JP2008240619A - スタータ - Google Patents

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Abstract

【課題】エンドフレーム11の板厚を必要以上に厚くすることなく、スルーボルト13の締め付けに対する剛性を確保できるスタータを提供する。
【解決手段】スルーボルト13の軸力を受ける座面部材12は、ヨーク6に形成されたスリットに挿入される一対の脚部12aと、この一対の脚部12aの間を略U字状に繋ぐU字状壁部12bとを有し、このU字状壁部12bにより、ヨーク6の外側にスルーボルト13を通すためのボルト挿通孔が形成される。スルーボルト13は、ヨーク6の開口部にエンドフレーム11を被せた後、ボルト挿通孔に挿通して、螺子部をフロントハウジングの螺子孔に結合することにより締め付け力を発生する。上記の構成によれば、脚部12aの軸方向長さ及び板厚をエンドフレーム11とは無関係に任意に設定できるので、座面部材12に作用する軸力に対して十分な剛性を確保できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、界磁極に永久磁石を使用する磁石界磁式モータを有し、このモータがヨークの外側に配設される複数本のスルーボルトによってフロントハウジングに固定されるスタータに関する。
従来、磁気回路を形成するヨークの内周に界磁極としてフェライト等の永久磁石を固定した磁石界磁式モータが知られている。この磁石界磁式モータは、巻線界磁(電磁石)式モータと比較して磁束量が少ないため、ヨークの板厚を薄くすることが可能である。例えば、2.5mm以下の薄鋼板を丸め加工してヨークを形成することができる。
ところで、スタータ用モータをエンドフレームと共にスルーボルトによってハウジングに固定する際に、スルーボルトをヨークの内側に配置すると、ヨークの内周に固定される界磁極(永久磁石)の構成およびスルーボルトの組み付け性に影響する。一方、スルーボルトをヨークの外側に配置する場合は、モータ内部の設計上の制約を受けないため、ヨークの内側にスルーボルトを配置する場合より有利であると考えられる。
また、ヨークの反エンジン側開口部を閉塞するエンドフレームには、例えば、アルミダイカスト製のものと、鋼板製のものとが知られている。鋼板製のエンドフレームは、アルミダイカスト製のものと比較して軽量化が可能である。
この鋼板製のエンドフレームを採用し、且つ、スルーボルトをヨークの外側に配置する構成では、スルーボルトの軸力(締め付け力)を受けるボルト座面の剛性確保が問題となる。
これに対し、特許文献1には、図10に示す様に、エンドフレーム100と一体に設けられたボルト受け部が示されている。このボルト受け部は、スルーボルト(図示せず)を通すための丸孔110が形成されたフランジ部120と、このフランジ部120に対し略直角に折り曲げられた一対のステー130とで構成され、このステー130の端部131がヨーク140の外周面に形成されたスリット150に嵌合している。これにより、フランジ部120がステー130を介してヨーク140の外周面に支持されるため、スルーボルトの軸力によってフランジ部120が座屈することを防止できる。
特開2002−159153号公報
ところが、上記の特許文献1に記載されたボルト受け部は、エンドフレーム100と一体に設けられており、且つ、一対のステー130がフランジ部120に対し略直角に折り曲げて形成されるため、スリット150に嵌合するステー端部131の位置精度にばらつきが生じる。このステー端部131の位置精度のばらつきを吸収するために、図10に示される様に、スリット150に嵌合するステー端部131の図示下端と、スリット150の図示下端との間に予め隙間が確保されている。しかし、前記の構造では、スルーボルトの締め付け力がフランジ部120を介してステー130に加わった時に、ステー端部131の位置が安定しない(図示下方へずれる)ため、フランジ部120に掛かるスルーボルトの軸力が不安定になる。
スルーボルトの軸力を安定させるためには、スルーボルトを締め付けた時にステー端部131の位置が動かない様に、ボルト受け部の板厚、すなわちエンドフレーム100の板厚を厚くする(例えば3mm以上)必要がある。この場合、エンドフレーム100として必要以上の厚みとなり、重量が増加するため、軽量化のために鋼板を使用する目的と相反することになる。
また、複雑な形状を有するボルト受け部をエンドフレーム100と一体に設けているため、材料の歩留りが悪くなり、コストアップの要因となっている。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、エンドフレームの板厚を必要以上に厚くすることなく、スルーボルトの締め付けに対する剛性を確保できるスタータを提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明は、ヨークの内周に複数の永久磁石を配置して界磁を構成すると共に、ヨークの軸方向一端側の開口部が板状のエンドフレームによって閉塞された磁石界磁式モータを有し、ヨークの外側に配設される複数本のスルーボルトによってモータをフロントハウジングに固定したスタータであって、ヨークには、スルーボルトの直径より僅かに大きい距離だけ周方向に離れた位置に2本のスリットが形成されると共に、この2本のスリットを介してスルーボルトの軸力を受ける略U字状の座面部材が取り付けられている。
2本のスリットは、それぞれヨークの板厚方向に貫通して軸方向に所定の長さを有し、座面部材は、2本のスリットにそれぞれ挿入される一対の脚部と、この一対の脚部の間を略U字状に繋ぐU字状壁部とを有している。
一対の脚部は、軸方向の長さがスリットの軸方向長さと同一に設けられ、U字状壁部は、ヨークの外側にスルーボルトを通すためのボルト挿通孔を形成すると共に、U字状壁部の軸方向一端側の端面が、ヨークの軸方向一端側の端面よりエンドフレームの板厚と同一の寸法だけ軸方向に突出して設けられ、エンドフレームは、板厚方向の内側端面の外周部がヨークの軸方向一端側の端面に当接して配置され、スルーボルトは、ボルト挿通孔に挿通されて、ボルト頭部の座面がエンドフレームの板厚方向の外側端面とU字状壁部の軸方向一端側の端面とに跨がって配置された状態で、スルーボルトの螺子部をフロントハウジングに結合して締め付け力を発生することを特徴とする。
上記の構成によれば、スルーボルトの締め付け軸力に起因するモーメントが座面部材の脚部に作用するが、その脚部の軸方向長さ及び板厚は、エンドフレームとは無関係に任意に設定できる。つまり、ヨークに形成されるスリットの長さ及び幅を適宜に変更することにより、脚部の軸方向長さ及び板厚を任意に設定できる。従って、脚部の軸方向長さを長く、板厚を厚く設定すれば、脚部の断面係数が大きくなるので、座面部材に作用する軸力に対して十分な剛性を確保でき、スルーボルトの締め付け構造の信頼性が向上する。
また、エンドフレームの形状を単純な円形にできるので、公知技術(特許文献1参照)と比較して材料の歩留りが改善されて、コストダウンを図ることができる。
さらに、座面部材の脚部に作用するモーメントをエンドフレームで受け持つ必要がないので、エンドフレームの板厚を薄くして軽量化を図ることができる。
また、界磁極としてフェライト等の永久磁石を用いた場合、巻線界磁式モータと比較して磁束量が少ないため、ヨーク素材に板厚の薄い鋼板(例えば、2.5mm以下の薄鋼板)を採用することができ、ヨークの展開形状(略長方形状)をプレスで打ち抜くことができる。このため、スリットを後加工で形成する必要はなく、ヨークの展開形状をプレスで打ち抜く際に、同時にスリットを形成できるので、加工工数がアップすることもない。
(請求項2の発明)
本発明は、ヨークの内周に複数の永久磁石を配置して界磁を構成すると共に、ヨークの軸方向一端側の開口部が板状のエンドフレームによって閉塞された磁石界磁式モータを有し、ヨークの外側に配設される複数本のスルーボルトによってモータをフロントハウジングに固定したスタータであって、ヨークには、スルーボルトの直径より僅かに大きい距離だけ周方向に離れた位置に2本のスリットが形成されると共に、この2本のスリットを介してスルーボルトの軸力を受ける略U字状の座面部材が取り付けられている。
2本のスリットは、それぞれヨークの板厚方向に貫通して軸方向に所定の長さを有し、座面部材は、2本のスリットにそれぞれ挿入される一対の脚部と、この一対の脚部の間を略U字状に繋ぐU字状壁部とを有している。
一対の脚部は、軸方向の長さがスリットの軸方向長さと同一に設けられ、U字状壁部は、ヨークの外側にスルーボルトを通すためのボルト挿通孔を形成すると共に、U字状壁部の軸方向一端側の端面がヨークの軸方向一端側の端面と同一高さに設けられ、エンドフレームは、ヨークの外径と略同一寸法の外径を有する円形状のフレーム本体と、このフレーム本体の外周の一部からU字状壁部の外周形状に対応して径方向外側へ突き出る耳状突部とが設けられると共に、この耳状突部にスルーボルトを通すための通し孔が形成され、フレーム本体は、板厚方向の内側端面の外周部がヨークの軸方向一端側の端面に当接して配置され、耳状部材は、板厚方向の内側端面の周縁部がU字状壁部の軸方向一端側の端面に当接して配置され、スルーボルトは、通し孔とボルト挿通孔とに挿通されて、ボルト頭部の座面がフレーム本体の板厚方向の外側端面と耳状突部の板厚方向の外側端面とに跨がって配置された状態で、スルーボルトの螺子部をフロントハウジングに結合して締め付け力を発生することを特徴とする。
上記の構成によれば、スルーボルトの締め付け軸力に起因するモーメントが座面部材の脚部に作用するが、その脚部の軸方向長さ及び板厚は、エンドフレームとは無関係に任意に設定できる。つまり、ヨークに形成されるスリットの長さ及び幅を適宜に変更することにより、脚部の軸方向長さ及び板厚を任意に設定できる。従って、脚部の軸方向長さを長く、板厚を厚く設定すれば、脚部の断面係数が大きくなるので、座面部材に作用する軸力に対して十分な剛性を確保でき、スルーボルトの締め付け構造の信頼性が向上する。
また、エンドフレームと座面部材とを別体に設けているので、公知技術(特許文献1参照)と比較して材料の歩留りが改善されて、コストダウンを図ることができる。
さらに、座面部材の脚部に作用するモーメントをエンドフレームで受け持つ必要がないので、エンドフレームの板厚を薄くして軽量化を図ることができる。
また、界磁極としてフェライト等の永久磁石を用いた場合、巻線界磁式モータと比較して磁束量が少ないため、ヨーク素材に板厚の薄い鋼板(例えば、2.5mm以下の薄鋼板)を採用することができ、ヨークの展開形状(略長方形状)をプレスで打ち抜くことができる。このため、スリットを後加工で形成する必要はなく、ヨークの展開形状(略長方形状)をプレスで打ち抜く際に、同時にスリットを形成できるので、加工工数がアップすることもない。
(請求項3の発明)
請求項1または2に記載したスタータにおいて、ヨークに形成された2本のスリットは、軸方向の一端側がヨークの軸方向一端側の端面に開口していることを特徴とする。
この場合、座面部材の脚部を軸方向からスリットに挿入して、座面部材をヨークに取り付けることができる。これにより、本発明のスタータは、フロントハウジングに対して順番に積み上げながら軸方向に組み付けることが可能であり、組み付け性が損なわれることはない。
(請求項4の発明)
請求項3に記載したスタータにおいて、座面部材の脚部には、その脚部をスリットに挿入した状態でヨークの内周面に係合することにより、スリットからヨークの径方向外側へ脚部が抜けることを防止する突起部が設けられていることを特徴とする。
この場合、座面部材をヨークに取り付けた後、スルーボルトを締め付けてモータをフロントハウジングに固定するまでの間に座面部材がヨークから抜け落ちることがないので、組み付け性が損なわれることはない。
(請求項5の発明)
請求項4に記載したスタータにおいて、座面部材は、脚部の肉厚よりU字状壁部の肉厚の方が厚く設けられて、脚部とU字状壁部との間に段差が形成され、この段差をヨークの外周面に当接させた状態でヨークに取り付けられることを特徴とする。
これにより、U字状壁部がヨークの内側へ入り込むことを防止できる。つまり、ヨークの板厚方向に座面部材を位置決めできるので、ヨークとの間に形成されるボルト挿通孔を正常に確保できる。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
図4はモータ2の一部を断面形状で示したスタータ1の側面図、図5はモータ2の後方正面図である。
本実施例のスタータ1は、図4に示す様に、回転力を発生するモータ2と、エンジン始動時にエンジン側のリングギヤ(図示せず)に噛み合わされるピニオンギヤ3と、モータ2に通電される電流をオン/オフすると共に、シフトレバー(図示せず)を介してピニオンギヤ3を反モータ方向(図4の左方向)へ押し出す働きを有する電磁スイッチ4と、モータ2及び電磁スイッチ4が組み付けられるフロントハウジング5等より構成され、モータ2の駆動トルクをピニオンギヤ3からリングギヤに伝達してエンジンを始動させる周知の働きを有する。
モータ2は、磁気回路を形成する円筒状のヨーク6と、このヨーク6の内周に固定される複数の永久磁石7と、この磁石7の内周に所定のギャップを有して回転自在に配置される電機子8と、この電機子8に流れる電流を回転位相に応じて切り替えるための整流子9とブラシ10等を有し、ヨーク6のエンジン側(図4の左側)の開口部がフロントハウジング5に形成されたモータ取付け孔(図示せず)に嵌合して組み付けられ、ヨーク6の反エンジン側の開口部が鋼板製のエンドフレーム11により閉塞されている。
このモータ2は、ヨーク6に取り付けられる座面部材12(下述する)を介して、複数本のスルーボルト13によりフロントハウジング5に固定される。
次に、スルーボルト13の締め付け構造について説明する。
ヨーク6には、図3(a)に示す様に、周方向に所定距離だけ離れた位置に2本のスリット14が形成されている。2本のスリット14の間隔Wは、スルーボルト13の直径d(図1参照)より僅かに(0.2〜0.4mm程度)大きく設定されている。この2本のスリット14は、ヨーク6の板厚方向に貫通して軸方向に所定の長さL(図2参照)を有し、且つ、エンドフレーム11側の端部がヨーク6の軸方向端面6aに開口している。
座面部材12は、2本のスリット14にそれぞれ挿入される一対の脚部12aと、この一対の脚部12aの間を略U字状に繋ぐU字状壁部12bとを有している。
一対の脚部12aは、軸方向の長さがスリット14の軸方向長さLと同一に設けられている。従って、脚部12aをスリット14に挿入した状態では、図3(b)に示す様に、ヨーク6の軸方向端面6aと脚部12aの軸方向端面12cとの間に段差が生じることはなく、両者の軸方向端面6a、12cが同一高さとなっている。
また、脚部12aの先端部には、脚部12aの板厚方向に突き出る突起部12dが設けられている。この突起部12dは、脚部12aをスリット14に挿入した状態でヨーク6の内周面に係合することにより、脚部12aがスリット14からヨーク6の径方向外側へ抜けることを防止する働きを有する。
U字状壁部12bは、ヨーク6の外側にスルーボルト13を通すためのボルト挿通孔15(図1参照)を形成している。また、U字状壁部12bのエンドフレーム11側の軸方向端面12eは、脚部12aの同軸方向端面12cよりエンドフレーム11の板厚と同一の寸法だけ軸方向に突出して設けられている。すなわち、脚部12aをスリット14に挿入して座面部材12をヨーク6に取り付けた状態で、U字状壁部12bの軸方向端面12eは、ヨーク6のエンドフレーム11側の軸方向端面6aよりエンドフレーム11の板厚に相当する寸法だけ軸方向に突き出ている。
エンドフレーム11は、図5に示す様に、板厚方向に見た平面形状がヨーク6の外径と略同一寸法の外径を有する円形であり、ヨーク6に座面部材12を取り付けた後、板厚方向の内側端面(内側の表面)の外周部をヨーク6の軸方向端面6aに当接させ、ヨーク6の開口部を閉塞した状態で配置される。この時、エンドフレーム11の外側端面(外側の表面)と、U字状壁部12bの軸方向端面12eとが同一高さとなっている。
スルーボルト13は、ヨーク6の開口部にエンドフレーム11を被せた後、ボルト挿通孔15に挿通され、スルーボルト13の先端側に形成された螺子部13a(図4参照)をフロントハウジング5に設けられた螺子孔(図示せず)に結合して締め付け力を発生している。この時、図2に示す様に、ボルト頭部13bの座面13cが、エンドフレーム11の外側端面とU字状壁部12bの軸方向端面12eとに跨がって配置され、スルーボルト13の締め付け力がエンドフレーム11とU字状壁部12bとに分散して加えられる。
(実施例1の効果)
実施例1に記載した構成によれば、スルーボルト13の締め付け軸力に起因するモーメントが座面部材12の脚部12aに作用するが、その脚部12aの軸方向長さ及び板厚は、エンドフレーム11とは無関係に任意に設定できる。例えば、脚部12aの軸方向長さを長く、また、板厚を厚く設定すれば、脚部12aの断面係数が大きくなるので、座面部材12に作用する軸力に対して十分な剛性を確保できる。その結果、スルーボルト13の締め付け構造の信頼性が向上する。なお、脚部12aの断面係数Zは、脚部12aの軸方向長さをL(図2参照)、脚部12aの肉厚をb(図1参照)とした場合に、下記(1)式によって求められる。
Z=b・L2 /6…………………(1)
また、座面部材12の脚部12aに作用するモーメントをエンドフレーム11で受け持つ必要がない。言い換えると、エンドフレーム11には、スルーボルト13の締め付け力が板厚方向に加わるだけであるので、エンドフレーム11の板厚を薄くして軽量化を図ることができる。
さらに、座面部材12がエンドフレーム11と別体に設けられているので、エンドフレーム11の形状を単純な円形にできる(図5参照)。これにより、公知技術(特許文献1参照)に示されるエンドフレームと比較して、材料の歩留りが改善されるため、コストを低く抑えることが可能である。
モータ2の界磁極としてフェライト等の永久磁石7を用いた場合、電磁石界磁と比較して磁束量が少ないため、例えば、2.5mm以下の薄鋼板をヨーク素材に使用することができ、ヨーク6の展開形状(略長方形状)をプレスで打ち抜くことができる。これにより、スリット14を後加工で形成する必要はなく、ヨーク6の展開形状をプレスで打ち抜く際に、同時にスリット14を打ち抜くことができるので、ヨーク6にスリット14を形成することによって加工工数がアップすることはない。
また、ヨーク6に形成されたスリット14は、エンドフレーム11側の端部がヨーク6の軸方向端面6aに開口しているので、座面部材12をヨーク6に取り付ける際に、脚部12aをヨーク6の軸方向からスリット14内に挿入できる。これにより、スタータ1を組み立てる際に、フロントハウジング5に対して各部品を順番に積み上げながら軸方向に組み付けることが可能であり、組み付け性にも優れている。
さらに、脚部12aの先端部には、脚部12aの板厚方向に突き出る突起部12dが設けられており、脚部12aをスリット14に挿入した状態で、突起部12dがヨーク6の内周面に係合することにより、スリット14から脚部12aが抜けることを防止できる。これにより、座面部材12をヨーク6に取り付けた後、スルーボルト13を締め付けてモータ2をフロントハウジング5に固定するまでの間に座面部材12がヨーク6から抜け落ちることがないので、組み付け性が損なわれることはない。
図6(a)はスリット14部分を示すヨーク6の斜視図と座面部材12の斜視図、同図(b)は座面部材12をヨーク6に取り付けた状態を示す斜視図である。
本実施例に示す座面部材12は、図6(a)に示す様に、U字状壁部12bの軸方向長さが、脚部12aの軸方向長さと同一寸法に設けられ、脚部12aとU字状壁部12bとの間に段差は設けられていない。つまり、実施例1に記載した座面部材12と比較して、U字状壁部12bの軸方向長さが、エンドフレーム11の板厚に相当する寸法だけ短くなっている。
一方、エンドフレーム11は、図7に示す様に、ヨーク6の外径と略同一寸法の外径を有する円形状のフレーム本体11aと、このフレーム本体11aの外周の一部からU字状壁部12bの外周形状に対応して径方向外側へ突き出る耳状突部11bとが設けられ、この耳状突部11bにスルーボルト13を通すための丸孔11cが形成されている。このエンドフレーム11は、図8に示す様に、フレーム本体11aの内側端面の外周部がヨーク6の軸方向端面に当接してヨーク6の開口部を閉塞した状態で配置され、耳状突部11bの内側端面の周縁部がU字状壁部12bの軸方向端面に当接して配置される。
スルーボルト13は、ヨーク6の開口部にエンドフレーム11を被せた後、耳状突部11bの丸孔11cとボルト挿通孔15とに挿通され、螺子部13aをフロントハウジング5の螺子孔に結合して締め付け力を発生している。
上記の構成では、ボルト頭部13bとU字状壁部12bとの間にエンドフレーム11の耳状突部11bが介在されるが、その耳状突部11bを介して、スルーボルト13の締め付け軸力に起因するモーメントが座面部材12の脚部12aに作用する。この場合でも、実施例1と同じく、脚部12aの軸方向長さ及び板厚をエンドフレーム11とは無関係に任意に設定できるので、座面部材12に作用する軸力に対して十分な剛性を確保でき、スルーボルト13の締め付け構造の信頼性が向上する。
また、エンドフレーム11に耳状突部11bを設けたことにより、スルーボルト13の座面13cが耳状突部11bの外側端面(板厚方向の平滑な面)に当接するため、座面13cの摩擦係数が安定して、スルーボルト13の軸力も安定する効果が得られる。
図9はヨーク6に座面部材12を取り付けた状態を示す軸方向平面図である。
本実施例に示す座面部材12は、図9に示す様に、脚部12aの肉厚よりU字状壁部12bの肉厚の方が厚く設けられて、脚部12aとU字状壁部12bとの間に段差12fが形成され、この段差12fをヨーク6の外周面に当接させた状態でヨーク6に取り付けられる。
上記の構成によれば、脚部12aの先端部に設けた突起部12dと段差12fとの間にヨーク6を挟み込むことにより、ヨーク6の板厚方向に座面部材12を位置決めできる。これにより、U字状壁部12bがヨーク6の径方向内側へ入り込むことを防止できるので、スルーボルト13をボルト挿通孔15に通す際に、ボルト挿通孔15が塞がることはなく、ボルト挿通孔15を正常に確保できる。
(変形例)
ヨーク6に形成されるスリット14は、エンドフレーム11側の端部が閉塞していても良い。この場合、座面部材12の脚部12aは、ヨーク6の軸方向ではなく、ヨーク6の径方向外側から内側へ向かってスリット14の内部に挿入される。
エンドフレーム11は、鋼板製に限定されるものではなく、例えば、アルミ製の板状エンドフレーム、樹脂製の板状エンドフレームを採用することにより、更なる軽量化を図ることも可能である。
実施例1では、抜け止め用の突起部12dを脚部12aの外周面に設けているが、脚部12aの内周面に突起部12dを設けても良い。
ヨークに座面部材を取り付けた状態を示す軸方向平面図である(実施例1)。 スルーボルトの締め付け構造を示す断面図である(実施例1)。 (a)スリット部分を示すヨークの斜視図と座面部材の斜視図、(b)座面部材をヨークに取り付けた状態を示す斜視図である(実施例1)。 モータの一部を断面形状で示したスタータの側面図である。 モータの後方正面図である。 (a)スリット部分を示すヨークの斜視図と座面部材の斜視図、(b)座面部材をヨークに取り付けた状態を示す斜視図である(実施例2)。 エンドフレームの平面図である(実施例2)。 スルーボルトの締め付け構造を示す断面図である(実施例2)。 ヨークに座面部材を取り付けた状態を示す軸方向平面図である(実施例3)。 従来技術に係るスルーボルトの締め付け構造を示す斜視図である。
符号の説明
1 スタータ
2 モータ(磁石界磁式モータ)
5 フロントハウジング
6 ヨーク
6a ヨークの軸方向端面(ヨークの軸方向一端側の端面)
7 永久磁石
11 エンドフレーム
11a フレーム本体
11b 耳状突部
11c 耳状突部に形成された丸孔(通し孔)
12 座面部材
12a 一対の脚部
12b U字状壁部
12d 脚部に設けられた突起部
12e U字状壁部の軸方向端面(U字状壁部の軸方向一端側の端面)
12f 脚部とU字状壁部との間に形成される段差
13 スルーボルト
13c ボルト頭部の座面
14 スリット
15 ボルト挿通孔

Claims (5)

  1. ヨークの内周に複数の永久磁石を配置して界磁を構成すると共に、前記ヨークの軸方向一端側の開口部が板状のエンドフレームによって閉塞された磁石界磁式モータを有し、前記ヨークの外側に配設される複数本のスルーボルトによって前記モータをフロントハウジングに固定したスタータであって、
    前記ヨークには、前記スルーボルトの直径より僅かに大きい距離だけ周方向に離れた位置に、前記ヨークの板厚方向に貫通して軸方向に所定の長さを有する2本のスリットが形成されると共に、この2本のスリットを介して、前記スルーボルトによる締め付け力を受ける略U字状の座面部材が取り付けられ、
    この座面部材は、前記2本のスリットにそれぞれ挿入される一対の脚部と、この一対の脚部の間を略U字状に繋ぐU字状壁部とを有し、前記一対の脚部は、軸方向の長さが前記スリットの軸方向長さと同一に設けられ、前記U字状壁部は、前記ヨークの外側に前記スルーボルトを通すためのボルト挿通孔を形成すると共に、前記U字状壁部の軸方向一端側の端面が、前記ヨークの軸方向一端側の端面より前記エンドフレームの板厚と同一の寸法だけ軸方向に突出して設けられ、
    前記エンドフレームは、板厚方向の内側端面の外周部が前記ヨークの軸方向一端側の端面に当接して配置され、
    前記スルーボルトは、前記ボルト挿通孔に挿通されて、ボルト頭部の座面が前記エンドフレームの板厚方向の外側端面と前記U字状壁部の軸方向一端側の端面とに跨がって配置された状態で、前記スルーボルトの螺子部を前記フロントハウジングに結合して締め付け力を発生することを特徴とするスタータ。
  2. ヨークの内周に複数の永久磁石を配置して界磁を構成すると共に、前記ヨークの軸方向一端側の開口部が板状のエンドフレームによって閉塞された磁石界磁式モータを有し、前記ヨークの外側に配設される複数本のスルーボルトによって前記モータをフロントハウジングに固定したスタータであって、
    前記ヨークには、前記スルーボルトの直径より僅かに大きい距離だけ周方向に離れた位置に、前記ヨークの板厚方向に貫通して軸方向に所定の長さを有する2本のスリットが形成されると共に、この2本のスリットを介して、前記スルーボルトによる締め付け力を受ける略U字状の座面部材が取り付けられ、
    この座面部材は、前記2本のスリットにそれぞれ挿入される一対の脚部と、この一対の脚部の間を略U字状に繋ぐU字状壁部とを有し、前記一対の脚部は、軸方向の長さが前記スリットの軸方向長さと同一に設けられ、前記U字状壁部は、前記ヨークの外側に前記スルーボルトを通すためのボルト挿通孔を形成すると共に、前記U字状壁部の軸方向一端側の端面が前記ヨークの軸方向一端側の端面と同一高さに設けられ、
    前記エンドフレームは、前記ヨークの外径と略同一寸法の外径を有する円形状のフレーム本体と、このフレーム本体の外周の一部から前記U字状壁部の外周形状に対応して径方向外側へ突き出る耳状突部とが設けられると共に、この耳状突部に前記スルーボルトを通すための通し孔が形成され、前記フレーム本体は、板厚方向の内側端面の外周部が前記ヨークの軸方向一端側の端面に当接して配置され、前記耳状部材は、板厚方向の内側端面の周縁部が前記U字状壁部の軸方向一端側の端面に当接して配置され、
    前記スルーボルトは、前記通し孔と前記ボルト挿通孔とに挿通されて、ボルト頭部の座面が前記フレーム本体の板厚方向の外側端面と前記耳状突部の板厚方向の外側端面とに跨がって配置された状態で、前記スルーボルトの螺子部を前記フロントハウジングに結合して締め付け力を発生することを特徴とするスタータ。
  3. 請求項1または2に記載したスタータにおいて、
    前記ヨークに形成された2本のスリットは、軸方向の一端側が前記ヨークの軸方向一端側の端面に開口していることを特徴とするスタータ。
  4. 請求項3に記載したスタータにおいて、
    前記座面部材の脚部には、その脚部を前記スリットに挿入した状態で前記ヨークの内周面に係合することにより、前記スリットから前記ヨークの径方向外側へ前記脚部が抜けることを防止する突起部が設けられていることを特徴とするスタータ。
  5. 請求項4に記載したスタータにおいて、
    前記座面部材は、前記脚部の肉厚より前記U字状壁部の肉厚の方が厚く設けられて、前記脚部と前記U字状壁部との間に段差が形成され、この段差を前記ヨークの外周面に当接させた状態で前記ヨークに取り付けられることを特徴とするスタータ(不要であれば削除して下さい)。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015139265A (ja) * 2014-01-21 2015-07-30 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 ステータコア
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