JP2008243342A - 磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置および超音波洗浄方法、磁気ディスク製造方法ならびに磁気ディスク - Google Patents

磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置および超音波洗浄方法、磁気ディスク製造方法ならびに磁気ディスク Download PDF

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Abstract

【課題】超音波による二槽層洗浄方式において、超音波の洗浄効果を内槽内の位置によるバラツキなく被洗浄物である磁気ディスク用ガラス基板にもたらす超音波洗浄装置を提供する。
【解決手段】超音波洗浄装置100は、洗浄液140を貯留するための内槽110と、超音波媒体液150を貯留して超音波媒体液150中に内槽110を保持するための外槽120と、外槽120の底面に取り付けられ、超音波を放射し、内槽110内の洗浄液140中に設置される磁気ディスク用ガラス基板170を超音波洗浄する超音波発振板130と、内槽110の底面190に滞留する気泡200を底面190の外側に移動させるよう、超音波媒体液150中に液体を放出する液体放出手段250とを含む。これにより、内槽底面190に滞留する気泡200が除去される。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置および超音波洗浄方法、磁気ディスク製造方法ならびに磁気ディスクに関するものである。
ハードディスク(以下「HDD」と略称する)などの磁気ディスクの製造には、磁気ディスク用ガラス基板の表面に数nm単位の積層膜を形成する工程や、記録・再生トラックを形成する工程が必要とされる。これらの工程では、予め、ガラス基板表面のわずかな汚染も除去し、基板表面を清浄に保っておく事が重要な課題となっている。汚染のなかでも特に、微粒子状汚染は成膜後の表面に凸部を生じさせ、磁気ディスクの記録・再生などの電気的特性や歩留まりを低下させるからである。
かかる事情から、従来、磁気ディスク用ガラス基板表面の汚染は次のようにして除去されている。まず、ガラス基板の切り出し加工工程で円板状に加工切断された素材表面を、その表面が平滑になるように研磨工程にて研磨し、研磨工程で付着した研磨剤を、洗浄液による表面洗浄を用いて除去する。
洗浄方法には、塗布式等の方法などもあるが、磁気ディスク用ガラス基板の洗浄工程では、浸漬式洗浄が一般的である。浸漬式の洗浄方法が採用されている理由としては、安価であること、大量のガラス基板を安定した品質で製造できること、が挙げられる。
そして、浸漬式洗浄では、その洗浄効果を高めるために、超音波洗浄がしばしば併用される。超音波洗浄では、一般的に、圧電素子を用いた振動子を貼り付けた金属製発振板から超音波を放射し、洗浄液中のガラス基板をキャビテーション(cavitations)効果によって洗浄する。
超音波洗浄では、上述のように金属製の発振板を用いているが、その理由は、圧電素子を取り付けやすい材質であること、超音波伝播ロスが少ないこと、発熱に対する耐性があること、構造的強度が保てることなどである。上記金属発振板として、一般的にはステンレス鋼材が採用されている。
しかし、ガラス基板表面に静電吸着のような比較的弱い力で付着している微粒子は、超音波洗浄によって剥離可能であるものの、反面、被洗浄物であるガラス基板に超音波がダメージ(キズや欠陥)を与えてしまうおそれがある。また、ステンレス鋼材(振動板)は超音波の影響によりエロージョン等の材料溶出が発生するため、金属コンタミネーションによる製品への金属汚染が発生してしまう問題がある。
これらの問題を解消するために、金属性発振板が直接洗浄槽内に露出しないように、樹脂や石英材を用いた2つの槽を用いて二重槽化する技術がある(特許文献1)。二重槽方式では、洗浄液を貯留していて被洗浄物であるガラス基板が投入される内槽(洗浄槽)と、超音波媒体液を貯留していて超音波媒体液中に内槽を保持する外槽(間接槽)とを用いる。そして外槽の底部の金属性発振板から超音波を放射し、内槽内の洗浄液中に設置される磁気ディスク用ガラス基板を超音波洗浄する。
かかる二重槽方式によれば、外槽を介して間接的に超音波を被洗浄物に放射することとなるため、超音波の強力な洗浄力によってガラス基板に過剰なダメージを与えることがない。また、発振板と、被洗浄物が接触する洗浄液とが隔離され、金属コンタミネーションの発生が防止される。
特開平9−24349号公報 "メガソニック発生と洗浄"、日本工業出版「クリーンテクノロジー」第6巻第6号、1996年6月
一方、上述の二重槽方式で高い洗浄効果を得るには、発振板から放射される超音波を減衰させることなく洗浄槽内へ伝播させる必要がある。ここで、二重槽方式における洗浄効果を阻害する要因、すなわち、超音波の伝播阻害要因として、外槽内に生じ、内槽の底面に滞留する気泡の発生が問題となる。
気泡は空気の塊であり、超音波洗浄のキャビテーション効果や、外槽内の超音波媒体液用の供給ライン等からもたらされ、浮力により内槽底面に滞留してしまう。気体中の超音波伝達速度は液体中の1/5程度と低いため、超音波の伝達阻害の最大の要因となっている。
超音波の出力パワーを高めることにより、気泡による減衰の影響をある程度は解消できるが、気泡は一様な分布とはなっていず、偏在して滞留するために、洗浄槽内での超音波の音圧に差が生じ、洗浄槽内の位置によって洗浄効果にバラツキが出る。この結果、一部のガラス基板は良好に洗浄されるものの、一部のガラス基板には洗浄効果が十分にもたらされず、コンタミネーションが残ってしまう。
かかる洗浄効果のバラツキの問題を解決するため、特許文献1では、気泡が内槽の底面から上方へ自然に除去されるよう、内槽底面に傾きが設けられている。この傾斜角度は3°〜20°とされている。一方、非特許文献1によれば、超音波の伝達効率の特性上、実現可能な傾きは、30°以下とされている。
しかし、特許文献1の方法によっても、気泡は、自然状態では完全には除去されない。また、外槽には、通常、発振による発熱で液体の温度が上昇するのを緩和し、液面の低下を防止するため、一定量の新液が供給されているが、このような新液の供給は、気泡除去には関与していない。
本願発明者は、このような課題に鑑み、外槽の気泡除去性に関して検討し、内槽底面に対して実質的に平行な方向、あるいは水平より若干上向きに傾斜させた方向に、ある一定値以上の速度にて液体を供給することで、気泡を強制的に除去できることを確認し、また、かかる液流の供給を、被洗浄物に対して超音波が印加されていない間に行う事で、液流による超音波のロスがない、洗浄性に優れた被洗浄物の洗浄を実現できることを見出し、本願発明を完成するに至った。
本発明は、磁気ディスク用ガラス基板の製造工程におけるガラス基板の洗浄工程において、ガラス基板から、金属コンタミネーションの発生源である超音波発振板を隔離した二重槽方式の洗浄方法において、気泡による超音波の減衰影響を除去し、洗浄工程での異物洗浄効果のバラツキを解消し、基板表面を高度に清浄化する洗浄方法を提供することを目的とする。
本発明による磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置は、上述の課題を解決するために、洗浄液を貯留するための内槽と、超音波媒体液を貯留して超音波媒体液中に内槽を保持するための外槽と、外槽の底部から超音波を放射し、内槽内の洗浄液中に設置される磁気ディスク用ガラス基板を超音波洗浄する超音波振動子と、内槽の底面に滞留する気泡を底面の外側に移動させるよう、超音波媒体液中に液体を放出する液体放出手段とを含むことを特徴とする。
このように本発明によれば、磁気ディスク用ガラス基板を、金属コンタミネーションの発生源である超音波発振板を隔離した二重槽構造(間接式洗浄槽構造)の洗浄方法で超音波洗浄する際、気泡による超音波の減衰影響を除去し、異物洗浄効果を向上させ、均一な洗浄品質が得られる。
上述の液体放出手段は、内槽の底面より外側に設置されていることが望ましい。内槽の底面の直下に位置すると、超音波を遮蔽して超音波洗浄の効果を妨げないようにするためである。
上述の液体放出手段は、内槽の底面を含む平面から30mm以内の距離から液体を放出する放出口を備えるとよい。内槽底面に滞留する気泡を効果的に吹き飛ばして除去するためである。
また、上述の液体放出手段の放出口には、螺旋状の溝が腔面に設けられているとよい。放出される液体の直進性を高めるためである。
上述の放出される液体の初期流速は1m/秒以上であることが望ましい。ただし、この初期流速は、内槽の大きさに応じて変化させてよい。
また、上述の超音波媒体液、および液体放出手段から放出される液体は、水としてよい。
本発明による磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置は、上述の課題を解決するために、洗浄液を貯留するための内槽と、超音波媒体液を貯留して該超音波媒体液中に前記内槽を保持するための外槽と、外槽の底部から超音波を放射し、前記内槽内の洗浄液中に設置される磁気ディスク用ガラス基板を超音波洗浄する超音波振動子と、内槽の底面を掃拭して該底面に滞留する気泡を該底面の外側に移動させる掃拭手段とを含むことを特徴とする。
また、本発明による磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄方法は、上述の課題を解決するために、内槽に貯留した洗浄液中に磁気ディスク用ガラス基板を設置するガラス基板設置工程と、外槽の底部の超音波振動子から超音波を放射し、外槽に貯留した超音波媒体液中に保持された内槽内の磁気ディスク用ガラス基板を超音波洗浄する超音波洗浄工程と、内槽の底面に滞留する気泡を該底面の外側に移動させる液体を超音波媒体液中に放出する液体放出工程とを含むことを特徴とする。
このように本発明によれば、磁気ディスク用ガラス基板を、金属コンタミネーションの発生源である超音波発振板から隔離した二重槽構造(間接式洗浄槽構造)の洗浄方法で超音波洗浄する際、気泡による超音波の減衰影響を除去し、異物洗浄効果を向上させ、均一な洗浄品質が得られる。
また、上述の超音波洗浄工程と液体放出工程とは、排他的な時間に行うことが望ましい。すなわち超音波洗浄タクトの合間に、液体放出を行うとよい。これらの工程を同時に行うと、気泡が依然として残留している状態で超音波洗浄が行われることとなり、均一な洗浄品質が得られないからである。
また、本発明による磁気ディスクの製造方法は、上述のいずれかの磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄方法により製造されたガラス基板上に少なくとも磁性層を成膜する工程を含むことを特徴とする。
また、本発明による磁気ディスクは、上述のいずれかの磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄方法により製造されたガラス基板上に少なくとも磁性層を成膜したことを特徴とする。
上述の磁気ディスクは、磁気抵抗効果を用いた読み取りヘッドによる情報記録再生が可能であることが望ましい。
本発明によれば、磁気ディスク用ガラス基板において、ガラス基板から、金属コンタミネーションの発生源である超音波発振板を隔離した二重槽構造を有した洗浄方法において、気泡による超音波の減衰影響を除去し、洗浄工程での異物洗浄効果を向上させ、洗浄工程における洗浄品質を向上させることができる。
次に添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図中、本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。また、同様の要素は同一の参照符号によって表示する。
(超音波洗浄装置の第1の実施形態)
図1は、本発明による磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置の第1の実施形態を示す図である。超音波洗浄装置100は、洗浄液140を貯留するための内槽110と、超音波媒体液150を貯留して超音波媒体液150中に内槽110を保持するための外槽120とを含む。
内槽110に貯留される洗浄液140は、水としてよいが、酸やアルカリ溶液に界面活性剤を添加した洗浄液を用いてもよい。また、洗浄作用の効果を促進させる為に、スクラブを併用してもよい。一方、外槽120に貯留される超音波媒体液150は、水としてよい。
内槽110および外槽120の材質は、金属以外の樹脂性材料とするのがよく、例えばPVC(Poly Vinyl Chloride; ポリ塩化ビニル)、PP(Poly Propylene; ポリプロピレン)、PVDF(Poly VinylinDene Fluoride; ポリフッ化ビニリデン)、PTFE(Poly Tetra Fluoro Ethylene; ポリテトラフルオロエチレン)、石英等を使用してよいが、これらの材質に限定されるものではない。
超音波洗浄装置100は、外槽120の底面に取り付けられ、超音波を放射し、内槽110内の洗浄液140中に設置される磁気ディスク用ガラス基板170を超音波洗浄する超音波振動板130を含む。超音波振動板130には、超音波の発生源である超音波振動子(図示は省略する)が貼り付けられている。振動板130の材質は金属性であれば特にその成分等に制約は設けないが、SUS(Special Use Stainless steel; 特殊用途ステンレス鋼板)304、SUS316、ハステロイ、インコネル等を使用してよい。
なお、超音波洗浄装置100は、本実施形態では、外槽120の底面に取り付けられているが、外槽120の底部に取り付けられていればよく、例えば、外槽120の内部に設けられていてもよい。このことは、以下に記載する本発明のすべての実施形態について同様である。内槽110と隔離されていれば、超音波洗浄装置100からコンタミネーションが発生しても、内槽110内のガラス基板には汚染されないからである。
このように、本発明の実施形態では、金属性超音波振動板(図1における振動板130)と、被洗浄物(図1におけるガラス基板170)を浸漬させる液体(図1における洗浄液140)とが直接接しない二重槽方式(間接式洗浄槽構造)を採用している。
超音波洗浄装置100はさらに、内槽110の底面190に滞留する気泡200を底面190の外側に移動させるよう、超音波媒体液150中に液体を放出する液体放出手段250を含む。
液体放出手段250から放出される液体は、内槽110の底面190に滞留していた気泡200を吹き飛ばし、底面190の外部へ除去する。その結果、二重槽方式で磁気ディスク用ガラス基板170を超音波洗浄する際、気泡200による超音波の減衰影響を除去し、異物洗浄効果を向上させ、均一な洗浄品質が得られる。
上述の液体放出手段250は、図1に示すように、内槽110の底面190より外側に設置されていることが望ましい。内槽110の底面190の直下に位置させれば、超音波を遮蔽して、超音波洗浄の効果が妨げられてしまうからである。
上述の液体放出手段250は、内槽110の底面190を含む平面から30mm以内の距離から液体を放出する放出口260を備えるとよい。気泡は内槽底面190に滞留するため、効果的に気泡を吹き飛ばして除去するには、可能な限り内槽表面に近接した位置から液体を放出するのが望ましいからである。さらに好ましくは、10mm以内の距離から放出するとよい。
図2は図1に示す液体放出手段250の詳細を示す図であり、図2(a)は、液体放出手段250の放出口260の拡大図である。また、図2(b)は図2(a)のA−A断面図である。図2(a)に示すように、液体放出手段250は、所定の径を有するパイプとしてよい。
また、図2(b)に示すように、上述の液体放出手段250の放出口260には、螺旋状の溝270が腔面280に設けられているとよい。これは放出される液体の直進性および流速を高めるためである。
放出口260の先端形状は、液流の幅を考慮して、円もしくは楕円、長方形等としてよく、特に限定されないが、円形とするのが好ましい。また、放出口260の材質は、金属、樹脂等としてよく、特に制限はなく、PVC(Poly Vinyl Chloride; ポリ塩化ビニル)、PP(Poly Propylene; ポリプロピレン)、PVDF(Poly VinylinDene Fluoride; ポリフッ化ビニリデン)、PTFE(Poly Tetra Fluoro Ethylene; ポリテトラフルオロエチレン)、石英、SUS(Special Use Stainless steel; 特殊用途ステンレス鋼板)等を使用してよい。
上述の放出される液体の初期流速は、気泡の十分な除去性能を確保するため、1m/秒以上であることが望ましい。初期流速は、内槽110の大きさに応じて変化させてよいが、放出口260と反対側の内槽110の端部にて、10cm/秒以上の流速が確保できるようにするとよい。
1m/秒の初期流速は、例えば3リットル/分〜5リットル/分程度の流量で実現してよく、その場合、放出口250の内径の断面積は0.5平方cm〜0.83平方cmとなる。しかし放出口250の内径の断面積は特に限定されるものではなく、1/16インチ(内径0.16cm、断面積0.50平方cm)、1/4インチ(内径0.64cm、断面積2.00平方cm)、3/8インチ(内径0.95cm、断面積2.99平方cm)等の管を使用し、流量を調節することで、1m/秒以上の流速を実現してよい。
上述の超音波媒体液150、および液体放出手段から放出される液体は、水としてよい。また、液体放出手段250の本数は、本実施形態では1本であるが、複数本設けてよく、複数本の液体放出手段250により内槽110の底面190の全体にわたって気泡200を吹き飛ばす方が効率的である。さらに、液体放出手段250からの液流は、内槽底面190の表層に層流を形成することで、さらに効率を高めることができる。
また、上述の実施形態には、機械的な除去方法として、ワイパを併用してもよい。図3は図1に示す超音波洗浄装置100の内槽底面190にワイパ500A、500Bを付加した例であり、内槽底面190を垂直な方向から見た図である。ワイパ500A、500Bは内槽底面190の中央で点対称に配置されていて、それぞれ、回動自在にワイパ500A、500Bを固定する軸受部510A、510Bによって、内槽底面190に固定されている。ワイパ500A、500Bは、内槽底面190を掃拭して底面190に滞留する気泡200を底面190の外側に移動させる掃拭手段である。
なお、ワイパ500A、500Bは、上述のように液体放出手段250と併用してもよいし、単独で気泡200を除去する手段として用いてもよい。
ワイパ500A、500Bが軸受部510A、510Bを中心として回転することにより、内槽底面190の実質的に全域が掃拭され、内槽底面190に滞留していた気泡がより確実に除去されることとなる。なお、ワイパ500A、500Bの動力源は図示を省略しているが、液圧や気圧により駆動するのが望ましい。モータなど電磁的な動力源を用いてもよいが、超音波と干渉しないように留意する必要がある。
(超音波洗浄装置の第2の実施形態)
図4は、本発明による磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置の第2の実施形態を示す図である。第2の実施形態における超音波洗浄装置220では、液体放出手段350は、液流を水平に放出するのではなく、内槽110の底面190に向かって所定の傾斜角で放出し、底面190に衝突させた上で実質的に底面190に平行に液体が流れるようにしている。傾斜角度は5°程度としているが、この値に限られるものではない。
本実施形態によれば、液流は底面190に衝突してから底面190に沿って流れることとなるため、底面190に近接した位置に液流を流すことができ、気泡200を確実に除去することができる。
(超音波洗浄装置の第3の実施形態)
図5は、本発明による磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置の第3の実施形態を示す図である。第3の実施形態における超音波洗浄装置300では、内槽310の底面390が傾斜している点で、第1および第2の実施形態と異なる。液体放出手段250からは、液流は実質的に水平に放出される。本実施形態は、底面390の傾斜による自然な気泡200の除去と、液流による強制的な気泡200の除去とを組み合わせ、相乗効果によって気泡を除去するものである。
(超音波洗浄装置の第4の実施形態)
図6は、本発明による磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置の第4の実施形態を示す図である。第4の実施形態における超音波洗浄装置320では、第3の実施形態と同様に、内槽310の底面390が傾斜しているが、第3の実施形態とは異なり、傾斜した内槽底面390に液流が実質的に平行に放出される。内槽底面が傾斜している場合、液流の放出方向をも傾斜させて内槽底面と実質的に平行に放出したほうが、水平に放出するより、効果的に気泡200を除去できるからである。
(超音波洗浄方法の実施形態)
図7は、本発明による磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄方法の実施形態を示すフローチャートである。図7は超音波洗浄装置の第1から第4までの実施形態を用いて共通に使用可能なものであり、以下、第1の実施形態を用いて説明する。
まず、図1の内槽110に貯留した洗浄液140中に磁気ディスク用ガラス基板170を設置するガラス基板設置工程を行う(ステップS400)。図1に示すように、ガラス基板170は、例えば、洗浄用のカゴ180に立てた状態で固定して内槽110の中に設置してよい。ガラス基板170を立てた状態で固定するのは、洗浄の効果をガラス基板170の表裏面に均等にもたらすためである。
次に、外槽120の底面に取り付けられた超音波振動板130から超音波を放射し、外槽120に貯留した超音波媒体液150中に保持された内槽120内の磁気ディスク用ガラス基板170を洗浄する洗浄工程を開始する(ステップS410)。なお、洗浄液140として、一般的に行われているように、まず酸系溶液を用いてガラス基板を浸漬して洗浄を行った後、アルカリ溶液に浸漬してリンスを行ってもよい。超音波洗浄は、それぞれの溶液にて行ってよく、いずれかの溶液にて行ってもよい。
超音波洗浄を含む洗浄が終了すると、気泡強制除去を開始する(ステップS420)。すなわち、内槽110の底面190に実質的に平行に、超音波媒体液150中に液体を放出する液体放出工程を開始し、気泡200を強制的に除去する。
このように、超音波洗浄工程と液体放出(気泡強制除去)工程とは、排他的な時間に行うことが望ましい。すなわち超音波洗浄タクトの合間に、液体放出(気泡強制除去)を行うとよい。超音波洗浄工程と液体放出(気泡強制除去)工程とを同時に行うと、気泡が依然として残留している状態で超音波洗浄が行われることとなり、均一な洗浄品質が得られないからである。
続いて、洗浄液140中の磁気ディスク用ガラス基板170を他の磁気ディスク用ガラス基板に交換するガラス基板交換工程を行い(ステップS430)、さらに上述したものと同様の超音波洗浄工程(ステップS440)および液体放出(気泡強制除去)工程(S450)を繰り返してよい。
このように、ガラス基板交換工程(ステップS430)、超音波洗浄工程(ステップS440)および液体放出(気泡強制除去)工程(ステップS450)を繰り返すことにより、複数の磁気ディスク用ガラス基板を断続的に超音波洗浄可能である。そして、毎回の超音波洗浄工程(ステップS440)に先行する液体放出(気泡強制除去)工程(ステップS450)によって気泡が除去されているため、磁気ディスク用ガラス基板170は、強力な洗浄効果によって、均一に超音波洗浄可能である。
(磁気ディスク製造方法の実施形態)
また、本発明による磁気ディスクの製造方法の実施形態は、上述の磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄方法により製造されたガラス基板170上に少なくとも磁性層を成膜する工程を含むことを特徴とする。
(磁気ディスク)
また、本発明による磁気ディスクの実施形態は、上述の磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄方法により製造されたガラス基板上に少なくとも磁性層を成膜したことを特徴とする。
(磁気ディスク)
さらに、上述の磁気ディスクは、磁気抵抗効果を用いた読み取りヘッド(MRヘッド)による情報記録再生が可能であることが望ましい。なお、MRヘッドとは、磁界の変化に伴い電気抵抗値が変化する効果を利用したもので、データの読み取りを、磁力そのものではなく、より精度の高い電気抵抗値の変化によって行っている。MRヘッドには外部磁界の変動に応じて電気抵抗が変化する素子が使われている。
[実施例]
以下に、本発明を適用した磁気ディスク用ガラス基板の製造方法および磁気ディスクの製造方法について実施例を説明する。この磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスクは、0.8インチ型ディスク(外径21.6mm)、1.0インチ型ディスク(外径27.4mm)、1.8インチ型磁気ディスク(外径48mm)などの所定の形状を有する磁気ディスクとして製造される。また、2.5インチ型ディスクや3.5インチ型ディスクとして製造してもよい。
(1)形状加工工程および第1ラッピング工程
本実施例に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、まず、板状ガラスの表面をラッピング(研削)加工してガラス母材とし、このガラス母材を切断してガラスディスクを切り出す。板状ガラスとしては、様々な板状ガラスを用いることができる。この板状ガラスは、例えば、溶融ガラスを材料として、プレス法やフロート法、ダウンドロー法、リドロー法、フュージョン法など、公知の製造方法を用いて製造することができる。これらのうち、プレス法を用いれば、板状ガラスを廉価に製造することができる。板状ガラスの材質としては、アモルファスガラスやガラスセラミクス(結晶化ガラス)を利用できる。板状ガラスの材料としては、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラス等を用いることができる。特にアモルファスガラスとしては、化学強化を施すことができ、また主表面の平坦性及び基板強度において優れた磁気ディスク用基板を供給することができるという点で、アルミノシリケートガラスを好ましく用いることができる。
本実施例においては、溶融させたアルミノシリケートガラスを上型、下型、胴型を用いたダイレクトプレスによりディスク形状に成型し、アモルファスの板状ガラスを得た。なお、アルミノシリケートガラスとしては、SiO:58〜75重量%、Al:5〜23重量%、LiO:3〜10重量%、NaO:4〜13重量%を主成分として含有する化学強化ガラスを使用した。
次に、この板状ガラスの両主表面をラッピング加工し、ディスク状のガラス母材とした。このラッピング加工は、遊星歯車機構を利用した両面ラッピング装置により、アルミナ系遊離砥粒を用いて行った。具体的には、板状ガラスの両面に上下からラップ定盤を押圧させ、遊離砥粒を含む研削液を板状ガラスの主表面上に供給し、これらを相対的に移動させてラッピング加工を行った。このラッピング加工により、平坦な主表面を有するガラス母材を得た。
(2)切り出し工程(コアリング、フォーミング、チャンファリング)
次に、ダイヤモンドカッタを用いてガラス母材を切断し、このガラス母材から円板状のガラス基板を切り出した。次に、円筒状のダイヤモンドドリルを用いて、このガラス基板の中心部に内孔を形成し、円環状のガラス基板とした(コアリング)。そして内周端面および外周端面をダイヤモンド砥石によって研削し、所定の面取り加工を施した(フォーミング、チャンファリング)。
(3)第2ラッピング工程
次に、得られたガラス基板の両主表面について、第1ラッピング工程と同様に、第2ラッピング加工を行った。この第2ラッピング工程を行うことにより、前工程である切り出し工程や端面研磨工程において主表面に形成された微細な凹凸形状を予め除去しておくことができ、後続の主表面に対する研磨工程を短時間で完了させることができるようになる。
(4)端面研磨工程
次に、ガラス基板の外周端面について、ブラシ研磨方法により、鏡面研磨を行った。このとき、研磨砥粒としては、酸化セリウム砥粒を含むスラリー(遊離砥粒)を用いた。
そして、端面研磨工程を終えたガラス基板を水洗浄した。この端面研磨工程により、ガラス基板の端面は、ナトリウムやカリウムの析出の発生を防止できる鏡面状態に加工された。特に内周端面は、200〜300枚ほどの多数枚を積層して研磨した場合であっても、内孔の公差や真円度が低下することなく良好な状態であった。
(5)主表面研磨工程
主表面研磨工程として、まず第1研磨工程を施した。この第1研磨工程は、前述のラッピング工程において主表面に残留したキズや歪みの除去を主たる目的とするものである。この第1研磨工程においては、遊星歯車機構を有する両面研磨装置により、硬質樹脂ポリッシャを用いて、主表面の研磨を行った。研磨剤としては、酸化セリウム砥粒を用いた。
この第1研磨工程を終えたガラス基板を、中性洗剤、純水、IPA(イソプロピルアルコール)、の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。
次に、主表面研磨工程として、第2研磨工程を施した。この第2研磨工程は、主表面を鏡面状に仕上げることを目的とする。この第2研磨工程においては、遊星歯車機構を有する両面研磨装置により、軟質発泡樹脂ポリッシャを用いて、主表面の鏡面研磨を行った。研磨剤としては、第1研磨工程で用いた酸化セリウム砥粒よりも微細な酸化セリウム砥粒を用いた。
(6)洗浄工程
第2研磨工程を終えたガラス基板を、中性洗剤、純水、IPA(イソプロピルアルコール)の各洗浄槽(内槽)に順次浸漬して、洗浄した。そして各洗浄槽には、二重槽方式により、超音波を印加した。
洗浄槽(底面が傾斜していない内槽110)へガラス基板170を設置し(ステップS400)、超音波洗浄を行った。このとき、超音波発振板130から、周波数40kHzの超音波を2分間、放射した。超音波洗浄の結果、内槽110の底面190には気泡200が滞留した。
超音波洗浄が終了すると、気泡200を強制的に除去するために、液体放出手段250の放出口260から水を放出し、内槽110の底面190に滞留していた気泡200を吹き飛ばし、底面190の外部へ除去した。このとき、1m/秒の初期流速を、3リットル/分〜5リットル/分程度の流量で実現した。
図8は上述の気泡200の除去を行った後に、超音波洗浄を行った場合の内槽底面190の音圧の分布を電圧値(単位:mv)で示した図である。
図9は、本発明の実施形態と異なり気泡の除去を行わない場合の音圧分布であり、上記の図8との比較例を示す図である。図10は図9の音圧分布をもたらす、比較例としての超音波洗浄技術を示す図である。図10では、液体放出手段250のように指向性を有して液体を放出する手段がない。一方、図10では、温度上昇緩和と液面低下防止のため、一定量の新液が供給管160A〜160Eから供給されている。
なお、図10において、供給管160A〜160Eから供給される新液はオーバフローによって外槽120から除去される。また、本発明の実施形態においても、液体放出手段250によって、気泡の強制除去を行う期間以外に、かかる新液の供給を行っている。
図10の内槽120の底面190には、0.5リットル/分の水流が発生しているが、この単なる新液の供給によって生じる低速の水流では、滞留した気泡200は除去されない。
本実施形態の適用により気泡200が除去された結果得られる超音波の音圧分布図である図8と、気泡が除去されない状態での音圧分布図である図9とを比較すると、本実施形態を適用した図8では、音圧の値を示す電圧値は、値6〜10にわたって分布し、比較例では、音圧の値を示す電圧値は、値5〜10にわたって分布している。
また、図8では音圧の値を示す最大の電圧値9〜10の分布する領域が、内槽底面190の大半を占めている。
図8から分かるように、本実施形態を適用した場合、超音波による音圧は明らかに、内槽内の位置によるバラツキが抑制されていて、より均一に分布している。また、内槽110全体の音圧のレベルも明らかに上昇している。これは、気泡200を本実施形態によって除去した効果である。図9と比較すると、同一の出力パワーの超音波を適用しても、本実施形態を適用した図8の方が、より強力で均一な音圧分布が得られるため、被洗浄物であるガラス基板170に対する洗浄効果も、より強力であり、洗浄効果にバラツキのない、均一な洗浄が可能となった。
図11は、上述の、40kHzの周波数の超音波によって洗浄を行った場合の、出力パワーと、ガラス基板上に生じるコンタミネーションまたはダメージとの関係を示すグラフである。図11(a)は超音波出力パワーと、ガラス基板から検出される凹欠陥の数との関係を示す。図11(b)は超音波出力パワーと、ガラス基板から検出される凸欠陥の数との関係を示す。
図11に点線600で示すように、低い超音波出力パワーレベル1では、凹欠陥および凸欠陥の両方に、数の増大とバラツキが認められる。このように、凹欠陥および凸欠陥の両方、あるいは、凸欠陥だけに数の増大とバラツキが認められる場合には、カーボンなど各種成分のコンタミネーションが発生する。一方、点線610で示すように、高い超音波出力パワーレベル4〜5では、凹欠陥のみに数の増大とバラツキが認められる。このように、凹欠陥だけに数の増大とバラツキが認められる場合には、超音波によるダメージが発生する。
そして、図8に示した音圧分布は、図11の超音波出力パワーレベル2〜3に調節したときに得られたものである。このときは、凹欠陥および凸欠陥とも、数が少なく良好な状態となった。このように、本実施例では、気泡200が除去されているために、調節した超音波出力パワーレベルは、内槽110に対して位置によるバラツキのない洗浄効果を及ぼすことができた。これにより、異物洗浄効果を向上させつつ、ガラス基板にダメージを与えることもない、均一な洗浄品質が得られた。
(7)化学強化工程
次に、前述のラッピング工程および研磨工程を終えたガラス基板に、化学強化を施した。化学強化は、硝酸カリウム(60%)と硝酸ナトリウム(40%)を混合した化学強化溶液を用意し、この化学強化溶液を400℃に加熱しておくとともに、洗浄済みのガラス基板を300℃に予熱し、化学強化溶液中に約3時間浸漬することによって行った。この浸漬は、本発明の実施形態で形成したガラス基板の積層体120および160を支持枠200および収容体400を用いて行った。
このように、化学強化溶液に浸漬処理することによって、支持枠200を用いた場合にはガラス基板の内周端面および外周端面を化学強化し、収容体400を用いた場合には、ガラス基板の内周端面を化学強化した。具体的には、これらの端面のリチウムイオンおよびナトリウムイオンが、化学強化溶液中のナトリウムイオンおよびカリウムイオンにそれぞれ置換され、ガラス基板のうち主表面以外の部分が強化された。
化学強化処理を終えたガラス基板を、20℃の水槽に浸漬して急冷し、約10分間維持した。そして、急冷を終えたガラス基板を、約40℃に加熱した濃硫酸に浸漬して洗浄を行った。さらに、硫酸洗浄を終えたガラス基板を純水、IPA(イソプロピルアルコール)の各洗浄槽に順次浸漬して洗浄した。
上記の如く、第1ラッピング工程、切り出し工程、第2ラッピング工程、端面研磨工程、第1および第2研磨工程、ならびに化学強化工程を施すことにより、平坦、かつ、平滑な、高剛性の磁気ディスク用ガラス基板を得た。
(8)磁気ディスク製造工程
上述した工程を経て得られたガラス基板の両面に、ガラス基板の表面にCr合金からなる付着層、CoTaZr基合金からなる軟磁性層、Ruからなる下地層、CoCrPt基合金からなる垂直磁気記録層、水素化炭素からなる保護層、パーフルオロポリエーテルからなる潤滑層を順次成膜することにより、垂直磁気記録ディスクを製造した。なお、本構成は垂直磁気ディスクの構成の一例であるが、面内磁気ディスクとして磁性層等を構成してもよい。
さらに、上述の磁気ディスクは、磁気抵抗効果を用いた読み取りヘッド(MRヘッド)による情報記録再生を可能とした。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置および超音波洗浄方法、磁気ディスク製造方法ならびに磁気ディスクに適用可能である。また本発明は、磁気ディスク用ガラス基板のみならず、半導体や液晶等電子精密産業において、超音波発振板からの金属コンタミネーションを回避する洗浄工程においても、適用可能である。
本発明による磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置の第1の実施形態を示す図である。 図1に示す液体放出手段の詳細を示す図である。 図1に示す超音波洗浄装置の内槽底面にワイパ付加した場合に、内槽底面を垂直な方向から見た図である。 本発明による磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置の第2の実施形態を示す図である。 本発明による磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置の第3の実施形態を示す図である。 本発明による磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置の第4の実施形態を示す図である。 本発明による磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄方法の実施形態を示すフローチャートである。 本実施形態によって気泡の除去を行った後に、超音波洗浄を行った場合の内槽底面の音圧分布図である。 図8との比較例であり、本発明の実施形態で行う気泡の除去を行わない場合の音圧分布図である。 図9の音圧分布をもたらす、比較例としての超音波洗浄技術を示す図である。 図8と同様に再び超音波洗浄を行った場合の出力パワーとガラス基板上に生じるコンタミネーションまたはダメージとの関係を示すグラフである。
符号の説明
100、220、300、320 超音波洗浄装置
110 内槽
120 外槽
130 超音波発振板
140 洗浄液
150 超音波媒体液
170 ガラス基板
200 気泡
250、350 液体放出手段
500A、500B ワイパ

Claims (12)

  1. 洗浄液を貯留するための内槽と、
    超音波媒体液を貯留して該超音波媒体液中に前記内槽を保持するための外槽と、
    前記外槽の底部から超音波を放射し、前記内槽内の洗浄液中に設置される磁気ディスク用ガラス基板を超音波洗浄する超音波振動子と、
    前記内槽の底面に滞留する気泡を該底面の外側に移動させるよう、前記超音波媒体液中に液体を放出する液体放出手段とを含むことを特徴とする、磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置。
  2. 前記液体放出手段は、前記内槽の底面より外側に設置されていることを特徴とする、請求項1に記載の磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置。
  3. 前記液体放出手段は、前記内槽の底面を含む平面から30mm以内の距離から液体を放出する放出口を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置。
  4. 前記液体放出手段は、螺旋状の溝が腔面に設けられた放出口を有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置。
  5. 前記放出される液体の初期流速は1m/秒以上であることを特徴とする、請求項1から4までのいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置。
  6. 前記超音波媒体液、および前記液体放出手段から放出される液体は、水であること特徴とする、請求項1から5までのいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置。
  7. 洗浄液を貯留するための内槽と、
    超音波媒体液を貯留して該超音波媒体液中に前記内槽を保持するための外槽と、
    前記外槽の底部から超音波を放射し、前記内槽内の洗浄液中に設置される磁気ディスク用ガラス基板を超音波洗浄する超音波振動子と、
    前記内槽の底面を掃拭して該底面に滞留する気泡を該底面の外側に移動させる掃拭手段とを含むことを特徴とする、磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄装置。
  8. 内槽に貯留した洗浄液中に磁気ディスク用ガラス基板を設置するガラス基板設置工程と、
    外槽の底部の超音波振動子から超音波を放射し、前記外槽に貯留した超音波媒体液中に保持された前記内槽内の磁気ディスク用ガラス基板を超音波洗浄する超音波洗浄工程と、
    前記内槽の底面に滞留する気泡を該底面の外側に移動させる液体を前記超音波媒体液中に放出する液体放出工程とを含むことを特徴とする、磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄方法。
  9. 前記超音波洗浄工程と液体放出工程とは、排他的な時間に行うことを特徴とする、請求項8に記載の磁気ディスク用ガラス基板の超音波洗浄方法。
  10. 請求項8または9に記載の方法により製造されたガラス基板上に少なくとも磁性層を成膜する工程を含むことを特徴とする、磁気ディスクの製造方法。
  11. 請求項8または9に記載の方法により製造されたガラス基板上に少なくとも磁性層を成膜したことを特徴とする、磁気ディスク。
  12. 磁気抵抗効果を用いた読み取りヘッドによる情報記録再生が可能であることを特徴とする、請求項11に記載の磁気ディスク。
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