JP2008239746A - エラストマー複合材料 - Google Patents

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Kazunobu Hashimoto
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Abstract

【課題】 部材、部位の広範囲における変形や荷重を検出可能な変形センサ材料等として有用なエラストマー複合材料を提供する。
【解決手段】 エラストマー複合材料は、エラストマーと、グラフェン層状構造を持つ炭素系フィラーと、を有する。該炭素系フィラーの表面には、架橋性官能基を持つメタロセン誘導体を用いた配位子交換反応により、予め該架橋性官能基が導入されている。該炭素系フィラーの表面の該架橋性官能基と該エラストマーとが共架橋することにより、該炭素系フィラーと該エラストマーとが固定されている。
【選択図】 なし

Description

本発明は、例えば、部材の変形等を検出可能な変形センサ材料として用いられるエラストマー複合材料に関する。
例えば、部材の変形や部材に作用する荷重の大きさ、分布を検出する手段として、圧電セラミックスや、PVdF(ポリフッ化ビニリデン)等の圧電ポリマーを用いたセンサが提案されている。また、特許文献1には、圧縮、伸張等の変形に対して電気抵抗が減少する感圧導電性エラストマーが紹介されている。
特開平4−349301号公報
上記特許文献1に記載された感圧導電性エラストマーは、エラストマー中に導電性フィラー等を分散させて構成されている。この感圧導電性エラストマーは、変形すると電気抵抗が減少するという特性を有する。つまり、変形前の非圧縮状態では、感圧導電性エラストマーの電気抵抗は大きく、圧縮されると、エラストマー中の導電性フィラーの接触により導電し、電気抵抗が下がる。したがって、導電性フィラーが圧縮によりある程度の接触状態となると、電気抵抗の変化が小さくなる。このため、感圧導電性エラストマーを用いた変形センサでは、測定レンジが狭い。また、導電性フィラーの配合割合等によって、感度が大きく異なる。さらに、高温下ではエラストマーが熱膨張するため、変形に対する電気抵抗の減少挙動が変化して、所望の応答感度が得られない。すなわち、感圧導電性エラストマーを用いた変形センサの場合、作動可能な温度範囲が限定される。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、部材、部位の広範囲における変形や荷重を検出可能な変形センサ材料等として有用なエラストマー複合材料を提供することを課題とする。
本発明者は、変形センサに使用できる材料について鋭意研究を重ねた結果、弾性変形量が増加するに従って電気抵抗が増加するという、極めて特異なエラストマー複合材料を開発した。ここで、「弾性変形」には、圧縮、伸張、曲げ等による変形がすべて含まれる。開発したエラストマー複合材料は、エラストマーに導電性フィラーが所定の状態で充填されてなる。同エラストマー複合材料によると、エラストマー分を介した導電性フィラー同士の接触により、三次元的な導電パスが形成される。このため、同エラストマー複合材料は、荷重が印加されていない状態(以下、適宜「無荷重状態」と称す。)、言い換えると、変形していない自然状態で、高い導電性を有する。
従来の感圧導電性エラストマーでは、上述したように、非圧縮状態で電気抵抗が大きく、圧縮により変形すると電気抵抗が減少する。これは、感圧導電性エラストマーの構成から次のように説明することができる。すなわち、エラストマー中の導電性フィラーの充填率が低いため、無荷重状態において導電性フィラー同士は離れている。よって、無荷重状態では、感圧導電性エラストマーの電気抵抗は大きい。一方、荷重が印加され感圧導電性エラストマーが変形すると、導電性フィラー同士が接触し、一次元的な導電パスが形成される。これにより、電気抵抗が減少する。
これに対して、本発明者が開発した上記エラストマー複合材料は、弾性変形量が増加するに従って電気抵抗が増加する。この理由は、次のように考えられる。図1、図2に、同エラストマー複合材料の、荷重の印加前後における導電パスの変化をモデルで示す。ただし、図1、図2に示すのは、同エラストマー複合材料の一例であり、導電性フィラーの充填状態、形状等を何ら限定するものではない。
図1に示すように、エラストマー複合材料100において、導電性フィラー102の多くは、エラストマー101中に一次粒子の状態(略単独の状態)で存在している。また、導電性フィラー102の充填率は高く、最密充填に近い状態で配合されている。これにより、無荷重状態において、エラストマー複合材料100には、導電性フィラー102による三次元的な導電パスPが形成されている。よって、無荷重状態では、エラストマー複合材料100の電気抵抗は小さい。一方、図2に示すように、エラストマー複合材料100に荷重が印加されると、エラストマー複合材料100は弾性変形する(図2中の点線枠は、図1の無荷重状態を示している。)。ここで、導電性フィラー102は最密充填に近い状態で配合されているため、導電性フィラー102が移動できるスペースはほとんどない。よって、エラストマー複合材料100が弾性変形すると、導電性フィラー102同士が反発し合い、導電性フィラー102同士の接触状態が変化する。その結果、三次元的な導電パスPが崩壊し、電気抵抗が増加する。
このように、上記エラストマー複合材料は、弾性変形量が増加するに従って電気抵抗が増加するという新規な材料であるが、さらに検討を重ねた結果、以下の課題が明らかになった。すなわち、高温下では、エラストマーが熱膨張するため、導電性フィラー同士の間隔が大きくなる。このため、無荷重状態において導電性フィラーの三次元的な導電パスが形成されにくくなる。その結果、無荷重状態におけるエラストマー複合材料の導電性が低下してしまう。また、三次元的な導電パスが減少することにより、変形に対して所望の電気抵抗の増加挙動を得にくくなり、応答感度が低下する。さらに、エラストマーと導電性フィラーとの組み合わせにより、両者の接着性が充分でない場合には、弾性変形を繰り返すことにより、導電性フィラーが初期位置から移動して徐々に凝集してしまう。これにより、初期に形成されていた三次元的な導電パスが崩れ、無荷重状態における導電性が低下する。加えて、導電性フィラーの凝集により、エラストマー複合材料の引張強度等の機械的特性が低下するおそれもある。
そこで、これらの課題を解決するためになされた、本発明のエラストマー複合材料は、エラストマーと、グラフェン層状構造を持つ炭素系フィラーと、を有し、該炭素系フィラーの表面には、架橋性官能基を持つメタロセン誘導体を用いた配位子交換反応により、予め該架橋性官能基が導入されており、該炭素系フィラーの表面の該架橋性官能基と該エラストマーとが共架橋していることを特徴とする。
本発明における「エラストマー」は、ゴムおよび熱可塑性エラストマーを含む。通常、エラストマーを補強するという目的のためには、黒鉛化度(結晶性)が比較的低く、比表面積が大きく、表面の官能基が多いカーボンブラック等が使用される。カーボンブラックは、炭素六員環が結合し網状に広がった面(グラフェンシート)が数層積み重なったグラフェン層状構造を有すると考えられている。
一方、グラフェン層状構造が発達し、黒鉛化度(結晶性)が比較的高く、表面の官能基が少ない炭素系フィラーは、エラストマーに対する補強性に乏しいが、エラストマーに導電性を付与する性能に優れる。黒鉛化度(結晶性)の高い炭素系フィラーの表面には、官能基が少ないので、官能基を足がかりにして、同炭素系フィラーの表面に新たな官能基やポリマーを導入することは難しい。したがって、エラストマーに対する補強性の向上等を目的として、同炭素系フィラーの表面状態を改良することは困難である。
この点、本発明のエラストマー複合材料に含まれるグラフェン層状構造を持つ炭素系フィラーの表面には、架橋性官能基を持つメタロセン誘導体を用いた配位子交換反応により、予め該架橋性官能基が導入されている。すなわち、メタロセン誘導体の配位子を炭素系フィラーの表面の炭素六員環と置換させることにより、官能基の多少に関わらず、炭素系フィラーの表面にエラストマーと共架橋可能な架橋性官能基を導入している。導入された架橋性官能基とエラストマーとは、共架橋することにより化学的に結合される。
図3に、本発明のエラストマー複合材料における、エラストマーと炭素系フィラーとの結合状態をモデルで示す。図3に示すように、炭素系フィラー10の表面には、メタロセン誘導体により架橋性官能基12が導入されている。架橋性官能基12とエラストマー11とは、共架橋して化学的に結合されている。つまり、炭素系フィラー10はエラストマー11に固定されている。
このように、エラストマーと炭素系フィラーとの接着性が良好であるため、つまり両者が分離しにくいため、本発明のエラストマー複合材料は、引張強度等の機械的特性に優れる。また、後に詳しく説明するが、エラストマー中に、炭素系フィラーが所定の状態で充填されている場合、本発明のエラストマー複合材料は、弾性変形量が増加するに従って電気抵抗が増加する。ここで、エラストマーは、熱膨張しにくい炭素系フィラーに固定されている。このため、温度が上昇しても、エラストマーの膨張が抑制される。よって、高温下、無荷重状態における導電性の低下が抑制される。また、エラストマーの膨張による三次元的な導電パスの減少が抑制されるため、高温下においても所望の応答感度を維持することができる。さらにまた、エラストマーと炭素系フィラーとの接着性が良好であるため、弾性変形を繰り返しても、炭素系フィラーは凝集しにくい。このため、繰り返し使用しても、初期の三次元的な導電パスを維持することができる。よって、本発明のエラストマー複合材料は耐久性に優れる。
以下、本発明のエラストマー複合材料の実施形態を説明する。なお、本発明のエラストマー複合材料は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態において実施することができる。
本発明のエラストマー複合材料において、エラストマーは、ゴムおよび熱可塑性エラストマーから適宜選択すればよい。例えば、本発明のエラストマー複合材料を、変形センサ材料として使用する場合、エラストマーは、絶縁性であることが望ましい。また、弾性変形量が増加するに従って電気抵抗が増加するという特性を発現させるためには、後述する炭素系フィラーとの関係を考慮して選択することが望ましい。
例えば、エラストマーと炭素系フィラーとの混合物(エラストマー組成物)を調製した場合に、パーコレーションカーブにおける飽和体積分率(φs)が35vol%以上となるものを用いることが望ましい。絶縁性のエラストマーに、導電性の炭素系フィラーを混合してエラストマー組成物とした場合、エラストマー組成物の電気抵抗は、炭素系フィラーの配合量によって変化する。図4に、エラストマー組成物における、炭素系フィラーの配合量と電気抵抗との関係を模式的に示す。
図4に示すように、エラストマー101に炭素系フィラー103を混合していくと、エラストマー組成物の電気抵抗は、はじめはエラストマー101の電気抵抗とほとんど変わらない。しかし、炭素系フィラー103の配合量がある体積分率に達すると、電気抵抗が急激に低下して、絶縁体−導電体転移が起こる(第一変極点)。この第一変極点における炭素系フィラー103の配合量を、臨界体積分率(φc)と称す。また、さらに炭素系フィラー103を混合していくと、ある体積分率から、電気抵抗の変化が少なくなり電気抵抗変化が飽和する(第二変極点)。この第二変極点における炭素系フィラー103の配合量を、飽和体積分率(φs)と称す。このような電気抵抗の変化は、パーコレーションカーブと呼ばれ、エラストマー101中に炭素系フィラー103による導電パスP1が形成されるためと考えられている。
例えば、炭素系フィラーの粒子径が小さい、炭素系フィラーとエラストマーとの相溶性が悪い等の理由により、炭素系フィラーが凝集し、凝集体が形成されている場合には、一次元的な導電パスが形成され易い。このような場合には、エラストマー組成物の臨界体積分率(φc)は、20vol%程度と比較的小さくなる。同様に、飽和体積分率(φs)も比較的小さくなる。言い換えると、臨界体積分率(φc)および飽和体積分率(φs)が小さい場合には、炭素系フィラーは一次粒子として存在し難く、二次粒子(凝集体)を形成し易い。よって、この場合、炭素系フィラーをエラストマー中に多量に配合することは難しい。つまり、炭素系フィラーを最密充填に近い状態で配合することは難しい。また、粒子径の小さな炭素系フィラーを多量に配合すると、凝集構造が三次元的に成長するため、変形に対する電気抵抗の変化が乏しくなる。
ここで、エラストマー組成物の飽和体積分率(φs)が35vol%以上である場合、炭素系フィラーを、エラストマー中に略単粒子状態で安定に存在させることができる。よって、エラストマー中に炭素系フィラーを高充填率で配合することができる。エラストマーに炭素系フィラーを略単粒子状態で、かつ高充填率で配合することにより、本発明のエラストマー複合材料には、三次元的な導電パスが形成される。すなわち、本発明のエラストマー複合材料は、無荷重状態で高い導電性を有する。また、弾性変形量が増加するに従って電気抵抗が増加する。なお、本明細書において、「略単粒子状態」とは、炭素系フィラーの全重量を100重量%とした場合の50重量%以上が、凝集した二次粒子としてではなく、単独の一次粒子の状態で存在していることをいう。また、「高充填率」とは、炭素系フィラーが最密充填に近い状態で配合されていることをいう。
飽和体積分率(φs)以上の領域においては、本発明のエラストマー複合材料の電気抵抗は低く、安定した導電性が発現される。よって、飽和体積分率(φs)が35vol%以上の場合には、変形した際の導電体から絶縁体への電気抵抗の変化範囲が広くなる。飽和体積分率(φs)が40vol%以上となるものを用いると、より好適である。
エラストマーの具体例として、例えば、ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、エチレン−プロピレン共重合ゴム[エチレン−プロピレン共重合体(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)等]、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Cl−IIR、Br−IIR等)、水素化ニトリルゴム(H−NBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(AR)、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム(CSM)、ヒドリンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、合成ラテックス等が挙げられる。また、熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、フッ素系等の各種熱可塑性エラストマー、およびこれらの誘導体が挙げられる。これらのうち、一種を単独で、あるいは二種以上を併せて用いればよい。なかでも、炭素系フィラーとの相溶性が極めて良好なEPDMが好適である。また、炭素系フィラーとの相溶性が良好なNBR、シリコーンゴムも好適である。
本発明のエラストマー複合材料において、炭素系フィラーは、グラフェン層状構造を持つ粒子であれば、その種類が特に限定されるものではない。例えば、熱硬化性樹脂を炭化して製造されたカーボンビーズ、カーボンブラック、カーボンナノチューブ(CNT)、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、気相成長炭素繊維(VGCF)等が挙げられる。これらのうち、一種を単独で、あるいは二種以上を併せて用いることができる。
また、炭素系フィラーの形状は、球状、針状、角柱状、鱗片状等、特に限定されるものではない。例えば、本発明のエラストマー複合材料に、弾性変形量が増加するに従って電気抵抗が増加するという特性を発現させる場合には、炭素系フィラーのアスペクト比(短辺に対する長辺の比)は、1以上2以下の範囲が望ましい。アスペクト比が2より大きくなると、炭素系フィラー同士の接触により一次元的な導電パスが形成され易いからである。この場合、上記飽和体積分率(φs)が35vol%未満となるおそれがある。また、エラストマー中における炭素系フィラーの充填状態を、より最密充填状態に近づけるという観点から、炭素系フィラーとして、真球あるいは極めて真球に近い形状(略真球状)の粒子を採用するとよい。
また、炭素系フィラーは、できるだけ凝集せず、一次粒子の状態で存在することが望ましい。よって、炭素系フィラーを選択する際には、平均粒子径やエラストマーとの相溶性等を考慮するとよい。例えば、略真球状の炭素系フィラーを採用する場合、炭素系フィラーの平均粒子径(一次粒子)は、0.05μm以上100μm以下であることが望ましい。0.05μm未満の場合には、凝集して二次粒子を形成し易い。また、上記飽和体積分率(φs)が35vol%未満となるおそれがある。好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上である。反対に、100μmを超えると、弾性変形による炭素系フィラーの並進運動(平行運動)が、粒子径に比べて相対的に小さくなり、エラストマー複合材料の弾性変形に対する電気抵抗の変化が緩慢となる。好ましくは60μm以下、より好ましくは30μm以下である。なお、炭素系フィラーとエラストマーとの組み合わせや、炭素系フィラーの平均粒子径等を適宜調整することで、上記臨界体積分率(φc)および飽和体積分率(φs)を、所望の範囲内に調整することができる。
また、炭素系フィラーの粒度分布におけるD90/D10の値は、1以上30以下であることが望ましい。ここで、D90は、累積粒度曲線において積算重量が90%となる粒子径を、D10は、同積算重量が10%となる粒子径である。D90/D10の値が30を超えると、粒度分布がブロードになるため、エラストマー複合材料の弾性変形に対する電気抵抗の増加挙動が不安定になる。これにより、検出の再現性が低下するおそれがある。D90/D10の値が10以下であるとより好適である。なお、炭素系フィラーとして、二種類以上の粒子を使用する場合には、D90/D10の値は100以下であればよい。
このような炭素系フィラーとしては、例えば、種々のカーボンビーズが好適である。具体的には、大阪ガスケミカル社製のメソカーボンマイクロビーズ[MCMB6−28(平均粒子径約6μm)、MCMB10−28(平均粒子径約10μm)、MCMB25−28(平均粒子径約25μm)]、日本カーボン社製のカーボンマイクロビーズ:ニカビーズ(登録商標)ICB、ニカビーズPC、ニカビーズMC、ニカビーズMSB[ICB0320(平均粒子径約3μm)、ICB0520(平均粒子径約5μm)、ICB1020(平均粒子径約10μm)、PC0720(平均粒子径約7μm)、MC0520(平均粒子径約5μm)]、日清紡社製のカーボンビーズ(平均粒子径約10μm)等が挙げられる。
また、本発明のエラストマー複合材料に所望の導電性を発現させるため、炭素系フィラーは、パーコレーションカーブにおける臨界体積分率(φc)以上の割合で配合されていることが望ましい。ここで、炭素系フィラーを略単粒子状態でかつ高充填率で配合するという観点から、臨界体積分率(φc)は30vol%以上であることが望ましい。35vol%以上であるとより好適である。すなわち、換言すれば、炭素系フィラーの充填率は、エラストマー複合材料の全体の体積を100vol%とした場合の30vol%以上であることが望ましい。30vol%未満の場合には、炭素系フィラーが最密充填に近い状態で配合されないため、所望の導電性が発現しない。また、エラストマー複合材料の弾性変形に対する電気抵抗の変化が緩慢になり、電気抵抗の増加挙動を制御することが難しくなる。35vol%以上であるとより好適である。反対に、炭素系フィラーの充填率は、エラストマー複合材料の全体の体積を100vol%とした場合の65vol%以下であることが望ましい。65vol%を超えると、エラストマーへの混合が困難となり、成形加工性が低下する。また、エラストマー複合材料が弾性変形しにくくなる。55vol%以下であるとより好適である。
炭素系フィラーの表面には、エラストマーと共架橋可能な架橋性官能基が、予め導入されている。架橋性官能基は、ビニル基、アミノ基、エポキシ基、カルボキシ基、水酸基から選ばれる一種以上であるとよい。架橋性官能基は、メタロセン誘導体を用いた配位子交換反応により、炭素系フィラーの表面に導入される。ここで、メタロセンは、鉄、コバルト、ニッケル等の金属イオンにシクロペンタジエニルアニオンが二つ配位してなる有機金属化合物である。メタロセン誘導体は、シクロペンタジエニル環の一方に、架橋性官能基を一つ以上持つものであればよい。また、炭素系フィラーの導電性を損なわないようにするという観点からは、架橋性官能基を持つメタロセン誘導体の分子量は小さい方が望ましい。例えば、分子量が200以上2000以下のものが好適である。また、種々の誘導体が入手容易であるという観点から、フェロセン誘導体を用いるとよい。例えば、ビニルフェロセン、フェロセンカルボン酸、フェロセン酢酸、アミノフェロセン、フェロセンメタノール等が好適である。
配位子交換反応は、例えば、炭素系フィラーとメタロセン誘導体とを溶剤に分散させて、アルミニウムおよび塩化アルミニウムの存在下、所定の温度で加熱攪拌することにより行うことができる。溶剤は、メタロセン誘導体の種類、反応温度等により適宜選択すればよく、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサン、デカリン等を用いることができる。配位子交換反応、すなわち、メタロセン誘導体の一方のシクロペンタジエニル環が炭素系フィラーの表面の炭素六員環と置換することにより、炭素系フィラーの表面に架橋性官能基が導入される。導入された架橋性官能基は、本発明のエラストマー複合材料の製造における加硫時に、エラストマーと共架橋する。
架橋性官能基の導入率は、例えば、炭素系フィラーの導電性を損なわないようにするという観点から、15%未満であることが望ましい。ここで、架橋性官能基の導入率は、次式(1)により算出した値である。
架橋性官能基の導入率(%)=Wf/(Wc+Wf)×100・・・(1)
[式(1)中、Wfは架橋性官能基を持つメタロセン誘導体の重量である。Wcは炭素系フィラーの重量である。]
本発明のエラストマー複合材料は、上記エラストマー、炭素系フィラーに加え、各種添加剤が配合されていてもよい。添加剤としては、例えば、架橋剤、加硫促進剤、加硫助剤、老化防止剤、可塑剤、軟化剤、着色剤等が挙げられる。
本発明のエラストマー複合材料は、例えば、次のようにして製造することができる。まず、エラストマーに、加硫助剤、軟化剤等の添加剤を添加して、混練りする。続いて、架橋性官能基が導入された炭素系フィラーを加えて混練りした後、さらに、架橋剤、加硫促進剤を加えて混練りし、エラストマー組成物とする。次に、エラストマー組成物を所定の形状に成形し、それを金型に充填して、所定の条件下でプレス加硫する。
以下、実施例により、本発明のエラストマー複合材料についてさらに詳しく説明する。
(1)エラストマー複合材料の製造
まず、架橋性官能基が導入された炭素系フィラーを製造した。カーボンビーズ(日本カーボン社製「ニカビーズICB0520」、平均粒子径約5μm、粒度分布におけるD90/D10=3.2)5gと、ビニルフェロセン(アルドリッチ社製)0.2gと、アルミニウム粉末(和光純薬工業社製)0.003gと、塩化アルミニウム(和光純薬工業社製)0.058gと、1,4−ジオキサン(アルドリッチ社製)50mlと、をフラスコに仕込み、オイルバス中90℃の温度下で、12時間攪拌した。その後、未反応のビニルフェロセン、アルミニウム粉末および塩化アルミニウムを分離して精製し、乾燥させて、ビニル基が導入されたカーボンビーズ(以下、「ビニル基導入カーボンビーズ」と称す)を得た。
次に、製造したビニル基導入カーボンビーズを用いて、エラストマー複合材料を製造した。はじめに、EPDM(住友化学社製「エスプレン(登録商標)301」)80重量部(以下「部」と略称する)(80g)と、油展EPDM(住友化学社製「エスプレン400」)40部(40g)と、酸化亜鉛(白水化学工業社製)5部(5g)と、ステアリン酸(花王社製「ルナック(登録商標)S30」)0.5部(0.5g)と、パラフィン系プロセスオイル(出光興産社製「ダイアナ(登録商標)プロセスオイルPW−380」)26部(26g)と、をロール練り機にて素練りした。次に、ビニル基導入カーボンビーズ280部(280g)を添加して、ロール練り機にて混合、分散させた。さらに、架橋剤として、ジクミルパーオキサイド(日本油脂社製「パークミル(登録商標)D−40」)14部(14g)と、エチレングリコールジメタクリレート(精工化学社製「ハイクロスED−P」)6部(6g)と、を添加して、ロール練り機にて混合、分散させ、エラストマー組成物を調製した。調製したエラストマー組成物中のビニル基導入カーボンビーズの体積分率は、エラストマー組成物全体の体積を100vol%とした場合の約50vol%であった。
次に、エラストマー組成物を、縦40mm、横40mm、厚さ2mmのシート状に成形した。それを金型に充填し、170℃で20分間プレス加硫することにより、エラストマー複合材料を得た。得られたエラストマー複合材料を、実施例のエラストマー複合材料とした。実施例のエラストマー複合材料におけるビニル基導入カーボンビーズの充填率は、同エラストマー複合材料の体積を100vol%とした場合の約50vol%であった。
(2)機械的特性の評価
実施例のエラストマー複合材料から、JIS K6251におけるダンベル状7号形の試験片を作製し、同JISに準じて引張試験を行った。結果を図5に示す。なお、図5には、比較例として、ビニル基を導入していないカーボンビーズ(日本カーボン社製「ニカビーズICB0520」、以下実施例において同じ。)を用いて、上記同様に製造されたエラストマー複合材料の結果も併せて示す。
図5に示すように、実施例のエラストマー複合材料によると、降伏点は現れなかった。一方、比較例のエラストマー複合材料では、伸びが約50%になると、降伏点が現れた。降伏点は、カーボンビーズがマトリックスのEPDMから剥がれることにより生じると考えられる。これより、実施例のエラストマー複合材料では、EPDMとビニル基導入カーボンビーズとの共架橋により、両者の接着性が向上していることがわかる。また、実施例のエラストマー複合材料は、比較例のエラストマー複合材料と比較して、切断時の引張応力は約2倍に達した。以上より、実施例のエラストマー複合材料では、引張強度が向上していることが確認された。
(3)耐久性の評価
上記実施例のエラストマー複合材料を、変形センサ材料として使用した場合の耐久性を評価するため、以下の加振試験を行った。
(a)センサ用サンプルの作製
上記実施例のエラストマー複合材料の製造において、調製したエラストマー組成物を、縦100mm、横5mm、厚さ2mmの長尺板状に成形して成形体とした。この成形体を金型に充填し、長手方向両端に一対の電極を配置して、170℃で20分間プレス加硫することにより、センサ素子を得た。得られたセンサ素子の一方の表面に拘束板を固定して、実施例のセンサ用サンプルとした。図6に、作製したセンサ用サンプルの正面図を示す。図6に示すように、センサ用サンプル2は、センサ素子20と拘束板22とを備えている。拘束板22は、ポリイミド製であって、縦120mm、横10mm、厚さ0.4mmの帯状を呈している。センサ素子20は、拘束板22の表面に固定されている。センサ素子20の両端には電極21a、21bが各々固定されている。電極21a、21bは、共に短冊状を呈しており、センサ素子20と拘束板22との間に、介装されている。電極21a、21bには、各々導線(図略)が接続されている。
(b)試験装置および試験方法
図7に、試験装置の模式図を示す。図7に示すように、試験装置4は、上端ホルダ40と下端ホルダ41と加振ジグ42とを備えている。上端ホルダ40は、不動であり、センサ用サンプル2の長手方向一端(上端)を把持している。下端ホルダ41は、上端ホルダ40に対して、下方に離間して配置されている。下端ホルダ41は、加振ジグ42に固定されている。加振ジグ42は、上下方向に繰り返し移動可能である。下端ホルダ41は、センサ用サンプル2の長手方向他端(下端)を把持している。
加振ジグ42を上下方向に動かすと、上端ホルダ40〜下端ホルダ41間の間隔が収縮、拡大する。これにより、センサ用サンプル2は湾曲変形する。センサ素子20の電気抵抗値は、電極21a、21b等から外部回路(図略)に出力される。センサ用サンプル2に対する「無歪み→湾曲変形→無歪み」を1サイクルとして、所定のサイクルごとに、1サイクルにおける電気抵抗の変化量を測定した。電気抵抗測定時の加振周波数は、10mm/1Hzとし、それ以外の加振周波数は、10mm/5Hzとした。
(c)試験結果
上記加振試験の結果を図8に示す。図8には、初期の電気抵抗変化量(ΔR)に対する、各サイクル(1000回目、10000回目)における電気抵抗変化量(ΔR)の割合[ΔR/ΔR×100(%)]を示す。なお、図8には、比較例として、ビニル基を導入していないカーボンビーズを用いたエラストマー複合材料から作製されたセンサ用サンプルの結果も併せて示す。
図8に示すように、実施例のセンサ用サンプルによると、サイクル回数を重ねても、すなわち、繰り返し湾曲変形しても、比較例のセンサ用サンプルと比較して、電気抵抗の変化量の低下が小さくなった。この理由は次のように考えられる。すなわち、実施例のエラストマー複合材料によると、EPDMとビニル基導入カーボンビーズとの接着性が良好であるため、湾曲変形を繰り返しても、ビニル基導入カーボンビーズが凝集しにくい。このため、湾曲変形を繰り返しても、初期の三次元的な導電パスが維持される。以上より、実施例のエラストマー複合材料は、弾性変形を繰り返しても、初期の電気抵抗の増加挙動を維持することができ、耐久性に優れることが確認された。
(4)温度依存性の評価
上記実施例のエラストマー複合材料を、変形センサ材料として使用した場合の温度依存性を評価するため、以下の試験を行った。
(a)センサ素子の作製
上記実施例のエラストマー複合材料の製造において、調製したエラストマー組成物を、縦40mm、横40mm、厚さ5mmのシート状に成形して成形体とした。この成形体を金型に充填し、厚さ方向両端に一対の電極を配置して、170℃で20分間プレス加硫した。これを10mm四方に切り出して、実施例のセンサ素子とした。
(b)試験装置および試験方法
図9に、試験装置の模式図を示す。図9に示すように、試験装置5は、ハウジング50と押圧ジグ51とを備えている。ハウジング50の内部は所定の温度に制御可能である。センサ素子52は、センサ本体520と、センサ本体520の厚さ方向(上下方向)両端に配置された一対の電極521a、521bと、からなる。センサ素子52は、電極521bを下にして、ハウジング50の底壁に固定されている。なお、電極521bとハウジング50底壁とは絶縁されている。電極521a、521bは、外部のインピーダンスアナライザ53(Solartron社製)に接続されている。押圧ジグ51は、センサ素子52の上方に配置されている。押圧ジグ51は、ハウジング50の頂壁を貫通して配置されており、上下方向に往復動可能である。
押圧ジグ51は、センサ素子52を電極521a側から所定量だけ圧縮する。なお、押圧ジグ51と電極521aとは絶縁されている。これにより、センサ素子52は圧縮変形する。センサ素子52の変形量は、押圧ジグ51と一体化されているマイクロメータ54により測定される。センサ素子52の電気抵抗値は、インピーダンスアナライザ53により測定される。このようにして、20℃、80℃、120℃の各温度下における、センサ素子52の変形量に対するインピーダンス(周波数0.1kHz)を測定した。
(c)試験結果
上記試験の結果を図10に示す。また、図11に、比較例として、ビニル基を導入していないカーボンビーズを用いたエラストマー複合材料から作製されたセンサ素子の試験結果を示す。まず、図11に示すように、比較例のセンサ素子の場合には、無荷重状態(変形量0μm)におけるインピーダンスは、図11中に点線矢印で示すように、高温になるほど増加した。つまり、比較例のセンサ素子によると、高温下では無荷重状態における導電性が低くなることがわかる。また、変形量に対するインピーダンスの挙動は、20℃では増加挙動であったが、80℃、120℃では、一旦減少した後で増加するという不安定な挙動を示した。
これに対して、実施例のセンサ素子の場合には、図10に示すように、無荷重状態(変形量0μm)におけるインピーダンスは、いずれの温度であっても、100〜1000Ωの範囲内の低い値となった。つまり、実施例のセンサ素子によると、温度によらず、無荷重状態における導電性は高いことがわかる。また、いずれの温度においても、変形量が増加するに従ってインピーダンスは増加した。実施例のセンサ素子では、EPDMと、熱膨張しにくいビニル基導入カーボンビーズとが、共架橋により固定されている。このため、高温になってもEPDMの膨張が抑制され、無荷重状態における導電性の低下が抑制されたと考えられる。また、EPDMの膨張による三次元的な導電パスの減少が抑制されるため、高温になっても、所望の電気抵抗の増加挙動が得られたと考えられる。
以上説明したように、本発明のエラストマー複合材料によると、例えば、電気抵抗の増加に基づいて、対象となる部材、部位に作用する荷重、および部材、部位の様々な変形を検出することができる。したがって、本発明のエラストマー複合材料は、変形センサ材料として有用である。また、弾性変形可能なエラストマーを母材とするため、部材、部位に生じる圧縮、伸張、曲げ等の様々な変形を検出することができる。また、エラストマーは加工性に優れ、形状設計の自由度が高い。よって、部材、部位の広範囲における荷重、変形を検出することができる。また、エラストマーの種類、炭素系フィラーの充填状態や充填率等を調整することにより、無荷重状態における電気抵抗値を所定の範囲に設定することができる。このため、検出可能な荷重、弾性変形量の範囲、つまり、検出レンジを大きくすることができる。加えて、弾性変形量に対する電気抵抗の増加挙動を調整することができるため、所望の応答感度を実現することができる。
エラストマー複合材料の荷重印加前の導電パスを示す模式図である。 同エラストマー複合材料の荷重印加後の導電パスを示す模式図である。 本発明のエラストマー複合材料におけるエラストマーと炭素系フィラーとの結合状態を示す模式図である。 エラストマー組成物におけるパーコレーションカーブの模式図である。 実施例における引張試験の結果を示すグラフである。 実施例における加振試験で使用したセンサ用サンプルの正面図である。 同加振試験の試験装置の模式図である。 同加振試験の結果を示すグラフである。 実施例における温度依存性評価試験の試験装置の模式図である。 同温度依存性評価試験の結果を示すグラフである(実施例)。 同温度依存性評価試験の結果を示すグラフである(比較例)。
符号の説明
10:炭素系フィラー 11:エラストマー 12:架橋性官能基
2:センサ用サンプル 20:センサ素子 21a、21b:電極 22:拘束板
4:試験装置 40:上端ホルダ 41:下端ホルダ 42:加振ジグ
5:試験装置 50:ハウジング 51:押圧ジグ
52:センサ素子 520:センサ本体 521a、521b:電極
53:インピーダンスアナライザ 54:マイクロメータ
100:エラストマー複合材料 101:エラストマー 102:導電性フィラー
103:炭素系フィラー
P:導電パス P1:導電パス

Claims (9)

  1. エラストマーと、グラフェン層状構造を持つ炭素系フィラーと、を有し、
    該炭素系フィラーの表面には、架橋性官能基を持つメタロセン誘導体を用いた配位子交換反応により、予め該架橋性官能基が導入されており、
    該炭素系フィラーの表面の該架橋性官能基と該エラストマーとが共架橋していることを特徴とするエラストマー複合材料。
  2. 前記架橋性官能基は、ビニル基、アミノ基、エポキシ基、カルボキシ基、水酸基から選ばれる一種以上を含む請求項1に記載のエラストマー複合材料。
  3. 前記架橋性官能基を持つメタロセン誘導体の分子量は、200以上2000以下である請求項1または請求項2に記載のエラストマー複合材料。
  4. 前記炭素系フィラーは、熱硬化性樹脂を炭化して製造されたカーボンビーズ、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、メソカーボンマイクロビーズ、気相成長炭素繊維から選ばれる一種以上を含む請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のエラストマー複合材料。
  5. 前記炭素系フィラーは略真球状を呈し、該炭素系フィラーの平均粒子径は、0.05μm以上100μm以下である請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のエラストマー複合材料。
  6. 前記エラストマーは、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン共重合ゴム、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリルゴムから選ばれる一種以上を含む請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のエラストマー複合材料。
  7. 前記炭素系フィラーは略真球状を呈し、前記エラストマー中に略単粒子状態でかつ高充填率で配合されており、
    弾性変形可能であって、弾性変形量が増加するに従って電気抵抗が増加する請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のエラストマー複合材料。
  8. 前記エラストマーと前記炭素系フィラーとを有するエラストマー組成物の、該炭素系フィラーの配合量と電気抵抗との関係を表すパーコレーションカーブにおいて、電気抵抗変化が飽和する第二変極点の該炭素系フィラーの配合量(飽和体積分率:φs)が35vol%以上である請求項7に記載のエラストマー複合材料。
  9. 前記炭素系フィラーの充填率は、エラストマー複合材料全体の体積を100vol%とした場合の30vol%以上65vol%以下である請求項7または請求項8に記載のエラストマー複合材料。
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