光することと、
    前記露光された基板を現像することと、
    を含むデバイス製造方法。
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